以下、本発明にかかる「防音パネル」を具体化した実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施形態及び変形例相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。また、実施形態及び変形例の説明において、明示している構成の組み合わせだけでなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、実施形態及び変形例を組み合わせることも可能である。
(第1実施形態)
図1に示すように、建設現場や、解体現場、土木工事現場などの工事現場において、建築物10の周りには、仮設の足場11が設置される。工事対象物である建築物10は、建設現場や土木工事現場の場合には、建築対象であり、解体現場の場合には、解体対象である。
この足場11は、周知の構成を有しており、例えば、複数の縦支柱12と、縦支柱12の間に固定される水平足場配管13と、水平足場配管13に取り付けられる足場板14等を備える。
図2に示すように、防音パネル20は、足場11の側面に設けられ、足場11の側面を覆うものである。より詳しくは、防音パネル20は、足場11に対して、建築物10とは反対側の側面に設けられており、足場11の側面を覆って、工事現場から生じる細かいコンクリート粉などの塵埃や、騒音が外部に漏れることを抑制するものである。また、防音パネル20は、塵埃以外の物体(工具など)の落下や、作業員が転落することを抑制する役割も有する。なお、図2では、防音パネル20を模式的に示しており、詳細な構成や図については後述する。
ところで、従来において、防音パネルは、塵埃や騒音が外部に漏れることを抑制する役割が期待されているため、風なども当然通過させない。このため、強風が吹いたとき、風荷重が防音パネルに加わり、風にあおられやすくなっている。また、足場は、建築物の高さに応じて、複数階に亘って設けられる場合もあり、この場合、強風にあおられて倒壊する虞もある。このため、従来においては、強風が予想される天候の場合(例えば、台風などの場合)、防音パネルや足場を一旦解体して撤去しており、大変な手間が生じていた。そこで、本実施形態では、次のように防音パネル20を構成した。以下、詳しく説明する。
なお、図3は、外側から見たとき(いわゆる表側)における防音パネル20の正面図であり、図4は、内側(建築物10の側、若しくは足場11の側)から見たとき(いわゆる裏側)における防音パネル20の背面図である。また、本実施形態において、奥行方向とは、防音パネル20に垂直となる方向であり、建築物10の側が、奥行方向の内側に相当し、建築物10とは反対側が、奥行方向の外側に相当する。
図3及び図4に示すように、防音パネル20は、長方形状に形成された枠体30と、枠体30の内側を覆う遮蔽パネル40と、を備える。遮蔽パネル40は、複数枚のパネル体が重ねられて構成されているものであり、本実施形態では、内側に配置される内側パネル41と、外側に配置される外側パネル42の2枚のパネル体が重ねられて構成されている。
まず、枠体30について説明する。図3に示すように、枠体30は、一対の縦枠31と、一対の横枠32を備え、横枠32のほうが縦枠31よりも長い長方形状となっている。防音パネル20は、通常、縦枠31が上下方向に沿い、かつ、横枠32が左右方向(水平方向)に沿うように配置される。つまり、縦枠31が左右両辺に配置され、横枠32が上辺及び底辺に配置される。
なお、一対の縦枠31のうち、外側(表側)から見て(図3において)、右側に配置されるものを、右枠31Rと示し、左側に配置されるものを、左枠31Lと示す場合がある。一対の横枠32のうち、上側に配置されるものを、上枠32Uと示し、下側に配置されるものを、下枠32Dと示す場合がある。
縦枠31及び横枠32は、断面がU字形状のレール形状をしている。詳しくは、図5(a)に示すように、上枠32Uは、内側に配置される内側側壁33と、外側に配置される外側側壁34と、底部35と、を有する。図示しないが、下枠32Dも、上枠32Uと同様である。同様に、図6(a)に示すように、右枠31Rも、内側に配置される内側側壁33と、外側に配置される外側側壁34と、底部35と、を有する。図示しないが、左枠31Lも同様である。そして、縦枠31及び横枠32は、それぞれ枠体30の内側に開口するように配置される。つまり、下枠32Dは、上方に開口するように下方に底部35が位置するように配置され、上枠32Uは、下方に開口するように上方に底部35が位置するように配置される。同様に、右枠31Rは、左側に開口するように右側に底部35が位置するように配置され、左枠31Lは、右側に開口するように左側に底部35が位置するように配置される。
そして、これらの縦枠31及び横枠32の内部に遮蔽パネル40の外縁部分が収容されている。つまり、上枠32Uの内側側壁33と外側側壁34との間に、遮蔽パネル40の上辺部分が収容され、下枠32Dの内側側壁33と外側側壁34との間に、遮蔽パネル40の下辺部分が収容されている。同様に、右枠31Rの内側側壁33と外側側壁34との間に、遮蔽パネル40の右辺部分が収容され、左枠31Lの内側側壁33と外側側壁34との間に、遮蔽パネル40の左辺部分が収容されている。なお、図5、図6に示すように、遮蔽パネル40を構成する内側パネル41と外側パネル42は、重ねられた状態で収められている。
