JP7420349B2 - 二重床構造 - Google Patents

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Description

本発明は、乾式二重床構造に関するものである。
従来、集合住宅等の床構造として、乾式二重床構造が用いられている(例えば、下記の特許文献1を参照)。
特許文献1には、コンクリート等からなる床スラブ面の上に縦横に等間隔で立設した複数の支持脚に、合板やパーティクルボード等からなる床下地材を支持させて二重床面を形成し、その上に木質フローリング等の床仕上げ材を固定した二重床構造が開示されている。
この種の二重床構造は、床スラブ面の不陸を支持脚で吸収できるため、床スラブ面の平滑化の手間が不要であり、床下空間における配線や配管工事が容易であるという利点を有している。
特開平11-293897号公報
しかしながら、上記二重床構造では、通常、床下地材と床仕上げ材とは、互いの継目の位置が上下に揃わないようにずらして設けられる。そのため、床仕上げ材の敷設後は、床下地材の外周に沿うように設けられた複数の支持脚の施工位置の見当がつかず、設計図面等を見なければ耐力の高い箇所がわからないという課題があった。
また、上記二重床構造では、床下地材と床仕上げ材とを敷設しなければならず、施工に手間がかかるという問題があった。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので、その目的は、施工が容易で支持脚の施工位置が容易にわかる二重床構造を提供することにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、床下地材を省略し、支持脚の上で複数の床仕上げ材を接合して二重床面を形成すると共に、床仕上げ材の四隅が支持されるように支持脚を設けることとした。
具体的には、第1の発明は、床面上に立設された複数の支持脚と、該複数の支持脚によって支持され、上記床面より上方に床面を形成する複数の矩形状の床仕上げ材とを備えた二重床構造であって、上記複数の床仕上げ材は、それぞれ隣接する二辺の側端部に溝を有する雌実が形成されると共に他の二辺の側端部に上記溝に嵌まる凸部を有する雄実が形成され、それぞれ隣接する2つの床仕上げ材の一方の上記雌実の上記溝に他方の上記雄実の上記凸部が嵌まる実継ぎ状態で上記複数の支持脚上に敷設され、上記雌実は、上記溝の下方において該溝の底面から側方に突出する下側凸部が、上記溝の上方において該溝の底面から側方に突出する上側凸部よりも突出高さが高くなるように形成され、上記各支持脚には、少なくとも2つの上記床仕上げ材の実継ぎ部が固定され、該2つの床仕上げ材のうちの上記雌実が形成された一方の上記床仕上げ材は、上記下側凸部が接着剤と釘状部材とによって上記支持脚に固定され、他方の上記床仕上げ材は、上記実継ぎ状態で接着剤によって上記支持脚に固定され、上記支持脚は、少なくとも上記各床仕上げ材の4つの隅角部の下方に設けられていることを特徴とするものである。
第1の発明では、複数の支持脚の上で複数の床仕上げ材を実継ぎして二重床面を形成している。そのため、従来の二重床構造のように床下地材を敷設してから床仕上げ材を敷設する必要がなく、施工時の工数が格段に少なくなり、施工が容易になる。
また、第1の発明では、各支持脚は、少なくとも2つの床仕上げ材の実継ぎ部を支持するように構成されている。このような構成により、2つの床仕上げ材の実継ぎ部が支持脚によって補強されるため、床下地材を省略し、複数の支持脚上に複数の床仕上げ材を敷設しても、実継ぎ部で撓み難い二重床構造を提供することができる。
また、第1の発明では、床仕上げ材は、雌実の下側凸部が上側凸部よりも側方に出っ張る形状に形成している。雌実をこのような形状とすることにより、床仕上げ材の実継ぎ部を支持脚に固定する際に、釘状部材が打ち込み易くなる。よって、上記構成によれば、床仕上げ材と支持脚との固定を容易に行うことができる。
また、第1の発明では、各床仕上げ材の4つの隅角部の下方には、必ず支持脚が設けられている。そのため、複数の床仕上げ材を複数の支持脚の上に敷設して二重床を構築した後であっても、支持脚の施工位置(各床仕上げ材の四隅)を容易に認識することができる。
以上のように、第1の発明によれば、施工が容易で支持脚の施工位置が容易にわかる二重床構造を提供することができる。
第2の発明は、第1の発明において、上記各床仕上げ材の上面には、短辺に平行に延びる少なくとも1つの化粧溝が形成され、上記支持脚は、上記各床仕上げ材の上面に形成された上記化粧溝のうちの少なくとも1つの上記化粧溝又は少なくとも1つの上記化粧溝の延長線と上記各床仕上げ材の上面の2つの長辺側端縁との交点の下方に設けられていることを特徴とするものである。
第3の発明は、第2の発明において、上記支持脚は、上記各床仕上げ材の上面に形成された全ての上記化粧溝又は全ての上記化粧溝の延長線と上記2つの長辺側端縁との交点の下方に設けられていることを特徴とするものである。
第2及び第3の発明では、各床仕上げ材の4つの隅角部の下方だけでなく、各床仕上げ材の上面に形成された化粧溝又はその延長線と2つの長辺側端縁との交点の下方にも支持脚が設けられている。そのため、複数の床仕上げ材を複数の支持脚の上に敷設して二重床を構築した後であっても、各床仕上げ材の上面を見るだけで支持脚の施工位置を容易に認識することができる。
特に、第3の発明では、各床仕上げ材の上面に形成された全ての化粧溝の延長線と2つの長辺側端縁との交点の下方に支持脚が設けられている。そのため、二重床の構築後であっても、各床仕上げ材の上面を見るだけで支持脚の施工位置(各床仕上げ材の四隅及び化粧溝の延長線と2つの長辺側端縁の交点)をより容易に認識することができる。
第4の発明は、第2又は第3の発明において、上記化粧溝は、上記各床仕上げ材の上面を長辺方向に3等分、4等分、6等分又は8等分する複数の等分線の少なくとも1つの等分線上に設けられていることを特徴とするものである。
第4の発明では、化粧溝が、各床仕上げ材の上面を長辺方向に3等分、4等分、6等分又は8等分する複数の等分線の少なくとも1つの等分線上に設けられている。このような構成により、各床仕上げ材の複数の等分線の間隔と等しい間隔又はその複数倍の間隔で支持脚を配置するような場合には、二重床の構築後であっても、メジャー等を用いることなく、各床仕上げ材の上面を見るだけで化粧溝の位置から容易に支持脚の施工位置を認識することができる。
第5の発明は、第4の発明において、上記支持脚は、上記各床仕上げ材の上記複数の等分線の全てと上記2つの長辺側端縁との交点の下方に設けられていることを特徴とするものである。
第5の発明では、各床仕上げ材の上面を長辺方向に3等分、4等分、6等分又は8等分する複数の等分線と2つの長辺側端縁との交点の下方に必ず支持脚を設けることとしている。このような構成によれば、二重床の構築後であっても、メジャー等を用いることなく、各床仕上げ材の上面を見るだけで化粧溝の位置から容易に支持脚の施工位置を認識することができる。
第6の発明は、第4又は第5の発明において、上記複数の床仕上げ材は、上記各床仕上げ材の上面の少なくとも一方の短辺側端縁が、短辺方向に隣接する他の上記床仕上げ材のいずれかの上記化粧溝と一直線上に配置されるように敷設されていることを特徴とするものである。
第6の発明では、複数の床仕上げ材を、短辺方向に隣接する2つの床仕上げ材間で、上面の短辺側端縁の位置が揃わないようにずらして配置している。つまり、複数の床仕上げ材の長辺方向の継目の位置が、短辺方向に隣接する床仕上げ材間で揃わないので、継目模様が単調なものとならず、複数の床仕上げ材によって構成される床面の意匠性が向上する。
