JP2007213816A - 電解液注入装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電解液の漏出を防止し、ピストン軸及びシリンダ間のパッキンの磨耗を抑制することができる電解液注入装置を提供する。
【解決手段】電解液注入装置40は、上蓋20bが接続され開口20aが形成された状態のリチウムイオン二次電池30を収容する密閉チャンバ部1、電解液を一時的に貯留した電解液貯留部4から電解液を押し出すピストン部2、密閉チャンバ部1と電解液貯留部4とを連通するパイプ3を備えている。ピストン部2は、ピストン軸5と、ピストン軸5が下部側から挿入されるシリンダ6と、ピストン軸5及びシリンダ6間の気密性を保つリング状のパッキン7とを有している。パッキン7は、フッ素樹脂を主成分とする耐摩耗性に優れる合成樹脂製で、内周側がピストン軸5の上端側に固定されている。シリンダ6内でピストン軸5を移動させてもパッキン7の磨耗が抑制される。
【選択図】図1

Description

本発明は、電解液注入装置に係り、特に、電池に電解液を注入する電解液注入装置に関する。
従来、電解液注入装置は、開口が形成された状態(封口前)の電池を収容密閉するチャンバ部を備えている。チャンバ部の上方には開閉するバルブ、バルブの上方には電解液を貯蔵する電解液貯蔵部がそれぞれ配設されており、チャンバ部と電解液貯蔵部とがパイプを介して連通した構成を有している。この電解液注入装置で電池に電解液を注入するには、電解液貯蔵部に電解液を所定量貯蔵密閉し、チャンバ部に電池を収容密閉した後、チャンバ部を減圧し、次いでバルブを開いて電解液を電池に注入し、その後チャンバ部を加圧し、電解液を電池内の電極群に浸透させていた(例えば、特許文献1参照)。このような電解液注入装置では、電解液貯蔵部からバルブを介して電解液を落下させ注入するため、電解液の注入速度を変えられず電極内部に電解液が浸透する速度に合わせることができない。このため、注入された電解液の液面レベルが上昇したときに、注入された電解液と落下する電解液との衝突で電解液が飛散する、という欠点があった。
この改善策として、電池を収容密閉するチャンバ部と、電解液を一時的に貯留する電解液貯留部と、電解液貯留部とチャンバ部とを連通する連通部と、電解液貯留部に一時的に貯留された電解液を押し出すピストン部とを備え、ピストン部の押し出し速度を調整することで電解液の注入速度を変えることができ、電極内部に電解液が浸透する速度に合わせることができる電解液注入装置が開示されている(特許文献2参照)。
特開2003−217567号公報 特開2003−217566号公報
しかしながら、特許文献2の電解液注入装置では、電解液が電解液貯留部から漏出しないように、ピストン軸及びシリンダ間の気密を保つ必要があり、ピストン軸の周りに固定されたリング状でピストン軸の摺動方向に互いに逆向きの窪んだ2端面を有するパッキンが使用されている。このパッキンは、気密を保つことから柔軟なゴムでできているため、シリンダの内面に対する摩擦抵抗が大きく磨耗による気密の低下が早くなることがある。
本発明は上記事案に鑑み、電解液の漏出を防止し、ピストン軸及びシリンダ間のパッキンの磨耗を抑制することができる電解液注入装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、電解液が未注入の電池を収容密閉するチャンバ部と、電解液を一時的に貯留する電解液貯留部を上部側に有し該電解液貯留部に貯留された電解液を前記チャンバ部へ押し出すピストン部と、前記ピストン部と前記チャンバ部との上部側同士を連通する連通部とを備え、前記ピストン部は、ピストン軸と、前記ピストン軸が下部側から挿入されるシリンダと、前記ピストン軸及びシリンダ間の気密を保つパッキンとを有し、前記パッキンは、前記ピストン軸の周りに固定されたリング状で耐摩耗性を有することを特徴とする。
本発明の電解液注入装置では、電解液は、ピストン部の上部側の電解液貯留部に一時的に貯留され、シリンダの下部側から挿入されたピストン軸を上方に移動させることで、ピストン部とチャンバ部との上部側同士を連通する連通部を通じてピストン部の上部側からチャンバ部へ押し出され、チャンバ部に収容密閉された電池に注入される。このとき、ピストン軸及びシリンダ間の気密を保つパッキンがピストン軸の周りに固定されたリング状で耐摩耗性を有するため、電解液がピストン軸及びシリンダ間を通じてシリンダの下部側から漏出することを防止すると共に、シリンダ内でピストン軸を移動させてもパッキンの磨耗を抑制することができる。
