JP7415550B2 - 硬化性樹脂組成物、その硬化物、及び半導体封止材料 - Google Patents

硬化性樹脂組成物、その硬化物、及び半導体封止材料 Download PDF

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Description

本発明は得られる硬化物の硬化性と耐湿信頼性とに優れ、プリント配線基板、半導体パッケージ基板等の回路基板、半導体封止材、塗料、注型用途等に好適に用いる事が出来る硬化性樹脂組成物、その硬化物に関する。
エポキシ樹脂を主剤とする熱硬化性組成物は、接着剤、成形材料、塗料、フォトレジスト材料、顕色材料等に用いられている他、得られる硬化物の優れた耐熱性や耐湿性などの特性から半導体封止材やプリント配線板用絶縁材料等の電気・電子分野で幅広く用いられている。
かかる電気・電子分野では、各種電子機器における信号の高速化、高周波数通信に伴う伝送特性向上の傾向から、半導体封止材やプリント配線板用絶縁材料には誘電率と誘電正接の低い絶縁材料が望まれている。加えて、半導体封止材料においては、半導体素子を保護するために、耐湿時の塩素量低減が必要不可欠な特性となっている。
これまで、硬化物における誘電率や誘電正接の低い樹脂材料として、ジ(α-ナフチル)イソフタレートをエポキシ樹脂の硬化剤として用いる技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。前記特許文献1に記載されたエポキシ樹脂組成物は、ジ(α-ナフチル)イソフタレートをエポキシ樹脂硬化剤として用いることにより、フェノールノボラック樹脂のような従来型のエポキシ樹脂硬化剤を用いた場合と比較して硬化物における誘電率や誘電正接の値は確かに低いものの、硬化性が低く、ピリジン類やイミダゾール類などの塩基性の高い硬化促進剤が必要となり、湿熱処理時に多くの塩素を引き抜くため耐湿信頼性が課題となっていた。
またエポキシ樹脂用の硬化剤として、活性エステル樹脂とフェノール化合物を併用する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。前記特許文献2では、フェノール化合物を併用することにより、低塩素引抜性で知られるリン系硬化促進剤でも十分な硬化性を発現するが、硬化物中に2級水酸基が発生するため活性エステル樹脂のみを硬化剤として使用した時と比べ、誘電率・誘電正接が高い値となっていた。
また、近年、広く採用されているフリップチップ接続方式による半導体装置と、パッケージ基板などの回路基板との接合方式は、はんだリフロー時に回路基板自体が高熱環境に晒されることになる為、回路基板材料自体の硬化が十分でない場合、はんだリフロー時に絶縁材料のガラス転移温度が高くなって硬化収縮を引き起こすことが問題となっている。前記した活性エステル化合物を用いた場合、活性エステル化合物とエポキシ樹脂との反応性が低く硬化不十分な回路基板となることから、はんだリフローなどの硬化物の再加熱時にガラス転移温度が高くなってこの硬化収縮を引き起こし、回路基板と半導体との接合部であるはんだボールに大きな応力が生じて配線の接続不良を起こすものであった。
一方、活性エステルとエポキシ樹脂との反応性を高める手段としては、硬化触媒の増量が挙げられるが、この場合、硬化時間が極端に短くなるため、必要な成型時間が確保できず、成型不良を引き起こすものであった。さらに、多くのプリント基板の製造工程には溶剤に溶解したエポキシ樹脂組成物をガラスクロスに含浸、乾燥させてプリプレグとする工程があるが、硬化時間が極端に短いと、前記乾燥時間中にエポキシ樹脂組成物の硬化が一部進行する、あるいはこれを防止するために乾燥時間を短縮するとプリプレグ中に残存する溶剤量が増加するため、最終的に成型不良や硬化不良を引き起こす為、硬化触媒の増量には限界があった。
このように、低誘電率・低誘電正接を実現すると共に、硬化性と耐湿信頼性とに優れる組成物やその硬化物が得られていないのが現状であった。
国際公開2018/008411号 国際公開2018/008416号
従って、本発明が解決しようとする課題は、硬化性に優れ、硬化物のガラス転移点が高く、耐湿信頼性に優れ、かつ、誘電特性を兼備する硬化物を与えることができる硬化性樹脂組成物、その硬化物、及び半導体封止材料を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、活性エステルをエポキシ樹脂用の硬化剤として用いる樹脂組成物に特定の化合物を加えることにより、十分な硬化性と硬化物の耐湿信頼性が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、エポキシ樹脂(A)、活性エステル化合物(B)、及び4級ホスホニウム塩のカルボン酸塩(C)を必須成分とすることを特徴とする硬化性樹脂組成物、その硬化物、及びこれを用いてなる半導体封止材料を提供するものである。
本発明によれば、硬化物のガラス転移点が高く、また、優れた誘電特性と耐湿信頼性を兼備した硬化物を与え、かつ、硬化時には十分な硬化性を有する硬化性樹脂組成物、その硬化物、及びこれらの性能を有する半導体封止材料を提供できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の硬化性樹脂組成物で用いるエポキシ樹脂(A)は、特に限定されるものではなく、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂;ビフェニル型エポキシ樹脂、テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂等のビフェニル型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、フェノール類とフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合物のエポキシ化物、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;トリフェニルメタン型エポキシ樹脂;テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン-フェノール付加反応型エポキシ樹脂;フェノールアラルキル型エポキシ樹脂;ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトール-フェノール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール-クレゾール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、ジグリシジルオキシナフタレン、下記構造式
Figure 0007415550000001
で表される4官能ナフタレン型エポキシ樹脂等の分子構造中にナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂;リン原子含有エポキシ樹脂等が挙げられる。また、これらのエポキシ樹脂は単独で用いてもよく、2種以上を混合してもよい。
ここで、リン原子含有エポキシ樹脂としては、9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-ホスファフェナントレン-10-オキサイド(以下、「HCA」と略記する。)のエポキシ化物、HCAとキノン類とを反応させて得られるフェノール樹脂のエポキシ化物、フェノールノボラック型エポキシ樹脂をHCAで変性したエポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂をHCAで変性したエポキシ樹脂、また、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を、HCAとキノン類とを反応させて得られるフェノール樹脂で変成して得られるエポキシ樹脂、及びビスフェニールA型エポキシ樹脂を、HCAとキノン類とを反応させて得られるフェノール樹脂で変成して得られるエポキシ樹脂等が挙げられる。
また、硬化性樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度を高くして耐熱性を高めるには、エポキシ樹脂(A)のエポキシ基当量は1,000g/当量以下、中でも700g/当量以下、とりわけ500g/当量以下であることが好ましい。
これらのエポキシ樹脂(A)の中でも特に、ジシクロペンタジエン-フェノール付加反応型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂及びキサンテン型エポキシ樹脂が、難燃性や誘電特性に優れる点から特に好ましく、特に硬化物の誘電特性に優れる点からジシクロペンタジエン-フェノール付加反応型エポキシ樹脂が好ましい。
