JP7415154B2 - 窒化処理鋼部品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、窒化処理鋼部品およびその製造方法に関する。
鋼材の窒化処理及び軟窒化処理は、A点以下のフェライト域で行われ、処理中に相変態がないため、熱処理によるひずみを小さくすることができる。そのため、窒化処理及び軟窒化処理は、高い寸法精度を有する部品や大型の部品に用いられることが多く、例えば自動車のトランスミッション部品に用いられる歯車や、エンジンに用いられるクランク軸に適用されている。
窒化処理は、鋼材表面に窒素を侵入させる処理方法である。窒化処理に用いる媒体には、ガス、塩浴、プラズマなどがある。自動車のトランスミッション部品には、主に、生産性に優れるガス窒化処理が適用されている。ガス窒化処理によって、鋼材表面には、厚さが10μm以上の化合物層(FeN等の窒化物が析出した層)が形成され、さらに、化合物層の下側の鋼材表層には窒素拡散層である硬化層が形成される。化合物層は主にFe2~3N(ε)とFe4N(γ’)で構成され、化合物層の硬さは非窒化層である母層と比較して極めて高い。そのため、化合物層は、使用の初期において、鋼部品の耐摩耗性及び耐摩耗性を向上させる。
化合物層の相構造は、窒化の処理温度と、次式で求められる窒化ポテンシャルKとにより制御できることが知られている。
=(NH3分圧)/[(H2分圧)3/2
図1、図2、図3に、Thermo-Calc2016b(熱力学データベース:TCFE ver.8.1)により計算した、Fe-0.01質量%C-N三元系、Fe-0.2質量%C-N、およびFe-0.8質量%C-N三元系のLehrer線図を示す。これらの図から、高温、高窒化ポテンシャル、および高C(炭素)濃度ではε相が安定相、低温および低窒化ポテンシャルではγ’相が安定相であることがわかる。近年、窒化処理雰囲気を制御し化合物層中のγ’相比率を高めることで、歯車の疲労強度を改善できることが判ってきている。
しかしながら、γ’相の成長速度はε相の成長速度に比べ小さいことから、γ’相を厚く形成させるには処理に時間を要する。そこで、窒化の工程を前半と後半に分け、各工程のNH流量もしくは窒化ポテンシャルK(以下、窒化ポテンシャルをKだけで示す場合がある。)を制御することにより、短時間で厚いγ’相を形成させる手法が用いられている。具体的には、窒化の前半ではNH流量を大きくするか、もしくはKを高くして成長速度の速いε相主体の化合物層を厚く形成させ、窒化の後半ではNH流量を小さくするか、もしくはKを低くしてε相をγ’相へ変態させることにより、厚いγ’相を形成させる手法がある。
例えば、特許文献1には、窒化処理前半、および後半のKを規定することで、安定的に化合物層中のγ’相比率を高める窒化処理方法が開示されている。
例えば、特許文献2には、窒化後、化合物層が成長しない非窒化性ガス雰囲気中に一定時間通過させることで、化合物層中のγ’相比率を高める窒化処理方法が開示されている。
国際公開第2015/046593号 国際公開第2016/159235号
窒化処理鋼部品の面疲労強度や曲げ強度を確保するには、化合物層厚さおよび化合物層中の組織の最適化が求められている。
特許文献1の窒化処理方法では、窒化処理工程の前半と後半の温度差が無いため、処理後半におけるε相からγ’相への変態の駆動力が小さく、γ’相面積比率が小さくなる可能性がある。
また、特許文献2の窒化処理方法では、非窒化性雰囲気中で一定時間通過させる工程中に化合物層中からα相が生成する可能性があり、結果としてγ’相の面積比率が小さくなる。
本発明は、窒化処理鋼部品において、化合物層が適正な厚さを有しつつ、γ’相面積比率が高く、α相面積比率が低い化合物層を有する鋼部品を得ることを課題とする。
本発明者らは、鋼材成分と窒化処理条件が、化合物層の厚さおよび構成相に及ぼす影響について種々調査し、以下を知見した。
(ア)
