JP7410064B2 - 開放型電池の電解液注液システム及び開放型電池の電解液注液方法 - Google Patents

開放型電池の電解液注液システム及び開放型電池の電解液注液方法 Download PDF

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Description

本発明は、開放型電池の電解液注液システム及び開放型電池の電解液注液方法に係り、より詳しくは、開放された複数のセル電池の開放端部から、各セル電池に同時に電解液を円滑に注液する開放型電池の電解液注液システム及び開放型電池の電解液注液方法に関する。
電解液を充填する二次電池では、発電要素を有する複数のセル電池を電池ケースに収容し、電解液を充填し、電池ケースを密封するものが多い。この場合、電池ケースの蓋体に設けられた電解液の注入口から注入する方法もある。このような、二次電池用注液装置で採用されている真空注液は、密閉された電池ケースの一部に設けた注液口とホッパの吐出口を密着し、ホッパを介して電池ケース内を脱記後、注液し大気開放による電解液含侵を行う。
さらに、近年電池ケースの上端面を覆う蓋体を装着する前の開放された状態で、電解液を注入する開放型電池の電池モジュールが、注液工程の効率化から採用されている。
例えば、特許文献1に記載の電解液注液装置では、以下のような構成が提案されている。すなわち所定量の電解液を貯留する貯液室から、開口端を有する電池ケースに極板群を収納してなる製造過程の密閉型電池に電解液を注液する。ここで高真空度雰囲気状態とされた製造過程の密閉型電池に電解液注液ポンプの駆動により電解液を供給して極板群上に液膜を形成する注液工程を有する。また液膜が保持されるように電解液の供給を制御しながら徐々に高真空度雰囲気を大気開放してゆく注液含浸工程を有している。
このような電解液注液装置であれば、極めて簡単で安価な構成を用いながらも、電池ケースの封口部分やリードに電解液が付着するのを確実に防止して、電解液を極板群の全体にわたり均一に分布させながら高い注液精度で注液できる密閉型電池の電解液注液方法およびこの注液方法を好適に具現化できる。
特開2004-327161号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたような高真空度雰囲気で電解液を含侵させる方法では、電解液が電池ケースに注液できるものの、装置が複雑で、同時に複数のセルに注液するには効率が悪いという問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、複数のセル電池を有した二次電池のモジュール電池に効率よく、電解液を注液することである。
前記課題を解決するため、本発明の開放型電池の電解液注液システムでは、電池ケースが開放可能な開放型電池として構成されたセル電池の開放端から電解液を注液する複数の電解液注液装置と、前記複数のセル電池を収容するチャンバと、前記複数の電解液注液装置を制御する制御装置とを備え、各セル電池に同時に電解液を注液する開放型電池の電解液注液システムであって、前記電解液注液装置は、一定量の電解液を減圧状態で保持可能なホッパと、前記チャンバに配置されセル電池に電解液を注液するノズルと、前記ホッパから前記ノズルに連通する注液管路において、パイロットエアにより当該注液管路を開放若しくは閉止する空圧式ピンチバルブからなる注液バルブと、前記チャンバを設定した圧力にする第1の減圧装置と、前記ホッパを設定した圧力にする第2の減圧装置と、前記注液バルブのパイロットエアを減圧して前記注液バルブを開放する第3の減圧装置を備え、前記制御装置は、前記チャンバと前記ホッパとを等圧に減圧した状態で、各セル電池に対応する前記注液バルブを同時に開放して複数のセル電池に同時に注液することを特徴とする。
前記制御装置は、各セル電池に対応する前記注液バルブを同時に開放して複数のセル電池に同時に注液する場合において、前記チャンバと前記ホッパとを等圧に減圧した状態で、前記チャンバと前記ホッパの内圧が前記パイロットエアの圧力より高くなるように調圧することが望ましい。
前記第1の減圧装置は、前記チャンバに連通するチャンバ管路と、当該チャンバ管路を開閉するチャンババルブとを有し、前記第2の減圧装置は、前記ホッパに連通するホッパ管路と、当該ホッパ管路を開閉するホッパバルブとを有し、前記第1の減圧装置と、前記第2の減圧装置とで共通の真空ポンプを共用し、前記制御装置により制御されたバルブの操作により、前記ホッパと前記チャンバとをそれぞれ独立して圧力調整が可能に構成されるとともに、前記チャンバ管路と前記ホッパ管路を等圧管路により連通することで前記ホッパと前記チャンバとの圧力を等しくするようにしてもよい。
前記チャンバには、前記セル電池に注液された電解液の液面を感知する液面センサを備えてもよい。
電池ケースが開放可能な開放型電池として構成されたセル電池の開放端から電解液を注液する複数の電解液注液装置と、前記複数のセル電池を収容するチャンバと、前記複数の電解液注液装置を制御する制御装置とを備え、各セル電池に同時に電解液を注液する開放型電池の電解液注液システムであって、前記電解液注液装置は、一定量の電解液を減圧状態で保持可能なホッパと、前記チャンバに配置されセル電池に電解液を注液するノズルと、前記ホッパから前記ノズルに連通する注液管路において、パイロットエアにより当該注液管路を開放若しくは閉止する空圧式ピンチバルブからなる注液バルブと、前記チャンバを設定した圧力にする第1の減圧装置と、前記ホッパを設定した圧力にする第2の減圧装置と、
