JP7436744B1 - インクジェット記録装置、及びインクジェット記録システム - Google Patents

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Abstract

ノズル、帯電電極、偏向電極、及び不使用インクを回収するガターを有する印字ヘッドと、インク容器内のインクを印字ヘッドに循環させるためのインク供給経路、及びインク回収経路、溶剤容器内の溶剤をインク容器に供給するための溶剤供給経路、及び夫々の経路におけるインク、及び溶剤の流れを調節する流量調整部を備える本体と、本体の流量調整部、及び印字ヘッドの動作を制御する本体制御部と、印字ヘッドを装着、収納するためのヘッド装着部、及び印字ヘッドが装着されたことを検出する印字ヘッド検出器を有するヘッド装着ユニットと、を備えたインクジェット記録装置であって、本体制御部は、前記ヘッド装着ユニットに印字ヘッドが装着されたことを検出している場合に、予め遠隔から設定された時刻になったタイミングでノズルからインクの噴出を開始するインクジェット記録装置、及び前記構成を有するインクジェット記録システム。

Description

本発明は、連続噴射型のインクジェット記録装置、及びこれを使用したインクジェット記録システムに関するものである。
連続噴射型のインクジェット記録装置に関する技術として、例えば、特開2021-14040号公報(特許文献1)に記載された技術が知られている。特許文献1には、インクの供給を受けて印字を行う印字ヘッドと、インクを収容するためのインク容器と溶剤を収容するための溶剤容器とを含み、インク容器内のインクを印字ヘッドに供給する本体とを有し、印字ヘッドは、インクをインク粒子にして噴出するノズルと、このノズルから噴出されたこのインク粒子を印字内容に対応して帯電する帯電電極と、この帯電されたこのインク粒子の飛翔方向を変更させる偏向電極と、この印字に寄与しないこのインク粒子を回収するガターとを備え、更に印字ヘッドを装着するための洗浄槽と、この洗浄槽内に装着された印字ヘッドに向けて溶剤を噴出し洗浄する洗浄ノズルと、洗浄槽の底部に設けられ洗浄後の溶剤を回収する回収容器とを含むヘッド洗浄ユニットと、洗浄ノズルに溶剤を供給する駆動ユニットを設けたインクジェット記録装置が記載されている。
また、特許文献1には、印字ヘッドが装着されている期間において、一定期間ごとに、インク容器内のインクをノズルに供給し、ノズルから噴出されたインク粒子をガターで回収してインク容器に回収するように制御するインクジェット記録装置が記載されている。また、ヘッド洗浄ユニット内に装着された印字ヘッドに対し、洗浄ノズルから溶剤を噴出して印字ヘッドのインク汚れを洗浄し、その後にエアノズルからエアを噴出して印字ヘッドに付着した溶剤を乾燥させるためのインクジェット記録装置が記載されている。
そして、特許文献1では、印字ヘッドをヘッド洗浄ユニットに装着した状態で、保守管理として、2日から3日に1回程度の間隔で定期的に印字ヘッドのノズルからインクを噴出し、そのインクをガターから回収してインクを循環させるインク循環処理を実施することで、次に使用する時(稼働開始時)の電磁弁等へのインク固着などのトラブルを低減している。このようなインク循環処理の稼働情報(異常発生の有無など)は、インクジェット記録装置の操作画面から確認することができる。
特開2021-14040号公報
ところで、この種のインクジェット記録装置は、生産工場等に配置されているので、冬季においては周囲環境の影響を受けやすい。例えば、低温時にはヒーターによる加温制御が必要となり、立ち上げ操作から実際に印字に使用できるまで10分~20分程度の時間が必要になる。
このため、例えば、実際の印字処理を行う直前に立ち上げ開始処理を設定した場合、インクジェット記録装置の使用環境条件(低温の場合)によって、稼働開始に必要な時間が長くなるため、立ち上げ直後に印字処理を実行できないという課題がある。
また、何らかの原因で電源が遮断されると、再びインク循環処理の設定をインクジェット記録装置の入力パネルから行う必要があり、使い勝手が悪いという課題がある。
更に、インク循環処理の設定は、インクジェット記録装置の入力パネルによって行うことが前提であり、オペレータがわざわざインクジェット記録装置の設置場所に出向かねばならず、これも使い勝手が悪いという課題がある。
本発明の目的は、少なくとも、上述した課題の1つ以上の課題を解決することができる新規なインクジェット記録装置、及びこれを使用したインクジェット記録システムを提供することにある。
本発明の第1の特徴は、供給されたインクを粒子化して噴出するノズル、ノズルから噴
出されたインク粒子を帯電させる帯電電極、帯電電極で帯電されたインク粒子を偏向する偏向電極、及び印字に使用されない不使用インクを回収するガターを有する印字ヘッドと、インク容器内のインクを印字ヘッドに供給するためのインク供給経路、印字に使用しないインクをインク容器内に回収するためのインク回収経路、溶剤容器内の溶剤をインク容器に供給するための溶剤供給経路、及び夫々の経路におけるインク、及び溶剤の流れを調節する流量調整部を備える本体と、本体の流量調整部、及び印字ヘッドの動作を制御する本体制御部と、印字ヘッドを装着、収納するためのヘッド装着部、及び印字ヘッドが装着されたことを検出する印字ヘッド検出器を有するヘッド装着ユニットとを備えたインクジェット記録装置であって、本体制御部は、ヘッド装着ユニットに印字ヘッドが装着されたことを検出している場合に、予め設定された開始時刻になるとノズルからインクの噴出を開始する、ところにある。
本発明の第2の特徴は、上述したインクジェット記録装置と、インクジェット記録装置と第1の通信ネットワークを介して接続され、インクジェット記録装置の設定画面の情報を保持するサーバと、サーバと第2の通信ネットワークを介して接続され、サーバから取得した、少なくともインクの噴出を開始する開始時刻を設定する設定画面を表示する外部操作表示部を備え、外部操作表示部の設定画面で入力された開始時刻を、サーバを介してインクジェット記録装置に送って開始時刻に基づいてインクジェット記録装置を制御する外部制御装置とを有する、ところにある。
本発明によれば、任意の時間にインク循環処理を実行でき、インクジェット記録装置の立ち上げを迅速にできる、電源が遮断された後に電源が接続されると、新たな設定処理を行わなくてもインク循環処理を実行できる、外部端末からインク循環処理の設定が可能となる、といった少なくとも1つ以上の効果を奏することができる。
本発明の実施形態におけるインクジェット記録装置、及びインクジェット記録システムの全体の概要を示す構成図である。 図1におけるインクジェット記録装置のインク供給経路の構成を示す経路構成図である。 図1におけるインクジェット記録装置の制御系の構成を示すブロック図である。 図1のヘッド装着ユニットにおける、回収容器を取り外した状態の構成を示す構成図である。 図1のヘッド装着ユニットにおける、回収容器と印字ヘッドを装着した状態を示す構成図である。 インク循環処理が行われている時のインク、溶剤等の液体や空気、揮発ガス等の気体の流れ(太線で示す)を説明する経路構成図である。 立ち上げ処理が終了して印字処理の準備が完了した状態のインク、溶剤等の液体や空気、揮発ガス等の気体の流れ(太線で示す)を説明する経路構成図である。 ヘッド洗浄処理が行われている時のインク、溶剤等の液体や空気、揮発ガス等の気体の流れ(太線で示す)を説明する経路構成図である。 本実施形態になるインクジェット記録装置の操作表示部に表示される表示画面の一例を示す説明図である。 本実施形態になるインクジェット記録装置の操作表示部に表示される設定画面の一例を示す説明図である。 RAMに記憶される設定情報を説明する説明図である。 インク循環処理、及び印字処理を開始する判断を実行する制御を説明するフローチャート図である。 インク循環処理を実行する制御であって、インク循環処理を自動的に停止する制御を説明するフローチャート図である。 インク循環処理が実行されているときに表示される表示画面の一例を示す説明図である。 図10に示す設定画面で設定され、インク循環処理を自動的に停止する制御による動作を説明する説明図である。 本実施形態になるインクジェット記録装置の操作表示部の印字処理におけるインクの噴出を手動で停止する場合の説明図である。 印字処理を実行する制御であって、印字処理を手動で停止する制御を説明するフローチャート図である。 印字処理が実行されているときに表示される表示画面の例を示す説明図である。 図16に示す設定画面で設定され、印字処理におけるインクの噴出を手動で停止する制御による動作を説明する説明図である。 本実施形態になるインクジェット記録装置の操作表示部に表示される設定画面の他の例を示す説明図である。 図20に示す設定画面で設定され、印字処理を手動で停止する制御による動作を説明する説明図である。 本実施形態になるインクジェット記録装置の操作表示部に表示される設定画面の更に他の例を示す説明図である。 図22に示す設定画面で設定され、印字処理を手動と自動で停止する制御による動作を説明する説明図である。 本発明の実施形態になるインクジェット記録システムにおける、インクジェット記録装置、クラウドサーバ、及び外部制御装置の情報のやり取りを説明する説明図である。 外部制御装置の操作表示部の表示画面を説明する説明図である。 図24に示す操作表示部に表示される設定画面の一例を示す説明図である。 本発明の他の実施形態になるインクジェット記録システムにおける、インクジェット記録装置、及び外部制御装置の情報のやり取りを説明する説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。また、以下の各図において、同一の構成部品等には同一番号(符号)を付し、すでに説明した構成部品等の説明を省略する場合がある。
<インクジェット記録システムの構成>
最初に、本発明におけるインクジェット記録装置、及びインクジェット記録システムの使用状態について、図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態におけるインクジェット記録装置の使用状況を示すものである。
図1において、インクジェット記録システム501は、インクジェット記録装置600E、又は600Fと、これらのインクジェット記録装置600と通信ネットワーク214Aによって無線通信を行うクラウドサーバ209と、クラウドサーバ209と通信ネットワーク214Bによって無線通信を行う外部制御装置100とで構成されている。
インクジェット記録装置600A、及び600Bは、夫々、本体1と、本体1とケーブル(印字ヘッド用)5により接続された印字ヘッド2と、本体1とケーブル(ヘッド装着ユニット用)6により接続されたヘッド装着ユニット3とを備える。ここで、ヘッド装着ユニット3は、基本的には印字ヘッドを収容する機能を有するものであるが、洗浄液を噴射して印字ヘッドを洗浄する機能を追加しても良い。以下に説明するヘッド装着ユニット3は、印字ヘッドを洗浄する機能を追加した構成としている。
インクジェット記録装置600Eは、印字ヘッド2が生産ラインに設置されている状態を示している。また、インクジェット記録装置600Fは、印字ヘッド2を生産ラインから取り外し、ヘッド装着ユニット3に装着している状態を示している。尚、ヘッド装着ユニット3の下部に取付けられている回収容器4は、ヘッド装着ユニット3による印字ヘッド洗浄後の洗浄液を収容するために設けられている。
インクジェット記録装置600Eは、例えば、食品や飲料などが生産される工場内の生産ラインに据え付けられ、本体1は定期的な保守作業などに必要なスペースが確保可能な場所に設置されている。印字ヘッド2は、ベルトコンベア11の近傍に設置された支持金具13に固定され、ベルトコンベア11などの生産ライン上を矢印Xの方向に給送される印字対象物12A、12Bに印字するために近接して設置されている。
また、印字ヘッド2には、印字ヘッド2内部の部品を保護する目的で保護カバー95が取り付けられている。尚、印字対象物12Bは、印字ヘッド2による印字が終了し、ベルトコンベア11上を搬送されている状態を示している。印字ヘッド2におけるヘッドベース94は、上述の保護カバー95によって覆われている。
ここで、図1において、本体1は、印字用のインクを収容(保持)しており、本体内部の駆動部(ポンプや電磁弁)を制御してインクをケーブル(印字ヘッド用)5を介して印字ヘッド2に供給する。尚、本体1の内部の経路構成や、本体制御部の詳細については後述する。
操作表示部8は、本体1の上面部に設置されており、ここではタッチ入力式の表示パネルを用いている。操作者が操作表示部8をタッチ操作することにより、本体制御部に対し、装置の起動や停止を指示したり、印字対象物12Aに印字する内容の設定を行ったりすることができる。
また、操作表示部8は、本実施形態の特徴となるインク循環処理や印字処理を自動的に行う設定が可能なように、インク循環、印字設定表示用の画面を表示する構成とされている。この画面の構成については、図面を用いて後で説明を加える。
ヘッド装着ユニット3は、印字ヘッド2の周辺に設置されている。インクジェット記録装置600Eにおけるヘッド装着ユニット3は、ベルトコンベア11に組み付けられた固定用治具92に、ヘッド装着ユニット3に組み付けられた篏合部93を組み合わせることによって固定されている。そして、ヘッド装着ユニット3は、印字ヘッド2をヘッド装着ユニットに装着するためのヘッド装着部81Aを備えている。
