JP7424370B2 - 作業機 - Google Patents

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Description

本発明は、伸縮式ブームを備える作業機に関する。
特許文献1には、複数のブーム要素が入れ子状(テレスコピック状ともいう。)に重なる伸縮式ブーム、及び、伸縮式ブームを伸長させる油圧式の伸縮シリンダを備えた移動式のクレーンが開示されている。
伸縮式ブームは、隣り合って重なるブーム要素同士を連結するブーム連結ピンを有する。ブーム連結ピンによる連結が解除されたブーム要素(以下、移動可能なブーム要素という。)は、他のブーム要素に対して長手方向(伸縮方向ともいう。)に移動可能となる。
伸縮シリンダは、ロッド部材及びシリンダ部材を有する。このような伸縮シリンダは、シリンダ連結ピンを介して上記移動可能なブーム要素にシリンダ部材を連結する。この状態でシリンダ部材が伸縮方向に移動すると、当該シリンダ部材とともに上記移動可能なブーム要素が移動して伸縮式ブームが伸縮する。
特開2012-96928号公報
ところで、上述のようなクレーンは、ブーム連結ピンを移動させる油圧式のアクチュエータ、シリンダ連結ピンを移動させる油圧式のアクチュエータ、及び、これら各アクチュエータに圧油を供給する油圧回路を備える。このような油圧回路は、例えば伸縮式ブームの周囲に設けられる。このため、伸縮式ブームの周囲における設計の自由度が低下する可能性がある。
本発明の目的は、伸縮式ブームの周囲における設計の自由度を向上できる作業機を提供することである。
本発明に係る作業機は、
伸縮式のブームを伸縮させるアクチュエータと、
アクチュエータに設けられ、電源からの給電に基づいて駆動する電気的駆動源と、
電気的駆動源の動力に基づいて作動する作動部と、
電源から電気的駆動源への給電を許可し、電気的駆動源を駆動する駆動状態と、電源から電気的駆動源への給電を停止し、電気的駆動源に付与する制動力を生成する制動状態と、を切り換え可能な電気回路と、
駆動状態と制動状態との切り換えを制御する制御部と、を備える。
上述のような作業機を実施する場合に、作業機は、伸縮可能に重なる第一ブーム要素及び第二ブーム要素を有する伸縮式のブームを備えてよい。
又、アクチュエータは、固定側部材及び可動側部材を有し、ブームを伸縮させる伸縮シリンダであってよい。
又、作業機は、可動側部材に設けられたハウジングを備えてよい。
又、作動部は、第一連結機構及び第二連結機構を有してよい。
この場合、第一連結機構は、ハウジングに収容され、電気的駆動源の動力に基づいて作動し、第一ブーム要素と可動側部材との連結状態と非連結状態とを切り換えるように構成されてよい。
又、第二連結機構は、ハウジングに収容され、電気的駆動源の動力に基づいて作動し、第一ブーム要素と第二ブーム要素との連結状態と非連結状態とを切り換えるように構成されてよい。
本発明によれば、伸縮式ブームの周囲における設計の自由度を向上できる。
図1は、実施形態に係る移動式クレーンの模式図である。 図2A~図2Eは、伸縮式ブームの構造及び伸縮動作を説明するための模式図である。 図3Aは、アクチュエータの斜視図である。 図3Bは、図3AのA部拡大図である。 図4は、アクチュエータの部分平面図である。 図5は、アクチュエータの部分側面図である。 図6は、図5のA矢視図である。 図7は、ブーム連結ピンを保持した状態のピン移動モジュールの斜視図である。 図8は、拡張状態かつブーム連結ピンを保持した状態のピン移動モジュールの正面図である。 図9は、図8のA矢視図である。 図10は、図8のA矢視図である。 図11は、図8のA矢視図である。 図12は、ブーム連結機構が縮小状態であり、シリンダ連結機構が拡張状態のピン移動モジュールの正面図である。 図13は、ブーム連結機構が拡張状態であり、シリンダ連結機構が縮小状態のピン移動モジュールの正面図である。 図14Aは、ロック機構の動作を説明するための模式図である。 図14Bは、ロック機構の動作を説明するための模式図である。 図14Cは、ロック機構の動作を説明するための模式図である。 図14Dは、ロック機構の動作を説明するための模式図である。 図15Aは、ロック機構の作用を説明するための模式図である。 図15Bは、ロック機構の作用を説明するための模式図である。 図16Aは、非通電状態における電気回路の回路図である。 図16Bは、第一駆動状態における電気回路の回路図である。 図16Cは、第二駆動状態における電気回路の回路図である。 図16Dは、制動状態における電気回路の回路図である。 図17は、伸縮式ブームの伸長動作の際のタイミングチャートである。 図18Aは、シリンダ連結機構の動作を説明するための模式図である。 図18Bは、シリンダ連結機構の動作を説明するための模式図である。 図18Cは、シリンダ連結機構の動作を説明するための模式図である。 図19Aは、ブーム連結機構の動作を説明するための模式図である。 図19Bは、ブーム連結機構の動作を説明するための模式図である。 図19Cは、ブーム連結機構の動作を説明するための模式図である。
以下、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、後述の実施形態に係るクレーンは、本発明に係る作業機の一例であり、本発明は後述の実施形態により限定されない。
[実施形態]
図1は、本実施形態に係る移動式クレーン1(図示の場合、ラフテレーンクレーン)の模式図である。移動式クレーン1は、作業機の一例に該当する。
移動式クレーンとして、例えば、オールテレーンクレーン、トラッククレーン、あるいは、積載形トラッククレーン(カーゴクレーンともいう。)が挙げられる。ただし、本発明に係る作業機は、移動式クレーンに限定されず、伸縮式のブームを備えるその他の作業車(例えば、クレーン、高所作業車)にも適用できる。
以下、まず、移動式クレーン1及び移動式クレーン1が備える伸縮式ブーム14の概要について説明する。その後、本実施形態に係る移動式クレーン1の特徴であるアクチュエータ2の具体的な構造及び動作について説明する。
<移動式クレーン>
図1に示すように、移動式クレーン1は、走行体10と、アウトリガ11と、旋回台12と、伸縮式ブーム14と、アクチュエータ2(図1には省略)と、電気回路6(図16A~図16D参照)と、起伏シリンダ15と、ワイヤ16と、フック17と、を有する。
走行体10は、複数個の車輪101を有する。アウトリガ11は、走行体10の四隅に設けられている。旋回台12は、走行体10の上部に旋回可能に設けられている。伸縮式ブーム14は、基端部が旋回台12に固定されている。アクチュエータ2は、伸縮式ブーム14を伸縮する。起伏シリンダ15は、伸縮式ブーム14を起伏する。ワイヤ16は、伸縮式ブーム14の先端部から垂れ下がっている。フック17は、ワイヤ16の先端に設けられている。
<伸縮式ブーム>
次に、図1、図2A~図2Eを参照して、伸縮式ブーム14について説明する。図2A~図2Eは、伸縮式ブーム14の構造及び伸縮動作を説明するための模式図である。
図1には、伸長状態の伸縮式ブーム14が示されている。図2Aには、収縮状態の伸縮式ブーム14が示されている。図2Eには、後述の先端ブーム要素141のみが伸長した伸縮式ブーム14が示されている。
伸縮式ブーム14は、複数のブーム要素からなる。複数のブーム要素はそれぞれ、筒状である。複数のブーム要素は、互いに、テレスコピック状に組み合わされている。具体的には、収縮状態において、複数のブーム要素は、内側から順に先端ブーム要素141、中間ブーム要素142、及び、基端ブーム要素143である。
なお、本実施形態の場合、先端ブーム要素141及び中間ブーム要素142が、伸縮方向に移動可能な第一ブーム要素の一例に該当する。先端ブーム要素141が、中間ブーム要素142に対して伸縮方向に移動する場合には、先端ブーム要素141が第一ブーム要素の一例に該当し、中間ブーム要素142が第二ブーム要素の一例に該当する。また、中間ブーム要素142が、基端ブーム要素143に対して伸縮方向に移動する場合には、中間ブーム要素142が、第一ブーム要素の一例に該当し、基端ブーム要素143が第二ブーム要素の一例に該当する。基端ブーム要素143は、伸縮方向への移動が規制されている。
伸縮式ブーム14は、内側に配置されたブーム要素(つまり、先端ブーム要素141)から順に伸長することにより、図2Aに示す収縮状態から図1に示す伸長状態に状態遷移する。
伸長状態において、最も基端側の基端ブーム要素143と最も先端側の先端ブーム要素141との間に、中間ブーム要素142が配置されている。なお、中間ブーム要素は、複数でもよい。
伸縮式ブーム14の構造は、従来から知られている伸縮式ブームの構造とほぼ同様であるが、後述のアクチュエータ2の構造及び動作に関する説明の便宜のため、以下、先端ブーム要素141及び中間ブーム要素142の構造について説明する。
<先端ブーム要素>
先端ブーム要素141は、図2A~図2Eに示すような筒状である。先端ブーム要素141は、アクチュエータ2を収容可能な内部空間を有する。先端ブーム要素141は、基端部に、一対のシリンダピン受部141a及び一対のブームピン受部141bを有する。
一対のシリンダピン受部141aは、先端ブーム要素141の基端部に、互いに同軸に設けられている。一対のシリンダピン受部141aはそれぞれ、伸縮シリンダ3のシリンダ部材32に設けられた一対のシリンダ連結ピン454a、454b(第一連結部材ともいう。)と係脱可能である。つまり、一対のシリンダピン受部141aは、一対のシリンダ連結ピン454a、454bと係合する係合状態、及び、一対のシリンダ連結ピン454a、454bとの係合が解除された離脱状態の何れか一方の状態を取り得る。
シリンダ連結ピン454a、454bは、後述のアクチュエータ2が備えるシリンダ連結機構45の作動に基づいて、自身の軸方向に移動する。一対のシリンダ連結ピン454a、454bと一対のシリンダピン受部141aとが係合した状態で、先端ブーム要素141は、シリンダ部材32とともに伸縮方向に移動可能である。
一対のブームピン受部141bは、シリンダピン受部141aよりも基端側に、互いに同軸に設けられている。ブームピン受部141bはそれぞれ、一対のブーム連結ピン144a(第二連結部材ともいう。)と係脱可能である。つまり、一対のブームピン受部141bは、一対のブーム連結ピン144aと係合する係合状態、及び、一対のブーム連結ピン144aとの係合が解除された離脱状態の何れか一方の状態を取り得る。
一対のブーム連結ピン144aはそれぞれ、先端ブーム要素141と中間ブーム要素142とを連結する。一対のブーム連結ピン144aは、アクチュエータ2が備えるブーム連結機構46の作動に基づいて、自身の軸方向に移動する。一対のブーム連結ピン144aは、ブーム連結機構46の構成部材と捉えてもよい。
先端ブーム要素141と中間ブーム要素142とが一対のブーム連結ピン144aにより連結された状態で、先端ブーム要素141のブームピン受部141bと、後述の中間ブーム要素142の第一ブームピン受部142b又は第二ブームピン受部142cとに、ブーム連結ピン144aが架け渡されるように挿通される。
