JP7405306B2 - 耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体、耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維成形体、炭素成形体、活性炭素成形体、及びこれらの製造方法 - Google Patents

耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体、耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維成形体、炭素成形体、活性炭素成形体、及びこれらの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体、耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維成形体、炭素成形体、活性炭素成形体、及びこれらの製造方法に関する。
フェノール樹脂は、耐熱性、難燃性及び耐薬品性に優れていることから、フェノール樹脂から形成される成形体は産業資材分野をはじめ、幅広い分野で利用されている。また、フェノール樹脂から形成されるフェノール系繊維を炭素化することにより得られるフェノール系炭素繊維、及びフェノール系繊維を賦活することにより得られるフェノール系活性炭素繊維は、特定の分野において機能性材料として用いられている。
フェノール系繊維(ノボロイド繊維)は、一般的に、ノボラック型フェノール樹脂を溶融紡糸し、その後、酸性触媒下でホルムアルデヒドなどのアルデヒド類と反応させて三次元架橋して不融化することにより製造されている。
また、特許文献1では、フェノール樹脂と脂肪酸アミド類とを混合する原料混合工程と、前記原料混合工程で得られた原料混合物を紡糸して糸條を得る紡糸工程とを有するフェノール系繊維の製造方法により製造されたフェノール系繊維を、酸性触媒下でホルムアルデヒドなどのアルデヒド類と反応させて三次元架橋して不融化させ、さらに炭素化することを特徴とするフェノール系炭素繊維の製造方法、及び前記方法により製造されたフェノール系炭素繊維を賦活することを特徴とするフェノール系活性炭素繊維の製造方法が提案されている。
また、特許文献2では、ポリフェニレンオキシドを原料として得られた繊維を150℃~300℃の温度範囲において不融化処理を行い、次いでさらに高温において不可性ガス雰囲気中あるいは真空中で焼成することを特徴とする炭素質繊維の製造方法が提案されている。
日本国特許公開公報「特開2012-52283号」 日本国特許公開公報「特開昭49-013431号」
フェノール系繊維は、炭素繊維又は活性炭素繊維の前駆体となる有用な物質であるが、フェノール系繊維の製造には有害なアルデヒド類が用いられている。ホルムアルデヒドなどのアルデヒド類の使用は呼吸器感作性や皮膚感作性、発がん性、水生環境急性有害性などの観点から人体や環境に悪影響を及ぼす問題がある。そのため、フェノール系繊維に替わる新たな前駆体の開発が求められる。
また、フェノール系繊維をフィルター等の用途に使用する場合、圧力損失を低減させるために繊維直径が太い(太径化)フェノール系繊維が求められる。しかし、アルデヒド類を用いて硬化(三次元架橋して不融化)したフェノール系繊維は、可とう性に乏しく、極めて脆い。そのため、フェノール系繊維を太径化した場合、織布、不織布、フェルト等の作製や紡績に必要とされる機械的強度が不足し、加工性が悪くなるという問題がある。
特許文献1では、フェノール系繊維を太径化した際の機械的強度を向上させるために、フェノール樹脂に脂肪酸アミド類を混合している。
しかし、脂肪酸アミド類を含むフェノール系繊維は、燃焼時、炭素化処理時、又は賦活処理時にHCN及びNOx等の有害な分解ガスが発生するという問題がある。
また、特許文献2に記載の炭素質繊維の製造方法では、ポリフェニレンオキシドを原料として得られた繊維を不融化処理した際の乾熱収縮率が大きく、加工性が悪いという問題や、繊維同士の融着が生じるという問題がある。
また、ポリフェニレンエーテル成形体、ポリフェニレンエーテル繊維、及びポリフェニレンエーテル繊維からなるポリフェニレンエーテル繊維成形体を賦活して得られる、活性炭素成形体、活性炭素繊維、及び活性炭素繊維成形体については何ら検討されていない。特に活性炭素成形体、活性炭素繊維、及び活性炭素繊維成形体にとって重要となる吸着性能や賦活収率を満足するものは未だないのが現状である。特に賦活収率が低い場合、活性炭素成形体、活性炭素繊維、及び活性炭素繊維成形体の製造において、ポリフェニレンエーテル成形体、ポリフェニレンエーテル繊維、及びポリフェニレンエーテル繊維からなるポリフェニレンエーテル繊維成形体が、大量に必要となる問題や、賦活処理時に余分な分解ガスや二酸化炭素などを大量に大気放出してしまう問題がある。
本発明は、上記課題に鑑みなされ、賦活処理時の賦活収率が高い、安全に製造できる、耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体、炭素成形体、活性炭素成形体、及びこれらの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討を行った結果、上記課題が解決できる耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体を見出し、本発明を完成するに至った。本発明は、以下の通りである。
本発明は、400℃から550℃の範囲における微分熱重量曲線の極小値(%/℃)が-0.40%/℃以上-0.10%/℃以下であることを特徴とする耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体、である。
前記耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体は、赤外分光法による測定で、C=O伸縮振動に由来する波数1660cm-1の吸光度高さCとベンゼン環の炭素と炭素間の伸縮による骨格振動に由来する波数1600cm-1の吸光度高さBとの吸光度高さ比(C/B)が0.40以上0.75以下であることが好ましい。
前記耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体は、水分率が3.5%以下であることが好ましい。
