JP7410761B2 - 寸法測定治具 - Google Patents

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Description

本発明は、寸法測定治具に関し、特に、寸法測定の作業性を向上できる寸法測定治具に関する。
鉄骨の穴の中心を基点にした寸法(例えば、穴同士の間隔)を測定するための寸法測定治具が知られている。例えば、特許文献1には、長孔21を有するジグ本体16と、そのジグ本体16の長孔21に挿入される長杆22とから構成される寸法測定治具が記載されている。この寸法測定治具では、長杆22に中心線25が示されており、鉄骨の穴に嵌め込んだジグ本体16の長孔21に長杆21を挿入することにより、鉄骨の穴の中心軸上に長杆22の中心線25が配置されるようになっている。よって、長杆22の中心線25を基準にすることにより、ジグ本体16が挿入される穴を基点にした寸法を測定できる。
また、特許文献2には、ジグ本体16に係合溝20を形成した寸法測定治具が記載されている。この寸法測定治具では、鉄骨の穴に嵌め込んだジグ本体16の係合溝20に差し金25を挿入することにより、鉄骨の穴の中心軸上に差し金25の端縁(目盛側面)が配置されるようになっている。よって、差し金25の端縁を基準にすることにより、ジグ本体16が挿入される穴を基点にした寸法を測定できる。
実開平04-104504号公報(例えば、段落0014、図1,2) 実開平04-106704号公報(例えば、段落0013,図1,2)
しかしながら、上述した前者の技術では、寸法測定の基点を長杆22によって形成しており、現場の作業者が持つスケール(例えば、差し金)を用いて基点を形成することができないため、寸法測定の作業性が低下するという問題点がある。また、上述した後者の技術では、現場の作業者が持つ差し金25によって寸法測定の基点を形成できるものの、例えば、コンベックスのフックを差し金25に引っ掛けた状態で、差し金25を引っ張るようにしてコンベックスのテープを繰り出すと、差し金25が係合溝20から抜け落ち易くなる。よって、その抜け落ちを防止するためには差し金25を蝶螺子24によって固定する必要があり、寸法測定の作業性が低下するという問題点がある。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、寸法測定の作業性を向上できる寸法測定治具を提供することを目的としている。
この目的を達成するために本発明の寸法測定治具は、被測定体の表面に設けられる穴に所定の深さまで挿入可能に構成され、前記穴に挿入された挿入状態において中心軸が前記穴の中心に位置するように構成される挿入部と、その挿入部から前記中心軸方向に突出し前記挿入状態において前記穴から露出可能に構成される保持部と、前記中心軸と直交する方向で前記保持部を貫通するスリットと、を備えるものであり、前記スリットは、前記中心軸と平行な第1保持面と、その第1保持面と平行に対向する第2保持面と、を備え、前記第1保持面および前記第2保持面の間に基点用スケールが挿入されることで前記基点用スケールの保持状態が形成され、前記第1保持面は、前記保持状態において前記中心軸上で前記基点用スケールの目盛面に当接可能に構成される当接部を備え、前記保持状態における前記当接部と前記基点用スケールの前記目盛面との当接により、前記基点用スケールの前記目盛面を前記中心軸上に配置可能に構成される。
請求項1記載の寸法測定治具によれば、次の効果を奏する。スリットは、中心軸と平行な第1保持面と、その第1保持面と平行に対向する第2保持面と、を備え、第1保持面および第2保持面の間に基点用スケールが挿入されることで基点用スケールの保持状態が形成される。第1保持面は、基点用スケールの保持状態において中心軸上で基点用スケールの目盛面に当接可能に構成される当接部を備えるので、第1保持面および第2保持面の間に基点用スケールを挿入した場合に、第1保持面の当接部と基点用スケールの目盛面との当接により、基点用スケールの目盛面を中心軸上に配置できる。よって、基点用スケールの目盛面を基点にして寸法測定を行うことができる。
また、基点用スケールの目盛面を基点にして寸法測定を行う際に、コンベックスのフックを基点用スケールに引っ掛け、基点用スケールを引っ張るようにしてコンベックスのテープを繰り出しても、基点用スケールがスリットから抜け落ちることを第1保持面および第2保持面によって規制できる。従って、基点用スケールをスリットに固定する作業を不要にできると共に、基点用スケールとして現場の作業者が持つスケール(差し金や直尺)を利用できるので、寸法測定の作業性が向上するという効果がある。
なお、基点用スケールの「目盛面」とは、必ずしも目盛が示される面であることを定義するものではなく、例えば、基点用スケールの片面のみに目盛が示される場合には、その目盛が示される面と、それとは反対側の面とのそれぞれが「目盛面」である。
請求項2記載の寸法測定治具によれば、請求項1記載の寸法測定治具の奏する効果に加え、次の効果を奏する。第1保持面の当接部が中心軸上に位置することを示す目印を備えるので、基点用スケールの一対の目盛面のうち、第1保持面の当接部が当接している目盛面を基点にして寸法測定すべきであることを容易に判別できる。よって、寸法測定の作業性が向上するという効果がある。
