(第1実施形態)
図1~図14を参照して、ガイライン格納装置A1(図2参照)を備えるクレーン1(図1参照)について説明する。
クレーン1は、図1に示すように、ブーム13などを用いて作業を行う建設機械である。クレーン1は、下部走行体11と、上部旋回体12と、ブーム13と、ブーム起伏装置14と、を備える。クレーン1は、図2に示すように、アタッチメント30と、ガイライン40と、ガイライン格納装置A1と、を備える。
下部走行体11は、図1に示すように、クレーン1を走行させる。下部走行体11は、クローラを備えてもよく、ホイールを備えてもよい。上部旋回体12は、下部走行体11に旋回可能に搭載される。
ブーム13は、上部旋回体12に起伏可能に取り付けられる。ブーム13は、ブーム13の長手方向に延びるブーム13の中心軸が水平方向または略水平方向に延びるように伏せられた姿勢(倒伏姿勢)になることが可能である。ブーム13は、ブーム腹面13aと、ブーム背面13bと、を備える。ブーム腹面13aは、ブーム13が倒伏姿勢のときに、ブーム13の下面となる面である。ブーム背面13bは、ブーム13が倒伏姿勢のときに、ブーム13の上面となる面である。ブーム13は、ブーム13の長手方向に分解可能である。ブーム13は、下部ブーム13lと、中間ブーム13mと、上部ブーム13nと、を備える。下部ブーム13lは、ブーム13の基端部(上部旋回体12側の端部)に配置される。中間ブーム13mは、下部ブーム13lの先端部(上部旋回体12側とは反対側の端部)に連結される。上部ブーム13nは、中間ブーム13mの先端部に連結され、ブーム13の先端部に配置される。
ブーム起伏装置14は、上部旋回体12に対してブーム13を起伏させる装置である。ブーム起伏装置14は、ガントリ14aと、下部スプレッダ14bと、上部スプレッダ14cと、ブームガイライン14dと、ブーム起伏ロープ14eと、を備える。ガントリ14aは、上部旋回体12に取り付けられるコンプレッションメンバ14a1と、コンプレッションメンバ14a1の先端部と上部旋回体12の後端部とに接続されるテンションメンバ14a2と、を備える。下部スプレッダ14bは、複数のシーブを有する装置であり、コンプレッションメンバ14a1の先端部に設けられる。上部スプレッダ14cは、複数のシーブを有する装置であり、コンプレッションメンバ14a1の先端部とブーム13の先端部との間に配置される。ブームガイライン14dは、上部スプレッダ14cとブーム13の先端部とに接続される。ブーム起伏ロープ14eは、下部スプレッダ14bのシーブと上部スプレッダ14cのシーブとに掛けられる。図示しないウインチが、ブーム起伏ロープ14eを、巻き取りおよび繰り出しする。すると、下部スプレッダ14bと上部スプレッダ14cとの間隔が変わる。上部スプレッダ14cとブーム13の先端部とがブームガイライン14dで接続されているので、下部スプレッダ14bと上部スプレッダ14cとの間隔が変わると、ブーム13が上部旋回体12に対して起伏する。
なお、ガントリ14aに代えてマストが設けられてもよい。この場合、マストは、上部旋回体12に起伏可能に取り付けられ、コンプレッションメンバ14a1と同様の位置に配置される。下部スプレッダ14bは、上部旋回体12の後端部に設けられる。上部スプレッダ14cは、マストの先端部に設けられる。ブームガイライン14dは、マストの先端部とブーム13の先端部とに接続される。この場合、図示しないウインチがブーム起伏ロープ14eを、巻き取りおよび繰り出しすることで、マストが上部旋回体12に対して起伏する結果、ブーム13が上部旋回体12に対して起伏する。また、クレーン1は、複数のマストを備えてもよく、ガントリ14aとマストとを備えてもよい。
アタッチメント30は、アタッチメント30の長手方向に分解可能である。以下では、特に断らない限り、分解された状態のアタッチメント30について説明する。アタッチメント30は、例えば、ブーム13の一部(例えば中間ブーム13m、上部ブーム13n)でもよい。アタッチメント30は、ブーム13の先端部に取り付けられ、ブーム13に対して起伏するジブ(図示なし)でもよい。アタッチメント30は、マスト(図示なし)でもよい。図2に示すように、アタッチメント30が輸送姿勢のとき、アタッチメント30は、腹面(例えばブーム腹面13a)が下面30a、背面(例えばブーム背面13b)が上面30b、となるように配置される。アタッチメント30の「輸送姿勢」は、クレーン1(図1参照)が分解された状態で輸送される際のアタッチメント30の姿勢である。下面30aは、アタッチメント30が輸送姿勢のときにアタッチメント30の下面となる面である。上面30bは、アタッチメント30が輸送姿勢のときにアタッチメント30の上面となる面である。ガイライン格納装置A1が使用される際に、アタッチメント30が輸送姿勢である必要はない(詳細は後述)。以下では、特に断らない限り、アタッチメント30が輸送姿勢である場合について説明する。アタッチメント30は、ラチス構造を備える。アタッチメント30は、主柱31と、接続材33と、足場35と、ガイライン接続部39と、を備える。
(方向)
アタッチメント30の長手方向を前後方向Xとする。前後方向Xにおいて、前後方向Xの一方側(例えばブーム13(図1参照)の先端側)を前側X1とし、その逆側(例えばブーム13(図1参照)の基端側)を後側X2とする。なお、前側X1と後側X2とは互いに逆でもよい。下面30aと上面30bとが対向する方向を上下方向Zとする。上下方向Zにおいて、アタッチメント30が輸送姿勢のときに下面30aから上面30bに向かう側を上側Z1とし、その逆側を下側Z2とする。前後方向Xおよび上下方向Zのそれぞれに直交する方向を横方向Yとする。図3に示すように、横方向Yにおいて、アタッチメント30の横方向Yにおける中央に向かう側を横方向内側Y1とし、アタッチメント30の横方向Yにおける中央から遠ざかる側を横方向外側Y2とする。
主柱31は、前後方向Xに延び、4本設けられる。前後方向Xから見たアタッチメント30の断面は長方形であるところ、主柱31は、この長方形の4つの角の位置に配置される。主柱31は、パイプである(接続材33も同様)。接続材33は、複数の主柱31どうしをつなぐように主柱31に固定される。例えば、接続材33は、上下方向Zに延びるように設けられる縦材と、横方向Yに延びるように設けられる横材と、主柱31が延びる方向に対して傾斜した方向に延びるように設けられる斜材と、を備える。アタッチメント30の上面30bは、主柱31および接続材33により構成される。足場35は、作業者が上面30bに乗るための部分である。足場35は、上面30b(さらに詳しくは上面30bを構成する接続材33など)に載せられ、上面30bに固定される。足場35は、例えば板状であり、上面30bに沿って延びるように設けられる。なお、図12では、複数の接続材33の一部にのみ符号を付した。
ガイライン接続部39は、ガイライン40が接続される部分である。ガイライン接続部39は、アタッチメント30の上面30bにガイライン40が格納されたとき、および、図1に示すようにクレーン1が作業可能な姿勢のときに、ガイライン40が接続される部分である。ガイライン接続部39は、分解されていない状態のアタッチメント30の先端部に設けられ、具体的には上部ブーム13nの先端部に設けられる。ジブ(図示なし)が設けられる場合は、ガイライン接続部39は、ジブの先端部にも設けられる。ガイライン接続部39は、上面30bに設けられる。図12に示すように、ガイライン接続部39は、アタッチメント30の横方向外側Y2の両側に設けられる。ガイライン接続部39は、例えば主柱31に固定される。
