以下、図面を参照して、実施形態にかかる評価支援プログラム、評価支援方法および情報処理装置を説明する。実施形態において同一の機能を有する構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。なお、以下の実施形態で説明する評価支援プログラム、評価支援方法および情報処理装置は、一例を示すに過ぎず、実施形態を限定するものではない。また、以下の各実施形態は、矛盾しない範囲内で適宜組みあわせてもよい。
図1は、実施形態にかかる評価システムの構成例を示すブロック図である。図1に示すように、評価システム100は、クライント端末1と、サーバー2と、分析者端末3とを有する。クライント端末1と、サーバー2とは、例えばLAN(Local Area Network)やインターネットなどのネットワークNを介して互いに通信可能に接続される。
クライント端末1は、例えば被測定者5が利用する端末装置であり、PCなどを適用できる。クライント端末1は、被測定者5が身につけたウエアラブルデバイス4より被測定者5の生体情報(例えば心拍数、血圧、呼吸数など)、すなわち作業時における身体的な負荷(ストレス)を示す負荷情報(以下、ストレスデータ)を収集する。また、クライント端末1は、被測定者5が作業しているPCなどの情報処理装置(例えばクライント端末1)の画面上で、前面で作業中であるアクティブなウインドウ(以下、アクティブウインドウ)の情報(作業データ)を収集する。クライント端末1は、収集したストレスデータおよび作業データをネットワークNを介してサーバー2へ送信する。
サーバー2は、クライント端末1が被測定者5から収集したストレスデータおよび作業データをネットワークNを介して取得する。サーバー2は、クライント端末1より取得したストレスデータおよび作業データについて、時刻を示す時刻情報を対応付けてデータベース24へ格納する。
分析者端末3は、被測定者5の作業の評価(分析)を行う分析者(例えば現場監督者)が利用する端末装置であり、PCなどを適用できる。分析者端末3は、データベース24に格納された時刻情報が対応付けられたストレスデータおよび作業データを読み出し、その集計結果をディスプレイなどに表示する。これにより、分析者は、被測定者5の作業データごとの負荷を評価する。
具体的には、クライント端末1は、ストレスデータ取得部10と、作業データ取得部11と、データ送信部12とを有する。
ストレスデータ取得部10は、被測定者5が身につけたウエアラブルデバイス4より被測定者5の生体情報(例えば心拍数、血圧、呼吸数など)、すなわち作業時における身体的な負荷(ストレス)を示す負荷情報(ストレスデータ)を収集する処理部である。例えば、ストレスデータ取得部10は、例えばBluetooth(登録商標)などの無線通信を介してウエアラブルデバイス4が測定した心拍数、血圧、呼吸数などのストレスデータを収集する。
作業データ取得部11は、被測定者5が作業しているPCなどの情報処理装置(例えばクライント端末1)の画面上で、前面で作業中である表示ウインドウの情報(作業データ)を収集する処理部である。例えば、作業データ取得部11は、API(Application Programming Interface)などを介して被測定者5が作業している情報処理装置より表示ウインドウに関する作業データを収集する。
具体的には、作業データ取得部11は、APIを介して表示ウインドウのタイトル名、ウインドウを提供するアプリケーション名などの情報を作業データとして収集する。同様に、作業データ取得部11は、作業データとして、APIを介して表示ウインドウがフォアグラウンド/バックグラウンドのいずれの状態であるか、画面に占める表示ウインドウの表示割合などのウインドウ状態の情報も収集する。
データ送信部12は、ストレスデータ取得部10および作業データ取得部11が収集したデータ(例えばストレスデータ、作業データ、識別情報(ID)、時刻情報)をネットワークNを介して2へ送信する処理部である。
ここで、図2A、図2Bを参照してクライント端末1の動作の詳細を説明する。図2Aは、ストレスデータの取得に関する処理の一例を示すフローチャートである。図2Bは、作業データの取得に関する処理の一例を示すフローチャートである。
図2Aに示すように、ストレスデータの取得に関する処理が開始されると、ストレスデータ取得部10は、被測定者5のウエアラブルデバイス4と例えばBluetoothなどの無線通信を介して通信接続する(S10)。
ついで、ストレスデータ取得部10は、所定の時間間隔(例えば3時間間隔)でデータの取得を行う時刻であるか否かを判定し(S11)、データの取得を行う時刻でない場合(S11:No)は処理を待機する。
データの取得を行う時刻である場合(S11:Yes)、ストレスデータ取得部10は、ウエアラブルデバイス4からストレスデータと、ストレスデータの計測時刻を示す時刻データとを取得する(S12)。なお、前述した「計測時刻」とはサーバー2がウエアラブルデバイス4からストレスデータを取得した時刻ではなく、ウエアラブルデバイス4内において、一定時間間隔で行われている生体情報の計測を行った時刻である。
ついで、データ送信部12は、取得したデータ(ストレスデータ、時刻データ)を、メモリ等に予め設定された被測定者5の識別情報(ID)をつけてサーバー2へ送信し(S13)、処理を終了する。
図3は、ストレスデータの一例を説明する説明図である。図3に示すように、クライント端末1に送信されるストレスデータD1には、被測定者5からストレスデータを取得した時刻(time)と、クライント端末1のホスト名(host)と、被測定者5の識別情報(user_id)と、ストレス値とが含まれる。
図2Bに示すように、作業データの取得に関する処理が開始されると、作業データ取得部11は、被測定者5が作業している情報処理装置よりAPIを介して画面に表示されている表示ウインドウに関する情報(作業データ)を収集する。
具体的には、作業データ取得部11は、アクティブな表示ウインドウが切り替わるたびに、アクティブな表示ウインドウのタイトルとアプリケーション名とをタイムスタンプとともに取得し、メモリ等の蓄積する(S20)。なお、アクティブな表示ウインドウとは、画面上で前面(フォアグラウンド)に表示され、ユーザーによる作業(操作)が行われるウインドウである。次いで、作業データ取得部11は、バックグラウンドに切り替わった表示ウインドウのタイトルとアプリケーション名とをタイムスタンプとともに取得し、メモリ等に蓄積する(S21)。
なお、メモリに蓄積する場合、クライント端末1の再起動等によりデータをサーバー2に送る前にデータが失われる恐れがあるため、クライント端末1の内部にデータベースファイルを作成し、そのデータベースに逐次保存・蓄積するのが望ましい。
