JP7416675B2 - リフレクタ - Google Patents

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Description

この発明は、リフレクタに関するものである。
従来から、自車両の周囲の移動物体等を検知し、自車両と移動物体等との位置関係を測定する装置として電波検知手段が多く用いられている。この種の電波検知手段は、超音波レーダ、ミリ波レーダ、レーザレーダ等を利用する。電波検知手段から発信した電波を移動物体に放射し、その反射波を電波検知手段によって受信する。電波検知手段は、受信した反射波に基づき、その到達時間、方角から自車両と移動物体等との距離、相対速度、自車両を基準とする移動方向等を測定する。電波検知手段は、測定した移動物体等の位置情報に基づいて、先行車追従制御、車線変更制御等の車両の運転支援を行う。
ここで、他車両からみて自車両を検知しやすくするために、車体にリフレクタを設ける技術が開示されている。(例えば、特許文献1参照)。これによれば、車体に、金属板を三角錐状に形成したいわゆるコーナキューブリフレクタを取り付けている。コーナキューブリフレクタは、内部に入射された入射波を、この入射波と平行で伝搬方向が逆となる反射波を得るようにしたものである。
このような構成のもと、車体の形状に関わらず他車両から発信された電波をリフレクタによって効果的に反射し、他車両に対する自車両の位置情報を高精度に測定することが可能になる。とりわけ、自動二輪車の大きさは自動四輪車の大きさと比較して小さいので、電波検知手段によって自動二輪車の位置情報を測定しにくい。このため、自動二輪車にリフレクタを用いることにより、電波検知手段から発信した電波を積極的に反射させることが可能になる。
特開2008-82786号公報
ところで、上述の従来技術では、車体にリフレクタを別途設けるので、部品点数が増加して製造コストが嵩むとともに、外観意匠性を損なってしまうという課題があった。
そこで、本発明は、部品点数を減少させて製造コストを低減でき、外観意匠性を損なってしまうことのないリフレクタを提供する。
上記の課題を解決するために、本発明に係るリフレクタ(例えば、実施形態のリフレクタ1,201,301)は、樹脂製のベース部(例えば、実施形態の車体カバー105、ベース部211,311)と、前記ベース部の一面(例えば、実施形態の内面105b、意匠内面105c)に設けられた凸部(例えば、実施形態の凸部3)及び凹部(例えば、実施形態の凹部2)の少なくともいずれか一方と、前記ベース部の前記一面に、前記凸部や前記凹部の上から形成され前記ベース部とは別部材でかつ電波を反射可能な電波反射層(例えば、実施形態の被膜6)と、を備えることを特徴とする。
このように構成することで、ベース部の一面側から入射された電波を凹部に形成された電波反射層を介して反射させることができる。また、ベース部の一面とは反対側の他面から入射された電波がベース部を透過して凸部に達し、この凸部に形成された電波反射層を介して他面から電波を反射させることができる。
例えば、ベース部を車体の外装に用いることで、従来のように車体にリフレクタを設ける場合と比較して部品点数も低減でき、製造コストを低減できる。ベース部の他面を意匠面とすれば外観意匠性を損なってしまうことも防止できる。
上記構成において、前記凸部及び前記凹部は多角錐状に形成されており、前記凸部及び前記凹部の一面が前記ベース部の一面に面していてもよい。
このように構成することで、凸部や凹部をいわゆるコーナキューブリフレクタとして機能させることができる。このため、使用される電波検知手段の測定精度を向上できる。
上記構成において、前記ベース部は、鞍乗り型の車体の外装を構成していてもよい。
このように、鞍乗り型の車体(自動二輪車)にリフレクタを好適に用いることができる。また、鞍乗り型の車体の外観意匠性を損なってしまうことを防止できる。
上記構成において、前記ベース部は、樹脂製の車体カバー(例えば、実施形態の車体カバー105)であり、前記車体カバーの意匠面(例えば、実施形態の意匠面105a)とは反対側の内面(例えば、実施形態の内面105b)、及び前記意匠面のうち乗員の着座位置側に面する意匠内面(例えば、実施形態の意匠内面105c)の少なくともいずれか一方に、前記凸部及び前記凹部の少なくともいずれか一方が設けられていてもよい。
