JP7433776B2 - 導電性ペースト組成物及びそれを用いた結晶系シリコン太陽電池セル - Google Patents

導電性ペースト組成物及びそれを用いた結晶系シリコン太陽電池セル Download PDF

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Description

本発明は、結晶系シリコン太陽電池セルの電極形成用の導電性ペースト組成物及びその導電性ペースト組成物を用いて得られた結晶系シリコン太陽電池セルに関する。
結晶系シリコン太陽電池セルなどの半導体デバイスにおいては、外部との電気的接続のために、電極形成用の導電性ペースト組成物を用いてシリコン基板の表面に電極が形成されることが一般的である。
電極を形成する際はシリコン基板の表面に導電性ペースト組成物をスクリーン印刷などで印刷後、800℃程度の大気中で焼成することにより電極が形成される。そして、電極と外部とを電気的接続する際は、電極とインターコネクタ材とをはんだ付けにより接合することが一般的である。
特許文献1は太陽電池セルの膜厚電極の製造方法に関し、請求項1には、導電性粉末と、ガラスフリットと、有機ポリマー3.5~12.5重量パーセント(wt%)と、溶剤とを含む導電性ペーストであって、前記wt%が前記導電性粉末、前記ガラスフリット及び前記有機ポリマーの全重量に基づく導電性ペーストを用いることが開示されている。また、請求項2には、導電性ペーストの全重量に基づいて、19~68wt%の導電性粉末、0.1~8wt%のガラスフリット、2~10wt%の有機ポリマー及び28~72wt%の溶剤を含む導電性ペーストが開示されている。
近年、太陽電池セルは高性能化が進んでいる一方、コストメリットの観点から導電性ペースト中の低銀化(銀含有比率の低減;例えば60質量%以下)が求められている。また、長期安定性の観点から、電極と外部との電気的接続における、はんだ付け後の密着強度に優れることも求められている。
特開2014-53287号公報
しかしながら、特に特許文献1に記載の導電性ペーストは、低銀化した場合には銀粉末に対する有機ポリマー(バインダー)の体積比が大きくなり、脱バインダー過程における熱収縮も大きくなるため、はんだ付け後の密着強度が不足するという問題がある。
本発明は、上記従来技術の問題に鑑みて完成されたものであり、導電性ペースト中の銀粉末の含有量が60質量%以下(低銀化)の場合であっても、電極形成後のはんだ付けにおいて優れた密着強度が得られる導電性ペースト組成物、及びそれを用いた結晶系シリコン太陽電池セルを提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、銀粉末、ガラス粉末及び有機ビヒクルを含有し、前記銀粉末に対する前記有機ポリマー(バインダー)の体積比が特定範囲に設定された導電性ペースト組成物によれば、導電性ペースト中の銀粉末の含有量が60質量%以下(低銀化)の場合であっても、電極形成後のはんだ付けにおいて優れた密着強度が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記の導電性ペースト組成物、及びそれを用いた結晶系シリコン太陽電池セルに関する。
1.導電性粉末、ガラス粉末及び有機ビヒクルを含有する導電性ペースト組成物であって、
前記導電性粉末は銀粉末のみからなり、
前記有機ビヒクルは有機ポリマーと溶剤とを含有し、前記銀粉末に対する前記有機ポリマーの体積比が0.25以上0.40以下であり、
前記導電性ペースト組成物中の前記銀粉末の含有量が40質量%以上50質量%以下であり、
結晶系シリコン太陽電池セルの製造において、前記導電性ペースト組成物を用いて電極を形成した後、前記電極と外部との電気的接続における、はんだ付け後の引張強度が2.0N/mmより大きい、
ことを特徴とする、導電性ペースト組成物。
2.銅化合物を更に含有する、上記項1に記載の導電性ペースト組成物。
3.前記銅化合物は、銅(II)アセチルアセトナート、ネオデカン酸銅(II)、酸化銅(I)、酸化銅(II)、ビス(8-キノリノラト)銅(II)、ビス(トリフェニルホスフィン)銅テトラヒドロボレート及びトリフロロメタンスルホン酸銅(II)からなる群から選択される少なくとも一種である、上記項2に記載の導電性ペースト組成物。4.前記銀粉末100質量部に対して前記銅化合物を銅換算で0.1質量部以上1.0質量部以下含有する、上記項2又は3に記載の導電性ペースト組成物。
