JP7434865B2 - 液体吐出ヘッド、ノズル板、液体吐出ユニット、液体を吐出する装置 - Google Patents

液体吐出ヘッド、ノズル板、液体吐出ユニット、液体を吐出する装置 Download PDF

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Description

本発明は液体吐出ヘッド、ノズル板、液体吐出ユニット、液体を吐出する装置に関する。
液体吐出ヘッドにおいては、液体を吐出するノズル板の吐出面に撥液膜を設け、払拭部材で払拭することによってヘッドの性能の維持、回復を行うようにしている。
従来、液体吐出ヘッドとして、プレス加工によってノズル(ノズル孔)を加工し、ノズル配列方向と直交する方向の断面において、ノズル部(ノズルとその周縁部)が凸部となり、ノズル部の両側に凹部が形成されたノズル板を備えるものが知られている(特許文献1)。
特開2012-056296号公報
しかしながら、特許文献1に開示の構成にあっては、払拭部材でノズル板の吐出面を払拭するとき、凸部となっているノズル部で払拭部材が局所的に擦られ、払拭部材が損傷しやすくなるなど、安定した吐出特性を維持できなくなるという課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、安定した吐出特性を維持することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る液体吐出ヘッドは、
液体を吐出する複数のノズルが配列された2つのノズル列を有するノズル板を備え、
前記ノズル板の吐出面側には、ノズル配列方向と直交する方向において、前記2つのノズル列の間は平坦部が設けられ、前記2つのノズル列の間の前記平坦部の外側には前記ノズル列に沿って連続するように第1の凹部がそれぞれ設けられている
構成とした。
本発明によれば、安定した吐出特性を維持できる。
本発明の第1実施形態に係る液体吐出ヘッドの分解斜視説明図である。 同じく図1のX1-X1線に相当するノズル配列方向と直交する方向に沿う断面説明図である。 本発明の第1実施形態に係るノズル板の平面説明図である。 同ノズル板を流路板と共に示す断面説明図である。 同ノズル板の1つのノズル部分の異なる例の拡大説明図である。 同実施形態に係るノズル板を払拭するときの説明に供する説明図である。 比較例1に係るノズル板を払拭するときの説明に供する説明図である。 本発明の第2実施形態に係るノズル板の平面説明図である。 同ノズル板を流路板と共に示す断面説明図である。 同実施形態及び比較例1におけるワイピング機能及び撥液膜の剥がれに関する説明に供する説明図である。 ノズルエッジ形状がピン角形状である場合と撥液膜の剥離の関係の説明に供するノズル部分の断面説明図である。 ノズルエッジ形状がアール形状である場合と撥液膜の剥離の関係の説明に供するノズル部分の断面説明図である。 ワイピングの拭き残しの説明に供する説明図である。 ノズル板のノズル配列方向と直交する方向における断面高さの一例を示す説明図である。 断面高さが1.0μmを超える場合の拭き残しの説明に供する説明図である。 ノズル列間の平坦部の断面高さと拭き残し量の関係の説明に供する説明図である。 ノズル列間の平坦部の断面高さとワイピング機能の関係の説明に供する説明図である。 第1の凹部の深さdと幅aとの関係の第1例の説明に供する説明図である。 第1の凹部の深さdと幅aとの関係の第2例の説明に供する説明図である。 第1の凹部の深さdと幅aの比率と拭き残し量の関係の説明に供する説明図である。 第1の凹部の深さdと幅aの比率とワイピング機能の関係の説明に供する説明図である。 第2実施形態に係るノズル板の拭き残しの説明に供する説明図である。 比較例2に係るノズル板の拭き残しの説明に供する説明図である。 比較例1に係るノズル板の拭き残しの説明に供する説明図である。 本発明に係る液体を吐出する装置の一例の概略説明図である。 同装置のヘッドユニットの一例の平面説明図である。 本発明に係る液体を吐出する装置の他の例の要部平面説明図である。 同装置の要部側面説明図である。 本発明に係る液体吐出ユニットの他の例の要部平面説明図である。 本発明に係る液体吐出ユニットの更に他の例の正面説明図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。本発明の第1実施形態について図1及び図2を参照して説明する。図1は同実施形態に係る液体吐出ヘッドの分解斜視説明図、図2は同じく図1のX1-X1線に相当するノズル配列方向と直交する方向に沿う断面説明図である。
この液体吐出ヘッド100は、ノズル板1と、流路板2と、壁面部材としての振動板部材3とを積層接合している。そして、振動板部材3の振動領域(振動板)30を変位させる圧電アクチュエータ11と、ヘッドのフレーム部材を兼ねている共通流路部材20とを備えている。
ノズル板1は、液体を吐出する複数のノズル4を配列した4つのノズル列を有している。
流路板2は、複数のノズル4に通じる複数の圧力室6、各圧力室6にそれぞれ通じる流体抵抗部を兼ねる個別供給流路7、1又は複数の個別供給流路7に通じる1又は複数の中間供給流路8を形成している。
