JP7458302B2 - 理解難易度算出装置及び理解難易度算出方法。 - Google Patents

理解難易度算出装置及び理解難易度算出方法。 Download PDF

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Description

本発明は、理解難易度算出装置及び理解難易度算出方法に関する。
ある開発者によって作られたプログラム、或いは製造ラインで使用されている製造システム等を、他の開発者や使用者が理解しやすいかどうか(理解難易度)は、それらの改修コストや業務効率を左右する。
そのため、既存のプログラムや製造システム等の理解難易度を、機械的に算出することができれば、事前に改修コストや業務効率も予測しやすくなる。
そうした分野に関して、例えば、開発者がプログラムを閲覧している間の心拍数を計測し、その心拍数に基づき認知負荷すなわち理解難易度を算定する方法が存在する。この場合、認知負荷と相関するとされる心拍間の差の2乗平均値の平方根(root mean
square of successive differences;RMSSD)といった生体指標を、当該プログラムの理解難易度と算定する。
一方、こうした方法では、プログラム全体の理解難易度を算出することはできるが、関数や行といったプログラム内の部分に対する理解難易度まで算出することはできなかった。
そこで、プログラムの部分に対する理解難易度を算出するため、統合開発環境などのプログラム表示ウィンドウを通してプログラム上の閲覧履歴を記録し、閲覧対象の関数が切り替わる毎に閲覧区間を区切り、閲覧区間が所与の値(例:2秒)より長い場合に、閲覧区間内で心拍数を集計し、関数単位での理解難易度を算出する方法(非特許文献1参照)が提案されている。
Using (bio)metrics to predict code quality online (https://dl.acm.org/doi/10.1145/2884781.2884803; 2020/11/02確認)
非特許文献1をはじめとする従来の手法では、理解難易度を、例えばプログラムにおける関数単位など大きな粒度で算出することは可能であった。すなわち、プログラム表示ウィンドウのサイズに対して、算出単位(である関数の記載範囲)の表示サイズが十分大きいため、閲覧対象を特定できること、また、心拍数の集計に必要な時間に対して閲覧区間の時間が十分長いこと、といった条件が整うことで、理解難易度を算出できた。
しかしながら、例えばプログラムの行単位などの細かい単位で、理解難易度を算出したい場合、従来手法では対応困難であった。すなわち、プログラム表示ウィンドウのサイズに対して算出単位(である一行の記載範囲)の表示サイズが小さいため、閲覧対象を特定できないうえ、閲覧区間の時間が0.1秒単位と短いため、心拍数を集計できず、理解難易度を算出できなかった。
そこ本発明の目的は、理解難易度の算出単位を従来よりも細かなものとできる技術を提供することにある。
上記課題を解決する本発明の理解難易度算出装置は、理解難易度の算出対象事象における、ユーザによる時刻ごとの注視領域の情報である閲覧履歴を格納した時刻毎閲覧履歴表と、前記ユーザによる前記算出対象事象の注視中における、当該ユーザの時刻ごとの生体観測値を格納した時刻毎観測値表と、を保持する記憶部と、前記時刻毎閲覧履歴表及び前記時刻毎観測値表を参照し、同じ注視領域に関する閲覧履歴のうち時系列的に連続するものに基づき、当該注視領域の連続注視がなされた時間帯である閲覧区間を特定する閲覧区間分割部と、前記ユーザに関して特定した前記閲覧区間それぞれについて、予め定めた判定アルゴリズムに従って、対応する作業の種類を特定し、所定種類の作業に関する一連の閲覧区間を集約することで作業区間を特定する作業区間分割部と、前記作業区間それぞれに関して、当該作業区間に含まれる各閲覧区間の情報に基づき、注視領域毎の閲覧時間を算出し、対応する時刻での前記生体観測値から当該作業区間中の認知負荷指標を算出する作業区間毎認知負荷指標算出部と、前記作業区間ごとの認知負荷指標を用いて、前記算出対象事象の理解難易度を算出する理解難易度算出部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の理解難易度算出方法は、情報処理装置が、理解難易度の算出対象事象における、ユーザによる時刻ごとの注視領域の情報である閲覧履歴を格納した時刻毎閲覧履歴表と、前記ユーザによる前記算出対象事象の注視中における、当該ユーザの時刻ごとの生体観測値を格納した時刻毎観測値表と、を保持する記憶部を備えて、前記時刻毎閲覧履歴表及び前記時刻毎観測値表を参照し、同じ注視領域に関する閲覧履歴のうち時系列的に連続するものに基づき、当該注視領域の連続注視がなされた時間帯である閲覧区間を特定する処理と、前記ユーザに関して特定した前記閲覧区間それぞれについて、予め定めた判定アルゴリズムに従って、対応する作業の種類を特定し、所定種類の作業に関する一連の閲覧区間を集約することで作業区間を特定する処理と、前記作業区間それぞれに関して、当該作業区間に含まれる各閲覧区間の情報に基づき、注視領域毎の閲覧時間を算出し、対応する時刻での前記生体観測値から当該作業区間中の認知負荷指標を算出する処理と、前記作業区間ごとの認知負荷指標を用いて、前記算出対象事象の理解難易度を算出する処理と、を実行することを特徴とする。
本発明によれば、理解難易度の算出単位を従来よりも細かなものとできる。