Lehrer線図におけるε相と(γ’+ε)相との境界は、母材のC量が高くなるほど低温、低K側にシフトする。そのため、窒化処理前半で化合物層を狙いの厚さに安定させるために、母材のC量および窒化温度に応じてKを設定する必要がある。
(イ)
一方、Lehrer線図における(γ’+ε)相とα相の境界は、母材のC量が変化してもシフトしない。そのため、窒化処理後半で化合物層のε相からγ’相へ変態させるためには、窒化温度に応じてKを設定すればよい。
(ウ)
窒化処理前半における温度と、窒化処理後半における温度差が大きい程、ε相からγ’相への変態の駆動力が増大する。
本発明は、上記知見を基に、さらに検討を重ねてなされたものであって、その要旨は以下の通りである。
[1]
NH、H及びNを含む雰囲気で鋼部品を窒化処理する窒化処理鋼部品の製造方法において、
予め成形した鋼部品を、窒化処理温度Tが520~650℃であり、窒化処理時間tが0.2~5.0時間であって、式(1)および式(2)によって求められる窒化ポテンシャルの平均値KNA_aveが、式(3)および式(4)を満たす条件下で窒化処理する工程Aと、
工程Aで窒化処理した鋼部品を、窒化処理温度Tが400~590℃であり、窒化処理時間tが0.2~5.0時間であって、式(1)および式(2)によって求められる窒化ポテンシャルの平均値KNB_aveが、式(5)および式(6)を満たす条件下で窒化処理する工程Bとを含み、
工程Aの窒化処理温度Tと工程Bの窒化処理温度Tが式(7)を満たし、窒化処理した鋼部品を得る、窒化処理鋼部品の製造方法。
NX=(NH分圧)/[(H分圧)3/2](atm-1/2) ・・・式(1)
Figure 0007415154000001
NA_aim=1250×EXP[-0.012×T]-0.35×C
・・・式(3)
0.9×KNA_aim≦KNA_ave≦1.1×KNA_aim ・・・式(4)
NB_aim=-0.760×10-7×T +0.141×10-3×T
-8.741×10-2×T+18.274 ・・・式(5)
0.9×KNB_aim≦KNB_ave≦1.1×KNB_aim ・・・式(6)
-T≧50 ・・・式(7)
ただし、式(1)、(2)における添字Xは工程Aの場合はA、工程Bの場合はBとする。式(2)におけるtX0は窒化ポテンシャルKNXの測定間隔(時間)を示し、添字iは測定回を示し、KNXiは窒化処理中のi回目の測定における窒化ポテンシャルKNXを示す。また、式(3)におけるCmは鋼に含有されるC(炭素)量(質量%)を示す。
[2]
前記窒化処理により鋼部品の表面に形成される化合物層の厚さが3μm以上20μm以下であり、前記化合物層の表面に垂直な断面において、γ’相の面積比率が60%以上であって、α相の面積比率が5%以下であり、残部がε相である、[1]に記載の窒化処理鋼部品の製造方法。
[3]
前記工程Aの窒化処理時間tと前記工程Bの窒化処理時間tの合計が0.5~5.0時間である、[1]または[2]に記載の窒化処理鋼部品の製造方法。
[4]
窒化処理における前記雰囲気が、NH3、H2及びN2を合計で99.5%(体積%)以上含有する雰囲気である、[1]~[3]のいずれか1項に記載の窒化処理鋼部品の製造方法。
[5]
部品表面の化合物層の厚さが3μm以上20μm以下であり、前記化合物層の表面に垂直な断面において、γ’相の面積比率が60%以上であって、α相の面積比率が5%以下であり、残部がε相である、窒化処理鋼部品。
本発明によれば、γ’相比率が高く、α相比率が低い化合物層の厚い窒化処理鋼部品を短時間で得ることができる。
図1は、Fe-0.01質量%C-N三元系における計算Lehrer線図を示す概要図である。 図2は、Fe-0.2質量%C-N三元系における計算Lehrer線図を示す概要図である。 図3は、Fe-0.8質量%C-N三元系における計算Lehrer線図を示す概要図である。 化合物層のSEM-EBSD解析結果の一例を示す図である。図4(a)は本発明の実施例の一例であり、図4(b)は比較例の一例を示す。
本発明の一実施形態に係る窒化処理鋼部品の製造方法について説明する。