振動板部材3は、流路板2の圧力室6の壁面を形成する変位可能な複数の振動領域(振動板)30を有する。ここでは、振動板部材3は3層構造(限定されない)とし、流路板2側から薄肉部を形成する第1層と、厚肉部を形成する第2層及び第3層で構成し、第1層で圧力室6に対応する部分に変形可能(変位可能)な振動領域30を形成している。
そして、振動板部材3の圧力室6とは反対側に、振動板部材3の振動領域30を変形させる駆動手段(アクチュエータ手段、圧力発生手段)としての電気機械変換素子を含む圧電アクチュエータ11を配置している。
この圧電アクチュエータ11は、ベース部材13上に接合した圧電部材にハーフカットダイシングによって溝加工をして、ノズル配列方向において、所要数の柱状の圧電素子12を所定の間隔で櫛歯状に形成している。圧電素子12は、振動板部材3の振動領域30に形成した厚肉部である凸部30aに接合している。
本実施形態では、1つの圧電アクチュエータ11に圧電素子12の列を2列配置している。これにより、1つの圧電アクチュエータ11,11で4列のノズル4の列から所要の液体を吐出する。
なお、圧電素子12は、圧電層と内部電極とを交互に積層したものであり、内部電極がそれぞれ端面に引き出されて外部電極(端面電極)に接続され、外部電極にフレキシブル配線部材15が接続されている。フレキシブル配線部材15にはドライバIC(駆動回路)16が搭載されている。
共通流路部材20は共通供給流路10を形成している。共通供給流路10は、振動板部材3に設けた開口部9を介して中間供給流路8に通じている。
この液体吐出ヘッド100においては、例えば圧電素子12に与える電圧を基準電位(中間電位)から下げることによって圧電素子12が収縮し、振動板部材3の振動領域30が引かれて圧力室6の容積が膨張することで、圧力室6内に液体が流入する。
その後、圧電素子12に印加する電圧を上げて圧電素子12を積層方向に伸長させ、振動板部材3の振動領域30をノズル4に向かう方向に変形させて圧力室6の容積を収縮させることにより、圧力室6内の液体が加圧され、ノズル4から液体が吐出される。
なお、ヘッドの駆動方法については上記の例(引き-押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与えた方によって引き打ちや押し打ちなどを行なうこともできる。
次に、本発明の第1実施形態に係るノズル板について図3ないし図5を参照して説明する。図3は同ノズル板の平面説明図、図4は同ノズル板を流路板と共に示す断面説明図、図5は1つのノズル部分の拡大説明図である。
ノズル板1は、ノズル4となるノズル穴40を形成したノズル基材41の吐出面側に撥液膜42を成膜し、流路板2と接着剤60で接合される。
ここで、ノズル4のエッジ部分の形状については、図5(a)に示すように、アール形状(又は面取り形状)のノズルエッジ4aとし、あるいは、図5(b)に示すようにピン角形状のノズルエッジ4bとすることができる。アール形状とする方が払拭部材による払拭による撥液膜42の剥がれを抑制できる。
ノズル板1は、複数のノズル4を配列した2つのノズル列44(44a、44b)で構成される2つのノズル列群45(45A、45B)を有している。2つのノズル列44a、44bの間隔W1よりも2つのノズル列群45A、45Bの間の間隔W2の方が広くなっている。
ここで、ノズル板1の吐出面側は、ノズル列配列方向と直交する方向において、2つのノズル列44a、44bの間に平坦部46が設けられ、2つのノズル列44a、44bの間の平坦部46の外側にはノズル列44a、44bに沿ってそれぞれ第1の凹部47が設けられている。
なお、断面形状(寸法を含む)において、ノズル列44aの傍の第1の凹部47と、ノズル列44bの傍らの第1の凹部47とは、同じ形状であってもよいし、異なる形状であってよい。
また、ノズル板1の吐出面側は、一方のノズル列群45Aのノズル列44bに沿って設けられた第1の凹部47と、他方のノズル列群45Bのノズル列44aに沿って設けられた第1の凹部47との間の領域は平坦部48としている。
次に、本実施形態の作用について図6及び図7を参照して説明する。図6は本実施形態に係るノズル板を払拭するときの説明に供する説明図、図7は比較例1に係るノズル板を払拭するときの説明に供する説明図である。
図7に示す比較例1のノズル板1は、2つのノズル列44a、44bの間にも第1の凹部47を設ける構成である。
この比較例1のノズル板1においては、ノズル4及びノズル4の周縁部(ノズル部43)が局所的に独立した凸形状となる。
ここで、ノズル板1の第1の凹部47の底部まで払拭を行うためには、払拭部材80が第1の凹部47の底部に所要の押付け圧で押し付けられるように、払拭部材80を吐出面に押し付ける必要がある。
そのため、払拭部材80によってノズル配列方向に沿ってノズル面(吐出面)を払拭するとき、比較例1のノズル板1にあっては、第1の凹部47の底部より大きな押付け圧で凸形状となっているノズル部43に払拭部材80が押し付けられる。
その結果、払拭部材80の同じ箇所が繰り返し局所的な凸形状のノズル部43で擦られ、払拭部材80が損傷しやすくなる。払拭部材80が損傷すると、払拭性が低下し、吐出特性が安定しなくなる。
これに対し、本実施形態のノズル板1にあっては、図6に示すように、ノズル列44a、44bの間が平坦部46であり、ノズル部43が局所的に凸形状とならない。
これにより、払拭部材80によって繰り返し払拭動作を行っても、払拭部材80に対するダメージは少なく、長期にわたり安定した払拭動作を行うことができ、吐出特性が安定する。