本発明で用いる活性エステル(B)は、エポキシ基と反応性を有する、1分子中に2個以上のカルボニルオキシ結合を有する化合物または樹脂であり、具体的には、多価カルボン酸とフェノール類とを反応させたエステル化合物(b1)、多価フェノールのポリアリールエステル若しくはポリアルキルエステル(b2)、ビスフェノールのポリアリールエステル若しくはポリアルキルエステル(b3)、ビフェノールのポリアリールエステル若しくはポリアルキルエステル(b4)、フェノール樹脂のポリアリールエステル若しくはポリアルキルエステル(b5)、多価芳香族フェノールと多価カルボン酸と1官能性フェノール若しくは1官能性カルボン酸を反応させて得られる芳香族ポリエステル(b6)が挙げられる。ここで、前記(b2)~(b5)におけるアルキルエステル又はアリールエステルを構成するアルキル基又はアリール基としては、具体的には、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、t-ブチル等の炭素原子数1~4のアルキル基、或いは、フェニル基、ビフェニル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、n-プロピルフェニル基、i-プロピルフェニル基、t-ブチルフェニル基等の炭素原子数1~4のアルキル基で核置換したフェニル基が挙げられる。これらのなかでも特に耐熱性の点から、アリール基であることが好ましい。
前記した多価カルボン酸とフェノール類とを反応させたエステル化合物(b1)に用いられる多価カルボン酸は、アジピン酸等の脂肪族カルボン酸、フタル酸無水物、テレフタル酸等の芳香族カルボン酸が挙げられ、また、フェノール類としてはフェノール、クレゾール、α-ナフトール、β-ナフトールが挙げられる。前記した多価フェノールのポリアリールエステル若しくはポリアルキルエステル(b2)は、レゾルシノール、ハイドロキノン、1,6-ジヒドロキシナフタレン、2,7-ジヒドロシキナフタレン等の多価フェノールをアルキルエステル化剤又はアリールエステル化剤と反応させて得られるエステル化合物が挙げられる。
前記したビスフェノールのポリアリールエステル若しくはポリアルキルエステル(b3)は、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等のビスフェノール類をアルキルエステル化剤又はアリールエステル化剤と反応させてフェノール性水酸基をエステル化した化合物が挙げられ、前記したビフェノールのポリアリールエステル若しくはポリアルキルエステル(b4)は、ビフェノール、テトラメチルビフェノール等のビフェノール類をアルキルエステル化剤又はアリールエステル化剤と反応させてフェノール性水酸基をエステル化した化合物が挙げられる。
前記したフェノール樹脂のポリアリールエステル若しくはポリアルキルエステル(b5)は、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂、下記一般式(1)
Figure 0007415550000002
(式中、Rは水素原子又は炭素原子数1~4のアルキル基、Rは水素原子又はメチル基を表し、R及びRは、水素原子、炭素原子数1~4のアルキル基、又はフェニル基を表し、nは繰り返し単位の平均で0~10である。)
であらわされるアラルキル型フェノール樹脂、下記一般式(2)
Figure 0007415550000003
(式中、Rは、水素原子、炭素原子数1~4のアルキル基、又はフェニル基を表し、nは繰り返し単位の平均で0~10である。)
で表されるフェノール樹脂をアルキルエステル化剤又はアリールエステル化剤とを反応させてフェノール性水酸基をエステル化した樹脂が挙げられる。
ここで、前記(b1)~(b5)の製造に用いられるアルキルエステル化剤としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸等の飽和脂肪酸、並びに、これらの酸フッ化物、酸塩化物、酸臭化物、酸ヨウ化物等の酸ハロゲン化物、及び、これら飽和脂肪酸の2分子脱水縮合物である酸無水物が挙げられ、アリールエステル化剤としては、安息香酸、或いは、フェニル安息香酸、メチル安息香酸、エチル安息香酸、n-プロピル安息香酸、i-プロピル安息香酸及びt-ブチル安息香酸等のアルキル安息香酸、並びにこれらの酸フッ化物、酸塩化物、酸臭化物、酸ヨウ化物等の酸ハロゲン化物、及び、これらアルキル安息香酸の2分子脱水縮合物である酸無水物が挙げられる。
また、前記した多価芳香族フェノールと多価カルボン酸と1官能性フェノール若しくは1官能性カルボン酸を反応させて得られる芳香族ポリエステル(b6)としては、前記した多価フェノール、ビスフェノール又はビフェノールと、芳香族ジカルボン酸又はそのハライドとを反応させて得られるポリアリレート(b6-1)、脂肪族環状炭化水素基を介してフェノール類が結節された分子構造を有するフェノール樹脂、芳香族ジカルボン酸又はそのハライド、及び、芳香族モノヒドロキシ化合物を反応させて得られる構造を有するポリアリレート(b-2)が挙げられる。
これらのなかでも特に、エポキシ樹脂(A)との反応性に優れる点からフェノール樹脂のポリアリールエステル若しくはポリアルキルエステル(b5)、及び、多価芳香族フェノールと多価カルボン酸と1官能性フェノール若しくは1官能性カルボン酸を反応させて得られる芳香族ポリエステル(b6)が好ましい。また、該(b5)のなかでもとりわけフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂等のノボラック樹脂のポリアリールエステル若しくはポリアルキルエステルは、本発明による改善効果が顕著なものとなる点から好ましい。
ここで、ノボラック樹脂のポリアリールエステル若しくはポリアルキルエステルは、該ノボラック樹脂のフェノール性水酸基の一部乃至全部がエステル化されているものであり、特にノボラック型フェノール樹脂のフェノール性水酸基の60~95%をアルキルエステル化又はアリールエステル化した分子構造を有し、かつ、その軟化点が80~160℃の範囲にある変性フェノール樹脂であるものが好ましい。ここで、フェノール樹脂の軟化点は、「JIS K7234-86」に準拠する環球法(昇温速度:5℃/分)によって測定される値である。
また、該(b6)のなかでもとりわけ脂肪族環状炭化水素基を介してフェノール類が結節された分子構造を有するフェノール樹脂(i)、芳香族ジカルボン酸又はそのハライド(ii)、及び、芳香族モノヒドロキシ化合物(iii)を反応させて得られる構造を有するポリアリレート(b6-2)が耐熱性に優れる点からから好ましい。
前記ポリアリレート(b6-2)につき、更に詳述すれば、前記芳香族ジカルボン酸又はそのハライド(ii)中のカルボキシル基又は酸ハライド基1モルに対して、前記フェノール樹脂(i)中のフェノール性水酸基が0.05~0.75モル、前記芳香族モノヒドロキシ化合物(iii)が0.25~0.95モルとなる割合で反応させて得られる構造を有するものであることが、とりわけ硬化物の誘電正接が低くなる点から好ましい。
ここでフェノール樹脂(i)において、脂肪族環状炭化水素基を介してフェノール類が結節された分子構造とは、1分子中に二重結合を2個含有する不飽和脂肪族環状炭化水素化合物とフェノール類とを重付加反応させて得られる構造が挙げられる。ここで、フェノール類としては、フェノール、及びアルキル基、アルケニル基、アリル基、アリール基、アラルキル基或いはハロゲン基等が1個または複数個置換した置換フェノール類が挙げられる。具体的には、クレゾール、キシレノール、エチルフェノール、イソプロピルフェノール、ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、ビニルフェノール、イソプロペニルフェノール、アリルフェノール、フェニルフェノール、ベンジルフェノール、クロルフェノール、ブロムフェノール、ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等が挙げられる。またこれらの混合物を用いても構わない。これらの中でも流動性および硬化性が優れる点からフェノールが特に好ましい。
また、不飽和脂環族環状炭化水素化合物としては、具体的には、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、トリシクロペンタジエン、テトラヒドロインデン、4-ビニルシクロヘキセン、5-ビニルノルボナ-2-エン、α-ピネン、β-ピネン、リモネン等が挙げられる。これらの中でも特性バランス、特に耐熱性、吸湿性の点からジシクロペンタジエンが好ましい。またジシクロペンタジエンは石油留分中に含まれることから、工業用ジシクロペンタジエンには他の脂肪族或いは芳香族性ジエン類等が不純物として含有されることがあるが、耐熱性、硬化性、成形性等を考慮すると、ジシクロペンタジエンの純度90質量%以上の製品であることが望ましい。
次に、前記芳香族ジカルボン酸又はそのハライド(ii)は、イソフタル酸、テレフタル酸、1,4-、2,3-、あるいは2,6-ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、及びこれらの酸フッ化物、酸塩化物、酸臭化物、酸ヨウ化物等の酸ハロゲン化物が挙げられる。これらのなかでも特に反応性が良好である点から芳香族ジカルボン酸の酸塩化物であること、なかでもイソフタル酸のジクロライド、テレフタル酸のジクロライドが好ましく、特にイソフタル酸のジクロライドが好ましい。