更に、ヘッド装着ユニット3は、印字ヘッド2の洗浄処理を開始するための開始ボタン18と、印字ヘッド2の洗浄処理を停止させるための停止ボタン19と、確認メッセージや警報や異常などのアラームを作業者に認識させるための表示部20とを備えている。この表示部20は、例えばライトの光有無や色の違いで稼働状態や異常有無を作業者に認識させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、開始ボタン18と停止ボタン19によらず、自動的にインク循環を実行するときに、印字ヘッド2の洗浄を行うことも可能である。これについても、図面を用いて後で説明を加える。
本実施形態のインクジェット記録装置600Eでは、ヘッド装着ユニット3をベルトコンベア11の付近に固定しているが、ヘッド装着ユニット3は使用者の操作し易い場所に自由に付け替えることができる。尚、本体1とヘッド装着ユニット3とを接続するケーブル(ヘッド装着ユニット用)6の長さは、インクジェット記録装置600の本体1と印字ヘッド2とを接続するケーブル5と同じか、これより長くした方が好ましい。これは、ヘッド装着ユニットの配置の自由度を確保するためである。
また、本体1は、ヘッド装着ユニット3を固定するための固定部91を有しており、ヘッド装着ユニット3は、ヘッド装着ユニット3を固定用治具(コンベア用)92から取り外して固定部91に付け替えて使用することも可能になっている。インクジェット記録装置600Fの使用状態において、ヘッド装着ユニット3は、本体1に組み付けられた固定部91に篏合部93を組み合わせることによって、本体1に固定することもできる。
インクジェット記録装置600Fのヘッド装着ユニット3は、本体1に取り付けている。ヘッド装着ユニット3を本体1に固定できるようにしておくことにより、ベルトコンベア11の近傍などにヘッド装着ユニット3を取り付けるスペースが無い場合でも、ヘッド装着ユニット3を設置することが可能になる。
次に、インクジェット記録装置600Fにおいて印字ヘッド2をヘッド装着ユニット3に装着した状態を説明する。印字ヘッド2は、印字ヘッド2の先端からヘッド装着ユニット3のヘッド装着部81Aに挿入することで装着される。本実施形態におけるインクジェット記録装置600は、このように印字ヘッド2をヘッド装着ユニットに装着することで、本体1側からケーブル(ヘッド装着ユニット用)6を介して供給される溶剤により、印字ヘッド2を洗浄することができる。
インクジェット記録システム503は、インクジェット記録装置600E、又は600Fと、インクジェット記録装置600と通信ネットワーク214Aを介して無線通信を行うクラウドサーバ209と、クラウドサーバ209と通信ネットワーク214Bを介して無線通信を行う外部制御装置100とで構成されている。
外部制御装置100には、パーソナルコンピュータ15、スマートフォン16、タブレット17などの機器を使用することができる。外部制御装置100には、外部操作表示部101が備えられており、クラウドサーバ209を介してインクジェット記録装置600の操作表示部8と同様の表示画面を表示でき、また、設定情報等の入力もインクジェット記録装置600の操作表示部8と同様に実行可能である。
インクジェット記録装置600E、600Fは、通信ネットワーク214Aに接続するためのアンテナ97を備えている。インクジェット記録装置600E、600Fは、通信ネットワーク214A、214Bとクラウドサーバ209を使用して外部制御装置100と接続される構成となっている。
具体的には、インクジェット記録装置600E、600Fは、第1の通信ネットワーク214Aと接続され、更に第1の通信ネットワーク214Aは、クラウドサーバ209と接続されている。また、クラウドサーバ209は、第2の通信ネットワーク214Bと接続され、更に第2の通信ネットワーク214Bは、外部制御装置100と接続されている。
このように、クラウドサーバ209を中心に、第1の通信ネットワーク214Aを介してインクジェット記録装置600E、600Fが接続され、第2の通信ネットワーク214Bを介して外部制御装置100が接続されている。このようなシステム構成とすることによって、広域での保守管理が容易となる効果を得ることができる。
尚、通信ネットワーク214A、214Bとしては、「LAN(Local Area
Network)」、「WAN(Wide Area Network)、「インターネット(Internet)」、「携帯電話回線網」、及びこれらの組み合わせた通信ネットワー
ク等が使用できる。
<インク供給経路の構成>
次に、本実施形態におけるインクジェット記録装置600のインク経路の構成について、図2を用いて説明する。図2は、本実施形態におけるインクジェット記録装置600のインクやガス等の流体が流れる経路の全体の構成を示すものである。ここで、インク等の液体、ガス(空気や揮発性溶剤)等の気体の流れを制御する電磁弁は、「流量調整部」として機能する。
まず、インクジェット記録装置600のインク供給経路(経路801~804)について説明する。図2において、本体1には、印字を行うためのインク68Aを保持する主インク容器31が備えられている。主インク容器31には、主インク容器31内のインク68Aが内部に保持されるのに適正な量である基準液面レベルに達しているか否かを検知する液面レベルセンサ31Aが備えられている。
主インク容器31は、インク68Aに浸漬している部分で経路(供給用)801に接続されており、経路801の途中には、経路の開閉を行う電磁弁(供給用)49を設置している。更に、経路801は合流経路901を介して、経路802に設置されてインク68Aを吸引、圧送するために使用されるポンプ(供給用)34に接続されている。そして、ポンプ(供給用)34の出力側において、インク68A中に混入している異物を除去するフィルタ(供給用)39に接続されている。
フィルタ(供給用)39は、ポンプ(供給用)34から圧送されたインク68Aを印字するために適正な圧力に調整する調圧弁46に接続されており、調圧弁46はノズル21に供給されるインク68Aの圧力を測定する圧力センサ47に接続されている。圧力センサ47が配置された経路802は、分岐経路921を介してケーブル(印字ヘッド用)5内を通過する経路803に接続され、経路803は、印字ヘッド2内に備えられノズル8に供給するインク68Aを加温するヒーター29に接続されている。ヒーター29は、ノズル21にインク68Aを供給するかどうかを制御するための切替弁26に接続されている。
切替弁26は、経路804を介して、インク68Aを吐出する吐出口21Aを備えたノズル21に接続されている。なお、切替弁26は三方型電磁弁であり、切替弁26にはインク供給用の経路803とノズル洗浄用の経路835が接続されており、ノズル21に対してインク68Aと溶剤69Aの供給を切り替えることができる。
ノズル21の吐出口21Aの直進方向には、インク粒子68Bに所定の電荷量を付加するための帯電電極23、印字に使用するインク粒子68Bを偏向させるための偏向電極24、及び、印字に使用されないために帯電、偏向されずに直進的に飛翔するインク粒子68Bを捕捉するためのガター25が配置されている。
次に、インクジェット記録装置600のインク回収経路(811~812)について説明する。図2において、ガター25は、経路811に接続されており、経路811には、帯電電極23により電荷量を付加されたインク粒子68Bを回収しているかを検出するための電荷センサ48が配置されている。そして、経路811は、ケーブル(印字ヘッド用)5内を通過し、本体1内に配置されているインク中に混入している異物を除去するフィルタ(回収用)40と接続されており、フィルタ(回収用)40は経路の開閉を行う電磁弁(回収用)50に接続されている。
電磁弁(回収用)50は、合流経路902を介して接続された経路812に配置され、ガター25により捕捉されたインク粒子68Bを吸引するポンプ(回収用)35と接続されている。ポンプ(回収用)35は、主インク容器31と接続されている。電磁弁50を開き、ポンプ35を駆動することにより、ガター25により捕捉されたインク粒子68Bは、主インク容器31に回収される。
次に、本実施形態におけるインクジェット記録装置600の排気経路(経路814)について説明する。主インク容器31には、インク68Aに接触しない上部の空間にて、経路814と接続されていて、経路814は本体1の外部と連通した排気ダクト接続部62に接続された構成をとっている。
次に、本実施形態におけるインクジェット記録装置600のインク循環経路(経路821~822)について説明する。印字ヘッド2内に備えられたノズル21は、インク供給用の経路804の他に、ケーブル(印字ヘッド用)5内を通る経路821に接続されている。この経路821には、本体1内に備えられ、流路の開閉を行う電磁弁(循環用)59が配置されている。
電磁弁(循環用)59は、合流経路903を介して経路822に接続されており、経路822にはノズル21からのインクの吸引を行うポンプ(循環用)36が配置されている。そして、ポンプ(循環用)36は、主インク容器31に接続された構成となっている。
次に、本実施形態におけるインクジェット記録装置600の粘度測定経路(822~824)について説明する。図2において、主インク容器31は、インク68Aに浸漬している部分で経路(粘度測定用)824に接続されている。経路(粘度測定用)824は、主インク容器31内のインク68Aの粘度を把握するために、粘度測定器45に接続されている。粘度測定器45は、経路の開閉を行う電磁弁(粘度測定用)57に接続されている。
電磁弁(粘度測定用)57は、合流経路903を介して経路822に配置されたポンプ(循環用)36と接続した構成をとっている。これにより、主インク容器31内のインク68Aを粘度測定経路で循環させて、インク68Aの粘度を測定することができる。このようにして測定された粘度は、本体制御部7(図2では図示せず。図3参照)に入力され、主インク容器31内のインク68Aの粘度制御に利用される。
次に、本実施形態におけるインクジェット記録装置600の溶剤補給経路(経路831、及び833)について説明する。図2において、本体1には、主インク容器31への溶剤補給や、ノズル洗浄、又はヘッド洗浄に使用するための溶剤69Aを保持する溶剤容器33が備えられている。溶剤容器33は、溶剤69Aに浸漬している部分で経路831に接続されており、経路831には溶剤を吸引、圧送するために使用されるポンプ(溶剤用)37が配置されている。そして、ポンプ(溶剤用)37は、目的に応じて溶剤69Aの供給先を変えるために分岐経路922に接続されている。
分岐経路922は、溶剤補給経路においては経路833に配置された流路の開閉を行うために電磁弁(溶剤補給用)53に接続されており、電磁弁(溶剤補給用)53は主インク容器31と接続された構成となっている。この経路を使用して、本体制御部7の制御により、主インク容器31内のインク68Aの粘度制御を実施する。
次に、本実施形態におけるインクジェット記録装置600のインク補給経路806について説明する。図2において、本体1には、補充用のインク68Cを保持する補助インク容器32が備えられている。補助インク容器32は、インク68Cに浸漬している部分で経路806に接続されている。
経路806には、経路の開閉を行う電磁弁(インク補給用)54に接続されており、電磁弁(インク補給用)54は合流経路901を介して、経路801に設置されてインク68Cを吸引、圧送するために使用されるポンプ(供給用)34に接続されている。そして、補助インク容器32内のインク68Cは、ノズル21を経由して、ガター25、経路811、電磁弁50、ポンプ35を経由して、主インク容器31に補充されるようになっている。
次に、本実施形態におけるインクジェット記録装置600のノズル洗浄経路(経路831、及び835)について説明する。図2において、経路831に配置されたポンプ(溶剤用)37は、分岐経路922を介して経路835に接続されている。経路835は、流路の開閉を行うための電磁弁(ノズル洗浄用)55に接続されている。
そして、電磁弁(ノズル洗浄用)55は、溶剤69A中に混入している異物を除去するためのフィルタ(ノズル洗浄用)41に接続されている。フィルタ(ノズル洗浄用)41は、ケーブル(印字ヘッド用)5内を通る経路821を介して印字ヘッド2内に備えられ、ノズル21に洗浄のための溶剤69Aを送るかどうかを制御するための切替弁26に接続された構成となっている。
次に、本実施形態におけるインクジェット記録装置600の本体循環経路(経路808、及び812)について説明する。経路802は、分岐経路921を介して経路808に接続されている。経路808には、経路の開閉を行う電磁弁(本体循環用)58に接続されており、電磁弁(本体循環用)58は合流経路902を介して、経路812に設置されたポンプ(循環用)35に接続されている。
次に、本実施形態におけるインクジェット記録装置600のヘッド洗浄経路(経路831、及び837)について説明する。図2において、ポンプ(溶剤用)37は、分岐経路922を介して経路837に接続されており、経路837には、流路の開閉を行うための電磁弁(ヘッド洗浄用)56が配置されており、電磁弁(ヘッド洗浄用)56は、溶剤69A中に混入している異物を除去するフィルタ(ヘッド洗浄用)43に接続されている。
フィルタ(ヘッド洗浄用)42は、ケーブル(ヘッド装着ユニット用)6内を通る経路822を介してヘッド装着ユニット3内に備えられ、経路837内に初期的に混入してしまうような異物を除去するためにフィルタ(ヘッド洗浄用)43に接続されている。そして、フィルタ(ヘッド洗浄用)43の出力側は、ヘッド装着ユニット3の洗浄槽71内部に備えられた洗浄ノズル72に接続されている。ここで、洗浄槽71内部の空間は、下部に設置された回収容器4と連通するように構成されている。
