JP7435739B2 - 研磨剤、複数液式研磨剤及び研磨方法 - Google Patents

研磨剤、複数液式研磨剤及び研磨方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7435739B2
JP7435739B2 JP2022508512A JP2022508512A JP7435739B2 JP 7435739 B2 JP7435739 B2 JP 7435739B2 JP 2022508512 A JP2022508512 A JP 2022508512A JP 2022508512 A JP2022508512 A JP 2022508512A JP 7435739 B2 JP7435739 B2 JP 7435739B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polishing
group
mass
polishing agent
agent according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022508512A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2022107217A1 (ja
Inventor
純平 川北
真之 花野
雅弘 坂下
航至 兼平
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Showa Denko Materials Co Ltd
Resonac Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd, Showa Denko Materials Co Ltd, Resonac Corp filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Publication of JPWO2022107217A1 publication Critical patent/JPWO2022107217A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7435739B2 publication Critical patent/JP7435739B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24BMACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
    • B24B37/00Lapping machines or devices; Accessories
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K3/00Materials not provided for elsewhere
    • C09K3/14Anti-slip materials; Abrasives
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/04Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer
    • H01L21/18Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer the devices having semiconductor bodies comprising elements of Group IV of the Periodic Table or AIIIBV compounds with or without impurities, e.g. doping materials
    • H01L21/30Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26
    • H01L21/302Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26 to change their surface-physical characteristics or shape, e.g. etching, polishing, cutting
    • H01L21/304Mechanical treatment, e.g. grinding, polishing, cutting

