以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。以下の記載および図面は、本発明を説明するための例示であって、説明の明確化のため、適宜、省略及び簡略化がなされている。本発明は、他の種々の形態でも実施する事が可能である。特に限定しない限り、各構成要素は単数でも複数でも構わない。以下の説明では、同一の構成には同一の符号を付してある。それらの名称及び機能も同じである。従って、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<概要>
以下、本開示に係る自治体求人管理システムについて説明する。本開示に係る自治体求人管理システムは、例えば、都道府県、市区町村等の自治体が登録され、登録されている各自治体が事業者及び就業希望者の登録を受け付け、当該事業者の求人情報を管理するシステムであり、自治体ごとに管理されるシステムである。この自治体求人管理システムには、求人情報の登録、求人情報への応募を円滑に受け付けるため、事業者及び就業希望者の情報があらかじめ登録され、当該自治体に係る求人情報を参照して就業を希望する求人情報があった場合に応募できるように構成されている。さらに、本開示に係る自治体求人管理システムは、例えば、1の自治体と所定の関係を有する他の自治体に係る求人情報を参照することも可能なように構成されている。自治体間の所定の関係とは、例えば、求人情報に関して互いに融通するための協定等を結んだ関係のように、互いの求人情報を参照可能な関係性であり、近隣自治体同士の連携でもよく、姉妹都市のように遠方の自治体同士の連携でもよい。
本開示に係る自治体求人管理システムは、例えば、長期の就業を想定した正社員やアルバイト、パートタイマーの求人情報を提供してもよく、短期(単発)の就業を想定した小売店等におけるアルバイトやパートタイマー等の労働者が就業する労働時間、いわゆるシフトの求人情報を提供してもよい。また、シフトの希望を受け付け、事業者や管理者が調整するシステムであってもよい。本開示に係る自治体求人管理システムは、例えばクラウドサーバ等によりWebサービスとして、いわゆるSaaS(Software as a Service)によって提供されるシステムであり、事業者に対する就業のために登録されている登録者、または事業者であるユーザが、所定の認証によりアクセス可能に構成されている。
本開示に係る自治体求人管理システムを利用するユーザは、就業希望者を受け付ける小売店等の事業者だけではなく、事業者と所定の関係を有する管理者であってもよい。ここで、事業者とは、例えば企業、小売店や飲食店のような店舗の経営者や、小売店や飲食店のような店舗を運営する企業の従業員として店舗を運営する者であり、フランチャイズチェーンビジネスを行う店舗のオーナー事業者でもよい。また、管理者とは、1または複数の小売店や飲食店のような店舗を運営する企業や、小売店や飲食店のような店舗に対して人材を提供するサービスを提供する者であり、フランチャイズチェーンビジネスを行う企業でもよい。
図1は、本開示に係る自治体求人管理システムの概要を示す図である。図1に示す自治体求人管理システム30は、この自治体求人管理システムの機能を概念的に示したものであり、自治体用システム31,32,33,34と、事業者用システム41,42,43,44,45とを備えている。自治体用システム31~34は、例えば、上記のような自治体に向けたシステムである。事業者用システム41~45は、例えば、上記のような自治体に関連する事業者に向けたシステムである。例えば、自治体用システム31の場合、ある自治体Xに向けたシステムであり、自治体用システム31に対して事業者が登録され、当該事業者用の事業者用システム41を備えるとともに、就業者52が登録され、求人情報62が登録されている。就業者52は、自治体用システム31に登録されている求人情報62の参照/応募が可能であり、さらに、事業者用システム41の設定(当該事業者の設定による)に応じて、事業者用システム41に登録されている求人情報61の参照/応募が可能である。なお、事業者用システム41には、当該事業者のもとで雇用関係等を有する就業者51が登録されており、求人情報61の参照/応募が可能である。また、自治体用システム31には、当該自治体Xに関連する事業者に向けた事業者用システム42,43も備えており、事業者用システム41と同様の構成を有している。
また、自治体求人管理システム30は、自治体Xとは異なる他の自治体Yに向けた自治体用システム32を備え、就業者53が登録され、求人情報63が登録されている。ここで、自治体Xと自治体Yとが、上記のような所定の関係を有する場合、就業者52は、他の自治体Yに係る求人情報63を参照可能であり、就業者53は、他の自治体Xに係る求人情報62(事業者の設定によっては求人情報61も)を参照可能である。なお、自治体用システム32には、当該自治体Yに関連する事業者に向けた事業者用システム44,45も備えており、事業者用システム41と同様の構成を有している。また、自治体求人管理システム30には、当該システムの運営者により就業希望者として就業者54が登録されており、就業者54に向けた求人情報64が参照可能に構成されている。ここで、就業者54は、当該システムの運営者の求人情報等に応募して登録された者であり、特定の自治体や事業者に関連する者ではない。
このように、自治体求人管理システム30は、1または複数の自治体用システム31~34を包摂するシステムであり、当該システムに係る自治体の設定、複数の自治体間の関係性に応じて、自治体用システム31~34に登録されている就業者52,53に対して、登録されている求人情報62,63の参照/応募を制御するように構成されている。このような構成により、複数の自治体間の関係性に応じた、当該自治体の求人情報の公開が可能となる。これにより、求人情報を雇用促進に活用することを可能にしている。さらに、多様な労働力を確保し、就業者が不足している事業者のもとに労働力を適切に提供することを可能にしている。
また、本開示に係る自治体求人管理システムは、求人情報に応募して実際に就業した就業者の就業実績情報を収集し、自治体ごとに集計してユーザに提示する。例えば、当該自治体内の就業者による就業(内部就労)、当該自治体外(上記のような所定の関係を有する自治体)の就業者による就業(外部へ流出した就労)、当該自治体外への就労(外部から受け入れた就労)、当該自治体が属する都道府県内/外の就業者による就業、男女比、等について、就業者数、就業による賃金総額等を集計し、ユーザに提示する。
このような構成により、本開示に係る自治体求人管理システムを利用することにより、当該自治体の就業者の動向を把握するとともに、事業者の構成と就業者の構成がマッチしているか、他の自治体との関係性等を把握することを可能にしている。
<第1の実施の形態>
以下、自治体求人管理システム1について説明する。以下の説明では、例えば、端末装置10がサーバ20へアクセスすることにより、サーバ20が、端末装置10で画面を生成するための情報を応答する。端末装置10は、サーバ20から受信した情報に基づいて画面を生成し表示する。
<1 自治体求人管理システム1の全体構成>
図2は、自治体求人管理システム1の全体の構成を示す図である。図2に示すように、自治体求人管理システム1は、複数の端末装置(図2では、端末装置10A及び端末装置10Bを示している。以下、総称して「端末装置10」ということもある)と、サーバ20とを含む。端末装置10とサーバ20とは、ネットワーク80を介して相互に通信可能に接続されている。ネットワーク80は、有線または無線ネットワークにより構成される。
