JP7406393B2 - チップ転写装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ドナー基板の表面に配置された転写対象チップにレーザビームを照射して、当該転写対象チップをターゲット基板の表面に設定された転写ターゲット部位に転写させるチップ転写装置に関する。
従来から、基板上に成膜された薄膜の除去等のために、スポット上に集光させたレーザビームを照射(いわゆる、レーザアブレーション)する装置(レーザ加工装置)が知られている。
そして、レーザビームとガルバノスキャナを使用したレーザーアブレーション技術により、転写元基板(ドナー基板)上に配列された素子(チップ)を選択的に剥離し、剥離した素子を対向配置させた転写先基板(ターゲット基板)に転写する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2006-41500号公報
このようにドナー基板をターゲット基板の上方に対峙させて、ドナー基板側の転写対象チップをターゲット基板側の転写ターゲット部位に転写しようとすると、ターゲット基板は裏面(下面側)から全面的に支え保持できるため、平坦な状態を保つことが容易である。
一方、ドナー基板は、当該ドナー基板越しにレーザビームを転写対象チップに照射するため、全面を支えることができず、チップが配置されていない外縁部しか支え保持するところがない。そのため、チップ転写の際、ドナー基板は自重によりたわみが生じた状態となってしまう。
この様にたわんだドナー基板を平坦なターゲット基板と対峙させると、ドナー基板とターゲット基板との隙間距離(ギャップ)が広いところと狭いところができてしまう。
そして、ドナー基板とターゲット基板との隙間距離(ギャップ)が広いと、当該ギャップと直交する方向に位置ズレしたり回転したりし易くなり、所望の位置精度でチップ転写ができなくなるおそれがある。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ドナー基板がたわんだ状態で支え保持されていても、所望の位置精度でチップ転写を行うことができるチップ転写装置を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するために、本発明に係る一態様は、
ドナー基板の表面に配置された転写対象チップにレーザビームを照射して、当該転写対象チップをターゲット基板の表面に設定された転写ターゲット部位に転写させるチップ転写装置において、
ターゲット基板を所定の姿勢で支え保持するターゲット基板保持部と、
ドナー基板の表面に配置された転写対象チップとターゲット基板の表面とが対峙するように、当該ドナー基板の所定部位を支え保持するドナー基板保持部と、
ドナー基板保持部で保持したドナー基板のたわみ量を測定するたわみ量測定部と、
ドナー基板越しに転写対象チップに向けてレーザビームを照射するレーザ照射部と、
ターゲット基板保持部およびドナー基板保持部とレーザ照射部とを相対移動させる相対移動部と、
ターゲット基板毎に、ドナー基板にレーザビームを照射する位置および順序を含む転写加工パターン情報を取得し、当該転写加工パターン情報に基づいて、相対移動部を制御しながら、当該ドナー基板越しに転写対象チップに向けてレーザビームを逐次照射する制御部とを備え、
相対移動部は、
ターゲット基板とドナー基板との隙間距離を変更するギャップ変更部を備え、
制御部は、
ドナー基板越しに転写対象チップに向けてレーザビームを逐次照射する際、たわみ量測定部で測定したドナー基板のたわみ量に基づいて、ギャップ変更部を制御する
ことを特徴とする、チップ転写装置である。
このようなチップ転写装置によれば、チップ転写を行うためにレーザビームを照射する際、ドナー基板とターゲット基板との隙間距離(ギャップ)を所定範囲内に保つことができる。
ドナー基板がたわんだ状態で支え保持されていても、所望の位置精度でチップ転写を行うことができる。
本発明を具現化する形態で扱う基板の一例を示す斜視図である。 本発明を具現化する形態の一例の全体構成を示す概略図である。 本発明を具現化する形態におけるチップ配置例とチップ転写の様子を示す断面図である。 本発明を具現化する形態の一例の要部を示す概略図である。 本発明を具現化する形態の一例におけるフロー図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図を用いながら説明する。
なお、以下の説明では、直交座標系の3軸をX、Y、Zとし、水平方向をX方向、Y方向と表現し、XY平面に垂直な方向(つまり、重力方向)をZ方向と表現する。また、Z方向は、重力に逆らう方向を上、重力がはたらく方向を下と表現する。また、Z方向を中心軸として回転する方向をθ方向と呼ぶ。また、X方向を横、Y方向を縦、XY方向を縦横と表現することがある。
図1は、本発明を具現化する形態で扱う基板の一例を示す斜視図である。
図1(a)には、チップ転写前のドナー基板Wdの一例が図示されている。ドナー基板Wdの表面(図では下面側)には、実線四角で示す様に正常なチップCnが格子状に多数配置されているが、部分的に充足していない(欠落している)ところがある。そして、詳細は下述するが、正常なチップCnの中から転写対象チップCd(図ではグレー四角で示す)に設定される。
