JP4736884B2 - 間隙閉塞部材 - Google Patents

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Description

本発明は、建物本体において、下部構造体である基礎と、該基礎上に免震装置を介して支持された上部構造体である建物本体と、の間に生じる隙間を閉塞するための技術に関する。
従来より、下部構造体である基礎と、該基礎上に免震装置を介して支持された上部構造体である建物本体とから成る免震建物が知られている。該免震建物では、建物本体下方に配設される免震装置を保護するために、基礎の周縁部に起立部を形成して保護壁とし、該保護壁に囲まれた領域内に、建物本体の底部(建物架台)と免震装置とが納められている。そして、前記保護壁として、基礎の外周部に該基礎と一体的にコンクリートから成る立上り部を形成した形態のものや、基礎の外周部にコンクリートブロック等を配設した形態のもの等が採用されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−38761号公報
しかし、従来のように保護壁をコンクリート等で構成する場合は、地震時等に免震装置が働いて建物本体が大きく水平変位したときに、免震装置が保護壁と衝突して該免震装置や該保護壁が傷ついしまう虞があった。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、基礎と該基礎上に免震装置を介して支持された建物本体との間に生じる隙間を閉塞しつつ、地震時等に免震装置と衝突することがない間隙閉塞部材を提供することにある。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、基礎上に免震装置を介して支持された建物本体と該基礎との間に配設される間隙閉塞部材であって、該免震装置側が開放された単数又は複数の箱体で構成され、該箱体が該基礎上面に着脱自在に固設されて成るものである。
請求項2においては、基礎上に免震装置を介して支持された建物本体と該基礎との間に配設される間隙閉塞部材であって、該免震装置側及び下側が開放された単数又は複数の箱体で構成され、該箱体が建物本体下面に着脱自在に固設されて成るものである。
請求項3においては、前記箱体内を略水平方向に区画する単数又は複数の中間壁を設けるものである。
請求項4においては、前記間隙閉塞部材を鋼製又は樹脂製とし、前記箱体の前記建物本体の外周側に面する壁に、外壁パネルが固設されるものである。
請求項5においては、前記間隙閉塞部材を樹脂製又は鋼製とし、前記箱体の前記建物本体の外周側に面する壁に意匠を施すものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、地震時等に免震機能が働き、建物本体が大きく水平変位した場合であっても、免震装置が間隙閉塞部材と衝突することがなくなり、免震装置や間隙閉塞部材が傷つき難い。換言すれば、地震時に免震装置が間隙閉塞部材と衝突することを防止しつつ、建物本体と該基礎との間に生じる隙間を閉塞することができ、免震装置による建物本体の可動範囲を広げることが可能となる。また、建物本体の建設中に雨が降ったとしても、間隙閉塞部材を取り付ける施工手順を遅らせることによって、建物本体下方に溜った水等を除去することができる。
加えて、該免震装置のメンテナンス時に該間隙閉塞部材を取り外すことによって、作業者等が免震建物外部から建物本体下方へ入り込むことが可能となる。
請求項2においては、地震時等に免震機能が働き、建物本体が大きく水平変位した場合であっても、免震装置が間隙閉塞部材と衝突することがなくなり、免震装置や間隙閉塞部材が傷つき難い。換言すれば、地震時に免震装置が間隙閉塞部材と衝突することを防止しつつ、建物本体と該基礎との間に生じる隙間を閉塞することができ、免震装置による建物本体の可動範囲を広げることが可能となる。また、間隙閉塞部材の下方が開放されているため、基礎上面に溜まった雨水等を間隙閉塞部材の下方から逃がすことが可能となる。
加えて、該免震装置のメンテナンス時に該間隙閉塞部材を取り外すことによって、作業者等が免震建物外部から建物本体下方へ入り込むことが可能となる。
請求項3においては、中間壁が間隙閉塞部材の強度を向上させる役割を果たし、該間隙閉塞部材が変形したり破壊され難くなる。
