JP7431688B2 - 歩廊構造及び歩廊桁 - Google Patents

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Description

この発明は、橋梁等の各種施設に用いられる歩廊構造及び歩廊桁に関するものである。
一般に、道路や鉄道等の橋梁には、点検や補修、その他各種の作業を行うために作業者用の通路が設けられている。この通路は歩廊と呼ばれ、例えば、橋梁の桁下に吊るして固定される歩廊、あるいは、桁の側方に突出して固定される歩廊等がある。また橋梁以外にも、工場や倉庫、トンネル等各種施設においても歩廊が設置される場合もある。これらの歩廊は、キャットウォークと呼ばれる場合もある。従来の歩廊は、鋼製の部材で構成されるものが一般的であったが、近年は樹脂製、特に繊維強化樹脂製(FRP製)の部材を用いた歩廊が増えている。
樹脂製の歩廊構造として、例えば、特許文献1に記載されたものがある。この歩廊構造は、橋梁に設けられる歩廊桁と、その歩廊桁に立設された支柱と、支柱間に掛け渡された手摺とで構成されている。歩廊桁は、表面部と裏面部と、その表面部と裏面部とを結ぶ両側の側面部とからなる中空の箱桁形状を成し、さらに幅方向の少なくとも1箇所に表面部と裏面部とを結ぶリブを有している繊維強化樹脂製の一体成形品である。この歩廊桁の表面部が、作業者が踏む歩行面を構成している。
特開2018-197458号公報
ところで、一般に、橋梁やトンネル等の各種構造物では、送電用や通信用のケーブル、あるいは、ガスや水等の流体を移送するために管体等、各種のライフライン等に関わる長尺状部材を添架している例が多数みられる。例えば、橋梁では、主桁の長手方向に沿って添架管路を張り出して固定し、その添架管路内にケーブル等の必要な設備を挿通している。
しかし、橋梁等の構造物に添架管路を設置することは、荷重の増大をもたらすので、構造物の大型化につながるという問題がある。また、添架管路の設置は美観を損なうという問題もある。さらに、添架管路内に、ケーブルや管体等の長尺状の部材を挿通する作業は、添架管路の一方側から他方側へ向かって片押しで部材を延々と押し込む、又は、いずれかの側から部材を延々と引っ張る作業を伴い、多大な労力と多大な時間を要するという問題もある。
そこで、この発明の課題は、橋梁等の各種施設にケーブルや管体等の長尺状部材を添架するに際して、その施工を容易にするとともに、美観を損なわないようにすることである。
上記の課題を解決するため、この発明は、複数の支持部材間に掛け渡される樹脂製の歩廊桁を用いた歩廊構造において、前記歩廊桁は第1部材と前記第1部材に着脱可能に固定される第2部材とを備え、前記第1部材は基盤部と前記基盤部から上方へ立ち上がる複数の壁部とを備え、前記第2部材は複数の前記壁部の上端間の開口部を閉じる連結部を備え、前記第2部材は前記第1部材に対して嵌合固定である歩廊構造を採用した。
ここで、前記開口部は、前記第1部材における前記壁部が伸びる長手方向の全長に亘って設けられている構成を採用することができる。
また、前記第1部材と前記第2部材とは、互いに設けられた凹部と凸部とが係合することによって抜け止めされている構成を採用することができる。
さらに、前記凹部は前記壁部の側面に設けられ、前記凸部は前記連結部から下方へ突出して設けられている構成を採用することができる。
これらの各態様において、前記壁部は、前記基盤部に対して着脱可能である構成を採用することができる。
また、これらの各態様において、前記壁部間における前記基盤部の上面が、摩擦低減剤を含んだ材質によって形成された低摩擦部で構成されていてもよい。
さらに、前記壁部間における前記基盤部の上面に、前記壁部が伸びる長手方向に沿って断続的に突出部が設けられていてもよい。
これらの各態様において、前記歩廊桁は、前記基盤部、前記壁部及び前記連結部で囲まれた収容空間を備え、前記歩廊桁の端部における前記収容空間の開口が閉塞部材によって閉じられている構成を採用することができる。