端末装置10は、各ユーザが操作する装置である。ここで、ユーザとは、端末装置10を利用して自治体求人管理システム1の機能である、事業者としての登録、就業者としての登録、求人情報の登録、求人情報の参照/応募を行う者であり、例えば図1に示す事業者用システム41~45に係る事業者、就業者51~54、または自治体求人管理システム30の管理者等をいう。端末装置10は、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPC(ノートPC)等により実現される。この他、端末装置10は、例えば移動体通信システムに対応したタブレットや、スマートフォン等の携帯端末であるとしてもよい。
端末装置10は、ネットワーク80を介してサーバ20と通信可能に接続される。端末装置10は、4G、5G、LTE(Long Term Evolution)等の通信規格に対応した無線基地局81、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11等の無線LAN(Local Area Network)規格に対応した無線LANルータ82等の通信機器と通信することにより、ネットワーク80に接続される。図2に端末装置10Bとして示すように、端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、記憶部16と、プロセッサ19とを備える。
通信IF12は、端末装置10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置(例えば、キーボードや、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス等)である。出力装置14は、ユーザに対し情報を提示するための出力装置(ディスプレイ、スピーカ等)である。メモリ15は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。記憶部16は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
サーバ20は、登録されている自治体に関連する事業者及び就業者の情報の登録を受け付け、当該事業者から求人情報を受け付け、当該自治体の登録されている求人情報に対する応募を受け付けて管理する装置である。サーバ20は、事業者であるユーザから登録情報を受け付け、就業者であるユーザから登録情報を受け付け、それぞれ登録する。サーバ20は、事業者であるユーザから求人情報を受け付けて登録し、当該事業者に関連する自治体の求人情報として提示し、就業者からの応募を受け付ける。さらに、サーバ20は、求人情報に応募して実際に就業した就業者の就業実績情報を収集し、自治体ごとに集計してユーザに提示する。
サーバ20は、ネットワーク80に接続されたコンピュータである。サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、及び、ユーザに対し情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。メモリ25は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。ストレージ26は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
<1.1 端末装置10の構成>
図3は、実施の形態1の自治体求人管理システム1を構成する端末装置10の機能的な構成を示すブロック図である。図3に示すように、端末装置10は、複数のアンテナ(アンテナ111、アンテナ112)と、各アンテナに対応する無線通信部(第1無線通信部121、第2無線通信部122)と、操作受付部130(キーボード131及びマウス132を含む)と、音声処理部140と、マイク141と、スピーカ142と、ディスプレイ150と、記憶部160と、制御部170とを含む。端末装置10は、図3では特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリー、バッテリーから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路等)も有している。図3に示すように、端末装置10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
アンテナ111は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1無線通信部121へ与える。
アンテナ112は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ112は、空間から電波を受信して受信信号を第2無線通信部122へ与える。
第1無線通信部121は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ111を介して信号を送受信するための変復調処理等を行う。第2無線通信部122は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ112を介して信号を送受信するための変復調処理等を行う。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、チューナー、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出回路、CRC(Cyclic Redundancy Check)算出回路、高周波回路等を含む通信モジュールである。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、端末装置10が送受信する無線信号の変復調や周波数変換を行い、受信信号を制御部170へ与える。
操作受付部130は、ユーザの入力操作を受け付けるための機構を有する。具体的には、操作受付部130は、キーボード131と、マウス132とを含む。なお、操作受付部130は、例えば静電容量方式のタッチパネルを用いることによって、タッチパネルに対するユーザの接触位置を検出する、タッチスクリーンとして構成してもよい。
キーボード131は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。キーボード131は、文字入力を行う装置であり、入力された文字情報を入力信号として制御部170へ出力する。
マウス132は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。マウス132は、ディスプレイ150に表示されている表示物を選択等するためのポインティングデバイスであり、画面上で選択された位置情報と、ボタン押下されていることを示す情報とを入力信号として制御部170へ出力する。
音声処理部140は、音声信号の変復調を行う。音声処理部140は、マイク141から与えられる信号を変調して、変調後の信号を制御部170へ与える。また、音声処理部140は、音声信号をスピーカ142へ与える。音声処理部140は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク141は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部140へ与える。スピーカ142は、音声処理部140から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
ディスプレイ150は、制御部170の制御に応じて、画像、動画、テキスト等のデータを表示する。ディスプレイ150は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイによって実現される。