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Description

本開示は、研磨剤、複数液式研磨剤、研磨方法等に関する。
近年、半導体集積回路(Large-Scale Integration。以下、「LSI」という。)の高集積化及び高性能化に伴って新たな微細加工技術が開発されている。化学機械研磨(Chemical Mechanical Polishing。以下、「CMP」という。)法もその一つである。CMP法は、LSI製造工程(特に、多層配線形成工程における絶縁膜の平坦化、金属プラグの形成、埋め込み配線の形成等)において頻繁に利用されている技術である。
配線材料となる導電性物質としては、LSIを高性能化するために、低抵抗である銅(Cu)を含む金属材料(銅単体、銅合金等)が利用されている。従来、アルミニウム(Al)合金配線の形成で頻繁に用いられていたドライエッチング法では、銅を含む導電性物質部(例えば金属膜)の微細加工が困難であることから、銅を含む配線の形成には、いわゆるダマシン法が主に採用されている。ダマシン法では、予め表面に溝が形成された絶縁材料部(例えば層間絶縁膜)の当該表面上に導電性物質(例えば、銅を含む金属材料)を堆積して溝に導電性物質を埋め込みつつ導電性物質部(例えば金属膜)を形成する。次いで、導電性物質部のうち、導電性物質が埋め込まれた溝以外の部分をCMP法により除去して埋め込み配線を形成する。
また、現在、コンタクト材料、プラグ材料、ビア材料、ゲート材料等の複数の用途において、タングステン(W)を含む金属材料が用いられている。コンタクトプラグ等の形成においては、上記配線の形成に用いられるプロセスと同様のプロセスが採用される。
ところで、LSIは更なる高集積化及び高性能化に向かっている。それに伴い、ダマシン法による埋め込み配線にも微細化が求められている。しかしながら、配線材料、コンタクト材料等として銅又はタングステンを用いる場合、微細化に伴い電気抵抗が大きくなり、配線寿命が短くなるという問題が生じるようになってきている。そのため、埋め込みが良好で、銅及びタングステンよりも電気抵抗が低く、金属イオンが拡散して絶縁材料部に達してしまうエレクトロマイグレーション(EM)が生じにくいコバルト(Co)を配線材料、コンタクト材料等として用いる動きが出てきている(例えば、下記特許文献1及び2参照)。
国際公開第2018/159530号 米国特許第9735031号明細書
CMP法では、コバルト含有部(コバルトを含む導電性物質部)及び酸化珪素部を同時に研磨する場合がある(後述する図1参照)。しかしながら、本発明者らの検討の結果、従来の研磨剤を用いたCMP法では、コバルト含有部及び酸化珪素部を同時に研磨する場合、コバルト含有部の研磨速度の方が酸化珪素部の研磨速度よりも大きいことによりコバルト含有部が酸化珪素部に対して過剰に研磨されることで、ディッシング、リセス、ロス等と呼ばれる凹み(以下、まとめて「ディッシング等」と称する。)がコバルト含有部において発生する場合があることが明らかになった。
本開示の一側面は、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を得ることが可能な研磨剤を提供することを目的とする。本開示の他の一側面は、当該研磨剤を得るための複数液式研磨剤を提供することを目的とする。本開示の他の一側面は、前記研磨剤又は前記複数液式研磨剤を用いた研磨方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、pHが4.0を超え、砥粒及び第4級ホスホニウム塩を含有する研磨剤を使用することによって、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を得ることが可能であることを見出した。
本開示の一側面は、コバルトを含む被研磨面の研磨に用いられる研磨剤であって、砥粒と、第4級ホスホニウム塩と、水と、を含有し、pHが4.0を超える、研磨剤を提供する。
このような研磨剤によれば、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を得ることができる。
本開示の他の一側面は、上記研磨剤を得るための複数液式研磨剤であって、上記砥粒を含む第1の液と、上記第4級ホスホニウム塩を含む第2の液と、を少なくとも有する、複数液式研磨剤を提供する。
本開示の他の一側面は、上記研磨剤又は上記複数液式研磨剤を用いて、コバルトを含む被研磨面を研磨する、研磨方法を提供する。
本開示の一側面によれば、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を得ることが可能な研磨剤を提供することができる。本開示の他の一側面によれば、当該研磨剤を得るための複数液式研磨剤を提供することができる。本開示の他の一側面によれば、前記研磨剤又は前記複数液式研磨剤を用いた研磨方法を提供することができる。
本開示の一実施形態に係る研磨方法を示す断面模式図である。
以下、本開示の実施形態について説明する。但し、本開示は下記実施形態に何ら限定されるものではない。
<定義>
本明細書において、「研磨速度」とは、被研磨材料が研磨により除去される速度(例えば、時間あたりの被研磨材料の厚みの低減量。Removal Rate)を意味する。「工程」との語には、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区別できないもののその工程の所期の作用が達成される工程が含まれる。「膜」との語は、平面図として観察したときに、全面に形成されている形状の構造に加え、一部に形成されている形状の構造も包含される。「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。数値範囲の「A以上」とは、A、及び、Aを超える範囲を意味する。数値範囲の「A以下」とは、A、及び、A未満の範囲を意味する。本明細書に段階的に記載されている数値範囲において、ある段階の数値範囲の上限値又は下限値は、他の段階の数値範囲の上限値又は下限値と任意に組み合わせることができる。本明細書に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。「A又はB」とは、A及びBのどちらか一方を含んでいればよく、両方とも含んでいてもよい。本明細書に例示する材料は、特に断らない限り、一種を単独で、又は、二種以上を組み合わせて使用できる。組成物中の各成分の含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
<研磨剤>
本実施形態に係る研磨剤は、コバルトを含む被研磨面の研磨に用いられる研磨剤である。本実施形態に係る研磨剤は、少なくとも、砥粒(研磨砥粒)と、第4級ホスホニウム塩と、水と、を含有し、pHが4.0を超える。本実施形態に係る研磨剤は、CMP用研磨剤として用いることができる。
本実施形態に係る研磨剤によれば、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を得ることが可能であり、コバルトに対する酸化珪素の研磨速度比(酸化珪素の研磨速度/コバルトの研磨速度)として0.5~2.0を得ることができる。これにより、コバルト含有部及び酸化珪素部を同時に研磨する場合において、コバルト含有部が酸化珪素部に対して過剰に研磨されることでコバルト含有部においてディッシング等が発生することを抑制できる。
本実施形態に係る研磨剤を用いることで上記の効果が得られるメカニズムについて、本発明者は以下のように推察する。すなわち、pHが4.0を超える研磨剤中において第4級ホスホニウム塩がコバルトに選択的に強く配位することにより、酸化珪素に対してコバルトが砥粒によって過剰に研磨されることを抑制できることにより、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を得ることができると推察される。但し、メカニズムは当該内容に限定されない。
本実施形態に係る研磨剤の一態様によれば、コバルトの研磨速度を抑制することが可能であり、コバルトの研磨速度として15nm/min以下を得ることもできる。
本実施形態に係る研磨剤の一態様によれば、コバルトのエッチング速度として0.20nm/min以下を得ることもできる。本実施形態に係る研磨剤の一態様によれば、被研磨面がタングステンを含む(例えば、被研磨面がタングステン含有部を有する)場合において、タングステンのエッチング速度として1.0nm/min以下を得ることもできる。pHが4.0を超える研磨剤中において第4級ホスホニウム塩が金属材料(コバルト、タングステン等)に選択的に強く配位することにより、研磨剤中の化学成分に由来する金属材料のエッチングを抑制できると推察される。但し、メカニズムは当該内容に限定されない。
本実施形態に係る研磨剤の一態様によれば、酸化珪素の研磨速度として、窒化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を得ることが可能であり、窒化珪素に対する酸化珪素の研磨速度比(酸化珪素の研磨速度/窒化珪素の研磨速度)として0.5~2.0を得ることができる。これにより、酸化珪素部及び窒化珪素部を同時に研磨する場合において、酸化珪素部が窒化珪素部に対して過剰に研磨されることでディッシング等が酸化珪素部において発生することを抑制できる。これに加え、上述のとおり、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を得ることが可能であることから、コバルトの研磨速度として、窒化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を得ることが可能であり、コバルト含有部が酸化珪素部及び窒化珪素部に対して過剰に研磨されることを抑制できる。
本実施形態によれば、コバルトを含む被研磨面(例えば、コバルト含有部を有する被研磨面)の研磨への研磨剤の応用を提供することができる。本実施形態に係る研磨剤は、酸化珪素を含む被研磨面の研磨に用いられてよい。本実施形態によれば、酸化珪素を含む被研磨面(例えば、酸化珪素部を有する被研磨面)の研磨への研磨剤の応用を提供することが可能であり、コバルト及び酸化珪素を含む被研磨面(コバルト含有部及び酸化珪素部を有する被研磨面)の研磨への研磨剤の応用を提供することができる。本実施形態に係る研磨剤は、窒化珪素を含む被研磨面の研磨に用いられてよい。本実施形態によれば、窒化珪素を含む被研磨面(窒化珪素部を有する被研磨面)の研磨への研磨剤の応用を提供することが可能であり、コバルト、酸化珪素及び窒化珪素を含む被研磨面(コバルト含有部、酸化珪素部及び窒化珪素部を有する被研磨面)の研磨への研磨剤の応用を提供することができる。
(砥粒)
本実施形態に係る研磨剤は、砥粒を含有する。本明細書において「砥粒」とは、複数の粒子の集合を意味するが、便宜的に、砥粒を構成する一の粒子を砥粒と呼ぶことがある。砥粒は、一種又は複数種の粒子を含んでよい。
砥粒の構成材料としては、シリカ、アルミナ、ジルコニア、セリア、チタニア、ゲルマニア、炭化珪素等の無機物;ポリスチレン、ポリアクリル酸、ポリ塩化ビニル等の有機物;これらの変性物などが挙げられる。上記変性物を含む砥粒としては、シリカ、アルミナ、セリア、チタニア、ジルコニア、ゲルマニア等を含む粒子の表面をアルキル基で変性したものなどが挙げられる。
砥粒は、被研磨面(配線部の表面、ライナー部の表面、絶縁材料部の表面等)にスクラッチ等の欠陥が生じにくい観点から、シリカを含んでよい。砥粒におけるシリカの含有量は、砥粒の全量(研磨剤に含まれる砥粒全体、又は、砥粒を構成する一の粒子の全体)を基準として、50質量%以上、70質量%以上、90質量%以上、95質量%以上、98質量%以上、又は、99質量%以上であってよい。砥粒は、シリカからなる(研磨剤に含まれる砥粒の実質的に100質量%がシリカである、又は、砥粒を構成する一の粒子の実質的に100質量%がシリカである)態様であってもよい。
シリカを含む砥粒としては、無定形シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、球状シリカ、合成シリカ、中空シリカ、コロイダルシリカ等が挙げられる。砥粒は、スクラッチ等の欠陥が更に生じにくい観点から、コロイダルシリカを含んでよい。
砥粒の平均二次粒子径は、優れた研磨傷特性が得られやすい(スクラッチ等の欠陥が生じにくい)観点から、150nm以下、120nm以下、100nm以下、90nm以下、80nm以下、70nm以下、又は、60nm以下であってよい。砥粒の平均二次粒子径は、コバルトの適切な研磨速度が得られやすい観点から、5nm以上、10nm以上、15nm以上、20nm以上、30nm以上、40nm以上、50nm以上、又は、60nm以上であってよい。これらの観点から、砥粒の平均二次粒子径は、5~150nm、5~120nm、10~100nm、15~90nm、20~90nm、30~80nm、40~80nm、又は、50~70nmであってよい。砥粒の平均二次粒子径は、光回折散乱式粒度分布計(例えば、BECKMAN COULTER社製 DELSA MAX PRO)を用いて測定することができる。具体的には、後述の実施例に記載の方法により砥粒の平均二次粒子径を測定することができる。
