JP2023067724A - 作業機 - Google Patents

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真人 白井
Masato Shirai
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Abstract

【課題】伸縮式ブームの伸縮動作を精度よく制御できる作業機を提供する。【解決手段】作業機は、アクチュエータの動力により伸縮する複数のブームと、第一ばねにより移動してブームとアクチュエータとを連結し、モータの動力により移動して当該連結を解除する第一ピンと、第二ばねにより移動して隣接するブームを連結し、モータの動力により移動して当該連結を解除する第二ピンと、モータの動力により回転する回転部材の回転に基づいて、第一ピン及び第二ピンの位置を検出する第一検出装置及び第二検出装置と、を備える。【選択図】図6

Description

本発明は、伸縮式ブームを備える作業機に関する。
複数のブームを有する伸縮式ブーム及び伸縮式ブームを伸長させる油圧式のアクチュエータを備えた移動式クレーンが開示されている(特許文献1参照)。
隣り合うブーム同士は、ブーム連結ピンにより連結される。ブーム連結ピンによる連結が解除されたブーム(以下、移動可能なブームと称する。)は、他のブームに対して移動可能となる。
アクチュエータは、ロッド部材とシリンダ部材と、を有する。シリンダ部材は、シリンダ連結ピンにより移動可能なブームに解除可能に連結される。シリンダ部材が上記移動可能なブームに連結された状態で伸縮方向に変位すると、シリンダ部材とともに移動可能なブームが移動する。そして、伸縮式ブームが伸縮する。
特開2012-96928号公報
上述のようなクレーンにおいて、伸縮式ブームの伸縮動作を精度よく制御するために、ブーム連結ピン及びシリンダ連結ピンの位置を検出する技術が求められている。
本発明の目的は、伸縮式ブームの伸縮動作を精度よく制御できる作業機を提供することである。
本発明に係る作業機の一態様は、
アクチュエータの動力により伸縮する複数のブームと、
第一ばねにより移動してブームとアクチュエータとを連結し、モータの動力により移動して当該連結を解除する第一ピンと、
第二ばねにより移動して隣接するブームを連結し、モータの動力により移動して連結を当該解除する第二ピンと、
モータの動力により回転する回転部材の回転に基づいて、第一ピン及び第二ピンの位置を検出する第一検出装置及び第二検出装置と、を備える。
本発明によれば、伸縮式ブームの伸縮動作を精度よく制御できる作業機を提供できる。
図1は、実施形態に係る移動式クレーンの模式図である。 図2A~図2Eは、伸縮式ブームの構造及び伸縮動作を説明するための模式図である。 図3は、ピン移動モジュールの側面図である。 図4は、ピン移動モジュールを図3の矢印Aから見た図である。 図5は、ピン移動モジュールを図3の矢印Aから見た図である。 図6は、検出装置を図3の矢印Aから見た図である。 図7は、第一検出装置を説明するための図6のX-X断面図である。 図8は、第一検出装置を説明するための図6のX-X断面図である。 図9は、ブーム連結機構が拡張状態であり、シリンダ連結機構が拡張状態であるピン移動モジュールを示す図である。 図10Aは、シリンダ連結機構の動作を説明するための模式図である。 図10Bは、シリンダ連結機構の動作を説明するための模式図である。 図10Cは、シリンダ連結機構の動作を説明するための模式図である。 図11Aは、ブーム連結機構の動作を説明するための模式図である。 図11Bは、ブーム連結機構の動作を説明するための模式図である。 図11Cは、ブーム連結機構の動作を説明するための模式図である。 図12は、ピン移動モジュールの動作を説明するためのタイミングチャートである。 図13は、位置情報検出装置の検出動作を説明するための表である。
以下、本発明の実施形態の一例を図面に基づいて詳細に説明する。尚、本発明は後述の実施形態により限定されない。
[実施形態]
図1及び図2A~図2Eを参照して、本実施形態に係る移動式クレーン1の概要について説明する。
移動式クレーンは、例えば、ラフテレーンクレーン、オールテレーンクレーン、トラッククレーン、又は積載形トラッククレーンである。但し、作業機は、移動式クレーンに限定されず、伸縮式のブームを備える種々の作業機(例えば、高所作業車)であってもよい。
移動式クレーン1は、伸縮式ブーム14及びアクチュエータ2を有する。伸縮式ブーム14は、伸縮可能に組み合わされた複数のブームを有する。隣り合うブーム同士は、ブーム連結ピン(ブーム連結ピン144a、144b)により連結されている。
アクチュエータ2は、伸縮式ブーム14を伸縮させる際、ブームを伸縮方向に移動させる。この際、アクチュエータ2は、シリンダ連結ピン454A、454Bを介して移動させるブームに連結し、移動させるブームと移動させるブームに隣り合うブームとの連結を解除する。
伸縮式ブーム14の伸縮動作において、シリンダ連結ピン及びブーム連結ピンは、電動モータ41の動力により移動する。伸縮式ブームの伸縮動作の制御には、シリンダ連結ピン及びブーム連結ピンの位置情報が必要である。
そこで、本実施形態の場合、シリンダ連結ピン及びブーム連結ピンの位置情報を検出するための位置情報検出装置5を備えている。特に、位置情報検出装置5は、2系統の検出装置(後述の第一検出装置51及び第二検出装置52)を有する。以下、本実施形態に係る移動式クレーン1について、具体的に説明する。
図1及び図2A~図2Eに示すように、移動式クレーン1は、走行体10、旋回台12、伸縮式ブーム14、アクチュエータ2、ワイヤロープ16、及びフック17を有する。
旋回台12は、走行体10の上部に旋回可能に設けられている。伸縮式ブーム14は、基端部が旋回台12に固定されており、起伏可能且つ伸縮可能である。アクチュエータ2は、伸縮式ブーム14を伸縮させる。ワイヤロープ16は、伸縮式ブーム14に支持されており、伸縮式ブーム14の先端部から垂れ下がっている。フック17は、ワイヤロープ16の先端に設けられている。
次に、伸縮式ブーム14は、図1及び図2A~図2Eに示すように、テレスコピック状に組み合わされた複数のブームを有する。具体的には、複数のブームは、内側から順に、先端ブーム141、中間ブーム142、及び基端ブーム143である。
伸縮式ブーム14は、内側に配置されたブームから順に伸長して、図2Aに示す収縮状態から図1に示す伸長状態に遷移する。中間ブームは、複数でもよい。先端ブーム141は、筒状であって、アクチュエータ2を収容可能な内部空間を有する。先端ブーム141は、基端部に、一対のシリンダピン受部141a及び一対のブームピン受部141bを有する。
一対のシリンダピン受部141aは、先端ブーム141の基端部に、互いに同軸に設けられている。一対のシリンダピン受部141aはそれぞれ、伸縮シリンダ3のシリンダ部材32に設けられた一対のシリンダ連結ピン454A、454Bと係脱可能である。
シリンダ連結ピン454A、454Bはそれぞれ、後述の第一付勢機構455により、外側(シリンダ連結ピン454A、454Bの基端部から先端部に向かう方向)に付勢されている。シリンダ連結ピン454A、454Bは、後述のシリンダ連結機構45の作動に基づいて、内側(シリンダ連結ピン454A、454Bの先端部から基端部に向かう方向)に移動する。
一対のシリンダ連結ピン454A、454Bと一対のシリンダピン受部141aとが係合した状態で、先端ブーム141は、シリンダ部材32とともに伸縮方向に移動可能である。一対のブームピン受部141bは、シリンダピン受部141aよりも基端側に、互いに同軸に設けられている。一対のブームピン受部141bはそれぞれ、一対のブーム連結ピン144aと係脱可能である。
一対のブーム連結ピン144aはそれぞれ、後述の第二付勢機構463により、外側(ブーム連結ピン144aの基端部から先端部に向かう方向)に付勢されている。一対のブーム連結ピン144aはそれぞれ、先端ブーム141と中間ブーム142とを連結する。一対のブーム連結ピン144aは、後述のブーム連結機構46の作動に基づいて、内側(ブーム連結ピン144aの先端部から基端部に向かう方向)に移動する。
先端ブーム141と中間ブーム142とが一対のブーム連結ピン144aにより連結された状態で、先端ブーム141のブームピン受部141bと、中間ブーム142の第一ブームピン受部142b又は第二ブームピン受部142cとに、ブーム連結ピン144aが架け渡されるように挿通される。
先端ブーム141と中間ブーム142との連結状態において、先端ブーム141は、中間ブーム142に対する移動が禁止される。一方、先端ブーム141と中間ブーム142との非連結状態において、先端ブーム141は、中間ブーム142に対して移動可能である。
中間ブーム142は、筒状であって、先端ブーム141を収容可能な内部空間を有する。中間ブーム142は、基端部に、一対のシリンダピン受部142a、一対の第一ブームピン受部142b、及び一対の第三ブームピン受部142dを有し、先端部に、一対の第二ブームピン受部142cを有する。
