JP7410799B2 - 反射抑制発泡シート - Google Patents

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Description

本発明は、反射抑制発泡シートに関する。
光学機器の分野等においては、装置内に入射された光の反射を軽減可能な素材(反射抑制部材)の開発が行われている。
例えば、特許文献1では、反射防止層として、合成樹脂マトリックスに(A)平均粒径15~30μmの非凝集性樹脂微粒子、(B)平均粒径15~30μmの凝集性樹脂微粒子及び(C)平均粒径1μm以下のカーボンブラック微粒子を含み、かつ(A)成分と(B)成分との配合割合が重量比で10:1ないし1:2であり、(C)成分の配合量が(A)成分と(B)成分との合計重量に基づき3~50重量%の範囲である、反射防止用フィルムが開示されている。特許文献1に係る反射防止用フィルムによれば、優れた反射防止効果を有するとともに、薄厚であり、ごみの発生を抑制することが可能となる。
特許第3902827号
特許文献1に係る反射抑制部材は、表面が所定の形状を有し、且つ、黒い着色料を含むこと以外、反射率に寄与していない。つまり塗膜表面以外に、反射率を低減できる要素がない。そのため、これ以上の反射率の低減が望めず、反射率の低減が不十分となる場合がある。
また、特許文献1に係る反射抑制部材は、水系の合成樹脂マトリックス(エマルジョン)に球状の非凝集性・凝集性樹脂微粒子を添加することで、配合系の水分を気化、乾燥させることで塗膜が薄くなり、球状の微粒子が塗膜表面に顔出すことで、製造される。しかし、この方法では、塗膜を乾燥させる工程を含むことから、膜厚を厚くすることができない。また膜厚を厚くすると球状の微粒子が表面に出づらくなる。
また、反射抑制部材は、その製造工程において、適切な発泡が困難である場合、微細な気泡構造が破壊されることがある。その結果、シート表面にボイド(例えば、発泡層がなく、キャリアであるPETフィルムがむき出しになる領域)が発生したり、発泡層表面の空隙部のサイズが大きくなってしまう場合がある。このようなボイドや空隙は、光学特性を悪化させる要因となり得るため、反射抑制部材において外観性も重要な場合がある。
上記を踏まえ、本発明は、低い反射率を有する、新規な反射抑制部材を提供することを第1の課題とする。
また、本発明は、低い反射率を有するのみならず、複雑な製造工程を経ずとも製造可能であり、且つ、外観性にも優れる反射抑制部材を提供することを第2の課題とする。
本発明者らは、鋭意研究を行い、所定の発泡シートとすることによって、上記課題を解決可能なことを見い出し、本発明を完成させた。即ち、本発明は以下の通りである。
本発明は、
樹脂発泡層を含む反射抑制発泡シートであって、
前記発泡層は樹脂成分と黒色着色剤とを含み、
前記発泡層の厚みTが70~1200μmであり、
前記発泡層の表面から厚み0.1Tまでの空隙率をP0.1とし、前記発泡層の表面から厚み0.3Tまでの空隙率をP0.3とし、前記発泡層の表面から厚み0.5Tまでの空隙率をP0.5とした場合に、P0.1>P0.3>P0.5であり、
前記P0.1が80%以上である
ことを特徴とする反射抑制発泡シートである。
前記反射抑制発泡シートは、光の波長が300-800nmにおける60°入射の正反射率が0.1%以下であってもよい。
前記反射抑制発泡シートは、黒色度L*の値が18以下であってもよい。
前記発泡層中の前記黒色着色剤の固形分含有量が、1.0~20質量%であってもよい。
前記反射抑制発泡シートの密度が100~800kg/mであってもよい。
前記黒色着色剤が、粒子径300nm以下のカーボンブラック、金属錯塩染料、アゾ染料から選択される1種以上を含んでいてもよい。
また本発明は、
前記反射抑制発泡シートの製造方法であって、
前記黒色着色剤を含むエマルジョン組成物を発泡及び硬化することにより形成された発泡層準備体を分割することで、前記発泡層を形成する工程を含む、反射抑制発泡シートの製造方法であってもよい。
本発明によれば、低い反射率を有する、新規な反射抑制部材を提供することが可能である。また、本発明によれば、低い反射率を有のみならず、複雑な製造工程を経ずとも製造可能であり、外観性にも優れる反射抑制部材を提供することが可能である。
説明した化合物に異性体が存在する場合、特に断らない限り、存在し得る全ての異性体が本発明において使用可能である。また、本発明において、単に「アクリル」と記載されている場合、「メタクリル」および「アクリル」の両方の意味を含んでいてもよい。
本発明に係る反射抑制発泡シート(以下、単に「発泡シート」と表現することがある。)は、少なくとも所定の発泡層を有する。また、発泡シートはその他の層を含んでいてもよい。以下、発泡層(原料/材質、構造/物性/性質、製造方法)、その他の層、発泡シートの用途について説明する。