ガイライン40は、図1に示すように、アタッチメント30(組み立てられた状態のアタッチメント30、例えばブーム13)を起伏させるための部材である。ガイライン40は、例えばブームガイライン14dでもよく、ジブ(図示なし)を起伏させるものでもよく、ジブを起伏させるためのストラット(図示なし)を起伏させるものでもよい。ガイライン40は、ガイライン40の長手方向に分解可能である。図2に示すように、ガイライン40は、輸送姿勢のときにアタッチメント30の上面30bとなる面に載せられ、上面30bに格納される。以下では、特に断らない限り、分解された状態で上面30bに格納された状態(格納状態)のガイライン40について説明する。図3に示すように、ガイライン40は、例えば、アタッチメント30の左右に配置(格納)され、例えば、アタッチメント30の左右に2本ずつ(合計4本)配置される。なお、ガイライン40は、アタッチメント30の左右に1本ずつ配置されてもよく、3本以上ずつ配置されてもよい。ガイライン40は、アタッチメント30の左右に配置される必要はなく、左右いずれかのみに配置されてもよく、横方向Yの中央部などに配置されてもよい。以下では、主に1本のガイライン40について説明する。また、ガイライン40が前後方向Xに略延びるように配置されている場合について説明する。ガイライン40は、ケーブル41と、メスコネクタ43と、コネクタ接続ピン45(二股状部取付ピン)(図5参照)と、オスコネクタ47と、接続リンク49(図12参照)と、を備える。
ケーブル41は、ワイヤケーブルである。なお、ガイライン40は、ケーブル41の一部または全部に代えて、リンク部材を備えてもよい。ガイライン40は、ガイケーブルでもよく、ガイリンクでもよい。
メスコネクタ43は、分解された状態の複数のガイライン40どうしを連結するための部材である(図1参照)。メスコネクタ43は、ガイライン40の前側X1の端部(さらに詳しくは、ガイライン40が格納状態のときのガイライン40の前側X1の端部)に設けられる。図6に示すように、メスコネクタ43は、二股状部43aと、メス側ピン孔43cと、メス側加締部43eと、を備える。
二股状部43aは、メスコネクタ43の先端部(前側X1の端部)に設けられる。二股状部43aは、二股状であり、上下方向Zから見て例えばU字状などである。二股状部43aは、凹部43a1と、二股部分43a2・43a2と、を備える。凹部43a1は、後側X2に凹むように設けられる。凹部43a1の内面は、上下方向Zから見て例えばU字状などである。二股部分43a2・43a2は、二股状部43aの前側X1部分の横方向Y両側(左右)部分に設けられる。二股部分43a2は、凹部43a1から前側X1に延びるように設けられる。メス側ピン孔43cは、コネクタ接続ピン45を差し込み可能なピン孔である。メス側ピン孔43cは、二股部分43a2を横方向Yに貫通する。
メス側加締部43eは、ケーブル41が加締めにより固定される部分である。メス側加締部43eは、二股状部43aよりも後側X2(ガイライン40の長手方向内側)に配置される。メス側加締部43eは、例えば筒状などである。
コネクタ接続ピン45(二股状部取付ピン)は、分解された状態のガイライン40どうしを接続するためのピンである。コネクタ接続ピン45は、メスコネクタ43と、オスコネクタ47(図1参照)(さらに詳しくは、このメスコネクタ43を含むガイライン40とは異なるガイライン40のオスコネクタ47)と、を接続するためのピンである。コネクタ接続ピン45は、メス側ピン孔43cおよびオス側ピン孔47c(図11参照、後述)のそれぞれに差し込まれる。コネクタ接続ピン45は、横方向Yに延びるように配置される。なお、コネクタ接続ピン45には、図示しない抜け止めピンが取り付けられることで、メス側ピン孔43cから抜けることが制限される(抜け止めピンが取り付けられる点は、後述する各ピンについても同様)。
オスコネクタ47は、図1に示すように、分解された状態の複数のガイライン40どうしを連結するための部材である。図3に示すように、オスコネクタ47は、ガイライン40の後側X2の端部に設けられる。さらに詳しくは、オスコネクタ47は、ガイライン40の長手方向の端部であってメスコネクタ43が設けられる側とは反対側の端部に設けられる。オスコネクタ47は、メスコネクタ43(さらに詳しくは、このオスコネクタ47を含むガイライン40とは異なるガイライン40のメスコネクタ43)に着脱可能である。図11に示すように、オスコネクタ47は、オスコネクタ本体部47aと、オス側ピン孔47cと、オス側加締部47eと、を備える。
オスコネクタ本体部47aは、図6に示すメスコネクタ43の二股状部43aの間に配置可能である。図11に示すオスコネクタ本体部47aは、オスコネクタ47の先端部(後側X2端部)に配置される。オス側ピン孔47cは、コネクタ接続ピン45(図6参照)を差し込み可能なピン孔である。オス側ピン孔47cは、オスコネクタ本体部47aを横方向Yに貫通する。オス側加締部47eは、ケーブル41(図3参照)が加締めにより固定される部分である。オス側加締部47eは、オスコネクタ本体部47aよりも、前側X1に配置される。オス側加締部47eは、筒状である。
接続リンク49は、図12に示すように、ガイライン接続部39と、ガイライン40の前側X1の端部に設けられるコネクタ(メスコネクタ43またはオスコネクタ47)と、を接続する。接続リンク49は、ガイライン接続部39よりも後側X2に配置され、ガイライン40の前側X1の端部に設けられるコネクタ(例えばメスコネクタ43)よりも前側X1に配置される。接続リンク49は、横方向Y両側のガイライン接続部39・39のそれぞれに取り付けられる。接続リンク49は、アタッチメント側部材49aと、コネクタ側部材49bと、を備える。アタッチメント側部材49aは、上下方向Zに回転可能にガイライン接続部39に取り付けられる。コネクタ側部材49bは、横方向Yに回転可能にコネクタ側部材49bに取り付けられる。コネクタ側部材49bは、上下方向Zに回転可能にメスコネクタ43に取り付けられる。図12に示す例では、1つのガイライン接続部39に対して、複数(この例では2つ)のメスコネクタ43が接続される。この場合、コネクタ側部材49bは、1つのアタッチメント側部材49aに複数(この例では2つ)取り付けられる。1つのアタッチメント側部材49aに取り付けられる複数のコネクタ側部材49b・49bは、横方向Yに並ぶように配置される。
ガイライン格納装置A1は、図2に示すように、アタッチメント30の上面30bにガイライン40を格納するための装置である。ガイライン格納装置A1は、アタッチメント30の上面30bにガイライン40が載せられた状態で、上面30bにガイライン40を格納するための装置である。ガイライン格納装置A1は、アタッチメント30の輸送時に使用されてもよく、輸送時以外に使用されてもよい。ガイライン格納装置A1は、クレーン1(図1参照)の分解時および組立時に、アタッチメント30を吊り上げて搬送する際に使用されてもよい。ガイライン格納装置A1は、クレーン1を保管するヤードで、アタッチメント30を積み重ねて保管する際や、積み重ねたアタッチメント30を降ろす際などに、アタッチメント30を吊り上げて搬送する際に使用されてもよい。ガイライン格納装置A1は、メスコネクタ格納部50と、オスコネクタ格納部60と、図3に示す支持部材70と、図12に示す格納ブラケット80と、を備える。なお、上記のガイライン接続部39および接続リンク49を、ガイライン格納装置A1の構成要素としてもよい。
メスコネクタ格納部50(メスコネクタ格納ブラケット)は、図2に示すように、メスコネクタ43を格納する部分である。メスコネクタ格納部50は、アタッチメント30の上面30bに設けられる。メスコネクタ格納部50は、アタッチメント30の前側X1端部に設けられる。図7に示すように、メスコネクタ格納部50は、メス側フレーム50aと、メスコネクタ支持部51と、差込部52と、押さえ部53と、押さえ部取付部材54と、押さえ部支持部55と、メス側足場支持部57と、を備える。
メス側フレーム50aは、アタッチメント30に固定される。メス側フレーム50aは、接続材33に固定されてもよく、主柱31(図3参照)に固定されてもよい。メス側フレーム50aは、アタッチメント30に、溶接により固定されてもよく、締結部材などにより固定されてもよい。メス側フレーム50aがアタッチメント30に固定されることで、アタッチメント30に対してメスコネクタ格納部50が移動すること(例えば跳ね上がることなど)が抑制される。メス側フレーム50aは、アタッチメント30に、遊び(がたつき、ゆるみ)を持たせないように固定されることが好ましい。