前記注液バルブのパイロットエアを減圧して前記注液バルブを開放する第3の減圧装置を備え、前記チャンバは、前記セル電池の液面を感知する液面センサ有し、前記制御装置は、前記ホッパと前記チャンバとをそれぞれ独立して圧力調整が可能に構成されるとともに、前記チャンバ管路と前記ホッパ管路を等圧管路により連通することで前記チャンバと前記ホッパとを等圧に減圧した状態で、各セル電池に対応する前記注液バルブを同時に開放して複数のセル電池に注液するように構成してもよい。
また、本発明の開放型電池の電解液注液方法では、上記開放型電池の電解液注液システムにおいて、前記チャンバに前記複数のセル電池を収容するとともに、当該複数のセル電池が開放されてなる開放型電池の電池ケースの開放端の各セル電池に前記ノズルと前記液面センサを設定された位置に配置するとともに、当該チャンバを密閉して目的の圧力まで減圧するチャンバ減圧のステップと、各セルの前記ホッパに一定量の電解液を充填するとともに、当該ホッパを気密状態として目的の圧力まで減圧するホッパ減圧のステップと、前記ホッパと前記チャンバを連通させて当該ホッパとチャンバの圧力を等しい圧力とする差圧制御のステップと、各セルの注液バルブが同時に開放するようにパイロットエアを減圧する注液バルブ開放のステップとを備えたことを特徴とする。
前記注液バルブ開放のステップにおいて、前記制御装置は、前記チャンバと前記ホッパとを等圧に減圧した状態で、前記チャンバと前記ホッパの内圧が前記パイロットエアの圧力より高くなるように調圧することが望ましい。
また、前記注液バルブ開放のステップの後、前記液面センサが電解液の液面が設定された液面であることを感知した場合に、等しい圧力に減圧された前記ホッパと前記チャンバを設定された流量で大気開放して加圧する加圧のステップとをさらに行ってもよい。
さらに、前記加圧のステップの後、前記液面センサが電解液の液面が設定された液面未満となったことを感知した場合に、前記ホッパと前記チャンバを速度の制限なしに大気開放する大気開放のステップとをさらに行うようにしてもよい。
また、前記大気開放のステップの後、前記注液バルブを開放し前記ホッパと前記ノズルが連通した状態で、前記ホッパを減圧する液だれ抑制のステップをさらに行うようにしてもよい。
本発明の開放型電池の電解液注液システム及び方法は、複数のセル電池に効率よく、電解液を同時に注液することができる。
電解液注液システムの構成を示す模式図。 電解液注液装置の構成を説明する図1のA-A部分の模式的な断面図。 注液バルブの断面図である。(a)開放時、(b)は閉止時。 本実施形態の開放型電池の電解液注液方法の手順を示すフローチャート。 本実施形態の開放型電池の電解液注液方法の手順を時系列で示すタイムチャート。 電解液注液システムの別例の構成を説明する模式的な断面図。
本発明の開放型電池の電解液注液システム及び開放型電池の電解液注液方法を、電解液注液システム100、及びこれを用いた電解液注液方法の実施形態により図1~6を参照して説明する。
(本実施形態の構成)
図1は、電解液注液システム100を構成する電解液注液装置1の構成を示す模式図である。図2は、電解液注液装置1の構成を説明する図1のA-A部分の模式的な断面図である。図1及び図2を参照して本実施形態の電解液注液システム100の構成を説明する。図1に示すように電解液注液システム100は、チャンバ10と6台の電解液注液装置1と制御装置60を備える。チャンバ10は、6個のセル電池82を備えた電池モジュール8を収容する。電解液注液装置1は、これらのそれぞれのセル電池82に電解液84を注液する。制御装置60は、この6台の電解液注液装置1を制御する。
<電池モジュール8>
本実施形態で例示する電池モジュール8は、ハイブリッド車などの車載用のニッケル水素蓄電池として構成されている。図2に示すように電池モジュール8は、上方に開放端83を備えた角形板状の直方体の電池ケース81を備える。電池ケース81は、隔壁(不図示)により区切って6個のセル電池82を構成可能な一体電槽を構成する。それぞれのセル電池82は、図示を省略した正極、負極、セパレータが積層された発電要素である電極群が収容されている。これらのセル電池82は、電池の配列方向に直列に接続され、その電力は、一体電槽の電池長手方向(図1に垂直な方向)両端部に設けられた正極端子及び負極端子から取り出される(図示略)。
本実施形態で例示する電池モジュール8は、開放型電池として構成されている。完成した電池モジュール8は、開放端83を有した電池ケース81及び、この開放端83を封止する蓋体(不図示)により外形が形成され、製品の電池ケース81の開放端83は、蓋体により閉止され密封されている。図2に示す電池モジュール8は、蓋体で封止する前の製造工程の中途であり、電解液の注液のために開放端83から各セル電池82の内部の電極群が露出される。この電解液注液工程が終了したら、蓋体により閉止され密封される。
<チャンバ10>
図2に示すようにチャンバ10は、電池モジュール8を内部に収容する部屋を備える。チャンバ10は、電池モジュール8を載置する載置台11を備える。また、ここに載置した電池モジュール8の上を覆って密閉する、下方が開放した立方体形状の上部カバー12を備える。上部カバー12は、開閉可能に構成される。載置台11と上部カバー12とは、シーリング13により気密が担保される。
上部カバー12の上面には、内部に載置された電池モジュール8の各セル電池82の位置で所定の高さの位置に合わせて、電解液84を注液するノズル40がそれぞれ配置されている。
<液面センサ14>
また、上部カバー12の上面には、内部に載置された電池モジュール8の各セル電池82の位置で所定の高さの位置に合わせた液面センサ14を備える。液面センサ14は、ここに注液した電解液84の液面の位置を検出する。電解液84の液面が、液面センサ14に達するとON状態になり、電解液84の液面が、液面センサ14から離れるとOFFになり、図示しない通信線で制御装置60(図1)に送信される。
