JP7428062B2 - 車両の後部車体構造 - Google Patents

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Description

この発明は、例えばジャッキアップポイントとなるジャッキブラケットを車両後部に備えたような車両の後部車体構造に関する。
自動車などの車両では、例えば、後輪を交換する際、油圧式のガレージジャッキ(フロアジャッキとも言う)で車両後部を持ち上げたのち、サイドシルにリジットラックをかけることで、車両後部を持ち上げた状態を維持している。
このようなガレージジャッキを当接させる部位として、車両後部には、ジャッキアップポイントが設けられている。
例えば、特許文献1には、スペアタイヤパン(スペアタイヤハウス)の前面に車幅方向に延びるクロスメンバが接合された後部車体構造において、ジャッキアップポイントとなるジャッキブラケットが、スペアタイヤパンとクロスメンバとに跨って配設された構造が開示されている。
ところで、ジャッキブラケットには、ガレージジャッキを適切に当接可能な視認性が要求されるだけでなく、ガレージジャッキからの荷重に耐えられる支持剛性が要求される。
しかしながら、特許文献1のように、スペアタイヤパンの前端近傍にジャッキブラケットを設けた場合、リヤオーバーハングが長い車両ほど、車両後端からジャッキブラケットまでの車両前後方向の長さが長くなる。このため、ガレージジャッキをジャッキブラケットに当てるために、作業者が車両後方から車体底部を覗き込んだ際、ジャッキブラケットを視認し難いという問題があった。
さらに、特許文献1では、ジャッキポイントに加わった車両上下方向の荷重が、比較的剛性の低いスペアタイヤパンに作用するため、車両後部を支持するジャッキブラケットの支持剛性が不足するおそれがあった。
このため、特許文献1では、ガレージジャッキをジャッキブラケットに適切に当接させ難いだけでなく、スペアタイヤパンの撓み変形によって、持ち上げられた車体の姿勢が不安定になるおそれがあるため、ジャッキブラケットの視認性と支持剛性とに改善の余地があった。
特開2008-74358号公報
本発明は、上述の問題に鑑み、ジャッキブラケットの視認性と、ジャッキブラケットの支持剛性とを両立して確保できる車両の後部車体構造を提供することを目的とする。
この発明は、車両後部を車両前後方向に延びる左右一対のリヤサイドフレームと、車両下方に向かって凹むとともに、車載部品が収容される収容凹部を有するリヤフロアパネルと、該リヤフロアパネルの車両下方側に配設されたジャッキアップポイントとなるジャッキブラケットとを備えた車両の後部車体構造であって、前記収容凹部の車両前方において、前記左右のリヤサイドフレームの間を前記リヤフロアパネルの下面に沿って車幅方向に連結する前側クロスメンバと、前記左右のリヤサイドフレームにおける後端の間を車幅方向に延びるバンパーレインフォースメントよりも車両前方に離間した位置において、前記収容凹部の下面に沿って前記左右のリヤサイドフレームの間を車幅方向に連結する後側クロスメンバと、車幅方向略中央の位置で車両前後方向に延びて、前記後側クロスメンバを前記前側クロスメンバに連結する連結メンバとを備え、前記ジャッキブラケットは、前記後側クロスメンバと前記連結メンバとに跨って配設されたことを特徴とする。
上記車載部品とは、例えば、スペアタイヤ、パンク修理キット、あるいはオーディオアンプなどリヤフロアパネルに搭載される部品のことをいう。
この発明によれば、車両の後部車体構造は、収容凹部の前端近傍にジャッキブラケットを設けた場合に比べて、ジャッキブラケットをより車両後方の位置に配設することができる。
このため、車両の後部車体構造は、収容凹部の前端近傍にジャッキブラケットを配設した場合に比べて、車両後方から車体底部を覗き込んだ作業者が、ジャッキアップポイントであるジャッキブラケットを容易に視認することができる。
さらに、後側クロスメンバと連結メンバとに跨ってジャッキブラケットが設けられているため、車両の後部車体構造は、ジャッキブラケットに加わる車両上下方向の荷重を、リヤフロアパネルに比べて高剛性な部位で受け止めて、左右のリヤサイドフレームに分散伝達することができる。
加えて、ジャッキブラケットの車両前後方向の長さを確保し易いため、車両の後部車体構造は、車両後部が持ち上がるにつれて増加する車両前方成分の荷重を、ジャッキブラケットで受け止めて、連結メンバにしっかりと伝達することができる。
これにより、車両の後部車体構造は、車両上下方向の荷重に対するジャッキブラケットの支持剛性と、車両前後方向の荷重に対するジャッキブラケットの支持剛性とを確保することができる。
よって、車両の後部車体構造は、ジャッキブラケットの視認性と、ジャッキブラケットの支持剛性とを両立して確保することができる。
またこの発明は、車両後部を車両前後方向に延びる左右一対のリヤサイドフレームと、車両下方に向かって凹むとともに、車載部品が収容される収容凹部を有するリヤフロアパネルと、該リヤフロアパネルの車両下方側に配設されたジャッキアップポイントとなるジャッキブラケットとを備えた車両の後部車体構造であって、前記収容凹部の車両前方において、前記左右のリヤサイドフレームの間を前記リヤフロアパネルの下面に沿って車幅方向に連結する前側クロスメンバと、前記収容凹部の下面に沿って前記左右のリヤサイドフレームの間を車幅方向に連結する後側クロスメンバと、車幅方向略中央の位置で車両前後方向に延びて、前記後側クロスメンバを前記前側クロスメンバに連結する連結メンバと、前記リヤフロアパネルを挟んで前記前側クロスメンバに接合されるとともに、前記左右のリヤサイドフレームの間を車幅方向に連結する車室内クロスメンバとを備え、前記ジャッキブラケットは、前記後側クロスメンバと前記連結メンバとに跨って配設されたことを特徴とする。
