JP7425635B2 - 多気筒エンジンのシリンダヘッド - Google Patents

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Description

本開示は、内部に排気集合部が形成された多気筒エンジンのシリンダヘッドに関する。
ディーゼル機関のシリンダヘッドとして、排気通路及びこれを囲むウォータージャケットが形成され、排気通路を形成する壁の内壁に複数の突起が形成されたものが公知である(特許文献1)。このシリンダヘッドでは、排気ガスと接触する受熱面積を増大させ、かつ排気通路内を流れる流動抵抗を可及的に小とするために、肉厚よりも突出高さが大なる柱状または台状の複数の突起が排気口の直後から排気通路を形成する壁の内壁のほぼ全面に形成されている。或いは、畝状又は板状の複数の突起が排気の流動方向に沿って形成されている。
また、上流端から途中までの上流部が複数に分岐され、途中から下流端までの下流部が1つに集合された排気ポート(排気通路)が形成されたシリンダヘッドにおいて、排気ポートの内周面に排気流れ方向に沿う複数の突条部が設けられたものが公知である(特許文献2)。このシリンダヘッドでは、下流部の鉛直方向の上半分領域に短尺突条部が設けられ、上流部から下流部までの短尺突条部の両側方に、少なくとも上流部と同数の長尺突条部が排気流れ方向に沿って設けられている。
更に、シリンダごとに設けられた複数の排気ポート(排気通路)に連通した集合排気ポート(排気集合部)が内部に形成されたシリンダヘッドにおいて、集合排気ポートの上面と下面とに、緩い山形で土手状の複数の突条が設けられたものが公知である(特許文献3)。このシリンダヘッドでは、排気ガスが排気ポートから下流側の排気通路に流出する際に、突条の存在により、排気通路の中心部に寄るようなガイド作用を受ける。
特公平1-35164号公報 特許第5786663号公報 特開2013-155690号公報
しかしながら、特許文献1、2に記載されるシリンダヘッドでは、突起部との熱交換促進によって排気温度が低減される一方、排気がスムーズに流れるために熱交換が十分に行われずに下流側へ流れるという課題があった。
また特許文献3に記載される技術は、排気が下流側の排気通路の始端部の上内面に衝突することを防止することを目的としており、複数の突条が排気出口近傍に形成されている。そのためこのシリンダヘッドでは、排気出口周りの受熱量が大きくなり、この部分に局所的な過熱が生じる。また、排気の圧力損失が増大する。
本発明は、このような背景に鑑み、排気出口周りの局所的な過熱を抑制すると共に排気温度を低減可能なシリンダヘッドを提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明のある実施形態は、複数のシリンダ(1)が一列に形成されたシリンダブロック(2)の上部に締結され、前記シリンダ内を摺動するピストンの頂面との間に燃焼室(6)を形成する多気筒エンジン(E)のシリンダヘッド(3)であって、前記シリンダごとに設けられ、対応する前記燃焼室からシリンダ列方向に交差する方向へ延びる排気通路(51)と、複数の前記排気通路に共通に接続され、単一の排気出口(8b)を形成する排気集合部(52)と、前記排気集合部に隣接して形成されたウォータージャケット(30)とを有し、前記排気出口の近傍における前記排気集合部の内周面(43i)に、周方向に沿って延在する環状の凹凸部(60)が形成されている。
この構成によれば、環状の凹凸部が形成された部分において排気通路面積が増減し、排気流路が絞られた凸部にて流速を増大させた排気が凸部に対して活発に熱伝達を行う。凸部に伝達された熱はウォータージャケットに伝達される。したがって、排気出口周りの過熱を抑制すると共に排気温度を低減させることができる。
好ましくは、前記凹凸部が前記排気集合部の前記内周面から突出する環状の突条(60)を含むとよい。
この構成によれば、内周面に凹溝部を設け、排気が凹溝部間に形成される突条部に排気が活発に熱伝達を行う場合に比べ、排気流れ方向の短い距離に突条を形成することができる。また、突条の形成による排気通路面積の縮小により、突条に接する排気の流速が増大する。したがって、排気から突条への熱伝達を活発にして、排気温度を効果的に低減させることができる。
好ましくは、前記突条が、排気流れ方向について前記排気集合部の前記内周面と平行に延在する平坦な環状頂面(63)を有するとよい。
