JP7415695B2 - 排水器具 - Google Patents

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開示の実施形態は、排水器具に関する。
従来、洗面器などの排水口に設けられる排水器具に関する技術が種々提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2015-048697号公報
ところで、排水器具は、排水口に取り付けられる本体部と、本体部の上面に接着剤で接着されるカバー部とを備えるように構成される。しかしながら、上記のように構成された排水器具にあっては、例えば清掃作業時にカバー部に作用する過度な力や、冷水と熱水による温度勾配、清掃に使用する様々な性質の洗剤の影響などにより、カバー部が本体部から剥がれてしまうことがあった。このように、従来技術には、カバー部の本体部からの剥離を抑制するという点で改善の余地があった。
実施形態の一態様は、カバー部の本体部からの剥離を抑制することができる排水器具を提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係る排水器具は、排水口に設けられる。また、排水器具は、本体部と、前記本体部とは異なる材質により形成され、前記本体部の上面に接着剤を介して接着されるカバー部とを備え、前記本体部は、前記接着剤を係止する係止部を備えることを特徴とする。
これにより、カバー部の本体部からの剥離を抑制することができる。すなわち、例えば清掃作業時にカバー部に対して本体部から引き剥がすような力が作用した場合であっても、接着剤が係止部に係止して引っかかることとなる。この接着剤が係止部に引っかかることによる投錨効果により、カバー部と本体部との接着力を向上させることができる。これにより、カバー部と本体部とを接着剤を介して強固に固定することができ、よってカバー部の本体部からの剥離を抑制することができる。
また、前記本体部は、前記上面から前記上面とは反対側の下面まで貫通するとともに、前記接着剤が充填される貫通孔を備え、前記係止部は、前記貫通孔に形成されることを特徴とする。
これにより、係止部は、接着剤が充填された貫通孔に形成されることから、接着剤を確実に係止するように構成することが可能となり、よってカバー部と本体部との接着力を効果的に向上させることができる。
また、前記貫通孔は、前記本体部に複数形成されることを特徴とする。
これにより、接着剤を複数箇所で係止することが可能となる。そのため、カバー部と本体部との接着力をより向上させることができ、よってカバー部の本体部からの剥離をより抑制することができる。
また、前記本体部は、上面視において円形状に形成され、前記貫通孔は、前記本体部の周方向に沿って等間隔に形成されることを特徴とする。
これにより、カバー部と本体部との接着力を周方向に沿って均一に向上させることができる。従って、カバー部と本体部との接着力が弱い箇所ができにくく、よってカバー部の本体部からの剥離をより一層抑制することができる。
また、前記係止部は、段差で前記接着剤を係止する段差部を含むことを特徴とする。
これにより、例えば清掃作業時にカバー部に対して本体部から引き剥がすような力が作用した場合であっても、接着剤が段差部に係止して引っかかることとなる。この接着剤が段差部に引っかかることによる投錨効果により、カバー部と本体部との接着力を向上させることができる。
また、前記係止部は、傾斜面で前記接着剤を係止する傾斜部を含むことを特徴とする。
これにより、例えば清掃作業時にカバー部に対して本体部から引き剥がすような力が作用した場合であっても、接着剤が傾斜部に係止して引っかかることとなる。この接着剤が傾斜部に引っかかることによる投錨効果により、カバー部と本体部との接着力を向上させることができる。
また、前記本体部は、前記上面において前記カバー部との接着領域のうち少なくとも一部の前記接着領域の表面粗さが、前記カバー部と接着されない非接着領域の表面粗さより粗くなるように形成されることを特徴とする。
このように、本体部において、接着領域のうち少なくとも一部について表面粗さが粗くなるようにすることで、本体部と接着剤との接着面積を増加させることができる。これにより、カバー部と本体部との接着力をより一層向上させることができ、結果としてカバー部の本体部からの剥離をより一層抑制することができる。