記憶部160は、例えばフラッシュメモリ等のメモリ15及び記憶部16により構成され、端末装置10が使用するデータ及びプログラムを記憶する。ある局面において、記憶部160は、ユーザ情報161を記憶する。
ユーザ情報161は、端末装置10を利用して自治体求人管理システム1の機能である、事業者としての登録、就業者としての登録、求人情報の登録、求人情報の参照/応募を行うユーザの情報である。ユーザ情報としては、ユーザを識別する情報(ユーザID)、ユーザの氏名、ユーザが所属している企業等の組織情報等が含まれる。
制御部170は、例えばプロセッサ19により構成され、記憶部160に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、端末装置10の動作を制御する。制御部170は、例えば予め端末装置10にインストールされているアプリケーションである。制御部170は、プログラムに従って動作することにより、入力操作受付部171と、送受信部172と、データ処理部173と、通知制御部174としての機能を発揮する。
入力操作受付部171は、キーボード131等の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。
送受信部172は、端末装置10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
データ処理部173は、端末装置10が入力を受け付けたデータに対し、プログラムに従って演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。
通知制御部174は、ユーザに対し情報を提示する処理を行う。通知制御部174は、表示画像をディスプレイ150に表示させる処理、音声をスピーカ142に出力させる処理等を行う。
<1.2 サーバ20の機能的な構成>
図4は、実施の形態1の自治体求人管理システム1を構成するサーバ20の機能的な構成を示す図である。図4に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
記憶部202は、サーバ20が使用するデータ及びプログラムを記憶する。記憶部202は、自治体データベース2021と、事業者データベース2022と、就業者データベース2023と、求人データベース2024等を記憶する。
自治体データベース2021は、自治体求人管理システム1に登録された自治体の情報を保持するためのデータベースであり、例えば、自治体の情報と、当該自治体に関連する事業者及び登録者の情報とを関連付けて登録するように構成されている。また、自治体データベース2021は、自治体の情報に紐付けて、当該自治体と所定の関係を有する他の自治体の情報を登録するように構成されている。詳細は後述する。
事業者データベース2022は、自治体求人管理システム1を利用して求人情報の登録をするために登録された事業者の情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
就業者データベース2023は、自治体求人管理システム1を利用して求人情報を参照し、応募するために登録された就業者の情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
求人データベース2024は、自治体求人管理システム1を利用する事業者により登録された求人情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
制御部203は、サーバ20のプロセッサ29がプログラムに従って処理を行うことにより、各種モジュールとして受信制御モジュール2031、送信制御モジュール2032、事業者登録受付モジュール2033、就業者登録受付モジュール2034、求人受付モジュール2035、求人提示モジュール2036、求人応募受付モジュール2037、就業実績情報収集モジュール2038、及び就業実績情報提示モジュール2039に示す機能を発揮する。なお、サーバ20は、上記の各種モジュール全ての構成を備えるものに限定されるものではなく、各種モジュールの構成の一部について、他の構成に追加、削除、置換することが可能である。
受信制御モジュール2031は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
送信制御モジュール2032は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
事業者登録受付モジュール2033は、自治体求人管理システム1を利用するユーザである、自治体求人管理システム1に登録されている自治体に関連する事業者からの登録情報を受け付ける処理を制御する。当該自治体に関連する事業者は、端末装置10を操作して、求人情報を登録する事業者として登録するための登録情報の入力を行うので、事業者登録受付モジュール2033は、端末装置10から登録情報を受け付ける。自治体に関連する事業者とは、例えば、当該自治体に事業所、店舗、営業所、工場等の事業に係る施設を有する事業者、または当該自治体出身者により設立等された事業者であり、実際にその施設で就業者がなんらかの就業を行うことが可能な事業者である。また、自治体に関連する事業者とは、当該自治体が自治体求人管理システム1上で管理する事業者として、Webサービスを介して登録された事業者であってもよい。そのため、当該事業者が複数の店舗、各種施設等を有する場合、本社機能が別の自治体にあってもよい。
事業者登録受付モジュール2033は、事業者からの登録情報として、例えば、事業者名(法人名称)、会社名(通称を含む)、個人事業主の氏名、屋号等の主体の情報、住所、所在地、事業者の業態等の情報を受け付ける。
また、事業者登録受付モジュール2033は、自治体に関連する事業者から受け付けた登録情報を、例えば、事業者データベース2022に登録して記憶させる。さらに、事業者登録受付モジュール2033は、当該事業者の情報を、自治体データベース2021に格納されている当該自治体に関連付けて登録して記憶させる。
また、事業者登録受付モジュール2033は、事業者から受け付けた登録情報を、他の事業者との間で所定の関係を有する登録を受け付けてもよい。他の事業者との間で所定の関係を有する登録とは、例えば、当該事業者が、他の事業者との間で資本上の関係があること、業務提携等の関係があること、フランチャイズチェーンである場合等であり、他の事業者との間で就業者について融通することが可能な関係を含む。この場合、事業者登録受付モジュール2033は、当該事業者の情報を、事業者データベース2022に格納されている他の事業者に関連付けて登録して記憶させる。
就業者登録受付モジュール2034は、自治体求人管理システム1を利用するユーザである就業者からの登録情報を受け付ける処理を制御する。求人応募のために自治体求人管理システム1への登録を希望する就業者は、端末装置10を操作して、求人情報を参照する就業者として登録するための登録情報の入力を行うので、就業者登録受付モジュール2034は、端末装置10から登録情報を受け付ける。このとき、就業者登録受付モジュール2034は、就業者の情報を、自治体求人管理システム1に登録されている自治体に関連付けて登録する。登録を行う就業者は、例えば、自治体求人管理システム1に登録されている自治体の住人、住所を有する者、自治体との間で何らかの関係を有する者であればよく、具体的には、当該自治体が親戚の居住地、通学先の学校が当該自治体にある、副業を希望する就業者の本業の就業先である場合を含む。
就業者登録受付モジュール2034は、就業者からの登録情報として、例えば、就業者の氏名、住所、年齢、性別、希望職種等の情報を受け付ける。