<<<<発泡層>>>>
<<<原料/材質>>>
発泡層は、黒色着色剤を含む樹脂発泡層である。
発泡層は、通常、エマルジョン組成物を発泡及び硬化することにより得られる。エマルジョン組成物は、樹脂成分と、黒色着色剤と、分散媒と、を含む。エマルジョン組成物は、球状微粒子(固体微粒子)を含んでもよい。エマルジョン組成物は、その他の成分を含んでいてもよい。
ここで、エマルジョン組成物中に含まれる不揮発分(分散媒を除いた成分)が、通常、発泡層の固形分となる。従って、以下の説明においては、エマルジョン組成物中に含まれる不揮発分と、発泡層に含まれる固形分と、を特に区別せずに説明する。
エマルジョン組成物が反応可能な成分を含む場合、発泡層は、それらの反応可能な成分の反応生成物を含んでいてもよい。
<<樹脂成分>>
樹脂成分としては、反射抑制部材として使用可能な従来公知のものとすることができ、特に限定されないが、アクリル系樹脂、ビニルエステル系樹脂、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂等が例示できる。これらは1種類のみ使用してもよいし、2種類以上併用してもよい。
樹脂成分は、単独重合体であっても、共重合体であってもよい。
樹脂成分は、アクリル系樹脂、ビニルエステル系樹脂、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂を含むことが好ましい。また、樹脂成分は、その他の樹脂(例えば、EVA等)を含んでいてもよい。また、樹脂成分は、アクリル系樹脂と、ビニルエステル系樹脂及び/又はシリコーン系樹脂と、を含むことが好ましい。
アクリル系樹脂を構成するアクリル系単量体としては、特に限定されないが、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル及びアクリル酸n-ブチル等のアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル及びメタクリル酸n-ブチル等のメタクリル酸エステル;アクリル酸;メタアクリル酸;等が挙げられる。これらは1種類のみ使用してもよいし、2種類以上併用してもよい。
ビニルエステル系樹脂を構成するビニルエステル系単量体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられる。これらは1種類のみ使用してもよいし、2種類以上併用してもよい。
ビニルエステル系単量体として、バーサチック酸ビニルエステルを含むことが好ましい。即ち、ビニルエステル系樹脂は、バーサチック酸ビニルエステルの単独重合体又は共重合体(例えば、バーサチック酸ビニルエステルとアクリル系モノマーとの共重合体)であることが好ましい。
シリコーン系樹脂としては、シラン化合物を原料モノマーとして含む限り特に限定されず、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン、各種変性シリコーン(例えば、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーンエマルジョン、アルキル変性シリコーンエマルジョン、フッ素変性シリコーン等)を使用することができる。シリコーン系樹脂は、シリコーンアクリル共重合体等の共重合体であってもよい。
エマルジョン組成物中では、上述したような樹脂成分が、樹脂エマルジョンとして、即ち、分散媒中に分散された樹脂粒子として存在する。このような樹脂粒子は、例えば、1.0μ以下、より好ましくは0.5μm以下、更に好ましくは0.2μm以下の粒径とすることができる。樹脂粒子の粒径は、例えば、レーザ回折・散乱法によるレーザ顕微鏡によって測定することができる。
エマルジョンは、例えば、水性媒体中に樹脂成分の原料モノマーを配合し、乳化剤、重合開始剤等の各種添加剤の存在下で、原料モノマーを乳化重合させることで、製造することができる。
エマルジョンのpHは、樹脂種類や添加成分等に応じて適宜調整すればよいが、4~12、5~10等とすることができる。
発泡層中、乃至は、エマルジョン組成物中の全樹脂成分の割合(固形分濃度)は、50質量%以上、60質量%以上、70質量%以上、80質量%以上、90質量%以上又は95質量%以上とすることができる。
<<黒色着色剤>>
黒色着色剤としては、特に限定されないが、カーボンブラックや黒色染料等を使用することができる。黒色染料については、水への溶解性があり、pHは高いものが望ましい。pHが6.0未満のものに関しては、予めpHを6.0以上になるよう調整した後、エマルジョン組成物に添加してもよい。黒色着色剤は、カーボンブラック、金属錯塩染料、アゾ染料から選択される1種以上を含むことが好ましい。また、黒色着色剤は、顔料及び染料を共に含むことが好ましい。