本実施形態における理解難易度算出装置を備える情報処理システムのハードウェア構成例を示す図である。 本実施形態の理解難易度算出装置のソフトウェア構成例を示す図である。 本実施形態における時刻毎心拍数表の例を示す図である。 本実施形態における時刻毎閲覧履歴表例を示す図である。 本実施形態における作業種類表の例を示す図である。 本実施形態における理解難易度算出対象行番号表の例を示す図である。 本実施形態における行単位閲覧区間表の例を示す図である。 本実施形態における閲覧区間毎作業区間表の例を示す図である。 本実施形態における作業区間毎閲覧行番号-認知負荷指標表の例を示す図である。 本実施形態におけるプログラム理解難易度表の例を示す図である。 本実施形態におけるプログラム理解難易度算出式の例を示す図である。 本実施形態における行単位閲覧区間分割処理フローチャート例を示す図である。 本実施形態における作業区間分割処理フローチャート例を示す図である。 本実施形態における作業区間毎認知負荷指標算出処理フローチャート例を示す図である。 本実施形態におけるプログラム理解難易度算出処理フローチャート例を示す図である。 本実施形態における理解難易度算出対象プログラムの例を示す図である。 本実施形態における表示装置の例を示す図である。
本実施形態では、ユーザが指定した行単位での理解難易度算出対象に対して理解難易度を算出する方法の一例を説明する。
<<ハードウェア構成>>
まず、本実施形態の理解難易度算出装置100について、図1を参照して説明する。本実施形態における理解難易度算出装置100のハードウェア構成は、以下のとおりとなる。
すなわち、理解難易度算出装置100は、中央演算装置101、主記憶装置102、二次記憶装置103、入力装置104、表示装置105、及び通信装置107を有する。
このうち中央演算装置101は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等の装置を想定する
また、主記憶装置102は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の記憶デバイスで構成される装置である。
また、二次記憶装置103は、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk
Drive)や半導体ドライブ(SSD:Solid State Drive)等の記憶デバイスで構成される。
また、入力装置104は、キーボードやマウス等のデータ入力デバイスから構成される。
また、表示装置105は、ディスプレイやLEDランプなどの出力装置により構成される。
また、通信装置106は、中央演算装置101が通信ネットワーク1と通信するための機能が実装されたネットワークインタフェースカード(NIC:Network Interface Card)等を想定する。
また、理解難易度算出装置100は、視線センサ110及び心拍センサ120と、適宜なネットワーク1を介して通信可能に接続されている。
このうち視線センサ110は、表示装置105の画面上でユーザが見ている位置を視線によって同定するセンサユニットである。
また、心拍センサ120は、ユーザの心拍数を計測するセンサであり、生体観測値のセンサの一例である。したがって、生体観測値のセンサとしては、心拍センサ120に限定せず、例えば、瞬きや発汗といった現象のセンサ類も想定しうる。
なお、各装置はバス106によって接続され、各装置間で相互にデータを送受信できる。
また、上述の理解難易度算出装置100と、視線センサ110及び心拍センサ120とからなる構成を、理解難易度算出システム10としてもよい。
<<ソフトウェア構成>>
次に、本実施形態の理解難易度算出装置100における機能構成について説明する。図2は、本実施形態に係る理解難易度算出装置100のソフトウェア構成例を示す図である。
なお、本実施形態においては、理解難易度算出装置100の機能ブロックの全てが、中央演算装置101によって実行または操作されるソフトウェアプログラムとデータにより実装されるものとして説明する。ただし、当該機能ブロックの一部または全ては、ハードウェアとして実現されてもよい。
また、本来は、図2に例示している機能ブロックに加え、各機能ブロックの起動と管理等を行うオペレーティングシステム(OS)と制御プログラム等が存在するが、本実施形態では、これらの機能ブロックの連携動作を適宜説明することとする。
上述のOSと制御プログラムが、ここで適宜説明される連携動作に必要となる機能ブロックの起動と動作管理を行うことは自明であるので、これらのOSと制御プログラムについては説明及び記載を省略する。
図2に示すように、本実施形態に係る理解難易度算出装置100は、機能ブロックとして、行単位閲覧区間分割部201と、作業区間分割部202と、作業区間毎認知負荷指標算出部203と、理解難易度算出部204を有している。
このうち、行単位閲覧区間分割部201は、複数の閲覧履歴について連続して同じ対象を見ていた場合に閲覧区間としてまとめるものとなる。
また、作業区間分割部202は、複数の閲覧区間を開発者の作業区間ごとにまとめるものとなる。
また、作業区間毎認知負荷指標算出部203は、各作業区間に対して、対応した閲覧作業から閲覧したプログラム行番号毎の閲覧時間を算出し、対応した心拍数から作業区間中の認知的な負荷と相関するとされる既存の認知負荷指標を算出するものとなる。
また、理解難易度算出部204は、理解難易度を算出するものとなる。
また、理解難易度算出装置100は、データ群として、時刻毎心拍数表213と、時刻毎閲覧履歴表211と、閲覧区間毎作業区間表214と、作業種類表212と、作業区間表218と、作業区間毎閲覧行番号-認知負荷指標表217と、理解難易度算出対象行番
号表214と、理解難易度算出式221と、理解難易度表218を有する。
このうち、時刻毎心拍数表213は、一定の時間毎に計測されたユーザの心拍数のデータを含むものである。
また、時刻毎閲覧履歴表211は、時刻毎にユーザが閲覧したファイル名や行番号といった閲覧対象の情報を含む。