次に遮蔽パネル40について説明する。図4に示すように、遮蔽パネル40を構成する内側パネル41は、長方形状の一枚板により構成されている。内側パネル41の素材は、任意であるが、例えば、薄い金属板により構成されている。内側パネル41は、枠体30で囲まれた領域全体を覆うようにして、枠体30に固定されている。その際、図5及び図6に示すように、内側パネル41の外縁部分は、それぞれ縦枠31及び横枠32の内部に収容され、内側側壁33に固定されている。内側パネル41の外縁部分は、溶接、ビス止め、接着などの任意の固定方法で固定される。すなわち、内側パネル41は、枠体30に対して移動しない固定パネルである。
また、図4に示すように、内側パネル41には、複数の通風孔41aが設けられている。通風孔41aは、丸孔としているが、角孔、長孔等の任意の形にしてもよい。通風孔41aは、上下方向に複数列、左右方向に複数列となるように、所定間隔を空けて縦横に整列されている。要するに、内側パネル41は、金型を使って孔あけ加工を施した金属の板であるパンチングメタルである。また、内側パネル41の中央部分には、上下方向に延びるスリット41bが形成されている。
次に、遮蔽パネル40を構成する外側パネル42について説明する。図3に示すように、外側パネル42は、長方形状の一枚板により構成されている。外側パネル42の素材は、任意であるが、例えば、薄い金属板により構成されている。
外側パネル42は、枠体30で囲まれた領域の大部分を覆う程度の大きさを有する。具体的には、外側パネル42の左右方向における寸法は、内側パネル41の左右方向における寸法と同じである。このため、外側パネル42を枠体30に取り付けたとき、外側パネル42と、右枠31R又は左枠31Lとの間に隙間ができない。
一方、外側パネル42の上下方向における寸法は、内側パネル41の上下方向における寸法よりも、短い。このため、図8に示すように、外側パネル42を枠体30に取り付けたとき、外側パネル42と、上枠32U又は下枠32Dとの間に隙間が形成される。なお、図8は、表側から防音パネル20を見たときの図であり、内側パネル41をハッチングで図示している。
そして、外側パネル42は、枠体30に対して、上下方向にスライド移動可能なように、枠体30に収容されている。つまり、外側パネル42の左右の外縁部分は、右枠31R及び左枠31Lの内部に収容される一方で、上下方向にスライド移動可能となるように、右枠31R及び左枠31Lに固定されていない。すなわち、外側パネル42は、枠体30に対して上下方向にスライド移動可能なスライドパネルであり、右枠31R及び左枠31Lは、外側パネル42をスライド移動可能に保持するスライドレールである。
また、図4及び図7に示すように、外側パネル42の略中央には、外側パネル42に対して立設する把手42bが固定されている。把手42bは、図7に示すように、L字状の板状に形成されており、基端が外側パネル42に固定され、先端が外側パネル42に対して垂直となる。詳しくは、図7に示すように、外側パネル42に形成された貫通孔42cを介して、把手42bの先端部分が外側パネル42の外側から内側に向かって挿通されている。そして、把手42bの基端部分が外側パネル42の外側側面に固定されている。基端部分は、溶接、ビス止め、接着などの任意の固定方法で外側パネル42に固定されている。
そして、この把手42bの先端部分は、内側パネル41に形成されたスリット41bを介して内側に突出している。また、図4に示すように、スリット41bの左右方向における寸法は、把手42bの左右方向における寸法以上となっている。そして、図7に示すように、スリット41bの上下方向における寸法は、把手42bを所定距離L1だけ上下方向にスライド移動させることができるように、所定距離L1となっている。この把手42bを把持して上下方向にスライド移動することにより、防音パネル20の内側(足場側、工事対象物側)から容易に外側パネル42をスライド移動させることができる。
また、外側パネル42には、複数の通風孔42aが設けられている。通風孔42aは、丸孔としているが、角孔、長孔等の任意の形にしてもよい。通風孔42aは、上下方向に複数列、左右方向に複数列となるように、所定間隔を空けて縦横に整列されている。要するに、外側パネル42は、金型を使って孔あけ加工を施した金属の板であるパンチングメタルである。
そして、外側パネル42の通風孔42aは、内側パネル41の通風孔41aと一致するように、その形状、数、及び配置が決められている。つまり、外側パネル42の通風孔42aは、内側パネル41の通風孔41aと同数であり、かつ、同径の丸孔である。また、外側パネル42の通風孔42aの縦横の配列数と、内側パネル41の通風孔41aの縦横の配列数とが同じであり、かつ、通風孔42aの配置間隔と、通風孔41aの配置間隔とが同じとなっている。