図4Aは、表示ウインドウの一例を説明する説明図である。図4Aに示すように、作業データ取得部11は、被測定者5が作業している情報処理装置において、画面上の前面(フォアグラウンド)/背面(バックグラウンド)に表示されている表示ウインドウ40の情報を収集する。具体的には、作業データ取得部11は、表示ウインドウ40における「Command Prompt」などのタイトル41や、「コマンドプロンプト」などのアプリケーション名を収集する。また、作業データ取得部11は、画面に占める表示ウインドウの表示割合などのウインドウ状態の情報もAPI等を介して取得する。なお、ウインドウ状態の情報については、上記の表示割合に限定するものではなく、表示ウインドウ40の画面上の表示位置、表示順位、他のウインドウから遮蔽されていない可視領域の割合であってもよい。
図4Bは、作業データの一例を説明する説明図である。図4Bに示すように、作業データ取得部11が収集する作業データD2には、表示ウインドウ40の切り替わり時刻と、表示ウインドウ40のアプリケーション名と、タイトル41と、フォアグラウンド(FG)/バックグラウンド(BG)の状態と、画面上の表示割合とが含まれる。
なお、作業データ取得部11は、表示ウインドウ40の切り替わり後における、表示ウインドウ40の状態(表示位置、サイズ、表示順位など)の変化に応じてその状態を収集し、収集した時刻とともに作業データD2に加えてもよい。このように、作業データ取得部11は、表示ウインドウ40の状態の変化(例えば、ウインドウサイズの変更などに伴う表示割合の変化)を作業データD2に加えてもよい。
次いで、データ送信部12は、タイムスタンプとともに取得・蓄積した表示ウインドウ40に関する作業データD2を、メモリ等に予め設定された被測定者5の識別情報(ID)をつけてサーバー2へ送信し(S22)、処理を終了する。
図1に戻り、サーバー2は、データ受信部20と、時刻対応付け部21と、ストレス値計算部22と、データベース格納部23と、データベース24とを有する。
データ受信部20は、ネットワークNを介した通信によりクライント端末1から送信されたデータを受信する処理部である。具体的には、データ受信部20は、クライント端末1より送信された、被測定者5の負荷を示すストレスデータD1と、被測定者5が作業している情報処理装置の表示ウインドウ40に関する作業データD2とを受信する。すなわち、データ受信部20は、取得部の一例である。
時刻対応付け部21は、クライント端末1より取得したデータにおける時刻の対応付けを行う処理部である。具体的には、時刻対応付け部21は、データに付与されているタイムスタンプなどの時刻情報を参照し、データ同士の時刻の対応付けを行う。一例として、時刻対応付け部21は、ストレスデータD1における時刻と、作業データD2におけるタイムスタンプとを比較し、時刻が直近のデータ同士を対応付ける。
ストレス値計算部22は、作業データD2と時刻での対応付けを行ったストレスデータD1について、表示ウインドウ40が切り替わるまでの同一の作業データの期間(作業期間とも呼ぶ)におけるストレス値の代表値を計算する処理部である。
例えば、ストレス値計算部22は、作業データD2に含まれる時刻をもとに、表示ウインドウ40の切り替えごとに被測定者5の作業期間を区切る。次いで、ストレス値計算部22は、区切られた作業期間ごとに、取得したストレスデータD1に区切り後の時間に応じた重みを加えて作業期間内における被測定者5の作業に関するストレス値の代表値を求める。具体的には、ストレス値計算部22は、区切り後の時間に応じた重みによるストレス値の重み付き平均を求める。すなわち、ストレス値計算部22は、計算部の一例である。
データベース格納部23は、表示ウインドウ40の切り替えごとに区切られた作業期間ごとに、ストレス値計算部22が求めたストレス値の代表値と、作業データD2と、を時刻を示す時刻情報に対応付けてデータベース24に格納する処理部である。
具体的には、データベース格納部23は、被測定者5の識別情報に対応するレコードにおいて、表示ウインドウ40の切り替えごとに区切られた作業期間ごとに、時刻情報と、ストレス値の代表値と、作業データD2とを互いに対応付けてデータベース24に格納する。なお、データベース格納部23は、作業期間ごとに、作業データD2に含まれるアプリケーション名やタイトル41をもとに作業期間内の作業の種別に対応するタグ付けを行い、作業期間ごとにデータベース24に格納する情報に作業の種別に対応するタグを含めてもよい。なお、データベース格納部23は、被測定者5の識別情報に対応するレコード別に格納するのではなく、作業、識別情報、時刻、ストレス値の代表値、付与したタグの組からなるエントリとしてデータベース24に格納してもよい。
ここで、図5を参照してサーバー2の動作の詳細を説明する。図5は、取得したデータにストレス値を計算してデータベース24に格納する処理の一例を示すフローチャートである。
図5に示すように、処理が開始されると、データ受信部20は、クライント端末1からのデータ受信を行う(S30)。具体的には、データ受信部20は、被測定者5の負荷を示すストレスデータD1と、被測定者5が作業している情報処理装置の表示ウインドウ40に関する作業データD2とを受信する。
次いで、時刻対応付け部21は、データに付与されているタイムスタンプなどの時刻情報を参照し、ストレスデータD1における時刻ごとのストレス値と、作業データD2の時刻との対応付けを行う(S31)。
次いで、ストレス値計算部22は、作業データD2と時刻での対応付けを行ったストレスデータD1について、表示ウインドウ40が切り替わるごとに区切られた作業期間ごとに、作業期間内におけるストレス値の代表値を計算する(S32)。
次いで、データベース格納部23は、被測定者5の識別情報に対応するレコードにおいて、作業期間ごとに、作業データD2、ストレス値の代表値、タグを組みとしたエントリをデータベース24に格納し(S33)、処理を終了する。
ここで、ストレス値計算部22におけるストレス値の代表値の計算について詳細に説明する。図6は、ストレス値の代表値の計算例を説明する説明図である。
図6に示すように、被測定者5が作業するクライント端末1では、時刻t0~t3それぞれでアクティブな表示ウインドウ40が切り替わるものとする。具体的には、時刻t0前までは、作業Aの表示ウインドウ40がバックグラウンド(BG)であり、作業Bの表示ウインドウ40がフォアグラウンド(FG)であるものとする。次いで、時刻t0からは、作業Aの表示ウインドウ40がフォアグラウンド(FG)であり、作業Bの表示ウインドウ40がバックグラウンド(BG)であるものとする。次いで、時刻t1からは、作業Aの表示ウインドウ40がバックグラウンド(BG)であり、作業Bの表示ウインドウ40がフォアグラウンド(FG)であるものとする。次いで、時刻t2からは、作業Aの表示ウインドウ40がフォアグラウンド(FG)であり、作業Bの表示ウインドウ40は閉じられた(CLOSED)ものとする。次いで、時刻t3からは、作業Aの表示ウインドウ40も閉じられた(CLOSED)とする。