ところで、複数の支持脚を前後及び左右方向に等間隔に配置するには、複数の床仕上げ材の上面の2つの長辺側端縁と2つの短辺側端縁と複数の等分線とで、各格子点が支持脚の施工位置となる格子模様が形成されるように複数の床仕上げ材を配置する必要がある。複数の床仕上げ材を、短辺方向に隣接する2つの床仕上げ材間で上面の短辺側端縁の位置が揃うように設ける場合、複数の床仕上げ材の上面の2つの長辺側端縁と2つの短辺側端縁と複数の等分線とで上記格子模様を容易に形成することができるが、複数の床仕上げ材を、短辺方向に隣接する2つの床仕上げ材間で上面の短辺側端縁の位置が揃わないようにずらして設ける場合、上記格子模様を容易に形成することができない。
そこで、第6の発明では、複数の床仕上げ材を、それぞれの上面の少なくとも一方の短辺側端縁が、短辺方向に隣接する他の床仕上げ材のいずれかの化粧溝と一直線上に配置されるように敷設している。化粧溝は、各床仕上げ材の上面を長辺方向に等分する複数の等分線の少なくとも1つの等分線上に設けられるものであるため、上述のように複数の床仕上げ材を敷設することにより、複数の床仕上げ材の上面の2つの長辺側端縁と2つの短辺側端縁と複数の等分線とで、各格子点が支持脚の施工位置となる格子模様が形成されることとなる。これにより、第6の発明によれば、複数の床仕上げ材の施工時に、メジャー等を用いることなく、複数の床仕上げ材を、容易に、短辺方向に隣接する2つの床仕上げ材間で上面の短辺側端縁の位置が揃わないようにずらして設けることができる。したがって、第6の発明によれば、継目模様が単調でない意匠性に優れた床面を有する二重床を容易に施工することができる。
以上説明した如く、本発明によると、床下地材を省略し、支持脚上に複数の床仕上げ材を敷設して二重床面を形成すると共に、少なくとも各床仕上げ材の四隅の下方に支持脚を設けることにより、施工が容易で支持脚の施工位置が容易にわかる二重床構造を提供することができる。
図1は、本発明の実施形態1に係る二重床構造の平面図である。 図2は、図1のII-II線断面図である。 図3は、図2のIII部分の拡大図である。 図4は、図1のドットを付した床仕上げ材付近の部分拡大図である。 図5は、本発明の実施形態2に係る二重床構造の平面図である。 図6は、図5のドットを付した床仕上げ材付近の部分拡大図である。 図7は、本発明の実施形態3に係る二重床構造の平面図である。 図8は、図7のドットを付した床仕上げ材付近の部分拡大図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
《発明の実施形態1》
本実施形態1では、本発明に係る二重床構造の一例として、コンクリートからなる床スラブ面(床面)1上に敷設された二重床構造について説明する。
図1及び図2に示すように、二重床構造10は、複数の長方形状の床仕上げ材20,…,20と、床スラブ面1上に立設され、複数の長方形状の床仕上げ材20,…,20を、床スラブ面1より上方の所定の高さ位置において支持する複数の支持脚30,…,30とを備えている。
-各部の構成-
[床仕上げ材]
図1及び図2に示すように、床仕上げ材20は、長方形状の板材である。床仕上げ材20は、一般に床材として用いられるものであればいかなるもので構成されていてもよいが、本実施形態1では、床仕上げ材20は、木質芯材の上下両面に木質繊維板を積層して接着することによって形成されている。また、本実施形態1では、床仕上げ材20は、短辺の長さが289mm、長辺の長さが1818mmに形成されている。
上記木質芯材としては、例えば、厚さ9~24mm(好ましくは12~15mm)の合板、配向性ストランドボード(OSB)、単板積層材(LVL)等を用いることができる。また、上記木質繊維板としては、例えば、厚さ2.5~4.0mmの中密度繊維板(MDF)等を用いることができる。
図2及び図3に示すように、床仕上げ材20には、隣接する二辺の側端部(短辺側端部と長辺側端部)に溝21aを有する雌実21が形成され、他の二辺の側端部(短辺側端部と長辺側端部)に雌実21の溝21aに嵌まる凸部22aを有する雄実22が形成されている。雌実21と雄実22とは、形成される各辺側端部の全長に亘って形成されている。また、溝21aと凸部22aとは、床仕上げ材20の木質芯材の側面に形成されている。
雌実21は、溝21aの下方において該溝21aの側壁を構成する下側凸部21bと、溝21aの上方において該溝21aの側壁を構成する上側凸部21cとを有している。また、雌実21は、下側凸部21bの突出高さ(溝21aの底面21dと下側凸部21bの先端面21eとの距離)L1が、上側凸部21cの突出高さ(溝21aの底面21dと上側凸部21cの先端面21fとの距離)L2よりも長くなる(L1>L2)ように形成されている。下側凸部21bの突出高さL1は、上側凸部21cの突出高さL2の1.5~2.5倍程度で10~25mm程度に形成されている。
雄実22は、該雄実22が形成される各辺の側端部において、床仕上げ材20の下端部と上端部とにそれぞれ形成された下側凹部22bと上側凹部22cとにより、その間に凸部22aが形成されている。下側凹部22bと上側凹部22cは、床仕上げ材20の下端部と上端部とを、それぞれ上記各辺の側端部の一端から他端に亘って平面視において略矩形状に切り欠くことによって形成されている。下側凹部22bの深さ(凸部22aの先端面22dと下側凹部22bの底面22eとの距離)D1が、上側凹部22cの深さ(凸部22aの先端面22dと上側凹部22cの底面22fとの距離)D2よりも深くなる(D1>D2)ように形成されている。下側凹部22bの深さD1は、上側凹部22cの深さD2の1.5~2.5倍程度に形成されている。
雌実21の上側凸部21cの突出高さL2は、雄実22の上側凹部22cの深さD2より長く形成されている(L2>D2)。また、下側凸部21bの突出高さL1は、下側凹部22bの深さD1と、上側凸部21cの突出高さL2から上側凹部22cの深さ(凸部22aの突出高さ)D2を引いた差分X(X=L2-D2)との和より短く形成されている(L1<D1+X)。
図4に示すように、床仕上げ材20の上面20aの角部には、面取り加工が施されている。本実施形態1では、床仕上げ材20の上面20aの各角部は、上面20aに対して略45度傾斜した傾斜面によって切り欠かれ、上面20aに対して略45度傾斜した面取り面23が形成されている。隣り合う2つの床仕上げ材20の一方の雌実21の溝21aに、他方の雄実22の凸部22aを挿入して2つの床仕上げ材20を実継ぎすると、互いの上面20aの面取り面23,23が付き合わされて、断面形状がV字形状の溝51を構成する。
また、床仕上げ材20の上面20aには、化粧溝52が形成されている。化粧溝52は、床仕上げ材20の上面20aの長辺側端縁20alから短辺に平行に延びている。本実施形態1では、化粧溝52は、床仕上げ材20の上面20aを長辺方向に4等分する3本の等分線Ld,Ld,Ldのうちの1つとして選択した中央の等分線Ld上に設けられている。化粧溝52は、床仕上げ材20の上面20aの長手方向の中央において2つの長辺側端縁20al,20al間に架け渡されるように設けられている。本実施形態1では、化粧溝52は、2つの面取り面23,23によって形成される溝51と同形状の断面形状がV字形状に形成されている。なお、化粧溝52は、溝51と同形状でなくてもよい。
[支持脚]
図2に示すように、支持脚30は、床スラブ面1上に複数立設されて複数の床仕上げ材20,…,20を床スラブ面1より上方の所定の高さ位置において支持する垂直材である。支持脚30は、床スラブ面1上で床仕上げ材20を支持できるものであればいかなるもので構成されていてもよいが、本実施形態1では、支持脚30は、接地部31と支柱部32と台座部33とを有している。
接地部31は、床スラブ面1に接着固定される平板状の部分である。本実施形態1では、接地部31は、ゴムによって構成されている。
