JP7423336B2 - 多条ねじ継手、継手付き鋼管、構造体、構造体の施工方法、多条ねじ継手の設計方法及び製造方法 - Google Patents
多条ねじ継手、継手付き鋼管、構造体、構造体の施工方法、多条ねじ継手の設計方法及び製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7423336B2 JP7423336B2 JP2020017620A JP2020017620A JP7423336B2 JP 7423336 B2 JP7423336 B2 JP 7423336B2 JP 2020017620 A JP2020017620 A JP 2020017620A JP 2020017620 A JP2020017620 A JP 2020017620A JP 7423336 B2 JP7423336 B2 JP 7423336B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thread
- threads
- pipe
- joint
- fitting
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 title claims description 93
- 239000010959 steel Substances 0.000 title claims description 93
- 238000000034 method Methods 0.000 title claims description 32
- 238000010276 construction Methods 0.000 title claims description 12
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 title claims description 9
- 230000005484 gravity Effects 0.000 claims description 31
- 230000013011 mating Effects 0.000 description 25
- 239000011295 pitch Substances 0.000 description 20
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 16
- 238000005520 cutting process Methods 0.000 description 3
- 238000003466 welding Methods 0.000 description 3
- 230000006978 adaptation Effects 0.000 description 2
- 238000005304 joining Methods 0.000 description 2
- 239000004568 cement Substances 0.000 description 1
- 230000007547 defect Effects 0.000 description 1
- 238000009527 percussion Methods 0.000 description 1
- 230000000452 restraining effect Effects 0.000 description 1
- 239000002689 soil Substances 0.000 description 1
- 238000011179 visual inspection Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Piles And Underground Anchors (AREA)
Description
なお、上記連結継手は鋼管の外周に180度間隔で同じものが設置されているので、位置合わせマークの位置から180度回転した位置から嵌合を開始しても、嵌合完了時に上下の連結継手位置を一致させることができる。すなわち、上記のような場合には、正しい嵌合開始位置は180度間隔で2箇所存在する。
この場合、嵌合完了したものを、再度逆回転して嵌合を外して、嵌合位置合わせを行って再度嵌合することになり、工事の進行を遅らす原因やねじ部の傷つきによる嵌合不良の原因となる。
(1-1)形状の異なる2種類以上のねじを備え、各種類のねじが偶数条であること。
(1-2)全てのねじ山及びねじ底は、ピッチが同じであること。
(1-3)同一種類同士のねじであって隣り合うもの同士の位置を直線で結んで形成される直線又は多角形が、直線は管の中心を通ること、多角形はその重心が管の中心と一致すること、という条件を全ての直線及び多角形が満たすこと。ただし、形成される図形が全て正多角形であるものを除く。
(7-1)形状の異なる2種類以上のねじによって構成し、各種類のねじを偶数条とすること。
(7-2)全てのねじ山及びねじ底は、ピッチを同じに設定すること。