一方、図1(b)には、チップ転写前のターゲット基板Wtの一例が図示されている。ターゲット基板Wtの表面(図では上面側)には、実線四角で示す様に正常なチップCnが格子状に多数配置されているが、破線四角で示す様に部分的に充足していない(欠落している)ところがある。そして、詳細は下述するが、チップが欠落しているところに対して転写ターゲット部位Cx(図ではグレー四角で示す)が設定される。
図2は、本発明を具現化する形態の一例の全体構成を示す概略図である。図2には、本発明に係るチップ転写装置1の概略図が示されている。
チップ転写装置1は、ドナー基板Wdの表面に配置された転写対象チップCdにレーザビームBを照射して、当該転写対象チップCdをターゲット基板Wtの表面に設定された転写ターゲット部位Cxに転写させるものである。
具体的には、チップ転写装置1は、ターゲット基板保持部2t、ドナー基板保持部2d、たわみ量測定部M、レーザ照射部3、相対移動部4、転写チップ分布情報取得部5、転写加工パターン情報生成部6、制御部7等を備えている。
ターゲット基板保持部2tは、ターゲット基板Wtを所定の姿勢で支え保持するものである。具体的には、ターゲット基板保持部2tは、転写ターゲット部位Cxを上面側に向けてターゲット基板Wtを下面側から水平状態を保ちつつ支えるものである。より具体的には、ターゲット基板保持部2tは、クランプ機構や負圧吸引手段、静電密着手段等を備え、ターゲット基板Wtの下面や外縁部等を保持する構成をしている。
ドナー基板保持部2dは、ドナー基板Wdの表面に配置された転写対象チップCdとターゲット基板Wtの表面とが対峙するように、当該ドナー基板Wdの所定部位を支え保持するものである。具体的には、ドナー基板保持部2dは、転写対象チップCdを下面側に向けてドナー基板Wdを水平状態に保ちつつ、ドナー基板Wdの外縁部Wrを支え保持するものである。より具体的には、ドナー基板保持部2dは、クランプ機構や負圧吸引手段、静電密着手段等(不図示)を備え、ドナー基板Wdの外縁部Wrを保持する構成をしている。
たわみ量測定部Mは、ドナー基板保持部2dで保持したドナー基板Wdのたわみ量を測定するものである。なお、ドナー基板Wdのたわみ量とは、ドナー基板Wdの厚み方向のたわみが無い場合の位置に対する変位(変形量ともいう)である。
図3は、本発明を具現化する形態の一例の要部を示す概略図である。図3(a)には、ドナー基板保持部2dで保持されて自重でたわんでいるドナー基板Wdのたわみ量を示す等高線L1~L5が、平面図として示されている。このドナー基板Wdは、中央部が最もたわんでおり、概ね同心円状にたわんでいる。図3(b)には、ドナー基板保持部2dで保持されたドナー基板Wdと、たわみ量測定部Mとの位置関係が側面図として示されている。具体的には、たわみ量測定部Mは、たわみ量を測定しようとするドナー基板Wdの上面Waまでの距離を測定し、基準位置までの距離との差分を算出することで、たわみ量を測定する。
より具体的には、たわみ量測定部Mは、ドナー基板保持部2dの上方に取り付けられたレーザ変位計を備えた構成が例示できる。当該レーザ変位計は、ドナー基板Wdに向けてレーザビームMLを照射し、ドナー基板Wdの上面Waで反射したレーザビームの受光位置を測ることで、たわみ量測定部Mの基準位置Mfからドナー基板Wdの上面Waまでの距離Saを測定する。そして、当該距離Saと、ドナー基板Wdの厚み方向のたわみが無い場合の位置まで距離Szとの差分を算出し、たわみ量を測定するものである。
そして、たわみ量測定部Mは、詳細を後述する相対移動部4にてドナー基板Wdに対するレーザ変位計を矢印Mvで示す方向に相対移動させながら、距離Saやたわみ量を測定する。なお、矢印Mvで示す方向は、ドナー基板Wdの中央部が含まれるようXY方向に設定しておく。
レーザ照射部3は、ドナー基板Wd越しに転写対象チップCdに向けてレーザビームBを照射するものである。具体的には、レーザ照射部3は、詳細を後述する制御部7からの制御指令に基づいて、レーザビームBを、転写対象チップCdの転写に足りるエネルギー密度で、所望の縦横寸法のビームスポットPsに適宜設定して、ドナー基板Wdに照射するものである。より具体的には、レーザ照射部3は、レーザ発振器30、ミラー31、ビームエキスパンダ32、ビームサイズ変更部34、対物レンズ35等を備えている。そして、レーザ照射部3の各部は、チップ転写装置1のフレーム(不図示)に直接または連結金具等を介して取り付けられている。
なお、レーザビームBは、レーザ発振器30から出射されたレーザビームB1、ビームエキスパンダ22を通過したレーザビームB2、アパーチャ の開口部Aおよび対物レンズ35を通過したレーザビームB3に区別することができるが、これらを総じてレーザビームBと呼ぶ。
レーザ発振器30は、レーザビームBをパルス状に出射するものである。具体的には、レーザ発振器30は、制御部7から出力されるトリガ信号を受けて、パルス状のレーザビームB1を出射する構成をしている。より具体的には、レーザビームBは、光軸と直交する断面方向に着目すると、円形ないし楕円形状のスポット形状をしており、概ねガウス分布のエネルギー分布(ガウシアンなビームプロファイルとも言う)を有している。例えば、レーザ発振器30として、YAGレーザ(基本波長1064nm)の第二高調波を利用するグリーンレーザ(波長532nm)が例示できる。