このように構成することで、鞍乗り型の車体の外観意匠性を損なってしまうことをより確実に防止できる。
上記構成において、前記凸部及び前記凹部の少なくともいずれか一方を複数有し、前記凸部及び前記凹部の少なくともいずれか一つは、進行方向と直交する第1投影面(例えば、実施形態の第1投影面P1)上に前記凸部及び前記凹部の全ての面(例えば、実施形態の面2a,3a、内部反射面S1,S2)が重なってもよい。
このように構成することで、車体の進行方向において、使用される電波検知手段から直接電波が入射されたり他車両で使用される電波検知手段に直接電波を反射させたりできる。このように直接波での電波の伝搬を行うことにより電波の電力が低減してしまうことを抑制できる。よって、他車両の進行方向に位置する自車両の測定精度をさらに向上できる。
上記構成において、前記凸部及び前記凹部の少なくともいずれか一方を複数有し、前記凸部及び前記凹部の少なくともいずれか一つは、車幅方向と直交する第2投影面(例えば、実施形態の第2投影面P2)上に前記凸部及び前記凹部の全ての面(例えば、実施形態の面2a,3a、内部反射面S1,S2)が重なってもよい。
このように構成することで、車体の車幅方向において、使用される電波検知手段から直接電波が入射されたり他車両で使用される電波検知手段に直接電波を反射させたりできる。このように直接波での電波の伝搬を行うことにより電波の電力が低減してしまうことを抑制できる。よって、他車両の車幅方向に位置する自車両の測定精度をさらに向上できる。
上記構成において、進行方向と直交する第1投影面上に全ての面が重なる前記凸部及び前記凹部の少なくともいずれか一方と、車幅方向と直交する第2投影面上に全ての面が重なる前記凸部及び前記凹部の少なくともいずれか一方と、を備え、前記第1投影面上に全ての面が重なる前記凸部及び前記凹部の個数は、前記第2投影面上に全ての面が重なる前記凸部及び前記凹部の個数よりも多くてもよい。
ここで、車両の走行中においては、他の車両と車幅方向で隣り合う機会と比較して、前後方向に他の車両が存在する機会の方が多く、前後方向の他の車両との間隔を適正に把握することが車両の運転支援となる場合が多い。このため、上記の構成により車体の前後方向の電波をより多く反射させることにより、他車両で使用される電波検知手段の運転支援能力を高めさせることができる。
本発明によれば、例えば、ベース部を車体の外装に用いることで、従来のように車体にリフレクタを設ける場合と比較して部品点数も低減でき、製造コストを低減できる。ベース部の他面を意匠面とすれば外観意匠性を損なってしまうことも防止できる。
本発明の実施形態における自動二輪車の斜視図。 本発明の実施形態におけるリフレクタの概略断面図。 本発明の実施形態におけるコーナキューブリフレクタの斜視図。 本発明の実施形態における凹部や凸部の向きを示す説明図。 本発明の実施形態における凹部及び凸部の作用説明図。 本発明の実施形態における車体カバーの同一面積上に大きさの異なる凸部を形成した場合を比較する説明図であり、(a)は比較的大きい凸部を示し、(b)は比較的小さい凸部を示す。 本発明の実施形態の変形例における自転車の側面図。 本発明の実施形態の変形例におけるリフレクタの断面図。 本発明の実施形態の他の変形例における手提げバッグの側面図。 本発明の実施形態の他の変形例におけるリフレクタの概略斜視図。 本発明の実施形態の他の変形例におけるリフレクタの概略断面図。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下の説明において、前後上下左右等の方向は、以下に説明する自動二輪車100における方向と同一とする。すなわち、上下方向は鉛直方向と一致し、左右方向は車幅方向と一致する。下方とは自動二輪車100が走行される路面方向をいう。また、以下の説明に用いる図中において、矢印UPは上方、矢印FRは前方をそれぞれ示している。
<自動二輪車>
まず、実施形態のリフレクタ1が設けられた自動二輪車100について説明する。