次に、芳香族モノヒドロキシ化合物(iii)としては、例えば、フェノール;o-クレゾール、m-クレゾール、p-クレゾール、3,5-キシレノール等のアルキルフェノール類;o-フェニルフェノール、p-フェニルフェノール、2-ベンジルフェノール、4-ベンジルフェノール、4-(α-クミル)フェノール等のアラルキルフェノール類;α-ナフトール、β-ナフトール等のナフトール類が挙げられる。これらのなかでも、特に硬化物の誘電正接が低くなる点からα-ナフトール、β-ナフトールが好ましい。
上記した活性エステル化合物(b6-2)は、フェノール樹脂(i)、芳香族ジカルボン酸又はそのハライド(ii)、及び、芳香族モノヒドロキシ化合物(iii)を反応させて得られる構造を有するものであるが、特に、下記構造式(3)
Figure 0007415550000004
(式中、Xはベンゼン環又はナフタレン環であり、kは0又は1を表し、nは繰り返し単位の平均値で0.05~4.0である。)
で表される構造のものがとりわけ硬化物の誘電正接が低くなる点から好ましい。
特に、上記構造式(3)においてnの値、即ち、繰り返し単位の平均値が0.25~3.0の範囲にあるものが、溶液粘度が低く、製造が容易となる点から好ましい。また、上記構造式(3)中、kの値は0であることが、本発明の効果が顕著なものとなる点から好ましい。
ここで上記構造式(1)中のnは以下の様にして求めることができる。
[構造式(1)中のnの求め方]
下記の条件にて行ったGPC測定によりn=1、n=2、n=3、n=4のそれぞれに対応するスチレン換算分子量(α1、α2、α3、α4)と、n=1、n=2、n=3、n=4のそれぞれの理論分子量(β1、β2、β3、β4)との比率(β1/α1、β2/α2、β3/α3、β4/α4)を求め、これら(β1/α1~β4/α4)の平均値を求める。GPCで求めた数平均分子量(Mn)にこの平均値を掛け合わせた数値を平均分子量とする。次いで、前記構造式aの分子量を前記平均分子量としてnの値を算出する。
(GPC測定条件)
測定装置 :東ソー株式会社製「HLC-8220 GPC」、
カラム:東ソー株式会社製ガードカラム「HXL-L」
+東ソー株式会社製「TSK-GEL G2000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK-GEL G2000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK-GEL G3000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK-GEL G4000HXL」
検出器: RI(示差屈折径)
データ処理:東ソー株式会社製「GPC-8020モデルIIバージョン4.10」
測定条件: カラム温度 40℃
展開溶媒 テトラヒドロフラン
流速 1.0ml/分
標準 : 前記「GPC-8020モデルIIバージョン4.10」の測定マニュアルに準拠して、分子量が既知の下記の単分散ポリスチレンを用いた。
(使用ポリスチレン)
東ソー株式会社製「A-500」
東ソー株式会社製「A-1000」
東ソー株式会社製「A-2500」
東ソー株式会社製「A-5000」
東ソー株式会社製「F-1」
東ソー株式会社製「F-2」
東ソー株式会社製「F-4」
東ソー株式会社製「F-10」
東ソー株式会社製「F-20」
東ソー株式会社製「F-40」
東ソー株式会社製「F-80」
東ソー株式会社製「F-128」
試料 : 樹脂固形分換算で1.0質量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(50μl)。
フェノール樹脂(ii-1)、芳香族ジカルボン酸又はそのハライド(ii-2)、及び、芳香族モノヒドロキシ化合物(ii-3)を反応させる方法は、具体的には、これらの各成分をアルカリ触媒の存在下に反応させることができる。
ここで使用し得るアルカリ触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエチルアミン、ピリジン等が挙げられる。これらのなかでも特に水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが水溶液の状態で使用することができ、生産性が良好となる点から好ましい。また、該反応にはこれらのアルカリ触媒に加え、必要に応じて四級アンモニウム塩や四級ホスホニウム塩などの相関移動触媒を併用してもよい。
このようにして得られる活性エステル(B)は、半導体封止材料、積層板用ワニスやビルドアップ用接着フィルムとして用いる場合には、そのままで他の配合成分と混合し、更に、適宜、有機溶媒量を調節して目的とする硬化性樹脂組成物を製造することができる。
活性エステル(B)の配合量は、エポキシ樹脂(A)のエポキシ基と活性エステル(B)のエステル基のモル比が、0.8~1.1の範囲であることが硬化性が良好なものとなり好ましい。
本発明で用いる4級ホスホニウム塩のカルボン酸塩(C)は、前述のエポキシ樹脂(A)と活性エステル(B)の硬化触媒としての機能を有し、樹脂組成物中に配合することによって、硬化性を良好とすることができる。
また、4級ホスホニウム塩のカルボン酸塩(C)は、その母核が塩素引抜能の低いリン系促進剤(ホスホニウム塩)であり、さらにエステル系アニオンであるカルボキシレートアニオンを持たせることで、硬化性と、硬化物の耐湿信頼性(低塩素引抜性)とを両立することができる。
特にカルボン酸塩としては2以上の多塩基酸構造有するカルボン酸塩であることがこれらの効果がより一層堅調である点から好ましい。
前記4級ホスホニウム塩のカルボン酸塩(C)としては、例えば、下記一般式(1)
Figure 0007415550000005
〔式(1)中、R~Rは、それぞれ独立に、炭素原子数1~16の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、または芳香環状に置換基を有していてもよいフェニル基である。〕
で表されるホスホニウムカチオンと、
脂肪族ポリカルボン酸(c-1)、脂環式ポリカルボン酸(c-2)、または芳香族ポリカルボン酸(c-3)のアニオン残基との塩を含むものである。
前記脂肪族ポリカルボン酸(c-1)としては、例えば、下記一般式(2-1)
Figure 0007415550000006
〔式(2-1)中、R~Rは、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基又はカルボキシアルキル基である〕
で表される脂肪族ポリカルボン酸であることが好ましい。
なお、ポリカルボン酸のアニオン残基とは、ポリカルボン酸の1個又は2個以上(典型的には1個)のカルボキシル基の水素原子が外れて、1価又は2価以上(典型的には1価)のカルボキシルアニオンとなったものをいう。
上記のホスホニウムカチオンと少なくとも1種の脂肪族ポリカルボン酸のアニオン残基との塩は公知であるか、又は、公知の方法、例えば、特開昭63-190893号公報に記載の方法により容易に製造できる。
例えば、テトラ置換ホスホニウムハライドの溶液(溶媒は、水、メタノール等)を、イオン交換することによりテトラ置換ホスホニウムヒドロキシドの溶液(溶媒は、水、メタノール等)とし、該溶液中で、そのテトラ置換ホスホニウムヒドロキシド1モルに対して上記一般式(2-1)で表される脂肪族ポリカルボン酸を0.5~5モル、より好ましくは0.5~2モル用いて中和することにより塩形成する方法などが挙げられる。
得られた塩を含む反応混合物から、適当な方法、例えば、減圧蒸留等により溶媒を除去して、目的の塩を分離する。なお、上記テトラ置換ホスホニウムヒドロキシドは市販されているものを使用してもよい。
また、一般式(2-1)で表される脂肪族ポリカルボン酸は、水和水、結晶水、吸着水などを含んでいてもよく、また、単独で、又は2種類以上を混合して使用することができる。
さらに、脂肪族ポリカルボン酸の代わりに、それぞれ、対応する脂肪族ポリカルボン酸無水物を使用してもよい。
上記の方法により得られる塩は、通常は、ホスホニウムカチオン1モルと少なくとも1種の脂肪族ポリカルボン酸のアニオン残基1モルとの1:1塩が主成分であり、
Figure 0007415550000007
(式中R~Rは前記と同じである)
で表されるものである。
前記式中のホスホニウムカチオンにおけるR~Rは、炭素数1~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基としてメチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、iso-ブチル基、tert-ブチル基が好ましく、または、アルキル基で置換してもよいフェニル基としては、フェニル基、p-トリル基であることが好ましい。特にR~Rの全てが、上記した直鎖状若しくは分岐鎖状のブチル基であることがより好ましい。
また、前記式中のアニオン部は、一般式(2-1)で表される脂肪族ポリカルボン酸のアニオン残基(1価のアニオン残基)を示し、厳密には、複数のカルボキシル基もしくはカルボキシルアニオンのうち、エチレン鎖を隔てて存在するカルボキシル基及びカルボキシルアニオンがホスホニウムカチオンに配位したアニオン残基である。