ここで、黒色着色剤とは、例えば、以下のものとすることができる。
日本カーバイド工業株式会社製 ニカゾール RX-3002L(pH 9、固形分濃度 35%)中に固形分濃度で2wt%になるよう黒色着色剤(対象の成分)を添加、調製したものをシート状に成形する。シートの厚みが200μm未満の場合は、総厚200μm以上になるよう重ね、それをコニカミノルタジャパン株式会社製 色彩色差計 CR-400を用いてL*を測定し、L*の値が30以下(好ましくは20以下)のものを黒色着色剤とする。
カーボンブラックは、粒径が300nm以下であることが好ましい。カーボンブラックの粒径をこのような範囲とすることにより、発泡後の体積あたりのカーボンブラックの濃度の低下を抑制し、数多くのカーボン粒子が均一に分散されることで黒色の濃淡の差が出難くなり、優れた発色が得られる。ここで、通常の反射部材において、平均粒径が小さいカーボンブラックを使用した場合、反射部材の表面の凹凸に寄与しないため、艶が出てしまい、反射率が向上し得る。一方で、反射部材が発泡体である場合、表面に存在する気泡がこのような艶の発生を低減するため、平均粒径が小さいカーボンブラックを使用することの悪影響を抑制することができる。
発泡層中、乃至は、エマルジョン組成物中の黒色着色剤の含有量(固形分濃度)は、1.0~20.0質量%、2.0~20.0質量%、2.5~20.0質量%、2.5~15.0質量%、2.5~12.0質量%又は4.0~12.0質量%であることが好ましい。
<<球状微粒子>>
球状微粒子は、真球に近い形状を有する樹脂微粒子である。球状微粒子は、例えば、SEMで任意の微粒子の直径を5点測定して、その最大直径と最小直径との比(最大直径/最小直径)が1.5以下であるものが好ましい。
発泡層が球状微粒子を含む場合、発泡層の表面に、気孔由来の凹部と、球状微粒子由来の凸部とが形成される。更に、気孔(連通孔)の内壁部分にも、球状微粒子由来の凸部が形成される。また、発泡層は表面積が大きいため、球状微粒子によって形成される凸部の領域も増加する。このような凹部および凸部によって、光の反射率が効果的に低減される。
球状微粒子の粒子径は、2~150μm、2~125μm又は3~100μmであることが好ましい。球状微粒子の粒子径をこのような範囲とすることで、上述した球状微粒子由来の効果を高めることができる。
SEM画像から10個の球状微粒子を選定し、各球状微粒子5点の直径を測定し、各球状微粒子の最大直径の平均値を球状微粒子の粒径とする。
球状微粒子の構造は、中空(バルーン)状、中実状、ビーズ状等の公知の構造とすることができる。
球状微粒子を構成する材質は、特に指定はないが、一般的に用いられる樹脂材料として、アクリルコポリマー(メタクリルコポリマーを含む。)、シリコーン系樹脂などを使用すればよい。
球状微粒子は、表面に微細な無機粒子及び/又は有機粒子(例えば、無機フィラーやカーボンブラックなどの着色剤)が適用され、着色(例えば、黒色に着色)等されていてもよい。
球状微粒子は、粒子径、構造又は材質が異なる、2種以上の球状微粒子を組み合わせて使用してもよい。
発泡層中、乃至は、エマルジョン組成物中の球状微粒子の含有量(固形分濃度)は、3~40質量%、5~35質量%又は10~30質量%であることが好ましい。球状微粒子の含有量をこのような範囲とすることにより、球状微粒子由来の凹凸の出現が適切なものとなり反射率の低減効果が向上するとともに、発泡層からの球状微粒子の脱落を防止することができる。
<<分散媒>>
エマルジョン組成物の分散媒となる水性媒体としては、水を必須成分とするが、水と水溶性溶剤との混合物であってもよい。水溶性溶剤とは、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチルカルビトール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のアルコール類、N-メチルピロリドン等の極性溶剤等であり、これらの1種又は2種以上の混合物等を使用してもよい。
<<その他の成分>>
エマルジョン組成物は、その他の成分として、架橋剤(硬化剤)、起泡剤/気泡安定剤、界面活性剤、粘度調整剤、乳化剤、希釈剤、水溶性ポリマー等を含んでいてもよい。また、エマルジョン組成物は、エマルジョンを製造する際に使用される各種成分(重合開始剤、界面活性剤、乳化剤、保護剤等)がそのまま含有されていてもよい。また、黒色を補色し無彩色化するために、黒色以外の有色着色剤(例えば、染料や顔料等)を含んでいてもよい。
架橋剤としては、エポキシ系架橋剤、メラミン系架橋剤、イソシアネート系架橋剤(例えば、脂肪族系イソシアネート)、カルボジイミド系架橋剤(エマルジョンまた水溶性タイプのいずれであってもよい。)、オキサゾリン系架橋剤(エマルジョンまた水溶性タイプのいずれであってもよい。)等を使用することができる。