(7-3)同一種類同士のねじであって隣り合うもの同士の位置を直線で結んで形成される直線又は多角形が、直線は管の中心を通ること、多角形はその重心が管の中心と一致すること、という条件を全ての直線及び多角形が満たすこと。ただし、形成される図形が全て正多角形であるものを除く。
(8-1)形状の異なる2種類以上のねじを形成し、各種類のねじが偶数条であること。
(8-2)全てのねじ山及びねじ底は、ピッチを同じに形成すること。
(8-3)同一種類同士のねじであって隣り合うもの同士の位置を直線で結んで形成される直線又は多角形が、直線は管の中心を通ること、多角形はその重心が管の中心と一致すること、という条件を全ての直線及び多角形が満たすこと。ただし、形成される図形が全て正多角形であるものを除く。
また、嵌合可能な位置が180度間隔で2箇所あるので、一方の嵌合開始位置から嵌合しようとした際に、例えば、切削精度の不良等で嵌合抵抗力が高い場合などに、180度回転させて他方の嵌合開始位置からも嵌合を行うことができるので、作業性がよい。
形状の異なる2種類以上のねじを備え、各種類のねじが偶数条であること(要件1)。
全てのねじ山及びねじ底は、ピッチが同じであること(要件2)。
同一種類同士のねじであって隣り合うもの同士の位置を直線で結んで形成される直線又は多角形が、直線は管の中心を通ること、多角形はその重心が管の中心と一致すること、という条件を全ての直線及び多角形が満たすこと。ただし、形成される図形が全て正多角形であるものを除く(要件3)。
図1、図2は上記要件を満たす多条ねじ継手1の一例である。以下に多条ねじ継手1の各構成を詳細に説明する。
鋼管3、9は、杭を構成するものであり、図中上側の鋼管3が上杭を、下側の鋼管9が下杭を構成する。
本実施の形態では、上側の鋼管3に雄ねじ5を有する内側継手管7が溶接により固定され、下側の鋼管9に雌ねじ11を有する外側継手管13が溶接により固定されている。
もっとも、内側継手管7を下側の鋼管9に固定し、外側継手管13を上側の鋼管3に固定するようにしてもよい。
内側継手管7は、4条以上の偶数条の多条ねじからなる雄ねじ5が形成されている。また、外側継手管13は、内側継手管7と同じ条数の4条以上の偶数条の多条ねじからなる雌ねじ11が形成されている。
そして、内側継手管7及び外側継手管13が備える多条ねじは、ねじ山5a、11a及びこれに対応するねじ底11b、5b(種類A)と、ねじ山5as、11as及びこれに対応するねじ底11bs、5bs(種類B)(斜線で示した部分)の、それぞれ形状の異なる2種類のねじを有しており、種類A、種類Bのねじはそれぞれ偶数条形成されている(要件1)。なお、図1は多条ねじ継手1を側面視した図であり、雄ねじ5及び雌ねじ11においても、一側面から見える部分のみ図示している。
また、全てのねじ山及びねじ底はピッチが同じに設定されている(要件2)。
この点について、図3に示す8条ねじを例にあげて、具体的に説明する。
さらに、同一種類の中で隣り合うもの同士を直線で結び(黒丸印を結ぶ直線を実線、星印を結ぶ直線を破線で示す)、該直線によって多角形が形成される場合にはその重心を図中に示す(多角形の重心17)。後述する図6~図12も同様に図示する。
図4は、形状の異なる2種類のねじの一例として、ねじ山5a、11a及びこれに対応するねじ底11b、5b(種類A)と、ねじ山5as、11as及びこれに対応するねじ底11bs、5bs(種類B)の高さが異なるものを示している。
図4(a)は、種類Aのねじ山5a、11a及びねじ底11b、5bが適切に嵌合している状態であり、一例として、この適切に嵌合する雌ねじ11のねじ山11aの高さhは4.0mmで、雄ねじ5のねじ底5bとの間の径方向のクリアランスc1は0.5mmとする。
また、図4(b)は、種類Bのねじ山5as、11as、ねじ底11b、5bsが適切に嵌合している状態であり、一例として、雌ねじ11のねじ山11asの高さHは2.0mmで、雄ねじ5のねじ底5bsとの間のクリアランスC1は0.5mmとする。
1条ねじの場合には、ねじピッチは、1回転したときにねじが進む距離を意味するが、多条ねじにおいては、ねじの条数によって1回転したときの進む距離が異なることから、一定の距離としてのねじピッチを定義できないので、上記のように定義している。
次に、各要件が要求される理由を要件ごとに詳しく説明する。
要件1「形状の異なる2種類以上のねじを備え、各種類のねじが偶数条であること」が要求される理由は以下のとおりである。
まず、異なる形状のねじを2種類以上備えるのは、図3で説明したように、誤った嵌合開始位置では異なる形状のねじ同士が相対して嵌合を開始できないようにするためである。異なる形状のねじが嵌合できないことについては、図4、図5で説明したとおりであるので説明を省略する。