ここで、図8(a)に、外側パネル42を下方にスライド移動させ、下枠32Dに外側パネル42の下辺が収容された状態における防音パネル20の正面図を示す。なお、図8では、図示の都合上、内側パネル41をハッチングして示している。図8(a)に示すように、外側パネル42が下方に配置されている場合、それぞれのパネル41,42によって、互いの通風孔41a,42aが塞がれることとなる。つまり、下枠32Dに外側パネル42の下辺が収容された状態では、図5(a)、図6(a)及び図7(a)に示すように、外側パネル42の通風孔42aは、内側パネル41によって塞がれ、内側パネル41の通風孔41aは、外側パネル42によって塞がれる。本実施形態では、下枠32Dに外側パネル42の下辺が収容されたとき、外側パネル42が第2位置に配置されたことに相当する。
図8(b)に、外側パネル42を上方にスライド移動させ、上枠32Uに外側パネル42の上辺が収容された状態における防音パネル20の正面図を示す。図8(b)に示すように、外側パネル42が上方に配置されている場合、外側パネル42の通風孔42aと、内側パネル41の通風孔41aの位置がほぼ一致する。これにより、図5(b)、図6(b)及び図7(b)に示すように、外側パネル42の通風孔42aと、内側パネル41とが連通し、遮蔽パネル40の内外を貫通することとなる。本実施形態では、上枠32Uに外側パネル42の上辺が収容されたとき、外側パネル42が第1位置に配置されたことに相当する。
次に本実施形態の防音パネル20の使用方法及び効果について説明する。
通常時においては、図8(a)に示すように、外側パネル42を下方にスライド移動させ、下枠32Dに外側パネル42の下辺が収容された状態にする。これにより、全ての通風孔41a,42aが塞がれるため、塵埃や騒音などが外部に漏れることを抑制することができる。また、スライド移動する外側パネル42が外側に配置されているため、内側から工具や作業員がぶつかったとしても、外側パネル42がずれて、通風孔41a,42aが開口してしまうことを防止できる。また、外側パネル42は、下方に配置されているため、自重や振動により上方にずれることがなく、通風孔41a,42aが開口することを防止できる。
一方、強風が予想される天候の場合、図8(b)に示すように、外側パネル42を上方にスライド移動させ、上枠32Uに外側パネル42の上辺が収容された状態にする。これにより、図5(b)、図6(b)及び図7(b)に示すように、外側パネル42の通風孔42aと、内側パネル41の通風孔41aの位置がほぼ一致し、連通するため、風を好適に通過させることができる。よって、強風などにより防音パネル20が倒れることを抑制できる。
また、開放時において、防音パネル20は、通風孔41a,42aを介して風を通過させる一方で、通風孔41a,42aよりも大きい物体が外側に落下することを防止できる。このため、通風孔41a,42aの大きさを調整することにより、防音パネル20の開放時においても、工具などが外側に落下することを防止できる。
また、遮蔽パネル40は、枠体30の内側を覆っているため、コンクリート片などの塵埃等が、遮蔽パネル40に当たって落下し、遮蔽パネル40の足下にたまりやすい。しかしながら、内側パネル41は、枠体30の内側側壁33に固定されており、外側パネル42は、外側に配置され、縦枠31に沿って上下方向にスライド移動させるように構成されている。このため、塵埃等が生じやすい現場においても、枠体30の内部に塵埃等が入り込むことがなく、好適にスライド移動させることができる。
コンクリート片などの塵埃等は、遮蔽パネル40に当たって落下し、遮蔽パネル40の足下にたまりやすい。このため、遮蔽パネル40の下辺近傍に通風孔41a,42aを設けると、開放時において、足下に溜まった塵埃等が外部に飛散しやすい。そこで、通風孔41a,42aを、下枠32Dよりも予め決められた距離L2以上、上方に配置した。これにより、開放時において、足下に溜まった塵埃等が外部に飛散することを抑制できる。
なお、内側パネル41と外側パネル42とは密接しているため、その摩擦力により、自重で下方に移動することはない。つまり、外側パネル42を上方に移動させた場合において、外側パネル42に対して下方へ所定以上の力が加えられなければ、下方に移動することはない。
(変形例)
・上記実施形態において、枠体30は、長方形状としたが、正方形状としてもよい。また、枠体30を上下方向に長い長方形状としてもよい。
・上記実施形態において、外側パネル42をスライド移動可能に構成するのであれば、左右方向にスライド移動させてもよい。
・上記実施形態において、把手42bの数や配置は任意に変更してもよい。また、形状も任意に変更してもよい。
・上記実施形態において、枠体30において、上枠32Uと、下枠32Dと、を繋ぐように、上下方向に延びる柱部材が設けられていてもよい。例えば、枠体30の左右方向中央に、上下方向に延びるように形成された柱部材が設けられていてもよい。この柱部材は、枠体30を補強するためのものである。
・上記実施形態において、上下方向にスライド移動させるのであれば、奥行方向において、内側パネル41と外側パネル42の配置を入れ替えてもよい。すなわち、上下方向にスライド移動させるのであれば、内側のパネル体をスライド移動させるように構成してもよい。