図1は、自動二輪車100の斜視図である。以下の図において、説明を分かりやすくするために、後述する凹部2、凸部3、及び電波検知手段30の縮尺を適宜変更している。
図1に示すように、自動二輪車100は、シート121に着座した乗員が足を載せるステップフロア122を有するスクータ型の鞍乗り型車両である。自動二輪車100は、図示しない車体フレームに操向可能に支持される前輪102と、車体フレームに上下揺動可能に支持されるスイング式のパワーユニット103と、パワーユニット103に支持される後輪104と、自動二輪車100の外郭を形成する車体カバー105と、を備える。パワーユニット103は、駆動輪である後輪104を駆動する。
車体カバー105は、全体的に所望の周波数帯域の電波(例えば本実施形態では、超音波レーダ、ミリ波レーダ、レーザレーダ等、後述の他車両Tcの電波検知手段30(図4参照)から発信される電波Lm)を透過可能な樹脂材料及び厚さで形成されている。車体カバー105は、車体フレームにおける前方の上部を覆うアッパーカウル106と、アッパーカウル106と前輪102との間を覆うフロントボディカウル107と、フロントボディカウル107から後方に延び、車体フレームの車幅方向中央の上部及び車幅方向両側部を覆うセンタートンネル108と、センタートンネル108から後方に延び、シート121の下部から車体フレームを覆うリアボディカウル109と、センタートンネル108の下部に設けられ車体フレームを下方から覆うアンダーカウル110と、を備える。アンダーカウル110の上部が、ステップフロア122として構成されている。
ここで、車体カバー105のうち、アッパーカウル106、フロントボディカウル107、センタートンネル108、及びリアボディカウル109等は、リフレクタ1としての機能を併せ持つ。アッパーカウル106、フロントボディカウル107、センタートンネル108、及びリアボディカウル109等には、複数の凹部2や凸部3が形成されている。
アッパーカウル106、フロントボディカウル107、センタートンネル108、及びリアボディカウル109等に形成された凹部2や凸部3の基本的構成は同一である。このため、以下の説明では、アッパーカウル106、フロントボディカウル107、センタートンネル108、及びリアボディカウル109等を纏めて車体カバー105として説明する。必要に応じて、アッパーカウル106、フロントボディカウル107、センタートンネル108、及びリアボディカウル109等の各部名称を使用する。
<凹部及び凸部>
図2は、凹部2及び凸部3を有する車体カバー105(リフレクタ1)の概略断面図である。
図2に示すように、車体カバー105には、意匠面105aとは反対側の内面105bに、複数の凹部2や凸部3が形成されている。
ここで、意匠面105aとは、自動二輪車100の外観意匠を構成する外面であり、外側から視認可能な面をいう。すなわち、意匠面105aとは反対側の内面105bとは、車体カバー105が平断面構造を有している場合の内面や外側(シート121側も含む)から視認できない内面をいう。また、意匠面105aであっても、乗員の着座位置側に面する面(シート121側を向く面)である意匠内面105cに複数の凹部2や凸部3を形成することが可能である。意匠内面105cとなる箇所としては、例えばフロントボディカウル107の風防に相当する箇所で、かつ乗員の着座位置側に面する面(シート121側を向く面)である(図1参照)。
以下では、意匠面105aとは反対側の内面105bについてのみ説明し、意匠内面105cに形成された凹部2や凸部3については、内面105bと同様の構成であるので説明を省略する。
凹部2及び凸部3は三角錐状に形成されており、凹部2及び凸部3の一面が内面105bに面した形になる。また、車体カバー105の内面105bには、凹部2や凸部3、及びこれら凹部2や凸部3の周囲に、導電性塗料の被膜6が形成されている。この被膜6は、電波を反射する。すなわち、凹部2及び凸部3は、いわゆるコーナキューブリフレクタとして機能する。
ここで、図3に基づいて、コーナキューブリフレクタについて説明する。
図3は、コーナキューブリフレクタ70の斜視図である。
