JP7415050B2 - 回転機 - Google Patents

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Description

本開示は、モータ部とブレーキ部とを備える回転機に関する。
従来、モータ部とブレーキ部とを備える回転機が知られている。モータ部とブレーキ部とは、モータ部の回転軸の軸方向に沿って並べられているのが一般的である。無励磁動作型のブレーキ部を有する回転機では、ブレーキ部のブレーキコイルに通電すると、モータ部の制動が解除されてモータ部の回転が可能となる。
例えば、特許文献1には、モータ部の回転軸の軸方向に沿った一端部にブレーキ部を配置する無励磁動作型のブレーキ部を有する回転機が開示されている。特許文献1に開示されたブレーキ部は、モータ部の回転軸の軸方向に沿って移動不能および回転不能に設けられたサイドプレートと、モータ部の回転軸の軸方向に沿って移動可能にシャフトの外周面に設けられてシャフトと一体的に回転するブレーキディスクと、モータ部の回転軸の軸方向に沿ってブレーキディスクに接近および離隔する方向にスライド可能に設けられたアーマチュアとを有する。アーマチュア、ブレーキディスク、サイドプレートは、この順序でモータ部の回転軸の軸方向に沿ってモータ部から離隔する方向に配置されている。
また、特許文献1に開示されたブレーキ部は、モータ部とアーマチュアとの間に配置されてシャフトが通される円筒形状のヨークを備える。ヨークには、アーマチュアに向けて開口した環状凹部と、アーマチュアに向けて開口したばね用凹部とが形成されている。環状凹部には、ブレーキコイルが配置されており、ばね用凹部には、アーマチュアをブレーキディスクに向かって付勢するばね部材が配置されている。
特許文献1に開示された回転機では、ブレーキコイルが通電されると、アーマチュアがばね部材のばね力に抗してヨークに吸引されてブレーキディスクから離隔し、モータ部の制動が解放される。一方、ブレーキコイルへの通電が停止されると、ばね部材のばね力によりアーマチュアがブレーキディスクに向かって移動して、アーマチュアとサイドプレートとの間にブレーキディスクが挟み込まれて、モータ部が制動される。
国際公開第2015/181900号
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、ブレーキコイルがヨークを間に挟んでロータと反対側に配置されているため、ブレーキコイルへの通電時にブレーキコイルから発生する磁束は、ヨークとアーマチュアとを通り、ブレーキ部の外に流れにくい。特に、特許文献1に開示された技術では、ヨークのうちブレーキコイルとロータとの間に位置する部分の厚さは、ヨークのうちシャフトを向く部分に形成された円筒部の厚さと同じであるため、ブレーキコイルから発生する磁束がロータに流れにくい。したがって、ブレーキコイルから発生する磁束をモータ部のトルクに利用できない。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、ブレーキコイルから発生する磁束をモータ部のトルクに利用することができる回転機を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示にかかる回転機は、円筒形状のステータと、ステータの内周側にステータと隙間を空けて設けられたロータと、ロータを貫通するように設けられたシャフトとを有するモータ部と、モータ部を制動するブレーキ部と、を備える。ブレーキ部は、シャフトの外周面に固定されてシャフトの回転に伴って回転する回転板と、モータ部の回転軸の軸方向に沿って回転板に接近および離隔する方向にスライド可能に設けられたスライド板と、ばね力によってスライド板を回転板に向かって付勢するばね部材と、軸方向においてばね部材を挟んでスライド板と反対側に配置されて、ばね部材のばね力に抗してスライド板を回転板から離隔する方向に吸引可能な電磁石と、を有する。電磁石は、シャフトが通される円筒形状の内側円筒部と、内側円筒部の外周側に内側円筒部と空間を介して設けられた円筒形状の外側円筒部とを含むヨークと、内側円筒部と外側円筒部との間に形成された空間に配置されたブレーキコイルと、を有する。ヨークは、軸方向においてスライド板とロータとの間に、スライド板およびロータと隙間を空けて配置されている。ブレーキコイルは、軸方向においてロータと隣接して配置されている。ブレーキコイルが通電されると、スライド板は、内側円筒部および外側円筒部の両方に接近することを特徴とする。
本開示にかかる回転機では、ブレーキコイルから発生する磁束をモータ部のトルクに利用することができるという効果を奏する。
実施の形態1にかかる回転機のブレーキ作動時を示す断面図 実施の形態1にかかる回転機のブレーキ解放時を示す断面図 実施の形態1にかかる回転機のブレーキ解放時を示す部分断面図 実施の形態2にかかる回転機のブレーキ作動時を示す断面図 実施の形態3にかかる回転機のブレーキ解放時を示す拡大断面図 実施の形態4にかかる回転機のブレーキ解放時を示す拡大断面図 実施の形態5にかかる回転機のブレーキ解放時を示す拡大断面図 実施の形態6にかかる回転機のブレーキ解放時を示す拡大断面図 実施の形態7にかかる回転機のブレーキ解放時を示す拡大断面図 実施の形態8にかかる回転機のロータを示す断面斜視図 実施の形態9にかかる回転機のロータを示す図 実施の形態10にかかる回転機のロータを示す斜視図 実施の形態11にかかる回転機の制御ブロック図 実施の形態12にかかる回転機のブレーキ解放時を示す断面図 実施の形態13にかかる回転機のブレーキ解放時を示す断面図 実施の形態14にかかる回転機のブレーキ解放時を示す断面図 実施の形態15にかかる回転機のブレーキ作動時を示す断面図