以下、本発明の各要件について解説する。なお、特に断りのない限り、鋼の成分元素の含有量を表す「%」は「質量%」を意味するものとする。
[対象鋼材]
初めに、本実施形態の対象となる鋼材を準備する。当該鋼材は、質量%で93%以上のFeを含有し、さらに好ましくは95%以上のFeを含有する鋼であるとよい。質量%で93%以上のFeを含有していれば、化合物層中の組織に対する合金の影響はない。例えば、JIS G 4051:2016に規定される機械構造用炭素鋼鋼材、JIS G 4052:2016に規定される焼入れ性を保証した構造用鋼鋼材、JIS G 4053:2016に規定される機械構造用合金鋼鋼材であるとよい。鋼材中の合金元素の含有量は、上述のJIS規格の規定から逸脱してもよい。鋼材はさらに、ガス窒化処理による硬化層の硬さの向上に有効なTi、V、Al、Nb、Cu、B等や、これら以外の元素を適宜含有してもよい。
対象鋼材(母材)となる鋼成分の一例を以下に示す。
質量%で、
C :0.08~0.61%
Si:0.15~0.35%
Mn:0.30~3.0%
P :0.030%以下
S :0.035%以下
N :0.0100%以下
O :0.0040%以下
残部がFeおよび不純物からなる鋼材であって、
また、Feに代えて
Cr:3.50%以下
Al:0.200%以下
Mo:0.70%以下
Ni:4.5%以下
のいずれか1種以上を含有してもよく、
さらに、Feに代えてTi、V、Nb、Cu、B等を適宜含有してもよい。
[ガス窒化処理の工程]
化合物層を短時間で厚く形成させるためには、高温、および高窒化ポテンシャルK下で窒化処理することで、γ’相よりも成長速度が大きいε相を形成させると良い。また、γ’相比率が高く、α相比率が低い化合物層形成させるためには、化合物層が形成される領域内で、低温、低窒化ポテンシャルK下の窒化処理を行うと良い。そのため、本発明におけるガス窒化処理は、まず高温、高K下でガス窒化処理を行う工程Aと、その後工程Aよりも低温、低K下でガス窒化処理を行う工程Bを行うとよい。
[ガス窒化処理の雰囲気]
本実施形態のガス窒化処理の雰囲気は、NH3、H2及びN2を含み、その他不可避的に酸素、二酸化炭素などの不純物を含んでいてよい。好ましくは、NH3、H2及びN2を合計で99.0%以上、さらに好ましくは99.5%(体積%)以上、より好ましくは99.7%以上含有するとよい。
一般に、窒化ポテンシャルKは、ガス窒化処理を行う炉内の雰囲気(窒化処理雰囲気、又は、単に雰囲気ということがある。)中のNH3分圧、及び、H2分圧を用いて、下記式で定義される。
=(NH3分圧)/(H2分圧)3/2 (atm-1/2
そこで、本発明においては、工程Aにおける窒化ポテンシャルをKNAとし、工程Bにおける窒化ポテンシャルをKNBとする。そして、便宜的に窒化ポテンシャルKNAとKNBを合わせて窒化ポテンシャルKNX(添字XはAまたはB)と表し、これを式(1)で定義する。
NX=(NH3分圧)/(H2分圧)3/2 (atm-1/2) ・・・式(1)
ここで、添字Xは工程Aの場合はAに、工程Bの場合はBを示すものとする。即ち、工程Aの窒化ポテンシャルはKNA、工程Bの窒化ポテンシャルはKNBとなる。
ガス窒化処理の雰囲気のNH3及びH2の分圧は、窒化処理装置に供給される雰囲気ガスの流量を調整することにより制御することができる。したがって、窒化ポテンシャルをKはガス流量により調整可能である。
を制御するためのガス流量の調整は1回でもよいし、必要に応じて複数回(2回以上)行っても良い。PID制御等で目標のKと実測のKとの乖離度合いに応じて、都度流量を自動調整する方法でも良い。
の変動は、化合物層の厚さや構成相のバラつきに影響を及ぼす。そのため、実測したKの平均値を所定の範囲内になるように制御すれば、化合物層の厚さや構成される相の面積比率のバラつきを抑制することができる。
そこで、工程Aにおける窒化ポテンシャルの平均値をKNA_aveとし、工程Bにおける窒化ポテンシャルの平均値をKNB_aveとする。便宜的に窒化ポテンシャルの平均値KNA_aveとKNB_aveを合わせて窒化ポテンシャルの平均値KNX_ave(添字XはAまたはB)と表し、これを式(2)で定義する。