また、就業者登録受付モジュール2034は、就業者から受け付けた登録情報を、例えば、就業者データベース2023に登録して記憶させる。さらに、就業者登録受付モジュール2034は、当該就業者の情報を、自治体データベース2021に格納されている当該自治体に関連付けて登録して記憶させる。
また、就業者登録受付モジュール2034は、就業者からの登録情報を、事業者登録受付モジュール2033が登録を受け付けた特定の事業者に関連付けて受け付けてもよい。特定の事業者に関連付けられる就業者とは、例えば当該事業者に雇用されている者、過去に当該事業者に雇用されていた者を含み、雇用されていなくても、当該事業者から業務委託として委託を受けていた者等であってもよい。この場合、就業者登録受付モジュール2034は、当該就業者の情報を、事業者データベース2022に格納されている当該事業者に関連付けて登録して記憶させる。
求人受付モジュール2035は、事業者登録受付モジュール2033が登録を受け付けた事業者から、求人情報を受け付ける処理を制御する。事業者は、端末装置10を操作して、登録する求人情報の入力を行うので、求人受付モジュール2035は、端末装置10から求人情報を受け付ける。事業者が入力する求人情報は、長期の就業を想定した正社員やアルバイト、パートタイマーの求人情報でもよく、短期(単発)の就業を想定した小売店や飲食店等におけるアルバイトやパートタイマー等の労働者が就業する労働時間、いわゆるシフトの求人情報でもよく、不足しているシフトへの追加募集の情報でもよい。
求人受付モジュール2035は、事業者からの求人情報として、例えば、事業者名(法人名称)、会社名(通称を含む)、個人事業主の氏名、屋号等の主体の情報、就業に係る職種名や作業の名称、募集人数、所定時間における給与の単価(例えば、日給、時給等)の情報等を受け付ける。また、求人受付モジュール2035は、例えば、長期の就業を想定した求人情報の場合、所定期間における勤務可能な日時や回数の条件を示す情報(例えば、週4回、1回6時間以上、等)、短期(単発)の就業を想定した求人情報(シフト)の場合、就業予定の日時を示す情報を受け付ける。
また、求人受付モジュール2035は、事業者から受け付けた求人情報を、例えば、求人データベース2024に登録して記憶させる。
求人提示モジュール2036は、求人受付モジュール2035が受け付けた求人情報を、当該事業者が登録されている自治体に関連付けられている就業者に対して参照可能に提示する処理を制御する。就業者登録受付モジュール2034が登録を受け付けた就業者は、端末装置10を操作して、求人情報を参照するための指示入力を行うので、求人提示モジュール2036は、求人データベース2024を読み取り、該当する自治体の求人情報を抽出し、端末装置10に送信して表示させる。
また、求人提示モジュール2036は、求人受付モジュール2035が受け付けた求人情報を、当該事業者が登録されている自治体とは異なる他の自治体に関連付けられている就業者に対して参照可能に提示してもよい。求人提示モジュール2036は、当該事業者が登録されている自治体とは異なる他の自治体、具体的には当該自治体と所定の関係を有し、自治体データベース2021の設定により紐づけられている他の自治体に関連付けられている就業者に対して、求人情報を参照可能に提示してもよい。自治体と所定の関係を有する場合とは、例えば、求人情報に関して互いに融通するための協定等を結んだ関係のように、互いの求人情報を参照可能な関係性であり、近隣自治体同士の連携でもよく、姉妹都市のように遠方の自治体同士の連携でもよい。このとき、求人提示モジュール2036は、当該事業者が登録されている自治体とは異なる他の自治体であって、所定の関係を有しない(当該事業者が登録されている自治体に紐づけられていない)他の自治体に関連付けられている就業者に対しては、参照できないように制御してもよい。所定の関係を有しない他の自治体とは、例えば、求人情報に関して互いに融通するための協定等を結んでいない場合、姉妹都市のような関係性を有しない自治体をいうが、これに限られない。求人提示モジュール2036は、当該自治体と所定の関係を有する他の自治体について、自治体データベース2021に登録されている情報に基づいて判定する。この場合も、求人提示モジュール2036は、求人データベース2024を読み取り、該当する自治体の求人情報を抽出し、端末装置10に送信して表示させる。
さらに、求人提示モジュール2036は、求人受付モジュール2035が受け付けた求人情報を、当該事業者に関連付けられた就業者のみ、または当該事業者に関連する自治体における就業者全体に対して選択的に参照可能に提示してもよい。さらにまた、求人提示モジュール2036は、求人受付モジュール2035が受け付けた求人情報を、当該事業者に関連付けられた他の事業者に関連付けられた就業者のみに対して選択的に参照可能に提示してもよい。当該事業者は、端末装置10を操作して、求人情報を自身の事業者に関連付けられた就業者のみに提示するか、当該事業者に関連する自治体における就業者全体に対して提示するか、当該事業者に関連付けられた他の事業者に関連付けられた就業者のみに対して提示するか、を選択する入力を行うので、求人提示モジュール2036は、端末装置10から選択情報を受け付け、選択情報に従って求人情報の提示範囲を制御する。
求人提示モジュール2036は、求人情報として、例えば、事業者名(法人名称)、会社名(通称を含む)、個人事業主の氏名、屋号等の主体の情報、就業に係る職種名や作業の名称、募集人数、所定時間における給与の単価(例えば、日給、時給等)の情報等を提示する。また、求人提示モジュール2036は、例えば、長期の就業を想定した求人情報の場合、所定期間における勤務可能な日時や回数の条件を示す情報(例えば、週4回、1回6時間以上、等)、短期の就業を想定した求人情報(シフト)の場合、就業予定の日時を示す情報を提示するが、これに限られない。さらに、求人提示モジュール2036は、求人情報とともに、当該求人情報に対して就業希望を入力するための入力手段(例えば、応募ボタン)を、端末装置10に表示させる。
求人応募受付モジュール2037は、求人提示モジュール2036が求人情報を提示した就業者から、求人情報に応募する就業希望情報を受け付ける処理を制御する。求人応募受付モジュール2037は、求人情報に応募する就業希望情報を、当該求人情報に係る事業者が登録されている自治体に関連付けられている就業者から受け付ける。また、求人応募受付モジュール2037は、当該事業者が登録されている自治体とは異なる他の自治体に関連付けられている就業者から受け付けてもよい。求人情報への応募を希望する就業者は、端末装置10を操作して、求人情報に応募するための就業希望情報の入力を行うので、求人応募受付モジュール2037は、端末装置10から応募情報を受け付ける。
求人応募受付モジュール2037は、就業希望情報として、例えば、就業者を識別する就業者ID、就業を希望する事業者の事業者ID、求人ID、事業者名(法人名称)、会社名(通称を含む)、個人事業主の氏名、屋号等の主体の情報、就業に係る職種名や作業の名称、当該求人情報が短期の就業を想定した求人情報(シフト)の場合における勤務開始日時及び勤務終了日時、等の情報を受け付ける。また、求人応募受付モジュール2037は、受け付けた就業希望情報を、例えば、求人データベース2024に格納して記憶させる。