砥粒の含有量は、研磨剤の全質量を基準として下記の範囲であってよい。砥粒の含有量は、コバルト含有部の適切な除去能力が得られやすく、コバルトの適切な研磨速度が得られやすい観点から、0.01質量%以上、0.05質量%以上、0.1質量%以上、0.5質量%以上、1.0質量%以上、1.5質量%以上、2.0質量%以上、2.5質量%以上、又は、3.0質量%以上であってよい。砥粒の含有量は、砥粒の良好な分散安定性が得られやすく、スクラッチ等の欠陥が生じにくい観点から、20質量%以下、15質量%以下、10質量%以下、6.0質量%以下、5.0質量%以下、4.0質量%以下、又は、3.5質量%以下であってよい。これらの観点から、砥粒の含有量は、0.01~20質量%、0.05~15質量%、0.1~10質量%、0.5~6.0質量%、1.0~5.0質量%、1.0~4.0質量%、1.5~4.0質量%、2.0~3.5質量%、2.5~3.5質量%、又は、3.0~3.5質量%であってよい。
(第4級ホスホニウム塩)
本実施形態に係る研磨剤は、第4級ホスホニウム塩を含有する。第4級ホスホニウム塩は、研磨剤中において第4級ホスホニウムカチオンと対アニオンとに解離していてよい。
第4級ホスホニウム塩は、[PR]で表される化合物であってよく、[PR]は第4級ホスホニウムカチオンを示し、Rは炭化水素基を示し、Xは対アニオンを示す。第4級ホスホニウム塩は、複素環を有しない化合物であってよく、アゾール系化合物とは異なる化合物であってよい。
リン原子に結合する炭化水素基Rとしては、アルキル基、アリール基、ビニル基等が挙げられる。炭化水素基Rは、ハロゲン基、ヒドロキシ基(水酸基)、ニトロ基、シアノ基、アルコキシ基、ホルミル基、アミノ基、ナフチル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシ基等の置換基を有してよく、置換基を有していなくてもよい。4つの炭化水素基Rのそれぞれは、互いに同一であってよく、互いに異なっていてもよい。
第4級ホスホニウム塩は、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を得やすい観点から、リン原子に結合するアルキル基を有してよい。リン原子に結合するアルキル基の数は、1、2、3又は4であってよい。リン原子に結合するアルキル基は、直鎖状アルキル基であってよく、分岐状アルキル基であってもよい。
リン原子に結合する一部又は全部のアルキル基の炭素数(アルキル基に結合している置換基の炭素原子を含む)は、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を得やすい観点から、下記の範囲であってよい。アルキル基の炭素数は、1以上、2以上、3以上、又は、4以上であってよい。アルキル基の炭素数は、10以下、8以下、6以下、5以下、又は、4以下であってよい。これらの観点から、アルキル基の炭素数は、1~10、2~8、3~6、又は、3~5であってよい。
リン原子に結合するアリール基としては、フェニル基、ベンジル基、ナフチル基等が挙げられる。第4級ホスホニウム塩は、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を得やすい観点から、リン原子に結合するフェニル基を有してよい。
第4級ホスホニウム塩は、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を得やすい観点から、テトラアルキルホスホニウム塩及びテトラアリールホスホニウム塩からなる群より選ばれる少なくとも一種を含んでよく、テトラアルキルホスホニウム塩を含んでよい。テトラアルキルホスホニウム塩は、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を得やすい観点から、リン原子に結合する4つのアルキル基が無置換であるテトラアルキルホスホニウム塩、及び、テトラキスヒドロキシアルキルホスホニウム塩からなる群より選ばれる少なくとも一種を含んでよく、テトラブチルホスホニウム塩、及び、テトラキスヒドロキシメチルホスホニウム塩からなる群より選ばれる少なくとも一種を含んでよく、テトラ-n-ブチルホスホニウム塩、及び、テトラキスヒドロキシメチルホスホニウム塩からなる群より選ばれる少なくとも一種を含んでよい。
第4級ホスホニウムカチオンの対アニオンとしては、水酸化物イオン、ハロゲンイオン(フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン等)、硝酸イオン、亜硝酸イオン、次亜塩素酸イオン、亜塩素酸イオン、塩素酸イオン、過塩素酸イオン、酢酸イオン、炭酸水素イオン、リン酸イオン、硫酸イオン、硫酸水素イオン、亜硫酸イオン、チオ硫酸イオン、炭酸イオンなどが挙げられる。対アニオンは、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を得やすい観点から、水酸化物イオン、ハロゲンイオン及び硫酸イオンからなる群より選ばれる少なくとも一種を含んでよく、水酸化物イオンを含んでよい。
第4級ホスホニウム塩は、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を得やすい観点から、テトラブチルホスホニウムヒドロキシド、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムクロリド、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムスルファート、及び、テトラフェニルホスホニウムブロミドからなる群より選ばれる少なくとも一種を含んでよく、テトラブチルホスホニウムヒドロキシドを含んでよく、テトラ-n-ブチルホスホニウムヒドロキシドを含んでよい。
第4級ホスホニウム塩の含有量は、研磨剤の全質量を基準として下記の範囲であってよい。第4級ホスホニウム塩の含有量は、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を得やすい観点から、0.0010質量%以上、0.0050質量%以上、0.010質量%以上、0.020質量%以上、0.030質量%以上、0.040質量%以上、又は、0.050質量%以上であってよい。第4級ホスホニウム塩の含有量は、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を安定して得やすい観点から、1.0質量%以下、0.50質量%以下、0.10質量%以下、0.10質量%未満、0.080質量%以下、0.060質量%以下、又は、0.050質量%以下であってよい。これらの観点から、第4級ホスホニウム塩の含有量は、0.0010~1.0質量%、0.010~0.10質量%、0.010質量%以上0.10質量%未満、0.020~0.080質量%、0.030~0.060質量%、又は、0.040~0.050質量%であってよい。同様の観点から、テトラアルキルホスホニウム塩の含有量は、研磨剤の全質量を基準として、第4級ホスホニウム塩の含有量に関する上記数値範囲を満たしてよい。
砥粒の含有量に対する第4級ホスホニウム塩の含有量の質量比率R1(第4級ホスホニウム塩の含有量/砥粒の含有量)は、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を得やすい観点から、下記の範囲であってよい。質量比率R1は、1以下、0.5以下、0.1以下、0.05以下、0.03以下、又は、0.02以下であってよい。質量比率R1は、0.0001以上、0.001以上、0.005以上、0.01以上、又は、0.015以上であってよい。これらの観点から、質量比率R1は、0.0001~1、0.001~0.5、0.005~0.1、0.01~0.05、0.015~0.03、又は、0.015~0.02であってよい。同様の観点から、砥粒の含有量に対するテトラアルキルホスホニウム塩の含有量の質量比率(テトラアルキルホスホニウム塩の含有量/砥粒の含有量)は、質量比率R1に関する上記数値範囲を満たしてよい。
(ホスホン酸化合物)
本実施形態に係る研磨剤は、ホスホノ基(-PO(OH))及びホスホン酸塩基(ホスホノ基の水素原子の少なくとも1つがナトリウム等の金属原子に置換されて得られる官能基)からなる群より選ばれる少なくとも一種を有するホスホン酸化合物(第4級ホスホニウム塩に該当する化合物を除く)を含有してよい。すなわち、本実施形態に係る研磨剤は、ホスホン酸及びホスホン酸塩からなる群より選ばれる少なくとも一種のホスホン酸化合物を含有してよい。
研磨剤がホスホン酸化合物を含有することにより、コバルトの研磨を抑制しやすいことから、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を得やすいと共に、タングステンのエッチングを抑制しやすい。研磨剤がホスホン酸化合物を含有することで上記の効果が得られるメカニズムについて、研磨剤中のホスホン酸化合物が金属材料(コバルト、タングステン等)に選択的に配位することで、砥粒によるコバルトの研磨、及び、研磨剤中の化学成分に由来するタングステンのエッチングを抑制できると推察される。但し、メカニズムは当該内容に限定されない。
ホスホン酸化合物におけるホスホノ基及びホスホン酸塩基の総数は、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を更に得やすい観点、及び、タングステンのエッチングを更に抑制しやすい観点から、1、2、3又は4であってよい。
ホスホン酸化合物は、ホスホノ基及びホスホン酸塩基からなる群より選ばれる少なくとも一種が結合している炭化水素基を有してよい。炭化水素基としては、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、ビニル基等が挙げられる。アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基等が挙げられる。炭化水素基は、置換基を有してよい。置換基としては、カルボキシ基、カルボン酸塩基、エステル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基、アミド基、アセチル基、アセチルアミノ等が挙げられる。
ホスホン酸化合物は、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を更に得やすい観点、及び、タングステンのエッチングを更に抑制しやすい観点から、ホスホノ基及びホスホン酸塩基からなる群より選ばれる少なくとも一種が結合している炭化水素基として、下記の炭素数(炭化水素基に結合している置換基の炭素原子を含む)の炭化水素基を有してよい。炭化水素基の炭素数は、1以上、2以上、4以上、5以上、又は、6以上であってよい。炭化水素基の炭素数は、10以下、9以下、8以下、又は、7以下であってよい。これらの観点から、炭化水素基の炭素数は、1~10、2~10、4~9、5~8、又は、6~7であってよい。
ホスホン酸化合物は、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を更に得やすい観点、及び、タングステンのエッチングを更に抑制しやすい観点から、カルボキシ基及びカルボン酸塩基からなる群より選ばれる少なくとも一種を有してよい。
カルボキシ基及びカルボン酸塩基からなる群より選ばれる少なくとも一種を有するホスホン酸化合物におけるカルボキシ基及びカルボン酸塩基の総数は、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を更に得やすい観点、及び、タングステンのエッチングを更に抑制しやすい観点から、1、2、3、4又は5であってよい。
ホスホン酸化合物は、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を更に得やすい観点、及び、タングステンのエッチングを更に抑制しやすい観点から、2-ホスホノブタン-1,2,4-トリカルボン酸、N,N,N’,N’-エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)、ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)、1-ヒドロキシエタン-1,1-ビス(ホスホン酸)、フェニルホスホン酸、O-ホスホリルエタノールアミン及びこれらの塩からなる群より選ばれる少なくとも一種を含んでよく、2-ホスホノブタン-1,2,4-トリカルボン酸及びその塩からなる群より選ばれる少なくとも一種を含んでよい。
ホスホン酸化合物の含有量は、研磨剤の全質量を基準として下記の範囲であってよい。ホスホン酸化合物の含有量は、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を更に得やすい観点、及び、タングステンのエッチングを更に抑制しやすい観点から、0.00010質量%以上、0.00050質量%以上、0.0010質量%以上、0.0030質量%以上、0.0050質量%以上、又は、0.010質量%以上であってよい。ホスホン酸化合物の含有量は、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を安定して得やすい観点から、1.0質量%以下、0.50質量%以下、0.10質量%以下、0.050質量%以下、0.040質量%以下、0.030質量%以下、0.020質量%以下、又は、0.010質量%以下であってよい。これらの観点から、ホスホン酸化合物の含有量は、0.00010~1.0質量%、0.00050~0.050質量%、0.0010~0.040質量%、0.0030~0.030質量%、0.0050~0.020質量%、又は、0.010~0.020質量%であってよい。