・上記実施形態において、外側パネル42を下方にスライド移動させたとき、通風孔41a,42aが開放し、上方にスライド移動させたとき、通風孔41a,42aが塞がれるように構成してもよい。
・上記実施形態において、外側パネル42の移動を規制するロック機構をもうけてもよい。例えば、防音パネル20の開放時(又は閉鎖時)において、内側パネル41と外側パネル42とを貫通する貫通孔を設け、当該貫通孔に閂を挿通して、上下方向の移動を規制してもよい。これによれば、開放していた通風孔41a,42aが意図せず閉じることや、閉鎖していた通風孔41a,42aが意図せず開くことを抑制できる。なお、防音パネル20の開放時においては、閂が挿通される貫通孔として通風孔41a,42aを流用してもよい。
・上記実施形態において、外側パネル42の上辺が上枠32Uの内部に収容されたとき、通風孔41a,42aの位置が一致するようにしたが、上枠32Uの内部に収容されなくても、一致するようにしてもよい。つまり、予め決められた任意の第1位置に移動させたとき、通風孔41a,42aの位置が一致するようにしてもよい。同様に、外側パネル42の下辺が下枠32Dの内部に収容されたとき、通風孔41a,42aが塞がれるようにしたが、下枠32Dの内部に収容されなくても、塞がれてもよい。つまり、予め決められた任意の第2位置に移動させたとき、通風孔41a,42aが塞がれるようにしてもよい。なお、第1位置は、第2位置よりも上方に存在することが望ましい。
・上記実施形態において、外側パネル42のスライド移動をスムーズにするために、戸車などのスライド機構を設けてもよいし、外側パネル42の左右方向両端に突起部を設けて、縦枠31に対して点接触又は線接触させてもよい。
・上記実施形態において、遮蔽パネル40を3枚以上のパネル体で構成してもよい。例えば、奥行方向において内外に2枚の固定パネル(上記内側パネル41に相当)を配置し、2枚の固定パネルの間にスライドパネル(上記外側パネル42に相当)を配置し、2枚の固定パネルで奥行方向からスライドパネルを挟み込むようにしてもよい。このようにすれば、防音パネル20の外側(表側)から何かがぶつかっても、2枚の固定パネルに挟まれるスライドパネルがずれてしまうことを抑制できる。つまり、開放していた通風孔41a,42aが意図せず閉じることや、閉鎖していた通風孔41a,42aが意図せず開くことを抑制できる。
・上記実施形態において、防音パネル20は、足場11の側面に限らず、建築物(工事対象物)の周りを囲むものであってもよい。例えば、工事現場において、建築物10の周りを囲む仮囲いパネルとして防音パネル20を採用してもよい。
(第2実施形態)
第1実施形態の防音パネルの構成の一部を変更した第2実施形態の防音パネル120について図9~図13を参照しつつ説明する。
なお、図9は、外側から見たとき(いわゆる表側)における防音パネル120の正面図であり、図10は、内側から見たとき(いわゆる裏側)における防音パネル20の背面図である。また、第2実施形態において、奥行方向とは、防音パネル120に垂直となる方向であり、建築物10の側が、奥行方向の内側に相当し、建築物10とは反対側が、奥行方向の外側に相当する。
図9及び図10に示すように、防音パネル120は、略正方形状に形成された枠体130と、枠体130の内側を覆う遮蔽パネル140と、を備える。遮蔽パネル140は、複数枚のパネル体が重ねられて構成されているものであり、本実施形態では、内側に配置される内側パネル141と、外側に配置される外側パネル142の2枚のパネル体が重ねられて構成されている。なお、図9、図10において、紙面からみて、後ろ側に配置されているパネル体には、図示の都合上、ハッチングを施している。
まず、枠体130について説明する。図9に示すように、枠体130は、一対の縦枠131と、一対の横枠132を備える。縦枠131の長さ寸法と横枠132の長さ寸法は、ほぼ同じであり、枠体130は、略正方形状となっている。
なお、一対の縦枠131のうち、外側(表側)から見て(図9において)、右側に配置されるものを、右枠131Rと示し、左側に配置されるものを、左枠131Lと示す場合がある。一対の横枠132のうち、上側に配置されるものを、上枠132Uと示し、下側に配置されるものを、下枠132Dと示す場合がある。
縦枠131について説明する。縦枠131の右枠131Rと、左枠131Lは、左右対称に構成されている。このため、右枠131Rについての説明を中心にして行い、左枠131Lについての説明を一部省略する。右枠131Rは、内側に配置される内枠部133と、外側に配置される外枠部134と、を備える。図11(a)に示すように、内枠部133と外枠部134は、共に断面がL字状に形成されており、外枠部134の内側に内枠部133が重ねられるようにして配置されている。
詳しく説明すると、外枠部134は、左右方向に幅広となる第1部分134aと、第1部分134aの左右方向の一端側に立設し、奥行方向に幅広となる第2部分134bとを有する。なお、右枠131Rにおいて、第2部分134bは、第1部分134aの右側に立設し、左枠131Lにおいて、第2部分134bは、第1部分134aの左側に立設している。