実施形態の一態様によれば、排水器具において、カバー部の本体部からの剥離を抑制することができる。
図1は、実施形態に係る排水器具を備える洗面器の側断面図である。 図2は、排水器具を上方から見たときの平面図である。 図3は、図2のIII-III線断面図である。 図4は、カバー部を下方から見たときの底面図である。 図5は、係止部の付近を拡大して示す拡大断面図である。 図6は、第1変形例に係る係止部の付近を拡大して示す拡大断面図である。 図7は、第2変形例に係る係止部の付近を拡大して示す拡大断面図である。 図8は、第3変形例に係る排水器具を説明するための断面図である。 図9は、第4変形例に係る排水器具を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する排水器具の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
<実施形態>
以下では先ず、実施形態に係る排水器具を備える洗面器の構成について図1を参照して説明する。図1は、実施形態に係る排水器具を備える洗面器の側断面図である。なお、図1および後述する図2以降は、いずれも模式図である。
図1に示すように、洗面器1は、ボウル部2と、排水金具3と、排水器具10とを備える。ボウル部2は、下方に向けて凹む凹状に形成される。ボウル部2は、吐水部100から吐水された水(あるいは湯)を受ける。また、ボウル部2の底部には、排水口4が形成される。なお、ボウル部2は、例えば陶器製であるが、これに限定されるものではなく、樹脂製などであってもよい。
排水金具3は、ボウル部2の排水口4に取り付けられる。排水金具3の下部には、図示しない排水管が接続される。従って、ボウル部2で受けた吐水部100からの水は、排水口4、排水金具3を通って排水管へ排水される。なお、排水金具3は、排水口4に流入するゴミなどを捕集する目皿などを備えていてもよい。
排水金具3は、排水器具10を支持する。例えば、排水金具3は、上下方向に貫通する挿通孔3aを備え、かかる挿通孔3aに排水器具10の軸部21(後述。図3参照)が挿通されることで、排水器具10を支持する。これにより、排水器具10は、排水金具3に取り付けられる、言い換えると、排水口4に設けられる。
排水器具10は、排水口4を覆うように設けられる器具(目皿)である。これにより、排水口4や排水金具3などが使用者から見えにくくなり、洗面器1の見栄えを向上させることができる。
排水器具10は、本体部20と、カバー部30とを備える。本体部20は、排水口4の排水金具3に取り付けられる。カバー部30は、後述するように本体部20の上面に接着剤を介して接着される。
上記のように、本体部20とカバー部30とが接着剤で接着される構成の場合、例えば洗面器1の清掃作業時にカバー部30に過度な力が作用したり、冷水と温水による温度勾配や、清掃に使用する様々な性質の洗剤が影響したりするなど種々の要因で、カバー部30が本体部20から剥がれてしまうことがあった。詳しくは、本体部20と接着剤との接着部分が剥がれることで、カバー部30が本体部20から剥離することがあった。
そこで、本実施形態に係る排水器具10にあっては、カバー部30の本体部20からの剥離を抑制することができるような構成とした。
以下、かかる構成の排水器具10について図2以降を参照して詳しく説明する。図2は、排水器具10を上方から見たときの平面図(上面図)である。図3は、図2のIII-III線断面図である。なお、図2では、本体部20の上面をよく示すため、カバー部30については外形のみを想像線で示している。
図2および図3に示すように、排水器具10の本体部20は、軸部21(図2で見えず)と、受け部22とを備える。図3に示すように、軸部21と受け部22とは、一体となるように形成されるが、これに限られず、別体に形成されてもよい。
また、本体部20は、金属製であり、例えばステンレス鋼により形成される。他方、カバー部30は、陶器製である。このように、本体部20とカバー部30とは、互いに異なる材質により形成される。そして、材質が異なる本体部20とカバー部30とが、接着剤40により接着される。
なお、接着剤40としては、例えば二液エポキシ系接着剤を用いることができるが、これに限定されるものではない。また、上記では、本体部20は、ステンレス鋼により形成されるようにしたが、これに限られず、例えばアルミニウムなどその他の種類の金属により形成されてもよい。また、カバー部30は、上記した陶器製に限定されるものではなく、例えば樹脂製などであってもよい。