以下に、実施の形態にかかる回転機を図面に基づいて詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1にかかる回転機1のブレーキ作動時を示す断面図である。図1に示すように、回転機1は、モータ部2と、ブレーキ部3とを備える。
モータ部2は、ステータ21と、ロータ22と、シャフト23とを有する。ステータ21は、中心軸Cを有する円筒形状に形成されている。ステータ21とロータ22とシャフト23とは、同軸に設けられている。ロータ22およびシャフト23は、中心軸Cを回転軸として回転可能である。以下、回転機1の各構成要素について方向を説明するときには、ロータ22およびシャフト23の回転軸の軸方向を「軸方向」、ロータ22およびシャフト23の回転軸の軸方向と直交する方向を「径方向」、ロータ22およびシャフト23の回転軸を中心とする回転方向を「周方向」と称する。
ステータ21は、円筒形状のステータコア24と、ステータコア24に巻回されたモータコイル25とを含んでいる。ステータコア24は、後記する外側円筒部82の近くに配置されている。ステータコア24の軸方向の両端部には、モータコイル25のコイルエンド部26が配置されている。コイルエンド部26は、後記するブレーキコイル9と径方向に重なる位置に配置されている。
ロータ22は、ステータ21の内周側にステータ21と隙間を空けて設けられている。ロータ22は、複数のロータコア27と、永久磁石28とを含んでいる。ロータコア27は、円筒形状に形成されている。ロータコア27の数は、本実施の形態では2つである。2つのロータコア27は、軸方向に互いに間隔を空けて配置されている。隣り合うロータコア27の間には、永久磁石28が配置されている。
シャフト23は、ロータ22の中心を軸方向に貫通するように設けられている。シャフト23は、複数のロータコア27のそれぞれの内周側に通されている。シャフト23は、円筒形状に形成されている。シャフト23の軸方向の両端部は、ロータコア27から突出している。シャフト23の軸方向の一端部には、図示しない負荷が取り付けられる。
ブレーキ部3は、モータ部2を制動する機能を有する。モータ部2とブレーキ部3とは、軸方向に沿って並べられている。ブレーキ部3は、モータ部2を挟んで負荷と反対側、すなわち反負荷側に配置されている。ブレーキ部3は、回転板4と、スライド板5と、ばね部材6と、電磁石7とを有する。なお、ブレーキ部3は、負荷側に配置されてもよい。
回転板4は、シャフト23の外周面に固定されてシャフト23の回転に伴って回転する円板状の部材である。回転板4の中心には、シャフト23が取り付けられる取付孔41が形成されている。
スライド板5は、軸方向に沿って回転板4に接近および離隔する方向にスライド可能に設けられた部材である。スライド板5は、本実施の形態ではブレーキ板51とアーマチュア52とで構成されている。ブレーキ板51とアーマチュア52とは、この順序で回転板4からモータ部2に向けて軸方向に並んで配置されている。ブレーキ板51は、円板状の部品である。ブレーキ板51の中心には、シャフト23が通される通孔51aが形成されている。ブレーキ板51のうち回転板4を向く面には、図示しない摩擦材が設けられている。アーマチュア52は、円板状の部品である。アーマチュア52の中心には、シャフト23が通される通孔52aが形成されている。アーマチュア52の材料には、例えば、軟磁性体が用いられる。軟磁性体は、例えば、鋼板である。
ばね部材6は、ばね力によってスライド板5を回転板4に向かって付勢する部材である。ばね部材6には、例えば、コイルばねが用いられる。ブレーキ作動時には、ばね部材6のばね力により、スライド板5が回転板4に押し付けられて、ブレーキ板51の摩擦材と回転板4とが接触することで、モータ部2が制動される。ブレーキ作動時には、ばね部材6によりスライド板5が回転板4に押し付けられているため、スライド板5とヨーク8との隙間が大きくなり、永久磁石28から発生する磁束がヨーク8へ流れる量は少ない。
電磁石7は、軸方向においてばね部材6を挟んでスライド板5と反対側に配置されて、ばね部材6のばね力に抗してスライド板5を回転板4から離隔する方向に吸引可能な部材である。電磁石7は、ヨーク8と、ブレーキコイル9とを有する。
ヨーク8は、シャフト23が通される円筒形状の内側円筒部81と、内側円筒部81の外周側に内側円筒部81と空間83を介して設けられた円筒形状の外側円筒部82とを含む。内側円筒部81と外側円筒部82とは、同心円状に形成されている。空間83は、円環状の空間である。ヨーク8は、軸方向においてスライド板5とロータコア27との間に、スライド板5およびロータコア27と隙間を空けて配置されている。内側円筒部81を挟んだ軸方向の一方には、スライド板5が配置され、内側円筒部81を挟んだ軸方向の他方には、ロータコア27が配置されている。ロータコア27は、内側円筒部81の近くに配置されている。