回収容器4は、洗浄槽71内に接地された洗浄ノズル72から噴出する洗浄液(溶剤)で洗浄された後の溶剤を溜めるために設けられている。回収容器4内には、洗浄後の溶剤の液位を検知するためにフロート74が設けられている。磁石を内蔵したフロート74が所定液位に達したら、磁気センサA76が液位を検知し、回収容器4内の洗浄液が所定液位に達したことを本体制御部(図2では図示せず。)に出力する。
次に、本実施形態におけるインクジェット記録装置600のエア供給経路(経路841)について説明する。図2において、本体1には、エアを吸引、圧送するために使用されるポンプ(乾燥用)60が備えられており、ポンプ(乾燥用)60は、本体1内部と連通したエア吸い込み口を形成している。ポンプ(乾燥用)60は、ケーブル(ヘッド装着ユニット用)6内を通る経路841を介してヘッド装着ユニット3の洗浄槽71内部に備えられたエア供給ノズル73に接続されている。
次に、本実施形態におけるインクジェット記録装置600のエア吸引経路(経路843)について説明する。ヘッド装着ユニット3内に備えられた洗浄槽71には、ケーブル(ヘッド装着ユニット用)6内を通る経路843を介して、本体1内に備えられたエアを吸引、圧送するために使用されるエアポンプ(吸引用)61に接続されている。そして、ポンプ(吸引用)61は、本体1の外部と連通した排気ダクト接続部62に接続された構成をとっている。
また、インクジェット記録装置600は、本体1の内部の温度を確認するための温度センサD38と、印字ヘッド2の内部の温度を確認するための温度センサA27と、ヘッド装着ユニット3の内部の温度を確認するための温度センサB80と、ヒーター29の加温制御に利用するための温度センサC30を備えている。
<本体制御部の構成>
次に、本実施形態におけるインクジェット記録装置600の本体制御部7の構成について説明する。図3は、本実施形態におけるインクジェット記録装置600の本体制御部7、及び印字機構部(本体1、及び印字ヘッド2)の概略構成を示すものであり、特に、本体制御部7の各種の情報の流れを示している。
図3において、インクジェット記録装置600全体を制御する本体制御部7の主要部品であるマイクロプロセッシングユニット(以下、MPUという)301を備えている。バスライン302は、本体制御部を構成する各機器間でのデータや制御信号などを伝送する機能を有する。例えば、バスライン302は、MPU301の演算に必要なデータや検知信号などを各機器から入力し、データ信号、アドレス信号、及びコントロール信号を各機器に伝送するために使用される。
また、MPU301が動作するのに必要な制御用プログラム、及びデータを記憶する読み出し専用のメモリ(ROM)306を備え、MPU301がプログラム実行中に必要となるデータを一時的に記憶する書き換え可能なメモリ(RAM)307を備えている。更に、印字内容や設定値等を入力したり、入力されたデータ、及び印字内容等を表示したりする操作表示部8を備えている。この操作表示部8は、ここでは液晶表示画面の表面に透明なタッチスイッチを重合したタッチ入力式表示パネルを使用する。
また、図1に示しているように、ヘッド装着ユニット3の操作部(開始ボタン18及び停止ボタン19)は、ヘッド装着ユニット3に関する運転動作を、操作表示部8ではなく、ヘッド装着ユニット3の近くで操作する場合に使用する。そして、表示部20は、ヘッド装着ユニット3に関する運転状態確認や異常メッセージ等を、操作表示部8ではなく、ヘッド装着ユニット3の近くで確認する場合に使用する。
更に、本実施形態では、外部制御装置100の操作表示部から、インクジェット記録装置600を制御することができるのも特徴の一つである。また、インクジェット記録装置600の種々の稼動情報を確認できる情報表示部を備えているのも特徴の一つである。操作標示部と情報表示部は、同じ表示パネルを使用することができる。
したがって、外部制御装置100によって、アンテナ97を介してインクジェット記録装置600の保守管理を遠隔で行うことが可能となる。この場合、本体制御部7のMPU301は、バスライン302を介して、MPU301は、アンテナ97を使用してネットワーク14と無線通信できるような構成とされている。このように本体制御部7は、外部制御装置100に対して保守管理に必要な種々の情報を送受する「伝送手段」としての機能を備えている。
インクジェット記録装置600の印字ヘッド2は、主インク容器31から加圧して供給されたインク68Aを粒子化して噴出するノズル21を備える。ノズル21は、インクを柱状に噴出し、先端が分離してインク粒子68Bとして噴出する。また、印字ヘッド2は、そのインク粒子68Bを包囲するように帯電電極23を備えており、インク粒子68Bを印字内容に応じて帯電する。
更に、印字ヘッド2は、帯電電極23により帯電され飛行するインク粒子68Bを帯電量に応じて偏向し、被印字物(図示せず)に向けて飛翔させる。そして、この飛翔するインク粒子が被印字物に着滴することにより印字が実行される。印字ヘッド2の偏向電極24は、グランド電極24B、プラス電極24Aで構成されている。
また、印字ヘッド2は、印字に使用しなかったインク粒子68B(不使用インク)を捕捉するガター25と、このガター25で捕捉したインク粒子68Bの中で微少電荷を帯びたインク粒子68Bの帯電量に応じた位相検出信号を発生する電荷センサ48とを備えている。そして、本体1側では、ガター25で捕捉したインク(インク粒子)を主インク容器31に回収するポンプ(回収用)35と、ガター25と主インク容器31とを接続したインク回収経路811~812とを備えている。
そして、本体制御部7は、ノズル21から噴射したインク柱からインク粒子68Bに分離するタイミングに規則性をもたせるために、ノズル21に内蔵した電歪素子(図示せず)を励振する励振電圧発生回路331を有する。
また、本体制御部7は、印字用帯電信号発生回路342、及び位相探索用帯電信号発生回路341を有し、それらから出力されるデジタル信号形態の帯電信号をアナログ形態の電圧信号に変換するD/Aコンバータ343と、D/Aコンバータ343から出力されるアナログ信号形態の電圧信号を増幅して帯電電極23に印加する帯電電圧を発生する増幅回路344を有する。
尚、印字用帯電信号発生回路342と位相探索用帯電信号発生回路341を設ける構成に替えて、印字用帯電信号発生回路342のみを用いて本体制御部による帯電量制御によって実現するようにしてもよい。また、インクジェット記録装置600は、偏向電極24に印加する偏向電圧を発生する偏向電圧発生回路332を備える。
また、インクジェット記録装置600は、電荷センサ48から出力するアナログ信号形態の位相検出信号を増幅する増幅回路353と、増幅された位相検出信号を入力して帯電良否を判定する位相判定回路351と、増幅された位相検出信号を入力してA/D変換するA/Dコンバータ352を備える。
また図3において、本体制御部7のMPU301は、バスライン302を介して、主インク容器31の液面を管理するための液面検出回路313、ノズル21に供給するインクの圧力が適正な値かどうかを検出するための圧力検出回路312、ノズル21に供給するインク68Aの粘度が印字に適正な値かどうかを粘度測定器45で測定するための粘度測定回路311、インク68A、溶剤69A、エアを吸引、及び圧送する本体1内に配備されている各ポンプ34~37及び60~61を制御するためのポンプ制御回路314、各経路の各電磁弁49~50、53~59の開閉動作を制御するための電磁弁駆動回路315、温度センサA27、温度センサB80、温度センサC30、及び温度センサD38で検出する温度が適正な範囲か確認するための温度検出回路316、温度センサA27、及び温度センサC30の検出結果を基に加温制御するためのヒーター制御回路317に接続されており、各部を制御する。
また、MPU301は、バスライン302を介して、図4、図5に示すヘッド装着ユニット3に回収容器4が装着されていることや、回収容器4の洗浄液が所定量より多くなっていないことを磁気センサA76と磁石A75を用いて検出するための回収容器センサ検出回路322、印字ヘッド2がヘッド装着ユニット3に装着されていることを磁気センサB84と磁石B86を用いてヘッド装着ユニット3側で検出するための印字ヘッド検出回路323と、印字ヘッド2がヘッド装着ユニット3に装着されていることを磁気センサC28と磁石C87を用いて印字ヘッド2側で検出するためのヘッド装着ユニット検出回路324に接続されて、各部を制御するようになっている。
尚、本体制御部7は、計算機を使用することができる。具体的には、本体制御部7は、MPU301と、MPU301の動作のためのプログラム、及び動作に必要なデータ・情報を記憶するメモリ(306、307)と、MPU301の指示により印字ヘッド2、及びヘッド装着ユニット3、本体1内の構成機器を動作させる駆動部とで構成することができる。ここでは、本体制御部7の詳細な説明は省略する。
<ヘッド装着ユニットの構成>
次に、本実施形態におけるインクジェット記録装置600のヘッド装着ユニット3の詳細な構成について、図4~図5を用いて説明する。図4は、ヘッド装着ユニット3において、回収容器4を取り外した状態の構成を示すものである。図5は、そのヘッド装着ユニット3において、回収容器4と印字ヘッド2を装着した状態を示すものである。
まず、図4により、ヘッド装着ユニットの構成を説明する。図4において、ヘッド装着ユニット3は、ヘッド洗浄時に印字ヘッド2が装着される洗浄槽71と、洗浄槽71の上部に設置されて印字ヘッド2をヘッド装着ユニット3に装着するためのヘッド装着部81A、及び印字ヘッド2を洗浄槽71内に挿入する時の入り口であるヘッド挿入部81Bが構成された洗浄ブロック81を備えている。洗浄槽71の下部には、ヘッド洗浄処理に使用した洗浄液を収容するための回収容器4を装着できるように構成されている。
洗浄ブロック81には、ヘッド挿入部81Bに印字ヘッド2が装着されていない場合に、開口部であるヘッド挿入部81Bから洗浄槽71の内部に埃などの異物が入らないようにするために、蓋部材83が組み付けられている。蓋部材83は、蓋ヒンジ82を介して洗浄ブロック81に組み付けられている。この蓋部材83は、印字ヘッド2がヘッド装着ユニット3に装着されたことを検出する時に利用する磁石B86が組み付けられている。
洗浄ブロック81には、印字ヘッド2がヘッド装着ユニット3に装着された時に磁石B86が一定距離以内に近づいたことを検出するための磁気センサB84が組み付けられている。また、洗浄ブロック81には、印字ヘッド2がヘッド装着ユニット3に装着されたことを検出するときに利用する磁石C87が組み付けられている。
そして、洗浄ブロック81には、印字ヘッド2に向けてヘッド洗浄用の溶剤69Aを吐出させるための洗浄ノズル72と、ヘッド洗浄後に溶剤69Aで濡れた印字ヘッド2を乾燥させるためのエアを吹き掛けるためのエア吐出口を有する供給ノズル73とが、圧入加工により組み付けられている。
この洗浄ノズル72は、印字ヘッド2に組み付けられたノズル21を狙うように溶剤69Aを噴出させるための液吐出穴A部72Aと、偏向電極24を狙うように溶剤69Aを噴出させるための液吐出穴B部72Bを形成している。そして、洗浄ノズル72は、洗浄ブロック81に形成された流路B部81Eに接続されるようになっている。
エア供給ノズル73は、印字ヘッド2に組み付けられた帯電電極23の電極間を狙うようにエアを噴出させるためのエア吐出穴を形成している。エア供給ノズル73は、洗浄ブロック81に形成された流路C部81Fに接続されるようになっている。更に、洗浄ブロック81は、ヘッド洗浄時に印字ヘッド2が挿入される洗浄槽71の内部に連通する穴部81Cと、穴部81Cと接続された流路A部81Dを形成している。
そして、ヘッド装着ユニット3は、洗浄ブロック81の下部に、ヘッド洗浄時に印字ヘッド2を収容するための洗浄槽71を備えている。洗浄槽71は、洗浄ノズル72から噴出した溶剤69Aが周囲に飛び散らないように形成した側壁部と、回収容器4を装着する時に使用する取付部71Aを形成している。また、洗浄槽71の内部には、ヘッド装着ユニット3の周囲温度を検知して各種制御に使用するための温度センサB80が組み付けられている。また更に、洗浄槽71には、回収容器4がヘッド装着ユニット3に取り付けられていることを検出するための磁気センサA76が組み付けられている。
更に、洗浄槽71の下部に装着できるように構成された回収容器4は、洗浄液を収容する容器77と、回収容器4を持ち運ぶ時に洗浄液が飛び散ることを低減するために取り付けられた仕切り78と、磁石A75が組み付けられたフロート74と、フロート74の動きを抑制するホルダー79とで構成されている。
このような回収容器4は、ヘッド装着ユニット3に回収容器4が装着された状態で、回収容器4を約90°回転させることで、ヘッド装着ユニット3の取付部71Aと、それと篏合する回収容器4の取付部77Aが外れた状態になり、ヘッド装着ユニット3から回収容器4を分離することができる。
この状態においては、フロート74の内部に組み付けられた磁石A75と、洗浄槽71に組み付けられた磁気センサA76が、一定距離(磁気センサA76が磁石A75を認識しなくなる距離)以上に離れる。この状態は、電線76Aを介して本体制御部7に伝送される。そのため、本体制御部7はヘッド装着ユニット3から回収容器4が取り外されたことを認識することができる。
容器77は、ヘッド洗浄処理に使用した洗浄液を収容するための液貯留部77Bと、洗浄槽71に固定する時に使用する取付部77Aと、仕切り78を取り付けるための内ネジ部77Cを形成している。仕切り78は、洗浄槽71から垂れ落ちてくる洗浄液を容器77に流入させるために設けられた液流入穴部78Aと、回収容器4を傾けた時に容器77から洗浄液を流出させるために設けられた液流出穴部78Bとを形成している。