支柱部32は、ボルト部32aとナット部32bとを有し、長さが変更可能に構成されている。ボルト部32aは、下端が接地部31の平面視において中央に固定され、上端部が雄ネジに構成された断面円形状の棒状部材である。ナット部32bは、下向きに開口する円筒部材であり、上端が台座部33の下面に固定されている。ナット部32bは、ボルト部32aの雄ネジと螺合する雌ネジが内面に形成されている。ボルト部32aをナット部32bに対して相対回転させることにより、支柱部32は長さが変更される。
台座部33は、支柱部32の上端(ナット部32bの上端)に固定された接地部31よりも分厚い平板状の部分である。台座部33は、複数枚の床仕上げ材20,…,20の一部を支持できるものであればいかなる形状であってもよいが、本実施形態1では平面視において正方形状に形成されている。なお、台座部33は、円形状であっても長方形状であってもよい。台座部33は、前後方向の幅が、該台座部33の上で実継ぎされる前後方向に隣接する2つの床仕上げ材20,20の実継ぎ部の幅(雌実21の溝21aの底面21dから雄実22の下側凹部22bの底面22eまでの距離、D1+L2-D2)以上であることが好ましい。同様に、台座部33は、左右方向の幅が、該台座部33の上で実継ぎされる左右方向に並ぶ2つの床仕上げ材20,20実継ぎ部の幅(雌実21の溝21aの底面21dから雄実22の下側凹部22bの底面22eまでの距離、D1+L2-D2)以上であることが好ましい。
台座部33には、ナット部32b内にドライバを挿通するための挿通孔(図示省略)が形成されている。この挿通孔を介してドライバでボルト部32aを回転させて支柱部32の長さを変更することにより、台座部33の高さ調整が可能に構成されている。なお、高さ調整後、挿通孔には接着剤が注入されてボルト部32aとナット部32bとが固定される。
-配置構成-
図1に示すように、床スラブ面1上に、複数の支持脚30,…,30が、前後方向及び左右方向のそれぞれに等間隔に配置されている。具体的には、本実施形態1では、複数の支持脚30,…,30は、壁面W1に平行な前後方向には床仕上げ材20の短辺方向の長さに等しい289mmピッチ、及び壁面W2に平行な左右方向には床仕上げ材20の長辺方向の長さの4分の1の長さに相当する454.5mmピッチで床スラブ面1上に立設されている。
なお、本実施形態1では、床仕上げ材20が、289mm×1818mmの板材であるため、上述のように前後方向に289mmピッチ、左右方向に454.5mmピッチで支持脚30を設けることにより、床仕上げ材20の4つの隅角部、及び床仕上げ材20の上面20aを長辺方向に4等分する3本の等分線Ld,Ld,Ldと2つの長辺側端縁20al,20alとの交点(6個)の下方のそれぞれに支持脚30が設けられることとなる。言い換えると、本実施形態1では、床仕上げ材20の4つの隅角部、及び床仕上げ材20の上面20aを長辺方向に4等分する3本の等分線Ld,Ld,Ldと2つの長辺側端縁20al,20alとの交点(6個)の下方のそれぞれに支持脚30が設けられるように、複数の支持脚30,…,30を前後方向に289mmピッチ、左右方向に454.5mmピッチで床スラブ面1上に立設している。
図1に示すように、上記二重床構造10では、複数の床仕上げ材20,…,20は、複数の支持脚30,…,30上に敷設されている。本実施形態1では、複数の床仕上げ材20,…,20は、それぞれ壁面W1,W2側の2辺の側端部に雄実22、他の二辺の側端部に雌実21が形成される向きで設けられ、各雌実21の溝21aに前後左右に隣り合う床仕上げ材20の雄実22の凸部22aが嵌め込まれることにより、実継ぎされている。
上記二重床構造10では、壁面W2に沿う1列目の複数の床仕上げ材20,…,20は、最も左側の床仕上げ材20の左端(左側の短辺側端部20as)が壁面W1に沿うように敷設され、2列目の複数の床仕上げ材20,…,20は、1列目の複数の床仕上げ材20,…,20に対し、各床仕上げ材20の左端(左側の短辺側端部20as)が長辺長さの略半分の長さ(本実施形態1では909mm)分だけ右側にずれた位置に敷設されている。同様に、3列目の複数の床仕上げ材20,…,20は、2列目の複数の床仕上げ材20,…,20に対し、各床仕上げ材20の左端(左側の短辺側端部20as)が長辺長さの略半分の長さ分だけ右側にずれた位置に敷設されている。つまり、上記二重床構造10では、各列の複数の床仕上げ材20,…,20は、前列の複数の床仕上げ材20,…,20に対し、各床仕上げ材20の左端(左側の短辺側端部20as)が長辺長さの略半分の長さ分だけ右側にずれた位置に敷設されている。
上記二重床構造10では、各列の最も左側の床仕上げ材20は、奇数列では、カットされずにそのままの長さで敷設されるものの、偶数列では、長辺方向の長さの半分にカットされて敷設されている。
上記二重床構造10では、各列の複数の床仕上げ材20,…,20は、前列の複数の床仕上げ材20,…,20に対し、各床仕上げ材20の左端(左側の短辺側端部20as)が長辺長さの略半分の長さ分だけ右側にずれた位置に配置されるように、複数の床仕上げ材20,…,20を敷設している。そのため、本実施形態1では、各床仕上げ材20の上面20aの長手方向の端縁(短辺側端縁20as)が、短辺方向(壁面W1に垂直で壁面W2に平行な前後方向)に隣接する他の床仕上げ材20の上面20aを長辺方向に4等分する等分線54上に設けられ化粧溝52と一直線上に配置される。言い換えると、各床仕上げ材20の上面20aの短辺側端縁20asが、短辺方向に隣接する他の床仕上げ材20の上面20aを長辺方向に4等分する3本の等分線Ld,Ld,Ldのうちの1つの等分線Ld(中央の等分線Ld)上に設けた化粧溝52と一直線上に配置されるように、複数の床仕上げ材20,…,20を、各列の複数の床仕上げ材20,…,20が、前列の複数の床仕上げ材20,…,20に対し、各床仕上げ材20の左端(左側の短辺側端部20as)が長辺長さの略半分の長さ分だけ右側にずれた位置に配置されるように敷設している。
本実施形態1では、複数の床仕上げ材20,…,20を、それぞれの上面20a,…,20aの少なくとも一方の短辺側端縁20asが、短辺方向に隣接する他の床仕上げ材20の化粧溝52と一直線上に配置されるように敷設している。化粧溝52は、各床仕上げ材20の上面20aを長辺方向に4等分する3本の等分線Ld,Ld,Ldの少なくとも1つの等分線Ld(中央の等分線Ld)上に設けられるものである。そのため、上述のように複数の床仕上げ材20,…,20を敷設することにより、複数の床仕上げ材20,…,20の上面20a,…,20aの各2つの長辺側端縁20al,20alと各2つの短辺側端縁20as,20asと各3本の等分線Ld,Ld,Ldとで形成される格子模様の格子点(各床仕上げ材20の4つの隅角部及び3本の等分線Ld,Ld,Ldと2つの長辺側端縁20al,20alとの交点)の全ての下方に支持脚30が設けられることとなる。
-床仕上げ材と支持脚との固定-
上述のように、本実施形態1では、各床仕上げ材20は、該床仕上げ材20の4つの隅角部及び床仕上げ材20の上面20aの2つの長辺側端縁20al,20alと3本の等分線Ld,Ld,Ldとの交点の計10箇所の下方に設けられる10本の支持脚30,…,30によって床スラブ面1の上方の所定の高さ位置において支持されている。また、図1に示すように、1つの床仕上げ材20(図1においてドットを付した床仕上げ材20を参照)に対し、2つの短辺側にはそれぞれ1枚の床仕上げ材20が隣接し、2つの長辺側にはそれぞれ2枚の床仕上げ材20,20が隣接している。隣接する2枚の床仕上げ材20,20は、一方の雌実21の溝21aに接着剤を塗布した後、他方の雄実22の凸部22aを嵌め込むことにより、実継ぎ部が接着固定される。また、床仕上げ材20と支持脚30とは、接着剤と釘状部材(例えば、スクリューネイル、ブラッドネイル、フィニッシュネイル、ステープル等)40とによって固定されている。具体的には、雌実21が形成された床仕上げ材20は、下側凸部21bの下面と支持脚30の台座部33の上面とが接着剤によって接着され、下側凸部21bが釘状部材40によって台座部33に締結されることによって、支持脚30に固定されている。一方、雄実22が形成された床仕上げ材20は、下面と支持脚30の台座部33の上面とが接着剤によって接着されると共に、凸部22aと隣接する床仕上げ材20の雌実21の溝21a内面とが接着剤によって接着されることによって、支持脚30に固定されている。