前記アニオン残基がホスホニウムカチオンに配位することにより、加熱初期において活性発現までのタイムラグが生じ、加熱初期の低粘性(潜在性)の要因となっていると考えられる。この場合、潜在性と配位力のバランスの観点からエチレン鎖が最適である。
このため、一般式(2-1)に記載の好適な脂肪族ポリカルボン酸としては、R~Rが全て水素原子となるコハク酸、R~Rが水素原子でRが水酸基となるリンゴ酸、R,Rが水素原子であり、Rが水酸基、Rがカルボキシルメチル基で示されるクエン酸及びR、Rが水素原子でR,Rがカルボキシル基となるブタン-1,2,3,4-テトラカルボン酸などが好ましい。また、これらの脂肪族ポリカルボン酸は単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記脂環式ポリカルボン酸(c-2)が、下記一般式(2-2)、(2-3)
Figure 0007415550000008
〔式(2-2)、(2-3)中、R10は、メチレン基又はエチレン基を示し、R11~R18は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、又はカルボキシ基である。〕
で表される脂環式ポリカルボン酸である
このような4級ホスホニウム塩のカルボン酸塩も、前述と同様の方法で得ることができる。一般式(2-2)で表される脂環族ポリカルボン酸及び一般式(2-3)で表される脂環族ポリカルボン酸の代わりに、それぞれ、対応する脂環族ポリカルボン酸無水物を使用してもよい。
前述と同様の方法で得られる反応生成物中には、1:1塩に加えて、他のタイプの塩(一般式(1)で表されるホスホニウムカチオンと少なくとも1種の脂環族ポリカルボン酸のアニオン残基との塩)が若干混在することもあるが、そのような反応生成物をそのまま使用することもできる。
工業的に入手容易な一般式(2-2)で表される脂環族ポリカルボン酸は、通常、一般式(2-2)で表される酸の2種以上を含む混合物であることが多い。従って、一般式(2-2)で表される脂環族ポリカルボン酸の2種以上を含む混合物由来の混合アニオン残基と一般式(1)で表されるホスホニウムカチオンとの塩を使用してもよく、この場合も、優れた効果を示す。
また、一般式(1)で表されるホスホニウムカチオンと一般式(2-3)で表される脂環族ポリカルボン酸のアニオン残基との塩を含むホスホニウム塩に関しては、一般式(2-3)で表される脂環族ポリカルボン酸は実質上単品で工業上入手されることが多いので、通常は、1種類の一般式(2-3)で表される脂環族ポリカルボン酸を用いて得られる塩を使用するのが、工業的な入手容易性の観点からは、有利である。従って、一般式(2-3)で表される脂環族ポリカルボン酸を原料とする場合、典型的には、1:1塩である。
一般式(2-2)及び一般式(2-3)の脂環族ポリカルボン酸に関しては、次のものが好ましいものとして例示できる。
一般式(2-2)において、R10がメチレン基であり、R11~R14は全てが水素原子である脂環族ポリカルボン酸、R10がメチレン基であり、R11~R14の内いずれか1つがメチル基で残り3つが水素原子である脂環族ポリカルボン酸、又はこれらの混合物であるのが好ましい。
一般式(2-3)において、R15~R18がすべて水素原子である脂環族ポリカルボン酸、又は、R15~R18の内いずれか1つがメチル基で残り3つが水素原子である脂環族ポリカルボン酸、R15~R18のうちの2つが(特に、R16及びR17が)カルボキシル基で残り2つが水素原子である脂環族ポリカルボン酸が好ましい。
特に、一般式(2-3)において、R15~R18がすべて水素原子である脂環族ポリカルボン酸のアニオン残基であるか、又は、RR15~R18のうちの2つが(特に、R16及びR17が)カルボキシル基で残り2つが水素原子である脂環族ポリカルボン酸がより好ましい。
なお、一般式(2-2)及び(2-3)で表される脂環族ポリカルボン酸においては、隣接する炭素原子にそれぞれ結合した二つのカルボキシル基がシス配置である異性体と、該二つのカルボキシル基がトランス配置である異性体が存在する。上記シス配置は、該二つのカルボキシル基が結合する二つの炭素原子の間の一重結合に関して、該二つのカルボキシル基が同じ側に存在する場合を指す。また、トランス配置は、該二つのカルボキシル基が結合する二つの炭素原子の間の一重結合に関して、該二つのカルボキシル基のうちの一方が、他方とは異なる側に存在している場合を指す。
本発明においては、アニオン残基は、シス配置の脂環族ポリカルボン酸由来のもの及びトランス配置の脂環族ポリカルボン酸由来のものの何れであってもよく、また、両者の混合物であってもよい。原料とする該脂環族ポリカルボン酸がトランス-シス混合物であって、且つ隣接する炭素原子に結合した二つのカルボキシル基が1組である場合、シス配置の脂環族ポリカルボン酸由来のアニオン残基が、80%以上(GC(ガスクロマトグラフィー)分析による面積基準)であるのが好ましい。基本的には、原料脂環族ポリカルボン酸の立体配置は、ホスホニウム塩の形成反応においても保存され、原料脂環族ポリカルボン酸のシス体含有量が、生成するホスホニウムと脂環族ポリカルボン酸アニオン残基との塩のシス体含有量とほぼ同一となるものと考えられる。
前記芳香族ポリカルボン酸(c-3)としては、特に限定されるものではないが、例えば、下記一般式(2-4)
Figure 0007415550000009
〔式(2-4)中、R19~R22は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、水酸基、アミノ基又はアルコキシ基である。〕
で表される芳香族ポリカルボン酸であることが好ましい。
一般式(2-4)で表される化合物としてはフタル酸、4-メチルフタル酸、4-ヒドロキシフタル酸、4-アミノフタル酸、4-メトキシフタル酸などが挙げられる。
ホスホニウムカチオンとフタル酸類のアニオン残基との塩は公知であるか、または、公知の方法により容易に製造できる。
例えば、テトラ置換ホスホニウムハライドとフタル酸類のアルカリ金属塩の溶液を、溶媒中(溶媒は、水、メタノール等)で反応させることにより塩形成する方法などが挙げられる。この場合、テトラ置換ホスホニウムハライドとフタル酸類のアルカリ金属塩をそれぞれ単独もしくは2種類以上を使用して上記塩を形成させてもよい。2種類以上を混合する場合は、2種類以上のテトラ置換ホスホニウムハライドおよびフタル酸類のアルカリ金属塩同士を先に混合した後に、ホスホニウムフタル酸塩類を形成させてもよいし、2種類以上のホスホニウムフタル酸塩類を混合してもよい。上記の方法により得られる塩は、通常は、ホスホニウムカチオン1モルとフタル酸類のアニオン残基1モルとの1:1塩が主成分であり、一般式で示される。
Figure 0007415550000010
前記式において、アニオン部は、一般式(2-4)で表されるフタル酸類のアニオン残基(1価のアニオン残基)を示し、このとき、カルボキシル基およびカルボキシルアニオンは、実際には等価である。
前記式の化合物が組成物中で均一化し難い場合などは、均一化を容易にすることなどを目的として、当該化合物をあらかじめ活性エステル(B)と混合、あるいは反応させて得たマスターバッチとして用いてもよい。
前記式で表される化合物としては、テトラフェニルホスホニウムフタル酸塩、テトラフェニルホスホニウム4-メチルフタル酸塩、テトラフェニルホスホニウム4-ヒドロキシフタル酸塩、テトラフェニルホスホニウム4-アミノフタル酸塩、テトラフェニルホスホニウム4-メトキシフタル酸塩、(4-メチルフェニル)トリフェニルホスホニウムフタル酸塩、(4-メチルフェニル)トリフェニルホスホニウム4-メチルフタル酸塩、(4-メチルフェニル)トリフェニルホスホニウム4-ヒドロキシフタル酸塩、(4-メチルフェニル)トリフェニルホスホニウム4-アミノフタル酸塩、(4-メチルフェニル)トリフェニルホスホニウム4-メトキシフタル酸塩、等が挙げられる。
ここで、前記4級ホスホニウム塩のカルボン酸塩(C)の配合割合は、エポキシ樹脂(A)及び活性エステル(B)の合計質量100質量部あたり0.5~10質量部となる割合であることが本発明の効果が顕著に現れる点から好ましい。なかでも0.5~4.0質量部の範囲である場合には、より硬化性と耐湿信頼性のバランスに優れる。
本発明の硬化性樹脂組成物では、エポキシ樹脂用硬化剤として前記活性エステル(B)の他、本発明の効果を損なわない範囲でアミン系化合物、アミド系化合物、酸無水物系化合物、フェノ-ル系化合物など、その他のエポキシ樹脂用硬化剤(B’)を併用してもよい。この場合、硬化剤(B’)は、前記活性エステル(B)の一部を硬化剤(B’)に置き換えて使用することができる。即ち、硬化剤(B’)を併用する場合、該硬化剤(B’)中の活性水素と、活性エステル(B)中のエステル結合との合計が、エポキシ樹脂(A)中のエポキシ基1モルに対して、0.7~1.2となる割合であることが好ましい。また、硬化剤(B’)は、活性エステル(B)との合計質量に対して、50質量%以下となる割合で使用することができる。