メスコネクタ支持部51は、メスコネクタ43(例えば二股状部43a)を下側Z2から支持する。メスコネクタ支持部51は、メス側フレーム50aと一体的に構成されてもよく、メス側フレーム50aと別体でもよい(差込部52、押さえ部支持部55、およびメス側足場支持部57も同様)。メスコネクタ支持部51は、例えばメス側フレーム50aの上側Z1部分に固定される。メスコネクタ支持部51は、例えば板状などである。図6に示すように、メスコネクタ支持部51は、複数(例えば2つ)のメスコネクタ43を支持してもよく、1つのみのメスコネクタ43を支持してもよい。
差込部52は、図7に示すように、アタッチメント30に取り付けられる。差込部52は、アタッチメント30に固定されてもよく、アタッチメント30に対して着脱可能でもよい(図20参照、後述)。差込部52がアタッチメント30に固定される場合、差込部52は、例えばメス側フレーム50aを介してアタッチメント30に固定されてもよく、直接的にアタッチメント30に固定されてもよい。図5に示すように、差込部52は、二股状部43aの間に差し込まれる。さらに詳しくは、差込部52は、二股状部43aの二股部分43a2・43a2の間(横方向Yにおける間)に差し込まれる。差込部52は、二股部分43a2・43a2と凹部43a1との近傍の空間(内側部分)に差し込まれる。差込部52は、二股状部43aと、二股状部43aに取り付けられるコネクタ接続ピン45と、に囲まれた部分に差し込まれる。これにより、差込部52は、アタッチメント30に対するメスコネクタ43の、前後方向Xおよび横方向Yへの移動を制限する。これにより、差込部52は、アタッチメント30(図3参照)からのメスコネクタ43の脱落を抑制し、アタッチメント30に対するメスコネクタ43の位置合わせを容易にする。差込部52は、上下方向Zに延びるように設けられ、例えば柱状である。図7に示すように、差込部52は、例えばメスコネクタ支持部51(図7参照)から上側Z1に突出してもよく、例えばメス側フレーム50aから上側Z1に突出してもよい。上下方向Zから見たとき、差込部52は、円形状でもよく、略円形状でもよく、多角形状でもよい。差込部52は、例えば中空(例えば筒状)でもよく、中実(例えばブロック状)でもよい。
押さえ部53は、メスコネクタ43の移動を制限する(押さえる)。図7に示すように、押さえ部53は、アタッチメント30に取り付けられ、例えばメス側フレーム50aを介してアタッチメント30に取り付けられる。図5に示すように、押さえ部53は、複数(例えば2つ)のメスコネクタ43の移動を制限してもよく、1つのみのメスコネクタ43の移動を制限してもよい。押さえ部53は、例えば前後方向Xから見て略U字状などである。押さえ部53は、メス側上移動制限部53aと、メス側横移動制限部53bと、を備える。
メス側上移動制限部53aは、メスコネクタ43の真上(上側Z1かつ上下方向Zに対向する位置)に配置され、例えばメス側加締部43eの真上に配置される。メス側横移動制限部53b・53bは、メスコネクタ43の横方向Yへの移動を制限する。メス側横移動制限部53b・53bは、メス側上移動制限部53aの横方向Y両端部(左右の端)から下側Z2に延びるように設けられる。メス側横移動制限部53b・53bは、メスコネクタ43(さらに詳しくはメス側加締部43e)を横方向Yから挟むように設けられる。
押さえ部取付部材54は、図7に示すように、押さえ部53をアタッチメント30に取り付ける(固定する)ための部材である。押さえ部取付部材54は、例えば、メス側フレーム50aと押さえ部53とに取り付けられる。押さえ部取付部材54は、例えば、押さえ部53(具体的にはメス側横移動制限部53b・53b(図5参照))と、メス側フレーム50aと、のそれぞれに設けられたピン孔に差し込まれるピンなどである。
押さえ部支持部55は、メスコネクタ43がメスコネクタ格納部50に格納されず、押さえ部53が使用されないときに、押さえ部53を支持する部分である。具体的には例えば、図8に示すように、格納された状態の押さえ部53は、押さえ部取付部材54から前側X1に突出するように配置され、押さえ部支持部55に下側Z2から支持される。
メス側足場支持部57は、足場35を支持し、例えば足場35を下側Z2から支持する。
オスコネクタ格納部60(オスコネクタ格納ブラケット)は、図2に示すように、オスコネクタ47を格納する部分である。オスコネクタ格納部60は、アタッチメント30の上面30bに設けられる。オスコネクタ格納部60は、アタッチメント30の後側X2端部に設けられ、アタッチメント30の前後方向X両端部のうち、メスコネクタ格納部50が設けられる側の端とは反対側の端部に設けられる。図11に示すように、オスコネクタ格納部60は、オス側フレーム60aと、オスコネクタ支持部61と、移動制限部62と、ピン取付部63と、オスコネクタ格納ピン64と、オス側足場支持部67と、を備える。
オス側フレーム60aは、アタッチメント30に固定される。オス側フレーム60aは、接続材33に固定されてもよく、主柱31(図3参照)に固定されてもよい。オス側フレーム60aは、アタッチメント30に、溶接により固定されてもよく、締結部材などにより固定されてもよい。
オスコネクタ支持部61は、オスコネクタ47(さらに詳しくはオスコネクタ本体部47a)を下側Z2から支持する。オスコネクタ支持部61は、オス側フレーム60aと一体的に構成されてもよく、オス側フレーム60aと別体でもよい(移動制限部62、ピン取付部63、およびオス側足場支持部67も同様)。オスコネクタ支持部61は、例えば板状などである。図9に示すように、オスコネクタ支持部61は、複数(例えば2つ)のオスコネクタ47を支持してもよく、1つのみのオスコネクタ47を支持してもよい。
移動制限部62は、アタッチメント30(図3参照)に対するオスコネクタ47の移動を制限する。移動制限部62は、オスコネクタ47(例えばオスコネクタ本体部47a)を略囲むように配置される。移動制限部62は、オス側横移動制限部62aと、オス側前後移動制限部62bと、を備える。
オス側横移動制限部62aは、アタッチメント30(図3参照)に対するオスコネクタ47の横方向Yへの移動を制限する。オス側横移動制限部62aは、側面部62a1と、仕切り部62a2と、を備える。側面部62a1・62a1は、オスコネクタ47を横方向Yから挟むように配置される。側面部62a1は、例えば板状などであり、上下方向Zおよび横方向Yに延びるように設けられる(仕切り部62a2も同様)。側面部62a1は、例えば、オスコネクタ支持部61から上側Z1に突出する(仕切り部62a2も同様)。仕切り部62a2は、2つのオスコネクタ47・47の横方向Yの間に配置される。
オス側前後移動制限部62bは、アタッチメント30(図3参照)に対するオスコネクタ47の前後方向Xへの移動を制限する。オス側前後移動制限部62bは、図9に示す例では、アタッチメント30に対するオスコネクタ47の後側X2への移動を制限する。オス側前後移動制限部62bは、オスコネクタ47よりも後側X2かつオスコネクタ47と前後方向Xに対向する位置に配置される。オス側前後移動制限部62bは、例えば、側面部62a1の後側X2端部から横方向Y(さらに詳しくは側面部62a1からオスコネクタ47に向かう向き)に延びる。オス側前後移動制限部62bは、例えば側面部62a1と一体的に設けられる。オス側前後移動制限部62bは、例えば板状であり、上下方向Zおよび横方向Yに延びるように設けられる。
ピン取付部63は、図10に示すように、オスコネクタ格納ピン64が取り付けられる部分である。ピン取付部63は、例えばピン孔などである。具体的には例えば、ピン取付部63は、左右の側面部62a1・62a1を貫通するピン孔、仕切り部62a2を貫通するピン孔、および、側面部62a1に設けられた筒状部材(図9参照)の内面のピン孔を備える。