請求項3記載の寸法測定治具によれば、請求項2記載の寸法測定治具の奏する効果に加え、次の効果を奏する。第1保持面から突出し先端が中心軸上に位置する突起部を備えるので、基点用スケールの一対の目盛面のうち、突起部が当接している目盛面を基点にして寸法測定すべきであることを容易に判別できる。よって、基点用スケールの目盛面を中心軸上に配置するための当接部としての機能と、寸法測定の基点にすべき目盛面を判別するための目印としての機能と、を突起部に兼用させることができるという効果がある。
請求項4記載の寸法測定治具によれば、請求項3記載の寸法測定治具の奏する効果に加え、次の効果を奏する。突起部は、中心軸方向た場合に、中心軸に近づくほど先細りのテーパ状に形成されるので、中心軸と直交する方向から第1保持面の突起部と第2保持面との間に基点用スケールを挿入する場合に、その挿入を突起部のテーパによって案内できる。よって、スリットに基点用スケールを容易に挿入できるので、寸法測定の作業性が向上するという効果がある。
請求項5記載の寸法測定治具によれば、請求項1から4のいずれかに記載の寸法測定治具の奏する効果に加え、次の効果を奏する。スリットは、第1保持面および第2保持面を接続し保持状態において基点用スケールの目盛側面を支持可能な支持面を備え、その支持面は、被測定体の穴に挿入部を挿入した挿入状態において基点用スケールの目盛側面を被測定体の表面から離した状態で支持可能に構成されるので、被測定体と基点用スケールとの間の隙間を利用して寸法測定を行うことができる。
即ち、例えば、被測定体の縁を基点にするようにして測定具(例えば、差し金やコンベックスのテープ)を被測定体に沿わせつつ、その測定具を被測定体と基点用スケールとの間の隙間に挿入した状態で、中心軸方向視で基点用スケールの目盛面(基点となる面)に重なる位置で測定具の目盛を読むことにより、被測定体の縁から穴までの寸法を測定できる。つまり、測定具を被測定体の表面に沿わせた状態で寸法測定を行うことができるので、寸法測定の精度を向上できるという効果がある。
請求項6記載の寸法測定治具によれば、請求項1から5のいずれかに記載の寸法測定治具の奏する効果に加え、次の効果を奏する。第2保持面とのなす角度が90°以下になるように第2保持面に接続され、その第2保持面との接続位置から第1保持面側とは反対側に延びる接続面を備え、第1保持面を正面に視た正面視において、第2保持面と接続面との交線が中心軸に沿って配置される。これにより、挿入部を被測定体の穴に挿入した状態で第1保持面を正面視した場合に、第2保持面と接続面との交線を被測定体の穴の中心軸上に配置できる。よって、スリットに測定具(例えば、差し金やコンベックスのテープ)を挿入することにより、第2保持面と接続面との交線を基準にした寸法測定を行うことができるという効果がある。
請求項7記載の寸法測定治具によれば、請求項6記載の寸法測定治具の奏する効果に加え、次の効果を奏する。第1保持面を正面に視た正面視において、中心軸を挟んで第2保持面とは反対側の領域に位置する第1保持面の略全体が露出する。これにより、第2保持面と接続面との交線を基準にした寸法測定を行う際に、中心軸を挟んで第2保持面とは反対側の領域において、測定具の目盛面を露出させることができる。よって、目盛面の目盛が読み取り易くなるので、寸法測定の作業性が向上するという効果がある。
請求項8記載の寸法測定治具によれば、請求項7記載の寸法測定治具の奏する効果に加え、次の効果を奏する。第1保持面から突出し先端が中心軸上に位置する突起部を備え、突起部は、中心軸方向た場合に、中心軸に近づくほど先細りのテーパ状に形成される。これにより、例えば、突起部の先端と、第2保持面および接続面の交線との間隔よりも若干厚みが薄い基点用スケールをスリットで保持することにより、第1保持面と第2保持面との間の領域に基点用スケールの回転を許容する空間を形成できる。
一方、第1保持面を正面に視た正面視において、中心軸を挟んで第2保持面とは反対側の領域では第1保持面の略全体が露出している(基点用スケールの回転を阻害するものが無い)ため、かかる領域においても、基点用スケールの回転を許容できる。即ち、請求項8記載の寸法測定治具によれば、突起部の先端と、第2保持面および接続面の交線との間隔よりも若干厚みが薄い基点用スケールをスリットで保持することにより、基点用スケールの僅かな回転を許容できる。言い換えると、基点用スケールをスリットに挿入する際に、第1保持面および第2保持面に対する基点用スケール(目盛面)の平行度が多少ずれている状態であっても、第1保持面と第2保持面との間に基点用スケールを挿入できる。よって、基点用スケールをスリットに容易に挿入できるので、寸法測定の作業性が向上するという効果がある。
請求項9記載の寸法測定治具によれば、請求項7又は8に記載の寸法測定治具から構成される第1寸法測定治具および第2寸法測定治具を備え、第1寸法測定治具は、挿入部を下方側とした正面視において第2保持面が中心軸の左方側に配置され、第2寸法測定治具は、挿入部を下方側とした正面視において第2保持面が中心軸の右方側に配置される。これにより、第1寸法測定治具の第2保持面と接続面との交線にコンベックスのフックを引っ掛けて寸法測定の基点とし、第2寸法測定治具の第2保持面と接続面との交線上でコンベックスのテープの目盛を読む場合に、コンベックスのテープの表面のみに目盛が示される場合であっても、その目盛の読み取りを容易にできる。よって、寸法測定の作業性が向上するという効果がある。