そして、洗浄ブロック81には、流路B部81Eと接続された液継手89が組み付けられており、液継手89には、チューブ837Aが圧入などの方法で接続されている。このチューブ837Aは、ヘッド洗浄経路837の一部を形成しており、チューブ837Aを経由して本体1内の溶剤容器33に接続されている。
また、洗浄ブロック81には、流路C部81Fと接続されたエア継手90が組み付けられており、エア継手90には、チューブ841Aが圧入などの方法で接続されている。このチューブ841Aは、経路(エア供給用)841の一部を形成しており、チューブ841Aを経由してポンプ(乾燥用)60に接続されている。
また、洗浄ブロック81には、流路A部81Dと接続された吸引継手88が組み付けられており、吸引継手88には、チューブ843Aが圧入などの方法で接続されている。このチューブ841Aは、経路(エア吸引用)841の一部を形成しており、チューブ841Aを経由してポンプ(吸引用)61に接続されている。
そして、ヘッド装着ユニット3は、チューブ837A、チューブ841A、及びチューブ843Aがヘッド装着ユニット3の外部に露出しないようにカバー85で覆われており、カバー85は、洗浄ブロック81の上部と、洗浄槽71の下部を挟みこむように固定されている。
ケーブル(ヘッド装着ユニット用)6は、外に突き出て他の生産設備の邪魔にならないようにカバー85の下部に組み付けられている。ケーブル(ヘッド装着ユニット用)6の内部には、チューブ837A、チューブ841A、及びチューブ843Aの他に、磁気センサA76に接続された電線76Aや、磁気センサB84に接続された電線84Aや、温度センサB80に接続された電線や、開始ボタン18と停止ボタン19と表示部20を動作させるためのハーネス(図示せず)等が通るようになっており、ヘッド装着ユニット3と本体1を接続している。
次に、図5を用いて、印字ヘッド2と回収容器4をヘッド装着ユニット3に装着した状態について説明する。ヘッド装着ユニット3の蓋部材83は、保護カバー95を外された印字ヘッド2をヘッド挿入部81Bに挿入することよって開放されている。印字ヘッド2は、ノズル21と、帯電電極23と、偏向電極24と、ガター25が、洗浄槽71及び洗浄ブロック81で囲われた空間にくる位置まで押し込まれた状態となっている。
そして、ヘッド装着ユニット3は、印字ヘッド2との位置が左右前後にずれないように、ヘッド挿入部81Bの穴の内壁面と、印字ヘッド2のヘッドベース94の外壁面が勘合するようにしている。また更に、印字ヘッド2の一部が洗浄ブロック81に形成されたヘッド装着部81Aに当たる位置で静止することで、印字ヘッド2がヘッド装着ユニット3に装着された時の位置が安定する。
また、本実施形態の印字ヘッド2には、磁気センサC28と温度センサA27が組み付けられている。磁器センサC28に接続された電線28Aと、温度センサA27と接続された電線27Aは、ケーブル(印字ヘッド用)5の内部を通して本体1に設置している本体制御部7と接続されている。
印字ヘッド2がヘッド装着ユニット3に装着された状態においては、印字ヘッド2によって蓋部材83が開放されることで、蓋部材83に組み付けられた磁石B86も連動して移動し、点線の丸(M2)で囲んで示したように、磁石B86と磁気センサB84が一定距離以内に近づく。これにより印字ヘッド2がヘッド装着ユニット3に装着された状態になったことを、ヘッド装着ユニット3側で認識することができる。
また、印字ヘッド2がヘッド装着ユニット3に装着された状態においては、点線の丸(M3)で囲んで示したように、洗浄ブロック81に組み付けられた磁石C87と印字ヘッド2に組み付けられた磁気センサC28が一定距離以内に近づき、これにより印字ヘッド2がヘッド装着ユニット3に装着された状態になったことを、印字ヘッド2側でも認識することができる。
このように、印字ヘッド2がヘッド装着ユニット3に装着された状態になっているかどうかを、2つのセンサで確認することで、部品の故障などによる誤検出を防止するようにしている。
また、回収容器4がヘッド装着ユニット3に装着された状態においては、点線の丸(M1)で囲んで示したように、回収容器4のフロート74に組み付けられた磁石A75とヘッド装着ユニットの洗浄槽71に組み付けられた磁気センサA76が一定距離以内に近づく。この状態を磁気センサA76が検知し、本体制御部7はこれにより回収容器4がヘッド装着ユニット3に装着されたことを認識することができる。この検知により、回収容器4を装着せずにヘッド洗浄処理を開始してしまうような誤作業を防止することができる。
尚、本実施形態では洗浄ノズルは、ヘッド装着ユニットに設ける構成としたが、これ以外に、印字ヘッド2の一部に同様の機能を備える洗浄ノズルを設ける構成を採用することも可能であり、必要に応じて適切な構成を採用すればよいものである。
このように、本実施形態のインクジェット記録装置は、供給されたインクを粒子化して噴出するノズル、ノズルから噴出されたインク粒子を帯電させる帯電電極、帯電電極で帯電されたインク粒子を偏向する偏向電極、および印字に使用されない不使用インクを回収するガターを有する印字ヘッドと、インク容器内のインクを印字ヘッドに供給するためのインク供給経路、印字に使用しないインクをインク容器内に回収するためのインク回収経路、溶剤容器内の溶剤をインク容器に供給するための溶剤供給経路、及び夫々の経路におけるインク、及び溶剤の流れを調節する流量調整部を備える本体と、本体の流量調整部、及び印字ヘッドの動作を制御する本体制御部と、印字ヘッドを装着、収納するためのヘッド装着部、及び印字ヘッドが装着されたことを検出する印字ヘッド検出器を有するヘッド装着ユニットとを備えている。
次に、本実施形態の実施対象となる、インクジェット記録装置600のインク循環処理、及び印字処理について説明する。尚、インク循環処理、印字処理を実行している過程で、印字へッドに異常を生じると、ヘッド洗浄処理を実行するので、これについても併せて説明を行う。ここで、これらの処理はヘッド装着ユニット3に印字ヘッド2が装着されていることを条件としている。
<インク循環処理の説明>
インクジェット記録装置600におけるインク循環処理を実施する時のインクの流れについて、図6を用いて説明する。
図6のインク供給経路(経路801~804)においては、電磁弁(供給用)49が通電されて流路を開放し、切替弁26が通電されてインク供給経路がノズル21と接続された状態となり、ポンプ(供給用)34を稼働することで、矢印D1の太線で示したように、本体1の主インク容器31に収容されたインク68Aが印字ヘッド2のノズル21に供給されて、インク粒子68Bとしてノズル21から噴出される。
また、図6のインク回収経路811~812においては、電磁弁(回収用)50が通電されて流路を開放し、ポンプ(回収用)35を稼働することで、矢印D2の太線で示したように、インク粒子68Bと印字ヘッド2周辺のエア(空気)がガター25から吸引され、本体1の主インク容器31に吸引、圧送される。
インク回収経路811~812では、インク68Aと空気が気液混合の状態で流れるため、空気にインク68Aの溶剤成分が溶け込み、空気は溶剤ガスとなり、主インク容器31に流入する。主インク容器31に流入したインクは底部に収容されて、溶剤ガスとなった空気は、矢印D3の太線で示したように溶剤ガスとして本体1の外部に排出される。
また、インク68Aの中の溶剤成分が溶剤ガスとして機外に排出されるため、運転時間が長くなるとインク68Aの中の溶剤成分の比率が少なくなり、インク68Aの濃度が濃い状態になってしまう恐れがある。逆に、運転時間が短いと循環系洗浄処理などで主インク容器31に流入した溶剤69Aによって、インクの濃度が低い状態になってしまう恐れがある。
そのため、経路(粘度測定用)824、及び822では、電磁弁(粘度測定用)57が通電されて流路を開放し、ポンプ(循環用)36を稼働することで、矢印D5の太線で示したように、粘度測定器45に主インク容器31内のインク68Aを送り、定期的にインク68Aの粘度(濃度に換算)を測定するようにしている。
この測定された粘度の検出値は、本体制御部7に入力される。その結果、本体制御部7は、インク68Aの濃度が薄い場合には、補助インク容器32内のインク68Cを主インク容器31に補給し、インク68Aの濃度が濃い場合には、矢印D7の太線で示したように、溶剤容器33内の溶剤69Aを主インク容器31に補給するように制御する。このように、インクジェット記録装置600においては、インク68Aの粘度が管理値の範囲内におさまるように制御している。
インク循環経路821~822においては、矢印D4の太線で示したように主インク容器31からノズル21にインク68Aが供給されている状態で、電磁弁(循環用)59が通電されて流路を開放し、ポンプ(循環用)36を稼働することで、ノズル21に供給されたインク68Aの少なくも一部がポンプ(循環用)36に吸引されて、矢印D2の太線で示した流れで主インク容器31に戻るように、インク68Aを循環している。
また、切替弁26を通電する前に、電磁弁(本体循環用)58を通電して流路を開放し、ポンプ(循環用)36を稼働することで、矢印D6の太線で示したように、経路(本体循環用)808についてもインク68Aを循環させることができる。
このように、インクジェット記録装置600は、ほとんどの経路でインクを循環させることで、経路内のインクが乾燥して、電磁弁等が固着することを防止する。そして、インクジェット記録装置600は、ノズル21から噴出されたインク粒子68Bは、帯電電極23により電圧を印加された状態になり、その帯電量を電荷センサ48で確認することで、インク循環処理中においても異常有無のチェックを実施している。
図6のインク補給経路806においては、電磁弁(補給用)54が通電されて流路を開放し、切替弁26が通電されてインク補給経路がノズル21と接続された状態となり、ポンプ(供給用)34を稼働することで、矢印D8の太線で示したように、本体1の補助インク容器32に収容されたインク68Cが矢印D1に合流して印字ヘッド2のノズル21に供給されて、矢印D2で示したインク回収経路811~812を経由して主インク容器31に補充する。
このインク循環処理は、所定の決められた一定時間が経過するか、或いは排気ガス排出により主インク容器31の液面レベルセンサ31Aにてインク68Aの液量が一定量減少して、液面レベルセンサ31Aよりも液位が下がったと判断するまで継続する。これらの選択は任意である。
<印字処理の説明>
インクジェット記録装置600における印字処理を実施する時のインクの流れについて、図7を用いて説明する。
図7のインク供給経路(経路801~804)においては、電磁弁(供給用)49が通電されて流路を開放し、切替弁26が通電されてインク供給経路がノズル21と接続された状態となり、ポンプ(供給用)34を稼働することで、矢印D1の太線で示したように、本体1の主インク容器31に収容されたインク68Aが印字ヘッド2のノズル21に供給されて、インク粒子68Bとしてノズル21から噴出される。
また、図7のインク回収経路811~812においては、電磁弁(回収用)50が通電されて流路を開放し、ポンプ(回収用)35を稼働することで、矢印D2の太線で示したように、インク粒子68Bと印字ヘッド2周辺のエア(空気)がガター25から吸引され、本体1の主インク容器31に吸引、圧送される。
インク回収経路811~812では、インク68Aと空気が気液混合の状態で流れるため、空気にインク68Aの溶剤成分が溶け込み、空気は溶剤ガスとなり、主インク容器31に流入する。主インク容器31に流入したインクは底部に収容されて、溶剤ガスとなった空気は、矢印D3の太線で示したように溶剤ガスとして本体1の外部に排出される。
また図7の粘度測定経路824、及び822においては、電磁弁(粘度測定用)57が通電されて流路を開放し、ポンプ(循環用)36を稼働することで、矢印D8の太線で示したように、本体1の主インク容器31に収容されたインク68Aが、粘度測定器45、電磁弁(粘度測定用)57、ポンプ(循環用)36を通過して、主インク容器31に戻ることで、インク68Aを循環するようにしている。
このように粘度測定器45の中にインク68Aを通液させて、インク粘度を測定している。そして、本体制御部7で記録されているインク種類ごとの温度と粘度の関係を基にインク濃度を算出する。
また、インクジェット記録装置600では、D3の太線で示したようにインク68Aの中の溶剤成分が溶剤ガスとして機外に排出されるため、運転時間が長くなるとインク68Aの中の溶剤成分の比率が少なくなり、インク68Aの濃度が濃い状態になる。主インク容器31においては、溶剤成分が機外に排出される分だけインク68Aの液量が減少するので、その分の液量を溶剤容器33の溶剤69Aから補充する。
また、矢印D8の太線で示したように、本体1の補助インク容器32に収容されたインク68Cが矢印D1に合流して印字ヘッド2のノズル21に供給されて、矢印D2で示したインク回収経路811~812を経由して主インク容器31に補充する。
<ヘッド洗浄処理の説明>
次に、インクジェット記録装置600におけるヘッド洗浄処理を実施する時のインクの流れについて、図8を用いて説明する。
図8において、インクジェット記録装置600は、印字ヘッド洗浄のために、印字ヘッド2をヘッド装着ユニット3に装着した状態となっている。
ヘッド洗浄経路(経路831、経路837)においては、電磁弁(ヘッド洗浄用)56が通電されて流路を開放し、ポンプ(溶剤用)37を稼働することで、矢印A1の太線で示したように、洗浄液である溶剤がヘッド装着ユニット3に供給される。すなわち、本体1の溶剤容器33に収容された溶剤69Aをヘッド装着ユニット3の洗浄槽71内に組み付けられている洗浄ノズル72に供給することができる。