オスコネクタ格納ピン64は、アタッチメント30(図3参照)に対するオスコネクタ47の上下方向Z、横方向Y、および前後方向Xの移動を制限する。図11に示すように、オスコネクタ格納ピン64は、オスコネクタ47のオス側ピン孔47cに差し込まれ、ピン取付部63に差し込まれる。オスコネクタ格納ピン64が差し込まれるオス側ピン孔47cは、コネクタ接続ピン45(図5参照)を差込可能なピン孔と兼用される。よって、このピン孔の兼用が行われない場合に比べ、オスコネクタ47を簡素に構成することができる。なお、コネクタ接続ピン45を差込可能なオス側ピン孔47cとは別に、オスコネクタ格納ピン64を差込可能なピン孔が、オスコネクタ47に設けられてもよい。
このオスコネクタ格納ピン64は、図10に示すように、横方向Yに延びるように配置される。1つのオスコネクタ格納ピン64は、複数(例えば2つ)のオスコネクタ47・47に取り付けられてもよく、1つのみのオスコネクタ47に取り付けられてもよい。オスコネクタ47が、側面部62a1と仕切り部62a2との間に配置され、オスコネクタ支持部61に載せられたとき、図11に示すように、オス側ピン孔47cとピン取付部63との上下方向Zの位置が合う(一致または略一致する)。このような配置になるように、オスコネクタ支持部61からピン取付部63の中心軸までの上下方向Zにおける距離が設定される。
オス側足場支持部67は、足場35を支持し、例えば足場35を下側Z2から支持する。
支持部材70は、図3に示すように、アタッチメント30の上面30b(図2参照)に固定される。支持部材70は、メスコネクタ格納部50とオスコネクタ格納部60との前後方向Xにおける間の位置に配置される。支持部材70は、アタッチメント30を構成するパイプ等の隙間からケーブル41が落ち込むことを抑制するための部材(輸送時の落ち込み対策部品)である。また、支持部材70は、アタッチメント30の輸送時や自立時に、主柱31よりも横方向外側Y2へのケーブル41の脱落を抑制するための部材(脱落抑制部材)である。なお、支持部材70は、ケーブル41の落ち込み抑制の機能のみを有してもよい。支持部材70は、支持部材本体部71と、外側取付部72と、内側取付部73と、脱落規制部74(図4参照)と、を備える。
支持部材本体部71は、ガイライン40を下側Z2から支持する。支持部材本体部71は、ケーブル41を下側Z2から支持する。支持部材本体部71は、アタッチメント30の上面30b(図2参照)の、主柱31と接続材33とに囲まれた位置(ラチス間)に配置される。さらに詳しくは、支持部材本体部71は、アタッチメント30の上面30bの、主柱31と接続材33と足場35とに囲まれた位置に配置される。例えば、支持部材本体部71は、棒状でもよく、パイプ状でもよく、板状などでもよい。支持部材本体部71は、例えば横方向Yに延びるように設けられる。支持部材本体部71は、アタッチメント30に取り付けられ、アタッチメント30に固定される。なお、接続材33は、支持部材本体部71には含まれない。
外側取付部72は、支持部材本体部71の横方向外側Y2部分に設けられる。図4に示すように、外側取付部72は、例えば主柱31に取り付けられる。外側取付部72は、例えばUボルトなどを備える。
内側取付部73は、支持部材本体部71の横方向内側Y1部分に設けられる。内側取付部73は、足場35に取り付けられ、例えばボルトなどにより足場35に取り付けられる。内側取付部73は、接続材33(図3参照)に取り付けられてもよい。
脱落規制部74は、アタッチメント30(例えば主柱31)から横方向外側Y2にガイライン40が脱落することを規制(抑制)する部分である。脱落規制部74は、支持部材本体部71に対するガイライン40の横方向外側Y2への移動を規制する。脱落規制部74は、支持部材本体部71の横方向外側Y2部分から上側Z1に突出する。脱落規制部74の上側Z1端部は、主柱31の上側Z1端部よりも上側Z1に配置される。脱落規制部74は、上側Z1ほど横方向外側Y2に配置されるように、上下方向Zに対して傾斜してもよい。脱落規制部74は、上下方向Zに対して傾斜しなくてもよい。
格納ブラケット80は、図12に示すように、ガイライン40を下側Z2から支持する。図1に示すように、格納ブラケット80は、アタッチメント30の上面30bに設けられる。さらに詳しくは、格納ブラケット80は、上部ブーム13nの上面30bに設けられる。格納ブラケット80は、上部ブーム13nへのガイライン40の接続部の近傍に配置される。図12に示すように、格納ブラケット80は、上部ブーム13nの上面30b(図1参照)の横方向外側Y2の両側(左右)に設けられる。左右の格納ブラケット80・80のそれぞれは、複数本(例えば2本)のガイライン40を支持してもよく、1本のみのガイライン40を支持してもよい。図13に示すように、格納ブラケット80は、底部81と、ガイド部82と、保持部83と、を備える。
底部81は、ガイライン40を下側Z2から受ける。底部81は、メスコネクタ43(例えばメス側加締部43eなど)を下側Z2から受けてもよく、オスコネクタ47(図9参照)を下側Z2から受けてもよく、ケーブル41を下側Z2から受けてもよい。
ガイド部82は、底部81に近づくように移動している状態のガイライン40が底部81に受けられるように(収まるように)、ガイライン40の横方向Yの移動をガイドする。ガイド部82は、底部81から上側Z1に突出する(図14参照)。ガイド部82・82は、底部81の横方向Yの両側部分(左右)に設けられる。ガイド部82は、左右のガイド部82・82の横方向Yの間隔が下側Z2ほど狭くなるように、傾斜する。ガイド部82は、例えば、下側Z2ほど、底部81の横方向Yにおける内側に延びるように、上下方向Zに対して傾斜する。
保持部83は、ガイライン40が底部81に下側Z2から受けられた状態で、ガイライン40の上側Z1への移動を制限する。保持部83は、左右のガイド部82・82に取り付けられる。保持部83は、例えばピンであり、横方向Yに延びるように配置される。保持部83は、例えば左右のガイド部82・82に設けられたピン孔に通される。
(メスコネクタ43の格納)
図5に示すメスコネクタ格納部50へのメスコネクタ43の格納は、次のように行われる。メスコネクタ43が、オスコネクタ47(図1参照)に接続されていない状態(切り離された状態)で、メスコネクタ支持部51(図7参照)に置かれる。メスコネクタ43がメスコネクタ支持部51に置かれる前または後に、コネクタ接続ピン45が、メスコネクタ43のメス側ピン孔43c(図6参照)に差し込まれる。二股状部43aが、差込部52にはめ込まれる。二股状部43aが差込部52にはめ込まれることで、メスコネクタ43が所定の格納位置に配置される。よって、アタッチメント30(図3参照)に対するメスコネクタ43の位置合わせを容易に行うことができる。メスコネクタ43(図5では2つのメスコネクタ43)がメスコネクタ支持部51(図7参照)に置かれた状態で、押さえ部53が、メスコネクタ43のメス側加締部43eよりも上側Z1および横方向Yの外側に配置される。そして、押さえ部53が、押さえ部取付部材54により、メス側フレーム50a(図7参照)に取り付けられる。その結果、アタッチメント30(図3参照)に対するメスコネクタ43の移動が、前後方向X、横方向Y、および上下方向Zのそれぞれの方向で制限される。
(オスコネクタ47の格納)
図9に示すオスコネクタ格納部60へのオスコネクタ47の格納は、次のように行われる。オスコネクタ47が、メスコネクタ43(図1参照)に接続されていない状態(切り離された状態)で、例えば側面部62a1と仕切り部62a2との間に配置され(差し込まれ)、オスコネクタ支持部61に置かれる。このとき、オスコネクタ格納部60が仕切り部62a2を備えるので、複数のオスコネクタ47を移動制限部62の内側に配置する際に、オスコネクタ47を1つずつオスコネクタ格納部60に格納する作業を行うことができ、格納作業が容易になる。オスコネクタ47(図9では2つのオスコネクタ47)がオスコネクタ支持部61に置かれた状態で、図10に示すように、オスコネクタ格納ピン64が、オス側ピン孔47c、および、ピン取付部63に差し込まれる。その結果、アタッチメント30(図3参照)に対するオスコネクタ47の移動が、前後方向X、横方向Y、および上下方向Zのそれぞれの方向で制限される。
