JP7419798B2 - 車両の制動システム - Google Patents

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Description

本発明は、車両の制動システムに関するものである。
特許文献1には、車輪毎に設けられた複数のホイールシリンダに液圧を発生させる液圧発生装置と、この液圧発生装置と各ホイールシリンダとの間において、これらの各ホイールシリンダの液圧を個別に調整可能な制動アクチュエータと、を備えた構成が開示されている。更に、この従来技術の制動システムは、車両制動時に何れかの車輪で所定の減速スリップの発生を検知した状況において、その制動アクチュエータを正常に制御できない場合には、液圧発生装置の作動を制御することにより、各ホイールシリンダの液圧を一括で調整する。そして、これにより、その減速スリップの発生した車輪に付与する制動力を低減することで、代替的な減速スリップ抑制制御が実行される構成になっている。
特開2019-6299号公報
しかしながら、上記従来技術の構成では、制動中の車両姿勢を安定させる効果が得られるものの、減速スリップの発生していない車輪に付与する制動力も減少してしまう。その結果、車両の減速度を大きくするという点で改善の余地がある。
上記課題を解決する車両の制動システムは、複数のホイールシリンダに発生させる液圧を一括で調整する液圧発生装置と、前記液圧に基づく第1制動力を複数の車輪に付与する第1制動装置と、前記液圧発生装置の作動を制御することにより前記第1制動力を調整する第1制御部と、前記複数の車輪のうちの特定車輪に対して第2制動力を付与する第2制動装置と、前記第2制動装置の作動を制御する第2制御部と、を備え、前記第1制御部は、前記複数の車輪に前記第1制動力を付与している状況下で、前記複数の車輪の何れかで減速スリップが発生したことを検知した場合に、前記液圧発生装置の作動を制御して前記複数の車輪に付与する前記第1制動力を低減する減速スリップ抑制制御を実行するとともに、前記第2制御部は、前記特定車輪とは別の前記車輪での前記減速スリップの発生の検知に起因して前記減速スリップ抑制制御が実行される場合に、前記第2制動装置の作動を制御して前記特定車輪に前記第2制動力を付与する補助制動制御を実行する。
すなわち、何れかの車輪に減速スリップが発生したことが検知された状態においても、特定車輪に減速スリップが発生していない場合、この特定車輪については、その付与する制動力を増大させる余裕がある。従って、上記構成によれば、液圧発生装置を用いて各ホイールシリンダの液圧を一括で調整することにより低減された第1制動力を、その第2制動装置が特定車輪に付与する第2制動力で補完することができる。そして、これにより、液圧発生装置を用いた減速スリップ抑制制御を実行する状況において、より大きな制動力を発生させることができ、ひいては車両の減速度を大きくすることができる。
車両の制動システムを備える車両の概略を示す構成図。 車両の制動システムの液圧発生装置と制動アクチュエータとを示す構成図。 回生協調制動制御の処理手順を示すフローチャート。 減速スリップ抑制制御についての処理手順を示すフローチャート。 液圧発生装置を用いた減速スリップ抑制制御とともに実行する電動駐車制動装置を用いた補助制動制御の処理手順を示すフローチャート。 (a)~(c)は、補助制動制御の態様を示すグラフ。 補助制動制御の制御目標値を導出する際の処理手順を示すフローチャート。 回生装置を用いた補助制動制御の処理手順を示すフローチャート。 第2の実施形態における減速スリップ抑制制御についての処理手順を示すフローチャート。 別例の回生装置を用いた補助制動制御の制御目標値を導出する際の処理手順を示すフローチャート。
(第1の実施形態)
以下、車両の制動システムに関する第1の実施形態を図面に従って説明する。
図1には、本実施形態の車両の制動システムBSを備える車両が模式的に図示されている。図1に示すように、車両は、車両の駆動源の一例である駆動モータ10と、駆動モータ10の駆動を制御する駆動制御装置11とを備えている。また、車両には、各車輪FL,FR,RL,RRに対して制動機構12が個別に設けられている。これら各制動機構12は、ホイールシリンダ13a,13b,13c,13dをそれぞれ有しており、ホイールシリンダ13a~13d内の液圧であるWC圧Pwcに応じた摩擦制動力を車輪FL,FR,RL,RRにそれぞれ付与することができる。
この車両の駆動方式は後輪駆動であり、駆動モータ10から出力された駆動力は、ディファレンシャルギア14を介して後輪RL,RRに伝達される。また、この車両にあっては、駆動モータ10及び駆動モータ10用のインバータを制御することで、回生制動力BPRを後輪RL,RRに付与することができる。したがって、本実施形態では、駆動モータ10及び駆動制御装置11により、後輪RL,RRに回生制動力BPRを付与可能な「回生装置」の一例が構成されている。そして、回生装置の一例を構成する駆動モータ10及び駆動制御装置11は、制動システムBSの構成要素でもある。
車両には、各ホイールシリンダ13a~13d内のWC圧Pwcの調整を司る摩擦制動部200が設けられている。この摩擦制動部200は、制動システムBSの構成要素である。摩擦制動部200には、摩擦制動装置20が設けられている。図1及び図2に示すように、摩擦制動装置20は、ブレーキペダルなどの制動操作部材24が駆動連結されている液圧発生装置21と、液圧発生装置21とは別に設けられている制動アクチュエータ22とを備えている。液圧発生装置21及び制動アクチュエータ22は、制動制御装置23によって制御される。そして、制動制御装置23によって液圧発生装置21を作動させることにより、全てのホイールシリンダ13a~13d内のWC圧Pwcを一括で調整することができる。また、制動アクチュエータ22は、各ホイールシリンダ13a~13d内のWC圧Pwcを個別に調整できるように構成されている。
なお、車両に制動力を付与する場合、制動制御装置23は、駆動制御装置11と協調することがある。具体的には、制動制御装置23は、車両に付与すべき制動力である要求制動力BPTを駆動制御装置11に送信する。要求制動力BPTを受信した駆動制御装置11は、要求制動力BPTを超えない範囲で後輪RL,RRに対して回生制動力BPRが付与されるように駆動モータ10(及びインバータ回路)を制御する。また、回生制動力BPRを後輪RL,RRに付与している場合、駆動制御装置11は、後輪RL,RRに付与している回生制動力BPRの大きさを制動制御装置23に送信する。そして、制動制御装置23は、要求制動力BPTから回生制動力BPRを減じた差を基に、摩擦制動装置20を制御するようになっている。すなわち、制動制御装置23は、後輪RL,RRに付与される回生制動力BPRと後輪RL,RRに付与する摩擦制動力BPPとの和が後輪RL,RRに対する要求制動力と等しくなるように、摩擦制動装置20及び駆動モータ10と、摩擦制動部200とを制御する。これにより、各ホイールシリンダ13a~13dの少なくとも一つのWC圧Pwcが増大され、当該ホイールシリンダに対応する車輪に摩擦制動力BPPが付与されるようになる。
次に、図2を参照し、摩擦制動装置20の液圧発生装置21について説明する。なお、図2には、運転者によって制動操作部材24が操作されている状態が図示されている。また、ここでは、図2に示すように図中左側を前側とするとともに図中右側を後側として液圧発生装置21の構成について説明する。
図2に示すように、液圧発生装置21は、マスタシリンダ30と、反力発生装置60と、作動部の一例であるサーボ圧発生装置70とを備えている。
<マスタシリンダ30>
マスタシリンダ30は、配管101,102を通じて制動アクチュエータ22に接続されている。また、マスタシリンダ30は、前側が閉塞されている一方で後側が開口されている有底略円筒形状のメインシリンダ31と、メインシリンダ31の後側に配置されている略円筒形状のカバーシリンダ50と、カバーシリンダ50の後側に配置されているブーツ55とを有している。
メインシリンダ31には、内向きフランジ状をなす2つの小径部321,322が設けられている。各小径部321,322のうち第1の小径部321が後側に配置され、第2の小径部322が前側に配置されている。各小径部321,322の内周面には、全周にわたって環状の連通空間321a、322aがそれぞれ形成されている。また、メインシリンダ31の内部のうち、第1の小径部321よりも後側には、円環状の内壁部材33が設けられており、この内壁部材33の外周面はメインシリンダ31の周壁311の内周面に面接触している。
また、メインシリンダ31の内部には、第1のマスタピストン34が設けられており、第1のマスタピストン34とメインシリンダ31の周壁311と底壁312とによってマスタ室36が形成されている。本実施形態では、メインシリンダ31の底壁312と第1のマスタピストン34との間に第2のマスタピストン35が配設されている。そのため、マスタ室36は、第2のマスタピストン35によって2つのマスタ室361,362に区画されている。2つのマスタ室361,362のうち、第1のマスタ室361は後側に配置され、第2のマスタ室362は第1のマスタ室361よりも前側に配置されている。そして、第1のマスタ室361内には、前端が第2のマスタピストン35に支持されている一方で後端が第1のマスタピストン34に支持されている第1のマスタスプリング371が収容されている。また、第2のマスタ室362内には、前端がメインシリンダ31の底壁312に支持されている一方で後端が第2のマスタピストン35に支持されている第2のマスタスプリング372が収容されている。
第2のマスタピストン35は、後側が閉塞されている一方で前側が開口されている有底略円筒形状をなしており、第2の小径部322の内周面に沿って前側及び後側(すなわち、図中左右方向)に摺動可能となっている。そして、第2のマスタピストン35の筒状部351における図中上側には、第2の小径部322に形成されている連通空間322aと、筒状部351の内側、すなわち第2のマスタ室362とを連通する第2の連通路351aが設けられている。第2の連通路351aを介した連通空間322aと第2のマスタ室362との連通は、第2のマスタピストン35が初期位置、すなわち制動操作部材24が操作されていないときの位置に位置しているときには維持される。一方、当該連通は、図2に示すように第2のマスタピストン35が初期位置よりも前側に移動すると遮断される。
第1のマスタピストン34は、略円筒形状をなす筒状部341と、筒状部341の後端に接続されている略円柱形状をなす本体部342と、本体部342から後側に突出する突出部343と、本体部342の後端部に設けられている環状のフランジ部344とを有している。筒状部341は、第1の小径部321の内周面に沿って前側及び後側(すなわち、図中左右方向)に摺動可能であり、筒状部341の外径は、本体部342の径と等しくなっている。また、フランジ部344は、メインシリンダ31の周壁311のうち、第1の小径部321と内壁部材33との間の部位の内周面に沿って前側及び後側(すなわち、図中左右方向)に摺動可能となっている。そのため、フランジ部344と第1の小径部321との間において第1のマスタピストン34の外周側には、環状の第1の液圧室38が区画形成されている。
第1のマスタピストン34の筒状部341における図中上側には、第1の小径部321に形成されている連通空間321aと、筒状部341の内側、すなわち第1のマスタ室361とを連通する第1の連通路341aが設けられている。第1の連通路341aを介した連通空間321aと第1のマスタ室361との連通は、第1のマスタピストン34が初期位置、すなわち制動操作部材24が操作されていないときの位置に位置しているときには維持される。一方、当該連通は、図2に示すように第1のマスタピストン34が初期位置よりも前側に移動すると遮断される。
第1のマスタピストン34の突出部343は、内壁部材33の内周面に対して前側及び後側(すなわち、図中左右方向)に摺動可能となっているとともに、突出部343の後端は、内壁部材33とメインシリンダ31の周壁311の後端との間に位置している。また、フランジ部344と内壁部材33との間には、突出部343の外周側に環状のサーボ室39が区画形成されている。
カバーシリンダ50は、メインシリンダ31の後端部に接続されている。具体的には、カバーシリンダ50の前端部は、メインシリンダ31の内部における内壁部材33よりもやや後側に位置している一方、カバーシリンダ50の後端部は、メインシリンダ31よりも後側に位置している。なお、カバーシリンダ50の外周面とメインシリンダ31の周壁311の内周面との間には、環状をなす環状空間40が区画形成されている。
また、カバーシリンダ50の後側の開口は、入力ピストン51によって閉塞されている。そして、カバーシリンダ50の内側には、内壁部材33、第1のマスタピストン34の突出部343及び入力ピストン51によって、第2の液圧室52が区画形成されている。なお、入力ピストン51には、運転者による制動操作部材24の操作が操作ロッド53を通じて入力される。すなわち、運転者の制動操作量が増大すると、操作ロッド53に押され、入力ピストン51が前側に移動するようになっている。
カバーシリンダ50には、その外周側に形成されている環状空間40と繋がっているカバー側通路502が設けられている。このカバー側通路502は、カバーシリンダ50の内周面のうち、入力ピストン51に摺接している部分に開口している。また、入力ピストン51には、第2の液圧室52と連通している入力側通路511が設けられている。この入力側通路511は、入力ピストン51の外周面のうち、カバーシリンダ50の内周面に摺接している部分に開口している。そして、制動操作部材24が操作されていないときには入力側通路511がカバー側通路502と繋がり、環状空間40が第2の液圧室52と連通するようになっている。一方、制動操作部材24が操作され、入力ピストン51が前側に移動すると、図2に示すように入力側通路511とカバー側通路502との連通、すなわち環状空間40と第2の液圧室52との連通が解除されるようになっている。
ブーツ55は、入力ピストン51の外周側に配置されている。具体的には、ブーツ55の前端はカバーシリンダ50に支持されており、ブーツ55の後端は操作ロッド53に支持されている。そして、この操作ロッド53は、ブーツ55の外周側に配置されている圧縮スプリング56によって後側に付勢されている。
次に、メインシリンダ31の周壁311に設けられている複数のポートについて説明する。
図2に示すように、メインシリンダ31の周壁311の図中上側には、第1の小径部321の連通空間321aとマスタシリンダ30外とを連通するポートPT1と、第2の小径部322の連通空間322aとマスタシリンダ30外とを連通するポートPT2とが設けられている。これら2つのポートPT1,PT2は、大気圧リザーバ25に繋がっている。そのため、各マスタピストン34,35が初期位置にそれぞれ配置されている場合、各マスタ室361,362は大気圧リザーバ25と連通している。一方、各マスタピストン34,35が初期位置から前側にそれぞれ移動すると、図2に示すように各マスタ室361,362と大気圧リザーバ25との連通が解除され、各マスタ室361,362内の液圧であるMC圧Pmcが増大されるようになる。
また、メインシリンダ31の周壁311の図中下側には、第1のマスタ室361とマスタシリンダ30外とを連通する第1の吐出ポートPT3と、第2のマスタ室362とマスタシリンダ30外とを連通する第2の吐出ポートPT4とが設けられている。第2の吐出ポートPT4は、配管102を介して制動アクチュエータ22の第2の液圧回路802に接続されている。また、第1の吐出ポートPT3は、配管101を介して制動アクチュエータ22の第1の液圧回路801とサーボ圧発生装置70との双方に接続されている。なお、制動アクチュエータ22とマスタ室361,362との吐出ポートPT3,PT4を介した連通は、各マスタピストン34,35の位置によらず維持される。
また、第1の小径部321よりもやや後側には、上記第1の液圧室38と外部とを連通するポートPT5が設けられている。このポートPT5は、反力用配管103を介して反力発生装置60に繋がっている。また、ポートPT5よりも後側には、上記サーボ室39と外部とを連通するサーボ用ポートPT6が設けられている。このサーボ用ポートPT6は、配管104を介してサーボ圧発生装置70に繋がっている。
また、サーボ用ポートPT6よりも後側には、上記第2の液圧室52と外部とを連通するポートPT7が設けられている。このポートPT7には、第1の配管105が接続されている。この第1の配管105の一端(図中上端)はポートPT7に繋がっており、第1の配管105の他端(図中下端)は反力用配管103に繋がっている。そして、第1の配管105には、常閉型の電磁弁である第1の制御弁57が設けられている。
また、ポートPT7よりも後側には、環状空間40と外部とを連通するポートPT8が設けられている。このポートPT8には、第2の配管106が接続されている。この第2の配管106の一端(図中上端)はポートPT8に繋がっており、第2の配管106の他端(図中下端)は反力用配管103に繋がっている。そして、第2の配管106には、常開型の電磁弁である第2の制御弁58が設けられている。
また、図中左右方向においてポートPT8の同一位置、すなわちポートPT8よりも上方には、環状空間40を大気圧リザーバ25と連通するためのポートPT9が設けられている。
<反力発生装置60>
図2に示すように、反力発生装置60は、ストロークシミュレータ61を有している。ストロークシミュレータ61は、シミュレータ用シリンダ62と、シミュレータ用シリンダ62の内部を2つの空間に区画するシミュレータ用ピストン63とを有している。2つの空間のうち、シミュレータ用ピストン63よりも前側の空間内には、シミュレータ用ピストン63を後側に付勢するシミュレータ用スプリング64が設けられている。また、シミュレータ用ピストン63よりも後側の空間65は、反力用配管103と連通している。
<サーボ圧発生装置70>
図2に示すように、サーボ圧発生装置70は、減圧弁71と、増圧弁72と、高圧供給部73と、機械式のレギュレータ74とを備えている。減圧弁71は常開型のリニア電磁弁であり、増圧弁72は常閉型のリニア電磁弁である。
高圧供給部73は、サーボ用モータ731を駆動源とするサーボ用ポンプ732と、高圧のブレーキ液を蓄積するアキュムレータ733と、アキュムレータ733内の液圧であるアキュムレータ圧を検出するアキュムレータ圧検出センサSE1とを有している。そして、アキュムレータ圧検出センサSE1によって検出されているアキュムレータ圧が所定圧未満になったときには、サーボ用モータ731の駆動によってサーボ用ポンプ732からアキュムレータ733内にブレーキ液が供給され、アキュムレータ圧が増圧される。なお、アキュムレータ733に蓄積されている高圧のブレーキ液は、レギュレータ74に供給されるようになっている。
<各マスタ室361,362内のMC圧Pmcを増大させる際の摩擦制動装置20の動作>
摩擦制動装置20を作動させるための動作モードとして、リニアモード及びREGモードが用意されている。
リニアモードでは、制動制御装置23によって、第1の制御弁57が開弁され、第2の制御弁58が閉弁される。これにより、マスタシリンダ30内では第1の液圧室38と第2の液圧室52とが連通され、マスタシリンダ30内の第1の液圧室38と大気圧リザーバ25との連通が解除される。そして、この状態でサーボ圧発生装置70の減圧弁71及び増圧弁72の駆動を制御することで、マスタシリンダ30内のサーボ室39内の液圧であるサーボ圧Psvが制御される。すなわち、減圧弁71及び増圧弁72の駆動によってサーボ圧Psvが増大されると、第1のマスタピストン34及び第2のマスタピストン35の双方が前側に移動する。その結果、大気圧リザーバ25と各マスタ室361,362との連通がそれぞれ解除され、各マスタ室361,362内のMC圧Pmcがそれぞれ増大される。
一方、減圧弁71及び増圧弁72の駆動によってサーボ圧Psvが減少されると、第1のマスタピストン34及び第2のマスタピストン35の双方が後側に移動する。その結果、各マスタ室361,362内のMC圧Pmcがそれぞれ減少される。
なお、減圧弁71の開度、及び増圧弁72の開度は、運転者による制動操作部材24の操作に応じて個別に制御される。そのため、運転者による制動操作によって、各マスタ室361,362内のMC圧Pmcを調整することが可能となっている。また、本実施形態では、運転者の制動操作を伴わない車両制動時(例えば、自動ブレーキ時)でも、減圧弁71及び増圧弁72を制御することで、各マスタ室361,362内のMC圧Pmcをそれぞれ調整することもできる。
REGモードでは、制動制御装置23によって、第1の制御弁57及び増圧弁72の双方が閉弁され、第2の制御弁58及び減圧弁71の双方が開弁される。この状態で制動操作部材24が操作されると、マスタシリンダ30では、入力ピストン51が前側に移動し、第2の液圧室52と大気圧リザーバ25との連通が解除される。そして、運転者の制動操作によって入力ピストン51がさらに前側に移動すると、第2の液圧室52内の液圧の増大によって第1のマスタピストン34が付勢され、第1のマスタピストン34及び第2のマスタピストン35が前側に移動し、各マスタ室361,362内のMC圧Pmcがそれぞれ増大される。なお、このとき、マスタシリンダ30内のサーボ室39の容積は拡大されるものの、サーボ室39内には、サーボ圧発生装置70のレギュレータ74からブレーキ液が補充される。
<検出系>
制動制御装置23には、アキュムレータ圧検出センサSE1の他、サーボ圧センサSE2、液圧室センサSE3及びストロークセンサSE4が電気的に接続されている。また、図1に示すように、車両には、車輪FL,FR,RL,RR毎に車輪速度センサSE5,SE6,SE7,SE8が設けられており、これら各車輪速度センサSE5~SE8が制動制御装置23にそれぞれ電気的に接続されている。サーボ圧センサSE2はマスタシリンダ30内のサーボ室39内のサーボ圧Psvに関連する信号を出力し、液圧室センサSE3はマスタシリンダ30内の第1の液圧室38内の液圧に関連する信号を出力する。ストロークセンサSE4は制動操作部材24の操作量に関連する信号を出力し、車輪速度センサSE5~SE8は対応する車輪FL,FR,RL,RRの車輪速度に関連する車輪速度信号を出力する。そして、制動制御装置23は、これらの各車輪速度センサSE5~SE8から出力される車輪速度信号に基づいて、各車輪FL,FR,RL,RRの車輪速度VWSを検出する。また、制動制御装置23は、各車輪FL,FR,RL,RRのうちの少なくとも1つの車輪の車輪速度VWSを基に、車両の車体速度VSSを導出する。
<制御構成>
図1に示すように、駆動制御装置11と制動制御装置23とは、互いに各種の情報の送受信が可能となっている。例えば、駆動制御装置11には、駆動モータ10に設けられているレゾルバ10Rが電気的に接続されている。そして、駆動制御装置11は、レゾルバ10Rからの出力信号を基に、駆動モータ10の出力軸の回転速度であるモータ回転速度VDMを導出し、このモータ回転速度VDMを制動制御装置23に送信している。
図1に示すように、制動制御装置23は、液圧発生装置21の作動を制御する第1のECU231と、制動アクチュエータ22の作動を制御する第2のECU232とを有している。第1のECU231と第2のECU232とは互いに通信可能である。なお、「ECU」とは、「Electronic Control Unit」の略記である。
また、車両には、車両を自動走行させるための自動走行制御装置90が設けられている。この自動走行制御装置90は、駆動制御装置11及び制動制御装置23と通信可能となっている。そして、車両の運転者によって自動走行モードが設定されている場合、自動走行制御装置90は、車両に対する要求加速度などを駆動制御装置11に送信したり、車両に対する要求減速度などを制動制御装置23に送信したりする。そして、駆動制御装置11は、要求加速度を受信した場合、車両の車体加速度を要求加速度に近づけるべく駆動モータ10の駆動を制御する。また、制動制御装置23は、要求減速度を受信した場合、車両の車体減速度を要求減速度に近づけるべく、車両に対する制動力(=摩擦制動力BPP+回生制動力BPR)を制御する。
次に、回生装置と協調して車両の車体減速度を制御するために制動制御装置23が実行する処理ルーチンについて説明する。なお、この処理ルーチンは、車両を減速させる際、第1のECU231を実行主体として、予め設定された制御サイクル毎に実行される。
図3に示すように、本処理ルーチンにおいて、制動制御装置23は、要求制動力BPTを導出する(ステップS11)。具体的には、運転者によるアクセル操作や制動操作によって車両を走行させるための走行モードである手動走行モードで車両が走行している場合、制動制御装置23は、ストロークセンサSE4によって検出されている制動操作部材24の操作量を基に、要求制動力BPTを導出する。そして、上記自動走行モードで車両が走行している場合、制動制御装置23は、自動走行制御装置90から受信した要求減速度を基に、要求制動力BPTを導出する。
続いて、制動制御装置23は、回生装置としての駆動モータ10及び駆動制御装置11と協調した制動制御、すなわち、回生協調制動制御の実行を許可する回生協調フラグFLG1にオンがセットされているか否かを判定する(ステップS12)。更に、回生協調フラグFLG1にオンがセットされている場合(ステップS12:YES)、制動制御装置23は、駆動制御装置11から受信している最新の回生制動力BPRを取得する(ステップS13)。そして、回生協調フラグFLG1にオフがセットされている場合(ステップS12:NO)、制動制御装置23は、回生制動力BPRを「0」と等しくする旨の指示を駆動制御装置11に送信する(ステップS14)。
次に、制動制御装置23は、要求制動力BPTから回生制動力BPRを減じた差(=BPT-BPR)を要求摩擦制動力BPPTとして導出する(ステップS15)。なお、上記ステップS14において、回生協調フラグFLG1にオフがセットされているために回生制動力BPRを「0」と等しくする旨が駆動制御装置11に送信されている場合、すなわち、回生協調制動制御を実行しない場合には、その要求摩擦制動力BPPTは要求制動力BPTと等しくなる。
更に、制動制御装置23は、この要求摩擦制動力BPPTに基づいてマスタシリンダ30内の各マスタ室361,362内のMC圧Pmcに対する目標値であるMC圧目標値PmcTを導出する(ステップS16)。すなわち、このMC圧目標値PmcTは、要求摩擦制動力BPPTに応じた値に設定されるものであり、要求摩擦制動力BPPTが大きいほど大きい値に設定される。そして、制動制御装置23は、マスタシリンダ30内の各マスタ室361,362内のMC圧PmcがMC圧目標値PmcTと等しくなるように、液圧発生装置21のサーボ圧発生装置70の作動を制御する(ステップS17)。
<減速スリップ抑制制御>
また、制動制御装置23は、各車輪FL,FR,RL,RRの何れかで減速スリップの発生を検知した場合に、その減速スリップを抑制するための減速スリップ抑制制御を実行する。更に、この減速スリップ抑制制御が実行される場合には、上記回生協調フラグFLG1にオフがセットされる。そして、これにより、その回生協調制動制御の実行が禁止される構成となっている。
詳述すると、図4に示すように、制動制御装置23は、各車輪FL,FR,RL,RRの車輪速度VWSと車両の車体速度VSSとを比較することにより、これら各車輪FL,FR,RL,RRのスリップ量SlpSを導出する(ステップS21)。なお、各車輪FL,FR,RL,RRに制動力を付与する状況下で発生するスリップ量が「減速スリップ量」であり、これらの各車輪FL,FR,RL,RRに駆動力を付与する状況下で発生するスリップ量が「加速スリップ量」である。更に、制動制御装置23は、車両の減速時、各車輪FL,FR,RL,RRのスリップ量SlpSと所定の閾値αとを比較して(ステップS22)、そのスリップ量SlpSが所定の閾値αを超える車輪がある場合(ステップS22:YES)に、この車輪で減速スリップが発生したことを検知する(ステップS23)。すなわち、この場合におけるスリップ量SlpSは「減速スリップ量」であり、閾値αが、そのスリップ判定値である。そして、制動制御装置23は、これにより、回生協調フラグFLG1にオフをセットする(ステップS24)。
次に、制動制御装置23は、制動アクチュエータ22を正常に制御可能な状態にあるか否かを判定する(ステップS25)。なお、このステップS25の判定処理は、制動アクチュエータ22を構成する電磁弁等について、その車両始動時に実行するイニシャルチェックの判定結果、及び第1のECU231と第2のECU232とが相互に行う異常検知処理の判定結果等に基づいて行われる。そして、制動アクチュエータ22を正常に制御可能な場合(ステップS25:YES)、制動制御装置23は、その制動アクチュエータ22を作動させるアンチロックブレーキ制御(以下、「ABS制御」ともいう。)を実行する(ステップS26)。
すなわち、この正規のABS制御においては、第2のECU232を実行主体として、その制動アクチュエータ22の作動が制御される。その結果、各ホイールシリンダ13a~13d内のWC圧Pwcを個別に調整可能となる。そのため、正規のABS制御が実行される場合、例えば、減速スリップの発生が検知された車輪に対応するホイールシリンダ内のWC圧Pwcが制動アクチュエータ22の作動によって調整される。この場合、減速スリップの発生が検知された車輪に付与する摩擦制動力BPPが低減されることにより、減速スリップが抑制される。その後にあっては、当該車輪のスリップ量SlpSに基づいた制動アクチュエータ22の作動によって、当該車輪に付与する摩擦制動力BPPが調整される。
一方、制動アクチュエータ22を正常に制御可能な状況にない、つまりは制動アクチュエータ22の故障や第2のECU232の異常が検知されている場合(ステップS25:NO)、制動制御装置23は、正規のABS制御ではなく、液圧発生装置21を用いた代替ABS制御を実行する(ステップS27)。
すなわち、この代替ABS制御においては、第1のECU231を実行主体として、その液圧発生装置21の作動が制御されることにより、各ホイールシリンダ13a~13d内のWC圧Pwcが一括で調整される。具体的には、まずはじめに、液圧発生装置21のマスタシリンダ30内の各マスタ室361,362内のMC圧Pmcを低減することにより、各ホイールシリンダ13a~13d内のWC圧Pwcが一括で低減される。これにより、各車輪FL,FR,RL,RRに付与する摩擦制動力BPPが一括で低減される。その結果、減速スリップの発生が検知された車輪の減速スリップが抑制される。つまり、代替ABS制御のうち、代替ABS制御の開始から、各ホイールシリンダ13a~13d内のWC圧Pwcの低減によって減速スリップの発生が検知された車輪の減速スリップが抑制されるまでの制御が、減速スリップ抑制制御である。
なお、代替ABS制御では、各ホイールシリンダ13a~13d内のWC圧Pwcの低減によって減速スリップの発生が検知された車輪の減速スリップが抑制される。更に、当該車輪のスリップ量SlpSが低下するようになると、マスタシリンダ30内の各マスタ室361,362内のMC圧Pmcを増加することにより、各ホイールシリンダ13a~13d内のWC圧Pwcが一括で増加される。これにより、各車輪FL,FR,RL,RRに付与する摩擦制動力BPPが一括で増加される。また、こうした摩擦制動力BPPの増加によって、当該車輪のスリップ量SlpSが再び大きくなると、各マスタ室361,362内のMC圧Pmcを低減することにより、各ホイールシリンダ13a~13d内のWC圧Pwcが一括で低減される。これにより、各車輪FL,FR,RL,RRに付与する摩擦制動力BPPが一括で低減される。すなわち、減速スリップの発生が検知された車輪のスリップ量SlpSに応じて、各ホイールシリンダ13a~13d内のWC圧Pwcの増減が制御される。
また、制動制御装置23は、所定の終了条件が成立するまで、上記ステップS26における制動アクチュエータ22を用いたABS制御、又は上記ステップS27における液圧発生装置21を用いた代替ABS制御を実行する。なお、ABS制御や代替ABS制御の終了条件としては、例えば、車両の停止、或いは運転者による制動操作の停止等が挙げられる。そして、制動制御装置23は、ABS制御や代替ABS制御を終了した場合に、その回生協調フラグFLG1にオンをセットする(ステップS28)。
<電動駐車制動装置>
図1に示すように、車両には、この車両が駐車状態にある場合に、その駐車状態を保持するための制動力を車輪に付与することが可能な電動駐車制動装置1000が設けられている。具体的には、この車両において、電動駐車制動装置1000は、後輪RL,RRに設けられている。これらの電動駐車制動装置1000は、駆動源であるモータMの回転により生ずる制動力を後輪RL,RRに付与する。なお、これらの電動駐車制動装置1000は、ブレーキディスク等の回転体やブレーキパッド、及びその支持部材となるブレーキキャリパー等、後輪RL,RRに設けられた各制動機構12と主要構成を共有する。そして、これらの電動駐車制動装置1000もまた、制動制御装置23によって、その作動が制御されている。
<液圧発生装置21を用いた減速スリップ抑制制御を実行する場合の補助制動制御>
図5に示すように、制動制御装置23は、液圧発生装置21を用いた代替ABS制御を実行する際(ステップS31:YES)、電動駐車制動装置1000が設けられた後輪RL,RRで減速スリップが発生していることを検知しているか否かを判定する(ステップS32)。換言すると、制動制御装置23は、これらの後輪RL,RRとは別の車輪である前輪FL,FRでの減速スリップの発生の検知に起因して、その減速スリップ抑制制御が実行される状況にあるか否かを判定する。そして、後輪RL,RRで減速スリップが発生していることを検知していない場合(ステップS32:NO)、制動制御装置23は、これらの後輪RL,RRに対し、その電動駐車制動装置1000の作動に基づいた補助摩擦制動力PBPPを付与することにより補助制動制御を実行する(ステップS33)。一方、制動制御装置23は、代替ABS制御を実行しない場合(ステップS31:NO)、又は、後輪RL,RRで減速スリップが発生していることを検知している場合(ステップS32:YES)、補助制動制御を実行しない。
図6には、代替ABS制御が実行されるときに補助制動制御も実行される場合の例が図示されている。図6(a)に示すように、前輪FL,FRで減速スリップが発生していることが検知されたために液圧発生装置21を用いた代替ABS制御が実行されると、これらの前輪FL,FRについては、その各ホイールシリンダ13a,13bの液圧調整による摩擦制動力BPPFの低減及び回復に基づいた車輪速度VWSFの変化が観測される。なお、図6中の各時間t1~t4は、減速スリップの発生の検知により各車輪FL,FR,RL,RRに付与する摩擦制動力BPPが低減されるタイミングを示している。各時間t1~t4のうちの時間t1が、減速スリップ抑制制御の開始タイミングである。時間t1からの摩擦制動力BPPの低減によって車輪速度VWSFを回復させることにより、前輪FL,FRに発生する減速スリップが抑制される。また、減速スリップ抑制制御の実行期間が終わると、代替ABS制御の実施によって、前輪FL,FRのスリップ量SlpSの増減に応じた各ホイールシリンダ13a,13bの液圧調整によって、前輪FL,FRに付与する摩擦制動力BPPの増減が制御される。
一方、図6(b)に示すように、減速スリップの発生していない後輪RL,RRにおいては、代替ABS制御の実行に基づいた各ホイールシリンダ13c,13dの液圧調整による摩擦制動力BPPRの低減及び回復によっても、その車輪速度VWSRに大きな変化は見られない。つまり、このような代替ABS制御においては、液圧発生装置21を用いて各ホイールシリンダ13a~13d内の液圧であるWC圧Pwcを一括で調整することにより、その減速スリップの発生していない後輪RL,RRに付与する摩擦制動力BPPRが低減される分だけ、車両に対する制動力もまた低減されることになる。
この点を踏まえ、図6(c)に示すように、制動制御装置23は、上記のように、代替ABS制御の実行時、減速スリップの発生していない後輪RL,RR、つまりは、その付与する制動力を増大させる余裕のある車輪に対し、電動駐車制動装置1000の作動に基づいた補助摩擦制動力PBPPを付与する。そして、本実施形態の制動システムBSは、その液圧発生装置21を用いて各ホイールシリンダ13a~13d内のWC圧Pwcを一括で調整することにより、代替ABS制御の実行によって低減された摩擦制動力BPPを補完する構成になっている。
すなわち、本実施形態の制動システムBSにおいては、各車輪FL,FR,RL,RRに対し、各ホイールシリンダ13a~13d内のWC圧Pwcに基づいた第1制動力としての摩擦制動力BPPを付与する制動機構12が、その第1制動装置として機能する。また、後輪RL,RRを特定車輪として、これらの後輪RL,RRに対し、第2制動力としての補助摩擦制動力PBPPを付与可能な電動駐車制動装置1000が、その第2制動装置として機能する。そして、制動制御装置23が、その第1制動装置の作動を制御する第1制御部、及び第2制動装置の作動を制御する第2制御部として機能する。
詳述すると、図7に示すように、要求制動力導出部としての制動制御装置23は、車両に付与すべき制動力を示す上記要求制動力BPTを導出する(ステップS41)。続いて、制動制御装置23は、代替ABS制御のうちの初期の制御である減速スリップ抑制制御によって車両の制動力が低減された状態において、その各ホイールシリンダ13a~13d内のWC圧Pwcに基づき各車輪FL,FR,RL,RRに付与される摩擦制動力BPPを導出する(ステップS42)。なお、このステップS42における摩擦制動力BPPの導出処理は、液圧発生装置21を構成するマスタシリンダ30内の各マスタ室361,362内のMC圧Pmcに基づいて実行される。更に、要求補助制動力導出部としての制動制御装置23は、その要求制動力BPTと車両制動力BPPALとの差分が大きいほど要求補助制動力ABPTとして大きな値を導出する(ステップS43)。車両制動力BPPALは、ステップS42で導出した各車輪FL,FR,RL,RRに付与される摩擦制動力BPPの総和である。また、本実施形態では、両後輪RL,RRが、電動駐車制動装置1000によって制動力を付与できる特定車輪であるため、例えば、要求制動力BPTと車両制動力BPPALとの差分と「0.5」との積が、要求補助制動力ABPTとして導出される。そして、補助制動制御目標値導出部としての制動制御装置23は、この要求補助制動力ABPTに基づいて、その補助制動制御の制御目標値ABCTを導出する。
具体的には、制動制御装置23は、要求補助制動力ABPTを上限として制御目標値ABCTを、その初期値ABCT0から徐々に増大させる(ABCT=ABCT0→ABPT、ステップS44)。なお、初期値ABCT0には、例えば「0」等を設定することができる。更に、制動制御装置23は、電動駐車制動装置1000の作動により、その制御目標値ABCTに基づいた補助摩擦制動力PBPPが付与される後輪RL,RRについて、そのスリップ量SlpSが、この補助制動制御に許容される限界値に相当する微小値βに到達したか否かを判定する(ステップS45)。なお、この微小値βは、減速スリップの発生を検知する際の閾値αよりも小さな値となっている。そして、制動制御装置23は、後輪RL,RRのスリップ量SlpSが、その限界値となる微小値βに到達した場合(ステップS45:YES)に、補助制動制御の制御目標値ABCTを、その許容限界に到達したときの値で一定に保持する(ステップS46)。
すなわち、上記ステップS44における制御目標値ABCTの徐増処理によっても後輪RL,RRのスリップ量SlpSが限界値となる微小値βに到達しなかった場合には、その後輪RL,RRに対し、要求補助制動力ABPTに相当する補助摩擦制動力PBPPが付与される。これにより、その液圧発生装置21を用いた代替ABS制御の実行により低減された摩擦制動力BPPを好適に補完することができる。そして、その後輪RL,RRに付与する補助摩擦制動力PBPPを徐々に増大させることにより、制動中の車両姿勢について、その安定性の低下を抑制しつつ、車両に対する制動力を増大させることができる。
更に、上記ステップS44の徐増処理により制御目標値ABCTが要求補助制動力ABPTに到達する前に後輪RL,RRのスリップ量SlpSが限界値となる微小値βに到達した場合には、その後輪RL,RRに対し、減速スリップが発生したと判定されない範囲において、最も要求補助制動力ABPTに近い補助摩擦制動力PBPPが付与される。そして、これにより、後輪RL,RRに減速スリップが発生しやすい状態においても、安定的に、その車両に対する制動力を増大させることができる。
なお、電動駐車制動装置1000の作動によって後輪RL,RRに補助摩擦制動力PBPPを付与する補助制動制御は、代替ABS制御の終了を条件に終了される。
(第2の実施形態)
以下、車両の制動システムに関する第2の実施形態を図面に従って説明する。なお、説明の便宜上、上記第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略することとする。
図1及び図8に示すように、本実施形態においてもまた、液圧発生装置21を用いた代替ABS制御の実行時(ステップS51:YES)、後輪RL,RRに減速スリップが発生していることを検知しているか否かが判定される(ステップS52)。そして、その後輪RL,RRに減速スリップが発生していることを検知していない場合(ステップS52:NO)、その補助制動制御として、これらの後輪RL,RRに対し、駆動モータ10の回生制動力BPRが付与される(ステップS53)。
すなわち、本実施形態の制動システムBSにおいては、回生装置としての駆動モータ10が、その特定車輪としての後輪RL,RRに対して第2制動力としての回生制動力BPRを付与可能な第2制動装置として機能する。そして、駆動制御装置11が、その第2制動装置の作動を制御する第2制御部として機能する。
具体的には、第1制御部としての制動制御装置23は、液圧発生装置21を用いた代替ABS制御を実行する際、その旨を駆動制御装置11に送信する。更に、要求制動力導出部、要求補助制動力導出部、及び補助制動制御目標値導出部としての制動制御装置23は、その導出した補助制動制御の制御目標値ABCTを駆動制御装置11に送信する。そして、駆動制御装置11は、この制御目標値ABCTに基づいて、その回生装置を構成する駆動モータ10を用いた補助制動制御を実行する。
また、図9に示すように、本実施形態の制動制御装置23は、図4におけるステップS21~S25の各処理と同等の処理を実行するステップS61~S64までの各処理を実行する。更に、制動制御装置23は、制動アクチュエータ22を用いたABS制御を実行可能であると判定した場合(ステップS64:YES)に、回生協調フラグFLG1にオフをセットする(ステップS65)。そして、制動制御装置23は、ABS制御の実行(ステップS66)を終了した後、その回生協調フラグFLG1にオンをセットする(ステップS68)。なお、ステップS61~ステップS63の各処理は、図4におけるステップS21~ステップS23の各処理と同一であるため、その説明を省略する。
一方、液圧発生装置21を用いた代替ABS制御(ステップS65)を実行する場合(ステップS64:NO)、制動制御装置23は、回生協調フラグFLG1を変更せず、オンがセットされた状態を維持する。そして、本実施形態の制動システムBSにおいては、これにより、上記回生協調制動制御の枠組み、つまりは摩擦制動力BPP及び回生制動力BPRの和を調整するかたちで、その補助制動制御が実行されるようになっている。
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記各実施形態では、要求補助制動力ABPTを上限に補助制動制御の制御目標値ABCTを徐々に増大させ、要求補助制動力ABPTに到達する前に後輪RL,RRのスリップ量SlpSが限界値となる微小値βに到達した場合には、その時点の値で補助制動制御の制御目標値ABCTを一定に保持することとした。しかし、これに限らず、例えば、要求補助制動力ABPTを導出することなく、スリップ量SlpSが限界値となる微小値βに到達するまで補助制動制御の制御目標値ABCTを徐々に増大させる構成としてもよい。そして、要求補助制動力ABPTよりも低い値に設定された所定値を補助制動制御の制御目標値ABCTに用いる構成としてもよい。
・上記各実施形態では、要求補助制動力ABPTを上限に補助制動制御の制御目標値ABCTを徐々に増大させるようにしていた。しかし、制御目標値ABCTが要求補助制動力ABPTを越えないのであれば、制御目標値ABCTを徐々に増大させなくてもよい。例えば、要求補助制動力ABPTを導出した場合、制御目標値ABCTを一気に要求補助制動力ABPTまで増加させてもよい。
・また、上記第2実施形態のように回生装置を第2制動装置に用いる場合には、補助制動制御として以下のような制御を採用してもよい。
図10に示すように、補助制動制御目標値導出部としての制動制御装置23は、特定車輪である後輪RL,RRのスリップ量SlpSがスリップ判定値を超えるまで、つまりは閾値α以下である場合(SlpS≦α、ステップS71:YES)には、その補助制動制御の制御目標値ABCTを増大させる(ステップS72)。そして、後輪RL,RRのスリップ量SlpSが閾値αを超える場合(SlpS>α、ステップS71:NO)には、その補助制動制御の制御目標値ABCTを減少させる構成としてもよい(ステップS73)。
すなわち、補助制動制御の制御目標値ABCTを導出する場合、代替ABS制御の実行中において、各車輪FL,FR,RL,RRに付与する第1制動力の総和である車両制動力BPPALを把握し、要求制動力BPTと車両制動力BPPALとの差分に応じた値が要求補助制動力ABPTとして導出される。この場合、代替ABS制御の実行によって車両制動力BPPALが変動するため、要求制動力BPTが保持されていても要求補助制動力ABPTが変化する。そして、補助制動制御では、要求補助制動力ABPTに基づいて回生装置である駆動モータ10が制御される。これにより、特定車輪である後輪RL,RRに付与する回生制動力BPRが、要求補助制動力ABPTに基づいて調整される。
なお、このような制御を補助制動制御として採用した場合、補助制動制御の実行によって、特定車輪である後輪RL,RRのスリップ量SlpSが閾値αを越えることがある。この場合、回生制動力BPRを低減させることにより、後輪RL,RRの減速スリップを抑制させることが好ましい。そして、後輪RL,RRの減速スリップが抑制された後では、すなわち後輪RL,RRのスリップ量SlpSが低減し始めた後では、後輪RL,RRのスリップ量SlpSの変動に応じて、後輪RL,RRに付与される制動力(摩擦制動力BPPと回生制動力BPRとの和)を変更させるべく、回生制動力BPRを調整することが更に好ましい。こうした制御構成を採用することにより、代替ABS制御の実行時における車両の減速度の更なる増大に貢献できる。
・上記各実施形態では、2つの車輪が特定車輪であるため、要求補助制動力導出部では、要求制動力BPTと車両制動力BPPALとの差分と「0.5」との積を要求補助制動力ABPTとして導出している。しかし、特定車輪が1つのみである場合、要求補助制動力導出部では、要求制動力BPTと車両制動力BPPALとの差分を要求補助制動力ABPTとして導出することが好ましい。
・上記第1の実施形態では、電動駐車制動装置1000が第2制動装置として機能し、上記第2の実施形態では、回生装置が第2制動装置として機能することとしたが、これらの電動駐車制動装置1000及び回生装置が協働して第2制動装置として機能する構成としてもよい。そして、第1制動装置とは独立に制動力を発生可能なものであれば、これらの電動駐車制動装置1000及び回生装置以外の制動装置を、その第2制動装置に用いる構成としてもよい。
・また、第1制御部及び第2制御部の構成主体についても任意に変更してもよい。例えば、電動駐車制動装置1000の作動を制御する専用の制御装置を備えるものにおいては、この電動駐車制動装置1000用の制御装置が第2制御部を構成すればよい。更に、独立した第1のECU231及び第2のECU232が一つの制動制御装置23として機能する構成において、その液圧発生装置21の作動を制御する第1のECU231が第1制御部を構成してもよい。そして、要求制動力導出部、要求補助制動力導出部、及び補助制動制御目標値導出部の構成主体についてもまた、任意に変更してもよい。
つまり、これらの構成主体となる制御装置は、コンピュータプログラムに従って動作する1つ以上のプロセッサ、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する専用のハードウェアなどの1つ以上の専用のハードウェア回路又はこれらの組み合わせを含む回路として構成し得る。専用のハードウェアとしては、例えば、特定用途向け集積回路であるASICを挙げることができる。プロセッサは、CPU並びに、RAM及びROMなどのメモリを含み、メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード又は指令を格納している。メモリすなわち記憶媒体は、汎用又は専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。
・上記各実施形態では、後輪RL,RRを特定車輪として、これらの後輪RL,RRに対し、その第2制動装置が第2制動力を付与することとしたが、第2制動力を付与可能な特定車輪は、必ずしも後輪RL,RRでなくともよい。例えば、前輪FL,FRに電動駐車制動装置1000が設けられた車両や前輪FL,FRに回生制動力BPRを付与可能な車両において、後輪RL,RRに減速スリップが生じた場合における液圧発生装置21を用いた代替ABS制御の実行時、その減速スリップが生じていない前輪FL,FRに第2制動力を付与する補助制動制御を実行してもよい。つまり、減速スリップが生じていない車輪に対して第2制動力を付与可能であれば、特定車輪は任意に設定してもよい。そして、このような液圧発生装置21を用いた代替ABS制御の実行時における補助制動制御は、例えば、6輪車や8輪車、或いは3輪車等、4輪車以外の車両に適用してもよい。
・液圧発生装置は、全てのホイールシリンダ13a~13dにブレーキ液を供給することができる構成であれば、上記各実施形態で説明した液圧発生装置21とは異なる構成の装置であってもよい。液圧発生装置として、例えば「特開2008-184057号公報」に開示されているように、モータの駆動量に応じた液圧を発生する電動シリンダを備える装置を採用してもよい。
BS…制動システム
FL,FR…前輪
RL,RR…後輪(特定車輪)
12…制動装置(第1制動部)
13a,13b,13c,13d…ホイールシリンダ
21…液圧発生装置
Pwc…WC圧(液圧)
BPP…摩擦制動力(第1制動力)
23…制動制御装置(第1制御部、第2制御部)
1000…電動駐車制動装置(第2制動部)

Claims (1)

  1. 複数のホイールシリンダに発生させる液圧を一括で調整する液圧発生装置と、
    前記液圧に基づく第1制動力を複数の車輪に付与する第1制動装置と、
    前記液圧発生装置の作動を制御することにより前記第1制動力を調整する第1制御部と、
    前記複数の車輪のうちの特定車輪に対して第2制動力を付与する第2制動装置と、
    前記第2制動装置の作動を制御する第2制御部と、を備え、
    前記第1制御部は、前記複数の車輪に前記第1制動力を付与している状況下で、前記複数の車輪の何れかで減速スリップが発生したことを検知した場合に、前記液圧発生装置の作動を制御して前記複数の車輪に付与する前記第1制動力を低減する減速スリップ抑制制御を実行するとともに、
    前記第2制御部は、前記特定車輪とは別の前記車輪での前記減速スリップの発生の検知に起因して前記減速スリップ抑制制御が実行される場合に、前記第2制動装置の作動を制御して前記特定車輪に前記第2制動力を付与する補助制動制御を実行するようになっており、
    前記減速スリップ抑制制御の実行によって前記複数の車輪に付与する前記第1制動力が低減された状態における車両の制動力を、車両制動力とした場合、
    車両に付与すべき制動力を示す要求制動力を導出する要求制動力導出部と、
    前記要求制動力と前記車両制動力との差分が大きいほど要求補助制動力として大きい値を導出する要求補助制動力導出部と、
    前記要求補助制動力に基づいて前記補助制動制御の制御目標値を導出する補助制動制御目標値導出部と、をさらに備え、
    前記補助制動制御目標値導出部は、前記要求補助制動力を上限に前記補助制動制御の制御目標値を徐々に増大させるようになっており、
    前記第1制御部は、前記複数の車輪に前記第1制動力を付与している状況下で前記複数の車輪の何れかの車輪の減速スリップ量がスリップ判定値を越えたときに、当該車輪での減速スリップの発生を検知するようになっており、
    前記補助制動制御目標値導出部は、前記特定車輪の減速スリップ量が、前記スリップ判定値よりも小さい限界値に到達した場合に、前記補助制動制御の制御目標値を、前記特定車輪の減速スリップ量が前記限界値に到達したときの値で一定に保持する
    車両の制動システム。
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