また、閲覧区間毎作業区間表214は、閲覧区間毎に閲覧対象と開始時刻と作業時間を含む。
また、作業種類表212は、開発者の作業種類毎に閲覧対象の条件を含む。
また、作業区間表218は、閲覧区間毎に対応した作業区間項番を含む。
また、作業区間毎閲覧行番号-認知負荷指標表217は、作業区間毎のプログラム行番
号毎の閲覧時間と認知負荷指標を含む。
また、理解難易度算出対象行番号表214は、理解難易度算出対象とするファイル名および行番号を含む。
また、理解難易度算出式221は、理解難易度を規定する数式である。
また、理解難易度表218は、理解難易度算出対象毎に理解難易度を含む。
なお、上記の各機能ブロック及びデータ群については、理解難易度算出装置100等のデータ処理内容に関連して以下に順次説明する。
<<データ定義>>
ここで、本実施形態の理解難易度算出装置100での理解難易度算出処理に使用されるデータ類について説明する。
<<事前準備データ定義>>
まず、時刻毎心拍数表213、時刻毎閲覧履歴表211、作業種類表212、理解難易度算出対象行番号表214について説明する。これらの表は、理解難易度算出装置100の運用開始前に、システム管理者等が予め適宜の記憶領域内に設定し、格納しておく。
時刻毎心拍数表213の一構成例を図3に示す。時刻毎心拍数表213には、心拍センサ110がユーザから取得した心拍数の値が時刻毎に格納される。例えば、図3では、「2020/10/28 14:27:28」に心拍センサ110が計測したユーザの心拍数100を格納している。
また、時刻毎閲覧履歴表211の一構成例を図4に示す。時刻毎閲覧履歴表211には、時刻毎にユーザが閲覧したプログラム行番号の情報として、視点が表示ウィンドウ内かどうかをYesまたはNoで表す情報と閲覧プログラムファイル名と閲覧行番号と作業区間番号を格納している。
例えば、図4では、時刻「2020/10/28 14:27:28.1」に、ユーザが表示ウィンドウを用いて「selectionSort.c」の8行目を閲覧していたため、時刻「2020/10/28 14:27:28.1」の閲覧対象として、視点が表示ウィンドウ内に「Yes」、閲覧プログラムファイル名に「selectionSort.c」、閲覧行番号に8を格納している。
また、時刻「2020/10/28 14:27:28.4」に、ユーザが表示ウィンドウ外を見ていたため、視点が表示ウィンドウ内に「No」、閲覧プログラムファイル名に「-」、閲覧行番号に「-」を格納している。
作業種類表212の一構成例を図5示す。作業種類表212には、開発者の作業種類毎に閲覧対象の条件として、作業種類の名称と主要作業かどうかを「Yes」または「No」で表す情報と作業種類の条件として視点が表示ウィンドウ内かどうかを「Yes」または「No」で表す情報と閲覧プログラムファイル名が格納される。
例えば、図5では、作業種類項番1の名称にプログラム理解、主要作業かに「No」、
視点が表示ウィンドウ内に「Yes」、閲覧プログラムファイル名に「selectionSort.c」を格納している。
続いて、理解難易度算出対象行番号表214の一構成例を図6に示す。理解難易度算出対象行番号表214には、理解難易度算出対象プログラムファイル名とプログラム行番号が格納される。
例えば、図6では、算出対象項番1のプログラムファイル名として「selectionSort.c」を格納し、プログラム行番号として、「1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16」を格納している。
<<処理過程使用データ定義>>
続いて、行単位閲覧区間表215と閲覧区間毎作業区間表216と作業区間毎閲覧行番号-認知負荷指標表217と理解難易度表218について説明する。これらの表は、理解
難易度算出装置100が理解難易度を算出する過程で使用する。生成過程については、各表説明後に詳しく説明する。
まず、行単位閲覧区間表215の一構成例を、図7に示す。行単位閲覧区間表215では、連続して同じ対象を閲覧していたときに一つの閲覧区間として整理した情報を格納している。
閲覧区間は、視点が表示ウィンドウ内かどうかを「Yes」または「No」で表す情報と閲覧プログラムファイル名と閲覧行番号と開始時刻と作業時間(秒)を含む。行単位閲覧区間表は、行単位閲覧区間分割部201に、時刻毎閲覧履歴表211を入力することで作成する。
図7では、図4に示した時刻毎閲覧履歴表211の時系列に従って、閲覧区間を格納している。例えば、閲覧区間項番1では、視点が表示ウィンドウ内に「Yes」、閲覧プログラムファイル名に「selectionSort.c」、閲覧行番号に8、開始時刻に「2020/10/28 14:27:28.1」、作業時間(秒)に0.2を格納している。
また、閲覧区間毎作業区間表216の一構成例を図8に示す。閲覧区間毎作業区間表216では、作業種類が連続した閲覧区間を閲覧作業としてまとめ、閲覧作業毎に、開始時刻と視点が表示ウィンドウ内かどうかをYesまたはNoで表す情報と閲覧プログラムファイル名と作業時間(秒)とプログラム行番号閲覧時間と作業種類と作業区間末尾閲覧作業かどうかを「Yes」または「No」で表す情報と作業区間項番を含む。
閲覧区間毎作業区間表は、作業区間分割部202に、行単位閲覧区間表215と作業種類表212を入力することで作成する。図8では、図7の行単位閲覧区間表215を図4の作業種類表212を用いてまとめた閲覧作業を格納している。
続いて、作業区間毎閲覧行番号-認知負荷指標表217の一構成例を、図9に示す。作
業区間毎閲覧行番号-認知負荷指標表217では、作業区間ごとに、開始時刻と作業時間
(秒)とプログラム行番号閲覧時間と認知負荷指標を格納している。
作業区間毎閲覧行番号-認知負荷指標表は、作業区間毎認知負荷指標算出部203に、