架橋剤の含有量は、使用する樹脂が含有する官能基の種類及び、官能基量等に応じて適量調整すればよい。
硬化剤による架橋手法としては、例えば、物理架橋、イオン架橋、化学架橋があり、架橋方法は、樹脂の種類に応じて選択することができる。
起泡剤/気泡安定剤は、エマルジョン組成物に気泡を発生させる際、起泡性を向上させたり、気泡を微細化/均質化したり、発生させた気泡を安定化(長寿命化)できる物質である。
起泡剤/気泡安定剤としては、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ステアリン酸アンモニウム等のアニオン界面活性剤、アルキルベタイン、アルキルアミンオキサイド等の両性イオン界面活性剤、脂肪酸アルカミノールアミド、エーテル、エステル系等の非イオン界面活性剤が挙げられる。これらは、1種または2種以上を組み合わせて使用してもよい。
<<<構造/物性/性質>>>
発泡層は、連続気泡構造を有する。全ての気泡が連続気泡構造である必要はなく、一部が独立気泡構造であってもよい。
発泡層の面積等は、用途に応じて適宜変更可能である。
<<厚みT>>
発泡層の厚みTは、70~1200μmであることが好ましく、100~1000μmであることがより好ましい。発泡層の厚みTを70~1200μmとすることで、反射率の低減効果が向上する。
なお、発泡層が球状微粒子を含む場合、発泡層の表面性状を適当な範囲とするために、球状微粒子の粒子径と、発泡層の厚みとの比(粒子径/厚み)が、0.30以下であることが好ましく、0.10以下であることが好ましい。下限値は特に限定されないが、例えば、0.01または、0.02であることが好ましい。
<<空隙率>>
発泡層は、一方の表面(露光側となる表面)において、発泡層の表面から厚み0.1Tまでの空隙率(発泡層の表面から、発泡層の厚みTの1/10となる厚みまでの空隙率)をP0.1とし、発泡層の表面から厚み0.3Tまでの空隙率をP0.3とし、発泡層の表面から厚み0.5Tまでの空隙率をP0.5とした場合に、P0.1>P0.3>P0.5となる。発泡層がこのような空隙率となる構造とすることで、発泡層の中心部に向かって屈折率が変化する(発泡層の表面から、発泡層の中心部乃至は発泡層の裏面に向かって、空隙率に勾配がかかる)構成となり、反射率を低減させることができる。
空隙率P0.1は、好ましくは80%以上(例えば、80~99%)であり、より好ましくは80~98%であり、更に好ましくは85~98%であり、特に好ましくは90~98%である。
空隙率P0.3は、好ましくは50~90%であり、より好ましくは65~85%である。
空隙率P0.5は、好ましくは30~80%であり、より好ましくは35~65%である。
空隙率P0.1と空隙率P0.3との差(P0.1-P0.3)は、好ましくは1~30%であり、より好ましくは2~20%であり、更に好ましくは5~15%である。
空隙率P0.3と空隙率P0.5との差(P0.3-P0.5)は、好ましくは5~40%であり、より好ましくは10~40%であり、更に好ましくは20~30%である。
発泡層の表面から厚み0.XTまでの空隙率(発泡層の表面から、発泡層の厚みTのX/10(0<X≦10)となる厚みまでの空隙率)を空隙率P0.Xとした場合、空隙率P0.Xは以下のように測定される。
走査型電子顕微鏡(SEM、株式会社キーエンス製、VHX-D510)を用いて、発泡層の断面を撮影する。
撮影した画像は、付属の画像処理ソフトで発泡層の表面から厚み0.XTまでの面積を算出する。異なる任意の5地点のSEM画像の平均面積を面積(A)とする。
次に、上記の5つのSEM画像の発泡層の表面から厚み0.XTまでの樹脂部分と空隙部分をコントラストの違いから、付属の画像処理ソフトを用いて空隙部分のみを選別する。
空隙部分を選別するためのコントラストは調整可能であるが、明らかに樹脂部分と空隙部分が正しく選別できない箇所は手動で調整できる。
選別した空隙部分の発泡層の表面から厚み0.XTまでの面積を算出する。
発泡層の表面から厚み0.XTまでの面積同様に、算出した空隙部分の平均面積を面積(B)とする。
得られた面積(A)と面積(B)から下記の式のように空隙率P0.Xを算出する。
空隙率P0.X=面積(B)/面積(A)×100
<<発泡層表面の樹脂面積率>>
発泡層表面の樹脂面積率は、好ましくは20%以下(例えば、0.5~20%)であり、より好ましくは1~18%以下であり、更に好ましくは1~15%以下である。
発泡層表面の樹脂面積率は、走査型電子顕微鏡(SEM、株式会社キーエンス製、VHX-D510)を用いて、画像全面が発泡層の表面となるように撮影して算出する。