ブレーキコイル9は、内側円筒部81と外側円筒部82との間に形成された空間83に配置されている。ブレーキコイル9は、軸方向においてロータコア27と隣接して配置されている。つまり、ブレーキコイル9は、軸方向においてヨーク8を間に挟まずにロータコア27の隣に配置されている。図2は、実施の形態1にかかる回転機1のブレーキ解放時を示す断面図である。図2に示すように、ブレーキコイル9が通電されると、ばね部材6のばね力に抗して、スライド板5が回転板4から離隔する方向に吸引されて、スライド板5と回転板4とが非接触状態となり、モータ部2の制動が解放される。ブレーキコイル9が通電されると、スライド板5は、内側円筒部81および外側円筒部82の両方に隣接する。すなわち、ブレーキコイル9が通電されると、スライド板5は、内側円筒部81および外側円筒部82の両方に接近する。ブレーキコイル9が通電された状態で、ロータコア27およびステータコア24からアーマチュア52までの軸方向に沿う距離L1は、ロータコア27からステータコア24までの径方向に沿う距離L2よりも大きい。以下、ブレーキコイル9への通電時にブレーキコイル9から発生する磁束をブレーキ磁束と称する。図2では、ブレーキ磁束の流れを白抜き矢印で示している。
次に、本実施の形態にかかる回転機1の効果について説明する。
図2に示すように、ブレーキコイル9が通電されることで発生するブレーキ磁束は、内側円筒部81を流れた後、内側円筒部81と僅かな隙間を空けて配置されたロータコア27へと流れる。次に、ロータコア27からステータコア24へと流れた後、外側円筒部82へと流れる。最後に、外側円筒部82からアーマチュア52へと流れた後、内側円筒部81に戻る。このようにブレーキ磁束は、内側円筒部81、ロータコア27、ステータコア24、外側円筒部82、アーマチュア52、内側円筒部81の順に一周するように流れる。ブレーキ解放時には、ブレーキコイル9が通電されることでスライド板5がヨーク8に吸着されて、スライド板5とヨーク8との隙間が小さくなるため、ブレーキコイル9から発生するブレーキ磁束がスライド板5側よりもロータコア27側へ流れやすくなる。
図3は、実施の形態1にかかる回転機1のブレーキ解放時を示す部分断面図である。図3では、理解の容易化のため、ハッチングの図示を省略している。図3に示される実線矢印のように、ブレーキ磁束がモータ部2のトルクの向上に寄与する経路は、内側円筒部81、ロータコア27、ステータコア24、外側円筒部82、アーマチュア52、内側円筒部81の順に流れる経路である。一方、図3に示される破線矢印のように、ブレーキ磁束がモータ部2のトルクの向上に寄与しない経路は、内側円筒部81、ロータコア27、ブレーキコイル9、外側円筒部82、アーマチュア52、内側円筒部81の順に流れる経路である。本実施の形態では、図2に示すように、ブレーキコイル9が通電された状態で、ロータコア27およびステータコア24からアーマチュア52までの軸方向に沿う距離L1は、ロータコア27からステータコア24までの径方向に沿う距離L2よりも大きい。また、本実施の形態では、ブレーキコイル9が軸方向においてロータコア27と隣接して配置されていることで、ブレーキ磁束がロータコア27とステータコア24との間を通る経路の磁気抵抗は、ブレーキ磁束がロータコア27とブレーキコイル9との間を通る経路の磁気抵抗よりも小さい。そのため、ブレーキコイル9から発生して内側円筒部81を通ったブレーキ磁束の大部分は、ロータコア27からステータコア24を通って外側円筒部82へと流れて、ロータコア27からブレーキコイル9を通る漏れ磁束が少なくなる。つまり、ブレーキコイル9から発生するブレーキ磁束をモータ部2のトルクに利用することができる。これにより、ブレーキコイル9の通電電力の一部をモータ部2の駆動電力に用いることができるため、本実施の形態にかかる回転機1が従来のブレーキ部付きの回転機と同じサイズの場合には、モータシステムの効率を向上させることができる。また、本実施の形態にかかる回転機1が従来のブレーキ部付きの回転機と同じ消費電力であれば、モータ部2のトルクを向上させることができる。また、本実施の形態にかかる回転機1が従来のブレーキ部付きの回転機と同じトルクであれば、モータ部2の小型化を図ることができる。
実施の形態2.
次に、図4を参照して、実施の形態2にかかる回転機1Aについて説明する。図4は、実施の形態2にかかる回転機1Aのブレーキ作動時を示す断面図である。本実施の形態では、ブレーキ部3が固定板10を備える点が前記した実施の形態1と相違する。なお、実施の形態2では、前記した実施の形態1と重複する部分については、同一符号を付して説明を省略する。
固定板10は、ボルトBによりヨーク8の外側円筒部82に移動不能および回転不能に固定される円板状の部材である。固定板10の中心には、シャフト23が通される通孔10aが形成されている。
回転板4は、シャフト23に固定されたハブ11を介して、シャフト23に連結されている。回転板4は、シャフト23の回転に伴って回転可能および軸方向にスライド可能にハブ11に嵌め合わされている。回転板4の軸方向の両面には、摩擦材が設けられている。
スライド板5は、本実施の形態ではアーマチュア52のみで構成されている。固定板10と回転板4とスライド板5とは、この順序でモータ部2に向けて軸方向に並んで配置されている。回転板4は、固定板10とスライド板5との間に配置されている。
ブレーキ作動時には、ばね部材6のばね力により、スライド板5が回転板4に向かって軸方向に移動することで、回転板4がスライド板5と固定板10との間に挟み込まれる。回転板4の軸方向の両面に設けられた摩擦材がスライド板5と固定板10との両方に接触することで、モータ部2が制動される。
本実施の形態では、回転板4の軸方向の両面をモータ部2の制動に利用することができるため、回転板4およびスライド板5の小型化を図ることができる。
実施の形態3.
