JP7423199B2 - 発泡部材、泡吐出ディスペンサー、及び泡吐出容器 - Google Patents

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Description

本発明は、液剤と気体とを混合した混合液剤を泡化させる発泡部材、発泡部材を有する泡吐出ディスペンサー、及び発泡部材を有する泡吐出容器に関する。
泡吐出容器において、一般的に、液体用シリンダの内部から供給された液体と空気用シリンダの内部から供給された空気とを混合させ、この混合流体が発泡手段を通過することで発泡させるように、発泡手段をメッシュで形成することが知られている(例えば、特許文献1)。
また、発泡部材を、ウレタンフォームなどの単一の多孔体発泡体で構成する特許文献2や、不織布で構成する特許文献3が知られている。
特開2012-157822号公報 特許第4729569号公報 特開2015-227183号公報
しかし、特許文献1~3に示すメッシュ、ウレタンフォーム、不織布等のいずれを発泡部材に用いる場合でも、泡吐出容器を、高温多湿の環境下に長時間放置すると、発泡部材上で液剤が固化することで、発泡部材に目詰まりが発生するおそれがあった。
そこで、本発明は上記事情に鑑み、泡吐出容器を長時間放置しても、目詰まりの発生を抑制しつつ、異素材を用いなくても、水っぽくない、立体的な泡を形成できる、発泡部材の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様では、
泡吐出容器に装着され、液剤と気体とを混合させた混合液剤を泡化させる発泡部材であって、
前記混合液剤の流速を高める複数の貫通孔と、
流速が高まった前記混合液剤を衝突させることで、乱流を形成して前記混合液剤を泡立てる衝突部と、
前記泡吐出容器に備えられる前記混合液剤が内部を流動する流動管の内周面と連続して、流路を形成する筒部と、を有しており、
前記複数の貫通孔は、前記筒部の内周側において、軸方向に延伸するように、孔空き柱部に形成されており、
前記衝突部は、前記筒部内の内周側において、前記孔空き柱部と非接触で、前記筒部の内周付近の少なくとも一部には間隙が形成されるように外縁が位置し、前記筒部の径方向の中央部を含んで構成されている衝突板であり、
前記複数の貫通孔の各孔は円形の孔であり、前記各孔の直径は、0.6mm~2.5mmであり、
当該発泡部材はすべて樹脂で形成されている
発泡部材、を提供する。
一態様によれば、発泡部材は、泡吐出容器を長時間放置しても、目詰まりの発生を抑制し、水っぽくない、立体的な泡を形成できる。
本発明の一実施形態に係る泡吐出容器の全体断面図。 第1実施形態の発泡部品の拡大図と断面図。 (a)本発明の発泡部材を設けない場合の流路の断面図、(b)比較例の発泡部材の斜視断面図、(c)本発明の発泡部材の斜視断面図。 (a)本発明の発泡部材を設けない場合の泡状態を示す図、(b)比較例の発泡部材に対応する泡状態を示す図、(c)本発明の発泡部材の泡状態を示す図。 本発明の発泡部材に流れる、液体の速さ及び液体の流れを示すシミュレーション図。 本発明の発泡部材における条件を変更した場合の各部位のサイズを示す表。 衝突板と孔空き柱との距離を変更した場合の構成例と泡状態を示す図。 孔空き柱における孔のサイズを変更した場合の構成例と泡状態を示す図。 孔空き柱の高さを変更した場合の構成例と泡状態を示す図。 衝突板の外縁と内周面との隙間幅を変更した場合の構成例と泡状態を示す図。 本発明の発泡部材を分割体で構成する第2実施形態を示す図。 本発明の発泡部材をヒンジを介して折り畳み可能にする第3実施形態を示す図。 本発明の発泡部材の一部をヘッド側に設ける第4実施形態を示す図。 第4実施形態の発泡部材を構成するヘッド部と筒状部材をそれぞれ示す図。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は適宜に省略する。
<泡吐出容器の構成>
まず、本発明の泡吐出容器の全体構成について図1を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る泡吐出容器1の全体図である。
図1に示すように、泡吐出容器1は、液剤Lを常圧で貯留する容器本体900と、容器本体900に対して着脱可能に装着されるキャップ部である泡吐出ディスペンサー100と、を備えて構成されている。
容器本体(ボトル部)900は、液体の液剤Lを貯留する。容器本体900は、胴部91と、肩部92と、口部93と、底部94と、を有している。底部94は、胴部91との下端を閉塞しており、胴部91と底部94とが液体の収容部となる。肩部92は、胴部91の上端に連接されている。口部93は、肩部92の内側端に連接され、胴部91よりも径が小さい円筒状形状であり、口部93の上面は開口している。
なお、図1に示す容器本体900の胴部形状は、胴部91が円筒状である例を示しているが、胴部91の形状は、口部93が略円筒状であれば、胴部は、角筒状や、円錐状、ひょうたん型、卵型等、どのような形状であってもよい。
泡吐出ディスペンサー100は、液剤Lを貯留する容器本体900に装着して用いられる。ポンプ機能を有する泡吐出ディスペンサー100が、容器本体900に装着されることで、泡吐出容器1は、プッシュ式のポンプ容器として機能する。
詳しくは、泡吐出ディスペンサー100は、ポンプ機能を有する送出機構10と、気液混合部20と、泡流路である噴射部材30と、発泡部材40(図2参照)と、吐出口51を含むヘッド部50と、ネジキャップ部60とを備えている。