図6に示した例は、「各種類のねじが偶数条であること」という条件を満たさないものであり、本発明に不適合なものである。図中には雄ねじ5のみを図示し、同形状である雌ねじ11を省略している(以下、図7~図12も同様)。本例は、種類A(黒丸印)、種類B(星印)の2種類のねじ形状を有する6条ねじであり、種類A、B共に、3条ずつ形成されている。全てのねじ山及びねじ底は、ピッチが同じである(要件2、以下、図7~図12も同様とし、説明を省略する)、黒丸印及び星印をそれぞれ直線で結んで形成される三角形の重心(多角形の重心17)は、いずれも管の中心15と一致している(要件3)。
本例に限らず、同一種類のねじの条数が奇数であると、180度対称に配置することができないので、各種類のねじは偶数条とする必要がある。
また、各種類のねじが偶数条であると、必然的に多条ねじ全体の条数は4条以上の偶数条となるので、本発明は4条以上の偶数条である多条ねじ継手に適用可能なものである。
次に、要件2「全てのねじ山及びねじ底は、ピッチが同じであること」が要求される理由は以下のとおりである。
本実施の形態における「ピッチ」は、図4で説明した「ねじピッチP」のことであり、前述したように「ねじピッチP」とは、ある1条における雄ねじ5のねじ底の端から次の1条の雄ねじ5のねじ底の始まる位置までの軸方向の距離、あるいは、ある1条の雌ねじ11のねじ山の端から次の1条のねじ山の始まる位置までの軸方向の距離である。
このようなピッチが同じであることは、多条ねじの雄ねじと雌ねじが嵌合するために必要な条件であり、多条ねじに一般的に求められる要件であるため説明を省略する。
次に、要件3「同一種類同士のねじであって隣り合うもの同士の位置を直線で結んで形成される直線又は多角形が、直線は管の中心を通ること、多角形はその重心が管の中心と一致すること、という条件を全ての直線及び多角形が満たすこと。ただし、形成される図形が全て正多角形であるものを除く」が要求される理由について説明する。
要件3は、要件1と同様に、正しい嵌合開始位置から180度回転させた位置での嵌合を可能とするための要件である。これについて、形成される図形が(i)直線のみ、(ii)直線及び多角形、(iii)多角形のみの3パターンに分けて、要件3を満たすものと満たさないものをそれぞれ例示しながら説明する。なお、以下に示す例はすべて要件1と要件2を満たすものである。
まず、直線のみが形成される例、すなわち、各種類のねじが2条ずつ形成されている例を図7に示す。図7(a)及び図7(b)は共に、種類A(黒丸印)、種類B(星印)の2種類のねじが2条ずつ形成されている4条ねじである。
図7(a)は、全ての直線が管の中心15を通っており、要件3を満たすものである。4条ねじにおいては、ねじの位置が一致する箇所は回転角が0度、90度、180度、270度の4箇所存在するが、そのうち図7(a)に示す例において、全ての条でねじ形状が一致するのは0度と180度の2箇所のみである。これは、2条を結んだ直線が管の中心15を通るとき、その2条が180度対称の関係にあるからである。
図7(a)のように、全ての種類の直線が管の中心15を通れば、すなわち、全ての種類で180度対称の性質を持っているので、180度回転した時に全ての条で形状が一致し、嵌合が可能となる。
次に、直線及び多角形が形成される例について説明する。図3(b)~(d)に示した例がその一例であるので、図3を用いて説明する。
図3(b)~(d)は、前述したとおり、種類Aのねじが6条、種類Bのねじが2条形成された8条ねじである。黒丸印(種類A)を直線で結んで形成される六角形の重心(多角形の重心17)は管の中心15と一致している。また、星印(種類B)を結ぶ直線は管の中心15を通っており、図3(b)~(d)は要件3を満たすものである。
また、180度対称である図形は、その対称点(回転の中心)が重心と一致する性質をもつことから、黒丸印(種類A)を直線で結んで形成された六角形も180度対称の図形といえる。したがって、図3(b)~(d)に示す例は、種類A、Bどちらも180度対称の性質を持っているので、180度回転した時に全ての条でねじ形状が一致し、嵌合が可能となる。
図8に示した例は、図3(b)~(d)と同様に、種類Aのねじが6条、種類Bのねじが2条形成された8条ねじであるが、いずれも直線が管の中心15を通らず、多角形の重心17は管の中心15と一致していない。したがって、いずれの種類も180度対称の関係になく、嵌合可能な位置は正しい嵌合開始位置の1箇所のみであり、本発明に不適合なものである。
次に、多角形のみが形成される例を図9、図10に示す。
図9、図10に示した例はいずれも、種類A(黒丸印)、種類B(星印)の2種類のねじが4条ずつ形成されている8条ねじである。
図9(a)は、実線の長方形(種類A)と破線の長方形(種類B)のどちらの重心(多角形の重心17)も管の中心15と一致しており、要件3を満たすものである。
上述したように、種類A、Bは、共に180度対称の性質を持っているので、180度回転した時に全ての条で形状が一致し、嵌合が可能となる。
図9(b)に示した例は、180度対称の性質を持っているが、さらに、90度または270度回転したときにも、全ての条でねじ形状が一致するものである。すなわち、360度のうち嵌合可能な回転位置が4箇所存在することとなり、正しい嵌合開始位置と180度回転させた位置の2箇所でのみ嵌合可能とする本発明の目的を達成しない。これは、正方形に限らず、他の正多角形においても同様である。