これらの各態様において、前記歩廊桁は、前記基盤部、前記壁部及び前記連結部で囲まれた収容空間を備え、前記収容空間内にケーブル又は管体からなる長尺状部材が収容され、前記長尺状部材は、前記歩廊桁の端部における前記収容空間の開口を挟んで内外に連続し内部の収容物本体を保護する被覆部材を備えている構成を採用することができる。
これらの各態様からなる歩廊構造、あるいは、その歩廊構造で用いられる歩廊桁を採用することで、橋梁等の各種施設にケーブルや管体等の長尺状部材を添架するに際して、その施工を容易にでき、美観を損なわないようにできる。
この発明は、橋梁等の各種施設にケーブルや管体等の長尺状部材を添架するに際して、その施工を容易にするとともに、美観を損なわないようにできる。
一実施形態の歩廊構造を示す斜視図 図1の歩廊構造の側面図 図1の歩廊構造に用いられる歩廊桁の横断面図 歩廊桁を分解した状態の横断面図 歩廊桁にケーブルを挿通した状態を示す斜視図 歩廊桁にケーブルを挿通した状態を示す横断面図 歩廊桁にケーブルを挿通した状態を示す斜視図 他の実施形態の歩廊構造を示す横断面図 さらに他の実施形態の歩廊構造を示す縦断面図 さらに他の実施形態の歩廊構造を示す横断面図
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。この実施形態の歩廊構造1は、図1及び図2に示すように、複数の支持部材5間に掛け渡される樹脂製の歩廊桁10を用いたものである。支持部材5は、横方向に配置された梁材(以下、梁材5と称する)で構成されている。また、歩廊桁10には、上下方向に配置された支柱(以下、支柱4と称する)が固定され、支柱4,4間には手摺3が掛け渡されている。また、梁材5は橋梁のいずれかの箇所に固定されている。
支柱4は、2つの帯状部材を直角に連結した形状からなる断面L字状の部材であり、その直角に連結された帯状部材のうち、一方の側の帯状部材の下端部が歩廊桁10の側面部に当接して、ボルトとナットからなる締結部材4aによって歩廊桁10の側面部に締結されている。また、梁材5は、同じく断面L字状の部材であり、歩廊桁10の下面部に当接して、ボルトとナットからなる締結部材5aによって歩廊桁10の下面部に締結されている。なお、歩廊桁10と梁材5や支柱4との接続構造は自由であるので、この実施形態以外の態様であってもよい。また、梁材5が支柱4の下端に連結されていてもよい。
歩廊桁10の構成は、主たる部材を構成する第1部材11と、第1部材11に着脱可能に固定される第2部材12とを備えている。この歩廊桁10上を作業者が歩行できるようになっており、各種点検、作業用の歩行部2を構成している。歩廊桁10の第1部材11及び第2部材12は、それぞれ繊維強化樹脂(FRP)で形成されている。
図3に示すように、第1部材11は、横方向に配置されるフラットな基盤部11aと、基盤部11aから上方へ立ち上がる複数の壁部11b,11d,11eとを備えている。壁部11b,11d,11eは、横方向に並列して互いに平行に設けられている。壁部11b,11d,11eが並列する横方向を、以下、幅方向と称する。また、歩廊桁10における壁部11b,11d,11eが伸びる長手方向を、以下、単に長手方向と称する。
第1部材11の幅方向両端に設けられた壁部11bは、側壁部(以下、側壁部11bと称する)を構成している。また、両側の側壁部11b,11bに隣接してそれぞれ壁部11dが設けられて、中間壁部(以下、中間壁部11dと称する)を構成している。さらに、2つの中間壁部11d,11dの間に壁部11eが設けられて、立上がり壁部(以下立上り壁部11eと称する)を構成している。側壁部11bの上端と中間壁部11dの上端との間は、天板部11cで結ばれて閉塞している。これにより、閉塞された長手状の収容空間a,dが形成される。また、中間壁部11dの上端と立上がり壁部11eの上端との間は長手状の開口部となっている。この開口部は、第1部材11の長手方向の全長に亘って設けられている。
第2部材12は、中間壁部11dの上端と立上がり壁部11eの上端との間の開口部を閉じる連結部12aを備えている。第2部材12は、第1部材11に対して嵌合固定されるようになっており、これにより、開閉自在の長手状の収容空間b,cが形成される。図4は、第1部材11と第2部材12とを分離した状態を示している。