ここで使用し得る、アミン系化合物は、ジアミノジフェニルメタン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロンジアミン、イミダゾ-ル、BF-アミン錯体、グアニジン誘導体等が挙げられる。 アミド系化合物は、ジシアンジアミド、リノレン酸の2量体とエチレンジアミンとより合成されるポリアミド樹脂等が挙げられる。
酸無水物系化合物は、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。
フェノール系化合物は、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール付加型樹脂、フェノールアラルキル樹脂、α-ナフトールアラルキル樹脂、β-ナフトールアラルキル樹脂、ビフェニルアラルキル樹脂、トリメチロールメタン樹脂、テトラフェニロールエタン樹脂、ナフトールノボラック樹脂、ナフトール-フェノール共縮ノボラック樹脂、ナフトール-クレゾール共縮ノボラック樹脂、アミノトリアジン変性フェノール樹脂等が挙げられる。また、前記アミノトリアジン変性フェノール樹脂は、具体的には、メラミンやベンゾグアナミン等のアミノ基含有トリアジン化合物と、フェノール、クレゾール等のフェノール類と、ホルムアルデヒドとの共重合体が挙げられる。
これらの中でも、特に、硬化物の線膨張係数がより低くなり、熱的衝撃及び物理的衝撃に強く靱性に優れる点から多価フェノール系化合物が好ましく、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、α-ナフトールアラルキル樹脂、β-ナフトールアラルキル樹脂、ビフェニルアラルキル樹脂、アミノトリアジン変性フェノール樹脂が好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、上記した各成分に加え、更に、硬化促進剤を併用してもよい。
ここで使用し得る硬化促進剤は、イミダゾール類、三級アミン類、三級ホスフィン類等が挙げられる。
ここでイミダゾール類としては、具体的には2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-メチルイミダゾール、2-エチルイミダゾール、2,4-ジメチルイミダゾール、2-ウンデシルイミダゾール、2-ヘプタデシルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-メチルイミダゾール、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール、2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、1-ビニル-2-メチルイミダゾール、1-プロピル-2-メチルイミダゾール、2-イソプロピルイミダゾール、1-シアノメチル-2-メチル-イミダゾール、1-シアノエチル-2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール等の他、マスク化イミダゾール類が挙げられる。
三級アミン類としては、具体的にはトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、テトラメチルブタンジアミン、テトラメチルペンタンジアミン、テトラメチルヘキサジアミン、トリエチレンジアミン、N,N-ジメチルベンジルアミン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジメチルトルイジン、N,N-ジメチルアニシジン、ピリジン、ピコリン、キノリン、N,N’-ジメチルアミノピリジン、N-メチルピペリジン、N,N′-ジメチルピペラジン、1,8-ジアザビシクロ-[5,4,0]-7-ウンデセン(DBU)等が挙げられる。
三級ホスフィン類として具体的には、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリプロピルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジメチルフェニルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物において、前記エポキシ樹脂(A)と活性エステル(B)との配合量は、硬化性に優れる観点より、エポキシ基の合計1当量に対して、活性エステル(B)を含む硬化剤中の活性基の合計が0.8~1.2当量となる割合であることが好ましい。
また、前記硬化性樹脂組成物は、その他の熱硬化性樹脂を併用しても良い。
その他の熱硬化性樹脂としては、例えば、シアネートエステル樹脂、ベンゾオキサジン構造を有する樹脂、マレイミド化合物、ビニルベンジル化合物、アクリル化合物、スチレンとマレイン酸無水物の共重合物などが挙げられる。前記した他の熱硬化性樹脂を併用する場合、その使用量は本発明の効果を阻害しなければ特に制限をうけないが、樹脂組成物100質量部中1~50質量部の範囲であることが好ましい。
前記シアネートエステル樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型シアネートエステル樹脂、ビスフェノールF型シアネートエステル樹脂、ビスフェノールE型シアネートエステル樹脂、ビスフェノールS型シアネートエステル樹脂、ビスフェノールスルフィド型シアネートエステル樹脂、フェニレンエーテル型シアネートエステル樹脂、ナフチレンエーテル型シアネートエステル樹脂、ビフェニル型シアネートエステル樹脂、テトラメチルビフェニル型シアネートエステル樹脂、ポリヒドロキシナフタレン型シアネートエステル樹脂、フェノールノボラック型シアネートエステル樹脂、クレゾールノボラック型シアネートエステル樹脂、トリフェニルメタン型シアネートエステル樹脂、テトラフェニルエタン型シアネートエステル樹脂、ジシクロペンタジエン-フェノール付加反応型シアネートエステル樹脂、フェノールアラルキル型シアネートエステル樹脂、ナフトールノボラック型シアネートエステル樹脂、ナフトールアラルキル型シアネートエステル樹脂、ナフトール-フェノール共縮ノボラック型シアネートエステル樹脂、ナフトール-クレゾール共縮ノボラック型シアネートエステル樹脂、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂型シアネートエステル樹脂、ビフェニル変性ノボラック型シアネートエステル樹脂、アントラセン型シアネートエステル樹脂等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。
これらのシアネートエステル樹脂の中でも、特に耐熱性に優れる硬化物が得られる点においては、ビスフェノールA型シアネートエステル樹脂、ビスフェノールF型シアネートエステル樹脂、ビスフェノールE型シアネートエステル樹脂、ポリヒドロキシナフタレン型シアネートエステル樹脂、ナフチレンエーテル型シアネートエステル樹脂、ノボラック型シアネートエステル樹脂を用いることが好ましく、誘電特性に優れる硬化物が得られる点においては、ジシクロペンタジエン-フェノール付加反応型シアネートエステル樹脂が好ましい。
ベンゾオキサジン構造を有する樹脂としては、特に制限はないが、例えば、ビスフェノールFとホルマリンとアニリンの反応生成物(F-a型ベンゾオキサジン樹脂)やジアミノジフェニルメタンとホルマリンとフェノールの反応生成物(P-d型ベンゾオキサジン樹脂)、ビスフェノールAとホルマリンとアニリンの反応生成物、ジヒドロキシジフェニルエーテルとホルマリンとアニリンの反応生成物、ジアミノジフェニルエーテルとホルマリンとフェノールの反応生成物、ジシクロペンタジエン-フェノール付加型樹脂とホルマリンとアニリンの反応生成物、フェノールフタレインとホルマリンとアニリンの反応生成物、ジフェニルスルフィドとホルマリンとアニリンの反応生成物などが挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。
前記マレイミド化合物としては、例えば、下記構造式(i)~(iii)の何れかで表される各種の化合物等が挙げられる。
Figure 0007415550000011
(式中Rはm価の有機基であり、α及びβはそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基の何れかであり、sは1以上の整数である。)
Figure 0007415550000012
(式中Rは水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基の何れかであり、sは1~3の整数、tは繰り返し単位の平均で0~10である。)
Figure 0007415550000013
(式中Rは水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基の何れかであり、sは1~3の整数、tは繰り返し単位の平均で0~10である。)これらはそれぞれ単独で用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。