就業実績情報収集モジュール2038は、求人応募受付モジュール2037が受け付けた、求人情報に対して応募した就業希望情報に基づいて実際に就業した就業者の就業実績情報を収集する処理を制御する。就業実績情報収集モジュール2038は、例えば就業実績情報として、自治体に関連する事業者の求人情報に対する就業者の人数、就業者に支払われた給与、報酬の金額、当該就業に係る時期、時間帯等の情報を収集する。また、就業実績情報収集モジュール2038は、求人応募受付モジュール2037が受け付けた求人情報を収集してもよい。このとき、就業実績情報収集モジュール2038は、例えば求人情報として、自治体に関連する事業者の求人情報に係る就業予定者の人数、就業における単位時間当たりの単価(時給、日給、月給等)、当該就業にて支払われる予定の給与または報酬の総額、当該就業に係る時期、時間帯等の情報を収集する。
就業実績情報提示モジュール2039は、就業実績情報収集モジュール2038が収集した就業実績情報を、自治体ごとに集計してユーザに提示する処理を制御する。自治体求人管理システム1のユーザ(自治体の関係者でもよく、事業者でもよく、自治体求人管理システム1の管理者でもよい)は、端末装置10を操作して、就業実績情報を参照するための指示入力を行うので、就業実績情報提示モジュール2039は、該当する自治体の就業実績情報を集計し、端末装置10に送信して表示させる。また、就業実績情報提示モジュール2039は、就業実績情報収集モジュール2038が収集した、上記のような求人情報を自治体ごとに集計してユーザに提示してもよく、就業実績情報と組み合わせてユーザに提示してもよい。このとき、就業実績情報提示モジュール2039は、例えば求人情報と就業実績情報とを組み合わせて、就業者の不足状況(人数)、求人と就業者との需給バランスを提示してもよく、これらの情報を産業区分ごと、業種ごと、職種ごと、時期、時間単位等に区分して提示してもよい。これにより、例えば、不足している就業者の人数と時間数が分かるので、必要な工数(マンアワー)を把握することが可能になる。
このとき、就業実績情報提示モジュール2039は、例えば、1の自治体の中における就業実績情報(当該自治体における就業者が当該自治体における事業者に就業した就業実績情報)と、他の自治体(上記のような所定の関係を有する自治体)における就業者が当該自治体における事業者に就業した就業実績情報と、当該自治体における就業者が他の自治体における前記事業者に就業した就業実績情報と、にそれぞれ区別して自治体ごとに集計して提示してもよい。すなわち、就業実績情報提示モジュール2039は、当該自治体における内部就労、外部へ流出した就労、外部から受け入れた就労を集計して提示してもよい。
また、就業実績情報提示モジュール2039は、例えば、市区町村ごと、及び、都道府県ごとに就業実績情報を集計して提示してもよい。例えば、外部へ流出した就労、外部から受け入れた就労について、市区町村ごと、及び、都道府県ごとに集計して提示してもよい。さらに、就業実績情報提示モジュール2039は、就業実績情報における、当該自治体内で発生した就業の合計就業時間、就業に係る合計支払金額を集計して提示してもよい。
就業実績情報提示モジュール2039は、上記のような集計を、例えば、就業者の年齢(年代)、性別のような属性ごとに区別して集計して提示してもよい。
<2 データ構造>
図5は、図4の自治体データベース2021のデータ構造の例を示す図である。図6は、図4の事業者データベース2022のデータ構造の例を示す図である。図7は、図4の就業者データベース2023のデータ構造の例を示す図である。また、図8は、図4の求人データベース2024のデータ構造の例を示す図である。
図5に示すように、自治体データベース2021のレコードのそれぞれは、項目「自治体ID」と、項目「自治体名」と、項目「都道府県」と、項目「連携自治体ID」と、項目「登録者情報」等を含む。
項目「自治体ID」は、自治体求人管理システム1に登録されている都道府県、市区町村等の自治体それぞれを識別する情報である。
項目「自治体名」は、自治体求人管理システム1にて登録されている自治体の名称である。
項目「都道府県」は、自治体求人管理システム1にて登録されている自治体が市区町村である場合における、当該自治体が所属する都道府県の名称である。
項目「連携自治体ID」は、自治体求人管理システム1にて登録されている、項目「自治体ID」で識別される自治体と、協定等を結んだ所定の関係を有する他の自治体を識別する情報であり、項目「自治体ID」に対応している。例えば、図5に示す項目「自治体ID」が「#0101」で識別される湯沢町は、項目「連携自治体ID」に格納されている「#0102」で識別される、項目「自治体ID」が「#0102」であるN市と、所定の関係を有することを示している。
項目「登録者情報」は、自治体求人管理システム1にて当該自治体に関連するものとして登録されている事業者または就業者に関する情報であり、具体的には、項目「事業者ID/就業者ID」と、項目「事業者名/就業者名」等を含む。
項目「事業者ID/就業者ID」は、自治体求人管理システム1にて当該自治体に関連するものとして登録されている事業者または就業者それぞれを識別する情報である。項目「事業者ID/就業者ID」には、関連付けされている事業者の場合は事業者を識別する情報、関連付けされている就業者の場合は就業者を識別する情報が格納されている。
項目「事業者名/就業者名」は、自治体求人管理システム1にて当該自治体に関連するものとして登録されている事業者の名称、または就業者の氏名である。項目「事業者名/就業者名」には、関連付けされている事業者の場合は事業者の名称、関連付けされている就業者の場合は就業者の氏名が格納されている。
サーバ20は、自治体から登録情報を受け付けることに伴って、自治体データベース2021にレコードを追加する。サーバ20の事業者登録受付モジュール2033は、事業者から登録情報を受け付けることに伴って、自治体データベース2021の項目「登録者情報」にレコードを追加する。また、サーバ20の就業者登録受付モジュール2034は、就業者から登録情報を受け付けることに伴って、自治体データベース2021の項目「登録者情報」にレコードを追加する。
図6に示すように、事業者データベース2022のレコードのそれぞれは、項目「事業者ID」と、項目「事業者名」と、項目「住所」と、項目「登録自治体ID」と、項目「業態」と、項目「登録就業者ID」等を含む。
項目「事業者ID」は、自治体求人管理システム1に登録されている、求人情報を登録する事業者それぞれを識別する情報である。
項目「事業者名」は、自治体求人管理システム1にて登録されている、求人情報を登録する事業者の名称である。
項目「住所」は、自治体求人管理システム1にて登録されている、求人情報を登録する事業者の住所である。項目「住所」には、例えば、求人情報を管理する事業者の住所が登録されており、求人情報に係る就業場所の住所とは異なってもよい。
項目「登録自治体ID」は、自治体求人管理システム1にて登録されている当該事業者が関連付けされている自治体それぞれを識別する情報であり、自治体データベース2021の項目「自治体ID」に対応している。
項目「業態」は、自治体求人管理システム1にて登録されている、求人情報を登録する事業者の業態を示す情報である。項目「業態」には、例えば、「小売(コンビニエンスストア)」、「病院」等の情報が格納されている。
項目「登録就業者ID」は、自治体求人管理システム1にて当該事業者に関連付けられた就業者それぞれを識別する情報である。項目「登録就業者ID」には、具体的には当該事業者に雇用されている就業者、過去に当該事業者に雇用されていた就業者等を識別する情報が格納されている。
サーバ20の事業者登録受付モジュール2033は、事業者から登録情報を受け付けることに伴って、事業者データベース2022にレコードを追加する。また、サーバ20の就業者登録受付モジュール2034は、就業者から登録情報を受け付けることに伴って、事業者データベース2022の項目「登録就業者ID」にレコードを追加する。