時刻毎心拍数表213と閲覧区間毎作業区間表216を入力することで作成する。図9では、図8の閲覧区間毎作業区間表216の作業区間項番ごとにまとめたプログラム行番号閲覧時間と、心拍数を集計して算出した認知負荷を格納している。
また、理解難易度表218の一構成例を、図10に示す。理解難易度表218では、算出対象項番ごとに理解難易度指標を格納している。
理解難易度表218は、理解難易度算出部204に、時刻毎心拍数表213と行単位閲覧区間表215及び理解難易度算出対象行番号表214を入力し、理解難易度算出式221を用いて理解難易度を算出することで作成する。図10では、図6に示した理解難易度算出対象行番号表214内の算出対象項番ごとに、算出した理解難易度を格納している。<<算出式定義>>
続いて、理解難易度算出式221について説明する。この式は、理解難易度算出装置100の運用開始前に、システム管理者等が予め適宜の記憶領域内に設定し、格納しておく。
本実施形態における理解難易度算出式221の一例を図11に示す。この理解難易度算出式221は、理解難易度算出部204にて、理解難易度を算出するために用いる。
<<理解難易度算出方法の処理内容>>
以下、本実施形態における理解難易度算出方法の実際手順について図に基づき説明する。以下で説明する理解難易度算出方法に対応する各種動作は、理解難易度算出装置100がメモリ等に読み出して実行するプログラムによって実現される。そして、このプログラムは、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。
<<概要>>
理解難易度算出装置100において、時刻毎心拍表211、時刻毎閲覧履歴表211、作業種類表212を用いて、理解難易度算出対象行番号表214に対応した理解難易度表218を生成する処理の処理フローの概要について説明する。
この場合、理解難易度算出装置100は、入力装置102からの指示等によって理解難易度算出フローを開始し、まず時刻毎閲覧履歴表211を行単位閲覧区間分割部201に入力して行単位閲覧区間表215を出力する。
続いて、理解難易度算出装置100は、行単位閲覧区間表215と作業種類表212を作業区間分割部202に入力し、閲覧区間毎作業区間表216を出力する。
続いて、理解難易度算出装置100は、閲覧区間毎作業区間表216と時刻毎心拍数表213を作業区間毎認知負荷指標算出部203に入力し、作業区間毎閲覧行番号-認知負
荷指標表217を出力する。
続いて、理解難易度算出装置100は、作業区間毎閲覧行番号-認知負荷指標表217
を理解難易度算出部204に入力し、理解難易度算出式221を用い、理解難易度算出対象行番号表214に対する理解難易度表218を出力する。
以上の処理により、理解難易度算出対象番号表215に対応した理解難易度表218を生成できる。
本実施形態では、理解難易度算出装置100の運用開始前に、時刻毎心拍表211、時刻毎閲覧履歴表211、作業種類表212を予め用意し、理解難易度算対象行番号表215が入力されたときに、理解難易度を算出する例を示す。
まず、時刻毎心拍表211、時刻毎閲覧履歴表211の設定方法の一例を説明する。設定前の準備として、ユーザに心拍センサ120を取り付けた上で、当該ユーザに対して理解難易度計測対象プログラムファイル(図16)を表示装置105を通じて表示ウィンドウを提示する。なお、表示装置105上のユーザの視点位置を測定できるように、視線セ
ンサ110が設置されるものとする。
なお、初期設定時には、システム管理者等が、理解難易度計測対象となるユーザへ、表示装置105上に提示したプログラムファイル(図16)を10分間閲覧させ、当該ユーザにプログラムの動作を頭の中で再現し、変数の値を手元の紙面に書き起こすように指示する。
理解難易度計測対象となるユーザが書き起こしている間、システム管理者は、時刻毎心拍表211、時刻毎閲覧履歴表211を設定する。まず、時刻毎心拍表211については、システム管理者が、心拍センサ120から、例えば一秒に一度、心拍数の値を取得し、時刻毎心拍表211へ逐次格納することで、図3に示す表を生成する。
続いて、時刻毎閲覧履歴表211については、システム管理者が、視線センサ110および表示ウィンドウから0.1秒に一度、視点位置および表示ウィンドウのサイズとファイル表示の起点位置と行ごとの高さを含む表示情報を取得し、視点位置と表示情報とを組み合わせて時刻毎の閲覧ファイルおよびファイル中の行番号を算出し、時刻毎閲覧履歴表211へ逐次格納することで、図4に示す表を生成する。
<<詳細- 行単位閲覧区間分割部>>
図12に、行単位閲覧区間分割部201における処理であって、ユーザが連続して同じ行を閲覧した履歴を閲覧区間としてまとめる処理の一例を示す。同処理は、行単位閲覧区間分割部201へ時刻毎閲覧履歴表211が入力された時点で開始する(S1200)。本実施形態では、行単位閲覧区間分割部201へ図3が入力されたとする。
まず、行単位閲覧区間分割部201が、時刻毎閲覧履歴表211から閲覧履歴を一つ取得し、処理対象閲覧履歴とする(S1201)。
続いて、行単位閲覧区間分割部201が、S1201で得た処理対象閲覧履歴に関して、表示ウィンドウ内か欄及び閲覧プログラムファイル名が、行単位閲覧区間表215の最終レコード行と一致しているか判定する(S1202)。
上述の判定の結果、一致していなかった場合(S1202:No)、行単位閲覧区間分割部201は、行単位閲覧区間表215の最下行に、処理対象閲覧プログラム行番号の時刻、視点が表示ウィンドウ内か、閲覧プログラムファイル名をコピーし、作業時間(秒)欄を0で初期化する(S1203)。
その後、行単位閲覧区間分割部201は、行単位閲覧区間表215の最下行の作業時間(秒)欄を0.1秒加算する(S1204)。