もっとも、多条ねじを構成するねじのねじ形状のうち、直線で結んで形成される図形が直線又は正多角形でない多角形を1種類でも含んでいれば、要件3を満たすことができる。
図10に示した例は、いずれも図9と同様に、種類Aのねじが4条、種類Bねじが4条形成された8条ねじであるが、ふたつの四角形の重心(多角形の重心17)がどちらも管の中心15と一致していない。したがって、種類A、B共に180度対称の性質を持っておらず、嵌合可能な位置は正しい嵌合開始位置の1箇所のみとなり、本発明には不適合である。
上述したように、図11(a)及び図11(b)はどちらも本発明の要件を満たす適合例であり、180度回転した時にも全ての条で形状が一致して嵌合が可能である。
他の態様1は、種類Cのねじ山5ass、11ass及びこれに対応するねじ底11bss、5bssが、種類Aのねじ山5a、11a及びねじ底11b、5bと、ねじピッチは同じであり、ねじ幅が異なるものである。これについて図13、図14に基づいて説明する。
図13(a)は、種類Aのねじ山5a、11a、ねじ底11b、5bを示しており、適切に嵌合している状態である。一例として、この適切に嵌合する雌ねじ11のねじ幅wは3.4mmで、雄ねじ5のねじ底5bとの間の軸方向のクリアランスc2は0.5mmとする。
また、図13(b)は、種類Cのねじ山5ass、11ass、ねじ底11bss、5bssを示しており、適切に嵌合している状態である。一例として、この種類Cの雌ねじ11のねじ幅Wは2.4mmで、雄ねじ5のねじ底5bsとの間の軸方向のクリアランスC2は0.7mmとする。
なお、ねじピッチPは種類A、C共に10mmである。
しかし、種類Aのねじと種類Cのねじが嵌合しようとすると、図14に示すように、種類Cである雄ねじ5のクリアランスC2を含めて3.1mm(W+C2)のねじ底5bssのところに、種類Aの雌ねじ11であるねじ幅wが3.4mmのねじ山11aが位置することになり、干渉して内側継手管7と外側継手管13の嵌合を開始することができない。
他の態様2は、種類Dのねじ山5asss、11asss及びこれに対応するねじ底11bsss、5bsssは、種類Aのねじ山5a、11a及びねじ底11b、5bと、ピッチは同じであり、ねじ角度が異なるものである。これについて図15、図16に基づいて説明する。なお、ねじ角度が異なるとは、ねじ山における両側のフランク角が異なる場合、片側のフランク角が異なる場合の両方を含む意味である。
なお、ねじピッチPは種類A、D共に10mmである。
しかし、種類Aのねじと種類Dのねじが嵌合しようとすると、図16に示すように、種類Dの雄ねじ5のねじ底5bsssのところに、種類Aの雌ねじ11のねじ山11aが位置すると、フランク角の違いから、両者が干渉して嵌合することができず、内側継手管7と外側継手管13を嵌合させることができない。
また、本発明におけるねじ形状の変更は、切削刃や切削プログラムの変更により、従来の切削工程を大幅に増やすことなく製作することができるので、本発明は低コストでねじの誤嵌合を防止できるものであると言える。
なお、大径で上部から手前側を覗かなければ外側継手管13側の嵌合位置を確認できないような場合には、外側継手管13のねじ山を他と異なるようにすることで上部から目視的な嵌合位置の判別がしやすくなる。
しかしながら、本発明の多条ねじ継手は構造体を構成する鋼管の端部に取り付けられるものであり、荷重が作用した際に、軸方向で全てのねじ山が均等に当接して荷重伝達できるのがより好ましい。
そのため、種類C及び種類Dのねじ山とこれに対応するねじ底の軸方向クリアランス(隙間)C2と、種類Aのねじ山とこれに対応するねじ底の継手軸方向隙間c2が同じであることがより好ましい。これは、ひとつの多条ねじに異なるねじ形状が3種類以上ある場合にも同様に、全てのねじ山とねじ底の継手軸方向隙間が同じに設定されているのが好ましい。
なお、上記の実施の形態では、鋼管は、管軸方向と直交する断面形状が円である円筒形のもので説明をしたが、これに限定されない。例えば、管軸方向と直交する断面形状が矩形である角形鋼管も本発明の鋼管に含まれる。
これら構造体を形成するに際して、連結対象となる一方の継手付き鋼管の回転を拘束した状態で、他方の継手付き鋼管の多条ねじ継手を前記一方の継手付き鋼管の多条ねじ継手に位置合わせして回転嵌合するようにすればよい。
例えば、構造体が鋼管杭又は鋼管矢板の場合には、一方の継手付き鋼管を先に地中に打設して、他方の継手付き鋼管を接合し、さらに打設することを繰り返せばよい。
また例えば、構造体が鋼管矢板壁の場合には、一方の連結継手を備える継手付き鋼管を、既に地中にある別の継手付き鋼管の隣に連結継手で接続しながら、先ず地中に打設して、他方の継手付き鋼管を接合し、連結継手の位置を合わせてから、さらに打設することを繰り返せばよい。