図7に示すように、就業者データベース2023のレコードのそれぞれは、項目「就業者ID」と、項目「就業者名」と、項目「住所」と、項目「登録情報」等を含む。
項目「就業者ID」は、自治体求人管理システム1に登録されている就業者それぞれを識別する情報である。
項目「就業者名」は、自治体求人管理システム1にて登録されている就業者の氏名である。
項目「住所」は、自治体求人管理システム1にて登録されている就業者の住所である。項目「住所」には、例えば、就業者自身が居住する住所以外に、親戚の居住地、通学先の学校の住所、副業を希望する場合の本業の就業先住所が格納されてもよい。
項目「登録情報」は、自治体求人管理システム1にて登録されている当該就業者が関連付けされている自治体及び事業者それぞれを識別する情報であり、具体的には、項目「自治体ID」と、項目「事業者ID」等を含む。
項目「自治体ID」は、自治体求人管理システム1にて登録されている当該就業者が関連付けされている自治体それぞれを識別する情報であり、自治体データベース2021の項目「自治体ID」に対応している。
項目「事業者ID」は、自治体求人管理システム1にて登録されている当該就業者が関連付けされている事業者それぞれを識別する情報であり、事業者データベース2022の項目「事業者ID」に対応している。
項目「自治体ID」及び項目「事業者ID」には、当該就業者が関連付けされている自治体、事業者の情報のいずれか一方が格納され、他方の項目には格納されないように構成してもよい。
サーバ20の就業者登録受付モジュール2034は、就業者から登録情報を受け付けることに伴って、就業者データベース2023にレコードを追加する。
図8に示すように、求人データベース2024のレコードのそれぞれは、項目「事業者ID」と、項目「事業者名」と、項目「求人詳細情報」等を含む。
項目「事業者ID」は、自治体求人管理システム1に登録されている、求人情報を登録する事業者それぞれを識別する情報であり、事業者データベース2022の項目「事業者ID」に対応している。
項目「事業者名」は、自治体求人管理システム1にて登録されている、求人情報を登録する事業者の名称であり、事業者データベース2022の項目「事業者名」に対応している。
項目「求人詳細情報」は、自治体求人管理システム1にて事業者が登録した求人情報に関する情報であり、具体的には、項目「求人ID」と、項目「募集職種」と、項目「時給」と、項目「人数」と、項目「日時」と、項目「スキル」等を含む。この項目「求人詳細情報」は、項目「事業者名」が示す事業者が求人情報を登録するごとにレコードが登録されるように構成されている。
項目「求人ID」は、自治体求人管理システム1にて事業者が登録した求人情報それぞれを識別する情報である。
項目「募集職種」は、自治体求人管理システム1にて事業者が登録した求人情報に係る職種を示す情報である。具体的には、当該求人で実際に就業する場合の作業内容であり、図8に示す例では、コンビニエンスストアの店舗内で接客作業を行う「接客」や、飲食店の店舗内で各種作業を行う「店舗クルー」が格納されている。
項目「時給」は、自治体求人管理システム1にて事業者が登録した求人で実際に就業した場合の、所定時間における給与の単価を示す情報であり、例として時給を示している。
項目「人数」は、自治体求人管理システム1にて事業者が登録した求人情報の募集人数を示す情報である。
項目「日時」は、自治体求人管理システム1にて事業者が登録した求人情報に係る就業をする日時を示す情報である。
項目「スキル」は、自治体求人管理システム1にて事業者が登録した求人情報に係る就業をするために必要なスキル、資格等を示す情報である。
サーバ20の求人受付モジュール2035は、事業者から求人情報を受け付けることに伴って、求人データベース2024にレコードを追加する。
<3 動作>
以下、図9ないし図12を参照しながら、第1の実施の形態における自治体求人管理システム1による事業者登録処理、就業者登録処理、求人情報登録処理、及び就業実績情報参照処理について説明する。なお、図9ないし図11においては、事業者が使用する端末装置を端末装置10A、就業者が使用する端末装置を端末装置10Bとする。
図9は、自治体求人管理システム1による事業者登録処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
ステップS111において、端末装置10Aの入力操作受付部171は、事業者からの操作によりサーバ20が提供するWebサーバへアクセスし、求人情報を登録する事業者として登録するため、事業者が登録する登録情報、具体的には、事業者名(法人名称)、会社名(通称を含む)、個人事業主の氏名、屋号等の主体の情報、住所、所在地、事業者の業態等の情報の入力を受け付ける。送受信部172は、受け付けた登録情報を、サーバ20へ送信する。
ステップS121において、サーバ20の事業者登録受付モジュール2033は、端末装置10Aから送信された登録情報を、通信部201を介して受け付ける。事業者登録受付モジュール2033は、受け付けた登録情報を、事業者データベース2022に登録する。
以上のように、自治体求人管理システム1では、求人情報を登録する事業者として登録するため、事業者が登録する登録情報を受け付けると、登録して記憶させる。
図10は、自治体求人管理システム1による就業者登録処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
ステップS211において、端末装置10Bの入力操作受付部171は、就業者からの操作によりサーバ20が提供するWebサーバへアクセスし、求人情報を参照する就業者として登録するため、就業者が登録する登録情報、具体的には、就業者の氏名、住所、年齢、性別、希望職種等の情報の入力を受け付ける。送受信部172は、受け付けた登録情報を、サーバ20へ送信する。
ステップS221において、サーバ20の就業者登録受付モジュール2034は、端末装置10Bから送信された登録情報を、通信部201を介して受け付ける。就業者登録受付モジュール2034は、受け付けた登録情報を、就業者データベース2023に登録する。
以上のように、自治体求人管理システム1では、求人情報を参照する就業者として登録するため、就業者が登録する登録情報を受け付けると、登録して記憶させる。
図11は、実施の形態1の自治体求人管理システム1による求人情報受付処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
ステップS311において、端末装置10Aの入力操作受付部171は、事業者からの操作によりサーバ20が提供するWebサーバへアクセスし、求人情報を登録するため、事業者が登録する求人情報、例えば、事業者名(法人名称)、会社名(通称を含む)、個人事業主の氏名、屋号等の主体の情報、就業に係る職種名や作業の名称、募集人数、所定時間における給与の単価(例えば、日給、時給等)の情報の入力を受け付ける。送受信部172は、受け付けた求人情報を、サーバ20へ送信する。
ステップS321において、サーバ20の求人受付モジュール2035は、端末装置10Aから送信された求人情報を、通信部201を介して受け付ける。また、求人受付モジュール2035は、事業者から受け付けた求人情報を、例えば、求人データベース2024に登録して記憶させる。
ステップS332において、端末装置10Bの入力操作受付部171は、就業者からの操作によりサーバ20が提供するWebサーバへアクセスし、求人情報の参照を要求する指示情報の入力を受け付ける。送受信部172は、受け付けた指示情報を、サーバ20へ送信する。端末装置10Bの送受信部172は、サーバ20から送信された求人情報の表示データを受け付ける。通知制御部174は、受け付けた求人情報を、ディスプレイ150に表示させる。