先ず、ストレス値計算部22は、表示ウインドウ40の切り替わりにより区切られた作業期間(時刻t0~t1、t1~t2、t2~t3)ごとに、表示ウインドウ40のFG/BGに対応する重みをFG=1、BG=0として単純な計算の場合のストレスデータD1に対する重みを求める(S40)。
例えば、時刻t0~t1の作業期間では、フォアグラランドで作業中の表示ウインドウ40に対応する作業Aに関する重みを1とし、バックグラランドとしている表示ウインドウ40に対応する作業Bに関する重みを0とする。また、時刻t1~t2の作業期間では、フォアグラランドで作業中の表示ウインドウ40に対応する作業Bに関する重みを1とし、バックグラランドとしている表示ウインドウ40に対応する作業Aに関する重みを0とする。また、時刻t2~t3の作業期間では、フォアグラランドで作業中の表示ウインドウ40に対応する作業Aに関する重みを1とし、閉じた表示ウインドウ40に対応する作業Bに関する重みを0とする。
次いで、ストレス値計算部22は、作業データD2における状態(FG/BG)をもとに、表示ウインドウ40を閉じた(またはバックグラウンドに変更した)場合に応じて、時間経過に伴って減衰させた重みを求める(S41)。
例えば、ストレス値計算部22は、表示ウインドウ40を閉じた(CLOSED)後については、時間経過に伴って重みを減衰させることなく、そのまま0とする(S41a)。これにより、時刻t2以降の作業Bに関する重みと、時刻t3以降の作業Aに関する重みとは、減衰させることなくそのまま0となる。
また、ストレス値計算部22は、表示ウインドウ40をバックグラウンド(BG)とした後については、閉じたわけではなくバックグラウンドとして表示が残っているので、時間経過に伴って重みを減衰させる(S41b)。これにより、時刻t0以降の作業Bに関する重みと、時刻t1以降の作業Aに関する重みとは、時間経過に伴って1から0まで減衰された重みとなる。
次いで、ストレス値計算部22は、作業期間それぞれにおいて、作業中の表示ウインドウ40以外の他のウインドウの減衰させた重みを考慮した最終的な重みを求める(S42)。
具体的には、時刻t0~t1の作業期間では、フォアグラランドで作業中の表示ウインドウ40に対し、時刻t0以前の作業期間でフォアグラランドであった他のウインドウが継続して(=BGプロセス)表示されている。したがって、ストレス値計算部22は、時刻t0~t1の作業期間における、フォアグラランドで作業中の表示ウインドウ40に関する作業Aの重みについて、他のウインドウ(=BGプロセス)の影響を考慮した重みとして時間経過に伴う立ち上がりを鈍くする(S42a)。同様に、ストレス値計算部22は、時刻t1~t2の作業期間における、フォアグラランドで作業中の表示ウインドウ40に関する作業Bの重みについても、時刻t1以前のウインドウ(作業AでFGであり、現在はBGプロセス)の影響を考慮した重みとして時間経過に伴う立ち上がりを鈍くする。
次いで、ストレス値計算部22は、FGの表示ウインドウ40に対応する作業A、Bの作業期間それぞれについて、S42で求めた最終的な重みをストレスデータD1に加えて重み付き平均を計算することで、作業期間内における被測定者5の作業に関する評価値を求める(S42b)。
ここで、ストレス値計算部22は、作業期間それぞれにおける時間経過に伴う重み立ち上がりについて、条件(ケース)ごとに異なるものとしてもよい。
図7Aは、ケースごとの立ち上がりの違いを説明する説明図である。図7Aに示すように、第1のケースC1よりも第2のケースC2の方が時刻t1以降の時間経過に伴う重み立ち上がりが鈍く(緩やか)になっている。
具体的には、ストレス値計算部22は、例えば時刻t1以降を処理対象である現作業期間とした場合、現作業期間より前の作業期間(時刻t0~t1)における評価値(ストレス値の代表値またはストレス値の平均値)の大きさに基づいて、現作業期間における重みの立ち上がり時間を設定してもよい。
例えば、ストレス値計算部22は、前の作業期間(時刻t0~t1)におけるストレス値の代表値またはストレス値の平均値が所定値より大きな値である場合、第2のケースC2のように現作業期間(時刻t1以降)における重みの立ち上がり時間を長く設定してもよい。逆に、ストレス値計算部22は、前の作業期間(時刻t0~t1)におけるストレス値の代表値またはストレス値の平均値が所定値より小さな値である場合、第1のケースC1のように現作業期間(時刻t1以降)における重みの立ち上がり時間を短く設定してもよい。
また、ストレス値計算部22は、例えば時刻t1以降を処理対象である現作業期間とした場合、現作業期間より前の作業期間(時刻t0~t1)の終端におけるストレスデータD1が示す負荷(ストレス値)と、現作業期間における始端におけるストレス値との差に基づいて、現作業期間における重みの立ち上がり時間を設定してもよい。
例えば、ストレス値計算部22は、前の作業期間(時刻t0~t1)の終端と、現作業期間(時刻t1以降)の始端とにおけるストレス値の差が所定値より大きい(ストレス値の変化が急激)場合、第1のケースC1のように現作業期間(時刻t1以降)における重みの立ち上がり時間を短く設定してもよい。逆に、ストレス値計算部22は、ストレス値の差が所定値より小さい(ストレス値の変化が緩やか)場合、第2のケースC2のように現作業期間(時刻t1以降)における重みの立ち上がり時間を長く設定してもよい。
また、ストレス値計算部22は、例えば時刻t1以降を処理対象である現作業期間とした場合、現作業期間より前の作業期間(時刻t0~t1)に関する表示ウインドウ40が継続して表示されているか否かに基づいて、現作業期間における重みの立ち上がり時間を設定してもよい。
例えば、ストレス値計算部22は、作業データD2をもとに、前の作業期間(時刻t0~t1)に関する表示ウインドウ40がバックグラウンド(BG)として表示されていると判定した場合、第2のケースC2のように現作業期間(時刻t1以降)における重みの立ち上がり時間を長く設定してもよい。また、ストレス値計算部22は、作業データD2をもとに、前の作業期間(時刻t0~t1)に関する表示ウインドウ40が閉じられている(CLOSED)と判定した場合、第1のケースC1のように現作業期間(時刻t1以降)における重みの立ち上がり時間を短く設定してもよい。
また、ストレス値計算部22は、前の作業期間(例えば時刻t0~t1)に関する表示ウインドウ40が継続して表示されている場合、その表示ウインドウ40が画面に占める表示割合に基づいて、現作業期間(時刻t1以降)における重みの立ち上がり時間を設定してもよい。