次に、図5を参照して、実施の形態3にかかる回転機1Bについて説明する。図5は、実施の形態3にかかる回転機1Bのブレーキ解放時を示す拡大断面図である。なお、実施の形態3では、前記した実施の形態1と重複する部分については、同一符号を付して説明を省略する。
外側円筒部82は、軸方向に亘って一定の径である外側円筒部本体82aと、外側円筒部本体82aの軸方向のスライド板5を向く端部から内側円筒部81に向かって径方向内側に延びるフランジ部82bとを有する。
ここでは、内側円筒部81と外側円筒部82との径方向の最短距離である内側円筒部81の外周面からフランジ部82bの内周面までの径方向に沿う距離を第1の距離D1とする。内側円筒部81と外側円筒部82との径方向の最長距離である内側円筒部81の外周面から外側円筒部本体82aの内周面までの径方向に沿う距離を第2の距離D2とする。ステータコア24の内周面からロータコア27の外周面までの径方向に沿う距離を第3の距離D3とする。第1の距離D1および第2の距離D2は、第3の距離D3よりも長い。
本実施の形態では、第1の距離D1および第2の距離D2が第3の距離D3よりも長いことにより、ステータコア24を通らずに内側円筒部81から外側円筒部82に直接流れるブレーキ磁束を抑制することが可能になり、モータ部2のトルクに寄与しない漏れ磁束を低減することができる。
実施の形態4.
次に、図6を参照して、実施の形態4にかかる回転機1Cについて説明する。図6は、実施の形態4にかかる回転機1Cのブレーキ解放時を示す拡大断面図である。本実施の形態では、内側円筒部81と外側円筒部82とを薄肉部84で一体化した点が前記した実施の形態1と相違する。なお、実施の形態4では、前記した実施の形態1と重複する部分については、同一符号を付して説明を省略する。
ヨーク8は、内側円筒部81と外側円筒部82とを接続する薄肉部84を含んでいる。薄肉部84は、内側円筒部81および外側円筒部82のうち軸方向のモータ部2を向く端部同士を接続している。薄肉部84は、内側円筒部81および外側円筒部82とモータ部2との間に配置されている。薄肉部84は、軸方向においてモータ部2の隣に配置されている。
内側円筒部81の厚さを第1の厚さT1、外側円筒部82の厚さを第2の厚さT2、薄肉部84の厚さを第3の厚さT3とする。第3の厚さT3は、第1の厚さT1および第2の厚さT2よりも薄い。
本実施の形態では、ヨーク8は、内側円筒部81と外側円筒部82とを接続する薄肉部84を含んでいることにより、内側円筒部81と外側円筒部82とが薄肉部84を介して一体化されるため、部品点数を削減することが可能になり、コストの低減と組立性の向上とを図ることができる。本実施の形態では、薄肉部84の第3の厚さT3は、内側円筒部81の第1の厚さT1および外側円筒部82の第2の厚さT2よりも薄いことにより、ブレーキ磁束は薄肉部84では磁気飽和を生じ、薄肉部84を通ってロータコア27およびステータコア24に流れるため、モータ部2のトルクに寄与しない漏れ磁束を抑制することができる。
実施の形態5.
次に、図7を参照して、実施の形態5にかかる回転機1Dについて説明する。図7は、実施の形態5にかかる回転機1Dのブレーキ解放時を示す拡大断面図である。本実施の形態では、薄肉部84の位置が前記した実施の形態4と相違する。なお、実施の形態5では、前記した実施の形態4と重複する部分については、同一符号を付して説明を省略する。
薄肉部84は、内側円筒部81および外側円筒部82のうち軸方向のスライド板5を向く端部同士を接続している。薄肉部84は、内側円筒部81とフランジ部82bとの間において径方向に延びている。薄肉部84は、軸方向においてブレーキコイル9とスライド板5との間に配置されている。薄肉部84は、軸方向においてスライド板5のアーマチュア52の隣に配置されている。第3の厚さT3は、第1の厚さT1および第2の厚さT2よりも薄い。
本実施の形態では、内側円筒部81と外側円筒部82とを接続する薄肉部84がアーマチュア52の隣に配置されることにより、薄肉部84をモータ部2の隣に配置する場合よりも、ブレーキ磁束は内側円筒部81からロータコア27およびステータコア24に流れやすくなる。そのため、モータ部2のトルクに寄与しない漏れ磁束を抑制することができる。
実施の形態6.