ステップS322において、サーバ20の求人提示モジュール2036は、端末装置10Bから送信された求人情報の参照を要求する指示情報を、通信部201を介して受け付ける。また、求人提示モジュール2036は、ステップS321で受け付けた求人情報を、当該事業者が登録されている自治体に関連付けられている就業者に対して、参照可能に提示するため、通信部201を介して求人情報の表示データを送信する。また、求人提示モジュール2036は、当該事業者が登録されている自治体とは異なる他の自治体であり、当該自治体と所定の関係を有し、自治体データベース2021の設定により紐づけられている他の自治体に関連付けられている就業者に対して、参照可能に提示するため、通信部201を介して求人情報の表示データを送信してもよい。
ステップS322における求人情報の提示について、具体的に説明する。図7に示す就業者データベース2023に格納されている項目「就業者ID」が「#0301」の就業者の場合、項目「自治体ID」が「#0101」であるため、図5に示す自治体データベース2021に示すように、この就業者はY町(N県M郡)に関連付けられた就業者である。そのため、この就業者は、項目「自治体ID」が「#0101」であるY町に関連付けられた事業者からの求人情報、例えば図8に示す求人データベース2024に格納されている、項目「事業者ID」が「#0201」である求人情報を参照可能である。
さらに、図5に示す自治体データベース2021に示すように、項目「自治体ID」が「#0101」であるY町は、項目「連携自治体ID」が「#0102」であるため、項目「自治体ID」が「#0102」であるN市と所定の関係を有している。そのため、「就業者ID」が「#0301」の就業者は、N市に関連付けられた事業者からの求人情報、例えば図8に示す求人データベース2024に格納されている、項目「事業者ID」が「#0203」である求人情報を参照可能である。
ステップS333において、端末装置10Bの入力操作受付部171は、就業者からの操作によりサーバ20が提供するWebサーバへアクセスし、求人情報に応募する就業希望情報の入力を受け付ける。送受信部172は、受け付けた就業希望情報を、サーバ20へ送信する。
ステップS323において、サーバ20の求人応募受付モジュール2037は、端末装置10Bから送信された就業希望情報を、通信部201を介して受け付ける。また、求人応募受付モジュール2037は、ステップS321で受け付けた就業希望情報を、例えば、求人データベース2024に格納して記憶させる。その後、就業希望情報に基づいて事業者から就業について判断がなされ、実際に就業されることになる。
以上のように、自治体求人管理システム1では、事業者から求人情報を受け付けると、当該事業者が登録されている自治体に関連付けられている就業者、及び当該事業者が登録されている自治体とは異なる他の自治体であり、当該自治体所定の関係を有する他の自治体に関連付けられている就業者に対して、求人情報を参照可能に提示する。これにより、事業者は、より広い範囲の就業者に対して求人情報を提示することが可能になる。
図12は、実施の形態1の自治体求人管理システム1による就業実績情報参照処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
ステップS411において、端末装置10Aの入力操作受付部171は、自治体求人管理システム1のユーザからの操作によりサーバ20が提供するWebサーバへアクセスし、就業実績情報を参照する指示情報の入力を受け付ける。送受信部172は、受け付けた指示情報を、サーバ20へ送信する。
ステップS421において、サーバ20の就業実績情報収集モジュール2038は、端末装置10から送信された就業実績情報を参照する指示情報を、通信部201を介して受け付ける。就業実績情報収集モジュール2038は、求人情報に対して応募した就業希望情報に基づいて、実際に就業した就業者の就業実績情報を収集する。このとき、就業実績情報収集モジュール2038は、ユーザが指示した自治体に係る就業者の就業実績情報を収集する。また、就業実績情報収集モジュール2038は、求人応募受付モジュール2037が受け付けた求人情報を収集してもよい。
ステップS422において、サーバ20の就業実績情報提示モジュール2039は、ステップS421で収集した就業実績情報を、自治体ごとに集計してユーザに提示するため、就業実績情報の集計を行い、その集計結果を、通信部201を介して送信する。
ステップS412において、端末装置10の送受信部172は、サーバ20から送信された就業実績情報の集計結果を受け付ける。通知制御部174は、受け付けた就業実績情報の集計結果を、ディスプレイ150に表示させる。ここで、通知制御部174は、上記のような求人情報を自治体ごとに集計してユーザに提示してもよく、就業実績情報と組み合わせてユーザに提示してもよい。このとき、例えば求人情報と就業実績情報とを組み合わせて、就業者の不足状況(人数)、求人と就業者との需給バランスを提示してもよく、これらの情報を産業区分ごと、業種ごと、職種ごと、時期、時間単位等に区分して提示してもよい。これにより、例えば、不足している就業者の人数と時間数が分かるので、必要な工数(マンアワー)を把握することが可能になる。
以上のように、自治体求人管理システム1では、就業希望情報に対して実際に就業した就業者の就業実績情報を収集し、自治体ごとに集計してユーザに提示する。これにより、当該自治体の就業者の動向を把握することが可能である。
<4 画面例>
以下、図13及び図14を参照しながら、自治体求人管理システム1による求人情報を表示する画面例、及び就業実績情報の集計結果を表示する画面例について説明する。
図13は、端末装置10に表示する求人情報の画面例を示す図である。図13の画面例は、事業者により登録された求人情報を、就業者に対して提示するために表示された状態の画面例を示す。図11のステップS332に相当する。
図13に示すように、端末装置10のディスプレイ150には、求人情報表示画面1031aが表示されている。この求人情報表示画面1031aには、求人情報として、求人情報に係る就業日時を示す就業日時表示欄1031b,1031c,1031dが表示されている。また、求人情報に係る就業日時表示欄1031b,1031c,1031dにそれぞれ対応して、条件表示欄1031e,1031f,1031gが表示されている。また、就業日時表示欄1031b~1031d及び条件表示欄1031e~1031gに示す求人情報の表示内容について、所定の条件により絞り込みを行うための絞り込み選択ボタン1031hと、勤務日の近い順に並べ替えを指示する並べ替え選択ボタン1031iとが設けられている。
図13に示す画面には、例えば、当該就業者がY町(N県M郡)に関連付けられている場合、Y町に関連付けられた求人情報が表示されるとともに、上記の例のように、N市に関連付けられた求人情報が表示される。
図14は、端末装置10に表示する就業実績情報の集計結果の画面例を示す図である。図14の画面例は、求人情報に対して応募した就業希望情報に基づいて、実際に就業した就業者の就業実績情報を収集して集計した集計結果が表示された状態の画面例を示す。図12のステップS412に相当する。
図14に示すように、端末装置10のディスプレイ150には、集計結果表示画面1032aが表示されている。この集計結果表示画面1032aには、就業実績情報の集計結果として、自治体(図14に示す例ではY町)全体の集計結果を示す全体集計表示欄1032bと、自治体在住者の集計結果を示す在住者集計表示欄1032cとが表示されている。