(a)は、本発明の一実施形態における寸法測定治具の正面斜視図であり、(b)は、図1(a)の矢印Ib方向視における寸法測定治具の正面図であり、(c)は、図1(b)の矢印Ic方向視における第1寸法測定治具の上面図である。 (a)は、鉄骨の上面図であり、(b)は、寸法測定治具によって鉄骨の各部の寸法を測定する様子を示す鉄骨の部分拡大上面図である。 (a)は、図2(b)のIIIa部分を拡大した鉄骨の部分拡大上面図であり、(b)は、図3(a)の矢印IIIb方向視における寸法測定治具の正面図である。 (a)は、鉄骨の穴同士の間隔を測定する様子を示す鉄骨の部分拡大上面図であり、(b)は、図4(a)の矢印IVb方向視における鉄骨の部分拡大正面図である。 (a)は、図4(a)のVa部分を拡大した鉄骨の部分拡大上面図であり、(b)は、図4(a)のVb部分を拡大した鉄骨の部分拡大上面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1及び図2を参照して、寸法測定治具1の構成について説明する。
図1(a)は、本発明の一実施形態における寸法測定治具1の正面斜視図であり、図1(b)は、図1(a)の矢印Ib方向視における寸法測定治具1の正面図であり、図1(c)は、図1(b)の矢印Ic方向視における第1寸法測定治具1bの上面図である。図2(a)は、鉄骨100の上面図であり、図2(b)は、寸法測定治具1によって鉄骨100の各部の寸法を測定する様子を示す鉄骨100の部分拡大上面図である。
図1及び図2に示すように、寸法測定治具1は、鉄骨100の表面に形成される穴101同士の間隔L1や、鉄骨100の縁から穴101までの寸法L2を測定するための治具である。かかる寸法測定は、主に鉄骨100の穴101に寸法測定治具1を挿入し、その寸法測定治具1に基点用スケールSを保持させた状態で行われる。
寸法測定治具1は、第1寸法測定治具1a及び第2寸法測定治具1bの一対から構成されるが、第1寸法測定治具1a及び第2寸法測定治具1bは、後述する第2保持面52(図1(c)参照)の形成位置が異なる点を除き、同一の構成である。よって、第1寸法測定治具1a及び第2寸法測定治具1bを区別しない(共通部分を説明する)場合には、「寸法測定治具1」と記載して説明する。
寸法測定治具1は、鉄骨100の穴101(図2参照)に挿入される挿入部2(図1参照)を備える。挿入部2は、下端側ほど先細りの円錐台状に形成されており、挿入部2を鉄骨100の穴101に容易に挿入できると共に、挿入部2を異なる内径の穴101に挿入できるようになっている。
また、鉄骨100の穴101に挿入部2を挿入した場合に、挿入部2の中心軸C(以下、「中心軸C」と省略して記載する)は穴101の中心軸上に位置するように構成されている。よって、この中心軸Cを基準にすることにより、鉄骨100の穴101を基準にした各部の寸法測定が可能となる。
なお、以下の説明においては、挿入部2側を寸法測定治具1の下方側とし、中心軸Cに沿う方向を寸法測定治具1の上下方向、それとは直交する方向であって後述するスリット5の延設方向(図1(c)の左右方向)を左右方向、第1保持面51及び第2保持面52の対向方向(図1(c)の上下方向)を前後方向として説明する。
寸法測定治具1は、挿入部2の上端側に形成される大径部3と、その大径部3の上面から突出する保持部4と、を備える。なお、本実施形態の寸法測定治具1は、挿入部2、大径部3及び保持部4の各部が樹脂材料を用いて3Dプリンタによって一体的に造形されているが、金属等、他の材料を切削して寸法測定治具1の各部を形成しても良い。
大径部3は、挿入部2の上端の直径よりも大径の円柱状に形成される。よって、挿入部2の上端の直径と同一の内径の穴101に挿入部2が挿入された場合には、その挿入部2の挿入が大径部3によって規制される。
なお、図示は省略するが、保持部4の上面には、挿入部2の直径(鉄骨100の穴101の内径)に対応する目印が示されている。この目印は、例えば、穴101の内径寸法を示す「M20」や「M22」等の文字である。
保持部4は、挿入部2が鉄骨100の穴101に挿入された挿入状態において、鉄骨100の穴101から露出した状態で基点用スケールS(図2(b)参照)を保持するための部位である。保持部4には、中心軸Cと直交する方向に貫通するスリット5が形成されており、このスリット5に基点用スケールSを挿入することにより、保持部4における基点用スケールSの保持状態(以下「基点用スケールSの保持状態」と記載する)が形成される。
基点用スケールSは、互いに平行に形成され目盛が示される一対の目盛面S1と(図2(b)参照)、それら一対の目盛面S1の同士を垂直に接続する目盛側面S2と、を備える差し金から構成されている。
基点用スケールSが挿入されるスリット5は(図1参照)、基点用スケールSの目盛側面S2を支持するための支持面50と、基点用スケールSの目盛面S1を支持するための第1保持面51及び第2保持面52(図1(c)参照)を備える。
支持面50は、中心軸Cと直交する平面(大径部3の上面)であり、第1保持面51及び第2保持面52は、支持面50から垂直に上方に延びる平面である。第1保持面51及び第2保持面52は、それぞれ中心軸Cと平行に形成されると共に、互いに平行に対面している。第1保持面51及び第2保持面52の上下方向における寸法(スリット5の深さ)は、基点用スケールSの目盛面S1の幅寸法よりも大きく設定されている。よって、第1保持面51及び第2保持面52の間に基点用スケールSを挿入した場合には、スリット5の上端側からは基点用スケールSが露出しないように構成されるため、スリット5から基点用スケールSが抜け落ち難くなっている。