.上記項1~のいずれかに記載の導電性ペースト組成物を用いて形成した電極を備えた結晶系シリコン太陽電池セル。
本発明の導電性ペースト組成物によれば、導電性ペースト組成物中の銀粉末の含有量が60質量%以下(低銀化)の場合でも、これを用いてシリコン基板の表面に電極を形成後、電極と外部との電気的接続における、はんだ付け後の密着強度に優れる。よって、例えば電極とインターコネクタ材とをはんだ付けした場合に優れた密着強度が確保できる。
シリコン基板の表面にパッシベーション膜(及び/又は反射防止膜)を介して本発明の導電性ペースト組成物を用いて電極を形成する工程の一態様を示すフロー図である。
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書において、「~」で示される範囲は特に説明する場合を除き、「以上、以下」を意味する。
本発明の導電性ペースト組成物は、銀粉末、ガラス粉末及び有機ビヒクルを含有し、
前記有機ビヒクルは有機ポリマーと溶剤とを含有し、前記銀粉末に対する前記有機ポリマーの体積比が0.25以上0.40以下である、
ことを特徴とする。
上記特徴を有する本発明の導電性ペースト組成物によれば、導電性ペースト組成物中の銀粉末の含有量が60質量%以下(低銀化)の場合でも、これを用いてシリコン基板の表面に電極を形成後、電極と外部との電気的接続における、はんだ付け後の密着強度に優れる。よって、例えば電極とインターコネクタ材とをはんだ付けした場合に優れた密着強度が確保できる。
以下、導電性ペースト組成物を構成する各成分について説明する。
(銀粉末)
本発明の導電性ペースト組成物は導電性粉末として銀粉末を用いる。つまり、本発明の導電性ペースト組成物を用いて形成される電極はいわゆる銀電極である。
銀粉末の形状は特に制限されず、例えば、球状、フレーク(鱗片)状が挙げられる。この中でも、本発明の効果が得られ易く、且つ得られる電極の強度の点で有利である観点から球状であることが好ましい。
ここで、球状とは、長径/短径の比率が2以下の粒子の形状をいう。また、フレーク状とは、長径/短径の比率が2超過の形状をいう。
銀粉末の長径及び短径は、走査型電子顕微鏡(SEM)から得られる画像に基づいて求めることができる。「長径」とは、SEMにより得られた粒子画像において、銀粉末の略重心を通過する線分のうち最も距離の長いものを指す。「短径」とは、SEMにより得られた粒子画像において、銀粉末の略重心を通過する線分のうち最も距離の短いものを指す。
また、上記画像において任意に100個の銀粉末を選択し、上記100個の銀粉末の長径を測定し、上記100個の銀粉末の長径から算出された平均値を、銀粉末の長径の平均(平均値)とする。銀粉末の短径の平均についても同様である。
銀粉末の平均粒子径(D50)は限定的ではないが、本発明の効果が得られ易く、且つ得られる電極の強度の点で有利である観点から、2.0μm以下であることが好ましく、1.0μm以下であることがより好ましい。また、ナノ銀と呼ばれる平均粒子径(D50)が数十nmの銀粉末を使用することができる。ナノ銀の形状は特に制限されないが例えば球状のものが挙げられる。よって、銀粉末の平均粒子径(D50)としては、数十nm~2.0μm以下の範囲で設定することが好ましい。
銀粉末の平均粒子径(D50)は、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて体積基準の粒度分布を測定することにより求められる、このようなレーザー回折式粒度分布測定装置としては、例えば、マイクロトラック・ベル社製のレーザー回折散乱式粒子径分布測定装置「マイクロトラックMT3000IIシリーズ」が挙げられる。
フレーク状銀粉末の長径(横幅)は、本発明の効果が得られ易く、且つ得られる電極の強度の点で有利である観点から、平均2.0μm以下であることが好ましく、1.0μm以下であることがより好ましい。
フレーク状銀粉末の短径(厚さ)は、本発明の効果が得られ易く、且つ得られる電極の強度の点で有利である観点から、平均1.0μm未満であることが好ましく、0.1μm以下であることがより好ましい。
