JP7405781B2 - 流量制御弁および冷凍サイクルシステム - Google Patents

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Description

本発明は、流量制御弁および冷凍サイクルシステムに関する。
従来、流量制御弁として、入口管路(第1ポート)、出口管路(第2ポート)、弁室および弁座を構成する弁本体と、駆動ロッド(駆動軸)を進退駆動するモータアクチュエータ(駆動部)と、弁座のポートを開閉する主弁(弁体)と、駆動ロッドと主弁との間に介装される圧縮コイルばねと、を備えた流量制御弁が知られている(例えば、特許文献1参照)。従来の流量制御弁は、駆動ロッドの下降に伴って主弁が弁座に着座し、さらに駆動ロッドが下降することで圧縮コイルばねの付勢力によって主弁を弁座に押し付けるように構成されている。
特開平10-246346号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたような従来の流量制御弁では、駆動軸に固定された止めリングがばね受け板に当接し、このばね受け板が圧縮ばねを押し縮めることで、弁体に付勢力を作用させる構成であるため、圧縮ばねの付勢力が弁体および弁座に対して均等に作用しにくい。すなわち、圧縮ばねは製造時に歪みが生じることがあり、歪みのある圧縮ばねをばね受け板で押圧すると、圧縮ばねの付勢力が軸線方向と平行にならず、軸線に対して偏心したり傾斜した付勢力が弁体に作用することになる。さらに、ばね受け板および弁体は、それらの挿通孔に駆動軸が挿通されているだけで、駆動軸に対してばね受け板および弁体が傾斜しやすいため、弁体が弁座に対して偏心したり傾斜したりした状態で着座してしまう可能性がある。以上のことから、従来の流量制御弁では、弁体と弁座との当接部分や弁体と駆動ロッドとの摺動部などに偏った応力集中が起きやすく、これにより摺動抵抗が増大して作動性が低下するとともに、局所的な変形や摩耗が進展して耐久性が低下する可能性がある。
本発明の目的は、圧縮ばねの付勢力を均等に作用させて弁体の偏心や傾きを抑制することで作動性や耐久性を高めることができる流量制御弁および冷凍サイクルシステムを提供することである。
本発明の流量制御弁は、第1ポート、第2ポート、弁室および弁座部を構成する弁本体と、回転駆動される駆動軸と、前記駆動軸の回転に伴って該駆動軸を軸線方向に進退させるねじ送り機構と、前記駆動軸の進退に伴って弁座部に近接または離隔可能な弁体と、前記弁体を弁閉方向に向かって付勢するための圧縮ばねと、を備えた流量制御弁であって、前記駆動軸の先端部には、前記圧縮ばねの一端部に当接する第1ばね受けが接続され、前記弁体の基端部には、前記圧縮ばねの他端部に当接する第2ばね受けが接続され、前記第1ばね受けと前記第2ばね受けとの間に前記圧縮ばねが圧縮状態で介装され、前記第1ばね受けおよび前記第2ばね受けは、一方が他方に挿入されて軸線方向に摺動自在な第1筒状案内部および第2筒状案内部を有し、前記第1筒状案内部および前記第2筒状案内部がともに軸線方向に延びる筒状に形成され、前記第2ばね受けは、前記圧縮ばねの他端部に当接する第2ばね受け本体と、前記第2ばね受け本体と前記弁体の基端部とを接続する接続リングと、を有し、前記接続リングは、前記弁体の基端部を軸線方向に挿通させる挿通部を有し、前記弁体の基端部が前記接続リングによって軸線方向に係止されることを特徴とする。
このような本発明によれば、流量制御弁は、駆動軸に接続される第1ばね受けと、弁体に接続される第2ばね受けと、第1ばね受けと第2ばね受けとの間に介装される圧縮ばねと、を備え、第1筒状案内部および第2筒状案内部は、それぞれ軸線方向に延びる筒状に形成されるとともに、一方が他方に挿入されて軸線方向に摺動自在に構成されていることで、第1ばね受けと第2ばね受けとの軸線方向に沿った案内長さを大きくすることができる。従って、圧縮ばねに歪みがあったとしても、第1ばね受けおよび第2ばね受けが軸線に対して偏心したり傾斜したりすることが抑制でき、これにより圧縮ばねの付勢力を弁体および弁座部に対して均等に作用させることができる。そして、弁座部に対して偏心や傾きなく弁体を着座させることで、弁体の摺動抵抗を抑制して、また第1ばね受けと第2ばね受けとの軸線方向に沿った案内長さを大きくしたことにより案内部における傾きを抑制して作動性を良好にできるとともに、弁体と弁座部との当接部分の局所的な変形や摩耗を抑制して耐久性を向上させることができる。
この際、前記第1ばね受けおよび前記第2ばね受けは、互いに離れる方向への移動を規制する第1規制部および第2規制部を有していることが好ましい。この構成によれば、第1ばね受けおよび第2ばね受けは、第1規制部および第2規制部によって互いに離れる方向への移動が規制されていることで、圧縮状態で介装される圧縮ばねの付勢力を第1、第2ばね受けで互いに受け止めて保持することができる。
また、前記第1ばね受けの前記第1規制部は、前記第1筒状案内部から径方向内側に突出して形成され、前記第2ばね受けの前記第2規制部は、前記第1規制部の内側に挿入された先端部から径方向外側に突出して形成され、その外径が前記第1筒状案内部の内径よりも小さいことが好ましい。この構成によれば、第2ばね受けの第2規制部の外径が第1筒状案内部の内径よりも小さいことで、第1ばね受けに対して第2ばね受けの第2規制部を組付ける際に、第2規制部を第1筒状案内部に容易に挿通させることができ、製造効率を向上させることができる。
