JP7410503B2 - 留付け金具 - Google Patents
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Description
留付け金具は、上段の外壁板の下端部と下段の外壁板の上端部とによる組付け構造の内側にある隙間内に挟み付けた取り付けがされる。
該水平板部は、下段の外壁板(外壁材)11の内側突出部の上端部に挟み付けた状態で載置され、上段の外壁板(外壁材)11の下端部を内側から下支えする。
基台2と上向き接合爪3は、挟み付けによって、上段の外壁板(外壁材)11の内側下端部を前後方向の位置決めをした固定をする。
基台2と上向き接合爪4は、挟み付けによって、下段の外壁板(外壁材)11の内側上端部を前後方向の位置決めをした固定をする。
この接合金具(留付け金具)に限らず、上段と下段の外壁板を突き合わせて取り付ける施工で用いられる留付け金具は、上向き接合爪(上向き板部)と下向き接合爪(下向き板部)とを備えている。
家屋施工後の外壁板は、上向き板部と下向き板部とによって位置決めと固定がされているため、位置ズレや脱落は生じないが、永年経過に伴う家屋の歪み、大型台風時における引き方向の負圧、地震時における家屋の揺れなどによって、外壁板に過度の負担が増加し、外壁板を留め付けている留付け金具にも引き方向の大きな曲げ負担が掛ることがある。
留付け金具の板厚を厚くすると、耐曲げ強度を向上させることができるが、材料コストが高くなる。
また、更に、組み付け構造が異なる汎用2種類の外壁板のいずれも取り付けが行える留付け金具にする点にある。
(1)耐曲げ強度と形状安定性に優れる、建築用外壁板の留付け金具である。
(2)建物側の支持部材に装着する面になる背板部と、該背板部の下端部又は高さ途中箇所の全体又は一部が前方に折曲されて形成された水平板部と、該水平板部の前端部が折曲されて形成された上向き板部と、前記水平板部の前記前端部よりも更に前方になる個所が折曲されて下方に向けられた下向き板部とが横方向に並んで位置している。
(3)前記上向き板部は、側面視において、下端縁部が上端縁部よりも若干後方に位置する向きの傾斜面になっており、且つ正面視において前記上端縁部が前記下端縁部よりも幅短い台形形状を有する。
(4)前記上向き板部の左右の外側縁部と、該左右の外側縁部と隣り合う位置にある前記水平板部の側縁部とが、絞り加工により形成された側面視細幅三角形状を有する補強用の傾斜側板部を介して接続されている。
(1) 請求項1に記載の構成を有する。
(2)正面視において、前記上向き板部の両側方に前記傾斜側板部が位置し、更に該傾斜側板部の前方に前記下向き板部が位置し、該各傾斜側板部は上端から下端に向かうに従って横方向に広がる方向に傾斜している。
(1) 請求項1又は2に記載の構成を有する。
(2)前記背板部の両側から夫々前方に向けて側板部が折曲形成され、該左右の側板部の前端から互いに離反する横方向に前板部が折曲形成されている。
(3)前記水平板部は、前記左右の側板部よりも前方に突出し更に前記左右の前板部の外側端に揃う位置まで横方向に延出している。
図1乃至図4において本願発明第1実施形態に係る留付け金具1を示す。
留付け金具1は、背板部2と、左右の側板部3L,3Rと、左右の前板部4L,4Rと、水平板部5と、左右の下向き板部6L,6Rと、左右の低段部7L,7Rと、上向き板部8と、左右の傾斜側板部9L,9Rとを主要部として備えた亜鉛メッキ鋼板製のプレス成型品である。
背板部2の略中央個所には、この装着用の木ねじを挿通させる開孔部22が設けられている。図示する開孔部22は平坦な面に設けられている。
図示していないが、木ねじを若干斜め下方に向けて挿通させる取付け施工が行えるように、背板部2における開孔部22の周囲の面は、前方に突出した傾斜面であってもよい。
開孔部22の左右側方個所には、前記装着用の釘を挿通させる開孔部23,23が設けられている。
背板部2の上部には、背板部2の反りを防ぎ強度向上させる1本の凸段形状を有する補強部P1が左右両端に至り形成されている。
側板部3L,3Rには、前後方向に長い1本の凹凸形状を有する補強部P3,P3が形成されており、補強部P3,P3によって側板部3L,3Rの反りやねじれが阻止されている。
側板部3L,3Rは、外壁板を目地板等から前方に浮かして取り付けるためのスペーサとしての機能と、水平板部5の両端部を下支えする機能等がある。
側板部3L,3Rは、背板部2の下端部よりも下方に長く突出した形状を有し、突出した部分は、留付け金具1の取り付け姿勢をより一層安定させる。
前板部4L,4Rは、外壁板の背面を沿わせる面になる。
水平板部5の前端は、側板部3L,3Rよりも前方に突出しており、更に、前板部4L,4Rの前方位置まで横方向に突出している。