<制御装置60>
図1に示す制御装置60は、CPU、ROM、RAMを備えた周知のコンピュータとして構成される。制御装置60の記憶手段には、制御プログラムが記憶されている。制御プログラムにより、チャンバ圧力センサ27、ホッパ圧力センサ35、パイロットエア圧力センサ57、液面センサ14(図2参照)からの信号に基づいて、制御装置60から制御信号が駆動装置61に送信される。駆動装置61は、制御装置60から送信された制御信号に基づいて、チャンババルブ23、加圧用大気開放用調整バルブ26、ホッパバルブ33、注液バルブ50、パイロットエア用大気開放用調整バルブ56に駆動信号を送出して駆動する。
チャンバ10とホッパ30とを等圧に減圧した状態で、各セル電池82に対応する注液バルブ50を同時に開放して複数のセル電池82に同時に電解液84に注液する。制御の詳細は作用の説明で詳述する。
<電解液注液装置1>
図2に示すように電解液注液装置1は、ホッパ30と、ノズル40と、注液バルブ50と、第1の減圧装置21と、第2の減圧装置31と、第3の減圧装置51を備える。
<ホッパ30>
図2に示すように一定量の電解液84を減圧状態で保持可能なホッパ30を備える。ホッパ30は、開閉式の蓋体38を備える。充填ノズル37を介して定量ポンプ36により定量の電解液84が一定量充填される。電解液84の充填後、ホッパ30は蓋体38が閉止され気密状態とされ減圧される。
<ノズル40>
ノズル40は、ホッパ30と注液管路41により連通するように構成される。それぞれのノズル40は、注液管路41からチャンバ10に配置された電池モジュール8のそれぞれのセル電池82に電解液84を注液する。ノズル40は、チャンバ10の上部カバー12の上面を貫通するように配置され、気密に構成される。ノズル40はチャンバ10が減圧された状態を維持したままで注液することができる。
<注液バルブ50>
図3は、注液バルブ50の断面図である。(a)は、開放時、(b)は閉止時を示す。図2に示すように注液バルブ50は、ホッパ30からノズル40に連通する注液管路41に配置される。注液バルブ50は空圧式ピンチバルブとして構成されている。すなわち図3(a)に示すように、パイロットエアをパイロットエア管路52によりピンチバルブケース58を脱気することにより減圧すると、高反動弾力性スリーブ59の弾力で、注液管路41を開放する。一方、図3(b)に示すように、パイロットエアをパイロットエア管路52により大気開放すると、ピンチバルブケース58に大気が流入して加圧される。そうすると、高反動弾力性スリーブ59は、パイロットエアの圧力で注液管路41を閉止する。この注液バルブ50の開閉は、注液管路41内の圧力とピンチバルブケース58との圧力差に依存する。本実施形態では、電解液84が注液管路41内を流下し始める時には、注液管路41は減圧されている。そのため、注液バルブ50を開放するためには、ピンチバルブケース58内の内圧を注液管路41内の内圧よりさらに低くする必要がある。
そこで、図2に示すパイロットエア用真空ポンプ54を駆動して、注液管路41の内圧より低くなるように減圧する。また、注液バルブ50を閉止するためには、ピンチバルブケース58内の内圧を注液管路41の内圧より大きくするため、図2に示すパイロットエア用大気開放用調整バルブ56を調整して、パイロットエア用大気開放口55から大気を導入することで減圧状態から加圧する。
<第1の減圧装置21>
図1に示す第1の減圧装置21は、チャンバ10を設定した圧力に減圧することで調整をする。第1の減圧装置21は、チャンバ管路22、チャンババルブ23、脱気用真空ポンプ24、加圧用大気開放口25、加圧用大気開放用調整バルブ26、チャンバ圧力センサ27を備える。第1の減圧装置21は、その一端がチャンバ10に連通するように接続されるチャンバ管路22と、チャンバ管路22に設けられこれを開閉するチャンババルブ23とが配設される。チャンバ管路22の他端は、分岐して一方は、脱気用真空ポンプ24に接続されて、チャンバ10内を減圧することができる。分岐した他方は、加圧用大気開放用調整バルブ26を介して加圧用大気開放口25から大気を流入させて加圧することができる。制御装置60は、チャンバ圧力センサ27に基づいてチャンバ10内の内圧を監視する。なお、制御装置60とチャンバ圧力センサ27は図示しない信号線で接続されている。チャンバ10の内圧を減圧する場合には、制御装置60は、脱気用真空ポンプ24を運転させるとともに、チャンババルブ23を開放する。目標の内圧となった時点でチャンババルブ23を閉止することで減圧状態が維持できる。なお、チャンバ10の内圧を調整することで、ここに収容された電池モジュール8の6個のセル電池82の環境を同時に同じ内圧に調整することができる。
<第2の減圧装置31>
図1に示すように第2の減圧装置31は、ホッパ30の内圧を設定した圧力にする。第2の減圧装置31は、ホッパ管路32、ホッパバルブ33、ホッパ圧力センサ35を備える。脱気用真空ポンプ24、加圧用大気開放用調整バルブ26、加圧用大気開放口25は、第1の減圧装置と共用する。
第2の減圧装置31は、その一端がホッパ30に連通するように接続されるホッパ管路32と、ホッパ管路32に設けられこれを開閉するホッパバルブ33とが配設される。ホッパ管路32の他端は、分岐して一方は、脱気用真空ポンプ24に接続されて、ホッパ30内を減圧することができる。分岐した他方は、加圧用大気開放用調整バルブ26を介して加圧用大気開放口25から大気を流入させて加圧することができる。制御装置60は、ホッパ圧力センサ35に基づいてホッパ30内の内圧を監視する。なお、制御装置60とホッパ圧力センサ35は図示しない信号線で接続されている。ホッパ30の内圧を減圧する場合には、制御装置60は、脱気用真空ポンプ24を運転させるとともに、ホッパバルブ33を開放し、目標の内圧となった時点でホッパバルブ33を閉止することで減圧状態が維持できる。