また、前記弁体の基端部と前記第2ばね受けとは、互いに回転自在かつ軸線方向および径方向に所定の遊びをもって接続されていることが好ましい。この構成によれば、弁体が弁座部に対して偏心あるいは傾斜して着座しようとした場合であっても、第2ばね受けとの遊びによって軸方向や径方向に弁体を逃がして調心することができ、弁座部との摩擦抵抗を低減することができる。
さらに、前記弁本体には、前記弁体を進退案内するガイド部材が設けられ、前記弁体と前記ガイド部材との径方向のクリアランスは、前記弁体と前記第2ばね受けとの径方向の遊びよりも小さいことが好ましい。この構成によれば、弁体と第2ばね受けとの径方向の遊びよりも、弁体とガイド部材との径方向のクリアランスが小さいことで、ガイド部材において弁体が偏心したり傾斜したりした場合でも、弁体と第2ばね受けとの遊びによって、弁体の偏心や傾斜を吸収し弁体を軸線に沿って案内することができる。
また、記接続リングは、前記挿通部に連続して径方向に開口した開口部を有し、前記開口部を通って前記挿通部に挿通された前記弁体の基端部が前記接続リングによって軸線方向に係止されることが好ましい。この構成によれば、接続リングの開口部を通して弁体の基端部を挿通部に挿通させ、接続リングの挿通部に挿通した弁体の基端部が接続リングによって軸線方向に係止されることで、第2ばね受けの組み立て性を向上させることができる。
さらに、前記第1ばね受けおよび前記第2ばね受けは、互いに離れる方向への移動を規制する第1規制部および第2規制部を有し、前記第2規制部は、前記接続リングに設けられ、前記接続リングは、前記第2ばね受け本体に対して前記接続リングを抜け止めする抜け止め部材を有し、前記抜け止め部材は、径方向に開口して前記弁体の基端部および前記接続リングを径方向に挿通させる抜け止め開口部を有し、前記接続リングは、前記抜け止め開口部の内縁に係合する凹溝を有し、前記凹溝に前記抜け止め開口部の内縁が係合した状態で前記圧縮ばねの付勢力によって、前記第2ばね受け本体に前記抜け止め部材が押圧されて固定されることが好ましい。この構成によれば、抜け止め開口部の内縁を凹溝に係合させ、圧縮ばねの付勢力によって、第2ばね受け本体に抜け止め部材が押圧されて固定されることで、第2ばね受けの組み立て性をさらに向上させることができる。
また、前記駆動軸の先端部には、転がり軸受が設けられ、前記転がり軸受の内輪が前記駆動軸に固定され、前記転がり軸受の外輪が前記第1ばね受けに保持されていることが好ましい。この構成によれば、駆動軸の先端部と第1ばね受けとが転がり軸受によって回転自在に接続されることで、駆動軸の回転抵抗を低減して駆動力伝達効率を高めることができるとともに、着座の際に弁体が弁座部に摺れ回りすることが防止でき、弁体および弁座部の摩耗を抑制することができる。
本発明の冷凍サイクルシステムは、圧縮機と、凝縮器と、膨張弁と、蒸発器と、を含む冷凍サイクルシステムであって、前記いずれかの流量制御弁が、前記膨張弁として用いられていることを特徴とする。
本発明の流量制御弁および冷凍サイクルシステムによれば、圧縮ばねの付勢力を均等に作用させて弁体の偏心や傾きを抑制することで作動性や耐久性を高めることができる。
本発明の一実施形態に係る流量制御弁の弁開状態を示す縦断面図である。 前記流量制御弁の弁閉状態を示す縦断面図である。 前記流量制御弁の弁開状態における要部を拡大して示す縦断面図である。 前記流量制御弁の要部を分解して示す分解断面図である。 前記流量制御弁の弁体が着座後に駆動軸を弁閉方向に所定量下降させた状態の要部を拡大して示す縦断面図である。 図5の状態から前記流量制御弁の駆動軸を弁閉方向に所定量下降させた状態の要部を拡大して示す縦断面図である。 図6の状態から前記流量制御弁の駆動軸を弁閉方向に所定量下降させた状態の要部を拡大して示す縦断面図である。 前記流量制御弁の変形例1における要部を拡大して示す縦断面図である。 前記流量制御弁の変形例2における要部を拡大して示す縦断面図である。 前記流量制御弁の変形例3における要部を拡大して示す縦断面図である。 変形例3の流量制御弁の第2ばね受けの一部を示す斜視図である。 変形例3の流量制御弁の第2ばね受けの組み立て手順を説明する図である。 本発明の冷凍サイクルシステムを示す図である。
本発明の一実施形態に係る流量制御弁としての電動弁を図1~図7に基づいて説明する。図1に示すように、本実施形態の電動弁10は、弁ハウジング1と、弁体2と、駆動部3と、ねじ送り機構4と、圧縮ばね5Aを有した弁接続体5と、を備えている。なお、以下の説明における「上下」の概念は図1の図面における上下に対応する。
弁ハウジング1は、筒状の弁本体1Aと、弁本体1Aの上部に固定される蓋部材1Bと、を有している。弁本体1Aは、切削加工されたSUSや黄銅等の金属製の部材であって、その内部に円筒状の弁室1Cが形成され、側面に第1ポート1Dが形成され、底面に第2ポート1Eが形成され、第2ポート1Eの上側に弁座部1Fが形成されている。弁本体1Aの第1ポート1Dには、弁室1Cに連通して冷媒が流入又は流出される第1継手管11が取り付けられ、第2ポート1Eには、弁室1Cに連通して冷媒が流出又は流入される第2継手管12が取り付けられている。弁座部1Fには、断面円形状の弁ポート13が形成されている。蓋部材1Bは、SUS製の金属板材からプレス加工や円筒部材からの切削加工により筒状に形成された部材であって、弁本体1Aの上部にカシメ固定されるとともにろう付け固定されている。また、蓋部材1Bの上側には、駆動部3を覆うケース14が固定されている。また、蓋部材1Bと弁本体1Aの境界部には、弁体2のニードル部21を軸線L方向に案内するガイド部材15が固定されている。