図3に示すように、コーナキューブリフレクタ70は、90度の頂角を形成する2つの内部全反射面S1,S2を有し、開口部70a内部に入射した電波Lmをこれら2つの内部全反射面S1,S2にて順次反射させた後に外部に出射させることで、入射波Liと平行で伝搬方向が逆となる反射波Lhを得るようにしたものである。本実施形態では、凹部2や凸部3の内面105bに面する箇所がコーナキューブリフレクタ70の開口部70aに相当する。凹部2や凸部3の被膜6が形成された面2a,3aがコーナキューブリフレクタ70の内部全反射面S1,S2に相当する。
すなわち、図2に示すように、凹部2では、外部から内面105bに向かって直接凹部2に入射される電波Lmを入射波Liとし、この入射波Liから反射波Lhを得る。一方、凸部3では、意匠面105a側から車体カバー105を透過して内面105bに向かう電波Lmを入射波Liとし、この入射波Liから反射波Lhを得る。
ここで、凹部2や凸部3は、車体カバー105に形成される箇所によってコーナキューブリフレクタ70の開口部70aに相当する面の向く方向が変わる。つまり、例えばアッパーカウル106に形成されている凹部2や凸部3は、コーナキューブリフレクタ70の開口部70aに相当する面が進行方向前後(例えば前方)を向いている場合が多い。また、例えばリアボディカウル109に形成されている凹部2や凸部3は、コーナキューブリフレクタ70の開口部70aに相当する面が車幅方向を向いている場合が多い。
以下、コーナキューブリフレクタ70の開口部70aに相当する面が進行方向前後を向いている凹部2や凸部3を、単に進行方向前後を向いている凹部2や凸部3と称する。コーナキューブリフレクタ70の開口部70aに相当する面が車幅方向を向いている凹部2や凸部3を、単に車幅方向を向いている凹部2や凸部3と称する。
図4は、凹部2や凸部3の少なくとも一部の詳細な向きを示す説明図である。
図4に示すように、例えば進行方向前後を向いている凹部2や凸部3のうち、少なくともいずれか一つは、進行方向と直交する第1投影面P1上に全ての内部全反射面S1,S2が重なっている。
また、例えば車幅方向を向いている凹部2や凸部3のうち、少なくともいずれか一つは、車幅方向と直交する第2投影面P2上に全ての内部全反射面S1,S2が重なっている。
<凹部及び凸部の作用>
図5は、凹部2及び凸部3の具体的な作用説明図である。
図5に示すように、他車両Tcの電波検知手段30から発信される電波Lmとしては、他車両Tcの前方の自動二輪車100(移動物体等)の位置を測定する例えばCMBS(Collision Mitigation Brake System)用の電波Lmや他車両Tcの前方の自動二輪車100(移動物体等)の位置を測定する例えばBSI(Blind Spot Intervention)用の電波Lmがある。
ここで、車体カバー105には、内面105bや意匠内面105cに凹部2や凸部3が形成されており、これら凹部2や凸部3に被膜6が形成されている。このため、CMBS用の電波Lm及びBSI用の電波Lmのいずれの電波Lmに対しても他車両Tcの電波検知手段30は、反射波Lhを得ることができる。
本実施形態では、図1に示すように車体カバー105の全体(アッパーカウル106、フロントボディカウル107、センタートンネル108、及びリアボディカウル109等)に凹部2や凸部3が形成されているが、例えばアッパーカウル106のみに凹部2や凸部3が形成されている場合であっても、CMBS用の電波Lm及びBSI用の電波Lmのいずれの電波Lmに対しても他車両Tcの電波検知手段30は、反射波Lhを得ることができる。
特に、進行方向前後を向いている凹部2や凸部3のうち、少なくともいずれか一つは、進行方向と直交する第1投影面P1上に全ての内部全反射面S1,S2が重なっている。また、車幅方向を向いている凹部2や凸部3のうち、少なくともいずれか一つは、車幅方向と直交する第2投影面P2上に全ての内部全反射面S1,S2が重なっている(いずれも図4参照)。このため、自動二輪車100の前後に位置する他車両Tcの電波検知手段30からの電波Lmを、直接その電波検知手段30に効果的に反射させることができる。また、自動二輪車100の車幅方向側方に位置する他車両Tcの電波検知手段30からの電波Lmを、直接その電波検知手段30に効果的に反射させることができる。