次に、図8を参照して、実施の形態6にかかる回転機1Eについて説明する。図8は、実施の形態6にかかる回転機1Eのブレーキ解放時を示す拡大断面図である。図8では、理解の容易化のため、ハッチングの図示を省略している。なお、実施の形態6では、前記した実施の形態1と重複する部分については、同一符号を付して説明を省略する。
ブレーキコイル9の外径R1とロータコア27の外径R2とは、同径である。外側円筒部82の外径R3とステータコア24の外径R4とは、同径である。本明細書において同径とは、外径が完全に同じである場合の他、製造誤差、組立誤差などにより外径が僅かに異なる場合も含む意味である。
本実施の形態では、ブレーキコイル9の外径R1とロータコア27の外径R2とが同径であることにより、ブレーキコイル9の外径の大型化を抑制しつつ、内側円筒部81からロータコア27へブレーキ磁束を有効に流すことができる。また、本実施の形態では、外側円筒部82の外径R3とステータコア24の外径R4とが同径であることにより、モータ部2の外径の大型化を抑制しつつ、ステータコア24から外側円筒部82へブレーキ磁束を有効に流すことができる。
実施の形態7.
次に、図9を参照して、実施の形態7にかかる回転機1Fについて説明する。図9は、実施の形態7にかかる回転機1Fのブレーキ解放時を示す拡大断面図である。なお、実施の形態7では、前記した実施の形態1と重複する部分については、同一符号を付して説明を省略する。
ここでは、内側円筒部81とロータコア27との間に形成される軸方向に沿う隙間を第1の隙間G1、ロータコア27とステータコア24との間に形成される径方向に沿う隙間を第2の隙間G2とする。また、外側円筒部82とスライド板5との間に形成される軸方向に沿う隙間を第3の隙間G3、内側円筒部81とスライド板5との間に形成される軸方向に沿う隙間を第4の隙間G4とする。ブレーキコイル9が通電された状態で、第2の隙間G2>第1の隙間G1>第3の隙間G3≧0mmかつ第2の隙間G2>第1の隙間G1>第4の隙間G4≧0mmの関係を満たすように、内側円筒部81、ロータコア27、ステータコア24、外側円筒部82およびスライド板5が配置されている。ブレーキ作動時には、スライド板5が内側円筒部81および外側円筒部82から軸方向に離隔するように移動するため、第3の隙間G3および第4の隙間G4は、ブレーキ作動時よりもブレーキ解放時の方が小さい。第3の隙間G3および第4の隙間G4の大小関係は、特に制限されない。なお、図9では、理解を容易にするため、各隙間G1、G2、G3、G4を極端に大きく描いている。
本実施の形態では、ブレーキコイル9が通電された状態で、第2の隙間G2>第1の隙間G1>第3の隙間G3、第4の隙間G4≧0mmの関係を満たすことにより、ブレーキ磁束が外側円筒部82からスライド板5に流れる際の漏れ磁束を低減できるとともに、ブレーキ磁束がスライド板5から内側円筒部81に流れる際の漏れ磁束を低減できる。そのため、ブレーキ磁束をモータ部2のトルクにより一層利用することができる。また、本実施の形態では、第2の隙間G2が第1の隙間G1よりも大きいことにより、コギングトルクの増加を抑制することができる。
実施の形態8.
次に、図10を参照して、実施の形態8にかかる回転機1Gについて説明する。図10は、実施の形態8にかかる回転機1Gのロータ22を示す断面斜視図である。なお、実施の形態8では、前記した実施の形態1と重複する部分については、同一符号を付して説明を省略する。
ロータ22は、クローポール型のロータである。ロータ22は、ロータコア27と、永久磁石28とを有する。ロータコア27は、複数の電磁鋼板が軸方向に積層されて形成されている。本実施の形態では、2つの電磁鋼板を図示しているが電磁鋼板の数を限定する趣旨ではない。以下、2つの電磁鋼板を区別する場合には、一方の電磁鋼板を第1のロータコア27aと称し、他方の電磁鋼板を第2のロータコア27bと称する。隣り合う第1のロータコア27aと第2のロータコア27bとの間には、軸方向に着磁された永久磁石28が配置されている。
第1のロータコア27aの外周面には、複数の突起部27cが周方向に等角度離れて設けられている。第2のロータコア27bの外周面には、複数の突起部27dが周方向に等角度離れて設けられている。突起部27cと突起部27dとは、周方向にずれて配置されている。つまり、軸方向に沿ってロータコア27を見たときに、突起部27cと突起部27dとが周方向に交互に配置されている。
本実施の形態では、第1のロータコア27aの突起部27cと第2のロータコア27bの突起部27dとは、周方向に交互に配置されていることにより、ここでは図示は省略するが、ブレーキ磁束を、内側円筒部81、第1のロータコア27a、ステータコア24、外側円筒部82の順に円滑に流すことができるため、モータ部2のトルクを向上させることができる。
なお、ロータコア27に軟磁性体の一体部品を用いてもよい。このようにすると、ロータコア27のうちステータコア24を向く面のみを径方向に延ばした三角形にロータコア27を製造することが容易になる。また、永久磁石28を省略してもよいし、永久磁石28の代わりに直流励磁コイルを配置してもよい。ロータ22に永久磁石28を用いないことで、より安価にモータ部2を製造することができるとともに、ロータ22の強度を向上させてロータ22の回転速度を上げることが可能になる。
実施の形態9.