先端ブーム要素141と中間ブーム要素142とが連結した状態(連結状態ともいう。)において、先端ブーム要素141は、中間ブーム要素142に対する伸縮方向への移動が禁止される。
一方、先端ブーム要素141と中間ブーム要素142との連結が解除された状態(非連結状態ともいう。)において、先端ブーム要素141は、中間ブーム要素142に対する伸縮方向への移動が可能である。
<中間ブーム要素>
中間ブーム要素142は、図2A~図2Eに示すような筒状である。中間ブーム要素142は、先端ブーム要素141を収容可能な内部空間を有する。中間ブーム要素142は、基端部に、一対のシリンダピン受部142a、一対の第一ブームピン受部142b、に一対の第二ブームピン受部142c、及び一対の第三ブームピン受部142dを有する。
一対のシリンダピン受部142a及び一対の第一ブームピン受部142bはそれぞれ、先端ブーム要素141が有する一対のシリンダピン受部141a及び一対のブームピン受部141bとほぼ同様である。
一対の第三ブームピン受部142dは、一対の第一ブームピン受部142bよりも基端側に、互いに同軸に設けられている。一対の第三ブームピン受部142dにはそれぞれ、一対のブーム連結ピン144bが挿通される。一対のブーム連結ピン144bは、中間ブーム要素142と基端ブーム要素143とを連結する。
一対の第二ブームピン受部142cは、中間ブーム要素142の先端部に、互いに同軸に設けられている。一対の第二ブームピン受部142cにはそれぞれ、一対のブーム連結ピン144aが挿通される。
<アクチュエータ>
以下、図3A~図19Cを参照して、アクチュエータ2について説明する。アクチュエータ2は、上述したような伸縮式ブーム14(図1及び図2A~図2E参照)を伸縮させるアクチュエータである。
アクチュエータ2は、伸縮シリンダ3及びピン移動モジュール4を有する。アクチュエータ2は、伸縮式ブーム14の収縮状態(図2Aに示す状態)において、先端ブーム要素141の内部空間に配置されている。
<伸縮シリンダ>
伸縮シリンダ3は、ロッド部材31(固定側部材ともいう。図2A~図2E参照)及びシリンダ部材32(可動側部材ともいう。)を有する。伸縮シリンダ3は、後述のシリンダ連結ピン454a、454bを介してシリンダ部材32に連結されたブーム要素(例えば、先端ブーム要素141又は中間ブーム要素142)を伸縮方向に移動させる。伸縮シリンダ3の構造は、従来から知られている伸縮シリンダの構造とほぼ同様であるため、詳しい説明は省略する。
<ピン移動モジュール>
ピン移動モジュール4は、ハウジング40、電動モータ41、ブレーキ機構42、伝達機構43、位置情報検出装置44、シリンダ連結機構45、ブーム連結機構46、及び、ロック機構47を有する(図7参照)。
以下、アクチュエータ2を構成する各部材については、アクチュエータ2に組み込まれた状態を基準として説明する。また、アクチュエータ2の説明において、各図に示す直交座標系(X,Y,Z)を使用する。ただし、アクチュエータ2を構成する各部の配置は、本実施形態の配置に限定されない。
各図に示す直交座標系において、X方向は、移動式クレーン1に搭載された状態の伸縮式ブーム14の伸縮方向に一致する。X方向+側は、伸縮方向における伸長方向ともいう。X方向-側は、伸縮方向における収縮方向ともいう。また、Z方向は、例えば、伸縮式ブーム14の起伏角度がゼロの状態(伸縮式ブーム14の倒伏状態ともいう。)において、移動式クレーン1の上下方向に一致する。Y方向は、例えば、伸縮式ブーム14が前方を向いた状態において、移動式クレーン1の車幅方向に一致する。ただし、Y方向とZ方向とは、互いに直交する2方向であれば上述の方向に限定されない。
<ハウジング>
ハウジング40は、伸縮シリンダ3のシリンダ部材32に固定されている。ハウジング40は、内部空間に、シリンダ連結機構45及びブーム連結機構46を収容している。ハウジング40は、伝達機構43を介して電動モータ41を支持している。さらに、ハウジング40は、後述のブレーキ機構42も支持している。このようなハウジング40は、上述の各エレメントをユニット化している。このような構成は、ピン移動モジュール4の小型化、生産性の向上、及び、システムの信頼性の向上に寄与する。
具体的には、ハウジング40は、箱状の第一ハウジング要素400及び箱状の第二ハウジング要素401を有する。
第一ハウジング要素400は、内部空間に、後述のシリンダ連結機構45を収容している。第一ハウジング要素400には、ロッド部材31がX方向に挿通されている。第一ハウジング要素400のX方向+側(図4中の左側及び図7中の右側)の側壁には、シリンダ部材32の端部が固定されている。
第一ハウジング要素400は、Y方向両側の側壁に、貫通孔400a、400b(図3B、図7参照)を有する。貫通孔400a、400bにはそれぞれ、シリンダ連結機構45の一対のシリンダ連結ピン454a、454bが挿通されている。
第二ハウジング要素401は、第一ハウジング要素400のZ方向+側に設けられている。第二ハウジング要素401は、内部空間に、後述のブーム連結機構46を収容している。第二ハウジング要素401には、後述の伝達機構43の伝達軸432(図8参照)がX方向に挿通されている。
第二ハウジング要素401は、Y方向両側の側壁に、貫通孔401a、401b(図3B、図7参照)を有する。貫通孔401a、401bにはそれぞれ、ブーム連結機構46の一対の第二ラックバー461a、461bが挿通されている。
<電動モータ>
電動モータ41は、電気的駆動源の一例に該当し、伝達機構43の減速機431を介して、ハウジング40に支持されている。具体的には、電動モータ41は、出力軸(図示省略)がX方向(シリンダ部材32の長手方向ともいう。)に平行な状態で、シリンダ部材32の周囲(例えば、Z方向+側)かつ第二ハウジング要素401の周囲(例えば、X方向-側)に配置されている。このような配置は、Y方向及びZ方向におけるピン移動モジュール4の小型化に寄与する。
以上のような電動モータ41は、電力供給用のケーブルを介して、例えば、旋回台12に設けられた電源装置61(図16A~図16D参照)と接続されている。また、電動モータ41は、制御信号伝送用のケーブルを介して、例えば、旋回台12に設けられた制御部44b(図1参照)と接続される。
上述の各ケーブルは、伸縮式ブーム14の基端部の外部又は旋回台12(図1参照)に設けられたコードリールにより、繰り出し及び巻き取り可能である。
また、電動モータ41は、手動ハンドル(図示省略)により操作可能な手動操作部410(図3B参照)を有する。手動操作部410は、ピン移動モジュール4の状態遷移を、手動で行うためのものである。故障時などに、上記手動ハンドルにより手動操作部410を回すと、電動モータ41の出力軸が回転してピン移動モジュール4の状態が遷移する。
なお、電動モータは、1個であってもよいし、複数個(例えば、2個)であってもよい。電動モータが1個の場合には、本実施形態のように、1個の電動モータ41により、シリンダ連結機構45及びブーム連結機構46を作動させる。また、電動モータが複数(例えば、2個)の場合には、第一電動モータ(不図示)によりシリンダ連結機構45を作動させ、第二電動モータ(不図示)によりブーム連結機構46を作動させてよい。
尚、本実施形態の場合、電気的駆動源は、既述の電動モータ41である。ただし、電気的駆動源は、電動モータに限定されない。例えば、電気的駆動源は、電源からの通電に基づいて、駆動力を発生する種々の駆動源であってよい。
<ブレーキ機構>
ブレーキ機構42は、電動モータ41に対して制動力を付与する。ブレーキ機構42は、電動モータ41の停止状態において、電動モータ41の出力軸の回転を阻止する。これにより、電動モータ41の停止状態において、ピン移動モジュール4の状態が維持される。
また、ブレーキ機構42は、制動時において、シリンダ連結機構45又はブーム連結機構46に所定の大きさの外力が作用した場合には、電動モータ41の回転(つまり、滑り)を許容してよい。このような構成は、アクチュエータ2を構成する電動モータ41及び各ギヤなどの損傷防止に寄与する。なお、このような構成を採用する場合には、ブレーキ機構42として、例えば、摩擦ブレーキを採用できる。
具体的には、ブレーキ機構42は、後述のシリンダ連結機構45の縮小状態又はブーム連結機構46の縮小状態において作動して、シリンダ連結機構45及びブーム連結機構46の状態を維持する。
ブレーキ機構42は、後述の伝達機構43よりも前段に配置されている。具体的には、ブレーキ機構42は、電動モータ41よりもX方向-側(つまり、電動モータ41を中心として伝達機構43と反対側)に、電動モータ41の出力軸と同軸に配置されている(図3B参照)。
このような配置は、Y方向及びZ方向におけるピン移動モジュール4の小型化に寄与する。なお、前段とは、電動モータ41の動力がシリンダ連結機構45又はブーム連結機構46に伝達される伝達経路において、上流側(電動モータ41に近い側)を意味する。一方、後段とは、電動モータ41の動力がシリンダ連結機構45又はブーム連結機構46に伝達される伝達経路において、下流側(電動モータ41から遠い側)を意味する。
電動モータ41の停止状態を維持するために必要なブレーキトルクは、ブレーキ機構42が伝達機構43よりも前段に配置される構成の方が、ブレーキ機構42が伝達機構43(後述の減速機431)よりも後段に配置される構成よりも小さい。このような理由から、ブレーキ機構42が伝達機構43より前段に配置される構成は、ブレーキ機構42の小型化に寄与する。
なお、ブレーキ機構42は、機械式又は電磁式などの各種ブレーキ装置であってよい。また、ブレーキ機構42の位置は、本実施形態の位置に限定されない。
<伝達機構>
伝達機構43は、シリンダ連結機構45及びブーム連結機構46に、電動モータ41の動力(つまり、回転運動)を伝達する。伝達機構43は、減速機431及び伝達軸432を有する(図8参照)。
減速機431は、電動モータ41の回転を減速して伝達軸432に伝達する。減速機431は、例えば、減速機ケース431aに収容された遊星歯車機構である。減速機431は、電動モータ41の出力軸と同軸に設けられている。このような配置は、Y方向及びZ方向におけるピン移動モジュール4の小型化に寄与する。
伝達軸432は、X方向-側の端部が、減速機431の出力軸(図示省略)に接続されている。この状態で、伝達軸432は、減速機431の出力軸とともに回転する。伝達軸432は、X方向に延在し、ハウジング40(具体的には、第二ハウジング要素401)に挿通されている。なお、伝達軸432は、減速機431の出力軸と一体であってもよい。
伝達軸432のX方向+側の端部は、ハウジング40よりもX方向+側に突出している。伝達軸432のX方向+側の端部には、後述の位置情報検出装置44が設けられている。
<位置情報検出装置>
位置情報検出装置44は、電動モータ41の出力(例えば、出力軸の回転)に基づいて、一対のシリンダ連結ピン454a、454b及び一対のブーム連結ピン144a(一対のブーム連結ピン144bでもよい。以下、同じ。)の位置に関する情報を検出する。位置に関する情報は、例えば、一対のシリンダ連結ピン454a、454b又は一対のブーム連結ピン144aの基準位置(図18A及び図19Aに示す位置)からの移動量であってよい。図18A及び図19Aに示す一対のシリンダ連結ピン454a、454bの位置を、シリンダ連結ピン454a、454bの基準位置と定義する。また、図18A及び図19Aに示す一対のブーム連結ピン144aの位置を、ブーム連結ピン144aの基準位置と定義する。
