JP5063210B2 - 建物 - Google Patents

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    • A61K9/0002Galenical forms characterised by the drug release technique; Application systems commanded by energy
    • A61K9/0004Osmotic delivery systems; Sustained release driven by osmosis, thermal energy or gas

Description

本発明は、窓や玄関等の開口部を有する建物に関する。
住宅等の建物では、地震や暴風によって揺れが発生した場合、窓や玄関等の開口部を形成する開口部フレームが変形してしまい、障子やドア等の開閉が困難となることがある。このため、開口部を通じての出入りに支障が生じたり、地震等の発生後にその変形の形跡が開口部に残ったりする問題があった。
その対策として、開口部フレームの上端部を建物本体から独立させて梁材等に緩く取り付けることが従来から行われている。しかし、開口部フレームが不安定となるため、長期使用により同フレームが変形し、障子やドア等の円滑な開閉に支障を来たすおそれもあり好ましくない。
そこで、上記問題を解決しようとするものとして、建物の主構造として機能する第1構造体と、その第1構造体とは独立して開口部を形成する第2構造体とを、振動エネルギを吸収するダンパにより連結した技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
これによれば、第1構造体と第2構造体とで固有振動数を異ならせることで、ダンパを介して互いの振動が打ち消し合って振動が抑制される。また、ダンパにより振動自体が減衰される。その結果、第2構造体の変形が抑制され、開口部における障子等の開閉が確保されるものとしていた。
特開2001−207549号公報
しかしながら、上記技術では、地震等による揺れ発生時においてダンパに制振効果を期待するため、ダンパに大きな減衰力が作用する。したがって、第2構造体に対してもダンパ反力が作用するため、依然として第2構造体に変形が生じ、開口部における障子等の開閉が困難となるおそれがある。ゆえに、開口部の変形抑制効果の観点では不十分であると考えられる。
具体的には、図6に示すように、第1構造体である建物ユニット71と第2構造体である開口部フレーム72とを備え、それらがダンパ73,74で連結された構成において、図示のごとく水平力Fが作用した場合には、図の左側のダンパ73が伸び、右側のダンパ74が縮む。そのため、開口部フレーム72は、ダンパ73との接続部位(図のA1)で、同ダンパ73から引張力を受けるとともに、ダンパ74との接続部位(図のA2)で、同ダンパ74から圧縮力を受ける。これにより、建物ユニット71の変形に伴い開口部フレーム72も変形し(図においてθ≠90度となり)、開口部における障子等の開閉が困難になる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、開口部の変形抑制効果を高めることのできる建物を提供することを主たる目的とするものである。
以下、上記課題を解決するのに有効な手段等につき、必要に応じて作用、効果等を示しつつ説明する。なお以下では、理解を容易にするため、発明の実施形態において対応する構成例を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
手段1.上下に設けられる上梁(天井大梁12)及び下梁(床大梁13)と、その上下の各梁の間に設けられ開口部(開口部25)を形成するための開口部フレーム(開口部フレーム21)とを備え、前記開口部フレームにおける上下いずれか一方の端部を前記上下の各梁のうち第1梁に連結するとともに、同開口部フレームの他方の端部を前記上下の各梁のうち第2梁に変形吸収部材(ダンパ26)を介して連結した建物において、
前記開口部フレームと前記第1梁とにそれぞれ連結される補助部材(高剛性フレーム31)を設けたことを特徴とする建物。