撮影した画像を付属の画像処理ソフトを用いて樹脂部分と空隙部分のコントラストの違いから、樹脂部分のみを選別し、その面積を算出する。
任意の点で5箇所の樹脂部分の面積の平均を樹脂面積(A)とする。
樹脂部分の面積を算出するために用いた画像の全面の面積の平均面積を全面積(B)とする。
発泡層表面の樹脂面積率は下記の式を用いて算出する。
発泡層表面の樹脂面積率(%)=樹脂面積(A)/全面積(B)×100
また発泡層表面の空隙率は、下記のように算出する。
発泡層表面の空隙率(%)=100-発泡層表面の樹脂面積率
<<発泡層表面の孔径>>
発泡層表面の孔径は、好ましくは10~500μmであり、より好ましくは20~400μmであり、更に好ましくは30~300μmである。
発泡層表面の孔径は、上記のSEMを用いて発泡層表面を撮影し、VHX-D510に付属されている画像処理ソフトで気泡の孔径を測定する。
1つの気泡について測定位置を45度ずつずらして計4点の直径を測定し、その最大径と最小径の平均をその1気泡の孔径とする。
1つの発泡体について10点の孔径を測定し、その平均孔径を発泡層表面の孔径とする。
<<泡膜の開口率>>
泡膜の開口率は、好ましくは0~99%であり、より好ましくは10~90%である。
泡膜の開口率は、下記の方法で算出する。
まず任意の気泡を10点選び、上記記載の発泡層表面の孔径と同じ方法で算出したそれぞれ気泡の孔径から気泡の面積(A)を算出する。
泡膜の開口部の面積は、VHX-D510に付属されている画像処理ソフトより泡膜と開口部のコントラストの違いから開口部のみを選別し、その面積を泡膜の開口部の面積(B)とする。
これらの面積から泡膜の開孔率は下記の式より算出する。
泡膜の開口率(%)=泡膜の開孔部の面積(B)/気泡の面積(A)×100
<<密度>>
発泡層(発泡層)の密度は、50~1000kg/mであることが好ましく、100~800kg/mであることがより好ましく、100~750kg/mであることが更に好ましく、150~500kg/mであることが特に好ましい。
密度は、JIS K 6401に準拠して、シート(発泡層)の重さを、シート(発泡層)の厚みと面積とで除すことで得られる、見掛け密度である。
<<反射率>>
発泡層は、60°入射の反射率が、0.1%以下であることが好ましく、0.075%以下であることがより好ましく、0.05%以下であることが更に好ましい。
反射率は、紫外・可視分光光度計(株式会社日立ハイテクサイエンス社製 UH4150)で、入射角60°、偏光子角度45°における正反射率を300-800nmの領域で測定し、その平均反射率として得られたものである。測定は、室温23±2℃、湿度50±5%の環境で行う。試験片は室温23±2℃、湿度50±5%環境で24時間以上状態調節したものを試験する。
<<黒色度L*>>
発泡層は、黒色度L*が、20以下であることが好ましく、18以下であることがより好ましく、16以下であることが更に好ましい。黒色度L*は、色彩色差計(コニカミノルタジャパン株式会社製 CR-400)を用いて測定されたものである。
<<<発泡層の製造方法>>>
発泡層は、エマルジョン組成物を発泡/硬化することによって得られる。
以下、発泡層の製造方法の一例を示すが、本発明の効果を阻害しない範囲内で、各工程を連続して実施してもよいし分割して実施してもよく、各工程を複数回実施してもよく、複数の工程を同時に実施してもよい。また、以下においては、微細な連続気泡構造を形成可能な気体混入法(メカニカルフロス)について説明するが、発泡方法は特に限定されず、化学発泡法、抽出法などを用いてもよい。
<<調製工程>>
調製工程では、前述した各原料を混合することで、発泡体の原料混合物であるエマルジョン組成物を調製する。混合方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、各成分を混合する混合タンク等の容器内で撹拌しながら混合すればよい。
<<発泡・硬化工程>>
発泡・硬化工程では、調製工程で得られたエマルジョン組成物に、所定の発泡用気体を添加し、これらを充分に混合させてエマルジョン組成物中に気泡が多数存在する状態(発泡エマルジョン組成物)にする。この発泡・硬化工程は、通常は、原料調製工程で得られた液状の発泡層の原料混合物と、発泡用気体とをミキシングヘッド等の混合装置により充分に混合することで実施される。
<発泡用気体>
攪拌・発泡工程でエマルジョン組成物に混合される発泡用気体は、発泡体中の気泡(セル)を形成するものであり、この発泡用気体の混入量によって、得られる発泡体の発泡倍率及び密度が決まる。発泡層の密度を調整するためには、所望の発泡層の密度と、発泡層の原料の体積(例えば、発泡層の原料が注入される成形型の内容積)とから、必要な発泡層の原料の重量を算出し、この重量において所望の体積となるように発泡用気体の量を決定すればよい。また、発泡用気体の種類としては、主に空気が使用されるが、その他にも、窒素、二酸化炭素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスを使用することもできる。