第1保持面51の上下方向寸法は、第2保持面52の上下方向寸法と同一である一方、第1保持面51の左右方向寸法は、第2保持面52の左右方向寸法よりも長く形成される。これは、第2保持面52に接続面53が接続されるためであるが、接続面53の構成については後述する。
第1保持面51には、上下に延びるようにして突起部51aが形成される。突起部51aは、第1保持面51から第2保持面52側に向けて突出して形成され、その突出先端が中心軸C上に位置するように構成される。また、第1保持面51と第2保持面52との対向方向(前後方向)において、突起部51aの先端と、第2保持面52(第2保持面52と接続面53との交線54)との間隔は、基点用スケールSの厚みと同一に設定されている。
よって、第1保持面51の突起部51aと第2保持面52との間に基点用スケールSを挿入した場合、突起部51aと基点用スケールSの目盛面S1との当接により、中心軸C上に基点用スケールSの目盛面S1が配置される。これにより、基点用スケールSの目盛面S1を基点にして寸法測定を行うことができるが、この寸法測定の詳細については後述する。
このように、本実施形態の寸法測定治具1は、寸法測定の基点(基準)を形成するための突起部51aを備えているが、この突起部51aによって形成される寸法測定の基点を第1の基点とすると、第2の基点を形成するための接続面53がスリット5の第2保持面52に接続される。接続面53は、第2保持面52とのなす角度が90°になるように第2保持面52に接続され、その接続位置から前方側(第1保持面51側とは反対側)に延びるように形成される。
接続面53は、中心軸Cを含む平面上に位置する平面であるため、第1保持面51を正面に視た正面視において、第2保持面52と接続面53との交線54(第2保持面52の中心軸C側の端部)が中心軸Cに沿って配置される。これにより、かかる交線54を基点(基準)にした寸法測定を行うことができるように構成されている。
次いで、図2及び図3を参照して、寸法測定治具1を用いて鉄骨100の各部の寸法を測定する方法について説明する。図3(a)は、図2(b)のIIIa部分を拡大した鉄骨100の部分拡大上面図であり、図3(b)は、図3(a)の矢印IIIb方向視における寸法測定治具1の正面図である。
図2及び図3に示すように、鉄骨100は、H型鋼からなる鉄骨であり、鉄骨100のフランジの四隅には穴101が形成される。穴101は、ボルトが挿入される穴である。鉄骨100の4つの穴101のうち、鉄骨100の長手方向(図2の左右方向)で対向する穴101同士の間隔L1(穴101の中心軸間の寸法)を測定する場合には、4つの穴101のそれぞれに寸法測定治具1を挿入する。
この時、鉄骨100の左端側(長手方向一端側。図2の左側)に位置する一対の寸法測定治具1は、突起部51aが鉄骨100の右端側(長手方向他端側。図2の右側)を向くように配置する(図3(a)参照)。そして、それら一対の寸法測定治具1のそれぞれに対し、突起部51aと第2保持面52との間に基点用スケールSを挿入することにより、基点用スケールSの保持状態が形成される。
突起部51aは、上面視において中心軸Cに近づくほど先細りのテーパ状に形成されるので、スリット5の左右の開放部分から(中心軸Cと直交する方向から)基点用スケールSを挿入した場合には、その挿入を突起部51aのテーパによって案内できる。よって、第1保持面51(突起部51a)と第2保持面52との間に基点用スケールSを容易に挿入できる。
なお、スリット5は、中心軸Cと直交する左右方向(図3(a)の上下方向)で保持部4を貫通し、スリット5の開放部分が保持部4の左右に形成されているが、保持部4の上端側にもスリット5の開放部分が形成されている。よって、保持部4に基点用スケールSを保持させる場合、保持部4の上方側から基点用スケールSをスリット5に挿入しても良い。
上述した通り、突起部51aの先端が中心軸C上に位置しているため、スリット5に基点用スケールSを挿入することにより、基点用スケールSの一対の目盛面S1のうち、一方(図3(a)の左側)の目盛面S1が突起部51aに当接することで中心軸C上に配置される。鉄骨100の穴101に挿入部2を挿入した挿入状態においては、中心軸Cが穴101の中心軸上に位置するように構成されているため、基点用スケールSの目盛面S1も同様に、穴101の中心軸上に配置される。これにより、基点用スケールSの目盛面S1を基点にした寸法測定が可能となる。
このように、中心軸C上に位置する突起部51aを第1保持面51に形成することにより、突起部51aが当接している目盛面S1を基点にして寸法測定すべきであることを容易に判別できる。言い換えると、基点用スケールSの一対の目盛面S1のうち、いずれの目盛面S1が穴101の中心軸上に位置しているかを容易に判別できるので、寸法測定の作業性を向上できる。また、基点用スケールSの目盛面S1を中心軸C上に配置する機能と、寸法測定の基点とすべき目盛面S1を示す目印としての機能とを突起部51aに兼用させることにより、寸法測定の基点を示す目印を別途形成する(例えば、保持部4の上面に矢印を示す)ことを不要にできる。
一方、鉄骨100の右端側(図2の右側)に位置する一対の寸法測定治具1にも基点用スケールSを挿入する。この時、鉄骨100の右端側に位置する一対の寸法測定治具1については、突起部51aの向きは、鉄骨100の両端側のいずれの方向であっても良い。