また、車体カバー105に形成されている凹部2や凸部3の個数は、車幅方向を向いている凹部2や凸部3の個数と比較して進行方向前後を向いている凹部2や凸部3の個数が多い。これは、自動二輪車100の走行中においては、他車両Tcと車幅方向で隣り合う機会と比較して、他車両Tcの前後方向に自動二輪車100が存在する機会の方が多く、自動二輪車100と他車両Tcとの前後方向の間隔を適正に把握することが他車両Tcの運転支援となる場合が多いからである。
<凹部2や凸部3の大きさについて>
次に、図6に基づいて凹部2や凸部3の大きさについて説明する。
図6は、車体カバー105の同一面積上に大きさの異なる凸部3を形成した場合を比較する説明図であり、(a)に形成された凸部3の大きさは、(b)に形成された凸部3の大きさよりも大きい。
図6(a)に示すように、車体カバー105に大きい凸部3を形成した場合、凸部3がコーナキューブリフレクタとしての機能を十分満足できるようにすると、凸部3の車体カバー105からの突出高さT1も高くなる。これに対し、図6(b)に示すように、車体カバー105に図6(a)と比較して小さく凸部3を形成した場合、凸部3がコーナキューブリフレクタとしての機能を十分満足できるようにした場合であっても、凸部3の車体カバー105からの突出高さT2を低く抑えることができる。すなわち、車体カバー105に、コーナキューブリフレクタとしての機能を十分満足できる範囲において、できる限り小さな凸部3を複数形成した方が車体カバー105自体の大型化を抑制できる。
このことは、凹部2にも同様のことがいえる。すなわち、車体カバー105に、コーナキューブリフレクタとしての機能を十分満足できる範囲において、できる限り小さな凹部2を形成することが望ましい。
このように、上述の自動二輪車100は、リフレクタ1としての機能を併せ持つ車体カバー105を備える。すなわち、リフレクタ1は、自動二輪車100の外郭を形成する車体カバー105と、車体カバー105の内面105bや意匠内面105cに形成された凹部2及び凸部3と、これら凹部2や凸部3の周囲に導電性塗料によって形成された被膜6と、を備える。このため、他車両Tcの電波検知手段30から発信される電波Lmを効果的に反射させることができる。また、車体カバー105そのものにいわゆるコーナキューブリフレクタとして機能する凹部2や凸部3が一体成形されているので、従来のように車体にリフレクタを設ける場合と比較して部品点数も低減でき、製造コストを低減できる。車外カバー105の内面105bや意匠内面105cに凹部2及び凸部3を形成するので、外観意匠性を損なうことも防止できる。さらに、自動二輪車100にリフレクタ1としての機能を併せ持つ車体カバー105を設けることにより、他車両Tcの電波検知手段30による自動二輪車100の検出精度を向上できる。
凹部2及び凸部3は三角錐状に形成されており、凹部2及び凸部3の一面が内面105bや意匠内面105cに面している。このため、凹部2及び凸部3における内面105bや意匠内面105cに面した一面を、電波Lmが入射されたり反射されたりするコーナキューブリフレクタの開口部とすることができる。そして、凹部2や凸部3を確実にコーナキューブリフレクタとして機能させることができる。よって、他車両Tcの電波検知手段30による測定精度を向上できる。
特に、進行方向を向いている凹部2や凸部3のうち、少なくともいずれか一つは、進行方向と直交する第1投影面P1上に全ての内部全反射面S1,S2が重なっている。また、車幅方向を向いている凹部2や凸部3のうち、少なくともいずれか一つは、車幅方向と直交する第2投影面P2上に全ての内部全反射面S1,S2が重なっている(いずれも図4参照)。このため、自動二輪車100の前後に位置する他車両Tcの電波検知手段30からの電波Lmを、直接その電波検知手段30に効果的に反射させることができる。また、自動二輪車100の車幅方向側方に位置する他車両Tcの電波検知手段30からの電波Lmを、直接その電波検知手段30に効果的に反射させることができる。このように、自動二輪車100と他車両Tcとの間で、直接波での電波Lmの伝搬を行うことにより電波Lmの電力が低減してしまうことを抑制できる。よって、他車両Tcの電波検知手段30による測定精度をさらに向上できる。