このように、歩廊桁10を中空構造として、その内部に収容空間a,b,c,dを形成したことにより、ケーブルや管体等の長尺状部材Aを橋梁等の各種施設に添架する際に、この収容空間a,b,c,dを活用できる。このため、従来のような添架管路の設置を省略することができ、荷重の低減と構造物の大型化の防止、さらには添架管路の省略による美観の向上も実現できる。
また、第2部材12は、第1部材11に対して着脱可能である。第2部材12を第1部材11に対して嵌合固定すれば、連結部12aによって開口部が閉じられる。したがって、ケーブルや管体等の長尺状部材Aを添架する、又は、点検する際には、開口部を開放した状態で長尺状部材Aを収容空間b,c内に上方から差し入れ、又は点検し、その後、第2部材12を第1部材11に嵌合固定して開口部を閉塞すればよい。これにより、長尺状部材Aを片押しで延々と押し込んだり、長尺状部材Aをいずれかの側から延々と引っ張る作業が不要となり、作業の労力と作業時間を低減できる。
また、第1部材11と第2部材12との嵌合固定は、図3及び図4に示すように、互いに設けられた嵌合凹部(凹部)11fと嵌合凸部(凸部)12bとが係合することによって抜け止めされている。このため、意に反して第1部材11と第2部材12の嵌合が外れて、開口部が開放されてしまう事態を防止できる。この実施形態では、凸部12bは第2部材12側の連結部12aから下方へ突出して設けられており、また、凹部11fは第1部材11側の中間壁部11dの上端付近の側面に設けられている。このため、連結部12aは、中間壁部11d,11dの間で突っ張るように固定されるので、第1部材11と第2部材12との嵌合固定がより強固である。凸部12bが、連結部12aの幅方向両端にあることで、このような効果が期待できる。なお、天板部11cを省略し、凹部11fを側壁部11bに設けることで、幅方向端部の収容空間a,dを開閉自在とすることもできる。すなわち、開閉自在に設定される収容空間b,cは、基盤部11a、壁部11d,11e及び連結部12aで囲まれて構成され、常に閉塞状態に設定される(開閉自在でない)収容空間a,dは、基盤部11a、壁部11b,11d及び天板部11cで囲まれて構成されている。
また、この実施形態では、第1部材11側の立上がり壁部11eの上端を凸部とし、第2部材12側の連結部12aに、凸部が係合する凹部を設けている。このように、凹部を第2部材12側に、凸部を第1部材11側に設けてもよい。また、この実施形態の凹部は、第2部材12側の連結部12aの幅方向中央に2つの突起12cを形成し、その突起12c,12c間を溝部12dからなる凹部としているが、突起12cによらず連結部12aの表面に、周囲よりも板厚が薄くなるように凹む凹部を形成してもよい。
さらに、この実施形態では、第1部材11は、側壁部11b、中間壁部11d、立上がり壁部11e、天板部11c、凹部11f等が、それぞれ長手方向の全長に亘って設けられている。また、第2部材12は、連結部12a、凸部12b等が、それぞれ長手方向の全長に亘って設けられている。このため、第1部材11、第2部材12は、それぞれ長手方向全長に亘って同一断面とすることができる。これにより、第1部材11と第2部材12を繊維強化樹脂による一体成形品とする場合に、引抜成形による製造方法を選択できる。引抜成形は、長手方向に強化繊維を配置するのに適した成形方法であるので、長手方向に大きい強度を期待できる。
また、歩廊桁10の上面は、図3に示すように、歩廊桁10の幅方向中心を境に幅方向両側へ向かって下り勾配となっている。このため、上方に覆いが無いような屋外設置の場合においても、雨水等が歩廊桁10の上面に滞留することを防止できる。これにより、歩廊桁10上を歩行する作業者の安全と、収容空間a,b,c,d内への雨水の浸入を防止できる。