泡吐出ディスペンサー100では、送出機構10によって、容器本体900から吐出口51に向けて液体の液剤Lを送り出し、気液混合部20において液剤Lと気体とが混合して、粗く泡化した混合液剤Mとなる。そして、送出機構10の送り出し力により、気液混合部20にて気体と混合した混合液剤Mを、噴射部材30内を通過させて、ヘッド部50の吐出口51に向けて流動する。即ち、噴射部材30は、液剤と気体とが一緒になった混合液剤を噴射させる。この際、発泡部材40は、噴射部材30の下流で、混合液剤Mをきめ細かく均一に泡化させる。さらに、送出機構10の送り出し力により、泡化した液剤Fを、ヘッド部50内部で流動させて、吐出口51から泡化した液剤Fを吐出する。
送出機構10には、液剤及び気体のポンプ機能が含まれており、ヘッド部50が押下されることにより、容器本体900から吐出口51(流通路)に向けて液体の液剤Lを吸い込んで、送り出す。この送り出し期間中に、泡吐出ディスペンサー100において、液剤を泡化し、泡化した液剤を吐出する。
なお、本明細書において、容器本体900に貯留されている非泡状の液体状の液剤をL、気液混合後の液剤をM、泡流路後の泡状の液剤F(泡)と呼称し、それぞれ区別して記載する。
泡吐出ディスペンサー100の上方に設けられるヘッド部50は、吐出口51が形成されている吐出ノズル52と、操作受部53と、流動管54と、外筒55とを有する。操作受部53は、ヘッド部50の上面であって、使用者が泡を吐出させる際に、接触して押下操作を受け付ける。流動管54及び外筒55は、操作受部53から垂下して、上下方向に延伸している円筒状(円管状)の部材である。本構成では、内筒である流動管54の方が、外筒55よりも下方向に長く延伸している。
また、流動管54の内周面には、筒状の泡流路である噴射部材30が設けられている。噴射部材30は、軸方向が上下方向に延在している、上下で異なる形状を有する筒状形状である。噴射部材30は、上流側(下側)から外流側(上側)に向かって徐々に径が大きくなる拡径リング31と、その拡径リング31の下流端と連接され、該下流端よりも径の大きい大径リング32とで構成されている。噴射部材30の大径リング32の外周は、ヘッド部50の流動管54の内周面に嵌め込まれている。
また、ネジキャップ部60は、泡吐出ディスペンサー100において、容器本体90の口部93に装着される。詳しくは、ネジキャップ部60は、装着部61と、キャップ肩部62と、起立筒部63とを備えている。装着部61は、円筒形状であって、螺合等によって容器本体900の口部93に対して着脱可能に装着される。
また、泡吐出ディスペンサー100を組み立てる際に、ヘッド部50の流動管54と外筒55とが、ネジキャップ部60の起立筒部63を内側と外側から挟むように、ヘッド部50がネジキャップ部60に対して係合される。
さらに、泡吐出ディスペンサー100を容器本体900に取り付ける際に、ネジキャップ部60の装着部61が、容器本体900の口部93に装着されることにより、泡吐出ディスペンサー100の全体が口部93に装着されて、泡吐出ディスペンサー100によって容器本体900の開口が閉鎖される。
泡吐出ディスペンサー100は、ヘッド部50の押下操作に連動して作動する送出機構10によって、液剤ポンプ機能及び気体ポンプ機能を有している。
次に、送出機構10の詳細構成について説明する。泡吐出ディスペンサー100において、送出機構10は、シリンダ部110と、ピストンガイド120と、液ピストン130と、ポペット140と、気体ピストン150と、ボール弁160とを備えている。
シリンダ部110は、ネジキャップ部60に固定されており、一部に液体が注入され、他の部分に気体を一時的に貯留する。詳しくは、シリンダ部110はエアーシリンダ部111と、環状連結部113と、液シリンダ部114とを一体的に構成している。
エアーシリンダ部111は、ネジキャップ部60のキャップ肩部62の下面側に対して上端部が固定されており、上下方向に延伸している。泡吐出ディスペンサー100が容器本体900に対して閉塞状態を保つように、空気弁170の部分を除き、容器本体900の内部空間が密閉される。また、側壁状のエアーシリンダ部111には横穴112が形成されている。
液シリンダ部114は、容器本体900の液体の液剤Lを吸引する筒状の吸引ノズルであって、上下方向に延伸している。液シリンダ部114は、先端の小径部と、上側の大径部と、小径部と大径部とを連結する、径縮部115とで構成されている。径縮部115の内側テーパー面とポペット140のバルブ141とが接触・離間することで液の流入・停止を制御する。
環状連結部113は、シリンダ部110における内底部であって、エアーシリンダ部111の下端部と液シリンダ部114の上端部とを連結する部分である。液シリンダ部114は環状連結部113の内周縁から垂下している。
ピストンガイド120は、中央で上下方向に延伸している筒状部材であり、上端には、筒状起立部121及び環状起立部122が一体的に設けられている。また、ピストンガイド120の下端は、液シリンダ部114の上端付近の内周に位置している。さらに、ピストンガイド120の外周には、静置中に、気体ピストン150の内周壁152の下端と上面が接触するガイド突起123が設けられている。
ピストンガイド120の上端の筒状起立部121は、ヘッド部50の、流動管54の下端周辺に内嵌された状態で、流動管54に対して上下位置が固定される。
液ピストン130は、ピストンガイド120の内周側に挿入され、ピストンガイド120から下方に突出するように、ピストンガイド120の下端に固定されて設けられている。したがって、ヘッド部50、ピストンガイド120及び液ピストン130は、液シリンダ部114に対して、一体的に上下動する。液ピストン130の下端部と液シリンダ部114とは、密着して接触し気密性を常に確保している。