<発泡方法/発泡条件>
本発明にかかる発泡体の調製方法で使用される発泡方法としては、メカニカルフロス(機械発泡)法を使用する。メカニカルフロス法は、エマルジョン組成物を攪拌羽根等で攪拌することにより、大気中の空気をエマルジョン組成物に混入させて発泡させる方法である。
撹拌装置としては、メカニカルフロス法に一般に用いられる撹拌装置を特に制限なく使用可能であるが、例えば、ホモジナイザー、ディゾルバー、メカニカルフロス発泡機等を使用することができる。このメカニカルフロス法によれば、エマルジョン組成物と空気との混合割合を調節することによって、種々の用途に適した密度の発泡層を得ることができる。
発泡方法として、その他の発泡方法を併用することも可能であるが、化学発泡剤を用いた発泡方法を併用すると、連続気泡の割合が低くなり、反射率が向上し易くなるため、好ましくない。
エマルジョン組成物と空気との混合時間は特に制限されないが、通常は1~10分、好ましくは2~6分である。
混合温度も特に制限されないが、通常は常温である。
混合における攪拌速度は、気泡を細かくするために200rpm以上が好ましく(500rpm以上がより好ましく)、発泡機からの発泡物の吐出をスムーズにするために2000rpm以下が好ましい(800rpm以下がより好ましい)。
以上のようにして、発泡したエマルジョン組成物(発泡エマルジョン組成物)を得る。
<発泡体の形成>
発泡エマルジョン組成物は、例えば、ドクターナイフ、ドクターロール等の公知の手段により、所望の厚みに合わせたシート状等の発泡体に形成される。
<硬化>
発泡体の硬化方法としては、公知の方法を用いることができる。本形態にかかる発泡体は自己架橋をさせることもできるが、エネルギーを印加してエマルジョンを構成する樹脂を、架橋剤を介して架橋させることにより、発泡体を硬化させてもよい。
エネルギーを印加する工程としては特に限定されないが、例えば、加熱工程(熱架橋)が挙げられる。
加熱工程では、発泡エマルジョン組成物中の分散媒を蒸発させる。この際の乾燥方法としては特に制限されるものではないが、例えば、熱風乾燥等を用いればよい。また、乾燥温度及び乾燥時間についても特に制限されるものではないが、例えば、80℃程度で1~3時間程度とすればよい。
また、この加熱工程において、分散媒が発泡エマルジョン組成物中から蒸発するが、この蒸気が抜ける際の通り道が、発泡層の内部から外部まで連通されることとなる。従って、本形態にかかる発泡体では、この水蒸気が抜ける際の通り道が連続気泡として残るため、発泡層中に存在する気泡の少なくとも一部が連続気泡となる。
ここで、攪拌・発泡工程で混入された発泡用気体がそのまま残存している場合には、得られた発泡層中では独立気泡となり、混入された発泡用気体が、本工程において蒸気が抜ける際に連通された場合には、得られた発泡層中では連続気泡となる。
架橋剤を添加した場合には、加熱工程では、原料の架橋(硬化)反応を進行及び完了させる。具体的には、上述した架橋剤により原料同士が架橋され、硬化した発泡層が形成される。
この際の加熱手段としては、原料に充分な加熱を施し、原料を架橋(硬化)させ得るものであれば特に制限はされないが、例えば、トンネル式加熱炉等を使用することができる。
また、加熱温度及び加熱時間も、原料を架橋(硬化)させることができる温度及び時間であればよく、例えば、80~150℃(特に、120℃程度が好適)で1時間程度とすればよい。
<発泡層の分割>
ここで、上記した製造方法において、エマルジョン組成物の固形分濃度、粘度、発泡条件、硬化条件(加熱条件)等を変更することにより、所定の空隙率となる発泡層とすることも可能である。特に、エマルジョン組成物を加熱する際の条件を変更することにより、発泡体の密度分布を適宜調整可能である。加熱は、「水分の乾燥」と「樹脂の硬化」とに分けられるが、水分を乾燥させる際の条件が、発泡体の構造(空隙率)に大きく影響を与えることが知られている。