(ケーブル41の格納)
図3に示すように、ケーブル41が、支持部材70に載せられる。よって、アタッチメント30の上面30b(図2参照)からケーブル41が落ち込むことが抑制される。アタッチメント30の輸送時や起伏時などに、ケーブル41が、アタッチメント30に対して横方向Yに移動する場合がある。すると、ケーブル41が、脱落規制部74(図4参照)に接触し、ケーブル41の横方向Yへの移動が制限される。よって、ケーブル41のアタッチメント30からの(主柱31からの)脱落が抑制される。
(格納ブラケット80)
図1に示すアタッチメント30(例えばブーム13)が、自立した状態(ブーム起伏装置14により起こされた状態)から伏せられる。すると、ガイライン40が、格納ブラケット80に受けられる。例えば、図13に示すように、メス側加締部43eが、格納ブラケット80に受けられる。このとき、メスコネクタ43が底部81に対して横方向Yにずれていても、メスコネクタ43がガイド部82に接触することで、メスコネクタ43の横方向Yへの移動がガイドされる。よって、メスコネクタ43が、底部81に収まりやすい。メスコネクタ43(図13では2つのメスコネクタ43)が底部81に受けられた状態で、保持部83がガイド部82に取り付けられる。すると、アタッチメント30に対するメスコネクタ43の移動が、横方向Y、および上下方向Zで制限される。また、図12に示すように、このメスコネクタ43が、上部ブーム13nの先端部に取り付けられているので、上部ブーム13nに対するメスコネクタ43の前後方向Xへの移動も制限される。
作業者は、図1に示すガイライン40どうしを切り離す作業(メスコネクタ43とオスコネクタ47とを切り離す作業)と、図3に示すようにガイライン40をアタッチメント30の上面30bに格納する作業と、を上面30bで完結させることが好ましい。作業者が各作業を上面30bで完結させた場合、作業者がアタッチメント30から降りて作業する必要がある場合に比べ、作業性が向上する。作業者が上面30bで作業を完結させることには、上面30bに設けられた足場35に作業者が乗った状態で作業者が作業を完結させることが含まれる。図7に示すように、メスコネクタ格納部50がメス側足場支持部57を備えるので、メスコネクタ格納部50の近傍に足場35を容易に設けることができる。よって、作業者は、メスコネクタ格納部50にメスコネクタ43を格納する作業を容易に行うことができる。また、メス側足場支持部57はメスコネクタ格納部50の一部であるため、メスコネクタ格納部50の近傍の足場35を支持するための部材を別途設ける必要がない。図11に示すように、オスコネクタ格納部60がオス側足場支持部67を備えるので、オスコネクタ格納部60の近傍に足場35を容易に設けることができる。よって、作業者は、オスコネクタ格納部60にオスコネクタ47を格納する作業を容易に行うことができる。また、オス側足場支持部67はオスコネクタ格納部60の一部であるため、オスコネクタ格納部60の近傍の足場35を支持するための部材を別途設ける必要がない。
(第1の発明の効果)
図2に示すガイライン格納装置A1による効果は、次の通りである。ガイライン格納装置A1は、クレーン1(図1参照)のアタッチメント30が分解された状態かつ輸送姿勢のときにアタッチメント30の上面30bとなる面に、分解された状態のガイライン40を格納するためのものである。ガイライン格納装置A1は、メスコネクタ格納部50を備える。メスコネクタ格納部50は、輸送姿勢のときにアタッチメント30の上面30bとなる面に設けられ、ガイライン40の長手方向(前後方向X)の端部に設けられるメスコネクタ43を格納するためのものである。
[構成1]図5に示すように、メスコネクタ格納部50は、差込部52を備える。差込部52は、アタッチメント30(図3参照)に取り付けられ、メスコネクタ43の二股状部43aの間に差し込まれる。
上記[構成1]により、ガイライン40の長手方向の一方側(具体的には前側X1)および横方向Yへの、差込部52に対する二股状部43aの移動が制限される。その結果、図3に示すアタッチメント30に対するメスコネクタ43の、ガイライン40の長手方向の一方側(具体的には前側X1)および横方向Yへの移動が制限される。よって、アタッチメント30にガイライン40が格納されたときの、アタッチメント30に対するガイライン40の移動を抑制することができる。例えば、アタッチメント30およびガイライン40の輸送時に、輸送車両の急ブレーキや振動などによる荷重をアタッチメント30が受けても、アタッチメント30に対してガイライン40が所定の格納位置からずれることが抑制される。
(第2の発明の効果)
[構成2-1]図6に示すように、差込部52は、二股状部43aと、二股状部43aに取り付けられるコネクタ接続ピン45(二股状部取付ピン)と、に囲まれた部分に差し込まれる。
[構成2-2]図7に示すように、メスコネクタ格納部50は、メスコネクタ支持部51と、押さえ部53と、を備える。メスコネクタ支持部51は、メスコネクタ43を下側Z2から支持する。押さえ部53は、メスコネクタ43の上側Z1への移動を制限する。
上記[構成2-1]により、図6に示すように、ガイライン40の長手方向の両側(前側X1および後側X2)への、差込部52に対する二股状部43aの移動が制限される。その結果、アタッチメント30(図3参照)に対する前後方向Xへのメスコネクタ43の移動が制限される。また、上記[構成2-2]により、図7に示すように、上下方向Zの両側(上側Z1および下側Z2)への、アタッチメント30に対するメスコネクタ43の移動が制限される。よって、上記[構成1]、上記[構成2-1]、および[構成2-2]により、アタッチメント30に対するメスコネクタ43の、前後方向X、横方向Y、および上下方向Zのそれぞれの方向への移動を制限することができる。よって、アタッチメント30に対するガイライン40の移動をより抑制することができる。
(第8の発明の効果)
図2に示すように、ガイライン格納装置A1は、オスコネクタ格納部60を備える。オスコネクタ格納部60は、輸送姿勢のときにアタッチメント30の上面30bとなる面に設けられ、オスコネクタ47を格納するためのものである。オスコネクタ47は、ガイライン40の長手方向(前後方向X)の端部であってメスコネクタ43が設けられる側とは反対側(例えば後側X2)の端部に設けられる。
[構成8]図11に示すように、オスコネクタ格納部60は、オスコネクタ格納ピン64を備える。オスコネクタ格納ピン64は、オスコネクタ47が有するオス側ピン孔47cに差し込まれることで、アタッチメント30(図3参照)に対するオスコネクタ47の移動を制限する。
上記[構成8]では、オス側ピン孔47cにオスコネクタ格納ピン64が差し込まれることで、アタッチメント30(図3参照)に対するオスコネクタ47の移動が制限される。よって、アタッチメント30に対するオスコネクタ47の移動を制限することができる。その結果、アタッチメント30にガイライン40が格納されたときの、アタッチメント30に対するガイライン40の移動を抑制することができる。また、上記[構成8]により、例えばオスコネクタ47を押さえ部53(図5参照)のような部材で押さえるのみである場合などに比べ、アタッチメント30に対するオスコネクタ47の移動を、簡易な構成で確実に制限することができる。また、図2に示すように、上記[構成1]のメスコネクタ格納部50および上記[構成8]のオスコネクタ格納部60により、オスコネクタ格納部60が設けられない場合に比べ、アタッチメント30に対するガイライン40の移動をより抑制することができる。