次いで、鉄骨100の左端側に位置する基点用スケールSにコンベックス200のフック201を引っ掛けて、その基点用スケールSを引っ張るようにしてコンベックス200のテープ202を繰り出す。
この場合、基点用スケールSの目盛面S1が寸法測定治具1の第1保持面51及び第2保持面52の間に挟まれた状態となっているため、基点用スケールSを引っ張るようにしてコンベックス200のテープ202を繰り出しても、第1保持面51(突起部51a)及び第2保持面52と、基点用スケールSとの引っ掛かりによって基点用スケールSの傾倒や変位を規制できる。即ち、基点用スケールSがスリット5から抜け落ちることを第1保持面51(突起部51a)及び第2保持面52によって規制できるので、基点用スケールSをスリット5に固定する作業を不要にできる。
次いで、繰り出したコンベックス200のテープ202を、鉄骨100の右端側で寸法測定治具1に保持される基点用スケールSに重ねる。そして、基点用スケールSの一対の目盛面S1のうち、突起部51aに当接している目盛面S1を基準にしてテープ202の目盛を読み取ることにより、鉄骨100の長手方向で対向する穴101同士の間隔L1の測定が可能となる。このように、本実施形態の寸法測定治具1によれば、基点用スケールSをスリット5に固定する作業を不要にできると共に、作業者が持つスケール(本実施形態では、差し金)を基点用スケールSとして利用できるので、寸法測定の作業性が向上する。
また、図3(b)に示すように、第1保持面51の正面視において、第2保持面52に直角に接続される接続面53(第2保持面52と接続面53との交線54)が中心軸Cに沿って配置される。よって、挿入部2を鉄骨100の穴101に挿入した状態で第1保持面51を正面視した場合に、接続面53(交線54)を穴101の中心軸上に配置できる。これにより、突起部51aと第2保持面52との間に基点用スケールSを挿入した状態で第1保持面51を正面視することにより、接続面53(交線54)を基準にして基点用スケールSの目盛を読み取ることができる。
つまり、穴101同士の間隔が基点用スケールSで測定できる程度の長さであれば、基点用スケールS(差し金)をそのまま利用して寸法測定を行っても良い。また、基点用スケールSではなく、他の測定具(コンベックス200や直尺等)を突起部51aと第2保持面52との間に挿入し、接続面53(交線54)と重なる位置で目盛を読むことで寸法測定を行っても良い。この場合には、寸法測定の基準を形成するための基点用スケールSを寸法測定治具1に保持させる必要がないので、寸法測定の作業性が向上する。
また、本実施形態では、接続面53(交線54)を基準にした寸法測定を行う場合、つまり、第1保持面51を正面視した場合、中心軸Cを挟んで第2保持面52とは反対側(図3(b)の例では、接続面53の左方側)に位置する第1保持面51の略全体が露出するように構成される。即ち、第1保持面51を正面視した場合に、第2保持面52が形成される領域を除き、第1保持面51を覆い隠すような部位が保持部4に形成されていない。これにより、第1保持面51を正面視して接続面53(交線54)を基準にした寸法測定を行う際に、第2保持面52が形成されていない領域においては、測定具の目盛を露出させることができる。よって、目盛を容易に読み取ることができる。
また、鉄骨100の穴101に挿入部2を挿入した挿入状態において、スリット5の支持面50は、基点用スケールSの目盛側面S2を鉄骨100の表面102から離した状態で支持可能に構成される。これにより、鉄骨100の表面102と基点用スケールSとの間の隙間を利用して寸法測定を行うことができる。
よって、例えば、図2(b)に示すように、鉄骨100の縁にコンベックス200のフック201を引っ掛け、コンベックス200のテープ202を鉄骨100と基点用スケールSとの隙間に挿入した状態で、寸法測定治具1の上下方向視で基点用スケールSの目盛面S1(基点となる面)に重なる位置でテープ202の目盛を読むことにより、鉄骨100の縁から穴101までの寸法L2を測定できる。
また、この寸法測定は、コンベックス200ではなく、他の測定具(差し金や直尺等)を用いても良い。いずれの測定具を用いる場合においても、かかる測定具を鉄骨100の表面102に沿わせた状態で寸法を測定できる(鉄骨100から浮かせる必要がない)ので、寸法測定の精度が向上する。
次いで、図4及び図5を参照して、寸法測定治具1を用いた寸法測定について更に説明する。図4(a)は、鉄骨100の穴101同士の間隔L1を測定する様子を示す鉄骨100の部分拡大上面図であり、図4(b)は、図4(a)の矢印IVb方向視における鉄骨100の部分拡大正面図である。図5(a)は、図4(a)のVa部分を拡大した鉄骨100の部分拡大上面図であり、図5(b)は、図4(a)のVb部分を拡大した鉄骨100の部分拡大上面図である。
図4及び図5に示すように、寸法測定治具1の第1寸法測定治具1aは、第1保持面51を正面視した(図5(a)の上側から視た)場合に、第2保持面52が中心軸Cの左方側に配置される。一方、第2寸法測定治具1bは、第1保持面51を正面視した(図5(b)の下側から視た)場合に、第2保持面52が中心軸Cの右方側に配置される。
第1寸法測定治具1aの保持部4の上面には、第2保持面52が中心軸Cの左方側に位置することを示す目印40aが示されている。目印40aは、左であることを示す「L」の文字である。また、第2寸法測定治具1bの保持部4の上面には、第2保持面52が中心軸Cの右方側に位置することを示す目印40bが示されている。目印40bは、右であることを示す「R」の文字である。