ミラー31は、レーザビームB1の方向を変更するものである。図1の構成では、X方向に出射されたレーザビームB1を下向きに方向を変えて出射している。
ビームエキスパンダ32は、レーザ発振器30から出射されたレーザビームB1を、所望のスポット径のレーザビームB2に変換(拡大とも言う)するものである。
ビームサイズ変更部34は、転写対象チップCdが配置されたドナー基板Wdに対して1ショットのビーム照射で転写加工できるビーム照射範囲Psを変更するものである。
具体的には、ビームサイズ変更部34は、レーザビームB2の一部のみ通過させ、それ以外を遮光することで、ドナー基板Wdに照射されるレーザビームB3のビーム照射範囲Psを所定の縦横寸法に変更するものである。
より具体的には、ビームサイズ変更部34は、開口部AのXY方向の縦横寸法を変更できる遮光板と、アクチュエータ(不図示)を備えている。
遮光板は、長方形の金属板を4枚組み合わせて矩形状の開口部Aおよび遮光部を形成するものである。
アクチュエータは、開口部Aを隔てて対向配置された遮光板をX方向またはY方向に移動させて、開口部Aを所望の縦横寸法に変更するものである。
具体的には、アクチュエータは、制御部7からの指令に基づいて遮光板を所望の位置に移動/静止させ、レーザビームB3にて1ショットで転写加工できるビーム照射範囲Psを変更する構成をしている。例えば、ビームサイズ変更部34にて設定できるビーム照射範囲Psは、転写対象チップCdの外形サイズやレーザビームB3のエネルギー分布等に基づいて設定する。
対物レンズ35は、ビームサイズ変更部34の遮光板で形成された開口部Aを通過する光の像をドナー基板Wdの下面(つまり、転写対象チップCdとの接合部)に投影するものである。対物レンズ35は、例えば、縮小投影倍率が10倍、20倍、50倍等のレンズ群ユニットで構成されており、レボルバー機構36に取り付けられている。
レボルバー機構36は、複数ある対物レンズ(つまり、倍率)を切り替え、レーザビームB3の投影倍率およびエネルギー密度を変更するものである。具体的には、レボルバー機構36は、制御部7からの指令に基づいて使用する対物レンズ35を選択的に切り替え、レーザビームB3の投影倍率およびエネルギー密度を変更する構成をしている。
なお、レーザ照射部2は、必要に応じて、レーザビームBの光路中にミラー31やビームエキスパンダ32,33、アッテネータなど(不図示)を備えた構成としても良い。
相対移動部4は、ターゲット基板保持部2tおよびドナー基板保持部2dとレーザ照射部3とを相対移動させるものである。また、相対移動部4は、ドナー基板保持部2dとたわみ量測定部Mとを相対移動させるものである。
具体的には、相対移動部4は、ターゲット基板保持部2tとドナー基板保持部2dとでターゲット基板Wtとドナー基板Wdとが所定の位置関係で対峙するように対向配置させたまま、これら基板Wd,Wtに対してレーザ照射部3から出射されるレーザビームB3の照射位置や、たわみ量測定部Mから出射されるレーザビームMLの照射位置を変更するものである。そして、相対移動部4は、ドナー基板Wdとターゲット基板Wtの厚み方向(Z方向)に直交する方向(XY方向)に、これら基板Wd,WtとレーザビームB3との相対位置を移動させ、チップ転写(レーザビームB3の照射)に際して、これら基板Wd,Wtに設定された1つまたは複数の転写対象チップCdとビーム照射範囲Psとの相対位置や角度を整合(つまり、アライメント)させる構成をしている。
より具体的には、相対移動部4は、第1X軸アクチュエータ41x、第1Y軸アクチュエータ41y、第2X軸アクチュエータ42x、第2Y軸アクチュエータ42y、θ軸アクチュエータ4θ、ギャップ変更部4A等を備えている。
ギャップ変更部4Aは、ターゲット基板Wtとドナー基板Wdとの隙間距離Gを変更するものである。
具体的には、ギャップ変更部4Aは、ターゲット基板Wtとドナー基板Wdとの相対的な傾斜角度を変更する傾斜角度変更部と、ターゲット基板Wtとドナー基板Wdとの相対的な距離を変更する距離変更部の少なくとも一方を備えている。
より具体的には、傾斜角度変更部としてα軸アクチュエータ42αとβ軸アクチュエータ42βを備え、距離変更部としてZ軸アクチュエータ41zを備えている。
α軸アクチュエータ42αは、ドナー基板保持部2dの傾斜角度αを変更し、所定の角度で静止させるものである。
β軸アクチュエータ42βは、ドナー基板保持部2dの傾斜角度βを変更し、所定の角度で静止させるものである。
具体的には、α軸アクチュエータ42αとβ軸アクチュエータ42βは、傾斜ステージとアクチュエータで構成されている。そして、ドナー基板保持部2dが、α軸アクチュエータ42αとβ軸アクチュエータ42βに取り付けられている。
Z軸アクチュエータ41zは、ターゲット基板保持部2tの高さ位置(つまり、基板の厚み方向の位置)Z1を変更し、所定の高さで静止させるものである。具体的には、Z軸アクチュエータ41zは、昇降ステージとアクチュエータ等で構成されている。そして、ターゲット基板保持部2tが、Z軸アクチュエータ41zに取り付けられている。