具体的には、位置情報検出装置44は、一対のシリンダ連結ピン454a、454bと、ブーム要素(例えば、先端ブーム要素141)の一対のシリンダピン受部141aとの係合状態(例えば、図2Aに示す状態)又は離脱状態(図2Eに示す状態)における、一対のシリンダ連結ピン454a、454bの位置に関する情報を検出する。
また、位置情報検出装置44は、一対のブーム連結ピン144aと、ブーム要素(例えば、中間ブーム要素142)の一対の第一ブームピン受部142b(一対の第二ブームピン受部142cでもよい。以下、同じ。)との係合状態(例えば、図2A、図2Dに示す状態)又は離脱状態(例えば、図2Bに示す状態)における、一対のブーム連結ピン144aの位置に関する情報を検出する。
このように検出された一対のシリンダ連結ピン454a、454b及び一対のブーム連結ピン144a、144bの位置に関する情報は、例えば、電動モータ41の動作制御を含む、アクチュエータ2の各種制御に用いられる。
位置情報検出装置44は、検出部44a及び制御部44b(図18A、18A参照)を有する。
検出部44aは、例えば、ロータリエンコーダであって、電動モータ41の出力軸の回転量に応じた情報(例えば、パルス信号、コード信号)を出力する。ロータリエンコーダの出力方式は特に限定されず、測定開始位置からの回転量(回転角度)に応じたパルス信号(相対角度信号)を出力するインクリメンタル方式でもよいし、基準点に対して絶対的な角度位置に対応したコード信号(絶対角度信号)を出力するアブソリュート方式でもよい。
検出部44aがアブソリュート方式のロータリエンコーダであれば、制御部44bが、非通電状態から通電状態に復帰した場合でも、位置情報検出装置44は、一対のシリンダ連結ピン454a、454b及び一対のブーム連結ピン144aの位置に関する情報を検出できる。
検出部44aは、電動モータ41の出力軸に設けられてよい。また、検出部44aは、電動モータ41の出力軸とともに回転する回転部材(例えば、回転軸、ギヤなど)に設けられてもよい。具体的には、本実施形態の場合、検出部44aは、伝達軸432のX方向+側の端部に設けられている。換言すれば、本実施形態の場合、検出部44aは、減速機431よりも後段(つまり、X方向+側)に設けられている。
本実施形態の場合、検出部44aは、伝達軸432の回転量に応じた情報を出力する。本実施形態の場合、検出部44aとして、伝達軸432の回転数(回転速度)に対して十分な分解能が得られるロータリエンコーダを採用する。なお、伝達軸432には、後述のシリンダ連結機構45の第一欠歯歯車450、及び、ブーム連結機構46の第二欠歯歯車460が固定されているため、検出部44aの出力情報は、第一欠歯歯車450及び第二欠歯歯車460の回転量に応じた情報でもある。
以上のような構成を有する検出部44aは、検出値を、制御部44bに送る。当該情報を取得した制御部44bは、取得した情報に基づいて一対のシリンダ連結ピン454a、454b又は一対のブーム連結ピン144aの位置に関する情報を算出する。そして、制御部44bは、算出結果に基づいて、電動モータ41を制御する。
制御部44bは、例えば、入力端子、出力端子、CPU、及びメモリなどで構成された車載コンピュータである。制御部44bは、検出部44aの出力に基づいて、一対のシリンダ連結ピン454a、454b又はブーム連結ピン144aの位置に関する情報を算出する。
具体的には、例えば、制御部44bは、検出部44aの出力と、一対のシリンダ連結ピン454a、454b及び一対のブーム連結ピン144aの位置に関する情報(例えば、基準位置からの移動量)との相関関係を示すデータ(テーブル、マップなど)を用いて、上記位置に関する情報を算出する。
検出部44aの出力がコード信号である場合には、各コード信号と、一対のシリンダ連結ピン454a、454b及び一対のブーム連結ピン144aにおける基準位置からの移動量との相関関係を示すデータ(テーブル、マップなど)に基づいて、上記位置に関する情報を算出する。
以上のような制御部44bは、旋回台12に設けられている。ただし、制御部44bの位置は、旋回台12に限定されない。制御部44bは、例えば、検出部44aが配置されたケース(図示省略)に設けられてもよい。
なお、検出部44aの位置は、本実施形態の位置に限定されない。例えば、検出部44aは、減速機431よりも前段(つまり、X方向-側)に配置されてもよい。すなわち、検出部44aは、減速機431により減速される前の電動モータ41の回転に基づいて、制御部44bに送出する情報を取得してもよい。検出部44aの分解能は、検出部44aが減速機431の前段に配置される構成の方が、検出部44aが減速機431の後段に配置される構成よりも高い。
検出部44aは、上述のロータリエンコーダに限定されない。例えば、検出部44aは、リミットスイッチでもよい。リミットスイッチは、減速機431よりも後段に配置される。このようなリミットスイッチは、電動モータ41の出力に基づいて機械的に作動する。あるいは、検出部44aは、近接センサでもよい。近接センサは、減速機431よりも後段に配置される。また、近接センサは、電動モータ41の出力に基づいて回転する部材に対向して配置される。このような近接センサは、上記回転する部材との距離に基づいて信号を出力する。そして、制御部44bは、リミットスイッチ又は近接センサの出力に基づいて、電動モータ41の動作を制御する。
<シリンダ連結機構>
シリンダ連結機構45は、作動部の一例に該当し、電動モータ41の動力(つまり、回転運動)に基づいて作動し、拡張状態(第一状態ともいう。図8、図12参照)と、縮小状態(第二状態ともいう。図13参照)との間を状態遷移する。
拡張状態において、後述の一対のシリンダ連結ピン454a、454bと、ブーム要素(例えば、先端ブーム要素141)の一対のシリンダピン受部141aとが、係合状態(シリンダピンの入り状態ともいう。)となる。当該係合状態において、ブーム要素とシリンダ部材32とが連結状態となる。
一方、縮小状態において、一対のシリンダ連結ピン454a、454bと、一対のシリンダピン受部141a(図2A~図2E参照)とが離脱状態(図2Eに示す状態であって、シリンダピンの抜き状態ともいう。)となる。当該離脱状態において、ブーム要素とシリンダ部材32とが非連結状態となる。
以下、シリンダ連結機構45の具体的構成について説明する。シリンダ連結機構45は、図9~図13に示すように、第一欠歯歯車450、第一ラックバー451、第一歯車機構452、第二歯車機構453、一対のシリンダ連結ピン454a、454b、及び、第一付勢機構455を有する。上記各エレメント450、451、452、453は、第一駆動機構の構成部材の一例に該当する。
なお、本実施形態の場合、シリンダ連結機構45に、一対のシリンダ連結ピン454a、454bが組み込まれている。ただし、一対のシリンダ連結ピン454a、454bは、シリンダ連結機構45から独立して設けられてもよい。
<第一欠歯歯車>
第一欠歯歯車450(スイッチギヤともいう。)は、略円輪板状である。第一欠歯歯車450は、外周面の一部に第一歯部450a(図9参照)を有する。第一欠歯歯車450は、伝達軸432に外嵌固定され、伝達軸432とともに回転する。
このような第一欠歯歯車450は、ブーム連結機構46の第二欠歯歯車460(図8参照)とともにスイッチギヤを構成する。スイッチギヤは、電動モータ41の動力を、シリンダ連結機構45とブーム連結機構46とのうちの何れか一方の連結機構に択一的に伝達する。
なお、本実施形態の場合、スイッチギヤである第一欠歯歯車450及び第二欠歯歯車460はそれぞれ、第一連結機構であるシリンダ連結機構45及び第二連結機構であるブーム連結機構46に組み込まれている。ただし、スイッチギヤは、第一連結機構及び第二連結機構から独立して設けられてもよい。
以下の説明において、シリンダ連結機構45が、拡張状態(図8、図12、及び、図18A参照)から縮小状態(図13及び図18C参照)に状態遷移する際の、第一欠歯歯車450の回転方向(図18A~図18Cに矢印Fで示す方向)が、第一欠歯歯車450の回転方向における「前側」である。
その一方で、縮小状態から拡張状態に状態遷移する際の、第一欠歯歯車450の回転方向(図18A~図18Cに矢印F1で示す方向)が、第一欠歯歯車450の回転方向における「後側」である。
第一歯部450aを構成する凸部のうち、第一欠歯歯車450の回転方向における最も前側に設けられた凸部が、位置決め歯(図示省略)である。
<第一ラックバー>
第一ラックバー451は、第一欠歯歯車450の回転に応じて自身の長手方向(Y方向ともいう。)に移動する。第一ラックバー451は拡張状態(図8、図12参照)において、最もY方向-側に位置する。その一方で、第一ラックバー451は、縮小状態(図13参照)において、最もY方向+側に位置する。
拡張状態から縮小状態に状態遷移する際、第一欠歯歯車450が回転方向における前側に回転すると、第一ラックバー451は、Y方向+側(長手方向における一方ともいう。)に移動する。
その一方で、縮小状態から拡張状態に状態遷移する際、第一欠歯歯車450が回転方向における後側に回転すると、第一ラックバー451は、Y方向-側(長手方向における他方ともいう。)に移動する。以下、第一ラックバー451の具体的構成について説明する。
第一ラックバー451は、例えばY方向に長い軸部材であって、第一欠歯歯車450とロッド部材31との間に配置される。この状態で、第一ラックバー451の長手方向は、Y方向に一致する。
第一ラックバー451は、第一欠歯歯車450に近い側(Z方向+側ともいう。)の面に、第一ラック歯部451a(図8参照)を有する。第一ラック歯部451aは、上述の状態遷移の際にのみ、第一欠歯歯車450の第一歯部450aと噛合する。
図8及び図10に示す拡張状態において、第一ラック歯部451aにおけるY方向+側の第一端面(図示省略)は、第一欠歯歯車450の第一歯部450aにおける位置決め歯(図示省略)と当接、又は僅かな隙間を介してY方向に対向する。
拡張状態において、第一欠歯歯車450が回転方向における前側に回転すると、位置決め歯450bが第一端面451dをY方向+側に押し付けて、第一ラックバー451がY方向+側に移動する。
すると、第一歯部450aにおいて位置決め歯よりも回転方向における後側に存在する歯部が、第一ラック歯部451aと噛合する。この結果、第一ラックバー451は、第一欠歯歯車450の回転に応じてY方向+側に移動する。
なお、図8に示す拡張状態から、第一欠歯歯車450が回転方向における後側に回転した場合には、第一ラック歯部451aと第一欠歯歯車450の第一歯部450aとは噛合しない。
また、第一ラックバー451は、第一欠歯歯車450から遠い側(Z方向-側ともいう。)の面に、第二ラック歯部451b及び第三ラック歯部451c(図8参照)を有する。第二ラック歯部451bは、後述の第一歯車機構452と噛合する。その一方で、第三ラック歯部451cは、後述の第二歯車機構453と噛合する。
<第一歯車機構>