次に、図11を参照して、実施の形態9にかかる回転機1Hについて説明する。図11は、実施の形態9にかかる回転機1Hのロータ22を示す図である。なお、実施の形態9では、前記した実施の形態8と重複する部分については、同一符号を付して説明を省略する。
ロータ22は、コンシクエントポール型のロータである。ロータ22は、ロータコア27と、永久磁石28とを有する。ロータコア27の外周面には、突起部27eと、一方向に着磁された永久磁石28とが周方向に交互に配置されている。このようにすると、ここでは図示は省略するが、ブレーキ磁束を、内側円筒部81、ロータコア27、ステータコア24、外側円筒部82の順に円滑に流すことができるため、モータ部2のトルクを向上させることができる。
実施の形態10.
次に、図12を参照して、実施の形態10にかかる回転機1Iについて説明する。図12は、実施の形態10にかかる回転機1Iのロータ22を示す斜視図である。なお、実施の形態10では、前記した実施の形態8と重複する部分については、同一符号を付して説明を省略する。
ロータ22は、クローポール型とコンシクエントポール型との混合型のロータである。ロータ22は、ロータコア27と、永久磁石28とを有する。第1のロータコア27aの外周面には、突起部27dと、一方向に着磁された永久磁石28aとが周方向に交互に配置されている。第2のロータコア27bの外周面には、突起部27eと、一方向に着磁された永久磁石28bとが周方向に交互に配置されている。第1のロータコア27aの突起部27dと第2のロータコア27bの永久磁石28bとが軸方向で重なるように、かつ、第1のロータコア27aの永久磁石28aと第2のロータコア27bの突起部27eとが軸方向で重なるように、第1のロータコア27aおよび第2のロータコア27bが配置されている。永久磁石28aの着磁方向と永久磁石28bの着磁方向とは、互いに逆になっている。
本実施の形態では、第1のロータコア27aの突起部27dと第2のロータコア27bの永久磁石28bとが軸方向で重なるように、かつ、第1のロータコア27aの永久磁石28aと第2のロータコア27bの突起部27eとが軸方向で重なるように、第1のロータコア27aおよび第2のロータコア27bが配置されている。これにより、図示しないシャフト23が軸方向に磁化することを防げるため、シャフト23の軸方向の端部に軟磁性体を配置することが容易となる。
実施の形態11.
次に、図13を参照して、実施の形態11にかかる回転機1Jについて説明する。図13は、実施の形態11にかかる回転機1Jの制御ブロック図である。なお、実施の形態11では、前記した実施の形態1と重複する部分については、同一符号を付して説明を省略する。
回転機1Jは、モータ部駆動電源12と、ブレーキ電源13と、制御部14と、モータコイル25と、ブレーキコイル9とを備える。
モータ部駆動電源12は、モータコイル25に電力を供給する外部電源である。ブレーキ電源13は、ブレーキコイル9に電力を供給する外部電源である。
制御部14は、モータ部駆動電源12、ブレーキ電源13、モータコイル25およびブレーキコイル9と電気的に接続されている。制御部14には、モータコイル25の制御回路とブレーキコイル9の制御回路とが一体化されている。
本実施の形態では、回転機1Jがモータコイル25の制御回路とブレーキコイル9の制御回路とが一体化された制御部14を備えることにより、駆動用の制御回路とブレーキ用の制御回路とを共有化できる。そのため、回転機1Jの小型化を図りつつ、モータコイル25とブレーキコイル9とに最適な電流の配分を行って回転機1Jの高効率化を図ることができる。例えば、モータ部2の回転速度が遅い場合は、ロータ22の磁束を強める方向にブレーキコイル9に通電し、モータ部2の回転速度が速い場合は、モータ部2の端子電圧を低減させためにロータ22の磁束を弱める方向にブレーキコイル9に通電することで、回転機1Jの高効率化を図ることができる。
実施の形態12.