図4は、本発明を具現化する形態の一例の要部を示す断面図である。図4には、ドナー基板保持部2dで保持されたドナー基板Wdと、ターゲット基板保持部2tで保持されているターゲット基板Wtとが対峙している際の姿勢や位置関係が示されている。また、図4(a)には、ドナー基板Wdの左方の外縁部Wrに配置されている転写対象チップCd1を転写ターゲット位置Cx1に転写させる際の、これら基板Wd,Wtの姿勢や位置関係と、転写対象チップCd1にレーザビームB(B3)を照射している様子が示されている。
一方、図4(b)には、ドナー基板Wdの中央に配置されている転写対象チップCd4を転写ターゲット位置Cx4に転写する際の、これら基板Wd,Wtの姿勢や位置関係、転写対象チップCd4にレーザビームB(B3)を照射している様子が示されている。
第1X軸アクチュエータ41xは、ターゲット基板保持部2tとドナー基板保持部2dとをX1方向に所定の速度で移動させ、所定の位置で静止させるものである。
具体的には、図2に示すように、第1X軸アクチュエータ41xは、装置フレーム10fに取り付けられたX1方向に所定の長さを有するレールと、当該レール上を所定の速度で移動したり、所定の位置で静止したりできるスライダーを含んで構成されている。そして、当該スライダーには、ベースプレート40が取り付けられている。
第1Y軸アクチュエータ41yは、ターゲット基板保持部2tをY1方向に所定の速度で移動させ、所定の位置で静止させるものである。
具体的には、第1Y軸アクチュエータ41yは、ベースプレート40に取り付けられたY1方向に所定の長さを有するレールと、当該レール上を所定の速度で移動したり、所定の位置で静止したりできるスライダーを含んで構成されている。そして、当該スライダーには、θ軸アクチュエータ4θが取り付けられている。
θ軸アクチュエータ4θは、ターゲット基板保持部2tを、Z方向を回転軸とするθ方向に所定の角速度で回転させたり、所定の角度で静止させたりするものである。
具体的には、θ軸アクチュエータ4θは、DDモータや微動回転ステージとアクチュエータ等で構成されている。そして、θ軸アクチュエータ4θには、上述のZ軸アクチュエータ41zが取り付けられている。
第2X軸アクチュエータ42xは、ドナー基板保持部2dをX2方向に所定の速度で移動させ、所定の位置で静止させるものである。
具体的には、第2X軸アクチュエータ42xは、ベースプレート40に取り付けられたX2方向に所定の長さを有するレールと、当該レール上を所定の速度で移動したり、所定の位置で静止したりできるスライダーを含んで構成されている。そして、当該スライダーには、第2Y軸アクチュエータ42yが取り付けられている。
第2Y軸アクチュエータ42yは、ドナー基板保持部2dをY2方向に所定の速度で移動させ、所定の位置所で静止させるものである。
具体的には、第2Y軸アクチュエータ42yは、Y1方向に所定の長さを有するレールと、当該レール上を所定の速度で移動したり、所定の位置で静止したりできるスライダーを含んで構成されている。そして、当該スライダーには、上述のα軸アクチュエータ42αとβ軸アクチュエータ42βが取り付けられている。
これらα軸アクチュエータ42α、β軸アクチュエータ42β、Z軸アクチュエータ41z、第1X軸アクチュエータ41x、第1Y軸アクチュエータ41y、θ軸アクチュエータ4θ、第2X軸アクチュエータ42x、第2Y軸アクチュエータ42yは、制御部7から出力される制御信号に基づいて駆動制御される。なお、相対移動部4において、X1方向とX2方向は、X方向と一致するよう構成されており、Y1方向とY2方向は、Y方向と一致するよう構成されている。
なお、ドナー基板Wdとターゲット基板WtのXY方向の位置決め(アライメント)は、これら基板Wd,Wtの外周部を外側から内側に向かって狭持するメカニカルクランプ方式や、これら基板Wd,Wtに付与された基準マークをカメラで撮像したり、これら基板Wd,Wtに設けられたノッチやオリエンテーションフラットをカメラで撮像/センサで検出等したりして、位置や角度を把握し、コンピュータ等で位置決め移動の際の送りピッチや角度を補正制御するソフトアライメント方式等が例示できる。
相対移動部4は、この様な構成をしているため、ターゲット基板保持部2tおよびドナー基板保持部2dと、レーザ照射部3やたわみ量測定部Mを相対移動させることができ、ひいては、ドナー基板Wdとターゲット基板Wtの相対移動やアライメント、これら基板Wd,Wtとレーザ照射部3やたわみ量測定部Mとの相対移動を行うことができる。
さらに、相対移動部4は、ドナー基板保持部2dとターゲット基板保持部2tとの相対的な傾斜角度を変更したり、相対的な距離を変更したりして、ターゲット基板Wtとドナー基板Wdとの隙間距離Gを変更することができる。