第一歯車機構452は、それぞれが平歯車である複数(本実施形態の場合、3個)の歯車要素452a、452b、452c(図8参照)からなる。具体的には、歯車要素452aは、第一ラックバー451の第二ラック歯部451b及び歯車要素452bと噛合している。拡張状態(図8、図12参照)において、歯車要素452aは、第一ラックバー451の第二ラック歯部451bにおけるY方向+側の端部又は端部寄り部分の歯部と噛合する。
歯車要素452bは、歯車要素452a及び歯車要素452cと噛合している。
歯車要素452cは、歯車要素452b及び後述の一方のシリンダ連結ピン454aのピン側ラック歯部454cと噛合している。拡張状態において、歯車要素452cは、一方のシリンダ連結ピン454aのピン側ラック歯部454c(図8参照)におけるY方向-側の端部と噛合する。
<第二歯車機構>
第二歯車機構453は、それぞれが平歯車である複数(本実施形態の場合、2個)の歯車要素453a、453b(図8参照)からなる。具体的には、歯車要素453aは、第一ラックバー451の第三ラック歯部451c及び歯車要素453bと噛合している。拡張状態において、歯車要素453aは、第一ラックバー451の第三ラック歯部451cにおけるY方向+側の端部と噛合する。
歯車要素453bは、歯車要素453a及び後述の他方のシリンダ連結ピン454bのピン側ラック歯部454d(図8参照)と噛合している。拡張状態において、歯車要素453bは、他方のシリンダ連結ピン454bのピン側ラック歯部454dにおけるY方向+側の端部と噛合している。
本実施形態の場合、第一歯車機構452の歯車要素452cの回転方向と、第二歯車機構453の歯車要素453bの回転方向とが反対方向となる。
<シリンダ連結ピン>
一対のシリンダ連結ピン454a、454bはそれぞれ、中心軸がY方向に一致し、かつ、互いに同軸である。以下、一対のシリンダ連結ピン454a、454bの説明において、先端部とは、互いに遠い側の端部であり、基端部とは互いに近い側の端部である。
一対のシリンダ連結ピン454a、454bはそれぞれ、外周面にピン側ラック歯部454c、454d(図8参照)を有する。一方(Y方向+側ともいう。)のシリンダ連結ピン454aのピン側ラック歯部454cは、第一歯車機構452の歯車要素452cと噛合している。
一方のシリンダ連結ピン454aは、第一歯車機構452における歯車要素452cの回転にともない、自身の軸方向(つまり、Y方向)に移動する。具体的には、一方のシリンダ連結ピン454aは、縮小状態から拡張状態に状態遷移する際にY方向+側(第二方向ともいう。)に移動する。一方で、一方のシリンダ連結ピン454aは、拡張状態から縮小状態に状態遷移する際にY方向-側(第一方向ともいう。)に移動する。
他方(Y方向-側ともいう。)のシリンダ連結ピン454bのピン側ラック歯部454dは、第二歯車機構453の歯車要素453bと噛合している。他方のシリンダ連結ピン454bは、第二歯車機構453における歯車要素453bの回転にともない、自身の軸方向(つまり、Y方向)に移動する。
具体的には、他方のシリンダ連結ピン454bは、縮小状態から拡張状態に状態遷移する際、Y方向-側(第二方向ともいう。)に移動する。その一方で、他方のシリンダ連結ピン454bは、拡張状態から縮小状態に状態遷移する際、Y方向+側(第一方向ともいう。)に移動する。つまり、上述の状態遷移において、一対のシリンダ連結ピン454a、454bは、Y方向において互いに反対方向に移動する。
一対のシリンダ連結ピン454a、454bはそれぞれ、第一ハウジング要素400の貫通孔400a、400bに挿通されている。この状態で、一対のシリンダ連結ピン454a、454bの先端部はそれぞれ、第一ハウジング要素400の外部に突出している。
<第一付勢機構>
第一付勢機構455は、シリンダ連結機構45の縮小状態において、電動モータ41が非通電状態となった場合に、シリンダ連結機構45を拡張状態に自動復帰させる。このために、第一付勢機構455は、一対のシリンダ連結ピン454a、454bを、互いに離れる方向に付勢している。なお、第一付勢機構455は、シリンダ連結ピン454a、454bに直接的に力を作用させてもよいし、他の部材を介して力を作用させてもよい。また、第一付勢機構455は、省略されてもよい。この場合には、シリンダ連結機構45は、電動モータ41の動力に基づいて、縮小状態から拡張状態へと状態遷移してよい。
具体的には、第一付勢機構455は、一対のコイルばね455a、455b(図8参照)により構成されている。一対のコイルばね455a、455bはそれぞれ、一対のシリンダ連結ピン454a、454bを、先端側に向けて付勢している。一対のコイルばね455a、455bはそれぞれ、第一付勢部材の一例に該当する。
なお、ブレーキ機構42が作動している場合には、シリンダ連結機構45は自動復帰しない。
<電気回路>
次に、図16A~16Dを参照して、電気回路6について説明する。電気回路6は、いわゆるHブリッジ回路である。電気回路6は、制御部44bの制御下で、スイッチを切り換えることにより複数の状態を実現する。電気回路6が実現する複数の状態については後述する。
電気回路6は、電源装置61と、第一スイッチ62と、第二スイッチ63と、第三スイッチ64と、第四スイッチ65と、電動モータ41と、を有する。
電源装置61は、例えば、旋回台12(図1参照)に設けられている。
第一スイッチ62は、例えば、トランジスタである。第一スイッチ62は、第一ライン6L1に設けられている。第一スイッチ62は、制御部44b(図1参照)の制御下で、ON状態(図16Bに示す状態)及びOFF状態(図16A、図16C、及び、図16Dに示す状態)の何れか一方の状態を取り得る。
第二スイッチ63は、例えば、トランジスタである。第二スイッチ63は、第一ライン6L1に第一スイッチ62と直列に設けられている。第二スイッチ63は、第一ライン6L1において、第一スイッチ62よりも、電流が流れる方向における下流側に設けられている。第二スイッチ63は、制御部44b(図1参照)の制御下で、ON状態(図16C及び図16Dに示す状態)及びOFF状態(図16A及び図16Bに示す状態)の何れか一方の状態を取り得る。
第三スイッチ64は、例えば、トランジスタである。第三スイッチ64は、第二ライン6L2に設けられている。第二ライン6L2は、第一ライン6L1と並列である。第三スイッチ64は、制御部44b(図1参照)の制御下で、ON状態(図16Cに示す状態)及びOFF状態(図16A、図16B、及び、図16Dに示す状態)の何れか一方の状態を取り得る。
第四スイッチ65は、例えば、トランジスタである。第四スイッチ65は、第二ライン6L2に第三スイッチ64と直列に設けられている。第四スイッチ65は、第二ライン6L2において、第三スイッチ64よりも、電流が流れる方向における下流側に設けられている。第四スイッチ65は、制御部44b(図1参照)の制御下で、ON状態(図16B及び図16Dに示す状態)及びOFF状態(図16A及び図16Cに示す状態)の何れか一方の状態を取り得る。
電動モータ41の構成は、既述の通りである。電動モータ41は、第三ライン6L3に設けられている。第三ライン6L3は、第一ライン6L1における第一スイッチ62と第二スイッチ63との間の部分と、第二ライン6L2における第三スイッチ64と第四スイッチ65との間の部分と、を接続している。
上述の電気回路6は、図16Aに示す非通電状態と、図16Bに示す第一駆動状態と、図16Cに示す第二駆動状態と、図16Dに示す制動状態と、を取り得る。
<非通電状態>
電気回路6の非通電状態は、図16Aに示すように、電動モータ41と電源装置61との接続が解除された状態(電源装置61から電動モータ41への給電が停止された状態ともいう。)である。電気回路6の非通電状態において、各スイッチ62、63、64、65は、OFF状態である。
<第一駆動状態>
電気回路6の第一駆動状態は、図16Bに示すように、電動モータ41と電源装置61とが接続された状態(電源装置61から電動モータ41への給電が許可された状態ともいう。)である。電気回路6の第一駆動状態において、電流は、図16Bに太線で示す回路を流れる。
電気回路6の第一駆動状態において、第一方向の電流が、電動モータ41に流れる。第一方向は、第一ライン6L1から第二ライン6L2に向かう方向である。電気回路6の第一駆動状態において、電動モータ41は、第一方向(図18A~図18Cの矢印Fの方向)に回転する。電気回路6の第一駆動状態において、第一スイッチ62及び第四スイッチ65はON状態である。また、電気回路6の第一駆動状態において、第二スイッチ63及び第三スイッチ64は、OFF状態である。第一駆動状態は、電気回路の駆動状態の一例に該当する。
<第二駆動状態>
電気回路6の第二駆動状態は、図16Cに示すように、電動モータ41と電源装置61とが接続された状態(電源装置61から電動モータ41への給電が許可された状態ともいう。)である。電気回路6の第二駆動状態において、電流は、図16Cに太線で示す回路を流れる。
電気回路6の第二駆動状態において、第二方向の電流が、電動モータ41に流れる。第二方向は、第二ライン6L2から第一ライン6L1に向かう方向である。電気回路6の第二駆動状態において、電動モータ41は、第二方向(図19A~図19Cの矢印Fの方向)に回転する(逆転する)。電気回路6の第二駆動状態において、第二スイッチ63及び第三スイッチ64はON状態である。また、電気回路6の第二駆動状態において、第一スイッチ62及び第四スイッチ65は、OFF状態である。第二駆動状態は、電気回路の駆動状態の一例に該当する。
<制動状態>
電気回路6の制動状態は、図16Dに示すように、電動モータ41と電源装置61との接続が解除され(電源装置61から電動モータ41への給電が停止され)、かつ、電気回路6に閉回路66(図16Dにおいて太線で示される部分)が形成された状態である。つまり、電気回路6は、制動状態において、閉回路66を有する。閉回路66は、電動モータ41、第二スイッチ63、及び、第四スイッチ65を含む閉回路である。
電気回路6の制動状態において、第一スイッチ62及び第三スイッチ64は、OFF状態である。また、電気回路6の制動状態において、第二スイッチ63及び第四スイッチ65は、ON状態である。なお、電気回路6の動作については後述する。
<シリンダ連結機構の動作>
図18A~図18Cを参照しつつ、上述のシリンダ連結機構45の動作の一例について簡単に説明する。図18A~図18Cは、シリンダ連結機構45の動作を説明するための模式図である。
図18Aは、シリンダ連結機構45の拡張状態、かつ、一対のシリンダ連結ピン454a、454bと先端ブーム要素141の一対のシリンダピン受部141aとの係合状態を示す模式図である。図18Bは、シリンダ連結機構45が拡張状態から縮小状態へと状態遷移する途中の状態を示す模式図である。さらに、図18Cは、シリンダ連結機構45の縮小状態、かつ、一対のシリンダ連結ピン454a、454bと先端ブーム要素141の一対のシリンダピン受部141aとの離脱状態を示す模式図である。
シリンダ連結機構45は、電動モータ41の動力(つまり、回転運動)に基づいて、拡張状態(図8、図12、図18A参照)と、縮小状態(図13、図18C参照)との間を状態遷移する。以下、図18A~図18Cを参照しつつ、シリンダ連結機構45が、拡張状態から縮小状態に状態遷移する際の各部の動作を説明する。