他の実施形態を図5に示す。この実施形態において、歩廊桁10の長手方向端部に、収容空間a,b,c,dの開口を閉じる閉塞部材14が設けられている。歩廊桁10は長手方向に一定の長さを有し、その歩廊桁10が長手方向に複数並列して設置されるのが通常である。例えば、この実施形態のように、橋梁の直下に設けられる歩廊の場合は、その橋梁の橋軸方向のほぼ全長に亘って歩廊が設けられる場合が多い。このとき、複数連続して設けられる歩廊桁10のうち、端部の歩廊桁10における収容空間a,b,c,dの開口の処理が問題となる。収容空間a,b,c,dの開口が開放されていると、設置場所によっては異物の侵入や小動物の侵入が危惧される場合があるからである。このため、図5に示すように、端部の歩廊桁10には、収容空間a,b,c,dの開口を閉じる閉塞部材14を設けることが有効である。この閉塞部材14は、長手方向に隣り合う歩廊桁10同士の間に、大きな隙間w(図2参照)がある場合にも用いることができる。
閉塞部材14は、収容空間a,b,c,dの開口の形状よりもやや小さい形状を有する基部14bと、その基部14bの縁から立ち上がる押え部14aとを備えている。押え部14aと壁部11b,11d,11eとが当接して、ボルトとナットからなる締結部材14cによって歩廊桁10に締結されている。押え部14aは、基部14bの対向する縁にそれぞれ設けられているので、両側の押え部14a,14aで壁部間を突っ張ることで歩廊桁10への締結が強固である。開口の内面と閉塞部材14の縁とは接しているか、あるいは、僅かな隙間を介して対向している状態なので、収容空間a,b,c,d内への異物や小動物の侵入を阻止できる。また、基部14bには貫通孔14dが設けられているので、長尺状部材Aを外部に引き出すことができる。貫通孔14dの内面と長尺状部材Aとの間の隙間は、封止部材(例えば、ゴム製の環状部材、グロメット等)で塞ぐことができる。
さらに他の実施形態を図6及び図7に示す。この実施形態において、収容空間a,b,c,d内に収容される長尺状部材Aは、少なくとも、その収容空間a,b,c,dの開口を挟んで内外に連続する部分に被覆部材Bを備えている。すなわち、長尺状部材Aは、内部の収容物本体Cを保護するために、その収容物本体Cを覆う被覆部材Bを備えている。このため、長尺状部材Aが損傷してその機能が損なわれるような事態を防止している。ここで、収容物本体Cはこの実施形態では通信用や送電用のケーブルであるが、ガスや水等の流体を移送する管体である場合もある。また、被覆部材Bには、例えば、屈曲自在の可撓性のある素材からなる筒状部材(例えば、ビニル被覆SUS製フレキシブル管等)を用いることもできるし、それ以外にも、例えば、ウレタンやグラスウール等によって収容物本体Cを覆うことで被覆部材Bとしてもよい。被覆部材Bは、開口付近のみならず開口から収容空間a,b,c,d内に続く所要延長、あるいは、収容空間a,b,c,d内の全長に亘って設けてもよく、また、収容空間a,b,c,d外では、地上側の施設(例えば、地盤に埋設された地中管や共同溝等)に入り込むまでの部分、すなわち、施設の外部に露出する部分に設けてもよい。
ここで、図6及び図7では、長尺状部材Aは、基盤部11aを貫通する孔11gを通って収容空間a,b,c,d外に引き出されているが、収容空間a,b,c,dの端部の開口を通って外部に引き出されるようにしてもよい。また、図5に示すように、閉塞部材14を設ける場合は、閉塞部材14の貫通孔14dを通って外部に引き出すこともできる。
さらに他の実施形態を図8に示す。この実施形態は、立上がり壁部11eを、基盤部11aに対して着脱可能にしたものである。このように、立上がり壁部11eを基盤部11aに着脱自在とすることで、例えば、1つの収容空間を2つに分割したり、あるいは、隣り合う2つの収容空間を1つに統合することができる。長尺状部材Aは、その管理者毎に異なる空間に配置されていることが望ましいため、壁部を着脱可能とすることで、空間数を増やすことが容易になる。また、ある管理者の管轄にある長尺状部材Aの収容数が増えた場合に、空間の断面積を大きくすることができる。このように、着脱自在の立上がり壁部11eを採用すれば、長尺状部材Aの種別や本数、配置に関して柔軟な対応が可能となる。