Figure 0007415154000002
ここで、添字Xは工程Aの場合はAに、工程Bの場合はBを示すものとする。即ち、工程Aの窒化ポテンシャルの平均値はKNA_ave、工程Bの窒化ポテンシャルの平均値はKNB_aveとなる。窒化ポテンシャルの平均値KNX_aveを算出するための測定回数nは多いほどよく、少なくとも20分に1回以上の間隔で測定するとよい。
また、式(2)において、添字iは一定時間間隔毎の測定回を表し、tX0は行程AまたはBの窒化ポテンシャルKの測定間隔(時間)を、KNXiは行程Aまたは工程Bの窒化処理中のi回目の測定における窒化ポテンシャルKを、t(添字XはAまたはB)は工程Aまたは工程Bの合計の窒化処理時間を示す。例えば、工程AをtA0の等間隔で測定した場合はtA0×i=tになる。
[工程Aの処理時間t:0.2~5.0時間]
工程Aにおけるガス窒化処理の時間(処理時間)tは、主に、化合物層の厚さに影響を及ぼす。処理時間が短すぎると化合物層が薄くなり、十分な面疲労強度や曲げ疲労強度が得られない場合がある。したがって、工程Aにおけるガス窒化処理の時間(処理時間)tは0.2時間以上であるとよい。処理時間tの下限は、好ましくは0.5時間、さらに好ましくは1.0時間にするとよい。一方、処理時間の上限は特に限定しないが、長すぎると化合物層の成長が飽和し製造コストが高くなる。そのため、処理時間tの上限は5.0時間にするとよく、好ましくは4.0時間にするとよい。
[工程Aの処理温度T:520~650℃]
工程Aにおけるガス窒化処理の温度(処理温度)Tは、主に、窒素の拡散速度(化合物層の成長速度)や化合物層の構成相に影響を及ぼす。処理温度が低すぎると、窒素の拡散速度が小さくなることに加え、ε相よりも成長速度の小さいγ’相が多く生成させるため、化合物層が薄くなる。一方、処理温度が高すぎると、フェライト相(α相)よりも窒素の拡散速度が小さいオーステナイト相(γ相)が化合物層と母相の間に多量に生成され、化合物層の成長が抑制される場合がある。本発明者らは、工程Aにおける処理温度Tを520~650℃とするとよいことを確認した。この範囲内で窒化処理すれば、化合物層が薄くなりすぎることを抑制できる。
[工程Aの目標窒化ポテンシャルKNA_aim
前述した通り、Lehrer線図におけるε相と(γ’+ε)相の境界は、母材のC量が高くなるほど低温、低窒化ポテンシャルK側にシフトする。そのため、本発明者らは、工程Aにおいて化合物層を狙いの厚さに安定させるための条件を種々検討した結果、工程Aの目標窒化ポテンシャルKNA_aimを、窒化処理温度T、処理する鋼に含有されるC(炭素)量C(質量%)を用いて式(3)で設定すればよいことを見出した。
NA_aim=1250×EXP[-0.012×T]-0.35×C
・・・式(3)
鋼材のC量は特に限定されないが、高いほど低窒化ポテンシャル側にシフトするため、母材のC量は低い方が好ましい。そのため、母材のC量は、好ましくは1.0%以下、さらに好ましくは0.9%以下、より好ましくは0.8%以下にするとよい。
[工程Aの窒化ポテンシャルの平均値KNA_aveの条件]
工程Aの目標窒化ポテンシャルKNA_aimとなるようにガス窒化処理し、所望の化合物層厚さを得るためには、工程Aにおける窒化ポテンシャルの平均値KNA_aveが目標窒化ポテンシャルKNA_aimから乖離しないことが望ましい。例えば、KNA_aveがKNA_aimより低すぎると、十分な厚さの化合物層が得られない。また、KNA_aveがKNA_aimより高すぎると、ε相主体の化合物層が厚く形成されるため、後続の工程Bにおいて、γ’相の比率が低くなることがある。そこで本発明者らは、所望の化合物層が得られるKNA_aveの上下限を明らかにすべく、種々条件にて検討した結果、KNA_aveが式(4)を満たせばよいことを見出した。