砥粒の含有量に対するホスホン酸化合物の含有量の質量比率R2(ホスホン酸化合物の含有量/砥粒の含有量)は、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を更に得やすい観点から、下記の範囲であってよい。質量比率R2は、0.1以下、0.05以下、0.01以下、0.008以下、0.005以下、又は、0.004以下であってよい。質量比率R2は、0.0001以上、0.0005以上、0.001以上、0.002以上、又は、0.003以上であってよい。これらの観点から、質量比率R2は、0.0001~0.1、0.001~0.05、0.003~0.01、0.003~0.005、又は、0.003~0.004であってよい。
第4級ホスホニウム塩の含有量に対するホスホン酸化合物の含有量の質量比率R3(ホスホン酸化合物の含有量/第4級ホスホニウム塩の含有量)は、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を更に得やすい観点から、下記の範囲であってよい。質量比率R3は、1以下、0.5以下、0.3以下、又は、0.2以下であってよい。質量比率R3は、0.01以上、0.05以上、0.1以上、又は、0.2以上であってよい。これらの観点から、質量比率R3は、0.01~1、0.05~0.5、又は、0.1~0.3であってよい。
(スルホン酸化合物)
本実施形態に係る研磨剤は、スルホ基(-SOH)及びスルホン酸塩基(スルホ基の水素原子がナトリウム等の金属原子に置換されて得られる官能基)からなる群より選ばれる少なくとも一種を有するスルホン酸化合物(第4級ホスホニウム塩又はホスホン酸化合物に該当する化合物を除く)を含有してよい。すなわち、本実施形態に係る研磨剤は、スルホン酸及びスルホン酸塩からなる群より選ばれる少なくとも一種のスルホン酸化合物を含有してよい。本実施形態に係る研磨剤は、ホスホン酸化合物及びスルホン酸化合物を含有してよく、ホスホン酸化合物を含有することなくスルホン酸化合物を含有してよい。
研磨剤がスルホン酸化合物を含有することにより、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の低い研磨速度を得やすい。研磨剤がスルホン酸化合物を含有することで上記の効果が得られるメカニズムについて、研磨剤中のスルホン酸化合物がコバルトに選択的に配位することで、砥粒によるコバルトの研磨を抑制できると推察される。但し、メカニズムは当該内容に限定されない。
スルホン酸化合物におけるスルホ基及びスルホン酸塩基の総数は、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の低い研磨速度を得やすい観点から、1、2、3又は4であってよい。
スルホン酸化合物は、スルホ基及びスルホン酸塩基からなる群より選ばれる少なくとも一種が結合している炭化水素基を有してよい。炭化水素基としては、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、ビニル基等が挙げられる。アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基等が挙げられる。炭化水素基は、置換基を有してよい。置換基としては、カルボキシ基、カルボン酸塩基、エステル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基、アミド基、アセチル基、アセチルアミノ基等が挙げられる。
スルホン酸化合物は、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の低い研磨速度を得やすい観点から、スルホ基及びスルホン酸塩基からなる群より選ばれる少なくとも一種が結合しているアリール基を有してよい。すなわち、スルホン酸化合物は、アリールスルホン酸(アリール基を有するスルホン酸)及びアリールスルホン酸塩(アリール基を有するスルホン酸塩)からなる群より選ばれる少なくとも一種のアリールスルホン酸化合物を含んでよい。スルホン酸化合物におけるアリール基の数は、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の低い研磨速度を得やすい観点から、1、2又は3であってよい。
スルホン酸化合物としては、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸、ペンタンスルホン酸、ヘキサンスルホン酸、ヘプタンスルホン酸、オクタンスルホン酸、ノナンスルホン酸、デカンスルホン酸、ウンデカンスルホン酸、ドデカンスルホン酸、トリデカンスルホン酸、テトラデカンスルホン酸、ペンタデカンスルホン酸、ヘキサデカンスルホン酸、ヘプタデカンスルホン酸、オクタデカンスルホン酸、ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸(オルトトルエンスルホン酸、メタトルエンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸等)、イソキノリン-5-スルホン酸、3-アミノ-4-ヒドロキシベンゼンスルホン酸、ヒドロキシフェノールスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、アントラセンスルホン酸、これらの塩(例えばナトリウム塩)などが挙げられる。
スルホン酸化合物は、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の低い研磨速度を得やすい観点から、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、イソキノリン-5-スルホン酸、3-アミノ-4-ヒドロキシベンゼンスルホン酸及びこれらの塩からなる群より選ばれる少なくとも一種を含んでよく、パラトルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸及びこれらの塩からなる群より選ばれる少なくとも一種を含んでよく、ベンゼンスルホン酸及びその塩からなる群より選ばれる少なくとも一種を含んでよい。
スルホン酸化合物の含有量は、研磨剤の全質量を基準として下記の範囲であってよい。スルホン酸化合物の含有量は、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の低い研磨速度を得やすい観点から、0.0050質量%以上、0.010質量%以上、0.020質量%以上、0.030質量%以上、0.040質量%以上、0.050質量%以上、0.060質量%以上、0.080質量%以上、0.10質量%以上、0.11質量%以上、0.12質量%以上、又は、0.15質量%以上であってよい。スルホン酸化合物の含有量は、砥粒が凝集し難くなり、研磨剤の保管安定性が向上しやすい観点、及び、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の低い研磨速度を安定して得やすい観点から、5.0質量%以下、1.0質量%以下、0.50質量%以下、0.30質量%以下、0.20質量%以下、又は、0.15質量%以下であってよい。これらの観点から、スルホン酸化合物の含有量は、0.0050~5.0質量%、0.010~0.50質量%、0.020~0.30質量%、0.030~0.20質量%、又は、0.040~0.15質量%であってよい。スルホン酸化合物の含有量は、0.12質量%以下、0.11質量%以下、0.10質量%以下、又は、0.080質量%以下であってよい。同様の観点から、アリールスルホン酸化合物の含有量は、研磨剤の全質量を基準として、スルホン酸化合物の含有量に関する上記数値範囲を満たしてよい。
砥粒の含有量に対するスルホン酸化合物の含有量の質量比率R4(スルホン酸化合物の含有量/砥粒の含有量)は、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の低い研磨速度を得やすい観点から、下記の範囲であってよい。質量比率R4は、0.5以下、0.3以下、0.1以下、0.08以下、又は、0.05以下であってよい。質量比率R4は、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の低い研磨速度を安定して得やすい観点から、0.001以上、0.005以上、0.01以上、0.02以上、0.025以上、0.03以上、0.031以上、0.033以上、0.034以上、0.035以上、0.04以上、又は、0.045以上であってよい。これらの観点から、質量比率R4は、0.001~0.5、0.005~0.1、又は、0.01~0.05であってよい。質量比率R4は、0.045以下、0.04以下、0.035以下、0.034以下、0.033以下、0.031以下、0.03以下、又は、0.025以下であってよい。同様の観点から、砥粒の含有量に対するアリールスルホン酸化合物の含有量の質量比率(アリールスルホン酸化合物の含有量/砥粒の含有量)は、質量比率R4に関する上記数値範囲を満たしてよい。
第4級ホスホニウム塩の含有量に対するスルホン酸化合物の含有量の質量比率R5(スルホン酸化合物の含有量/第4級ホスホニウム塩の含有量)は、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の低い研磨速度を得やすい観点から、下記の範囲であってよい。質量比率R5は、15以下、12以下、10以下、8以下、5以下、又は、3以下であってよい。質量比率R5は、0.1以上、0.5以上、1以上、1.3以上、1.5以上、1.8以上、2以上、2.2以上、2.5以上、2.8以上、又は、3以上であってよい。これらの観点から、質量比率R5は、0.1~15、0.5~10、又は、1~5であってよい。質量比率R5は、2.8以下、2.5以下、2.2以下、2以下、1.8以下、又は、1.5以下であってよい。同様の観点から、第4級ホスホニウム塩の含有量に対するアリールスルホン酸化合物の含有量の質量比率(アリールスルホン酸化合物の含有量/第4級ホスホニウム塩の含有量)は、質量比率R5に関する上記数値範囲を満たしてよい。
ホスホン酸化合物の含有量に対するスルホン酸化合物の含有量の質量比率R6(スルホン酸化合物の含有量/ホスホン酸化合物の含有量)は、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の低い研磨速度を得やすい観点から、下記の範囲であってよい。質量比率R6は、30以下、25以下、20以下、又は、15以下であってよい。質量比率R6は、1以上、3以上、5以上、6以上、8以上、10以上、11以上、12以上、又は、15以上であってよい。これらの観点から、質量比率R6は、1~30、1~25、3~20、又は、5~15であってよい。質量比率R6は、12以下、11以下、10以下、又は、8以下であってよい。同様の観点から、ホスホン酸化合物の含有量に対するアリールスルホン酸化合物の含有量の質量比率(アリールスルホン酸化合物の含有量/ホスホン酸化合物の含有量)は、質量比率R6に関する上記数値範囲を満たしてよい。
(アミン)
本実施形態に係る研磨剤は、アミン(第4級ホスホニウム塩、ホスホン酸化合物又はスルホン酸化合物に該当する化合物を除く)を含有してよい。研磨剤がアミンを含有することで、酸化珪素が過剰に研磨されることを抑制しやすい。アミンを研磨剤のpHを調整する目的で用いてもよい。
アミンは、酸化珪素が過剰に研磨されることを更に抑制しやすい観点から、第1酸解離定数pKaが10.0以上であるアミン(以下、「アミンA」という。)を含んでよい。
酸解離定数(pKa)とは、酸から水素イオンが放出される解離反応における平衡定数Kaの負の常用対数(逆数の対数)を意味する。塩基の酸解離定数は、その塩基の共役酸の酸解離定数である。複数のpKaを有するアミンをアミンAとして用いる場合には、一段目の酸解離定数(pKa1)を「第1酸解離定数pKa」という。アミンAは、単一のpKaを有するアミンであってもよく、この場合には、当該単一のpKaを「第1酸解離定数pKa」という。pKa(pKa1)の値としては、例えば、化学便覧、基礎編II(改訂5版、丸善株式会社)を参照することができる。
アミンAのpKaは、酸化珪素が過剰に研磨されることを更に抑制しやすい観点から、10.2以上、10.4以上、10.5以上、又は、10.6以上であってよい。アミンAのpKaは、酸化珪素が過剰に研磨されることを更に抑制しやすい観点から、15.0以下、13.0以下、12.0以下、11.5以下、11.0以下、10.8以下、又は、10.6以下であってよい。これらの観点から、アミンAのpKaは、10.0~15.0、10.2~13.0、又は、10.5~11.5であってよい。
アミンAとしては、脂肪族アミン、芳香族アミン、複素環式アミン等が挙げられる。アミンAは、酸化珪素が過剰に研磨されることを更に抑制しやすい観点から、脂肪族アミン(以下、アミンAに該当する脂肪族アミンを「脂肪族アミンA」という)を含んでよい。アミンA(脂肪族アミンA等)は、ヒドロキシ基等の置換基を有してよい。
