JP7435918B1 - 積層体、及び包装材 - Google Patents

積層体、及び包装材 Download PDF

Info

Publication number
JP7435918B1
JP7435918B1 JP2023541316A JP2023541316A JP7435918B1 JP 7435918 B1 JP7435918 B1 JP 7435918B1 JP 2023541316 A JP2023541316 A JP 2023541316A JP 2023541316 A JP2023541316 A JP 2023541316A JP 7435918 B1 JP7435918 B1 JP 7435918B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
olefin resin
resin layer
heat
laminate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2023541316A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2023199751A1 (ja
Inventor
裕季 小林
伸一 大原
達哉 神山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
DIC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DIC Corp filed Critical DIC Corp
Publication of JPWO2023199751A1 publication Critical patent/JPWO2023199751A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7435918B1 publication Critical patent/JP7435918B1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B27/00Layered products comprising a layer of synthetic resin
    • B32B27/32Layered products comprising a layer of synthetic resin comprising polyolefins
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B7/00Layered products characterised by the relation between layers; Layered products characterised by the relative orientation of features between layers, or by the relative values of a measurable parameter between layers, i.e. products comprising layers having different physical, chemical or physicochemical properties; Layered products characterised by the interconnection of layers
    • B32B7/02Physical, chemical or physicochemical properties
    • B32B7/027Thermal properties
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D65/00Wrappers or flexible covers; Packaging materials of special type or form
    • B65D65/38Packaging materials of special type or form
    • B65D65/40Applications of laminates for particular packaging purposes

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

耐熱性コーティング層(A)と、オレフィン系樹脂(b1)を主成分とするオレフィン系樹脂層(B1)を有する積層体であって、(1)及び(2)等を満たす積層体。(1)オレフィン系樹脂層(B1)の片面または両面に耐熱性コーティング層(A)を設けた積層体の、温度T1(℃)における動的粘弾性測定(DMA)値E’1(MPa)と、オレフィン系樹脂層(B1)のみの温度T1(℃)における動的粘弾性測定(DMA)値E’2(MPa)との差が、1(MPa)以上である。TIFF0007435918000018.tif6150TIFF0007435918000019.tif6150(2)オレフィン系樹脂層(B1)の片面または両面に耐熱性コーティング層(A)を設けた積層体の、温度T1(℃)における熱機械分析の線膨張係数の値(CTE1)を、オレフィン系樹脂層(B1)のみの温度T1(℃)における熱機械分析の線膨張係数の値で除した値(CTE2)の100分率が、10%~100%である。TIFF0007435918000020.tif6150