なお、本実施形態1では、床スラブ面1の端縁(壁面W1,W2の壁際)には、それぞれ2枚重ねの木材によって構成された床根太41,41が固定されている。そして、壁面W1,W2に沿って壁際に設けられる各床仕上げ材20は、壁面W1,W2に沿う雄実22が切除され、その切除後の端部が、床根太41に接着剤と釘状部材とによって固定されている。具体的には、床仕上げ材20の切除後の端部は、下面と床根太41の上面とが接着剤によって接着され、床根太41上に載せられた床仕上げ材20の雌実21の下側凸部21bの端部が、釘状部材によって床根太41に締結されることによって、床根太41に固定されている。
-二重床の施工方法-
本実施形態1の場合、図1の左上の隅角部(壁面W1,W2によって形成される隅角部)から壁面W2に沿って逆側の端部まで床仕上げ材20を一列敷設した後、二列目、三列目、…のように順に一列ずつ床仕上げ材20を敷設する。
具体的には、まず、床スラブ面1上に、複数の支持脚30,…,30を、上下左右に所定の間隔で立設する。このとき、後で敷設する各床仕上げ材20の4つの隅角部、各床仕上げ材20の上面20aの2つの長辺側端縁20al,20alと3本の等分線Ld,Ld,Ldとの交点(6個)の下方のそれぞれに支持脚30が設けられるように、複数の支持脚30,…,30を前後方向に289mmピッチ、左右方向に454.5mmピッチで床スラブ面1上に立設する。
複数の支持脚30,…,30の立設後、高さ調整を行う。高さ調整は、複数の支持脚30,…,30の上に床仕上げ材20を仮置きし、レーザー水平器等で仮置きされた床仕上げ材20が水平になるように各支持脚30の高さを調整する。各支持脚30の高さ調整は、台座部33に形成された挿通孔を介してドライバをナット部32b内に挿入してボルト部32aと係合させ、ボルト部32aを回転させて支持脚30の高さを変えることによって行われる。高さ調整が終わると、各支持脚30の台座部33の挿通孔に接着剤を注入し、ボルト部32aがナット部32bに対して回転しないように固定する。
高さ調整後、複数の床仕上げ材20,…,20を、複数の支持脚30,…,30上に順に敷設する。上述のように、本実施形態1では、図1の左上の隅角部から壁面W2に沿って逆側の端部まで床仕上げ材20を一列敷設した後、二列目、三列目、…のように順に一列ずつ床仕上げ材20を敷設する。
具体的には、各床仕上げ材20を敷設する前に、該床仕上げ材20が固定される10本の支持脚30,…,30の台座部33の上面に接着剤を塗布しておく。また、上記床仕上げ材20の雄実22が形成された長辺側端部に隣接する2つの床仕上げ材20,20(図1では上側に隣接する2つの床仕上げ材20,20)の溝21a,21aの内面と、上記仕上げ材20の雄実22が形成された短辺側端部に隣接する床仕上げ材20(図1では左側に隣接する床仕上げ材20)の溝21aの内面とに接着剤を塗布しておく。
そして、上記床仕上げ材20を、各凸部22a,22aが対応する溝21a,21aに嵌まるように10本の支持脚30,…,30の台座部33上に載置する。そして、上記床仕上げ材20の長辺側端部に形成された雌実21の下側凸部21bの上方から、該長辺側端部の下側凸部21bが載置される5本の支持脚30,…,30に向かって釘状部材40を打ち込む。また、同様に、上記床仕上げ材20の短辺側端部に形成された雌実21の下側凸部21bの上方から、該短辺側端部の下側凸部21bが載置される2本の支持脚30,…,30に向かって釘状部材40を打ち込む。このような工程により、各床仕上げ材20は、隣接する複数の床仕上げ材20,…,20と実継ぎ部が接着固定されると共に、10本の支持脚30,…,30に接着剤と釘状部材40とによって固定されることとなる。
なお、上述のように、壁面W1,W2に沿って壁際に設けられる各床仕上げ材20は、壁面W1,W2に沿う雄実22が切除され、その切除後の端部が、床根太41に接着剤と釘状部材とによって固定される。具体的には、床仕上げ材20の切除後の端部を、上面に接着剤が塗布された床根太41上に載置し、床根太41上に載せられた床仕上げ材20の雌実21の下側凸部21bの端部を貫くように上方から床根太41に向かって釘状部材を打ち込むことにより、床仕上げ材20が床根太41に固定される。また、図示を省略しているが、壁面W1,W2に対向する壁面の壁際に設けられる各仕上げ材20の端部(雌実21が形成された端部)も、壁面W1,W2に沿って壁際に設けられる各床仕上げ材20の端部と同様にして床根太41接着剤と釘状部材とによって固定される。
以上のような工程により、床スラブ面1上に等間隔に設けられた複数の支持脚30,…,30上に複数の床仕上げ材20,…,20が敷設されることにより、本発明に係る二重床構造10を有する二重床が構築され、床スラブ面1の上方の所定の高さ位置に二重の床面が形成される。
-実施形態1の効果-
本実施形態1では、複数の支持脚30,…,30の上で複数の床仕上げ材20,…,20を接合して二重床面を形成している。そのため、従来の二重床構造のように床下地材を敷設してから床仕上げ材20を敷設する必要がなく、施工時の工数が格段に少なくなり、施工が容易になる。
また、本実施形態1では、各支持脚30は、少なくとも2つの床仕上げ材20,20の実継ぎ部を支持するように構成されている。このような構成により、2つの床仕上げ材20,20の実継ぎ部が支持脚30によって補強されるため、床下地材を省略し、複数の支持脚30,…,30上に複数の床仕上げ材20,…,20を敷設しても、実継ぎ部で撓み難い二重床構造10を提供することができる。
また、本実施形態1では、床仕上げ材20は、雌実21の下側凸部21bが上側凸部21cよりも側方に出っ張る形状に形成している。雌実21をこのような形状とすることにより、床仕上げ材20の実継ぎ部を支持脚30に固定する際に、釘状部材40が打ち込み易くなる。よって、上記構成によれば、床仕上げ材20と支持脚30との固定を容易に行うことができる。
また、本実施形態1では、各床仕上げ材20の4つの隅角部の下方には、必ず支持脚30が設けられている。そのため、複数の床仕上げ材20,…,20を複数の支持脚30,…,30の上に敷設して二重床を構築した後であっても、支持脚30の施工位置(各床仕上げ材20の四隅)を容易に認識することができる。
以上のように、本実施形態1によれば、施工が容易で支持脚30の施工位置が容易にわかる二重床構造10を提供することができる。
また、本実施形態1では、各床仕上げ材20の4つの隅角部の下方だけでなく、各床仕上げ材20の上面20aに形成された化粧溝52と2つの長辺側端縁20al,20alの交点の下方にも支持脚30が設けられている。そのため、複数の床仕上げ材20,…,20を複数の支持脚30,…,30の上に敷設して二重床を構築した後であっても、各床仕上げ材20の上面20aを見るだけで支持脚30の施工位置(各床仕上げ材20の四隅及び各仕上げ材20の上面20aの化粧溝52と2つの長辺側端縁20al,20alとの交点の下方)を容易に認識することができる。