他方、上述の判定の結果、一致していた場合(S1202:Yes)、行単位閲覧区間分割部201は、行単位閲覧区間表215の最下行の作業時間(秒)欄を0.1秒加算する(S1204)。
続いて、行単位閲覧区間分割部201は、時刻毎閲覧履歴表211に、未処理の閲覧プログラム行番号が残っているか判定し(S1205)、残っていた場合(S1205:Yes)、処理をS1201に戻し、時刻毎閲覧履歴表211から閲覧履歴を取得し、処理対象閲覧履歴とする。
一方、残っていなかった場合(S1205:No)、処理を終了する(S1206)。
一例として、行単位閲覧区間分割部201が、時刻毎閲覧履歴表211として、図4の
時刻「2020/10/28 14:27:28.1」に対応した閲覧プログラム行番号を受け取った場合について説明する。
まず、行単位閲覧区間分割部201は、時刻「2020/10/28 14:27:28.1」に対応した閲覧履歴を取得する(S1201)。
続いて、行単位閲覧区間分割部201は、行単位閲覧区間表215に、時刻を「2020/10/28 14:27:28.1」、視点が表示ウィンドウ内かを「Yes」、閲覧プログラムファイル名を「selectionSort.c」を格納し、作業時間(秒)を0で初期化する(S1303)。
最後に、行単位閲覧区間分割部201は、作業時間(秒)を0.1秒加算して、作業時間(秒)を0.1秒とする(S1304)。以上の処理により、連続して同じ行を閲覧した履歴を閲覧区間としてまとめられる。
<<詳細- 作業区間分割部>>
続いて図13に、作業区間分割部202が、複数の閲覧区間を開発者の作業区間ごとにまとめる処理の一例を示す。同処理は、図12の行単位閲覧区間分割部201の処理終了後に開始し(S1300)、行単位閲覧区間表215と作業種類表212を受け取り、閲覧区間毎作業区間表216を出力する。以下、図7の行単位閲覧区間表215と図5の作業種類表212を受け取ったとして、処理の一例を説明する。
まず、作業区間分割部202が、図5に示した作業種類表212を受け取る(S1301)。
続いて、作業区間分割部202が、図7に示した行単位閲覧区間表215から閲覧区間を一つ取得し、処理対象閲覧区間とする(S1302)。本例では、処理対象閲覧区間として、閲覧区間項番1に該当した閲覧区間を取得したとする。
続いて、作業区間分割部202が、図7に示した行単位閲覧区間表215から閲覧区間を一つ取得し、処理対象閲覧区間とする(S1302)。
続いて、作業区間分割部202が、処理対象閲覧区間の閲覧区間情報を作業種類表212と照合し、作業種類として「プログラム理解」を導出する(S1302)。
続いて、作業区間分割部202が、処理対象閲覧区間の作業種類が閲覧区間毎作業区間表216の最下行の作業種類と同じかどうか確認する(S1303)。
処理対象閲覧区間の作業種類が最下行の作業種類と異なる場合(S1304:No)、作業区間分割部202は、閲覧区間毎作業区間表216の最下行の閲覧作業として開始時刻、作業種類に、処理対象閲覧区間の時刻、作業種類を格納し、作業時間(秒)を0、末尾区間閲覧作業かを「No」とする(S1305)。
また、作業区間分割部202は、閲覧区間毎作業区間表216の最下行の作業時間(秒)に、処理対象閲覧区間の作業時間(秒)を加算する(S1306)。
一方、処理対象閲覧区間の作業種類が最下行の作業種類と同じ場合(S1304:Yes)、作業区間分割部202は、閲覧区間毎作業区間表216の最下行の作業時間(秒)に、処理対象閲覧区間の作業時間(秒)を加算する(S1306)。
本例では、閲覧作業項番に1、開始時刻に「2020/10/28 14:27:28
.1」、作業時間(秒)に「0.2」、作業種類にプログラム理解、作業区間末尾閲覧作業かに「No」が格納されている。
続いて、作業区間分割部202が、閲覧区間毎作業区間表216の最下行のプログラム行番号閲覧時間のうち、処理対象閲覧区間の閲覧プログラムファイル名および閲覧行番号として、8行目(selectionSort.c)の閲覧時間に作業時間(秒)0.2秒を加算する(S1307)。
続いて、作業区間分割部202が、未処理の閲覧区間が残っているか確認する(S1308)。本例では、閲覧区間項番2以降が残っているため、次の処理対象閲覧区間として閲覧区間項番2を取得する(S1302)。
以下、すべての閲覧区間に対して処理が終了し、閲覧作業区間表218として、図8の作業区間末尾閲覧作業列がすべて「No」、作業区間項番が空となった表を作成できたとして、処理の詳細を説明する。
続いて、作業区間分割部202が、閲覧区間毎作業区間表216のうち作業種類が作業種類表212にて主要作業である閲覧作業の作業時間(秒)が特に長い閲覧作業を作業区間末尾閲覧作業とする(S1309)。
本例では、図4の作業種類項番2の主要作業かが「Yes」となっているため、作業種類が書き起こしである閲覧作業項番2、4、6,8のうち、作業時間(秒)が特に長い閲覧作業を作業区間末尾閲覧作業とする。
特に長い作業時間をもつ閲覧作業を見つける方法として、所与の基準値以上の値を特に長いと判定してもよいし、既知の統計的方法として、第三四分位から第一四分位を引いた値をIQRとし、第三四分位にIQRを1.5倍した値以上の値を特に長いと判定してもよい。本実施形態では、基準値100以上の作業時間をもつ閲覧作業である閲覧作業項番4、6,8を作業区間末尾作業とし、作業区間末尾作業かにYesを挿入する。
続いて、作業区間分割部202が、閲覧区間毎作業区間表216の作業区間項番列に対して、各閲覧作業以前の作業区間末尾閲覧作業の個数+1を挿入する(S1310)。以上の処理により、複数の閲覧区間を開発者の作業区間ごとにまとめられる。
<<詳細- 作業区間毎認知負荷指標算出部203>>