ドナー基板Wdの左方の外縁部Wrに配置されている転写対象チップCd1を転写ターゲット位置Cx1に転写させる際、ドナー基板Wdが図4(b)に示すような傾斜角度のままで、転写対象チップCd1を転写ターゲット位置Cx1に近づけようとすると、所望の隙間距離Gに近づける前に転写対象チップCd4がターゲット基板Wtと接触してしまう。そこで、α軸アクチュエータ42αとβ軸アクチュエータ42βを制御して、ドナー基板Wdの傾斜角度α,βを変更し、転写対象チップCd1とターゲット基板Wtとの距離が、転写対象チップCd1~Cd7とターゲット基板Wtとの距離の中で最も近づく状態にする。その状態で、Z軸アクチュエータ41zを制御してターゲット基板Wtの高さ位置Z1を変更し、転写ターゲット位置Cx1のターゲット基板Wtとドナー基板Wdとnの隙間距離Gが所定範囲内に収まるようする。この状態で、転写対象チップCd1にレーザビームB(B3)をすれば、所望の位置精度でチップ転写を行うことができる。
一方、ドナー基板Wdの中央rに配置されている転写対象チップCd4を転写ターゲット位置Cx4に転写させる際、ドナー基板Wdが図4(a)に示すような傾斜角度のままで、転写対象チップCd4を転写ターゲット位置Cx4に近づけようとすると、所望の隙間距離Gに近づける前に転写対象チップCd1がターゲット基板Wtと接触してしまう。そこで、α軸アクチュエータ42αとβ軸アクチュエータ42βを制御して、ドナー基板Wdの傾斜角度α,βを変更し、転写対象チップCd4とターゲット基板Wtとの距離が、転写対象チップCd1~Cd7とターゲット基板Wtとの距離の中で最も近づく状態にする。その状態で、Z軸アクチュエータ41zを制御してターゲット基板Wtの高さ位置Z1を変更し、転写ターゲット位置Cx1のターゲット基板Wtとドナー基板Wdとnの隙間距離Gが所定範囲内に収まるようする。この状態で、転写対象チップCd4にレーザビームB(B3)をすれば、所望の位置精度でチップ転写を行うことができる。
なお、他の転写対象チップCd2等も、上述と同様にしてチップ転写を行う。
転写チップ分布情報取得部5は、転写対象チップCdを転写させるためにドナー基板Wdおよびターゲット基板Wtを対向状態で保持させたとき、当該ターゲット基板Wtの表面に設定された転写ターゲット部位Cxに転写可能な、当該ドナー基板Wdの表面に配置された当該転写対象チップCdの分布情報Jを取得するものである。
転写対象チップCdの分布情報Jは、ドナー基板Wdおよびターゲット基板Wtを予め設定された対向位置関係において、ドナー基板Wdに縦横所定ピッチでマトリクス状に多数配列された正常なチップCnのうち、どれが転写対象チップCdかを示すものである。
具体的には、転写チップ分布情報取得部5は、これからチップ転写しようとするターゲット基板Wtに対してドナー基板Wdをどのような位置関係で対向配置させるか(つまり、XY方向の対向位置関係)、当該位置関係においてチップ転写が可能な転写対象チップCdのドナー基板Wd内の座標等が含まれた分布情報Jを、検査装置等の上流工程の装置やワーク搬送装置、ホストコンピュータ等(隣接装置等と呼ぶ)から通信回線等を介して取得する。
図1(a)(b)に例示されているように、ドナー基板Wdとターゲット基板Wtの各々外形が円形でノッチWf(オリフラの場合もある)が手前になる姿勢を基準とすると、転写対象チップCdの分布情報Jは、これら基板Wd,Wtの中心やノッチ位置等を基準にして、転写対象チップCdに該当するものがどこにあるかを判別(区別、識別とも言う)するための情報(座標データ、アドレス値、フラグ情報など)を含んで構成されている。具体的には、ドナー基板Wdとターゲット基板Wtとの中心がXY方向に同じ位置で重なり合うように(つまり、オフセットなしで)対向配置させるよう規定すれば、ドナー基板Wdに配置されている正常なチップCnのうち、ターゲット基板Wtに正常なチップCnが無くターゲット部位Cxが設定し得るところにあるものが、転写対象チップCdとして設定される。
より具体的には、転写加工チップ分布情報取得部5は、コンピュータなど(ハードウェア)と、その実行プログラム(ソフトウェア)で構成されている。
転写加工パターン情報生成部6は、転写チップ分布情報取得部5で取得した分布情報Jに基づいて、ターゲット基板Wt毎に転写加工パターン情報Tを生成するものである。
転写加工パターン情報Tは、チップ転写するターゲット基板Wt毎に、どのようなXY方向の位置関係でドナー基板Wdを対向配置させるか、ターゲット基板Wtと対向配置させたドナー基板Wdに対してレーザビームBを照射する位置および順序(移動パスとも言う)等の情報が含まれている。
さらに、転写加工パターン情報Tには、チップ転写する転写対象チップCdのドナー基板Wd内の座標に紐付けて、当該転写対象チップCdにレーザビームBを照射する際の傾斜角度変更部で変更する傾斜角度α,βや距離変更部で変更する高さ位置Z1に関する情報等が含まれている。
また、転写加工パターン情報Tには、レーザビームBの出力、レーザビームBの1ショットの出射時間、ビーム照射範囲Ps(詳しくは、開口部Aの縦横寸法と使用する対物レンズ25の投影倍率。転写加工サイズとも良う)等の転写対象チップCdの転写加工に関する情報を含んで構成されている。
具体的には、転写加工パターン情報生成部6は、チップ転写する際の隙間距離Gの許容範囲や加工条件等が予め登録されており、これら加工条件に基づいて、転写加工パターン情報Tを生成する。
より具体的には、転写加工パターン情報生成部6は、コンピュータなど(ハードウェア)と、その実行プログラム(ソフトウェア)で構成されており、転写加工パターン情報Tを生成するプログラムを備えている。