同様に、内枠部133は、左右方向に幅広となる第1部分133aと、第1部分133aの左右方向の一端側に立設し、奥行方向に幅広となる第2部分133bとを有する。なお、右枠131Rにおいて、第2部分133bは、第1部分133aの右側に立設し、左枠131Lにおいて、第2部分133bは、第1部分133aの左側に立設している。
そして、内枠部133の第1部分133aは、外枠部134の内側において、外枠部134の第1部分134aと奥行方向において所定間隔を空けて対向するように配置される。一方、内枠部133の第2部分133bは、外枠部134の第2部分134bに重ねられ、ボルトなどの固定部材165により固定されている。
このように構成されるため、図11(a)に示すように、右枠131Rにおいて、第1部分133a,134aにより形成される隙間は、右側において外枠部134の第2部分134bで塞がれる一方、左側に開口することとなる。また、左枠131Lにおいて、第1部分133a,134aにより形成される隙間は、左側において外枠部134の第2部分134bで塞がれる一方、右側に開口することとなる。
そして、横枠132のうち上枠132Uも、縦枠131とほぼ同様の構成をしている。すなわち、図11(b)に示すように、上枠132Uは、断面がL字状の内枠部135と、断面がL字状の外枠部136と、を備え、外枠部136の内側に内枠部135が重ねられるようにして配置されている。
詳しく説明すると、上枠132Uの外枠部136は、上下方向に幅広となる第1部分136aと、第1部分136aの上端において立設し、奥行方向に幅広となる第2部分134bとを有する。同様に、上枠132Uの内枠部135は、上下方向に幅広となる第1部分135aと、第1部分135aの上端において立設し、奥行方向に幅広となる第2部分135bとを有する。
そして、上枠132Uにおいて、その内枠部135の第1部分135aは、その外枠部136の内側において、外枠部136の第1部分136aと奥行方向において所定間隔を空けて対向するように配置される。一方、内枠部135の第2部分135bは、外枠部136の第2部分136bに重ねられ、ボルトなどの固定部材165により固定されている。
このように構成されるため、図11(b)に示すように、上枠132Uにおいて、第1部分135a,136aにより形成される隙間は、上側において外枠部136の第2部分136bで塞がれる一方、下側に開口することとなる。
一方、横枠132のうち下枠132Dは、縦枠131や上枠132Uとほぼ同様の構成をしているが、一部の構成を変更している。詳しく説明すると、図11(b)に示すように、下枠132Dは、断面がL字状の内枠部137と、断面がL字状の外枠部138と、を備え、外枠部138の内側に内枠部137が配置されている。そして、下枠132Dの外枠部138は、上下方向に幅広となる第1部分138aと、第1部分138aの下端において立設し、奥行方向に幅広となる第2部分138bとを有する。同様に、下枠132Dの内枠部137は、上下方向に幅広となる第1部分137aと、第1部分137aの下端において立設し、奥行方向に幅広となる第2部分137bとを有する。
そして、下枠132Dにおいて、その内枠部137の第1部分137aは、その外枠部138の内側において、外枠部138の第1部分138aと奥行方向において所定間隔を空けて対向するように配置される。このため、下枠132Dにおいて、第1部分137a,138aにより形成される隙間は、下側において外枠部138の第2部分138bで塞がれる一方、上側に開口することとなる。
また、下枠132Dにおいて、その内枠部137の第2部分137bは、外枠部138の第2部分138bに対して上下方向において所定幅の隙間を形成するように、対向配置されている。具体的には、下枠132Dにおいて、内枠部137の第2部分137bは、所定幅を有するスペーサとしての複数のナット161を介して、外枠部138の第2部分138bに載置されており、その状態でボルト162により固定されている。これらのナット161は、内枠部137を固定するためのボルト162に螺合した状態で内枠部137と外枠部138との間に介在している。
これにより、下枠132Dにおいて、第1部分137a,138aにより形成された隙間は、下端において、第2部分137b,138bにより形成された隙間と連通し、第2部分137b,138bにより形成された隙間は、奥行方向において内側に開口することとなる。
以上、説明したように、縦枠131及び横枠132は、それぞれ枠体130の内側に開口する。そして、これらの縦枠131及び横枠132の内部に遮蔽パネル140の外縁部分が収容されている。
つまり、上枠132Uにおいて、内枠部135の第1部分135aと外枠部136の第1部分136aとの間に、遮蔽パネル140の上辺部分が収容される。同様に、下枠132Dにおいて、内枠部137の第1部分137aと外枠部138の第1部分138aとの間に、遮蔽パネル140の下辺部分が収容される。同様に、右枠131Rにおいて、内枠部133の第1部分133aと外枠部134の第1部分134aとの間に、遮蔽パネル140の右辺部分が収容される。同様に、左枠131Lにおいて、内枠部133の第1部分133aと外枠部134の第1部分134aとの間に、遮蔽パネル140の左辺部分が収容される。