この発明によれば、車両の後部車体構造は、前側クロスメンバの剛性を車室内クロスメンバによって向上できるため、前側クロスメンバの荷重伝達効率を向上することができる。
このため、車両の後部車体構造は、ジャッキブラケットから後側クロスメンバに作用した荷重を、連結メンバ、及び前側クロスメンバを介して、左右のリヤサイドフレームに確実に分散伝達することができる。
これにより、車両の後部車体構造は、車両後部がガレージジャッキで持ち上げられた際、後側クロスメンバ、及び連結メンバでジャッキブラケットを確実に支持できるため、ジャッキブラケットの支持剛性を向上することができる。
また、この発明の態様として、サスペンションダンパの上端を支持するダンパ支持部を有するとともに、前記リヤサイドフレームの車両上方側に配設されたサスペンションタワーと、前記ダンパ支持部、及び前記車室内クロスメンバを連結するブレースとを備えてもよい。
この構成によれば、車両の後部車体構造は、車室内クロスメンバとブレースとの協働によって、前側クロスメンバの剛性をより向上できるだけでなく、前側クロスメンバに作用する荷重を、ブレースを介して車体の遠方に伝達することができる。
これにより、車両の後部車体構造は、車両後部がガレージジャッキで持ち上げられた際、後側クロスメンバ、及び連結メンバでジャッキブラケットをより確実に支持できるため、ジャッキブラケットの支持剛性をより向上することができる。
また、この発明の態様として、前記サスペンションタワーの前記ダンパ支持部と、前記サスペンションタワーの車両後方に位置するリヤピラーとを連結するガセット部材を備えてもよい。
この構成によれば、車両の後部車体構造は、前側クロスメンバに作用する荷重を、ガセット部材を介して、車体骨格をなすリヤピラーに伝達することができる。
このため、車両の後部車体構造は、ジャッキブラケットから後側クロスメンバに作用した荷重を、左右のリヤサイドフレームだけでなく、リヤピラーを介して、より車体の遠方に分散伝達することができる。
これにより、車両の後部車体構造は、車両後部がガレージジャッキで持ち上げられた際、後側クロスメンバ、及び連結メンバでジャッキブラケットをより安定して支持できるため、ジャッキブラケットの支持剛性をより確実に向上することができる。
また、この発明の態様として、前記後側クロスメンバの車両後方にサイレンサーを備えてもよい。
この構成によれば、車両の後部車体構造は、車両後部が被衝突物に衝突した際、車両前方へ向けて移動するサイレンサーを、ジャッキブラケットで受け止めることができる。このため、車両の後部車体構造は、例えば、後側クロスメンバよりも車両前方に配置された燃料タンクが、サイレンサーと接触して損傷することを防止できる。
さらに、車両の後部車体構造は、サイレンサーを介して、ジャッキブラケットに作用した車両後方からの衝突荷重を、前側クロスメンバ、及び後側クロスメンバから左右のリヤサイドフレームに分散伝達することができる。
これにより、車両の後部車体構造、ジャッキブラケットの視認性と、ジャッキブラケットの支持剛性とを両立して確保するとともに、後突性能の向上を図ることができる。
また、この発明の態様として、前記連結メンバは、後端に対して前端が車両上方に位置するように傾斜した状態で配設されてもよい。
この構成によれば、車両の後部車体構造は、車両後方から比較的大きな荷重がジャッキブラケットに加わった際、例えば、座屈するように連結メンバを容易に変形させることができる。
このため、車両の後部車体構造は、車両後部に被衝突物が衝突した際、サイレンサーを介して、ジャッキブラケットに作用した衝突荷重を、連結メンバの変形によって吸収することができる。
これにより、車両の後部車体構造は、より後突性能の向上を図ることができる。
また、この発明の態様として、前記連結メンバは、車両前後方向の荷重に対して脆弱な脆弱部を備えてもよい。
上記脆弱部は、連結メンバの下面に設けた開口、あるいはビードなどのことをいう。
この構成によれば、車両の後部車体構造は、車両後方から比較的大きな荷重がジャッキブラケットに加わった際、連結メンバをより容易に変形させることができる。このため、車両の後部車体構造は、車両後部に被衝突物が衝突した際、ジャッキブラケットに作用した衝突荷重を、連結メンバの変形によってより確実に吸収することができる。
よって、車両の後部車体構造は、さらに後突性能の向上を図ることができる。
本発明により、ジャッキブラケットの視認性と、ジャッキブラケットの支持剛性とを両立して確保できる車両の後部車体構造を提供することができる。
車両の車両後部における車室内の外観を示す外観斜視図。 車両の車両後部を底面視で示す底面図。 図2中のA-A矢視断面図。 車両後方下方から見た要部の外観を示す外観斜視図。 ジャッキブラケットの外観を示す外観斜視図。 分解状態におけるジャッキブラケットの外観を示す分解斜視図。
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
本実施形態の車両は、車両後部に設けた荷室の車両下方に位置する車体に、ジャッキアップポイントとなるジャッキブラケットが設けられた車両である。このような車両1の後部車体構造について、図1から図5を用いて説明する。
なお、図1は車両1の車両後部における車室内の外観斜視図を示し、図2は車両1の車両後部の底面図を示し、図3は図2中のA-A矢視断面図を示し、図4は車両後方下方から見た要部の外観斜視図を示している。
さらに、図5はジャッキブラケット19の外観斜視図を示し、図6はジャッキブラケット19の分解斜視図を示している。
また、図示を明確にするため、図1中において、車両左側のルーフサイドレール2、リヤピラー7、リヤサイドパネル8、ホイールハウス9、下側ガセット部材11、上側ガセット部材12、及びブレース13の図示を省略している。
また、図中において、矢印Fr及び矢印Rrは前後方向を示しており、矢印Frは前方を示し、矢印Rrは後方を示している。さらに、矢印Rh及び矢印Lhは車幅方向を示しており、矢印Rhは右方向を示し、矢印Lhは左方向を示している。加えて、図中の上側は車両上方を示し、図中の下側は車両下方を示している。
車両1の車両後部は、図1に示すように、荷室を構成する部材して、車幅方向に所定間隔を隔てた位置で車両前後方向に延びる左右一対のルーフサイドレール2と、左右のルーフサイドレール2の後端を車幅方向に連結するリヤヘッダ3とを備えている。
さらに、車両1の車両後部は、図1及び図2に示すように、ルーフサイドレール2の車両下方で、車両前後方向に延びる左右一対のサイドシル4、及び左右一対のリヤサイドフレーム5と、リヤサイドフレーム5の後端を車幅方向に連結するリヤエンド6とを備えている。
加えて、車両1の車両後部は、図1に示すように、ルーフサイドレール2をリヤエンド6に連結する左右一対のリヤピラー7と、車両後部の側壁をなす左右一対のリヤサイドパネル8、及び左右一対のホイールハウス9と、車室床面をなすリヤフロアパネル10とを備えている。
このような車両後部は、図1に示すように、リヤフロアパネル10の車両上方側に、ホイールハウス9をリヤピラー7に連結する下側ガセット部材11、及び上側ガセット部材12と、左右のホイールハウス9を連結する左右一対のブレース13、及び車室内クロスメンバ14とを備えている。
そして、車両1の車両後部は、図1に示すように、リヤヘッダ3、左右のリヤピラー7、左右の上側ガセット部材12、左右の下側ガセット部材11、ホイールハウス9(後述するダンパ支持部9a)、左右のブレース13、リヤフロアパネル10、及び車室内クロスメンバ14で、正面視略環状の環状車体構造を構成している。
また、車両1の車両後部は、図2に示すように、リヤフロアパネル10の車両下方側において、左右のリヤサイドフレーム5を連結する前側クロスメンバ15、及び後側クロスメンバ16と、後側クロスメンバ16を前側クロスメンバ15に連結する連結メンバ17とを備えている。
さらに、車両1の車両後部は、図2に示すように、後側クロスメンバ16の車両後方に配置されたサイレンサー18と、後側クロスメンバ16、及び連結メンバ17に跨って配設されたジャッキブラケット19とを備えている。
引き続き、上述した車両1の各構成要素について、さらに詳述する。
ルーフサイドレール2は、車両上部の車体骨格となる部材であって、車両前後方向に延びる閉断面形状に形成されている。
リヤヘッダ3は、バックドア(リフトゲートともいう)で覆われる荷室開口の上縁をなすとともに、車両上部の車体骨格となる部材である。このリヤヘッダ3は、車幅方向に延びる閉断面形状に形成されている。
左右一対のサイドシル4は、車幅方向に沿った縦断面における断面形状が閉断面をなす車体骨格部材であって、車幅方向外側に位置するアウタパネルと、アウタパネルに対して車幅方向内側に位置するインナパネル4a(図1参照)とで構成されている。
また、左右一対のリヤサイドフレーム5は、車幅方向に沿った縦断面における断面形状が閉断面をなす車体骨格部材であって、車両上方に位置するサイドフレームアッパと、アッパパネルに対して車両下方に位置するサイドフレームロアとで構成されている。
このリヤサイドフレーム5は、図2に示すように、底面視において、サイドシル4の車幅方向内側に接合された前端から車幅方向内側へ向けて延びたのち、車両後方へ延設された形状に形成されている。
なお、上述したサイドシル4の後端、及びリヤサイドフレーム5の前端は、トーションビーム式のリヤサスペンション(図示省略)の前端を揺動自在に支持する支持部として構成されている。
また、リヤエンド6は、図1から図3に示すように、荷室の後壁となるとともに、荷室開口の下縁となる部分である。このリヤエンド6は、図3に示すように、リヤサイドフレーム5の後端に連結されるリヤエンドパネル61と、リヤエンドパネル61の前面に接合されたリヤエンドクロスメンバ62とで構成されている。
具体的には、リヤエンドパネル61は、図3に示すように、車両前後方向に沿った縦断面において、車両前後方向に厚みを有する略平板状のエンドパネル下部61aと、エンドパネル下部61aから車両上方へ延設された断面略ハット状のエンドパネル上部61bとで一体形成されている。
なお、エンドパネル上部61bは、車両前後方向に沿った縦断面において、車両後方へ突出した断面略ハット状に形成されている。
さらに、リヤエンドパネル61の後面には、図2及び図3に示すように、リヤサイドフレーム5の間隔に略同じ長さで車幅方向に延びるバンパーレインフォースメント20が装着されている。
一方、リヤエンドクロスメンバ62は、図3に示すように、車両前後方向に沿った縦断面における断面形状が、車両前方へ突出した断面略ハット状であって、リヤエンドパネル61のエンドパネル上部61bに車両前方側から接合されている。
そして、リヤエンド6は、図3に示すように、リヤエンドパネル61のエンドパネル上部61bとリヤエンドクロスメンバ62とで、車幅方向に延びる閉断面を形成することで、車幅方向に延びる車体骨格を構成している。
また、左右一対のリヤピラー7は、図1及び図3に示すように、エンドパネル上部61bとリヤエンドクロスメンバ62とで構成されたリヤエンド6の閉断面に連続するとともに、荷室開口における車幅方向の縁端をなす車体骨格部材である。
このリヤピラー7は、車幅方向に沿った水平断面における断面形状が閉断面をなす車体骨格部材であって、下端に対して上端が車両前方に位置するように、車幅方向におけるリヤエンド6の端部から車両上方へ延びたのち、車両前方上方へ向けて延設されている。
また、左右一対のリヤサイドパネル8は、図1及び図3に示すように、車室内の側壁をなすパネル部材である。このリヤサイドパネル8は、図1及び図3に示すように、その後端縁が、リヤエンド6、及びリヤピラー7に接合され、下端縁が、リヤサイドフレーム5に接合されている。
また、左右一対のホイールハウス9は、図1及び図3に示すように、後輪(図示省略)の車幅方向内側を覆う部分であって、リヤサイドパネル8に対して車幅方向内側へ向けて略四半円状に膨出した形状に形成されている。
このホイールハウス9の上部には、図1及び図3に示すように、車両前後方向略中央の位置に、図示を省略したサスペンションダンパの上端を支持するダンパ支持部9aが形成されている。つまり、ホイールハウス9は、リヤサスダンパを支持するサスペンションタワーとして構成されている。
なお、ダンパ支持部9aは、ホイールハウス9に複数の補強部材を接合することで、ホイールハウス9よりも高剛性部位な部位となるように構成されている。
また、リヤフロアパネル10は、車両後部において車室床面をなすパネル部材である。このリヤフロアパネル10は、図1から図3に示すように、最も車両後方に位置する第1床面部101と、第1床面部101の前端から車両前方下方へ延びる第2床面部102と、第2床面部102から車両前方へ延びる第3床面部103とで構成されている。
具体的には、第1床面部101は、図2及び図3に示すように、左右のリヤサイドフレーム5の間で、荷室床面をなす部分であって、その後端がリヤエンド6に接合されている。
この第1床面部101には、図1から図3に示すように、スペアタイヤ(図示省略)を収納するスペースであるスペアタイヤパン101aが凹設されている。
スペアタイヤパン101aは、図2及び図3に示すように、第1床面部101における車両前後方向略中央、かつ車幅方向略中央を中心とする底面視略円形状の範囲を、車両下方へ向けて凹設した形状に形成されている。
なお、スペアタイヤパン101aは、図2に示すように、底面視において、リヤサイドフレーム5に近接する直径で凹設されている。
より詳しくは、スペアタイヤパン101aは、図3に示すように、車両前後方向に沿った縦断面において、後述する前側クロスメンバ15の底面(後述する底面部151)よりも車両下方に底部が位置するように凹設されている。
さらに、スペアタイヤパン101aの底部には、図1及ぶ図3に示すように、車両前後方向略中央にスペアタイヤが固定される被固定部材21が設けられている。
第2床面部102は、図3に示すように、第1床面部101の前端から車両前方下方へ向けて延設した床面部分である。この第2床面部102は、図3に示すように、後述する前側クロスメンバ15に略同じ車両前後方向の位置に形成されている。
第3床面部103は、図1から図3に示すように、第2床面部102の前端から車両前方に延びる床面部分である。この第3床面部103は、左右のサイドシル4の間に配設されたフロントフロアパネル(図示省略)の後端に接合されている。
また、下側ガセット部材11は、図1及び図3に示すように、ホイールハウス9のダンパ支持部9aとリヤピラー7の車両上下方向略中央とを連結している。
具体的には、下側ガセット部材11は、上面部分と車幅方向内側に位置する側面部分とで、車幅方向に沿った断面における断面形状が断面略L字状になるように形成されている。この下側ガセット部材11は、図1及び図3に示すように、ダンパ支持部9aに上面部分が重なるように、前端がホイールハウス9に接合され、ダンパ支持部9aよりも僅かに車両上方の位置において、後端がリヤピラー7に接合されている。
また、上側ガセット部材12は、図1及び図3に示すように、ホイールハウス9のダンパ支持部9aとリヤピラー7の上部とを、下側ガセット部材11を介して連結している。
具体的には、上側ガセット部材12は、車幅方向に沿った水平断面における断面形状が車幅方向に凹凸な断面略W字状の板材に形成されている。
この上側ガセット部材12は、図1及び図3に示すように、下端が下側ガセット部材11に締結され、上端がダンパ支持部9aよりも車両後方の位置において、リヤピラー7の上部に締結されている。
また、左右一対のブレース13は、図1及び図3に示すように、後述する車室内クロスメンバ14と、ホイールハウス9の上端よりも車両上方のリヤサイドパネル8とを車両上下方向に連結している。
具体的には、ブレース13は、図3に示すように、側面視において、リヤフロアパネル10の第2床面部102に略同じ車両前後方向の位置に位置する下端から、ホイールハウス9のダンパ支持部9aへ向けて車両後方上方へ向けて延びる形状に形成されている。なお、ブレース13は、図3に示すように、ダンパ支持部9aの車両前方側近傍をとおるように、車両上下方向に延びる形状に形成されている。
このブレース13は、車幅方向に沿った水平断面における断面形状が車幅方向内側へ突出した断面略ハット状であって、リヤサイドパネル8、及びホイールハウス9に接合されている。このため、ブレース13は、リヤサイドパネル8、及びホイールハウス9とで車両上下方向に延びる閉断面を形成している。
また、車室内クロスメンバ14は、図1及び図3に示すように、リヤフロアパネル10の第2床面部102、すなわちブレース13の下端に略同じ車両前後方向の位置に配設されている。
この車室内クロスメンバ14は、図3に示すように、車両前後方向に沿った縦断面における断面形状が車両上方へ突出した断面略ハット状であって、リヤフロアパネル10における第2床面部102の上面に接合されている。
このため、車室内クロスメンバ14は、図3に示すように、リヤフロアパネル10の第2床面部102とで車幅方向に延びる閉断面を形成している。
さらに、車室内クロスメンバ14は、車幅方向の両端がリヤサイドフレーム5に接合されるとともに、ブレース13の下端が接合されることで、左右のリヤサイドフレーム5、及び左右のホイールハウス9を車幅方向に連結している。
また、前側クロスメンバ15は、図2及び図3に示すように、車室内クロスメンバ14に略同じ車両前後方向の位置において、リヤフロアパネル10における第2床面部102の下面に沿って左右のリヤサイドフレーム5を車幅方向に連結している。
この前側クロスメンバ15は、図3に示すように、車両前後方向に沿った縦断面における断面形状が車両下方へ突出した断面略ハット状であって、リヤフロアパネル10の第2床面部102とで車幅方向に延びる閉断面を構成している。
具体的には、前側クロスメンバ15は、図3及び図4に示すように、リヤフロアパネル10の第2床面部102に対して車両下方に所定間隔を隔てて対面する底面部151と、底面部151の前端から車両上方へ延びる前面部152と、底面部151の後端から車両上方へ延びる後面部153とで一体形成されている。
さらに、前側クロスメンバ15には、図4に示すように、前面部152の上端から車両前方へ延設された前側フランジ部154と、後面部153の上端から車両後方へ延設された後側フランジ部155とが一体形成されている。
そして、前側クロスメンバ15は、車幅方向の両端が、連結部材15a(図2参照)を介して、リヤサイドフレーム5の底面、及び車幅方向内側の側面に接合されることで、左右のリヤサイドフレーム5を車幅方向に連結している。
さらにまた、前側クロスメンバ15は、前側フランジ部154、及び後側フランジ部155がリヤフロアパネル10の第2床面部102を挟んで、車室内クロスメンバ14に接合されている。このため、前側クロスメンバ15は、リヤフロアパネル10の第2床面部102とで車幅方向に延びる閉断面を構成するとともに、車室内クロスメンバ14とで車幅方向に延びる閉断面を構成している。
また、後側クロスメンバ16は、図2及び図3に示すように、被固定部材21に略同じ車両前後方向の位置において、リヤフロアパネル10におけるスペアタイヤパン101aの下面に沿って左右のリヤサイドフレーム5を車幅方向に連結している。
換言すると、後側クロスメンバ16は、図2に示すように、底面視において、スペアタイヤパン101aの底部に重なり合うように配設されている。
この後側クロスメンバ16は、図3に示すように、車両前後方向に沿った縦断面における断面形状が車両下方へ突出した断面略ハット状に形成されている。
具体的には、後側クロスメンバ16は、図3及び図4に示すように、スペアタイヤパン101aの底部に対して車両下方に所定間隔を隔てて対面する底面部161と、底面部161の前端から車両上方へ延びる前面部162と、底面部161の後端から車両上方へ延びる後面部163とで一体形成されている。
さらに、後側クロスメンバ16には、図4に示すように、前面部162の上端から車両前方へ延設された前側フランジ部164と、後面部163の上端から車両後方へ延設された後側フランジ部165とが一体形成されている。
そして、後側クロスメンバ16は、車幅方向の両端が、連結部材16a(図2参照)を介して、リヤサイドフレーム5の底面、及び車幅方向内側の側面に接合されることで、左右のリヤサイドフレーム5を車幅方向に連結している。
また、連結メンバ17は、図2に示すように、底面視における車幅方向略中央で、前側クロスメンバ15と後側クロスメンバ16とを車両前後方向に連結している。この連結メンバ17は、図3に示すように、車両前後方向に沿った縦断面において、後端に対して前端が車両上方に位置するように配設されている。
具体的には、連結メンバ17は、図2から図4に示すように、連結底部171、左右一対の連結側部172、左右一対の連結フランジ部173とで、車幅方向に沿った縦断面における断面形状が車両下方に突出した断面略ハット状になるように形成されている。
連結底部171は、図3及び図4に示すように、前側クロスメンバ15の底面部151と、後側クロスメンバ16の底面部161とを連結する略平板状であって、後端に対して前端が車両上方に位置するように配設されている。
この連結底部171は、図3及び図4に示すように、その前端が前側クロスメンバ15の底面部151に接合され、後端が後側クロスメンバ16の底面部161に接合されている。
さらに、連結底部171には、車両前後方向の荷重に対する脆弱部として機能する開口孔171aが、車両前後方向に所定間隔を隔てて3つ開口形成されている。なお、開口孔171aは、ジャッキアップ時に作用する荷重程度では連結メンバ17が変形しないように形成されている。
左右一対の連結側部172は、図4に示すように、車幅方向における連結底部171の縁端から車両上方へ向けて延設された略平板状に形成されている。この連結側部172は、前端が前側クロスメンバ15の後面部153に接合され、後端が後側クロスメンバ16の前面部162に接合されている。
左右一対の連結フランジ部173は、図4に示すように、左右の連結側部172の上端から、それぞれ車幅方向外側へ向けて延設された略平板状に形成されている。
また、サイレンサー18は、図2に示すように、底面視において、後側クロスメンバ16の車両後方側に配設されている。このサイレンサー18は、図2に示すように、左右のリヤサイドフレーム5の間隔に略同じ車幅方向の長さを有する形状に形成されている。なお、サイレンサー18は、図3に示すように、車両前後方向に沿った縦断面における断面形状が、車両前後方向に長い断面略長楕円形状に形成されている。
また、ジャッキブラケット19は、ガレージジャッキ(図示省略)を当接させるジャッキアップポイントとなる部分である。このジャッキブラケット19は、図3及び図4に示すように、車両下方に向かうほど、漸次細くなる逆台形状のボックス形状に形成されている。
具体的には、ジャッキブラケット19は、図3から図5に示すように、ジャッキ当接部191、左右一対の側壁部192、前壁部193、及び後壁部194とで、下辺が短辺となる側面視逆台形状に形成されている。