次に、本発明の第2実施形態に係るノズル板について図8及び図9を参照して説明する。図8は同ノズル板の平面説明図、図9は同ノズル板を流路板と共に示す断面説明図である。
本実施形態では、ノズル板1の吐出面側は、一方のノズル列群45Aのノズル列44bに沿って設けられた第1の凹部47と、他方のノズル列群45Bのノズル列44aに沿って設けられた第1の凹部47との間に第2の凹部49を設けている。
第2の凹部49は、ここでは2つ設けているが、1つでもよいし、あるいは、3つ以上でもよい。また、複数の第2の凹部49を設ける場合、断面形状(寸法を含む)において、同じ形状であっても良いし、異なる形状であってもよい。
また、第1の凹部47と第2の凹部49との間は、前記第1実施形態と同様に、平坦部48としている。
第2の凹部49のノズル配列方向と直交する方向の幅bは、第1の凹部47のノズル配列方向と直交する方向の幅aよりも狭くしている。
このように、第2の凹部49を設けることで、単なる幅広の平坦部48だけの場合に比べて、払拭部材80で払拭するときの押し付け力が大きくなり、払拭性が向上する。
次に、上記実施形態及び比較例におけるワイピング機能(ワイピング機能とは、拭き残しが少ないという意味)及び撥液膜の剥がれに関して図10を参照して説明する。図10は同説明に供する説明図である。
<実施例1>
第1実施形態のノズル板1において、ピン角形状のノズルエッジ4bを有するもの。
<実施例2>
第2実施形態のノズル板1において、ピン角形状のノズルエッジ4bを有するもの。
<実施例3>
第1実施形態のノズル板1において、アール(R)形状のノズルエッジ4aを有するもの。
<実施例4>
第2実施形態のノズル板1において、アール(R)形状のノズルエッジ4aを有するもの。
<比較例1>
前記比較例1と同じである(ノズル列間にも第1の凹部を形成したもの)。
<比較例2>
ノズル板の吐出面に凹部がなく、平坦面であり、ノズルエッジをアール(R)形状としたもの。
<評価試験>
実施例1ないし4、比較例1、2にノズル板1に対して、ワイパブレードを使用した払拭部材で40万回のワイピング(払拭)動作を行い、拭き残し(ワイピング機能)及び撥液膜の剥がれについて確認した。その結果を図10に示している。
図10において、ワイピング機能の欄の記号の意味は、次のとおりである。
◎: 拭き残しが全くみられない
〇: 拭き残しが少しみられる
△: 拭き残しがみられる
また、図10において、撥液膜剥がれ抑制の欄の記号の意味は、次のとおりである。
◎: 撥水膜の剥がれが発生しない
〇: 撥水膜の剥がれが発生しにくい
×: 撥水膜の剥がれが発生しやすい
比較例2のノズル板では、ワイピング機能に関してノズル列44は「△」である。比較例2のノズル板は、ノズル板全面が平坦であるため、ワイピング時(払拭時。以下、同じである。)にワイパブレードを使用した払拭部材80が液体の付着している箇所(ノズル部43)に対して強く押圧されないので、拭き残しが生じる。
また、比較例2のノズル板では、撥液膜の剥がれ抑制に関して「◎」である。比較例2のノズル板は、ノズル板全面が平坦であるため、ワイピング時に払拭部材80に対して部分的に強く押圧されないので、撥液膜42の剥がれが抑制される。
比較例1のノズル板では、ワイピング機能に関してノズル列44は「○」、第1の凹部47は「△」である。比較例1のノズル板は、ノズル列44のノズル部43のみ凸形状となっているため、強く押圧されることで拭き残しがなく清掃される。これに対し、比較例1のノズル板では、第1の凹部47はノズル部43より低く位置しており、また、窪み形状ではなくアール(R)の付いた段差となっているため、第1の凹部47の底部に払拭部材80がしっかりと押圧されないことで、拭き残しが生じる。
また、比較例1のノズル板では、撥液膜の剥がれ抑制に関しては「×」である。比較例1のノズル板は、ノズル部43のみ凸形状となっているため、ワイピング時に払拭部材80がノズル列44に付着した残留液体を清掃するとき、ノズル列44(ノズル部43)と接触する箇所に対して強く押圧される。これにより、接触箇所を起因として撥液膜42の剥がれが起きる。
これに対し、実施例1のノズル板1では、ワイピング機能に関してノズル列44及び第1の凹部47はいずれも「〇」であり、撥液膜の剥がれ抑制に関しても「〇」である。実施例1のノズル板1は、ノズル列44a、44b間を平坦部46とし、ノズル列44の隣に第1の凹部47を設けている。これにより、ワイピング時に払拭部材80の接触による撥液膜42の剥がれを抑制し、かつ、残留液体を清掃できる強さでノズル列44と第1の凹部47に対して押圧することが可能となる。
実施例4のノズル板1では、ワイピング機能に関してノズル列44は「◎」、第1の凹部47は「〇」であり、撥液膜の剥がれ抑制に関しては「◎」である。実施例4のノズル板1は、第2の凹部49を設けることで、払拭部材80をノズル部43と第1の凹部47に対してさらに強く押圧することができる。また、ノズル部43のノズルエッジ4aがアール形状であることで、ワイピング時に払拭部材80がノズル列44に対して局所的に押圧されることが防止される。これにより、撥液膜42の剥がれを更に抑制することができる。
次に、ノズルエッジ形状と撥液膜の剥離の関係について図11及び図12を参照して説明する。図11はノズルエッジ形状がピン角形状である場合の説明に供するノズル部分の断面説明図、図12はノズルエッジ形状がアール形状である場合の説明に供するノズル部分の断面説明図である。