例えば、ストレス値計算部22は、作業データD2をもとに、バックグラウンド(BG)として継続して表示されている表示ウインドウ40の表示割合が所定値より大きい(バックグラウンドの表示ウインドウ40の隠れ具合が低い)場合、第2のケースC2のように現作業期間(時刻t1以降)における重みの立ち上がり時間を長く設定してもよい。逆に、ストレス値計算部22は、作業データD2をもとに、バックグラウンド(BG)として継続して表示されている表示ウインドウ40の表示割合が所定値より小さい(バックグラウンドの表示ウインドウ40の隠れ具合が高い)場合、第1のケースC1のように現作業期間(時刻t1以降)における重みの立ち上がり時間を短く設定してもよい。
また、ストレス値計算部22は、現作業期間(例えば時刻t1以降)におけるフォアグラランドの表示ウインドウ40の表示割合に基づいて、現作業期間における重みの立ち上がり時間を設定してもよい。例えば、ストレス値計算部22は、作業データD2をもとに、フォアグラランドの表示ウインドウ40の表示割合が所定値より大きい(フォアグラランドの表示ウインドウ40が見やすい)場合、第1のケースC1のように現作業期間(時刻t1以降)における重みの立ち上がり時間を短く設定してもよい。逆に、ストレス値計算部22は、作業データD2をもとに、フォアグラランドの表示ウインドウ40の表示割合が所定値より小さい場合、第2のケースC2のように現作業期間(時刻t1以降)における重みの立ち上がり時間を長く設定してもよい。
また、ストレス値計算部22は、前の作業期間(例えば時刻t0~t1)に関する表示ウインドウ40が継続して表示されている場合、前の作業期間に関する重みと、現作業期間(時刻t1以降)に関する重みとの加重平均で現作業期間内における評価値(ストレス値の代表値)を求めてもよい。
図7Bは、ケースごとの立ち上がりの違いを説明する説明図である。図7Bに示すように、前の作業期間(例えば時刻t0~t1における作業A)に関する表示ウインドウ40が継続して表示されている場合、ストレス値計算部22は、現作業期間(時刻t1以降)における作業Aの重みの減衰後の収束値を例えば0~0.5の間で設定する。すなわち、ストレス値計算部22は、現作業期間において、前の作業期間の表示ウインドウ40がバックグラウンドで表示されている場合は前の作業期間に関する重みを0に収束させないようにする。
また、ストレス値計算部22は、現作業期間(時刻t1以降)に関する重みについては、例えば0~0.5の間で設定した前の作業期間(時刻t0~t1)に関する重みとの和が1となるようにする。このように設定した前の作業期間に関する重みと、現作業期間(時刻t1以降)に関する重みとの加重平均により、ストレス値計算部22は、現作業期間内における評価値(ストレス値の代表値)を求める。
なお、ストレス値計算部22は、前の作業期間(例えば時刻t0~t1における作業A)に関する表示ウインドウ40が継続して表示されている場合の、前の作業期間の重みの収束値については、条件(ケース)ごとに異なるものとしてもよい。
例えば、ストレス値計算部22は、バックグラウンドで継続して表示されている表示ウインドウ40が画面に占める表示割合に基づいて、重みの収束値を設定してもよい。一例として、ストレス値計算部22は、作業データD2をもとに、バックグラウンド(BG)として継続して表示されている表示ウインドウ40の表示割合が所定値より大きい(バックグラウンドの表示ウインドウ40の隠れ具合が低い)場合、第2のケースC2のように重みの収束値を大きく設定してもよい。逆に、ストレス値計算部22は、作業データD2をもとに、バックグラウンド(BG)として継続して表示されている表示ウインドウ40の表示割合が所定値より小さい(バックグラウンドの表示ウインドウ40の隠れ具合が高い)場合、第1のケースC1のように重みの収束値を小さく設定してもよい。
また、ストレス値計算部22は、現作業期間(例えば時刻t1以降)におけるフォアグラランドの表示ウインドウ40の表示割合に基づいて、重みの収束値を設定してもよい。一例として、ストレス値計算部22は、作業データD2をもとに、フォアグラランドの表示ウインドウ40の表示割合が所定値より大きい(フォアグラランドの表示ウインドウ40が見やすい)場合、第1のケースC1のように重みの収束値を小さく設定してもよい。逆に、ストレス値計算部22は、作業データD2をもとに、フォアグラランドの表示ウインドウ40の表示割合が所定値より小さい場合、第2のケースC2のように重みの収束値を大きく設定してもよい。
なお、ストレス値計算部22は、時間経過に伴う重みの立ち上がり/減衰については、重み関数を用いて設定してもよい。
図8Aは、立ち上がりで使う重み関数の一例を説明する説明図である。例えば、時間(t)による立ち上がり時の重み関数をy(t)=1-abtとした場合、ストレス値計算部22は、図8Aに示すように、a、bの値を適宜設定することで、所定値(例えば0.8)まで立ち上がる時間幅を調整することができる。
図8Bは、減衰で使う重み関数の一例を説明する説明図である。例えば、時間(t)による減衰時の重み関数をy(t)=abtとした場合、ストレス値計算部22は、図8Bに示すように、a、bの値を適宜設定することで、所定値(例えば0.2)まで減衰する時間幅を調整することができる。
また、ストレス値計算部22は、評価値を求める現作業期間より前の作業期間におけるストレスデータD1が示す負荷(ストレス値)の平均と、現作業期間におけるストレスデータD1が示す負荷(ストレス値)の平均との差に基づいて、現作業期間における重みの立ち上がり時間を設定してもよい。
図9Aは、ストレス値の代表値の計算例を示すフローチャートである。図9Bは、ストレス値の代表値の計算例を説明する説明図であり、図9Aのフローチャートの概要を説明する図である。なお、図9A、図9Bにおけるストレス値の代表値の計算例では、評価値を求める現作業期間を作業Bの期間とし、前の作業期間を作業Aの期間とする。また、図9Bにおけるグラフは、ストレスデータD1の時間経過を示している。
図9Aに示すように、現作業期間(作業B)について評価値を求める処理が開始されると、ストレス値計算部22は、既に計算済みとしてメモリなどに保存されている前の作業期間における作業Aのストレス代表値を取得する(S50)。具体的には、ストレス値計算部22は、図9Bに示すように、作業Aの期間におけるストレスデータD1の重み付き平均を得る。
次いで、ストレス値計算部22は、作業データD2より、現作業期間の作業Bのストレス平均値を取得する(S51)。具体的には、ストレス値計算部22は、図9Bに示すように、作業Bの期間におけるストレスデータD1の平均値を得る。
次いで、ストレス値計算部22は、作業Aの期間におけるストレスデータD1の平均と、作業Bの期間におけるストレスデータD1の平均との差(もしくは比)をもとに、作業Bの期間のストレスに対する重みを計算する(S52)。具体的には、ストレス値計算部22は、平均との差(もしくは比)の値に応じて前述した重み関数におけるa、bの値を適宜設定することで、作業Bの期間のストレスに対する重み関数を得る。