Description

本発明は包装材に適用可能なフィルム状の積層体に関し、包装機械適性等が良好で且つリサイクル可能なフィルム状の積層体、及び当該積層体からなる包装材に関する。
従来、接着剤を使用してラミネート法により製造される積層フィルムは、単なる包装目的のみならず、バリア性、防湿性、耐レトルト性等の様々な高機能と密封するためにシール機能を1つの包装材料でかなえたい、という要求に答えるため、異樹脂種のフィルムを積層させるために開発され進化してきた。しかしながら、近年は、これらの異樹脂種の積層フィルムが、リサイクルプラスチックの品質を低下させるという声があり、高機能且つリサイクル可能な包装材料であることが望まれている。
包装材料の機能性をできる限り落とさずに、リサイクルプラスチックの品質を高める方法として、「包装材料をできるだけ単一種の原材料で構成する」という動き(モノマテリアル化と称されることがある)があり、主原料であるプラスチックの材料として、例えばポリエチレンフィルム等のポリオレフィンフィルムのみで構成しこれらを複数層積層した積層フィルム(モノマテリアルフィルムと称されることがある)を包装材料として使用する提案が始まっている。
例えば特許文献1には、基材層とヒートシール層とを備えたポリエチレン積層体であって、前記基材層は、密度0.930g/cm以上のポリエチレンを含んでなり、前記ヒートシール層は、密度0.930g/cm未満のポリエチレンを含んでなり、前記基材層および前記ヒートシール層は、密度0.930g/cm以上のポリエチレンと密度0.930g/cm未満のポリエチレンとの共押出成形により形成されており、前記基材層は電子線照射処理されたポリエチレン積層体が開示されている。
しかしながら当該積層体をピローパウチやスタンディングパウチ等の包装材として適用する場合、時として、包装機械適性、特に自動包装に使用するヒートシールバーに接するポリエチレン層が、よれたり収縮するという問題があった。
特に積層フィルムの膜厚が厚い場合、熱がヒートシール層に到達しにくいため、ヒートシールバーの設定温度を、ヒートシール層が軟化融着する温度よりもある程度高めに設定するが、この高めの温度により、ヒートシールバーに接するポリエチレン層の収縮はより顕著となってしまう。このポリエチレン層の収縮の問題は、製袋時のシール温度を下げ、シール速度を落とすことで解決するものの、生産性に問題がある。
前記ポリエチレン層の収縮の問題は、異樹脂種の積層フィルム、例えばヒートシール層としてポリエチレン層を有し、ヒートシール層に接する層にナイロンあるいはポリエチレンテレフタレート(PET)を使用した積層フィルムでは生じにくい。
即ち、ポリオレフィンフィルムのみで構成されたモノマテリアルフィルムであって、ヒートシールバーの設定温度が、ヒートシールバーに接するポリエチレン層が軟化融着する温度よりもやや高めの温度(通常、軟化融着する温度よりもプラス10-20℃程度高い温度が望まれる)であっても、収縮や皺等の問題が生じにくいモノマテリアルフィルムが望まれている。
特開2020-55176号公報
本発明の課題は、加熱による収縮や皺等が発生しにくくシール強度に優れ、且つリサイクル可能なフィルム状の積層体、及びそれを使用した包装材を提供することにある。
即ち本発明は、耐熱性コーティング層(A)と、オレフィン系樹脂(b1)を主成分とするオレフィン系樹脂層(B1)を有する積層体であって、(1)及び(2)、又は(1)及び(3)を満たす積層体を提供する。
(1)オレフィン系樹脂層(B1)の片面または両面に耐熱性コーティング層(A)を設けた積層体の、温度T1(℃)における動的粘弾性測定(DMA)値E’1(MPa)と、オレフィン系樹脂層(B1)のみの温度T1(℃)における動的粘弾性測定(DMA)値E’2(MPa)との差が、1(MPa)以上である。
T1(℃)=オレフィン系樹脂層(B1)の融点(℃) - 35(℃)
E’1(MPa) - E’2(MPa) ≧ 1(MPa)
(2)オレフィン系樹脂層(B1)の片面または両面に耐熱性コーティング層(A)を設けた積層体の、温度T1(℃)における熱機械分析の線膨張係数の値(CTE1)を、オレフィン系樹脂層(B1)のみの温度T1(℃)における熱機械分析の線膨張係数の値で除した値(CTE2)の100分率が、10%~100%である。
10(%)≦ ((CTE1)/(CTE2))×100 ≦100(%)
(3)オレフィン系樹脂層(B1)の片面または両面に耐熱性コーティング層(A)を設けた積層体の、温度T1(℃)と20(℃)との和であるT2(℃)における熱機械分析の線膨張係数の値(CTE3)を、オレフィン系樹脂層(B1)のみの温度T2(℃)における熱機械分析の線膨張係数の値で除した値(CTE4)の100分率が、10%~100%である。
10(%)≦ ((CTE3)/(CTE4))×100 ≦100(%)
また本発明は、前記記載の積層体を用いてなる包装材を提供する。
本発明の積層体は、加熱による収縮や皺等が発生しにくくシール強度に優れる。またモノマテリアル化が可能なので、リサイクルが可能な包装材を提供することができる。
本発明の積層体は耐熱性コーティング層(A)と、オレフィン系樹脂(b1)を主成分とするオレフィン系樹脂層(B1))(以後単にオレフィン系樹脂層(B1)と称する場合がある)を有する積層体であって、(1)及び(2)、又は(1)及び(3)を満たすことを特徴とする積層体である。
(1)オレフィン系樹脂層(B1)の片面または両面に耐熱性コーティング層(A)を設けた積層体の、温度T1(℃)における動的粘弾性測定(DMA)値E’1(MPa)と、オレフィン系樹脂層(B1)のみの温度T1(℃)における動的粘弾性測定(DMA)値E’2(MPa)との差が、1(MPa)以上である。
T1(℃)=オレフィン系樹脂層(B1)の融点(℃) - 35(℃)
E’1(MPa) - E’2(MPa) ≧ 1(MPa)
(2)オレフィン系樹脂層(B1)の片面または両面に耐熱性コーティング層(A)を設けた積層体の、温度T1(℃)における熱機械分析の線膨張係数の値(CTE1)を、オレフィン系樹脂層(B1)のみの温度T1(℃)における熱機械分析の線膨張係数の値で除した値(CTE2)の100分率が、10%~100%である。
10(%)≦ ((CTE1)/(CTE2))×100 ≦100(%)
(3)オレフィン系樹脂層(B1)の片面または両面に耐熱性コーティング層(A)を設けた積層体の、温度T1(℃)と20(℃)との和であるT2(℃)における熱機械分析の線膨張係数の値(CTE3)を、オレフィン系樹脂層(B1)のみの温度T2(℃)における熱機械分析の線膨張係数の値で除した値(CTE4)の100分率が、10%~100%である。
10(%)≦ ((CTE3)/(CTE4))×100 ≦100(%)
前記温度T1(℃)とは、上述の式で表される通り、オレフィン系樹脂層(B1)の融点(℃)から35(℃)を引いた値である。
前記温度T2(℃)とは、上述の式で表される通り、温度T1(℃)と20(℃)との和であり、即ち、オレフィン系樹脂層(B1)の融点(℃)から15(℃)を引いた値である。
また、前記(1)において、E’1(MPa)あるいはE’2(MPa)はいずれも、次に示す動的粘弾性測定装置と条件により測定した値である。
動的粘弾性測定装置:RSA-G2(TA Instruments社製)
測定モード:引張
測定周波数:1 Hz
振幅:0.1 %
試料の測定方向:MD方向
試料寸法(クランプ間距離×幅):10 mm × 5 mm
測定温度:-40 ℃ ~ 170 ℃
昇温速度:3 ℃/min
本件においては、前記(1)で定義される値が、1(MPa)以上であることが好ましい。前記(1)で定義される値の上限は特に限定はないが、現在入手可能な原料から考慮し500(MPa)以下であることが適当である。中でも、前記(1)で定義される値が、下限50(MPa)以上がなお好ましく、上限500(MPa)以下であることがなお好ましい。
また、前記(2)における熱機械分析の線膨張係数の値(CTE1)や(CTE2)や、前記(3)における熱機械分析の線膨張係数の値(CTE3)や(CTE4)は、いずれも、次に示す熱機械分析装置と条件により測定した値である。
熱機械分析装置:TMA-60(株式会社島津製作所製)
測定方式:引張
試料寸法(サンプル長×サンプル幅):20 mm × 5 mm
試料の測定方向:MD方向
初期荷重:12g(オレフィン系樹脂層(B1):OPE1、OPE4の場合)、2g(オレフィン系樹脂層(B1):OPE2、OPE3、OPPの場合)
測定温度:30℃~170℃
昇温速度:3 ℃/min
本件においては、前記(2)、あるいは前記(3)で定義される値が、10%以上100%以下であることが好ましく、10%以上60%以下であることがなお好ましい。
本発明においては、前記(1)及び前記(2)、又は前記(1)及び(3)を満たすことで、本発明の課題である加熱による収縮や皺等が発生しにくくシール強度に優れる積層体を得ることができるが、その理由として次のように推定している。
オレフィン系樹脂層(B1)の収縮によるシワは、配向したポリマー鎖が未配向状態に回復しようとする際に生じる収縮応力が、オレフィン系樹脂層(B1)の弾性により保持可能な強度を上回ることで発生すると考えられる。一般に延伸したフィルムの延伸方向の貯蔵弾性率は、分子鎖の配向により未延伸状態と比べ高いが、昇温により未配向状態のポリマー鎖が増えていく過程で徐々に低下していく。本発明は、オレフィン系樹脂層(B1)よりも高弾性を有する耐熱性コーティング層(A)により補強することで、収縮応力に耐えうる弾性率を付与し、耐熱性を向上させるという仮説に基づく。本発明者らは、種々のフィルムの収縮挙動と貯蔵弾性率の関係を精査し、オレフィン系樹脂層(B1)の融点(℃)から35(℃)を引いた値である温度T1(℃)付近で、収縮挙動が観察され始めることを見出した。従って、耐熱性コーティング層(A)を積層したオレフィン系樹脂層(B1)の温度T1(℃)における貯蔵弾性率E’1(MPa)と、オレフィン系樹脂層(B1)そのものの温度T1(℃)における貯蔵弾性率E’2(MPa)とが前記(1)を満たす場合に、補強効果が発現すると考えられる。
他方で、オレフィン系樹脂層(B1)の収縮応力は熱機械分析における線膨張係数の値と相関すると考えられる。よって前記(2)を満たす場合、耐熱性コーティング層(A)とオレフィン系樹脂層(B1)の積層体の収縮応力は、オレフィン系樹脂層(B1)のみの収縮応力と比較し小さいと推定される。
なお、収縮開始温度が比較的高温の樹脂のオレフィン系樹脂の場合、前記(2)の式で使用する、オレフィン系樹脂層(B1)の融点(℃)から35(℃)を引いた値である温度T1(℃)で収縮挙動が観察されにくい場合もある。このようなオレフィン系樹脂の場合は、前記式(3)のように、温度T1(℃)と20(℃)との和であるT2(℃)、即ちオレフィン系樹脂層(B1)の融点(℃)から15(℃)を除した値である温度T2(℃)を使用することが好ましい。(2)式が適用されるケースとしては密度0.94g/m未満のポリエチレンフィルム及びポリプロピレンフィルムが該当する。
以上より、前記(1)及び前記(2)、又は前記(1)及び(3)とを満たす場合に、本発明の課題を満たす積層体が形成されていると考えられる。
(積層体の構造)
本発明の積層体は、耐熱性コーティング層(A)と、オレフィン系樹脂(b1)を主成分とするオレフィン系樹脂層(B1)とを有する積層体であってもいいし、その他の層を有する積層体であってもいい。その他の層としては、例えば、接着剤(c1)からなる接着剤層(C)、又はバリア性を有する樹脂層(D)、又はオレフィン系樹脂(b2)を主成分とするオレフィン樹樹脂層(B2)、又は印刷層(E)、又はシール層(F)、又は蒸着層(G)等が挙げられるが、これらに限られるものではない。
前記層(C)、前記層(D)、前記層(B2)、前記層(E)、前記層(F)、前記層(G)等の積層順は特に限定されないが、印刷層(E)は、本発明の積層体の用途である包装材において、美粧性、内容物に関する様々な情報、及び機能性を付与するのが目的であることから、前記印刷層(E)を、オレフィン系樹脂(b1)を主成分とするオレフィン系樹脂層(B1)に接して有することが好ましく、具体的には、前記印刷層(E)はオレフィン系樹脂(b1)を主成分とするオレフィン系樹脂層(B1)に印刷されていることが好ましい。印刷面を耐熱性コーティング層(A)に接する側に設ける場合は、印刷インキは表刷りに適したインキを使用することが好ましく、印刷面を耐熱性コーティング層(A)に接する側とは裏側の面に設ける場合は、印刷インキはラミネート専用のインキを使用することが、美観や耐久性等の面から好ましい。