比較例1及び実施例1、2のノズル板のノズル4は、図11(a)に示すように、ピン角形状のノズルエッジ4bを有している。このようなノズルエッジ4bに対して払拭部材80が接触するときに、撥液膜42に対して払拭部材80が垂直に接触する。
そのため、図11(b)に示すように、撥液膜42の剥がれが起きやすくなる。
ただし、後述するように、実施例1、2では、ノズル列44の隣に第1の凹部47を設けているので、比較例1に比べて、撥液膜42の剥がれは起きにくい。
比較例2及び実施例3、4のノズル板のノズル4は、アール形状のノズルエッジ4aを有している。このようなノズルエッジ4aに対して払拭部材80が接触するとき、撥液膜42の表面に沿うように接触し摩擦や抵抗が小さくなる。
これにより、撥液膜42の剥がれが抑制される。
次に、実施例1と実施例3におけるワイピングの拭き残しについて図13を参照して説明する。図13は同説明に供する説明図であり、(a)はワイピング前、(b)はワイピング後をそれぞれ示している。
例えば、図13(a)に示すように、残留液体300が付着している状態のノズル板1の吐出面側に払拭部材80を接触させて払拭する。このとき、ノズル板1の吐出面における払拭部材80の押し付け力(押圧力)を、相対的に、強い押圧力Pa、弱い押圧力Pc、中間の押圧力Pbとすると、押圧力の分布は、例えば図13(b)に示すようになる。
ここで、実施例1と実施例3のノズル板1は、払拭部材80をノズル板1に接触させたとき、ノズル列44(ノズル列群45)の隣に第1の凹部47を設けてあることで、ノズル列44の領域は強く押圧される。
これにより、ワイピング時にノズル列44(ノズル部43)に付着した残留液体300を確実に除去して清掃することができる。
また、第1の凹部47では窪み形状となっているため、ノズル部43よりも少し弱いが、払拭部材80が第1の凹部47に対して押圧される。第1の凹部47に付着した残留液体300はノズル部43と比べて付着箇所は深いが、ノズル部43では微細孔が並列されているためブレードを強く押圧しなければ、ブレードをしっかりと押し当てることができないことに対して、凹部47では平滑な面であるためノズル部43よりも少し弱い押圧であってもブレードをしっかりと押し当てることができる。このためノズル43よりも少し弱いが拭き残しなく清掃することができる。
また、一般的に、撥液膜42はワイピング時に払拭部材80がノズルエッジ4a、4bに対して繰返し接触することで剥がれが起きるが、ノズル列44の隣に第1の凹部47が設けてあることで、ノズルエッジ4a、4bに対して清掃に必要な力以上に強く押圧されることを防止し、ワイピングによる撥液膜の剥がれを抑制できる。
次に、ノズル板の断面高さ(表面高さ)について図14を参照して説明する。図14はノズル板のノズル配列方向と直交する方向における断面高さの一例を示す説明図である。
ノズル配列方向と直交する方向において、両端のノズル4,4、すなわち、ノズル列群45Aのノズル列44aのノズル4と、ノズル列群45Bのノズル列44bのノズル4とを結んだ直線fに対する変動幅を「断面高さ」とする。
ここで、ノズル列群45A、ノズル群列45B間の平坦部46と、ノズル列群45Aの各ノズル列44の隣、ノズル列群45Aの各ノズル列44の隣の最表面をなす平坦部48では、断面高さが±1.0μm以下になるようにしている。ただし、中央の平坦部48aは外れている。
次に、断面高さが1.0μmを超える場合の拭き残しについて図15を参照して説明する。図15は同説明に供する説明図であり、(a)はワイピング前の状態、(b)はワイピング後の状態をそれぞれ示している。
ここでは、ノズル列群45Aのノズル列44a、44b間の平坦部46の断面高さが1.0μm以上の場合の例を示している。ここで、払拭部材80をノズル板1の吐出面に押し付けて払拭するとき、押圧力の分布は、図15(b)に示すようになる。
つまり、断面高さが1.0μm以上であると、払拭部材80がノズル列44a、44bに対して均一に押圧されないため、図15(a)に示すような残留液体300がある状態で払拭を行ったとき、図15(b)に示すように拭き残しの箇所が発生する。
また、ノズル列群45Aのノズル列44a、44b間の平坦部46の最も低い位置において強く押圧されるため、この周辺部(ノズル列44aのノズル部43)においては強く押圧されない。そのため、ワイピング時にノズル列44と第1の凹部47において、拭き残しなく清掃することができないことがある。
次に、ノズル列間の平坦部の断面高さと拭き残し量について図16を参照して説明する。図16は同説明に供する説明図である。
ノズル列44間の平坦部46の断面高さが1.0μm以下の場合、規格の拭き残し量以下(これを「拭き残しがない状態」という。)で清掃できるが、断面高さが1.0μmを超えると、拭き残し量を規格内に収めることができなくなる(これを「拭き残しがある状態」という。)。
次に、ノズル列間の平坦部の断面高さとワイピング機能について図17を参照して説明する。図17は同説明に供する説明図である。
ノズル列44間の平坦部46の断面高さが1.0μm以下の場合には、ノズル列44と第1の凹部47のいずれも拭き残しがない状態に清掃できる。これに対し、ノズル列44間の平坦部46の断面高さが1.0μmを超える場合には、ノズル列44と第1の凹部47のいずれも拭き残しがない状態に清掃することができないことがある。