次いで、ストレス値計算部22は、作業Bの期間のストレスに対する重み(例えば重み関数)とストレスデータD1とをかけ合わせて、作業Bの期間の重み付きストレス平均値を計算する(S53)。
次いで、ストレス値計算部22は、作業Bの期間の重み付きストレス平均値が収束したか否かを判定する(S54)。具体的には、ストレス値計算部22は、前のループ処理で求めた作業Bの期間の重み付きストレス平均値との比較により、その変動量が所定値未満である等の収束条件を満たすか否かを判定する。
収束した場合(S54:Yes)は、ストレス値計算部22は、作業Bの期間の重み付きストレス平均値が得られたものとし、処理を終了する。収束していない場合(S54:No)、ストレス値計算部22は、S52に処理を戻す。
S52に処理を戻したストレス値計算部22は、作業Bの期間の重み付きストレス平均値と、作業Aの期間における評価値(例えばストレスデータD1の平均)との差(もしくは比)に基づいて、作業Bの期間のストレスに対する重みを再設定する(図9B:S52a)。
次いで、ストレス値計算部22は、S52aで再設定した作業Bの期間のストレスに対する重みとストレスデータD1とをかけ合わせて、作業Bの期間の重み付きストレス平均値を計算する(S53a)。
ここでも作業Bの期間の重み付きストレス平均値が収束していない場合、ストレス値計算部22は、S53aで計算した作業Bの期間の重み付きストレス平均値と、作業Aの期間における評価値(例えばストレスデータD1の平均)との差(もしくは比)に基づいて、作業Bの期間のストレスに対する重みを再設定する(図9B:S52b)。
次いで、ストレス値計算部22は、S52bで再設定した作業Bの期間のストレスに対する重みとストレスデータD1とをかけ合わせて、作業Bの期間の重み付きストレス平均値を計算する(S53b)。ここでは、作業Bの期間の重み付きストレス平均値が収束したので、ストレス値計算部22は、作業Bの期間の重み付きストレス平均値が得られたものとして処理を終了する。
なお、ストレス値計算部22は、作業Aの期間におけるストレスデータD1が示す負荷(ストレス値)の平均および作業BにおけるストレスデータD1が示す負荷(ストレス値)の平均との差と、収束時における重みの立ち上がり時間とを重み履歴としてメモリなどに蓄積してもよい。
ストレス値計算部22は、メモリなどに蓄積した上記の重み履歴に基づいて、例えばS52において、作業Aの期間におけるストレスデータD1の平均と、作業Bの期間におけるストレスデータD1の平均との差(もしくは比)に対応する作業Bの期間のストレスに対する重みの初期値を設定してもよい。
また、ストレス値計算部22は、評価値を求める現作業期間より前の作業期間の終端からの、前の作業期間における評価値の減衰分を現作業期間内のストレスデータD1より減算して現作業期間の評価値を求めてもよい。
図10は、ストレス値の代表値の計算例を説明する説明図である。なお、図10におけるストレス値の代表値の計算例では、評価値を求める現作業期間を作業Bの期間とし、前の作業期間を作業Aの期間とする。また、図10におけるグラフは、ストレスデータD1の時間経過を示している。
図10に示すように、ストレス値計算部22は、前の作業期間の作業Aの終端からの減衰期間分を前述の減衰に関する重み関数などを用いて計算する。次いで、ストレス値計算部22は、計算結果を現作業期間の作業BにおけるストレスデータD1(ストレス計測値)より減算し、その期間の平均を計算することで現作業期間の作業Bにおけるストレス代表値を求める。
また、ストレス値計算部22は、評価値を求める現作業期間より前の複数の作業期間の重みと、現作業期間の重みとの加重平均で現作業期間内における評価値(ストレス値の代表値)を求めてもよい。
図11Aは、ストレス値の代表値の計算例を示すフローチャートである。図11Bは、ストレス値の代表値の計算例を説明する説明図であり、図11Bのフローチャートの概要を説明する図である。なお、図11A、図11Bにおけるストレス値の代表値の計算例では、評価値を求める現作業期間を作業Cの期間とし、前の複数の作業期間を作業A、Bの期間とする。
図11Aに示すように、処理が開始されると、ストレス値計算部22は、作業切り替え直前の現作業(作業C)以外の重みを取得する(S60)。具体的には、ストレス値計算部22は、メモリなどに保存されている、既に計算済みである作業A、Bに関する重みを取得する。
次いで、ストレス値計算部22は、前作業(作業B)と、現作業(作業C)との関係で、前述したとおりに現作業の重みを計算する(S61)。
次いで、ストレス値計算部22は、前作業分の重みを現作業以外に振り分け(S62)、重みが所定値未満であり、十分に小さいものをストレス代表値の考慮対象から外す(S63)。
次いで、ストレス値計算部22は、前の複数の作業期間(作業A、B)の重みと、現作業期間の重み(作業C)との加重平均で現作業(作業C)のストレス代表値を更新する(S64)。具体的には、ストレス値計算部22は、次の式(1)を用いて現作業(作業C)におけるストレス代表値(Sc)を求める。
図1に戻り、分析者端末3は、データ取得部30と、表示部31とを有する。
データ取得部30は、サーバー2のデータベース24にエントリされたデータを取得する処理部である。具体的には、データ取得部30は、付与されたタグ別のデータ、被測定者5の識別情報に基づく被測定者5ごとのデータなどをデータベース24より取得する。
表示部31は、データベース24より取得したデータについて、例えばタグ別、被測定者5別などの条件で集計して統計量を計算する。具体的には、表示部31は、UI(User Interface)などを介して分析者より指定された条件(例えばタグ別、被測定者5別など)で、データベース24にエントリされたデータ(ストレス値の代表値)の集計を行う。次いで、表示部31は、計算した統計量を、例えばタグ別、被測定者5別などのストレスの評価結果としてディスプレイに表示する。
図12は、評価の表示に関する処理の一例を示すフローチャートである。図12に示すように、処理が開始されると、データ取得部30は、データベース24から例えばタグ別などの条件で指定された作業ごとのストレス値の代表値を取得する(S40)。
次いで、表示部31は、データベース24より取得したデータ(ストレス値の代表値)について、作業ごとの統計量を計算する(S41)。次いで、表示部31は、作業ごとに計算した統計量を例えばグラフなどでディスプレイに表示する(S42)。なお、分析者端末3は、データベース24から全データを取得してメモリ上に格納した後に、タグ別などの条件で指定された作業ごとの統計量を計算し、表示してもよい。これにより、分析者は、作業ごとに集計したストレス値の代表値の統計量より、どの作業でストレスが高くなっているかを確認することができる。