洗浄ノズル72は、この溶剤69Aを印字ヘッドに向けて噴出(吐出)し、印字ヘッド2を洗浄する。具体的には、洗浄ノズル72に供給された溶剤69Aは、矢印A2(液吐出穴A部72Aからノズル21を狙って溶剤69Aを噴出させる方向)、及び矢印A3(液吐出穴B部72Bから偏向電極24を狙って溶剤69Aを噴出させる方向)で示す方向に溶剤69Aを噴出させて、印字ヘッド2に組み付けられたノズル21、偏向電極24などの構成部品に溶剤69Aを吹きかけて、インクジェット記録装置600の稼働中やメンテナンス時に付着したインク68Aによる汚れを洗浄することができる。
印字ヘッド2に組み付けられたノズル21、偏向電極24などの構成部品を洗浄した溶剤69Aは、重力によって下側に垂れて流れていく。印字ヘッド2をヘッド装着ユニット3に装着した状態においては帯電電極23や、偏向電極24よりも下部に配置されたガター25を、溶剤69Aによって洗浄することができる。
そして、ヘッド洗浄処理においては、印字ヘッド2に配置されたノズル21、帯電電極23、偏向電極24、ガター25などの構成部品を洗浄した溶剤69Aは、矢印A4で示す向きに垂れ落ちていき、ヘッド装着ユニット3の下部に設置された回収容器4に流入して、液70Aとして液貯留部77Bに溜められるようにしている。
また、インク循環経路(821~822)においては、電磁弁(循環用)59が通電されて流路を開放し、ポンプ(循環用)36を稼働することで、矢印A5の太線で示したように、ノズル21に当たった溶剤69Aの一部がノズル21から吸引され、本体1の主インク容器31に回収される。このようにヘッド洗浄処理においては、ノズル21の内部及び、インク循環経路821~822についても溶剤69Aで洗浄することができる。
更に、インク回収経路(811~812)においては、電磁弁(回収用)50が通電されて流路を開放し、ポンプ(回収用)35を稼働することで、矢印A6の太線で示したように、ガター25に当たった溶剤69Aの一部がガター25から吸引され、本体1の主インク容器31に回収される。このようにヘッド洗浄処理においては、ガター25の内部及び、インク回収経路811~812についても溶剤69Aで洗浄することができる。
そして、ノズル21、及びガター25においては、溶剤69Aと共に周囲の空気も一緒に吸引する。この時に吸引した空気は、インク循環経路821~822及びインク回収経路811~812内で、気化した溶剤69Aが溶け込んで溶剤蒸気となる。この溶剤蒸気は、主インク容器31に流入した後で、経路814を介して本体1の外部と連通した排気ダクト接続部62に排出される。
エア吸引経路(経路841)においては、ポンプ(吸引用)61を稼働することで、矢印A7の太線で示したように、ヘッド装着ユニット3の洗浄槽71内で発生した溶剤蒸気を穴部81Cから吸引して、本体1の外部と連通した排気ダクト接続部62に排出する。
インクジェット記録装置600においては、主インク容器31から排出される溶剤蒸気と、ヘッド装着ユニット3から排出される溶剤蒸気を、纏めて排気ダクト接続部62から排出させるような構成とした。排気ダクト接続部62は、本体1の操作表示部8から離れた場所にあり、例えば本体1の背面や底面に組み付けられている。
以上に説明したインク循環処理、印字処理、及びヘッド洗浄処理は一例であり、他の機種においては、別のインク循環処理、印字処理、及びヘッド洗浄処理を行うこともある。要はインク循環処理、印字処理、及び必要に応じてヘッド洗浄処理を実行する機能が備わっていれば良いものである。
<本実施形態のインク循環処理、印字処理の説明>
次に、インク循環処理、印字処理を自動的に実行する本実施形態の詳細について説明する。図9は、インクジェット記録装置の操作表示部8に表示されたホーム画面を示している。
図9において、ホーム画面には、インクジェット記録装置の現在の状態(Cc)が示されており、現在は印字動作を行わず「休止」の表示状態となってる。また、異常状態を示すアラーム(Ca)は、異常なしを示す「無し」と表示されている。
また、画面の中央には印字内容を設定する印字内容枠(Ci)が設けられており、任意の文字や記号を入力することができる。印字内容枠(Ci)の右横には、立ち上げボタン(Cb)が設けられており、選択された処理を立ち上げることができる。また、印字内容枠(Ci)の下の状態表示枠(Ct)には、「運転時間」、「溶剤・インク残量」、「ヘッド装着ユニットにおける印字ヘッド、回収容器の装着状況」を表示している。ヘッド装着ユニットにおける印字ヘッド、回収容器の装着状況で、両方を検出するとインク循環処理、印字処理を実行することになる。更にはその下の機能表示枠(Cs)には、「印字処理開始」、「インク循環処理開始」、「設定」、「ログイン」等の機能ボタンが表示されている。
そして、「設定」の機能ボタンが選択されると、インク循環処理、印字処理における条件設定が実行される。この後。操作表示部8にインク循環処理、印字処理の条件設定を行う場合の設定画面(図10参照)が表示される。
図10において表示画面には、上面側に処理モードの名称(Dm)が示されており、本実施形態では、「自動運転のスケジュール設定」という表示が行われている。これによって、現在の設定項目がインク循環処理、或いは印字処理のスケジュールであることが確認できる。インク循環処理、或いは印字処理は、後述するようにインクの噴出の停止態様によって分類している。インク循環処理であれば、自動停止とされ、印字処理ではオペレータによる手動停止とされる。
また、画面の中央付近には、インク循環処理、印字処理の設定を行う設定枠(Df)が表示されている。設定枠(Df)の内側に、曜日(Dd)、開始時刻(Dt)、インク噴出の停止態様である停止処理の有無(Ds)の項目が設定されている。これによって、インク循環処理、印字処理を開始する具体的な時刻を設定することができる。
インク循環処理、印字処理を行う曜日を設定する「[A]曜日(Dd)」には、「日曜日」から「土曜日」までの1週間分の曜日が示されており、このような「曜日」の表示領域を触る(タップする)ことで、インク循環処理、印字処理を行う曜日を選択できるものである。現在の表示では、月曜日、水曜日、金曜日の複数の曜日が選択されている。これによって、インクジェット記録装置におけるインク循環処理、印字処理を実行する選択肢が増えて使い勝手を向上することができる。
次に、インク循環処理、印字処理を開始する時刻を設定する「[B]開始時刻(Dt)」には、24時間表示の時刻が入力される領域が示されており、このような「開始時刻」の表示領域に具体的な時刻を入力することで、インク循環処理、印字処理を行う時刻を選択できる。現在の表示では、朝の7時が選択されている。
次に、「[C]停止処理の有無(Ds)」には、自動的にインクの噴出を停止するインク循環処理モード、或いはオペレータによって手動でインクの噴出を停止する印字処理モードを選択する領域が示されており、このような「有り」、「無し」の何れかの表示領域を触ることで、インク循環処理の自動での停止処理を行うか、印字処理の手動による停止処理を行うかを設定できる。現在の表示では、インク循環処理において自動停止が「有り」の領域が選択されている。
そして、曜日(Dd)、開始時刻(Dt)、停止処理の有無(Ds)の項目が決まると、確定ボタン(St)を触ることで、これらの情報は設定情報として記憶される。つまり、インクジェット記録装置600の操作表示部8による設定が実行されると、これらの情報は、本体制御部7のRAM307に記憶される。
図11はRAM307の記憶領域を示しており、図10に示す設定処理によって、記憶領域(Md)には曜日、記憶領域(Mt)には開始時刻、記憶領域(Ms)には停止処理の有無が記憶される。図11はRAM307の場合を示しているが、これ以外に、電源バックアップされたRAMや、フラッシュROMに代表されるEROMのような、データを保持することができる記憶素子を用いることもできる。本実施形態ではフラッシュROMに設定情報を記憶させているので、以下ではフラッシュROMとして説明する。
このような記憶素子を用いることで、何らかの原因でインクジェット記録装置の電源がOFFされた場合であっても、電源が再投入されると記憶された設定情報を読み出して、インク循環処理や印字処理を再開することが可能となる。これらの記憶された設定情報は、次に説明する制御フローの処理に使用される。
<インク循環処理、印字処理の実行判断の説明>
図12は、図10で設定された条件を判断してインク循環処理、印字処理を実行するための処理フローを示している。この処理フローは所定の時間間隔で起動されるものであり、例えば、内部タイマーのコンペアマッチ割込み等を利用して起動される。
≪ステップS10≫
ステップS10においては、現在の曜日と時刻を取得する。曜日と時刻は、予め本体制御部7に設定しておき、これを読み出して取得することができる。曜日と時刻の更新は、周知の通り内部タイマーを利用して更新できる。また、クラウドサーバ209から通信で取得することもできる。現在の曜日と時刻を取得すると次のステップS11に移行する。
≪ステップS11≫
ステップS11においては、フラッシュROMに記憶されている曜日と、ステップS10で取得された曜日とが合致しているか否かの判断を実行する。合致している(YES判断)と判断されると、次のステップS12に移行する。一方、合致していない(NO判断)と判断されるとエンドに抜けて処理を終了し、次の起動タイミングを待つことになる。
≪ステップS12≫
ステップS12においては、フラッシュROMに記憶されている開始時刻と、ステップS10で取得された時刻とが合致しているか否かの判断を実行する。合致している(YES判断)と判断されると、次のステップS13に移行する。一方、合致していない(NO判断)と判断されるとエンドに抜けて処理を終了し、次の起動タイミングを待つことになる。
≪ステップS13≫
ステップS13においては、インクを噴出している過程で、インクの噴出を自動的に停止する動作を行うか、或いは手動で停止するかの判断を実行する。自動的にインクの噴出を停止する(YES判断)と判断されるとステップS14に移行する。一方、手動でインクの噴出を停止する(NO判断)と判断されるとステップS15に移行する。
≪ステップS14≫
ステップS14においては、自動でインクの噴出を停止する機能を備えたインク循環処理を実行する。この処理については後述する。このインク循環処理が終了するとエンドに抜けて、次の起動タイミングを待つことになる。
≪ステップS15≫
ステップS15においては、手動でインクの噴出を停止する機能を備えた印字処理を実行する。この処理についても後述する。このインク循環処理、印字処理が終了するとエンドに抜けて、次の起動タイミングを待つことになる。
<インク循環処理の処理フローの説明>
次に、図12における自動でインクの噴出を停止する機能を備えたインク循環処理(ステップS14)の処理フローについて、図13を用いて説明する。
≪ステップS20≫
図12の処理フローにおける判断で、インク循環処理を開始すると判断されているので、ステップS20においては、ヘッド装着ユニット3に印字ヘッド2、及び回収容器4が装着されているか否かを判断する。ヘッド装着ユニット3に印字ヘッド2、及び/又は回
収容器4が装着されていない(NO判断)と判断されるとステップS21に移行し、一方、ヘッド装着ユニット3に印字ヘッド2、及び回収容器4が装着されている(YES判断)と判断されるとステップS22に移行する。
≪ステップS21≫
ステップS21においては、ヘッド装着ユニット3に、印字ヘッド2、及び/又は回収
容器4が装着されていないので、インク循環処理を実行しないでスキップして再びステップS20に戻り、同じ処理を繰り返すことになる。
ステップS21では、ヘッド装着ユニット3に、印字ヘッド2、及び/又は回収容器4
が装着されていないことを、操作表示部8に表示して、オペレータにヘッド装着ユニット3に、印字ヘッド2、及び/又は回収容器4を装着することを促すことができる。
同様に、クラウドサーバ209に対して、ヘッド装着ユニット3に印字ヘッド2、及び/又は回収容器4が装着されていないことを連絡し、更にメール等の手段よって、外部制
御装置100に連絡することができる。これによって離れた場所に居るオペレータに対して、ヘッド装着ユニット3に、印字ヘッド2、及び/又は回収容器4を装着することを促
すことができる。
≪ステップS22≫
ステップS22においては、ヘッド装着ユニット3に、印字ヘッド2、及び回収容器4が装着されているので、インクジェット記録装置を構成する経路における電磁弁等の固着を抑制するため、インクを噴射してインク循環処理を実行する。このインク循環処理における動作は、既に図6に示しているので詳細な説明は省略する。インク循環処理によるインクを噴出すると、ステップS23に移行する。
≪ステップS23≫
ステップS23においては、インク循環処理の異常判断を実行する。この異常判断は、図3に示す電荷センサ48のセンサ信号で判断される。図3にあるように、印字ヘッド2のノズル21から噴出されたインク粒子は、帯電電極23により電圧を印加された状態になり、その帯電量を電荷センサ48で確認することで、インク循環処理中において異常有無のチェックを行うことができる。
この制御ステップで異常がないと判断されると、インクの噴出を続けながらインク循環処理を継続する。一方、異常があると判断されるとステップS24に移行する。
≪ステップS24≫
ステップS24においては、ステップS23で検出された異常の発生回数を判断している。発生した異常が初回(一回目)である(YES判断)と判断されると、ステップS25に移行する。一方、2回目以上と判断されると、ステップS27に移行する。これは、2回以上に亘って異常が発生すると、後述するステップS25、S26による復帰動作が奏功しなく、異常状態を解消できないことを意味している。
≪ステップS25≫