そして、ポペット140は、上下に延伸する棒状部材であって、液ピストン130を貫通した状態で、ピストンガイド120の内部から液シリンダ部114の内部に亘って挿通されている。ポペット140は、液ピストン130及びピストンガイド120に対して相対的に上下動可能であるとともに、液シリンダ部114に対しても相対的に上下動可能となっている。ポペット140の一端(下端)は、中心の軸部に比べ拡径したバルブ141であり、他端(上端)には、筒の外周側に径が広がった拡径部又は外周側へ突出する突起が設けられている。
また、ポペット140のバルブ141以外の軸部の略下半分を取り囲むように、上下方向に力を調整するコイルバネであるスプリング180が設けられている。
ここで、気体ピストン150は、ピストンガイド120の外周とエアーシリンダ部111の上端周辺の内壁との間に配置されている。気体ピストン150の外周端は広がったスライド外端壁151であり、エアーシリンダ部111に対して密着して接触しており、内周側の内周壁152は、ピストンガイド120に対して、相対的に上下動可能な遊挿状態で広がって外嵌されている。静置状態では、スライド外端壁151は、エアーシリンダ部111の横穴112を塞いでいる。また、気体ピストン150の内周壁152の近傍には、上部孔153が形成されている。
また、気体ピストン150の内周壁152の外側に、空気弁170が設けられている。静置時は、空気弁170の下面と、気体ピストン150の下面と、エアーシリンダ部111と環状連結部113で囲まれた空間に、気体が貯留されている。
そして、ピストンガイド120の上端の筒状起立部121の内周であって、環状起立部122の上側に、ボール弁160が設けられている。ボール弁160は、環状起立部122の上端を開閉する。泡吐出ディスペンサー100では、ヘッド部50に装着されている噴射部材30の下側の拡径リング31の外周面は、ピストンガイド120の上端の筒状起立部121の内側に嵌めこまれる。
ここで、気液混合部20は、例えば、ボール弁160の周辺であって、筒状起立部121に囲まれる内側空間である。
そして、気液混合部20にて気体と混合した液剤Mは、ヘッド部50に装着された噴射部材30及び噴射部材30の後段に設けられた発泡部材40を通過することで、さらにきめ細かく泡化される。
このように、液剤Lがピストンガイド120を通って、ヘッド部50の流動管54の内側流動する際に、噴射部材30及び発泡部材40によって泡化された液剤Fは、ヘッド部50の流動管54の上部の内周内を上方に流動した後、横方向に延伸する吐出ノズル52に沿って流動して吐出口51から吐出される。
<液体・気体の流れ>
ここで、液体、気体の流れの概略を説明する。
(静置状態)ヘッド部50が押下されずに待機している静置状態では、吸い上げられた液体状の液剤Lは、ピストンガイド120の環状起立部122の上端でボール弁160によってシールされ、保持されている。さらに空気弁170と気体ピストン150とは接触し、気密状態が保持されている。一方、ポペット140の下端のバルブ141の下端面は液シリンダ部114の径縮部115の内側テーパー面を開放している。
(押し下げ)ヘッド部50が押し下げられている期間では、ヘッド部50の下方向の作動と連動して、ピストンガイド120が押し下がり、ピストンガイド120の下端により、ポペット140が押し下げられることで、ポペット140の下端のバルブ141で液シリンダ部114の下端の径縮部115の内側テーパー面がシールされる。
また、ヘッド部50の押し下げにより、上部孔153は空気弁170に閉鎖されたまま、ガイド突起123の上面が、気体ピストン150の内周壁152の下端から離間することで、エアーシリンダ部111に貯留されていた気体が、ピストンガイド120の外周と内周壁152の内周との間へと押し出される。
押し出された空気はボール弁160付近の気液混合部20で液と混ざりあって混合液剤Mとなり、製泡される。その直後、液と空気の混合物が泡流路である噴射部材30の小径を通過し、ジェット噴射することで発泡部材40に当たり整泡され、泡Fとして吐出される。
(押し戻り)そして、押し下げ後は、ポペット140を取り囲むスプリング180の復元力により、ヘッド部50が上方に自動的に復帰する。この際、上方のボール弁160によるボールシールが閉じ、下端のポペット140によるポペットシールが開放することで液が吸い上げられる。
この押し戻りの際、エアーシリンダ部111の圧力低下に伴い、空気弁170が気体ピストン150から離間して開くことで、上部孔153を通って空気がエアーシリンダ部111内に供給される。
また、押し下げ及び押し戻りにおいて、ヘッド部50が静置状態から所定高さ(例えば、数mm)以上移動している期間は、スライド外端壁151がエアーシリンダ部111の横穴112を開放し、横穴112から容器本体900に空気が供給される。
なお、上記では、手動ポンプ式の送出機構10により、液剤と気体とを吸い上げて混合して押し出す例を説明したが、本発明の泡吐出容器は、この例に限らず、電動ポンプによって液剤Lと気体とをそれぞれ圧送し、これらを混合させて泡化し吐出する電動ディスペンサーであってもよい。あるいは、泡吐出容器は、容器本体が圧搾されることにより泡を吐出するように構成されるスクイズボトルであってもよい。
ここで、図1では、容器本体900及び泡吐出ディスペンサー100の構成の説明において、下方向を上流側、上方向を下流側として説明したが、これらの方向は、容器本体900及び泡吐出ディスペンサー100の製造時及び使用時における方向を制限するものではなく、泡吐出容器1は、下向きや横向きに配置して使用してもよい。
そして、発泡部材40において、筒部46の内側には、複数の貫通孔42が形成された孔空き柱部41と、衝突板(衝突部の一例)43とが設けられている。発泡部材40の詳細は、図2とともに後述する。