なお、図18A~図18Cにおいて、第一欠歯歯車450と第二欠歯歯車460とは、一体型欠歯歯車として模式的に示されている。以下、説明の便宜のため、この一体型欠歯歯車を、第一欠歯歯車450として説明する。また、図18A~図18Cにおいて、後述のロック機構47は省略されている。なお、図18Aに示す第一欠歯歯車450の位置を、第一欠歯歯車450の基準位置と定義する。
シリンダ連結機構45が拡張状態から縮小状態へと状態遷移する際、制御部44bは、電気回路6を第一駆動状態(図16B参照)に切り換える。電動モータ41の動力は、以下の第一経路及び第二経路で一対のシリンダ連結ピン454a、454bに伝達される。
第一経路は、第一欠歯歯車450 → 第一ラックバー451 → 第一歯車機構452 → 一方のシリンダ連結ピン454aの経路である。
その一方で、第二経路は、第一欠歯歯車450 → 第一ラックバー451 → 第二歯車機構453 → 他方のシリンダ連結ピン454bの経路である。
具体的には、まず、第一経路及び第二経路において、電動モータ41の動力に基づいて、第一欠歯歯車450が回転方向の前側(図18Aに矢印Fで示す方向)に回転する。
第一経路及び第二経路において、第一欠歯歯車450が回転方向の前側に回転すると、当該回転に応じて、第一ラックバー451がY方向+側(図18A~図18Cの右側)に移動する。
そして、第一経路において、第一ラックバー451がY方向+側に移動すると、第一歯車機構452を介して、一方のシリンダ連結ピン454aがY方向-側(図18A~図18Cの左側)に移動する。
その一方で、第二経路において、第一ラックバー451がY方向+側に移動すると、第二歯車機構453を介して、他方のシリンダ連結ピン454bがY方向+側に移動する。つまり、拡張状態から縮小状態への状態遷移の際、一方のシリンダ連結ピン454aと他方のシリンダ連結ピン454bとが互いに近づく方向に移動する。
位置情報検出装置44は、一対のシリンダ連結ピン454a、454bが、先端ブーム要素141の一対のシリンダピン受部141aから離脱し、かつ、所定の位置(例えば、図2E、図18Cに示す位置)まで移動したことを検出する。そして、検出結果に基づいて、制御部44bは、電動モータ41の動作を停止する。
なお、シリンダ連結機構45の縮小状態から拡張状態への状態遷移(つまり、図18Cから図18Aへの状態遷移)は、電動モータ41の非通電状態においてブレーキ機構42が解除されると、第一付勢機構455の付勢力に基づいて自動的に行われる。この際、一方のシリンダ連結ピン454aと他方のシリンダ連結ピン454bとが互いに離れる方向に移動する。
シリンダ連結機構45が縮小状態から拡張状態へと状態遷移する際、制御部44bは、電気回路6を制動状態(図16D参照)に切り換える。この際、電動モータ41は、第一付勢機構455の付勢力に基づいて空転する。すると、電動モータ41は、この空転に基づいて発電する。電動モータ41により発電された電流は、閉回路66を通り、電動モータ41に戻る。そして、電動モータ41に戻った電流に基づいて、電動モータ41においてローレンツ力が発生する。このローレンツ力は、電動モータ41に制動力として作用する。この結果、一方のシリンダ連結ピン454aと他方のシリンダ連結ピン454bは、この制動力に基づいて、図18Aに示す基準位置で停止する。なお、電気回路6の詳しい動作については、後述する。
位置情報検出装置44は、一対のシリンダ連結ピン454a、454bが、先端ブーム要素141の一対のシリンダピン受部141aに係合し、かつ、所定の位置(例えば、図2A、図18Aに示す位置)まで移動したことを検出する。検出結果は、アクチュエータ2における次の動作の制御に用いられる。
<ブーム連結機構>
ブーム連結機構46は、作動部の一例に該当し、電動モータ41の回転に基づいて、拡張状態(第一状態ともいう。図8、図13参照)と、縮小状態(第二状態ともいう。図12参照)との間を状態遷移する。
ブーム連結機構46は、拡張状態において、ブーム連結ピン(例えば、一対のブーム連結ピン144a)に対する係合状態及び離脱状態の何れか一方の状態をとる。
ブーム連結機構46は、ブーム連結ピンと係合した状態で、拡張状態から縮小状態に状態遷移することにより、ブーム連結ピンをブーム要素から離脱させる。
また、ブーム連結機構46は、ブーム連結ピンと係合した状態で、縮小状態から拡張状態に状態遷移することにより、ブーム連結ピンをブーム要素に係合する。
以下、ブーム連結機構46の具体的構成について説明する。ブーム連結機構46は、図8に示すように、第二欠歯歯車460、一対の第二ラックバー461a、461b、同期歯車462(図18A~図18C参照)、及び、第二付勢機構463を有する。上記各エレメント460、461a、461b、462は、第二駆動機構の構成部材の一例に該当する。また、一対のブーム連結ピン144a、144bも、第二駆動機構の構成部材の一例に該当する。
<第二欠歯歯車>
第二欠歯歯車460(スイッチギヤともいう。)は、略円輪板状であって、外周面における周方向の一部に第二歯部460aを有する。
第二欠歯歯車460は、伝達軸432において、第一欠歯歯車450よりもX方向+側に外嵌固定され、伝達軸432とともに回転する。なお、第二欠歯歯車460は、例えば、図14A~図14Dに示す模式図のように、第一欠歯歯車450と一体の欠歯歯車であってもよい。
以下、ブーム連結機構46が拡張状態(図8、図13参照)から縮小状態(図12参照)に状態遷移する際の、第二欠歯歯車460の回転方向(図8に矢印Fで示す方向)が、第二欠歯歯車460の回転方向における「前側」である。
その一方で、ブーム連結機構46が縮小状態から拡張状態に状態遷移する際の、第二欠歯歯車460の回転方向(図8に矢印Fで示す方向)が、第二欠歯歯車460の回転方向における「後側」である。
第二歯部460aを構成する凸部のうち、第二欠歯歯車460の回転方向における最も前側に設けられた凸部が、位置決め歯460b(図8参照)である。
なお、図8は、X方向+側からピン移動モジュール4を見た図である。したがって、本実施形態の場合、第二欠歯歯車460の回転方向における前後方向は、第一欠歯歯車450の回転方向における前後方向とは逆である。
つまり、ブーム連結機構46が拡張状態から縮小状態に状態遷移する際の第二欠歯歯車460の回転方向は、シリンダ連結機構45が拡張状態から縮小状態に状態遷移する際の第一欠歯歯車450の回転方向と逆である。
<第二ラックバー>
一対の第二ラックバー461a、461bはそれぞれ、第二欠歯歯車460の回転にともなってY方向(軸方向ともいう。)に移動する。一方(X方向+側ともいう。)の第二ラックバー461aと他方(X方向-側ともいう。)の第二ラックバー461bとは互いに、Y方向において反対方向に移動する。
一方の第二ラックバー461aは、拡張状態において、最もY方向-側に位置する。他方の第二ラックバー461bは、拡張状態において、最もY方向+側に位置する。
また、一方の第二ラックバー461aは、縮小状態において、最もY方向+側に位置する。他方の第二ラックバー461bは、縮小状態において、最もY方向-側に位置する。
なお、一方の第二ラックバー461aのY方向+側への移動、及び、他方の第二ラックバー461bのY方向-側への移動は、例えば、ハウジング40に設けられたストッパ面48(図14D参照)との当接により規制される。
以下、一対の第二ラックバー461a、461bの具体的構成について説明する。一対の第二ラックバー461a、461bはそれぞれ、例えばY方向に長い軸部材であって、互いに平行に配置されている。一対の第二ラックバー461a、461bはそれぞれ、第一ラックバー451よりもZ方向+側に配置されている。また、一対の第二ラックバー461a、461b同士は、X方向において、後述の同期歯車462を中心に配置されている。このような一対の第二ラックバー461a、461bはそれぞれ、長手方向がY方向に一致している。
一対の第二ラックバー461a、461bはそれぞれ、X方向に対向する側面に同期用ラック歯部461e、461f(図18A~図18C参照)を有する。同期用ラック歯部461e、461fはそれぞれ、同期歯車462に噛合している。
同期歯車462が回転すると、一方の第二ラックバー461aと他方の第二ラックバー461bとは、Y方向において反対方向に移動する。
一対の第二ラックバー461a、461bはそれぞれ、先端部に、係止爪部461g、461h(係止部ともいう。図8参照)を有する。このような係止爪部461g、461hは、ブーム連結ピン144a、144bを移動させる際、ブーム連結ピン144a、144bに設けられたピン側受部144c(図8参照)に係合する。
一方の第二ラックバー461aは、第二欠歯歯車460の第一側面(第二欠歯歯車460に近い側面)に、駆動用ラック歯部461c(図8参照)を有する。駆動用ラック歯部461cは、第二欠歯歯車460の第二歯部460aと噛合している。
拡張状態(図8参照)において、駆動用ラック歯部461cの第一端面461d(Y方向+側の端面)は、第二欠歯歯車460の第二歯部460aにおける位置決め歯460bと当接、又は僅かな隙間を介してY方向に対向する。
拡張状態から、第二欠歯歯車460が回転方向における前側に回転すると、位置決め歯460bが第一端面461dをY方向+側に押し付ける。このような押し付けにともない、一方の第二ラックバー461aがY方向+側に移動する。
一方の第二ラックバー461aがY方向+側に移動すると、同期歯車462が回転して、他方の第二ラックバー461bがY方向-側(つまり、一方の第二ラックバー461aと反対側)に移動する。
<第二付勢機構>
第二付勢機構463は、ブーム連結機構46の縮小状態において、電動モータ41が非通電状態となった場合に、ブーム連結機構46を拡張状態に自動復帰させる。なお、ブレーキ機構42が作動している場合には、ブーム連結機構46は自動復帰しない。また、第二付勢機構463は、省略されてもよい。この場合には、ブーム連結機構46は、電動モータ41の動力に基づいて、縮小状態から拡張状態へと状態遷移してよい。
このために第二付勢機構463は、一対の第二ラックバー461a、461bを、互いに離れる方向に付勢する。具体的には、第二付勢機構463は、一対のコイルばね463a、463b(図18A~17C参照)により構成される。一対のコイルばね463a、463bはそれぞれ、一対の第二ラックバー461a、461bの基端部を、先端側に向けて付勢する。一対のコイルばね463a、463bは、第二付勢部材の一例に該当する。
<ブーム連結機構の動作>
図19A~図19Cを参照しつつ、上述のブーム連結機構46の動作の一例について簡単に説明する。図19A~図19Cは、ブーム連結機構46の動作を説明するための模式図である。
図19Aは、ブーム連結機構46の拡張状態、かつ、一対のブーム連結ピン144aと中間ブーム要素142の一対の第一ブームピン受部142bとの係合状態を示す模式図である。図19Bは、ブーム連結機構46が拡張状態から縮小状態へ状態遷移する途中の状態を示す模式図である。さらに、図19Cは、ブーム連結機構46の縮小状態、かつ、一対のブーム連結ピン144aと中間ブーム要素142の一対の第一ブームピン受部142bとの離脱状態を示す模式図である。