<等圧管路34>
図1に示すように電解液注液装置1は、等圧管路34を備える。等圧管路34は、チャンバ管路22のチャンババルブ23のチャンバ10とは反対側の管路と、ホッパ管路32のホッパバルブ33のホッパ30とは反対側の管路とが連通して共通の管路となった部分である。チャンババルブ23とホッパバルブ33を開放すると、チャンバ10とホッパ30が連通し、チャンバ10とホッパ30の内圧が等しくなる。また、ホッパバルブ33を閉止しチャンババルブ23を開放すると、チャンバ10の内圧のみを調整することができる。チャンババルブ23を閉止しホッパバルブ33を開放すると、ホッパ30の内圧のみを調整することができる。
<第3の減圧装置51>
図1に示すように第3の減圧装置51は、注液バルブ50のパイロットエアを減圧して注液バルブ50を開放する。第3の減圧装置51は、パイロットエア管路52と、パイロットエアバルブ53、パイロットエア用真空ポンプ54、パイロットエア用大気開放口55、パイロットエア用大気開放用調整バルブ56、パイロットエア圧力センサ57を備える。
第3の減圧装置51は、その一端がそれぞれの注液バルブ50のピンチバルブケース58に連通するように接続されるパイロットエア管路52(図3参照)と、パイロットエア管路52に設けられこれを開閉するパイロットエアバルブ53とが配設される。パイロットエア管路52の他端は、分岐して一方は、パイロットエア用真空ポンプ54に接続されて、ピンチバルブケース58内を減圧することができる。分岐した他方は、パイロットエア用大気開放用調整バルブ56を介してパイロットエア用大気開放口55から大気を流入させて加圧することができる。制御装置60は、パイロットエア圧力センサ57に基づいてピンチバルブケース58内の内圧を監視する。なお、制御装置60とパイロットエア圧力センサ57は図示しない信号線で接続されている。注液バルブ50を開放するためにピンチバルブケース58の内圧を減圧する場合には、制御装置60は、パイロットエア用真空ポンプ54を運転させるとともに、パイロットエアバルブ53を開放する。目標の内圧となった時点でパイロットエアバルブ53を閉止することで注液バルブ50の開放状態が維持できる。一方、注液バルブ50を閉止するためにはピンチバルブケース58の内圧を加圧する。この場合には、制御装置60は、パイロットエア用大気開放用調整バルブ56によりパイロットエア用大気開放口55から大気を導入することで減圧された内圧を大気圧に近づけるように加圧する。この場合は、再びパイロットエア用真空ポンプ54で減圧しなければ、注液バルブ50は閉止したままになる。
(本実施形態の作用)
図4は、本実施形態の開放型電池の電解液注液方法の手順を示すフローチャートである。図5は、本実施形態の開放型電池の電解液注液方法の手順を時系列で示すタイムチャートである。図4、図5を参照して本実施形態の開放型電池の電解液注液方法の手順を説明する。
<ホッパ注液(S1)>
開放型電池の電解液注液方法が開始されると(開始)、注液バルブ50が閉止した状態で、ホッパ注液の手順(S1)が行われる。図2に示すように充填ノズル37を介して定量ポンプ36により定量の電解液84がホッパ30に一定量充填される。電解液84の充填後ホッパ30は、蓋体38が閉止され気密状態とされる。図5の時間t0~t1に示すように、ホッパ30の内圧は、この段階では大気圧のままである。
<チャンバ脱気(S2)>
これと並行して、時間t0~t1で、チャンバ脱気の手順(S2)が実施される。チャンバ脱気の手順は、まず、図2に示すようにチャンバ10の載置台11に電池モジュール8を載置し、上部カバー12で覆い、シーリング13により密閉する。このとき、電池モジュール8の各セル電池82の電池ケース81の開放端83は開放されており、ここに、上部カバー12に配設されたノズル40と液面センサ14を各セル電池82の所定位置に配置する。
続いて、制御装置60は、第1の減圧装置21の脱気用真空ポンプ24を運転させ、チャンババルブ23を開放させ、チャンバ管路22からチャンバ10内の空気を脱気して減圧する。制御装置60は、チャンバ圧力センサ27によりチャンバ10の内圧を監視し、設定された内圧まで脱気する。このため図5の時間t0~t1に示すように、チャンバ10の内圧は大気圧から真空に近づいていく。
<ホッパ脱気(S3)>
チャンバ脱気の手順(S2)により、チャンバ10が所定の内圧になったら、ホッパ脱気の手順(S3)を実施する。ホッパ脱気の手順(S3)は、ホッパ30を脱気して所定の内圧にする。ホッパ脱気の手順(S3)では、制御装置60は、ホッパバルブ33を開放する。そして、同時に脱気用真空ポンプ24を運転してホッパ管路32からホッパ30内の脱気を行う。ここでは図5のt1からt2に示すように、ホッパ30の内圧が大気圧から低下する。
<差圧制御(S4)>
また、差圧制御(S4)では、チャンバ10の内圧とホッパ30の内圧を等しい圧力とする。