次に遮蔽パネル140について説明する。図9に示すように、遮蔽パネル140を構成する外側パネル142は、略正方形状の一枚板により構成されている。外側パネル142の素材は、任意であるが、例えば、薄い金属板により構成されている。外側パネル142は、枠体130で囲まれた領域全体を覆うようにして、枠体130に固定されている。その際、図11に示すように、外側パネル142の外縁部分は、それぞれ縦枠131及び横枠132の内部に収容され、外枠部134,136,138の第1部分133a,136a,138aの内側に固定されている。外側パネル142の外縁部分は、溶接、ビス止め、接着などの任意の固定方法で固定される。すなわち、外側パネル142は、枠体130に対して移動しない固定パネルである。
また、図9に示すように、外側パネル142には、第1実施形態の通風孔42aと同様に、複数の通風孔142aが設けられている。
次に、遮蔽パネル140を構成する内側パネル141について説明する。図10に示すように、内側パネル141は、略正方形状の一枚板により構成されている。内側パネル141の素材は、任意であるが、例えば、薄い金属板により構成されている。
内側パネル141は、枠体130で囲まれた領域をほぼ覆う程度の大きさを有する。具体的には、内側パネル141の左右方向における寸法は、外側パネル142の左右方向における寸法と同じである。そして、内側パネル141を枠体130に取り付けたとき、図11(a)に示すように、内側パネル141の左右両辺は、それぞれ右枠131R及び左枠131Lの内部に収容され、その第2部分134bにより、左右方向への移動が規制されるようになっている。
一方、内側パネル141の上下方向における寸法は、外側パネル142の上下方向における寸法よりも、わずかに短い。そして、内側パネル141を枠体130に取り付けたとき、上下方向において、内側パネル141と、上枠132Uの第2部分136b又は下枠132Dの第2部分138bとの間に隙間が形成される。例えば、図11(b)では、内側パネル141の上辺と、上枠132Uの第2部分136bとの間に隙間が形成されている。
そして、内側パネル141は、枠体130に対して、上下方向にスライド移動可能なように、枠体130に収容されている。つまり、内側パネル141の左右両辺は、それぞれ、右枠131R及び左枠131Lの内部に収容されているが、上下方向にスライド移動可能となるように、右枠131R及び左枠131Lに固定されていない。同様に、内側パネル141の上辺及び下辺は、上枠132U及び下枠132Dの内部に収容されているが、上下方向においてスライド移動と可能となるように上枠132U及び下枠132Dに固定されてはいない。
そして、内側パネル141は、外側パネル142との間に、所定の隙間が形成されるようにして、重ねられている。本実施形態では、内側パネル141の表面(外側パネル142に対向する面)に、外側パネル142の側に突出する凸部145を複数設けることにより、内側パネル141は、外側パネル142との間に、所定の隙間が形成されるようにしている。複数の凸部145は、内側パネル141の左右両端において、より詳しくは、縦枠131の内部に配置される箇所において、上下方向に沿って直線状に整列するように配置されている。
なお、奥行方向において、外側パネル142の厚さ寸法と、内側パネル141の厚さ寸法と、凸部145の突出寸法との合計が、内枠部133の第1部分133aと、外枠部134の第1部分134aとの間の隙間寸法と、ほぼ同じ、又は若干短くなるように、各寸法が設定されている。
また、図10に示すように、防音パネル120の内側において、その上端には、内側パネル141のスライド移動を規制可能なロック機構150が設けられている。このロック機構150は、スライドラッチ構造とされており、左右方向にかんぬき151をスライド移動させることが可能な可動部152と、可動部152のかんぬき151が差し込まれる受け側金具153と、から構成されている。可動部152は、上枠132Uの中央よりも右よりに固定されている一方、受け側金具153は、内側パネル141の上端中央に固定されている。なお、受け側金具153が上下方向に移動可能となるように、上枠132Uの内枠部135において、第1部分135aには、受け側金具153が移動する領域を避けるように切欠き部135cが設けられている。
また、内側パネル141には、第1実施形態の内側パネル41の通風孔41aと同様に、複数の通風孔141aが設けられている。そして、第1実施形態と同様に、内側パネル141の通風孔141aは、外側パネル142の通風孔142aと一致するように、その形状、数、及び配置が決められている。
ここで、防音パネル120の開放時及び閉鎖時の態様について説明する。図10及び図11は、内側パネル141を下方にスライド移動させたときの図である。なお、前述したように、図示の都合上、図9では、内側パネル141をハッチングで示し、図10では、外側パネル142をハッチングして示している。内側パネル141が下方に配置されている場合、それぞれのパネル141,142によって、互いの通風孔141a,142aが塞がれることとなる。つまり、内側パネル141の通風孔141aは、外側パネル142によって塞がれ、外側パネル142の通風孔42aは、内側パネル141によって塞がれる。本実施形態では、内側パネル141が下方に配置されているとき、内側パネル141が第2位置に配置されたことに相当する。