次に、図14を参照して、実施の形態12にかかる回転機1Kについて説明する。図14は、実施の形態12にかかる回転機1Kのブレーキ解放時を示す断面図である。なお、実施の形態12では、前記した実施の形態1と重複する部分については、同一符号を付して説明を省略する。
本実施の形態では、実施の形態8にかかるロータ22を用いる場合を想定している。回転機1Kは、軸方向においてモータ部2を挟んでブレーキコイル9と反対側に配置されている励磁コイル15と、励磁コイル15を収容する円筒形状の励磁ヨーク16とを備える。ブレーキコイル9の通電方向は、実施の形態1におけるブレーキコイル9の通電方向とは逆である。ブレーキコイル9の通電方向と励磁コイル15の通電方向とは、同じである。以下、励磁コイル15が通電されることで発生する磁束を励磁磁束と称する。
ブレーキ磁束は、本実施の形態では内側円筒部81、アーマチュア52、外側円筒部82、ステータコア24、ロータコア27の順に流れた後、内側円筒部81に戻る。一方、励磁磁束は、励磁ヨーク16、ロータコア27、ステータコア24、励磁ヨーク16の順に流れる。
本実施の形態では、回転機1Kは、軸方向においてモータ部2を挟んでブレーキコイル9と反対側に配置されている励磁コイル15を備えることにより、励磁コイル15から発生する励磁磁束をモータ部2のトルクに利用することができる。これにより、ブレーキコイル9から発生するブレーキ磁束のみを利用する場合と比較して、モータ部2の軸方向の両側にバランスよく磁束を流すことができる。そのため、モータ部2の軸方向への電磁力を低減できる。また、本実施の形態では、ロータ22がクローポール型のロータであるとともに、ブレーキコイル9の通電方向と励磁コイル15の通電方向とが同じであることにより、モータコイル25を鎖交しない漏れ磁束を低減することができる。
なお、本実施の形態では、実施の形態8にかかるロータ22を例にしたが、実施の形態10のロータ22を用いた場合でも同様の効果を奏することができる。すなわち、モータ部2の軸方向への電磁力を低減できる。また、ロータ22がクローポール型とコンシクエントポール型との混合型であるとともに、ブレーキコイル9の通電方向と励磁コイル15の通電方向とが同じであることにより、モータコイル25を鎖交しない漏れ磁束を低減することができる。
実施の形態13.
次に、図15を参照して、実施の形態13にかかる回転機1Lについて説明する。図15は、実施の形態13にかかる回転機1Lのブレーキ解放時を示す断面図である。なお、実施の形態13では、前記した実施の形態12と重複する部分については、同一符号を付して説明を省略する。
本実施の形態では、実施の形態9にかかるロータ22を用いる場合を想定している。ブレーキコイル9の通電方向は、実施の形態12におけるブレーキコイル9の通電方向と同じ向きである。ブレーキコイル9の通電方向と励磁コイル15の通電方向とは、互いに逆である。
ブレーキ磁束は、本実施の形態では内側円筒部81、アーマチュア52、外側円筒部82、ステータコア24、ロータコア27の順に流れた後、内側円筒部81に戻る。一方、励磁磁束は、励磁ヨーク16、ステータコア24、ロータコア27、励磁ヨーク16の順に流れる。
実施の形態9のロータ22を用いた場合には、本実施の形態のように、ブレーキコイル9の通電方向と励磁コイル15の通電方向とを互いに逆にすることにより、前記した実施の形態12と同様に、モータ部2の軸方向への電磁力を低減できる。また、本実施の形態では、ロータ22がコンシクエントポール型のロータであるとともに、ブレーキコイル9の通電方向と励磁コイル15の通電方向とが互いに逆であることにより、ブレーキコイル9から発生するブレーキ磁束のうちシャフト23の軸方向を通る成分が打ち消されて、シャフト23が磁化されない。そのため、シャフト23の軸方向の端部に鉄などの磁性体材料を取り付ける際に、磁性体材料がシャフト23に吸引されないというメリットを得ることができる。
実施の形態14.
次に、図16を参照して、実施の形態14にかかる回転機1Mについて説明する。図16は、実施の形態14にかかる回転機1Mのブレーキ解放時を示す断面図である。図16では、ブレーキ解放時にブレーキコイル9から発生する磁束の流れと回転磁界による磁束Mの流れとを模式的に示している。なお、実施の形態14では、前記した実施の形態12と重複する部分については、同一符号を付して説明を省略する。
モータ部2は、シャフト23を回転可能に支持する軸受17を有する。ブレーキコイル9が通電されることで発生するブレーキ磁束の一部の流れ方向は、回転磁界で発生する磁束の一部を打ち消す方向と一致する。
一般論として、分布巻モータ、8極12スロットなどの一部の集中巻モータでは、モータコイルに三相交流電流が通電されると、ステータにおいて回転機の回転方向に磁界が発生し、軸受に電位差が生じる。この電位差で軸受の内部に放電が生じ、電蝕によって軸受が損傷する。本実施の形態では、ブレーキ磁束の一部が回転磁界による磁束の一部を打ち消す方向に流れるようにブレーキコイル9に通電することで、軸受17の電位差を低減させることができ、軸受17の損傷を抑制することができる。このような効果は、ブレーキコイル9と励磁コイル15とを備える両側ブレーキタイプの回転機1Mだけではなく、実施の形態1のようにブレーキコイル9のみを備える片側ブレーキタイプの回転機1でも奏することができる。
実施の形態15.