ここで、発泡層の分割を行うことで、空隙率の調整を容易に実施することが可能となる。より具体的には、上述したように、黒色着色剤を含むエマルジョン組成物を発泡及び硬化することにより形成された発泡層を発泡層準備体とし、この発泡層準備体を分割する工程を実施することで、空隙率が所定範囲となる発泡層を容易に形成させることができる。通常の製法によると、発泡体は、中心部付近の気泡径が大きく/密度が低くなり、表面付近の気泡径が小さく/密度が高くなる。そのため、通常の製造方法で得られた発泡体を分割し、その分割して得られた面を新たな表面とすることで、表面付近の空隙率が比較的高い発泡体を得ることが可能となる。つまり、エマルジョン組成物の固形分濃度、粘度、発泡条件、硬化条件(加熱条件)等を変更することで、中心の密度が低く、表層付近の密度が高いような発泡層準備体を準備し、更に、その発泡層準備体を分割することにより、所定の構造を有する発泡層を容易に製造することができる。ここで、発泡体中心部の密度を下げるためには、発泡体の両面、つまり発泡体表層と基材面から熱をかけることで発泡体中心部が水の蒸発が最も遅くなり、空隙のサイズが大きくなることで、密度を低くくすることができる。一方、発泡体中心部の密度を上げる、または発泡体表層付近の密度を上げるためには、基材面からのみ徐々に加熱することで水の蒸発は基材面に近い方から促進され発泡体表層へと進むため、発泡体全体が比較的均一な空隙サイズとなる。発泡体表層付近の密度を下げるためには、基材面からの加熱より発泡体表面からの加熱を強めることで可能である。特に発泡体表層に熱風を当てることで、表層付近の気泡内の気体の体積膨張、熱風による物理的ストレスにより気泡の合一が促進され、空隙サイズが大きくなることで密度を低くすることができる。このようにして、所望の空隙率の発泡体とすることができる。
発泡層準備体の具体的な分割方法は特に限定されず、発泡体を、スライス/研磨/引き剥がす、等の方法にて実施できる。
<<<<その他の層>>>>
発泡シートは、発泡層以外の層(その他の層)を有していてもよい。その他の層としては、例えば、基材が挙げられる。基材は、例えば、発泡層をシート成形する際に、発泡組成物をキャストするために使用され、発泡層と一体化したものである。このような基材としては、例えば、エマルジョン組成物が浸透し難く、且つ、伸縮性の低い基材シートとすればよい。基材としては、具体的には、PETシートが挙げられる。また、このような基材は、離型処理されているものや、サンドマット、ケミカルマット処理など、基材に求められる性能(エマルジョン組成物の浸透の阻害や、伸縮性等)が阻害されない処理を行ってもよい。また、基材としては、粘着テープ、不織布、織物などを使用しても良い。発泡シートが発泡層とその他の層を有する積層体である場合、その他の層を基材としてその上に発泡層を形成したり、発泡層とその他の層とを別々に製造し接着剤等を用いてこれらの層同士を接合させる、等の方法により製造することができる。
<<<<発泡シートの用途>>>>
発泡シートは、反射率の低減効果に優れることから、種々の光学機器に適用することができる。例えば、光学機器において、光学素子と光入射/光出射される開口部との経路を構成する内装部材として使用することができる。より具体的には、例えば、LED等の光源周辺のガスケット、光学センサー(例えばステレオカメラ(カメラセンサー))などのレンズフードの内側に貼付する部材として使用することができる。
発泡シートを使用する際には、通常、露光する側を発泡層の表面側(厚さXTが略0となる地点)として、P0.1>P0.3>P0.5を満たすように、発泡層が設けられる。
<<<<発泡シートの作製>>>>
<<<原料>>>
<<エマルジョン>>
<ポリマーエマルジョン>
(アクリルエマルジョン1)
アクリルスチレン共重合体エマルジョン
pH8.0
固形分濃度:50質量%
(アクリルエマルジョン2)
アクリルニトリル-アクリル酸アルキルエステル-イタコン酸共重合体エマルジョン
pH9.0
固形分濃度:54質量%
<ポリウレタンエマルジョン>
(ウレタンエマルジョン1)
ポリエーテル・カーボネートウレタンエマルジョン
pH8.0
固形分濃度:60質量%
<シリコーンエマルジョン>
シリコーンエマルジョン1
シリコーン・アクリル共重合体エマルジョン
pH6.0
固形分濃度:45質量%
<バーサチック酸ビニルエステル共重合体1>
バーサチック酸ビニルエステル共重合アクリルエマルジョン
pH8.0
固形分濃度:60質量%
<PTFEエマルジョン>
四フッ化エチレンエマルジョン
pH9.0
固形分濃度:60質量%
<<架橋剤>>
(架橋剤1)
ポリイソシアネート
官能基数3.5
<<球状微粒子>>
(球状微粒子1)
白色メタクリル酸ビーズ(中空ではない)
粒径:20µm
(球状微粒子2)
白色シリコーンビーズ(中空ではない)
粒径:30µm
<<黒色着色剤>>
(黒色着色剤1)
カーボンブラック水分散体
カーボン濃度:30質量%
カーボン粒径:138nm
(黒色着色剤2)
導電カーボン水分散体
カーボン濃度:25質量%
カーボン粒径:88nm
(黒色着色剤3)
黒色染料
染料濃度:25質量%
金属錯塩染料
(黒色着色剤4)
黒色染料
染料濃度:25質量%
アゾ系酸性染料
<<界面活性剤>>
(アニオン界面活性剤1)
ステアリン酸アンモニウム