また、前記シール層(F)は、包装体の内容物を封止するために当該積層体の最外層にあることが好ましい。
本発明の積層体の具体的態様の一例を以下に示すが、本発明においてはこの限りではなく、耐熱性コーティング層(A)と、オレフィン系樹脂(b1)を主成分とするオレフィン系樹脂層(B1)とを有しておればよいものである。
具体的態様の一例をあげる。なお「/」は、層と層とが接することを示す。
・耐熱性コーティング層(A)/オレフィン系樹脂層(B1)/シール層(F)
・耐熱性コーティング層(A)/印刷層(E)/オレフィン系樹脂層(B1))/シール層(F)
・耐熱性コーティング層(A)/印刷層(E)/オレフィン系樹脂層(B1)/接着剤層(C)/オレフィン系樹脂層(B2))
・耐熱性コーティング層(A)/印刷層(E)/オレフィン系樹脂層(B1)/蒸着層(G)/接着剤層(C)/オレフィン系樹脂層(B2)
・耐熱性コーティング層(A)/印刷層(E)/オレフィン系樹脂層(B1)/接着剤層(C)/蒸着層(G)/オレフィン系樹脂層(B2)
・耐熱性コーティング層(A)/印刷層(E)/オレフィン系樹脂層(B1)/接着剤層(C)/バリア性を有する樹脂層(D)/オレフィン系樹脂層(B2)
・耐熱性コーティング層(A)/印刷層(E)/オレフィン系樹脂層(B1)/蒸着層(G)/接着剤層(C)/バリア性を有する樹脂層(D)/オレフィン系樹脂層(B2)
・耐熱性コーティング層(A)/印刷層(E)/オレフィン系樹脂層(B1)/接着剤層(C)/バリア性を有する樹脂層(D)/蒸着層(G)/オレフィン系樹脂層(B2)/シール層(F)
・耐熱性コーティング層(A)/オレフィン系樹脂層(B1)/耐熱性コーティング層(A)/シール層(F)
・耐熱性コーティング層(A)/印刷層(E)/オレフィン系樹脂層(B1)/耐熱性コーティング層(A)/シール層(F)
・耐熱性コーティング層(A)/オレフィン系樹脂層(B1)/蒸着層(G)/耐熱性コーティング層(A)/シール層(F)
・耐熱性コーティング層(A)/印刷層(E)/オレフィン系樹脂層(B1)/蒸着層(G)/耐熱性コーティング層(A)/シール層(F)
・耐熱性コーティング層(A)/オレフィン系樹脂層(B1)/バリア性を有する樹脂層(D)/シール層(F)
・耐熱性コーティング層(A)/印刷層(E)/オレフィン系樹脂層(B1)/バリア性を有する樹脂層(D)/シール層(F)
・耐熱性コーティング層(A)/オレフィン系樹脂層(B1)/蒸着層(G)/バリア性を有する樹脂層(D)/シール層(F)
・耐熱性コーティング層(A)/印刷層(E)/オレフィン系樹脂層(B1)/蒸着層(G)/バリア性を有する樹脂層(D)/シール層(F)
・耐熱性コーティング層(A)/印刷層(E)/オレフィン系樹脂層(B1)/バリア性を有する樹脂層(D)/オレフィン系樹脂層(B2)
・耐熱性コーティング層(A)/印刷層(E)/オレフィン系樹脂層(B1)/蒸着層(G)/バリア性を有する樹脂層(D)/オレフィン系樹脂層(B2)
・耐熱性コーティング層(A)/印刷層(E)/オレフィン系樹脂層(B1)/バリア性を有する樹脂層(D)/蒸着層(G)/オレフィン系樹脂層(B2)
・耐熱性コーティング層(A)/印刷層(E)/オレフィン系樹脂層(B1)/バリア性を有する樹脂層(D)/接着剤層(C)/オレフィン系樹脂層(B2)
・耐熱性コーティング層(A)/印刷層(E)/オレフィン系樹脂層(B1)/バリア性を有する樹脂層(D)/接着剤層(C)/バリア性を有する樹脂層(D)/オレフィン系樹脂層(B2)
・耐熱性コーティング層(A)/印刷層(E)/オレフィン系樹脂層(B1)/蒸着層(G)/バリア性を有する樹脂層(D)/接着剤層(C)/オレフィン系樹脂層(B2)
・耐熱性コーティング層(A)/印刷層(E)/オレフィン系樹脂層(B1)/バリア性を有する樹脂層(D)/接着剤層(C)/蒸着層(G)/バリア性を有する樹脂層(D)/オレフィン系樹脂層(B2)
・耐熱性コーティング層(A)/オレフィン系樹脂層(B1)/印刷層(E)/オレフィン系樹脂層(B2)
・耐熱性コーティング層(A)/オレフィン系樹脂層(B1)/印刷層(E)/接着剤層(C)/オレフィン系樹脂層(B2)
・耐熱性コーティング層(A)/オレフィン系樹脂層(B1)/印刷層(E)/バリア性を有する樹脂層(D)/接着剤層(C)/オレフィン系樹脂層(B2)
・耐熱性コーティング層(A)/オレフィン系樹脂層(B1)/印刷層(E)/接着剤層(C)/バリア性を有する樹脂層(D)/オレフィン系樹脂層(B2)
・耐熱性コーティング層(A)/オレフィン系樹脂層(B1)/バリア性を有する樹脂層(D)/印刷層(E)/接着剤層(C)/オレフィン系樹脂層(B2)
・耐熱性コーティング層(A)/オレフィン系樹脂層(B1)/蒸着層(G)/印刷層(E)/オレフィン系樹脂層(B2)
・耐熱性コーティング層(A)/オレフィン系樹脂層(B1)/蒸着層(G)/印刷層(E)/接着剤層(C)/オレフィン系樹脂層(B2)
・耐熱性コーティング層(A)/オレフィン系樹脂層(B1)/印刷層(E)/バリア性を有する樹脂層(D)/接着剤層(C)/オレフィン系樹脂層(B2)/シール層(F)
・耐熱性コーティング層(A)/オレフィン系樹脂層(B1)/蒸着層(G)/印刷層(E)/バリア性を有する樹脂層(D)/接着剤層(C)/オレフィン系樹脂層(B2)
・耐熱性コーティング層(A)/オレフィン系樹脂層(B1)/印刷層(E)/接着剤層(C)/バリア性を有する樹脂層(D)/蒸着層(G)/オレフィン系樹脂層(B2)
・耐熱性コーティング層(A)/オレフィン系樹脂層(B1)/蒸着層(G)/バリア性を有する樹脂層(D)/印刷層(E)/接着剤層(C)/オレフィン系樹脂層(B2)
・耐熱性コーティング層(A)/オレフィン系樹脂層(B1)/バリア性を有する樹脂層(D)/印刷層(E)/接着剤層(C)/蒸着層(G)/オレフィン系樹脂層(B2)
(耐熱性コーティング層(A))
本発明で使用する耐熱性コーティング層(A)は、後述のオレフィン系樹脂層(B1上に、または後述する印刷層(E)を介して設けられる。耐熱性コーティング層(A)は本発明の積層体を製袋した際には内容物から見て最外層に位置し、製袋時にヒートシールバーが接触する層である。
耐熱性コーティング層(A)と、後述のオレフィン系樹脂層(B1)とを有する積層体とが、前記(1)及び(2)を満たす必要があることから、耐熱性コーティング層(A)と、後述のオレフィン系樹脂層(B1)とは、少なくともその層の面の一部あるいは全部が接することが好ましい。耐熱性コーティング層(A)とオレフィン系樹脂層(B1)とが一部接する場合とは、当該耐熱性コーティング層(A)と当該オレフィン系樹脂層(B1)との間に印刷層(E)を有する場合が想定される。が、印刷層は通常当該オレフィン系樹脂層(B1)の全面に印刷されるものではなく必ず一部接する部分を有しているため、一部接している状態で本願の効果は達成される。
また耐熱性コーティング層(A)は、後述のオレフィン系樹脂層(B1)の少なくとも片面に設ける必要があるが、両面に設けてもよく好ましい。両面に設けることで、本発明の効果をより発揮できる。
耐熱性コーティング層(A)は、耐熱性を有するコーティング剤(A)(以後単にコーティング剤(A)と称する場合がある)の塗膜層である。コーティング剤(A)としては、例えば、ホモポリマーのガラス転移温度(以後Tgと称する場合がある)が100℃以上であるセルロース骨格、ベンゼン環骨格、イソシアヌル環骨格、脂環式骨格を有する化合物を含有することが好ましい。樹脂組成中具体的には、例えば、硝化綿、酢酸セルロース、セルロースプロピオネート、セルロースブチラートのようなセルロース誘導体、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ビスフェノールAのエチレンオキサイド(以後EOと称する場合がある)付加物等のベンゼン環、及び/またはシクロペンタンジオール、ジメチロールトリシクロデカン等の脂環式骨格を有したポリエステル樹脂、またはジフェニルメタンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシネート等の脂環式イソシアネート、及び/またはイソシアヌルトリイソシアネートとポリオール、及び/またはトリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートを結合したウレタン樹脂が上げられる。また前述のイソシアネートを使用したポリイソシアネートを硬化剤に使用しても良い。また、スチレン、フェノキシジエチレングリコールアクリレート等のベンゼン環と不飽和二重結合を有する化合物、及び/またはイソボルニルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート等の脂環式構造と不飽和二重結合を有する化合物、及び(メタ)アクリレート等のラジカル共重合体も好ましく使用できる。また、オレフィンフィルムへの密着性を考慮して、低いTgの樹脂を混ぜて使用しても良い。
前述の化合物のセルロース骨格、ベンゼン環骨格、イソシアヌル環骨格、脂環式骨格の合計は前記耐熱性コーティング層(A)の固形分中20~90質量%が好ましい。望ましくは30~80質量%でである。
また、前記コーティング剤(A)は着色されていてもよい。着色剤としては、特に限定はなく、例えば後述の印刷層(E)で使用するような、一般のインキ、塗料、及び記録剤等に使用されている無機顔料、有機顔料及び染料を挙げることができる。中でも顔料が好ましい。有機顔料としては、溶性アゾ系、不溶性アゾ系、アゾ系、フタロシアニン系、ハロゲン化フタロシアニン系、アントラキノン系、アンサンスロン系、ジアンスラキノニル系、アンスラピリミジン系、ペリレン系、ペリノン系、キナクリドン系、チオインジゴ系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、キノフタロン系、アゾメチンアゾ系、フラバンスロン系、ジケトピロロピロール系、イソインドリン系、インダンスロン系、カーボンブラック系等の顔料が挙げられる。また、例えば、カーミン6B、レーキレッドC、パーマネントレッド2B、ジスアゾイエロー、ピラゾロンオレンジ、カーミンFB、クロモフタルイエロー、クロモフタルレッド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ジオキサジンバイオレット、キナクリドンマゼンタ、キナクリドンレッド、インダンスロンブルー、ピリミジンイエロー、チオインジゴボルドー、チオインジゴマゼンタ、ペリレンレッド、ペリノンオレンジ、イソインドリノンイエロー、アニリンブラック、ジケトピロロピロールレッド、昼光蛍光顔料等が挙げられる。また未酸性処理顔料、酸性処理顔料のいずれも使用することができる。
無機顔料としては、酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、シリカ、リトボン、アンチモンホワイト、石膏等の白色無機顔料が挙げられる。無機顔料の中では酸化チタンの使用が特に好ましい。酸化チタンは白色を呈し、着色力、隠ぺい力、耐薬品性、耐候性の点から好ましく、印刷性能の観点から該酸化チタンはシリカ及び/又はアルミナ処理を施されているものが好ましい。
白色以外の無機顔料としては、例えば、アルミニウム粒子、マイカ(雲母)、ブロンズ粉、クロムバーミリオン、黄鉛、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、群青、紺青、ベンガラ、黄色酸化鉄、鉄黒、ジルコンが挙げられ、アルミニウムは粉末又はペースト状であるが、取扱い性及び安全性の面からペースト状で使用するのが好ましく、リーフィング又はノンリーフィングを使用するかは輝度感及び濃度の点から適宜選択される。
また、前記コーティング剤(A)は、骨材として、アルミナ、マグネシア、チタニア、ジルコニア、シリカ(石英、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、溶融シリカ、結晶性シリカ、超微粉無定型シリカ等)等の無機微粒子を使用することが、耐熱性に優れるため好ましい。あるいは窒化ホウ素、窒化アルミ、酸化アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化ケイ素等が熱伝導性に優れるため好ましい。無機微粒子は、単独で使用しても、複数種組み合わせて使用してもかまわない。