このような構成の泡吐出ディスペンサー100において、液剤Lがピストンガイド120を通って、ヘッド部50の流動管54の内側流動する際に、噴射部材30及びその下流の発泡部材40によって泡化された液剤Fは、ヘッド部50の流動管54の上部の内周内を上方に流動した後、横方向に延伸する吐出ノズル52に沿って流動して吐出口51から吐出される。
<第1実施形態の発泡部材(発泡部品)>
図2は、本発明の第1実施形態の発泡部材40の拡大透視図と断面図である。詳しくは、図2において(a)は発泡部材40周辺の拡大斜視図であり、(b)は発泡部材40の図2(a)のA面断面図であり、(c)は発泡部材40の図2(a)のB面断面図である。
発泡部品(泡発生パーツ)の一例である発泡部材40は、孔空き柱部41と、衝突板43と、筒部46とを有している。
図2(a)に示すように、発泡部材40の筒部46は、混合液剤が内部を流動する、噴射部材30の下流側の大径リング32と、ヘッド部5の流動管54と連続して、流路を形成する。
貫通孔42は、筒部46の内周側において軸方向に延伸するように、孔空き柱部41を貫通するように形成されている小孔である。
衝突板43は、筒部46内の内周側において、孔空き柱部41と非接触で、筒部46の内周付近の少なくとも一部には間隙が形成されるように外縁が位置し、筒部46の円周方向の中央部を含んで構成されている。
衝突板43の外縁は、図2(a)示すように、4本の架橋部44a,44b,44c,44dによって、筒部46の内周面46Iと連結している。なお、本例では4本の例を示すが、架橋部は2本以上であれば何本であってもよい。
そして、上面視で円形の丸型の衝突板43の外縁と、筒部46の内周面46Iとの間には、架橋部44a,44b,44c,44dによって断続された部分リング状の隙間45a,45b,45c,45dが形成されている。この隙間45a~45dが、泡が通り抜ける流路となる。
このような構成の発泡部材40を混合液剤Mが通過する際、混合液剤Mは、孔空き柱部41の貫通孔42を通過することで、流路が細くなるため、流速が高まる。そして、流速が高まった混合液剤が、衝突板43に衝突することで、乱流を形成して混合液剤を泡立て、その乱流した泡が、合流しながら隙間45a~45dを通過する。これにより、きめ細かい泡を生成することができる。
<比較例と従来例との比較(実験例1)>
次に、図3、図4を用いて、発明の構成と他の構成との泡の状態を比較する。
図3は本構成と比較例の構成を示す図であり、図4は泡の状態を示す図である。詳しくは、図3において、(a)は発泡部材を設けない場合の流路の断面図で、(b)は比較例の発泡部材の斜視断面図で、(c)は本発明の発泡部材の斜視断面図である。
また、図4において、(a)は発泡部材を設けない泡吐出器から吐出した泡の状態を示す図であり、(b)は比較例の発泡部材を設けた泡吐出容器から吐出したに泡の状態を示す図であり、(c)本発明の発泡部材を設けた泡吐出容器から吐出した泡の状態を示す図である。
図3(a)は、発泡部材やメッシュなどいずれの泡立てパーツを設けない場合の構成を示している。この泡立てパーツを設けない場合の泡の写真を図4(a)に示す。本例では、合流部で気体と液体とを合流させるため、泡は出来るが、図4(a)に示すように、その泡は、粗く、水っぽいことがわかる。
ここで一般的には、泡をより細かくするために、発泡部材としてメッシュが用いられ、その場合、細かいメッシュの網目を泡が通ることで、吐出される泡が、立体的なクリーミーな泡となる。立体的な泡とは、水っぽさが減り、気泡が層状に沢山集まり、反対側が透過せずに白っぽくなった泡を指す。しかし、一般的な泡吐出容器を、高温多湿の環境下に長時間放置すると、中身が固化し、メッシュに目詰まりが発生し、ヘッド部をプッシュしても中身が出てこないという不具合が発生することが知られている。
そこで、メッシュを用いずに、泡を細かくするため、本発明の発泡部品の一部を比較例として検討する。詳しくは、筒状の発泡部材の一部である孔空き柱部41を設け、衝突板を設けない構成である、図3(b)の発泡部材4Xを、比較例として図3(a)の点線で示す位置にセットする。比較例では、孔空き柱部41を設けることで、複数の孔42を泡が通過する際に流速を高める構成である。このように、泡が通る流路を一気に細くし、その通り道を複数設けることで流速を一気に上げて、通過する泡を細かくしている。この構成を用いて泡を吐出したところ、図4(b)のようになった。
図4(b)に示すように、比較例の構成では、図4(a)に示す発泡部材を何も設けない場合よりは、泡が細かくなっているが、まだ目に見える大き目の気泡が多数存在し、クリーミーな質感が不足する。
図3(c)は本発明の発泡部材40を示す図であり、図3(c)の構成は、図3(b)の構成と比較して、衝突板43が設けられている。この構成を用いて泡を吐出したところ、図4(c)のようになった。
図4(c)に示す泡は、図4(b)と比べて、泡がさらに改善し、泡がキメ細かくなり、目に見える大きめの気泡がほとんどなくなり、立体的に空気を含んだクリーミーな質感が実現できていることがわかる。
<本発明における液体の流れ(実験例2)>
次に、発泡部材を含む流路における液体の流れについて説明する。
図5は、本発明の発泡部材40を通過する、液体の速さ及び液体の流れを示すシミュレーション図である。詳しくは、図5(a)は、発泡部材を含む流路内の液体の速さを示すシミュレーション図であり、図5(b)は発泡部材を含む流路内の液体の流れ(せん断速度)を示すシミュレーション図である。
シミュレーションでは、図2(a)に示す本発明の発泡部材を含む前後の流路を使用して解析した。
図5(a)に示す速度解析では、孔空き柱部41の貫通孔42を水が通過している際に、流速が大幅に上昇していることがわかる。このように、流路の径が細くなることで、流体の流速が上がることが確認された。