このとき、継手付き鋼管を地中に打設する方法については特に限定されず、中堀り杭工法、鋼管ソイルセメント杭工法、回転杭工法、振動工法、打撃工法等のいずれの工法も適用できる。
鋼管の端部に取り付けられ、雄ねじを有する内側継手管と雌ねじを有する外側継手管からなり、前記内側継手管及び前記外側継手管のねじが、4条以上の偶数条の多条ねじである多条ねじ継手の設計方法であって、
前記多条ねじを構成するねじが、以下に規定する要件を満たすように設計する。
形状の異なる2種類以上のねじによって構成し、各種類のねじを偶数条とすること(要件4、先の要件1に相当する)。
全てのねじ山及びねじ底は、ピッチを同じに設定すること(要件5、先の要件2に相当する)。
同一種類同士のねじであって隣り合うもの同士の位置を直線で結んで形成される直線又は多角形が、直線は管の中心を通ること、多角形はその重心が管の中心と一致すること、という条件を全ての直線及び多角形が満たすこと。ただし、形成される図形が全て正多角形であるものを除く(要件6、先の要件3に相当する)。
鋼管の端部に取り付けられ、雄ねじを有する内側継手管と雌ねじを有する外側継手管からなり、前記内側継手管及び前記外側継手管のねじが、4条以上の偶数条の多条ねじである多条ねじ継手の製造方法であって、
前記多条ねじを構成するねじが、以下に規定する要件を満たす。
形状の異なる2種類以上のねじを形成し、各種類のねじが偶数条であること(要件7、先の要件1に相当する)。
全てのねじ山及びねじ底は、ピッチを同じに形成すること(要件8、先の要件2に相当する)。
同一種類同士のねじであって隣り合うもの同士の位置を直線で結んで形成される直線又は多角形が、直線は管の中心を通ること、多角形はその重心が管の中心と一致すること、という条件を全ての直線及び多角形が満たすこと。ただし、形成される図形が全て正多角形であるものを除く(要件9、先の要件3に相当する)。
3 上側の鋼管
5 雄ねじ
5a ねじ山(種類A)
5b ねじ底(種類A)
5as ねじ山(種類B)
5bs ねじ底(種類B)
5ass ねじ山(種類C)
5bss ねじ底(種類C)
5asss ねじ山(種類D)
5bsss ねじ底(種類D)
7 内側継手管
9 下側の鋼管
11 雌ねじ
11a ねじ山(種類A)
11b ねじ底(種類A)
11as ねじ山(種類B)
11bs ねじ底(種類B)
11ass ねじ山(種類C)
11bss ねじ底(種類C)
11asss ねじ山(種類D)
11bsss ねじ底(種類D)
13 外側継手管
15 管の中心
17 多角形の重心
Claims (8)
- 鋼管の端部に取り付けられ、雄ねじを有する内側継手管と雌ねじを有する外側継手管からなり、前記内側継手管及び前記外側継手管のねじが、4条以上の偶数条の多条ねじである多条ねじ継手であって、
前記多条ねじを構成するねじが、以下に規定する要件を満たすことを特徴とする多条ねじ継手。
(1)形状の異なる2種類以上のねじを備え、各種類のねじが偶数条であること。
(1-1)形状が異なるねじの嵌合開始位置が相対したときには嵌合を開始できず、形状が同じねじの嵌合開始位置が相対したときには嵌合を開始できること。
(2)全てのねじ山及びねじ底は、ピッチが同じであること。
(3)同一種類同士のねじであって隣り合うもの同士の位置を直線で結んで形成される直線又は多角形が、直線は管の中心を通ること、多角形はその重心が管の中心と一致すること、という条件を全ての直線及び多角形が満たすこと。ただし、形成される図形が全て正多角形であるものを除く。 - 全てのねじ山とねじ底の継手軸方向隙間が同じに設定されていることを特徴とする請求項1に記載の多条ねじ継手。
- 形状の違いは、ねじ山及びこれに対応するねじ底の高さ、幅、角度のいずれか又は複数が異なることであることを特徴とする請求項1又は2に記載の多条ねじ継手。
- 請求項1乃至3のいずれかに記載の多条ねじ継手における内側継手管と外側継手管を、一端と他端に取り付けてなることを特徴とする継手付き鋼管。
- 請求項1乃至3のいずれかに記載の多条ねじ継手と、前記多条ねじ継手で連結された複数の鋼管とを備えることを特徴とする構造体。
- 請求項5に記載の構造体の施工方法であって、連結対象となる継手付き鋼管の一方の回転を拘束した状態で、他方の継手付き鋼管の多条ねじ継手を前記一方の継手付き鋼管の多条ねじ継手に位置合わせして回転嵌合することを特徴とする構造体の施工方法。
- 鋼管の端部に取り付けられ、雄ねじを有する内側継手管と雌ねじを有する外側継手管からなり、前記内側継手管及び前記外側継手管のねじが、4条以上の偶数条の多条ねじである多条ねじ継手の設計方法であって、
前記多条ねじを構成するねじが、以下に規定する要件を満たすように設計することを特徴とする多条ねじ継手の設計方法。
(4)形状の異なる2種類以上のねじによって構成し、各種類のねじを偶数条とすること。
(4-1)形状が異なるねじの嵌合開始位置が相対したときには嵌合を開始できず、形状が同じねじの嵌合開始位置が相対したときには嵌合を開始できること。
(5)全てのねじ山及びねじ底は、ピッチを同じに設定すること。