このような第1寸法測定治具1a及び第2寸法測定治具1bを用いた寸法測定の方法について説明する。先ず、鉄骨100の一対の穴101のうち(図4参照)、作業者から視て左方側に位置する穴101に第1寸法測定治具1aを挿入し、右方側に位置する穴101に第2寸法測定治具1bを挿入する。
第1寸法測定治具1aは、その背面を作業者側に向けた状態にする。そして、図5(a)に示すように、第1寸法測定治具1aの第1保持面51(突起部51a)と第2保持面52との間にコンベックス200のテープ202を挿入しつつ、第2保持面52と接続面53との交線54にコンベックス200のフック201を引っ掛ける。
これにより、鉄骨100の左方側に位置する穴101の中心軸上にコンベックス200のテープ202の基点が配置された状態となる。この状態においては、コンベックス200のテープ202の表面(フック201の突出方向とは反対側の面)が第1寸法測定治具1aの背面側(作業者側)を向くため、テープ202の表面のみに目盛が示される場合でも、その目盛が作業者側に向けられる。
次いで、第1寸法測定治具1aにコンベックス200のフック201を引っ掛けた状態で、図5(b)に示すように、コンベックス200のテープ202を第2寸法測定治具1bの第1保持面51(突起部51a)と第2保持面52との間に挿入する。この時、第2寸法測定治具1bの正面を作業者側に向けた状態にする。これにより、第1保持面51(突起部51a)と第2保持面52との間にコンベックス200のテープ202を挿入した状態で、第2寸法測定治具1bの第1保持面51を正面視し(図4(b)参照)、接続面53(交線54)を基準にしてテープ202の目盛を読むことにより、一対の穴101同士の間隔L1を測定できる。
この第2寸法測定治具1bにおける目盛の読み取りの際、第1保持面51の正面視において第2保持面52が中心軸Cの右方側に配置されるので、テープ202の目盛の読み取り位置よりも左方側の部位(読み取り位置よりも目盛の値が小さい部分)を露出させることができる。よって、例えば、第2寸法測定治具1bの正面視において第2保持面52が中心軸Cの左方側に配置される(読み取り位置よりも目盛の値が小さい部分が隠れてしまう)場合に比べ、目盛の読み取りを容易にできる。
このように、本実施形態の寸法測定治具1は、第1保持面51を正面視した場合に第2保持面52が中心軸Cの左方側に配置される第1寸法測定治具1aと、第1保持面51を正面視した場合に第2保持面52が中心軸Cの右方側に配置される第2寸法測定治具1bとの一対の測定治具から構成されるため、コンベックス200のテープ202の表面のみに目盛が示される場合であっても、その目盛の読み取りを容易にできる。
なお、鉄骨100の右端側の穴101を基点にして寸法測定を行う場合には、第2寸法測定治具1bの背面を作業者側に向ける一方、第1寸法測定治具1aの正面を作業者側に向けた状態で寸法測定を行えば良い。
以上、上記実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
上記実施形態では、一対の寸法測定治具1によって基点用スケールSを保持する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、1つの寸法測定治具1で基点用スケールSを保持しても良い。この場合には、1つの寸法測定治具1で基点用スケールSを安定して保持できる程度にスリット5(支持面50)を長く形成すれば良い。
上記実施形態では、差し金(曲尺)を基点用スケールSとして利用する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、直尺を基点用スケールSとして利用しても良い。これにより、差し金を基点用スケールSとする場合に比べてスリット5で保持した際の姿勢が安定し易くなる。
上記実施形態では、寸法測定治具1によって寸法測定が行われる被測定体の一例としてH型鋼からなる鉄骨100を例示したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、被測定体は、他の形状からなる型鋼でも良い。また、被測定体は、型鋼に限られるものではなく、少なくとも挿入部2を挿入可能な穴が形成されるものであれば良い。
上記実施形態では、挿入部2が円錐台状に形成される場合、即ち、挿入部2の断面形状が円形である場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、挿入部2の断面形状は、多角形であっても良い。即ち、鉄骨100の穴101に挿入部2を挿入した場合に、挿入部2の中心軸が穴101の中心軸上に位置する(その中心軸同士が位置ずれしない)構成であれば、挿入部2の形状は適宜設定できる。
上記実施形態では、保持部4の上端側にスリット5の開放部分が形成される(スリット5が溝状である)場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、スリット5の上端側の開放部分が閉塞される(スリット5が保持部4の左右に貫通する穴である)構成でも良い。