弁体2は、図3にも示すように、弁座部1Fに対して近接または離隔するニードル部21と、ニードル部21の基端部に螺合されるナット22と、を有して構成され、ニードル部21の基端側(上側)には、後述する弁接続体5の一部である第2ばね受けとしての弁体側ばね受け部5Cが回転自在に接続されている。ニードル部21は、全体円柱状のSUS製部材であって、軸線L方向に延びる軸部21Aと、軸部21Aの基端側(上側)にて縮径された縮径部21Bと、さらに基端側にてナット22が螺合する雄ねじ部21Cと、を有して形成されている。ガイド部材15は、弁本体1Aの上部に圧入後、かしめ固定されており、その中央に軸線Lを中心とするガイド孔15Aが形成されている。ガイド孔15Aには、ニードル部21の軸部21Aが微小な隙間(クリアランス)をもって挿通され、ニードル部21が軸線L方向に進退案内される。
駆動部3は、電動モータとしてのステッピングモータ3Aと、ステッピングモータ3Aの回転を規制するストッパ機構3Bと、を備える。ステッピングモータ3Aは、外周部が多極に着磁されたマグネットロータ31と、ケース14の外周に配設されたステータコイル32と、マグネットロータ31に固定された駆動軸としてのねじ軸33と、を備えている。ねじ軸33は、固定部材33Aを介してマグネットロータ31の中心に固定されるとともに、軸線Lに沿って延びて設けられている。ねじ軸33の中間部には雄ねじ部33Bが一体に形成され、この雄ねじ部33Bがねじ送り機構4の一方を構成している。ねじ軸33の先端部には、拡径部33Cが形成され、拡径部33Cよりも上方には保持部材34が固定され、拡径部33Cと保持部材34との間に転がり軸受35が保持されている。転がり軸受35は、図3に示すように、内輪35A、外輪35Bおよび鋼球35Cを有したラジアルベアリングであり、内輪35Aがねじ軸33の先端部に保持され、外輪35Bが後述する弁接続体5の一部である第1ばね受けとしての駆動側ばね受け部5Bに保持されている。
ストッパ機構3Bは、ケース14の天井部から垂下された円柱状のガイド36と、ガイド36の外周に固定されたガイド線体37と、ガイド線体37にガイドされて回転かつ上下動可能な可動スライダ38と、を備えている。可動スライダ38には、径方向外側に突出した爪部38A,38Bが設けられ、回転するマグネットロータ31の延長軸31Aが爪部38Bを押すことで、可動スライダ38がガイド線体37に倣って回転かつ上下するようになっている。ガイド線体37には、マグネットロータ31の最上端位置を規定する上端ストッパ37Aと、マグネットロータ31の最下端位置を規定する下端ストッパ37Bと、が形成されている。これらの上端ストッパ37Aおよび下端ストッパ37Bに可動スライダ38の爪部38A,38Bが当接することで、可動スライダ38の回転が停止され、これによりマグネットロータ31の回転が規制され、弁体2の上昇または下降も停止される。
ねじ送り機構4は、ステッピングモータ3Aの回転により弁体2を進退させるものであって、蓋部材1Bの上端部に固定される支持部材4Aと、支持部材4Aの内部に設けられる雌ねじ部材4Bと、を備えている。支持部材4Aは、全体略円筒状に形成されたSUS製の部材であって、その下端部から径方向外側に延びるフランジ部41を有し、フランジ部41の外縁上端部が蓋部材1Bに溶接固定されている。フランジ部41には、周方向の複数個所に導通孔42が設けられている。雌ねじ部材4Bは、全体円筒状の樹脂製部材であって、その内周面にねじ送り機構4の他方を構成する雌ねじ部43が形成されている。ねじ送り機構4は、ねじ軸33の雄ねじ部33Bと雌ねじ部材4Bの雌ねじ部43とが螺合することで構成され、ステッピングモータ3Aによりマグネットロータ31及びねじ軸33が回転駆動されると、雄ねじ部33Bが雌ねじ部43に案内されてねじ軸33が軸線L方向に進退移動し、これに伴って弁体2も軸線Lに沿って上昇または下降する。
弁接続体5は、弁体2の基端部とねじ軸33の先端部とを接続するものであって、図3に示すように、弁体2を弁閉方向に向かって付勢するための圧縮ばね5Aと、ねじ軸33の先端部の転がり軸受35に接続されて圧縮ばね5Aの一端部(上端部)に当接する第1ばね受けとしての駆動側ばね受け5Bと、弁体2の基端部に接続されて圧縮ばね5Aの他端部(下端部)に当接する第2ばね受けとしての弁体側ばね受け5Cと、を備えている。圧縮ばね5Aは、ねじりコイルばねであって、駆動側ばね受け5Bと弁体側ばね受け5Cとの間に圧縮状態で介装されている。
駆動側ばね受け5Bは、第1ばね受け部材51と、第1ばね受け部材51の内周側に設けられて転がり軸受35の外輪35Bを挟持するリング部材52と、が互いに溶接固定されて一体に構成されている。第1ばね受け部材51は、その上端部にて径方向外側に延びて圧縮ばね5Aの一端部に当接する第1外鍔部51Aと、第1外鍔部51Aに連続して軸線L方向下方に延びる筒状に形成された第1筒状案内部51Bと、第1筒状案内部51Bの下端部から内方に延びる第1規制部51Cと、を有して形成されている。リング部材52は、第1ばね受け部材51の上側から第1筒状案内部51Bの内周面に沿って挿入され、第1筒状案内部51Bの段差部との間に転がり軸受35の外輪35Bを挟持した状態で、第1ばね受け部材51の上端縁に対して溶接固定されている。