請求項4においては、従来のコンクリート製保護壁やレンガ積み上げ保護壁と比して、外壁パネルが固設し易くなり、意匠的な自由度が増し、外観上優れたものとなる。
請求項5においては、様々な意匠を有する間隙閉塞部材に取り替えることにより、容易に模様替えを行なうことが可能となり、従来のコンクリート製保護壁やレンガ積み上げ保護壁と比して、意匠的な自由度が増し、外観上優れたものとなる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明に係る間隙閉塞部材11・21を備えた建物本体10下部を示す側面断面図であり、図2は本発明に係る間隙閉塞部材11の第1の実施例を示す後方斜視図であり、図3は本発明に係る間隙閉塞部材21の第2の実施例を示す後方斜視図であり、図4は同じく前方斜視図であり、図5は建物本体10が定常位置にあるときの間隙閉塞部材11・21を示す側面断面図であり、図6は建物本体10が定常位置から変位したときの間隙閉塞部材11・21を示す側面断面図であり、図7は本発明に係る間隙閉塞部材31・41を備えた建物本体10下部を示す側面断面図であり、図8は本発明に係る間隙閉塞部材31の第3の実施例を示す後方斜視図であり、図9は本発明に係る間隙閉塞部材41の第4の実施例を示す後方斜視図であり、図10は同じく前方斜視図であり、図11は建物本体10が定常位置にあるときの間隙閉塞部材31・41を示す側面断面図であり、図12は建物本体10が定常位置から変位したときの間隙閉塞部材31・41を示す側面断面図である。
図1に示すように、本発明の実施例に係る免震建物は、上部構造体である建物本体10の下部に設けられた躯体(架台)7が、免震装置20・20・・・を介して下部構造体である基礎3に免震支承されて成るものである。前記基礎3は、コンクリート製のスラブ基礎であって、例えば、地盤を浅く掘削して割栗地業を行なった上に打設等されている。
具体的には、この基礎3の要所要所に免震装置20・20・・・を設置し、該免震装置20・20・・・の上に跨るようにして、例えばH形鋼からなる躯体7を載置して、この躯体7を土台として、外壁パネル5や床等の建物本体10が構築されている。そして、該免震装置20は、後述する間隙閉塞部材11・21・31・41によって衝撃や風雨から保護されている。
図5及び図6に示すように、前記免震装置20・20・・・はボールベアリングやダンパー等から構成されるものであり、本実施例においてはボールベアリングで構成される免震装置20・20・・・を用いて説明する。
詳しくは、図5及び図6に示すように、免震装置20は、上面にすり鉢形状の転動面を有する下部材20bと、下面にボール保持部を有する上部材20dと、該ボール保持部に転動自在に保持されるボール20cとで構成され、ボール20cは前記転動面を自由に転動することができる。前記上部材20dの周囲には、前記下部材20bの転動面への埃等の堆積を抑止するために、該下部材20b上方を覆う傘部20eが、設けられている。
前記上部材20dは、建物本体10下方の躯体7に固設されて建物本体10と共に移動するものであり、前記下部材20bは、基礎3上面に固設されて基礎3と共に移動するものである。つまり、建物本体10側に設けられた上部材20dが、ボール20cを介して、基礎3側に設けられた下部材20bに対して相対変位することができる構成となっている。
以上のように、建物本体10が基礎3に対して変位できるため、地震時や強風時等に建物本体10が基礎3に対して変位したときに、従来のような基礎3と建物本体10との隙間を塞ぐ保護壁では、建物本体10や上部材2dや傘部20eと該保護壁とが衝突する虞があった。換言すれば、当該衝突を防止するために、基礎3に対する建物本体10の相対変位量を小さくする必要があった。本発明に係る間隙閉塞部材11・21・31・41は、上記のような不具合を解消することができるものである。
尚、以下の説明では、図1においての左方向を「前方」とし、図1において紙面に垂直な方向を左右方向として、説明を行なう。
まず、図1・図2・図5・図6を用いて、本発明の間隙閉塞部材11の第1の実施例について説明する。
間隙閉塞部材11は、建物本体10のほぼ全周囲に渡って、建物本体10の躯体(架台)7と、基礎3との間に架設されるものであって、基礎3上面に着脱自在に固設されるものである。そして、間隙閉塞部材11は、単数の箱体から構成されるものであって、後述する中間壁11M・11Mが設けられるタイプである。