ステップS25においては、現時点で実行しているインクの噴出を停止して、インク循環処理の動作を停止する。これは、この後に実施する印字ヘッド2の洗浄処理を実行するための前工程となる。ステップS23で異常が発生したと判断されているので、印字ヘッ2ドの洗浄が必要となるからである。インク循環処理を停止するとステップS26に移行する。
≪ステップS26≫
ステップS26においては、印字ヘッド2のヘッド洗浄処理を実行する。これは上述したように、ステップS23で異常が発生したと判断されているので、印字ヘッド2を洗浄して異常状態を解消するためである。
一般的に、インク粒子の帯電に関する異常は、印字ヘッド2のノズル21や帯電電極23のインクによる汚れに起因していることが多い。このためステップS26では、ヘッド洗浄処理を実行して印字ヘッド2の洗浄を行うようにしている。このヘッド洗浄処理における動作は、既に図8に示しているので詳細な説明は省略する。
ヘッド洗浄処理において、インクを噴出して洗浄処理が終了すると再びステップS22でインクの噴出を開始する(ここでは、インク循環処理の再開を行う)。そして、この状態でステップS23に移行する。ステップS23では、異常状態が解消されているとステップS29に移行し、異常状態が解消されていないと再びステップS24に移行する。
ステップS24においては、この異常が2回目なのでステップS26によるヘッド洗浄処理は奏功しなかったとしてステップS27に移行する。
≪ステップS27≫
ステップS27においては、印字ヘッド2の異常が解消されないので、インクの噴出を停止する。これは、インク循環処理によるインクの噴出、及びヘッド洗浄処理によるインクの噴出において同様である。インクの噴出を停止するとステップS28に移行する。
≪ステップS28≫
ステップS28においては、印字ヘッドの異常のためにインク循環処理が継続できないと判断されているので、異常終了の形で処理を終了する。この時、操作表示部8に、「異常発生でインク循環処理を終了する」というメッセージが表示される。これによって、オペレータに対して印字ヘッド2の詳細な点検を促すことができる。
同様に、クラウドサーバ209に対して、印字ヘッド2に異常が生じていることを連絡し、更にメール等の手段よって、外部制御装置100に連絡することができる。これによって、離れた場所に居るオペレータに対して印字ヘッド2の詳細な点検を促すことができる。
≪ステップS29≫
ステップS23に戻って、印字ヘッド2に異常がないと判断されると、インクの噴出を続けながらインク循環処理を継続する。そして、このステップS29においては、インクの噴出を継続しながら次のような処理を実行する。
まず、(1)で操作表示部8に「自動インク循環運転」や「中断ボタン」を表示する。この表示例を図14に示している。図14において、操作表示部8にはメッセージ表示枠(Dg)が表示され、内側に「自動インク循環運転を実施しています」といった現在状況の表示や、「処理を中断する場合は、「中断ボタン」を押して下さい」といった表示が行われる。更に、その横に自動運転を実行している表示領域(Da)が表示されている。この他に、洗浄停止といった表示領域も表示される。また、中断ボタン(Sp)も表示されている。現時点ではインク循環処理が自動で実行されているので、自動循環が表示されている。
また、この表示がされている過程で、オペレータによって(2)の中断ボタン(Sp)が押されると、インク循環処理が強制的に中断されてインクの噴出が一時的に中断される。
また、中断ボタンが押されないと、(3a)のインク循環処理を自動停止する処理を実行する。この自動停止は主インク容器31の液面レベルセンサ31Aを下回るまでの所定時間が経過すると実行される。つまり、主インク容器31の液面レベルセンサ31Aによって、インク68Aの液量が液面レベルセンサ31Aまで減少したと判断すると自動停止されるものである。更に、これとは別に(3b)のステップS22でインクを噴出した時点からの経過時間が所定時間だけ経過すると、インク循環処理を自動停止する処理を実行する。
尚、自動停止に至る時間は、(3a)、或いは(3b)による方法と、(3a)、及び(3b)を組み合わせた時間としても良い。例えば、早く自動停止が行える方を選択するといった方法や、逆に遅く自動停止が行える方を選択するといった方法がある。次に、ステップS29の実行を継続しながらステップS30に移行する。
≪ステップS30≫
ステップS30においては、ステップS29の処理を実行している途中で、自動停止に至る所定の時間が経過すると、インク循環処理を終了してインクの噴出を停止する。インクの噴出を停止すると、ステップS31に移行する。
≪ステップS31≫
ステップS31においては、インク循環処理が終了しているので、操作表示部8の表示画面を、図9に示すホーム画面に変更して待機する。そして、この待機状態で、何らかの要因で一時的に電源がOFFになったとしても破線枠で囲んだように、図10で設定した設定情報は、フラッシュROMに記憶されているので、電源が回復すれば再び設定された曜日、時刻になると上述した動作を繰り返し実行することができる。
例えば、土曜日~日曜日や夜間に電源がOFFとされた場合でも、インク循環処理の開始時刻までに電源が回復されれば、上述の動作を実行することができる。また、ステップS31で待機している状態で、図12のステップS10に戻って処理が継続される。
以上に説明したインク循環処理の1週間の動作状況を図15に示している。ここで、「▲」は自動立ち上げ(インク噴出開始)を示し、「▼」は自動立ち下げ(インク噴出停止)を示している。
図10にあるように、月曜日、水曜日、金曜日の朝7時にインク循環処理を開始し、自動で停止する設定とされている。したがって、図15にあるように、月曜日の朝7時にインク循環が自動的に開始され、ステップS29の(3a)、或いは(3b)によるインク
の循環時間を経過すると、自動的にインク循環が停止される。水曜日、金曜日についても同様である。
<印字処理の処理フローの説明>
次に、図10における「[C]停止処理の有無(Ds)」の設定で、手動による停止(「無し」が選択されている)が選択されている場合の印字処理(ステップS15)の処理フローについて、図16~図19を用いて説明する。尚、この印字処理の場合も、印字ヘッド2は、ヘッド装着ユニット4に装着した状態から立ち上げが開始される。
図16は、印字処理を選択する設定画面を示しており、「[C]停止処理」が「無し」が選択されている。したがって、インク循環処理のようにインクの噴出が自動停止されずに、手動によって停止される。このため、手動による停止が指示されないと、インクの噴出は継続されたままである。図17に具体的な処理フローを示している。
≪ステップS20≫~≪ステップS28≫
ステップS20からステップS28までの処理は、図13に示す処理と同様の処理であるので、説明は省略する。そして、ステップS23で印字ヘッド2に異常がない(NO判断)と判断されると、ステップS40に移行する。
≪ステップS40≫
ステップS40においては、印字ヘッド2に異常がないと判断されているので、印字ヘッド2の異常処理が完了して正常終了とされる。したがって、この状態で印字処理の準備が完了したことになり、次に実際の印字処理を実行することになる。ステップS40が完了するとステップS41に移行する。
≪ステップS41≫
ステップS41においては、実際の印字を実行するために、オペレータによってヘッド装着ユニット4から印字ヘッド2を取り外し、生産ラインの支持金具13(図1参照)に印字ヘッド2をセットして印字動作を開始する。この印字動作を開始するとステップS42に移行する。
≪ステップS42≫
ステップS42においては、印字動作を行うためインクの噴出を継続しながら次のような処理を実行する。先ず図18に示すホーム画面が表示される。図18において、ホーム画面には、インクジェット記録装置の現在の状態(Cc)が示されており、現在は印字処理の実行中を表す表示状態となってる。また、異常状態を示すアラーム(Ca)は、異常なしを示す「無し」と表示されている。
尚、現時点では印字処理中なので、印字ヘッド2はヘッド装着ユニット4から取り外されている。したがって、状態表示枠(Ct)の「ヘッド装着ユニットにおける印字ヘッド、回収容器の装着状況」の表示は、印字ヘッド2については、「非検出」と表示されている。
また、画面の中央には印字内容を設定する印字内容枠(Ci)の右横には、停止ボタン(Cd)が設けられている。印字処理を停止する場合は、オペレータによって停止ボタンを触ることによって、インクの噴出を停止することができる。したがって、この表示がされている過程で、オペレータによって停止ボタン(Cd)が押されると、印字処理が強制的に終了されてインクの噴出が停止される。
≪ステップS43≫
ステップS43においては、ステップS42の処理を実行している途中で、オペレータによって停止ボタンが押されたので、印字処理を終了してインクの噴出を停止する。インクの噴出を停止すると、ステップS44に移行する。尚、停止ボタンが押されない場合は、印字処理は継続されたままである。
≪ステップS44≫
ステップS44においては、オペレータによって印字処理が正常に終了されたので、インクジェット記録装置の操作表示部8はホーム画面の状態で待機状態となる。同様に、クラウドサーバ209に対して、印字処理が正常に終了したことを連絡し、更にメール等の手段よって、外部制御装置100に連絡することができる。これによって、離れた場所に居る他のオペレータに印字処理の終了を報知することができる。
以上に説明した印字処理の1週間の動作状況を図19に示している。ここで、「▲」は
自動立ち上げ(インク噴出開始)を示し、「▽」はオペレータによる手動立ち下げ(インク噴出停止)を示している。
図16にあるように、月曜日、水曜日、金曜日の朝7時に自動的に印字処理を開始し、手動で停止する設定とされている。したがって、図19にあるように、月曜日の朝7時に印字処理が自動的に開始され、ステップS41(図17参照)によるオペレータによって停止ボタンが押されると、これに連動して印字処理が17時に停止される。
水曜日においては、月曜日の印字処理の停止時刻より後の19時で印字処理が停止され、金曜日においては、月曜日のインク循環の停止時刻より前の15時で印字処理が停止されている。このように、印字処理を実行する場合においても、自動で立ち上げて印字を実行し、その後オペレータによって印字処理を任意の時刻に停止することができるようになる。
<印字処理の展開の説明>
以上に説明した実施形態は、印字処理については同じ時刻で立ち上げを行っているが、次のような設定を行うことも可能である。つまり、図10に示す設定画面の設定枠(Df)での設定を変えることによって、図20(操作表示部8の設定画面から設定枠(Df)を抜き出した)のような設定にすることもできる。
この場合、設定画面では、開始曜日が「月曜日」に設定され、開始時刻が「朝の5時」に設定されると共に、停止処理が「無し」に設定される。
このような設定によれば、図21に示すようにヒーターによる加温等を考慮して朝の5時に自動立ち上げを実行し、朝の6時に製品への印字処理を実行し、更に夜の20時にオペレータによって停止ボタンが押されて印字処理を終了する、という様な使い方も可能である。
更には、各曜日の夫々に開始時刻、停止処理を設定するといった使い方も可能である。この例を図22、図23を用いて説明する。
図22において、操作表示部8の設定画面から設定枠(Df)を抜き出しており、印字処理、或いはインク循環処理を実行する曜日は、「月曜日」、「水曜日」、「金曜日」に設定されている。そして、月曜日における立ち上げを行う開始時刻は「07:00」に設定され、水曜日における立ち上げを行う開始時刻は「08:00」に設定され、金曜日における立ち上げを行う開始時刻は「12:00」に設定されている。
更に、停止処理については、月曜日と水曜日は「無し」に設定されて印字処理を実行し、金曜日は「有り」に設定されてインク循環処理を実行する。そして、この設定に基づいたインクジェット記録装置の動作を図23に示している。
図23においては、月曜日は朝の7時に立ち上げられて印字処理が実行され、夜の20時にオペレータによって立ち下げられている。また、水曜日は朝の8時に立ち上げられて印字処理を実行し、夜の22時にオペレータによって立ち下げられている。更に金曜日は11時に立ち上げられてインク循環処理を実行し、自動的に13時に立ち下げられている。
以上に説明した幾つかの本実施形態によれば、任意の時間にインク循環処理や印字処理を実行でき、インクジェット記録装置の立ち上げを迅速にできる、電源が遮断された後に電源が接続されると、新たな設定処理を行わなくてもインク循環処理や印字処理を実行できる、といった効果を奏することができる。また、設定画面をインクジェット記録装置の使用環境に対応して細かに設定できるので、使い勝手が大きく向上するという効果を期待できる。
<インクジェット記録装置、クラウドサーバ、及び外部制御装置の連携の説明>
以上に説明した実施形態は、インクジェット記録装置600に備えられた操作表示部8を用いて設定情報を入力する例であるが、クラウドサーバ209を介して外部制御装置100から設定情報を入力することもできる。
本実施形態では、上述したインクジェット記録装置と、インクジェット記録装置と第1の通信ネットワークを介して接続され、インクジェット記録装置の設定画面の情報を保持するサーバと、サーバと第2の通信ネットワークを介して接続され、サーバから取得した、少なくともインクの噴出を開始する開始時刻を設定する設定画面を表示する外部操作表示部を備え、外部操作表示部の設定画面で入力された開始時刻を、サーバを介してインクジェット記録装置に送って開始時刻に基づいてインクジェット記録装置を制御する外部制御装置とを有している。ここで、設定情報の入力は、操作表示部8での入力方法と実質的に同様であるが、一部その表示形態が異なる。以下、その例を図24~図26に基づき説明する。