さらに、図5(b)において、流体の流れを示す中央の小さな矢印に着目すると、孔空き柱部41を通過して、中央周辺や、架橋部44a~44dと対向する複数の孔42から噴出した流体は、一旦衝突板43の下面にぶつかって、架橋部44a~44dのない、隙間45a~45dの方へ移動する。また、隙間45a~45dと対向する孔42から噴出した流体は、移動してきた流体と合流して混合しながら、衝突板43の外縁と筒の内周面との隙間45a~45dを通過する。このように、流体同士が流れの中でぶつかりやすいことが確認された。
そして、図5(b)において、上方の矢印に着目すると、衝突板43の外側の隙間45a~45dを通過した後は、上方から下方に落ちる渦(乱流)が発生している。
図3(c)に示す本発明では、衝突板43を設けているため、図5(a)、(b)に示すように、流路を細い孔42にすることで流速を上げた後、内容物が流路を邪魔する衝突板43の下面に衝突することで、乱流が発生している。これにより、泡が細かくなることが予測される。
<泡発生適正範囲の検討>
上記のように、本発明では、発泡部材において孔空き柱部41と、衝突板43を含むことを説明したが、その最適値について泡の状態の観察実験を行った。
図6は、本発明の発泡部材における各種部分のサイズを示す表である。
(実験例3)
本実験では、衝突板43と、孔空き柱部41との距離について検討すべく、距離を変更して作成した発泡部材を用いた泡吐出容器から吐出した泡を観察した。
図7に衝突板43と孔空き柱部41との距離を変更した場合の構成例と泡状態を示す。より詳しくは、図7(a)は、衝突板43の上流端面43Uと孔空き柱部41の下流端面41Dとの距離を2.5mmにした場合の発泡部材の断面図であって、その発泡部材を用いた泡吐出容器で吐出された泡の写真が図7(d)である。同様に、図7(b)は、上記距離を5mmにした場合の発泡部材の断面図であって、それに対応する泡の写真が図7(e)である。図7(c)は、上記距離を9mmにした場合の発泡部材の断面図であって、それに対応する泡の写真が図7(f)である。
図7(d)~(f)に示すように、いずれの泡も、図4(b)に示す泡よりは、目に見える大きさの気泡が小さくなっていることがわかる。よって、孔空き柱部41の混合液剤の流動方向の下流端面41Dの上部に配置された衝突板43はいずれの距離も泡質の向上に効果があり、上流端面43Uとの空間の軸線方向の距離は2mm~10mmであると好適である。
さらに、図7(d)~(f)を比較すると、図7(a)や図7(c)よりも図7(b)の構成の方がさらに、泡に目に見える気泡が少なく、ほとんど背面が見えないため立体的でクリーミーであり、泡質が良いそのため、軸線方向の孔空き柱部41の混合液剤の流動方向の下流端面41Dと、衝突板43の上流端面43Uとの空間の距離は、3mm~8mmであると、さらに好ましい。
ここで、泡の「泡質が良い」とは、泡に目に見える気泡が小さく且つ、気泡が少なく、さらに気泡により背面がなるべく見えない、即ち、泡のキメが細かく、泡が立体的でクリーミーであることを指す。なお、泡質が悪いは、その逆を指す。
(実験例4)
本実験では、孔空き柱部41における貫通孔(単に孔とも呼ぶ場合もある)42の大きさを変更した発泡部材40を含む泡吐出装置で泡を吐出させて、泡を観察した。
図8には、孔空き柱部41における孔42のサイズを変更した場合の構成例と泡状態を示す。より詳しくは、図8(a)は、孔空き柱部41における孔42を直径0.7mmで37個形成した場合の発泡部材の断面図であって、その発泡部材を用いた泡吐出容器で吐出された泡の写真が図8(d)である。
同様に、図8(b)は、孔42を直径1mmで19個形成した場合の発泡部材の断面図であって、それに対応する泡の写真が図8(e)である。図8(c)は、孔42を直径2mmで4個形成した場合の発泡部材の断面図であって、それに対応する泡の写真が図8(f)である。
図8(d)~(f)に示すように、いずれの泡も、衝突板43の無い図4(b)に示す泡よりは泡質が良くなっているが、衝突板43がある状態では、孔空き柱部41の孔42の直径は、上記の変化ではあまり泡質に変化がないため、例えば、0.6mm~2.5mmであると好適である。
(実験例5)
本実験では、孔空き柱部41における柱の高さ(孔の長さ)を変更した発泡部材を含む泡吐出装置で泡を吐出させて、泡を観察した。
図9は、孔空き柱部41の高さを変更した場合の構成例と泡状態を示す図である。詳しくは、図9(a)は、孔空き柱部41の高さ(長さ)を2.5mmにした場合の発泡部材の断面図であって、その発泡部材を用いた泡吐出容器で吐出された泡の写真が図9(d)である。同様に、図9(b)は、上記高さを5mmにした場合の発泡部材の断面図であって、それに対応する泡の写真が図9(e)である。図9(c)は、上記高さを9mmにした場合の発泡部材の断面図であって、それに対応する泡の写真が図9(f)である。
図9(d)~(f)に示すように、いずれの泡も、衝突板43の無い図4(b)に示す泡よりは泡質が良くなっているが、衝突板43がある状態では、孔空き柱部41の高さは、上記の変化では泡質にあまり差がないため、例えば、2mm~10mmであると好適である。
ただし、孔空き柱部41の長さが長くなると、孔42を通過する距離が増えるため、ヘッド部50を押す際の抵抗(押し圧)が増える。そのため、孔空き柱部41の長さはあまり長すぎない方が好ましい。
(実験例6)
本実験では、衝突板43における外縁43Oと筒部46の内周面46Iとの隙間45の間隔を変更した発泡部材を含む泡吐出装置で泡を吐出させて、泡を観察した。