また、本実施形態1では、化粧溝52が、各床仕上げ材20の上面20aを長辺方向に4等分する3本の等分線Ld,Ld,Ldのうちの1つの等分線Ld上に設けられている。このような構成により、各床仕上げ材20の3本の等分線Ld,Ld,Ldの間隔と等しい間隔又はその複数倍の間隔で支持脚30を配置するような場合には、二重床の構築後であっても、メジャー等を用いることなく、各床仕上げ材20の上面20aを見るだけで化粧溝52の位置から容易に支持脚30の施工位置を認識することができる。
また、本実施形態1では、各床仕上げ材20の上面20aを長辺方向に4等分する3本の等分線Ld,Ld,Ldと2つの長辺側端縁20al,20alとの交点の下方に必ず支持脚30を設けることとしている。このような構成によれば、二重床の構築後であっても、メジャー等を用いることなく、各床仕上げ材20の上面20aを見るだけで化粧溝52の位置から容易に支持脚30の施工位置を認識することができる。
また、本実施形態1では、複数の床仕上げ材20,…,20を、短辺方向に隣接する2つの床仕上げ材20,20間で、上面20aの短辺側端縁20asの位置が揃わないようにずらして配置している。つまり、複数の床仕上げ材20,…,20の長辺方向の継目の位置が、短辺方向に隣接する2つの床仕上げ材20,20間で揃わないので、継目模様が単調なものとならず、複数の床仕上げ材20,…,20によって構成される床面の意匠性が向上する。
ところで、複数の支持脚30,…,30を前後及び左右方向に等間隔に配置するには、複数の床仕上げ材20,…,20の上面20aの2つの長辺側端縁20al,20alと2つの短辺側端縁20as,20asと複数の等分線Ld,…,Ldとで、各格子点が支持脚30の施工位置となる格子模様が形成されるように複数の床仕上げ材20,…,20を配置する必要がある。複数の床仕上げ材20,…,20を、短辺方向に隣接する2つの床仕上げ材20,20間で上面20aの短辺側端縁20asの位置が揃うように設ける場合、複数の床仕上げ材20,…,20の上面20aの2つの長辺側端縁20al,20alと2つの短辺側端縁20as,20asと複数の等分線Ld,…,Ldとで上記格子模様を容易に形成することができるが、複数の床仕上げ材20,…,20を、短辺方向に隣接する2つの床仕上げ材20,20間で上面20aの短辺側端縁20asの位置が揃わないようにずらして設ける場合、上記格子模様を容易に形成することができない。
そこで、本実施形態1では、複数の床仕上げ材20,…,20を、それぞれの上面20aの少なくとも1つの短辺側端縁20asが、短辺方向に隣接する他の床仕上げ材20のいずれかの化粧溝52と一直線上に配置されるように敷設している。化粧溝52は、各床仕上げ材20の上面20aを長辺方向に4等分する3本の等分線Ld,Ld,Ldの少なくとも1つの等分線Ld(中央の等分線Ld)上に設けられるものであるので、上述のように複数の床仕上げ材20,…,20を敷設することにより、複数の床仕上げ材20,…,20の上面20aの2つの長辺側端縁20al,20alと2つの短辺側端縁20as,20asと3本の等分線Ld,Ld,Ldとで、各格子点が支持脚30の施工位置となる格子模様が形成されることとなる。これにより、本実施形態1によれば、複数の床仕上げ材20,…,20の施工時に、メジャー等を用いることなく、複数の床仕上げ材20,…,20を、容易に、短辺方向に隣接する2つの床仕上げ材20,20間で上面20aの短辺側端縁20asの位置が揃わないようにずらして設けることができる。したがって、本実施形態1によれば、継目模様が単調でない意匠性に優れた床面を有する二重床を容易に施工することができる。
《発明の実施形態2》
図5に示す実施形態2は、実施形態1の床仕上げ材20の構成及び配置構成を変更したものである。支持脚30の構成及び配置構成は、実施形態1と同様である。以下では、実施形態1と異なる点について詳細に説明する。
[床仕上げ材]
実施形態2の床仕上げ材20は、上面20aの構成が異なる以外は、実施形態1と同様に構成されている。実施形態2では、図5及び図6に示すように、床仕上げ材20の上面20aには、2本の縦溝53と2本の横溝(化粧溝)54とが形成されている。本実施形態2では、縦溝53及び横溝54は、2つの面取り面23,23によって形成される溝51と同形状の断面形状がV字形状に形成されている。なお、縦溝53及び横溝54は、溝51と同形状でなくてもよい。
縦溝53は、床仕上げ材20の上面20aの一方の短辺側端部20asから他方の短辺側端部20asまで長辺に平行に延びている。本実施形態2では、縦溝53は、床仕上げ材20の上面20aを短辺方向に3等分する2本の等分線上に設けられている。つまり、縦溝53は、床仕上げ材20の上面20aの短辺方向に3等分する等分線上において2つの短辺側端縁20as,20as間に架け渡されるように設けられている。
横溝54は、床仕上げ材20の上面20aの長辺側端部20alから短辺に平行に延びている。本実施形態2では、横溝54は、各床仕上げ材20の上面20aに2本ずつ形成されている。2本の横溝54は、各床仕上げ材20の上面20aの2つの長辺側端縁20as,20asと2つの縦溝53,53との間に架け渡されるように設けられている。また、2本の横溝54は、各床仕上げ材20の上面20aを長辺方向に6等分する5本の等分線Ld,…,Ldのうちの1つの等分線Ld上にそれぞれ設けられている。実施形態2では、2本の横溝54は、5本の等分線Ld,…,Ldの両端からそれぞれ2番目の等分線Ld,Ld(即ち、床仕上げ材20の上面20aを長辺方向に3等分する2本の等分線Ld,Ld)上に設けられている。つまり、横溝54は、床仕上げ材20の上面20aの長辺方向に3等分する2本の等分線Ld,Ld上において長辺側端縁20alと縦溝53との間に架け渡されるように設けられている。
[支持脚]
支持脚30は、実施形態1と同様に構成されているため、詳細な説明を省略する。
-配置構成-
図5及び図6に示すように、本実施形態2の二重床構造10では、床スラブ面1上に、複数の支持脚30,…,30が、前後方向及び左右方向のそれぞれに等間隔に配置されている。具体的には、本実施形態2では、複数の支持脚30,…,30は、壁面W1に平行な前後方向には床仕上げ材20の短辺方向の長さに等しい289mmピッチ、及び壁面W2に平行な左右方向には床仕上げ材20の長辺方向の長さの6分の1の長さに相当する303mmピッチで床スラブ面1上に立設されている。
なお、本実施形態2では、床仕上げ材20が、289mm×1818mmの板材であるため、上述のように前後方向に289mmピッチ、左右方向に303mmピッチで支持脚30を設けることにより、床仕上げ材20の4つの隅角部、及び床仕上げ材20の上面20aを長辺方向に6等分する5本の等分線Ld,…,Ldと2つの長辺側端縁20al,20alとの交点(10個)の下方のそれぞれに支持脚30が設けられることとなる。言い換えると、本実施形態2では、床仕上げ材20の4つの隅角部、及び床仕上げ材20の上面20aを長辺方向に6等分する5本の等分線Ld,…,Ldと2つの長辺側端縁20al,20alとの交点(10個)の下方のそれぞれに支持脚30が設けられるように、複数の支持脚30,…,30を前後方向に289mmピッチ、左右方向に303mmピッチで床スラブ面1上に立設している。
図5及び図6に示すように、上記二重床構造10では、複数の床仕上げ材20,…,20は、複数の支持脚30,…,30上に敷設されている。本実施形態2では、複数の床仕上げ材20,…,20は、それぞれ壁面W1,W2側の2辺の側端部に雄実22、他の二辺の側端部に雌実21が形成される向きで設けられ、各雌実21の溝21aに前後左右に隣り合う床仕上げ材20の雄実22の凸部22aが嵌め込まれることにより、実継ぎされている。