フレーク状銀粉末としては、例えば、短径(厚さ)の平均(平均値)が数十nm(例えば、10~90nm)であり、長径(横幅)の平均が0.3~6μmである銀粉末が好適ものとして挙げられる。
フレーク状銀粉末の市販品としては、例えば、トクセン工業株式会社より市販されている商品名N300等が挙げられる。
本発明の導電性ペースト組成物中の銀粉末の含有量は限定的ではないが、近年の低銀化の要請から銀粉末の含有量を60質量%以下に設定した場合でもはんだ付け後の密着強度に優れるという効果を確保することができる。本発明の効果を効率的に得るという観点では導電性ペースト組成物中の銀粉末の含有量は49質量%以下がより好ましく、銀粉末の含有量の下限値としては40質量%程度である。
(ガラス粉末)
ガラス粉末は、導電性材料(本発明では銀粉末)とシリコンとの反応、及び、導電性材料自身の焼結を助ける作用があるとされている。
ガラス粉末としては特に限定されず、例えば、太陽電池セルの電極層を形成するために使用されているペースト組成物に含まれる公知のガラス成分とすることができる。ガラス粉末の具体例としては、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、バナジウム(V)、ホウ素(B)、シリコン(Si)、スズ(Sn)、リン(P)及び亜鉛(Zn)からなる群から選択される少なくとも一種が挙げられる。また、鉛を含むガラス粉末、又は、ビスマス系、バナジウム系、スズ-リン系、ホウケイ酸亜鉛系、アルカリホウケイ酸系等の無鉛のガラス粉末を用いることができる。
具体的にガラス粉末は、B、Bi、ZnO、SiO、Al、BaO、PbO、CaO、SrO、V、Sb、WO、P及びTeOからなる群より選ばれる少なくとも1種の成分を含むことができる。これらの中でも、本発明の効果が得られ易く、且つ入手し易いという観点からZnO及び/又はPbOが好ましく、PbOがより好ましい。なお、ガラス粉末がZnO及び/又はPbOを含む場合には、更にB及び/又はSiOを含むことが好ましく、ガラス粉末がPbOを含む場合には、更にSiOを含むことが好ましい。
ガラス粉末の軟化点は、例えば、750℃以下とすることができる。ガラス粉末に含まれる粒子の平均粒子径は、例えば、1~3μmとすることができる。
本発明の導電性ペースト組成物中のガラス粉末の含有量は限定的ではないが、0.5~10質量%が好ましく、1~5質量%がより好ましい。この場合、シリコン基板及びパッシベーション膜(及び/又は反射防止膜)との密着性が良好となり、また、電気抵抗も増大しにくい。更にガラス粉末の含有量は、銀粉末100質量部に対して0.1~10質量部であることが好ましく、0.5~5.0質量%であることがより好ましい。
(有機ビヒクル)
有機ビヒクルは、有機ポリマー(バインダー)及び溶剤を含有し、必要に応じて更に各種添加剤を含有することができる。
溶剤は、公知の種類が使用可能であり、具体的には、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。溶剤の使用量は、導電性ペースト組成物の塗布性などを考慮して当該分野で標準的な使用量の範囲で適宜設定できる。
各種添加剤としては、例えば、酸化防止剤、腐食抑制剤、消泡剤、増粘剤、タックファイヤー、カップリング剤、静電付与剤、重合禁止剤、チキソトロピー剤、沈降防止剤等を使用することができる。具体的には、例えば、ポリエチレングリコールエステル化合物、ポリエチレングリコールエーテル化合物、ポリオキシエチレンソルビタンエステル化合物、ソルビタンアルキルエステル化合物、脂肪族多価カルボン酸化合物、燐酸エステル化合物、ポリエステル酸のアマイドアミン塩、酸化ポリエチレン系化合物、脂肪酸アマイドワックス等を使用することができる。
有機ポリマー(樹脂又は重合体)としては公知の種類が使用可能であり、エチルセルロース、セルロースエステル、ニトロセルロース、ポリビニールブチラール、フェノール樹脂、メラニン樹脂、ユリア樹脂、キシレン樹脂、アルキッド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、フラン樹脂、ウレタン樹脂、イソシアネート化合物、シアネート化合物等の熱硬化樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンオキサイド、ポリスルフォン、ポリイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリ4フッ化エチレン、シリコン樹脂、ロジン系樹脂等が挙げられる。これらの有機ポリマーは単独又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