次に、第1の凹部47の深さdとノズル配列方向と直交する方向の幅aとの関係について図18及び図19を参照して説明する。図18及び図19は同説明に供する説明図であり、(a)はワイピング前の状態、(b)はワイピング後の状態をそれぞれ示している。
図18に示す第1例では、第1の凹部47の(深さd/幅a)<1/1000、の関係にしている。
この例では、図18(a)に示す状態の吐出面を払拭部材80で払拭したとき、図18(b)に示すように、ノズル列群45Aのノズル列44a、ノズル列44b、ノズル列群45Bのノズル列44a、ノズル列44bに拭き残しが生じている。
つまり、第1の凹部47の深さdに対する幅aの比率(第1の凹部47の深さd/幅a)が1/1000未満であるため、ワイピング時に払拭部材80がノズル板1の全体に押圧される。
この場合、払拭部材80をノズル板1の吐出面に押し付けて払拭するときの押圧力の分布は、図18(b)に示すようになる。払拭部材80は、ノズル列群45A、45Bの各ノズル列44a、ノズル列44bに対して強く押圧されないため、拭き残しが生じる。
一方、第1の凹部47に付着した残留液体300は、ノズル列群45Aのノズル列44a、ノズル列44b、ノズル列群45Bのノズル列44a、ノズル列44bと比べて付着箇所は深いが、ノズル列群45Aとノズル列群45Bでは微細孔が並列されているためブレードを強く押圧しなければ、ブレードをしっかりと押し当てることができないことに対して、凹部47では平滑な面であるためノズル部43よりも少し弱い押圧であってもブレードをしっかりと押し当てることができる。このためノズル43よりも少し弱いが拭き残しなく清掃することができる。
次に、図19に示す第2例では、第1の凹部47の(深さd/幅w)>3/1000の関係にしている。
この例では、図19(a)に示す状態の吐出面を払拭したとき、図19(b)に示すように、第1の凹部47に拭き残しが生じている。
これは、第1の凹部47の深さdに対する幅wの比率(第1の凹部47の深さd/幅w)が3/1000を超えるため、ワイピング時に払拭部材80の第1の凹部47の底部に対する接触が弱くなる。
この場合、払拭部材80をノズル板1の吐出面に押し付けて払拭するときの押圧力の分布は、図19(b)に示すようになる。払拭部材80は、第1の凹部47に対する押し付け力(押圧力)が弱くなり、第1の凹部47に拭き残しが発生する。
次に、第1の凹部の深さdと幅aの比率と拭き残し量の関係について図20を参照して説明する。図20は同説明に供する説明図である。
第1の凹部47の深さdと幅aの比率が1/1000未満の場合には、第1の凹部47の拭き残しがない状態(規格以下の拭き残し量の状態)に清掃でき、ノズル列44では拭き残しが起きる。
また、第1の凹部47の深さdと幅aの比率が3/1000を超える場合には、ノズル列44の拭き残しがない状態(規格以下の拭き残し量の状態)に清掃でき、第1の凹部47では拭き残しが起きる。
したがって、第1の凹部47の深さdと幅aの比率は、1/1000以上、3/1000以下とすることが好ましい。また、第1の凹部47の深さdは、2~4μmとすることが好ましい。
次に、第1の凹部の深さdと幅aの比率とワイピング機能について図21を参照して説明する。図21は同説明に供する説明図である。
第1の凹部47の深さdと幅aの比率が、1/1000以上、3/1000以下の場合、ノズル列44(ノズル部43)と第1の凹部47のいずれも拭き残しがない状態に清掃できる。
したがって、この点でも、第1の凹部の深さdと幅aの比率は、1/1000以上、3/1000以下とすることが好ましい。
次に、前記第2実施形態に係るノズル板の拭き残しについて図22を参照して説明する。図22は同説明に供する説明図である。
図22(a))に示す状態にあるノズル板1を払拭部材80で払拭することで、図22(b)に示すように、拭き残しがない状態に払拭することができる。
つまり、前記第2実施形態のノズル板1では第2の凹部49と平坦部48を設けているので、払拭部材80がノズル列群45A、45B及び両側の第1の凹部47、47を含む領域に対して弱く押圧されることとなる。このときの払拭部材80をノズル板1の吐出面に押し付けて払拭するときの押圧力の分布は、図22(b)に示すようになる。
これにより、前記第1実施形態のノズル板1と比較して、ノズル列44と第1の凹部47に対して、払拭部材80が強く押圧され、拭き残しがない状態に清掃することができる。
次に、前述した比較例1、2に係るノズル板の拭き残しについて図23及び図24を参照して説明する。図23は比較例2の同説明に供する説明図、図24は比較例1の同説明に供する説明図である。
図23に示す比較例2では、吐出面側に凹部が無く全体が平坦部になっている。そのため、払拭部材80の全体に均等に押圧されるため、ノズル列44に対して弱く押圧されることとなり、拭き残しが生じる。
図24に示す比較例1では、ノズル列44の部分が局所的に凸形状になっているため、払拭部材80が第1の凹部47に対して弱く押圧され、拭き残しが生じる。また、ノズル列44の両隣に第1の凹部47、47が設けられていることで、払拭部材80がノズルエッジ4a、4bに対して清掃に必要な力以上に強く押圧され応力集中となる。