また、車体カバー105に形成されている凹部2や凸部3の個数は、車幅方向を向いている凹部2や凸部3の個数と比較して進行方向前後を向いている凹部2や凸部3の個数が多い。このため、自動二輪車100の前後方向に位置する他車両Tcの電波検知手段30からの電波Lmをより多く反射させることができる。よって、他車両Tcで使用される電波検知手段30の運転支援能力を高めさせることができる。
[変形例]
なお、上述の実施形態では、凹部2や凸部3は入射光Liと平行で伝搬方向が逆となる反射光Lhを得るように三角錐状に形成されている場合について説明した。しかしながらこれに限られるものではなく、凹部2や凸部3は入射光Liと平行で伝搬方向が逆となる反射光Lhを得る構造であればよい。例えば三角錐状に代わって多角錐状に凹部2や凸部3を形成してもよい。
上述の実施形態では、車体カバー105に凹部2及び凸部3を形成した場合について説明した。しかしながらこれに限られるものではなく、車体カバー105に、凹部2及び凸部3の少なくともいずれか一方が形成されればよい。
上述の実施形態では、被膜6は、導電性塗料により形成されている場合について説明した。しかしながらこれに限られるものではなく、電波Lmを反射できる材料で電波反射層(被膜6)が形成されていればよい。つまり、被膜6に代わって例えば導電性の薄膜を車外カバー105に貼り付けてもよい。
上述の実施形態では、車体カバー105の内面105bや意匠内面105cには、凹部2や凸部3、及びこれら凹部2や凸部3の周囲に、導電性塗料の被膜6が形成されている場合について説明した。しかしながらこれに限られるものではなく、少なくとも凹部2や凸部3上に被膜6が形成されていればよい。
上述の実施形態では、自動二輪車100の車体カバー105をリフレクタ1として構成した場合について説明した。しかしながらこれに限られるものではなく、リフレクタ1の構成は、さまざまなものに適用できる。以下、具体例を示して説明する。
図7は、自転車200の側面図である。なお、以下の図において、前述の実施形態と同一態様には同一符号を付して説明を省略する。
図7に示すように、自転車200の車体フレーム210に、リフレクタ201を設けてもよい。
図8は、リフレクタ201の断面図である。
図7、図8に示すように、リフレクタ201は、車体フレーム210に固定されるベース部211と、ベース部211の一面211aに形成された凹部2及び凸部3と、ベース部211の一面211aに凹部2や凸部3の上から形成された被膜6と、を備える。
ベース部211は、所望の周波数帯域の電波(例えば本実施形態では、超音波レーダ、ミリ波レーダ、レーザレーダ等、他車両Tcの電波検知手段30から発信される電波Lm)を透過可能な樹脂材料及び厚さで形成されている。ベース部211の厚さ方向は、自転車200の車幅方向(左右方向)と一致している。ベース部211の厚さは、車体フレーム210の左右方向の幅よりも薄いことが望ましい。又は、ベース部211の厚さは、乗員が自転車200を漕ぐ際に邪魔にならない程度の厚さとすることが望ましい。
このような自転車200も、前述の自動二輪車100と同様の効果を奏する。
図9は、手提げバッグ300の側面図である。
図9に示すように、手提げバッグ300にリフレクタ301を設けてもよい。
図10は、リフレクタ301の概略斜視図である。図11は、リフレクタ301の概略断面図である。
図9から図11に示すように、リフレクタ301は、手提げバッグ300に取り付けられるベース部311と、ベース部311の一面311aに形成された凸部3と、ベース部311の一面311aに凸部3の上から形成された被膜6と、を備える。
ベース部311は、例えば手提げバッグ300の使用状態(図9参照)で上下方向(図9の上下方向)に長い板状に形成されている。ベース部311は、所望の周波数帯域の電波(例えば本実施形態では、超音波レーダ、ミリ波レーダ、レーザレーダ等、他車両Tcの電波検知手段30から発信される電波Lm)を透過可能な樹脂材料及び厚さで形成されている。より具体的には、ベース部311の厚さは、例えば手提げバッグ300の表生地と裏生地との間に収納可能な厚さである。