上述のようなブーム連結機構46は、電動モータ41の動力(つまり、回転運動)に基づいて、拡張状態(図19A参照)と、縮小状態(図19C参照)との間を状態遷移する。以下、図19A~図19Cを参照しつつ、ブーム連結機構46が、拡張状態から縮小状態に状態遷移する際の各部の動作を説明する。
なお、図19A~図19Cにおいて、第一欠歯歯車450と第二欠歯歯車460とは、一体型欠歯歯車として模式的に示されている。以下、説明の便宜のため、この一体型欠歯歯車を、第二欠歯歯車460として説明する。なお、図19Aに示す第二欠歯歯車460の位置を、第二欠歯歯車460の基準位置と定義する。また、図19A~図19Cにおいて、後述のロック機構47は省略されている。
ブーム連結機構46が拡張状態から縮小状態へ状態遷移する際、制御部44bは、電気回路6を第二駆動状態(図16C参照)に切り換える。電動モータ41の動力(つまり、回転運動)は、第二欠歯歯車460 → 一方の第二ラックバー461a → 同期歯車462 → 他方の第二ラックバー461bの経路で伝達される。
まず、上記経路において、電動モータ41の動力に基づいて、第二欠歯歯車460が回転方向の前側(図8及び図19A~図19Cに矢印Fで示す方向)に回転する。
第二欠歯歯車460が回転方向の前側に回転すると、当該回転に応じて、一方の第二ラックバー461aがY方向+側(図19A~図19Cの右側)に移動する。
すると、一方の第二ラックバー461aのY方向+側への移動に応じて、同期歯車462が回転する。そして、同期歯車462の回転に応じて、他方の第二ラックバー461bがY方向-側(図19A~図19Cの左側)に移動する。
一対の第二ラックバー461a、461bが一対のブーム連結ピン144aと係合した状態で、拡張状態から縮小状態に状態遷移すると、一対のブーム連結ピン144aは、中間ブーム要素142の一対の第一ブームピン受部142bから離脱する(図19C参照)。
位置情報検出装置44は、一対のブーム連結ピン144aが、中間ブーム要素142の一対の第一ブームピン受部142bから離脱し、かつ、所定の位置(例えば、図2B、図19Cに示す位置)まで移動したことを検出する。そして、この検出結果に基づいて、制御部44bは、電動モータ41の動作を停止する。
なお、ブーム連結機構46の入り動作(つまり、図19Cから図19Aへの状態遷移)は、電動モータ41の非通電状態においてブレーキ機構42が解除されると、第二付勢機構463の付勢力に基づいて自動的に行われる。この状態遷移の際、一対のブーム連結ピン144a同士が互いに離れる方向に移動する。
ブーム連結機構46が縮小状態から拡張状態への状態遷移する際、制御部44bは、電気回路6を制動状態(図16D参照)に切り換える。そして、電気回路6が閉回路66に切り換わることにより、電動モータ41において上述の制動力が生成される。この結果、一対のブーム連結ピン144aはそれぞれ、この制動力に基づいて、図19Aに示す基準位置で停止する。なお、電気回路6の動作については、後述する。
位置情報検出装置44は、一対のブーム連結ピン144aが、中間ブーム要素142の一対の第一ブームピン受部142bに係合し、かつ、所定の位置(例えば、図2A、図19Aに示す位置)まで移動したことを検出する。検出結果は、アクチュエータ2における次の動作の制御に用いられる。
また、本実施形態の場合、一つのブーム要素(例えば、先端ブーム要素141)において、シリンダ連結ピンの抜き状態とブーム連結ピンの抜き状態とが同時に実現することを防止している。
このためにシリンダ連結機構45の状態遷移と、ブーム連結機構46の状態遷移とが同時に起こらないようにしている。
具体的には、シリンダ連結機構45において第一欠歯歯車450の第一歯部450aが、第一ラックバー451の第一ラック歯部451aと噛合している場合には、ブーム連結機構46において第二欠歯歯車460の第二歯部460aは、一方の第二ラックバー461aの駆動用ラック歯部461cと噛合しない。
また、逆に言えば、ブーム連結機構46において第二欠歯歯車460の第二歯部460aが、一方の第二ラックバー461aの駆動用ラック歯部461cと噛合している場合には、シリンダ連結機構45において第一欠歯歯車450の第一歯部450aは、第一ラックバー451の第一ラック歯部451aと噛合しない。
尚、本実施形態の場合、作動部は、既述のシリンダ連結機構45及びブーム連結機構46である。ただし、作動部は、シリンダ連結機構45及びブーム連結機構46に限定されない。作動部は、電気的駆動源の動力に基づいて作動する種々の機構であってよい。
<ロック機構>
以上のように、本実施形態に係るアクチュエータ2は、ブーム連結機構46及びシリンダ連結機構45の構成に基づいて、一つのブーム要素(例えば、先端ブーム要素141)において、シリンダ連結ピンの抜き状態とブーム連結ピンの抜き状態とが、同時に実現されない。このような構成は、電動モータ41の動力に基づいて、ブーム連結機構46とシリンダ連結機構45とが同時に作動することを防止する。
このような構成とともに、本実施形態に係るアクチュエータ2は、シリンダ連結機構45(例えば、第一ラックバー451)又はブーム連結機構46(例えば、第二ラックバー461a)に、電動モータ41以外の外力が作用した場合に、シリンダ連結機構45とブーム連結機構46とが同時に状態遷移することを防止するロック機構47を有する。
このようなロック機構47は、ブーム連結機構46とシリンダ連結機構45とのうちの一方の連結機構が作動している状態において、他方の連結機構の作動を阻止する。以下、ロック機構47の具体的構造について、図14A~図14Dを参照して説明する。なお、図14A~図14Dは、ロック機構47の構造を説明するための模式図である。
また、図14A~図14Dにおいて、シリンダ連結機構45の第一欠歯歯車450と、ブーム連結機構46の第二欠歯歯車460とを一体に形成した一体型欠歯歯車49(スイッチギヤともいう。)により構成される。このような一体型欠歯歯車49は、略円輪板状であって、外周面の一部に歯部49aを有する。その他の部分の構造は、前述した本実施形態の構造と同様である。
ロック機構47は、第一凸部470、第二凸部471、及び、カム部材472(ロック側回転部材ともいう。)を有する。
第一凸部470は、シリンダ連結機構45の第一ラックバー451に一体に設けられている。具体的には、第一凸部470は、第一ラックバー451の第一ラック歯部451aに隣接する位置に設けられている。
第二凸部471は、ブーム連結機構46の一方の第二ラックバー461aに一体に設けられている。具体的には、第二凸部471は、一方の第二ラックバー461aの駆動用ラック歯部461cに隣接する位置に設けられている。
カム部材472は、略三日月形状の板状部材である。このようなカム部材472は、周方向における一端に第一カム受部472aを有する。その一方で、カム部材472は、周方向における他端に第二カム受部472bを有する。
カム部材472は、例えば、伝達軸432において、一体型欠歯歯車49が外嵌固定されている位置からX方向にずれた位置に外嵌固定されてよい。なお、本実施形態の場合、カム部材472は、第一欠歯歯車450と第二欠歯歯車460との間に外嵌固定されている。つまり、カム部材472と一体型欠歯歯車49とは同軸に設けられている。このようなカム部材472は、伝達軸432とともに回転する。したがって、カム部材472は、一体型欠歯歯車49とともに、伝達軸432の中心軸周りに回転する。
なお、カム部材472は、一体型欠歯歯車49と一体であってもよい。また、本実施形態の場合には、カム部材472は、第一欠歯歯車450及び第二欠歯歯車460の少なくとも一方の欠歯歯車と一体であってもよい。
図14B~図14D、及び、図15Aに示すように、一体型欠歯歯車49の歯部49a(第二欠歯歯車460の第二歯部460aでもある。)が、一方の第二ラックバー461aの駆動用ラック歯部461cと噛合する状態で、カム部材472の第一カム受部472aが、第一凸部470よりもY方向+側に位置する。なお、この際、一体型欠歯歯車49の歯部49aは、第一ラックバー451の第一ラック歯部451aと噛合しない。
この状態で、第一カム受部472aと第一凸部470とは、Y方向のわずかな隙間を介して対向する(図15A参照)。これにより、第一ラックバー451にY方向+側の外力(図15Aに矢印Fで示す方向の力)が加わった場合でも、第一ラックバー451のY方向+側への移動が防止される。
具体的には、第一ラックバー451にY方向+側の外力Fが加わると、第一ラックバー451は、図15Aに二点鎖線で示す位置から実線で示す位置までY方向+側に移動する。この状態において、第一凸部470が、第一カム受部472aに当接して、第一ラックバー451のY方向+側への移動が防止される。
なお、図14B~14Dに示す状態では、カム部材472の外周面と第一凸部470とが、Y方向のわずかな隙間を介して対向する。これにより、第一ラックバー451にY方向+側の外力が加わった場合でも、第一ラックバー451のY方向+側への移動が防止される。
その一方で、図15Bに示すように、一体型欠歯歯車49の歯部49a(シリンダ連結機構45における第一欠歯歯車450の第一歯部450a)が、第一ラックバー451の第一ラック歯部451aと噛合する状態では、カム部材472の第二カム受部472bが、第二凸部471よりもY方向+側に位置する。
この状態(図15Bに二点鎖線で示す状態)で、第二カム受部472bと第二凸部471とは、Y方向のわずかな隙間を介して対向する。これにより、一方の第二ラックバー461aにY方向+側の外力(図15Bに矢印F)が加わった場合でも、一方の第二ラックバー461aのY方向+側への移動が防止される。
具体的には、一方の第二ラックバー461aにY方向+側の外力Fが加わると、一方の第二ラックバー461aは、図15Bに二点鎖線で示す位置から実線で示す位置までY方向+側に移動する。この状態において、第二凸部471が、第二カム受部472bに当接して、一方の第二ラックバー461aのY方向+側への移動が防止される。
<電気回路の動作>
次に、電気回路6の動作について説明する。電気回路6は、制御部44b(図1参照)の制御下で、上述の非通電状態、第一駆動状態、第二駆動状態、及び、制動状態の何れか一つの状態を取り得る。
<第一駆動状態>
具体的には、電気回路6は、シリンダ連結機構45(第一連結機構ともいう。)が拡張状態から縮小状態に状態遷移(以下、「シリンダ連結機構45の抜き動作」ともいう。)する場合に、第一駆動状態(図16B参照)となる。換言すれば、制御部44bは、シリンダ連結機構45の抜き動作において、電気回路6を第一駆動状態に切り換える。
<第二駆動状態>
また、電気回路6は、ブーム連結機構46(第二連結機構ともいう。)が拡張状態から縮小状態へと状態遷移(以下、「ブーム連結機構46の抜き動作」ともいう。)する場合に、第二駆動状態(図16C参照)となる。換言すれば、制御部44bは、ブーム連結機構46の抜き動作において、電気回路6を第二駆動状態に切り換える。
<制動状態1>