pH11
固形分濃度:30質量%
(アニオン界面活性剤2)
アルキルスルホコハク酸ナトリウム
pH9.3
固形分濃度:35質量%
(両性界面活性剤1)
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン
pH7.5
固形分濃度:30質量%
(両性界面活性剤2)
ミリスチルベタイン
pH6.5
固形分濃度:36質量%
(ノニオン界面活性剤1)
ポリオキシエチレンアルキルエーテル
pH6.5
固形分濃度:50質量%
<<基材>>
(基材1)
プレーンPETフィルム
<<発泡層準備体>>
実施例および比較例に係る発泡体原料として、各表に示す成分を混合してエマルジョン組成物を調製した。
各エマルジョン組成物に、エアー又は窒素ガス等の不活性ガスを加えて、メカニカルフロス法により発泡させ、発泡エマルジョン組成物を得た(発泡条件:100~1000rpm)。
PET製剥離ライナー上に発泡エマルジョン組成物をキャスティングした後、加熱処理(オーブン又は乾燥炉)を行い、発泡層準備体を得た。
その後、剥離加工、研磨加工、スキ加工等によって発泡層準備体を表面処理することで、各実施例および比較例に係る発泡シートを製造した。なお、比較例4については、表面処理を実施しなかった。
剥離加工は、発泡層準備体の発泡層表面にテープを貼り合わせた後、テープを剥がすことで実施した。
研磨加工は、発泡層準備体の発泡層表面からバフ処理することで実施し、発泡層の厚みを1/2程度とした。バフ処理された発泡体表面に残る研磨粉を圧縮エアーや微粘着テープなどで除去した。
スキ加工は、発泡層準備体の発泡層中心部に刃を入れることで実施した。
発泡層準備体の発泡層表面に適宜拘束層を設けた。
なお、発泡層準備体の空隙率については、加熱処理の条件を変更することで調整した。
得られた発泡シートの厚みおよび密度等を各表に示す。
発泡シートの厚みは、シックネスゲージによって測定した。発泡シートの密度は、前述の方法により測定した。
<<<<発泡シートの評価>>>>
得られた発泡シートの、外観、L*値、反射率について評価した。L*値、反射率は、前述の方法により測定した。各評価結果を各表に示す。
外観については、セルが均一かつ表面にクラックやボイドがない場合を「○」とし、若干セルが荒れているが、表面にクラックやボイドがない場合を「△」とし、セルが非常に荒い、セルが形成されていない(発泡していない)または表面にクラックやボイドがある場合を「×」とした。
L*値については、16より小さい場合は3点、16以上18未満である場合は2点、18以上20以下である場合は1点、20より大きい場合は0点とした。
反射率については、0.05%より小さい場合は3点、0.05%以上0.075%未満である場合は2点、0.075%以上0.100%以下である場合は1点、0.100%より大きい場合は0点とした。
Figure 0007410799000001

Figure 0007410799000002


Claims (7)

  1. 樹脂発泡層を含む反射抑制発泡シートであって、
    前記発泡層は樹脂成分と黒色着色剤とを含み、
    前記発泡層の厚みTが70~1200μmであり、
    前記発泡層の表面から厚み0.1Tまでの空隙率をP0.1とし、前記発泡層の表面から厚み0.3Tまでの空隙率をP0.3とし、前記発泡層の表面から厚み0.5Tまでの空隙率をP0.5とした場合に、P0.1>P0.3>P0.5であり、
    前記P0.1が80%以上であり、
    前記発泡層の表面の樹脂面積率が20%以下である
    ことを特徴とする反射抑制発泡シート。
  2. 光の波長が300-800nmにおける60°入射の正反射率が0.1%以下である、請求項1に記載の反射抑制発泡シート。
  3. 黒色度L*の値が18以下である、請求項1又は2に記載の反射抑制発泡シート。
  4. 前記発泡層中の前記黒色着色剤の固形分含有量が、1.0~20質量%である、請求項1~3の何れか一項に記載の反射抑制発泡シート。
  5. 密度が100~800kg/mである、請求項1~4の何れか一項に記載の反射抑制発泡シート。
  6. 前記黒色着色剤が、粒子径300nm以下のカーボンブラック、金属錯塩染料、アゾ染料から選択される1種以上を含む、請求項1~5の何れか一項に記載の反射抑制発泡シート。
  7. 請求項1~6のいずれか一項に記載の反射抑制発泡シートの製造方法であって、
    前記黒色着色剤を含むエマルジョン組成物を発泡及び硬化することにより形成された発泡層準備体を分割することで、前記発泡層を形成する工程を含むことを特徴とする、反射抑制発泡シートの製造方法。
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