本体部20の説明を続けると、軸部21は、上下方向に延在する長尺状の部位である。軸部21は、上記したように、排水金具3の挿通孔3a(図1参照)に挿通され、これにより、本体部20が排水金具3に支持される。
受け部22は、上面22aでカバー部30を接着剤40を介して受ける。なお、受け部22の上面22aは、本体部20の上面であるともいえる。
受け部22は、上面視において円形状で、かつ板状に形成される。言い換えると、受け部22は、円盤状に形成される。受け部22の上面22aには、平坦面22a1と、傾斜面22a2とが形成される。
平坦面22a1は、水平方向に平坦となるような面であり、例えば上面視における中心点Aを含む円形状に形成される。傾斜面22a2は、平坦面22a1の外周側に位置され、平坦面22a1から連続して形成される。傾斜面22a2は、外周端へいくにつれて下り傾斜となるように形成される。
本実施形態に係る本体部20は、係止部23を備える。係止部23は、接着剤40を係止するように構成される。なお、係止部23の詳細な構成については後述する。
カバー部30は、上面視において円形状で、かつ板状に形成される。言い換えると、カバー部30は、円盤状に形成される。なお、カバー部30は、目皿(陶器目皿)ともいう。
図4は、カバー部30を下方から見たときの底面図(下面図)である。図3および図4に示すように、カバー部30は、載置部31と、外縁部32とを備える。載置部31は、本体部20の受け部22に接着剤40を介して載置される部位である。
載置部31は、下面側に、平坦面31b1および傾斜面31b2が形成される。平坦面32b1は、水平方向に平坦となるような面である。平坦面32b1は、図4に示すように、例えば下面視における中心点Bを含む円形状に形成される。傾斜面32b2は、平坦面32b1の外周側に位置され、平坦面32b1から連続して形成される。傾斜面32b2は、図3に示すように、外縁部32側へいくにつれて下り傾斜となるように形成される。
カバー部30は、載置部31の平坦面31b1が、本体部20の受け部22の平坦面22a1と対向するようにして位置される。また、カバー部30は、載置部31の傾斜面31b2が、本体部20の受け部22の傾斜面22a2と対向するようにして位置される。
外縁部32は、載置部31の外周側に位置され、載置部31から連続して形成される。例えば、外縁部32の外径は、本体部20の受け部22の外径より大きくなるように設定される。なお、上記したカバー部30の形状は、あくまでも例示であって限定されるものではない。
接着剤40は、カバー部30の下面30bと本体部20は上面22aとの間、および、係止部23で、カバー部30と本体部20とを接着する。詳しくは、接着剤40は、カバー部30の載置部31(例えば平坦面31b1)と本体部20の受け部22(例えば平坦面22a1)との間、および、係止部23で、カバー部30と本体部20とを接着する。
次に、上記した本体部20の係止部23について、図5などを参照しつつ詳説する。図5は、図3に示す係止部23の付近を拡大して示す拡大断面図である。
図3および図5に示すように、係止部23は、本体部20とカバー部30と接着する接着剤40を係止するように構成される。例えば、係止部23には、接着剤40が流入し、係止部23は、流入して固化した接着剤40が引っかかるように構成される。
これにより、本実施形態にあっては、カバー部30と本体部20との接着力を向上させることができ、よってカバー部30の本体部20からの剥離を抑制することができる。
詳しくは、本体部20は、貫通孔24を備え、かかる貫通孔24に係止部23が形成される。具体的には、貫通孔24は、本体部20の上面22aから上面22aとは反対側の下面22bまで上下方向に沿って貫通するように形成される。
より具体的には、貫通孔24は、本体部20の受け部22に形成される。貫通孔24は、受け部22の上面22aから下面22bまで上下方向に沿って貫通(連通)するように形成される。なお、本体部20の下面22b(正確には本体部20において軸部21を除いたときの下面22b)は、受け部22の下面22bでもある。
そして、貫通孔24には、接着剤40が充填される。係止部23は、このように接着剤40が充填された貫通孔24に形成されることから、接着剤40を確実に係止するように構成することが可能となり、よってカバー部30と本体部20との接着力を効果的に向上させることができる。