弁体側ばね受け5Cは、第2ばね受け部材53と、第2ばね受け部材53の内周側に設けられる環状のフランジ54と、フランジ54の内周側に設けられて弁体2の基端部に接続される接続リング55と、が互いに固定されて一体に構成されている。第2ばね受け部材53は、その下端部にて径方向外側に延びて圧縮ばね5Aの他端部に当接する第2外鍔部53Aと、第2外鍔部53Aに連続して軸線L方向上方に延びる筒状に形成された第2筒状案内部53Bと、を有して形成されている。接続リング55は、ニードル部21の縮径部21の外周を囲む下側筒状部55Aと、下側筒状部55Aに連続して上方に延びてナット22の外周を囲む上側筒状部55Bと、上側筒状部55Bの上端部から外方に延びる第2規制部55Cと、を有して形成されている。第2ばね受け部材53とフランジ54とは、互いに挿入されて圧縮ばね5Aの付勢力により固定され、フランジ54と接続リング55とは互いに溶接固定されている。
なお、本実施形態では、フランジ54と接続リング55の下側筒状部55Aを固定する際、フランジ54の上面を下側筒状部55Aの段差部に係止させて固定している。しかしながら、下側筒状部55Aに前述のような段差部を設けずに、下側筒状部55Aの側面形状をフランジ54の内径に沿った円筒状として、フランジ54の上面が下側筒状部55Aに係止しない形態としてもよい。この場合は、フランジ54と接続リング55とを溶接固定する際に、フランジ54の下側筒状部55Aに対する挿入量の調整により、圧縮ばね5Aの圧縮量を任意に調整可能なので、第1規制部51Cと第2規制部55Cとが係止した状態における圧縮ばね5Aの圧縮荷重、すなわち弁体2に作用する弁閉荷重のばらつきを抑えることができる。
次に、弁接続体5の動作および各部寸法について、図4も参照して説明する。駆動側ばね受け5Bの第1筒状案内部51Bは、弁体側ばね受け5Cの第2筒状案内部53Bに挿入され、互いに軸線L方向に摺動自在に接続されている。また、第1規制部51Cと第2規制部55Cとは互いに係止し合い、これにより駆動側ばね受け5Bと弁体側ばね受け5Cとは、互いに離れる方向への移動が規制され、圧縮ばね5Aの付勢力が支持されている。従って、弁接続体5に対して駆動側ばね受け5Bと弁体側ばね受け5Cとを互いに近づける方向の外力が作用した場合には、第1筒状案内部51Bと第2筒状案内部53Bとが軸線Lに沿って摺動することで、互いの傾きを抑制しつつ圧縮ばね5Aを均等に押し縮めるように動作する。
第1ばね受け部材51の第1筒状案内部51Bの内径寸法L1と、第1規制部51Cの内径寸法L2とは、L1>L2の関係になっている。第1規制部51Cの内径寸法L2と、接続リング55の第2規制部55Cの外径寸法L3とは、L2<L3の関係になっており、第1規制部51Cと第2規制部55Cとは互いに係止し合う。第1筒状案内部51Bの内径寸法L1と、第2規制部55Cの外径寸法L3とは、L1>L3の関係になっており、接続リング55は、フランジ54を固定する前の単体であれば、第1ばね受け部材51に上方から挿入できるようになっている。接続リング55の下側筒状部55Aの内径寸法L4と、ニードル部21の縮径部21Bの外径寸法L5とは、L4>L5の関係になっており、弁体2の基端部である縮径部21Bは、径方向の隙間を介して下側筒状部55Aに挿入されるようになっている。接続リング55の下側筒状部55Aの高さ寸法L6と、ニードル部21の軸部21Aと縮径部21Bとの段差部からナット22の下面までの高さ寸法L7とは、L6<L7の関係になっており、弁体2の基端部は、軸線L方向の隙間を
介して下側筒状部55Aに支持されるようになっている。従って、弁体2は、弁体側ばね受け5Cに対して回転自在かつ軸線L方向および径方向に所定の遊びをもって接続されている。なお、縮径部21Bの外周面と下側筒状部55Aの内周面との隙間は、ガイド部材15のガイド孔15Aとニードル部21の軸部21Aとのクリアランスよりも大きく設定されている。
以上の弁接続体5を有した電動弁10の動作としては、先ず、図1、3に示す弁開状態において、弁体2は、ナット22が弁体側ばね受け5Cの下側筒状部55A上面に支持されることで、弁接続体5を介してねじ軸33に吊り下げられた状態となる。このとき図3に示すように、ニードル部21の軸部21Aと縮径部21Bとの段差部と、下側筒状部55Aの下面と、の間には隙間S1が形成されている。このような弁開状態から駆動部3のステッピングモータ3Aを回転駆動させ、ねじ軸33を弁閉方向に下降させていくと、弁体2のニードル部21先端が弁座部1Fに当接(着座)する。さらに、ねじ軸33が下降すると、図5に示すように、隙間S1が小さくなるとともに、ナット22の下面と下側筒状部55Aの上面との間に隙間S2が形成される。さらにねじ軸33を弁閉方向に下降させていくと、図6に示すように、下側筒状部55Aの下面がニードル部21の軸部21A上面に当接して隙間S1がなくなり、隙間S2が最大となる。このとき圧縮ばね5Aの付勢力は弁体2には作用していない。この図6の状態からねじ軸33を弁閉方向に下降させていくと弁体2に圧縮ばね5の付勢力が作用し始め、さらにねじ軸33を弁閉方向に下降させていくと、図7に示すように、第1規制部51Cと第2規制部55Cとの間に隙間S3が形成され、正規の圧縮ばね5Aの付勢力が弁体2に作用する状態となり、圧縮ばね5Aの付勢力によってニードル部21の先端部が弁座部1Fに押し付けられ、図2に示す弁閉状態となる。この弁閉状態では、ニードル部21および弁座部1Fを圧縮ばね5Aの付勢力で押圧することで、第2継手管12側から冷媒の高い圧力がニードル部21に作用した場合でも、ニードル部21の浮き上がりを防止して弁閉状態が維持できるようになっている。以上、図にて本実施形態の弁開から弁閉の状態について順番に説明したが、この逆の弁閉から弁開の時は、この逆の順番で同様の作動となることは言うまでもない。