この場合において、パッキンがフッ素樹脂を主成分とすれば、フッ素樹脂が耐摩耗性に優れるので、パッキンの摩耗を更に抑制することができ、パッキンの外側にゴム製のOリングが配されていれば、Oリングがパッキンとシリンダの内面との間に位置するので、ピストン軸及びシリンダ間の気密を確保することができる。また、チャンバ部の内部での電解液の飛散を防止すると共に電解液の電極板への浸透性を確保するために、チャンバ部が内部の気圧を変化させる圧力源を有していることが好ましい。このとき、チャンバ部の内部の気圧が−0.09MPa未満であると電解液に含まれるガス成分が気化し電解液注入時の電解液の飛散の原因となり、内部の気圧が−0.06MPaを超えると電極板への浸透性が悪くなるので、チャンバ部の内部の気圧を−0.09MPa乃至−0.06MPaの負圧とすることが好ましい。また、圧力源がチャンバ部を増圧するときに、除湿したガスを供給すれば、電解液中への水分の浸入を防止することができ、チャンバ部の内部の気圧を0MPa乃至1.0MPaとすることが好ましい。
本発明によれば、ピストン軸及びシリンダ間の気密を保つパッキンがピストン軸の周りに固定されたリング状で耐摩耗性を有するため、電解液がピストン軸及びシリンダ間を通じてシリンダの下部側から漏出することを防止すると共に、シリンダ内でピストン軸を移動させてもパッキンの磨耗を抑制することができる、という効果を得ることができる。
以下、図面を参照して、本発明に係る電解液注入装置の実施の形態について説明する。
(構成)
図1に示すように、電解液注入装置40は、密閉チャンバ部1を有する密閉機構部40aと、電解液貯留部4内の電解液を押し出す押し出し機構部40bとで構成されている。
密閉機構部40aは、床面に当接載置するための図示を省略した基台を備えている。基台上には、上下方向に摺動可能な円柱状の図示しないピストン及び密閉チャンバ部1を支持する円柱状の支持固定台が連設されている。密閉チャンバ部1は、円盤状の上板部材1aと、上板部材1aの底面に上端が密着固定された円筒部材1bと、支持固定台の上面に固定された有底円筒部材1cとを有している。有底円筒部材1cの中央部には、上部に開口20aが形成されている状態の円筒型リチウムイオン二次電池30(詳細後述)を底側から高さ方向で1/2以上を密着して挿入可能な電池挿入穴が形成されている。また、円筒部材1bの下端と、有底円筒部材1cの上端とは気密を保持可能なように嵌合構造が採用されており、円筒部材1bの下端と有底円筒部材1cの上端とを嵌合させた状態で、円筒部材1b内には、開口20aを含むリチウムイオン二次電池30の上部側と正極集電リング24に接続された上蓋20bとを収容して密閉した密閉空間が形成される。
また、上板部材1aには、上述した密閉空間の内部の気圧を変化させる真空ポンプ(圧力源)Pに他端が連結されたパイプが接続されている。真空ポンプPは、密閉空間の内部の気圧を−0.09〜−0.06MPaの負圧の範囲に維持することができると共に、除湿剤を内蔵しており、外気(空気)を取り込んで除湿剤を介して除湿し、密閉空間内部の気圧を0〜1.0MPaの範囲で増圧するときに、除湿したキャリアガス(空気)を密閉空間に供給する。なお、負圧、増圧は、その時・その場所での大気圧を基準圧力とする。
一方、押し出し機構部40bは、ピストン部2と、油圧ピストン12とを備えている。ピストン部2及び油圧ピストン12は、伝達部13上に、上下方向に摺動可能に固定されている。伝達部13は、床面に当接載置するための不図示の基台に固定されている。従って、油圧ピストン12を上下動させることで、伝達部13と共にピストン部2のピストン軸5を上下動させることができる。
図2に示すように、ピストン部2は、電解液を一時的に貯留した電解液貯留部4から電解液を押し出すピストン軸5と、ピストン軸5が下部側から挿入されるシリンダ6と、ピストン軸5及びシリンダ6間の気密性を保つリング状のパッキン7と、を有している。電解液貯留部4は、シリンダ6の上部側に形成されている。パッキン7は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂を主成分とする耐摩耗性に優れる合成樹脂製で、内周側がピストン軸5の上端側に固定されている。パッキン7の外周側には、ゴム製のOリング8が配されている。ピストン軸5の下端が上述した伝達部13に固定されている。