(第9の発明の効果)
図3に示すように、ガイライン格納装置A1は、支持部材70を備える。支持部材70は、輸送姿勢のときにアタッチメント30の上面30b(図2参照)となる面に固定される。アタッチメント30は、4本の主柱31と、接続材33と、を備える。主柱31は、アタッチメント30の長手方向(前後方向X)に延びるパイプである。接続材33は、主柱31どうしをつなぐように主柱31に固定されるパイプである。支持部材70は、支持部材本体部71と、脱落規制部74(図4参照)と、を備える。
[構成9-1]支持部材本体部71は、アタッチメント30の上面30b(図2参照)の、主柱31と接続材33とに囲まれた位置に配置され、ガイライン40を下側Z2から支持する。
[構成9-2]図4に示すように、脱落規制部74は、支持部材本体部71から上側Z1に突出し、支持部材本体部71に対するガイライン40の横方向外側Y2への移動を規制するように構成される。
図3に示すように、上記[構成9-1]の支持部材本体部71により、上面30b(図2参照)の、主柱31と接続材33とに囲まれた位置からガイライン40が下がる(落ち込む、垂れ下がる)ことを抑制することができる。また、図4に示すように、上記[構成9-2]の脱落規制部74により、支持部材本体部71に対するガイライン40の横方向外側Y2への移動が規制される。よって、アタッチメント30からガイライン40が横方向外側Y2に脱落することを抑制することができる。
(第2実施形態)
図15および図16を参照して、第2実施形態のガイライン格納装置A2について、第1実施形態との相違点を説明する。なお、ガイライン格納装置A2のうち、第1実施形態との共通点については、説明を省略する。共通点の説明を省略することについては、後述する第3実施形態の説明も同様である。第1実施形態に対する、第2実施形態のガイライン格納装置A2の相違点は、図15に示すように、メスコネクタ格納ピン255が、メスコネクタ43と差込部52とを結合する点である。メスコネクタ43の二股状部43aは、コネクタ側格納用ピン孔243a1(格納用ピン孔)を備える。メスコネクタ格納部50は、格納部側格納用ピン孔252a(格納用ピン孔)を備える。
コネクタ側格納用ピン孔243a1(格納用ピン孔)は、メスコネクタ格納ピン255を取り付けるためのピン孔である。コネクタ側格納用ピン孔243a1は、コネクタ接続ピン45を差込可能なメス側ピン孔43cとは別に設けられる。コネクタ側格納用ピン孔243a1は、二股状部43a(さらに詳しくは二股部分43a2・43a2)に設けられ、二股状部43aを横方向Yに貫通する。コネクタ側格納用ピン孔243a1は、メス側ピン孔43cよりも後側X2に配置される。コネクタ側格納用ピン孔243a1は、二股状部43aの引張強度の低下を抑制できるような位置に配置され、具体的には例えば、二股状部43aの上下方向Zの中央部に配置される(図16参照)。
格納部側格納用ピン孔252a(格納用ピン孔)は、メスコネクタ格納ピン255を取り付けるためのピン孔である。格納部側格納用ピン孔252aは、差込部52に設けられ、差込部52を横方向Yに貫通する。
メスコネクタ格納ピン255は、メスコネクタ格納部50にメスコネクタ43を結合および固定するためのピンである。メスコネクタ格納ピン255は、格納用ピン孔(コネクタ側格納用ピン孔243a1および格納部側格納用ピン孔252a)に差し込まれる。
(第3の発明の効果)
[構成3]図15に示すように、メスコネクタ格納部50は、メスコネクタ格納ピン255を備える。メスコネクタ格納ピン255は、二股状部43aと差込部52とを貫通する格納用ピン孔(コネクタ側格納用ピン孔243a1および格納部側格納用ピン孔252a)に差し込まれる。
上記[構成3]により、差込部52に対する二股状部43aの移動(少なくとも、メスコネクタ格納ピン255の軸方向以外の方向への移動)が制限される。よって、上記[構成1]および上記[構成3]により、アタッチメント30(図3参照)に対するメスコネクタ43の、前後方向X、横方向Y、および上下方向Zのそれぞれの方向への移動を制限することができる。よって、アタッチメント30に対するガイライン40の移動をより抑制することができる。また、上記[構成3]では、メスコネクタ43にコネクタ接続ピン45が取り付けられていなくても、差込部52に対する二股状部43aの移動を制限することができる。
(第3実施形態)
図17~図22を参照して、第3実施形態のガイライン格納装置A3について、第1実施形態との相違点を説明する。主な相違点は、図17に示すように、メスコネクタ格納部50の、メス側フレーム350aおよび差込部352の構成である。
メスコネクタ格納部50は、メス側フレーム350aと、メスコネクタ支持部351と、差込部352と、を備える。メスコネクタ格納部50は、図7に示す押さえ部53、押さえ部53に関連する部材(押さえ部取付部材54、押さえ部支持部55)、および、メス側足場支持部57を備えなくてもよい。
メス側フレーム350aは、図18に示すように、アタッチメント30に固定される(第1実施形態と同様)。図7に示すメス側フレーム50aに対する、図18に示すメス側フレーム350aの相違点は、以下の通りである。メス側フレーム350aは、足場取付部350a1と、メス側フレーム本体部350a3と、メス側フレーム補強部350a5(図21参照)と、アタッチメント取付部350a7と、差込部支持部350a10と、を備える。
足場取付部350a1は、足場35(例えば足場35の前側X1の端部など)に取り付けられる。例えば、足場取付部350a1は、上下方向Zおよび横方向Yに延びる板状などである(図21参照)。足場取付部350a1は、締結部材(ボルトおよびナットなど)により足場35に着脱可能に固定されてもよく、溶接により足場35に固定されてもよい。
メス側フレーム本体部350a3は、差込部支持部350a10を支持する。メス側フレーム本体部350a3は、例えば、足場35から前側X1に延びるように設けられ、例えば、足場取付部350a1から前側X1に延びるように設けられる。メス側フレーム本体部350a3は、アタッチメント30(例えば接続材33)に下側Z2から支持される。例えば、メス側フレーム本体部350a3の前側X1端部は、接続材33の近傍に配置される。例えば、メス側フレーム本体部350a3は、前後方向Xおよび横方向Yに延びるように設けられる板状などである(図21参照)。図6に示す例では、メスコネクタ支持部51の横方向Yの幅は、前側X1ほど広かった。図17に示す例では、メス側フレーム本体部350a3の横方向Yの幅は、前側X1ほど狭い。
メス側フレーム補強部350a5は、図21に示すように、メス側フレーム350aを補強する。例えば、メス側フレーム補強部350a5は、メス側フレーム本体部350a3および足場取付部350a1に固定される。例えば、メス側フレーム補強部350a5は、メス側フレーム本体部350a3の横方向Yにおける中央部に配置される。メス側フレーム補強部350a5は、板状でもよく、ブロック状などでもよい。例えば、メス側フレーム本体部350a3は、前後方向Xおよび上下方向Zに延びるように設けられる。メス側フレーム補強部350a5は、1つのみ設けられてもよく、複数設けられてもよく、設けられなくてもよい。
アタッチメント取付部350a7は、アタッチメント30(例えば接続材33)に取り付けられる。アタッチメント取付部350a7は、アタッチメント30に着脱可能に取り付けられてもよく、アタッチメント30に溶接などにより固定されてもよい。図18に示すように、例えば、アタッチメント取付部350a7は、接続材33を上下方向Zおよび前後方向Xから挟むように配置される。例えば、アタッチメント取付部350a7は、接続材33よりも下側Z2に配置された部材と、接続材33よりも上側Z1(例えばメス側フレーム本体部350a3よりも上側Z1)に配置された部材と、これらの部材をつなぐ締結部材と、を備える。この締結部材は、接続材33よりも前側X1および後側X2のそれぞれに配置される。