また、電気回路6は、ブーム連結機構46が縮小状態(図19C参照)から拡張状態(図19A参照)へと状態遷移(以下、「ブーム連結機構46の入り動作」ともいう。)する際、制動状態となる。換言すれば、制御部44bは、ブーム連結機構46の入り動作において、電気回路6を制動状態に切り換える。
電気回路6の制動状態において、ブーム連結機構46が縮小状態から拡張状態へと状態遷移する場合、電動モータ41は、第二付勢機構463の付勢力に基づいて空転する。電動モータ41は、この空転に基づいて発電する。電動モータ41により発電された電流は、閉回路66を通り、電動モータ41に戻る。すると、電動モータ41に戻った電流に基づいて、電動モータ41においてローレンツ力が発生する。このローレンツ力は、電動モータ41に制動力として作用する。なお、上記電流は、閉回路66に設けられた抵抗器(不図示)によって熱エネルギーに変換される。上述のような制動力は、閉回路66の抵抗値に応じて、調整される。一例として、抵抗値は、オペレータの手動により調整されてよい。
以上のような制動力は、ブーム連結機構46の入り動作において、第二欠歯歯車460(図19A~図19C参照)のオーバーランの防止に寄与する。この理由について、図19A~図19Cを参照して説明する。
まず、ブーム連結機構46の入り動作において、第二欠歯歯車460は、第二付勢機構463の付勢力に基づいて、図19Cの矢印Fの方向に回転する。なお、この際、電動モータ41は非通電状態である。また、ブレーキ機構42は、解除状態である。
電動モータ41は、第二欠歯歯車460が回転に基づいて空転する。電動モータ41は、この空転に基づいて発電する。電動モータ41により発電された電流は、閉回路66を通り、電動モータ41に戻る。すると、電動モータ41に戻った電流に基づいて、電動モータ41においてローレンツ力が発生する。このローレンツ力は、電動モータ41に制動力として作用する。なお、上記電流は、閉回路66に設けられた抵抗器(不図示)によって熱エネルギーに変換される。このような制動力は、第二欠歯歯車460の回転に対する抵抗力として、第二欠歯歯車460にも作用する。そして、第二欠歯歯車460は、図19Aに示す基準位置で停止する。
上述のように第二欠歯歯車460が基準位置で停止すると、シリンダ連結機構45に抜き動作方向の力が作用することもない。なお、この抜き動作方向の力とは、シリンダ連結機構45を図18Aに示す状態から図18Bに示す状態に状態遷移させるような力を意味する。また、第二欠歯歯車460が停止すると、電動モータ41の空転も停止するため、上述の制動力は生じない。このため、上述の制動力は、停止状態の第二欠歯歯車460に対しては作用しない。
なお、上述の制動力は、シリンダ連結ピン454a、454b及びブーム連結ピン144aを、シリンダ連結ピン454a、454b及びブーム連結ピン144aのストロークにおける第一端及び第二端以外の位置で止めるような力を有していない。上記ストロークにおける第一端は、シリンダ連結ピン454a、454b及びブーム連結ピン144aの入り状態に対応する位置(図18A及び図19Aに示す位置)に該当する。又、上記ストロークにおける第二端は、シリンダ連結ピン454a、454b及びブーム連結ピン144aの抜き状態に対応する位置(図18C及び図19Cに示す位置)に該当する。つまり、シリンダ連結ピン454a、454b及びブーム連結ピン144aは、動作の途中(つまり、ストロークにおける両端以外の位置)で止まることがない。シリンダ連結ピン454a、454b及びブーム連結ピン144aが動作の途中で止まると故障の要因となる可能性がある。本実施形態によれば、このような故障の要因となる位置でシリンダ連結ピン454a、454b及びブーム連結ピン144aが停止することを抑制できるため、シリンダ連結機構45及びブーム連結機構46、延いては、移動式クレーン1の故障を抑制できる。
<制動状態2>
さらに、電気回路6は、シリンダ連結機構45が縮小状態(図18C参照)から拡張状態(図18A参照)へと状態遷移(以下、「シリンダ連結機構45の入り動作」ともいう。)する際、制動状態となる。換言すれば、制御部44bは、シリンダ連結機構45の入り動作において、電気回路6を制動状態に切り換える。
電気回路6の制動状態において、シリンダ連結機構45が縮小状態から拡張状態へと状態遷移する場合、電動モータ41は、第一付勢機構455の付勢力に基づいて空転する。電動モータ41は、この空転に基づいて発電する。電動モータ41により発電された電流は、閉回路66を通り、電動モータ41に戻る。すると、電動モータ41に戻った電流に基づいて、電動モータ41においてローレンツ力が発生する。このローレンツ力は、電動モータ41に制動力として作用する。
このような制動力は、シリンダ連結機構45の入り動作において、第一欠歯歯車450のオーバーランの防止に寄与する。この理由については、上述のブーム連結機構46の場合と同様であるため、説明を省略する。
<アクチュエータの動作>
以下、図2A~図2E、及び、図17を参照して、伸縮式ブーム14の伸縮動作、及び、当該伸縮動作の際のアクチュエータ2の動作について説明する。
図17は、伸縮式ブーム14における先端ブーム要素141の伸長動作の際のタイミングチャートである。
本実施形態に係るアクチュエータ2は、1台の電動モータ41の回転方向の切り換え、及び、電動モータ41の駆動力をシリンダ連結機構45とブーム連結機構46とに振り分けるスイッチギヤ(つまり、第一欠歯歯車450及び第二欠歯歯車460)により、シリンダ連結ピン454a、454bの抜き動作、及びブーム連結ピン144aの抜き動作を択一的に実現する。
以下、伸縮式ブーム14における先端ブーム要素141の伸長動作についてのみ説明する。なお、先端ブーム要素141の収縮動作は、以下の伸縮動作の手順とは逆である。
なお、以下の説明において、シリンダ連結機構45及びブーム連結機構46の拡張状態と縮小状態との間の状態遷移は、前述の通りである。このため、シリンダ連結機構45及びブーム連結機構46の状態遷移に関する詳しい説明は省略する。
また、電動モータ41のON/OFFの切り換え、及び、ブレーキ機構42のON/OFFの切り換えは、上述の位置情報検出装置44の出力に基づいて、制御部が制御する。
図2Aは、伸縮式ブーム14の収縮状態を示している。この状態では、先端ブーム要素141は、中間ブーム要素142に対してブーム連結ピン144aを介して連結される。したがって、先端ブーム要素141は、中間ブーム要素142に対して長手方向(図2A~図2Eの左右方向)に移動不能である。
また、図2Aにおいて、シリンダ連結ピン454a、454bの先端部が、先端ブーム要素141の一対のシリンダピン受部141aに係合する。つまり、先端ブーム要素141とシリンダ部材32は、連結状態である。
図2Aの状態では、各部材の状態は以下となる(図17のT0~T1参照)。
ブレーキ機構42 : OFF
電動モータ41 : OFF
シリンダ連結機構45 : 拡張状態
ブーム連結機構46 : 拡張状態
シリンダ連結ピン454a、454b : 入り状態
ブーム連結ピン144a : 入り状態
つぎに、図2Aに示す状態において、電動モータ41を正転(出力軸の先端側からみて時計回りの方向である第一の方向に回転)させて、アクチュエータ2のブーム連結機構46により、一対のブーム連結ピン144aを中間ブーム要素142の一対の第一ブームピン受部142bから離脱する方向に移動させる。この際、ブーム連結機構46が、拡張状態から縮小状態へと状態遷移する。
図2A~図2Bへの状態遷移の際の、各部材の状態は以下となる(図17のT1~T2参照)。
ブレーキ機構42 : OFF
電動モータ41 : ON
シリンダ連結機構45 : 拡張状態
ブーム連結機構46 : 拡張状態→縮小状態
シリンダ連結ピン454a、454b : 入り状態
ブーム連結ピン144a : 入り状態→抜き状態
上述の状態遷移にともない、一対のブーム連結ピン144aと、中間ブーム要素142の一対の第一ブームピン受部142bとの係合が解除される(図2B参照)。その後、ブレーキ機構42をONにするとともに、電動モータ41をOFFにする。
なお、電動モータ41をOFFにするタイミングと、ブレーキ機構42をONにするタイミングは、制御部により適宜制御される。例えば、図示は省略するが、ブレーキ機構42をONにした後、電動モータ41をOFFにする。
図2Bの状態では、各部材の状態は以下となる(図17のT2参照)。
ブレーキ機構42 : ON
電動モータ41 : OFF
シリンダ連結機構45 : 拡張状態
ブーム連結機構46 : 縮小状態
シリンダ連結ピン454a、454b : 入り状態
ブーム連結ピン144a : 抜き状態
つぎに、図2Bに示す状態において、アクチュエータ2の伸縮シリンダ3における伸側の油圧室に圧油を供給する。すると、シリンダ部材32が、伸長方向(図2A~図2Eの左側)に移動する。
上述のようなシリンダ部材32の移動とともに、先端ブーム要素141が伸長方向に移動する(図2C参照)。この際、各部の状態は、図17のT2の状態がT3まで維持される。
つぎに、図2Cに示す状態において、ブレーキ機構42を解除する。すると、第二付勢機構463の付勢力に基づいて、ブーム連結機構46は、一対のブーム連結ピン144aを中間ブーム要素142の一対の第二ブームピン受部142cに係合させる方向に移動させる。この際、ブーム連結機構46は、縮小状態から拡張状態へと状態遷移(つまり、自動復帰)する。つまり、ブーム連結機構46の入り動作が行われる。
なお、ブーム連結機構46の入り動作において、既述の電気回路6は、制動状態(図16D参照)である。ブーム連結機構46の入り動作において、電気回路6が閉回路66に切り換わることにより、に上述のような制動力が、電動モータ41に作用する。一対のブーム連結ピン144aはそれぞれ、この制動力に基づいて、図19Aに示すブーム連結ピン144aの基準位置で停止する。
図2C~図2Dへの状態遷移の際の、各部材の状態は以下となる(図17のT3~T4参照)。
ブレーキ機構42 : OFF
電動モータ41 : OFF
シリンダ連結機構45 : 拡張状態
ブーム連結機構46 : 縮小状態→拡張状態
シリンダ連結ピン454a、454b : 入り状態
ブーム連結ピン144a : 抜き状態→入り状態
すると、図2Dに示すように、一対のブーム連結ピン144aが、中間ブーム要素142の一対の第二ブームピン受部142cに係合する。
図2Dに示す状態における、各部材の状態は以下となる(図17のT4参照)。
ブレーキ機構42 : OFF
電動モータ41 : OFF
シリンダ連結機構45 : 拡張状態
ブーム連結機構46 : 拡張状態
シリンダ連結ピン454a、454b : 入り状態
ブーム連結ピン144a : 入り状態
さらに、図2Dに示す状態において、電動モータ41を逆転(出力軸の先端側からみて反時計回りの方向である第二の方向に回転)させて、シリンダ連結機構45により、一対のシリンダ連結ピン454a、454bを先端ブーム要素141の一対のシリンダピン受部141aから離脱する方向に移動させる。この際、シリンダ連結機構45が、拡張状態から縮小状態へと状態遷移する。
図2D~図2Eへの状態遷移の際の、各部材の状態は以下となる(図17のT4~T5参照)。
ブレーキ機構42 : OFF
電動モータ41 : ON
シリンダ連結機構45 : 拡張状態→縮小状態