一対のシリンダピン受部142a及び一対の第一ブームピン受部142bはそれぞれ、先端ブーム141が有する一対のシリンダピン受部141a及び一対のブームピン受部141bとほぼ同様である。一対の第三ブームピン受部142dは、一対の第一ブームピン受部142bよりも基端側に、互いに同軸に設けられている。一対の第三ブームピン受部142dにはそれぞれ、一対のブーム連結ピン144bが挿通される。一対のブーム連結ピン144bは、中間ブーム142と基端ブーム143とを連結する。
一対の第二ブームピン受部142cは、中間ブーム142の先端部に、互いに同軸に設けられている。一対の第二ブームピン受部142cにはそれぞれ、一対のブーム連結ピン144aが挿通される。
アクチュエータ2は、伸縮式ブーム14を伸縮させるアクチュエータである。アクチュエータ2は、図2~図11Cに示すように、伸縮シリンダ3及びピン移動機構4を有する。アクチュエータ2は、伸縮式ブーム14の収縮状態(図2に示す状態)において、先端ブーム141の内部空間に配置されている。
伸縮シリンダ3は、ロッド部材31及びシリンダ部材32を有する。伸縮シリンダ3は、後述のシリンダ連結ピン454A、454Bを介してシリンダ部材32に連結されたブームを移動させる。
<ピン移動機構>
ピン移動機構4は、トラニオン40に支持された、電動モータ41、ブレーキ機構42、伝達機構43、シリンダ連結機構45、ブーム連結機構46、及び位置情報検出装置5を有する。
以下、アクチュエータ2を構成する各部材については、各部材がアクチュエータ2に組み込まれた状態を基準として説明する。又、アクチュエータ2の説明において、直交座標系(X、Y、Z)を使用する。直交座標系において、X方向は、移動式クレーン1に搭載された状態の伸縮式ブーム14の伸縮方向に一致する。X方向+側は、伸縮方向における伸長方向である。X方向-側は、伸縮方向における収縮方向である。伸縮式ブーム14の旋回角が0度であり且つ伸縮式ブーム14の起伏角が0度(全倒伏の状態)において、X方向+側は移動式クレーン1の前側に一致する。伸縮式ブーム14の旋回角が0度であり且つ伸縮式ブーム14の起伏角が0度の状態において、X方向-側は移動式クレーン1の後側に一致する。
又、Z方向は、例えば、伸縮式ブーム14の起伏角が0度の状態において、移動式クレーン1の上下方向に一致する。Y方向は、例えば、伸縮式ブーム14が前方を向いた状態において、移動式クレーン1の車幅方向(左右方向)に一致する。以下、特に断ることなく幅方向又は左右方向といった場合には、直交座標系(X、Y、Z)におけるY方向を意味する。
移動式クレーン1の後方から前方を見た状態で、左側がY方向+側である。又、移動式クレーン1の後方から前方を見た状態で、右側がY方向-側である。移動式クレーン1の後方から前方を見た状態で、上側がZ方向+側である。又、移動式クレーン1の後方から前方を見た状態で、下側がZ方向-側である。
図3~図5を参照して、トラニオン40について説明する。トラニオン40は、支持孔401を有する。支持孔401には、伸縮シリンダ3のロッド部材31がX方向に挿通されている。トラニオン40は、伸縮シリンダ3のシリンダ部材32の基端部(X方向-側の端部)に固定されている。よって、トラニオン40は、シリンダ部材32とともに移動する。
トラニオン40は、シリンダ連結機構45及びブーム連結機構46を支持している。又、トラニオン40は、後述の電動モータ41、ブレーキ機構42、及び伝達機構43を支持している。このように、トラニオン40は、これら各エレメントをユニット化している。このような構成は、ピン移動機構4の小型化、生産性の向上、及びシステムの信頼性の向上に寄与する。
トラニオン40は、右側壁部に設けられた右側ピン支持部(不図示)により右側のシリンダ連結ピン454Aを保持している。右側のシリンダ連結ピン454Aは、左右方向に移動可能である。トラニオン40は、左側壁部壁に設けられた左側ピン支持部(不図示)により左側のシリンダ連結ピン454Bを保持している。左側のシリンダ連結ピン454Bは、左右方向に移動可能である。
電動モータ41は、減速機431を介して上下伝達機構432に固定されている。このような電動モータ41は、防水及び防塵のためのカバー410により覆われている。電動モータ41は、図3に示すように、トラニオン40の上方に設けられている。電動モータ41の出力軸には、減速機431が接続されている(図10A~図10C参照)。
電動モータ41は、電力供給用のケーブルを介して、例えば、旋回台12に設けられた電源装置(不図示)と接続されている。又、電動モータ41は、制御信号伝送用のケーブルを介して、例えば、旋回台12に設けられた制御部(不図示)と接続されている。
ブレーキ機構42は、電動モータ41に対して制動力を付与する。ブレーキ機構42は、電動モータ41の停止状態において、電動モータ41の出力軸の回転を阻止する。これにより電動モータ41の停止状態において、ピン移動機構4の状態が維持される。
具体的には、ブレーキ機構42は、後述のシリンダ連結機構45の縮小状態又はブーム連結機構46の縮小状態において作動して、シリンダ連結機構45及びブーム連結機構46の状態を維持する。尚、ブレーキ機構42の状態は、制御部530(図10A~図11C参照)により切り換えられる。又、ブレーキ機構42の状態は、作業者の操作に基づいて切り換えられてもよい。
伝達機構43は、電動モータ41の動力をシリンダ連結機構45及びブーム連結機構46に伝達する。伝達機構43は、減速機431及び上下伝達機構432を有する。減速機431は、電動モータ41の回転を減速して上下伝達機構432に伝達する。上下伝達機構432は、減速機431の回転を後述のスイッチギヤ450(図10A~図10C)に伝達する。本実施形態の場合、電動モータ41が、スイッチギヤ450よりも上方に設けられている。このため、上下伝達機構432は、電動モータ41の回転を、電動モータ41よりも下方に設けられたスイッチギヤ450に伝達するように構成されている。
具体的には、上下伝達機構432は、上側伝達軸432a、下側伝達軸432b、及び伝達歯車(不図示)を有する。上側伝達軸432aは、電動モータ41の出力軸と同軸上に設けられている。上側伝達軸432aは、減速機431に接続されている。
下側伝達軸432bは、モータの動力に基づいて回転する回転部材の一例に該当し、上側伝達軸432aと平行且つ上側伝達軸432aよりも下方に設けられている。下側伝達軸432bは、後述のスイッチギヤ450と同軸上に配置され、且つ、スイッチギヤ450に接続されている。尚、モータの動力に基づいて回転する回転部材は、下側伝達軸432bに限定されない。モータの動力に基づいて回転する回転部材は、電動モータ41の動力に基づいて回転する部材であればよい。
伝達歯車は、上側伝達軸432aに設けられた上側歯車(不図示)と、下側伝達軸432bに設けられた下側歯車(不図示)とを有する。上側歯車及び下側歯車はそれぞれ、外歯車であって、互いに噛み合っている。減速機431の回転は、上下伝達機構432を介して、スイッチギヤ450に伝達される。
<シリンダ連結機構>
シリンダ連結機構45は、電動モータ41の動力に基づいて作動し、拡張状態(図9及び図10A参照)と、縮小状態(図10C参照)との間を状態遷移する。シリンダ連結機構45が拡張状態から縮小状態に遷移する動作が、シリンダ連結機構45の抜き動作である。シリンダ連結機構45が縮小状態から拡張状態に遷移する動作が、シリンダ連結機構45の入り動作である。
シリンダ連結機構45の拡張状態において、後述の一対のシリンダ連結ピン454A、454Bと、ブーム(例えば、先端ブーム141)の一対のシリンダピン受部141aとが、係合状態となる。この係合状態において、ブームとシリンダ部材32とが連結される。
又、シリンダ連結機構45の縮小状態において、一対のシリンダ連結ピン454A、454Bと、一対のシリンダピン受部141aとが離脱状態となる。この離脱状態において、ブームとシリンダ部材32との係合が解除される。
具体的には、シリンダ連結機構45は、スイッチギヤ450、第一ラックバー451、第一歯車機構452、第二歯車機構453、一対のシリンダ連結ピン454A、454B、及び第一付勢機構455を有する。
スイッチギヤ450は、外周面の一部に歯部を有する。スイッチギヤ450は、伝達機構43の下側伝達軸432bに外嵌固定され、下側伝達軸432bとともに回転する。スイッチギヤ450は、電動モータ41の動力を、シリンダ連結機構45とブーム連結機構46とのうちの何れか一方の連結機構に択一的に伝達する。
以下の説明において、シリンダ連結機構45が拡張状態から縮小状態に状態遷移する際の、スイッチギヤ450の回転方向(図10Aの矢印Aが示す方向)が、スイッチギヤ450の回転方向における第一方向である。一方、シリンダ連結機構45が縮小状態から拡張状態に状態遷移する際の、スイッチギヤ450の回転方向(図10Aの矢印Aが示す方向)が、スイッチギヤ450の回転方向における第二方向である。