図14に、作業区間毎認知負荷指標算出部203が、作業区間毎にプログラム行番号毎の閲覧時間と認知負荷指標を算出する処理の一例を示す。同処理は、図12の作業区間分割部202のフローを終了後に開始し(S1400)、時刻毎心拍数表213、閲覧区間毎作業区間表216を用いて、作業区間毎行番号-認知負荷表219を出力する。以下、
処理の一例として、図9の作業区間毎閲覧行番号-認知負荷指標表217を導出する処理
を説明する。
まず、作業区間毎認知負荷指標算出部203が、図8の閲覧区間毎作業区間表216から、閲覧作業を一つ取得し、処理対象閲覧作業とする(S1401)。本例では、閲覧作業項番1を処理対象閲覧作業とする。
続いて、作業区間毎認知負荷指標算出部203が、処理対象閲覧作業の作業区間項番が作業区間毎閲覧行番号-認知負荷指標表217の最下行の作業区間項番と一致するか判定
する(S1402)。
上述の判定の結果、一致しない場合(S1402:No)、作業区間毎認知負荷指標算
出部203は、作業区間毎閲覧行番号-認知負荷指標表217の最下行に、一行追加し、
開始時刻、作業区間項番を処理対象閲覧作業の開始時刻、作業区間項番とし、作業時間(秒)を0とする(S1403)。
また、作業区間毎認知負荷指標算出部203は、作業区間毎閲覧行番号-認知負荷指標
表217の最下行の作業時間(秒)に、処理対象閲覧作業の作業時間(秒)を加算する(S1404)。
一方、上述の判定の結果、一致する場合(S1402:Yes)、作業区間毎認知負荷指標算出部203は、作業区間毎閲覧行番号-認知負荷指標表217の最下行の作業時間
(秒)に、処理対象閲覧作業の作業時間(秒)を加算する(S1404)。本例では、作業区間項番に1、作業時間(秒)に0.3が格納される。
続いて、作業区間毎認知負荷指標算出部203が、作業区間毎閲覧行番号-認知負荷指
標表217の最下行のプログラム行番号閲覧時間に、処理対象閲覧作業のプログラム行番号閲覧時間を加算する(S1405)。本例では、プログラム行番号閲覧時間に、「8行目(selectionSort.c):0.2、9行目(selectionSort.c):0.1」が格納される。
続いて、作業区間毎認知負荷指標算出部203が、未処理の閲覧作業が残っていないか判定する(S1406)。この判定の結果、残っていた場合(S1406:Yes)、作業区間毎認知負荷指標算出部203は、次の閲覧作業を処理対象閲覧作業とする(S1401)。以下、すべての閲覧作業に対して処理が完了し、図9の作業区間毎閲覧行番号-認知負荷指標表217における認知負荷をすべて空欄とする表を作成できたとして、処理を説明する。
続いて、作業区間毎認知負荷指標算出部203が、各作業区間に対して、時刻毎心拍数表213から、作業時間内の心拍数を取得し、認知負荷指標を算出して、認知負荷欄に挿入する(S1407)。
認知負荷指標を算出する方法として、認知負荷と相関するとされる、既知の心拍数から算出する指標を用いてよい。例えば、既知の文献で相関が報告されている、心拍間の差の2乗平均値の平方根(root mean square of successive differences;RMSSD)を、認知負荷として使用できる。例えば、図9の作業区間項番1では、図5あら心拍数項番1,2,3を含む心拍数を取得し、RMSSDを認知負荷として、100を算出している。
以上の処理により、作業区間毎にプログラム行番号毎の閲覧時間と認知負荷指標を算出できる。
<<詳細- プログラム理解難易度算出部204>>
図15に、プログラム理解難易度算出部204が、理解難易度を算出する処理の一例を示す。同処理は、図12の作業区間毎認知負荷指標算出部203のフロー終了後に開始し(S1500)、作業区間毎行番号-認知負荷表219と理解難易度算出式221を用い
て、理解難易度算出対象行番号表214に対する理解難易度表218を出力する。
以下、処理の一例として、図6の理解難易度算出対象行番号表214における算出対象項番1に対する理解難易度を算出し、図10の理解難易度表218における項番1へ格納する処理を説明する。
まず、理解難易度算出部204が、図6の理解難易度算出表218から算出対象項番1
を取得する(S1501)。
続いて、理解難易度算出部204は、図11の理解難易度算出し221と図9の作業区間毎閲覧行番号-認知負荷指標表217を用いて、算出対象項番1に対する理解難易度を算出し、図10の算出対象項番1に算出した値を格納する(S1502)。以下、図11に示した理解難易度算出式221を用いて理解難易度を算出する過程を説明する。
まず、理解難易度算出部204は、算出対象項番1から理解難易度算出対象行ベクトルを作成する。算出対象項番1では、算出対象プログラムファイル名である「selectionSort.c」の全行を理解難易度算出対象としているため、理解難易度算出対象行ベクトルは、長さ19、全要素を1とするベクトルになる。
続いて、理解難易度算出部204は、図9の作業区間毎閲覧行番号-認知負荷指標表217を参照し、作業区間数を3とする。続いて、各作業区間の認知負荷を、理解難易度算出対象行ベクトルと閲覧頻度ベクトルの距離で重みづけして加算する。ベクトル間の距離の算出には、ベクトルの内積(各要素を積算して加算した値)を2ベクトルのそれぞれの長さの積で除算するコサイン類似度等の既知の方式を用いてよい。
例えば、作業区間項番1に対する認知負荷は「100」、閲覧頻度ベクトルは、長さ19、要素番号8、9番目をそれぞれ2.2、1.1とし、他を0とするベクトルとなり、ベクトル間の距離算出にコサイン類似度を用いると0.3794となる。他作業区間に対しても同様にベクトル間の距離を算出し、認知負荷を重みづけして加算すると、理解難易度指標として31.7を算出できる。
続いて、理解難易度算出部204は、図6に未処理の理解難易度算出対象が残っているか確認し(S1503)、算出対象項番2、3が残っているため(S1503:Yes)、算出対象項番2を取得する(S1501)。
以下、理解難易度算出対象が残っていない場合(S1503:No)について説明する。続いて、理解難易度算出部204は、図10の理解難易度表218を出力する(S1504)。続いて理解難易度算出部204は、図10の理解難易度表218と図6の理解難易度算出対象行番号表214を組み合わせて、図17のプログラム行単位理解難易度表示画面105を出力し(S1505)、処理を終了する(S1506)。
例えば、図17のプログラム行単位理解難易度表示画面105では、図6の理解難易度算出対象行番号表214におけるプログラムファイル名に対応したプログラムファイルとして図16のプログラム例1201を表示し、図6の行番号に対して、図10の理解難易度を表示している。以上の処理により、プログラム理解難易度を算出できる。
<<ユースケース>>
以上説明したように、本実施形態の理解難易度算出装置100によれば、従来技術における課題(理解難易度を関数単位など粗い単位で算出したい場合には理解難易度を算出できたが、行単位など細かい単位で算出したい場合には閲覧区間の時間が短いため理解難易度を算出できなかった)を解決し、複数の閲覧区間をまとめた作業区間毎に生体観測値(心拍数)を集計することで、関数より細かい単位で理解難易度を把握できる。
図17に、本実施形態の理解難易度算出装置100によって算出した理解難易度を、プログラム行単位理解難易度表画面105として表示装置105にて表示した例を示す。
当該画面105において、対象プログラム(図16)における、理解難易度算出対象行番号表214に格納された行番号の範囲を点線1301で囲い、当該各範囲に関して、理
解難易度表218に格納された算出対象項番と理解難易度1302を表示している。
この表示によれば、関数「selectionSort」よりも細かい単位である算出対象項番2の難易度として37.5が示してあり、関数全体に対応した算出項番1の難易度として示された31.7よりも高く、関数の中で特に理解難易度の高い箇所を把握できる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば,上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施形態の構成の一部を他の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の構成を加えることも可能である。
こうした本実施形態によれば、例えば、閲覧履歴をプログラム表示ウィンドウではなく視線センサを用いて収集し、心拍数の集計区間を閲覧区間とするのではなく複数の閲覧区間を含む開発者の作業区間とすることによって、当該プログラムの理解難易度の算出単位を細かくできる。換言すれば、複数の閲覧区間をまとめた作業区間毎に心拍数を集計することで、理解難易度の算出対象をより細かくできる。
すなわち、理解難易度の算出単位を従来よりも細かなものとできる。
本明細書の記載により、少なくとも次のことが明らかにされる。すなわち、本実施形態の理解難易度算出装置において、前記記憶部は、前記算出対象事象における理解難易度の算出対象として、当該算出対象事象における所定の単位注視領域の1または複数を規定する、理解難易度算出対象表を更に保持し、前記理解難易度算出部は、前記理解難易度算出対象表が規定する前記算出対象に関して前記理解難易度を算出し、当該情報を出力する、としてもよい。
これによれば、理解難易度の算出対象であるプログラムの行など単位注視領域を効率的に特定し、以後の処理に進むことが可能となる。ひいては、理解難易度の算出単位を従来よりも細かなものとできる。
また、本実施形態の理解難易度算出装置において、前記記憶部は、ユーザの作業種類毎に当該作業の属性及び注視条件を含む作業種類表をさらに備え、前記作業区間分割部は、前記ユーザに関して特定した前記閲覧区間それぞれについて、前記作業種類表及び前記判定アルゴリズムに従って、対応する作業の種類を特定し、所定種類の作業に関する一連の閲覧区間のうち、所定の注視対象及び注視時間に基づき特定される閲覧区間を、前記作業区間の末尾として前記集約を行うことで作業区間を特定する、としてもよい。
これによれば、作業区間の効率的な特定を精度良く行うこととなり、ひいては、理解難易度の算出単位を従来よりも細かなものとできる。
また、本実施形態の理解難易度算出装置において、前記記憶部は、前記作業種類表において、ユーザの作業種類毎に主要作業か否か示す情報を含み、前記作業区間分割部は、前記主要作業となった閲覧区間のうち注視時間が相対的に長いものを、前記作業区間の前記末尾とする、としてもよい。
これによれば、作業区間の効率的な特定をさらに精度良く行うこととなり、ひいては、理解難易度の算出単位を従来よりも細かなものとできる。
また、本実施形態の理解難易度算出装置において、前記理解難易度算出部は、前記作業区間毎に算出した認知負荷指標を、作業区間毎に注視した注視領域を表すベクトルと理解難易度算出対象との距離で重みづけして加算した値を理解難易度として算出する、としてもよい。
これによれば、精度良好な理解難易度の算出単位を従来よりも細かなものとできる。
また、本実施形態の理解難易度算出装置において、前記理解難易度算出部は、前記算出した理解難易度を作業区間数で除算する、としてもよい。
これによれば、作業区間数が変わった場合でもプログラム理解難易度を比較できるようになり、ひいては、理解難易度の算出単位を従来よりも細かなものとできる。
また、本実施形態の理解難易度算出装置において、前記理解難易度算出部は、前記生体観測値の基準値を計測し、前記算出した理解難易度を前記基準値で除算する、としてもよい。
これによれば、環境による生体観測値の変化の影響を取り除くことが可能となり、ひいては、理解難易度の算出単位を従来よりも細かなものとできる。
1 ネットワーク
10 理解難易度算出システム
100 理解難易度算出装置
101 中央演算装置
102 主記憶装置
103 二次記憶装置
104 入力装置
105 表示装置
106 バス
107 通信装置
110 視線センサ
120 心拍センサ
201 行単位閲覧区間分割部
202 作業区間分割部
203 作業区間毎認知負荷指標算出部
204 プログラム理解難易度算出部
211 時刻毎閲覧履歴表
212 作業種類表
213 時刻毎心拍数表
214 理解難易度算出対象行番号表
215 行単位閲覧区間表
216 閲覧区間毎作業区間表
217 作業区間毎閲覧行番号-認知負荷指標表
218 プログラム理解難易度表
221 プログラム理解難易度算出式

Claims (8)

  1. 理解難易度の算出対象事象における、ユーザによる時刻ごとの注視領域の情報である閲覧履歴を格納した時刻毎閲覧履歴表と、前記ユーザによる前記算出対象事象の注視中における、当該ユーザの時刻ごとの生体観測値を格納した時刻毎観測値表と、を保持する記憶部と、
    前記時刻毎閲覧履歴表及び前記時刻毎観測値表を参照し、同じ注視領域に関する閲覧履歴のうち時系列的に連続するものに基づき、当該注視領域の連続注視がなされた時間帯である閲覧区間を特定する閲覧区間分割部と、
    前記ユーザに関して特定した前記閲覧区間それぞれについて、予め定めた判定アルゴリズムに従って、対応する作業の種類を特定し、所定種類の作業に関する一連の閲覧区間を集約することで作業区間を特定する作業区間分割部と、
    前記作業区間それぞれに関して、当該作業区間に含まれる各閲覧区間の情報に基づき、注視領域毎の閲覧時間を算出し、対応する時刻での前記生体観測値から当該作業区間中の認知負荷指標を算出する作業区間毎認知負荷指標算出部と、
    前記作業区間ごとの認知負荷指標を用いて、前記算出対象事象の理解難易度を算出する理解難易度算出部と、
    を備えることを特徴とする理解難易度算出装置。
  2. 前記記憶部は、
    前記算出対象事象における理解難易度の算出対象として、当該算出対象事象における所定の単位注視領域の1または複数を規定する、理解難易度算出対象表を更に保持し、
    前記理解難易度算出部は、
    前記理解難易度算出対象表が規定する前記算出対象に関して前記理解難易度を算出し、当該情報を出力する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の理解難易度算出装置。
  3. 前記記憶部は、
    ユーザの作業種類毎に当該作業の属性及び注視条件を含む作業種類表をさらに備え、
    前記作業区間分割部は、
    前記ユーザに関して特定した前記閲覧区間それぞれについて、前記作業種類表及び前記判定アルゴリズムに従って、対応する作業の種類を特定し、所定種類の作業に関する一連の閲覧区間のうち、所定の注視対象及び注視時間に基づき特定される閲覧区間を、前記作業区間の末尾として前記集約を行うことで作業区間を特定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の理解難易度算出装置。
  4. 前記記憶部は、
    前記作業種類表において、ユーザの作業種類毎に主要作業か否か示す情報を含み、
    前記作業区間分割部は、
    前記主要作業となった閲覧区間のうち注視時間が相対的に長いものを、前記作業区間の前記末尾とする、
    ことを特徴とする請求項3に記載の理解難易度算出装置。
  5. 前記理解難易度算出部は、
    前記作業区間毎に算出した認知負荷指標を、作業区間毎に注視した注視領域を表すベクトルと理解難易度算出対象との距離で重みづけして加算した値を理解難易度として算出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の理解難易度算出装置。
  6. 前記理解難易度算出部は、
    前記算出した理解難易度を作業区間数で除算する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の理解難易度算出装置。
  7. 前記理解難易度算出部は、
    前記生体観測値の基準値を計測し、前記算出した理解難易度を前記基準値で除算する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の理解難易度算出装置。
  8. 情報処理装置が、
    理解難易度の算出対象事象における、ユーザによる時刻ごとの注視領域の情報である閲覧履歴を格納した時刻毎閲覧履歴表と、前記ユーザによる前記算出対象事象の注視中における、当該ユーザの時刻ごとの生体観測値を格納した時刻毎観測値表と、を保持する記憶部を備えて、
    前記時刻毎閲覧履歴表及び前記時刻毎観測値表を参照し、同じ注視領域に関する閲覧履歴のうち時系列的に連続するものに基づき、当該注視領域の連続注視がなされた時間帯である閲覧区間を特定する処理と、
    前記ユーザに関して特定した前記閲覧区間それぞれについて、予め定めた判定アルゴリズムに従って、対応する作業の種類を特定し、所定種類の作業に関する一連の閲覧区間を集約することで作業区間を特定する処理と、
    前記作業区間それぞれに関して、当該作業区間に含まれる各閲覧区間の情報に基づき、注視領域毎の閲覧時間を算出し、対応する時刻での前記生体観測値から当該作業区間中の認知負荷指標を算出する処理と、
    前記作業区間ごとの認知負荷指標を用いて、前記算出対象事象の理解難易度を算出する処理と、
    を実行することを特徴とする理解難易度算出方法。
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