具体的には、間隙閉塞部材(単数の箱体)11は、建物本体10外周に沿って基礎3上面に固設される下壁11Bと、該下壁11Bの前辺から垂直上方へと立設される前壁11Fと、下壁11Bの左辺から垂直上方へと立設される左壁11Lと、下壁11Bの右辺から垂直上方へと立設される右壁11Rと、該左壁11Lの上辺から該右壁11Rの上辺まで横架される上壁11Tと、から構成される略箱型の鋼製の部材である。そして、該左右壁11L・11Rの間には、下壁11B上面から上壁11Tまで、中間壁11M・11M・・・が該左右壁11L・11Rと平行に立設されており、該中間壁11M・11M・・・の前辺は前壁11Fの背面に連結されている。
間隙閉塞部材11は、ボルト4A・4A・・・等により、基礎3に着脱自在に固設されている。ここで、左右壁11L・11R及び中間壁11M・11M・・・が免震装置20の上部材20dや傘部20eと当接し難い位置となるように、該間隙閉塞部材11を配設することが望ましい。即ち、図5に示すように、傘部20e等が中間壁11M・11Mの間に入り込める配置にするのである。
これによって、地震時や強風時に、建物本体10や上部材20dや傘部20eが基礎3に対して相対変位しても、図6に示すように、傘部20e等が中間壁11M・11Mの間、若しくは左右壁11L・11Rと中間壁11Mとの間に入り込むため、間隙閉塞部材11と傘部20e等が衝突することが無くなり、それ等が破損することを防止することができる。換言すれば、地震時等の、免震装置20による建物本体10の変位量が大きいときでも、間隙閉塞部材11や免震装置20が傷つき難い構成となっているのである。
そして、図1に示すように、該間隙閉塞部材11の上方の躯体7下面には、水切カバー6が固設されており、該躯体7の下面と間隙閉塞部材11との間の隙間を塞いでいる。また、この水切カバー6は、大地震の際の水平方向の揺れによって間隙閉塞部材11と緩衝して破損しないよう、該間隙閉塞部材11よりも僅かに上方に位置している。
但し、水切りカバー6は、図1に示すような躯体7側に設ける構成に限定するものではなく、図2に示すような間隙閉塞部材11の上壁11T上面に設ける構成であっても良いものとする。
次に、図1・図3乃至図6を用いて、本発明の間隙閉塞部材21の第2の実施例について説明する。
間隙閉塞部材21は、前記第1の実施例に記載の間隙閉塞部材11と同様に、建物本体10のほぼ全周囲に渡って、建物本体10の躯体7と、基礎3との間に架設されるものであって、基礎3上面に着脱自在に配設されるものである。そして、間隙閉塞部材21は、後述する複数の箱体22・22・・・が連結されて構成される点で、前記第1の実施例に記載の間隙閉塞部材11と異なるものである。また、本実施例における間隙閉塞部材21は、箱体22内に中間壁11Mが設けられていないタイプであるが、箱体22に箱体22内を略水平方向に区画する単数又は複数の中間壁を設ける構成であっても良く、限定するものではない。
具体的には、間隙閉塞部材21は、建物本体10外周に沿って基礎3上面に固設される下壁22Bと、該下壁22Bの前端辺から垂直上方へと立設される前壁22Fと、下壁22Bの左辺から垂直上方へと立設される左壁22Lと、下壁22Bの右辺から垂直上方へと立設される右壁22Rと、該左壁22Lの上辺から該右壁22Rの上辺まで横架される上壁22Tと、から構成される箱体22・22同士が、左右方向に連結されて構成されているものである。つまり、それぞれの箱体22・22・・・を1つのユニットとして、該ユニット同士を連結することによって間隙閉塞部材21を構成しているのである。
該箱体22・22同士は、1の箱体22の右壁22Rと他の箱体22の左壁22Lとをボルト4B・4B・・・等で締結することによって左右方向に着脱自在に連結され、前記間隙閉塞部材11と同様に、ボルト4A・4A・・・によって基礎3上面に着脱自在に連結されている。このため、作業者はボルト4B・4B・・・を取り外すことによって左右の箱体22・22との連結を解除し、ボルト4A・4A・・・を取り外すことによって基礎3との連結を解除することができる。
本実施例においては、前記第1の実施例に記載の間隙閉塞部材11に形成されていた中間壁11M・11M・・・の役割を、それぞれの箱体22の該左右壁22L・22Rの間が担っている。
ここで、間隙閉塞部材21は、それぞれの箱体22の左右壁22L・22Rが免震装置20の上部材20dや傘部20eと当接し難い位置となるように、配設することが望ましい。即ち、図5に示すように、傘部20e等が左右壁22L・22Rの間に入り込める配置にするのである。