この構成によれば、流速を増大させた排気が突条の環状頂面に沿って流れるため、排気の圧力損失が抑制されると共に、環状頂面を介した排気から突条への熱伝達が効果的に行われる。また、突条の前面に対する排気の衝突によっても熱伝達効率が向上する。
好ましくは、前記排気集合部の内周面に、排気流れ方向に所定の間隔(L)をおいて複数の前記突条が形成されているとよい。
突条間に形成される凹溝は、突条間の間隔に相当する長さを持って排気を滞留させる滞留部として機能する。この構成によれば、排気を滞留部に一時的に滞留させて当該部分における流速を低下させることで、排気が突条間の内周面と熱交換する時間を長くして、排気からシリンダヘッドへ効果的に熱伝達を行わせることができる。また、複数の突条が形成されることにより、排気温度を一層低減させることができる。
好ましくは、前記間隔(L)が前記突条の排気流れ方向における幅(W)よりも大きいとよい。
この構成によれば、滞留部として機能する突条間の凹溝において乱れた排気の流れが突条に接する部分で整流になりやすくなり、排気の圧力損失の増大を抑制できると共に、突条に接する排気の流速を確実に増大させることができる。これにより、排気から突条への活発な熱伝達を確実に行わせることができる。
好ましくは、前記ウォータージャケットが前記突条を囲繞するように設けられているとよい。
この構成によれば、排気から突条に伝達された熱をウォータージャケットに伝達させることできる。したがってシリンダヘッドの排気出口周りの過熱を抑制することができる。
このように本発明によれば、排気出口周りの局所的な過熱を抑制しつつ、排気温度を低減可能なシリンダヘッドを提供することができる。
実施形態に係るエンジンの要部のシリンダ列方向に直交する方向の断面図 シリンダヘッドを下方から見た斜視図 シリンダヘッドのウォータージャケットを上方から見た斜視図 シリンダヘッドのウォータージャケットを下方から見た斜視図 シリンダヘッドの排気集合通路周りの要部断面図 シリンダヘッドの排気集合通路の斜視図 図6に示す排気集合通路の要部拡大図 排気集合部の模式的断面図 排気温度とクランク角との相関を示すグラフ
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。本実施形態では、発明が自動車用内燃機関(以下、単にエンジンEと記す。)に適用されている。以下では、エンジンEが自動車に搭載された状態を基準として図1に示す上下の方向に従って説明する。
図1及び図2に示すように、エンジンEは、SOHC4バルブ式の直列4気筒ガソリンエンジンである。図1に示すように、エンジンEは、ピストンが収容される4つのシリンダ1が一列に形成されたシリンダブロック2と、シリンダブロック2の上部に締結された箱形のシリンダヘッド3と、シリンダヘッド3の上部に締結されたヘッドカバー4とを備えている。エンジンEはシリンダヘッド3を鉛直方向の上側に配置した姿勢で自動車に搭載される。シリンダブロック2及びシリンダヘッド3はアルミニウム合金で鋳造される。
シリンダ1は、それぞれ略上下方向に延在し、互いに平行にシリンダブロック2に形成されている。以下、列設された複数のシリンダ1の配列方向をシリンダ列方向という。各シリンダ1は、上端がシリンダブロック2の上端面2aに開口し、下端がシリンダブロック2の下部に形成されたクランク室(図示しない)に開口している。シリンダブロック2のシリンダ1の側部には、各シリンダ1の側周部を一体に囲むようにブロック内ウォータージャケット5(ブロック内冷却水通路)が形成されている。ブロック内ウォータージャケット5は、各シリンダ1の側周部に沿うように湾曲しており、ブロック内ウォータージャケット5の上端はシリンダブロック2の上端面2aに開口している。ブロック内ウォータージャケット5は、冷却水(クーラント)を流通させるべく、シリンダブロック2の成型時に砂型などによって空洞として形成される。
シリンダヘッド3のシリンダブロック2との接合面(以下、対ブロック接合面3aと称する)における各シリンダ1に対向する部分には、曲面状の窪みである燃焼室凹部3bが形成されている。各燃焼室凹部3bは、各シリンダ1のピストンよりも上方の部分と共に燃焼室6を画定する。つまり、シリンダヘッド3が燃焼室6の上縁を画定している。