アミンAは、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン及び第4級アミンからなる群より選ばれる少なくとも一種を含んでよい。アミンAは、酸化珪素が過剰に研磨されることを更に抑制しやすい観点から、第1級アミン(以下、アミンAに該当する第1級アミンを「第1級アミンA」という)を含んでよい。アミンAは、酸化珪素が過剰に研磨されることを更に抑制しやすい観点から、脂肪族第1級アミン(脂肪族アミン且つ第1級アミンである化合物)を含んでよい。
アミンAとしては、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルアミン、アミルアミン、ブチルアミン、t-アミルアミン、t-ブチルアミン、イソブチルアミン、イソアミルアミン、ジイソブチルアミン、3-アミノ-1-プロパノール、1,1,3,3-テトラメチルブチルアミン等が挙げられる。アミンAは、酸化珪素が過剰に研磨されることを更に抑制しやすい観点から、t-アミルアミン、t-ブチルアミン、イソブチルアミン、イソアミルアミン、ジイソブチルアミン及び3-アミノ-1-プロパノールからなる群より選ばれる少なくとも一種を含んでよく、イソアミルアミンを含んでよい。
アミンAの含有量は、酸化珪素が過剰に研磨されることを更に抑制しやすい観点から、研磨剤の全質量を基準として下記の範囲であってよい。アミンAの含有量は、0.01質量%以上、0.05質量%以上、0.1質量%以上、0.15質量%以上、又は、0.2質量%以上であってよい。アミンAの含有量は、1.0質量%以下、0.75質量%以下、0.5質量%以下、0.3質量%以下、又は、0.25質量%以下であってよい。これらの観点から、アミンAの含有量は、0.01~1.0質量%、0.05~0.75質量%、0.1~0.5質量%、0.15~0.3質量%、又は、0.2~0.25質量%であってよい。同様の観点から、脂肪族アミンAの含有量は、研磨剤の全質量を基準として、アミンAの含有量に関する上記数値範囲を満たしてよい。同様の観点から、第1級アミンAの含有量は、研磨剤の全質量を基準として、アミンAの含有量に関する上記数値範囲を満たしてよい。
研磨剤に含まれるアミンにおける脂肪族アミンAの含有量(基準:アミンの全質量)、及び/又は、研磨剤に含まれるアミンにおける第1級アミンAの含有量(基準:アミンの全質量)は、酸化珪素が過剰に研磨されることを更に抑制しやすい観点から、80質量%以上、90質量%以上、95質量%以上、98質量%以上、又は、99質量%以上であってよい。研磨剤に含まれるアミンは、実質的に脂肪族アミンAからなる(研磨剤に含まれるアミンの実質的に100質量%が脂肪族アミンAである)態様であってよい。研磨剤に含まれるアミンが実質的に第1級アミンAからなる(研磨剤に含まれるアミンの実質的に100質量%が第1級アミンAである)態様であってよい。
(pH調整剤)
本実施形態に係る研磨剤は、研磨剤のpHを調整するために、pH調整剤(第4級ホスホニウム塩、ホスホン酸化合物、スルホン酸化合物又はアミンに該当する化合物を除く)を含有してよい。pH調整剤としては、有機酸、塩基成分等が挙げられる。研磨剤は、pHの調整以外の目的で、pH調整剤に該当する化合物を含有してよい。
有機酸としては、酢酸、プロピオン酸、安息香酸等のモノカルボン酸;マロン酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、シュウ酸、酒石酸、ピコリン酸、フタル酸、アジピン酸、グルタル酸等のジカルボン酸;アラニン、グリシン、ロイシン、イソロイシン、アスパラギン、アスパラギン酸、アルギニン、システイン等のアミノ酸などが挙げられる。塩基成分としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等の無機塩基などが挙げられる。本実施形態に係る研磨剤は、砥粒の凝集を防止しやすい観点から、有機酸を含有してよい。有機酸は、砥粒の凝集を防止しやすい観点から、アスパラギン酸を含んでよい。
pH調整剤の含有量は、砥粒の凝集を防止しやすい観点から、研磨剤の全質量を基準として、1.25質量%以下、1.00質量%以下、0.75質量%以下、0.50質量%以下、0.30質量%以下、又は、0.15質量%以下であってよい。pH調整剤の含有量の下限は、特に限定されず、例えば0質量%であってよい。
(酸化剤)
本実施形態に係る研磨剤は、酸化剤(酸化剤成分、金属酸化剤。第4級ホスホニウム塩、ホスホン酸化合物、スルホン酸化合物又はアミンに該当する化合物を除く)を含有してよい。研磨剤が酸化剤を含有することにより金属材料(コバルト等)が充分に酸化され、金属材料の適切な研磨速度を得やすいと共に金属材料(コバルト、タングステン等)の過剰な腐食を抑制しやすい。
酸化剤としては、過酸化水素、過ヨウ素酸カリウム、オゾン等が挙げられる。酸化剤は、金属材料(コバルト等)の研磨速度を制御しやすい観点から、過酸化水素を含んでよい。
酸化剤の含有量は、研磨剤の全質量を基準として下記の範囲であってよい。酸化剤の含有量は、コバルトの研磨速度として更に適切な研磨速度を得やすい観点、及び、コバルトのエッチングを更に抑制しやすい観点から、0.010質量%以上、0.050質量%以上、0.10質量%以上、0.15質量%以上、0.20質量%以上、又は、0.30質量%以上であってよい。酸化剤の含有量は、タングステンのエッチングを更に抑制しやすい観点から、1.0質量%以下、0.90質量%以下、0.60質量%以下、0.45質量%以下、0.40質量%以下、0.30質量%以下、又は、0.20質量%以下であってよい。これらの観点から、酸化剤の含有量は、0.010~1.0質量%、0.050~0.90質量%、0.15~0.90質量%、0.20~0.60質量%、又は、0.30~0.45質量%であってよい。
(金属防食剤)
本実施形態に係る研磨剤は、金属防食剤(第4級ホスホニウム塩、ホスホン酸化合物、スルホン酸化合物又はアミンに該当する化合物を除く)を含有してよい。金属防食剤は、例えば、金属材料(コバルト、タングステン等)と反応してキレート錯体を形成することで、金属材料を含む被研磨面が過度に腐食されることを防ぎ、金属材料に対して保護膜を形成し得る化合物である。研磨剤が金属防食剤を含有することにより、金属材料に対して保護膜を形成することで金属材料のエッチングを抑制しやすい。
金属防食剤としては、金属材料に対する防食作用を有する公知の化合物を使用することができる。金属防食剤としては、トリアゾール化合物、イミダゾール化合物、ピリミジン化合物、グアニジン化合物、チアゾール化合物、ピラゾール化合物等が挙げられる。これらの「化合物」とは、その骨格を有する化合物の総称であり、例えば「トリアゾール化合物」とは、トリアゾール骨格を有する化合物を意味する。
トリアゾール化合物としては、1,2,3-トリアゾール、ベンゾトリアゾール、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール、ビス[(1-ベンゾトリアゾール)メチル]ホスホン酸、5-メチル-1H-ベンゾトリアゾール(5-メチルベンゾトリアゾール)等が挙げられる。
イミダゾール化合物としては、2-メチルイミダゾール、2-アミノイミダゾール等が挙げられる。
ピリミジン化合物としては、ピリミジン、1,2,4-トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン等が挙げられる。
グアニジン化合物としては、1,3-ジフェニルグアニジン、1-メチル-3-ニトログアニジン等が挙げられる。
チアゾール化合物としては、2-メルカプトベンゾチアゾール、2-アミノチアゾール等が挙げられる。
ピラゾール化合物としては、3,5-ジメチルピラゾール、3-メチル-5-ピラゾロン、3-アミノ-5-メチルピラゾール等が挙げられる。
金属防食剤は、金属材料(コバルト、タングステン等)を含む被研磨面の腐食を抑制しやすい観点から、トリアゾール化合物を含んでよく、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、3-アミノ-1H-1,2,4-トリアゾール、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール及び5-メチル-1H-ベンゾトリアゾールからなる群より選ばれる少なくとも一種を含んでよく、5-メチル-1H-ベンゾトリアゾールを含んでよい。
金属防食剤の含有量は、金属材料(コバルト、タングステン等)を含む被研磨面の腐食を抑制しやすい観点から、研磨剤の全質量を基準として下記の範囲であってよい。金属防食剤の含有量は、0.00050質量%以上、0.0010質量%以上、0.0030質量%以上、0.0050質量%以上、0.010質量%以上、又は、0.050質量%以上であってよい。金属防食剤の含有量は、0.50質量%以下、0.30質量%以下、0.10質量%以下、0.080質量%以下、又は、0.070質量%以下であってよい。これらの観点から、金属防食剤の含有量は、0.00050~0.50質量%、0.0010~0.30質量%、又は、0.0030~0.10質量%であってよい。
(水)
本実施形態に係る研磨剤は、水を含有する。研磨剤に含まれる水としては、イオン交換水(脱イオン水)、純水、超純水、蒸留水等を用いることができる。本実施形態では、イオン交換樹脂による不純物イオンの除去、フィルタによる異物の除去、蒸留等の操作によって純度を高めた水を用いてよい。
(研磨剤のpH)
本実施形態に係る研磨剤のpHは、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を安定して得やすい観点、及び、コバルトを含む被研磨面の腐食を抑制しやすい観点から、4.0を超える。研磨剤のpHは、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を更に安定して得やすい観点、及び、コバルトを含む被研磨面の腐食を更に抑制しやすい観点から、5.0以上、6.0以上、7.0以上、7.5以上、8.0以上、8.0超、9.0以上、9.0超、9.5以上、又は、10.0以上である。研磨剤のpHは、珪素化合物(酸化珪素、窒化珪素等)を含む被研磨面の溶解、及び、砥粒(特に、シリカを含む砥粒)の溶解を抑制しやすい観点、並びに、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を安定して得やすい観点から、12.0以下、11.5以下、11.0以下、10.5以下、又は、10.0以下であってよい。これらの観点から、研磨剤のpHは、4.0超12.0以下、5.0~12.0、6.0~12.0、7.0~11.5、7.5~11.0、8.0~10.5、9.0~10.5、又は、9.5~10.0であってよい。
研磨剤のpHは、pHメータ(例えば、株式会社堀場製作所製のModel F-51)で測定できる。具体的には、標準緩衝液(フタル酸塩pH緩衝液{pH:4.01(25℃)}、中性リン酸塩pH緩衝液{pH:6.86(25℃)}、及び、ホウ酸塩pH緩衝液{pH:9.18(25℃)})を用いて3点校正した後、電極を研磨剤に入れ、3分以上経過して安定した後の値を測定し、得られた測定値を研磨剤のpHとすることができる。
(保存方法)
本実施形態に係る研磨剤は、少なくとも砥粒、第4級ホスホニウム塩及び水を含む1液式研磨剤として保存してもよく、砥粒を含むスラリ(第1の液)と、第4級ホスホニウム塩を含む添加液(第2の液)と、を少なくとも有する複数液式研磨剤として保存してもよい。複数液式研磨剤では、研磨剤の構成成分が少なくともスラリと添加液とに分けられており、スラリと添加液とを混合することにより、本実施形態に係る研磨剤が得られる。スラリは、例えば、少なくとも砥粒及び水を含む。添加液は、例えば、少なくとも第4級ホスホニウム塩及び水を含む。第4級ホスホニウム塩以外の添加剤(ホスホン酸化合物、スルホン酸化合物、アミン、pH調整剤、酸化剤、金属防食剤等)は、スラリ及び添加液のうち添加液に含まれてよい。研磨剤の構成成分は、3液以上に分けて保存してもよい。
複数液式研磨剤においては、研磨直前又は研磨時にスラリ及び添加液が混合されて研磨剤が調製されてもよい。複数液式研磨剤における各液(例えば、スラリと添加液)を研磨定盤上へ供給し、研磨定盤上において複数液式研磨剤における各液(例えば、スラリ及び添加液)が混合されて得られる研磨剤を用いて、コバルトを含む被研磨面を研磨してもよい。
本実施形態に係る研磨剤は、研磨剤用貯蔵液として調製されてよい。研磨剤用貯蔵液を水で希釈することにより、本実施形態に係る研磨剤を得ることができる。研磨剤用貯蔵液は、水の量を使用時よりも減じて保管されており、使用前又は使用時に水で希釈して用いることができる。これにより、研磨剤の輸送、保管等に必要なコスト、スペースなどを低減できる。研磨剤用貯蔵液を研磨の直前に水で希釈して研磨剤を得てよく、研磨定盤上に研磨剤用貯蔵液と水とを供給し、研磨定盤上で研磨剤を得てもよい。研磨剤用貯蔵液の希釈倍率は、例えば1.5倍以上である。
<研磨方法>