シリカ微粒子の形状は特に限定はなく、球状、中空状、多孔質状、棒状、板状、繊維状、または不定形状のものを用いることができる。例えば、市販の中空状シリカ微粒子としては、日鉄鉱業(株)製のシリナックス等を用いることができる。
前記無機微粒子の一次粒子径は、5~200nmの範囲が好ましい。5nm以上であると、分散体中の無機微粒子が分散良好となり、200nm以内の径であれば、硬化物の強度が良好となる。より好ましくは10nm~100nmである。
前記無機微粒子は、前記コーティング剤(A)と前記無機微粒子との固形分総量に対して5~90重量%の割合で配合でき、目的に応じて配合量を適時変更すればよい。中でも20質量%以上であることが好ましい。
前記コーティング剤(A)には、塗工フィルムの傷つき防止、積層体形成時のブロッキング防止、積層体作成後の製袋時の加工性付与するために、ワックス、シリコン添加剤、有機ビーズを使用することができる。具体的には、アマイドワックス、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、カルナバワックス、ライスワックス、のワックス、ジメチルシロキサンのエチレンオキサイド(EO)付加物、シリコン変性物のシリコン添加剤、アクリル、ナイロン、ウレタン、あるいはエポキシからなる有機ビーズを添加することができる。
前記コーティング剤(A)に使用する溶媒としては、特に制限はないが、たとえば水、トルエン、キシレン、ソルベッソ#100、ソルベッソ#150等の芳香族炭化水素系有機溶剤、ヘキサン、メチルシクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系有機溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ノルマルプロピル、酢酸ブチル、酢酸アミル、ギ酸エチル、プロピオン酸ブチル等のエステル系の各種有機溶剤が挙げられる。また水混和性有機溶剤としてメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系、アセトン、メチルエチルケトン、シクロハキサノン等のケトン系、エチレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、エチレングリコール(モノ,ジ)エチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、モノブチルエーテル、ジエチレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、ジエチレングリコール(モノ,ジ)エチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、プロピレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル等のグリコールエーテル系の各種有機溶剤が挙げられる。これらを単独又は2種以上を混合しても用いることができる。また、塗工をより効果的に実施するために、消泡剤、レベリング剤を使用しても良い。
(オレフィン系樹脂(b1)を主成分とするオレフィン系樹脂層(B1)、)
本発明で使用するオレフィン系樹脂層(B1)に使用するオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂、これらのコポリマーを使用できる。
ポリエチレン系樹脂としては、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、直鎖状中密度ポリエチレン(LMDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)等、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)のポリエチレン樹脂や、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン-メチルメタアクリレート共重合体(EMMA)、エチレン-エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン-メチルアクリレート(EMA)共重合体、エチレン-エチルアクリレート-無水マレイン酸共重合体(E-EA-MAH)、エチレン-アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン-メタクリル酸共重合体(EMAA)等のエチレン系共重合体;更にはエチレン-アクリル酸共重合体のアイオノマー、エチレン-メタクリル酸共重合体のアイオノマー等が挙げられ、単独でも、2種以上を混合して使用しても良い。なかでも、経皮吸収成分の揮散や貼付剤の貼付性能の低下(以下、内容物の揮散等と称する場合がある)の抑制や、広範なヒートシール適性温度範囲や好適な密着性等のヒートシール性を好適に実現しやすいが可能なことから、LLDPEを好ましく使用できる。
LDPEとしては高圧ラジカル重合法で得られる分岐状低密度ポリエチレンであれば良く、好ましくは高圧ラジカル重合法によりエチレンを単独重合した分岐状低密度ポリエチレンである。
LLDPE、LMDPEとしては、シングルサイト触媒を用いた低圧ラジカル重合法により、エチレン単量体を主成分として、これにコモノマーとしてブテン-1、ヘキセン-1、オクテン-1、4-メチルペンテン等のα-オレフィンを共重合したものである。コモノマー含有率としては、0.5~20モル%の範囲であることが好ましく、1~18モル%の範囲であることがより好ましい。
前記シングルサイト触媒としては、周期律表第IV又はV族遷移金属のメタロセン化合物と、有機アルミニウム化合物及び/又はイオン性化合物の組合せ等のメタロセン触媒系などの種々のシングルサイト触媒が挙げられる。また、シングルサイト触媒は活性点が均一であるため、活性点が不均一なマルチサイト触媒と比較して、得られる樹脂の分子量分布がシャープになるため、フィルムに成膜した際に低分子量成分の析出が少なく、樹脂層間の接着強度の安定性に優れた物性の樹脂が得られるので好ましい。
前記ポリエチレン系樹脂のMFR(190℃、21.18N)は2~20g/10分であることが好ましく、3~10g/10分であることがより好ましい。MFRがこの範囲であれば、フィルムの押出成形性が向上する。LLDPEの密度としては、包装適性、夾雑物シール性、ピンホール耐性から0.905g/cm~0.925g/cmが好ましく、特に好適に内容物の揮散等を抑制しやすいことから0.915g/cm~0.925g/cmであることが特に好ましい。
前記ポリプロピレン系樹脂としては、例えば、プロピレン単独重合体、プロピレン・α-オレフィンランダム共重合体、たとえばプロピレン-エチレン共重合体、プロピレン-ブテン-1共重合体、プロピレン-エチレン-ブテン-1共重合体、メタロセン触媒系ポリプロピレンなどが挙げられる。これらはそれぞれ単独で使用してもよいし、併用してもよい。望ましくはプロピレン-α-オレフィンランダム共重合体であり、特にメタロセン触媒を用いて重合されたプロピレン・α-オレフィンランダム重合体が好ましい。これらのポリプロピレン系樹脂を中間層(B)として用いた場合には、フィルムの耐熱性が向上し、軟化温度を高くすることができるため、100℃以下のボイル、あるいはホット充填、または100℃以上のレトルト殺菌等の蒸気・高圧加熱殺菌特性に優れた包装材用のラミネート用フィルムとして好適に用いることが出来る。
また、これらのポリプロピレン系樹脂は、MFR(230℃)が0.5~30.0g/10分で、融点が110~165℃であるものが好ましく、より好ましくは、MFR(230℃)が2.0~15.0g/10分で、融点が115~162℃のものである。MFR及び融点がこの範囲であれば、フィルムの成膜性が向上する。
オレフィン系樹脂層(B1)は、好適な密着性を実現しやすいことから、オレフィン系樹脂を主成分とすることが好ましく、オレフィン系樹脂層(B1)を構成する樹脂成分中の80質量%以上がオレフィン系樹脂であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、100質量%であることが特に好ましい。また、オレフィン系樹脂層(B1)に含まれるオレフィン系樹脂中の80質量%が、密度0.9g/cm以上のオレフィン系樹脂であると、特に密着性を得やすいため好ましく、90質量%以上であることがより好ましい。特にオレフィン系樹脂層(B1)に含まれるオレフィン系樹脂中の80質量%が直鎖状低密度ポリエチレン樹脂であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましい。
オレフィン系樹脂層(B1)の厚みは、使用態様により適宜調整すればよいが、機械的強度と加工性のバランスが良く、更に内容物の揮散等を好適に抑制しつつ、好適なヒートシール性を確保しやすいことから、5~300μmであることが好ましく、7~200μmであることがより好ましい。
(延伸されたオレフィン系樹脂層)
オレフィン系樹脂層(B1)は、耐熱性コーティング層(A)のコーティング層を設けることが容易であることから、通常フィルムやシート形状のものを使用する。
このフィルムやシートは、延伸処理を施されたものであることが、本発明の効果を最大限に発揮することができ好ましい。延伸処理方法としては、押出製膜法等で樹脂を溶融押出してシート状にした後、一軸延伸、同時二軸延伸、あるいは逐次二軸延伸を行うことが一般的である。また逐次二軸延伸の場合は、はじめに縦延伸処理を行い、次に横延伸を行うことが一般的である。具体的には、ロール間の速度差を利用した縦延伸とテンターを用いた横延伸を組み合わせる方法が多く用いられる。
特に前記(1)及び(2)を満たす積層体の条件に適用されるオレフィン系樹脂層(B1)は、具体的には、一軸延伸又は二軸延伸された密度0.94g/cm未満のポリエチレンもしくはポリプロピレンフィルムが挙げられる。
また、特に前記(1)及び(3)を満たす積層体の条件に適用されるオレフィン系樹脂層(B1)は、具体的には、一軸延伸又は二軸延伸された密度0.94g/cm以上のポリエチレンフィルム、が挙げられる。
前記フィルムやシートの表面には、膜切れやはじき等の欠陥のない接着層が形成されるように、必要に応じて火炎処理やコロナ放電処理等の各種表面処理を施してもよい。
本発明の積層体において最もシンプルな構成は、耐熱性コーティング層(A)とオレフィン系樹脂層(B1)とからなる積層体であるが、この場合ヒートシールバーに接する層は耐熱性コーティング層(A)となり、ヒートシール層はオレフィン系樹脂層(B1)となる。このような、オレフィン系樹脂層(B1)がヒートシール層の機能を担う場合は、オレフィン系樹脂層(B1)は、ヒートシール性を付与できる、無延伸の超低密度ポリエチレン(VLDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、直鎖状中密度ポリエチレン(LMDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)等、中密度ポリエチレン(MDPE)のポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂を主成分とした樹脂層であることが好ましい。
一方、後述のような、耐熱性コーティング層(A)とオレフィン系樹脂層(B1)、と、接着剤(c1)からなる接着剤層(C)、又はバリア性を有する樹脂層(D)、又はオレフィン系樹脂(b2)を主成分とするオレフィン樹樹脂層(B2)、又は印刷層(E)、又はシール層(F)、又は蒸着層(G)等を有する積層体は、オレフィン系樹脂層(B1)が最外層にならないため、ヒートシール性にこだわらず、積層体の用途に応じた樹脂を適宜選択すればよい。例えば、印刷層を有する下記構成のような積層体では、オレフィン系樹脂層(B1)として、二軸延伸されたオレフィン系樹脂フィルムを用いることも多い。
・耐熱性コーティング層(A)/オレフィン系樹脂層(B1)/印刷層(E)/接着剤層(C)/オレフィン系樹脂層(B2)
・耐熱性コーティング層(A)/印刷層(E)/オレフィン系樹脂層(B1)/バリア性を有する樹脂層(D)/オレフィン系樹脂層(B2)