図24は、インクジェット記録装置600、クラウドサーバ209、及び外部制御装置100の処理フローを示している。夫々の機器は電源がONされ正常に動作している状態である。
≪ステップS50≫
ステップS50では、クラウドサーバ209は定期的なインクジェット記録装置600の現在の状態確認を実行する。状態確認を実行すると次にステップS51に移行する。
≪ステップS51≫
ステップS51では、クラウドサーバ209とインクジェット記録装置600が通信ネットワーク214Aを介して接続可能か否かを確認する。接続できなければステップS52に移行し、一方、接続可能であればステップS53に移行する。
≪ステップS52≫
ステップS52では、クラウドサーバ209とインクジェット記録装置600の接続が失敗した場合には、クラウドサーバ209に記録しているインクジェット記録装置600の各種情報は更新しない。そして、一定時間が経過した後に、再びステップS50の処理を実行する。
≪ステップS53≫
ステップS53では、インクジェット記録装置600は、上述した設定画面やメッセージ画面のような表示画面を確認し、通信ネットワーク214Aを介してクラウドサーバ209に、表示画面の情報を伝送する。つまり、クラウドサーバ209から要求された表示画面の情報を、必要に応じて伝送するものである。これによって、外部制御装置100は、クラウドサーバ209と通信することによって、クラウドサーバ209に保持されている表示画面の情報を閲覧することが可能となる。これが完了すると、次にステップS54に移行する。
≪ステップS54≫
ステップS54では、クラウドサーバ209で保持しているインクジェット記録装置600の表示画面の情報を、伝送されてきた新しい表示画面の情報に更新する。そして、一定時間が経過した後に、再びステップS50の処理を実行して、クラウドサーバ209に保持しているインクジェット記録装置600の表示画面の情報を新しい状態に更新している。このように、クラウドサーバ209は、ステップS50~S54を所定時間毎に繰り返して実行している。
≪ステップS55≫
次に、外部制御装置100のステップS55では、外部制御装置100を操作して外部制御装置100とインクジェット記録装置600の通信の接続処理を開始する。外部制御装置100は、通信ネットワーク214Bを介してクラウドサーバ209に接続される。これが完了すると、次にステップS56に移行する。
≪ステップS56≫
ステップS56では、外部制御装置100とインクジェット記録装置600の接続に必要なIDとパスワードを、外部制御装置100に入力する。これが完了すると、次にステップS57に移行する。
≪ステップS57≫
ステップS57では、ステップS56で入力されたID、及びパスワードと、予めクラウドサーバ209に記録されていた正しいID、及びパスワードを照合し、入力されたIDとパスワードが正しいかどうか(YES/NO)を判定する。
そして、正しくない(NO)と判定した場合には、ステップS58に移行する。一方、正しい(YES)と判定した場合には、外部記録装置100とクラウドサーバ209は通信を開始して、ステップS60に移行する。これによって、外部記録装置100とクラウドサーバ209、及びクラウドサーバ209とインクジェット記録装置600の通信の接続が成立する。
≪ステップS58≫、≪ステップS59≫
ステップS58では、ステップS56で入力されたID又はパスワードのどちらかが正しくなかったことを外部記録装置100に表示し、通信による接続の試行を停止する。そして、ステップS59にて、外部記録装置100とインクジェット記録装置600の通信の接続開始処理を終了する。
≪ステップS60≫
ステップS60では、クラウドサーバ209に記録されたインクジェット記録装置600の表示画面の情報を読み取り、伝送手段を介して外部制御装置100に伝送する。このクラウドサーバ209から外部制御装置100に伝送されるインクジェット記録装置600における表示画面の情報は、インクジェット記録装置600の操作表示部8に表示されたものと、実質的に同じ情報である。これらは既に説明しているので、ここでの説明は省略する。これが完了すると、次にステップS61に移行する。
≪ステップS61≫
スッテプS61では、クラウドサーバ209に記憶されていたインクジェット記録装置600から取得した表示画面の情報を、外部制御装置100の外部操作表示部101(図1参照)に、展開するようにして表示する。
図25は、外部制御装置100の外部操作表示部101を示している。この外部操作表示部101には、IJP操作開始ボタン(Sb)が表示されている(ここでIJPは、インクジェット記録装置を意味している)。この状態で、オペレータによってIJP操作開始ボタン(Sb)を操作すると、図10に示すような設定画面が表示される。この設定画面は、クラウドサーバ209に保持されている表示情報である。
図26にその具体的な表示画面を示している。表示画面の中央付近には、インク循環処理、印字処理の設定を行う設定枠(Df)が表示されている。設定枠(Df)の内側に、曜日(Dd)、開始時刻(Dt)、インク噴出の停止態様である停止処理の有無(Ds)の項目が設定されている。これによって、インク循環処理、印字処理を開始する具体的な時刻を設定することができる。
また、設定枠(Df)の下側には、ヘッド装着ユニット4における印字ヘッド2の装着情報と、回収容器4の装着情報が表示されている。この装着情報は、例えば図9のホーム画面の状態表示枠(Ct)に表示されている、ヘッド装着ユニットにおける印字ヘッド、回収容器の装着状況の結果を利用して表示している。尚、この装着情報の表示は、これ以外の画面から援用して利用することもできる。この設定画面が表示されるとステップS62に移行する。
≪ステップS62≫
スッテプS62では、ステップS61の表示情報を基に必要な入力操作を実行する。図10と同様に、インク循環処理、印字処理を行う曜日を設定する「[A]曜日(Dd)」には、「日曜日」から「土曜日」までの1週間が示されており、このような「曜日」の表示領域を触ることで、インク循環処理、印字処理を行う曜日を選択できるものである。現在の表示では、月曜日、水曜日、金曜日の複数の曜日が選択されている。
次に、インク循環処理、印字処理を開始する時刻を設定する「[B]開始時刻(Dt)」には、24時間表示の時刻が入力される領域が示されており、このような「開始時刻」の表示領域に具体的な時刻を入力することで、インク循環処理、印字処理を行う時刻を選択できる。現在の表示では、朝の7時が選択されている。
次に、「[C]停止処理の有無(Ds)」には、自動的にインクの噴出を停止するインク循環処理モード、或いはオペレータによって手動でインクの噴出を停止する印字処理モードを選択する領域が示されており、このような「有り」、「無し」の何れかの表示領域を触ることで、インク循環処理の自動での停止処理を行うか、印字処理の手動による停止処理を行うかを設定できる。現在の表示では、インク循環処理において自動停止が「有り」の領域が選択されている。
そして、曜日(Dd)、開始時刻(Dt)、停止処理の有無(Ds)の項目が決まると、確定ボタン(St)を触ることで、設定情報として確定される。確定された設定情報は、通信ネットワーク214Bを介してクラウドサーバ209に伝送される。このように、クラウドサーバ209を介して、インクジェット記録装置600の設定が可能となる。入力操作が完了するとステップS63に移行する。
尚、IJP操作開始ボタン(Sb)は、IJP操作完了ボタンに変更されて表示されているが、このIJP操作完了ボタンを再び操作すると、図25に示す表示画面に復帰するように動作される。
≪ステップS63≫
ステップS63では、クラウドサーバ209によって外部制御装置100で入力された設定情報を、通信ネットワーク214Aを介してインクジェット記録装置600に伝送する。この処理が完了するとステップS64に移行する。尚、外部制御装置100での設定は、あたかもインクジェット記録装置600の操作表示部8を操作した場合と等価な設定を実行できる。
≪ステップS64≫
ステップS64では、外部制御装置100で設定された設定情報に基づいて、インクジェット記録装置は、図12、図13、図17に示す処理フローを実行する。
これによってインクジェット記録装置を、任意の時間にインク循環処理や印字処理を実行でき、インクジェット記録装置の立ち上げを迅速にできる、電源が遮断された後に電源が接続されると、新たな設定処理を行わなくてもインク循環処理を実行できる、といった効果を奏することができる。また、インク循環処理や印字処理の立ち上げの設定は、外部制御装置で実行できるので、オペレータがわざわざインクジェット記録装置の設置場所に出向く必要がなくなり、使い勝手が良いものとなる。
<インクジェット記録装置と外部制御装置の連携の説明>
上述した図24~図26の実施形態では、クラウドサーバ209を介してインクジェット記録装置600と外部制御装置100の通信を行っていたが、クラウドサーバ209を介せずに直接的にインクジェット記録装置600と外部制御装置100の通信を行って設定を行うことも可能である。図27にその一例を示している。
本実施形態では、上述したインクジェット記録装置と第3の通信ネットワークを介して接続され、インクジェット記録装置から取得した、少なくともインクの噴出を開始する開始時刻を設定する設定画面を表示する外部操作表示部を備え、外部操作表示部の設定画面で入力された開始時刻を、第3の通信ネットワークを介してインクジェット記録装置に送って開始時刻に基づいてインクジェット記録装置を制御する外部制御装置とを有している。ここで、設定情報の入力は、図24に示す実施形態の入力方法と実質的に同様である。以下、その実施形態を図27に基づき説明する。
図27は、インクジェット記録装置600と外部制御装置100の処理フローを示している。夫々の機器は電源がONされ正常に動作している状態である。また、インクジェット記録装置600と外部制御装置100は、図1に示したような通信ネットワークを介して接続されている。
≪ステップS55≫ ~ ≪ステップS59≫
ステップS55~ステップS59までは、図24の制御ステップと同様なので説明は省略する。尚、ステップS57でのIDとパスワードの照合は、予めインクジェット記録装置600に記録されていた正しいID、及びパスワードと照合し、入力されたIDとパスワードが正しいかどうか(YES/NO)を判定している。
≪ステップS65≫
ステップS65では、インクジェット記録装置600における現在の各種情報を更新して記憶する。この各種情報は表示画面を含む情報であり、上述したインクジェット記録装置の実施例で説明した通りである。この制御ステップは、インクジェット記録装置600での処理である。
≪ステップS66≫
ステップS66では、外部制御装置100からの要求を受けると、インクジェット記録装置600は、要求されたデータを外部制御装置100に対して伝送する。要求されるデータは、上述したように設定画面等に関する表示画面のデータである。
≪ステップS67≫
スッテプS67では、インクジェット記録装置600から取得した表示画面の情報を、外部制御装置100の外部操作表示部101(図1参照)に、展開するようにして表示する。表示画面は図25、図26に示すものと同様である。図26に示す設定画面が表示されるとステップS68に移行する。
≪ステップS68≫
スッテプS68では、ステップS67の表示情報を基に必要な入力操作を実行する。図26に示すように、インク循環処理、印字処理を行う曜日を設定する「[A]曜日(Dd)」には、「日曜日」から「土曜日」までの1週間が示されており、このような「曜日」の表示領域を触ることで、インク循環処理、印字処理を行う曜日を選択できるものである。現在の表示では、月曜日、水曜日、金曜日の複数の曜日が選択されている。
次に、インク循環処理、印字処理を開始する時刻を設定する「[B]開始時刻(Dt)」には、24時間表示の時刻が入力される領域が示されており、このような「開始時刻」の表示領域に具体的な時刻を入力することで、インク循環処理、印字処理を行う時刻を選択できる。現在の表示では、朝の7時が選択されている。
次に、「[C]停止処理の有無(Ds)」には、自動的にインクの噴出を停止するインク循環処理モード、或いはオペレータによって手動でインクの噴出を停止する印字処理モードを選択する領域が示されており、このような「有り」、「無し」の何れかの表示領域を触ることで、インク循環処理の自動での停止処理を行うか、印字処理の手動による停止処理を行うかを設定できる。現在の表示では、インク循環処理において自動停止が「有り」の領域が選択されている。
そして、曜日(Dd)、開始時刻(Dt)、停止処理の有無(Ds)の項目が決まると、確定ボタン(St)を触ることで、設定情報として確定される。設定情報が確定するとステップS69に移行する。
≪ステップS69≫
ステップS69では、外部制御装置100で入力された設定情報を、第3の通信ネットワークを介してインクジェット記録装置600に伝送する。この処理が完了するとステップS70に移行する。尚、外部制御装置100での設定は、あたかもインクジェット記録装置600の操作表示部8を操作した場合と等価な設定を実行できる。
≪ステップS70≫
ステップS70では、外部制御装置100で設定された設定情報に基づいて、インクジェット記録装置は、図12、図13、図17に示す処理フローを実行する。
これによってインクジェット記録装置を、任意の時間にインク循環処理や印字処理を実行でき、インクジェット記録装置の立ち上げを迅速にできる、電源が遮断された後に電源が接続されると、新たな設定処理を行わなくてもインク循環処理を実行できる、といった効果を奏することができる。また、インク循環処理や印字処理の立ち上げの設定は、外部制御装置で実行できるので、オペレータがわざわざインクジェット記録装置の設置場所に出向く必要がなくなり、使い勝手が良いものとなる。