第一ラックバー451は、スイッチギヤ450の回転に応じて自身の長手方向(Y方向)に移動する。第一ラックバー451は、シリンダ連結機構45の拡張状態において、最もY方向+側に位置する。一方、第一ラックバー451は、シリンダ連結機構45の縮小状態において、最もY方向-側に位置する。
第一ラックバー451は、上面に、第一ラック歯部を有する。第一ラック歯部は、上述の状態遷移の際にのみ、スイッチギヤ450の歯部と噛合する。
拡張状態において、スイッチギヤ450が第一方向に所定量回転すると、スイッチギヤ450の歯部が、第一ラックバー451の第一ラック歯部と噛合する。この状態からスイッチギヤ450が更に第一方向に回転すると、第一ラックバー451は、スイッチギヤ450の回転に応じて右側に移動する。
尚、シリンダ連結機構45の拡張状態から、スイッチギヤ450が第二方向に回転した場合には、第一ラックバー451の第一ラック歯部とスイッチギヤ450の歯部とは噛合しない。
又、第一ラックバー451は、下面に、第二ラック歯部及び第三ラック歯部を有する。第二ラック歯部は、後述の第一歯車機構452と噛合している。第三ラック歯部は、後述の第二歯車機構453と噛合している。
第一歯車機構452は、それぞれが外歯車である複数の歯車(図9参照)を有する。第一歯車機構452は、第一ラックバー451の第二ラック歯部と噛合している。第一歯車機構452は、第一ラックバー451の移動に応じて回転する。又、第一歯車機構452は、後述の右側のシリンダ連結ピン454Aのピン側ラック歯部と噛合している。
第二歯車機構453は、それぞれが外歯車である複数の歯車(図9参照)を有する。第二歯車機構453は、第一ラックバー451の第三ラック歯部と噛合している。第二歯車機構453は、第一ラックバー451の移動に応じて回転する。又、第二歯車機構453は、後述の左側のシリンダ連結ピン454Bのピン側ラック歯部と噛合している。
一対のシリンダ連結ピン454A、454Bは、図9及び図10A~図10Cに示すように、それぞれの中心軸が左右方向に一致し、且つ、互いに同軸である。一対のシリンダ連結ピン454A、454Bはそれぞれ、第一ピンの一例に該当する。
右側のシリンダ連結ピン454Aは、外周面にピン側ラック歯部を有する。右側のシリンダ連結ピン454Aのピン側ラック歯部は、第一歯車機構452と噛合している。左側のシリンダ連結ピン454Bは、外周面にピン側ラック歯部を有する。左側のシリンダ連結ピン454Bのピン側ラック歯部は、第二歯車機構453と噛合している。
以上のような構成を有する右側のシリンダ連結ピン454Aは、トラニオン40の右側壁部に支持されている。右側のシリンダ連結ピン454Aの軸方向(左右方向)への移動は、トラニオン40の右側壁部により案内される。
左側のシリンダ連結ピン454Bは、トラニオン40の左側壁部に支持されている。左側のシリンダ連結ピン454Bの軸方向への移動は、左側壁部により案内される。右側のシリンダ連結ピン454Aは、第一歯車機構452の回転に応じて、自身の軸方向に移動する。具体的には、右側のシリンダ連結ピン454Aは、シリンダ連結機構45が縮小状態(図10C参照)から拡張状態(図10A参照)に遷移する際に右側(外側)に移動する。一方、右側のシリンダ連結ピン454Aは、拡張状態(図10A参照)から縮小状態(図10C参照)に遷移する際に左側(内側)に移動する。
左側のシリンダ連結ピン454Bは、第二歯車機構453の回転に応じて、自身の軸方向に移動する。具体的には、左側のシリンダ連結ピン454Bは、シリンダ連結機構45が縮小状態(図10C参照)から拡張状態(図10A参照)に遷移する際、左側に移動する。一方、左側のシリンダ連結ピン454Bは、拡張状態(図10A参照)から縮小状態(図10C参照)に状態遷移する際、右側に移動する。
シリンダ連結ピン454A、454Bの収縮状態から、シリンダ連結ピン454A、454Bが外側に移動すると、シリンダ連結ピン454A、454Bの先端部が、トラニオン40の左右方向における両側面よりも外側に突出する。シリンダ連結ピン454A、454Bが最も外側に移動した状態を、シリンダ連結ピン454A、454Bの拡張状態と称する。シリンダ連結ピン454A、454Bは、拡張状態において、ブームのシリンダピン受部と係合する。
第一付勢機構455は、シリンダ連結機構45の縮小状態において、電動モータ41が非通電状態となった場合に、シリンダ連結機構45を拡張状態に復帰させる。換言すれば、第一付勢機構455は、シリンダ連結機構45の縮小状態において、電動モータ41が非通電状態(停止状態)となり且つブレーキ機構42がOFF状態になった場合に、一対のシリンダ連結ピン454A、454Bを基準位置に復帰させる。
具体的には、第一付勢機構455は、第一ばねの一例に該当し、一対のコイルばね455a、455b(図10A~図10C参照)を有する。右側のコイルばね455aは、右側のシリンダ連結ピン454Aを常時付勢している。右側のコイルばね455aがシリンダ連結ピン454Aを付勢する方向は、シリンダ連結ピン454Aの基端部から先端部に向かう方向(右側)に一致する。
左側のコイルばね455bは、左側のシリンダ連結ピン454Bを常時付勢している。左側のコイルばね455bが左側のシリンダ連結ピン454Bを付勢する方向は、シリンダ連結ピン454Bの基端部から先端部に向かう方向(左側)に一致する。以上のような第一付勢機構455の構成は、ピン移動機構4の小型化に寄与する。尚、コイルばね455a、455bの配置は、本実施形態の配置に限定されない。シリンダ連結機構45の動作については後述する。
<ブーム連結機構>
ブーム連結機構46は、電動モータ41の回転に基づいて、拡張状態(図11A参照)と縮小状態(図11C参照)との間を遷移する。ブーム連結機構46が拡張状態から縮小状態に遷移する動作は、ブーム連結機構46の抜き動作である。ブーム連結機構46が縮小状態から拡張状態に遷移する動作は、ブーム連結機構46の入り動作である。
ブーム連結機構46は、拡張状態において、ブーム連結ピン(例えば、一対のブーム連結ピン144a)に対する係合状態及び離脱状態の何れか一方の状態を取り得る。ブーム連結機構46は、ブーム連結ピンと係合した状態で、拡張状態から縮小状態に遷移することにより、ブーム連結ピンをブームから離脱させる。ブーム連結ピンは、第二ピンの一例に該当する。
又、ブーム連結機構46は、ブーム連結ピンと係合した状態で、縮小状態から拡張状態に状態遷移することにより、ブーム連結ピンをブームに係合する。ブーム連結機構46は、図9及び図11A~図11Cに示すように、スイッチギヤ450、一対の第二ラックバー461a、461b、同期歯車462、及び、第二付勢機構463を有する。スイッチギヤ450は、シリンダ連結機構45と共通のギヤである。
一対の第二ラックバー461a、461bはそれぞれ、例えば左右方向に長い軸部材であって、前後方向に離間した状態で平行に配置されている。一対の第二ラックバー461a、461bはそれぞれ、シリンダ連結機構45の第一ラックバー451よりも上側に配置されている。
一対の第二ラックバー461a、461bはそれぞれ、対向する面に同期用ラック歯部を有する。同期用ラック歯部はそれぞれ、同期歯車462(図11A~図11C参照)に噛合している。同期歯車462が回転すると、一方(前側)の第二ラックバー461aと他方(後側)の第二ラックバー461bとは、左右方向において反対方向に移動する。
一対の第二ラックバー461a、461bはそれぞれ、先端部に、係止爪部461g、461h(図9参照)を有する。係止爪部461g、461hは、ブーム連結ピン(例えば、ブーム連結ピン144a、144b)を移動させる際、ブーム連結ピンに設けられたピン側受部144c(図9参照)に係合する。
一方の第二ラックバー461aは、スイッチギヤ450に対向する面に、駆動用ラック歯部461c(図9参照)を有する。駆動用ラック歯部461cは、スイッチギヤ450が第二方向(図9の矢印Aが示す方向)に所定量回転した場合にスイッチギヤ450の歯部と噛合する。
ブーム連結機構46の拡張状態から、スイッチギヤ450が第二方向に所定量回転すると、駆動用ラック歯部461cとスイッチギヤ450の歯部とが噛合する。スイッチギヤ450が第二方向に更に回転すると、駆動用ラック歯部461cとスイッチギヤ450の歯部との噛合に基づいて、一方の第二ラックバー461aが右側に移動する。又、一方の第二ラックバー461aが右側に移動すると、同期歯車462が回転して、他方の第二ラックバー461bが左側に移動する。
第二付勢機構463は、ブーム連結機構46の縮小状態において、電動モータ41が非通電状態となり且つブレーキ機構42がOFF状態となった場合に、ブーム連結機構46を拡張状態に復帰させる。第二付勢機構463は、一対の第二ラックバー461a、461bを、互いに離れる方向に付勢している。
具体的には、第二付勢機構463は、一対のコイルばね463a、463b(図11A~図11C参照)により構成されている。一対のコイルばね463a、463bはそれぞれ、一対の第二ラックバー461a、461bの基端部を、先端側に向けて付勢している。