なお、本実施形態では、駆動側ばね受け5Bおよび弁体側ばね受け5Cに、それぞれ第1規制部51Cおよび第2規制部55Cを設けている。しかし、例えば、第1ばね受け部材51と圧縮ばね5A、および第2ばね受け部材53と圧縮ばね5Aとがそれぞれ溶接等で固着され、さらにねじ軸33の弁開方向への移動により弁体2が所定量弁開した状態で、圧縮ばね5Aの自由長が短く、ニードル部21の軸部21Aと縮径部21Bとの段差部と、下側筒状部55Aの下面と、の間に隙間S1が形成されるように構成することで、第1規制部51Cと第2規制部55Cを省略することができる。
また、本実施形態の電動弁10では、弁接続体5は、上述した構成に限らず、図8、図9に示す構成を採用してもよい。図8、図9は、それぞれ電動弁の変形例1、2における要部(弁接続体5の周辺部)を拡大して示す縦断面図である。図8に示す変形例1の弁接続体5は、駆動側ばね受け5Bおよび弁体側ばね受け5Cの形状が前述のものと相違している。具体的には、第1ばね受け部材51の第1筒状案内部51Bが径方向外側に位置し、第2ばね受け部材53の第2筒状案内部53Bが第1筒状案内部51Bに挿入され、第1筒状案内部51Bおよび第2筒状案内部53Bが軸線L方向に摺動自在に設けられている。また、第1ばね受け部材51の第1規制部51Cが転がり軸受35近傍に設けられ、接続リング55の上側筒状部55Bが上方に長く伸びて形成されるとともに、その上端部に第2規制部55Cが設けられている。なお、以上の実施形態では、ねじ軸33が回転しても弁接続体5は回転しないので、仮にねじ軸33に対して弁接続体5が偏心して組付けられたとしても、弁接続体5が径方向に振られないので、曲げモーメントがねじ軸33に作用しにくくなっている。
図9に示す変形例2の弁接続体5は、転がり軸受35が設けられる位置と弁体側ばね受け5Cの構成が前述のものと相違している。具体的には、弁体2の基端部と弁体側ばね受け5Cとを接続するように転がり軸受35が設けられ、ねじ軸33の先端部と駆動側ばね受け5Bとが互いに固定されている。駆動側ばね受け5Bのリング部材52は、内方に延びる内鍔部52Aを有して形成され、この内鍔部52Aがねじ軸33の拡径部33Cと保持部材34との間に保持されている。従って、弁接続体5の圧縮ばね5A、駆動側ばね受け5Bおよび弁体側ばね受け5Cは、ねじ軸33とともに回転するように構成されている。弁体側ばね受け5Cは、前述と同様の第2ばね受け部材53と、第2ばね受け部材53の内周側に設けられる接続環状体56と、を有し、接続環状体56が転がり軸受35を介して弁体2の基端部に接続されている。接続環状体56は、転がり軸受35の外輪35Bの外側および上側に位置する第1環状部材56Aと、第1環状部材56Aの上辺内端縁に溶接固定される第2環状部材56Bと、を有している。第2環状部材56Bの上端部には、外方に延びて第1規制部51Cと係止する第2規制部56Cが設けられ、第1環状部材56Aの下端部には、転がり軸受35の外輪35Bを保持するための止め輪56Dが固定されている。
図9に示す弁接続体5では、転がり軸受35は、弁体側ばね受け5Cの接続環状体56に外輪35Bが保持されるとともに、内輪35Aは、弁体2の基端部に対して軸線L方向および径方向に所定の遊びをもって接続されている。すなわち、ニードル部21の軸部21Aと縮径部21Bとの段差部からナット22の下面までの高さ寸法(図4に示す高さ寸法L7)は、内輪35Aの高さ寸法よりも大きく設定され、内輪35Aと軸部21Aの上端面またはナット22の下面との間には隙間が形成されている。また、ニードル部21の縮径部21Bの外径寸法(図4に示す外径寸法L5)は、内輪35Aの内径寸法よりも小さく設定され、縮径部21Bの外周面と内輪35Aの内周面との間には隙間が形成されている。この縮径部21Bの外周面と内輪35Aの内周面との隙間は、ガイド部材15のガイド孔15Aとニードル部21の軸部21Aとのクリアランスよりも大きく設定されている。
また、本実施形態の電動弁10では、弁接続体5は、上述した構成に限らず、図10~図12に示す構成を採用してもよい。図10は、電動弁の変形例3における要部(弁接続体5の周辺部)を拡大して示す縦断面図である。図11は、変形例3の流量制御弁の第2ばね受けの一部を示す斜視図である。図12は、変形例3の流量制御弁の第2ばね受けの組み立て手順を説明する図であり、(A)は抜け止め部材の平面図、(B)は抜け止め部材の断面図、(C)は抜け止め部材を組み付ける前の弁接続体5を示している。
図10に示す変形例3の弁接続体5は、前述した図1~図9の弁接続体5と同様に、弁体2の基端部とねじ軸33の先端部とを接続するものであって、圧縮ばね5Aと、第1ばね受けとしての駆動側ばね受け5Bと、第2ばね受けとしての弁体側ばね受け5Cと、を備えている。駆動側ばね受け5Bは、図3、5~9に示すものと同様に、第1ばね受け部材51と、リング部材52と、を有し、第1ばね受け部材51の上部がかしめられることでリング部材52が固定されている。弁体2のニードル部21は、図3、5~9に示すものと同様に、軸部21Aと、縮径部21Bと、を有するものの雄ねじ部21Cを有さず、縮径部21Bよりも拡径された拡径部21Dを一体に有して形成されている。