上記実施形態では、スリット5の支持面50(底面)が大径部3の上面と一致する高さに設定され、基点用スケールSの目盛側面S2が、鉄骨100の表面から離れた状態で支持面50に支持される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、スリット5の底面を挿入部2に達するまで深く形成し、鉄骨100の穴101に挿入部2を挿入した状態で、基点用スケールSを鉄骨100の表面102で支持する構成としても良い。
上記実施形態では、スリット5の第1保持面51及び第2保持面52の上下方向寸法(スリット5の深さ)が、基点用スケールSの目盛面S1の幅寸法よりも大きく設定される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、第1保持面51及び第2保持面52の上下方向寸法を、目盛面S1の幅寸法と同一にする構成でも良いし、目盛面S1の幅寸法よりも小さくする構成(スリット5の上端側から目盛面S1が一部露出する構成)でも良い。第1保持面51及び第2保持面52の上下方向寸法を目盛面S1の幅寸法よりも小さくする場合には、かかる上下方向寸法を目盛面S1の幅寸法の3分の1以上に設定することが好ましい。これにより、第1保持面51及び第2保持面52と目盛面S1との引っ掛かりにより、基点用スケールSがスリット5から抜け落ちることを抑制できる程度の深さにスリット5を形成できる。
上記実施形態では、スリット5の第1保持面51及び第2保持面52の上下方向寸法がそれぞれ同一である場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、第1保持面51の上下方向寸法を第2保持面52の上下方向寸法よりも大きく(又は小さく)設定しても良い。第1保持面51又は第2保持面52の上下方向寸法を異なる寸法に設定することにより、保持部4の上端部分に段差が生じるので、その段差を利用することでスリット5への基点用スケールSの挿入を容易にできる。
上記実施形態では、第1保持面51に突起部51aが形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、突起部51aを省略し、第1保持面51を中心軸Cに沿う平面として構成しても良い。この場合には、第1保持面51のうち、基点用スケールSの目盛面S1との当接部分が「当接部」に相当する。第1保持面51を中心軸Cに沿う平面として構成する場合には、例えば、第1保持面51が中心軸C上に位置することを示す目印(例えば、矢印)を保持部4の上面に示しても良い。これにより、突起部51aが非形成とされる場合であっても、基点用スケールSのいずれの目盛面S1を基点にすべきかを判別できる。
上記実施形態では、前後方向における突起部51aの先端(当接部)と第2保持面52(交線54)との間隔が基点用スケールSの厚みと同一に設定される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、前後方向における突起部51a(当接部)の先端と第2保持面52(交線54)との間隔を、基点用スケールSの厚みよりも広く設定する構成としても良い。
この構成により、第1保持面51と第2保持面52との間の領域に基点用スケールSの回転を許容する空間を形成できる。また、第1保持面51の正面視において、中心軸Cを挟んで第2保持面52とは反対側の領域では第1保持面51の略全体が露出している(基点用スケールSの回転を阻害するものが無い)ため、かかる領域においても、基点用スケールSの回転を許容できる。
即ち、突起部51aの先端と、第2保持面52(交線54)との間隔よりも若干厚みが薄い基点用スケールSをスリット5で保持することにより、基点用スケールSの僅かな回転を許容できる。言い換えると、基点用スケールSをスリット5に挿入する際には、第1保持面51及び第2保持面52に対する基点用スケールS(目盛面S1)の平行度が多少ずれている状態であっても、第1保持面51と第2保持面52との間に基点用スケールSを挿入できる。よって、基点用スケールSをスリット5に容易に挿入できる。
上記実施形態では、突起部51aの先端が中心軸C上に位置する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、突起部51aの先端を中心軸Cから若干(例えば、1mm)偏心した位置に配置し、第1保持面51の正面視において突起部51aの先端と第2保持面52(交線54)とが重ならないように配置する構成でも良い。これにより、前後方向における突起部51aの先端と第2保持面52(交線54)との間隔が基点用スケールSの厚みと同一に設定される場合であっても、上述したような基点用スケールSの回転を許容できる。よって、基点用スケールSをスリット5に容易に挿入できる。
上記実施形態では、上面視において突起部51aが中心軸Cに近づくほど先細りのテーパ状に形成される(断面形状が三角形である)場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、突起部51aの断面形状は、上面視において中心軸Cに近づくほど先細りの半円状であっても良いし、他の多角形(例えば、四角形)であっても良い。
上記実施形態では、第1保持面51の下端から上端にかけて突起部51aが延びるように形成される(連続して形成される)場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、第1保持面51の下端から上端にかけて複数の突起部51aを断続的に形成する構成でも良い。