そして、図12及び図13に示すように、内側パネル141を上方にスライド移動させた場合、外側パネル142の通風孔142aと、内側パネル141の通風孔141aの位置がほぼ一致する。これにより、外側パネル142の通風孔142aと、内側パネル141とが連通し、遮蔽パネル140の内外を貫通することとなる。本実施形態では、内側パネル141を上方に配置させたとき、内側パネル141が第1位置に配置されたことに相当する。
そして、この状態において、ロック機構150により、内側パネル141のスライド移動を規制する。詳しくは、上枠132Uに設けられている可動部152のかんぬき151を、左右方向にスライド移動させ、内側パネル141の内側に設けられている受け側金具153に差し込み、内側パネル141の移動を規制する。これにより、内側パネル141は、その上端において、吊り下げられるように、ロック機構150により固定されることとなる。なお、内側パネル141をスライド移動させる場合には、ロック機構150を解除することは言うまでもない。
ところで、内側パネル141と外側パネル142とを第1実施形態のように密接させておくと、その摩擦力により内側パネル141をスムーズに移動させることができない場合がある。そこで、第2実施形態では、内側パネル141と外側パネル142との間に所定の隙間が形成されるように、凸部145を形成することとしている。これにより、内側パネル141をスムーズにスライド移動させることができる。
しかしながら、このように構成すると、通風孔141a,142aから侵入した泥水が内側パネル141と外側パネル142との間の隙間に浸入する可能性がある。この泥水は、内側パネル141と外側パネル142との間を伝って、下方に移動し、下枠132Dに到達することとなる。そして、仮に、下枠132Dが、上枠132Uのように枠体130の内側、すなわち、上側のみに開口している場合、下枠132Dに泥水が溜まり、開閉しにくくなる場合や、さびなどの原因となる場合がある。
そこで、第2実施形態では、図11(b)に示すように、下枠132Dにおいて、内枠部137の第2部分137bを、外枠部138の第2部分138bに対して上下方向に所定の隙間を空けるように載置して、当該隙間を排水路163とした。この排水路163の一方は、下枠132Dにおいて、第1部分137a,138aにより囲まれた遮蔽パネル140の収容空間の下端において連通しており、他方は、奥行方向において内側に開口している。このため、内側パネル141と外側パネル142との間に浸入した泥水は、下枠132Dにおいて、第1部分137a,138aにより形成された隙間(遮蔽パネル140の収容空間)から排水路163へと伝わり、最終的に、内側に配置された開口部から防音パネル120の内側へ排出される。
第2実施形態の防音パネル120は、第1実施形態と同様の効果に加えて、以下のような効果を有する。
内側パネル141を上下スライドとした場合、上方に移動させた内側パネル141は、自重により下方に移動する可能性がある。そこで、ロック機構150を備え、スライド移動を規制可能にすることとした。これにより、内側パネル141が自重により、移動して、通風孔141a,142aが意図せず閉鎖することを防止できる。
また、ロック機構150は、遮蔽パネル140の上側に配置されており、内側パネル141の上端において、かんぬき152を受け側金具153に差し込み、スライド移動を規制する。これにより、ロック機構150により、内側パネル141の移動を規制する際、かんぬき152により、内側パネル141を吊り下げるようにすることができる。このため、下端をロックする場合に比較して、内側パネル141を安定させることができる。
内側パネル141をスライドパネルにするとともに、ロック機構150を内側に配置することにより、防音パネル120を、建物の上方(例えば、2階以上の位置)に配置する際、内側から防音パネル120の開閉、及びスライド移動の規制並びに解除を行うことができる。よって、安全性及び利便性が向上する。
内側パネル141が外側パネル142に密接すると、その摩擦力により、スライド移動させにくくなる。そこで、内側パネル141と外側パネル142との間に、所定以上の隙間が形成されるように、凸部145を設けた。これにより、内側パネル141と外側パネル142とが接する面積を減らして、摩擦力を少なくすることができる。よって、スライド移動させやすくなる。
内側パネル141と外側パネル142との間に隙間を設けると、その隙間に、泥水が入り込む場合がある。この泥水は、隙間を伝わって、遮蔽パネル140の下端を保持する下枠132Dに流れ込む。下枠132Dに泥水が溜まると、さびなどの原因となり、また、スライドしにくくなる虞がある。そこで、下枠132Dないに溜まる水を排出する排水路163を設けて、下枠132Dの内部の泥水を排出することとした。これにより、下枠132Dに水(泥水を含む)が溜まることを防止できる。