制御部7は、転写加工パターン情報生成部6で生成された転写加工パターン情報Tに基づいて、相対移動部4を制御しながら、ドナー基板Wd越しに転写対象チップCdに向けてレーザビームB3を逐次照射するものである。
具体的には、制御部7は、ビームサイズ変更部34のアパーチャのサイズを適宜変更しつつ、レーザビームB3のビーム照射範囲Psとドナー基板Wdの表面に配置された転写対象チップCd(図1ではグレー四角で示す)とが重なるように、相対移動部4を相対移動させ、転写対象チップCdにレーザビームB3を逐次照射することで、ドナー基板Wdからターゲット基板Wtにチップ転写を行う。
具体的には、制御部7は、以下の機能を備えている。
・ターゲット基板保持部2tでターゲット基板Wtを保持したり、保持解除させたりする機能。
・ドナー基板保持部2dでドナー基板Wdを保持したり、保持解除させたりする機能。
・レーザ発振器30に対してレーザビームBをパルス状に照射するためのトリガ信号を送信する機能。
・レーザ照射部3のレボルバー機構36に制御信号を出力し、対物レンズ35の倍率を切り替える機能。
・ビームサイズ変更部34のアクチュエータを制御し、開口部Aの縦横寸法(すなわち、ビーム照射範囲Ps)を変更する機能。
・第1X軸アクチュエータ41x、第1Y軸アクチュエータ41y、θ軸アクチュエータ4θ、第2X軸アクチュエータ42x、第2Y軸アクチュエータ42y、α軸アクチュエータ42αやβ軸アクチュエータ42β、Z軸アクチュエータ41z等の現在位置情報を把握し、これらアクチュエータ41x,41y,4θ,42x,42y,42α,42β,41z等の移動速度や位置、角度等を制御し、ドナー基板Wdやターゲット基板Wtのアライメントや位置・角度を補正する機能。
・転写加工パターン情報生成部6で生成された転写加工パターン情報Tに基づいて、相対移動部4を制御してドナー基板Wdに対するレーザビームB3(ビームスポットPs)の照射位置をXY方向に相対移動させたり、θ方向に回転や角度変更させたりする機能。
つまり、制御部7は、転写加工パターン情報生成部6から出力されたデータ等を入力し、ターゲット基板保持部2t、ドナー基板保持部2d、レーザ照射部3、相対移動部4等に対して制御信号やデータ等を出力し、各部を制御するものである。より具体的には、制御部7は、コンピュータ、プログラマブルロジックコントローラ、制御用コントローラなど(ハードウェア)と、その実行プログラム(ソフトウェア)で構成されており、信号入出力手段やデータ通信手段などを介して各部を制御して、上述の機能等を実行するプログラムを備えている。
図5は、本発明を具現化する形態の一例におけるフロー図である。図5には、本発明に係るチップ転写装置1を用いてドナー基板Wdからターゲット基板Wtにチップ転写を行うフローが示されている。
ターゲット基板保持部2tにてターゲット基板Wtを保持させ、ドナー基板保持部2dにてドナー基板Wdを保持させる(ステップs1)。
次に、転写チップ分布情報取得部5にて、分布情報Jを取得し(ステップs2)、転写対象チップCdに向けて1ショットでレーザビームB3を照射する際のビーム照射範囲Psを設定する(ステップs3)。
次に、ドナー基板保持部2dとたわみ量測定部MとをXY方向に相対移動させながら、ドナー基板Wdのたわみ量の分布を測定する(ステップs4)。
次に、転写加工パターン情報生成部6にて、ドナー基板Wdに対する転写加工パターン情報Jを生成し(ステップs5)、ターゲット基板Wtとドナー基板Wdとが所定の位置関係で対向配置するようアライメントする(ステップs6)。
そして、相対移動部4で所定方向にスキャン移動(またはステップ・リピート方式で所定の位置に位置決め移動)しながら、傾斜角度α,βや高さ位置Z1を変更し(ステップs7)、転写対象チップCdにレーザビームB3を逐次照射する(ステップs8)。
そして、次の転写加工位置があるかどうかを判定し(ステップs9)、次の転写加工位置があれば、上述のステップs76~s9を繰り返す。一方、次の転写加工位置がなければ、ドナー基板Wdとターゲット基板Wtを別の対向位置関係に設定してチップ転写を継続するかどうかを判定する(ステップs10)。
そして、別の対向位置関係に設定する場合は、上述のステップs6~s10を繰り返す。一方、別の対向位置関係に設定せず、チップ転写を終了する場合は、ターゲット基板Wtとドナー基板Wdとを払い出し(ステップs11)、一連のフローを終了する。
この様な構成をしているので、本発明に係るチップ転写装置1によれば、チップ転写を行うためにレーザビームB(B3)を照射する際、ドナー基板Wdとターゲット基板Wtとの隙間距離(ギャップ)Gを所定範囲内に保つことができる。そのため、ドナー基板Wdがたわんだ状態で支え保持されていても、所望の位置精度でチップ転写を行うことができる。
[変形例]
[たわみ量測定部Mについて]
なお上述では、たわみ量測定部Mとして、ドナー基板Wdの上面Saまでの距離(図ではZ方向)を測定するレーザ変位計を備え、相対移動部4をXY方向に移動させて、ドナー基板Wdのたわみ量の分布を測定する構成を例示した。この様な構成であれば、ドナー基板Wdの中央部から外縁部にかけて、たわみ量の変化度合いが品種毎や基板毎に異なっていたり、同心円状にたわんでいなかったりしても、正確なたわみ量の分布を把握することができるため好ましい。