上記二重床構造10では、壁面W2に沿う1列目の複数の床仕上げ材20,…,20は、最も左側の床仕上げ材20の左端(左側の短辺側端部20as)が壁面W1に沿うように敷設され、2列目の複数の床仕上げ材20,…,20は、1列目の複数の床仕上げ材20,…,20に対し、各床仕上げ材20の左端(左側の短辺側端部20as)が長辺長さの略3分の2の長さ(本実施形態2では1212mm)分だけ右側にずれた位置に敷設されている。同様に、3列目の複数の床仕上げ材20,…,20は、2列目の複数の床仕上げ材20,…,20に対し、各床仕上げ材20の左端(左側の短辺側端部20as)が長辺長さの略3分の2の長さ分だけ右側にずれた位置に敷設されている。つまり、上記二重床構造10では、各列の複数の床仕上げ材20,…,20は、前列の複数の床仕上げ材20,…,20に対し、各床仕上げ材20の左端(左側の短辺側端部20as)が長辺長さの略3分の2の長さ分だけ右側にずれた位置に敷設されている。
上記二重床構造10では、各列の最も左側の床仕上げ材20は、(3N+1)列(N=0,1,2,…)では、カットされずにそのままの長さで敷設されるものの、(3N+2)列(N=0,1,2,…)では、長辺方向の長さの3分の2にカットされて敷設され、(3N+3)列(N=0,1,2,…)では、長辺方向の長さの3分の1にカットされて敷設されている。
上記二重床構造10では、各列の複数の床仕上げ材20,…,20が、前列の複数の床仕上げ材20,…,20に対し、各床仕上げ材20の左端(左側の短辺側端部20as)が長辺長さの略3分の2の長さ分だけ右側にずれた位置に配置されるように、複数の床仕上げ材20,…,20を敷設している。そのため、本実施形態2では、各床仕上げ材20の上面20aの長手方向の端縁(短辺側端縁20as)が、短辺方向(壁面W1に垂直で壁面W2に平行な前後方向)に隣接する他の床仕上げ材20の上面20aを長辺方向に6等分する等分線54上に設けられた化粧溝52と一直線上に配置される。言い換えると、各床仕上げ材20の上面20aの短辺側端縁20asが、短辺方向に隣接する他の床仕上げ材20の上面20aの上面20aを長辺方向に6等分する5本の等分線Ld,…,Ldのうちの1つの等分線Ld(端から2番目の等分線Ld)上に設けられた化粧溝52と一直線上に配置されるように、複数の床仕上げ材20,…,20を、各列の複数の床仕上げ材20,…,20が、前列の複数の床仕上げ材20,…,20に対し、各床仕上げ材20の左端(左側の短辺側端部20as)が長辺長さの略3分の2の長さ分だけ右側にずれた位置に配置されるように敷設している。
本実施形態2では、複数の床仕上げ材20,…,20を、それぞれの上面20a,…,20aの少なくとも一方の短辺側端縁20asが、短辺方向に隣接する他の床仕上げ材20の化粧溝52と一直線上に配置されるように敷設している。化粧溝52は、各床仕上げ材20の上面20aを長辺方向に6等分する5本の等分線Ld,…,Ldの少なくとも1つの等分線Ld(端から2番目の等分線Ld)上に設けられるものである。そのため、上述のように複数の床仕上げ材20,…,20を敷設することにより、複数の床仕上げ材20,…,20の上面20a,…,20aの各2つの長辺側端縁20al,20alと各2つの短辺側端縁20as,20asと各5本の等分線Ld,…,Ldとで形成される格子模様の格子点(各床仕上げ材20の4つの隅角部及び5本の等分線Ld,…,Ldと2つの長辺側端縁20al,20alとの交点)の全ての下方に支持脚30が設けられることとなる。
-床仕上げ材と支持脚との固定-
上述のように、本実施形態2では、各床仕上げ材20は、該床仕上げ材20の4つの隅角部、及び床仕上げ材20の上面20aの2つの長辺側端縁20al,20alと5本の等分線Ld,…,Ldとの交点の計14箇所の下方に設けられる14本の支持脚30,…,30によって床スラブ面1の上方の所定の高さ位置において支持されている。また、図5に示すように、1つの床仕上げ材20(図5においてドットを付した床仕上げ材20を参照)に対し、2つの短辺側にはそれぞれ1枚の床仕上げ材20が隣接し、2つの長辺側にはそれぞれ2枚の床仕上げ材20,20が隣接している。隣接する2枚の床仕上げ材20,20は、一方の雌実21の溝21aに接着剤を塗布した後、他方の雄実22の凸部22aを嵌め込むことにより、実継ぎ部が接着固定される。また、床仕上げ材20と支持脚30とは、接着剤と釘状部材(例えば、スクリューネイル、ブラッドネイル、フィニッシュネイル、ステープル等)40とによって固定されている。床仕上げ材20と支持脚30との固定方法は、実施形態1と同様である。
-二重床の施工方法-
本実施形態2の場合、図5の左上の隅角部(壁面W1,W2によって形成される隅角部)から壁面W2に沿って逆側の端部まで床仕上げ材20を一列敷設した後、二列目、三列目、…のように順に一列ずつ床仕上げ材20を敷設する。
具体的には、まず、床スラブ面1上に、複数の支持脚30,…,30を、上下左右に所定の間隔で立設する。このとき、後で敷設する各床仕上げ材20の4つの隅角部、各床仕上げ材20の上面20aの2つの長辺側端縁20al,20alと5本の等分線Ld,…,Ldとの交点(10個)の下方のそれぞれに支持脚30が設けられるように、複数の支持脚30,…,30を前後方向に289mmピッチ、左右方向に303mmピッチで床スラブ面1上に立設する。
複数の支持脚30,…,30の立設後、高さ調整を行う。高さ調整は、実施形態1と同様にして行う。高さ調整が終わると、各支持脚30の台座部33の挿通孔に接着剤を注入し、ボルト部32aがナット部32bに対して回転しないように固定する。
高さ調整後、複数の床仕上げ材20,…,20を、複数の支持脚30,…,30上に順に敷設する。上述のように、本実施形態2においても、図5の左上の隅角部から壁面W2に沿って逆側の端部まで床仕上げ材20を一列敷設した後、二列目、三列目、…のように順に一列ずつ床仕上げ材20を敷設する。
具体的には、各床仕上げ材20を敷設する前に、該床仕上げ材20が固定される14本の支持脚30,…,30の台座部33の上面に接着剤を塗布しておく。また、上記床仕上げ材20の雄実22が形成された長辺側端部に隣接する2つの床仕上げ材20,20(図5では上側に隣接する2つの床仕上げ材20,20)の溝21a,21aの内面と、上記仕上げ材20の雄実22が形成された短辺側端部に隣接する床仕上げ材20(図5では左側に隣接する床仕上げ材20)の溝21aの内面とに接着剤を塗布しておく。
そして、上記床仕上げ材20を、各凸部22a,22aが対応する溝21a,21aに嵌まるように14本の支持脚30,…,30の台座部33上に載置する。そして、上記床仕上げ材20の長辺側端部に形成された雌実21の下側凸部21bの上方から、該長辺側端部の下側凸部21bが載置される7本の支持脚30,…,30に向かって釘状部材40を打ち込む。また、同様に、上記床仕上げ材20の短辺側端部に形成された雌実21の下側凸部21bの上方から、該短辺側端部の下側凸部21bが載置される2本の支持脚30,…,30に向かって釘状部材40を打ち込む。このような工程により、各床仕上げ材20は、隣接する複数の床仕上げ材20,…,20と実継ぎ部が接着固定されると共に、10本の支持脚30,…,30に接着剤と釘状部材40とによって固定されることとなる。
なお、上述のように、壁面W1,W2に沿って壁際に設けられる各床仕上げ材20は、壁面W1,W2に沿う雄実22が切除され、その切除後の端部が、床根太41に接着剤と釘状部材とによって固定される。具体的には、床仕上げ材20の切除後の端部を、上面に接着剤が塗布された床根太41上に載置し、床根太41上に載せられた床仕上げ材20の雌実21の下側凸部21bの端部を貫くように上方から床根太41に向かって釘状部材を打ち込むことにより、床仕上げ材20が床根太41に固定される。また、図示を省略しているが、壁面W1,W2に対向する壁面の壁際に設けられる各仕上げ材20の端部(雌実21が形成された端部)も、壁面W1,W2に沿って壁際に設けられる各床仕上げ材20の端部と同様にして床根太41接着剤と釘状部材とによって固定される。