本実施形態に係る研磨方法は、本実施形態に係る研磨剤を用いて、コバルトを含む被研磨面を研磨する研磨工程を備える。研磨工程において用いる研磨剤は、上記1液式研磨剤、又は、上記複数液式研磨剤により得られる研磨剤(例えば、上述のスラリと添加液とを混合して得られる研磨剤)であってよい。研磨工程では、コバルト含有部を有する被研磨面を研磨してよい。研磨工程では、本実施形態に係る研磨剤を用いて、コバルト含有部の少なくとも一部を研磨して除去することができる。コバルト含有部の構成材料としては、コバルト単体、コバルト合金、コバルトの酸化物、コバルト合金の酸化物等が挙げられる。
被研磨面は、酸化珪素を更に含むことができる。研磨工程では、本実施形態に係る研磨剤を用いて、酸化珪素部(酸化珪素からなる被研磨部)の少なくとも一部を研磨して除去してよく、本実施形態に係る研磨剤を用いて、コバルト含有部及び酸化珪素部のそれぞれの少なくとも一部を研磨して除去することができる。このような研磨工程によれば、コバルト及び酸化珪素を含む被研磨面を高度に平坦化することができる。
被研磨面は、窒化珪素を含むことができる。研磨工程では、本実施形態に係る研磨剤を用いて、窒化珪素部(窒化珪素からなる被研磨部)の少なくとも一部を研磨して除去してよく、本実施形態に係る研磨剤を用いて、コバルト含有部、酸化珪素部及び窒化珪素部のそれぞれの少なくとも一部を研磨して除去することができる。このような研磨工程によれば、コバルト、酸化珪素及び窒化珪素を含む被研磨面を高度に平坦化することができる。
被研磨面は、コバルト以外の金属材料を含んでよい。研磨工程では、本実施形態に係る研磨剤を用いて金属含有部(金属被研磨部。コバルト含有部を除く)の少なくとも一部を研磨して除去してよく、本実施形態に係る研磨剤を用いて、コバルト含有部及び金属含有部(コバルト含有部を除く)のそれぞれの少なくとも一部を研磨して除去してよい。
コバルト以外の金属材料としては、銅(Cu)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、マンガン(Mn)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、ルテニウム(Ru)、銀(Ag)、金(Au)等が挙げられる。金属含有部としては、銅含有部(銅単体、銅合金、銅の酸化物、銅合金の酸化物等を含む部分)、タングステン含有部(タングステン単体、窒化タングステン、タングステンの酸化物、タングステン合金、タングステン合金の酸化物等を含む部分)、モリブデン含有部(モリブデン単体、窒化モリブデン、モリブデン合金等を含む部分)、マンガン含有部(マンガン単体、窒化マンガン、マンガン合金等を含む部分)、タンタル含有部(タンタル単体、窒化タンタル、タンタル合金等を含む部分)、チタン含有部(チタン単体、窒化チタン、チタン合金等を含む部分)、ルテニウム含有部(ルテニウム単体、窒化ルテニウム、ルテニウム合金等を含む部分)、貴金属(銀含有部、金含有部等)含有部などが挙げられる。被研磨面は、銅、タングステン、モリブデン、マンガン、タンタル、チタン、ルテニウム、銀及び金からなる群より選ばれる少なくとも一種の金属の単体、及び/又は、前記金属の合金、前記金属の窒化物、前記金属の酸化物及び前記合金の酸化物からなる群より選ばれる少なくとも一種を含んでよい。本実施形態に係る研磨方法では、このような被研磨面を研磨する場合であっても、コバルトを選択的に研磨することもできる。
研磨工程において、コバルトを含む被研磨面を研磨する工程、酸化珪素を含む被研磨面を研磨する工程、窒化珪素を含む被研磨面を研磨する工程、及び、コバルト以外の金属材料を含む被研磨面を研磨する工程は、互いに明確に区別されるものではなくてもよく、これらの工程の少なくとも二種の工程が同時に実施される場合、各工程において用いられる研磨剤は、互いに同一であっても異なってもよい。
本実施形態に係る研磨方法は、CMP法により行われてよい。CMP法では、例えば、研磨定盤の研磨パッド(研磨布)上に研磨剤を供給しながら、被研磨体の被研磨面(表面)を研磨パッドに押し付けた状態で、研磨定盤と被研磨体とを相対的に動かすことにより被研磨面を研磨することができる。
本実施形態に係る研磨方法において、研磨に用いられる装置としては、被研磨体を保持するホルダと、回転数が変更可能なモータ等に接続され、研磨パッドを貼り付けた研磨定盤とを有する一般的な研磨装置を使用できる。ホルダ及び研磨定盤のそれぞれには、回転数が変更可能なモータ等が取り付けてあってもよい。研磨装置としては、例えば、APPLIED MATERIALS社製の研磨装置:Reflexionを使用できる。研磨パッドとしては、特に制限はないが、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂等を使用することができる。
本実施形態に係る研磨方法の研磨条件は、特に制限されない。研磨定盤の回転速度は、被研磨体が研磨定盤から飛び出さないように、回転数200min-1(200rpm)以下であってよい。被研磨体の研磨パッドへの押し付け圧力は、被研磨面内での研磨速度(例えばコバルトの研磨速度)を均一に調整しやすい観点、及び、研磨後に充分な平坦性が得られる観点から、1~100kPa、又は、5~50kPaであってよい。
研磨している間、研磨パッドと被研磨面との間には、研磨剤をポンプで連続的に供給することができる。研磨剤の供給量に制限はないが、研磨パッドの表面が常に研磨剤で覆われていてよい。
本実施形態に係る研磨方法は、研磨パッドの表面状態を常に同一にして研磨(CMP等)を行うために、各研磨工程の前に研磨パッドをコンディショニングするコンディショニング工程を備えてよい。例えば、ダイヤモンド粒子のついたドレッサを用いて、少なくとも水を含む液で研磨パッドのコンディショニングを行うことができる。
本実施形態に係る研磨方法は、研磨終了後の被研磨体を洗浄する洗浄工程を備えてよい。洗浄工程では、例えば、研磨終了後の被研磨体を流水中でよく洗浄した後、スピンドライ等を用いて、被研磨体に付着した水滴を払い落としてから乾燥させることができる。
本実施形態において研磨される被研磨体の被研磨面は、コバルトを含んでよく、酸化珪素を含んでよく、窒化珪素を含んでよく、コバルト以外の金属材料を含んでよい。被研磨体としては、半導体基板、磁気ヘッド等の基板などが挙げられる。
図1を用いて、本実施形態の一例として被研磨体10を研磨する方法について詳述する。図1(a)に示すように、被研磨体10は、基部1、複数の酸化珪素部2、複数の窒化珪素部3、及び、導電性物質部4を備え、絶縁材料部として酸化珪素部2及び窒化珪素部3を備える。酸化珪素部2及び窒化珪素部3は例えば直線状であり、互いに隣接した酸化珪素部2及び窒化珪素部3からなる複数のパターン部が、互いに離間して基部1上に形成されている。導電性物質部4は、パターン部間の凹部を埋めつつ、基部1と、パターン部の酸化珪素部2及び窒化珪素部3とを被覆している。導電性物質部4は、例えばコバルトを含む。
研磨方法の一実施形態では、まず、図1(b)に示すように、導電性物質部4を研磨して除去し、パターン部の酸化珪素部2及び窒化珪素部3が露出した被研磨体20を得る(第一の研磨工程)。次に、本実施形態に係る研磨剤を用いて、酸化珪素部2、窒化珪素部3及び導電性物質部4を研磨して除去し、図1(c)に示すように、酸化珪素部2、窒化珪素部3及び導電性物質部4から構成される表面を平坦化させて被研磨体30を得る(第二の研磨工程)。第一の研磨工程に用いる研磨剤としては、導電性物質部4の研磨速度が充分に大きく、窒化珪素部3の研磨速度が小さい研磨剤を用いることができる。本実施形態に係る研磨剤を第一の研磨工程及び第二の研磨工程の双方において用いてもよい。
以下、実施例により本開示を具体的に説明するが、本開示の技術的思想を逸脱しない限り、本開示はこれらの実施例に限定されるものではない。例えば、研磨剤の組成、研磨条件、及び、研磨対象である膜は、本実施例に記載の通りでなくてもよい。
<砥粒の準備>
砥粒として、平均二次粒子径が60nmのシリカ粒子(コロイダルシリカ)を用意した。シリカ粒子の平均二次粒子径は、BECKMAN COULTER社製の光回折散乱式粒度分布計DELSA MAX PROを用いて光子相関法により測定した。具体的には、シリカ粒子の水分散液を、散乱強度が5.0×10~1.0×10cpsとなるように水で希釈して測定サンプルとし、当該測定サンプルをプラスチックセルに入れ、平均二次粒子径を測定した。
<評価用基板の準備>
第1~第3の評価用基板として以下の基板を用意した。
・第1の評価用基板:コバルト(Co)からなるコバルト膜(厚さ:200nm)をシリコン基板(直径12インチウエハ)上に製膜して得られた基板。
・第2の評価用基板:酸化珪素膜(SiO膜、厚さ:1000nm)をシリコン基板(直径12インチウエハ)上に製膜して得られた基板。
・第3の評価用基板:窒化珪素膜(SiN膜、厚さ:200nm)をシリコン基板(直径12インチウエハ)上に製膜して得られた基板。
<研磨剤の調製>
表1の各成分を混合して実施例及び比較例の研磨剤を調製した。具体的には、第4級ホスホニウム塩(テトラ-n-ブチルホスホニウムヒドロキシド)、ホスホン酸化合物(2-ホスホノブタン-1,2,4-トリカルボン酸)、スルホン酸化合物(ベンゼンスルホン酸)、アミン(イソアミルアミン)、pH調整剤(アスパラギン酸)、及び、金属防食剤(5-メチル-1H-ベンゾトリアゾール)を脱イオン水に加えた後に攪拌して混合物を得た(実施例1~4及び比較例1において、表1で「-」が記載されている成分については使用しなかった)。この混合物に砥粒(コロイダルシリカ)を加えて攪拌した後、酸化剤として過酸化水素水(30質量%水溶液)を加えて混合した。そして、各成分の含有量が表1の含有量(単位:質量%)となるように脱イオン水を加えて混合して実施例1~8及び比較例1の研磨剤を得た。なお、表中の砥粒の含有量は固形分の含有量であり、過酸化水素(H)の含有量は過酸化水素自体の含有量である。
<pHの測定>
各研磨剤のpHを下記に従って測定した結果、実施例1~8及び比較例1の研磨剤のpHは10.0であった。
・測定温度:25℃
・測定器:pHメータ(株式会社堀場製作所製「Model F-51」)
・測定方法:標準緩衝液(フタル酸塩pH緩衝液{pH:4.01(25℃)}、中性リン酸塩pH緩衝液{pH:6.86(25℃)}、及び、ホウ酸塩pH緩衝液{pH:9.18(25℃)})を用いて3点校正した後、電極を研磨剤に入れ、3分以上経過して安定した後の値を測定した。
<第1~3の評価基板の研磨>
各研磨剤を用いて下記研磨条件で第1~第3の評価用基板の各被研磨膜を研磨し、コバルトの研磨速度(Co-RR(Removal Rate))、酸化珪素の研磨速度(SiO-RR)、及び、窒化珪素の研磨速度(SiN-RR)を測定した。酸化珪素膜及び窒化珪素膜の研磨前後の膜厚の差は、光干渉式膜厚測定装置(フィルメトリクス社製、商品名:F-80)を用いて求めた。コバルト膜の研磨前後の膜厚の差は、抵抗測定器VR-120/08S(株式会社日立国際電気製)を用いてコバルト膜の研磨後の電気抵抗値を測定し、電気抵抗値から研磨前後の膜厚を換算することにより求めた。膜厚の差を研磨時間で除算することにより各被研磨膜の研磨速度(単位:nm/min)を求めた。結果を表1に示す。
[研磨条件]
・研磨機:片面用研磨機(APPLIED MATERIALS社製、Reflexion LK)
・研磨パッド:富士紡ホールディングス株式会社製、スウェード状パッド
・コンディショニングディスク:A188(3M社製)
・研磨圧力:10.3kPa
・定盤回転数:98rpm
・ヘッド回転数:87rpm
・研磨剤供給量:250mL/min
・研磨時間:60秒
<基板のエッチング評価>
下記浸漬条件でチップを100mLビーカー内の各研磨剤100mLへ浸漬し、浸漬前後のコバルト層の厚み差を電気抵抗値から換算して求め、厚み差と浸漬時間によりタングステンのエッチング速度(W-ER(Etching Rate)、腐食速度、単位:nm/min)及びコバルトのエッチング速度(Co-ER(Etching Rate)、腐食速度、単位:nm/min)を算出した。結果を表1に示す。
[浸漬条件]
・チップ:表面に形成されたタングステン層(厚さ:200nm)又はコバルト層(厚さ:200nm)を有するシリコンウエハ(8インチ、ブランケットウエハ)を切断して得られた20mm×20mmのチップ
・攪拌速度:200rpm
・浸漬時間:5min
Figure 0007435739000001
上記測定結果によれば、実施例1~8では、第4級ホスホニウム塩を含有する研磨剤を用いることにより、コバルトの研磨を抑制し、コバルトの研磨速度として、酸化珪素の研磨速度と同等の研磨速度を得ることができることがわかる。また、実施例1~8では、コバルト、酸化珪素及び窒化珪素の適度な研磨速度をバランス良く得ることができることがわかる。さらに、実施例1~8では、コバルト及びタングステンのエッチングを抑制できることがわかる。
実施例1と実施例2~8との対比によれば、第4級ホスホニウム塩を含有する研磨剤がホスホン酸化合物を更に含有することで、コバルトの研磨を更に抑制できることがわかる。また、実施例2と実施例3~8との対比によれば、第4級ホスホニウム塩及びホスホン酸化合物を含有する研磨剤がスルホン酸化合物を更に含有することで、コバルトの研磨をより一層抑制できることがわかる。さらに、実施例5~8の対比によれば、スルホン酸化合物の含有量に応じて各被研磨材料の研磨速度を調整できることがわかる。
1…基部、2…酸化珪素部、3…窒化珪素部、4…導電性物質部、10,20,30…被研磨体。