これにより、撥液膜の剥がれが起きてしまう。払拭部材80の押し付け力は、押し付け変位量で管理されるため、前記した実施例1~実施例4のように、平坦部46が払拭部材80内に押し込まれることで、その分の払拭部材80の体積部がノズル列44の隣にある第1の凹部47、47に作用し、拭き残りが少なくなることを確認している。
次に、本発明に係る液体を吐出する装置の一例について図25及び図26を参照して説明する。図25は同装置の概略説明図、図26は同装置のヘッドユニットの一例の平面説明図である。
この液体を吐出する装置である印刷装置500は、連帳紙、ロール紙、その他の連続体などのウェブ510を搬入する搬入手段501と、搬入手段501から搬入されたウェブ510を印刷手段505に案内搬送する案内搬送手段503と、ウェブ510に対して液体を吐出して画像を形成する印刷を行う印刷手段505と、ウェブ510を乾燥する乾燥手段507と、ウェブ510を搬出する搬出手段509などを備えている。
ウェブ510は搬入手段501の元巻きローラ511から送り出され、搬入手段501、案内搬送手段503、乾燥手段507、搬出手段509の各ローラによって案内、搬送されて、搬出手段509の巻取りローラ591にて巻き取られる。
このウェブ510は、印刷手段505において、ヘッドユニット550及びヘッドユニット555に対向して搬送され、ヘッドユニット550から吐出される液体によって画像が形成され、ヘッドユニット555から吐出される処理液で後処理が行われる。
ここで、ヘッドユニット550には、例えば、搬送方向上流側から、4色分のフルライン型ヘッドアレイ551A、551B、551C、551D(以下、色の区別しないときは「ヘッドアレイ551」という。)が配置されている。
各ヘッドアレイ551は、液体吐出手段であり、それぞれ、搬送されるウェブ510に対してブラックK,シアンC、マゼンタM、イエローYの液体を吐出する。なお、色の種類及び数はこれに限るものではない。
ヘッドアレイ551は、例えば、本発明に係る液体吐出ヘッド(これを、単に「ヘッド」ともいう。)100をベース部材552上に千鳥状に並べて配置したものであるが、これに限らない。
次に、本発明に係る液体を吐出する装置としての印刷装置の他の例について図27及び図28を参照して説明する。図27は同装置の要部平面説明図、図28は同装置の要部側面説明図である。
この印刷装置500は、シリアル型装置であり、主走査移動機構493によって、キャリッジ403は主走査方向に往復移動する。主走査移動機構493は、ガイド部材401、主走査モータ405、タイミングベルト408等を含む。ガイド部材401は、左右の側板491A、491Bに架け渡されてキャリッジ403を移動可能に保持している。そして、主走査モータ405によって、駆動プーリ406と従動プーリ407間に架け渡したタイミングベルト408を介して、キャリッジ403は主走査方向に往復移動される。
このキャリッジ403には、本発明に係る液体吐出ヘッド100及びヘッドタンク441を一体にした液体吐出ユニット440を搭載している。液体吐出ユニット440の液体吐出ヘッド100は、例えば、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色の液体を吐出する。また、液体吐出ヘッド100は、複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配置し、吐出方向を下方に向けて装着している。
液体吐出ヘッド100は、前述した液体循環装置600と接続されて、所要の色の液体が循環供給される。
この印刷装置500は、用紙410を搬送するための搬送機構495を備えている。搬送機構495は、搬送手段である搬送ベルト412、搬送ベルト412を駆動するための副走査モータ416を含む。
搬送ベルト412は用紙410を吸着して液体吐出ヘッド100に対向する位置で搬送する。この搬送ベルト412は、無端状ベルトであり、搬送ローラ413と、テンションローラ414との間に掛け渡されている。吸着は静電吸着、あるいは、エアー吸引などで行うことができる。
そして、搬送ベルト412は、副走査モータ416によってタイミングベルト417及びタイミングプーリ418を介して搬送ローラ413が回転駆動されることによって、副走査方向に周回移動する。
さらに、キャリッジ403の主走査方向の一方側には搬送ベルト412の側方に液体吐出ヘッド100の維持回復を行う維持回復機構420が配置されている。
維持回復機構420は、例えば液体吐出ヘッド100のノズル面(ノズルが形成された面)をキャッピングするキャップ部材421、ノズル面を払拭するワイパ部材422などで構成されている。
主走査移動機構493、維持回復機構420、搬送機構495は、側板491A,491B、背板491Cを含む筐体に取り付けられている。
このように構成したこの印刷装置500においては、用紙410が搬送ベルト412上に給紙されて吸着され、搬送ベルト412の周回移動によって用紙410が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ403を主走査方向に移動させながら画像信号に応じて液体吐出ヘッド100を駆動することにより、停止している用紙410に液体を吐出して画像を形成
する。
次に、本発明に係る液体吐出ユニットの他の例について図29を参照して説明する。図29は同ユニットの要部平面説明図である。