これによって、地震時や強風時に、建物本体10や上部材20dや傘部20eが基礎3に対して相対変位しても、図6に示すように、傘部20e等が左右壁22L・22Rの間に入り込むため、間隙閉塞部材21と傘部20e等が衝突することが無くなり、これらが破損することを防止することができるのである。換言すれば、免震装置20による建物本体10の変位量を大きくしても、間隙閉塞部材21や免震装置20が傷つき難い構成となっているのである。
このように、基礎3上に免震装置20を介して支持された建物本体10と該基礎3との間に配設される間隙閉塞部材11・21であって、免震装置20側が開放された単数又は複数の箱体11・22・22・・・で構成され、箱体11・22・22・・・が基礎3上面に着脱自在に固設されて成るので、地震時等に免震機能が働き、建物本体10が大きく水平変位した場合であっても、免震装置20が間隙閉塞部材11・21と衝突することがなくなり、免震装置20や間隙閉塞部材11・21が傷つき難い。換言すれば、地震時に免震装置20が間隙閉塞部材11・21と衝突することを防止しつつ、建物本体10と該基礎3との間に生じる隙間を閉塞することができ、免震装置20による建物本体10の可動範囲を広げることが可能となる。
また、建物本体10の建設中に雨が降ったとしても、間隙閉塞部材11・21を取り付ける施工手順を遅らせることによって、建物本体10下方に溜った水等を除去することができる。
免震建物においては、前記免震装置20のメンテナンスを行なうために、定期的に作業者等が建物本体10下方へ入り込む必要がある。そのため、従来の免震建物においては、建物本体10内に、作業者等が建物本体10下方へ入り込むための出入口を設ける必要があった。
しかし、本発明においては、間隙閉塞部材11・21を基礎3に対して着脱自在に配設する構成としたので、該免震装置20のメンテナンス時に該間隙閉塞部材11・21を取り外すことによって、作業者等が免震建物外部から建物本体10下方へと入り込むことが可能となり、前記出入口等を設ける必要がなくなる。
詳しくは、図3に示すように、間隙閉塞部材21を構成する箱体22・22・・・のいずれかを内外逆向きに配設したり、間隙閉塞部材21を構成する箱体22・22・・・のいずれかを前壁22Fを有しない箱体とすることによって、建物本体10外部から該箱体のみを取り外す構成とすることができる。
また、前記箱体11・22内を略水平方向に区画する単数又は複数の中間壁11M・11M・・・を設けるので、中間壁11M・11Mが間隙閉塞部材11・21の強度を向上させる役割を果たし、該間隙閉塞部材11・21が変形したり破壊され難くなる。
そして、間隙閉塞部材11及び箱体22の前壁11F・22Fには、外壁パネル15が固設されており、前記外壁パネル5等と同様の意匠を施すことができる。
このように、前記間隙閉塞部材11・21を鋼製又は樹脂製とし、前記箱体11・22の前記建物本体10の外周側に面する壁11F・22Fに、外壁パネル15が固設されるので、従来のコンクリート製保護壁やレンガ積み上げ保護壁と比して、外壁パネル15が固設し易くなり、意匠的な自由度が増し、外観上優れたものとなる。
該外壁パネル15は、上記のような間隙閉塞部材11及び箱体22の前壁11F・22Fに固設される構成に限定するものではなく、間隙閉塞部材11及び箱体22と一体的に構成するものであっても良い。即ち、間隙閉塞部材11及び箱体22を、樹脂等から一体成形することによって形成されるものとし、該前壁11F・22Fの表面に直接外壁パネル5等と同様の意匠を施すのである。
このように、前記間隙閉塞部材11・21を樹脂製又は鋼製とし、前記箱体11・22の前記建物本体10の外周側に面する壁11F・22Fに意匠を施すので、様々な意匠を有する間隙閉塞部材11・21に取り替えることにより、容易に模様替えを行なうことが可能となり、従来のコンクリート製保護壁やレンガ積み上げ保護壁と比して、意匠的な自由度が増し、外観上優れたものとなる。
次に、図7・図8・図11・図12を用いて、本発明の間隙閉塞部材31の第3の実施例について説明する。
間隙閉塞部材31は、前記第1の実施例に記載の間隙閉塞部材11と同様に、建物本体10のほぼ全周囲に渡って、建物本体10の躯体7と、基礎3との間に架設されるものである。そして、単数の箱体から構成される間隙閉塞部材31であって、後述する中間壁31M・31Mが設けられるタイプである。しかし、該間隙閉塞部材31は、躯体7下面側に着脱自在に配設される点で、前記第1又は第2の実施例に記載の間隙閉塞部材11・21と異なる。