シリンダヘッド3の内部には4つの吸気通路7が形成されている。各吸気通路7の上流端は、シリンダヘッド3のシリンダ列方向に沿う一側面(図1の左側の側面)に吸気入口7aを開口させている。各吸気通路7の下流端は、燃焼室凹部3bの壁面に2つの吸気ポート7bを開口させるべく二股に分岐している。8つの吸気ポート7bはシリンダ列方向に整列して配置されている。またシリンダヘッド3の内部には1つの排気集合通路8が形成されている。排気集合通路8の上流端は、各燃焼室凹部3bの壁面に排気ポート8aを2つずつ開口させている。排気集合通路8の下流端は、シリンダヘッド3のシリンダ列方向に沿う他側面(図1の右側の側面)に単一の排気出口8bを開口させている。8つの排気ポート8aはシリンダ列方向に整列して配置されている。以下、燃焼室凹部3bを基準として、吸気通路7が設けられた側を吸気側といい、排気集合通路8が設けられた側を排気側という。
シリンダヘッド3には、吸気ポート7bを開閉する吸気バルブ9及び排気ポート8aを開閉する排気バルブ10が、それぞれシリンダ列方向に整列して摺動自在に設けられている。シリンダヘッド3とヘッドカバー4との間には、両者によって動弁室11が画定され、動弁室11には、吸気バルブ9及び排気バルブ10を開弁駆動する動弁機構12が収容されている。動弁機構12は、シリンダヘッド3に回転可能に取り付けられるカムシャフト13、カムシャフト13の上方に配置されるロッカシャフト14、ロッカシャフト14により揺動可能に支持される吸気ロッカアーム15及び排気ロッカアーム16等により構成される。カムシャフト13には、シリンダ1毎に一対の吸気バルブ9及び排気バルブ10を駆動する4つの動弁カム13aが形成されている。
図2に示すように、排気出口8bは、シリンダヘッド3の排気側側面3cにおける長手方向の中間位置に形成されている。また、燃焼室凹部3bの壁面における4つの吸気通路7及び排気集合通路8の中央には、点火プラグ(図示しない)を挿入するための点火プラグ挿入孔17がシリンダヘッド3の上面に貫通するように形成されている。
図1及び図2に示すように、排気集合通路8は、シリンダヘッド3の対ブロック接合面3aよりも排気側へ延出するように形成されている。より具体的には、排気出口8bがシリンダヘッド3の排気側側面3cにおいて突出する管状の排気出口管状部18により画定され、シリンダヘッド3の排気出口管状部18及びその近傍が、シリンダブロック2に対して側方に膨出する膨出部19をなしている。
排気出口管状部18の先端面は、図示しない過給機(ターボチャージャ)のタービンや排気浄化装置などの下流側排気通路部材20の接続面18aをなす。そして、排気出口管状部18の先端には、下流側排気通路部材20をボルトで締結するための締結ボス21が排気出口8bを囲むように複数(図示例では4つ)形成されている。一方、膨出部19の下面には、対ブロック接合面3aの周縁からそれぞれ締結ボス21に至るように2本のリブ22が形成されている。これらのリブ22は、シリンダ列に対して近接離反する方向である前後方向に延在しており、締結ボス21から対ブロック接合面3aに向けて開くハ字形をなしている。
前述したようにシリンダブロック2及びシリンダヘッド3の前方には過給機や排気浄化装置などの下流側排気通路部材20が配置され、エンジンEの始動後にはこれらが高温になる。そのため、シリンダブロック2に対して側方に膨出するシリンダヘッド3の膨出部19は、過給機や排気浄化装置から熱伝導、放射及び対流によって熱が伝達しやすく、特に下面が高温になりやすい。そして膨出部19の下面が高温になると、熱膨張に伴う変形によってシリンダヘッド3と下流側排気通路部材20とのシール性が低下しがちである。本実施形態では、膨出部19の下面にシリンダ列に対して近接離反する方向に延在するリブ22が形成されることにより、膨出部19の変形が抑制されている。
図1及び図3~図4に示すように、シリンダヘッド3の内部には、燃焼室6内や排気集合通路8内の燃焼ガスからの熱伝搬による温度上昇を抑制するために、ヘッド内ウォータージャケット(ヘッド内冷却水通路)が形成されている。以下、ヘッド内ウォータージャケットを単にウォータージャケット30(31~36)という。ウォータージャケット30も、冷却水(クーラント)を流通させるべく、シリンダヘッド3の成型時に砂型などによって空洞として形成される。図3及び図4では、シリンダヘッド3を透視したように、空間部分であるウォータージャケット30を実体的に示している。