弁体側ばね受け5Cは、図3、5~8に示すものと同様に、第2ばね受け本体としての第2ばね受け部材53と、第2ばね受け部材53と弁体2のニードル部21とを接続する接続リング55と、を有して構成されている。接続リング55は、第2ばね受け部材53に対して接続リング55を抜け止めする抜け止め部材57を有し、接続リング55とフランジ54とが溶接固定されていない点が前述のものと相違している。図11、12にも示すように、抜け止め部材57は、円板状の抜け止め部材本体57Aと、抜け止め部材本体57Aの中心部から径方向に向かって矩形状に切り欠かれて開口した抜け止め開口部57Bと、を有し、抜け止め開口部57Bの一対の内縁57Cが直線状に形成されている。接続リング55は、下側筒状部55Aと、上側筒状部55Bと、第2規制部55Cと、を有し、ニードル部21の縮径部21Bを軸線L方向に挿通させる挿通部55Dと、挿通部55Dに連続して径方向に開口した開口部55Eと、を有して形成されている。さらに、接続リング55には、下側筒状部55Aの外周を切り欠いて開口部55Eと平行に径方向に延びる一対の凹溝55Fが形成されている。
変形例3の弁接続体5の組み立て手順としては、先ず、弁体2のニードル部21の縮径部21Bを径方向に沿って接続リング55の開口部55Eに通し、縮径部21Bを挿通部55Dに挿通させる。これにより、ニードル部21の拡径部21Dおよび軸部21Aが接続リング55の上下面によって軸線方向に係止される。このように組み合わせたニードル部21および接続リング55を、第1ばね受け部材51に対して軸線L方向の上方から、ニードル部21の先端部を下向きにして、第1ばね受け部材51に挿通させる。次に、第1ばね受け部材51に転がり軸受35およびねじ軸33の先端部を挿入し、リング部材52を第1ばね受け部材51に挿入してから、第1ばね受け部材51の上部をかしめて固定する。次に、ニードル部21の先端側から圧縮ばね5Aおよび第2ばね受け部材53を第1ばね受け部材51に挿通させる。
次に、図12(C)に示すように、圧縮ばね5Aを圧縮して第1ばね受け部材51と第2ばね受け部材53とを接近させ、接続リング55の凹溝55Fを第2ばね受け部材53の第2外鍔部53A底面よりも突出させた状態で、抜け止め部材57を径方向に沿って移動させ、抜け止め開口部57Bの一対の内縁57Cを接続リング55の凹溝55Fに係合させる。ここで、第1ばね受け部材51と第2ばね受け部材53とを接近させる外力を開放すると、圧縮ばね5Aの圧縮力が第2ばね受け部材53を下方に付勢し、第1ばね受け部材51の第1規制部51Cと第2ばね受けの一部をなす接続リング55の第2規制部55Cとが係止した状態における圧縮ばね5Aの付勢力によって第2ばね受け部材53が抜け止め部材57を押圧することで、抜け止め部材57が第2ばね受け部材53の底部に形成された凹部に嵌合し、第2ばね受け部材53と接続リング55の凹溝55Fとの間に挟持されて固定される。このように、抜け止め部材57は、第2ばね受け部材53の凹部に嵌合して、圧縮ばね5Aの付勢力によって固定されるので、より確実に接続リング55を軸線L上に保持することができる。
このような変形例3の弁接続体5によれば、接続リング55の開口部55Eを通してニードル部21の縮径部21Bを挿通部55Dに挿通させ、挿通部55Dに挿通したニードル部21が接続リング55によって軸線L方向に係止されることで、図3~9のようにナット22を螺合させる場合と比較して、弁接続体5の組み立て性を向上させることができる。さらに、抜け止め開口部57Bの内縁57Cを接続リング55の凹溝55Fに係合させ、圧縮ばね5Aの付勢力によって、第2ばね受け部材53に抜け止め部材57が押圧されて固定されることで、図3~8のようにフランジ54を溶接する場合と比較して、弁接続体5の組み立て性をさらに向上させることができる。なお、本実施形態においても、前述の図4で説明したのと同様に、接続リング55の挿通部55Dの内径寸法L4と、ニードル部21の縮径部21の外径寸法L5とは、L4>L5の関係となっており、また接続リング55の軸線L方向に沿った全長(高さ寸法)L6と、ニードル部21の縮径部21の軸線L方向の長さ(高さ寸法)L7とは、L6<L7の関係になっており、前記の実施例同様に弁体2の偏心や傾斜を吸収し弁体2を軸線Lに沿って案内することができる。
以上の本実施形態によれば、弁接続体5は、ねじ軸33に接続される駆動側ばね受け5Bと、弁体2に接続される弁体側ばね受け5Cと、駆動側ばね受け5Bと弁体側ばね受け5Cとの間に介装される圧縮ばね5Aと、を備え、第1筒状案内部51Bおよび第2筒状案内部53Bは、それぞれ軸線L方向に延びる筒状に形成されるとともに、一方が他方に挿入されて軸線L方向に摺動自在に構成されていることで、駆動側ばね受け5Bと弁体側ばね受け5Cとの軸線L方向に沿った案内長さを大きくすることができる。従って、圧縮ばね5Aに歪みがあったとしても、駆動側ばね受け5Bおよび弁体側ばね受け5Cが軸線Lに対して偏心したり傾斜したりすることが抑制でき、これにより圧縮ばね5Aの付勢力を弁体2および弁座部1Fに対して均等に作用させることができる。そして、弁座部1Fに対して偏心や傾きなくニードル部21を着座させることで、ニードル部21の摺動抵抗を抑制して、また駆動側ばね受け5Bと弁体側ばね受け5Cとの軸線L方向に沿った案内長さを大きくしたことにより案内部53Bにおける傾きを抑制して作動性を良好にできるとともに、ニードル部21と弁座部1Fとの当接部分の局所的な変形や摩耗を抑制して耐久性を向上させることができる。