また、本発明の樹脂組成物に高い難燃性が求められる用途に用いる場合には、実質的にハロゲン原子を含有しない非ハロゲン系難燃剤を配合してもよい。
前記非ハロゲン系難燃剤は、例えば、リン系難燃剤、窒素系難燃剤、シリコーン系難燃剤、無機系難燃剤、有機金属塩系難燃剤等が挙げられ、それらの使用に際しても何等制限されるものではなく、単独で使用しても、同一系の難燃剤を複数用いても良く、また、異なる系の難燃剤を組み合わせて用いることも可能である。
前記リン系難燃剤は、無機系、有機系のいずれも使用することができる。無機系化合物としては、例えば、赤リン、リン酸一アンモニウム、リン酸二アンモニウム、リン酸三アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム等のリン酸アンモニウム類、リン酸アミド等の無機系含窒素リン化合物が挙げられる。
また、前記赤リンは、加水分解等の防止を目的として表面処理が施されていることが好ましく、表面処理方法としては、例えば、(i)水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、水酸化チタン、酸化ビスマス、水酸化ビスマス、硝酸ビスマス又はこれらの混合物等の無機化合物で被覆処理する方法、(ii)水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、水酸化チタン等の無機化合物、及びフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂の混合物で被覆処理する方法、(iii)水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、水酸化チタン等の無機化合物の被膜の上にフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂で二重に被覆処理する方法等が挙げられる。
前記有機リン系化合物は、例えば、リン酸エステル化合物、ホスホン酸化合物、ホスフィン酸化合物、ホスフィンオキシド化合物、ホスホラン化合物、有機系含窒素リン化合物等の汎用有機リン系化合物の他、9,10-ジヒドロ-9-オキサ-10-ホスファフェナントレン-10-オキシド、10-(2,5―ジヒドロオキシフェニル)-10H-9-オキサ-10-ホスファフェナントレン-10-オキシド、10-(2,7-ジヒドロオキシナフチル)-10H-9-オキサ-10-ホスファフェナントレン-10-オキシド等の環状有機リン化合物及びそれをエポキシ樹脂やフェノール樹脂等の化合物と反応させた誘導体等が挙げられる。
これらリン系難燃剤の配合量としては、リン系難燃剤の種類、樹脂組成物の他の成分、所望の難燃性の程度によって適宜選択されるものであるが、例えば、非ハロゲン系難燃剤及びその他の充填材や添加剤等全てを配合した樹脂組成物100質量部中、赤リンを非ハロゲン系難燃剤として使用する場合には0.1質量部~2.0質量部の範囲で配合することが好ましく、有機リン化合物を用いる場合には同様に0.1質量部~10.0質量部の範囲で配合することが好ましく、0.5質量部~6.0質量部の範囲で配合することがより好ましい。
また前記リン系難燃剤を使用する場合、該リン系難燃剤にハイドロタルサイト、水酸化マグネシウム、ホウ素化合物、酸化ジルコニウム、黒色染料、炭酸カルシウム、ゼオライト、モリブデン酸亜鉛、活性炭等を併用してもよい。
前記窒素系難燃剤は、例えば、トリアジン化合物、シアヌル酸化合物、イソシアヌル酸化合物、フェノチアジン等が挙げられ、トリアジン化合物、シアヌル酸化合物、イソシアヌル酸化合物が好ましい。
前記トリアジン化合物は、例えば、メラミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、メロン、メラム、サクシノグアナミン、エチレンジメラミン、ポリリン酸メラミン、トリグアナミン等の他、例えば、(1)硫酸グアニルメラミン、硫酸メレム、硫酸メラムなどの硫酸アミノトリアジン化合物、(2)フェノール、クレゾール、キシレノール、ブチルフェノール、ノニルフェノール等のフェノール類と、メラミン、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、ホルムグアナミン等のメラミン類及びホルムアルデヒドとの共縮合物、(3)前記(2)の共縮合物とフェノールホルムアルデヒド縮合物等のフェノール樹脂類との混合物、(4)前記(2)、(3)を更に桐油、異性化アマニ油等で変性したもの等が挙げられる。
前記シアヌル酸化合物は、例えば、シアヌル酸、シアヌル酸メラミン等を挙げることができる。
前記窒素系難燃剤の配合量としては、窒素系難燃剤の種類、樹脂組成物の他の成分、所望の難燃性の程度によって適宜選択されるものであるが、例えば、非ハロゲン系難燃剤及びその他の充填材や添加剤等全てを配合した樹脂組成物100質量部中、0.05~10質量部の範囲で配合することが好ましく、0.1質量部~5質量部の範囲で配合することがより好ましい。
また前記窒素系難燃剤を使用する際、金属水酸化物、モリブデン化合物等を併用してもよい。
前記シリコーン系難燃剤は、ケイ素原子を含有する有機化合物であれば特に制限がなく使用でき、例えば、シリコーンオイル、シリコーンゴム、シリコーン樹脂等が挙げられる。前記シリコーン系難燃剤の配合量としては、シリコーン系難燃剤の種類、樹脂組成物の他の成分、所望の難燃性の程度によって適宜選択されるものであるが、例えば、非ハロゲン系難燃剤及びその他の充填材や添加剤等全てを配合した樹脂組成物100質量部中、0.05~20質量部の範囲で配合することが好ましい。また前記シリコーン系難燃剤を使用する際、モリブデン化合物、アルミナ等を併用してもよい。
前記無機系難燃剤は、例えば、金属水酸化物、金属酸化物、金属炭酸塩化合物、金属粉、ホウ素化合物、低融点ガラス等が挙げられる。
前記金属水酸化物は、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ドロマイト、ハイドロタルサイト、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化ジルコニウム等を挙げることができる。
前記金属酸化物は、例えば、モリブデン酸亜鉛、三酸化モリブデン、スズ酸亜鉛、酸化スズ、酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化チタン、酸化マンガン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化モリブデン、酸化コバルト、酸化ビスマス、酸化クロム、酸化ニッケル、酸化銅、酸化タングステン等を挙げることができる。
前記金属炭酸塩化合物は、例えば、炭酸亜鉛、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸アルミニウム、炭酸鉄、炭酸コバルト、炭酸チタン等を挙げることができる。
前記金属粉は、例えば、アルミニウム、鉄、チタン、マンガン、亜鉛、モリブデン、コバルト、ビスマス、クロム、ニッケル、銅、タングステン、スズ等を挙げることができる。
前記ホウ素化合物は、例えば、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸、ホウ砂等を挙げることができる。
前記低融点ガラスは、例えば、シープリー(ボクスイ・ブラウン社)、水和ガラスSiO2-MgO-H2O、PbO-B2O3系、ZnO-P2O5-MgO系、P2O5-B2O3-PbO-MgO系、P-Sn-O-F系、PbO-V2O5-TeO2系、Al2O3-H2O系、ホウ珪酸鉛系等のガラス状化合物を挙げることができる。
前記無機系難燃剤の配合量としては、無機系難燃剤の種類、樹脂組成物の他の成分、所望の難燃性の程度によって適宜選択されるものであるが、例えば、非ハロゲン系難燃剤及びその他の充填材や添加剤等全てを配合した樹脂組成物100質量部中、0.05質量部~20質量部の範囲で配合することが好ましく、0.5質量部~15質量部の範囲で配合することがより好ましい。
前記有機金属塩系難燃剤は、例えば、フェロセン、アセチルアセトナート金属錯体、有機金属カルボニル化合物、有機コバルト塩化合物、有機スルホン酸金属塩、金属原子と芳香族化合物又は複素環化合物がイオン結合又は配位結合した化合物等が挙げられる。
前記有機金属塩系難燃剤の配合量としては、有機金属塩系難燃剤の種類、樹脂組成物の他の成分、所望の難燃性の程度によって適宜選択されるものであるが、例えば、非ハロゲン系難燃剤及びその他の充填材や添加剤等全てを配合した樹脂組成物100質量部中、0.005質量部~10質量部の範囲で配合することが好ましい。
本発明の樹脂組成物は、必要に応じて無機充填材を配合することができる。前記無機充填材は、例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、窒化珪素、水酸化アルミ等が挙げられる。前記無機充填材の配合量を特に大きくする場合は溶融シリカを用いることが好ましい。前記溶融シリカは破砕状、球状のいずれでも使用可能であるが、溶融シリカの配合量を高め且つ成形材料の溶融粘度の上昇を抑制するためには、球状のものを主に用いる方が好ましい。更に球状シリカの配合量を高めるためには、球状シリカの粒度分布を適当に調整することが好ましい。その充填率は難燃性を考慮して、高い方が好ましく、樹脂組成物の全質量に対して20質量%以上が特に好ましい。また導電ペーストなどの用途に使用する場合は、銀粉や銅粉等の導電性充填剤を用いることができる。