(接着剤層(C))
本発明においては、接着剤層(C)を有していてもよい。接着剤層(C)に使用する接着剤(c1)は、汎用のラミネート法に使用可能な接着剤であればよい。ラミネート法としては、例えば、ドライラミネーション、ウェットラミネーション、ノンソルベントラミネーション、押出ラミネーション等の方法が挙げられる。
前記ドライラミネーションで用いる接着剤としては、例えば、1液型あるいは2液型の硬化ないし非硬化タイプのビニル系、(メタ)アクリル系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリウレタン系、エポキシ系、ゴム系、その他などの溶剤型、水性型、あるいは、エマルジョン型などの接着剤を用いることができる。2液硬化型の接着剤としては、ポリオールとイソシアネート化合物との2液硬化型接着剤を用いることができる。前記のラミネート用接着剤のコーティング方法としては、例えば、ダイレクトグラビアロールコート法、グラビアオフセットロールコート法、キスコート法、リバースロールコート法、フォンテン法、トランスファーロールコート法、その他の方法で塗布することができる。例えばDIC株式会社製のディックドライのシリーズ等を好ましく使用することができる。
また、各種の粘着剤を使用することもでき、感圧性粘着剤を用いることが好ましい。感圧性粘着剤としては、例えば、ポリイソブチレンゴム、ブチルゴム、これらの混合物をベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサンのような有機溶剤に溶解したゴム系粘着剤、或いは、これらゴム系粘着剤にアビエチレン酸ロジンエステル、テルペン・フェノール共重合体、テルペン・インデン共重合体などの粘着付与剤を配合したもの、或いは、2-エチルヘキシルアクリレート・アクリル酸n-ブチル共重合体、2-エチルヘキシルアクリレート・アクリル酸エチル・メタクリル酸メチル共重合体などのガラス転移点が-20℃以下のアクリル系共重合体を有機溶剤で溶解したアクリル系粘着剤などを挙げることができる。
前記接着剤(c1)において、機能性を有する接着剤を使用してもよい。例えばバリア性を有する接着剤として、ポリエステルポリオールとイソシアネート化合物との2液型反応性接着剤であるDIC株式会社製の酸素バリア性接着剤パスリム(PASLIM)のシリーズ等を使用することができる。
バリア性接着剤を使用する場合の本発明の積層体の具体的態様は、前述の、例えば「耐熱性コーティング層(A)/印刷層(E)/オレフィン系樹脂層(B1)/接着剤層(C)/オレフィン系樹脂層(B2)」の接着剤層(C)をバリア性接着剤に置き換えることができる。具体的には、
・耐熱性コーティング層(A)/印刷層(E)/オレフィン系樹脂層(B1)/バリア性接着剤層(C)/オレフィン系樹脂層(B2)
・耐熱性コーティング層(A)/印刷層(E)/オレフィン系樹脂層(B1)/バリア性接着剤層(C)/バリア性を有する樹脂層(D)/オレフィン系樹脂層(B2)
・耐熱性コーティング層(A)/印刷層(E)/オレフィン系樹脂層(B1)/耐熱性コーティング層(A)/バリア性接着剤層(C)/オレフィン系樹脂層(B2)
・耐熱性コーティング層(A)/印刷層(E)/オレフィン系樹脂層(B1)/耐熱性コーティング層(A)/バリア性接着剤層(C)/バリア性を有する樹脂層(D)/オレフィン系樹脂層(B2)
・耐熱性コーティング層(A)/印刷層(E)/オレフィン系樹脂層(B1)/バリア性を有する樹脂層(D)/バリア性接着剤層(C)/オレフィン系樹脂層(B2)
・耐熱性コーティング層(A)/印刷層(E)/オレフィン系樹脂層(B1)/バリア性を有する樹脂層(D)/バリア性接着剤層(C)/バリア性を有する樹脂層(D)/オレフィン系樹脂層(B2)
・耐熱性コーティング層(A)/オレフィン系樹脂層(B1)/バリア性を有する樹脂層(D)/印刷層(E)/バリア性接着剤層(C)/オレフィン系樹脂層(B2)
等の構成が挙げられる。
(バリア層(D))
本発明の積層体は、バリア性を有する樹脂層(D)を有していてもよい。バリア性を有する樹脂層(D)としては、バリア性を有するフィルムを積層する方法とバリア性コーティング剤を塗工して塗膜層を作成する方法が挙げられるが、バリア性コーティング剤を塗工した塗膜層を作成する方法が簡便であり好ましい。
バリア性コーティング剤としては、ポリビニルアルコール(PVOH)、エチレンビニルアルコール(EVOH)、ポリサッカライド、アクリル酸若しくはメタクリル酸ベースのポリマ、でんぷん若しくはでんぷん派生物、セルロースナノファイバ(CNF)、ナノ結晶セルロース(NCC)、キトサン、又は他のセルロース派生物、ヘミセルロース、ポリビニリデンクロライド(PVDC)等のポリマーを含有するコーティング剤、あるいはこれらポリマーに無機微粒子、例えばシリカ、アルミナ、アルミニウムフレーク、ガラスフレークや、含水ケイ酸塩(フィロケイ酸塩鉱物等)、カオリナイト-蛇紋族粘土鉱物(ハロイサイト、カオリナイト、エンデライト、ディッカイト、ナクライト等、アンチゴライト、クリソタイル等)、パイロフィライト-タルク族(パイロフィライト、タルク、ケロライ等)、スメクタイト族粘土鉱物(モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、スチブンサイト等)、バーミキュライト族粘土鉱物(バーミキュライト等)、雲母又はマイカ族粘土鉱物(白雲母、金雲母等の雲母、マーガライト、テトラシリリックマイカ、テニオライト等)、緑泥石族(クッケアイト、スドーアイト、クリノクロア、シャモサイト、ニマイト等)、ハイドロタルサイト、板状硫酸バリウム、ベーマイト、ポリリン酸アルミニウム等の板状無機化合物を含むコーティング剤が知られている。
本発明においては特に限定なく公知のバリア性コーティング剤を使用することができる。公知のバリア性コーティング剤としては、サンケミカル社製の「Sunbar」シリーズ等や、特許5617831に記載されたポリエステル系のバリアコーティング剤を用いることができる。
また、バリア層として、アルミニウム等の金属、シリカやアルミナ等の金属酸化物の蒸着層を積層したフィルム、ポリビニルアルコールやエチレン・ビニルアルコール共重合体、塩化ビニリデン等のバリア性フィルムを使用してもよい。
(オレフィン系樹脂(b2)を主成分とするオレフィン系樹脂層(B2))
本発明で使用するオレフィン系樹脂(b2)を主成分とするオレフィン系樹脂層(B2)(以下単にオレフィン系樹脂層(B2)と称する場合がある)は、前記オレフィン系樹脂層(B1)と同様の樹脂層であればよく、主成分であるオレフィン系樹脂(b2)も、前記オレフィン系樹脂層(B1)に使用するオレフィン系樹脂(b1)と同様の樹脂であればよい。
中でも、前記ポリエチレン系樹脂又は前記ポリプロピレン系樹脂が好ましい。
オレフィン系樹脂層(B2)も、前記オレフィン系樹脂層(B1)と同様に、オレフィン系樹脂層(B2)がヒートシール層の機能を担う場合は、オレフィン系樹脂層(B2)は、ヒートシール性を付与できる、無延伸の超低密度ポリエチレン(VLDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、直鎖状中密度ポリエチレン(LMDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)等、中密度ポリエチレン(MDPE)のポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂を主成分とした樹脂層であることが好ましい。この場合、オレフィン系樹脂層(B2)は当該積層体の最外層となることが好ましい。
一方、オレフィン系樹脂層(B2)が最外層にならない層構成を有する積層体の場合は、ヒートシール性にこだわらず、積層体の用途に応じた樹脂を適宜選択すればよい。
(印刷層(E))
本発明の積層体は、印刷層(E)を有していてもよい。本発明に使用する印刷層(E)は、被印刷体に美粧性、内容物に関する様々な情報、及び機能性を付与するために、リキッド印刷インキにより所望の図柄を形成する層である。当該印刷層は、バインダー樹脂と着色剤とを含有グラビア印刷インキやフレキソ印刷インキ(以後リキッド印刷インキと称する)を印刷してなる。
本発明に使用する印刷層(E)は、単層であってもよいし、複数の印刷層があってもよい。印刷層が複数ある場合は、各印刷層に使用するリキッド印刷インキは同一のものであっても良いし、同一の組成で着色剤のみが違うものであっても良いし、異なる組成であっても良い。
(リキッド印刷インキ)
本発明に使用するリキッド印刷インキは、グラビア印刷インキやフレキソ印刷インキとして使用され、有機溶剤を主溶媒とする有機溶剤型リキッド印刷インキと、水を主溶媒とする水性リキッド印刷インキとに大別されるが、本発明においてはどちらを使用しても構わない。また、いわゆる表刷りインキと、ラミネートが前提の裏刷りインキとがあるが、本発明においてはどちらを使用しても構わない。
ここでは主流である有機溶剤型リキッド印刷インキについて説明する。
本発明に使用するリキッド印刷インキに使用するバインダー樹脂(A)としては、硝化綿、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)やセルロースアセテートブチロネート(CAB)等セルロース系樹脂等の繊維素系樹脂、ポリアミド系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等の塩化ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ロジン系樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ケトン樹脂、環化ゴム、塩化ゴム、ブチラール、石油樹脂等を挙げることができる。
また、バインダー樹脂(A)に硬化剤を併用してもよい。硬化剤としては有機溶剤系のグラビア印刷インキで汎用の硬化剤を使用すればよいが、最もよく使用されるのはイソシアネート系の硬化剤である。
イソシアネート化合物の添加量としては、硬化効率の観点からリキッド印刷インキ固形分に対し0.3質量%~10.0質量%の範囲が好ましく、1.0質量%~7.0質量%であればより好ましい。
バインダー樹脂(A)は、リキッド印刷インキに対して0.15~50質量%の範囲であることが好ましく、1~40質量%の範囲で使用することが最も好ましい。
(溶媒)
本発明に使用するリキッド印刷インキに使用する溶媒としては、特に制限はないが、たとえば水、トルエン、キシレン、ソルベッソ#100、ソルベッソ#150等の芳香族炭化水素系有機溶剤、ヘキサン、メチルシクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系有機溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ノルマルプロピル、酢酸ブチル、酢酸アミル、ギ酸エチル、プロピオン酸ブチル等のエステル系の各種有機溶剤が挙げられる。また水混和性有機溶剤としてメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系、アセトン、メチルエチルケトン、シクロハキサノン等のケトン系、エチレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、エチレングリコール(モノ,ジ)エチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、モノブチルエーテル、ジエチレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、ジエチレングリコール(モノ,ジ)エチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、プロピレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル等のグリコールエーテル系の各種有機溶剤が挙げられる。これらを単独又は2種以上を混合しても用いることができる。
(着色剤)