有機ビヒクルに含まれる有機ポリマーの含有量は、前記銀粉末に対する有機ポリマーの体積比(つまり、有機ポリマー/銀粉末)が0.25以上0.40以下となる含有量であればよいが、当該体積比は0.3以上0.4以下であることがより好ましい。
(銅化合物)
本発明の導電性ペースト組成物は、前記銀粉末、前記ガラス粉末及び前記有機ビヒクルに加えて、必要に応じて銅化合物を含有することが好ましい。
銅化合物を含有する場合には、銅は酸化数(例えば1価又は2価)を有するため、導電性ペースト組成物を用いてパッシベーション膜(及び/又は反射防止膜)を介してシリコン基板の表面に電極を形成する場合において、焼成時にガラス粉末がパッシベーション膜(及び/又は反射防止膜)に対して作用する前に銅化合物と反応し、ガラス粉末によるパッシベーション膜(及び/又は反射防止膜)への作用を緩和し得ると推測される。また、銅化合物を含有する場合には、形成された電極と外部とを電気的接続する際のはんだ付け時に電極とはんだとの合金化の程度を適度に制御し、電極とはんだとの密着強度の向上に寄与するものと推測される。
銅化合物としては上記作用が得られるものであれば限定的ではないが、例えば銅(II)アセチルアセトナート、ネオデカン酸銅(II)、酸化銅(I)、酸化銅(II)、ビス(8-キノリノラト)銅(II)、ビス(トリフェニルホスフィン)銅テトラヒドロボレート及びトリフロロメタンスルホン酸銅(II)からなる群から選択される少なくとも一種を好適に用いることができる。これらの中でも、銅化合物の導電性ペーストへの分散性の観点からは酸化銅(I)、酸化銅(II)、銅(II)アセチルアセトナート等の少なくとも一種が好ましい。
銅化合物の含有量は、上記効果を得る観点から、銀粉末100質量部に対して0.1質量部以上1.0質量部以下であることが好ましい。
本発明の導電性ペースト組成物は、結晶系シリコン太陽電池セルの電極形成用の導電性ペースト組成物として有用である。つまり、本発明の導電性ペースト組成物は、例えば、図1に例示されるようにシリコン基板1(シリコン半導体基板1)に任意にパッシベーション膜2(及び/又は反射防止膜2)を積層した後、スクリーン印刷などの手法により本発明の導電性ペースト組成物3を電極形状に印刷し、次いで800℃程度の大気中で焼成することにより電極4(銀電極4)を形成することができる。シリコン基板、パッシベーション膜(及び/又は反射防止膜)、スクリーン印刷、焼成等の材料及び条件については、結晶系シリコン太陽電池セルの分野において公知又は常用されているものをそのまま使用することができる。本発明は、本発明の導電性ペースト組成物を用いて形成した電極を備えた結晶系シリコン太陽電池セルの発明についても包含する。
以下に実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
実施例1
平均粒子径(D50)0.5μmの銀粉末(比重10.5)100質量部と、PbO-B-SiO=70/10/20(質量%)のガラス粉末1.0質量部とを、エチルセルロース(有機ポリマー:比重1.12)4.0質量部をターピネオール95質量部に溶解した有機ビヒクルと混合し、既知の分散装置(ディスパー)を用いて導電性ペースト組成物を調製した。なお、実施例1における銀粉末に対する有機ポリマーの体積比は0.38であった。
評価用の試験体を次のように製作した。
まず、図1の(A)に示す、p型の単結晶シリコンからなるシリコン基板を準備した(基板:6inch、厚み160μm、抵抗率2Ω・cm)。
次に図1の(B)に示すように、プラズマCVD法によって、窒化ケイ素を主成分とする反射防止膜2を形成した。
次に図1の(C)に示すように、導電性ペースト組成物3を、反射防止膜2を介してシリコン基板1の表面上に、スクリーン印刷機を用いて、印刷幅が1.5mmとなるように印刷した。
印刷性の評価においては、スクリーン版上における導電性ペースト組成物の展開性を外観観察により評価した。評価基準としては、導電性ペースト組成物をスクリーン上に塗り広げる際に、