しかし、本発明を具現化する上で、たわみ量測定部Mは、この様な構成に限らず、下記のような構成であっても良い。
例えば、ドナー基板Wdが概ね同心円状にたわみが生じ、品種や基板毎に近似関数や換算式でたわみ量が算出できる場合、ドナー基板Wdの代表地点(例えば中央部など)にて上面Waまでの距離Saを測定する構成でも良い。そうすることで、測定回数を減らすことができ、たわみ量測定にかかる時間を短縮できるため、好ましい。
或いは、1度の測定で基板表面の3次元形状が測定可能な手段を用い、ドナー基板Wdの上面までの距離および当該面の傾斜角度を測定する構成でも良い。そうすることで、1枚のドナー基板Wdに設定する測定点数を減らすことができ、たわみ量測定にかかる時間を短縮できるため、好ましい。
或いは、ドナー基板Wdの下面Sbまでの距離Sbを測定し、基準位置までの距離との差分を算出する構成でも良い。
[転写加工パターン情報生成部6について]
なお上述では、予めたわみ量測定部Mでドナー基板Wdのたわみ量の分布を測定し、転写加工パターン情報生成部6で生成する転写加工パターン情報Tには、移動パスや転写加工に関する情報、加工条件等のほか、傾斜角度変更部や距離変更部で変更するドナー基板保持部2dの傾斜角度α,βやターゲット基板保持部2tの高さ位置Z1が含まれている構成を示した。
しかし、本発明を具現化する上で、転写加工パターン情報Tはこの様な構成に限らず、移動パスや転写加工に関する情報、加工条件、ターゲット基板Wtとドナー基板Wdとの隙間距離Gの許容範囲等を含む一方、傾斜角度変更部や距離変更部で変更するドナー基板保持部2dの傾斜角度α,βやターゲット基板保持部2tの高さ位置Z1が含まれない構成としても良い。この場合、たわみ量測定部Mでドナー基板Wdの上面Waや下面Wbまでの距離を逐次測定しながら、制御部7に出力する。そして、制御部7では、相対移動部4の移動中に、α軸アクチュエータ42αとβ軸アクチュエータ42β、Z軸アクチュエータ41zを逐次制御して、ターゲット基板Wtとドナー基板Wdとの隙間距離Gが許容範囲に収まるようにドナー基板保持部2dの傾斜角度α,βやターゲット基板保持部2tの高さ位置Z1を変更しながら、転写対象チップCdにレーザビームB3を適時照射しチップ転写を行う。
[転写チップ分布情報取得部5について]
なお上述では、転写チップ分布情報取得部5で取得する分布情報Jとして、これからチップ転写しようとするターゲット基板Wtに対してドナー基板Wdをどのような位置関係で対向配置させるか(つまり、XY方向の対向位置関係)等が含まれ、隣接装置等から通信回線等を介して取得する例を示した。
しかし、本発明を具現化する上で、ターゲット基板Wtに対するドナー基板WdのXY方向の対向位置関係は、隣接装置等から通信回線等を介して取得する構成に限らず、チップ転写装置1に備えられたコンピュータ等で適宜算出する構成であっても良い。この場合、ドナー基板Wdに配置された正常なチップCnの座標位置と、ターゲット基板Wtに配置された正常なチップCnの座標位置とが、転写対象チップの分布情報Jとして含まれていれば良い。
なお上述では、チップ転写装置1に転写チップ分布情報取得部5と転写加工パターン情報生成部6とを備え、転写チップ分布情報取得部5で取得した転写対象チップの分布情報Jに基づいて、転写加工パターン情報Tを生成する構成を例示した。
しかし、本発明を具現化する上で、これら転写チップ分布情報取得部5と転写加工パターン情報生成部6は、チップ転写装置1に必須の構成ではなく、これらに代えて隣接装置等で生成された転写加工パターン情報Tを取得する転写加工パターン情報取得部を備えた構成であっても良い。この場合、たわみ量測定部Mでドナー基板Wdのたわみ量を測定しながら、ターゲット基板Wtとドナー基板Wdとの隙間距離Gが所定の範囲内に収まるようギャップ変更部4Aを制御しながら、適宜レーザビームB(B3)を照射してチップ転写する。
[ギャップ変更部4Aについて]
なお上述では、ギャップ変更部4Aとして、α軸アクチュエータ42α、β軸アクチュエータ42β、Z軸アクチュエータ41zを備え、ドナー基板保持部2dの傾斜角度α,βやターゲット基板保持部2tの高さ位置Z1を変更する構成を例示した。
しかし、ギャップ変更部4Aは、この様な構成に限定されず、ドナー基板保持部2dの高さ位置を変更する構成であっても良いし、ターゲット基板保持部2tの傾斜角度を変更する構成であっても良い。
なお上述では、これからチップ転写しようとする転写対象チップとターゲット基板Wtとの距離が、他の転写対象チップとターゲット基板Wtとの距離の中で最も近づく状態にする構成を示した。しかし、本発明を具現化する上では、このような構成に限らず、距離が概ね最も近づいた状態と同一視できる範囲内であれば、最も近づいた状態でなくても良い。或いは、他の転写対象チップがぶつからない程度の隙間距離Gが許容されていれれば、当該転写対象チップとターゲット基板との距離は、他の部位と比べて最も近づいた状態でなくても良い。
[相対移動部4について]