詳しくは、係止部23は、段差部25を含み、段差部25の段差で接着剤40を係止する。例えば、段差部25は、貫通孔24の下方側、別言すれば、本体部20の下面22b側に形成される。
具体的には、段差部25は、上下方向に貫通する貫通孔24において開口径が下方側と上方側とで異なるように設定されることで、段差が形成される。例えば、段差部25は、貫通孔24の下方側の開口径D2が上方側の開口径D1より大きく設定されることで(D2>D1)、段差が形成される。すなわち、貫通孔24は、下方側が上方側に比べて拡径するように構成されることで、段差部25が形成される。上記のようにして形成された段差部25は、段差で接着剤40を係止する。
これにより、例えば洗面器1の清掃作業時にカバー部30に対して本体部20から引き剥がすような力F1が作用した場合であっても、接着剤40から係止する係止部23(例えば段差部25)に対して力F2が作用することとなる、言い換えると、接着剤40が係止部23(例えば段差部25)に引っかかることとなる。このように、接着剤40が係止部23に引っかかることによる投錨効果(アンカー効果)により、カバー部30と本体部20との接着力を向上させることができる。これにより、本実施形態にあっては、カバー部30と本体部20とを接着剤40を介して強固に固定することができ、よってカバー部30の本体部20からの剥離を抑制することができる。
また、係止部23を有する貫通孔24は、図2に示すように、本体部20に複数形成される。なお、図2の例では、貫通孔24は、本体部20に3個形成されるようにしたが、これに限られず、2個あるいは4個以上であってもよい。
このように、本実施形態に係る排水器具10にあっては、係止部23を有する貫通孔24が複数であるため、接着剤40を複数箇所で係止することが可能となる。これにより、カバー部30と本体部20との接着力をより向上させることができ、よってカバー部30の本体部20からの剥離をより抑制することができる。
また、係止部23を有する貫通孔24は、本体部20の周方向に沿って等間隔に形成される。図2の例では、貫通孔24は3個であるため、本体部20の周方向に沿って120度の間隔で形成される。言い換えると、隣接する2個の貫通孔24が中心点Aに対してなす角度α1,α2,α3は、いずれも120度に設定される。
これにより、カバー部30と本体部20との接着力を周方向に沿って均一に向上させることができる。従って、カバー部30と本体部20との接着力が弱い箇所ができにくく、よってカバー部30の本体部20からの剥離をより一層抑制することができる。
なお、上記では、貫通孔24は、本体部20に複数形成されるようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば1個であってもよい。
また、本実施形態においては、本体部20の上面22aを粗面化することで、カバー部30と本体部20との接着力を向上させるようにしてもよい。
詳しく説明すると、例えば本体部20には、全体に対してめっき処理が施される。なお、めっき処理では、ニッケルクロムめっきを用いることができるが、これはあくまでも例示であって限定されるものではない。
そして、本体部20において、例えば上面22aのうち、受け部22の平坦面22a1がカバー部30と接着剤40を介して接着する接着領域である場合、かかる接着領域に対して粗面化する処理が施される。なお、粗面化処理としては、例えばブラスト処理などを用いることができるが、これに限定されるものではない。
図2の例では、接着領域において粗面化処理が施される粗面化領域C1を破線で囲んで示している。例えば、粗面化領域C1は、本体部20の上面22a(ここでは平坦面22a1)において円形状となるように設定される。詳しくは、粗面化領域C1は、本体部20の上面22aにおいて係止部23を有する貫通孔24を含むような形状となるように設定される。
なお、図2の例では、接着領域の一部が粗面化領域C1として設定されるようにしたが、これに限られず、接着領域の全部が粗面化領域C1として設定されてもよい。すなわち、本体部20の接着領域のうち少なくとも一部に、粗面化領域C1が形成されていればよい。