Claims (21)

  1. コバルトを含む被研磨面の研磨に用いられる研磨剤であって、
    砥粒と、第4級ホスホニウム塩と、水と、アミンと、酸化剤と、を含有し、
    pHが8.0以上である、研磨剤。
  2. 前記第4級ホスホニウム塩が、テトラアルキルホスホニウム塩及びテトラアリールホスホニウム塩からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む、請求項1に記載の研磨剤。
  3. 前記第4級ホスホニウム塩がテトラアルキルホスホニウム塩を含む、請求項1又は2に記載の研磨剤。
  4. 前記第4級ホスホニウム塩の含有量が、研磨剤の全質量を基準として0.010質量%以上0.10質量%未満である、請求項1~3のいずれか一項に記載の研磨剤。
  5. ホスホノ基及びホスホン酸塩基からなる群より選ばれる少なくとも一種を有するホスホン酸化合物を更に含有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の研磨剤。
  6. 前記ホスホン酸化合物が、カルボキシ基及びカルボン酸塩基からなる群より選ばれる少なくとも一種を更に有する、請求項5に記載の研磨剤。
  7. 前記ホスホン酸化合物が、2-ホスホノブタン-1,2,4-トリカルボン酸、N,N,N’,N’-エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)、ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)、1-ヒドロキシエタン-1,1-ビス(ホスホン酸)、フェニルホスホン酸、O-ホスホリルエタノールアミン及びこれらの塩からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む、請求項5又は6に記載の研磨剤。
  8. スルホ基及びスルホン酸塩基からなる群より選ばれる少なくとも一種を有するスルホン酸化合物を更に含有する、請求項5~7のいずれか一項に記載の研磨剤。
  9. 前記スルホン酸化合物が、スルホ基及びスルホン酸塩基からなる群より選ばれる少なくとも一種が結合しているアリール基を有する、請求項8に記載の研磨剤。
  10. 前記スルホン酸化合物が、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、イソキノリン-5-スルホン酸、3-アミノ-4-ヒドロキシベンゼンスルホン酸及びこれらの塩からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む、請求項8又は9に記載の研磨剤。
  11. 前記砥粒がシリカを含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の研磨剤。
  12. 前記砥粒の含有量が、研磨剤の全質量を基準として0.01~20質量%である、請求項1~11のいずれか一項に記載の研磨剤。
  13. 前記アミンが、第1酸解離定数pKaが10.0以上であるアミンを含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の研磨剤。
  14. 有機酸を更に含有する、請求項1~13のいずれか一項に記載の研磨剤。
  15. 金属防食剤を更に含有する、請求項1~14のいずれか一項に記載の研磨剤。
  16. 前記被研磨面が酸化珪素を更に含む、請求項1~15のいずれか一項に記載の研磨剤。
  17. 前記被研磨面が窒化珪素を更に含む、請求項16に記載の研磨剤。
  18. 請求項1~17のいずれか一項に記載の研磨剤を得るための複数液式研磨剤であって、
    前記砥粒を含む第1の液と、前記第4級ホスホニウム塩を含む第2の液と、を少なくとも有する、複数液式研磨剤。
  19. 請求項1~17のいずれか一項に記載の研磨剤、又は、請求項18に記載の複数液式研磨剤により得られる研磨剤を用いて、コバルトを含む被研磨面を研磨する、研磨方法。
  20. 前記被研磨面が酸化珪素を更に含む、請求項19に記載の研磨方法。
  21. 前記被研磨面が窒化珪素を更に含む、請求項20に記載の研磨方法。
JP2022508512A 2020-11-17 2020-11-17 研磨剤、複数液式研磨剤及び研磨方法 Active JP7435739B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2020/042834 WO2022107217A1 (ja) 2020-11-17 2020-11-17 研磨剤、複数液式研磨剤及び研磨方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2022107217A1 JPWO2022107217A1 (ja) 2022-05-27
JP7435739B2 true JP7435739B2 (ja) 2024-02-21