以上のように、評価システム100において、例えばサーバー2は、データ受信部20と、ストレス値計算部22とを有する。データ受信部20は、被測定者5の生体情報であり、被測定者5の負荷を示す負荷情報(ストレスデータD1)をクライント端末1より取得する。また、データ受信部20は、被測定者5が作業している情報処理装置(例えばクライント端末1)の表示ウインドウ40に関する作業データD2を取得する。ストレス値計算部22は、取得した作業データD2をもとに、表示ウインドウ40の切り替えごとに被測定者5の作業期間を区切る。また、ストレス値計算部22は、区切られた作業期間ごとに、取得したストレスデータD1に区切り後の時間に応じた重みを加えて作業期間内における被測定者5の作業に関する評価値(ストレス値の代表値)を求める。
このように、評価システム100では、ストレスデータD1に区切り後の時間に応じた重みを加えて作業期間内における被測定者5の作業に関する評価値を求めている。したがって、作業を切り替えた後に人が思考を切り替える時間などの前の作業の影響を時間に応じた重みにより考慮することができる。
また、ストレス値計算部22は、評価値を求める第1の作業期間(例えば作業Bの作業期間)より前の第2の作業期間(例えば作業Aの作業期間)における評価値の大きさに基づいて、第1の作業期間における重みの立ち上がり時間を設定する。これにより、評価値を求める作業期間において、例えば、前の作業期間の評価値(ストレス値の代表値)、すなわち前の作業期間における被測定者5の負荷に応じて思考を切り替える時間が長くなるような状況を評価値に反映することができる。
また、ストレス値計算部22は、評価値を求める第1の作業期間より前の第2の作業期間の終端におけるストレスデータD1が示す負荷(ストレス値)と、第1の作業期間における始端におけるストレス値との差に基づいて、第1の作業期間における重みの立ち上がり時間を設定する。これにより、評価値を求める作業期間において、例えば、前の作業期間から切り替わるときの負荷(ストレス値)との間に大きな差分があり、被測定者5が前の作業期間の思考を引きずるような状況を反映することができる。
また、ストレス値計算部22は、評価値を求める第1の作業期間より前の第2の作業期間におけるストレスデータD1が示すストレス値の平均と、第1の作業期間におけるストレス値の平均との差に基づいて、第1の作業期間における重みの立ち上がり時間を設定する。これにより、評価値を求める作業期間において、例えば、前の作業期間のストレス値の平均との間に大きな差分があり、被測定者5が前の作業期間の思考を引きずるような状況を反映することができる。
また、ストレス値計算部22は、重みの立ち上がり時間を設定した重みを加えて求めた第1の作業期間内における評価値と、第2の作業期間における評価値との差に基づいて、第1の作業期間における重みの立ち上がり時間を再設定する。このように、評価値を求める第1の作業期間における重みの立ち上がり時間を再設定することで、前の作業期間との差分が収束するような適切な重み付けを行うことができる。
また、ストレス値計算部22は、第2の作業期間におけるストレスデータD1が示すストレス値の平均および第1の作業期間におけるストレス値の平均との差と、設定した第1の作業期間における重みの立ち上がり時間とをメモリに蓄積する。そして、ストレス値計算部22は、このメモリに蓄積した情報に基づいて第1の作業期間における重みの立ち上がり時間を設定する。このように、メモリに蓄積した情報に基づいて第1の作業期間における重みの立ち上がり時間を設定することで、適切な重み付けをより速やかに行うことができる。
また、ストレス値計算部22は、評価値を求める第1の作業期間において、第1の作業期間よりも前の第2の作業期間に関する表示ウインドウ40が継続して表示されているか否かに基づいて、第1の作業期間における重みの立ち上がり時間を設定する。これにより、例えば、前の作業期間に関する表示ウインドウ40がバックグラウンドなどで継続して表示されている場合、被測定者5の思考がそのバックグラウンドの表示に引きずられるような状況を評価値に反映することができる。
また、ストレス値計算部22は、第2の作業期間に関する表示ウインドウ40が継続して表示されている場合、当該表示ウインドウが画面に占める表示割合に基づいて、第1の作業期間における重みの立ち上がり時間を設定する。これにより、例えばバックグラウンドの表示ウインドウ40の表示割合が大きく、被測定者5の思考がそのバックグラウンドの表示に引きずられるような状況を評価値に反映することができる。
また、ストレス値計算部22は、第2の作業期間に関する表示ウインドウ40が継続して表示されている場合、第2の作業期間の評価値との加重平均で第1の作業期間内における評価値を求める。これにより、例えば、バックグラウンドの表示ウインドウ40が被測定者5に与える影響を適切に加味した評価値を求めることができる。
また、ストレス値計算部22は、評価値を求める第1の作業期間より前の第2の作業期間の終端からの、第2の作業期間における評価値の減衰分を第1の作業期間内のストレスデータD1より減算する。これにより、例えば、評価値を求める現作業期間より前の作業期間にフォアグラウンドで表示されていた表示ウインドウ40が、被測定者5の思考に残り、徐々に減衰するような現作業期間の評価に与える影響を適切に加味することができる。
なお、図示した各装置の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
例えば、本実施形態では被測定者5が作業している情報処理装置としてクライント端末1を例示しているが、被測定者5が作業している情報処理装置は、クライント端末1とは別のPCやタブレット端末などであってもよい。また、本実施形態ではクライント端末1とサーバー2とを分けたクライアント・サーバ構成を例示しているが、クライント端末1は、例えばサーバー2側の機能構成を有するスタンドアロンな構成であってもよい。
また、評価システム100のクライント端末1、サーバー2、分析者端末3で行われる各種処理機能は、CPU(またはMPU、MCU(Micro Controller Unit)等のマイクロ・コンピュータ)上で、その全部または任意の一部を実行するようにしてもよい。また、各種処理機能は、CPU(またはMPU、MCU等のマイクロ・コンピュータ)で解析実行されるプログラム上、またはワイヤードロジックによるハードウエア上で、その全部または任意の一部を実行するようにしてもよいことは言うまでもない。また、クライント端末1、サーバー2、分析者端末3で行われる各種処理機能は、クラウドコンピューティングにより、複数のコンピュータが協働して実行してもよい。