水平板部5の前方と横方向に突出した面は、上段の外壁板の内側下端面を下支えする面になる。
開口部51を設けるようにして水平板部5を前方に切り起こすと、背板2の下方に背板舌片部21が形成される。
背板舌片部21にも、幅広い低段面の補強部P2が形成されている。
水平板部5の左右寄りの個所には、背板2の下部までに至る凹凸形状の補強部P4,P4が設けられている。
この補強部P4,P4は、外圧荷重による水平板部5の下方に向けた変形を抑える。
水平板部5に加わる外圧荷重は、側板部3L,3Rの一部個所を内側方向に切り起こした下受け部31L,31Rに支えられて受け止められる。
図4(a)において、上向き板部8の傾斜角θは、約27°であり、この傾斜角は、外壁板の下端部における内側突出部の前面になる傾斜面に合せた角度に合せてある。
上向き板部8は、上段の外壁板の下端部における内側突出部を前方から挟みつける面になる。
この内側突出部の前面は傾斜角があり、上向き板部8の傾斜角は、この傾斜角に合せてある。
図4(a)に示す斜線部分は、後述する低段部7L,7Rを絞り加工する際の抑え面になる。
図1、図3、図4、図5に示すように、上向き板部8の左右の外側縁部と、該各外側縁部と隣り合う位置にある水平板部5の内側縁部とは、側面視細幅三角形状を有する傾斜側板部9L,9Rを介して接続されている。
傾斜側壁部9L,9Rは、上向き板部8のプレス立ち上げ加工に伴う絞り加工によって形成 されている。傾斜板部9L,9Rは上端から下端に向かうに従って横方向に広がる方向に傾斜している。
低段部7L,7Rは、一般のプレス加工によって形成することも可能であるが、本発明実施形態においては、絞り加工によって形成されている。
低段部7L,7Rは、平面視において四隅を大きく丸めた形状の矩形状を有し、底面は略平坦面になっている。
膨出部71L,71Rの高さhは、下段の外壁板の上端部における内側突出部の上面に接する高さに設定されている。より具体的には、この高さhは、例えば1,8~10mmである。
ニチハ株式会社製の汎用外壁板には、上段の外壁板100Aの下端部と、下段の外壁板100Bの上端部とによる突合せ構造が図6(b)に示すタイプのものがある。
上段の外壁板100Aと、下段の外壁板100Bとは同じ形状である。
図6(b)に示すように、外壁板100Bの上端部における内側突出部120の前面は斜面121である。
双方の外壁板100A,100Bは、各内側突出部110,120の対向端面が、極めて接近した状態、或いは接した状態で突き合わされる。
この突き合わせ構造になるニチハ株式会社製の上段の外壁板100Aと下段の外壁板100Bとは、図6(a)、図7(a)(b)に示すように、下段の外壁板100Bの内側突出部120は、留付金具1が有する水平板部5の下面における前板部4L,4Rよりも前方になる面に接し、下段の外壁板100Bの斜面122が留付金具1の膨出部7L,7Rの後部面に接した状態となって、留付金具1が装着される。
ケイミュー株式会社製の汎用外壁板には、上段の外壁板200Aの下端部と、下段の外壁板200Bの上端部とによる突合せ構造が図8(b)に示すタイプのものがある。
上段の外壁板200Aと、下段の外壁板200Bとは同じ形状である。
図8(b)に示すように、下段の外壁板200Bの上端部における内側突出部220の前面は垂直面221である。
双方の外壁板200A,200bは、外側の対向面が突合された状態になった状態にあるとき、双方の段の内側突出部210,220の対向端面は、間隔が生じている。
この突き合わせ構造になるケイミュー株式会社製の下段の外壁板200Bは、図8(a)、図9(a)(b)に示すように、内側突出部220の上面は、膨出部7L,7Rの下面に接した状態となって、留付け金具1が装着される。
Claims (1)
- 耐曲げ強度と形状安定性に優れる、建築用外壁板の留付け金具であって、建物側の支持部材に装着する面になる背板部と、該背板部の下端部又は高さ途中箇所の全体又は一部が前方に折曲されて形成された水平板部と、該水平板部の前端部が折曲されて形成された上向き板部と、前記水平板部の前記前端部よりも更に前方になる箇所が折曲されて下方に向けられた下向き板部とが横方向に並んで位置しており、前記上向き板部は、側面視において、下端縁部が上端縁部よりも若干後方に位置する向きの傾斜面になっており、且つ正面視において前記上端縁部が前記下端縁部よりも幅短い台形形状を有し、前記上向き板部の左右の外側縁部と、該左右の外側縁部と隣り会う位置にある前記水平板部の側縁部とが、絞り加工により形成された側面視細幅三角形状を有する補強用の傾斜側板部を介して接続されていることを特徴とする留付け金具。
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