図14に示すように、全体集計表示欄1032b及び在住者集計表示欄1032cには、就業実績情報の集計結果として、自治体全体の就業に係る合計支払金額と、自治体の中における就業に係る合計支払金額とが表示されている。また、これらの情報について、就業者の属性ごと、具体的には年齢(年代)、性別ごとに区別して集計した結果が表示されている。
<小括>
以上のように、本実施の形態によると、求人情報を登録する事業者としての登録情報を受け付け、求人情報を参照する就業者としての登録情報を受け付け、それぞれ登録する。また、事業者から求人情報を受け付けると、当該事業者が登録されている自治体に関連付けられている就業者、及び当該事業者が登録されている自治体とは異なる他の自治体であり、当該自治体所定の関係を有する他の自治体に関連付けられている就業者に対して、求人情報を参照可能に提示する。そのため、事業者は、より広い範囲の就業者に対して求人情報を提示することが可能になる。これにより、求人情報を雇用促進に活用することを可能にし、さらに、多様な労働力を確保し、就業者が不足している事業者のもとに労働力を適切に提供することが可能になる。
また、求人情報に応募して実際に就業した就業者の就業実績情報を収集し、自治体ごとに集計してユーザに提示する。例えば、当該自治体内の就業者による就業(内部就労)、当該自治体外(上記のような所定の関係を有する自治体)の就業者による就業(外部へ流出した就労)、当該自治体外への就労(外部から受け入れた就労)、当該自治体が属する都道府県内/外の就業者による就業、男女比、等について、就業者数、就業による賃金総額等を集計し、ユーザに提示する。これにより、当該自治体の就業者の動向を把握するとともに、事業者の構成と就業者の構成がマッチしているか、他の自治体との関係性等を把握することが可能である。さらに、求人情報を収集して、求人情報と就業実績情報とを組み合わせて、就業者の不足状況(人数)、求人と就業者との需給バランスを提示する。これにより、当該自治体の求人と就業者の動向を把握することが可能になるため、自治体の雇用政策に生かすことが可能である。また、例えば、不足している就業者の人数と時間数が分かるので、必要な工数(マンアワー)を把握することが可能になる。
以上、開示に係る実施の形態について説明したが、これらはその他の様々な形態で実施することが可能であり、種々の省略、置換及び変更を行なって実施することができる。これらの実施の形態及び変形例ならびに省略、置換及び変更を行なったものは、特許請求の範囲の技術的範囲とその均等の範囲に含まれる。
<付記>
実施の形態で説明した事項を、以下に付記する。なお、上記した実施の形態は本開示を分かりやすく説明するために構成を詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施の形態の構成の一部について、他の構成に追加、削除、置換することが可能である。
(付記1)プロセッサ29と、メモリ25とを備えるコンピュータに実行させ、自治体に関連する事業者と就業者とを管理するためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサ29に、自治体に関連する事業者からの登録情報を受け付け、事業者を自治体に関連付けて登録してメモリに記憶させるステップ(S121)と、就業者からの登録情報を受け付け、就業者を自治体に関連付けて登録してメモリに記憶させるステップ(S221)と、事業者からの求人情報を受け付けるステップ(S321)と、受け付けた求人情報を、事業者が登録されている自治体に関連づけられている就業者、及び事業者が登録されている自治体とは異なる他の自治体に関連付けられている就業者に対して参照可能に提示するステップ(S322)と、求人情報に応募する就業希望情報を、事業者が登録されている自治体に関連づけられている就業者、または他の自治体に関連付けられている就業者から受け付けるステップ(S323)と、を実行させる、プログラム。
(付記2)求人情報を提示するステップにおいて、求人情報を、事業者が登録されている自治体と所定の関係を有する他の自治体における就業者に対して参照可能に提示する、(付記1)に記載のプログラム。
(付記3)プログラムは、さらに、求人情報に応募して実際に就業した就業者の就業実績情報を、収集するステップ(S421)と、収集した就業実績情報を自治体ごとに集計してユーザに提示するステップ(S422)と、を実行させる、(付記1)または(付記2)に記載のプログラム。
(付記4)就業実績情報を集計して提示するステップにおいて、就業実績情報を、1の自治体の中における就業実績情報と、1の自治体とは異なる他の自治体における就業者が当該自治体における事業者に就業した就業実績情報と、当該自治体における就業者が他の自治体における事業者に就業した就業実績情報と、にそれぞれ区別して自治体ごとに集計して提示する、(付記3)に記載のプログラム。
(付記5)就業実績情報を集計して提示するステップにおいて、就業実績情報を、市区町村ごと、及び、都道府県ごとに集計して提示する、(付記3)に記載のプログラム。
(付記6)就業実績情報を集計して提示するステップにおいて、就業実績情報における、自治体内で発生した就業の合計就業時間または就業に係る合計支払金額を集計して提示する、(付記3)に記載のプログラム。
(付記7)メモリは、さらに、自治体における就業者を特定の事業者に関連付けて記憶するように構成され、事業者の求人情報を提示するステップにおいて、求人情報を、事業者に関連付けられた就業者のみ、または自治体における就業者全体に対して選択的に参照可能に提示する、(付記1)に記載のプログラム。
(付記8)プログラムは、さらに、事業者から、他の事業者との間で所定の関係を有する登録を受け付けるステップを実行させ、求人情報を提示するステップにおいて、求人情報を、特定の事業者における就業者、及び所定の関係を有する他の事業者における就業者に対して参照可能に提示する、(付記7)に記載のプログラム。
(付記9)制御部203と、メモリ25(記憶部202)とを備え、自治体に関連する事業者と就業者とを管理する情報処理装置であって、制御部203は、自治体に関連する事業者からの登録情報を受け付け、事業者を自治体に関連付けて登録してメモリに記憶させるステップ(S121)と、就業者からの登録情報を受け付け、就業者を自治体に関連付けて登録してメモリに記憶させるステップ(S221)と、事業者からの求人情報を受け付けるステップ(S321)と、受け付けた求人情報を、事業者が登録されている自治体に関連づけられている就業者、及び事業者が登録されている自治体とは異なる他の自治体に関連付けられている就業者に対して参照可能に提示するステップ(S322)と、求人情報に応募する就業希望情報を、事業者が登録されている自治体に関連づけられている就業者、または他の自治体に関連付けられている就業者から受け付けるステップ(S323)と、を行う、情報処理装置。
(付記10)プロセッサ29と、メモリ25とを備えるコンピュータにより実行され、自治体に関連する事業者と就業者とを管理するための方法であって、方法は、プロセッサ29が、自治体に関連する事業者からの登録情報を受け付け、事業者を自治体に関連付けて登録してメモリに記憶させるステップ(S121)と、就業者からの登録情報を受け付け、就業者を自治体に関連付けて登録してメモリに記憶させるステップ(S221)と、事業者からの求人情報を受け付けるステップ(S321)と、受け付けた求人情報を、事業者が登録されている自治体に関連づけられている就業者、及び事業者が登録されている自治体とは異なる他の自治体に関連付けられている就業者に対して参照可能に提示するステップ(S322)と、求人情報に応募する就業希望情報を、事業者が登録されている自治体に関連づけられている就業者、または他の自治体に関連付けられている就業者から受け付けるステップ(S323)と、を実行する、方法。