本発明に使用するリキッド印刷インキは着色剤を含み、美粧性等を付与する目的でデザイン印刷等に用いる着色剤を含むリキッド印刷インキとして使用することができる。着色剤としては、一般のインキ、塗料、及び記録剤等に使用されている無機顔料、有機顔料及び染料を挙げることができ、顔料が好ましい。有機顔料としては、溶性アゾ系、不溶性アゾ系、アゾ系、フタロシアニン系、ハロゲン化フタロシアニン系、アントラキノン系、アンサンスロン系、ジアンスラキノニル系、アンスラピリミジン系、ペリレン系、ペリノン系、キナクリドン系、チオインジゴ系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、キノフタロン系、アゾメチンアゾ系、フラバンスロン系、ジケトピロロピロール系、イソインドリン系、インダンスロン系、カーボンブラック系等の顔料が挙げられる。また、例えば、カーミン6B、レーキレッドC、パーマネントレッド2B、ジスアゾイエロー、ピラゾロンオレンジ、カーミンFB、クロモフタルイエロー、クロモフタルレッド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ジオキサジンバイオレット、キナクリドンマゼンタ、キナクリドンレッド、インダンスロンブルー、ピリミジンイエロー、チオインジゴボルドー、チオインジゴマゼンタ、ペリレンレッド、ペリノンオレンジ、イソインドリノンイエロー、アニリンブラック、ジケトピロロピロールレッド、昼光蛍光顔料等が挙げられる。また未酸性処理顔料、酸性処理顔料のいずれも使用することができる。
無機顔料としては、酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、シリカ、リトボン、アンチモンホワイト、石膏等の白色無機顔料が挙げられる。無機顔料の中では酸化チタンの使用が特に好ましい。酸化チタンは白色を呈し、着色力、隠ぺい力、耐薬品性、耐候性の点から好ましく、印刷性能の観点から該酸化チタンはシリカ及び/又はアルミナ処理を施されているものが好ましい。
白色以外の無機顔料としては、例えば、アルミニウム粒子、マイカ(雲母)、ブロンズ粉、クロムバーミリオン、黄鉛、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、群青、紺青、ベンガラ、黄色酸化鉄、鉄黒、ジルコンが挙げられ、アルミニウムは粉末又はペースト状であるが、取扱い性及び安全性の面からペースト状で使用するのが好ましく、リーフィング又はノンリーフィングを使用するかは輝度感及び濃度の点から適宜選択される。
上記顔料は、リキッド印刷インキの濃度・着色力を確保するのに充分な量、すなわちリキッド印刷インキ総質量に対して1~60質量%、リキッド印刷インキ中の固形分重量比では10~90質量%の割合で含まれることが好ましい。また、これらの顔料は単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。
有機溶剤型リキッド印刷インキでは更に必要に応じて、ワックス、キレート系架橋剤、体質顔料、レベリング剤、消泡剤、可塑剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、芳香剤、難燃剤等も含むこともできる。
(バイオマスリキッド印刷インキ)
本発明に使用するリキッド印刷インキにおいて、持続的に発展すべき循環型社会の構築(サステナビリティ)を考慮し、植物由来原料を使用したリキッド印刷インキを使用することが好ましい。
植物由来原料としては例えば、セルロースアセテートプロピオネート樹脂や硝化綿等の繊維素系樹脂や、大豆油由来、パーム油由来、米糠油由来等天然油に由来するダイマー酸あるいは重合脂肪酸を使用したポリアミド樹脂や、ポリカルボン酸として、コハク酸、無水コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ダイマー酸、グルタル酸、リンゴ酸等、ポリオールとして、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンチレングリコール、1,10-ドデカンジオール、ダイマージオール、イソソルビド等、ポリイソシアネートとして、1,5-ペンタメチレンジイソシアネート、ダイマージイソシアネート等の植物由来原料から合成したバイオマスポリウレタンや、ロジン樹脂等が挙げられる。
バイオマスリキッド印刷インキとしては市販品を利用することもできる。市販品としては、一般社団法人日本有機資源協会に記載のインキ等が使用できる。
(UVカットインキ)
本発明に使用するリキッド印刷インキにおいて、紫外線遮蔽効果を有するUVカットインキを使用することも好ましい。UVカットインキとしては、酸化亜鉛等を含有する紫外線遮蔽効果の高いインキであれば特に限定されず市販のUVカットインキを使用することができる。
(シール層)
本発明の積層体の最外層には、シール性を付与する塗工層(単にシール層と称する場合がある)を設けてもよい。シール性を付与する塗工層は、熱可塑性エレストマーのポリエステル樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル樹脂、エチレンビニルアルコール(EVOH)、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ゴム系樹脂等を溶媒に分散または溶解したシール剤を塗工して設けることができる。シール層の膜厚は特に限定はないが1~5μmであることが多い。
このようなシール剤は市販品のホットメルトシール剤を使用することもできる。シール剤は、積層体の最外面の所望の面に全面あるいは部分的に塗工することができ、例えば本発明の積層体をプリンやヨーグルト等の容器の蓋材として使用する場合に便利である。
(蒸着層(G))
蒸着層(G)は主にガスバリア性を付与する目的で設けることができる無機蒸着層である。無機物や無機酸化物、各種金属、金属酸化物、金属水酸化物、金属塩等を使用することができる。例えば、アルミニウム、アルミナ、シリカ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マンガン、酸化鉄、酸化コバルト、酸化ニッケル等を、単独で用いてもよいし、シリカとアルミナの二元蒸着のように2種以上を併用することができる。無機蒸着層は2層以上設けられていてもよい。無機蒸着層が2層以上設けられている場合、それぞれは同一の組成であってもよいし、異なる組成であってもよい。ガスバリア性の観点からは、アルミニウムを用いることが好ましい。
蒸着層(G)は上述の各層上、あるいは別途基材上に、従来公知の方法により設けることができる。無機蒸着層の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、およびイオンプレーティング法等の物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法(PVD法))や、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、および光化学気相成長法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法(CVD法))等が挙げられる。
無機蒸着層の膜厚は1~200nmであることが好ましい。無機蒸着層がアルミニウム蒸着層である場合、その膜厚は1~100nmであることがより好ましく、15~60nmであることがより好ましく、10~40nmであることがより好ましい。無機蒸着層がシリカまたはアルミナ蒸着層である場合、その膜厚は1~100nmであることが好ましく、10~50nmであることがより好ましく、20~30nmであることがより好ましい。
その他、本発明の積層体には、更に他のフィルムや基材を含んでいてもよい。他の基材としては、上述した延伸フィルム、未延伸フィルム、透明蒸着フィルムに加え、後述の紙、木材、皮革等の多孔質の基材を使用することもできる。他の基材を貼り合せる際に用いる接着剤は、本発明の接着剤であってもよいし、そうでなくてもよい。
一方本発明の積層体を、モノマテリアルフィルムとして適用する場合は、構成する層の殆どをオレフィン系樹脂を使用する層に統一することが好ましい。
(積層体の全厚)
本発明の積層体は、内容物の揮散等を好適に抑制し、かつ好適なヒートシール性や開封性を得やすく、また、他の基材とのラミネートが容易となることから、その全厚が15 ~ 200μmの範囲であることが好ましく、10~100μmの範囲であることがなお好ましく、20~60μmの範囲であることがより好ましい。
(積層体の製造方法)
本発明の積層体は公知の方法で得ることができる。例えば、耐熱性コーティング層(A)をオレフィン系樹脂層(B1)上に設ける方法は、公知のコーティング方法により設けることが好ましい。前記コーティング方法としてはとしては特に限定されず、スプレー法、スピンコート法、ディップ法、ロールコート法、ブレードコート法、ドクターロール法、ドクターブレード法、カーテンコート法、スリットコート法、スクリーン印刷法、インクジェット法、ディスペンス法、ダイコート(ダイコーティング)法、ダイレクトグラビア法、リバースグラビア法、フレキソ法、ナイフコート法、ドットコーコート法等を用いることができる。
印刷層(E)をオレフィン系樹脂層(B1)上に設ける方法は、公知の印刷方法により設けることができる。例えば、電子彫刻凹版等によるグラビア印刷版を用いたグラビア印刷又は樹脂版等によるフレキソ印刷版を用いたフレキソ印刷等の公知の印刷方法により、印刷層を積層して製造することができる。
また、その他の層の積層には、例えば、ドライラミネ-ション、ウェットラミネ-ション、ノンソルベントラミネ-ション、押出ラミネ-ション等の公知の方法を用いて積層することができる。
本発明の積層体には、力学機能、化学機能、電気機能、磁気機能、摩擦/磨耗/潤滑を制御する滑り機能、光学機能、熱機能、生体適合性等の機能の付与のため、二次加工を施すこともできる。二次加工の例としては、表面処理(コロナ放電処理、帯電防止処理、プラズマ処理、フォトクロミズム処理、物理蒸着、化学蒸着、コーティング等)、エンボス加工、塗装、接着、印刷、メタライジング(めっき等)、機械加工等が挙げられる。また、本発明の積層体に、ラミネート加工(ドライラミネートや押出ラミネート)、製袋加工、及びその他の後処理加工を施して、成型品を製造することもできる。
(包装材)
本発明の包装材は、本発明の積層体のオレフィン系樹脂層(B1)あるいはオレフィン系樹脂層(B2)をヒートシール層として、当該シール層同士を重ねてヒートシールすることにより得ることができる。また、本発明の積層体のオレフィン系樹脂層(B1)あるいはオレフィン系樹脂層(B2)と、他のヒートシール可能な樹脂層とオレフィン系樹脂層(B1)とを重ね合わせてヒートシールしてもよい。他のヒートシール可能な樹脂層としては、比較的機械強度の弱いLDPE、EVA等が挙げられる。また、LDPE、EVA等のフィルムと、比較的引き裂き性の良い延伸フィルム、例えば、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(OPET)、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)等とを貼り合わせたラミネートフィルムとヒートシールして包装材としてもよい。
例えば当該積層体2枚を、所望する包装材の大きさに切り出して、それらを重ねて3辺をヒートシールして袋状にした後、ヒートシールをしていない1辺から内容物を充填しヒートシールして密封することで包装材として用いることができる。さらには自動包装機によりロール状のフィルムを円筒形に端部をシールした後、上下をシールすることにより包装材を形成することも可能である。
本発明の積層体を用いた包装材には、初期の引き裂き強度を弱め、開封性を向上するため、シール部にVノッチ、Iノッチ、ミシン目、微多孔などの任意の引き裂き開始部を形成することが好ましい。
以下、本発明を具体的な合成例、実施例を挙げてより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、以下の例において、「部」及び「%」は、特に断りがない限り、「質量部」及び「質量%」をそれぞれ表す。
(耐熱性コーティング層(A))の調整方法)
表1-1~表1-3に示す配合で実施例、比較例で使用するコーティング剤(A1)~(A20)、(AH1)~(AH2)を調整した。なお表1-1~表1-3に中における略語等は次の通りである。空欄は未配合を表す。
Figure 0007435918000001
Figure 0007435918000002