ブーム連結機構46 : 拡張状態
シリンダ連結ピン454a、454b : 入り状態→抜き状態
ブーム連結ピン144a : 入り状態
すると、図2Eに示すように、一対のシリンダ連結ピン454a、454bの先端部と、先端ブーム要素141の一対のシリンダピン受部141aとの係合が解除される。その後、ブレーキ機構42をONにするとともに、電動モータ41をOFFにする。
図2Eに示す状態における、各部材の状態は以下となる(図17のT5参照)。
ブレーキ機構42 : ON
電動モータ41 : OFF
シリンダ連結機構45 : 縮小状態
ブーム連結機構46 : 拡張状態
シリンダ連結ピン454a、454b : 抜き状態
ブーム連結ピン144a : 入り状態
その後、図示は省略するが、アクチュエータ2の伸縮シリンダ3における縮側の油圧室に圧油を供給すると、シリンダ部材32が収縮方向(図2A~図2Eの右側)に移動する。この際、先端ブーム要素141とシリンダ部材32とが非連結状態であるため、シリンダ部材32は単独で収縮方向に移動する。中間ブーム要素142を伸長する場合には、中間ブーム要素142に対して図2A~2Eの動作を行う。
<本実施形態の作用・効果>
以上のような構成を有する本実施形態の移動式クレーン1の場合、ブーム連結機構46の入り動作において、既述の電気回路6は、制動状態(図16D参照)である。そして、電気回路6が閉回路66に切り換わることにより、電動モータ41において上述のような制動力が生成される。この制動力が、電動モータ41に作用すると、一対のブーム連結ピン144aはそれぞれ、図19Aに示す基準位置で停止する。このように、ブーム連結機構46の第二欠歯歯車460(図19A参照)のオーバーランが防止されるため、シリンダ連結機構45に、拡張状態から縮小状態に状態遷移する方向の力が作用することもない。
また、シリンダ連結機構45の入り動作においても、既述の電気回路6は、制動状態(図16D参照)である。そして、電気回路6が閉回路66に切り換わることにより、電動モータ41において上述の制動力が生成される。この制動力が、電動モータ41に作用すると、一対のシリンダ連結ピン454a、454bはそれぞれ、この制動力に基づいて、図18Aに示す基準位置で停止する。このように、シリンダ連結機構45の第一欠歯歯車450(図18A参照)のオーバーランが防止されるため、ブーム連結機構46に、拡張状態から縮小状態に状態遷移する方向の力が作用することもない。
また、本実施形態の移動式クレーン1の場合、シリンダ連結機構45及びブーム連結機構46が電動式であるため、伸縮式ブーム14の内部空間に従来構造のような油圧回路を設ける必要がない。したがって、油圧回路が使用していたスペースを有効活用して、伸縮式ブーム14の内部空間における設計の自由度を向上できる。
また、本実施形態の場合、シリンダ連結ピン454a、454b及びブーム連結ピン144a、144bの位置検出を、上述の位置情報検出装置44により行う。このため、本実施形態において、シリンダ連結ピン454a、454b及びブーム連結ピン144a、144bの位置検出用の近接センサが不要となる。このような近接センサは、例えば、シリンダ連結ピン454a、454b及びブーム連結ピン144a、144bそれぞれの入り状態及び抜き状態を検出できる位置に設けられる。この場合、近接センサは、シリンダ連結ピン454a、454b及び第二ラックバー461a、461bと少なくとも同数だけ必要となる。一方、本実施形態の場合、上述のような1個の検出部44aを含む位置情報検出装置44(つまり、一台の検出器)により、シリンダ連結ピン454a、454b及びブーム連結ピン144a、144bそれぞれの位置を検出可能である。
2019年4月4日出願の特願2019-72143の日本出願に含まれる明細書、図面、及び要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。
<付記>
本発明に係る作業機は、
伸縮式のブームを伸縮させるアクチュエータと、
アクチュエータに設けられ、電源からの給電に基づいて駆動する電気的駆動源と、
電気的駆動源の動力に基づいて作動する作動部と、を基本的な構成として備えている。
又、本発明を実施する場合に、作業機は、追加的に、
電源から電気的駆動源への給電を許可し、電気的駆動源を駆動する駆動状態と、電源から電気的駆動源への給電を停止し、電気的駆動源に付与する制動力を生成する制動状態と、を切り換え可能な電気回路と、
駆動状態と制動状態との切り換えを制御する制御部と、を備えてもよい。
又、本発明を実施する場合に、ブームは、追加的に、伸縮可能に重なる第一ブーム要素及び第二ブーム要素を有してもよい。
又、本発明を実施する場合に、作動部は、追加的に、
電気的駆動源の動力に基づいて作動し、第一ブーム要素とアクチュエータとの連結状態と非連結状態とを切り換える第一連結機構と、
電気的駆動源の動力に基づいて作動し、第一ブーム要素と第二ブーム要素との連結状態と非連結状態とを切り換える第二連結機構と、を備えてもよい。
尚、本発明の参考例の一例に係る作業機は、上述の基本構成とともに、既述の実施形態で説明した作業機の構成から選択される任意の構成を備えてもよい。このような参考例に係る作業機は、クレーンに限らず、伸縮式のブームを備える種々の作業機であってよい。
本発明に係るクレーンは、ラフテレーンクレーンに限らず、例えば、オールテレーンクレーン、トラッククレーン、あるいは積載形トラッククレーン(カーゴクレーンともいう。)などの各種の移動式クレーンであってよい。また、本発明に係るクレーンは、移動式クレーンに限らず、伸縮式のブームを備えるその他のクレーンであってもよい。
1 移動式クレーン
10 走行体
101 車輪
11 アウトリガ
12 旋回台
14 伸縮式ブーム
141 先端ブーム要素
141a シリンダピン受部
141b ブームピン受部
142 中間ブーム要素
142a シリンダピン受部
142b 第一ブームピン受部
142c 第二ブームピン受部
142d 第三ブームピン受部
143 基端ブーム要素
144a、144b ブーム連結ピン
144c ピン側受部
15 起伏シリンダ
16 ワイヤ
17 フック
2 アクチュエータ
3 伸縮シリンダ
31 ロッド部材
32 シリンダ部材
4 ピン移動モジュール
40 ハウジング
400 第一ハウジング要素
400a、400b 貫通孔
401 第二ハウジング要素
401a、401b 貫通孔
41 電動モータ
410 手動操作部
42 ブレーキ機構
43 伝達機構
431 減速機
431a 減速機ケース
432 伝達軸
44 位置情報検出装置
44b 制御部
45 シリンダ連結機構
450 第一欠歯歯車
450a 第一歯部
450b 位置決め歯
451 第一ラックバー
451a 第一ラック歯部
451b 第二ラック歯部
451c 第三ラック歯部
451d 第一端面
452 第一歯車機構
452a、452b、452c 歯車要素
453 第二歯車機構
453a、453b 歯車要素
454a、454b シリンダ連結ピン
454c、454d ピン側ラック歯部
455 第一付勢機構
455a、455b コイルばね
46 ブーム連結機構
460 第二欠歯歯車
460a 第二歯部
460b 位置決め歯
461a、461b 第二ラックバー
461c 駆動用ラック歯部
461d 第一端面
461e、461f 同期用ラック歯部
461g、461h 係止爪部
462 同期歯車
463 第二付勢機構
463a、463b コイルばね
47 ロック機構
470 第一凸部
471 第二凸部
472 カム部材
472a 第一カム受部
472b 第二カム受部
48 ストッパ面
49 一体型欠歯歯車
49a 歯部
500A 位置情報検出装置
501A 第一検出装置
50A 第一被検出部
50f3、50f5 第三小径部
51A 第一センサ部
502A 第二検出装置
52A 第二被検出部
6 電気回路
61 電源装置
62 第一スイッチ
63 第二スイッチ
64 第三スイッチ
65 第四スイッチ
66 閉回路
6L1 第一ライン
6L2 第二ライン
6L3 第三ライン

Claims (7)

  1. 伸縮可能に重なる第一ブーム要素及び第二ブーム要素を有する伸縮式のブームと、
    固定側部材及び可動側部材を有し、前記ブームを伸縮させる伸縮シリンダと、
    前記可動側部材に設けられたハウジングと、
    前記ハウジングに支持され、電源からの給電に基づいて駆動する電気的駆動源と、
    前記ハウジングに収容され、前記電気的駆動源の動力に基づいて作動し、前記第一ブーム要素と前記可動側部材との連結状態と非連結状態とを切り換える第一連結機構と、
    前記ハウジングに収容され、前記電気的駆動源の動力に基づいて作動し、前記第一ブーム要素と前記第二ブーム要素との連結状態と非連結状態とを切り換える第二連結機構と、
    前記電源から前記電気的駆動源への給電を許可し、前記電気的駆動源を駆動する駆動状態と、前記電源から前記電気的駆動源への給電を停止し、前記電気的駆動源に付与する制動力を生成する制動状態と、を切り換え可能な電気回路と、
    前記駆動状態と前記制動状態との切り換えを制御する制御部と、を備える、
    作業機。
  2. 前記第一連結機構は、
    第一付勢機構を有し、
    前記電気的駆動源の動力に基づいて、前記第一ブーム要素と前記可動側部材とを連結状態から非連結状態へと切り換え、
    前記第一付勢機構の付勢力に基づいて、前記第一ブーム要素と前記可動側部材とを非連結状態から連結状態へと切り換える、請求項に記載の作業機。
  3. 前記第二連結機構は、
    第二付勢機構を有し、
    前記電気的駆動源の動力に基づいて、前記第一ブーム要素と前記第二ブーム要素とを連結状態から非連結状態へと切り換え、
    前記第二付勢機構の付勢力に基づいて、前記第一ブーム要素と前記第二ブーム要素とを非連結状態から連結状態へと切り換える、請求項又はに記載の作業機。
  4. 前記制御部は、前記第一連結機構が、前記第一付勢機構の付勢力に基づいて、前記第一ブーム要素と前記可動側部材とを非連結状態から連結状態へと切り換える場合に、前記電気回路を前記制動状態とする、請求項に記載の作業機。
  5. 前記制御部は、前記第二連結機構が、前記第二付勢機構の付勢力に基づいて、前記第一ブーム要素と前記第二ブーム要素とを非連結状態から連結状態へと切り換える場合に、前記電気回路を前記制動状態とする、請求項に記載の作業機。
  6. 前記駆動状態は、前記電気的駆動源を第一方向に回転させる第一駆動状態と、前記電気的駆動源を第二方向に回転させる第二駆動状態と、を含み、
    前記第一駆動状態において、前記電気的駆動源の出力に基づいて前記第一連結機構が作動し、
    前記第二駆動状態において、前記電気的駆動源の出力に基づいて前記第二連結機構が作動する、請求項の何れか一項に記載の作業機。
  7. 前記電気回路は、前記制動状態において、前記電気的駆動源を含む閉回路を有し、
    前記制動力は、前記電気的駆動源の回転に基づいて発生する電力が、前記閉回路で消費されることにより生成される、請求項1~の何れか一項に記載の作業機。
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