0.9×KNA_aim≦KNA_ave≦1.1×KNA_aim ・・・式(4)
NA_aveの下限は、KNA_aimの係数が好ましくは0.92さらに好ましくは0.94であるとよい。また、KNA_aveの上限は、KNA_aimの係数が好ましくは1.08、さらに好ましくは1.05であるとよい。
[工程Bの処理時間t:0.2~5.0時間]
工程Bにおけるガス窒化処理の時間(処理時間)tは、主に、化合物層のγ’相比率に影響を及ぼす。処理時間が短すぎると、工程Aで生成した化合物層中のε相がγ’相に変態せず、十分な面疲労強度や回転曲げ疲労強度が得られない場合がある。したがって、工程Bにおけるガス窒化処理の時間(処理時間)tは0.2時間以上であるとよい。処理時間tの下限は、好ましくは0.5時間、さらに好ましくは1.0時間にするとよい。一方、処理時間が長すぎると、化合物層中のε相からγ’相への変態が飽和し、製造コストが高くなる。そのため、処理時間tの上限は5.0時間にするとよく、好ましくは4.0時間にするとよい。
[工程Bの処理温度T:400~590℃]
工程Bにおけるガス窒化処理の温度(処理温度)Tは、主に、化合物層の構成相や窒素の拡散速度に影響を及ぼす。処理温度が高すぎると、ε相からγ’相への変態が起こりにくくなる。一方、処理温度が低すぎると、窒素の拡散速度が小さくなり、化合物層直下の拡散層を深くすることができないことから、十分な面疲労強度や回転曲げ疲労強度が得られない場合がある。本発明者らは、工程Bにおける処理温度Tを400~590℃とするとよいことを確認した。この範囲内で窒化処理すれば、化合物層を厚くしつつ、工程Aで生成した化合物層中のε相をγ’相に変態させることができる。
[工程Bの目標窒化ポテンシャルKNB_aim
Lehrer線図における(γ’+ε)相とα相の境界は、母材のC量が変化してもシフトしない。そのため、本発明者らは、工程Bにおいて化合物層中のγ’相比率を高めるための条件を種々検討した結果、工程Bの目標窒化ポテンシャルKNB_aimを、窒化処理温度Tを用いて式(5)で設定すればよいことを見出した。
NB_aim=-0.760×10-7×T +0.141×10-3×T
-8.741×10-2×T+18.274 ・・・式(5)
[工程Bの窒化ポテンシャルの平均値KNB_aveの条件]
工程Bの窒化ポテンシャルKが目標窒化ポテンシャルKNB_aimとなるようにガス窒化処理し、所望の相構造の化合物層を得るためには、工程Bにおける窒化ポテンシャルの平均値KNB_aveが目標窒化ポテンシャルKNB_aimから乖離しないことが望ましい。例えば、KNB_aveがKNB_aimより低すぎると、化合物層中にα相が多量に生成することがある。また、KNB_aveがKNB_aimより高すぎると、化合物層中のε相からγ’相への変態が十分に起こらない場合がある。そこで本発明者らは、所望の化合物層が得られるKNB_aveの上下限を明らかにすべく、種々条件にて検討した結果、KNB_aveが式(6)を満たせばよいことを見出した。
0.9×KNB_aim≦KNB_ave≦1.1×KNB_aim ・・・式(6)
NB_aveの下限は、KNB_aimの係数が好ましくは0.92、さらに好ましくは0.94であるとよい。また、KNB_aveの上限は、KNB_aimの係数が好ましくは1.08、さらに好ましくは1.05であるとよい。
[窒化処理全体の時間t+t:0.5~10時間]
窒化処理全体の時間、つまり、窒化処理の開始から終了までのガス窒化処理の時間(工程Aと工程Bの合計の処理時間:t+t)は、化合物層の厚さや相構造に影響を及ぼす。処理時間が短すぎると、化合物層が薄くなる。一方、処理時間が長すぎれば、製造コストが高くなる。したがって、窒化処理全体の処理時間t+tは0.5~10時間であるとよい。
[工程Aと工程Bの処理温度差:T-T≧50]
工程Aにおける窒化処理の処理温度Tと、工程Bにおける窒化処理の処理温度Tとの差(T-T)は、化合物層の相構造に影響を及ぼす。処理温度の差が小さすぎると、γ’相の面積比率が低くなることがある。本発明者らは、γ’相の面積比率を高めることが可能な処理温度差を明らかにすべく、種々の条件にて検討した結果、処理温度の差が式(7)を満たせばよいことを見出した。