本発明の樹脂組成物は、この他、必要に応じて、シランカップリング剤、離型剤、顔料、乳化剤等の種々の配合剤を添加することができる。
<硬化性樹脂組成物の用途>
本発明の硬化性樹脂組成物は、半導体封止材料、半導体装置、プリプレグ、プリント回路基板、ビルドアップ基板、ビルドアップフィルム、繊維強化複合材料、繊維強化樹脂成形品、導電ペースト等に適用することができる。
1.半導体封止材料
本発明の硬化性樹脂組成物から半導体封止材料を得る方法としては、前記硬化性樹脂組成物を必要に応じて押出機、ニ-ダ、ロ-ル等を用いて均一になるまで充分に溶融混合する方法が挙げられる。その際、無機充填剤としては、通常、溶融シリカが用いられるが、パワートランジスタ、パワーIC用高熱伝導半導体封止材として用いる場合は、溶融シリカよりも熱伝導率の高い結晶シリカ,アルミナ,窒化ケイ素などの高充填化、または溶融シリカ、結晶性シリカ、アルミナ、窒化ケイ素などを用いるとよい。その充填率は硬化性樹脂組成物100質量部当たり、無機充填剤を30質量%~95質量%の範囲で用いることが好ましく、中でも、難燃性や耐湿性や耐半田クラック性の向上、線膨張係数の低下を図るためには、70質量部以上がより好ましく、80質量部以上であることがさらに好ましい。
2.半導体装置
本発明の硬化性樹脂組成物から半導体装置を得る方法としては、前記半導体封止材料を注型、或いはトランスファー成形機、射出成形機などを用いて成形し、さらに50~200℃で2~10時間の間、加熱する方法が挙げられる。
3.プリプレグ
本発明の硬化性樹脂組成物からプリプレグを得る方法としては、有機溶剤を配合してワニス化した硬化性樹脂組成物を、補強基材(紙、ガラス布、ガラス不織布、アラミド紙、アラミド布、ガラスマット、ガラスロービング布など)に含浸したのち、用いた溶剤種に応じた加熱温度、好ましくは50~170℃で加熱することによって、得る方法が挙げられる。この時用いる樹脂組成物と補強基材の質量割合としては、特に限定されないが、通常、プリプレグ中の樹脂分が20質量%~60質量%となるように調製することが好ましい。
ここで用いる有機溶剤としては、メチルエチルケトン、アセトン、ジメチルホルムアミド、メチルイソブチルケトン、メトキシプロパノール、シクロヘキサノン、メチルセロソルブ、エチルジグリコールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等が挙げられ、その選択や適正な使用量は用途によって適宜選択し得るが、例えば、下記のようにプリプレグからプリント回路基板をさらに製造する場合には、メチルエチルケトン、アセトン、ジメチルホルムアミド等の沸点が160℃以下の極性溶剤を用いることが好ましく、また、不揮発分が40質量%~80質量%となる割合で用いることが好ましい。
4.プリント回路基板
本発明の硬化性樹脂組成物からプリント回路基板を得る方法としては、前記プリプレグを、常法により積層し、適宜銅箔を重ねて、1~10MPaの加圧下に170~300℃で10分~3時間、加熱圧着させる方法が挙げられる。
5.ビルドアップ基板
本発明の硬化性樹脂組成物からビルドアップ基板を得る方法としては、工程1~3を経由する方法が挙げられる。工程1では、まず、ゴム、フィラーなどを適宜配合した前記硬化性樹脂組成物を、回路を形成した回路基板にスプレーコーティング法、カーテンコーティング法等を用いて塗布した後、硬化させる。工程2では、必要に応じて、硬化性樹脂組成物が塗布された回路基板に所定のスルーホール部等の穴あけを行った後、粗化剤により処理し、その表面を湯洗することによって、前記基板に凹凸を形成させ、銅などの金属をめっき処理する。工程3では、工程1~2の操作を所望に応じて順次繰り返し、樹脂絶縁層及び所定の回路パターンの導体層を交互にビルドアップしてビルドアップ基板を成形する。なお、前記工程において、スルーホール部の穴あけは、最外層の樹脂絶縁層の形成後に行うとよい。また、本発明のビルドアップ基板は、銅箔上で当該樹脂組成物を半硬化させた樹脂付き銅箔を、回路を形成した配線基板上に、170~300℃で加熱圧着することで、粗化面を形成、メッキ処理の工程を省き、ビルドアップ基板を作製することも可能である。
6.ビルドアップフィルム
本発明の硬化性樹脂組成物からビルドアップフィルムを得る方法としては、例えば、支持フィルム上に硬化性樹脂組成物を塗布したのち、乾燥させて、支持フィルムの上に樹脂組成物層を形成する方法が挙げられる。本発明の硬化性樹脂組成物をビルドアップフィルムに用いる場合、該フィルムは、真空ラミネート法におけるラミネートの温度条件(通常70℃~140℃)で軟化し、回路基板のラミネートと同時に、回路基板に存在するビアホール或いはスルーホール内の樹脂充填が可能な流動性(樹脂流れ)を示すことが肝要であり、このような特性を発現するよう前記各成分を配合することが好ましい。
ここで、回路基板のスルーホールの直径は通常0.1~0.5mm、深さは通常0.1~1.2mmであり、通常この範囲で樹脂充填を可能とするのが好ましい。なお回路基板の両面をラミネートする場合はスルーホールの1/2程度充填されることが望ましい。
前記したビルドアップフィルムを製造する具体的な方法としては、有機溶剤を配合してワニス化した樹脂組成物を調製した後、支持フィルム(Y)の表面に、前記組成物を塗布し、更に加熱、あるいは熱風吹きつけ等により有機溶剤を乾燥して硬化性樹脂組成物の層(X)を形成する方法が挙げられる。
ここで用いる有機溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、カルビトールアセテート等の酢酸エステル類、セロソルブ、ブチルカルビトール等のカルビトール類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等を用いることが好ましく、また、不揮発分30質量%~60質量%となる割合で使用することが好ましい。
なお、形成される前記樹脂組成物の層(X)の厚さは、通常、導体層の厚さ以上とする必要がある。回路基板が有する導体層の厚さは通常5~70μmの範囲であるので、樹脂組成物層の厚さは10~100μmの厚みを有するのが好ましい。なお、本発明における前記樹脂組成物の層(X)は、後述する保護フィルムで保護されていてもよい。保護フィルムで保護することにより、樹脂組成物層表面へのゴミ等の付着やキズを防止することができる。
前記した支持フィルム及び保護フィルムは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(以下「PET」と略称することがある。)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、更には離型紙や銅箔、アルミニウム箔等の金属箔などを挙げることができる。なお、支持フィルム及び保護フィルムはマッド処理、コロナ処理の他、離型処理を施してあってもよい。支持フィルムの厚さは特に限定されないが、通常10~150μmであり、好ましくは25~50μmの範囲で用いられる。また保護フィルムの厚さは1~40μmとするのが好ましい。
前記した支持フィルム(Y)は、回路基板にラミネートした後に、或いは加熱硬化することにより絶縁層を形成した後に、剥離される。ビルドアップフィルムを構成する樹脂組成物層が加熱硬化した後に支持フィルム(Y)を剥離すれば、硬化工程でのゴミ等の付着を防ぐことができる。硬化後に剥離する場合、通常、支持フィルムには予め離型処理が施される。
なお、前記のようにして得られたビルドアップフィルムから多層プリント回路基板を製造することができる。例えば、前記樹脂組成物の層(X)が保護フィルムで保護されている場合はこれらを剥離した後、前記樹脂組成物の層(X)を回路基板に直接接するように回路基板の片面又は両面に、例えば真空ラミネート法によりラミネートする。ラミネートの方法はバッチ式であってもロールでの連続式であってもよい。また必要により、ラミネートを行う前にビルドアップフィルム及び回路基板を必要により加熱(プレヒート)しておいてもよい。ラミネートの条件は、圧着温度(ラミネート温度)を70~140℃とすることが好ましく、圧着圧力を1~11kgf/cm2(9.8×104~107.9×104N/m2)とすることが好ましく、空気圧を20mmHg(26.7hPa)以下の減圧下でラミネートすることが好ましい。
7.繊維強化複合材料
本発明の硬化性樹脂組成物から繊維強化複合材料(樹脂が強化繊維に含浸したシート状の中間材料)を得る方法としては、硬化性樹脂組成物を構成する各成分を均一に混合してワニスを調整し、次いでこれを強化繊維からなる強化基材に含浸した後、重合反応させることにより製造する方法が挙げられる。
かかる重合反応を行う際の硬化温度は、具体的には、50~250℃の温度範囲であることが好ましく、特に、50~100℃で硬化させ、タックフリー状の硬化物にした後、更に、120~200℃の温度条件で処理することが好ましい。