電解液貯留部4の下部には、ピストン軸5の上端部が挿入されている。一方、電解液貯留部4の上端は、電解液の流路を切り替える3方弁Vの1つの口に接続されている。この3方弁Vのもう1つの口には、電解液貯留部4に供給する電解液を貯蔵する貯蔵タンクTに他端が連結されたパイプが接続されている。3方弁Vの更にもう1つの口には、密閉チャンバ部1と電解液貯留部4とを連通するパイプ(連通部)3の一端側が接続されている。パイプ3の他端側(密閉機構部40a側)には上板部材1aの略中央部を貫通し開口20a近傍で電解液を排出してリチウムイオン二次電池30内に電解液を注入するためのノズル3aが連結されている。このため、油圧ピストン12の上方移動速度を調整する(ピストン軸5の上方移動速度を調整する)ことで、ピストン軸5が電解液貯留部4内の電解液を押し出す速度を可変とすることができ、ノズル3aからは油圧ピストン12の上方移動に応じて電解液量が排出される構成とされている。なお、円筒部材1bの下端と有底円筒部材1cの上端とを嵌合させることで、密閉チャンバ部1に密閉空間が形成されたときは、密閉チャンバ部1と電解液貯留部4とがパイプ3で密閉連通する。
電解液注入装置40で電解液を注入するリチウムイオン二次電池30は、以下のように構成されている。図3に示すように、リチウムイオン二次電池30は、有底円筒状の電池容器27及び帯状の正負極板が多孔質ポリエチレン製のセパレータを介して断面渦巻状に捲回された極板群26を有している。
極板群26の捲回中心には、中空円筒状の巻芯21が使用されている。極板群26の互いに反対側の両端面には、正極リード片22と負極リード片23とがそれぞれ配置されている。極板群26の上側には、巻芯21のほぼ延長線上に正極板からの電位を集電するための正極集電リング24が配置されている。正極集電リング24は、正極集電リングを支持する正極集電リング支えを介して巻芯21の上端部に固定されている。正極集電リング24の周囲から一体に張り出している鍔部周縁には、正極板から導出された正極リード片22の端部が溶接で接合されている。正極集電リング24の上方には、正極外部端子となる円盤状の上蓋20bが配置されている。正極集電リング24の上部には複数枚のアルミニウム製リボンを重ね合わせて構成した2本の正極リードのうち1本の一端が固定されており、上蓋20bの下面には他の1本の一端が溶接されている。2本の正極リードの他端同士は溶接で接合されている。
一方、極板群26の下側には負極板からの電位を集電するための負極集電リング25が配置されている。負極集電リング25の内周面には、負極集電リングを支持する負極集電リング支えを介して巻芯21の下端部外周面が固定されている。負極集電リング25の外周縁には、負極板から導出された負極リード片23の端部が溶接で接合されている。負極集電リング25の下部には負極リード板が溶接されており、負極リード板は電池容器27の内底部に溶接で接合されている。
極板群26を構成する正極板は、正極集電体としてアルミニウム箔を有している。アルミニウム箔の両面には、正極活物質としてリチウム遷移金属複酸化物を含む正極合剤が塗着されている。アルミニウム箔の長寸方向一側の側縁には、正極合剤の未塗着部が形成されており、正極リード片22が形成されている。一方、負極板は、負極集電体として圧延銅箔を有している。圧延銅箔の両面には、負極活物質として非晶質炭素粉末を含む負極合剤が塗着されている。圧延銅箔の長寸方向一側の側縁には、負極合剤の未塗着部が形成されており、負極リード片23が形成されている。
電池容器27内には、非水系の電解液が注液されており、極板群はこの電解液に浸潤されている。上蓋20bは、電解液注液後に、絶縁性の樹脂製ガスケットを介して電池容器27の上部にカシメ固定され、リチウムイオン二次電池30の内部が密封される。
(動作)
次に、電解液注入装置40の動作(電解液注入の手順)について説明する。
まず、密閉機構部40aの図示しないピストンを作動させて支持固定台を下降させておき、有底円筒部材1c内に上蓋20bをカシメ固定する前のリチウムイオン二次電池30を挿入収容する。次に、図示しないピストンを所定の高さまで上昇させ、有底円筒部材1cの上端と円筒部材1bの下端とを嵌合させて密閉空間を形成する。これにより、電解液の注入を開始する前に、密閉チャンバ部1内に上蓋20bが接続され開口20aが形成された状態のチウムイオン二次電池30が密閉収容される。
次に、3方弁Vを切り替えて貯蔵タンクTと電解液貯留部4とを連通させる。油圧ピストン12を下方に移動させて、ピストン軸5を下方に移動させて電解液貯留部4内に貯蔵タンクTから電解液を引き込む。真空ポンプPを作動させて、密閉チャンバ部1に形成された密閉空間の内部の気圧を−0.09〜−0.06MPaの負圧にした後、3方弁Vの切り替えで電解液貯留部4とパイプ3とを連通させる。油圧ピストン12を所定速度で移動させて、ピストン軸5を上方に押し込む。ピストン軸5が上昇すると、電解液がパイプ3内を密閉チャンバ部1側へ移動し、ノズル3aから電解液の注入が開始される。