<連結機構の動作>
以下、上述のシリンダ連結機構45及びブーム連結機構46の動作の一例について説明する。
<シリンダ連結機構の動作>
図2A~図2E及び図10A~図10Cを参照しつつ、シリンダ連結機構45の動作の一例について説明する。シリンダ連結機構45の動作は、シリンダ連結機構45が電動モータ41の動力に基づいて拡張状態から縮小状態に遷移する際の動作、及び、第一付勢機構455の付勢力に基づいて縮小状態から拡張状態に遷移する際の動作である。
図10Aは、シリンダ連結機構45の拡張状態、且つ、一対のシリンダ連結ピン454A、454Bと先端ブーム141の一対のシリンダピン受部141aとの係合状態を示す模式図である。図10Bは、シリンダ連結機構45が拡張状態から縮小状態へと遷移する途中の状態を示す模式図である。更に、図10Cは、シリンダ連結機構45の縮小状態、且つ、一対のシリンダ連結ピン454A、454Bと先端ブーム141の一対のシリンダピン受部141aとの離脱状態を示す模式図である。
図10Aに示すシリンダ連結機構45の拡張状態は、図2A~図2Dにおけるシリンダ連結機構45の状態に対応する。図10Bに示すシリンダ連結機構45の状態は、図2Dに示すシリンダ連結機構45の状態から図2Eに示すシリンダ連結機構45の状態に遷移する途中の状態に対応する。図10Cに示すシリンダ連結機構45の縮小状態は、図2Eに示すシリンダ連結機構45の状態に対応する。
シリンダ連結機構45が拡張状態から縮小状態へと遷移する際、制御部530(図10A~図11C参照)は、電動モータ41を駆動する。電動モータ41の動力は、以下の第一伝達経路及び第二伝達経路で一対のシリンダ連結ピン454A、454Bに伝達される。尚、制御部530は、実体的には、CPU、ROM、RAM、及びHDD等がバスで接続される構成、又は、ワンチップのLSI等からなる構成であってよい。
第一伝達経路は、下記の順に電動モータ41の動力が伝達される経路である。
(第一伝達経路) スイッチギヤ450→第一ラックバー451→第一歯車機構452→右側のシリンダ連結ピン454A
第二伝達経路は、下記の順に電動モータ41の動力が伝達される経路である。
(第二伝達経路) スイッチギヤ450→第一ラックバー451→第二歯車機構453→左側のシリンダ連結ピン454B
具体的には、先ず、第一伝達経路及び第二伝達経路において、電動モータ41の動力に基づいて、スイッチギヤ450が第一方向(図10Aの矢印Aが示す方向)に回転する。この際、上下伝達機構432の下側伝達軸432bは、スイッチギヤ450とともに第一方向に回転する。
第一伝達経路において、スイッチギヤ450が第一方向に回転すると、当該回転に応じて、第一ラックバー451が右側に移動する。そして、第一伝達経路において、第一ラックバー451が右側に移動すると、第一歯車機構452を介して、右側のシリンダ連結ピン454Aが左側に移動する。一方、第二伝達経路において、第一ラックバー451が右側に移動すると、第二歯車機構453を介して、左側のシリンダ連結ピン454Bが右側に移動する。
後述の位置情報検出装置5は、一対のシリンダ連結ピン454A、454Bが、先端ブーム141の一対のシリンダピン受部141aから離脱し、且つ、所定の位置(例えば、図10Cに示す位置)まで移動したことを検出する。そして、検出結果に基づいて、制御部530(図10A~図11C参照)は、ブレーキ機構42をONにしつつ電動モータ41をOFF状態にして、シリンダ連結機構45の作動を停止する。
又、シリンダ連結機構45の縮小状態から拡張状態への遷移は、電動モータ41の非通電状態においてブレーキ機構42がOFF状態となった場合に、第一付勢機構455の付勢力に基づいて自動的に行われる。
<ブーム連結機構の動作>
次に、図2A~図2E及び図11A~図11Cを参照しつつ、上述のブーム連結機構46の動作の一例について説明する。
図11Aは、ブーム連結機構46の拡張状態、且つ、一対のブーム連結ピン144aと中間ブーム142の一対の第一ブームピン受部142bとの係合状態を示す模式図である。図11Bは、ブーム連結機構46が拡張状態から縮小状態へ状態遷移する途中の状態を示す模式図である。更に、図11Cは、ブーム連結機構46の縮小状態、且つ、一対のブーム連結ピン144aと中間ブーム142の一対の第一ブームピン受部142bとの離脱状態を示す模式図である。
図11Aに示すブーム連結機構46の拡張状態は、図2Aにおけるブーム連結機構46の状態に対応する。図11Bに示すブーム連結機構46の状態は、図2Aに示すブーム連結機構46の状態から図2Bに示すブーム連結機構46の状態に遷移する途中の状態に対応する。図11Cに示すブーム連結機構46の縮小状態は、図2Bに示すブーム連結機構46の状態に対応する。
ブーム連結機構46は、電動モータ41の動力に基づいて、拡張状態と縮小状態との間を遷移する。ここで、図11Aに示すスイッチギヤ450の位置を、スイッチギヤ450の基準位置と定義する。
ブーム連結機構46が拡張状態から縮小状態へ遷移する際、制御部530(図10A~図11C参照)は、シリンダ連結機構45を作動させる場合と逆方向に電動モータ41を駆動する。電動モータ41の動力は、以下の経路で伝達される。
(伝達経路)スイッチギヤ450→一方の第二ラックバー461a→同期歯車462→他方の第二ラックバー461b
先ず、上記伝達経路において、電動モータ41の動力に基づいて、スイッチギヤ450がスイッチギヤ450の回転方向における第二方向(図11Aの矢印Aが示す方向)に回転する。この際、上下伝達機構432の下側伝達軸432bは、スイッチギヤ450とともに第二方向に回転する。スイッチギヤ450が第二方向に回転すると、当該回転に応じて、一方の第二ラックバー461aが右側に移動する。
すると、一方の第二ラックバー461aの右側への移動に応じて、同期歯車462が回転する。そして、同期歯車462の回転に応じて、他方の第二ラックバー461bが左側に移動する。
一対の第二ラックバー461a、461bが一対のブーム連結ピン144aと係合した状態で、拡張状態から縮小状態に状態遷移すると、一対のブーム連結ピン144aは、中間ブーム142の一対の第一ブームピン受部142bから離脱する(図11C参照)。
後述の位置情報検出装置5は、一対のブーム連結ピン144aが、中間ブーム142の一対の第一ブームピン受部142bから離脱し、且つ、所定の位置(例えば、図11Cに示す位置)まで移動したことを検出する。そして、この検出結果に基づいて、制御部530は、ブレーキ機構42をONにしつつ電動モータ41をOFF状態にして、ブーム連結機構46の作動を停止する。
尚、ブーム連結機構46の入り動作は、電動モータ41の非通電状態においてブレーキ機構42がOFF状態になると、第二付勢機構463の付勢力に基づいて自動的に行われる。この状態遷移の際、一対のブーム連結ピン144a同士が互いに離れる方向に移動する。
後述の位置情報検出装置5は、一対のブーム連結ピン144aが、中間ブーム142の一対の第一ブームピン受部142bに係合し、且つ、所定の位置(例えば、図11Aに示す位置)まで移動したことを検出する。検出結果は、アクチュエータ2における次の動作の制御に用いられる。
位置情報検出装置5は、一対のシリンダ連結ピン454A、454B及び一対のブーム連結ピン144a、144bの位置に関する情報を検出する。
先ず、位置情報検出装置5の構成について説明する。位置情報検出装置5は、サポート50、第一検出装置51、第二検出装置52、及びカバー部材54を有する。
第一検出装置51及び第二検出装置52は、サポート50により、トラニオン40に支持されている。第一検出装置51と第二検出装置52とは、互いに異なる検出方法により、一対のシリンダ連結ピン454A、454B及び一対のブーム連結ピン144a、144bの位置に関する情報を検出する。
通常時において、第一検出装置51と第二検出装置52とのうち一方の検出装置のみが、一対のシリンダ連結ピン454A、454B及び一対のブーム連結ピン144a、144bの位置に関する情報を検出する。そして、例えば、制御部530(図10A~図11C参照)が上記一方の検出装置の故障を検知した場合に、第一検出装置51と第二検出装置52とのうち他方の検出装置が、一対のシリンダ連結ピン454A、454B及び一対のブーム連結ピン144a、144bの位置に関する情報を検出する。
上記一方の検出装置が第二検出装置52であり、上記他方の検出装置が第一検出装置51であると好ましい。但し、上記一方の検出装置が第一検出装置51であり、上記他方の検出装置が第二検出装置52であってもよい。又、通常時において、第一検出装置51及び第二検出装置52が、一対のシリンダ連結ピン454A、454B及び一対のブーム連結ピン144a、144bの位置に関する情報を検出してもよい。
尚、第一検出装置51及び第二検出装置52はそれぞれ、単独では自身の故障を検出することはできない。このため、制御部530は、第一検出装置51の検出値と第二検出装置52の検出値との間に矛盾(例えば、所定値以上のずれ)が存在する場合に、第一検出装置51及び第二検出装置52の少なくとも一方の検出装置に故障が生じたと判定してもよい。