(6)同一種類同士のねじであって隣り合うもの同士の位置を直線で結んで形成される直線又は多角形が、直線は管の中心を通ること、多角形はその重心が管の中心と一致すること、という条件を全ての直線及び多角形が満たすこと。ただし、形成される図形が全て正多角形であるものを除く。 - 鋼管の端部に取り付けられ、雄ねじを有する内側継手管と雌ねじを有する外側継手管からなり、前記内側継手管及び前記外側継手管のねじが、4条以上の偶数条の多条ねじである多条ねじ継手の製造方法であって、
前記多条ねじを構成するねじが、以下に規定する要件を満たすことを特徴とする多条ねじ継手の製造方法。
(7)形状の異なる2種類以上のねじを形成し、各種類のねじが偶数条であること。
(7-1)形状が異なるねじの嵌合開始位置が相対したときには嵌合を開始できず、形状が同じねじの嵌合開始位置が相対したときには嵌合を開始できること。
(8)全てのねじ山及びねじ底は、ピッチを同じに形成すること。
(9)同一種類同士のねじであって隣り合うもの同士の位置を直線で結んで形成される直線又は多角形が、直線は管の中心を通ること、多角形はその重心が管の中心と一致すること、という条件を全ての直線及び多角形が満たすこと。ただし、形成される図形が全て正多角形であるものを除く。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020017620A JP7423336B2 (ja) | 2020-02-05 | 2020-02-05 | 多条ねじ継手、継手付き鋼管、構造体、構造体の施工方法、多条ねじ継手の設計方法及び製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020017620A JP7423336B2 (ja) | 2020-02-05 | 2020-02-05 | 多条ねじ継手、継手付き鋼管、構造体、構造体の施工方法、多条ねじ継手の設計方法及び製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021123934A JP2021123934A (ja) | 2021-08-30 |
JP7423336B2 true JP7423336B2 (ja) | 2024-01-29 |
Family
ID=77458419
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020017620A Active JP7423336B2 (ja) | 2020-02-05 | 2020-02-05 | 多条ねじ継手、継手付き鋼管、構造体、構造体の施工方法、多条ねじ継手の設計方法及び製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7423336B2 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018172861A (ja) | 2017-03-31 | 2018-11-08 | Jfeスチール株式会社 | 構造体鋼管用平行ねじ継手 |
JP2019132117A (ja) | 2018-01-26 | 2019-08-08 | Jfeスチール株式会社 | 鋼管のねじ継手 |
JP2021113391A (ja) | 2020-01-16 | 2021-08-05 | Jfeスチール株式会社 | 多条ねじ継手、継手付き鋼管、構造体、構造体の施工方法、多条ねじ継手の設計方法及び製造方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3756652B2 (ja) * | 1998-01-08 | 2006-03-15 | 新日本製鐵株式会社 | 管継手 |
-
2020
- 2020-02-05 JP JP2020017620A patent/JP7423336B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018172861A (ja) | 2017-03-31 | 2018-11-08 | Jfeスチール株式会社 | 構造体鋼管用平行ねじ継手 |
JP2019132117A (ja) | 2018-01-26 | 2019-08-08 | Jfeスチール株式会社 | 鋼管のねじ継手 |
JP2021113391A (ja) | 2020-01-16 | 2021-08-05 | Jfeスチール株式会社 | 多条ねじ継手、継手付き鋼管、構造体、構造体の施工方法、多条ねじ継手の設計方法及び製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2021123934A (ja) | 2021-08-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2924169B1 (en) | Joint structure of steel-pipe pile, and steel-pipe pile | |