所定時間経過後、密閉空間の内部の気圧を真空ポンプPで0〜1.0MPaの範囲内で増圧させる。これにより、電解液の極板群26への浸透が促進される。その後、密閉空間の内部の気圧を増圧したままの気圧に保ち、油圧ピストン12を所定速度で移動させてピストン軸5が電解液を押し出す速度を、極板群26に電解液が浸透する速度に対応させて一定とした。リチウムイオン二次電池30内に電解液が所定量注入された時点で油圧ピストン12の移動を停止する。
その後、支持固定台を下降させて、リチウムイオン二次電池30を有底円筒部材1cから取り出し、上述したように、開口20aを形成する電池容器27上部の周縁部で上蓋20bをカシメ固定することによりリチウムイオン二次電池30を完成させる。
(作用等)
次に、本実施形態の電解液注入装置40の作用等について説明する。
従来の電解液注入装置では、密閉チャンバ部と電解液貯留部とが連通しているため、密閉チャンバ部の内部の圧力を負圧又は増圧した場合、電解液貯留部の内部の圧力も負圧又は増圧となる。このとき、電解液貯留部の電解液がピストン軸の外周面及びシリンダの内面間を通じてシリンダの下部側から漏出するのを防止するためにはピストン軸及びシリンダ間の気密性を保つ必要がある。図4に示すように、ピストン軸35と、ピストン軸35が下部側から挿入されるシリンダ36との間には、リング状のパッキン37が配置されている。パッキン37は、ピストン軸35の周りに内周側が固定されたリング状でピストン軸35の摺動方向に互いに逆向きの窪んだ2端面を有している。このパッキン37は、気密を保つ必要があることから柔軟なゴムでできているため、シリンダ36の内周面に対する摩擦抵抗が大きく磨耗による気密の低下が早くなることがある。気密性が低下すると、電解液が外部に漏出するため、リチウムイオン二次電池への注液量が減少し、また、外部に漏出した電解液による電解液注入装置の構成部材の腐食等を生じる、という問題がある。また、密閉チャンバ部1内で電解液が飛散することから、正極リード板等に電解液が付着する。電解液が付着したまま溶接で接合すると、接合強度が低下する問題があり、電解液を拭き取った後に接合すると、工程数が増え手間がかかる。本実施形態は、これら問題を解決する電解液注入装置である。
本実施形態の電解液注入装置40では、パッキン7の材質には、例えば、PTFE等のフッ素樹脂を主成分とする耐摩耗性に優れる合成樹脂が使用されている。このため、電解液がピストン軸5及びシリンダ6間を通じてシリンダ6の下部側から漏出することを防止すると共に、シリンダ6内でピストン軸5を移動させてもパッキン7の磨耗を抑制することができる。パッキン7の摩耗が抑制されるため、電解液が漏出せずパッキン7を交換することなく長期間使用することができる。また、本実施形態では、パッキン7の外周側に、ゴム製のOリング8が配されており、このOリング8を介してシリンダ6の内周面に接触している。このため、Oリング8がパッキン7とシリンダ6の内周面との間に位置するので、ピストン軸5及びシリンダ6間の気密性を確保することができ、パッキン7の摩耗を更に抑制することができる。これにより、電解液注入時でも、電解液が電解液貯留部4から漏出することを防止することができる。
また、本実施形態の電解液注入装置40では、密閉チャンバ部1と電解液貯留部4とがパイプ3により連通されているため、密閉チャンバ部1に密閉空間が形成されたときは、電解液貯留部4の内部の電解液の圧力は常に密閉チャンバ部1の圧力と等しくなる。このため、電解液貯留部4の内部の電解液を押し出す力はピストン軸5からのみ発生するので、ピストン軸5を押し出す速度を油圧ピストン12で調整することで、密閉チャンバ部1の内部で電解液が飛散することなくリチウムイオン二次電池30に電解液を注入することができる。また、電解液の飛散がないことから、リチウムイオン二次電池30の外径とほぼ等しい外径の上蓋20bが接続され開口20aが形成されたままの状態でリチウムイオン二次電池30を密閉チャンバ部1に密閉収容して電解液を注入することができる。このため、電解液の拭き取り作業や、正極リード板等の自由端同士の溶接を後回しにして別工程とする必要がなくなると共に、電解液の注入前に正極リード板等を接合するので、接合強度に優れたリチウムイオン二次電池30を得ることができる。
更に、本実施形態では、油圧ピストン12の移動速度を調整して、ピストン軸5が電解液を押し出す速度を、極板群26に電解液が浸透する速度に対応するようにしたので、電池容器27内に注入された電解液が極板群26に浸透するのに合わせて、ピストン軸5から電解液が押し出されることから、飛散することなく短時間で電解液を注入することができる。