又、制御部530は、通常時の制御において、第二検出装置52の検出値に基づいて一対のシリンダ連結ピン454A、454B及び一対のブーム連結ピン144a、144bの位置に関する情報を検出しつつ、第一検出装置51及び第二検出装置52の検出値に基づいて検出装置の故障判定を行ってもよい。
この際、制御部530は、第一検出装置51の検出値に基づいて一対のシリンダ連結ピン454A、454B及び一対のブーム連結ピン144a、144bの位置に関する情報を検出しない。又、制御部530は、故障判定により第二検出装置52に故障が発生したことを特定できた場合には、第一検出装置51の検出値に基づいて一対のシリンダ連結ピン454A、454B及び一対のブーム連結ピン144a、144bの位置に関する情報を検出してもよい。
サポート50は、第一検出装置51及び第二検出装置52を、トラニオン40に支持する部材である。サポート50は、トラニオン40に固定されている。具体的には、サポート50は、トラニオン40の後側面(X方向-側の側面)に固定されている。
サポート50は、右側板501、左側板502、後側板503、右側固定板504、及び左側固定板505を有する。右側板501は、XZ平面に平行な板状である。左側板502は、XZ平面に平行な板状である。右側板501と左側板502とは、左右方向(Y方向)において離間し且つ対向している。右側板501及び左側板502はそれぞれ、第一板部の一例に該当する。
後側板503は、第二板部の一例に該当し、YZ平面に平行な板状である。後側板503は、右側板501の後端部(X方向-側の端部)と左側板502の後端部(X方向-側の端部)とを、左右方向に接続している。つまり、サポート50は、上下方向に開口し、且つ、前方に開口したU字の板状部材である。サポート50の右側板501、左側板502、及び後側板503により囲まれた空間は、収容空間506である。収容空間506は、サポート50により画定される空間と捉えてもよい。
右側固定板504は、YZ平面に平行な板状である。右側固定板504は、右側板501の前端部に固定されている。
左側固定板505は、YZ平面に平行な板状である。左側固定板505は、左側板502の前端部に固定されている。
サポート50の前端部(右側板及び左側板の前端部)は、右側固定板504及び左側固定板505を介して、トラニオン40の後側面に固定されている。この状態で、右側固定板504及び左側固定板505はそれぞれ、トラニオン側の被固定部400に挿通された位置決めピン507により、トラニオン40に対して位置決めされている。このような構成は、サポート50をトラニオン40に組み付ける際の組み付け作業効率の向上に寄与する。
又、サポート50の右側板501と左側板502との間に、下側伝達軸432bが配置されている。つまり、下側伝達軸432bは、収容空間506に配置されている。右側板501及び左側板502と下側伝達軸432bとは平行である。
第一検出装置51は、第一被検出体510、第二被検出体511、第一センサ512、第二センサ513、及び第三センサ514を有する。第一検出装置51は、第一センサ512、第二センサ513、及び第三センサ514の出力(検出値)の組み合わせに基づいて、一対のシリンダ連結ピン454A、454B及び一対のブーム連結ピン144a、144bの位置に関する情報を検出する。
第一被検出体510は、中心孔に下側伝達軸432bが挿通された状態で、下側伝達軸432bに固定されている。つまり、第一被検出体510は、収容空間506に配置されている。第一被検出体510は、下側伝達軸432bとともに回転する。第一被検出体510は、外周面に、第一円筒面510a及び第一平坦面510bを有する。
第一円筒面510aは、第一被検出体の第一被検出面の一例に該当する。第一円筒面510aは、第一被検出体510の外周面の一部(第一部分とも称する。)に設けられた、所定の外径を有する円筒面である。又、第一平坦面510bは、第一被検出体の第二被検出面の一例に該当する。第一平坦面510bは、第一被検出体510の外周面の残部(第二部分とも称する。)に設けられた、平坦面である。第一被検出体の第一被検出面及び第一被検出体の第二被検出面の形状は、本実施形態の形状に限定されない。第一被検出体の第一被検出面及び第一被検出体の第二被検出面の形状は、互いに区別可能な形状(つまり、異なる形状)であればよい。
第一被検出体510は、図13に示すように、中立状態において、第一円筒面510aが下半部に配置され、且つ、第一平坦面510bが上半部に配置される。第一被検出体510の中立状態は、一対のシリンダ連結ピン454A、454B及びブーム連結ピン144a(図2A~図2E参照)の入り状態に対応する。
第二被検出体511は、中心孔に下側伝達軸432bが挿通された状態で、下側伝達軸432bに固定されている。つまり、第二被検出体511は、収容空間506に配置されている。第二被検出体511は、下側伝達軸432bとともに回転する。又、第二被検出体511は、第一被検出体510よりも前側に配置されている。第二被検出体511は、外周面に、第二円筒面511a及び第二平坦面511bを有する。
第二円筒面511aは、第二被検出体の第一被検出面の一例に該当する。第二円筒面511aは、第二被検出体511の外周面の一部(第一部分とも称する。)に設けられた、所定の外径を有する円筒面である。又、第二平坦面511bは、第二被検出体の第二被検出面の一例に該当する。第二平坦面511bは、第二被検出体511の外周面の残部(第二部分とも称する。)に設けられた、平坦面である。第二被検出体の第一被検出面及び第二被検出体の第二被検出面の形状は、本実施形態の形状に限定されない。第二被検出体の第一被検出面及び第二被検出体の第二被検出面の形状は、互いに区別可能な形状(つまり、異なる形状)であればよい。
第二被検出体511は、図13に示すように、中立状態において、第二円筒面511aが左半部に配置され、且つ、第二平坦面511bが右半部に配置される。第二被検出体511の中立状態は、一対のシリンダ連結ピン454A、454B及びブーム連結ピン144a(図2A~図2E参照)の入り状態に対応する。第二被検出体511の中立状態は、図10A及び図11Aに示すように、シリンダ連結機構45の拡張状態、且つ、ブーム連結機構46の拡張状態に対応する。
第一センサ512、第二センサ513、及び第三センサ514はそれぞれ、第一検出部の一例に該当し、非接触式の近接センサである。第一センサ512、第二センサ513、及び第三センサ514はそれぞれ、サポート50に支持されている。
具体的には、第一センサ512は、サポート50の右側板501に支持されている。第一センサ512の先端部は、左右方向において、第一被検出体510の外周面と対面している。第一センサ512は、第一被検出体510の外周面との距離に応じた電気信号を出力する。
例えば、第一センサ512の出力は、第一被検出体510の第一円筒面510aと対向する状態で、ONとなる。一方、第一センサ512の出力は、第一被検出体510の第一平坦面510bと対向する状態で、OFFとなる。
第二センサ513は、サポート50の左側板502に支持されている。第二センサ513の先端部は、左右方向において、第一被検出体510の外周面と対面している。第一センサ512と第二センサ513とは、左右方向に対向している。第二センサ513は、第一被検出体510の外周面との距離に応じた電気信号を出力する。
例えば、第二センサ513の出力は、第一被検出体510の第一円筒面510aと対向する状態で、ONとなる。一方、第二センサ513の出力は、第一被検出体510の第一平坦面510bと対向する状態で、OFFとなる。
第三センサ514は、サポート50の右側板501に支持されている。第三センサ514は、サポート50の右側板501において、第一センサ512よりも前側に配置されている。第三センサ514の先端部は、左右方向において、第二被検出体511の外周面と対面している。第三センサ514は、第二被検出体511の外周面との距離に応じて電気信号を出力する。尚、第三センサ514は、サポート50の左側板502に支持されてもよい。第三センサ514の位置は、図示の場合に限定されない。
例えば、第三センサ514の出力は、第二被検出体511の第二円筒面511aと対向する状態で、ONとなる。一方、第三センサ514の出力は、第二被検出体511の第二平坦面511bと対向する状態で、OFFとなる。
第二検出装置52は、非接触式のポテンショメータであって、被検出体520及びセンサ521を有する。被検出体520は、磁石であって、中心孔に下側伝達軸432bの後端部が挿通された状態で、下側伝達軸432bに固定されている。よって、被検出体520は、下側伝達軸432bとともに回転する。又、被検出体520は、第一検出装置51の第一被検出体510よりも後側に配置されている。
センサ521は、第二検出部の一例に該当し、ホール素子を有しており、サポート50の後側板503に支持されている。