このように、接着領域に粗面化領域C1が形成されることで、接着領域の表面粗さを粗くすることができる。すなわち、本実施形態に係る本体部20にあっては、上面22aにおいて、カバー部30との接着領域のうち少なくとも一部の接着領域(ここでは粗面化領域C1)の表面粗さが、カバー部30と接着されない非接着領域(例えば傾斜面22a2など)の表面粗さより粗くなるように形成される。なお、表面粗さは、例えば算術平均粗さRaであるが、これに限られない。
このように、本体部20は、接着領域(ここでは粗面化領域C1)の表面粗さが粗くなるようにすることで、本体部20と接着剤40との接着面積を増加させることができる。これにより、カバー部30と本体部20との接着力をより一層向上させることができ、結果としてカバー部30の本体部20からの剥離をより一層抑制することができる。
また、図示は省略するが、カバー部30においては、上面30aに釉薬層が形成される一方、下面30bの接着領域(例えば載置部31の平坦面31b1)には釉薬層が形成されないようにしてもよい。
このように、カバー部30の下面30bの接着領域に釉薬層が形成されないことで、かかる接着領域の表面粗さを、釉薬層が形成される部位より粗くすることが可能となる。これにより、カバー部30と接着剤40との接着面積を増加させることができることから、カバー部30と本体部20との接着力を向上させることができ、よってカバー部30の本体部20からの剥離を抑制することができる。
ここで、排水器具10の製造工程について説明する。一例としては、先ず、カバー部30は、下面30bを上方に向けた状態で載置される。次に、カバー部30の下面30bに接着剤40が塗布される。詳しくは、カバー部30の載置部31の下面31b(例えば平坦面31b1)に接着剤40が塗布される。
次に、本体部20は、上面22aを、接着剤40が塗布されたカバー部30の下面30bと対向させつつ、カバー部30に押圧される。詳しくは、本体部20は、上面22aの平坦面22a1を、カバー部30の下面31bの平坦面31b1と対向させつつ、カバー部30に押圧される。
これにより、接着剤40は、本体部20の上面22aとカバー部30の下面30bとの間(例えば平坦面22a1と平坦面31b1との間)で拡がる。さらに接着剤40は、係止部23を有する貫通孔24に流入し、続いて段差部25にも廻り込んで流入する。その後、接着剤40の固化により本体部20とカバー部30とが接着され、排水器具10が完成する。なお、固化した接着剤40は、上記したように係止部23に係止される、言い換えると、段差部25の段差で係止される。
上述してきたように、実施形態に係る排水器具10は、排水口4に設けられる。また、排水器具10は、本体部20と、カバー部30とを備える。カバー部30は、本体部20とは異なる材質により形成され、本体部20の上面22aに接着剤40を介して接着される。本体部20は、接着剤40を係止する係止部(係り部)23を備える。これにより、カバー部30の本体部20からの剥離を抑制することができる。
<第1変形例>
次に、第1変形例に係る排水器具10について図6を参照して説明する。図6は、第1変形例に係る係止部23aの付近を拡大して示す拡大断面図である。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同様の部分については、既に説明した部分と同一の符号を付したり、同一の符号の末尾にアルファベットを付したりして、重複する説明を省略する。
図6に示すように、第1変形例に係る係止部23aは、傾斜部26aを含み、傾斜部26aの傾斜面26a1で接着剤40を係止する。例えば、傾斜部26aは、貫通孔24aに形成される。具体的には、傾斜部26aは、上下方向に貫通する貫通孔24aにおいて開口径が上方側から下方側に向かうにつれて拡径するように設定されることで、傾斜面26a1が形成される。例えば、傾斜部26aは、貫通孔24aの下方側の開口径D2aが上方側の開口径D1aより大きく設定されることで(D2a>D1a)、傾斜面26a1が形成される。上記のようにして形成された傾斜部26aは、傾斜面26a1で接着剤40を係止する。
これにより、例えばカバー部30に対して本体部20から引き剥がすような力F1が作用した場合であっても、接着剤40から係止する係止部23a(例えば傾斜部26a)に対して力F2aが作用することとなり、接着剤40が係止部23a(例えば傾斜部26a)に引っかかる。このように、第1変形例にあっては、接着剤40が傾斜部26aに引っかかることによる投錨効果により、カバー部30と本体部20との接着力を向上させることができる。これにより、第1変形例にあっては、実施形態と同様に、カバー部30の本体部20からの剥離を抑制することができる。