-T≧50(℃) ・・・式(7)
なお、工程Aの後、工程Bに移行する際、温度を下げや雰囲気を変化させても良い。本実施形態では、工程Aの後の温度が、T-50℃に達した時点を、工程Bの開始時期とするとよい。
[窒化処理鋼部品]
次に、本発明の窒化処理方法で形成された窒化処理鋼部品が有する化合物層について説明する。なお、化合物層とは、窒化処理により鋼に侵入した窒素原子と、素材に含まれる鉄原子とが結合して形成した鉄窒化物を主として含む層である。化合物層は主として鉄窒化物により構成されるが、鉄及び窒素のほかに、外気から混入する酸素、および、素材の鋼材に含有されている各元素(すなわち、母材に含有される各元素)も化合物層に含まれる。一般に、化合物層に含まれる元素の90%以上は窒素および鉄である。化合物層に含まれる鉄窒化物は、Fe2~3N(ε)もしくはFeN(γ’)である。
[化合物層厚さ:3μm以上20μm以下]
化合物層の厚さは、ガス窒化処理部品の面疲労強度や曲げ強度に影響する。化合物層は拡散層に比べ変形能が小さいため、化合物層が厚すぎると、曲げによる破壊起点となりやすい。また、化合物層が薄すぎると、一部化合物層のない表面が存在する場合があり、面疲労強度や曲げ強度が低下する。上記の窒化処理方法で処理された鋼部品は、化合物層の厚さが3μm以上20μm以下とすることができる。これは面疲労強度や曲げ疲労強度の観点から望ましい厚さと考えられる。化合物層厚さは4μm、5μm、7μm、10μm、12μm、14μm、18μmの値を取り得る。
なお、化合物層の厚さは、走査型電子顕微鏡(Scannnig Electron Microscope:SEM)によって測定することができる。ガス窒化処理した鋼部品の表面に垂直な断面を研磨し、3%ナイタール溶液で20~30秒間エッチングを行うと、化合物層は、鋼の表層に白い未腐食の層として観察される。4000倍で撮影した組織写真10視野(視野面積:6.6×10μm)から化合物層を観察し、それぞれ水平方向に10μm毎に3点で化合物層の厚さを測定する。そして、測定された30点の平均値を化合物層厚さ(μm)と定義する。
[化合物層中のγ’相の面積率:60%以上]
化合物層の構成相は、ガス窒化処理部品の面疲労強度や曲げ疲労強度に影響する。ε相はhcp構造であり、fcc構造であるγ’相に比べ変形能が小さく、面疲労や曲げ疲労において破壊起点となりやすい。そのため、ε相の比率を低下させ、γ’相の比率を高くした化合物層を有する窒化鋼部材では、優れた疲労強度を示すことが多い。特に、γ’相の面積比率を60%以上とすることで、化合物層そのものの変形能が大きく向上し、特に、優れた曲げ疲労強度を示す。本発明の窒化処理方法で処理された鋼部品は、γ’相の面積比率を60%以上とすることができる。γ’相の面積比率は、好ましくは65%以上、70%以上、75%以上、80%以上であるとよい。上限は特に限定されず、全てγ’相(面積比率100%)であってもよい。
[化合物層中のα相の面積比率:5%以下]
一度化合物層が形成される雰囲気で窒化処理し、その後化合物層が形成されない雰囲気下で窒化処理を継続すると、化合物層中からα相が生成する。α相と鉄窒化物とでは、硬さや靱性などの機械的特性が異なることから、α相を多く含む化合物層では、応力が負荷された際に化合物(γ’やε)相とα相との界面で歪みの不適合が生じる。その結果、界面に応力集中が発生し、例えγ’相の面積比率が高くても十分な面疲労強度や曲げ疲労強度が得られない場合がある。上記の窒化処理方法で処理することにより、鋼部品の化合物層中のα相の面積比率を低減し、化合物相とα相の界面での歪みの不適合を抑制することができる。具体的には、化合物層中のα相の面積比率を5%以下とすることができる。α相の面積比率は小さいほど好ましく、4%以下、3%以下、2%以下、1%以下であることが好ましい。