図10は、衝突板43の外縁43Oと筒部46の内周面46Iとの隙間45a~45dの幅を変更した場合の構成例と泡状態を示す図である。詳しくは、図10(a)は、突板の外縁と内周面との隙間45a~45dの幅を0.4mmにした場合の発泡部材の断面図であって、その発泡部材を用いた泡吐出容器で吐出された泡の写真が図10(d)である。同様に、図10(b)は、隙間45a~45dの幅を0.7mmにした場合の発泡部材の断面図であって、それに対応する泡の写真が図10(e)である。図10(c)は、隙間45a~45dの幅を1.0mmにした場合の発泡部材の断面図であって、それに対応する泡の写真が図10(f)である。
図10(d)~(f)に示すように、いずれの泡も、衝突板43の無い図4(b)に示す泡よりは泡質が良くなっているが、衝突板43がある状態では、衝突板の外縁43Oと筒部の内周面46Iとの隙間幅は、例えば、0.4mm~1.0mmであると好適である。
さらに、図10(d)~図10(f)を比較すると、図10(f)に示すように隙間幅が1.0mmの場合、他の構成よりも泡が悪化している。そこで、衝突板43の外縁43Oと筒部46の内周面46Iとの隙間45a~45dの幅は、0.5mm~0.9mmであると、より好適である。
上記例では、発泡部材(泡発生パーツ)40を、例えば3Dプリンター造形品などを用いて、一体で構成する例を説明したが、発泡部材は、分割体によって構成されてもよい。
<第2実施形態の発泡部材>
図11は、本発明の発泡部材を分割体で構成する第2実施形態を示す図である。第2実施形態では、発泡部材40Aは、上下に二体に分割して構成し、嵌め合せて組み立てる。
図11において、(a)は、本実施形態の発泡部材40Aの斜視分解図を示し、(b)は斜視図を示し、(c)は縦断面図を示す。
本実施形態では、樹脂製の発泡部材40Aは、軸線方向に分割された一組の分割体で構成されている。一方の分割体である上流側分割体47に孔空き柱部41Aが一体的に形成され、他方の分割体である下流側分割体48に衝突板43Aが一体的に形成されている。
また、図11(c)を参照して、下側に示す上流側分割体47の下流端の筒部は、内周側が薄い外側薄肉部471であり、上側に示す下流側分割体48の上流端の筒部は、外周側が薄い内側薄肉部481である。そして、外側薄肉部471の内側に、内側薄肉部481がはまり込んで、分割体47,48が組み付けられる。この構成により、一組の分割体47,48を互いに組み付けた状態で、筒部の内周面及び外周面は連続的になる。
さらに、本構成では、下流側分割体48の上流端は、孔空き柱部41Aの下流端面41Dに到達しているため、筒部の内周面に繋目を発生させることなく、孔空き柱部41Aよりも下流側の筒部の内周面46Iは、すべて下流側分割体48によって構成される例を示している。なお、外側薄肉部471と内側薄肉部481との組み付けにより段差を生じなければ、分割体47,48が組み付けられる筒部の内周面に分割体の繋目が発生してもよい。
なお、図11に示す構成では、上流側分割体47の下流端に外側薄肉部471、下流側分割体48の上流端に内側薄肉部481を設ける例を示したが、外側薄肉部を下流側分割体48の上流端に設け、内側薄肉部を上流側分割体47の下流端に設けてもよい。
このような構成の発泡部材40Aを混合液剤Mが通過する際、図2同様に、混合液剤Mは、上流側分割体47に設けられる孔空き柱部41Aの貫通孔42を通過することで、流路が細くなるため、流速が高まる。そして、流速が高まった混合液剤が、下流側分割体48に設けられる衝突板43Aに衝突することで、乱流を形成して混合液剤を泡立て、その乱流した泡が、合流しながら衝突板43Aと筒部の内周面46Iとの隙間を通過する。これにより、きめ細かい泡を生成することができる。
また、第2実施形態は、第1実施形態よりも、発泡部材を、樹脂で量産化製造するのに、好適な構成である。量産化に適した発泡部材の樹脂は、例えば、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、POM(ポリアセタール)、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、PET(ポリエチレンテレフタラート)等である。
<第3実施形態の発泡部材>
上記例は、発泡部材を上下2体に別々に構成し、嵌め合せることで組み立てる例を説明したが、発泡部材は、ヒンジで2体を連結した構成であってもよい。
図12は、本発明の発泡部材40Bを、ヒンジを介して折り畳むことで組み立てる第2の実施形態を示す図である。詳しくは、図12(a),図12(b)は、発泡部材40Bのヒンジを開いた状態の上面図及び正面図であり、図112(c)、(d)は発泡部材40Bのヒンジを閉じた状態の上面図及び正面図であり、(e)は図12(d)の発泡部材40BのCC切断面の縦断面図である。
本実施形態では、一方の分割体である上流側分割体47Bの下流端面と、他方の分割体である下流側分割体48Bの上流端面とを連結する、一組の分割体と一体成形されたヒンジ部49を有している。ヒンジ部49は、上流側分割体47B側のヒンジ片491と、下流側分割体48B側のヒンジ片492との中心線で折り畳み可能である。
ヒンジ部49を中心として、一組の分割体47B,48Bの少なくとも一方を回転させて一組の分割体を組み付ける。
また、本実施形態において、回転により分割体47B,48Bが近接した後、外側薄肉部472の内側に、内側薄肉部482がはまり込んで、分割体47B,48Bが組み付けられる。そのため、図12(e)に示す本構成では、図11(c)に示す第2実施形態よりも外側薄肉部472と内側薄肉部482との重なりの部分は、短く構成されている。これにより、本構成では、分割体47B,48Bが組み付けられる筒部の内周面46Iに分割体の繋目が発生している。