以上のような工程により、床スラブ面1上に等間隔に設けられた複数の支持脚30,…,30上に複数の床仕上げ材20,…,20が敷設されることにより、本発明に係る二重床構造10を有する二重床が構築され、床スラブ面1の上方の所定の高さ位置に二重の床面が形成される。
-実施形態2の効果-
実施形態2の二重床構造10であっても、実施形態1と同様の効果を奏することができる。
《発明の実施形態3》
図7及び図8に示す実施形態3は、実施形態1の床仕上げ材20の構成及び配置構成を変更したものである。支持脚30の構成及び配置構成は、実施形態1と同様である。以下では、実施形態1と異なる点について詳細に説明する。
[床仕上げ材]
実施形態3の床仕上げ材20は、寸法及び上面20aの構成が異なる以外は、実施形態1と同様に構成されている。
実施形態3では、床仕上げ材20は、短辺の長さが303mm、長辺の長さが1818mmに形成されている。また、実施形態3では、図7及び図8に示すように、床仕上げ材20の上面20aには、2本の化粧溝52,52が形成されている。
2本の化粧溝52,52は、床仕上げ材20の上面20aの長辺側端縁20alから短辺に平行に延びている。本実施形態3では、2本の化粧溝52,52は、床仕上げ材20の上面20aを長辺方向に6等分する5本の等分線Ld,…,Ldのうちの1つとして選択した両端から2番目の等分線Ld,Ld(床仕上げ材20の上面20aを長辺方向に3等分する2本の等分線Ld,Ld)上にそれぞれ設けられている。2本の化粧溝52,52は、床仕上げ材20の上面20aの長手方向の中央において2つの長辺側端縁20al,20al間に架け渡されるように設けられている。本実施形態3では、2本の化粧溝52,52は、2つの面取り面23,23によって形成される溝51と同形状の断面形状がV字形状に形成されている。なお、化粧溝52は、溝51と同形状でなくてもよい。
[支持脚]
支持脚30は、実施形態1と同様に構成されているため、詳細な説明を省略する。
-配置構成-
図7及び図8に示すように、本実施形態3の二重床構造10では、床スラブ面1上に、複数の支持脚30,…,30が、前後方向及び左右方向のそれぞれに等間隔に配置されている。具体的には、本実施形態3では、複数の支持脚30,…,30は、壁面W1に平行な前後方向には床仕上げ材20の短辺方向の長さに等しい303mmピッチ、及び壁面W2に平行な左右方向には床仕上げ材20の長辺方向の長さの6分の1の長さに相当する303mmピッチで床スラブ面1上に立設されている。
なお、本実施形態3では、床仕上げ材20が、303mm×1818mmの板材であるため、上述のように前後及び左右方向にそれぞれ303mmピッチで支持脚30を設けることにより、床仕上げ材20の4つの隅角部、及び床仕上げ材20の上面20aを長辺方向に6等分する5本の等分線Ld,…,Ldと2つの長辺側端縁20al,20alとの交点(10個)の下方のそれぞれに支持脚30が設けられることとなる。言い換えると、本実施形態3では、床仕上げ材20の4つの隅角部、及び床仕上げ材20の上面20aを長辺方向に6等分する5本の等分線Ld,…,Ldと2つの長辺側端縁20al,20alとの交点(10個)の下方のそれぞれに支持脚30が設けられるように、複数の支持脚30,…,30を前後及び左右方向にそれぞれ303mmピッチで床スラブ面1上に立設している。
図7及び図8に示すように、上記二重床構造10では、複数の床仕上げ材20,…,20は、複数の支持脚30,…,30上に敷設されている。本実施形態3では、複数の床仕上げ材20,…,20は、それぞれ壁面W1,W2側の2辺の側端部に雄実22、他の二辺の側端部に雌実21が形成される向きで設けられ、各雌実21の溝21aに前後左右に隣り合う床仕上げ材20の雄実22の凸部22aが嵌め込まれることにより、実継ぎされている。
上記二重床構造10では、壁面W2に沿う1列目を含む奇数列の複数の床仕上げ材20,…,20は、最も左側の床仕上げ材20の左端(左側の短辺側端部20as)が壁面W1に沿うように敷設され、偶数列の複数の床仕上げ材20,…,20は、前列の複数の床仕上げ材20,…,20に対し、各床仕上げ材20の左端(左側の短辺側端部20as)が長辺長さの略6分の1の長さ(本実施形態1では303mm)分だけ右側にずれた位置に敷設されている。
上記二重床構造10では、奇数列の最も左側の床仕上げ材20は、カットされずにそのままの長さで敷設されるものの、偶数列の最も左側の床仕上げ材20は、長辺方向の長さの略6分の1の長さにカットされて敷設されている。
上記二重床構造10では、偶数列の複数の床仕上げ材20,…,20が、前列の複数の床仕上げ材20,…,20に対し、各床仕上げ材20の左端(左側の短辺側端部20as)が長辺長さの略6分の1の長さ(本実施形態1では303mm)分だけ右側にずれた位置に配置されるように、複数の床仕上げ材20,…,20を敷設している。そのため、本実施形態3では、各床仕上げ材20の上面20aの長手方向の端縁(短辺側端縁20as)は、短辺方向(壁面W1に垂直で壁面W2に平行な前後方向)に隣接する他の床仕上げ材20の上面20aに設けられた化粧溝52と一直線上に配置されない。
本実施形態3では、偶数列の複数の床仕上げ材20,…,20が、前列の複数の床仕上げ材20,…,20に対し、各床仕上げ材20の左端(左側の短辺側端部20as)が長辺長さの略6分の1の長さ(本実施形態1では303mm)分だけ右側にずれた位置に配置されるように、複数の床仕上げ材20,…,20を敷設している。また、本実施形態3では、各床仕上げ材20において、2本の化粧溝52は、各上面20aを長辺方向に6等分する5本の等分線Ld,…,Ldの2本の等分線Ld,Ld(両端から2番目の等分線Ld)上に設けられている。そのため、上述のように複数の床仕上げ材20,…,20を敷設することにより、複数の床仕上げ材20,…,20によって構成される床面には、各床仕上げ材20の各2つの長辺側端縁20al,20alと各2つの短辺側端縁20as,20asと各2本の化粧溝52,52とにより、レンガ目地(馬踏み目地)模様が形成される。そして、本実施形態3では、上述のように303mmピッチで支持脚30を立設しているため、レンガ目地模様の縦線と横線との交点(各床仕上げ材20の各2つの長辺側端縁20al,20alと各2つの短辺側端縁20as,20as及び2本の化粧溝52,52との交点)の全ての下方に支持脚30が設けられることとなる。
-床仕上げ材と支持脚との固定-
上述のように、本実施形態3では、各床仕上げ材20は、該床仕上げ材20の4つの隅角部、及び床仕上げ材20の上面20aの2つの長辺側端縁20al,20alと5本の等分線Ld,…,Ldとの交点の計14箇所の下方に設けられる14本の支持脚30,…,30によって床スラブ面1の上方の所定の高さ位置において支持されている。また、図7に示すように、1つの床仕上げ材20(図7においてドットを付した床仕上げ材20を参照)に対し、2つの短辺側にはそれぞれ1枚の床仕上げ材20が隣接し、2つの長辺側にはそれぞれ2枚の床仕上げ材20,20が隣接している。隣接する2枚の床仕上げ材20,20は、一方の雌実21の溝21aに接着剤を塗布した後、他方の雄実22の凸部22aを嵌め込むことにより、実継ぎ部が接着固定される。また、床仕上げ材20と支持脚30とは、接着剤と釘状部材(例えば、スクリューネイル、ブラッドネイル、フィニッシュネイル、ステープル等)40とによって固定されている。床仕上げ材20と支持脚30との固定方法は、実施形態1と同様である。
-二重床の施工方法-
二重床構造10を有する二重床の施工方法は、実施形態2と同様であるため、詳細な説明を省略する。
-実施形態3の効果-
実施形態3の二重床構造10であっても、実施形態1と同様の効果を奏することができる。