化合物層中におけるγ’相およびα相の面積比率は、組織写真を画像処理することにより求められる。具体的には、後方散乱電子回折法(Electron BackScatter Diffraction:EBSD)により、4000倍で撮影した窒化材表層の表面に垂直な断面の組織写真10枚に対して、化合物層中のγ’相、α相、ε相を判別し、化合物層中に占めるγ’相およびα相の面積比率を画像処理により3値化して求める。そして、測定された10視野のγ’相およびα相の面積比率の平均値を、γ’相およびα相の面積比率(%)とする。
このように、上記ガス窒化処理を鋼部材に実施することにより、化合物層の厚さを3~20μm、化合物層中のγ’相の面積比率を60%、化合物層中のα相の面積比率を5%以下にすることができる。
JIS規格のSCr420およびSCM435(JIS G 4053:2016 機械構造用合金鋼鋼材)、S10CおよびS55C(JIS G 4051:2016 機械構造用炭素鋼鋼材)、および純鉄(0.01%C含有)を50kg真空溶解炉で溶解して溶鋼を製造した。次いで、溶鋼を鋳造してインゴットを製造した。その後、インゴットを熱間鍛造して直径25mmの棒鋼を製造した。
続いて、熱間鍛造後の鋼の組織を均一化させるため、JIS G 0561:2011に準じて、SCr420、S10Cおよび純鉄の棒鋼については925℃、SCM435については900℃、S55Cについては870℃で30分加熱したあと空冷する焼ならしを実施した。
製造された棒鋼から、機械加工によって20mm×100mm×5mmの試験片を採取した。
採取された試験片に対して、次の条件でガス窒化処理を実施した。
試験片をガス窒化炉に装入し、炉内にNH3、H2、N2の各ガスを導入した。その後、表1に示す温度、窒化ポテンシャル下で工程Aを実施し、その後、工程Bを実施した。ガス窒化処理後、試験片を80℃の油中に投入し冷却した。
雰囲気中のH分圧は、ガス窒化炉体に直接装着した熱伝導式Hセンサを用いて測定した。標準ガスと測定ガスとの熱伝導度の違いをガス濃度に換算して測定した。H分圧は、ガス窒化処理の間、継続して測定した。
また、NH分圧は、炉外に取り付けた赤外線吸収式NHセンサを用いて測定した。NH分圧は、ガス窒化処理の間継続して測定した。
NX(添字XはAまたはBを示す。以下、同じ。)の測定間隔tX0を1分間の一定間隔として、窒化炉に設置されたPID制御にて、実測値KNXiが目標値KNX_aimに収束するよう、都度NH、H、N流量を調整した。窒化後のKNXの履歴から、平均窒化ポテンシャルKNX_aveを算出した。
ガス窒化処理後の各種試験片における化合物層厚さ、γ’相およびα相の面積比率を、以下の方法で測定した。
[化合物層厚さの測定試験]
ガス窒化処理後の試験片の、長さ方向に垂直な方向の断面を鏡面研磨し、エッチングした。エッチングは、3%ナイタール溶液で10~20秒間行った。走査型電子顕微鏡(Scannnig Electron Microscope:SEM、日本電子製;JSM-7100F)を用いて、エッチングされた断面表層を観察し、化合物層厚さを測定した。
化合物層は、鋼の表層に白い未腐食の層として観察される。4000倍で撮影した組織写真10視野(視野面積:6.6×10μm)から化合物層を観察し、それぞれ水平方向に10μm毎に3点で化合物層の厚さを測定する。そして、測定された30点の平均値を化合物層厚さ(μm)とした。
[化合物層中におけるγ’相およびα相の面積比率の測定]
化合物層中におけるγ’相およびα相の面積比率は、組織写真を画像処理することにより求めた。具体的には、後方散乱電子回折法(Electron BackScatter Diffraction:EBSD、TSLソリューションズ社製;OIM Data Collection 7/Analysis 7)により、4000倍で撮影した窒化材表層の表面に垂直な断面の組織写真10枚に対して、化合物層中のγ’相、α相、ε相を判別し、化合物層中に占めるγ’相およびα相の面積比率を画像処理により3値化して求めた。そして、測定された10視野のγ’相およびα相の面積比率の平均値を、γ’相およびα相の面積比率(%)とした。