また更に、本実施形態の密閉チャンバ部1は、真空ポンプPを備えているため、密閉チャンバ部1の内部の圧力を−0.09〜−0.06MPaの負圧にすることができるので、圧力が−0.09MPa以下で電解液に含まれるガス成分が気化し電解液の飛散の原因になることを防ぎ、圧力が−0.06MPa以上で極板群26への電解液の浸透性が低下するのを避けることができる。更に、真空ポンプPは、密閉チャンバ部1を増圧するときに、除湿したガスを供給することができるので、電解液中への水分の浸入を抑制することができる。
なお、本実施形態では、パッキン7の材質にPTFEを例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。パッキン7の材質としては、耐摩耗性を有していればよく、例えば、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリアミド等を挙げることができる。耐摩耗性の点では、フッ素樹脂を主成分とすることが好ましく、別の樹脂を混合してもよい。また、パッキン7の形状としては、リング状であればよく、Vパッキン、Uパッキン等のいずれのものも使用することができる。
また、本実施形態では、密閉チャンバ部1を上板部材1a、円筒部材1b及び有底円筒部材1cで構成した例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば蓋状部材と有底円筒状の部材とで電池を密閉収容するようにしてもよく、更に、真空ポンプPを上板部材1aに連結した例を示したが、円筒部材1bの側面上部側に連結するようにしてもよい。
更に、本実施形態では、ピストン軸5を上下動させるために油圧ピストン12を用いた例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば水圧や空気圧を用いてピストン軸5に伝達するようにしてもよく、また、伝達部13を設けずピストン部2に直接加圧する構成を採用するようにしてもよい。
また更に、本実施形態では、電解液を注入する電池に円筒型リチウムイオン二次電池30を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、円筒型以外に角型の電池に適用してもよく、リチウムイオン二次電池以外の二次電池にも適用可能であり、一次電池に適用してもよいことはもちろんである。
本発明は電解液の漏出を防止し、ピストン軸及びシリンダ間のパッキンの磨耗を抑制することができる電解液注入装置を提供するため、電池の製造、販売に寄与するので、産業上の利用可能性を有する。
本発明に係る実施形態の電解液注入装置を示す正面図である。 実施形態の電解液注入装置のピストン部を示す拡大断面図である。 実施形態の電解液注入装置で電解液を注入した円筒型リチウムイオン二次電池の断面図である。 従来の電解液注入装置のピストン部を示す拡大断面図である。
符号の説明
1 密閉チャンバ部(チャンバ部)
2 ピストン部
3 パイプ(連通部)
4 電解液貯留部
5 ピストン軸
6 シリンダ
7 パッキン
30 円筒型リチウムイオン二次電池(電池)

Claims (5)

  1. 電解液が未注入の電池を収容密閉するチャンバ部と、電解液を一時的に貯留する電解液貯留部を上部側に有し該電解液貯留部に貯留された電解液を前記チャンバ部へ押し出すピストン部と、前記ピストン部と前記チャンバ部との上部側同士を連通する連通部とを備え、前記ピストン部は、ピストン軸と、前記ピストン軸が下部側から挿入されるシリンダと、前記ピストン軸及びシリンダ間の気密を保つパッキンとを有し、前記パッキンは、前記ピストン軸の周りに固定されたリング状で耐摩耗性を有することを特徴とする電解液注入装置。
  2. 前記パッキンは、フッ素樹脂を主成分としており、その外側に、更にゴム製のOリングが配されていることを特徴とする請求項1に記載の電解液注入装置。
  3. 前記チャンバ部は、内部の気圧を変化させる圧力源を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電解液注入装置。
  4. 前記圧力源は、前記チャンバ部の内部の気圧を−0.09MPa乃至−0.06MPaの負圧とすることを特徴とする請求項3に記載の電解液注入装置。
  5. 前記圧力源は、前記チャンバ部を増圧するときに、除湿したガスを供給し、内部の気圧を0MPa乃至1.0MPaとすることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の電解液注入装置。
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