前記耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体は、耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維であることが好ましい。
前記耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維は、繊維径が10μm以上200μm以下であることが好ましい。
また、本発明は、前記耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維を含む耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維成形体である。
前記耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維成形体は、耐炎化ポリフェニレンエーテル不織布であることが好ましい。
また、本発明は、前記耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体、又は、前記耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維成形体、が炭素化された炭素成形体、である。ここで、前記耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体が前記耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維の場合、炭素化された炭素成形体を炭素繊維と称してもよい。また、前記耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維成形体が炭素化された炭素成形体を炭素繊維成形体と称してもよい。
また、本発明は、前記耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体、前記耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維成形体、又は、前記炭素成形体、が賦活された活性炭素成形体、である。なお、前記耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維、又は、前記耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維が炭素化された炭素繊維、が賦活された活性炭素成形体を活性炭素繊維と称してもよい。また、前記耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維成形体、又は、前記耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維成形体が炭素化された炭素繊維成形体、が賦活された活性炭素成形体を活性炭素繊維成形体と称してもよい。
また、本発明は、ポリフェニレンエーテル成形体を、空気中で、120℃~220℃で、1~30時間熱処理して不融化する工程、及び、空気中で、220~250℃で、0.1~20時間熱処理して耐炎化する工程、を含むことを特徴とする耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体の製造方法、である。
また、本発明は、前記製造方法で製造された耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体、を炭素化する工程を含む炭素成形体の製造方法、に関する。また、本発明は、前記耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体、前記耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維成形体、を炭素化する工程を含む炭素成形体の製造方法、に関する。ここで、耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維の場合、前記耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維を炭素化する工程を含む炭素繊維の製造方法、としてもよい。また、耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維成形体の場合、前記耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維成形体を炭素化する工程を含む炭素繊維成形体の製造方法、としてもよい。
また、本発明は、前記製造方法で製造された耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体、又は、前記製造方法で製造された炭素成形体、を賦活する工程を含む活性炭素成形体の製造方法、に関する。また、本発明は、前記耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体、前記耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維成形体、又は、前記炭素成形体、を賦活する工程を含む活性炭素成形体の製造方法、に関する。
ここで、前記耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維、又は、前記炭素繊維、の場合、前記耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維、又は、前記炭素繊維、を賦活する工程を含む活性炭素繊維の製造方法、としてもよい。また、前記耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維成形体、又は、前記炭素繊維成形体、の場合、前記耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維成形体、又は、前記炭素繊維成形体、を賦活する工程を含む活性炭素繊維成形体の製造方法、としてもよい。