図5に示すt1~t2の区間は、ホッパ脱気の手順(S3)と、これに続く差圧制御(S4)を示す。時間t1の段階でチャンバ10の内圧は目標となる内圧まで下がっている。時間t1のタイミングで、制御装置60は、ホッパ30の脱気を始める。そうすると、ホッパ30の内圧は急激に低下する。一方、チャンバ10の内圧は時間t1から一旦上昇する。これは、時間t1においてホッパ30の脱気のためにホッパバルブ33を開放すると、既にチャンバ脱気(S2)において開放しているチャンババルブ23と相まって、等圧管路34を介して、チャンバ10とホッパ30とが連通するためである。つまり、チャンバ10とホッパ30とが連通するため、ホッパ30での大気圧の空気が、既に脱気されたチャンバ10に流入するからである。このようにホッパ脱気の手順(S3)によりホッパ30の内圧が低下するとともに、等圧管路34を介して、チャンバ10とホッパ30とが連通することで、チャンバ10とホッパ30とが等圧にされる差圧制御(S4)が実行される。
この場合、注液の手順において、注液バルブ50を開放するときに、ピンチバルブケース58の内圧が、パイロットエアのチャンバ10とホッパ30の内圧より設定された差圧がないと、注液バルブ50を円滑に開放しづらい。特に、パイロットエア用真空ポンプ54の能力が、脱気用真空ポンプ24より小さい場合に問題がある。この場合は、脱気用真空ポンプ24を最大能力まで稼働させると、パイロットエア用真空ポンプ54をいくら運転しても、ピンチバルブケース58の内圧を、パイロットエアのチャンバ10とホッパ30の内圧より低くすることはできない。そうすると、注液バルブ50を開放しづらくなる。
なお、パイロットエア用真空ポンプ54と脱気用真空ポンプ24とを、同一の真空ポンプで共用する場合や、装置外部の工場のバキュームエアを利用する場合も同様である。この場合の詳細な手順は別例で後述する。
ここで、本実施形態の注液の手順において、注液バルブ50を円滑に開放するためには以下の制御を行う。各セル電池82に対応する注液バルブ50を同時に開放して複数のセル電池に同時に注液する場合において、チャンバ10とホッパ30とを等圧に減圧した状態とする。そして、チャンバ10とホッパ30の内圧がピンチバルブケース58内のパイロットエアの内圧より高くなるように調圧する。この差圧を十分に大きくとることで複数の注液バルブ50を精度高く同時に開放することができる。具体的な差圧は、注液バルブ50の具体的な構成による。制御装置60が、パイロットエア用真空ポンプ54の最大能力に対応する内圧より、チャンバ10とホッパ30の内圧を十分に高くする。制御装置60は、チャンバ圧力センサ27及びホッパ圧力センサ35を監視して、目標となる圧力より高い場合は、脱気用真空ポンプ24を運転して減圧する。制御装置60は、チャンバ圧力センサ27及びホッパ圧力センサ35を監視して、目標となる圧力より低い場合は、加圧用大気開放用調整バルブ26を開放して加圧する。
<注液開始(S5)>
差圧制御(S4)によりチャンバ10とホッパ30の内圧が設定された圧力の等圧に調整されると、注液が開始される(S5)。注液は、制御装置60がパイロットエア用真空ポンプ54を駆動すると、図3(a)に示すように、パイロットエア管路52によりピンチバルブケース58からパイロットエアを脱気して減圧する。そうすると高反動弾力性スリーブ59の弾力で閉止していた注液バルブ50は開放し、注液管路41を開放する。
注液を開始する時点では、差圧制御(S4)によりチャンバ10とホッパ30とが等圧になっているので、チャンバ10とホッパ30との圧力差はない。そのため、注液バルブ50を開放すると、電解液84は、重力のみに依存してノズル40からチャンバ10内のセル電池82に流下する。そのため、ノズル40からは、静かに電解液84が流下し、噴出したりすることがない。そのため電解液84が周囲に飛散したり、激しく流入することで飛沫が飛び散ったり、電解液84が泡立ってあふれたりすることを抑制することができる。
<液面高さ≧閾値の判断(S6)>
注液が進行している間「液面高さ≧閾値の判断の手順(S6)」を行う。制御装置60は、常時液面センサ14からの信号を監視している。注液が進行し、セル電池82に電解液84が貯留され電解液84の液面が高くなっていく。制御装置60は、液面センサ14からの信号がOFFの場合は、液面高さが、設定した閾値未満であると判断し(S6:NO)、引き続き監視を続ける。図5に示す時間t3において液面センサ14からの信号がONになった場合は、液面高さが、設定した閾値以上であると判断し(S6:YES)、加圧(S7)を開始する。
<加圧(S7)>
加圧の手順(S7)では、制御装置60が、加圧用大気開放用調整バルブ26により一定の流量の空気の通過を許容して、加圧用大気開放口25から大気を徐々に流入させて加圧する。その速度は、セル電池82内の電解液84の液面が変動しないようにチャンバ10及びホッパ30の内圧が徐々に高くなるようにする。また、急激に大気圧とすると、セル電池82の電極群の隙間に空気が侵入し、電極群への電解液の真空含侵の妨げとなるためである。このように徐々に加圧することで、電解液84の液面よりも下方の電極群への含侵が液面への加圧により効果的に行われる。
<液面高さ≦閾値の判断(S8)>
制御装置60は、引き続き常時液面センサ14からの信号を監視している。制御装置60は、液面センサ14からの信号がONの場合は、液面高さが、設定した閾値以上であると判断し(S8:NO)、引き続き徐々に加圧する(S7)。
<注液の完了>
図5に示すように、注液がホッパ30に貯留された一定量に達する時間t4に、注液は完了する。この注液の完了は、制御装置60では検知しておらず、時間t4に注液が完了することを前提としている。注液が完了した直後は、まだ電解液84の液面の動揺や泡立ちなどで、液面センサ14からの信号がONの状態が継続する(S7:NO)。電解液84の液面が安定し、液面センサ14からの信号がOFFの状態となったら、液面高さが閾値以下になったと判断して(S7:YES)、大気開放の手順(S9)を実施する。
<大気開放(S9)>