化合物層の厚さが3μm以上20μm以下、化合物層中のγ’相の面積比率が60%以上、化合物層中のα相の面積比率が5%以下であれば良好と判定した。
[試験結果]
結果を表1に示す。試験番号1~25はガス窒化処理の条件が本発明の範囲内であった。その結果、化合物層の厚さが3μm以上20μm以下、化合物層中のγ’相の面積比率が60%以上、化合物層中のα相の面積比率が5%以下であった。
試験番号26~35は、ガス窒化処理の条件の一部が本発明の範囲外であった。その結果、化合物層の厚さ、γ’相の面積比率、α相の面積比率のうちいずれか、もしくは複数の特性が、本発明における目標値に届かなかった。
以上、本発明の実施の形態の一例を基に説明した。しかしながら、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示にすぎない。したがって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変更して実施することができる。
Figure 0007415154000003
本発明は、産業機械、自動車部品等に広く用いられる窒化処理鋼部品の製造において利用することができる。

Claims (4)

  1. NH、H及びNを含む雰囲気で鋼部品を窒化処理する窒化処理鋼部品の製造方法であって、
    予め成形した鋼部品を、窒化処理温度Tが520~650℃であり、窒化処理時間tが0.2~5.0時間であって、式(1)および式(2)によって求められる窒化ポテンシャルの平均値KNA_aveが、式(3)および式(4)を満たす条件下で窒化処理する工程Aと、
    工程Aで窒化処理した鋼部品を、窒化処理温度Tが400~590℃であり、窒化処理時間tが0.2~5.0時間であって、式(1)および式(2)によって求められる窒化ポテンシャルの平均値KNB_aveが、式(5)および式(6)を満たす条件下で窒化処理する工程Bとを含み、
    工程Aの窒化処理温度Tと工程Bの窒化処理温度Tが式(7)を満たし、窒化処理した鋼部品を得る、窒化処理鋼部品の製造方法。
    NX=(NH分圧)/[(H分圧)3/2](atm-1/2) ・・・式(1)
    NA_aim=1250×EXP[-0.012×T]-0.35×C
    ・・・式(3)
    0.9×KNA_aim≦KNA_ave≦1.1×KNA_aim ・・・式(4)
    NB_aim=-0.760×10-7×T +0.141×10-3×T
    -8.741×10-2×T+18.274 ・・・式(5)
    0.9×KNB_aim≦KNB_ave≦1.1×KNB_aim ・・・式(6)
    -T≧50 ・・・式(7)

    ただし、式(1)、(2)における添字Xは工程Aの場合はAに、工程Bの場合はBとする。式(2)におけるtX0は窒化ポテンシャルKNXの測定間隔(時間)を示し、添字iは測定回を示し、KNXiは窒化処理中のi回目の測定における窒化ポテンシャルKNXを示す。また、式(3)におけるCmは鋼に含有されるC(炭素)量(質量%)を示す。
  2. 前記窒化処理により鋼部品の表面に形成される化合物層の厚さが3μm以上20μm以下であり、前記化合物層の表面に垂直な断面において、γ’相の面積比率が60%以上であって、α相の面積比率が5%以下であり、残部がε相である、請求項1に記載の窒化処理鋼部品の製造方法。
  3. 前記工程Aの窒化処理時間tと前記工程Bの窒化処理時間tの合計が0.5~5.0時間である、請求項1または2に記載の窒化処理鋼部品の製造方法。
  4. 窒化処理における前記雰囲気が、NH、H及びNを合計で99.5%(体積%)以上含有する雰囲気である、請求項1~3のいずれか1項に記載の窒化処理鋼部品の製造方法。
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