具体的には、間隙閉塞部材(単数の箱体)31は、建物本体10外周に沿って躯体7下面に固設される上壁31Tと、該上壁31Tの前辺から垂直下方へと垂設される前壁31Fと、上壁31Tの左辺から垂直下方へと垂設される左壁31Lと、上壁31Tの右辺から垂直下方へと垂設される右壁31Rと、から構成される鋼製の部材である。そして、左右壁31L・31Rの間には、上壁31Tから該左右壁31L・31Rと平行に中間壁31M・31M・・・が垂設されており、該中間壁31M・31M・・・の前辺は前壁31Fの背面に連結されている。本実施例においては、図8に示すように、左右壁31L・31Rと中間壁31M・31M・・・を、側面視略垂直三角形状に形成しているが、間隙閉塞部材31の強度を向上させるリブの役割を果たす形状であればよく、限定するものではない。
間隙閉塞部材31は、ボルト4A・4A・・・等により、躯体7下面に着脱自在に固設されている。ここで、該間隙閉塞部材31は、左右壁31L・31R及び中間壁31M・31M・・・が免震装置20の上部材20dや傘部20eと当接し難い位置に配設することが望ましい。即ち、図11に示すように、傘部20e等が中間壁31M・31Mの間に入り込める配置にするのである。
これによって、地震時や強風時に、建物本体10や上部材20dや傘部20eが基礎3に対して相対変位しても、図12に示すように、傘部20e等が左右壁22L・22Rの間に入り込むため、間隙閉塞部材31と傘部20e等が衝突することが無くなり、それ等が破損することを防止することができるのである。換言すれば、免震装置20による建物本体10の変位量を大きくしても、間隙閉塞部材31や免震装置20が傷つき難い構成となっているのである。
次に、図7・図9乃至図12を用いて、本発明の間隙閉塞部材41の第4の実施例について説明する。
間隙閉塞部材41は、前記間隙閉塞部材31と同様に、建物本体10のほぼ全周囲に渡って、建物本体10の躯体7と、基礎3との間に架設されるものであって、躯体7下面に着脱自在に配設されるものである。しかし、本実施例における間隙閉塞部材41は、後述する複数の箱体42・42・・・を連結して構成される点で、前記第3の実施例に記載の間隙閉塞部材31とは異なる。また、間隙閉塞部材41は、箱体42内に中間壁31Mが設けられていないタイプとしている。
具体的には、間隙閉塞部材41は、建物本体10外周に沿って躯体7下面に固設される上壁42Tと、該上壁42Tの前端辺から垂直下方へと垂設される前壁42Fと、上壁42Tの左辺から垂直下方へと垂設される左壁42Lと、上壁42Tの右辺から垂直下方へと垂設される右壁42Rとから構成される箱体42・42同士が、左右方向に連結されて構成されているものである。つまり、それぞれの箱体42・42・・・を1つのユニットとして、該ユニット同士を連結することによって間隙閉塞部材41を構成しているのである。
該箱体42・42同士は、1の箱体42の右壁42Rと他の箱体42の左壁42Lとをボルト4B・4B・・・等で締結することによって、左右方向に着脱自在に連結され、前記間隙閉塞部材31と同様に、ボルト4A・4A・・・によって基礎3上面に着脱自在に連結されている。このため、作業者はボルト4B・4B・・・を取り外すことによって左右の箱体42・42との連結を解除し、後述するボルト4A・4A・・・を取り外すことによって躯体7との連結を解除することができる。
図9に示すように、本実施例においては、左右壁42L・42Rは、側面視略垂直三角形状に形成されているが、間隙閉塞部材41の強度を向上させるリブの役割を果たす形状であればよく、限定するものではない。つまり、本実施例においては、前記間隙閉塞部材41に形成されていた中間壁42M・41M・・・の役割を、それぞれの箱体42の該左右壁42L・42Rの間が担っている。
そして、間隙閉塞部材41は、それぞれの箱体42の左右壁42L・42Rが免震装置20の上部材20dや傘部20eと当接し難い位置に、配設することが望ましい。即ち、図11に示すように、傘部20e等が左右壁22L・22Rの間に入り込める配置にするのである。