次に、図17を参照して、実施の形態15にかかる回転機1Nについて説明する。図17は、実施の形態15にかかる回転機1Nのブレーキ作動時を示す断面図である。なお、実施の形態15では、前記した実施の形態1と重複する部分については、同一符号を付して説明を省略する。
回転機1Nは、シャフト23に取り付けられた減速機18と、減速機18の出力側に設けられてモータ部2の回転角度を検出する角度検出器19と、モータ部2の電圧またはモータ部2の電流に基づきモータ部2の回転角度を推定する制御部14と、モータ部駆動電源12とを備える。モータ部駆動電源12は、モータコイル25に電力を供給する外部電源である。制御部14は、モータ部駆動電源12と電気的に接続されている。減速機18は、軸方向においてモータ部2を挟んでブレーキ部3と反対側に配置されている。
本実施の形態では、減速機18の入力側をセンサレス制御にすることで、減速機18の入力側の角度検出器を削減できるため、回転機1の小型化を図ることができる。一方で、減速機18の出力側に角度検出器19を設けることで、減速機18のバックラッシの影響を低減して、角度検出器19の位置検出精度を高めることができる。
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、実施の形態同士を組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1H,1I,1J,1K,1L,1M,1N 回転機、2 モータ部、3 ブレーキ部、4 回転板、5 スライド板、6 ばね部材、7 電磁石、8 ヨーク、9 ブレーキコイル、10 固定板、10a,51a,52a 通孔、11 ハブ、12 モータ部駆動電源、13 ブレーキ電源、14 制御部、15 励磁コイル、16 励磁ヨーク、17 軸受、18 減速機、19 角度検出器、21 ステータ、22 ロータ、23 シャフト、24 ステータコア、25 モータコイル、26 コイルエンド部、27 ロータコア、27a 第1のロータコア、27b 第2のロータコア、27c,27d,27e 突起部、28,28a,28b 永久磁石、41 取付孔、51 ブレーキ板、52 アーマチュア、81 内側円筒部、82 外側円筒部、82a 外側円筒部本体、82b フランジ部、83 空間、84 薄肉部、B ボルト。

Claims (9)

  1. 円筒形状のステータと、前記ステータの内周側に前記ステータと隙間を空けて設けられたロータと、前記ロータを貫通するように設けられたシャフトとを有するモータ部と、
    前記モータ部を制動するブレーキ部と、を備え、
    前記ブレーキ部は、
    前記シャフトの外周面に固定されて前記シャフトの回転に伴って回転する回転板と、
    前記モータ部の回転軸の軸方向に沿って前記回転板に接近および離隔する方向にスライド可能に設けられたスライド板と、
    ばね力によって前記スライド板を前記回転板に向かって付勢するばね部材と、
    前記軸方向において前記ばね部材を挟んで前記スライド板と反対側に配置されて、前記ばね部材の前記ばね力に抗して前記スライド板を前記回転板から離隔する方向に吸引可能な電磁石と、を有し、
    前記電磁石は、
    前記シャフトが通される円筒形状の内側円筒部と、前記内側円筒部の外周側に前記内側円筒部と空間を介して設けられた円筒形状の外側円筒部とを含むヨークと、
    前記内側円筒部と前記外側円筒部との間に形成された前記空間に配置されたブレーキコイルと、を有し、
    前記ヨークは、前記軸方向において前記スライド板と前記ロータとの間に、前記スライド板および前記ロータと隙間を空けて配置され、
    前記ブレーキコイルは、前記軸方向において前記ロータと隣接して配置され、
    前記ブレーキコイルが通電されると、前記スライド板は、前記内側円筒部および前記外側円筒部の両方に接近することを特徴とする回転機。
  2. 前記ヨークは、前記内側円筒部と前記外側円筒部とを接続して、前記内側円筒部の厚さおよび前記外側円筒部の厚さよりも薄い薄肉部を含むことを特徴とする請求項1に記載の回転機。
  3. 前記ブレーキコイルの外径と前記ロータの外径とは、同径であり、
    前記外側円筒部の外径と前記ステータの外径とは、同径であることを特徴とする請求項1または2に記載の回転機。
  4. 前記内側円筒部と前記ロータとの間に形成される前記軸方向に沿う隙間を第1の隙間、前記ロータと前記ステータとの間に形成される径方向に沿う隙間を第2の隙間、前記外側円筒部と前記スライド板との間に形成される前記軸方向に沿う隙間を第3の隙間、前記内側円筒部と前記スライド板との間に形成される前記軸方向に沿う隙間を第4の隙間としたときに、
    前記ブレーキコイルが通電された状態で、第2の隙間>第1の隙間>第3の隙間≧0mmかつ第2の隙間>第1の隙間>第4の隙間≧0mmの関係を満たすことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の回転機。
  5. 前記モータ部の制御回路と前記ブレーキコイルの制御回路とが一体化された制御部を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の回転機。
  6. 前記軸方向において前記モータ部を挟んで前記ブレーキコイルと反対側に配置されている励磁コイルを備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の回転機。
  7. 前記ロータは、クローポール型、または、前記クローポール型とコンシクエントポール型との混合型であり、永久磁石を有し、
    前記ブレーキコイルの通電方向と前記励磁コイルの通電方向とは、同じであることを特徴とする請求項6に記載の回転機。
  8. 前記ロータは、コンシクエントポール型であり、永久磁石を有し、
    前記ブレーキコイルの通電方向と前記励磁コイルの通電方向とは、互いに逆であることを特徴とする請求項6に記載の回転機。
  9. 前記シャフトに取り付けられた減速機と、
    前記減速機の出力側に設けられて前記モータ部の回転角度を検出する角度検出器と、
    前記モータ部の電圧または前記モータ部の電流に基づき前記モータ部の回転角度を推定する制御回路と、を備え、
    前記減速機は、前記軸方向において前記モータ部を挟んで前記ブレーキ部と反対側に配置されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の回転機。
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