<第2変形例>
次に、第2変形例に係る排水器具10について図7を参照して説明する。図7は、第2変形例に係る係止部23bの付近を拡大して示す拡大断面図である。
図7に示すように、第2変形例に係る係止部23bは、傾斜部26bを含み、傾斜部26bの傾斜面26b1で接着剤40を係止する。傾斜部26bは、貫通孔24bの一部に形成される。例えば、傾斜部26bは、貫通孔24bの下方側、別言すれば、本体部20の下面22b側に形成される。
具体的には、傾斜部26bは、上下方向に貫通する貫通孔24bにおいて開口径が上方側から下方へ向けて一定とされ、途中の部位(中間の部位)から下方側に向かうにつれて拡径するように設定されることで、傾斜面26b1が形成される。例えば、傾斜部26bは、貫通孔24bの下方側の開口径D2bが、貫通孔24bの上方側から中間の部位までの開口径D1bより大きく設定されることで(D2b>D1b)、傾斜面26b1が形成される。上記のようにして形成された傾斜部26bは、傾斜面26b1で接着剤40を係止する。
これにより、例えばカバー部30に対して本体部20から引き剥がすような力F1が作用した場合であっても、接着剤40から係止する係止部23b(例えば傾斜部26b)に対して力F2bが作用することとなり、接着剤40が係止部23b(例えば傾斜部26b)に引っかかる。このように、第2変形例にあっては、接着剤40が傾斜部26bに引っかかることによる投錨効果により、カバー部30と本体部20との接着力を向上させることができる。これにより、第2変形例にあっても、実施形態や第1変形例と同様に、カバー部30の本体部20からの剥離を抑制することができる。
<第3変形例>
次に、第3変形例に係る排水器具10について図8を参照して説明する。図8は、第3変形例に係る排水器具10を説明するための断面図である。
図8に示すように、第3変形例に係る排水器具10にあっては、係止部23cが、本体部20の受け部22の外縁に形成される。なお、第3変形例に係る排水器具10にあっては、貫通孔24が除去される。
第3変形例に係る係止部23cは、段差部25cを含み、段差部25cの段差で接着剤40を係止する。例えば、段差部25cは、受け部22の上方側の外径D1cが下方側の外径D2cより大きく設定されることで(D1c>D2c)、段差が形成される。上記のようにして形成された段差部25cは、段差で接着剤40を係止する。
すなわち、例えば排水器具10の製造工程において、接着剤40が塗布されたカバー部30に本体部20が押圧されると、接着剤40は、本体部20の上面22aとカバー部30の下面30bとの間で拡がり、受け部22の外縁に到達する。接着剤40は、受け部22の外縁に到達した後、段差部25cに廻り込んで流入して固化する。固化した接着剤40は、上記したように係止部23cに係止される、言い換えると、段差部25cの段差で係止される。
これにより、例えばカバー部30に対して本体部20から引き剥がすような力F1が作用した場合であっても、接着剤40から係止する係止部23c(例えば段差部25c)に対して力F2cが作用することとなり、接着剤40が係止部23c(例えば段差部25c)に引っかかる。このように、第3変形例にあっては、接着剤40が段差部25cに引っかかることによる投錨効果により、カバー部30と本体部20との接着力を向上させることができる。これにより、第3変形例にあっても、実施形態等と同様に、カバー部30の本体部20からの剥離を抑制することができる。
<第4変形例>
次に、第4変形例に係る排水器具10について図9を参照して説明する。図9は、第4変形例に係る排水器具10を説明するための図である。なお、図9は、本体部20の平面図である。
図9に示すように、第4変形例に係る本体部20にあっては、上面22aに形成される粗面化領域C1aの形状を変更するようにした。例えば、粗面化領域C1aは、本体部20の上面22a(ここでは平坦面22a1)においてX字状となるように設定される。詳しくは、粗面化領域C1aは、本体部20の上面22aにおいて係止部23を有する貫通孔24の付近を通過するような直線状が中心点Aで交差するような形状となるように設定される。
なお、図9に示す粗面化領域C1aは、あくまでも例示であって限定されるものではない。すなわち、粗面化領域C1aは、例えばV字状やY字状、多角形状、楕円形状などその他の種類の形状であってもよい。