大気開放の手順(S9)は、制御装置60が、加圧用大気開放用調整バルブ26を全開にして最大流量の空気の通過を許容し、加圧用大気開放口25から大気を一気に流入させて加圧する(S9)。このように加圧することで、セル電池82の電極群への電解液84の含侵を大気圧により促進する。これで、電池モジュール8への注液が完了し、本実施形態の開放型電池の電解液注液方法としては完了する。
<液だれ抑制(S10)>
ここで本実施形態の開放型電池の電解液注液方法は、次の電池モジュール8の注液に移行する。ここで本実施形態では付加的に液だれ抑制の手順(S10)を実行する。次の電池モジュール8の注液までの時間、ノズル40から電解液84の液だれがあると、正極端子や負極端子などにアルカリ性の溶液が付着することで汚損してしまい、電池モジュール8の劣化を生じる場合がある。そこで、制御装置60では、注液バルブ50を開放するとともに、チャンババルブ23を閉止する。一方、ホッパバルブ33を開放するとともに脱気用真空ポンプ24を低速で運転し、ホッパ30と、ここに連通するノズル40の内部を大気に対して負圧とする。負圧とすることで、ノズル40からの液だれを抑制する。このような液だれ抑制の手順(S10)により、電池モジュール8への電解液84による汚損を抑制する。
<注液終了の判断(S11)>
1つの電池モジュール8への注液が完了し、液だれ抑制(S10)の手順を実行しつつ、次の電池モジュール8の注液があるか否かを判断する。終了しない場合は(S11:NO)、液だれ抑制(S10)の制御をしながら待機する。次の電池モジュール8の注液があるか否かを判断する。終了する場合は(S11:YES)、液だれ抑制(S10)の手順を終了し、開放型電池の電解液の注液方法の手順を終了する(終了)。
(本実施形態の効果)
本実施形態の開放型電池の電解液注液システム100及び電解液注液方法では、以下のような効果を奏する。
(1)チャンバ10とホッパ30は、注液バルブ50を開放して電解液84の注液を行うときに、差圧制御により内圧の圧力差がゼロになっている。そのため、注液が重力のみに依存して静かに行われる。このため、ノズル40からの電解液84の噴出を抑制でき、電解液84の周囲への飛散、飛沫の発生、泡立ちや液面の動揺によりあふれたりすることを抑制することができる。
(2)また、注液された電解液84の液面の揺動が小さく、液面センサ14により液面の検出がより正確に行うことができ、制御装置60により、より正確な制御を行うことができる。
(3)差圧制御は、チャンバ10とホッパ30とを連通する等圧管路34を設けて行うため、簡易に、且つ瞬時に、且つ正確に行うことができる。
(4)注液は、空圧式のピンチバルブから構成された注液バルブ50によって行われるため、パイロットエアによる空圧で制御することができる。そのため多数のセル電池82への注液を同時に行うことができる。そのため電解液の注液工程を効率的に行うことができる。
(5)注液バルブ50はピンチバルブにより構成されるため、閉止時には漏れがなく、開放時には、流動抵抗が少ない。また、高反動弾力性スリーブ59は強アルカリ性の電解液への耐性も高い。
(6)電解液84の注液は、真空に近い低圧で行われるためセパレータ内の空気を排除し、電極群への電解液の真空含侵が効率よく行われる。
(7)注液の液面が液面センサ14により検出され、電極群が十分に電解液に浸漬されるまでは低圧で行われ、電極群が十分に電解液に浸漬されたのちは大気圧により含侵が促進されるように注液される。このため、注液の段階に応じ、液面の下の底部から上方に向け順次効果的な含侵ができる。
(8)脱気用真空ポンプ24は、複数のセル電池82が収容されたチャンバ10と、複数のホッパ30の脱気を1台でできるため、装置を単純化することができる、
(9)注液は、タイムチャートに沿って進行できるため、タクトタイムが決まっている工場のラインに組み込むことが容易である。
(10)複数の電池モジュール8に連続して注液する場合は、液だれ抑制制御により、正極電極や負極電極などを強アルカリ性の電解液により汚損することがない。
(11)複数の単電池からなるセル電池や、同時に複数の電池モジュール8に同時に注液することもできる。
(12)セル電池82毎に充填された電解質の量が正確に等しく、且つ電解液84による汚損がなく高度な品質の電池モジュール8を生産することができる。
(本実施形態の別例)
以上、本発明を実施形態により説明したが、本発明は実施形態に限定されず以下のように実施することができる。
〇注液する電池は、実施形態で例示した複数のセル電池82を有した電池モジュール8に限らず、単電池として独立して構成された複数のセル電池82を同時に注液するような構成としてもよい。また、複数の電池モジュール8を一括してチャンバ10に収容して、注液するような構成でもよい。
〇本実施形態では、第1の減圧装置21と第2の減圧装置31とは、脱気用真空ポンプ24、加圧用大気開放用調整バルブ26、加圧用大気開放口25を共用する。これに限定されずそれぞれ別個に専用の機器を備えてもよい。
○また、逆に第3の減圧装置51も、脱気用真空ポンプ24、加圧用大気開放用調整バルブ26、加圧用大気開放口25を共用することもできる。
図6は、電解液注液システム100の別例の構成を説明する模式的な断面図である。図6に示すように、第1の減圧装置21と第2の減圧装置31と第3の減圧装置51が、共通の真空ポンプとして脱気用真空ポンプ24、及び共通の加圧手段として加圧用大気開放用調整バルブ26、加圧用大気開放口25を共用した場合について、説明する。
図2において使用するパイロットエア用真空ポンプ54、パイロットエア用大気開放口55、パイロットエア用大気開放用調整バルブ56は、使用しない。パイロットエアバルブ53は、等圧管路34に連通される。