本発明の耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体は、窒素雰囲気下における熱重量測定で、400℃から550℃の範囲における微分熱重量曲線の極小値(%/℃)が-0.40%/℃以上-0.10%/℃以下である。本発明の耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体は、前記特性を有するため、賦活処理時の賦活収率が高くなる。さらに、本発明の耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体は、燃焼時に有害な分解ガスが発生しないという利点がある。また、本発明の耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体は、その製造において、人体や環境に悪影響を及ぼすアルデヒド類等の有害物質を使用する必要がないという利点がある。本発明の耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体は、フェノール樹脂およびフェノール系繊維に替わる、優れた吸着性能を有した炭素成形体又は活性炭素成形体の新たな前駆体として好適に用いることができる。また、本発明の活性炭素成形体は、賦活処理時の賦活収率が十分高いため、少量の耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体から製造でき、また分解ガスや二酸化炭素などの排出量が少ないといった利点がある。
ポリフェニレンエーテル繊維の紡糸装置の一実施形態を模式的に示す断面図である。
1.耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体
本発明の耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体は、400℃から550℃の範囲におけ
る微分熱重量曲線の極小値(%/℃)が-0.40%/℃以上-0.10%/℃以下である。
400℃から550℃の範囲における微分熱重量曲線の極小値は、ポリフェニレンエーテル成形体を耐炎化処理することで大きな値を示す。なお、本発明においては、窒素雰囲気下による熱重量測定を行い、400℃から550℃の範囲における微分熱重量曲線の最も数値が小さいピークを極小値とする。
前記微分熱重量曲線の極小値の下限値は、炭素化の収率、賦活収率を向上させる観点から、好ましくは-0.35%/℃以上、より好ましくは-0.30%/℃以上である。また、前記微分熱重量曲線の極小値の下限値が-0.40%/℃よりも小さい場合は、耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体を賦活するときにタール状の分解ガスが発生しやすくなる。その分解ガスが賦活を阻害し、賦活収率が低くなる。
前記微分熱重量曲線の極小値の上限値は、成形体や繊維の機械的強度、炭素化の収率、賦活収率を向上させる観点から、好ましくは-0.12%/℃以下、より好ましくは-0.13%/℃以下である。また、前記微分熱重量曲線の極小値の上限値が-0.10%/℃よりも大きいと耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体の架橋がさらに進み、耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体を賦活するときに細孔内部での賦活が進行し難くなり、賦活収率が低くなる。
本発明の耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体は、赤外分光法による測定で、C=O伸縮振動に由来する波数1660cm-1の吸光度高さCとベンゼン環の炭素と炭素間の伸縮による骨格振動に由来する波数1600cm-1の吸光度高さBとの吸光度高さ比(C/B)が0.40以上0.75以下である。
第二のC=O伸縮振動に由来する波数1660cm-1のピークは、ポリフェニレンエーテル成形体を耐炎化処理することにより形成される。なお、本発明においては、C=O伸縮振動に由来するピークは、赤外分光法による測定誤差を考慮して、波長1660±10cm-1の範囲のピークとする。
前記吸光度高さ比(C/B)の下限値は、耐熱性、炭素化の収率、賦活収率を向上させる観点から、好ましくは0.45以上、より好ましくは0.50以上である。前記吸光度高さ比(C/B)の上限値は、成形体や繊維の機械的強度、炭素化の収率、賦活収率を向上させる観点から、好ましくは0.73以下、より好ましくは0.70以下である。
本発明の耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体は、炭素化および賦活するときの余分な加熱エネルギーを削減する観点から、水分率が3.5%以下であることが好ましく、より好ましくは3.0%以下である。前記水分率の下限値は特に限定されないが、0%以上が好ましい。
2.耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維
前記耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体としては、代表的には、耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維、耐炎化ポリフェニレンエーテルフィルムを挙げることができる。前記耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維は、長繊維であってもよく、短繊維であってもよい。以下では、本発明の耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体の一例として、耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維について説明する。
本発明の耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体が耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維である場合、その繊維径は200μm以下であることが好ましく、より好ましくは140μm以下、さらに好ましくは100μm以下、さらに好ましくは80μm以下である。繊維径が上記範囲にあることで、織物、編物、不織布など、様々な形状に加工することができる。また、繊維径の下限値は特に限定されないが、太径化の観点から、好ましくは10μm以上、より好ましくは15μm以上、さらに好ましくは25μm以上である。