Figure 0007435918000003

Figure 0007435918000004


表1-1~表1-4において、略語を次に示す。
CAP-504-0.2:イーストマンケミカル社製のセルロースアセテートプロピオネート
CAB-1000:イーストマンケミカル社製のセルロースアセテートブチレート
CAP-482-0.5:イーストマンケミカル社製のセルロースアセテートプロピオネート
CAB-381-0.1:イーストマンケミカル社製のセルロースアセテートブチレート
NITROCELLULOSE DLX5-8:Nobel NC社製の硝化綿
LX-470EL:DIC社製のポリウレタンポリオール
LX-415A:DIC社製のポリウレタンポリオール
Surkopak 5323:BIP社製のポリウレタン
T5652:旭化成社製のポリカーボネートジオール
T4692:旭化成社製のポリカーボネートジオール
アクリット 6KW-032:大成ファインケミカル社製のアクリルポリオール
ハクエンカ TDD:白石工業社製の炭酸カルシウム
バーゲス No.10:Burgess Pigment社製のカオリン
MEK-ST-40:日産化学社製のシリカ
MEK-ST-ZL:日産化学社製のシリカ
TEGO variplus 1201TF:エボニック社製のポリウレタンポリオール
KW-75:DIC社製の芳香族ポリイソシアネート
SP-60:DIC社製の芳香族ポリイソシアネート
オルガチックス TC-401:マツモトファインケミカル社製のチタン化合物
SC-101:DIC社製のポリウレタン
SV-02:日清紡ケミカル社製のカルボジイミド
(積層体の製造方法(1))
オレフィン系樹脂層(B1)上に前記コーティング剤(A)を塗工し、70℃ーティング層(A)を成形した。さらに40℃で3日間のエージングを行い、実施例1~ の積層体を得た。
使用するコーティング剤(A)とオレフィン系樹脂層(B1)との組み合わせは表2に示した。
(パラメータの測定方法)
前記方法で得た実施例、比較例の積層体は、次に示す動的粘弾性測定装置及び熱機械分析装置を使用し、次の条件で、T1、T2、CTE1、及びCTE2を測定した。計算式は次の通りである。
動的粘弾性測定装置:RSA-G2(TA Instruments社製)
測定モード:引張
測定周波数:1 Hz
振幅:0.1 %
試料の測定方向:MD方向
試料寸法(クランプ間距離×幅):10 mm × 5 mm
測定温度:-40 ℃ ~ 170 ℃
昇温速度:3 ℃/min
熱機械分析装置:TMA-60(株式会社島津製作所製)
測定方式:引張
試料寸法(サンプル長×サンプル幅):20 mm × 5 mm
試料の測定方向:MD方向
初期荷重:12g(オレフィン系樹脂層(B1):OPE1の場合)
2g(オレフィン系樹脂層(B1):OPE2、OPE3、OPPの場合)
測定温度:30℃~170℃
昇温速度:3 ℃/min
(評価方法)
(耐熱性(フィルム収縮発生の有無評価))
実施例、比較例の積層体を、熱傾斜式ヒートシールテスター(テスター産業(株)製)を用い、シール温度100℃~160℃、圧力3kg/cm 、時間1秒で、耐熱性コーティング層(A)に直接触れるようヒートシールバーを接触させた。ヒートシールバーを接触させた後の積層体の状態を、目視にて2段階で評価した。
〇:ヒートシールバーを接触させたシール部周辺の積層体の収縮が発生していない
×:ヒートシールバーを接触させたシール部周辺全体に積層体の収縮を確認できる
(基材密着性)
実施例、比較例の積層体の、耐熱性コーティング層(A)にセロハンテープ(ニチバン社製TF-12)を圧着し、テープを一気に剥がした時の剥がれの程度を目視で判断し、3段階にて評価した。なお参考例1~4はコート層の形成を行わなかったため密着性は評価していない。
〇:剥がれ無し
△:一部剥がれた
×:全て剥がれた
(ヒートシール強度)
実施例、比較例の積層体を、熱傾斜式ヒートシールテスター(テスター産業(株)製)を用い、シール温度120℃~160℃で圧力3kg/cm 、時間1秒で、シール層に相当する層同士が接するようヒートシールした。サンプル幅を15mmとし、引張り速度300mm/minで90°剥離強度を測定し、ヒートシール強度とした。
(酸素バリア性)
実施例、比較例の積層体を、10cm×10cmのサイズに調整し、OX-TRAN2/21(モコン社製:酸素透過率測定装置)を用い、JIS-K7126(等圧法)に準じ、23℃0%RH、23℃50%RH、又は23℃90%RHの雰囲気下で酸素透過率を測定した(単位はcc/m/day/atm)。なおRHとは、湿度を表す。
結果を表2-1~表5-2に示す。なお空欄は未測定である。
Figure 0007435918000005
Figure 0007435918000006
Figure 0007435918000007

Figure 0007435918000008
表2-1~表2-4中、略語は次の通りである。
OPE1:膜厚25μmの1軸延伸ポリエチレンフィルム(密度:0.92g/m、融点:125℃)
OPE2:膜厚40μmの2軸延伸ポリエチレンフィルム(密度:0.91g/m、融点:125℃)
OPE3:OPE1:膜厚25μmの1軸延伸ポリエチレンフィルム(密度:0.94g/m、融点:135℃)
OPP:東洋紡株式会社製のP2161(密度:0.91g/m、融点:165℃)
(積層体の製造方法(2)(3)(4))
表3~表5-1、表5-2に記載する積層構造を有する積層体を得た。
(積層体の製造方法(2))
表3に示す積層体の製造方法である。
印刷インキで印刷層(E)を設けたオレフィン系樹脂層(B1)の印刷インキ面とは反対側の面に前期コーティング剤(A)を塗工し、70℃にセットした熱風乾燥機中で1分間乾燥させ乾燥膜厚が2.0μmの耐熱性コーティング層(A)を形成した。その後、バリア性を有する樹脂層(D)を設ける場合は、バリアコーティング剤(D)を塗布後の膜厚が0.3~
次に、バリア性を有する樹脂層(D)上に、接着剤(C)を塗布量が固形分3.0g/m2となるように塗布し乾燥させた後、ラミネーターで、該フィルムの接着剤(C)塗布面とオレフィン系樹脂層(B2)と貼合し、積層体を得た。
(積層体の製造方法(3))
表4に示す積層体の製造方法である。
バリア性を有する樹脂層(D)及び印刷層(E)を設けたオレフィン系樹脂層(B1)のバリア性を有する樹脂層(D)及び印刷層(E)とは反対側の面に前期コーティング剤(A)を塗工し、70℃にセットした熱風乾燥機中で1分間乾燥させ乾燥膜厚が2.0μmの耐熱性コーティング層(A)を形成した。
次に、印刷層(E)上に、接着剤(C)を塗布量が固形分3.0g/m2となるように塗布し乾燥させた後、ラミネーターで、該フィルムの接着剤(C)塗布面とオレフィン系樹脂層(B2)と貼合し、積層体を得た。
(積層体の製造方法(4))
表5に示す積層体の製造方法である。
印刷インキで印刷層(E)を設けたオレフィン系樹脂層(B1)の印刷インキ面に前期コーティング剤(A)を塗工し、70℃にセットした熱風乾燥機中で1分間乾燥させ乾燥膜厚が2.0μmの耐熱性コーティング層(A)を形成した。
その後、バリア性を有する樹脂層(D)を設ける場合は、オレフィン系樹脂層(B1)の印刷層とは反対の面にバリアコーティング剤(D)を塗布後の膜厚が0.3~
更に、オレフィン系樹脂層(B2)を設ける場合は、オレフィン系樹脂層(B2)がフィルムならば、オレフィン系樹脂層(B1)又はバリア性を有する樹脂層(D)上に接着剤(C)を塗布量が固形分3.0g/m2となるように塗布し、ラミネーターで、当該フィルムの接着剤(C)塗布面とオレフィン系樹脂層(B2)と貼合し、積層体を得た。
一方、オレフィン系樹脂層(B2)がシールコーティング剤ならば、オレフィン系樹脂層(B1)又はバリアコーティング剤(D)上に直接シールコーティング剤を塗布乾燥させ、積層体を得た。
Figure 0007435918000009
Figure 0007435918000010