このような構成を前提として、注液バルブ50の開弁の手順を説明する。図4に示すフローチャートにおいて、ホッパ注液(S1)、チャンバ脱気(S2)、ホッパ脱気(S3)の前に、チャンババルブ23、ホッパバルブ33は閉止され、パイロットエアバルブ53が開放され、加圧用大気開放用調整バルブ26が開放されて、加圧用大気開放口25によりピンチバルブケース58に大気が導入され大気圧となる。この状態では、チャンバ10やホッパ30の内圧にかかわらず注液バルブ50が閉止されている。
次に、パイロットエアバルブ53が閉止され、ホッパ注液(S1)、チャンバ脱気(S2)、ホッパ脱気(S3)、差圧制御(S4)の手順が実施される。差圧制御(S4)の手順では、前述の実施形態のとおり、チャンババルブ23、ホッパバルブ33は開放され、チャンバ10とホッパ30とを等圧の状態で減圧するが、脱気用真空ポンプ24の能力最大で脱気すると、注液バルブ50のピンチバルブケース58の内圧に対して十分な圧力差を持って正圧とすることができなくなる。そのため制御装置60は、チャンバ圧力センサ27やホッパ圧力センサ35で内圧を監視しながら、所定の圧力になるように調整を行う。調整は、低すぎる場合は、加圧用大気開放用調整バルブ26を所定量大気が流入するように開放する。逆に、高すぎる場合は、加圧用大気開放用調整バルブ26を閉止し、脱気用真空ポンプ24を運転して脱気する。
図5の時間t2に示す注液開始(S5)においては、チャンババルブ23、ホッパバルブ33は閉止され、チャンバ10とホッパ30の内圧は維持され、パイロットエアバルブ53が開放される。この状態で、脱気用真空ポンプ24が運転されてパイロットエアが脱気される。ピンチバルブケース58の内圧が、等圧に減圧されたチャンバ10及びホッパ30の内圧に対して所定の圧力差以上に負圧となると、高反動弾力性スリーブ59がピンチバルブケース58側に吸い寄せられ、注液バルブ50が開放する。この状態を維持するため、パイロットエアバルブ53が再び閉止される。
図5の時間t3では、この状態から、チャンババルブ23、ホッパバルブ33が開放され、加圧用大気開放用調整バルブ26が所定量の大気を加圧用大気開放口25から導入すると、チャンバ10及びホッパ30の内圧が徐々に加圧される。この場合、ピンチバルブケース58の内圧が、等圧に減圧されたチャンバ10及びホッパ30の内圧に対して所定の圧力差以上に負圧となる状態が維持されるため、注液バルブ50は、開放した状態を維持したままである。
その後の制御は、実施形態の制御と同様である。このような手順を行うことで、実施形態と同様に本発明を実施することができる。
〇急速に加圧減圧するために、アキュムレータなどを備えてもよい。
〇さらに工場の施設から負圧のバキュームエアの供給を受けてもよい。
その場合の制御は、第1の減圧装置21と第2の減圧装置31と第3の減圧装置51の共通の真空ポンプとしての脱気用真空ポンプ24を利用する場合と同様な手順で本発明を実施できる。
〇本実施形態の注液バルブ50は、弁の初期状態が開放状態であるが、弁の閉止状態が初期状態のものを用いてもよい。
〇注液バルブ50は、空圧に限らず、油圧で駆動するものでもよい。さらにソレノイドで駆動するようなものでもよい。
〇注液バルブ50は、ピンチバルブに限定せず、ボールバルブ、ゲートバルブ、ニードルバルブ、バタフライバルブ、グローブバルブ、ダイヤフラムバルブなど、電解液の流下、停止ができれば、その種類は問わない。
〇図4に示すフローチャートは、本発明の一実施例であり、当業者によりその手順を付加し、削除し、順序を変え、変更してもよい。
〇本実施形態では、車載用のニッケル水素蓄電池の電池モジュール8を例に説明したが、その用途は限定されず、船舶や航空機はもちろん、地上載置用の電池の状態を判定する場合に用いることができる。
○電池モジュール8は、ニッケル水素蓄電池を例に説明したが、電解液を注液する方法が実施できれば、リチウムイオン二次電池など、電池の種類は限定されない。
〇各実施形態及び変形例に記載された態様は、矛盾がない限り相互に置換して実施することができる。
○本実施形態は、本発明の一例であり、特許請求の範囲を逸脱しない限り、当業者によりその構成を付加し、削除し、または変更して実施することができる。
1…電解液注液装置
10…チャンバ
11…載置台
12…上部カバー
13…シーリング
14…液面センサ
21…第1の減圧装置
22…チャンバ管路
23…チャンババルブ
24…脱気用真空ポンプ
25…加圧用大気開放口
26…加圧用大気開放用調整バルブ
27…チャンバ圧力センサ
30…ホッパ
31…第2の減圧装置
32…ホッパ管路
33…ホッパバルブ
34…等圧管路
35…ホッパ圧力センサ
36…定容量ポンプ
37…充填ノズル
38…蓋体
40…ノズル
41…(ホッパからノズルに連通する)注液管路
50…注液バルブ
51…第3の減圧装置
52…パイロットエア管路
53…パイロットエアバルブ
54…パイロットエア用真空ポンプ
55…パイロットエア用大気開放口
56…パイロットエア用大気開放用調整バルブ
57…パイロットエア圧力センサ
58…ピンチバルブケース
59…高反動弾力性スリーブ
60…制御装置
61…駆動装置
62…信号線
80…電池モジュール
81…電池ケース
82…セル電池
83…開放端
84…電解液
100…電解液注液システム

Claims (9)

  1. 電池ケースが開放可能な開放型電池として構成されたセル電池の開放端から電解液を注液する複数の電解液注液装置と、複数の前記セル電池を収容するチャンバと、前記複数の電解液注液装置を制御する制御装置とを備え、各セル電池に同時に電解液を注液する開放型電池の電解液注液システムであって、