かすれが生じ難く均一に広がったものを○
かすれが生じたものを×
と評価した。
その後、800℃に設定した赤外ベルト炉を用いて焼成した。この焼成により、図1の(D)に示すように、電極4を形成し、引っ張り強度測定用の焼成基板を製作した。
はんだ付け後の密着強度(引張強度)の評価のために、インターコネクト用の銅リボン(幅1.0mm)を、予めフラックスを塗布した電極4上に、270℃の温度で3秒間はんだ付けすることにより、試験試料を作成した。
引張強度の測定においては、東洋精機社製、ストログラフVGSを用いて、試験試料に対して180度方向に120mm/minで引っ張ることで測定を行った。
なお、引張強度が2.0N/mmより大きい場合には、十分に実使用に耐える良好な引張強度であるといえる。
実施例2
エチルセルロース(比重1.12)3.8質量部をターピネオール95.2質量部に溶解した有機ビヒクルを用いた以外は、実施例1と同様とした。
実施例3
エチルセルロース(比重1.12)3.2質量部をターピネオール95.8質量部に溶解した有機ビヒクルを用いた以外は、実施例1と同様とした。
実施例4
エチルセルロース(比重1.12)2.7質量部をターピネオール96.3質量部に溶解した有機ビヒクルを用いた以外は、実施例1と同様とした。
実施例5
ポリビニルブチラール(比重1.10)4.0質量部をターピネオール95.0質量部に溶解した有機ビヒクルを用いた以外は、実施例1と同様とした。
実施例6
エチルセルロース(比重1.12)3.8質量部をターピネオール94.7質量部に溶解した有機ビヒクルを用い、銅化合物として酸化銅(II)を0.5質量部添加した以外は、実施例1と同様とした。
比較例1
エチルセルロース(比重1.12)2.5質量部をターピネオール96.5質量部に溶解した有機ビヒクルを用いた以外は、実施例1と同様とした。
比較例2
エチルセルロース(比重1.12)4.5質量部をターピネオール94.5質量部に溶解した有機ビヒクルを用いた以外は、実施例1と同様とした。
比較例3
ポリビニルブチラール(比重1.10)5.0質量部をターピネオール94.0質量部に溶解した有機ビヒクルを用いた以外は、実施例1と同様とした。
各実施例及び比較例の条件及び試験結果を下記表1に示す。
Figure 0007433776000001
表1の結果から分かる通り、銀粉末に対する有機ポリマーの体積比を0.25以上0.40以下に設定することにより、良好な印刷性と2N/mm以上の引張強度(すなわち、はんだ付け後の良好な密着強度)が両立できることが分かる。
1:シリコン基板
2:パッシベーション膜(及び/又は反射防止膜)
3:ペースト組成物
4:電極

Claims (5)

  1. 導電性粉末、ガラス粉末及び有機ビヒクルを含有する導電性ペースト組成物であって、
    前記導電性粉末は銀粉末のみからなり、
    前記有機ビヒクルは有機ポリマーと溶剤とを含有し、前記銀粉末に対する前記有機ポリマーの体積比が0.25以上0.40以下であり、
    前記導電性ペースト組成物中の前記銀粉末の含有量が40質量%以上50質量%以下であり、
    結晶系シリコン太陽電池セルの製造において、前記導電性ペースト組成物を用いて電極を形成した後、前記電極と外部との電気的接続における、はんだ付け後の引張強度が2.0N/mmより大きい、
    ことを特徴とする、導電性ペースト組成物。
  2. 銅化合物を更に含有する、請求項1に記載の導電性ペースト組成物。
  3. 前記銅化合物は、銅(II)アセチルアセトナート、ネオデカン酸銅(II)、酸化銅(I)、酸化銅(II)、ビス(8-キノリノラト)銅(II)、ビス(トリフェニルホスフィン)銅テトラヒドロボレート及びトリフロロメタンスルホン酸銅(II)からなる群から選択される少なくとも一種である、請求項2に記載の導電性ペースト組成物。
  4. 前記銀粉末100質量部に対して前記銅化合物を銅換算で0.1質量部以上1.0質量部以下含有する、請求項2又は3に記載の導電性ペースト組成物。
  5. 請求項1~のいずれかに記載の導電性ペースト組成物を用いて形成した電極を備えた結晶系シリコン太陽電池セル。
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