ウォータージャケット30は、主ウォータージャケット31、上排気側ウォータージャケット32、下排気側ウォータージャケット33等を主要素として有している。主ウォータージャケット31は、複数の燃焼室凹部3bの上方に燃焼室凹部3bに隣接して配置され、シリンダヘッド3のシリンダ列方向(長手方向)に延在している。上排気側ウォータージャケット32及び下排気側ウォータージャケット33は、排気集合通路8を上下から挟むように排気集合通路8に隣接して配置され、それぞれシリンダヘッド3の長手方向に延在している。上排気側ウォータージャケット32及び下排気側ウォータージャケット33は、主ウォータージャケット31と互いに連通している。
図2中の破線は、シリンダブロック2とシリンダヘッド3とが締結された際に、ブロック内ウォータージャケット5の上端が接する部分を示している。ブロック内ウォータージャケット5では、白抜き矢印に示すように冷却水が流通する。シリンダ列方向の一端でブロック内ウォータージャケット5の上端が対ブロック接合面3aに接する部分には、対ブロック接合面3aからシリンダヘッド3内を上方へと延びてウォータージャケット30に連通する冷却水流入通路34が2つ形成されている。2つの冷却水流入通路34は、主ウォータージャケット31のシリンダ列方向の一端側にそれぞれ連通しており、ブロック内ウォータージャケット5から冷却水を流入させる。
また、ブロック内ウォータージャケット5の上端が対ブロック接合面3aに接する破線部分のうち、冷却水流入通路34よりもシリンダ列方向の他端側には、対ブロック接合面3aからシリンダヘッド3内を上方へ延びてウォータージャケット30に連通するバイパス通路35が適所に形成されている。バイパス通路35は主ウォータージャケット31に連通している。各バイパス通路35は、冷却水流入通路34よりも流路断面積が小さく形成されている。
図3及び図4に示すように、上排気側ウォータージャケット32におけるシリンダ列方向の他端(冷却水流入通路34が設けられた側と異なる端部)には、冷却水をウォータージャケット30から排出するための冷却水流出通路36が形成されている。冷却水流出通路36の外端は、配管やホース等を介してラジエータ(図示しない)へと連通される。主ウォータージャケット31、上排気側ウォータージャケット32及び下排気側ウォータージャケット33では、黒色矢印で示すように冷却水がシリンダ列方向に流通する。
図5に示すように、上排気側ウォータージャケット32及び下排気側ウォータージャケット33は、膨出部19を形成する肉壁の内部にそれぞれ形成されている。つまり、図5に示す断面において、膨出部19は、上排気側ウォータージャケット32及び下排気側ウォータージャケット33の輪郭を画定する上下一対の上外壁41及び下外壁42と、排気集合部52を画定する円環状の内周壁43とを有している。空洞を形成するように互いに離間して配置された上外壁41と内周壁43との間に上排気側ウォータージャケット32が形成され、空洞を形成するように互いに離間して配置された下外壁42と内周壁43との間に下排気側ウォータージャケット33が形成される。なお、図1に示すように、上外壁41には、動弁室11を画定するシリンダヘッド3の側壁23が立設される。
図5の断面において排気集合通路8(図5に示される下流部分)は概ね直線状に形成されている。すなわち、同断面において、排気集合通路8を画定する内周壁43の内周面43iが、概ね平行な平面状とされている。内周壁43の外面43oは、燃焼室6側(図中の左方)から排気出口8bに向けて(図中の右方に向けて)内周面43iと平行に排気出口8bの手前まで直線状に延在している。つまり、内周壁43は、先端湾曲領域に至る手前の直線状領域において概ね一定の厚さとされている。
一方、上外壁41の上排気側ウォータージャケット32を画定する内面41iは、排気集合通路8側に曲率中心をおくように湾曲しており、これにより上排気側ウォータージャケット32を拡大させている。また、下外壁42の下排気側ウォータージャケット33を画定する内面42iは、排気集合通路8側に曲率中心をおくように湾曲しており、これにより下排気側ウォータージャケット33を拡大させている。
図6に示すように、排気集合通路8は、シリンダ1ごとに設けられた4つの排気通路51と、4つの排気通路51に共通に接続され、これらに流れる排気を合流させる排気集合部52とを有している。各排気通路51は、対応する燃焼室6に連通する2本の排気通路上流部53と、2本の排気通路上流部53に共通に接続された排気通路中流部54とを有している。排気集合部52は、4本の排気通路中流部54に共通に接続された排気通路下流部をなし、シリンダヘッド3の他側面に単一の排気出口8bを形成している。全ての排気通路上流部53は概ね同じ断面積を有している。全ての排気通路中流部54は排気通路上流部53の約2倍の断面積を有している。排気集合部52は、排気通路中流部54と同等の高さと、排気通路中流部54よりも大きな幅及び断面積とを有しており、下流に向けて幅及び断面積を漸減させている。排気集合部52は、流路面積を下流に向けて急激に減少させる略扇上の上流側部分55と、流路面積を下流に向けて緩やかに減少させる略管状の下流側部分56とを有している。