本発明の耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維の引張強度は特に限定されないが、機械的強度及び加工性を向上させる観点から、好ましくは0.3cN/dtex以上、より好ましくは0.6cN/dtex以上であり、好ましくは50cN/dtex以下、より好ましくは30cN/dtex以下である。
本発明の耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維の破断伸度は特に限定されないが、機械的強度及び加工性を向上させる観点から、好ましくは5%以上、より好ましくは10%以上であり、好ましくは160%以下、より好ましくは130%以下である。
3.耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維成形体
本発明の耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維成形体は、前記耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維を含むものである。耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維成形体としては、例えば、耐炎化ポリフェニレンエーテル織物、耐炎化ポリフェニレンエーテル編物、及び耐炎化ポリフェニレンエーテル不織布などが挙げられる。耐炎化ポリフェニレンエーテル不織布は、長繊維不織布であってもよく、短繊維不織布であってもよい。
耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維成形体(例えば、不織布など)の目付は特に限定されず、用途に応じて適宜決定できるが、加工性、製造する炭素繊維成形体又は活性炭素繊維成形体の吸着特性及び物理特性の観点から、好ましくは20g/m以上、より好ましくは50g/m以上、さらに好ましくは100g/m以上であり、好ましくは1200g/m以下、より好ましくは900g/m以下、さらに好ましくは600g/m以下である。
耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維成形体(例えば、不織布など)の厚さは特に限定されず、用途に応じて適宜決定できるが、加工性、製造する炭素繊維成形体又は活性炭素繊維成形体の吸着特性及び物理特性の観点から、好ましくは0.1~12.0mmであり、より好ましくは0.2~6.0mmである。
耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維成形体(例えば、不織布など)の900℃における乾熱収縮率は特に限定されないが、形状安定性の観点から、好ましくは60%以下、より好ましくは50%以下である。また、前記乾熱収縮率の下限値は特に限定されないが、通常0%以上であり、5%以上、10%以上、又は20%以上の場合もある。
本発明の耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体、又は耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維成形体は、ポリフェニレンエーテル成形体、又はポリフェニレンエーテル繊維成形体(例えば、織物、編物、不織布など)に耐炎化処理を施したものである。ポリフェニレンエーテル繊維成形体とは、ポリフェニレンエーテル繊維を含むものである。以下、耐炎化処理を施すポリフェニレンエーテル成形体について説明する。
4.ポリフェニレンエーテル成形体
<ポリフェニレンエーテル成分>
本発明で用いるポリフェニレンエーテル成形体は、ポリフェニレンエーテル成分を含むものである。
前記ポリフェニレンエーテル成分としては、特に限定されるものではなく、当分野において通常用いられているものを挙げることができる。具体的には、下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有する単独重合体、又は異なる2種以上の一般式(1)の繰り返し単位を含有する共重合体や、一般式(1)の繰り返し単位と一般式(1)以外の繰り返し単位を有する共重合体を挙げることができる。
前記一般式(1)中のR、Rとしては、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、デシル基等の炭素数1~10のアルキル基、フェニル基、4-メチルフェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基等の炭素数6~10のアリール基、ベンジル基、2-フェニルエチル基、1-フェニルエチル基等の炭素数7~10のアラルキル基等も挙げることができる。
前記炭化水素基が置換基を有する場合、その置換基としては、フッ素原子等のハロゲン原子、メトキシ基等のアルコキシ基等が挙げられる。置換基を有する炭化水素基の具体例としては、例えば、トリフルオロメチル基等を挙げることができる。
これらの中でも、R、Rとしては、水素原子、メチル基が好ましく、水素原子であることがより好ましい。
前記一般式(1)中のRとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、デシル基等の炭素数1~10のアルキル基、フェニル基、4-メチルフェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基等の炭素数6~10のアリール基、ベンジル基、2-フェニルエチル基、1-フェニルエチル基等の炭素数7~10のアラルキル基等も挙げることができる。
前記炭化水素基が置換基を有する場合、その置換基としては、フッ素原子等のハロゲン原子、メトキシ基等のアルコキシ基が挙げられる。置換基を有する炭化水素基の具体例としては、例えば、トリフルオロメチル基等を挙げることができる。
これらの中でも、Rとしては、メチル基が好ましい。
前記一般式(1)の繰り返し単位としては、具体的には、2,6-ジメチル-1,4-フェニレンエーテル、2,6-ジエチル-1,4-フェニレンエーテル、2-メチル-6-エチル-1,4-フェニレンエーテル、2,6-ジプロピル-1,4-フェニレンエーテルから誘導される繰り返し単位を挙げることができる。これらの中でも、2,6-ジメチル-1,4-フェニレンエーテルから誘導される繰り返し単位が好ましい。