また、図12(d)に示すように、発泡部材40Bにおいて、ヒンジ部49が筒部の外周面よりも外側に突出する。そのため、本構成の発泡部材40Bを、図1のヘッド部50の流動管54の内周に嵌めこんで泡吐出ディスペンサー100を組み立てる際は、ヒンジ部49が嵌まるように、流動管54の内周面に軸線方向に図示しない凹みが形成されてもよい。
しかし、本構成では回転により接合するため、分割体47B,48Bの2体がバラバラになることなく、形成することができる。
このような構成の発泡部材40Bを混合液剤Mが通過する際、図2同様に、混合液剤Mは、上流側分割体47Bに設けられる孔空き柱部41Bの貫通孔42を通過することで、流路が細くなるため、流速が高まる。そして、流速が高まった混合液剤が、下流側分割体48Bの衝突板43Bに衝突することで、乱流を形成して混合液剤を泡立て、その乱流した泡が、合流しながら衝突板43Bと筒部の内周面46Iとの隙間45a~45dを通過する。これにより、きめ細かい泡を生成することができる。
<第4実施形態の発泡部材>
上記の分割型の第2、第3の実施形態では、孔空き柱部41と衝突板43とを上下の分割体で構成して組み立てる発泡部材の例を示していたが、発泡部材の一部の機能をヘッド部に設けてもよい。
図13は、本発明の発泡部材の発泡機能の一部をヘッド側に設ける第4実施形態を示す図である。図14は、第4実施形態の発泡部材を構成するヘッド部と筒状部材をそれぞれ示す図である。本実施形態では、発泡部材40Cは、ヘッド部50Cの一部と、筒状部材400によって構成される。
詳しくは、図13において、(a)はヘッド部50Cと、筒状部材400とを連結した縦断面図、(b)は、ヘッド部50Cと筒状部材400とを分解した斜視図である。図14において、(a)はヘッド部50Cの断面図、(b)はヘッド部50Cの下面図、(c)は筒状部材400の上面図、(d)は筒状部材400の断面図である。
本実施形態では、混合液剤を泡化させる発泡部材の一部である衝突板は、ヘッド部50Cの流動管54C内に設けられており、衝突板は、筒状部材400には設けられていない。
即ち、本構成では、発泡部材の一部の筒状部材400は、図11、図12に示した上流側分割体47(47B)側の機能を有し、下流側分割体48(48B)側の機能を有さない。そして、図11、図12では、下流側分割体に設けられていた、衝突板543は、ヘッド部50Cの、筒状部材400からの直進流路である流動管54C内に設けられている。
さらに、本実施形態では、筒状部材400はさらに、孔空き柱部41Cよりも上流側に筒部46Cを有している。この筒部46Cは、上流側の流動管として機能し、例えば、図1に示す噴射部材30が内周側にセットされる。
さらに、筒状部材400の筒部46Cの下流側(上端側)は、外周側が薄くなった内側薄肉部473となっている。また、流動管54Cの上流端側(下端側)は、下流流動管546よりも、内周側が薄くなった外側薄肉部541となっている。そのため、流動管54Cの外側薄肉部541の内側に、筒状部材400の内側薄肉部473がはまり込むことで、図13(a)に示すように、筒状部材400がヘッド部50Cに対して装着される。このように装着した状態で、流動管54C及び筒状部材400の周面は連続的になる。
なお、ヘッド部50Cの流動管54Cに設けられる衝突板543は、発泡部材内に設けられる場合と同様に、孔空き柱部41Cと非接触で、流動管54Cの内周面付近の少なくとも一部には間隙が形成されるように外縁が位置し、複数の架橋部によって、内周面と連接されており、流動管54Cの周方向の中央部を含んで構成されている。
なお、筒状部材400において、孔空き柱部41Cは、下流端(上端)に設けられている例を示しているが、衝突板を有さない筒状部材400において、孔空き柱部41Cは、少し上流側(図13の下側)に設けてもよい。
このような構成の筒状部材400及びヘッド部50Cの流動管54Cを混合液剤Mが通過する際、図2同様に、混合液剤Mは、筒状部材400に設けられる孔空き柱部41Cの貫通孔42を通過することで、流路が細くなるため、流速が高まる。そして、流速が高まった混合液剤が、ヘッド部の流動管の末端に設けられる衝突板543に衝突することで、乱流を形成して混合液剤を泡立て、その乱流した泡が、合流しながら衝突板543と流動管の内周面との隙間545a~545dを通過する。これにより、きめ細かい泡を生成することができる。
なお、第1~第4実施形態のいずれにおいても、流動管及び発泡部材に対して異素材のメッシュは設けないため、長時間放置しても、発泡部材における目詰まりの発生を抑制できる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は上記した特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能なものである。
1 泡吐出容器
10 送出機構
20 気液混合部
30 噴射部材
40,40B,40C 発泡部材(発泡部品)
41,41A,41B 孔空き柱部
42 貫通孔(孔)
43,43A,43B 衝突板(衝突部)
43O 衝突板の外縁
44a,44b,44c,44d 架橋部
45a,45b,45c,45d 隙間(間隙)
46,46C 筒部
46I 内周面
47,47B 上流側分割体(分割体)
48,48B 下流側分割体(分割体)
49 ヒンジ部
50,50C ヘッド部
51 吐出口
52 吐出ノズル
53 操作受部
54,54C 流動管
55 外筒
60 ネジキャップ部
100 泡吐出ディスペンサー
110 シリンダ部
120 ピストンガイド
130 液ピストン
140 ポペット
150 気体ピストン
160 ボール弁
900 容器本体
400 筒状部材
F 泡化した液剤