ジャッキ当接部191は、ガレージジャッキが当接する部分である。このジャッキ当接部191は、図3及び図4に示すように、後側クロスメンバ16の底面部161、及び連結メンバ17の連結底部171に跨って対面する略平板状で、サイレンサー18の下端よりも僅かに車両下方の位置に形成されている。
左右の側壁部192は、図4に示すように、ジャッキ当接部191の車幅方向両端から車両上方へ延びる側面視逆台形状の平板に形成されている。
この側壁部192の上端後部は、図4に示すように、車幅方向外側へ向けて延設したフランジ192aを介して、後側クロスメンバ16の底面部161に接合されている。
さらに、側壁部192の上端前部は、図4に示すように、車両上方へ向けて延設したフランジ192bを介して、連結メンバ17の連結側部172に接合されている。
前壁部193は、図3に示すように、ジャッキ当接部191の前端から車両前方上方へ向けて延びる略平板状に形成されている。この前壁部193の上端は、図3及び図4に示すように、車両前方へ向けて延設したフランジ193aを介して、連結メンバ17の連結底部171に接合されている。
後壁部194は、図3に示すように、ジャッキ当接部191と前壁部193とがなす内角よりも小さい角度で、ジャッキ当接部191の後端から車両後方上方へ向けて延びる略平板状に形成されている。この後壁部194の上端は、図4に示すように、車両上方へ向けて延設したフランジ194aを介して、後側クロスメンバ16の後面部163に接合されている。
このような構成のジャッキブラケット19は、例えば、図5及び図6に示すように、ジャッキ当接部191、及び後壁部194を有する第1ブラケット部材31と、左右の側壁部192、及び前壁部193を有する第2ブラケット部材32とを、互いに接合して逆台形状のボックス形状を構成している。
より詳しくは、ジャッキブラケット19は、図5及び図6に示すように、側壁部192の下端、及び前壁部193の下端から延設した第2ブラケット部材32の第1フランジ片32aと、第1ブラケット部材31のジャッキ当接部191とを接合することで構成されている。
さらに、ジャッキブラケット19は、図5及び図6に示すように、側壁部192の後端から延設した第2ブラケット部材32の第2フランジ片32bと、第1ブラケット部材31の後壁部194とを接合することで構成されている。
加えて、ジャッキブラケット19は、図5及び図6に示すように、後壁部194の車幅方向両端から延設した第1ブラケット部材31の第1フランジ片31aと、第2ブラケット部材32の側壁部192とを接合することで構成されている。
さらにまた、ジャッキブラケット19は、図5及び図6に示すように、ジャッキ当接部191の車幅方向両端から延設した第1ブラケット部材31の第2フランジ片31bと、第2ブラケット部材32の側壁部192とを接合することで構成されている。
さらに、ジャッキブラケット19は、図5及び図6に示すように、ジャッキ当接部191の前端から車両前方上方へ延設した第1ブラケット部材31の延設部分31cと、第2ブラケット部材32の前壁部193とを接合することで構成されている。
そして、ジャッキブラケット19は、図5及び図6に示すように、延設部分31cの車幅方向両端から延設した第1ブラケット部材31の第3フランジ片31dと、第2ブラケット部材32の側壁部192とを接合することで構成されている。
このように、ジャッキブラケット19は、第1ブラケット部材31と第2ブラケット部材32とを互いに接合して、比較的剛性の高いボックス形状に形成されている。
以上のように、車両1の後部車体構造は、車両後部を車両前後方向に延びる左右一対のリヤサイドフレーム5と、車両下方に向かって凹むとともに、スペアタイヤが収容されるスペアタイヤパン101aを有するリヤフロアパネル10とを備えている。
さらに、車両1の後部車体構造は、リヤフロアパネル10の車両下方側に配設されたジャッキアップポイントとなるジャッキブラケット19を備えている。
この車両1の後部車体構造は、スペアタイヤパン101aの車両前方において、左右のリヤサイドフレーム5の間をリヤフロアパネル10の下面に沿って車幅方向に連結する前側クロスメンバ15と、スペアタイヤパン101aの下面に沿って左右のリヤサイドフレーム5の間を車幅方向に連結する後側クロスメンバ16とを備えている。
さらに、車両1の後部車体構造は、車幅方向略中央の位置で車両前後方向に延びて、後側クロスメンバ16を前側クロスメンバ15に連結する連結メンバ17を備えている。
そして、ジャッキブラケット19は、後側クロスメンバ16と連結メンバ17とに跨って配設されたものである。
この発明によれば、車両1の後部車体構造は、スペアタイヤパン101aの前端近傍にジャッキブラケットを設けた場合に比べて、ジャッキブラケット19をより車両後方の位置に配設することができる。
このため、車両1の後部車体構造は、スペアタイヤパン101aの前端近傍にジャッキブラケットを配設した場合に比べて、車両後方から車体底部を覗き込んだ作業者が、ジャッキアップポイントであるジャッキブラケット19を容易に視認することができる。
さらに、後側クロスメンバ16と連結メンバ17とに跨ってジャッキブラケット19が設けられているため、車両1の後部車体構造は、ジャッキブラケット19に加わる車両上下方向の荷重を、リヤフロアパネル10に比べて高剛性な部位で受け止めて、左右のリヤサイドフレーム5に分散伝達することができる。
加えて、ジャッキブラケット19の車両前後方向の長さを確保し易いため、車両1の後部車体構造は、車両後部が持ち上がるにつれて増加する車両前方成分の荷重を、ジャッキブラケット19で受け止めて、連結メンバ17にしっかりと伝達することができる。