これによって、地震時や強風時に、建物本体10や上部材20dや傘部20eが基礎3に対して相対変位しても、図12に示すように、傘部20e等が左右壁22L・22Rの間に入り込むため、間隙閉塞部材41と傘部20e等が衝突することが無くなり、それ等が破損することを防止することができるのである。換言すれば、免震装置20による建物本体10の変位量を大きくしても、間隙閉塞部材41や免震装置20が傷つき難い構成となっているのである。
このように、基礎3上に免震装置20を介して支持された建物本体10と該基礎3との間に配設される間隙閉塞部材31・41であって、免震装置20側及び下側が開放された単数又は複数の箱体31・42で構成され、前記箱体31・42が建物本体10下面7に着脱自在に固設されて成るので、地震時等に免震機能が働き、建物本体10が大きく水平変位した場合であっても、免震装置20が間隙閉塞部材31と衝突することがなくなり、免震装置20や間隙閉塞部材31が傷つき難い。換言すれば、地震時に免震装置20が間隙閉塞部材31と衝突することを防止しつつ、建物本体10と該基礎3との間に生じる隙間を閉塞することができ、免震装置20による建物本体10の可動範囲を広げることが可能となる。また、間隙閉塞部材31の下方が開放されているため、基礎3上面に溜まった雨水等を間隙閉塞部材31の下方から逃がすことが可能となる。
前述同様に、本発明においては、間隙閉塞部材31・41を建物本体10下面7に対して着脱自在に配設する構成としたので、該免震装置20のメンテナンス時に該間隙閉塞部材31・41を取り外すことによって、作業者等が免震建物外部から建物本体10下方へと入り込むことが可能となり、前記出入口等を設ける必要がなくなる。
また、第1の実施例と同様に、前記箱体31・42内を略水平方向に区画する単数又は複数の中間壁31M・31M・・・を設けることにより、中間壁31M・31M・・・が間隙閉塞部材31・41の強度を向上させる役割を果たし、該間隙閉塞部材31・41が変形したり破壊され難くなる。
本発明に係る間隙閉塞部材を備えた建物本体下部を示す側面断面図。 本発明に係る間隙閉塞部材の第1の実施例を示す後方斜視図。 本発明に係る間隙閉塞部材の第2の実施例を示す後方斜視図。 同じく前方斜視図。 建物本体が定常位置にあるときの間隙閉塞部材を示す側面断面図。 建物本体が定常位置から変位したときの間隙閉塞部材を示す側面断面図。 本発明に係る間隙閉塞部材を備えた建物本体下部を示す側面断面図。 本発明に係る間隙閉塞部材の第3の実施例を示す後方斜視図。 本発明に係る間隙閉塞部材の第4の実施例を示す後方斜視図。 同じく前方斜視図。 建物本体が定常位置にあるときの間隙閉塞部材を示す側面断面図。 建物本体が定常位置から変位したときの間隙閉塞部材を示す側面断面図。
符号の説明
3 基礎
5・15 外壁パネル
10 建物本体
11・21・31・41 間隙閉塞部材
22・42 箱体
11B・31B 下壁
11F・22F・31F・42F 前壁
11L・22L・31L・42L 左壁
11R・22R・31R・42R 右壁
11T・22T・31T・42T 上壁
20 免震装置

Claims (5)

  1. 基礎上に免震装置を介して支持された建物本体と該基礎との間に配設される間隙閉塞部材であって、
    該免震装置側が開放された単数又は複数の箱体で構成され、
    該箱体が該基礎上面に着脱自在に固設されて成る
    ことを特徴とする間隙閉塞部材。
  2. 基礎上に免震装置を介して支持された建物本体と該基礎との間に配設される間隙閉塞部材であって、
    該免震装置側及び下側が開放された単数又は複数の箱体で構成され、
    該箱体が建物本体下面に着脱自在に固設されて成る
    ことを特徴とする間隙閉塞部材。
  3. 前記箱体内を略水平方向に区画する単数又は複数の中間壁を設けることを特徴とする、
    請求項1又は請求項2に記載の間隙閉塞装置。
  4. 前記間隙閉塞部材を鋼製又は樹脂製とし、
    前記箱体の前記建物本体の外周側に面する壁に、外壁パネルが固設されることを特徴とする、
    請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の間隙閉塞部材。
  5. 前記間隙閉塞部材を樹脂製又は鋼製とし、
    前記箱体の前記建物本体の外周側に面する壁に意匠を施すことを特徴とする、
    請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の間隙閉塞部材。
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