L 液体の液剤
M 混合液剤

Claims (15)

  1. 泡吐出容器に装着され、液剤と気体とを混合させた混合液剤を泡化させる発泡部材であって、
    前記混合液剤の流速を高める複数の貫通孔と、
    流速が高まった前記混合液剤を衝突させることで、乱流を形成して前記混合液剤を泡立てる衝突部と、
    前記泡吐出容器に備えられる前記混合液剤が内部を流動する流動管の内周面と連続して、流路を形成する筒部と、を有しており、
    前記複数の貫通孔は、前記筒部の内周側において、軸方向に延伸するように、孔空き柱部に形成されており、
    前記衝突部は、前記筒部内の内周側において、前記孔空き柱部と非接触で、前記筒部の内周付近の少なくとも一部には間隙が形成されるように外縁が位置し、前記筒部の径方向の中央部を含んで構成されている衝突板であり、
    前記複数の貫通孔の各孔は円形の孔であり、前記各孔の直径は、0.6mm~2.5mmであり、
    当該発泡部材はすべて樹脂で形成されている
    発泡部材。
  2. 前記衝突板の前記外縁は、2以上の架橋部によって前記筒部の内周面と連結している
    請求項に記載の発泡部材。
  3. 前記複数の貫通孔は、少なくとも前記孔空き柱部の外縁近傍に環状に配置された複数の孔を有しており、
    前記外縁近傍に環状に配置された複数の孔の各孔の少なくとも一部は、前記軸方向において、前記衝突板又は前記架橋部と、重なる位置にある
    請求項2に記載の発泡部材。
  4. 前記衝突板は、上面視で円形である
    請求項に記載の発泡部材。
  5. 前記衝突板の前記外縁と前記筒部の内周面との前記間隙の距離は0.4mm~1.0mmである
    請求項4に記載の発泡部材。
  6. 前記外縁近傍に環状に配置された複数の孔で、前記軸方向において、前記衝突板と重なっている孔は、円形の各孔の前記筒部の径方向の内側の一部が、前記軸方向において前記衝突板と重なっている
    請求項5に記載の発泡部材。
  7. 前記孔空き柱部の軸線方向の高さは、前記衝突板の厚みと同等又は該厚みよりも大きい
    請求項1に記載の発泡部材。
  8. 前記孔空き柱部の前記混合液剤の流動方向の下流端面と、前記衝突板の上流端面との空間の軸線方向の距離は2mm~10mmである
    請求項1に記載の発泡部材。
  9. 前記筒部は、軸線方向に分割された一組の分割体であり、
    一方の分割体に前記孔空き柱部が一体的に形成され、
    他方の分割体に前記衝突板が一体的に形成され
    前記一組の分割体を互いに組み付けたときに、前記筒部の内周面は前記他方の分割体によって形成され、段差のない周面となる
    請求項乃至のいずれか一項に記載の発泡部材。
  10. 前記孔空き柱部の下流端面と、前記衝突板の上流端面との空間の少なくとも一部において、
    前記一組の分割体のいずれか一方の端部は、筒部の内周側が薄い外側薄肉部であり
    前記一組の分割体のいずれか他方の端部は、筒部の外周側が薄い内側薄肉部であり
    前記外側薄肉部の内側に、前記内側薄肉部がはまり込んで、前記分割体が組み付けられる
    請求項に記載の発泡部材。
  11. 前記一方の分割体の下流端面と、前記他方の分割体の上流端面とを連結する、前記一組の分割体と一体成形されたヒンジ部を有し、
    前記ヒンジ部を中心として、前記一組の分割体の少なくとも一方を回転させて前記一組の分割体を組み付ける
    請求項に記載の発泡部材。
  12. 筒状部材と、
    前記筒状部材が装着されるヘッド部の一部と、を備える発泡部材であって、
    前記筒状部材は、
    液剤と気体とを混合させた混合液剤が通過する筒部、及び
    前記筒部の内周側において、前記混合液剤の流速を高めるように軸方向に延伸する複数の貫通孔が形成された孔空き柱部、を有しており、
    前記ヘッド部は、
    前記発泡部材の後段に設けられ、前記筒状部材の前記筒部と同じ方向に延伸する筒状の流動管、
    前記流動管から連接され、泡化した前記液剤を吐出する吐出ノズル、及び
    前記流動管の内周に設けられる衝突板を有しており、
    前記衝突板は、軸方向において前記孔空き柱部と非接触で、前記流動管の内周付近の少なくとも一部には間隙が形成されるように外縁が位置し、前記流動管の径方向の中央部を含んで構成されており、
    前記筒状部材及び前記衝突板は、前記発泡部材として機能し、
    前記複数の貫通孔の各孔は円形の孔であり、前記各孔の直径は、0.6mm~2.5mmであり、
    当該発泡部材はすべて樹脂で形成されている
    発泡部材
  13. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載の発泡部材と、
    前記発泡部材の前段に設けられ、液剤と気体とを一緒に噴射させる噴射部材と、
    容器本体から前記噴射部材に向けて前記液剤を送出する送出機構と、
    前記噴射部材及び前記発泡部材が内周に嵌めこまれる流動管と、
    前記流動管の出口に連接され泡化した前記液剤を吐出する吐出ノズルと、を備えている
    泡吐出ディスペンサー。
  14. 請求項12に記載の発泡部材と、
    前記発泡部材の前記筒部に装着される液剤と気体とを一緒に噴射させる噴射部材と、
    容器本体から前記噴射部材に向けて前記液剤を送出する送出機構と、を備えている
    泡吐出ディスペンサー。
  15. 請求項13又は14に記載の泡吐出ディスペンサーと、
    液剤を貯留する容器本体と、を備えている
    泡吐出容器。
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