また、この排水路163は、防音パネル120の工事対象物側(内側)に開口しており、反対側(外側)には、開口していない。これにより、下枠132D内に溜まる水を工事対象物側に水を排出することができ、防音パネル120の外側に泥水が排出されることを防止することができる。つまり、防音パネル120の外側において、その外観を汚すことを防止できる。
下枠132Dにおいて、内枠部137及び外枠部138は、それぞれ断面がL字形状に形成され、工事対象物側又はその反対側から遮蔽パネル140の下端に対向し、当該下端を覆う第1部分137a,138aと、第1部分137a,138aに対して直交する第2部分137b,138bとを有している。そして、下枠132Dにおいて、内枠部137の第2部分137bは、外枠部138の第2部分138bに対して、スペーサとしてのナット161を介して所定の隙間が形成されるように載置されている。この第2部分137b、138bの間の形成された隙間が、排水路163となる。つまり、図10等に示すように、左右方向の全域に亘って、隙間が形成され、この隙間を排水路163としている。このため、排水路163の開口部分が広くなり、排水を容易に行うことが可能となる。
(第2実施形態の変形例)
・上記第2実施形態において、2枚以上の防音パネル120A,120Bを左右方向に繋げてもよい。例えば、図14に示すように、一方の防音パネル120Aの左枠131Lと、他方の防音パネル120Bの右枠131Rとをボルト201などにより固定すればよい。これにより、縦方向に比較して横方向に長い横長形状の防音パネル120A,120Bを構成することが可能となる。なお、上下方向に接続して、縦方向に長い縦長の防音パネル120を構成してもよい。
・上記実施形態において、内側パネル141と外側パネル142との間に所定以上の隙間を形成する場合、内側パネル141に凸部145を設けたが、外側パネル142に凸部145を設けてもよい。
また、内側パネル141と外側パネル142との間に所定以上の隙間を形成する場合、凸部145を設ける以外の方法で隙間を設けてもよい。例えば、図15(a)に示すように、上下方向に沿って整列する凸部145の代わりに、上下方向に延びるスライドレール300を設けてもよい。図15(a)では、内側パネル141の外側面(外側パネル142の対向面)に、スライドレール300を構成するインナレール300aを取り付け、外側パネル142の内側面(内側パネル141の対向面)に、スライドレール300を構成するアウタレール300bを取り付けている。
また、例えば、図15(b)に示すように、縦枠131において、外枠部134の第2部分134b(第1部分133a,134aで囲まれた隙間の底部に相当する部分)に、上下方向に沿った縦溝301を形成する。そして、当該縦溝301に内側パネル141(スライドパネル)の左右両辺を挿入して、スライド移動可能なように保持させる。この縦溝301の奥行方向における位置を調整することにより、内側パネル141と外側パネル142との間に所定以上の隙間を形成してもよい。
なお、図示はしないが、縦溝301の代わりに、上下方向に延びるスライドレールを設けてもよい。例えば、外枠部134の第2部分134b(第1部分133a,134aで囲まれた隙間の底部に相当する部分)に、スライドレールを構成するアウタレールを取り付け、内側パネル141の左右両辺にスライドレールを構成するインナレールを取り付ければよい。
また、図示はしないが、凸部145の形状は任意に変更してもよく、例えば、上下方向に直線状に延びる突起により構成してもよい。また、凸部145の対向部分に、上下方向に延びる溝が形成されていてもよい。また、凸部145の数及び配置は、内側パネル141のスライド移動の邪魔とならなければ、外側パネル142と内側パネル141の間において任意に変更してもよい。
・上記第2実施形態において、第1実施形態と同様に、内側パネル141を固定パネルとし、外側パネル142をスライドパネルとしてもよい。この場合、下枠132Dの内枠部137の第1部分137aに内側パネル141を固定すればよい。その際、固定パネルとなる内側パネル141の下端は、下枠132Dの外枠部138の第2部分138bから上下方向において所定の隙間が形成されるように固定することが望ましい。これにより、下枠132Dにおいて、この変形例における固定パネル(内側パネル141)に邪魔されることなく、第1部分137a,138aの間における隙間と、排水路163とを連通させることができる。
・上記第2実施形態において、ロック機構150は、防音パネル120の外側に設けられていてもよい。また、ロック機構150は、内側パネル141(スライドパネル)の下側に設けられていてもよい。また、ロック機構150を、縦枠131に設けてもよい。また、ロック機構の構成は、スライドラッチ構造に限らず、任意に変更してもよい。
・上記第2実施形態において、排水路163は、防音パネル120の外側に開口し、外側に水を排水してもよい。また、下枠132Dは、L字形状の内枠部137と外枠部138とを重ねて構成しなくてもよく、その形状は任意に変更してもよい。例えば、図16に示すように、U字形状の下枠401を採用してもよい。このようにU字形状に形成した場合、U字形状に形成した側壁402の下部に、排水路として機能する貫通孔403を1又は複数設ければよい。