以上のように、本実施形態の場合、第一検出装置51の第一センサ512、第二センサ513、及び第三センサ514、並びに、第二検出装置52のセンサ521が、サポート50に支持されている。換言すれば、サポート50は、第一検出装置51の第一センサ512、第二センサ513、及び第三センサ514、並びに、第二検出装置52のセンサ521を、ユニット化している。よって、サポート50をトラニオン40から取り外すことにより、各センサ512、513、514、521をまとめて、トラニオン40から取り外すことができる。このような構成は、組み立て作業効率の向上、及び、メンテナンス作業効率の向上に寄与する。
又、各センサ512、513、514、521の検出面は、サポート50により囲まれた収容空間506に配置されている。このような構成は、各センサ512、513、514、521の検出面の損傷を抑制できる。
センサ521は、前後方向において、被検出体520と対向している。センサ521は、被検出体520の位相に応じた電圧を出力する。つまり、センサ521は、被検出体520が固定された下側伝達軸432bの回転角度に応じた電圧を出力する。
本実施形態の場合、第一検出装置51が位置に関する情報を検出する方法(検出方式)と、第二検出装置52が位置に関する情報を検出する方法(検出方式)とが異なる。つまり、本実施形態に係るピン移動機構4は、一対のシリンダ連結ピン454A、454B及び一対のブーム連結ピン144a、144bの位置に関する情報を検出するための、互いに検出方法が異なる2系統の検出機構を有する。尚、第二検出装置は、接触式のポテンショメータであっても良いし、エンコーダであってもよい。
カバー部材54は、例えば、矩形状であり、XY平面に平行な板部材である。カバー部材54は、図7及び図8に示すように、サポート50の上側の開口部を、上方から覆っている。尚、図6において、カバー部材54は省略されている。
カバー部材54は、サポート50の上端部、又は、トラニオン40に固定されている。このようなカバー部材54は、サポート50の上側の開口部から収容空間506に、異物が侵入することを抑制している。尚又、図7及び図8に示すように、サポート50の下側の開口部は、伸縮シリンダ3(具体的には、ロッド部材31)の表面と、所定の距離を空けて対向している。このような構成は、サポート50の下側の開口部から収容空間506に、異物が侵入することを抑制している。
例えば、第一検出装置51の第一センサ512、第二センサ513、及び第三センサ514の検出面に異物が付着すると、各センサ512、513、514に誤検出が発生して、検出結果の信頼性が低下してしまう可能性がある。本実施形態の場合、サポート50の上側及び下側の開口部から収容空間506に異物が侵入することを抑制さているため、第一検出装置51及び第二検出装置52の検出結果の信頼性を確保できる。
又、収容空間506の下側開口部が伸縮シリンダ3の表面と対向しているため、仮に第一検出装置51の第一被検出体510及び第二被検出体511、又は、第二検出装置52の被検出体520が、下側伝達軸432bから脱落した場合でも、各被検出体510、511、520の下方への脱落を抑制できる。
以上のような位置情報検出装置5は、通常時において、第二検出装置52が、一対のシリンダ連結ピン454A、454B及びブーム連結ピン144aの位置に関する情報を検出する。そして、制御部が第二検出装置52の故障を検知した場合に、第一検出装置51が一対のシリンダ連結ピン454A、454B及びブーム連結ピン144aの位置に関する情報を検出する。但し、通常時から、第一検出装置51及び第二検出装置52が、一対のシリンダ連結ピン454A、454B及びブーム連結ピン144aの位置に関する情報を検出してもよい。
ここで、図12及び図13を参照しつつ、位置情報検出装置5の動作について説明する。図12は、伸縮式ブーム14における先端ブーム141の伸長動作の際のタイミングチャートである。又、図13は、一対のシリンダ連結ピン454A、454B及びブーム連結ピン144aの状態と、第一検出装置51及び第二検出装置52の状態との関係を示す図である。
以下、伸縮式ブーム14における先端ブーム141の伸長動作についてのみ説明する。尚、先端ブーム141の収縮動作は、以下の伸縮動作の手順とは逆である。
以下の説明において、シリンダ連結機構45及びブーム連結機構46の拡張状態と縮小状態との間の状態遷移は、前述の通りである。このため、シリンダ連結機構45及びブーム連結機構46の状態遷移に関する詳しい説明は省略する。
又、制御部(不図示)は、位置情報検出装置5の出力に基づいて、電動モータ41のON/OFFの切り換え及びブレーキ機構42のON/OFFの切り換えを制御する。
図2Aは、伸縮式ブーム14の収縮状態を示している。この状態では、先端ブーム141は、中間ブーム142に対してブーム連結ピン144aを介して連結される。従って、先端ブーム141は、中間ブーム142に対して長手方向(図2の左右方向)に変位不能である。
又、図2Aにおいて、一対のシリンダ連結ピン454A、454Bの先端部が、先端ブーム141の一対のシリンダピン受部141aに係合する。つまり、先端ブーム141とシリンダ部材32は、連結状態である。
図2Aの状態では、各部材の状態は以下となる(図12のT~T参照)。
ブレーキ機構42 :OFF
電動モータ41 :OFF
シリンダ連結機構45 :拡張状態
ブーム連結機構46 :拡張状態
シリンダ連結ピン454A、454B:入り状態
ブーム連結ピン144a :入り状態
図2Aに示す状態で、位置情報検出装置5の第一検出装置51及び第二検出装置52は、図13に示すように、中立状態である。
第一検出装置51の中立状態において、第一センサ512及び第二センサ513は、第一被検出体510の第一円筒面510aと対向している。よって、第一センサ512及び第二センサ513の出力は、ONである。一方、第一検出装置51の中立状態において、第三センサ514は、第二被検出体511の第二平坦面511bと対向している。よって、第三センサ514の出力は、OFFである。
第一検出装置51は、第一センサ512及び第二センサ513の出力がONであり、且つ、第三センサ514の出力がOFFである場合に、一対のシリンダ連結ピン454A、454Bが入り状態であり、且つ、ブーム連結ピン144aが入り状態であることを検出する。第一検出装置51の中立状態において、スイッチギヤ450は、図10A及び図11Aに示す基準位置に位置している。
又、第二検出装置52の中立状態において、被検出体520の回転角度は0度である。第二検出装置52の中立状態において、センサ521は、中立状態に対応する所定の電圧(以下、中立電圧と称する。)を出力するように構成されている。第二検出装置52の中立状態において、スイッチギヤ450は、図10A及び11Aに示す基準位置に位置している。
第二検出装置52は、センサ521の出力が中立電圧である場合、一対のシリンダ連結ピン454A、454Bが入り状態であり、且つ、ブーム連結ピン144aが入り状態であることを検出する。
次に、図2Aに示す状態において、電動モータ41を正転させて(図11Aの矢印Aが示す方向に回転させて)、アクチュエータ2のブーム連結機構46により、一対のブーム連結ピン144aを中間ブーム142の一対の第一ブームピン受部142bから離脱する方向に変位させる。この際、ブーム連結機構46が、拡張状態から縮小状態へと状態遷移する。
図2A~図2Bへの状態遷移の際の、各部材の状態は以下となる(図12のT~T参照)。
ブレーキ機構42 :OFF
電動モータ41 :ON(正転)
シリンダ連結機構45 :拡張状態
ブーム連結機構46 :拡張状態→縮小状態
シリンダ連結ピン454A、454B:入り状態
ブーム連結ピン144a :入り状態→抜き状態
ブーム連結ピン144aが入り状態から抜き状態へと状態遷移している場合、位置情報検出装置5の第一検出装置51及び第二検出装置52は、図13に示すように、下側伝達軸432bの回転に応じて、中立状態から第二状態に向けて状態遷移する。
第一検出装置51が中立状態から第二状態に向けて状態遷移している場合、第一センサ512は、第一被検出体510の第一円筒面510aと対向する。よって、第一センサ512の出力は、ONである。一方、第二センサ513は、第一被検出体510の第一平坦面510bと対向する。よって、第二センサ513の出力はOFFである。
又、第一検出装置51が中立状態から第二状態に向けて状態遷移している場合、第三センサ514は、第二被検出体511の第二平坦面511bと対向する。よって、第三センサ514の出力は、OFFである。
このように、第一検出装置51は、第一センサ512の出力がONであり、且つ、第二センサ513の出力がOFFであり、且つ、第三センサ514の出力がOFFである場合に、ブーム連結ピン144aが入り状態から抜き状態に遷移していることを検出する。
そして、ブーム連結ピン144aが抜き状態になると、第一検出装置51は、第二状態となる。逆に言うと、第一検出装置51が第二状態になると、ブーム連結ピン144aが抜き状態(図2Bに示す状態)となる。