以上述べた通り、本発明は、供給されたインクを粒子化して噴出するノズル、ノズルから噴出されたインク粒子を帯電させる帯電電極、帯電電極で帯電されたインク粒子を偏向する偏向電極、及び印字に使用されない不使用インクを回収するガターを有する印字ヘッドと、インク容器内のインクを印字ヘッドに供給するためのインク供給経路、印字に使用しないインクをインク容器内に回収するためのインク回収経路、溶剤容器内の溶剤をインク容器に供給するための溶剤供給経路、及び夫々の経路におけるインク、及び溶剤の流れを調節する流量調整部を備える本体と、本体の流量調整部、及び印字ヘッドの動作を制御する本体制御部と、印字ヘッドを装着、収納するためのヘッド装着部、及び印字ヘッドが装着されたことを検出する印字ヘッド検出器を有するヘッド装着ユニットとを備えたインクジェット記録装置であって、本体制御部は、ヘッド装着ユニットに印字ヘッドが装着されたことを検出している場合に、予め設定された開始時刻になるとノズルからインクの噴出を開始する、ことを特徴としている。
また、本発明は、上述したインクジェット記録装置と、インクジェット記録装置と第1の通信ネットワークを介して接続され、インクジェット記録装置の設定画面の情報を保持するサーバと、サーバと第2の通信ネットワークを介して接続され、サーバから取得した、少なくともインクの噴出を開始する開始時刻を設定する設定画面を表示する外部操作表示部を備え、外部操作表示部の設定画面で入力された開始時刻を、サーバを介してインクジェット記録装置に送って開始時刻に基づいてインクジェット記録装置を制御する外部制御装置とを有する、ことを特徴としている。
これによれば、任意の時間にインク循環処理や印字処理を実行でき、インクジェット記録装置の立ち上げを迅速にできる、電源が遮断された後に電源が接続されると、新たな設定処理を行わなくてもインク循環処理や印字処理を実行できる、外部端末からインク循環処理や印字処理の設定が可能となる、といった少なくとも1つ以上の効果を奏することができる。
尚、本発明は上記したいくつかの実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記の実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。各実施例の構成について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
1…本体、2…印字ヘッド、3…ヘッド装着ユニット、4…回収容器、5…ケーブル(印字ヘッド用)、6…ケーブル(ヘッド装着ユニット用)、7…本体制御部、8…操作表示部、9…IoT現場サーバ、10…ケーブル、11…ベルトコンベア、12A…印字対
象物、12B…印字対象物、13…支持金具、14…ネットワーク、15…パーソナルコンピュータ、16…スマートフォン、17…タブレット、18…開始ボタン、19…停止ボタン、20…表示部、21…ノズル、23…帯電電極、24…偏向電極、24A…プラス電極、24B…グランド電極、25…ガター、26…切替弁、27…温度センサA、28…磁気センサC、28A…電線、29…ヒーター、30…温度センサC、31…主イン
ク容器、31A…液面レベルセンサ、32…補助インク容器、33…溶剤容器、34…ポンプ(供給用)、35…ポンプ(回収用)、36…ポンプ(循環用)、37…ポンプ(溶剤用)、38…温度センサD、39…フィルタ(供給用)、40…フィルタ(回収用)、
41…フィルタ(ノズル洗浄用)、43…フィルタ(ヘッド洗浄用)、45…粘度測定器、46…調圧弁、47…圧力センサ、48…電荷センサ、49…電磁弁(供給用)、50…電磁弁(回収用)、53…電磁弁(溶剤補給用)、54…電磁弁(インク補給用)、55…電磁弁(ノズル洗浄用)、56…電磁弁(ヘッド洗浄用)、57…電磁弁(粘度測定用)、58…電磁弁(本体循環用)、59…電磁弁(循環用)、60…ポンプ(乾燥用)、61…ポンプ(吸引用)、62…排気ダクト接続部、68A…インク、68B…インク粒子、68B1…インク粒子、68B2…帯電電荷、68C…インク、69A…溶剤、71…洗浄槽、71A…取付部、72…洗浄ノズル、72A…液吐出穴A部、72B…液吐出穴B部、73…エア供給ノズル、74…フロート、75…磁石A、76…磁気センサA、76A…電線、77…容器、77A…取付部、77B…液貯留部、77C…内ネジ部、78…仕切り、78A…液流入穴部、78B…液流出穴部、79…ホルダー、80…温度センサB、80A…電線、81…洗浄ブロック、81A…ヘッド装着部、81B…ヘッド挿入部、81C…穴部、81D…流路A部、81E…流路B部、81F…流路C部、82…蓋ヒンジ、83…蓋部材、84…磁気センサB、84A…電線、85…カバー、86…磁石B、87…磁石C、88…吸引継手、89…液継手、90…エア継手、91…固定部、92…固定用治具(コンベア用)、93…篏合部、94…ヘッドベース、95…保護カバー、97…アンテナ、100…外部制御装置、101…操作表示部、201…ネットワーク、209…クラウドサーバ、214A…通信ネットワーク、214B…通信ネットワーク、301…MPU、302…バスライン、306…ROM、307…RAM、311…粘度測定回路、312…圧力検出回路、313…液面検出回路、314…ポンプ制御回路、315…電磁弁駆動回路、316…温度検出回路、317…ヒーター検出回路、322…回収容器センサ検出回路、323…印字ヘッド検出回路、331…励振電圧発生回路、332…偏向電圧発生回路、341…位相探索用帯電信号発生回路、342…印字用帯電信号発生回路、343…D/Aコンバータ、344…増幅回路、351…位相判定回路、352…A/Dコンバータ、353…増幅回路、501~503…インクジェット記録システム、600…インクジェット記録装置。

Claims (15)

  1. 供給されたインクを粒子化して噴出するノズル、前記ノズルから噴出されたインク粒子を帯電させる帯電電極、前記帯電電極で帯電された前記インク粒子を偏向する偏向電極、および印字に使用されない不使用インクを回収するガターを有する印字ヘッドと、
    インク容器内のインクを前記印字ヘッドに供給するためのインク供給経路、印字に使用しない前記インクを前記インク容器内に回収するためのインク回収経路、溶剤容器内の溶剤を前記インク容器に供給するための溶剤供給経路、及びこれらの夫々の経路における前記インク、及び前記溶剤の流れを調節する流量調整部を備える本体と、
    前記本体の前記流量調整部、及び前記印字ヘッドの動作を制御する本体制御部と、
    前記印字ヘッドを装着、収納するためのヘッド装着部、及び前記印字ヘッドが装着されたことを検出する印字ヘッド検出器を有するヘッド装着ユニットと
    を備えたインクジェット記録装置であって、
    前記本体制御部は、前記ヘッド装着ユニットに前記印字ヘッドが装着されたことを検出している場合に、予め設定された開始時刻になると前記ノズルから前記インクの噴出を開始すると共に、
    前記本体制御部は、前記インクの噴出を停止する停止処理の「有り」及び「無し」を設定でき、前記停止処理の「有り」を選択している場合は、所定の時間だけ前記ノズルから前記インクを噴出した後に、前記ノズルからの前記インクの噴出を自動的に停止する
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 請求項1に記載のインクジェット記録装置において、
    前記本体制御部は、予め設定された曜日の前記開始時刻になったタイミングで、前記ノズルから前記インクの噴出を開始する
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 請求項1に記載のインクジェット記録装置において、
    前記本体制御部は、前記停止処理の「無し」を選択している場合は、オペレータの操作によって前記ノズルからの前記インクの噴出を停止する
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  4. 請求項2に記載のインクジェット記録装置において、
    前記本体制御部は、前記本体に設けられた操作表示部に表示された画面を介して、前記ノズルから前記インクを噴出させる前記曜日と前記開始時刻、及び前記ノズルからの前記インクの噴出を停止させる停止処理の「有り」及び「無し」の設定を行う
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  5. 請求項1に記載のインクジェット記録装置において、
    前記本体制御部は、前記ノズルからの前記インクを噴出する際に異常を検出すると、通信ネットワークを介して接続された外部制御装置に異常の発生を伝送する伝送手段を備えている
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  6. 請求項4に記載のインクジェット記録装置において、
    前記本体制御部は、前記操作表示部から入力された前記曜日、前記開始時刻、及び前記停止処理の「有り」及び「無し」の設定情報を、電源がOFFされても記憶内容を保持する記憶素子に記憶させ、前記電源が再びONされると前記記憶素子の前記設定情報に基づき前記インクの噴出を制御する
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  7. 請求項4に記載のインクジェット記録装置において、
    前記本体制御部は、前記ノズルからの前記インクの噴出を停止させる停止処理で「有り」が選択された場合は、前記夫々の経路の固着を抑制するインク循環処理を実行する
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  8. 請求項4に記載のインクジェット記録装置において、
    前記本体制御部は、前記ノズルからの前記インクの噴出を停止させる停止処理で「無し」が選択された場合は、製品に印字を行う印字処理を実行する
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  9. 請求項4に記載のインクジェット記録装置において、
    前記本体制御部は、前記本体に設けられた操作表示部に表示された画面を介して、前記ノズルから前記インクを噴出させる前記曜日と前記開始時刻、及び曜日毎に前記ノズルからの前記インクの噴出を停止させる停止処理の「有り」及び「無し」の設定を行う
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  10. 請求項4に記載のインクジェット記録装置において、
    前記操作表示部に表示された画面には、前記曜日、前記開始時刻、及び前記停止処理の「有り」及び「無し」を設定する設定表示部と、更に同じ前記画面に設定された条件を確定する確定表示部が表示されている
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  11. 請求項2、4、6~10のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置と、
    前記インクジェット記録装置と第1の通信ネットワークを介して接続され、前記インクジェット記録装置の設定画面の情報を保持するサーバと、
    前記サーバと第2の通信ネットワークを介して接続され、前記サーバから取得した、少なくとも前記インクの噴出を開始する前記曜日と前記開始時刻を設定する前記設定画面を表示する外部操作表示部を備え、
    前記外部操作表示部の前記設定画面で入力された前記曜日と前記開始時刻を、前記サーバを介して前記インクジェット記録装置に送って前記インクジェット記録装置を制御する外部制御装置とを有する
    ことを特徴とするインクジェット記録システム。
  12. 請求項11に記載のインクジェット記録システムにおいて、
    前記外部制御装置は、前記外部操作表示部に表示された前記設定画面を介して、前記ノズルから前記インクを噴出させる前記曜日と前記開始時刻、及び前記ノズルからの前記インクの噴出を停止させる前記停止処理の「有り」及び「無し」の設定を行う
    ことを特徴とするインクジェット記録システム。
  13. 請求項12に記載のインクジェット記録システムにおいて、
    前記外部操作表示部に表示された前記設定画面には、前記曜日、前開始時刻、及び前記停止処理の「有り」及び「無し」を設定する設定表示部と、更に同じ前記設定画面に設定された条件を確定する確定表示部が表示されている
    ことを特徴とするインクジェット記録システム。
  14. 請求項11に記載のインクジェット記録システムにおいて、
    前記外部制御装置は、前記外部操作表示部に表示された前記設定画面を介して、前記ノズルから前記インクを噴出させる前記曜日と前記開始時刻、及び曜日毎に前記ノズルからの前記インクの噴出を停止させる前記停止処理の「有り」及び「無し」の設定を行う
    ことを特徴とするインクジェット記録システム。
  15. 請求項13に記載のインクジェット記録システムにおいて、
    前記外部操作表示部に表示された前記設定画面には、前記曜日、前記開始時刻、及び前記停止処理の「有り」及び「無し」を設定する設定表示部と、更に同じ前記設定画面に設定された条件を確定する確定表示部が表示されている
    ことを特徴とするインクジェット記録システム。
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