JP6996543B2 (ja) | 多条ねじ継手、継手付き鋼管、構造体、構造体の施工方法、多条ねじ継手の設計方法及び製造方法 | |
US20050285399A1 (en) | Tubular connection with slotted threads | |
JP3747594B2 (ja) | 鋼管杭の接合継手 | |
EP3527739A1 (en) | Screw-type rebar joint structure of deformed rebar and manufacturing method thereof | |
JP7111117B2 (ja) | 多条ねじ継手、継手付き鋼管、構造体、構造体の施工方法、多条ねじ継手の設計方法及び製造方法 | |
JP7423336B2 (ja) | 多条ねじ継手、継手付き鋼管、構造体、構造体の施工方法、多条ねじ継手の設計方法及び製造方法 | |
TWI589753B (zh) | No welded joints pile | |
CN109563813A (zh) | 用于连接塔部段的连接元件、塔部段、塔、风能设备以及用于制造塔部段和用于连接塔部段的方法 | |
JP6816795B2 (ja) | 多条ねじ継手 | |
JP2017115368A (ja) | 鋼管杭 | |
JPH09158177A (ja) | 杭の継手構造 | |
JP5836865B2 (ja) | 鋼管杭と杭頭との継手構造、及び、この継手構造を用いたコンクリート基礎の施工方法 | |
JP5749228B2 (ja) | 小規模建物用の鋼管杭及びその施工方法 | |
JP6822462B2 (ja) | 鋼管のねじ継手 | |
JP6709638B2 (ja) | 鋼管構造体における鋼管と継手との溶接方法 | |
JP2006265853A (ja) | スクリュー翼付きコンクリート杭 | |
JP6567981B2 (ja) | 鋼管井筒構造の橋脚及びハーフプレキャストコンクリート構造の橋脚 | |
JP4751207B2 (ja) | 円形鋼管柱とh形断面鋼梁の接続構造及び当該接続構造を用いた橋脚 | |
JP7227771B2 (ja) | 連結装置 | |
CN215484106U (zh) | 全灌浆套筒 | |
JP5225195B2 (ja) | 複数部材の接合構造 | |
RU37113U1 (ru) | Шпунтовая стенка (варианты) | |
JP7228295B1 (ja) | 鉄筋用継手 | |
CN211898323U (zh) | 连接件及使用该连接件的钢管桩 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210922 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220624 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220705 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20221122 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230210 |
|
C60 | Trial request (containing other claim documents, opposition documents) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60 Effective date: 20230210 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20230220 |
|
C21 | Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21 Effective date: 20230221 |
|
A912 | Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912 Effective date: 20230303 |
|
C211 | Notice of termination of reconsideration by examiners before appeal proceedings |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C211 Effective date: 20230314 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20240117 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7423336 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |