JP7418285B2 - 基板処理装置とその製造方法、及び排気構造 - Google Patents

基板処理装置とその製造方法、及び排気構造 Download PDF

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Description

本開示は、基板処理装置とその製造方法、及び排気構造に関する。
特許文献1には、処理室内で載置台の載置面に基板を載置し、基板に対して載置台にバイアス用の高周波電力を印加しつつプラズマ処理を行うプラズマ処理装置が開示されている。平面視矩形の載置台の四つの端面には仕切り部材が設けられ、載置台の四つの隅角部には、仕切り部材の下方位置に遮蔽部材が設けられ、遮蔽部材の下方に排気口が設けられている。載置台を上方から見た平面視において、仕切り部材と遮蔽部材は一部が重なるように設けられており、載置台の周囲は、仕切り部材と遮蔽部材によって完全に包囲されている。
特開2015-216260号公報
本開示は、排気口に連通する真空ポンプの回転翼による処理容器内への反跳パーティクルの侵入を抑制でき、排気性能に優れている、基板処理装置とその製造方法、及び排気構造を提供する。
本開示の一態様による基板処理装置は、
底板と側壁を少なくとも備える処理容器内において、基板を処理する基板処理装置であって、
前記処理容器の内部において、前記底板よりも上方には、前記基板が載置される載置面を備えて、前記底板よりも平面積の小さな載置台が配設され、
前記底板には、前記処理容器の内部を真空排気するための排気口が設けられ、
前記排気口の上方には、前記載置面よりも下方の高さ位置に遮蔽部材が配設されており、
前記遮蔽部材の端面の一部である第一当接面と、前記載置台の端面の一部である第二当接面は相互に当接しており、
前記遮蔽部材における前記第一当接面に隣接した開放端面と、前記排気口の中央と、を結ぶ第一最短直線と水平線との角度が35度以上45度以下であり、
前記遮蔽部材の前記開放端面と、前記排気口の端部と、を結ぶ第二最短直線と水平線との角度が65度以上80度以下である。
本開示によれば、排気口に連通する真空ポンプの回転翼による処理容器内への反跳パーティクルの侵入を抑制でき、排気性能に優れている基板処理装置と排気構造を提供することができる。
実施形態に係る基板処理装置と排気構造の一例を示す縦断面図である。 図1のII方向矢視図である。 図2に対応する図であって、遮蔽部材の他例を示す図である。 図2に対応する図であって、遮蔽部材の他の配設例を示す図である。 図2に対応する図であって、遮蔽部材のさらに他の配設例を示す図である。 図2に対応する図であって、遮蔽部材のさらに他の配設例を示す図である。 載置台と遮蔽部材を拡大した平面図である。 図4のV-V矢視図であって、載置台と遮蔽部材を拡大した縦断面図である。
以下、本開示の実施形態に係る基板処理装置とその製造方法、及び排気構造について、添付の図面を参照しながら説明する。尚、本明細書及び図面において、実質的に同一の構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く場合がある。
[実施形態に係る基板処理装置とその製造方法、及び排気構造]
図1乃至図5を参照して、本開示の実施形態に係る基板処理装置とその製造方法、及び排気構造の一例について説明する。ここで、図1は、実施形態に係る基板処理装置と排気構造の一例を示す縦断面図であり、図2は、図1のII方向矢視図である。また、図4は、載置台と遮蔽部材を拡大した平面図であり、図5は、図4のV-V矢視図であって、載置台と遮蔽部材を拡大した縦断面図である。
図1に示す基板処理装置100は、FPD用の平面視矩形の基板(以下、単に「基板」という)Gに対して、各種の基板処理方法を実行する誘導結合型プラズマ(Inductive Coupled Plasma: ICP)処理装置である。基板の材料としては、主にガラスが用いられ、用途によっては透明の合成樹脂などが用いられることもある。ここで、基板処理には、エッチング処理や、CVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いた成膜処理等が含まれる。FPDとしては、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display: LCD)やエレクトロルミネセンス(Electro Luminescence: EL)、プラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel;PDP)等が例示される。基板Gは、その表面に回路がパターニングされる形態の他、支持基板も含まれる。また、FPD用基板の平面寸法は世代の推移と共に大規模化しており、基板処理装置100によって処理される基板Gの平面寸法は、例えば、第6世代の1500mm×1800mm程度の寸法から、第10.5世代の3000mm×3400mm程度の寸法までを少なくとも含む。また、基板Gの厚みは0.2mm乃至数mm程度である。
図1に示す基板処理装置100は、直方体状の箱型の処理容器10と、排気構造50と、処理容器10内に配設されて基板Gが載置される平面視矩形の外形の載置台60と、制御部90とを有する。尚、処理容器は、円筒状の箱型や楕円筒状の箱型などの形状であってもよく、この形態では、載置台も円形もしくは楕円形となり、載置台に載置される基板も円形等になる。
処理容器10は、誘電体板11により上下2つの空間に区画されており、上側空間であるアンテナ室は上チャンバー12により形成され、下方空間である処理領域Sは下チャンバー13により形成される。
処理容器10において、下チャンバー13と上チャンバー12の境界となる位置には矩形環状の支持枠14が処理容器10の内側に突設するようにして配設されており、支持枠14に誘電体板11が載置されている。処理容器10は、接地線13eにより接地されている。
処理容器10はアルミニウム等の金属により形成されており、誘電体板11はアルミナ(Al)等のセラミックスや石英により形成されている。
下チャンバー13の側壁13aには、下チャンバー13に対して基板Gを搬出入するための搬出入口13bが開設されており、搬出入口13bはゲートバルブ20により開閉自在となっている。下チャンバー13には搬送機構を内包する搬送室(いずれも図示せず)が隣接しており、ゲートバルブ20を開閉制御し、搬送機構にて搬出入口13bを介して基板Gの搬出入が行われる。また、下チャンバー13の側壁13aには、間隔を置いて複数の開口13cが開設されており、それぞれの開口13cには、開口13cを塞ぐようにして石英製の覗き窓25が取り付けられている。
誘電体板11の下面において、誘電体板11を支持するための支持梁が設けられており、支持梁はシャワーヘッド30を兼ねている。シャワーヘッド30は、アルミニウム等の金属により形成されており、陽極酸化による表面処理が施されていてよい。シャワーヘッド30内には、水平方向に延設するガス流路31が形成されており、ガス流路31には、下方に延設してシャワーヘッド30の下方にある処理領域Sに臨むガス吐出孔32が連通している。
誘電体板11の上面にはガス流路31に連通するガス導入管45が接続されており、ガス導入管45は上チャンバー12の天井12aに開設されている供給口12bを気密に貫通し、ガス導入管45と気密に結合されたガス供給管41を介して処理ガス供給源44に接続されている。ガス供給管41の途中位置には開閉バルブ42とマスフローコントローラのような流量制御器43が介在している。ガス導入管45、ガス供給管41、開閉バルブ42、流量制御器43及び処理ガス供給源44により、処理ガス供給部40が形成される。尚、ガス供給管41は途中で分岐しており、各分岐管には開閉バルブと流量制御器、及び処理ガス種に応じた処理ガス供給源が連通している(図示せず)。プラズマ処理においては、処理ガス供給部40から供給される処理ガスがガス供給管41及びガス導入管45を介してシャワーヘッド30に供給され、ガス吐出孔32を介して処理領域Sに吐出される。
アンテナ室を形成する上チャンバー12内には、高周波アンテナ15が配設されている。高周波アンテナ15は、銅等の良導電性の金属から形成されるアンテナ線15aを、環状もしくは渦巻き状に巻装することにより形成される。例えば、環状のアンテナ線15aを多重に配設してもよい。
アンテナ線15aの端子には上チャンバー12の上方に延設する給電部材16が接続されており、給電部材16の上端には給電線17が接続され、給電線17はインピーダンス整合を行う整合器18を介して高周波電源19に接続されている。高周波アンテナ15に対して高周波電源19から例えば13.56MHzの高周波電力が印加されることにより、下チャンバー13内に誘導電界が形成される。この誘導電界により、シャワーヘッド30から処理領域Sに供給された処理ガスがプラズマ化されて誘導結合型プラズマが生成され、プラズマ中のイオンが基板Gに提供される。高周波電源19はプラズマ発生用のソース源であり、載置台60に接続されている高周波電源73は、発生したイオンを引き付けて運動エネルギを付与するバイアス源となる。このように、イオンソース源には誘導結合を利用してプラズマを生成し、別電源であるバイアス源を載置台60に接続してイオンエネルギの制御を行うことより、プラズマの生成とイオンエネルギの制御が独立して行われ、プロセスの自由度を高めることができる。高周波電源19から出力される高周波電力の周波数は、0.1乃至500MHzの範囲内で設定されるのが好ましい。
載置台60は、基材61と、基材61の上面61aに形成されている静電チャック66とを有する。
基材61の平面視形状は矩形であり、載置台60に載置されるFPDと同程度の平面寸法を有する。例えば、基材61は、載置される基板Gと同程度の平面寸法を有し、長辺の長さは1800mm乃至3400mm程度であり、短辺の長さは1500mm乃至3000mm程度の寸法に設定できる。この平面寸法に対して、基材61の厚みは例えば50mm乃至100mm程度となり得る。
基材61には、矩形平面の全領域をカバーするように蛇行した温調媒体流路62aが設けられており、ステンレス鋼やアルミニウム、アルミニウム合金等から形成される。尚、温調媒体流路62aは、例えば静電チャック66に設けられてもよい。また、基材61が、図示例のように一部材による単体でなく、二部材の積層体により形成されてもよい。
下チャンバー13の底板13dの上には、絶縁材料により形成されて内側に段部を有する箱型の台座68が固定されており、台座68の段部の上に載置台60が載置される。
基材61の上面61aには、基板Gが直接載置される静電チャック66が形成されている。静電チャック66は、アルミナ等のセラミックスを溶射して形成される誘電体被膜であるセラミックス層64と、セラミックス層64の内部に埋設されていて静電吸着機能を有する導電層65(電極)とを有する。セラミックス層64の上面は、基板Gが直接載置される載置面64aである。導電層65は、給電線74を介して直流電源75に接続されている。制御部90により、給電線74に介在するスイッチ(図示せず)がオンされると、直流電源75から導電層65に直流電圧が印加されることによりクーロン力が発生する。このクーロン力により、基板Gが静電チャック66の上面に静電吸着され、基材61の上面に載置された状態で保持される。このように、載置台60は、基板Gを載置する下部電極を形成する。
載置台60を構成する基材61には、矩形平面の全領域をカバーするように蛇行した温調媒体流路62aが設けられている。温調媒体流路62aの両端には、温調媒体流路62aに対して温調媒体が供給される送り配管62bと、温調媒体流路62aを流通して昇温された温調媒体が排出される戻り配管62cとが連通している。図1に示すように、送り配管62bと戻り配管62cにはそれぞれ、送り流路82と戻り流路83が連通しており、送り流路82と戻り流路83はチラー81に連通している。チラー81は、温調媒体の温度や吐出流量を制御する本体部と、温調媒体を圧送するポンプとを有する(いずれも図示せず)。尚、温調媒体としては冷媒が適用され、この冷媒には、ガルデン(登録商標)やフロリナート(登録商標)等が適用される。図示例の温調形態は、基材61に温調媒体を流通させる形態であるが、基材61がヒータ等を内蔵し、ヒータにより温調する形態であってもよいし、温調媒体とヒータの双方により温調する形態であってもよい。また、ヒータの代わりに、高温の温調媒体を流通させることにより加熱を伴う温調を行ってもよい。尚、抵抗体であるヒータは、タングステンやモリブデン、もしくはこれらの金属のいずれか一種とアルミナやチタン等との化合物から形成される。また、図示例は、基材61に温調媒体流路62aが形成されているが、例えば静電チャック66が温調媒体流路を有していてもよい。
基材61には熱電対等の温度センサが配設されており、温度センサによるモニター情報は、制御部90に随時送信される。そして、送信されたモニター情報に基づいて、基材61及び基板Gの温調制御が制御部90により実行される。より具体的には、制御部90により、チラー81から送り流路82に供給される温調媒体の温度や流量が調整される。そして、温度調整や流量調整が行われた温調媒体が温調媒体流路62aに循環されることにより、載置台60の温調制御が実行される。尚、熱電対等の温度センサは、例えば静電チャック66に配設されてもよい。
静電チャック66及び基材61の外周と、台座68の上面とにより段部が形成され、この段部には、矩形枠状のフォーカスリング69が載置されている。段部にフォーカスリング69が設置された状態において、フォーカスリング69の上面の方が静電チャック66の上面よりも低くなるよう設定されている。フォーカスリング69は、アルミナ等のセラミックスもしくは石英等から形成される。
基材61の下面には、給電部材70が接続されている。給電部材70の下端には給電線71が接続されており、給電線71はインピーダンス整合を行う整合器72を介してバイアス電源である高周波電源73に接続されている。載置台60に対して高周波電源73から例えば3.2MHzの高周波電力が印加されることにより、プラズマ発生用のソース源である高周波電源19にて生成されたイオンを基板Gに引き付けることができる。従って、プラズマエッチング処理においては、エッチングレートとエッチング選択比を共に高めることが可能になる。
制御部90は、基板処理装置100の各構成部、例えば、チラー81や、高周波電源19,73、処理ガス供給部40、圧力計から送信されるモニター情報に基づいて排気部55等の動作を制御する。制御部90は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を有する。CPUは、RAM等の記憶領域に格納されたレシピ(プロセスレシピ)に従い、所定の処理を実行する。レシピには、プロセス条件に対する基板処理装置100の制御情報が設定されている。制御情報には、例えば、ガス流量や処理容器10内の圧力、処理容器10内の温度や基材61の温度、プロセス時間等が含まれる。
レシピ及び制御部90が適用するプログラムは、例えば、ハードディスクやコンパクトディスク、光磁気ディスク等に記憶されてもよい。また、レシピ等は、CD-ROM、DVD、メモリカード等の可搬性のコンピュータによる読み取りが可能な記憶媒体に収容された状態で制御部90にセットされ、読み出される形態であってもよい。制御部90はその他、コマンドの入力操作等を行うキーボードやマウス等の入力装置、基板処理装置100の稼働状況を可視化して表示するディスプレイ等の表示装置、及びプリンタ等の出力装置といったユーザーインターフェイスを有している。
次に、実施形態に係る排気構造50の一例について説明する。
下チャンバー13の有する底板13dには複数の排気口13fが開設されている。より具体的には、図2に示すように、平面視矩形の底板13dの四つの隅角部にそれぞれ、平面視円形の排気口13fが設けられている。
そして、各排気口13fには排気管51が接続されており、排気管51は、開閉弁52を介して、ターボ分子ポンプ等の真空ポンプ53に接続されている。排気管51、開閉弁52及び真空ポンプ53により、排気部55が形成される。真空ポンプ53を作動することにより、プロセス中に下チャンバー13内を所定の真空度まで真空排気することができる。
図2に示すように、平面視矩形の下チャンバー13の側壁13aの内側に、平面視矩形の載置台60が配設され、下チャンバー13の平面積に比べて載置台60の平面積は小さく、側壁13aと載置台60間には、平面積矩形枠状の隙間S1が形成されている。そして、平面視矩形の側壁13aの隅角部にある排気口13fは、隙間S1に臨んでいる。ここで、下チャンバー13の平面積とは、下チャンバー13を平面視した際の矩形形状が成す領域における面積のことであり、例えば排気口などを除いた実測値的な面積のことではない。また、載置台60の平面積についても、載置台60を平面視した際の矩形形状が成す領域における面積のことである。
図1及び図2に示すように、載置台60の四つの隅角部60aと、各隅角部60aに対応する側壁13aの隅角部の間において、載置台60の載置面64aよりも下方の高さ位置には、平面視形状が略矩形の遮蔽部材58が配設されている。遮蔽部材58は、上面と下面(後述の広幅面)を有し、端部において複数の端面により上面及び下面を囲んで構成されている。ここで、図示例における平面視形状の「略矩形」は、正方形の一つの隅角部が方形に切り欠かれたL形であるが、この略矩形には、切り欠きの無い正方形や長方形等も含まれる。また、「遮蔽部材」は、各種ガスの流れを阻止する板であることから、「バッフル板」と称することもできる。
図2に示すように、遮蔽部材58に設けられている切り欠き部58cは、端面の一部として二つの第一当接面58dを備え、載置台60の隅角部60aの第二当接面60bと第一当接面58dが相互に当接している。図2からも明らかなように、平面視において、遮蔽部材58は、載置台60の隅角部60aから外側の側壁13aに張り出すようにして配設されている。
遮蔽部材58を構成する他の端面のうち、第一当接面58dに隣接する端面58e(開放端面の一例)は、隙間S1に臨んでおり、この端面58eに隣接する他の端面58fは側壁13aの内面に当接している。
従って、真空ポンプ53を作動すると、処理容器10の内部にある各種ガスは、矩形枠状の隙間S1を介し、遮蔽部材58の端面58e側から遮蔽部材58の下方に流通し、遮蔽部材58の下方にある排気口13fを介して排気管51に流通する。尚、下チャンバー13の適所には圧力計(図示せず)が設置されており、圧力計によるモニター情報が制御部90に送信され、制御部90にて処理容器10内の圧力が制御されるようになっている。
遮蔽部材58は、アルミニウム等の金属により形成されている。また、遮蔽部材58は、複数(図示例は四つ)の高さ調整部材59を介して、底板13dの上面に高さ調整自在に載置されている。ここで、高さ調整部材59は、シリンダからロッドが自動的に進退するシリンダユニット等により形成される形態であってもよいし、長さの異なる複数の棒部材から適宜の長さの棒部材が選定されて設置されるマニュアル方式の形態であってもよい。
尚、図示を省略するが、遮蔽部材58が複数の高さ調整部材59により支持される形態の他にも、側壁13aの隅角部の内面にアルミニウム等の金属により形成されている支持部材を取り付けておき、この支持部材に遮蔽部材58が支持される形態であってもよい。アルミニウム製等の支持部材にて遮蔽部材58が支持されることから、接地線13eにより接地されている側壁13aと支持部材を介して、遮蔽部材58が接地される。このように、遮蔽部材58は、接地されてもよいし、接地されていなくてもよく、例えば、接地と非接地を選択できるようにして下チャンバー13の内部に支持されてもよい。
排気管51、開閉弁52及び真空ポンプ53により形成される排気部55と、排気管51が連通する排気口13fを備えた底板13dと、排気口13fの上方に配設されている遮蔽部材58とにより、実施形態に係る排気構造50が形成される。
このように、基板処理装置100は、載置台60と下チャンバー13の側壁13aとの間に平面視矩形枠状の隙間S1を有し、隙間S1の四つの隅角部に排気構造50を構成する排気口13fを有するとともに、四つの隅角部にのみ遮蔽部材58を有する装置である。すなわち、それぞれの遮蔽部材58は連続しておらず、平面視において、各隅角部にある遮蔽部材58の間に隙間S1が形成される。
ここで、図3A乃至図3Dには、他の形状形態の遮蔽部材や、遮蔽部材の他の配設形態を示している。ここで、図3Aは、図2に対応する図であって、遮蔽部材の他例を示す図であり、図3B乃至図3Dは、図2に対応する図であって、遮蔽部材の他の配設例を示す図である。
図3Aに示す遮蔽部材58Aは、平面視形状が略円形の遮蔽部材であり、円形の一部に切り欠き部58gが設けられている。そして、切り欠き部58gが載置台60の隅角部に当接した状態で、排気口13fの上方に遮蔽部材58Aが配設されている。このように、遮蔽部材の平面視形状には、図2に示す正方形を含む矩形(略矩形)の他、図3Aに示す円形(略円形)、さらには、楕円形、四角形以外の多角形等、様々な平面視形状が適用できる。また、排気口13fの平面視形状も、図2、図3Aに示す円形の他、楕円形、矩形、矩形以外の多角形等、様々な平面視形状が適用できる。
一方、図3Bに示す形態は、矩形枠状の隙間S1のうち、一対の長辺(端辺)と短辺(端辺)の途中位置(図示例は、各辺の中間位置)に排気口13fが設けられ、各排気口13fの上方に遮蔽部材58が設けられている形態である。
これに対し、図3Cに示す形態は、矩形枠状の隙間S1のうち、一対の長辺(端辺)と短辺(端辺)の途中位置(図示例は、各辺の途中の二箇所で計八箇所)に排気口13fが設けられ、各排気口13fの上方に遮蔽部材58が設けられている形態である。
さらに、図3Dに示す形態は、四つの隅角部と、一対の長辺(端辺)の途中位置(図示例は、長辺の中間位置)の計六箇所に遮蔽部材58が設けられている形態である。尚、図示を省略するが、図3Dにおいて、さらに一対の短辺(端辺)の途中位置にも遮蔽部材が設けられている形態であってもよい。
このように、遮蔽部材の配設形態は、図2や図3Aに示す矩形枠状の隙間S1の隅角部に配設される形態の他、図3B及び図3Cに示す矩形枠状の隙間S1の途中位置に配設される形態や、図3Dに示すように、矩形枠状の隙間S1の隅角部と途中位置の双方に配設される形態がある。いずれの形態であっても、矩形枠状の隙間S1の中に複数(図3A,3Bでは四つ、図3Cでは八つ、図3Dでは六つ)の排気口13fがあり、各排気口13fの上方に遮蔽部材58,58Aが配設され、隣接する遮蔽部材同士が連続していない。従って、可及的に大きな平面積の隙間S1を有することができる。このことにより、隙間S1や排気口13fの周辺の圧力と、処理空間Sの圧力との圧力差や圧損を可及的に低減することができ、排気構造50による優れた排気性能が保証される。
例えば、特許文献1に記載されるプラズマ処理装置のように、矩形枠状の隙間S1の全域にバッフル板が配設される形態では、排気のための隙間が制限されることにより排気抵抗(もしくは圧損)が増加し、排気抵抗の増加に起因して排気特性が低下し得る。
ところで、ターボ分子ポンプ等の真空ポンプ53を作動することにより、処理空間S内を所定の圧力雰囲気とすることに加えて、処理空間S内に例えば浮遊するパーティクルが真空ポンプ53により吸引される。この際、真空ポンプ53は、複数の回転翼を備えている(図示せず)ことから、吸引されたパーティクルが回転翼にて反跳して反跳パーティクルを生成し、反跳パーティクルが処理空間S内に侵入する恐れがある。
図示例の基板処理装置100では、平面視において排気口13fを閉塞するように遮蔽部材58が配設されるものの、遮蔽部材58は矩形枠状の隙間S1を平面的に完全に閉塞していない。さらに、遮蔽部材58の平面積は図2等からも明らかなように可及的に小さい。そのため、例えば図2において、遮蔽部材58における隙間S1側の端面58eから、反跳パーティクルが処理空間S内に侵入し得る。そこで、このような反跳パーティクルの処理空間S内への侵入を抑制できる遮蔽部材58の設定条件が必要になる。具体的には、遮蔽部材58の設置高さレベル(排気口13fからどの程度高い位置に設置されるか)に関する設定条件である。さらに、排気口13fとの関係における遮蔽部材58の平面寸法条件(排気口13fの平面寸法よりも、遮蔽部材58の平面寸法をどの程度大きくするか)に関する設定条件である。そこで、以下、図4及び図5を参照して、遮蔽部材58の係る各種の設定条件について説明する。
図4に示すように、遮蔽部材58は、平面視における一辺の長さがt1の略正方形であり、その下方に直径がφの排気口13fが設けられている。図4及び図5に示すように、排気口13fの中央(中心)はP1である。また、中心P1を通る直線であって、平面視矩形の側壁13aの長手方向であるU方向に沿う直線L1が、排気口13fの円周と交差する点(排気口の端部の一例)がP2である。さらに、図4において直線L1を含むようにして遮蔽部材58を切断した縦断面図である、図5において、この鉛直面が遮蔽部材58の隙間S1側の端面58e(の下端)と交差する点がP3である。
図5に示すように、遮蔽部材58の端面58eにおける点P3と、排気口13fの中心P1とを結ぶ第一最短直線L2と、水平線L4(底板13dの上面13d1)との角度がθ1である。すなわち、図示例の第一最短直線L2が、排気口13fの中心P1と、遮蔽部材58の隙間S1側の端面58eとを結ぶ直線の中で、長さが最も短い直線となる。
一方、遮蔽部材58の端面58eにおける点P3と、排気口13fの円周上の点P2とを結ぶ第二最短直線L3と、水平線L4との角度がθ2である。すなわち、図示例の第二最短直線L3が、排気口13fの円周上の点P2と、遮蔽部材58の隙間S1側の端面58eとを結ぶ直線の中で、長さが最も短い直線となる。
そして、排気構造50では、角度θ1を35度以上45度以下の範囲に設定し、角度θ2を65度以上80度以下の範囲に設定する。
反跳パーティクルは、常に排気流れによる抵抗を受けており、壁面に二回以上衝突することによりエネルギを失い、排気流れによる抵抗に逆らって処理空間Sに侵入することができなくなり、真空ポンプ53にて排気される。排気管51に接続された真空ポンプ53の吸気口から反跳パーティクルが飛び出す際、45度以下の角度であれば、排気管51の長さを可及的に短く構成した場合であっても、構造上必要な長さにおいて二回以上は排気管51の内壁面に衝突する。そのため、反跳パーティクルが排気口13fから飛び出してくることは極めて少なくなる。また、排気口13fの端部よりも中心部からの方が角度の小さな反跳パーティクルが侵入し易いことから、遮蔽部材58の端面58eの位置については、角度θ1が45度以下であれば反跳パーティクルの侵入を阻止することができる。
以上のことに加えて、排気効率との兼ね合いを考慮するとともに、より確実に反跳パーティクルの侵入を抑制するために10度の幅を持たせることとし、角度θ1を35度以上45度以下の範囲に設定することとした。この設定により、排気口13fの中心辺りから反跳パーティクルが処理空間S内に侵入することが抑制される。
一方、真空ポンプ53の吸気口から反跳パーティクルが飛び出す際、80度以上の角度であれば、排気口13fの端部からであっても、排気管51の内壁に衝突することなく排気口13fから飛び出し得る。従って、遮蔽部材58の端面58eの位置について、角度θ1が35度以上45度以下の範囲に入っていても、排気口13fの端部から80度以上の角度を持つ反跳パーティクルが処理空間Sに侵入する可能性がある。そこで、遮蔽部材58の端面58eの位置として、θ1の数値範囲に加え、θ2を80度以下とすることにより、反跳パーティクルの侵入を阻止することができる。
以上のことに加えて、排気効率との兼ね合いを考慮するとともに、より確実に反跳パーティクルの侵入を抑制するために15度の幅を持たせることとし、角度θ2(反跳パーティクルの飛び出し角度)を65度以上80度以下の範囲に設定することとした。この設定により、反跳パーティクルが遮蔽部材58にて鋭角に跳ね返される結果、処理空間S内への侵入が解消される。そして、再び排気管51内で二回目の衝突をすることによりエネルギを失い、真空ポンプ53にて効果的に排気される。
図5において、載置台60の全体の高さをt3とし,排気口13fから遮蔽部材58までの高さをt4とし、t1-φをt5とし、例えばφ=280mm程度、t5=20mm乃至50mm程度の実施例を考察する。この実施例では、角度θ1、θ2を上記数値範囲内に設定した場合、t3-t4を20mm以下とすることができる。このように、t3-t4が20mm以下に設定されることにより、排気構造50における排気特性の低下が抑制できる。さらに、t5が20mm乃至50mm程度(例えば40mm)に設定されることにより、排気構造50の排気特性を低下させることなく、反跳パーティクルの処理空間S内への侵入を抑制することができる。
また、図5において、遮蔽部材58のうち、排気口13fに対向しない広幅面58aは、窪み(凹凸)の無い平滑面である。ここで、窪みの無い平滑面とは、表面粗度が小さいことに加えて、ボルトの頭部等が広幅面58aから突出していないことを含む。例えば厚み10mm程度の遮蔽部材58を支持部材等に対してボルト等(図示せず)にて固定するに当たり、広幅面58aに深さ3mm程度の座ぐり溝(図示せず)を設けておく。そして、この座ぐり溝にボルトの頭部を収容し、座ぐり溝の表面を塞ぐことにより、ボルトの頭部等が広幅面58aから突出していない平滑面を形成することができる。
このように、遮蔽部材58の処理空間Sに対向する広幅面58aが窪みの無い平滑面であることにより、広幅面58aに対するデポの付着や、広幅面58aにおけるパーティクルの発生を抑制することができる。
さらに、図5において、遮蔽部材58のうち、排気口13fに対向する広幅面58bは、微小な凹凸を有する粗面化処理面である。ここで、粗面化処理には、ブラスト処理や溶射処理等が含まれる。このように、遮蔽部材58の排気口13fに対向する広幅面58bが粗面化処理面であることにより、広幅面58bに衝突した反跳パーティクルは微小な凹凸内で複数回の衝突を繰り返し、反跳パーティクルのエネルギを効果的に消失させることができる。そのため、反跳パーティクルの処理空間S内への侵入をより一層効果的に抑制することが可能になる。
基板処理装置100の製造方法では、角度θ1、θ2がそれぞれ上記数値範囲内となるように排気口13fや遮蔽部材58の寸法等が設定され、かつ、遮蔽部材58の設置高さレベルが設定される角度設定工程を経て、基板処理装置100が製造される。
[各種性能と製作コストに関する考察]
本発明者等は、図2,図4、及び図5に示す遮蔽部材を備えた基板処理装置(実施例)と、二種類の比較例に係る基板処理装置を模擬し、各装置の反跳パーティクル抑制性能と排気性能を比較しながら考察するとともに、遮蔽部材製作コストの試算を行い、コスト比較を行った。
ここで、比較例1は、平面視矩形枠状の隙間のうち、四つの隅角部に遮蔽部材を備えず、一対の長辺及び短辺に沿う四つの辺状の遮蔽部材を備えている基板処理装置である。一方、比較例2は、特許文献1に示すように、平面視矩形枠状の隙間のうち、四つの隅角部に遮蔽部材を備え、かつ、一対の長辺及び短辺に沿う四つの辺状の遮蔽部材を備えている基板処理装置である。ここで、比較例1,2ともに、実施例と同様に、平面視矩形枠状の隙間の四つの隅角部に平面視円形の排気口を備えている。以下の表1に、考察結果を示す。
Figure 0007418285000001
比較例1は、辺状の長尺な遮蔽部材を有するものの、隅角部にある排気口の上方に遮蔽部材を備えていない。そのため、反跳パーティクル抑制性能が低くなる。また、四つの隅角部にのみ遮蔽部材を備えている実施例に比べて、遮蔽部材の表面積は三倍以上と大きくなり、遮蔽部材製作コストが相対的に高価になる。
一方、比較例2は、辺状の遮蔽部材と隅角部の遮蔽部材の全てを備えていることから、反跳パーティクル抑制性能は高いものの、排気性能が低くなる。また、遮蔽部材の表面積は実施例の四倍以上と比較例1よりもさらに大きくなり、遮蔽部材製作コストがさらに高価になる。
比較例1,2に対して実施例は、隅角部の遮蔽部材のみを備えていることから、排気性能に優れている。また、図4及び図5を参照して既に説明した様に、遮蔽部材の設置高さレベルや平面寸法を、排気口との関係において明確に規定したことにより、反跳パーティクル抑制性能にも優れている。さらに、遮蔽部材が隅角部に限定されていることにより、遮蔽部材の表面積が可及的に小さくなり、遮蔽部材製作コストは比較例1,2に比べて格段に安価となる。
上記実施形態に挙げた構成等に対し、その他の構成要素が組み合わされるなどした他の実施形態であってもよく、また、本開示はここで示した構成に何等限定されるものではない。この点に関しては、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
例えば、図示例の基板処理装置100は誘電体窓を備えた誘導結合型のプラズマ処理装置として説明したが、誘電体窓の代わりに金属窓を備えた誘導結合型のプラズマ処理装置であってもよく、他の形態のプラズマ処理装置であってもよい。具体的には、電子サイクロトロン共鳴プラズマ(Electron Cyclotron resonance Plasma; ECP)やヘリコン波励起プラズマ(Helicon Wave Plasma; HWP)、平行平板プラズマ(Capacitively coupled Plasma; CCP)が挙げられる。また、マイクロ波励起表面波プラズマ(Surface Wave Plasma; SWP)が挙げられる。これらのプラズマ処理装置は、ICPを含めて、いずれもイオンフラックスとイオンエネルギを独立に制御でき、エッチング形状や選択性を自由に制御できると共に、1011乃至1013cm-3程度と高い電子密度が得られる。
また、真空ポンプ53はターボ分子ポンプとして説明したが、真空ポンプ53の吸気口から反跳パーティクルが飛び出し得るものであれば、他の方式の真空ポンプであっても本開示を適用することができる。
10:処理容器
13a:側壁
13d:底板
13f:排気口
58:遮蔽部材
58d:第一当接面
58e:端面(開放端面)
60:載置台
60b:第二当接面
64a:載置面
100:基板処理装置
G:基板
L2:第一最短直線
L3:第二最短直線
L4:水平線

Claims (12)

  1. 底板と側壁を少なくとも備える処理容器内において、基板を処理する基板処理装置であって、