図5~図7に示すように、排気集合部52を画定する内周壁43の内周面43i(図5参照)のうち、下流側部分56に対応する部分には、周方向に沿って延在する複数の環状の突条60が形成されている。図示例では3つの突条60が形成されている。図5に示すように、これらの突条60は上排気側ウォータージャケット32と下排気側ウォータージャケット33とに挟まれる位置に配置されている。言い換えれば、上排気側ウォータージャケット32及び下排気側ウォータージャケット33が突条60を囲繞するように設けられている。
図7及び図8に示すように、3つの突条60は概ね同一の断面形状をしており、排気流れ方向に所定の間隔Lを空けて配置されている。各突条60は内周面43iからの突出高さHに対して大きな幅W(排気流れ方向の長さ)を有する矩形をしている。各突条60は、内周面43i(排気流れ)に概ね直交する前面61及び後面62と、前面61と後面62とを連結する環状頂面63とを有している。前面61及び後面62の高さは略同一であり、環状頂面63は排気流れ方向について排気集合部52の内周面43iと平行に延在している。排気流れ方向に互いに隣接する2つの突条60間の間隔Lは突条60の幅Wよりも大きく設定されている。排気流れ方向に互いに隣接する2つの突条60間には、間隔Lに相当する長さを有する凹溝64が形成される。凹溝64は排気を滞留させる滞留部として機能する。
シリンダヘッド3は以上のように構成されている。以下、このように構成されたシリンダヘッド3による作用効果を説明する。このシリンダヘッド3では、周方向に沿って延在する環状の突条60が排気出口8bの近傍における排気集合部52の内周面43iに形成されている。したがって、環状の突条60が形成された部分において排気集合通路8の断面積(以下、排気通路面積という)が減少し、排気流路が絞られた突条60部にて流速を増大させた排気が突条60に対して活発に熱伝達を行う。突条60に伝達された熱は上排気側ウォータージャケット32及び下排気側ウォータージャケット33に伝達される。したがって、排気出口8b周りの過熱が抑制される共に排気温度が低減する。
図9は実施形態に係るシリンダヘッド3による排気出口8bにおける排気温度とクランク角との相関を示すグラフである。なお、グラフには、排気集合部52の内周面43iに3つの突条60が形成された本実施形態に係るシリンダヘッド3によるものを「本発明」として示し、突条60が形成されないものを「従来例」として示している。図9に示すように、本実施形態に係るシリンダヘッド3では、太線で示す排気温度が、従来例に比べて1サイクル(クランク2回転=720度)の平均で5℃程度低減している。
図6~図8に示すように、本実施形態では、環状の凹溝部ではなく環状の突条60が排気集合部52の内周面43iに周方向に沿って延在するように形成されている。このような構成とされることにより、内周面43iに凹溝部が設けられ、凹溝部間に形成される突条部に排気が活発に熱伝達を行う構成に比べ、排気流れ方向の短い距離に突条60を形成することが可能になっている。また、突条60の形成による排気通路面積の縮小により、突条60に接する排気の流速が増大する。したがって、排気から突条60への熱伝達が活発になり、排気温度が効果的に低減する。
突条60は排気流れ方向について排気集合部52の内周面43iと平行に延在する平坦な環状頂面63を有しており、この構成により、流速を増大させた排気が突条60の環状頂面63に沿って流れる。そのため、排気の圧力損失が抑制されると共に、環状頂面63を介した排気から突条60への熱伝達が効果的に行われる。また、突条60の前面61に対する排気の衝突によっても熱伝達効率が向上する。
複数の突条60は排気流れ方向に所定の間隔Lをおいて形成されており、この構成により、排気は滞留部に一時的に滞留して当該部分における流速を低下させる。したがって、排気が突条60間の内周面43iと熱交換する時間が長くなり、排気からシリンダヘッド3へ効果的に熱伝達が行われる。また、複数の突条60が形成されることにより、排気温度が一層低減する。