上記実施形態では、第1保持面51に1つの突起部51aが形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、第1保持面51の左端から右端にかけて複数の突起部51aを断続的に形成する構成でも良い。この構成により、突起部51aに目印として機能を持たせつつ、第1保持面51と第2保持面52との対向間における基点用スケールSの回転を規制できる。
上記実施形態では、基点用スケールSの目盛面S1が中心軸C上に位置することを示す目印として突起部51aを例示したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、第1保持面51側に位置する目盛面S1が基点であることを認識できる他の目印(矢印等の印)を保持部4の上面に設けても良い。
上記実施形態では、第2保持面52に接続面53が接続される場合、即ち、第1保持面51の左右方向寸法が第2保持面52の左右方向寸法よりも長く形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、接続面53を省略し、第1保持面51と第2保持面52との左右方向寸法を同一に設定する構成でも良い。
上記実施形態では、接続面53と第2保持面52とのなす角度が90°である場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、接続面53と第2保持面52とのなす角度が90°以下であれば、接続面53と第2保持面52との交線54を基点にした寸法測定を行うことができる。
1 寸法測定治具
1a 第1寸法測定治具(寸法測定治具)
1b 第2寸法測定治具(寸法測定治具)
2 挿入部
4 保持部
5 スリット
50 支持面
51 第1保持面
51a 突起部(当接部、目印)
52 第2保持面
53 接続面
54 交線
100 鉄骨(被測定体)
101 鉄骨の穴(被測定体の穴)
102 鉄骨の表面(被測定体の表面)
C 中心軸
S 基点用スケール
S1 目盛面
S2 目盛側面

Claims (9)

  1. 被測定体の表面に設けられる穴に所定の深さまで挿入可能に構成され、前記穴に挿入された挿入状態において中心軸が前記穴の中心に位置するように構成される挿入部と、その挿入部から前記中心軸方向に突出し前記挿入状態において前記穴から露出可能に構成される保持部と、前記中心軸と直交する方向で前記保持部を貫通するスリットと、を備える寸法測定治具において、
    前記スリットは、前記中心軸と平行な第1保持面と、その第1保持面と平行に対向する第2保持面と、を備え、
    前記第1保持面および前記第2保持面の間に基点用スケールが挿入されることで前記基点用スケールの保持状態が形成され、
    前記第1保持面は、前記保持状態において前記中心軸上で前記基点用スケールの目盛面に当接可能に構成される当接部を備え、
    前記保持状態における前記当接部と前記基点用スケールの前記目盛面との当接により、前記基点用スケールの前記目盛面を前記中心軸上に配置可能に構成されることを特徴とする寸法測定治具。
  2. 前記当接部が前記中心軸上に位置することを示す目印を備えることを特徴とする請求項1記載の寸法測定治具。
  3. 前記第1保持面から突出し先端が前記中心軸上に位置する突起部を備え、
    前記突起部が前記当接部および前記目印として構成されることを特徴とする請求項2記載の寸法測定治具。
  4. 前記突起部は、前記中心軸方向た場合に、前記中心軸に近づくほど先細りのテーパ状に形成されることを特徴とする請求項3記載の寸法測定治具。
  5. 前記スリットは、前記第1保持面および前記第2保持面を接続し前記保持状態において前記基点用スケールの目盛側面を支持可能な支持面を備え、
    前記支持面は、前記挿入状態において前記基点用スケールの目盛側面を前記被測定体の表面から離した状態で支持可能に構成されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の寸法測定治具。
  6. 前記第2保持面とのなす角度が90°以下になるように前記第2保持面に接続され、前記第2保持面との接続位置から前記第1保持面側とは反対側に延びる接続面を備え、
    前記第1保持面を正面に視た正面視において、前記第2保持面と前記接続面との交線が前記中心軸に沿って配置されることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の寸法測定治具。
  7. 前記正面視において、前記中心軸を挟んで前記第2保持面とは反対側の領域に位置する前記第1保持面の略全体が露出することを特徴とする請求項6記載の寸法測定治具。
  8. 前記第1保持面から突出し先端が前記中心軸上に位置する突起部を備え、
    前記突起部は、前記中心軸方向た場合に、前記中心軸に近づくほど先細りのテーパ状に形成されることを特徴とする請求項7記載の寸法測定治具。
  9. 請求項7又は8に記載の寸法測定治具から構成される第1寸法測定治具および第2寸法測定治具を備え、
    前記第1寸法測定治具は、前記挿入部を下方側とした前記正面視において前記第2保持面が前記中心軸の左方側に位置し、
    前記第2寸法測定治具は、前記挿入部を下方側とした前記正面視において前記第2保持面が前記中心軸の右方側に位置することを特徴とする寸法測定治具。
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