差込部支持部350a10は、差込部352を支持する。差込部支持部350a10は、使用状態および格納状態(図22参照)の差込部352を支持する。差込部支持部350a10は、メス側フレーム本体部350a3に取り付けられる(例えば固定される)。差込部支持部350a10は、メス側フレーム本体部350a3よりも上側Z1に配置される。差込部支持部350a10は、メス側フレーム本体部350a3よりも下側Z2に配置されてもよい。差込部支持部350a10は、差込部352を支持可能な形状を有する。例えば、図19に示すように、差込部支持部350a10は、差込部352を差し込み可能な形状を有し、さらに詳しくは、差込部352を上下方向Zに差し込み可能な孔を有する。具体的には例えば、差込部支持部350a10は、筒状であり、円筒状でもよく、角筒状でもよく、これらに近い形状でもよい。筒状の差込部支持部350a10の中心軸が延びる方向は、上下方向Zである。なお、この筒の内部の孔と連通するように、メス側フレーム本体部350a3にも孔が設けられる(図18参照)。差込部支持部350a10は、差込部支持部側固定部350a11を備える。
差込部支持部側固定部350a11は、アタッチメント30に対して(さらに詳しくは差込部支持部350a10に対して)、差込部352を固定するための部分である。具体的には例えば、差込部支持部側固定部350a11は、後述する差込部固定部材P352を差し込み可能な孔(例えばピン孔)である。
メスコネクタ支持部351は、図7に示すメスコネクタ支持部51と同様に、メスコネクタ43を下側Z2から支持する。図7に示す例では、メスコネクタ支持部51は、メス側フレーム50aの上側Z1部分に設けられ、メスコネクタ43の二股状部43aを下側Z2から支持した。一方、図18に示す例では、メスコネクタ支持部351は、足場35の上側Z1の面に設けられ、メス側加締部43eを下側Z2から支持する。メスコネクタ支持部351は、足場35と一体でもよく(兼用されてもよく)、足場35とは別体でもよい。
差込部352は、図6に示す差込部52と同様に、二股状部43aの間に差し込まれる。図7に示す例では、差込部52は、アタッチメント30に対して固定され、さらに詳しくは、メス側フレーム50aに固定され、メスコネクタ支持部51に固定された。一方、図18に示す差込部352は、アタッチメント30に着脱可能に取り付けられる。例えば、差込部352は、メス側フレーム350aに着脱可能に取り付けられ、さらに詳しくは、差込部支持部350a10に着脱可能に取り付けられる(図19および図20参照)。
この差込部352は、使用状態(図18参照)と、格納状態(図22参照)と、に可変に構成される。使用状態は、メスコネクタ格納部50にメスコネクタ43を保持するときの差込部352の状態である。格納状態は、メスコネクタ格納部50にメスコネクタ43が保持されないときに取り得る差込部352の状態である。図22に示すように、格納状態の差込部352は、使用状態の差込部352(図18参照)よりも下側Z2の位置で、アタッチメント30に格納される。格納状態の差込部352は、メス側フレーム350a(さらに詳しくは差込部支持部350a10)に格納された状態である。図20に示すように、差込部352は、差込部本体部352aと、差込押さえ部352bと、差込部側固定部352cと、を備える。以下では、差込部352が使用状態である場合について説明し、格納状態については後述する。
差込部本体部352aは、図17に示すように、二股状部43aの間に差し込まれる。差込部本体部352aは、図6に示す差込部52と同様に配置され、差込部52と同様の機能を有する。ただし、差込部本体部352a(図17参照)は、アタッチメント30に対するメスコネクタ43の位置合わせを容易にするという差込部52の機能は有さなくてもよい。図18に示すように、差込部本体部352aは、差込部52(図7参照)と同様に、上下方向Zに延びるように設けられる。
差込押さえ部352bは、メスコネクタ43の上側Z1への移動を制限する。さらに詳しくは、差込押さえ部352bは、差込部352が使用状態のとき(差込部本体部352aがアタッチメント30に取り付けられるとともに二股状部43aの間に差し込まれたとき)に、メスコネクタ43の上側Z1への移動を制限するように配置される。図17に示すように、差込押さえ部352bは、メスコネクタ43を(さらに詳しくは凹部43a1の近傍部分を)上側Z1から押さえるように配置される。さらに詳しくは、差込押さえ部352bは、メスコネクタ43と上下方向Zに対向するように、メスコネクタ43の一部(具体的には凹部43a1の近傍部分)よりも上側Z1に配置される。差込押さえ部352bの一部は、凹部43a1の内面よりも、横方向Y外側および後側X2に配置される。
この差込押さえ部352bは、図20に示すように、差込部本体部352aに取り付けられる。差込押さえ部352bは、差込部本体部352aに固定されてもよく、差込部本体部352aに着脱可能に取り付けられてもよい。例えば、差込押さえ部352bは、差込部本体部352aの上側Z1部分(例えば上側Z1端部)から、上下方向Zに直交する方向に延びるように設けられる。図17に示す例では、差込押さえ部352bは、リング状である。差込押さえ部352bの外周部は、図17に示す例では円形または略円形であり、多角形または略多角形でもよい。図20に示すように、差込押さえ部352bは、差込部側固定部352cを備える。
差込部側固定部352cは、アタッチメント30に対して(さらに詳しくは差込部支持部350a10に対して)差込部352を固定するための部分である。具体的には例えば、差込部側固定部352cは、差込部固定部材P352(図19参照)を差し込み可能な孔(ピン孔)である。差込部側固定部352cは、使用状態固定部352c1と、格納状態固定部352c2と、を備える。
使用状態固定部352c1は、アタッチメント30に対して差込部352を使用状態(図18参照)で固定するための部分である。例えば、使用状態固定部352c1は、格納状態固定部352c2よりも大きく設けられる。この場合、差込部支持部350a10に対する差込部352の上下方向Zの位置決めを行う手段がなくても、差込部支持部側固定部350a11と使用状態固定部352c1とに差込部固定部材P352(図19参照)を容易に取り付ける(差し込む)ことができる。
格納状態固定部352c2は、アタッチメント30に対して差込部352を格納状態(図22参照)で固定するための部分である。格納状態固定部352c2は、使用状態固定部352c1よりも上側Z1に配置される。例えば、差込押さえ部352bの下側Z2の面が差込部支持部350a10の上側Z1の端部に接触した状態で(図22参照)、差込部支持部側固定部350a11に対する位置が合う(連通する)ように、格納状態固定部352c2の位置が設定される。
差込部固定部材P352は、図18に示すように、差込部支持部350a10および差込部352に取り付けられる。差込部固定部材P352は、差込部支持部側固定部350a11および差込部側固定部352c(図20参照)に差し込まれる。差込部固定部材P352は、例えばピンであり、図19に示す例ではスプリングピン(スプリングを含む抜止部を備えるピン)である。差込部固定部材P352は、スプリングを有さないピンでもよく、ピンでなくてもよく、例えば締結部材(例えばボルトおよびナット)などでもよい。
(メスコネクタ43の取り外し)
図18に示すように、メスコネクタ43がメスコネクタ格納部50の所定の位置に配置された状態で、差込部352が使用状態とされることで、メスコネクタ43がメスコネクタ格納部50に格納された状態(ガイライン40が固縛された状態)になる。例えば以下のように、メスコネクタ43が、メスコネクタ格納部50から取り外される。