ここで、強化繊維は、有撚糸、解撚糸、又は無撚糸などいずれでも良いが、解撚糸や無撚糸が、繊維強化プラスチック製部材の成形性と機械強度を両立することから、好ましい。さらに、強化繊維の形態は、繊維方向が一方向に引き揃えたものや、織物が使用できる。織物では、平織り、朱子織りなどから、使用する部位や用途に応じて自由に選択することができる。具体的には、機械強度や耐久性に優れることから、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維などが挙げられ、これらの2種以上を併用することもできる。これらの中でもとりわけ成形品の強度が良好なものとなる点から炭素繊維が好ましく、かかる、炭素繊維は、ポリアクリロニトリル系、ピッチ系、レーヨン系などの各種のものが使用できる。中でも、容易に高強度の炭素繊維が得られるポリアクリロニトリル系のものが好ましい。ここで、ワニスを強化繊維からなる強化基材に含浸して繊維強化複合材料とする際の強化繊維の使用量は、該繊維強化複合材料中の強化繊維の体積含有率が40%~85%の範囲となる量であることが好ましい。
8.繊維強化樹脂成形品
本発明の硬化性樹脂組成物から繊維強化成形品(樹脂が強化繊維に含浸したシート状部材が硬化した成形品)を得る方法としては、型に繊維骨材を敷き、前記ワニスを多重積層してゆくハンドレイアップ法やスプレーアップ法、オス型・メス型のいずれかを使用し、強化繊維からなる基材にワニスを含浸させながら積み重ねて成形、圧力を成形物に作用させることのできるフレキシブルな型をかぶせ、気密シールしたものを真空(減圧)成型する真空バッグ法、あらかじめ強化繊維を含有するワニスをシート状にしたものを金型で圧縮成型するSMCプレス法、繊維を敷き詰めた合わせ型に前記ワニスを注入するRTM法などにより、強化繊維に前記ワニスを含浸させたプリプレグを製造し、これを大型のオートクレーブで焼き固める方法などが挙げられる。なお、前記で得られた繊維強化樹脂成形品は、強化繊維と硬化性樹脂組成物の硬化物とを有する成形品であり、具体的には、繊維強化成形品中の強化繊維の量は、40質量%~70質量%の範囲であることが好ましく、強度の点から50質量%~70質量%の範囲であることが特に好ましい。
9.導電ペースト
本発明の硬化性樹脂組成物から導電ペーストを得る方法としては、例えば、微細導電性粒子を該硬化性樹脂組成物中に分散させる方法が挙げられる。前記導電ペーストは、用いる微細導電性粒子の種類によって、回路接続用ペースト樹脂組成物や異方性導電接着剤とすることができる。
次に本発明を実施例、比較例により具体的に説明するが、以下において「部」及び「%」は特に断わりのない限り質量基準である。
実施例1~2、比較例1~4
表1に示す割合で各成分を配合し、硬化性樹脂組成物を得た。得られた硬化性樹脂組成物について、ゲルタイムを測定した。また、プレス機を用いて硬化性樹脂組成物を所定の型枠へ流し込み、175℃の温度で10分間成型した。型枠から成型物を取り出し、175℃の温度で5時間硬化させた。得られた硬化物について、下記要領で、誘電率・誘電正接、ガラス転移温度、耐湿信頼性評価を実施した。結果を表2に示す。
なお、硬化性樹脂組成物の調整に用いた原料は以下の通り。
・エポキシ樹脂:クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(DIC株式会社製、「EPICLON N-655-EXP-S」エポキシ当量:202g/eq.)
・活性エステル:DIC株式会社製「EPICLON EXB-8」、エステル当量:209g/eq.
・フェノール樹脂:フェノールノボラック樹脂(DIC株式会社製、「PHENOLITE TD-2131」、水酸基当量:104g/eq.)
・TBP-3S:北興化学工業株式会社製「テトラ(n-ブチル)ホスホニウム-水素-ヘキサヒドロフタル酸塩」
・TPP-フタル酸:北興化学工業株式会社製「テトラフェニルホスホニウム-水素-フタル酸塩」
・TPP:北興化学工業株式会社製「トリフェニルホスフィン」
・2E4MZ:四国化成工業株式会社製「2-エチル-4-メチルイミダゾール」
・DMAP:広栄化学工業株式会社製「N,N-ジメチル-4-アミノピリジン」
ゲルタイムの測定
表1に示す割合で各成分を配合し、硬化性樹脂組成物とした直後に、175℃に熱したホットプレート上に硬化性組成物0.15gを載せ、スパチュラで撹拌しながらゲル状になるまでの時間を測定した。同操作を三回繰り返し、その平均値で評価した。
誘電率・誘電正接の測定
硬化後の成形物を1mm×54mm×1.6mmのサイズに切り出し、これを試験片とした。加熱真空乾燥後、23℃、湿度50%の室内に24時間保管した試験片について、JIS-C-6481に準拠し、アジレント・テクノロジー株式会社製インピーダンス・マテリアル・アナライザ「HP4291B」を用い、1GHzでの誘電率および誘電正接を測定した。
ガラス転移温度の測定
先で得た硬化物を幅5mm、長さ54mmのサイズに切り出し、これを試験片として、粘弾性測定装置(レオメトリック社製「固体粘弾性測定装置RSAII」)を用い、レクタンギュラーテンション法、周波数1Hz、昇温速度3℃/分の測定条件で、弾性率変化が最大となる(tanδ変化率が最も大きい)温度をガラス転移温度として評価した。
耐湿信頼性
PCT容器に硬化物とイオン交換水を入れ、160℃で20hrs処理をした。処理水を電位差滴定で測定することで抽出塩素イオンを算出した(樹脂硬化物:5g、イオン交換水:50g)。
◎:5ppm未満
〇:5ppm以上、10ppm未満
×:10ppm以上
Figure 0007415550000014
Figure 0007415550000015

Claims (11)

  1. エポキシ樹脂(A)、活性エステル(B)、及び4級ホスホニウム塩のカルボン酸塩(C)を必須成分とすることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  2. 前記活性エステル(B)が、多価フェノール又はフェノール樹脂のフェノール性水酸基をアルキルエステル化又はアリールエステル化した構造を有するものである請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 前記4級ホスホニウム塩のカルボン酸塩(C)が、下記一般式(1)
    Figure 0007415550000016
    〔式(1)中、R~Rは、それぞれ独立に、炭素原子数1~16の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、または芳香環状に置換基を有していてもよいフェニル基である。〕
    で表されるホスホニウムカチオンと、
    脂肪族ポリカルボン酸(c-1)、脂環式ポリカルボン酸(c-2)、または芳香族ポリカルボン酸(c-3)のアニオン残基との塩を含むものである請求項1又は2記載の硬化性樹脂組成物。
  4. 前記脂肪族ポリカルボン酸(c-1)が下記一般式(2-1)
    Figure 0007415550000017
    〔式(2-1)中、R~Rは、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基又はカルボキシアルキル基である〕
    で表される脂肪族ポリカルボン酸である請求項記載の硬化性樹脂組成物。
  5. 前記脂環式ポリカルボン酸(c-2)が、下記一般式(2-2)、(2-3)
    Figure 0007415550000018

    〔式(2-2)、(2-3)中、R10は、メチレン基又はエチレン基を示し、R11~R18は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1~4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、又はカルボキシ基である。〕
    で表される脂環式ポリカルボン酸である請求項記載の硬化性樹脂組成物。
  6. 前記芳香族ポリカルボン酸(c-3)が、下記一般式(2-4)
    Figure 0007415550000019
    〔式(2-4)中、R19~R22は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、水酸基、アミノ基又はアルコキシ基である。〕
    で表される芳香族ポリカルボン酸である請求項記載の硬化性樹脂組成物。
  7. 前記4級ホスホニウム塩のカルボン酸塩(C)の使用割合が、前記エポキシ樹脂(A)100質量部に対して0.5~10質量部の範囲である請求項1~6の何れか1項記載の硬化性樹脂組成物。
  8. 請求項1~7の何れか1項記載の硬化性組成物の硬化物。
  9. 請求項1~7の何れか1項記載の硬化性組成物を用いてなるプリント配線基板。
  10. 請求項1~7の何れか1項記載の硬化性組成物を用いてなる半導体封止材料。
  11. 請求項1~7の何れか1項記載の硬化性組成物を用いてなるビルドアップフィルム。
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