手段1によれば、地震等による揺れが発生した場合、第2梁と開口部フレームとの間に連結された変形吸収部材により、その揺れによって生じる振動が吸収される。このとき、第2梁と開口部フレームとは直接連結されておらず(言い換えれば、離間されており)変形吸収部材を介して連結されているため、開口部フレームに対して変形力が直接加わることで開口部に変形が生じる等の不具合を解消することができる。また、開口部フレームと第1梁とに連結して設けられた補助部材により開口部フレームの変形を抑制することができる。その結果、振動が変形吸収部材を介して開口部フレームに伝わったとしても、開口部の変形を抑制することができる。
手段2.前記開口部フレームは、離間対向して配される一対の縦材(縦桟22,23)と、それら各縦材を連結する横材(横桟24)とを有し、前記各縦材について一方の端部を前記第1梁に連結するとともに、同各縦材の少なくとも1つについて他方の端部を前記変形吸収部材を介して前記第2梁に連結した手段1に記載の建物。
手段2によれば、一対の縦材及び横材からなる開口部フレームについて、変形吸収部材により地震等の揺れに伴い生じる振動が吸収される。また、補助部材により開口部フレームの変形を抑制することができる。より具体的には、各梁に水平力が作用しても、縦材が傾くことを抑制できる。
手段3.前記補助部材は、前記縦材と同程度以上の断面性能をもつ部材により構成され、前記第1梁と前記縦材とを繋ぐように設けられて前記開口部フレームを支持する支持部材(斜材32,33)を有する手段2に記載の建物。
手段3によれば、上下の各梁のうち第1梁と縦材とを繋ぐように支持部材が設けられており、その支持部材により開口部フレームが支持される。このため、仮に地震等による揺れが発生したとしても、第1梁と縦材との間に形成される所定角度を強固に保持することが可能となる。その結果、開口部の変形をより確実に抑制することができる。
また、補助部材は、開口部フレームよりも高い剛性が確保されるものであるとよい。
手段4.前記変形吸収部材として、前記第2梁と前記開口部フレームとの間に、水平方向に伸縮可能となる向きにダンパ装置(ダンパ26)を設けた手段1乃至3のいずれかに記載の建物。
手段4によれば、地震等による揺れが発生した場合に、ダンパ装置が水平方向に伸縮することにより、地震等による振動エネルギを好適に吸収することができる。これにより、開口部フレームに伝わる振動を低減し、開口部の変形を抑制することが可能となる。なお、ダンパ装置はそれ自体が水平方向に設けられること以外に、斜め方向に設けられていてもよく、いずれにしろ水平方向の伸縮が可能であればよい。
手段5.前記変形吸収部材として、前記第2梁と前記開口部フレームとの間に、高減衰ゴムを有してなる粘弾性体ダンパ(粘弾性体ダンパ63,64)を設けた手段1乃至3のいずれかに記載の建物。
手段5によれば、第2梁と開口部フレームとの間に設けた粘弾性体ダンパにより、開口部フレームに伝わる振動エネルギを減衰することができる。これにより、開口部フレームに伝わる振動を低減し、開口部の変形を抑制することが可能となる。
手段6.前記変形吸収部材として、前記第2梁と前記開口部フレームとの間に、前記開口部フレームよりも降伏点の低い金属よりなる金属系ダンパ(鉛ダンパ65,低降伏点鋼材66)を設けた手段1乃至3のいずれかに記載の建物。
手段6によれば、第2梁と開口部フレームとの間に設けた金属系ダンパが開口部フレームよりも早期に降伏することにより、振動エネルギが金属系ダンパの塑性エネルギに変換され、開口部フレームに伝わる振動を抑制することができる。その結果、開口部の変形を抑制することができる。
手段7.前記変形吸収部材は、所定以上の変形力が建物に加わった際に破断され、前記第2梁と前記開口部フレームとの連結を解除するものである手段1乃至3のいずれかに記載の建物。
手段7によれば、所定以上の変形力が建物に加わった際に破断され、前記第2梁と前記開口部フレームとの連結が解除される。これにより、開口部フレームに伝わる振動を抑制し、開口部の変形を抑制することができる。
手段8.複数本の柱(柱11)とその上下に連結される天井梁(天井大梁12)及び床梁(床大梁13)とを有してなる建物ユニット(建物ユニット10)を複数備え、それら複数の建物ユニットを互いに連結して構築されるユニット式建物として適用され、