凸部3は、例えばベース部311の長手方向両側に複数(本変形例では3個)配置されている。
このような構成のもと、リフレクタ301は、一面311aとは反対側の他面311bが表を向くように手提げバッグ300に取り付けられる。
そして、図11に示すように、リフレクタ301の他面311b側から出射された電波検知手段30の電波Lm(入射波Li)がベース部311を透過して凸部3で反射される。これにより、入射波Liに対して平行な反射波Lhが得られる。
このような手提げバッグ300も、前述の自動二輪車100と同様の効果を奏する。
ところで、例えば手提げバッグ300にリフレクタ301を取り付ける場合、手提げバッグ300の洗濯時にリフレクタ301を取り外せるように構成することもある。このような場合、手提げバッグ300にリフレクタ301を再度取り付ける際、ユーザーがリフレクタ301の向きを間違えて取り付ける可能性がある。すなわち、リフレクタ301は、一面311aに被膜6が形成されており、この被膜6を表に向けてリフレクタ301の効果を得ようとするユーザーが考えられる。
そこで、被膜6の上に黒色塗料等を塗布し、さらに、ベース部311を透明樹脂で形成することが考えられる。このように構成することで、ベース部311の他面311b側からベース部311を透かして被膜6を視認することができる。このため、手提げバッグ300に、リフレクタ301を、被膜6の視認できる側(他面311b)が表になるように取り付けやすくなる。
その他、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
1,201,301…リフレクタ、2…凹部、2a,3a…面(凹部及び凸部の面)、3…凸部、6…被膜(電波反射層)、105…車体カバー(ベース部)、105a…意匠面、105b…内面(一面)、105c…意匠内面(一面)、211,311…ベース部、Lm…電波、P1…第1投影面、P2…第2投影面、S1,S2…内部全反射面(凹部及び凸部の面)

Claims (5)

  1. 鞍乗り型の車体の外装を構成している樹脂製のベース部と、
    前記ベース部の一面に設けられた凸部及び凹部の少なくともいずれか一方と、
    前記ベース部の前記一面に、前記凸部や前記凹部の上から形成され前記ベース部とは別部材でかつ電波を反射可能な電波反射層と、
    を備え
    前記車体の進行方向と直交する第1投影面上に全ての面が重なる前記凸部及び前記凹部の少なくともいずれか一方と、
    前記車体の車幅方向と直交する第2投影面上に全ての面が重なる前記凸部及び前記凹部の少なくともいずれか一方と、
    を備え、
    前記第1投影面上に全ての面が重なる前記凸部及び前記凹部の個数は、前記第2投影面上に全ての面が重なる前記凸部及び前記凹部の個数よりも多い
    ことを特徴とするリフレクタ。
  2. 前記凸部及び前記凹部は多角錐状に形成されており、前記凸部及び前記凹部の一面が前記ベース部の前記一面に面している
    ことを特徴とする請求項1に記載のリフレクタ。
  3. 前記ベース部は、樹脂製の車体カバーであり、
    前記車体カバーの意匠面とは反対側の内面、及び前記意匠面のうち乗員の着座位置側に面する意匠内面の少なくともいずれか一方に、前記凸部及び前記凹部の少なくともいずれか一方が設けられている
    ことを特徴とする請求項に記載のリフレクタ。
  4. 前記凸部及び前記凹部の少なくともいずれか一方を複数有し、
    前記凸部及び前記凹部の少なくともいずれか一つは、前記車体の進行方向と直交する前記第1投影面上に前記凸部及び前記凹部の全ての面が重なる
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のリフレクタ。
  5. 前記凸部及び前記凹部の少なくともいずれか一方を複数有し、
    前記凸部及び前記凹部の少なくともいずれか一つは、前記車体の車幅方向と直交する前記第2投影面上に前記凸部及び前記凹部の全ての面が重なる
    ことを特徴とする請求項から請求項のいずれか一項に記載のリフレクタ。
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