また、実施形態3では、各床仕上げ材20の各2つの長辺側端縁20al,20alと各2つの短辺側端縁20as,20asと各2本の化粧溝52,52とにより、レンガ目地(馬踏み目地)模様が形成される。そして、実施形態3では、上述のように303mmピッチで支持脚30を立設しているため、レンガ目地模様の縦線と横線との交点(各床仕上げ材20の各2つの長辺側端縁20al,20alと各2つの短辺側端縁20as,20as及び2本の化粧溝52,52との交点)の全ての下方に支持脚30が設けられることとなる。よって、実施形態3によれば、複数の床仕上げ材20,…,20を複数の支持脚30,…,30の上に敷設して二重床を構築した後であっても、各床仕上げ材20の上面20aのレンガ目地模様を見るだけで、支持脚30の施工位置を容易に認識することができる。
また、実施形態3では、化粧溝52が、各床仕上げ材20の上面20aを長辺方向に6等分する5本の等分線Ld、…,Ldのうちの2本の等分線Ld、Ld上に設けられている。このような構成により、各床仕上げ材20n上面20aに1本しか化粧溝52が形成されない場合に比べて、各床仕上げ材20の上面20aを長辺方向に6等分する5本の等分線Ld、…,Ldの位置をより容易に認識することができる。また、実施形態3では、5本の等分線Ld、…,Ldの間隔と等しい間隔(303mm)で支持脚30を配置しているため、支持脚30の施工位置の決定も、各床仕上げ材20n上面20aに1本しか化粧溝52が形成されない場合に比べてより容易に行うことができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態1では、複数の支持脚30,…,30を、前後方向に289mmピッチ、左右方向に454.5mmピッチで配置し、上記実施形態2では、複数の支持脚30,…,30を、前後方向に289mmピッチ、左右方向に303mmピッチで配置していた。しかしながら、支持脚30の配置構成はこれに限られない。隣り合う支持脚30,30の間隔は、少なくとも各床仕上げ材20の4つの隅角部の下方に必ず支持脚30が設けられるものであれば、いかなる間隔であってもよいが、200~500mm程度が好ましい。
また、上記実施形態1では、1枚の床仕上げ材20に対し、1本の化粧溝52が形成され、上記実施形態2,3では、1枚の床仕上げ材20に対し、2本の化粧溝(実施形態2では横溝54、実施形態3では化粧溝52)が形成されていたが、1枚の床仕上げ材20に対する化粧溝52,54の本数はこれに限られない。1枚の床仕上げ材20に3本以上の化粧溝52,54が形成されていてもよい。
また、上記実施形態1,2では、床仕上げ材20が、289mm×1818mmの板材、実施形態3では、303mm×1818mmの板材で構成されていたが、床仕上げ材20の寸法はこれに限られず、いかなる寸法の板材であってもよい。
また、本発明に係る二重床構造10は、各床仕上げ材20に化粧溝52が形成されず、各床仕上げ材20の長辺と短辺とにより、複数の床仕上げ材20,…,20によって構成される床面にレンガ目地(馬踏み目地)模様が形成されるものであってもよい。このような形態であっても、各床仕上げ材20の4つの隅角部の下方には、必ず支持脚30が設けられるため、複数の床仕上げ材20,…,20を複数の支持脚30,…,30の上に敷設して二重床を構築した後であっても、支持脚30の施工位置(各床仕上げ材20の四隅)を容易に認識することができる。
また、上記各実施形態では、少なくとも一端が床仕上げ材20の上面20aの長辺側端縁20alにある化粧溝52,54を、支持脚30の施工位置の目印としていた。しかしながら、本発明に係る二重床構造10は、床仕上げ材20の上面20aに施した短辺に平行に延びる化粧溝52,54を目印にして床仕上げ材20の下方に施工された支持脚30の位置を、メジャーを用いることなく認識できればよく、目印とする化粧溝52,54は、少なくとも一端が床仕上げ材20の上面20aの長辺側端縁20alにあるものに限られない。支持脚30の施工位置を認識するための目印とする化粧溝は、例えば、各床仕上げ材20の上面20aに形成された複数の縦溝53間に架け渡されるように設けられ、両端が長辺側端縁20alにないものであってもよい。
また、支持脚30の施工位置として、実施形態1では、各床仕上げ材20の上面20aを長辺方向に4等分した位置とする例、実施形態2,3では、各床仕上げ材20の上面20aを長辺方向に6等分した位置とする例について説明した。しかしながら、支持脚30の施工位置は、これに限られない。支持脚30は、各床仕上げ材20の上面20aを長辺方向に3等分した位置、8等分した位置、その他の等分位置に設けてもよい。また、支持脚30は、不等ピッチで設けられていてもよい。
また、上記各実施形態では、各床仕上げ材20の化粧溝52,54と長辺側端縁20alとの交点の全ての下方に支持脚30が設けられていたが、支持脚30の施工位置はこれに限られない。支持脚30は、各床仕上げ材20の上面20aに形成された少なくとも1本の化粧溝の延長線と2つの長辺側端縁20alとの交点の下方に設けられていればよい。
本発明は、乾式二重床構造に有用である。
1 床スラブ面(床面)
10 二重床構造
20 床仕上げ材
21 雌実
21a 溝
21b 下側凸部
21c 上側凸部
21d 底面
22 雄実
22a 凸部
30 支持脚
40 釘状部材
52 化粧溝
L1 下側凸部21bの突出高さ
L2 上側凸部21cの突出高さ

Claims (4)

  1. 床面上に立設された複数の支持脚と、該複数の支持脚によって支持され、上記床面より上方に床面を形成する複数の矩形状の床仕上げ材とを備えた二重床構造であって、
    上記複数の床仕上げ材は、それぞれ隣接する二辺の側端部に溝を有する雌実が形成されると共に他の二辺の側端部に上記溝に嵌まる凸部を有する雄実が形成され、それぞれ隣接する2つの床仕上げ材の一方の上記雌実の上記溝に他方の上記雄実の上記凸部が嵌まる実継ぎ状態で上記複数の支持脚上に敷設され、
    上記雌実は、上記溝の下方において該溝の底面から側方に突出する下側凸部が、上記溝の上方において該溝の底面から側方に突出する上側凸部よりも突出高さが高くなるように形成され、
    上記各支持脚には、少なくとも2つの上記床仕上げ材の実継ぎ部が固定され、該2つの床仕上げ材のうちの上記雌実が形成された一方の上記床仕上げ材は、上記下側凸部が接着剤と釘状部材とによって上記支持脚に固定され、他方の上記床仕上げ材は、上記実継ぎ状態で接着剤によって上記支持脚に固定され、
    上記支持脚は、少なくとも上記各床仕上げ材の4つの隅角部の下方に設けられ、
    上記各床仕上げ材の上面には、短辺に平行に延びる少なくとも1つの化粧溝が形成され、
    上記支持脚は、上記各床仕上げ材の上面に形成された全ての上記化粧溝又は全ての上記化粧溝の延長線と上記各床仕上げ材の上面の2つの長辺側端縁との交点の下方に設けられている
    ことを特徴とする二重床構造。
  2. 請求項1に記載の二重床構造において、
    上記化粧溝は、上記各床仕上げ材の上面を長辺方向に3等分、4等分、6等分又は8等分する複数の等分線の少なくとも1つの等分線上に設けられている
    ことを特徴とする二重床構造。
  3. 請求項2に記載の二重床構造において、
    上記支持脚は、上記各床仕上げ材の上記複数の等分線の全てと上記2つの長辺側端縁との交点の下方に設けられている
    ことを特徴とする二重床構造。
  4. 請求項2又は3に記載の二重床構造において、
    上記複数の床仕上げ材は、上記各床仕上げ材の上面の少なくとも一方の短辺側端縁が、短辺方向に隣接する他の上記床仕上げ材のいずれかの上記化粧溝と一直線上に配置されるように敷設されている
    ことを特徴とする二重床構造。
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