また、弁体2の基端部と弁体側ばね受け5Cとが互いに回転自在かつ軸線L方向および径方向に所定の遊びをもって接続されていることで、弁体2のニードル部21が弁座部1Fに対して偏心あるいは傾斜して着座しようとした場合であっても、弁体側ばね受け5Cとの遊びによって軸方向や径方向に弁体2を逃がして調心することができ、弁座部1Fとの摩擦抵抗を低減することができるとともに、弁漏れ性能を向上させることができる。
また、弁本体1にガイド部材15が設けられ、弁体2のニードル部21とガイド孔15Aとの径方向のクリアランスは、弁体2と弁体側ばね受け5Cとの径方向の遊びよりも小さく設定されていることで、ねじ軸33や弁接続体5が軸線Lに対して偏心したり傾斜したりした場合でも、ガイド部材15によって弁体2のニードル部21を軸線Lに沿って案内することができ、弁漏れ性能を向上させることができる。
また、ねじ軸33の先端部と駆動側ばね受け5Bとが転がり軸受35によって回転自在に接続されることで、ねじ軸33の回転抵抗を低減して駆動力伝達効率を高めることができるとともに、着座の際に弁体2のニードル部21が弁座部1Fに摺れ回りすることが防止でき、弁体2および弁座部1Fの摩耗を抑制することができる。
また、弁体側ばね受け5Cの接続リング55の第2規制部55Cの外径寸法L3が第1ばね受け部材51の第1筒状案内部51Bの内径寸法L1よりも小さいことで、第1ばね受け部材51に対して接続リング55を組付ける際に、第2規制部55Cを第1ばね受け部材51に容易に挿通させることができ、製造効率を向上させることができる。
次に、本発明の冷凍サイクルシステムを図13に基づいて説明する。図13は、実施形態の冷凍サイクルシステムを示す図である。図において、符号100は前記実施形態の電動弁10を用いた膨張弁であり、200は室外ユニットに搭載された室外熱交換器、300は室内ユニットに搭載された室内熱交換器、400は四方弁を構成する流路切換弁、500は圧縮機である。膨張弁100、室外熱交換器200、室内熱交換器300、流路切換弁400、および圧縮機500は、それぞれ導管によって図示のように接続され、ヒートポンプ式の冷凍サイクルを構成している。なお、アキュムレータ、圧力センサ、温度センサ等は図示を省略してある。
冷凍サイクルの流路は、流路切換弁400により冷房運転時の流路と暖房運転時の流路の2通りに切換えられる。冷房運転時には、図に実線の矢印で示したように、圧縮機500で圧縮された冷媒は流路切換弁400から室外熱交換器200に流入され、この室外熱交換器200は凝縮器として機能し、室外熱交換器200から流出された液冷媒は膨張弁100を介して室内熱交換器300側に流され、この室内熱交換器300は蒸発器として機能する。
一方、暖房運転時には、図に破線の矢印で示したように、圧縮機500で圧縮された冷媒は流路切換弁400から室内熱交換器300、膨張弁100、室外熱交換器200、流路切換弁400、そして、圧縮機500の順に循環され、室内熱交換器300が凝縮器として機能し、室外熱交換器200が蒸発器として機能する。膨張弁100は、冷房運転時に室外熱交換器200から流入する液冷媒、または暖房運転時に室内熱交換器300側から流入する液冷媒を、それぞれ減圧膨張し、さらにその冷媒の流量を制御する。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。例えば、前記実施形態では、流量制御弁として、家庭用エアコン等の空気調和機に用いられる電動弁10を例示したが、本発明の流量制御弁は、家庭用エアコンに限らず、業務用エアコンであってもよいし、空気調和機に限らず、各種の冷凍機等にも適用可能である。さらに、本発明の流量制御弁は、電動弁に限らず、手動や他の動力で駆動軸が回転駆動されるものでもよい。
また、前記実施形態の電動弁10では、弁体2のニードル部21と弁体側ばね受け5Cとが軸方向及び径方向に遊びをもって接続されていたが、これに限らず、遊びを持たずに接続されてもよいし、軸方向のみに遊びをもって接続されてもよいし、径方向のみに遊びをもって接続されてもよい。さらに、電動弁10では、ねじ軸33の先端部に転がり軸受35の内輪35Aが固定され、転がり軸受35の外輪35Bと駆動側ばね受け5Bとが接続されていたが、転がり軸受35の外輪35Bと駆動側ばね受け5Bとが軸線L方向および径方向に遊びをもって接続されてもよい。この場合にも前述したように、例えば、第1ばね受け部材51と圧縮ばね5A、および第2ばね受け部材53と圧縮ばね5Aとがそれぞれ溶接等で固着され、さらにねじ軸33の弁開方向への移動により弁体2が所定量弁開した状態で、圧縮ばね5Aの自由長が短く、転がり軸受35の外輪35Bの下面と第1ばね受け部材51の段差部との間に隙間が形成されるように構成することで、第1規制部51Cと第2規制部55Cを省略することができる。また、電動弁10では、ねじ軸33の先端部に転がり軸受35が固定され、転がり軸受35と駆動側ばね受け5Bとが接続されていたが、転がり軸受35に代えて、スラストワッシャ等で駆動軸と弁接続体5とが接続されてもよい。また、駆動軸の先端部と弁接続体とが軸方向及び径方向に遊びをもって接続されてもよいし、軸方向のみに遊びをもって接続されてもよいし、径方向のみに遊びをもって接続されてもよい。