第一検出装置51の第二状態において、第一センサ512は、第一被検出体510の第一円筒面510aと対向している。よって、第一センサ512の出力は、ONである。一方、第一検出装置51の第二状態において、第二センサ513は、第一被検出体510の第一平坦面510bと対向している。よって、第二センサ513の出力はOFFである。
又、第一検出装置51の第二状態において、第三センサ514は、第二被検出体511の第二円筒面511aと対向している。よって、第三センサ514の出力は、ONである。
このように、第一検出装置51は、第一センサ512の出力がONであり、且つ、第二センサ513の出力がOFFであり、且つ、第三センサ514の出力がONである場合に、ブーム連結ピン144aが抜き状態になったことを検出する。
第二検出装置52が中立状態から第二状態に向けて状態遷移している場合、センサ521の出力は、被検出体520の位相に応じて変化する。ここで、センサ521は、第二状態に対応する所定の電圧(以下、第二電圧と称する。)を出力するように構成されている。よって、第二検出装置52が中立状態から第二状態に向けて状態遷移している場合、センサ521の出力は、中立電圧から第二電圧に向けて変化する。第二検出装置52は、センサ521の出力が、中立電圧から第二電圧に向けて変化している場合に、ブーム連結ピン144aが入り状態から抜き状態に遷移していることを検出する。
そして、ブーム連結ピン144aが抜き状態になると、第二検出装置52は、第二状態となる。逆に言うと、第二検出装置52が第二状態になると、ブーム連結ピン144aが抜き状態になる。第二検出装置52の第二状態において、センサ521の出力は、第二電圧となる。第二検出装置52は、センサ521の出力が第二電圧となった場合に、ブーム連結ピン144aが抜き状態になったことを検出する。
ブーム連結ピン144aが抜き状態になると、一対のブーム連結ピン144aと、中間ブーム142の一対の第一ブームピン受部142bとの係合が解除される(図2B参照)。制御部は、第一検出装置51及び/又は第二検出装置52が、ブーム連結ピン144aが抜き状態になったことを検出した場合に、ブレーキ機構42をONにしつつ電動モータ41をOFF状態にして、ブーム連結機構46の作動を停止する。
尚、電動モータ41をOFFにするタイミングと、ブレーキ機構42をONにするタイミングは、制御部により適宜制御される。例えば、図示は省略するが、ブレーキ機構42をONにした後、電動モータ41をOFFにする。
図2Bの状態では、各部材の状態は以下となる(図12のT参照)。
ブレーキ機構42 :ON
電動モータ41 :OFF
シリンダ連結機構45 :拡張状態
ブーム連結機構46 :縮小状態
シリンダ連結ピン454A、454B:入り状態
ブーム連結ピン144a :抜き状態
次に、図2Bに示す状態において、アクチュエータ2の伸縮シリンダ3における伸側の油圧室に圧油を供給する。すると、シリンダ部材32が、伸長方向(図2の左側)に変位する。
上述のようなシリンダ部材32の変位とともに、先端ブーム141が伸長方向に変位する(図2C参照)。この際、各部の状態は、図12のTの状態がTまで維持される。
次に、図2Cに示す状態において、ブレーキ機構42を解除する。すると、第二付勢機構463の付勢力に基づいて、ブーム連結機構46は、一対のブーム連結ピン144aを中間ブーム142の一対の第二ブームピン受部142cに係合させる方向に変位させる。この際、ブーム連結機構46は、縮小状態から拡張状態へと状態遷移(つまり、自動復帰)する。
図2C~図2Dへの状態遷移の際の、各部材の状態は以下となる(図12のT~T参照)。
ブレーキ機構42 :OFF
電動モータ41 :OFF
シリンダ連結機構45 :拡張状態
ブーム連結機構46 :縮小状態→拡張状態
シリンダ連結ピン454A、454B:入り状態
ブーム連結ピン144a :抜き状態→入り状態
ブーム連結ピン144aが抜き状態から入り状態へと状態遷移している場合、位置情報検出装置5の第一検出装置51及び第二検出装置52は、図13に示すように、下側伝達軸432bの回転に応じて、第二状態から中立状態に向けて状態遷移する。
第一検出装置51が第二状態から中立状態に向けて状態遷移している場合、第一センサ512は、第一被検出体510の第一円筒面510aと対向している。よって、第一センサ512の出力は、ONである。一方、第二センサ513は、第一被検出体510の第一平坦面510bと対向している。よって、第二センサ513の出力はOFFである。
又、第一検出装置51が第二状態から中立状態に向けて状態遷移している場合、第三センサ514は、第二被検出体511の第二平坦面511bと対向している。よって、第三センサ514の出力は、OFFである。
そして、ブーム連結ピン144aが入り状態になると、第一検出装置51は、中立状態となる。逆に言うと、第一検出装置51が中立状態になると、ブーム連結ピン144aが入り状態(図2Dに示す状態)となる。第一検出装置51の中立状態における、第一センサ512、第二センサ513、及び第三センサ514の状態は既述の通りである。
このように、第一検出装置51は、第一センサ512の出力がONであり、且つ、第二センサ513の出力がONであり、且つ、第三センサ514の出力がOFFである場合に、ブーム連結ピン144aが中立状態になったことを検出する。
又、第二検出装置52が第二状態から中立状態に向けて状態遷移している場合、センサ521の出力は、被検出体520の位相に応じて、第二電圧から中立電圧に向けて変化する。第二検出装置52は、センサ521の出力が、第二電圧から中立電圧に向けて変化している場合に、ブーム連結ピン144aが抜き状態から入り状態に遷移していることを検出する。
そして、ブーム連結ピン144aが入り状態になると、第二検出装置52は、中立状態となる。第二検出装置52の中立状態において、センサ521の出力は、中立電圧となる。第二検出装置52は、センサ521の出力が中立電圧となった場合に、ブーム連結ピン144aが入り状態になったことを検出する。
この状態で、図2Dに示すように、一対のブーム連結ピン144aが、中間ブーム142の一対の第二ブームピン受部142cに係合する。
図2Dに示す状態における、各部材の状態は以下となる(図12のT参照)。
ブレーキ機構42 :OFF
電動モータ41 :OFF
シリンダ連結機構45 :拡張状態
ブーム連結機構46 :拡張状態
シリンダ連結ピン454A、454B:入り状態
ブーム連結ピン144a :入り状態
更に、図2Dに示す状態において、電動モータ41を逆転させて(図10Aにおいて矢印Aが示す方向に回転させて)、シリンダ連結機構45により、一対のシリンダ連結ピン454A、454Bを先端ブーム141の一対のシリンダピン受部141aから離脱する方向に変位させる。この際、シリンダ連結機構45が、拡張状態から縮小状態へと状態遷移する。
図2D~図2Eへの状態遷移の際の、各部材の状態は以下となる(図12のT~T参照)。
ブレーキ機構42 :OFF
電動モータ41 :ON(逆転)
シリンダ連結機構45 :拡張状態→縮小状態
ブーム連結機構46 :拡張状態
シリンダ連結ピン454A、454B:入り状態→抜き状態
ブーム連結ピン144a :入り状態
一対のシリンダ連結ピン454A、454Bが入り状態から抜き状態へと状態遷移している場合、位置情報検出装置5の第一検出装置51及び第二検出装置52は、図13に示すように、下側伝達軸432bの回転に応じて、中立状態から第一状態に向けて状態遷移する。
第一検出装置51が中立状態から第一状態に向けて状態遷移している場合、第一センサ512は、第一被検出体510の第一平坦面510bと対向する。よって、第一センサ512の出力は、OFFである。一方、第二センサ513は、第一被検出体510の第一円筒面510aと対向する。よって、第二センサ513の出力はONである。
又、第一検出装置51が中立状態から第一状態に向けて状態遷移している場合、第三センサ514は、第二被検出体511の第二平坦面511bと対向する。よって、第三センサ514の出力は、OFFである。
このように、第一検出装置51は、第一センサ512の出力がOFFであり、且つ、第二センサ513の出力がONであり、且つ、第三センサ514の出力がOFFである場合に、一対のシリンダ連結ピン454A、454Bが入り状態から抜き状態に遷移していることを検出する。
そして、一対のシリンダ連結ピン454A、454Bが抜き状態になると、第一検出装置51は、第一状態となる。逆に言うと、第一検出装置51が第一状態になると、一対のシリンダ連結ピン454A、454Bが抜き状態(図2Eに示す状態)となる。
第一検出装置51の第一状態において、第一センサ512は、第一被検出体510の第一平坦面510bと対向している。よって、第一センサ512の出力は、OFFである。一方、第一検出装置51の第一状態において、第二センサ513は、第一被検出体510の第一円筒面510aと対向している。よって、第二センサ513の出力はONである。