前記開口部フレームは、前記建物ユニットの天井梁及び床梁の間に設けられるものである手段1乃至7のいずれかに記載の建物。
建物ユニットにおいて上記のとおり開口部フレーム、変形吸収部材及び補助部材を備えた構成とすることにより、建物ユニットの一部として設けられる開口部についてその変形を抑制することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、ユニット式建物について具体化しており、そのユニット式建物は、窓部を備えた建物ユニットを含む複数個の建物ユニットを互いに連結することで構築されている。図2には、当該ユニット式建物に用いられる建物ユニット10の構成を示す。
図2に示すように、建物ユニット10において、その四隅には柱11が配され、各柱11の上端部及び下端部がそれぞれ4本の天井大梁12、床大梁13により連結されている。そして、それら柱11、天井大梁12及び床大梁13により直方体状の骨格(フレーム)が形成されている。柱11は四角筒状の角形鋼よりなる。また、天井大梁12及び床大梁13は断面コ字状の溝形鋼よりなり、その開口部が向き合うようにして設置されている。
建物ユニット10の長辺部の相対する天井大梁12の間には、所定間隔で複数の天井小梁15が架け渡されている。同じく建物ユニット10の長辺部の相対する床大梁13の間には、所定間隔で複数の床小梁16が架け渡されている。天井小梁15と床小梁16とはそれぞれ同間隔でかつ各々上下に対応する位置に水平に設けられている。これら天井大梁12等により構成される骨格フレームに外壁材や内装材が設けられて、建物ユニット10が形成されるようになっている。
本実施形態では、上記のような建物ユニット10に開口部フレームが一体に設けられ、その開口部フレームによって窓や玄関等の開口部が形成される構成となっている。以下、開口部フレーム等の構成について図1を参照しつつ説明する。
図1(a)に示すように、天井大梁12と床大梁13との間には、開口部25を形成するための開口部フレーム21が設けられている。開口部フレーム21は、離間対向して配される一対の縦桟22,23と、その一対の縦桟22,23との間に設けられる横桟24とを備えている。縦桟22,23及び横桟24は、いずれも四角柱状の角形鋼よりなる。
縦桟22,23は、その上端部と天井大梁12との間に所定の隙間が形成された状態で、その下端部が床大梁13に連結されている。つまり、縦桟22,23の上端部が天井大梁12に対してスライド(相対移動)可能な納まりとなっている。これにより、地震等による揺れ発生時に生じる水平力が建物ユニット10に加わった場合に、その水平力が天井大梁12から開口部フレーム21に直接伝わらないようになっている。本実施形態では、床大梁13が「第1梁」に相当し、天井大梁12が「第2梁」に相当する。
横桟24は、そのような一対の縦桟22,23の間において上部位置に連結されている。そして、一対の縦桟22,23と横桟24と床大梁13とにより囲まれた空間が開口部25となっている。本実施形態での開口部25は窓として構成されている。
縦桟22の上端部近傍には、その側面部と天井大梁12とを連結するオイルダンパ等のダンパ26が取り付けられている。このダンパ26によって、地震等による揺れ発生時に生じる振動エネルギが吸収され、開口部フレーム21に伝わる振動が低減されるようになっている。
このように開口部フレーム21がダンパ26を介して天井大梁12に連結されている構成では、縦桟22,23のいずれの上端部も自由端として構成されている開口部フレーム21と比較して、開口部25の形状を安定保持することができる。これにより、建物の長期使用に伴いに障子等の開閉が困難となるなどの不具合を解消することができる。
ここで、天井大梁12と縦桟22とをダンパ26により連結した構成では、地震等による揺れ発生時においてダンパ26からの反力により開口部フレーム21が変形するおそれがある。その対策として本実施形態では、開口部フレーム21に対して高剛性フレーム31が連結されている。