また、前記実施形態の電動弁10では、転がり軸受35が内輪35A、外輪35Bおよび鋼球35Cを有したラジアルベアリングであったが、転がり軸受としては、ラジアルベアリングに限らず、各種形態の軸受けが利用可能である。また、前記実施形態の弁接続体5では、駆動側ばね受け5Bの第1筒状案内部51Bおよび弁体側ばね受け5Cの第2筒状案内部53Bの外周側に圧縮ばね5Aが配設されていたが、これに限らず、第1筒状案内部および第2筒状案内部の内部に圧縮ばねが配設されていてもよい。また、電動弁10では、弁体2のニードル部21を軸線L方向に案内するガイド部材15が設けられていたが、このガイド部材15は省略可能である。
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
1 弁ハウジング
1A 弁本体
1B 蓋部材
1C 弁室
1D 第1ポート
1E 第2ポート
1F 弁座部
2 弁体
3 駆動部
4 ねじ送り機構
5 弁接続体
5A 圧縮ばね
5B 駆動側ばね受け(第1ばね受け)
5C 弁体側ばね受け(第2ばね受け)
15 ガイド部材
33 ねじ軸(駆動軸)
35 転がり軸受
35A 内輪
35B 外輪
51B 第1筒状案内部
51C 第1規制部
53B 第2筒状案内部
54 フランジ
55 接続リング
55C 第2規制部
55D 挿通部
55E 開口部
55F 凹溝
56C 第2規制部
57 抜け止め部材
57B 抜け止め開口部
57C 内縁
100 膨張弁(電動弁)
200 室外熱交換器(凝縮器又は蒸発器)
300 室内熱交換器(蒸発器又は凝縮器)
400 流路切換弁
500 圧縮機

Claims (9)

  1. 第1ポート、第2ポート、弁室および弁座部を構成する弁本体と、回転駆動される駆動軸と、前記駆動軸の回転に伴って該駆動軸を軸線方向に進退させるねじ送り機構と、前記駆動軸の進退に伴って弁座部に近接または離隔可能な弁体と、前記弁体を弁閉方向に向かって付勢するための圧縮ばねと、を備えた流量制御弁であって、
    前記駆動軸の先端部には、前記圧縮ばねの一端部に当接する第1ばね受けが接続され、前記弁体の基端部には、前記圧縮ばねの他端部に当接する第2ばね受けが接続され、前記第1ばね受けと前記第2ばね受けとの間に前記圧縮ばねが圧縮状態で介装され、
    前記第1ばね受けおよび前記第2ばね受けは、一方が他方に挿入されて軸線方向に摺動自在な第1筒状案内部および第2筒状案内部を有し、前記第1筒状案内部および前記第2筒状案内部がともに軸線方向に延びる筒状に形成され
    前記第2ばね受けは、前記圧縮ばねの他端部に当接する第2ばね受け本体と、前記第2ばね受け本体と前記弁体の基端部とを接続する接続リングと、を有し、
    前記接続リングは、前記弁体の基端部を軸線方向に挿通させる挿通部を有し、
    前記弁体の基端部が前記接続リングによって軸線方向に係止されることを特徴とする流量制御弁。
  2. 前記第1ばね受けおよび前記第2ばね受けは、互いに離れる方向への移動を規制する第1規制部および第2規制部を有していることを特徴とする請求項1に記載の流量制御弁。
  3. 前記第1ばね受けの前記第1規制部は、前記第1筒状案内部から径方向内側に突出して形成され、
    前記第2ばね受けの前記第2規制部は、前記第1規制部の内側に挿入された先端部から径方向外側に突出して形成され、その外径が前記第1筒状案内部の内径よりも小さいことを特徴とする請求項2に記載の流量制御弁。
  4. 前記弁体の基端部と前記第2ばね受けとは、互いに回転自在かつ軸線方向および径方向に所定の遊びをもって接続されていることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の流量制御弁。
  5. 前記弁本体には、前記弁体を進退案内するガイド部材が設けられ、
    前記弁体と前記ガイド部材との径方向のクリアランスは、前記弁体と前記第2ばね受けとの径方向の遊びよりも小さいことを特徴とする請求項4に記載の流量制御弁。
  6. 記接続リングは、前記挿通部に連続して径方向に開口した開口部を有し、
    前記開口部を通って前記挿通部に挿通された前記弁体の基端部が前記接続リングによって軸線方向に係止されることを特徴とする請求項に記載の流量制御弁。
  7. 前記第1ばね受けおよび前記第2ばね受けは、互いに離れる方向への移動を規制する第1規制部および第2規制部を有し、前記第2規制部は、前記接続リングに設けられ、
    前記接続リングは、前記第2ばね受け本体に対して前記接続リングを抜け止めする抜け止め部材を有し、
    前記抜け止め部材は、径方向に開口して前記弁体の基端部および前記接続リングを径方向に挿通させる抜け止め開口部を有し、前記接続リングは、前記抜け止め開口部の内縁に係合する凹溝を有し、
    前記凹溝に前記抜け止め開口部の内縁が係合した状態で前記圧縮ばねの付勢力によって、前記第2ばね受け本体に前記抜け止め部材が押圧されて固定されることを特徴とする請求項6に記載の流量制御弁。
  8. 前記駆動軸の先端部には、転がり軸受が設けられ、前記転がり軸受の内輪が前記駆動軸に固定され、前記転がり軸受の外輪が前記第1ばね受けに保持されていることを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の流量制御弁。
  9. 圧縮機と、凝縮器と、膨張弁と、蒸発器と、を含む冷凍サイクルシステムであって、請求項1~8のいずれか一項に記載の流量制御弁が、前記膨張弁として用いられていることを特徴とする冷凍サイクルシステム。
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