この液体吐出ユニット440、前記液体を吐出する装置を構成している部材のうち、側板491A、491B及び背板491Cで構成される筐体部分と、主走査移動機構493と、キャリッジ403と、液体吐出ヘッド100で構成されている。
なお、この液体吐出ユニット440の例えば側板491Bに、前述した維持回復機構420を更に取り付けた液体吐出ユニットを構成することもできる。
次に、本発明に係る液体吐出ユニットの更に他の例について図30を参照して説明する。図30は同吐出ユニットの正面説明図である。
この液体吐出ユニット440は、流路部品444が取付けられた液体吐出ヘッド100と、流路部品444に接続されたチューブ456で構成されている。
なお、流路部品444はカバー442の内部に配置されている。流路部品444に代えてヘッドタンク441を含むこともできる。また、流路部品444の上部には液体吐出ヘッド100と電気的接続を行うコネクタ443が設けられている。
本願において、吐出される液体は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
液体を吐出するエネルギー発生源として、圧電アクチュエータ(積層型圧電素子及び薄膜型圧電素子)、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどを使用するものが含まれる。
「液体吐出ユニット」は、液体吐出ヘッドに機能部品、機構が一体化したものであり、液体の吐出に関連する部品の集合体が含まれる。例えば、「液体吐出ユニット」は、ヘッドタンク、キャリッジ、供給機構、維持回復機構、主走査移動機構、液体循環装置の構成の少なくとも一つを液体吐出ヘッドと組み合わせたものなどが含まれる。
ここで、一体化とは、例えば、液体吐出ヘッドと機能部品、機構が、締結、接着、係合などで互いに固定されているもの、一方が他方に対して移動可能に保持されているものを含む。また、液体吐出ヘッドと、機能部品、機構が互いに着脱可能に構成されていても良い。
例えば、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドとヘッドタンクが一体化されているものがある。また、チューブなどで互いに接続されて、液体吐出ヘッドとヘッドタンクが一体化されているものがある。ここで、これらの液体吐出ユニットのヘッドタンクと液体吐出ヘッドとの間にフィルタを含むユニットを追加することもできる。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドとキャリッジが一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドを走査移動機構の一部を構成するガイド部材に移動可能に保持させて、液体吐出ヘッドと走査移動機構が一体化されているものがある。また、液体吐出ヘッドとキャリッジと主走査移動機構が一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドが取り付けられたキャリッジに、維持回復機構の一部であるキャップ部材を固定させて、液体吐出ヘッドとキャリッジと維持回復機構が一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、ヘッドタンク若しくは流路部品が取付けられた液体吐出ヘッドにチューブが接続されて、液体吐出ヘッドと供給機構が一体化されているものがある。このチューブを介して、液体貯留源の液体が液体吐出ヘッドに供給される。
主走査移動機構は、ガイド部材単体も含むものとする。また、供給機構は、チューブ単体、装填部単体も含むものする。
「液体を吐出する装置」には、液体吐出ヘッド又は液体吐出ユニットを備え、液体吐出ヘッドを駆動させて液体を吐出させる装置が含まれる。液体を吐出する装置には、液体が付着可能なものに対して液体を吐出することが可能な装置だけでなく、液体を 気中や液中に向けて吐出する装置も含まれる。
この「液体を吐出する装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
例えば、「液体を吐出する装置」として、インクを吐出させて用紙に画像を形成する装置である画像形成装置、立体造形物(三次元造形物)を造形するために、粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出させる立体造形装置(三次元造形装置)がある。
また、「液体を吐出する装置」は、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するもの、三次元像を造形するものも含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」とは、液体が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。具体例としては、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布などの被記録媒体、電子基板、圧電素子などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セルなどの媒体であり、特に限定しない限り、液体が付着するすべてのものが含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど液体が一時的でも付着可能であればよい。