また、前記ポリフェニレンエーテルは、本発明の効果を損なわない範囲で、前記一般式(1)以外の繰り返し単位を含むことができる。このような一般式(1)以外の繰り返し単位の含有量は、本発明の効果を損なわない範囲であれば特に限定されないが、例えば、前記共重合体中に5モル%以下程度であることが好ましく、含まないことがより好ましい。
前記ポリフェニレンエーテルの分子量は特に限定されるものではないが、重量平均分子量(Mw)が40,000~100,000であることが好ましく、50,000~80,000であることがより好ましい。また、数平均分子量(Mn)は、7,000~30,000であることが好ましく、8,000~20,000であることがより好ましい。また、分子量分散(Mw/Mn)は、3.5~8.0であることが好ましく、4.0~6.0であることがより好ましい。
ポリフェニレンエーテル成形体を得る方法としては、例えば、ポリフェニレンエーテルを溶融する工程を有する方法(成形体が繊維の場合には、例えば溶融紡糸等)や、ポリフェニレンエーテルを有機溶剤に溶解させる工程を有する方法(成形体が繊維の場合には、例えば乾式紡糸や湿式紡糸等)を挙げることができる。
<ポリフェニレンエーテル成分以外の成分>
本発明で用いるポリフェニレンエーテル成形体には、前記ポリフェニレンエーテル成分以外の樹脂成分を含むことができる。ポリフェニレンエーテル以外の樹脂成分としては、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ポリアミド4、ポリアミド6、ポリアミド10、ポリアミド11、ポリアミド66、ポリアミド6T、ポリアミド6T/11等のポリアミド;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル;ポリカーボネート等を挙げることができる。但し、その含有量は、5質量%以下であることが好ましく、2質量%以下であることがより好ましく、含まない(0質量%)ことがさらに好ましい。
また、本発明で用いるポリフェニレンエーテル成形体には、本発明の効果を損なわない範囲で、滑剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、ダル剤、静電防止剤等の添加剤も添加することができる。
<ポリフェニレンエーテルの含有量>
また、本発明で用いるポリフェニレンエーテル成形体において、ポリフェニレンエーテルの含有量が、成形体を形成する全成分中95質量%以上であることが好ましく、98質量%以上であることがより好ましく、実質的にポリフェニレンエーテルのみ(100質量%)からなることがさらに好ましい。成形体における前記ポリフェニレンエーテルの含有量が前記範囲にあることで、優れた機械的強度及び加工性を得ることができる。
<ポリフェニレンエーテル繊維の製造方法>
以下では、ポリフェニレンエーテル成形体の一例として、ポリフェニレンエーテル繊維の製造方法について説明する。
ポリフェニレンエーテル繊維は、溶融紡糸や乾式紡糸や湿式紡糸等の各種製造方法により製造することができる。これらの中でも、生産性が高くできることから溶融紡糸が好ましい。
ポリフェニレンエーテル繊維を溶融紡糸により製造する場合の一例を、紡糸装置を示す図1を用いて説明する。原料であるポリフェニレンエーテルを図1のホッパー1からシリンダー及びスクリューを備えた押出機2に投入し、溶融したポリフェニレンエーテルはギアポンプ3により吐出速度を計量し、金属不織布などで構成されたフィルター4を通過して紡糸ノズル5から吐出されることで、繊維を得ることができる。また、フィルター4上には、微細なサンドなどで構成された濾材6を設置することが好ましい。濾材6を設置することで、あらかじ異物を除去することができ、前記フィルター4の目詰まり等を防ぐことができるため好ましい。
前記紡糸ノズルの孔径、前記紡糸ノズルの単孔吐出量、及び紡糸速度は、特に限定されるものではなく、求める繊度等に応じて適宜設定すればよい。
原料であるポリフェニレンエーテルとしては、前記一般式(1)の繰り返し単位を有する単独重合体、又は異なる2種以上の一般式(1)の繰り返し単位を含有する共重合体や、前記一般式(1)の繰り返し単位と一般式(1)以外の繰り返し単位を有する共重合体を挙げることができる。前記共重合体における一般式(1)以外の繰り返し単位の含有量としては、前述のものを挙げることができる。これらの中でも、前記一般式(1)の繰り返し単位を有する単独重合体が好ましい。
前記一般式(1)の繰り返し単位を有する単独重合体としては、具体的には、ポリ(2,6-ジメチル-1,4-フェニレンエーテル)、ポリ(2,6-ジエチル-1,4-フェニレンエーテル)、ポリ(2-メチル-6-エチル-1,4-フェニレンエーテル)、ポリ(2,6-ジプロピル-1,4-フェニレンエーテル)等を挙げることができるが、これらの中でも、ポリ(2,6-ジメチル-1,4-フェニレンエーテル)が好ましい。
前記ポリ(2,6-ジメチル-1,4-フェニレンエーテル)としては、市販品も好適に用いることができ、具体的には、例えば、SABIC Innovative Plastic製のPPO640、PPO646、PPO SA120、旭化成ケミカルズ(株)製のザイロン(商標登録)S201A、ザイロン(商標登録)S202A等を挙げることができる。
高ガラス転移点温度を有するポリフェニレンエーテル成分のガラス転移点温度は、170℃以上であることが好ましく、200℃以上であることがより好ましく、210℃以上であることさらに好ましい。また、ガラス転移点温度の上限値は特に限定されないが、230℃以下であることが好ましい。原料であるポリフェニレンエーテルのガラス転移点温度が前記範囲にあることで、高い耐熱性を有するポリフェニレンエーテル繊維や成形体が得られる。
前記ガラス転移点温度が170℃以上であるポリフェニレンエーテルの含有量は、原料であるポリフェニレンエーテル成分中、70質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましい。また、ガラス転移点温度が170℃以上であるポリフェニレンエーテルの含有量の上限値は特に限定されるものではないが、100質量%以下であることが好ましい。本発明においては、ガラス転移点温度が高い(すなわち高分子量)のポリフェニレンエーテルを前記範囲で含むことが、得られるポリフェニレンエーテル溶融押出成形体の機械的強度、耐熱性、耐薬品性、難燃性等に優れるため、好ましい。