ところで、上記の実施形態で説明した各種の処理は、予め用意されたプログラムをコンピュータで実行することで実現できる。そこで、以下では、上記の実施形態と同様の機能を有するプログラムを実行するコンピュータ構成(ハードウエア)の一例を説明する。図13は、コンピュータ構成の一例を示すブロック図である。
図13に示すように、コンピュータ200は、各種演算処理を実行するCPU201と、データ入力を受け付ける入力装置202と、モニタ203と、スピーカー204とを有する。また、コンピュータ200は、記憶媒体からプログラム等を読み取る媒体読取装置205と、各種装置と接続するためのインタフェース装置206と、有線または無線により外部機器と通信接続するための通信装置207とを有する。また、コンピュータ200は、各種情報を一時記憶するRAM208と、ハードディスク装置209とを有する。また、コンピュータ200内の各部(201~209)は、バス210に接続される。
ハードディスク装置209には、上記の実施形態で説明した機能構成(例えばデータ受信部20、時刻対応付け部21、ストレス値計算部22およびデータベース格納部23)における各種の処理を実行するためのプログラム211が記憶される。また、ハードディスク装置209には、プログラム211が参照する各種データ212が記憶される。入力装置202は、例えば、操作者から操作情報の入力を受け付ける。モニタ203は、例えば、操作者が操作する各種画面を表示する。インタフェース装置206は、例えば印刷装置等が接続される。通信装置207は、LAN(Local Area Network)等の通信ネットワークと接続され、通信ネットワークを介した外部機器との間で各種情報をやりとりする。
CPU201は、ハードディスク装置209に記憶されたプログラム211を読み出して、RAM208に展開して実行することで、上記の機能構成(例えばデータ受信部20、時刻対応付け部21、ストレス値計算部22およびデータベース格納部23)に関する各種の処理を行う。なお、プログラム211は、ハードディスク装置209に記憶されていなくてもよい。例えば、コンピュータ200が読み取り可能な記憶媒体に記憶されたプログラム211を読み出して実行するようにしてもよい。コンピュータ200が読み取り可能な記憶媒体は、例えば、CD-ROMやDVDディスク、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の可搬型記録媒体、フラッシュメモリ等の半導体メモリ、ハードディスクドライブ等が対応する。また、公衆回線、インターネット、LAN等に接続された装置にこのプログラム211を記憶させておき、コンピュータ200がこれらからプログラム211を読み出して実行するようにしてもよい。
以上の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)被測定者の負荷を示す負荷情報を取得し、
前記被測定者が作業している情報処理装置の表示ウインドウの情報を取得し、
取得した前記表示ウインドウの情報をもとに、前記表示ウインドウの切り替えごとに前記被測定者の作業期間を区切り、
区切られた前記作業期間ごとに、取得した前記負荷情報に区切り後の時間に応じた重みを加えて前記作業期間内における前記被測定者の作業に関する評価値を求める、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする評価支援プログラム。
(付記2)前記求める処理は、前記評価値を求める第1の作業期間より前の第2の作業期間における評価値の大きさに基づいて、前記第1の作業期間における前記重みの立ち上がり時間を設定する、
ことを特徴とする付記1に記載の評価支援プログラム。
(付記3)前記求める処理は、前記評価値を求める第1の作業期間より前の第2の作業期間の終端における前記負荷情報が示す負荷と、前記第1の作業期間における始端における前記負荷情報が示す負荷との差に基づいて、前記第1の作業期間における前記重みの立ち上がり時間を設定する、
ことを特徴とする付記1に記載の評価支援プログラム。
(付記4)前記求める処理は、前記評価値を求める第1の作業期間より前の第2の作業期間における前記負荷情報が示す負荷の平均と、前記第1の作業期間における前記負荷情報が示す負荷の平均との差に基づいて、前記第1の作業期間における前記重みの立ち上がり時間を設定する、
ことを特徴とする付記1に記載の評価支援プログラム。
(付記5)前記求める処理は、前記重みの立ち上がり時間を設定した重みを加えて求めた前記第1の作業期間内における評価値と、前記第2の作業期間における評価値との差に基づいて、前記第1の作業期間における前記重みの立ち上がり時間を再設定する、
ことを特徴とする付記4に記載の評価支援プログラム。
(付記6)前記第2の作業期間における前記負荷情報が示す負荷の平均および前記第1の作業期間における前記負荷情報が示す負荷の平均との差と、設定した前記第1の作業期間における前記重みの立ち上がり時間とを蓄積する処理をさらにコンピュータに実行させ、
前記求める処理は、前記蓄積した情報に基づいて前記第1の作業期間における前記重みの立ち上がり時間を設定する、
ことを特徴とする付記4に記載の評価支援プログラム。
(付記7)前記求める処理は、前記評価値を求める第1の作業期間において、当該第1の作業期間よりも前の第2の作業期間に関する表示ウインドウが継続して表示されているか否かに基づいて、前記第1の作業期間における前記重みの立ち上がり時間を設定する、
ことを特徴とする付記1に記載の評価支援プログラム。
(付記8)前記求める処理は、前記第2の作業期間に関する表示ウインドウが継続して表示されている場合、当該表示ウインドウが画面に占める表示割合、もしくは、他のウインドウから遮蔽されていない可視領域の割合に基づいて、前記第1の作業期間における前記重みの立ち上がり時間を設定する、
ことを特徴とする付記7に記載の評価支援プログラム。
(付記9)前記求める処理は、前記第2の作業期間に関する表示ウインドウが継続して表示されている場合、前記第2の作業期間に関する重みと、前記第1の作業期間に関する重みとの加重平均で前記第1の作業期間内における評価値を求める、
ことを特徴とする付記7に記載の評価支援プログラム。
(付記10)前記求める処理は、前記評価値を求める第1の作業期間より前の第2の作業期間の終端からの、当該第2の作業期間における評価値の減衰分を前記第1の作業期間内の前記負荷情報より減算する、
ことを特徴とする付記1に記載の評価支援プログラム。
(付記11)被測定者の負荷を示す負荷情報を取得し、
前記被測定者が作業している情報処理装置の表示ウインドウの情報を取得し、
取得した前記表示ウインドウの情報をもとに、前記表示ウインドウの切り替えごとに前記被測定者の作業期間を区切り、