第4変形例にあっては、上記した形状の粗面化領域C1aにおいて表面粗さが粗くなるようにすることで、本体部20と接着剤40(図3参照)との接着面積を増加させることができるとともに、様々な方向から加わる負荷にも抗することができる。これにより、第4変形例にあっても、実施形態と同様に、カバー部30と本体部20との接着力をより一層向上させることができ、結果としてカバー部30の本体部20からの剥離をより一層抑制することができる。
なお、上記した実施形態や各変形例は、適宜に組み合わせることができる。例えば、実施形態における段差部25と、第1変形例における傾斜部26aとを組み合わせ、接着剤40が段差部25および傾斜部26aに係止するように構成してもよい。
また、上記では、一例としてブラスト処理により、本体部20の上面22aを粗面化するようにしたが、これに限定されるものではない。すなわち、例えば本体部20の上面22aの粗面化領域C1,C1aに、例えばめっきを剥がす溶剤(例えば剥離剤)を塗布し、めっきを剥がすことで粗面化するなどその他の手法を用いてもよい。
また、上記では、排水器具10が洗面器1に設けられるようにしたが、これに限定されるものではない。すなわち、排水器具10は、例えば浴槽など、水や湯を排水する排水口を備えるものであれば、その他の種類のものに設けられてもよい。
また、排水器具10は、ボウル部2に水溜めを行うための排水栓として機能する器具であってもよい。すなわち、例えば排水器具10は、洗面器1の上面に設けられた操作部にワイヤを介して連結され、操作部の操作により、排水器具10が下方に移動して排水口4を封止することでボウル部2に水溜めを行う、いわゆるポップアップ式の排水器具であってもよい。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。従って、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
4 排水口
10 排水器具
20 本体部
23,23a,23b,23c 係止部
24,24a,24b 貫通孔
25,25c 段差部
26a,26b 傾斜部
30 カバー部
40 接着剤

Claims (6)

  1. 排水口に設けられる排水器具であって、
    本体部と、
    前記本体部とは異なる材質により形成され、前記本体部の上面に接着剤を介して接着されるカバー部と
    を備え、
    前記本体部は、
    前記接着剤を係止する係止部と、
    前記上面から前記上面とは反対側の下面まで貫通するとともに、前記接着剤が充填される貫通孔と
    を備え
    前記係止部は、
    前記貫通孔に形成されること
    特徴とする排水器具。
  2. 前記貫通孔は、
    前記本体部に複数形成されること
    を特徴とする請求項に記載の排水器具。
  3. 前記本体部は、
    上面視において円形状に形成され、
    前記貫通孔は、
    前記本体部の周方向に沿って等間隔に形成されること
    を特徴とする請求項またはに記載の排水器具。
  4. 排水口に設けられる排水器具であって、
    本体部と、
    前記本体部とは異なる材質により形成され、前記本体部の上面に接着剤を介して接着されるカバー部と
    を備え、
    前記本体部は、
    前記接着剤を係止する係止部
    を備え
    前記係止部は、
    段差で前記接着剤を係止する段差部を含むこと
    特徴とする排水器具。
  5. 排水口に設けられる排水器具であって、
    本体部と、
    前記本体部とは異なる材質により形成され、前記本体部の上面に接着剤を介して接着されるカバー部と
    を備え、
    前記本体部は、
    前記接着剤を係止する係止部
    を備え
    前記係止部は、
    傾斜面で前記接着剤を係止する傾斜部を含むこと
    特徴とする排水器具。
  6. 前記本体部は、
    前記上面において前記カバー部との接着領域のうち少なくとも一部の前記接着領域の表面粗さが、前記カバー部と接着されない非接着領域の表面粗さより粗くなるように形成されること
    を特徴とする請求項1~のいずれか一つに記載の排水器具。
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