高剛性フレーム31は、縦桟22の上側側面部と床大梁13との間に斜めに配されて両部材を連結する第1斜材32と、その第1斜材32の中途位置と縦桟22の下側側面部との間に斜めに配されて両部材を連結する第2斜材33とを備えている。第1斜材32及び第2斜材33は縦桟22,23や横桟24よりも高剛性の部材よりなる。例えば、斜材32,33として、縦桟22,23よりも厚肉の鋼材が使用されており、斜材32,33によりトラス構造となっている。これにより、ダンパ26からの反力に抵抗し、開口部フレーム21の変形が抑制されるようになっている。
以下に、ダンパ26及び高剛性フレーム31の働きについて詳しく説明する。なお、図1(a)は通常時の建物ユニットを示すのに対し、(b)は地震等による揺れ発生時の建物ユニットを示している。
図1(a)に示すように、建物ユニット10に水平力が作用していない場合、建物ユニット10の各柱11は略垂直に立設され、天井大梁12及び床大梁13はそれら柱11の間において略水平に連結された状態となっている。
開口部フレーム21を構成する縦桟22,23は、床大梁13に対して略直角に延びるように設けられている。このため、床大梁13と縦桟23(縦桟22)との間の角度θは90度となっている。横桟24は一対の縦桟22,23の間において略水平に連結されている。
図1(b)に示すように、地震等の発生により建物ユニット10の天井大梁12に水平力Fが加わった場合、各柱11が傾斜するとともに、床大梁13に対して天井大梁12が水平方向(図では右方向)に相対移動する。このとき、建物ユニット10の骨格フレームの変形に応じてダンパ26が圧縮され、そのダンパ26によって振動エネルギが吸収される。その結果、開口部フレーム21に伝わる振動が抑制される。またこの場合、開口部フレーム21が高剛性フレーム31により高剛性化されているため、ダンパ26による振動エネルギの吸収量が高められている。これにより、建物ユニット10の骨格フレームの変形量も低減されるようになっている。
ここで、開口部フレーム21は、高剛性フレーム31との協働によりダンパ26の反力(ダンパ26を介して伝わる振動)に抵抗し、これにより開口部フレーム21の変形が抑制される。この状態においての角度θは、略90度に維持されるようになっている。その結果、地震等により揺れが発生した場合でも、開口部25(窓部)における障子等の開閉が可能とになっている。
以上説明した構成及び作用により、本実施形態では、以下に示す有利な効果が得られる。
建物ユニット10において、開口部フレーム21を構成する縦桟22,23の下部を床大梁13に連結するとともに一方の縦桟22の上部をダンパ26を介して天井大梁12に連結した。また、開口部フレーム21の縦桟22に高剛性フレーム31を連結した。これにより、地震等による揺れ発生時において、その揺れによる振動がダンパ26を介して開口部フレーム21に伝わったとしても、開口部25の変形を抑制することができる。その結果、障子等の開閉が困難となるなどの不都合を解消することができる。この場合、建物ユニット10の骨格フレームの変形量も低減することができる。
また、開口部25を形成する開口部フレーム21については既存の構成をそのまま流用できるため、縦桟22,23や横桟24に対して窓枠等(サッシ)を設置したりする作業を従来通り行うことができる。したがって、上記のごとく開口部25の変形抑制効果を高めつつも、建物施工時の作業性を維持できる。
変形吸収部材としてオイルダンパ等のダンパ26を用いたため、振動エネルギを好適に吸収することができる。また、地震等による揺れが許容レベル内であれば、ダンパ26をその揺れ発生後もそのまま継続して使うことができ、ダンパ26の取り替え等のメンテナンスが不要となる利点もある。
なお、以上説明した実施の形態に限らず、例えば以下に別例として示した形態で実施することもできる。
上記実施の形態では、開口部フレーム21として、一対の縦桟22,23を設けるとともにそれら一対の縦桟22,23の上部位置に連結して横桟24を設ける構成を採用したが、開口部フレーム21の構成は、窓等の開口部の大きさや形状に合わせて任意に変更可能である。例えば一対の縦桟22,23の間に上下に離間して横桟24を2本設け、それら一対の縦桟22,23と上下2本の横桟24とによって、建物ユニット10において高さ方向の中央位置に開口部25を設ける構成であってもよい。