この実施形態では、立上がり壁部11eの下端に上部よりもやや断面を拡大した係止凸部11kを設け、基盤部11aには、係止凸部11kが嵌る係止凹部11iを設けている。この構成により、立上がり壁部11eの着脱に工具等が必要なく、その作業が容易である。また、この実施形態の係止凹部11iは、第1部材11側の基盤部11aに2つの突起11h、11hを形成し、その突起11h,11h間を溝状の係止凹部11iとしているが、突起11hによらず基盤部11aの表面に、周囲よりも板厚が薄くなるように凹む係止凹部11iを形成してもよい。また、係止凸部11kと係止凹部11iは、上方から下方に向かうにつれて距離が離れるテーパ面11m,11jからなる側面で接しているので、係止凸部11kと係止凹部11iとの抜け止めが図られている。係止凸部11kと係止凹部11iは、それぞれ第1部材11、第2部材12の長手方向全長に亘って同一の断面で形成されていれば、前述の例と同様に引抜成形による製造方法を採用できる。
さらに他の実施形態を図9に示す。この実施形態は、収容空間a,b,c,dの底面、すなわち、壁部11b,11d,11e間における基盤部11aの上面が、摩擦低減剤を含んだ材質によって形成された低摩擦部16を備えている構成である。低摩擦部16を備えることで、長尺状部材Aを収容空間a,b,c,dに収容させる際に、その長尺状部材Aとの基盤部11aの上面との摩擦が少なくなり、長尺状部材Aを軽やかな力で移動することができる。ここで、摩擦低減剤を含んだ材質とは、例えば、マイカ(雲母)やフッ素系添加剤を含んだ素材を採用したものである。
また、図9の実施形態では、収容空間a,b,c,dの底面、すなわち、壁部11b,11d,11e間における基盤部11aの上面に、長手方向に沿って断続的に複数の突出部15が設けられているので、長尺状部材Aと基盤部11aの上面との接触面積を減らし、互いの間に生じる摩擦をさらに低減できる。突出部15は、収容空間a,b,c,dの幅方向全長に設けられていることが望ましい。ここで、低摩擦部16は、図9に示すように、突出部15の表面にのみ設けられていてもよいが、収容空間a,b,c,dの底面全域に低摩擦部16を設けてもよい。また、突出部15を備えず収容空間a,b,c,dの底面がフラット面である場合は、収容空間a,b,c,dの底面全域に低摩擦部16を設けることが望ましい。
さらに他の実施形態を図10に示す。この実施形態は、第1部材11と第2部材12との嵌合固定に際し、嵌合凹部(凹部)11fと嵌合凸部(凸部)12bとが係合するのに加え、さらに、第2部材12側に係合爪(凸部)18を、第1部材11側に係合爪18が係合される係合凹部(凹部)17を備えたものである。このため、第1部材11と第2部材12との抜け止めがより確実である。なお、第1部材11側に係合爪18を、第2部材12側に係合凹部17を備えた構成としてもよい。
ところで、中空の歩廊桁10内の空間を、複数の収容空間a,b,c,dに仕切る壁部11b,11d,11eに関し、その壁部11b,11d,11eの一部に切り欠きを設けてもよい。すなわち、壁部11b,11d,11eを第1部材11の長手方向全長に設けるのではなく、壁部11b,11d,11eを長手方向に沿って断続にすることもできる。長尺状部材Aは、場合によってはその一部に断面が大きい拡径部(例えば、ケーブルの接続端子等)を備えている場合があるため、壁部11b,11d,11eの一部に切り欠きがあれば、このような拡径部も収容空間a,b,c,d内に収容可能である。切り欠きは、第1部材11の成形時に同時に形成されるようにしてもよいが、一旦、長手方向全長に亘る連続的な壁部を成形した後、切削、切断加工により切り欠きを形成してもよい。
上記の実施形態では、中間壁部11dの上端と立上がり壁部11eの上端との間は、長手方向全長に亘って開口部となっているが、この開口部は、第1部材11の長手方向の一部であってもよい。開口部がない部分は、中間壁部11dの上端と立上がり壁部11eの上端との間が天板部11cで閉塞される。ただし、開口部の延長が長いほど、長尺状部材Aの収容作業は容易である。また、長尺状部材Aを収容する収容空間a,b,c,dは、第2部材12の着脱によって開閉自在の収容空間b,cには限定されず、開口部を有さない四方が閉塞された収容空間a,dに収容してもよい。すなわち、長尺状部材Aを収容する収容空間a,b,c,dは、自由に選択できる。また、第2部材12の着脱によって開閉自在の開口部を有する収容空間a,b,c,dは自由に選択できるので、この実施形態のように、一部の収容空間b,cのみを開閉自在とする形態には限定されず、全ての収容空間a,b,c,dを開閉自在としてもよい。