    前記電解液注液装置は、
    一定量の電解液を減圧状態で保持可能なホッパと、
    前記チャンバに配置されセル電池に電解液を注液するノズルと、
    前記ホッパから前記ノズルに連通する注液管路において、パイロットエアにより当該注液管路を開放若しくは閉止する空圧式ピンチバルブからなる注液バルブと、
    前記チャンバを設定した圧力にする第1の減圧装置と、
    前記ホッパを設定した圧力にする第2の減圧装置と、
    前記注液バルブのパイロットエアを減圧して前記注液バルブを開放する第3の減圧装置を備え、
    前記制御装置は、前記チャンバと前記ホッパとを等圧に減圧した状態で、各セル電池に対応する前記注液バルブを同時に開放して複数のセル電池に同時に注液するとともに、
    前記第1の減圧装置は、前記チャンバに連通するチャンバ管路と、当該チャンバ管路を開閉するチャンババルブとを有し、
    前記第2の減圧装置は、前記ホッパに連通するホッパ管路と、当該ホッパ管路を開閉するホッパバルブとを有し、
    前記第1の減圧装置と、前記第2の減圧装置とで共通の真空ポンプを共用し、
    前記制御装置により制御されたバルブの操作により、前記ホッパと前記チャンバとをそれぞれ独立して圧力調整が可能に構成されるとともに、前記チャンバ管路と前記ホッパ管路を等圧管路により連通することで前記ホッパと前記チャンバとの圧力を等しくすることを特徴とする開放型電池の電解液注液システム。
  2. 前記制御装置は、各セル電池に対応する前記注液バルブを同時に開放して複数の前記セル電池に同時に注液する場合において、前記チャンバと前記ホッパとを等圧に減圧した状態で、前記チャンバと前記ホッパの内圧が前記パイロットエアの圧力より高くなるように調圧することを特徴とする請求項1に記載の開放型電池の電解液注液システム。
  3. 前記チャンバには、前記セル電池に注液された電解液の液面を感知する液面センサを備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の開放型電池の電解液注液システム。
  4. 電池ケースが開放可能な開放型電池として構成されたセル電池の開放端から電解液を注液する複数の電解液注液装置と、複数の前記セル電池を収容するチャンバと、前記複数の電解液注液装置を制御する制御装置とを備え、各セル電池に同時に電解液を注液する開放型電池の電解液注液システムであって、
    前記電解液注液装置は、
    一定量の電解液を減圧状態で保持可能なホッパと、
    前記チャンバに配置されセル電池に電解液を注液するノズルと、
    前記ホッパから前記ノズルに連通する注液管路において、パイロットエアにより当該注液管路を開放若しくは閉止する空圧式ピンチバルブからなる注液バルブと、
    前記チャンバを設定した圧力にする第1の減圧装置と、
    前記ホッパを設定した圧力にする第2の減圧装置と、
    前記注液バルブのパイロットエアを減圧して前記注液バルブを開放する第3の減圧装置を備え、
    前記チャンバは、前記セル電池の液面を感知する液面センサ有し、
    前記制御装置は、前記ホッパと前記チャンバとをそれぞれ独立して圧力調整が可能に構成されるとともに、チャンバ管路とホッパ管路を等圧管路により連通することで前記チャンバと前記ホッパとを等圧に減圧した状態で、各セル電池に対応する前記注液バルブを同時に開放して複数のセル電池に注液するように構成されたことを特徴とする開放型電池の電解液注液システム。
  5. 請求項4に記載の開放型電池の電解液注液システムにおいて、
    前記チャンバに前記複数のセル電池を収容するとともに、当該複数のセル電池が開放されてなる開放型電池の電池ケースの開放端の各セル電池に前記ノズルと液面センサを設定された位置に配置するとともに、当該チャンバを密閉して目的の圧力まで減圧するチャンバ減圧のステップと、
    各セルの前記ホッパに一定量の電解液を充填するとともに、当該ホッパを気密状態として目的の圧力まで減圧するホッパ減圧のステップと、
    前記ホッパと前記チャンバを連通させて当該ホッパとチャンバの圧力を等しい圧力とする差圧制御のステップと、
    各セルの注液バルブが同時に開放するようにパイロットエアを減圧する注液バルブ開放のステップとを備えたことを特徴とする開放型電池の電解液注液方法。
  6. 前記注液バルブ開放のステップにおいて、前記制御装置は、前記チャンバと前記ホッパとを等圧に減圧した状態で、前記チャンバと前記ホッパの内圧が前記パイロットエアの圧力より高くなるように調圧することを特徴とする請求項5に記載の開放型電池の電解液注液方法。
  7. 前記注液バルブ開放のステップの後、前記液面センサが電解液の液面が設定された液面であることを感知した場合に、等しい圧力に減圧された前記ホッパと前記チャンバを設定された流量で大気開放して加圧する加圧のステップとをさらに行うことを特徴とする請求項5又は6に記載の開放型電池の電解液注液方法。
  8. 前記加圧のステップの後、前記液面センサが電解液の液面が設定された液面未満となったことを感知した場合に、前記ホッパと前記チャンバを速度の制限なしに大気開放する大気開放のステップとをさらに行うことを特徴とする請求項7に記載の開放型電池の電解液注液方法。
  9. 前記大気開放のステップの後、前記注液バルブを開放し前記ホッパと前記ノズルが連通した状態で、前記ホッパを減圧する液だれ抑制のステップをさらに行うことを特徴とする請求項8に記載の開放型電池の電解液注液方法。
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