窓以外の開口部にも適用できる。例えば、建物ユニット10の下面部に至るまで開口した玄関などであってもよい。具体的には、図3(a)に示すように、床大梁13のうち一部を取り除いた部位に開口部フレーム41を設け、その開口部フレーム41により、下方に開いた形状の開口部42を形成する。この場合、開口部42が玄関として用いられる。
上記実施の形態では、高剛性フレーム31を構成する支持部材として第1斜材32及び第2斜材33を用いる構成としたが、これを変更し、支持部材として構造用壁材とその構造用壁材を取り付けるための取付部材とを用いる構成としてもよい。具体的には、図3(b)に示す高剛性フレーム51のように、正面視において略L字状をなすL字材52を、水平方向に延びる短尺部52aが床大梁13に固定されかつ鉛直方向に延びる長尺部52bが床大梁13に対して立設されるようにして、床大梁13に連結し、その状態のL字材52に対して構造用壁材53を取り付ける構成としてもよい。L字材52の上端部にダンパ26が連結されている。この場合、L字材52が取付部材に相当する。また本例では、L字材52の長尺部52bが縦桟22の代替として用いられる。このような構成であっても、地震等による揺れ発生時において開口部25の変形抑制効果が得られる。また、取付部材の構成は任意であり、例えば四角状の枠体であってもよい。そして、この四角状の枠体に構造用壁材53を取り付けてもよい。これによれば、高剛性フレーム31の剛性をより一層向上させることが可能となる。
補助部材として、上記の高剛性フレーム31以外に、開口部フレーム21の縦桟22,23の傾きを抑制する補強材等を用いることも可能である。
上記実施の形態では、開口部フレーム21において片側の縦桟22にダンパ26及び高剛性フレーム31を設ける構成としたが、両側の縦桟22,23にそれぞれダンパ26及び高剛性フレーム31を設ける構成としてもよい。また、両側の縦桟22,23のうち一方にはダンパ26及び高剛性フレーム31をともに設け、他方にはダンパ26及び高剛性フレーム31のいずれかのみを設ける構成であってもよい。
上記実施の形態では、開口部フレーム21において、縦桟22,23の下部を床大梁13に連結するとともに、その上部をダンパ26を介して天井大梁12に連結する構成としたが、その上下の構成を逆にすることも可能である。すなわち、縦桟22,23の上部を天井大梁12に連結するとともに、その下部をダンパ26を介して床大梁13に連結する構成としてもよい。
上記実施の形態では、変形吸収部材としてダンパ26を用いたが、特定の種類の変形吸収部材に限定されることはなく、図4に示すように縦桟22,23の上端部と天井大梁12との間に粘弾性体や金属系の変形吸収部材61,62をそれぞれ設けてもよい。なお、縦桟22に高剛性フレーム31が連結されている構成は上述のとおりである。
具体的には、図5(a)に示すように、高減衰ゴムからなる粘弾性体ダンパ63を設けてもよい。粘弾性体ダンパ63は、天井大梁12の底面及び縦桟22の上端面にそれぞれ固定される一対のプレートPL間に設けられるものであり、板状をなす複数の高減衰ゴムを積層することで全体として円柱状や角柱状に形成されるものとなっている。又は、図5(b)(c)に示すように、上下のプレートPL間に、縦向きに複数の高減衰ゴムを配することで粘弾性体ダンパ64を設ける構成であってもよい。なお、図5(b)(c)の構成では、上下の各プレートPLに起立部が設けられ、その起立部に挟まれるようにして複数(図では2枚)の高減衰ゴムが設けられている。粘弾性体ダンパ63,64の剛性は、高剛性フレーム31を構成する縦桟22,23や横桟24の剛性よりも小さくものとなっている。これにより、地震等による揺れ発生時において振動エネルギが粘弾性体ダンパ63,64により吸収され、開口部フレーム21へ伝達される振動を低減することができる。その結果、開口部25の変形を抑制することができる。この場合、地震等による揺れが許容レベル内であれば、粘弾性体ダンパ63,64をその揺れ発生後もそのまま継続して使うことができ、粘弾性体ダンパ63,64の取り替え等のメンテナンスが不要となる利点がある。
また、図5(d)(e)に示すように、一対のプレートPL間に、金属系ダンパとして円柱状や角柱状などの鉛ダンパ65や板状の低降伏点鋼材66を設けてもよい。
鉛ダンパ65の剛性を高剛性フレーム31の剛性よりも小さく設定している。これによれば、地震等による揺れ発生時において鉛ダンパ65が塑性変形することにより振動エネルギが吸収され、開口部フレーム21に伝わる振動を低減することができる。その結果、開口部25の変形を抑制することができる。