また、原料であるポリフェニレンエーテルと共に、ポリフェニレンエーテル成分以外の樹脂成分や添加剤を含むことができる。ポリフェニレンエーテル成分以外の樹脂成分や添加剤としては、前述の通りである。また、ポリフェニレンエーテル成分以外の樹脂成分の含有量は、原料中に5質量%以下であることが好ましく、2質量%以下であることがより好ましく、含まない(0質量%)ことがさらに好ましい。
前記シリンダー及びスクリューを備えた押出機としては、本分野で通常用いることができる単軸押出機や二軸押出機を用いることができる。本発明においては、二軸押出機を用いることが好ましい。
シリンダー内の温度は、低すぎると樹脂の流動性が悪く、高すぎると流動性は改善されるものの、樹脂の熱分解による発泡現象が発生するため、そのバランスが取れる加工温度を選択する必要がある。
<ポリフェニレンエーテル不織布>
ポリフェニレンエーテル繊維成形体の一例として、ポリフェニレンエーテル不織布について説明する。ポリフェニレンエーテル不織布は、前記したポリフェニレンエーテル繊維を含む不織布である。ポリフェニレンエーテル不織布に用いる原料等については、ポリフェニレンエーテル繊維について上記したものと同様のものを用いることができる。ポリフェニレンエーテル不織布の製造方法は特に限定されるものではなく、当分野において通常用いられる方法を適宜採用することができる。不織布の製造方法としては、例えば、スパンボンド法、メルトブロー法、スパンレース法、ニードルパンチ法、サーマルボンド法、ケミカルボンド法等を挙げることができる。これらの中でも、ニードルパンチ法が好ましい。
5.耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体(又は耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維形成体)の製造方法
本発明の耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体(又は耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維形成体)は、ポリフェニレンエーテル成形体(又はポリフェニレンエーテル繊維形成体)を、空気中で、120~220℃で、1~30時間熱処理して不融化(不融化処理)し、さらに空気中で、220~250℃で、0.1~20時間熱処理して耐炎化(耐炎化処理)することにより製造することができる。ここで、空気中とは、特に調整されていない環境のことである。
不融化処理の処理温度は、120~220℃であり、140~220℃であることが好ましく、150~210℃であることがより好ましい。また、処理時間は、1~30時間であり、5~28時間であることが好ましく、10~25時間であることがより好ましい。前記処理温度及び処理時間とすることで、ポリフェニレンエーテル成形体(又はポリフェニレンエーテル繊維形成体)に不融化構造が形成される。
耐炎化処理の処理温度は、220~250℃であり、225~245℃であることが好ましい。また、処理時間は、0.1~20時間であり、0.2~10時間であることが好ましい。また、処理温度到達までの昇温速度は、0.01~2℃/分であることが好ましく、0.1~1℃/分であることがより好ましい。前記処理温度、処理時間および昇温速度とすることで、ポリフェニレンエーテル成形体(又はポリフェニレンエーテル繊維成形体)に耐炎化構造が形成される。
6.炭素成形体の製造方法
本発明の炭素成形体は、前記耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体、又は前記耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維成形体を炭素化することにより製造することができる。
炭素化は、公知の方法で行うことができ、具体的には、不活性ガスの存在下で加熱することにより行われる。不活性ガスとしては、例えば、窒素、及びアルゴン等が挙げられる。加熱温度は、通常、400~2500℃であり、好ましくは800~1500℃である。加熱時間は、通常、0.2~10時間であり、好ましくは0.5~5時間である。
7.活性炭素成形体の製造方法
本発明の活性炭素成形体は、前記耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体、前記耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維成形体、又は前記炭素成形体、を賦活することにより製造することができる。
賦活は、公知の方法で行うことができ、具体的には、ガス賦活法、及び薬品賦活法などが挙げられるが、成形体の機械的強度及び純度の向上の観点から、ガス賦活法が好ましい。
ガス賦活法では、賦活ガスを、前記耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体又は前記炭素
成形体に接触させて賦活する。賦活ガスとしては、例えば、水蒸気、空気、一酸化炭素、二酸化炭素、塩化水素、酸素、又はこれらの混合ガスが挙げられる。ガス賦活する際の温度は、通常、600~1200℃であり、好ましくは800~1000℃である。ガス賦活する際の時間は、通常、0.2~10時間であり、好ましくは0.5~3時間である。
薬品賦活法では、水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物;水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物;ホウ酸、リン酸、硫酸、及び塩酸等の無機酸類;塩化亜鉛などの無機塩類などを、前記耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体、又は前記炭素成形体に接触させて賦活する。薬品賦活する際の温度は、通常、400~1000℃であり、好ましくは500~800℃である。薬品賦活する際の時間は、通常、0.2~5時間であり、好ましくは0.5~5時間である。