Family

ID=81708507

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022508512A Active JP7435739B2 (ja) 2020-11-17 2020-11-17 研磨剤、複数液式研磨剤及び研磨方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP7435739B2 (ja)
TW (1) TW202229499A (ja)
WO (1) WO2022107217A1 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012015352A (ja) 2010-07-01 2012-01-19 Hitachi Chem Co Ltd Cmp用研磨液及びこの研磨液を用いた研磨方法
JP2013120885A (ja) 2011-12-08 2013-06-17 Hitachi Chemical Co Ltd Cmp用研磨液及びこの研磨液を用いた研磨方法
US20130186850A1 (en) 2012-01-24 2013-07-25 Applied Materials, Inc. Slurry for cobalt applications
WO2014007063A1 (ja) 2012-07-06 2014-01-09 日立化成株式会社 Cmp用研磨液、貯蔵液及び研磨方法
JP2015189829A (ja) 2014-03-27 2015-11-02 株式会社フジミインコーポレーテッド 研磨用組成物
JP2017157591A (ja) 2016-02-29 2017-09-07 日立化成株式会社 Cmp研磨液及び研磨方法
JP2019520697A (ja) 2016-04-27 2019-07-18 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se コバルト及び/又はコバルト合金を含む基板の研磨のための化学機械研磨(cmp)組成物の使用方法
JP2020174176A (ja) 2019-03-29 2020-10-22 ローム アンド ハース エレクトロニック マテリアルズ シーエムピー ホウルディングス インコーポレイテッド コバルトの除去速度が高くコバルトのコロージョンが減少したコバルトのためのケミカルメカニカルポリッシング方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012015352A (ja) 2010-07-01 2012-01-19 Hitachi Chem Co Ltd Cmp用研磨液及びこの研磨液を用いた研磨方法
JP2013120885A (ja) 2011-12-08 2013-06-17 Hitachi Chemical Co Ltd Cmp用研磨液及びこの研磨液を用いた研磨方法
US20130186850A1 (en) 2012-01-24 2013-07-25 Applied Materials, Inc. Slurry for cobalt applications
WO2014007063A1 (ja) 2012-07-06 2014-01-09 日立化成株式会社 Cmp用研磨液、貯蔵液及び研磨方法
JP2015189829A (ja) 2014-03-27 2015-11-02 株式会社フジミインコーポレーテッド 研磨用組成物
JP2017157591A (ja) 2016-02-29 2017-09-07 日立化成株式会社 Cmp研磨液及び研磨方法
JP2019520697A (ja) 2016-04-27 2019-07-18 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se コバルト及び/又はコバルト合金を含む基板の研磨のための化学機械研磨(cmp)組成物の使用方法
JP2020174176A (ja) 2019-03-29 2020-10-22 ローム アンド ハース エレクトロニック マテリアルズ シーエムピー ホウルディングス インコーポレイテッド コバルトの除去速度が高くコバルトのコロージョンが減少したコバルトのためのケミカルメカニカルポリッシング方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2022107217A1 (ja) 2022-05-27
WO2022107217A1 (ja) 2022-05-27
TW202229499A (zh) 2022-08-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101330956B1 (ko) Cmp 연마액 및 연마 방법
KR101400585B1 (ko) 구리 연마용 연마제 및 이를 이용한 연마 방법
TWI542650B (zh) 拋光液及化學機械拋光(cmp)方法
JP6029916B2 (ja) 研磨用組成物
TWI542677B (zh) 銅研磨用研磨液及使用其的研磨方法
JP2011003665A (ja) 化学機械研磨用水系分散体およびそれを用いた化学機械研磨方法
KR20010085270A (ko) 금속 배선 형성 방법
JP5880524B2 (ja) 研磨剤及び研磨方法
US6866792B2 (en) Compositions for chemical mechanical planarization of copper
JP7152168B2 (ja) 研磨用組成物
WO2004030062A1 (ja) 研磨剤組成物、その製造方法及び研磨方法
JP7435739B2 (ja) 研磨剤、複数液式研磨剤及び研磨方法
JP3857474B2 (ja) 化学機械研磨用水系分散体
JP2018157164A (ja) 研磨用組成物、研磨用組成物の製造方法、研磨方法および半導体基板の製造方法
JP2022028258A (ja) 研磨剤、2液式研磨剤及び研磨方法
WO2011077973A1 (ja) 銅研磨用研磨剤及びそれを用いた研磨方法
JP6955014B2 (ja) 第四級ホスホニウム化合物を含有する方法及び組成物を使用したタングステンの化学機械研磨
TW202342660A (zh) 研磨劑、2液式研磨劑及研磨方法
TWI833935B (zh) 研磨用組合物、研磨方法及基板之製造方法
JP7491397B2 (ja) 研磨液及び研磨方法
CN112399999B (zh) 化学机械研磨组合物、化学机械研磨浆料及基板研磨方法
TWI759753B (zh) 研磨液、分散體、研磨液的製造方法及研磨方法
JP2012028516A (ja) 銅研磨用研磨液及びそれを用いた研磨方法
WO2020196542A1 (ja) 研磨用組成物、研磨方法および基板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230314

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230515

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230829

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231010

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240109

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240122

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7435739

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151