    前記処理容器の内部において、前記底板よりも上方には、前記基板が載置される載置面を備えて、前記底板よりも平面積の小さな載置台が配設され、
    前記底板には、前記処理容器の内部を真空排気するための排気口が設けられ、
    前記排気口の上方には、前記載置面よりも下方の高さ位置に遮蔽部材が配設されており、
    前記排気口の下方には排気管が備えてあり、
    回転翼を備えた真空ポンプが前記排気管に連通しており、
    前記遮蔽部材の端面の一部である第一当接面と、前記載置台の端面の一部である第二当接面は相互に当接しており、
    前記遮蔽部材における前記第一当接面に隣接した開放端面と、前記排気口の中央と、を結ぶ第一最短直線と水平線との角度が35度以上45度以下であり、
    前記遮蔽部材の前記開放端面と、前記排気口の端部と、を結ぶ第二最短直線と水平線との角度が65度以上80度以下である、基板処理装置。
  2. 前記底板と前記載置台の平面視形状はいずれも矩形であり、
    前記底板の四つの隅角部に前記排気口が設けられており、
    前記遮蔽部材は、前記載置台の隅角部から外側に張り出すようにして配設されており、
    それぞれの前記遮蔽部材は連続しておらず、平面視において前記載置台の前記端面と前記側壁の間に隙間がある、請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記底板と前記載置台の平面視形状はいずれも矩形であり、
    前記底板の前記矩形の四つの端辺の途中位置に前記排気口が設けられており、
    それぞれの前記遮蔽部材は連続しておらず、平面視において前記載置台の前記端面と前記側壁の間に隙間がある、請求項1に記載の基板処理装置。
  4. 前記遮蔽部材が、前記排気口の周囲に配設されている高さ調整部材により高さ調整自在に支持されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  5. 前記遮蔽部材の平面視形状が矩形、略矩形、円形、もしくは略円形であり、
    前記排気口の平面視形状が円形である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  6. 前記遮蔽部材の平面視形状が矩形もしくは略矩形であり、
    前記排気口の平面視形状が矩形である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  7. 前記遮蔽部材のうち、前記排気口に対向する広幅面が粗面化処理面である、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  8. 前記遮蔽部材のうち、前記排気口に対向しない広幅面が窪みの無い平滑面である、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  9. 排気口を備えた部材と、遮蔽部材と、により形成される排気構造であって、
    前記排気口の上方に前記遮蔽部材が配設されており、
    前記排気口の下方には排気管が備えてあり、
    回転翼を備えた真空ポンプが前記排気管に連通しており、
    前記排気口の中央と前記遮蔽部材の端部を結ぶ最短直線と、水平線との角度が35度以上45度以下であり、
    前記排気口の端部と前記遮蔽部材の前記端部を結ぶ最短直線と、水平線との角度が70度以上80度以下である、排気構造。
  10. 前記遮蔽部材のうち、前記排気口に対向する広幅面が粗面化処理面である、請求項に記載の排気構造。
  11. 前記遮蔽部材のうち、前記排気口に対向しない広幅面が窪みの無い平滑面である、請求項9又は10に記載の排気構造。
  12. 底板と側壁を少なくとも備える処理容器内において、基板を処理する基板処理装置であって、
    前記処理容器の内部において、前記底板よりも上方には、前記基板が載置される載置面を備えて、前記底板よりも平面積の小さな載置台が配設され、
    前記底板には、前記処理容器の内部を真空排気するための排気口が設けられ、
    前記排気口の上方には、前記載置面よりも下方の高さ位置に遮蔽部材が配設されており、
    前記排気口の下方には排気管が備えてあり、
    回転翼を備えた真空ポンプが前記排気管に連通しており、
    前記遮蔽部材の端面の一部である第一当接面と、前記載置台の端面の一部である第二当接面は相互に当接している、基板処理装置の製造方法において、
    前記遮蔽部材における前記第一当接面に隣接した開放端面と、前記排気口の中央と、を結ぶ第一最短直線と水平線との角度を35度以上45度以下に設定し、かつ、前記遮蔽部材の前記開放端面と、前記排気口の端部と、を結ぶ第二最短直線と水平線との角度を65度以上80度以下に設定する工程を有する、基板処理装置の製造方法。
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