本発明の活性炭素成形体のBET比表面積は、好ましくは500m/g以上、より好ましくは650m/g以上、さらに好ましくは800m/g以上、さらに好ましくは1000m/g以上、さらに好ましくは1200m/g以上、さらに好ましくは1400m/g以上である。BET比表面積の上限値は、通常3000m/g以下であり、2500m/g以下の場合もある。
本発明の活性炭素成形体が活性炭素繊維の場合、その繊維径は、従来の活性炭素繊維の繊維径よりも大きくすることが可能であり、好ましくは11μm以上、より好ましくは17μm以上、さらに好ましくは22μm以上、さらに好ましくは30μm以上である。繊維径の上限値は、通常150μm以下であり、100μm以下、又は70μm以下の場合もある。
本発明の活性炭素成形体が活性炭素繊維不織布の場合、その目付は、用途に応じて適宜調整できるが、好ましくは15g/m以上、より好ましくは40g/m以上、さらに好ましくは100g/m以上、さらに好ましくは150g/m以上であり、好ましくは1000g/m以下、より好ましくは700g/m以下、さらに好ましくは500g/m以下である。
本発明の活性炭素繊維不織布の引張強度(タテ、ヨコ)は、機械的強度の観点から、好ましくは0.5N/cm以上、より好ましくは1.0N/cm以上、さらに好ましくは1.5N/cm以上であり、引張強度の上限値は、通常10N/cm以下であり、5N/cm以下、又は3N/cm以下の場合もある。
本発明の活性炭素繊維不織布の破断伸度(タテ、ヨコ)は、機械的強度の観点から、好ましくは2%以上、より好ましくは4%以上である。破断伸度の上限値は、通常15%以下であり、10%以下の場合もある。
本発明の活性炭素繊維不織布の圧力損失係数は、好ましくは0.60mmAq・s/cm以下、より好ましくは0.40mmAq・s/cm以下、さらに好ましくは0.30mmAq・s/cm以下であり、圧力損失係数の下限値は、通常0.10mmAq・s/cm以上である。
本発明の炭素成形体、炭素繊維、炭素繊維成形体、活性炭素成形体、活性炭素繊維、及び活性炭素繊維成形体は、例えば、ジクロロメタン等の有機溶剤の回収;トリハロメタン等の塩素化合物の除去;悪臭ガス、NOx、及びSOx等の有害ガスの除去;鉛、ヒ素、及びマンガン等の重金属の除去、などに好適に用いられる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。なお、物性等の評価方法は以下の通りである。
(1)微分熱重量曲線の極小値
熱分析装置(製品名STA7000、日立ハイテク社製)を用いて、サンプル10mgを白金パンに詰め、窒素雰囲気下で35℃から1050℃まで10℃/minで昇温し熱重量測定を行い、x軸が温度(℃)、y軸が熱重量変化率(%)の熱重量変化曲線(TG曲線)を得た。さらにTG曲線を微分した微分熱重量曲線(DTG曲線、単位:%/℃)を得た。微分熱重量曲線はサンプルの熱重量が増加すると正の値を示し、サンプルの熱重量が減少すると負の値を示す。400℃から550℃の範囲において微分熱重量曲線の最も小さな数値のピークを微分熱重量曲線の極小値(%/℃)として求めた。
(2)繊維径
ポリフェニレンエーテル繊維、耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維、ノボロイド繊維の繊維径は走査電子顕微鏡(製品名SU1510、日立ハイテクノロジーズ社製)を用いて顕微鏡画像を観察し、その顕微鏡画像から100個所読み取り、読み取った繊維径を平均して求めた。
炭素繊維および活性炭素繊維の繊維径はJIS K-1477 7.3.1に記載の方法で測定した。なお、繊維径とは繊維直径を意味する。
(3)吸光度高さ比(C/B)
実施例1~2、比較例1~6で得られた不織布を薄く延ばしたものを測定試料とした。
赤外分光光度計(FTIR)(製品名:3100FT-IR/600UMA、バリアン社製)を用い、得られた試料を顕微透過法により以下の条件で吸光度を測定した。
(測定条件)
視野:80μm×80μm
測定波長範囲:400cm-1から4000cm-1
積算回数:128回
分解能:4cm-1
得られたスペクトルの、波長1550~1480cm-1の最小値及び1900~1800cm-1の最小値を結ぶ基準線を引き、当該基準線からのピーク高さ(ピーク吸光度高さ)で評価を実施した。1610~1590cm-1のピーク高さを吸光度高さB、1670~1650cm-1のピーク高さを吸光度高さCとし、C/Bの値で規定した。
(4)水分率
JIS L-1015 8.1.1に記載の方法で測定した。試料は温度20℃、相対湿度65%の雰囲気下で3時間静置させたものを使用した。
(5)重量減少率
熱分析装置STA7000を用いて、サンプル10mgを白金パンに詰め、窒素雰囲気下で35℃から1050℃まで10℃/minで昇温し、150℃での重量D(mg)と900℃での重量E(mg)とを測定し、150℃から900℃に昇温した際の重量減少率(%)を次式から計算した。この減少率の数値が小さいほど耐熱性に優れることを示す。
重量減少率(%)={(D-E)÷D}×100
(6)燃焼試験
BSS 7239(ボーイング社規格)に記載の方法で測定した。シアン化水素(HCN)、窒素酸化物(NO+NO)の濃度はドレーゲル検知管で測定した。
(7)BET比表面積
試料を30mg採取し、130℃で12時間真空乾燥して秤量し、自動比表面積測定装置GEMINI VII2390(Micromeritics社製)を使用して測定した。液体窒素の沸点(-195.8℃)における窒素ガスの吸着量を相対圧が0.02~0.95の範囲で測定し、試料の吸着等温線を作成した。相対圧が0.02~0.15の範囲での結果をもとに、BET法により重量あたりのBET比表面積(m/g)を求めた。
(8)圧力損失係数
実施例1~2、比較例1~6で得られた不織布を直径27mmの円形に切り出して、内径27mmの円筒管へ厚み30mm、充填密度100kg/mとなるように荷重を掛けながら充填した。25℃、相対湿度50%RHの空気を線速30cm/秒で円筒管へ供給し、充填した不織布の一次側と二次側の静圧差(mmAq)を測定した。得られた静圧差から次式で不織布の圧力損失係数(mmAq・s/cm)を求めた。
圧力損失係数=圧損÷線速÷厚み
(9)目付
不織布試料の単位面積あたりの質量を測定して単位g/mで求めた。なお、質量は空気雰囲気下で100℃、2時間処理した絶乾状態で測定した。