また、低降伏点鋼材66の降伏点を高剛性フレーム31の降伏点よりも低く設定している。これによれば、地震等による揺れ発生時において低降伏点鋼材66が開口部フレーム21よりも早期に降伏することにより、振動による振動エネルギを低降伏点鋼材66の塑性エネルギに変換して開口部フレーム21に伝わる振動を抑制することができる。その結果、開口部25の変形を抑制することができる。これら鉛ダンパ65や低降伏点鋼材66を用いる場合、地震等による揺れ発生後において損傷した鉛ダンパ65や低降伏点鋼材66を取り替えることにより、ユニット式建物を元の健全な状態に戻することができる。
その他に、変形吸収部材として摩擦ダンパなど、振動エネルギを吸収可能なものであれば種々のダンパが使用できる。
上記実施の形態では、複数の建物ユニット10を備えたユニット式建物を例に説明したが、他の工法で構築された建物について適用することもできる。
(a)本実施形態における建物ユニットを示す正面図、(b)地震等による揺れ発生時の建物ユニットを示す正面図。 建物ユニットの概要を示す斜視図。 (a)開口部フレームの別例を示す正面図、(b)高剛性フレームの別例を示す正面図。 別の変形吸収部材を設けた建物ユニットを示す正面図。 (a)(b)変形吸収部材の別例を示す拡大正面図、(c)変形吸収部材の別例を示す拡大側面図、(d)(e)変形吸収部材の別例を示す拡大正面図。 従来技術における問題点を説明するための建物ユニットの正面図。
符号の説明
10…建物ユニット、11…柱、12…上梁としての天井大梁、13…下梁としての床大梁、21…開口部フレーム、22,23…縦材としての縦桟、24…横材としての横桟、25…開口部、26…変形吸収部材としてのダンパ、31…高剛性フレーム、32…支持部材としての第1斜材、33…第2斜材、41…開口部フレーム、42…開口部、51…高剛性フレーム、52…L字材、53…構造用壁材、61,62…変形吸収部材、63,64…粘弾性体ダンパ、65…鉛ダンパ、66…低降伏点鋼材。

Claims (6)

  1. 上下に設けられる上梁及び下梁と、その上下の各梁の間に設けられ開口部を形成するための開口部フレームとを備え、
    前記開口部フレームは、離間対向して配される一対の縦材と、それら各縦材を連結する横材とを有し、前記各縦材について一方の端部を前記下梁に連結するとともに、同各縦材の少なくとも1つについて他方の端部を変形吸収部材を介して前記上梁に連結した建物において、
    前記開口部フレームと前記下梁とにそれぞれ連結される補助部材を設け
    前記補助部材は、前記縦材と同程度以上の断面性能をもつ部材により構成され、前記下梁と前記縦材とを繋ぐように設けられて前記開口部フレームを支持する支持部材を有し、
    前記下梁のうち一部を取り除いた部位に前記開口部フレームを配置し、その開口部フレームにより、前記開口部を下方に開いた形状で形成したことを特徴とする建物。
  2. 前記変形吸収部材として、前記上梁と前記開口部フレームとの間に、水平方向に伸縮可能となる向きにダンパ装置を設けた請求項に記載の建物。
  3. 前記変形吸収部材として、前記上梁と前記開口部フレームとの間に、高減衰ゴムを有してなる粘弾性体ダンパを設けた請求項に記載の建物。
  4. 前記変形吸収部材として、前記上梁と前記開口部フレームとの間に、前記開口部フレームよりも降伏点の低い金属よりなる金属系ダンパを設けた請求項に記載の建物。
  5. 前記変形吸収部材は、所定以上の変形力が建物に加わった際に破断され、前記上梁と前記開口部フレームとの連結を解除するものである請求項に記載の建物。
  6. 複数本の柱とその上下に連結される天井梁及び床梁とを有してなる建物ユニットを複数備え、それら複数の建物ユニットを互いに連結して構築されるユニット式建物として適用され、
    前記開口部フレームは、前記建物ユニットにおいて前記上梁としての天井梁と前記下梁としての床梁の間に設けられるものである請求項1乃至5のいずれかに記載の建物。
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