これにより、車両1の後部車体構造は、車両上下方向の荷重に対するジャッキブラケット19の支持剛性と、車両前後方向の荷重に対するジャッキブラケット19の支持剛性とを確保することができる。
よって、車両1の後部車体構造は、ジャッキブラケット19の視認性と、ジャッキブラケット19の支持剛性とを両立して確保することができる。
また、車両1の後部車体構造は、リヤフロアパネル10を挟んで前側クロスメンバ15に接合されるとともに、左右のリヤサイドフレーム5の間を車幅方向に連結する車室内クロスメンバ14を備えたものである。
この構成によれば、車両1の後部車体構造は、前側クロスメンバ15の剛性を車室内クロスメンバ14によって向上できるため、前側クロスメンバ15の荷重伝達効率を向上することができる。
このため、車両1の後部車体構造は、ジャッキブラケット19から後側クロスメンバ16に作用した荷重を、連結メンバ17、及び前側クロスメンバ15を介して、左右のリヤサイドフレーム5に確実に分散伝達することができる。
これにより、車両1の後部車体構造は、車両後部がガレージジャッキで持ち上げられた際、後側クロスメンバ16、及び連結メンバ17でジャッキブラケット19を確実に支持できるため、ジャッキブラケット19の支持剛性を向上することができる。
また、車両1の後部車体構造は、サスペンションダンパの上端を支持するダンパ支持部9aを有するとともに、リヤサイドフレーム5の車両上方側に配設されたホイールハウス9と、ダンパ支持部9a、及び車室内クロスメンバ14を連結するブレース13とを備えたものである。
この構成によれば、車両1の後部車体構造は、車室内クロスメンバ14とブレース13との協働によって、前側クロスメンバ15の剛性をより向上できるだけでなく、前側クロスメンバ15に作用する荷重を、ブレース13を介して車体の遠方に伝達することができる。
これにより、車両1の後部車体構造は、車両後部がガレージジャッキで持ち上げられた際、後側クロスメンバ16、及び連結メンバ17でジャッキブラケット19をより確実に支持できるため、ジャッキブラケット19の支持剛性をより向上することができる。
また、車両1の後部車体構造は、ホイールハウス9のダンパ支持部9aと、ホイールハウス9の車両後方に位置するリヤピラー7とを連結する下側ガセット部材11、及び上側ガセット部材12を備えたものである。
この構成によれば、車両1の後部車体構造は、前側クロスメンバ15に作用する荷重を、下側ガセット部材11、及び上側ガセット部材12を介して、車体骨格をなすリヤピラー7に伝達することができる。
このため、車両1の後部車体構造は、ジャッキブラケット19から後側クロスメンバ16に作用した荷重を、左右のリヤサイドフレーム5だけでなく、リヤピラー7を介して、より車体の遠方に分散伝達することができる。
これにより、車両1の後部車体構造は、車両後部がガレージジャッキで持ち上げられた際、後側クロスメンバ16、及び連結メンバ17でジャッキブラケット19をより安定して支持できるため、ジャッキブラケット19の支持剛性をより確実に向上することができる。
また、車両1の後部車体構造は、後側クロスメンバ16の車両後方にサイレンサー18を備えたものである。
この構成によれば、車両1の後部車体構造は、車両後部が被衝突物に衝突した際、車両前方へ向けて移動するサイレンサー18を、ジャッキブラケット19で受け止めることができる。このため、車両1の後部車体構造は、例えば、後側クロスメンバ16よりも車両前方に配置された燃料タンクが、サイレンサー18と接触して損傷することを防止できる。
さらに、車両1の後部車体構造は、サイレンサー18を介して、ジャッキブラケット19に作用した車両後方からの衝突荷重を、前側クロスメンバ15、及び後側クロスメンバ16から左右のリヤサイドフレーム5に分散伝達することができる。
これにより、車両1の後部車体構造、ジャッキブラケット19の視認性と、ジャッキブラケット19の支持剛性とを両立して確保するとともに、後突性能の向上を図ることができる。
また、連結メンバ17は、後端に対して前端が車両上方に位置するように傾斜した状態で配設されている。
この構成によれば、車両1の後部車体構造は、車両後方から比較的大きな荷重がジャッキブラケット19に加わった際、例えば、座屈するように連結メンバ17を容易に変形させることができる。
このため、車両1の後部車体構造は、車両後部に被衝突物が衝突した際、サイレンサー18を介して、ジャッキブラケット19に作用した衝突荷重を、連結メンバ17の変形によって吸収することができる。
これにより、車両1の後部車体構造は、より後突性能の向上を図ることができる。
また、連結メンバ17は、車両前後方向の荷重に対して脆弱な開口孔171aを備えている。
この構成によれば、車両1の後部車体構造は、車両後方から比較的大きな荷重がジャッキブラケット19に加わった際、連結メンバ17をより容易に変形させることができる。このため、車両1の後部車体構造は、車両後部に被衝突物が衝突した際、ジャッキブラケット19に作用した衝突荷重を、連結メンバ17の変形によってより確実に吸収することができる。
さらに、開口孔171aは、ジャッキアップ時に作用する荷重程度では連結メンバ17が変形しないように設定されているため、ジャッキアップ時の前側クロスメンバ15への荷重伝達に悪影響を及ぼすことがない。
よって、車両1の後部車体構造は、さらに後突性能の向上を図ることができる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の車載部品は、実施形態のスペアタイヤに対応し、
以下同様に、
収容凹部は、スペアタイヤパン101aに対応し、
サスペンションタワーは、ホイールハウス9に対応し、
ガセット部材は、下側ガセット部材11、及び上側ガセット部材12に対応し、