図19に示すように、差込部固定部材P352が、差込部支持部350a10および差込部352から取り外される(引き抜かれる)。さらに詳しくは、差込部固定部材P352が、差込部支持部側固定部350a11、および図20に示す使用状態固定部352c1から取り外される。次に、差込部352が、メスコネクタ43および差込部支持部350a10から引き抜かれる。次に、メスコネクタ43が、メスコネクタ格納部50から取り外される。
(差込部352の格納)
図21に示すように、メスコネクタ43(図20参照)がメスコネクタ格納部50から取り外された状態で、例えば以下のように、差込部352(図20参照)が格納される。図22に示すように、差込部352が、差込部支持部350a10に差し込まれる。その結果、差込部352は、使用状態のときの差込部352の位置(図19参照)よりも下側Z2に配置される。例えば、差込押さえ部352bの下側Z2の面が、差込部支持部350a10の上側Z1の端部に接触する。次に、差込部固定部材P352が、差込部352および差込部支持部350a10に取り付けられる。さらに詳しくは、差込部固定部材P352が、差込部支持部側固定部350a11、および図20に示す格納状態固定部352c2に差し込まれる。
図22に示すように、格納状態の差込部352は、足場35よりも上側Z1に突出しないように配置されることが好ましい。さらに詳しくは、格納状態の差込部352の上側Z1端部の上下方向Zにおける位置は、足場35の上側Z1の面の上下方向Zにおける位置に対して、同じ位置または下側Z2に配置されることが好ましい。この場合、足場35の上側Z1の面にある物(例えば、足場35に載せられたガイライン40(図19参照)やロープ(例えば巻上ロープ)、足場35に乗った作業者など)が、差込部352に引っ掛かることが抑制される。
上記「足場35の上側Z1の面」は、足場35のうち、ガイライン格納装置A3に隣接する部分(ガイライン格納装置A3の近傍の部分)の、足場35の上側Z1の面である(以下同様)。格納状態の差込部352の上下方向Zにおける位置は、ガイライン格納装置A3から十分離れた位置の足場35の上側Z1の面に対して、上側Z1でも下側Z2でも同じ位置でもよい。
差込部352が格納状態のときに、メスコネクタ格納部50の全体が、足場35よりも上側Z1に突出しないように配置されることが好ましい。第1実施形態および第2実施形態のメスコネクタ格納部50(図7、図16参照)も、メスコネクタ43を格納していない状態のときに、足場35よりも上側Z1に突出しないように配置されることが好ましい。
上記のメスコネクタ43の取り外しおよび差込部352の格納の手順とは逆または略逆の手順により、メスコネクタ43がメスコネクタ格納部50に格納される。
(作業者が作業を行う位置)
図18に示すメスコネクタ格納部50に対するメスコネクタ43の格納および取り外しの作業を、作業者が、アタッチメント30の上面30bで(例えば足場35上で)完結できることが好ましい。作業者が上面30bで作業を完結できる場合、作業者がアタッチメント30から降りて作業する必要がある場合に比べ、作業者の作業性が向上する。
差込部352および差込部支持部350a10に対する差込部固定部材P352の着脱の作業を、作業者が上面30bで完結できることが好ましい。例えば、差込部支持部側固定部350a11(ピン孔)が、メス側フレーム本体部350a3よりも上側Z1に配置される場合は、差込部固定部材P352の着脱の作業を、作業者が上面30bで容易に完結させることができる。
メスコネクタ43および差込部支持部350a10に対する差込部352の着脱作業を、作業者が上面30bで完結できることが好ましい。例えば、差込部352が格納状態および使用状態のいずれの状態でも、メス側フレーム本体部350a3よりも上側Z1に差込押さえ部352bが配置される場合は、差込部352の着脱作業を、作業者が上面30bで容易に完結させることができる。
(第4の発明の効果)
図18に示すガイライン格納装置A3による効果は、次の通りである。
[構成4]差込部352は、差込部本体部352aと、差込押さえ部352bと、を備える。差込部本体部352aは、アタッチメント30に着脱可能に取り付けられ、二股状部43a(図17参照)の間に差し込まれる。差込押さえ部352bは、差込部本体部352aに取り付けられる。差込押さえ部352bは、差込部本体部352aがアタッチメント30に取り付けられるとともに二股状部43a(図17参照)の間に差し込まれた状態のときに、メスコネクタ43の上側Z1への移動を制限するように配置される。
上記[構成4]により、差込部352の差込押さえ部352bが、メスコネクタ43の上側Z1への移動を制限する。よって、メスコネクタ43の上側Z1への移動を制限するための、差込部352とは別の部材(例えば図7に示す押さえ部53など)を設ける必要がない。その結果、メスコネクタ格納部50を簡素に構成することができる。
(第5の発明の効果)
[構成5]差込押さえ部352bは、アタッチメント30に着脱可能に取り付けられる。
上記[構成5]では、差込押さえ部352bがアタッチメント30から取り外されることで、メスコネクタ43の上側Z1への移動の制限(上記[構成4])を解除することができ、メスコネクタ43をメスコネクタ格納部50から取り外すことができる。なお、上記[構成5]には、差込部本体部352aがアタッチメント30に着脱可能に取り付けられる結果、差込押さえ部352bがアタッチメント30に着脱可能に取り付けられる場合が含まれる。
(第6の発明の効果)
[構成6]差込部352は、使用状態と、格納状態と、に可変に構成される。使用状態は、メスコネクタ格納部50にメスコネクタ43を保持するときの差込部352の状態である。格納状態は、図22に示すように、メスコネクタ格納部50にメスコネクタ43(図18参照)が保持されない状態のときに、使用状態のときの差込部352(図18参照)の位置よりも下側Z2の位置で、アタッチメント30に差込部352が格納された状態である。
上記[構成6]では、格納状態の差込部352は、使用状態のときの差込部352(図18参照)の位置よりも下側Z2の位置で、アタッチメント30に格納される。よって、格納状態の差込部352が、メスコネクタ格納部50以外の物(例えばガイライン40(図18参照)など)と干渉することを抑制することができる。
(第7の発明の効果)
[構成7]格納状態の差込部352の上側Z1端部の上下方向Zにおける位置は、足場35の上側Z1の面の上下方向Zにおける位置に対して、同じ位置または下側Z2である。足場35は、アタッチメント30の上面30b(輸送姿勢のときにアタッチメント30の上面となる面)に設けられたものである。
上記[構成7]により、格納状態の差込部352が、足場35よりも上側Z1にはみ出ない。よって、足場35の上側Z1の面に有る物(例えば、ガイライン40、巻上ロープ、作業者など)が差込部352に引っ掛かることを抑制することができる。
(変形例)
上記実施形態は様々に変形されてもよい。例えば、互いに異なる実施形態の構成要素どうしが組み合わされてもよい。例えば、上記の各実施形態の各構成要素の配置や形状が変更されてもよい。例えば、構成要素の数が変更されてもよく、構成要素の一部が設けられなくてもよい。例えば、構成要素どうしの固定や連結などは、直接的でも間接的でもよい。例えば、互いに異なる複数の部材や部分として説明したものが、一つの部材や部分とされてもよい。例えば、一つの部材や部分として説明したものが、互いに異なる複数の部材や部分に分けて設けられてもよい。例えば、各構成要素は、各特徴(作用機能、配置、形状、作動など)の一部のみを有してもよい。
例えば、オスコネクタ格納部60(図3参照)の構成は様々に変形可能である。具体的には例えば、オスコネクタ格納部60は、図6に示すメスコネクタ格納部50のメスコネクタ支持部51、押さえ部53、および押さえ部取付部材54と同様の構造により、オスコネクタ47(図9参照)の移動を制限してもよい。例えば、図3に示すオスコネクタ格納部60、支持部材70、および格納ブラケット80(図12参照)の少なくともいずれかが、設けられなくてもよい。