突条60間の間隔Lは突条60の排気流れ方向における幅Wよりも大きく、この構成により、滞留部として機能する突条60間の凹溝64において乱れた排気の流れが、突条60に接する部分で整流になりやすくなる。これにより、排気の圧力損失の増大が抑制されると共に、突条60に接する排気の流速が確実に増大し、排気から突条60への活発な熱伝達が確実に行われる。
上排気側ウォータージャケット32及び下排気側ウォータージャケット33は突条60を囲繞するように設けられている。したがって、排気から突条60に伝達された熱は上排気側ウォータージャケット32及び下排気側ウォータージャケット33に伝達する。これにより、シリンダヘッド3の排気出口8b周りの過熱が抑制される。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、上記実施形態では、一例として4気筒ガソリンエンジンに本発明が適用されているが、発明の適用対象は多気筒エンジンであればよく、2気筒や3気筒、5気筒以上のエンジンEや、ディーゼルエンジンであってもよい。また、上記実施形態では、排気出口8bの近傍における排気集合部52の内周面43iに環状の突条60が形成されているが、当該部分には環状の凹凸部が形成されればよく、突条60の代わりに環状の複数の凹溝部が形成され、排気列方向に互いに隣接する2つの凹溝部間に突条部が形成されてもよい。この他、各部材や部位の具体的構成や配置、数量、角度など、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば適宜変更することができる。一方、上記実施形態に示した各構成要素は必ずしも全てが必須ではなく、適宜選択することができる。
1 シリンダ
2 シリンダブロック
3 シリンダヘッド
6 燃焼室
8 排気集合通路
8a 排気ポート
8b 排気出口
30 ウォータージャケット
32 上排気側ウォータージャケット
33 下排気側ウォータージャケット
43 内周壁
43i 内周面
51 排気通路
52 排気集合部(排気通路下流部)
60 突条(凹凸部)
63 環状頂面
64 凹溝
E エンジン
L 突条の間隔
W 突条の幅

Claims (4)

  1. 複数のシリンダが一列に形成されたシリンダブロックの上部に締結され、前記シリンダ内を摺動するピストンの頂面との間に燃焼室を形成する多気筒エンジンのシリンダヘッドであって、
    前記シリンダごとに設けられ、対応する前記燃焼室からシリンダ列方向に交差する方向へ延びる排気通路と、
    複数の前記排気通路に共通に接続され、単一の排気出口を形成する排気集合部と、
    前記排気集合部に隣接して形成されたウォータージャケットとを有し、
    前記排気出口の近傍における前記排気集合部の内周面に、周方向に沿って延在する環状の凹凸部が形成されており、
    前記凹凸部が前記排気集合部の前記内周面から突出する環状の突条を含み、
    前記突条が、排気流れ方向について前記排気集合部の前記内周面と平行に延在する平坦な環状頂面を有することを特徴とする多気筒エンジンのシリンダヘッド。
  2. 複数のシリンダが一列に形成されたシリンダブロックの上部に締結され、前記シリンダ内を摺動するピストンの頂面との間に燃焼室を形成する多気筒エンジンのシリンダヘッドであって、
    前記シリンダごとに設けられ、対応する前記燃焼室からシリンダ列方向に交差する方向へ延びる排気通路と、
    複数の前記排気通路に共通に接続され、単一の排気出口を形成する排気集合部と、
    前記排気集合部に隣接して形成されたウォータージャケットとを有し、
    前記排気出口の近傍における前記排気集合部の内周面に、周方向に沿って延在する環状の凹凸部が形成されており、
    前記凹凸部が前記排気集合部の前記内周面から突出する環状の突条を含み、
    前記排気集合部の前記内周面に、排気流れ方向に所定の間隔をおいて複数の前記突条が形成されていることを特徴とする多気筒エンジンのシリンダヘッド。
  3. 前記間隔が前記突条の排気流れ方向における幅よりも大きいことを特徴とする請求項に記載の多気筒エンジンのシリンダヘッド。
  4. 前記ウォータージャケットが前記突条を囲繞するように設けられていることを特徴とする請求項1~請求項のいずれかに記載の多気筒エンジンのシリンダヘッド。
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