また、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッドと液体が付着可能なものとが相対的に移動する装置があるが、これに限定するものではない。具体例としては、液体吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置などが含まれる。
また、「液体を吐出する装置」としては、他にも、用紙の表面を改質するなどの目的で用紙の表面に処理液を塗布するために処理液を用紙に吐出する処理液塗布装置、原材料を溶液中に分散した組成液を、ノズルを介して噴射させて原材料の微粒子を造粒する噴射造粒装置などがある。
なお、本願の用語における、画像形成、記録、印字、印写、印刷、造形等はいずれも同義語とする。
1 ノズル板
4 ノズル
2 流路板
3 振動板部材
6 圧力室
10 共通流路
11 圧電アクチュエータ
20 共通流路部材
40 ノズル穴
41 ノズル基材
42 撥液膜
43 ノズル部
44a、44b ノズル列
45A、45B ノズル列群
46 平坦部
47 第1の凹部
48 平坦部
49 第2の凹部
100 液体吐出ヘッド
403 キャリッジ
440 液体吐出ユニット
500 印刷装置(液体を吐出する装置)
550 ヘッドユニット

Claims (12)

  1. 液体を吐出する複数のノズルが配列された2つのノズル列を有するノズル板を備え、
    前記ノズル板の吐出面側には、ノズル配列方向と直交する方向において、前記2つのノズル列の間は平坦部が設けられ、前記2つのノズル列の間の前記平坦部の外側には前記ノズル列に沿って連続するように第1の凹部がそれぞれ設けられている
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記2つのノズル列をノズル列群とするとき、少なくとも2つのノズル群が、前記2つのノズル列の間隔よりも広い間隔で配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記ノズル板の吐出面側には、一方の前記ノズル列群のノズル列に沿って連続するように設けられた前記第1の凹部と、他方の前記ノズル列群のノズル列に沿って連続するように設けられた前記第1の凹部との間に、ノズル配列方向に沿って連続するように第2の凹部が設けられており、
    前記第2の凹部は、前記ノズル配列方向と直交する方向において、1又は複数設けられている
    ことを特徴とする請求項2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記第1の凹部と前記第2の凹部とは、ノズル配列方向と直交する方向の幅が異なる
    ことを特徴とする請求項3に記載の液体吐出ヘッド。
  5. ノズル配列方向において両端に位置するノズルを結ぶ線に対する変動幅を断面高さとするとき、前記平坦部の断面高さは±1.0μmを超えない
    ことを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  6. 前記ノズル板の面直方向において、
    前記2つのノズル列の間の平坦部の傾きが1.0μmを超えない
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  7. 前記第1の凹部の深さdとノズル配列方向と直交する方向の幅aとの比率(d/a)が、1/1000~3/1000、の範囲内である
    ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  8. 液体を吐出する複数のノズルが配列された2つのノズル列を有し、
    吐出面側には、ノズル配列方向と直交する方向において、前記2つのノズル列の間は平坦部が設けられ、前記2つのノズル列の間の前記平坦部の外側には前記ノズル列に沿って連続するように第1の凹部がそれぞれ設けられている
    ことを特徴とするノズル板。
  9. 前記2つのノズル列をノズル列群とするとき、少なくとも2つのノズル群が、前記2つのノズル列の間隔よりも広い間隔で配置されている
    ことを特徴とする請求項8に記載のノズル板。
  10. 請求項1ないし7のいずれかに記載の液体吐出ヘッド、又は、請求項8若しくは9に記載のノズル板を含む
    ことを特徴とする液体吐出ユニット。
  11. 請求項1ないし7のいずれかに記載の液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドに供給する液体を貯留するヘッドタンク、前記液体吐出ヘッドを搭載するキャリッジ、前記液体吐出ヘッドに液体を供給する供給機構、前記液体吐出ヘッドの維持回復を行う維持回復機構、前記液体吐出ヘッドを主走査方向に移動させる主走査移動機構の少なくともいずれか一つと、を一体化した
    ことを特徴とする液体吐出ユニット。
  12. 請求項1ないし7のいずれかに記載の液体吐出ヘッド、又は、請求項8若しくは9に記載のノズル板、又は、請求項10若しくは11に記載の液体吐出ユニットを備えている
    ことを特徴とする液体を吐出する装置。
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