なお上述では、相対移動部4として、レーザ照射部3の各部がチップ転写装置1のフレーム等に固定されており、ドナー基板保持部2dとターゲット基板保持部2tをXY方向に移動させる構成を例示した。しかし、相対移動部4は、この様な構成に限定されず、レーザ照射部33の位置や、レーザビームB3の照射位置を、X方向および/またはY方向に移動させる構成であっても良い。
[レーザ照射部3について]
なお上述では、レーザ発振器30として、YAGレーザ(基本波長1064nm)の第二高調波を利用するグリーンレーザ(波長532nm)が例示した。
しかし、レーザ発振器30は、YAGレーザ以外にYVO4レーザを用いても良い。また、レーザ発振器30として、これらの第二高調波によるチップ転写に限らず、基本波(波長1064nm)を利用してチップ転写しても良いし、第三高調波を利用するUVレーザ(波長355nm)や、第四高調波を利用する深紫外レーザ(波長266nm)を用いてチップ転写しても良い。また、レーザ発振器30として、他方式のものや他の波長を出力するレーザを用いても良く、転写対象チップCdのエネルギー吸収特性に応じて選択すれば良い。また上述では、レーザビームB3として、円形ないし楕円形状のスポット形状でガウス分布のエネルギー分布を有するものを例示したが、四角形状のスポット形状のものや、フラットトップのエネルギー分布を有するものであっても良い。
1 チップ転写装置
2d ドナー基板保持部
2t ターゲット基板保持部
3 レーザ照射部
4 相対移動部
5 転写チップ分布情報取得部
6 転写加工パターン情報生成部
7 制御部
M たわみ量測定部
30 レーザ発振器
31 ミラー
32,33 ビームエキスパンダ
34 ビームサイズ変更部
35 対物レンズ
36 レボルバー
40 ベースプレート
41x 第1X軸アクチュエータ
41y 第1Y軸アクチュエータ
42x 第2X軸アクチュエータ
42y 第2Y軸アクチュエータ
4θ θ軸アクチュエータ
Wd ドナー基板
Wt ターゲット基板
Cn チップ(正常なもの)
Cd 転写対象チップ
Cx 転写ターゲット部位
G 隙間距離
B(B1,B2,B3) レーザビーム
Ps ビーム照射範囲
A 開口部
J 転写対象チップの分布情報
T 転写加工パターン情報
α,β 傾斜角度
Z1 高さ位置

Claims (4)

  1. ドナー基板の表面に配置された転写対象チップにレーザビームを照射して、当該転写対象チップをターゲット基板の表面に設定された転写ターゲット部位に転写させるチップ転写装置において、
    前記ターゲット基板を所定の姿勢で支え保持するターゲット基板保持部と、
    前記ドナー基板の表面に配置された前記転写対象チップと前記ターゲット基板の表面とが対峙するように、当該ドナー基板の所定部位を支え保持するドナー基板保持部と、
    前記ドナー基板保持部で保持した前記ドナー基板のたわみ量を測定するたわみ量測定部と、
    前記ドナー基板越しに前記転写対象チップに向けてレーザビームを照射するレーザ照射部と、
    前記ターゲット基板保持部および前記ドナー基板保持部と前記レーザ照射部とを相対移動させる相対移動部と、
    前記ターゲット基板毎に、前記ドナー基板に前記レーザビームを照射する位置および順序を含む転写加工パターン情報を取得し、当該転写加工パターン情報に基づいて、前記相対移動部を制御しながら、当該ドナー基板越しに前記転写対象チップに向けて前記レーザビームを逐次照射する制御部とを備え、
    前記相対移動部は、
    前記ターゲット基板と前記ドナー基板との隙間距離を変更するギャップ変更部を備え、
    前記制御部は、
    前記ドナー基板越しに前記転写対象チップに向けて前記レーザビームを逐次照射する際、
    前記たわみ量測定部で測定した前記ドナー基板の前記たわみ量に基づいて、前記ギャップ変更部を制御する
    ことを特徴とする、チップ転写装置。
  2. 前記制御部は、
    前記ドナー基板越しに前記転写対象チップに向けてレーザビームを照射する際、当該転写対象チップが配置されている位置と当該ドナー基板の中心からの距離に基づいて、前記ギャップ変更部の前記隙間距離を制御する
    ことを特徴とする、請求項1に記載のチップ転写装置。
  3. 前記制御部は、
    前記ドナー基板越しに前記転写対象チップに向けてレーザビームを照射する際、当該転写対象チップと前記転写ターゲット部位における前記隙間距離が予め設定した範囲内に収まるよう、前記ギャップ変更部を制御する
    ことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のチップ転写装置。
  4. 前記ギャップ変更部は、
    前記ターゲット基板と前記ドナー基板との相対的な傾斜角度を変更する傾斜角度変更部と、
    前記ターゲット基板と前記ドナー基板との相対的な距離を変更する距離変更部の少なくとも一方を備えた
    ことを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載のチップ転写装置。
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