区切られた前記作業期間ごとに、取得した前記負荷情報に区切り後の時間に応じた重みを加えて前記作業期間内における前記被測定者の作業に関する評価値を求める、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする評価支援方法。
(付記12)前記求める処理は、前記評価値を求める第1の作業期間より前の第2の作業期間における評価値の大きさに基づいて、前記第1の作業期間における前記重みの立ち上がり時間を設定する、
ことを特徴とする付記11に記載の評価支援方法。
(付記13)前記求める処理は、前記評価値を求める第1の作業期間より前の第2の作業期間の終端における前記負荷情報が示す負荷と、前記第1の作業期間における始端における前記負荷情報が示す負荷との差に基づいて、前記第1の作業期間における前記重みの立ち上がり時間を設定する、
ことを特徴とする付記11に記載の評価支援方法。
(付記14)前記求める処理は、前記評価値を求める第1の作業期間より前の第2の作業期間における前記負荷情報が示す負荷の平均と、前記第1の作業期間における前記負荷情報が示す負荷の平均との差に基づいて、前記第1の作業期間における前記重みの立ち上がり時間を設定する、
ことを特徴とする付記11に記載の評価支援方法。
(付記15)前記求める処理は、前記重みの立ち上がり時間を設定した重みを加えて求めた前記第1の作業期間内における評価値と、前記第2の作業期間における評価値との差に基づいて、前記第1の作業期間における前記重みの立ち上がり時間を再設定する、
ことを特徴とする付記14に記載の評価支援方法。
(付記16)前記第2の作業期間における前記負荷情報が示す負荷の平均および前記第1の作業期間における前記負荷情報が示す負荷の平均との差と、設定した前記第1の作業期間における前記重みの立ち上がり時間とを蓄積する処理をさらにコンピュータが実行し、
前記求める処理は、前記蓄積した情報に基づいて前記第1の作業期間における前記重みの立ち上がり時間を設定する、
ことを特徴とする付記14に記載の評価支援方法。
(付記17)前記求める処理は、前記評価値を求める第1の作業期間において、当該第1の作業期間よりも前の第2の作業期間に関する表示ウインドウが継続して表示されているか否かに基づいて、前記第1の作業期間における前記重みの立ち上がり時間を設定する、
ことを特徴とする付記11に記載の評価支援方法。
(付記18)前記求める処理は、前記第2の作業期間に関する表示ウインドウが継続して表示されている場合、当該表示ウインドウが画面に占める表示割合、もしくは、他のウインドウから遮蔽されていない可視領域の割合に基づいて、前記第1の作業期間における前記重みの立ち上がり時間を設定する、
ことを特徴とする付記17に記載の評価支援方法。
(付記19)前記求める処理は、前記第2の作業期間に関する表示ウインドウが継続して表示されている場合、前記第2の作業期間に関する重みと、前記第1の作業期間に関する重みとの加重平均で前記第1の作業期間内における評価値を求める、
ことを特徴とする付記17に記載の評価支援方法。
(付記20)前記求める処理は、前記評価値を求める第1の作業期間より前の第2の作業期間の終端からの、当該第2の作業期間における評価値の減衰分を前記第1の作業期間内の前記負荷情報より減算する、
ことを特徴とする付記11に記載の評価支援方法。
(付記21)被測定者の負荷を示す負荷情報を取得し、前記被測定者が作業している情報処理装置の表示ウインドウの情報を取得する取得部と、
取得した前記表示ウインドウの情報をもとに、前記表示ウインドウの切り替えごとに前記被測定者の作業期間を区切り、区切られた前記作業期間ごとに、取得した前記負荷情報に区切り後の時間に応じた重みを加えて前記作業期間内における前記被測定者の作業に関する評価値を求める計算部と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
(付記22)前記計算部は、前記評価値を求める第1の作業期間より前の第2の作業期間における評価値の大きさに基づいて、前記第1の作業期間における前記重みの立ち上がり時間を設定する、
ことを特徴とする付記21に記載の情報処理装置。
(付記23)前記計算部は、前記評価値を求める第1の作業期間より前の第2の作業期間の終端における前記負荷情報が示す負荷と、前記第1の作業期間における始端における前記負荷情報が示す負荷との差に基づいて、前記第1の作業期間における前記重みの立ち上がり時間を設定する、
ことを特徴とする付記21に記載の情報処理装置。
(付記24)前記計算部は、前記評価値を求める第1の作業期間より前の第2の作業期間における前記負荷情報が示す負荷の平均と、前記第1の作業期間における前記負荷情報が示す負荷の平均との差に基づいて、前記第1の作業期間における前記重みの立ち上がり時間を設定する、
ことを特徴とする付記21に記載の情報処理装置。
(付記25)前記計算部は、前記重みの立ち上がり時間を設定した重みを加えて求めた前記第1の作業期間内における評価値と、前記第2の作業期間における評価値との差に基づいて、前記第1の作業期間における前記重みの立ち上がり時間を再設定する、
ことを特徴とする付記24に記載の情報処理装置。
(付記26)前記計算部は、前記第2の作業期間における前記負荷情報が示す負荷の平均および前記第1の作業期間における前記負荷情報が示す負荷の平均との差と、設定した前記第1の作業期間における前記重みの立ち上がり時間とをメモリに蓄積し、前記メモリに蓄積した情報に基づいて前記第1の作業期間における前記重みの立ち上がり時間を設定する、
ことを特徴とする付記24に記載の情報処理装置。
(付記27)前記計算部は、前記評価値を求める第1の作業期間において、当該第1の作業期間よりも前の第2の作業期間に関する表示ウインドウが継続して表示されているか否かに基づいて、前記第1の作業期間における前記重みの立ち上がり時間を設定する、
ことを特徴とする付記21に記載の情報処理装置。
(付記28)前記計算部は、前記第2の作業期間に関する表示ウインドウが継続して表示されている場合、当該表示ウインドウが画面に占める表示割合、もしくは、他のウインドウから遮蔽されていない可視領域の割合に基づいて、前記第1の作業期間における前記重みの立ち上がり時間を設定する、
ことを特徴とする付記27に記載の情報処理装置。
(付記29)前記計算部は、前記第2の作業期間に関する表示ウインドウが継続して表示されている場合、前記第2の作業期間に関する重みと、前記第1の作業期間に関する重みとの加重平均で前記第1の作業期間内における評価値を求める、
ことを特徴とする付記27に記載の情報処理装置。
(付記30)前記計算部は、前記評価値を求める第1の作業期間より前の第2の作業期間の終端からの、当該第2の作業期間における評価値の減衰分を前記第1の作業期間内の前記負荷情報より減算する、
ことを特徴とする付記21に記載の情報処理装置。