脆弱部は、開口孔171aに対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
例えば、上述した実施形態において、スペアタイヤが収容されるスペアタイヤパン101aが凹設されたリヤフロアパネル10としたが、これに限定せず、パンク修理キット、あるいはオーディオアンプなどの車載部品が収容される収容凹部が凹設されたリヤフロアパネルであってもよい。
なお、この場合、後側クロスメンバは、収容凹部の下面に沿って左右のリヤサイドフレーム5を連結する構成とする。
また、連結部材15aを介して左右のリヤサイドフレーム5を連結する前側クロスメンバ15としたが、これに限定せず、連結部材15aが一体形成されるとともに、左右のリヤサイドフレーム5を直接的に連結する前側クロスメンバであってもよい。
また、連結部材16aを介して左右のリヤサイドフレーム5を連結する後側クロスメンバ16としたが、これに限定せず、連結部材16aが一体形成されるとともに、左右のリヤサイドフレーム5を直接的に連結する後側クロスメンバであってもよい。
また、連結メンバ17の連結底部171に設けた開口孔171aで、車両前後方向の荷重に対する脆弱部を構成したが、これに限定せず、連結メンバに設けたビード、あるいは薄肉部で脆弱部を構成してもよい。
また、ホイールハウス9のダンパ支持部9aとリヤピラー7とが、下側ガセット部材11、及び上側ガセット部材12で連結された構成としたが、これに限定せず、ホイールハウス9のダンパ支持部9aとリヤピラー7とが、下側ガセット部材11または上側ガセット部材12で連結された構成としてもよい。
また、第1ブラケット部材31と第2ブラケット部材32とで構成されたジャッキブラケット19としたが、これに限定せず、適宜の形状に形成された複数の部材を組付けて構成されたジャッキブラケットであってもよい。あるいは一つの部材で構成されたジャッキブラケットであってもよい。
1…車両
5…リヤサイドフレーム
7…リヤピラー
9…ホイールハウス
9a…ダンパ支持部
10…リヤフロアパネル
11…下側ガセット部材
12…上側ガセット部材
13…ブレース
14…車室内クロスメンバ
15…前側クロスメンバ
16…後側クロスメンバ
17…連結メンバ
18…サイレンサー
19…ジャッキブラケット
101a…スペアタイヤパン
171a…開口孔

Claims (7)

  1. 車両後部を車両前後方向に延びる左右一対のリヤサイドフレームと、
    車両下方に向かって凹むとともに、車載部品が収容される収容凹部を有するリヤフロアパネルと、
    該リヤフロアパネルの車両下方側に配設されたジャッキアップポイントとなるジャッキブラケットとを備えた車両の後部車体構造であって、
    前記収容凹部の車両前方において、前記左右のリヤサイドフレームの間を前記リヤフロアパネルの下面に沿って車幅方向に連結する前側クロスメンバと、
    前記左右のリヤサイドフレームにおける後端の間を車幅方向に延びるバンパーレインフォースメントよりも車両前方に離間した位置において、前記収容凹部の下面に沿って前記左右のリヤサイドフレームの間を車幅方向に連結する後側クロスメンバと、
    車幅方向略中央の位置で車両前後方向に延びて、前記後側クロスメンバを前記前側クロスメンバに連結する連結メンバとを備え、
    前記ジャッキブラケットは、
    前記後側クロスメンバと前記連結メンバとに跨って配設された
    車両の後部車体構造。
  2. 車両後部を車両前後方向に延びる左右一対のリヤサイドフレームと、
    車両下方に向かって凹むとともに、車載部品が収容される収容凹部を有するリヤフロアパネルと、
    該リヤフロアパネルの車両下方側に配設されたジャッキアップポイントとなるジャッキブラケットとを備えた車両の後部車体構造であって、
    前記収容凹部の車両前方において、前記左右のリヤサイドフレームの間を前記リヤフロアパネルの下面に沿って車幅方向に連結する前側クロスメンバと、
    前記収容凹部の下面に沿って前記左右のリヤサイドフレームの間を車幅方向に連結する後側クロスメンバと、
    車幅方向略中央の位置で車両前後方向に延びて、前記後側クロスメンバを前記前側クロスメンバに連結する連結メンバと、
    前記リヤフロアパネルを挟んで前記前側クロスメンバに接合されるとともに、前記左右のリヤサイドフレームの間を車幅方向に連結する車室内クロスメンバとを備え、
    前記ジャッキブラケットは、
    前記後側クロスメンバと前記連結メンバとに跨って配設された
    車両の後部車体構造。
  3. サスペンションダンパの上端を支持するダンパ支持部を有するとともに、前記リヤサイドフレームの車両上方側に配設されたサスペンションタワーと、
    前記ダンパ支持部、及び前記車室内クロスメンバを連結するブレースとを備えた
    請求項2に記載の車両の後部車体構造。
  4. 前記サスペンションタワーの前記ダンパ支持部と、前記サスペンションタワーの車両後方に位置するリヤピラーとを連結するガセット部材を備えた
    請求項3に記載の車両の後部車体構造。
  5. 前記後側クロスメンバの車両後方にサイレンサーを備えた
    請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の車両の後部車体構造。
  6. 前記連結メンバは、
    後端に対して前端が車両上方に位置するように傾斜した状態で配設された
    請求項5に記載の車両の後部車体構造。
  7. 前記連結メンバは、
    車両前後方向の荷重に対して脆弱な脆弱部を備えた
    請求項5または請求項6に記載の車両の後部車体構造。
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