Figure 0007435918000011
Figure 0007435918000012

Figure 0007435918000013


表3~表5-2、表6中、略語は次の通りである。
フィナートBM藍:DICグラフィックス社製のリキッド印刷インキ(裏刷り用)
グロッサBM藍:DICグラフィックス社製のリキッド印刷インキ(表刷り用)
SunBar AEROBLOCK 1.1:サンケミカル社製のバリアコーティング剤
SunBar AEROBLOCK ENHANCE BARX 221/222:サンケミカル社製のバリアコーティング剤
SunBar AEROBLOCK INLINE BARX698:サンケミカル社製のバリアコーティング剤
SB-503/SA-201:DIC株式会社製のバリアコーティング剤
DICDRY:DIC株式会社製の反応性接着剤
Paslim VM:DIC株式会社製のバリア接着剤
Paslim MB:DIC株式会社製のバリア接着剤
CPP:東洋紡株式会社製のP1128 (厚み:
OPP:東洋紡株式会社製のP2161 (厚み:
A-815P:DIC株式会社製のシール剤
OPE1:膜厚25μmの1軸延伸ポリエチレンフィルム(密度:0.92g/m、融点:125℃)
LLDPE:三井化学東セロ株式会社製のT.U.X HC (厚み:
OPE4:膜厚25μmの1軸延伸ポリエチレンフィルム(密度:0.94g/m、融点:130℃)
表3~表5-2は、本願の積層体であって、前記(1)及び前記(2)を満たす(CTE1/CTE2*100 (%)の値が10~100%の範囲内である)が積層体である。また表6は、本願の積層体であって、前記(1)及び前記(3)を満たす(CTE3/CTE4*100 (%)の値が10~100%の範囲内である)積層体である。これらの積層体はいずれも、耐熱性と基材密着性を満たすことが明らかである。

Claims (8)

  1. 耐熱性コーティング層(A)と、オレフィン系樹脂(b1)を主成分とするオレフィン系樹脂層(B1)を有するフィルムやシート形状の積層体であって、(1)及び(2)、又は(1)及び(3)を満たし、
    前記耐熱性コーティング層(A)が、セルロース骨格、ベンゼン環骨格、イソシアヌル環骨格、脂環式骨格を有する化合物を含有するコーティング剤(A)の塗膜層であり、
    前記積層体を構成するフィルムやシート形状の層が、オレフィン系樹脂を主成分とするオレフィン樹脂層のみであることを特徴とする積層体。
    (1)オレフィン系樹脂層(B1)の片面または両面に耐熱性コーティング層(A)を設けた積層体の、温度T1(℃)における動的粘弾性測定(DMA)値E’1(MPa)と、オレフィン系樹脂層(B1)のみの温度T1(℃)における動的粘弾性測定(DMA)値E’2(MPa)との差が、1(MPa)以上である。
    Figure 0007435918000014
    Figure 0007435918000015

    (2)オレフィン系樹脂層(B1)の片面または両面に耐熱性コーティング層(A)を設けた積層体の、温度T1(℃)における熱機械分析の線膨張係数の値(CTE1)を、オレフィン系樹脂層(B1)のみの温度T1(℃)における熱機械分析の線膨張係数の値で除した値(CTE2)の100分率が、10%~100%である。
    Figure 0007435918000016

    (3)オレフィン系樹脂層(B1)の片面または両面に耐熱性コーティング層(A)を設けた積層体の、温度T1(℃)と20(℃)との和であるT2(℃)における熱機械分析の線膨張係数の値(CTE3)を、オレフィン系樹脂層(B1)のみの温度T2(℃)における熱機械分析の線膨張係数の値で除した値(CTE4)の100分率が、10%~100%である。
    Figure 0007435918000017
  2. 前記オレフィン系樹脂層(B1)が、延伸されたオレフィン系樹脂層である請求項1に記載の積層体。
  3. 耐熱性コーティング層(A)と、オレフィン系樹脂(b1)を主成分とするオレフィン系樹脂層(B1)と、接着剤(c1)からなる接着剤層(C)、又はバリア性を有する樹脂層(D)、又はオレフィン系樹脂(b2)を主成分とするオレフィン系樹脂層(B2)、又は印刷層(E)、又はシール層(F)、又は蒸着層(G)を有する請求項1に記載の積層体。
  4. 前記印刷層(E)を、オレフィン系樹脂(b1)を主成分とするオレフィン系樹脂層(B1)に接して有する請求項3に記載の積層体。
  5. 前記積層体の全厚が15~200μmである請求項1に記載の積層体。
  6. 前記耐熱性コーティング層(A)が、ホモポリマーのガラス転移温度が100℃以上であるセルロース骨格、ベンゼン環骨格、イソシアヌル環骨格、脂環式骨格を有する化合物を含有するコーティング剤(A)の塗膜層である請求項1に記載の積層体。
  7. 前記耐熱性コーティング層(A)が、セルロースアセテート系樹脂、硝化綿、ポリウレタンポリオール、ポリカーボネートジオール、アクリルポリオール、又は芳香族ポリイソシアネートを含有するコーティング剤(A)の塗膜層である請求項1に記載の積層体。
  8. 請求項1に記載の積層体を用いてなることを特徴とする包装材。
JP2023541316A 2022-04-12 2023-03-30 積層体、及び包装材 Active JP7435918B1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022065649 2022-04-12
JP2022065649 2022-04-12
PCT/JP2023/013052 WO2023199751A1 (ja) 2022-04-12 2023-03-30 積層体、及び包装材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2023199751A1 JPWO2023199751A1 (ja) 2023-10-19
JP7435918B1 true JP7435918B1 (ja) 2024-02-21

Family

ID=88329524

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023541316A Active JP7435918B1 (ja) 2022-04-12 2023-03-30 積層体、及び包装材

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7435918B1 (ja)
WO (1) WO2023199751A1 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013002176A1 (ja) 2011-06-27 2013-01-03 Dic株式会社 耐熱性オレフィン系多層フィルム、その製造方法及びこれを用いる包装材
JP2016055537A (ja) 2014-09-10 2016-04-21 Dic株式会社 積層フィルム及び包装材
JP2019521877A (ja) 2016-05-31 2019-08-08 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー コーティングされたフィルムおよびそれから形成されるパッケージ

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013002176A1 (ja) 2011-06-27 2013-01-03 Dic株式会社 耐熱性オレフィン系多層フィルム、その製造方法及びこれを用いる包装材
JP2016055537A (ja) 2014-09-10 2016-04-21 Dic株式会社 積層フィルム及び包装材
JP2019521877A (ja) 2016-05-31 2019-08-08 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー コーティングされたフィルムおよびそれから形成されるパッケージ

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2023199751A1 (ja) 2023-10-19
WO2023199751A1 (ja) 2023-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1839835B1 (en) Decorative sheets
KR101066828B1 (ko) 가스 차단성 적층체
JP4803441B2 (ja) 化粧シート
JP2020203405A (ja) 積層体および包装袋
CN112771597A (zh) 模内标签和带模内标签的容器
WO2013002176A1 (ja) 耐熱性オレフィン系多層フィルム、その製造方法及びこれを用いる包装材
JP2023118799A (ja) ポリエチレン積層体およびこれを用いた包装材料
JP2000263727A (ja) 積層材およびそれを使用した包装用容器
JP7435918B1 (ja) 積層体、及び包装材
WO2023062963A1 (ja) 積層体、包装体及び包装物品
TW202334006A (zh) 包裝材料
JP4213988B2 (ja) ガスバリヤ性複合フィルム及びそれを用いて得られる包装袋
CN115835963A (zh) 层叠薄膜和包装材料
CN116568610A (zh) 层叠体以及包装材料
JP4496829B2 (ja) 化粧シート
JP7358727B2 (ja) ポリエチレン積層体およびこれを用いた包装材料
WO2024029377A1 (ja) 易破断フィルム、及び包装体
JP7490985B2 (ja) パウチ
JP2023157156A (ja) 紫外線遮蔽フィルム及び該フィルムを用いたラミネート積層体
JP2024043721A (ja) 積層体、包装体、及びヒートシール組成物
JPH01261476A (ja) ラミネート加工用印刷インキ組成物及びそれを用いたラミネート加工方法及びラミネート加工物
WO2024058167A1 (ja) 包装材料
JP2023064634A (ja) スタンディングパウチ
JP2024073024A (ja) 超音波シール用シーラントフィルム、ラミネートフィルム及び包装材
JP2024088105A (ja) インキ、多層フィルムを含む積層体及び包装材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230706

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20230706

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20231010

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231109

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240109

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240122

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7435918

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151