上記の実施形態では、歩廊桁10を支持する支持部材5を横方向の梁材5としたが、この実施形態には限定されず、歩廊桁10を支持する支持部材を、例えば、上下方向の支柱4のみとしてもよいし、支柱4と梁材5の両方としてもよい。また、この実施形態では、歩廊桁10を用いた歩廊構造1を橋梁の歩廊として採用したが、橋梁以外にも、工場や倉庫、トンネル等各種施設における歩廊にも採用可能である。また、歩廊桁10は、繊維強化樹脂(FRP)以外にも、各種の樹脂素材で形成することができる。
1 歩廊構造
2 歩行部
3 手摺
4 支持部材(支柱)
5 支持部材(梁材)
10 歩廊桁
11 第1部材
11a 基盤部
11b 壁部(側壁部)
11c 天板部
11d 壁部(中間壁部)
11e 壁部(立上り壁部)
11f 嵌合凹部(凹部)
12 第2部材
12a 連結部
12b 嵌合凸部(凸部)
12c 突起
12d 溝部
13 補強部材
14 閉塞部材
15 突出部
16 低摩擦部
a,b,c,d 収容空間
A 長尺状部材
B 被覆部材
C ケーブル(収容物本体)

Claims (10)

  1. 複数の支持部材(5)間に掛け渡される樹脂製の歩廊桁(10)を用いた歩廊構造において、
    前記歩廊桁(10)は第1部材(11)と前記第1部材(11)に着脱可能に固定される第2部材(12)とを備え、
    前記第1部材(11)は基盤部(11a)と前記基盤部(11a)から上方へ立ち上がる複数の壁部(11b,11d,11e)とを備え、
    前記第2部材(12)は複数の前記壁部(11b,11d,11e)の上端間の開口部を閉じる連結部(12a)を備え、
    前記第2部材(12)は前記第1部材(11)に対して嵌合固定である歩廊構造。
  2. 前記開口部は、前記第1部材(11)における前記壁部(11b,11d,11e)が伸びる長手方向の全長に亘って設けられている請求項1に記載の歩廊構造。
  3. 前記第1部材(11)と前記第2部材(12)とは、互いに設けられた凹部(11f,17)と凸部(12b,18)とが係合することによって抜け止めされている請求項1又は2に記載の歩廊構造。
  4. 前記凹部(11f)は前記壁部(11b,11d,11e)の側面に設けられ、前記凸部(12b)は前記連結部(12a)から下方へ突出して設けられている請求項3に記載の歩廊構造。
  5. 前記壁部(11e)は、前記基盤部(11a)に対して着脱可能である請求項1から4のいずれか一つに記載の歩廊構造。
  6. 前記壁部(11b,11d,11e)間における前記基盤部(11a)の上面が、摩擦低減剤を含んだ材質によって形成された低摩擦部(16)で構成されている請求項1から5のいずれか一つに記載の歩廊構造。
  7. 前記壁部(11b,11d,11e)間における前記基盤部(11a)の上面に、前記壁部(11b,11d,11e)が伸びる長手方向に沿って断続的に突出部(15)が設けられている請求項1から6のいずれか一つに記載の歩廊構造。
  8. 前記歩廊桁(10)は、前記基盤部(11a)、前記壁部(11b,11d,11e)及び前記連結部(12a)で囲まれた収容空間(a,b,c,d)を備え、前記歩廊桁(10)の端部における前記収容空間(a,b,c,d)の開口が閉塞部材(14)によって閉じられている請求項1から7のいずれか一つに記載の歩廊構造。
  9. 前記歩廊桁(10)は、前記基盤部(11a)、前記壁部(11b,11d,11e)及び前記連結部(12a)で囲まれた収容空間(a,b,c,d)を備え、前記収容空間(a,b,c,d)内にケーブル又は管体からなる長尺状部材(A)が収容され、前記長尺状部材(A)は、前記歩廊桁(10)の端部における前記収容空間(a,b,c,d)の開口を挟んで内外に連続し内部の収容物本体(C)を保護する被覆部材(B)を備えている請求項1から8のいずれか一つに記載の歩廊構造。
  10. 請求項1から9のいずれか一つの歩廊構造に用いられる歩廊桁(10)。
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