又、第一検出装置51の第一状態において、第三センサ514は、第二被検出体511の第二円筒面511aと対向している。よって、第三センサ514の出力は、ONである。
このように、第一検出装置51は、第一センサ512の出力がOFFであり、且つ、第二センサ513の出力がONであり、且つ、第三センサ514の出力がONである場合に、一対のシリンダ連結ピン454A、454Bが抜き状態になったことを検出する。
第二検出装置52が中立状態から第一状態に向けて状態遷移している場合、センサ521の出力は、被検出体520の位相に応じて変化する。ここで、センサ521は、第一状態に対応する所定の電圧(以下、第一電圧と称する。)を出力するように構成されている。
よって、第二検出装置52が中立状態から第一状態に向けて状態遷移している場合、センサ521の出力は、中立電圧から第一電圧に向けて変化する。第二検出装置52は、センサ521の出力が、中立電圧から第一電圧に向けて変化している場合に、一対のシリンダ連結ピン454A、454Bが入り状態から抜き状態に遷移していることを検出する。
そして、一対のシリンダ連結ピン454A、454Bが抜き状態になると、第二検出装置52は、第一状態となる。第二検出装置52の第一状態において、センサ521の出力は、第一電圧となる。第二検出装置52は、センサ521の出力が第一電圧となった場合に、一対のシリンダ連結ピン454A、454Bが抜き状態になったことを検出する。
シリンダ連結ピン454A、454Bが抜き状態になると、図2Eに示すように、一対のシリンダ連結ピン454A、454Bの先端部と、先端ブーム141の一対のシリンダピン受部141aとの係合が解除される。制御部は、第一検出装置51及び/又は第二検出装置52が、一対のシリンダ連結ピン454A、454Bが抜き状態になったことを検出した場合に、ブレーキ機構42をONにしつつ電動モータ41をOFF状態にして、シリンダ連結機構45の作動を停止する。
図2Eに示す状態における、各部材の状態は以下となる(図12のT参照)。
ブレーキ機構42 :ON
電動モータ41 :OFF
シリンダ連結機構45 :縮小状態
ブーム連結機構46 :拡張状態
シリンダ連結ピン454A、454B:抜き状態
ブーム連結ピン144a :入り状態
その後、図示は省略するが、アクチュエータ2の伸縮シリンダ3における縮側の油圧室に圧油を供給すると、シリンダ部材32が収縮方向(図2の右側)に変位する。この際、先端ブーム141とシリンダ部材32とが非連結状態であるため、シリンダ部材32は単独で収縮方向に変位する。中間ブーム142を伸長する場合には、中間ブーム142に対して図2A~図2Eの動作を行う。
<本実施形態の作用・効果>
以上のような構成を有する本実施形態の移動式クレーン1の場合、一対のシリンダ連結ピン454A、454B及びブーム連結ピン144a、144bの位置検出を、上述の位置情報検出装置5により行う。このため、伸縮式ブーム14の伸縮動作を精度よく制御できる。
特に、本実施形態の場合、位置情報検出装置5が、互いに検出方法が異なる第一検出装置51及び第二検出装置52を有している。そして、通常時において、第二検出装置52が位置に関する情報を検出し、第二検出装置52が故障した場合に、第一検出装置51が位置に関する情報を検出する。このため、第一検出装置51及び第二検出装置52のうちの何れか一方の検出装置が故障した場合でも、一対のシリンダ連結ピン454A、454B及びブーム連結ピン144a、144bの位置検出を行うことができる。
又、制御部530は、通常時の制御において、第二検出装置52の検出値に基づいて一対のシリンダ連結ピン454A、454B及び一対のブーム連結ピン144a、144bの位置に関する情報を検出しつつ、第一検出装置51及び第二検出装置52の検出値に基づいて検出装置の故障判定を行うことができる。この結果、制御部530は、第一検出装置51及び第二検出装置52の少なくとも一方の検出装置に故障が生じたことを迅速に検知できる。
又、本実施形態の場合、互いに検出方法が異なる第一検出装置51及び第二検出装置52を有しているため、両方の検出装置が同時にノイズの影響を受けることを抑制できる。仮に第一検出装置51及び第二検出装置52の検出方法が同じ場合、第一検出装置51及び第二検出装置52が同時にノイズの影響を受ける可能性がある。一方、本実施形態の場合、第一検出装置51の検出方法と第二検出装置52の検出方法とが異なるため、一方の検出装置がノイズの影響を受けた場合でも、他方の検出装置は同じノイズの影響を受けにくい。この結果、本実施形態の場合、ノイズの影響により、第一検出装置51及び第二検出装置52が同時に一対のシリンダ連結ピン454A、454B及びブーム連結ピン144a、144bの位置検出を行うことができない状態(検出精度が低い状態)となることを抑制できる。
<付記>
明細書及び図面に開示された技術思想は、上述の実施形態において説明された種々の構成を任意に組み合わせることにより得られる発明を含む。特に、明細書及び図面に開示された技術思想は、上記基本的な構成に対して、明細書及び図面に開示された種々の構成を任意の組み合わせで適用することにより得られる発明を含む。
本発明は、クレーンに限らず、伸縮式ブームを備える種々の作業機(例えば、高所作業車)に適用できる。
1 移動式クレーン
10 走行体
12 旋回台
14 伸縮式ブーム
141 先端ブーム
141a シリンダピン受部
141b ブームピン受部
142 中間ブーム
142a シリンダピン受部
142b 第一ブームピン受部
142c 第二ブームピン受部
142d 第三ブームピン受部
143 基端ブーム
144a、144b ブーム連結ピン
144c ピン側受部
16 ワイヤロープ
17 フック
2 アクチュエータ
3 伸縮シリンダ
31 ロッド部材
32 シリンダ部材
4 ピン移動機構
40 トラニオン
400 被固定部
401 支持孔
41 電動モータ
410 カバー
42 ブレーキ機構
43 伝達機構
431 減速機
432 上下伝達機構
432a 上側伝達軸
432b 下側伝達軸
45 シリンダ連結機構
450 スイッチギヤ
451 第一ラックバー
452 第一歯車機構
453 第二歯車機構
454A、454B シリンダ連結ピン
455 第一付勢機構
455a、455b コイルばね
46 ブーム連結機構
461a、461b 第二ラックバー
461c 駆動用ラック歯部
461g、461h 係止爪部
462 同期歯車
463 第二付勢機構
463a、463b コイルばね
5 位置情報検出装置
50 サポート
501 右側板
502 左側板
503 後側板
504 右側固定板
505 左側固定板
506 収容空間
507 位置決めピン
51 第一検出装置
510 第一被検出体
510a 第一円筒面
510b 第一平坦面
511 第二被検出体
511a 第二円筒面
511b 第二平坦面
512 第一センサ
513 第二センサ
514 第三センサ
52 第二検出装置
520 被検出体
521 センサ
530 制御部
54 カバー部材

Claims (7)

  1. アクチュエータの動力により伸縮する複数のブームと、
    第一ばねにより移動して前記ブームと前記アクチュエータとを連結し、モータの動力により移動して前記連結を解除する第一ピンと、
    第二ばねにより移動して隣接する前記ブームを連結し、前記モータの動力により移動して前記連結を解除する第二ピンと、
    前記モータの動力により回転する回転部材の回転に基づいて、前記第一ピン及び前記第二ピンの位置を検出する第一検出装置及び第二検出装置と、を備える、
    作業機。
  2. 前記第一検出装置と前記第二検出装置とは、互いに異なる検出方式により前記第一ピン及び前記第二ピンの位置を検出する、請求項1に記載の作業機。
  3. 前記第一検出装置及び前記第二検出装置を支持するサポートを、更に備え、
    前記第一検出装置は、前記回転部材の周囲に前記サポートを介して固定された第一検出部を有し、
    前記第二検出装置は、前記回転部材の周囲に前記サポートを介して固定された第二検出部を、有する、請求項1に記載の作業機。
  4. 前記サポートは、前記回転部材の軸方向に延在する第一板部と、前記回転部材の軸方向における端面と対向する第二板部と、を有し、
    前記第一検出部は、前記第一板部に固定されており、
    前記第二検出部は、前記第二板部に固定されている、
    請求項3に記載の作業機。
  5. 前記サポートの上側開口部を覆うカバー部材を、更に備え、
    前記サポートの下側開口部は、前記アクチュエータの表面と対向している、請求項4に記載の作業機。
  6. 前記第一検出部は、近接センサであり、
    前記第二検出部は、ポテンショメータである、
    請求項3に記載の作業機。
  7. 前記第一検出部は、複数の前記近接センサを有し、複数の前記近接センサの検出値の組み合わせに基づいて、前記第一ピン及び前記第二ピンの位置を検出する、請求項6に記載の作業機。
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