(10)融着
耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維不織布(比較例5のみ耐炎化していないポリフェニレンエーテル繊維不織布)又はノボロイド繊維不織布につき、試料の繊維同士が融着しているか否かを目視確認し、さらに手で引っ張って繊維同士が外れないものを融着していると判断した。
(11)柔軟性
耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維不織布(比較例5のみ耐炎化していないポリフェニレンエーテル繊維不織布)又はノボロイド繊維不織布につき、幅25mm×長さ50mmの大きさの試料を用意し、長さ方向に試料が90°湾曲するまで試料端に荷重を与え、90°に達する前に試料が破断しないものを柔軟性があると判断した。
(12)トルエン吸着率
JIS K1477 「7.8 トルエン吸着性能」に準拠して、活性炭素繊維不織布の試料のトルエン吸着率を測定した。
(13)賦活収率
不融化処理前のポリフェニレンエーテル繊維不織布又はノボロイド繊維不織布の重量Fを空気雰囲気下で100℃、2時間処理した絶乾状態で測定し、さらに耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維不織布(比較例5のみ耐炎化していないポリフェニレンエーテル繊維不織布)又はノボロイド繊維不織布を、賦活処理して得られる活性炭素繊維の重量Gを空気雰囲気下、100℃、2時間処理した絶乾状態で測定し、賦活収率を次式から計算した。
賦活収率(%)={G÷F}×100
実施例1
ポリ(2,6-ジメチル-1,4-フェニレンエーテル)(PPO640、ガラス転移点温度(Tg):221℃、SABIC Innovative Plastic製)を、(株)テクノベル製2軸押出機(製品名:KZW15TW-30MG)を用いて300℃で押出した。押出機の下流には、ギアポンプを設置してポリマーの吐出速度を計量し、320℃に保ったノズルへ押し出した。ノズルから吐出したポリマーを巻き取ってポリフェニレンエーテル繊維を得た。得られたポリフェニレンエーテル繊維を繊維クリンプ加工した後、長さ76mmにカットし、ニードルパンチ機により、針密度100本/cm、針深度12mm(表)、7mm(裏)の条件で表裏処理を行い、ポリフェニレンエーテル不織布を得た。得られたポリフェニレンエーテル不織布を空気中で常温から180℃まで昇温速度10℃/分で昇温させ、180℃の温度を保ちながら24時間熱処理をした。さらに続けて空気中で180℃から240℃まで昇温速度0.2℃/分で昇温させ、240℃の温度を保ちながら5時間熱処理をし、耐炎化ポリフェニレンエーテル不織布を得た。得られた耐炎化ポリフェニレンエーテル不織布の各評価結果を表1に示す。さらに、得られた耐炎化ポリフェニレンエーテル不織布を窒素中、11vol.%の水蒸気存在下で900℃×1時間賦活処理をして活性炭素繊維不織布を得た。得られた活性炭素繊維不織布の各評価結果を表1に示す。
実施例2
耐炎化処理の条件を、空気中で常温から180℃まで昇温速度10℃/分で昇温させ、180℃の温度を保ちながら24時間熱処理をし、さらに続けて空気中で180℃から240℃まで昇温速度0.2℃/分で昇温させ、230℃の温度を保ちながら5時間熱処理をした条件に変更した以外は、実施例1と同様の方法で耐炎化ポリフェニレンエーテル不織布を得た。各評価結果を表1に示す。
比較例1
耐炎化処理の条件を、空気中で常温から200℃まで昇温速度10℃/分で昇温させ、200℃の温度を保ちながら5時間熱処理をした条件に変更した以外は、実施例1と同様の方法で耐炎化ポリフェニレンエーテル不織布を得た。得られた耐炎化ポリフェニレンエーテルを賦活して得られた活性炭素繊維不織布は実施例1とほぼ同等のBET比表面積にも関わらず、賦活収率が極めて低いものであった。各評価結果を表1に示す。
比較例2
耐炎化処理の条件を、空気中で常温から180℃まで昇温速度10℃/分で昇温させ、180℃の温度を保ちながら5時間熱処理をし、さらに続けて空気中で180℃から280℃まで昇温速度0.2℃/分で昇温させ、280℃の温度を保ちながら5時間熱処理をした条件に変更した以外は、実施例1と同様の方法で耐炎化ポリフェニレンエーテル不織布を得た。しかし得られた耐炎化ポリフェニレンエーテルを賦活して得られた活性炭素繊維不織布は実施例1とほぼ同等のBET比表面積にも関わらず、賦活収率が極めて低いものであった。各評価結果を表1に示す。
比較例3
耐炎化処理の条件を、空気中で常温から200℃まで昇温速度10℃/分で昇温させ、200℃の温度を保ちながら24時間熱処理をした条件に変更した以外は、実施例1と同様の方法で耐炎化ポリフェニレンエーテル不織布を得た。得られた耐炎化ポリフェニレンエーテルを賦活して得られた活性炭素繊維不織布は実施例1とほぼ同等のBET比表面積にも関わらず、賦活収率が極めて低いものであった。各評価結果を表1に示す。
比較例4
耐炎化処理の条件を、空気中で常温から180℃まで昇温速度10℃/分で昇温させ、さらに続けて空気中で180℃から250℃まで昇温速度0.2℃/分で昇温させ、250℃の温度を保ちながら2時間熱処理をした条件に変更した以外は、実施例1と同様の方法で耐炎化ポリフェニレンエーテル不織布を得た。しかし、得られた耐炎化ポリフェニレンエーテル不織布は、耐炎化処理前後の幅収縮率が70%以上であり、極めて柔軟性に乏しく、不織布の形状を保っていなかった。各評価結果を表1に示す。
比較例5
実施例1で得られたポリフェニレンエーテル不織布を耐炎化処理せずに各評価を行い、その結果を表1に示す。さらに、得られたポリフェニレンエーテル不織布を窒素中、11vol.%の水蒸気存在下で900℃×1時間賦活処理をしたところ、繊維が融解したため不織布の形状を保っておらず、活性炭素繊維不織布は得られなかった。各評価結果を表1に示す。
比較例6
繊維長70mm、繊維クリンプなしのノボロイド繊維(群栄化学工業(株)製、カイノール)を使用し、ニードルパンチ機により、針密度100本/cm、針深度12mm(表)、7mm(裏)の条件で表裏処理を行い、ノボロイド繊維不織布を得た。使用したノボロイド繊維は、その製造においてホルムアルデヒドによる不融化が施されており、またベヘン酸アミドを5質量%含有する。得られたノボロイド繊維不織布の各評価結果を表1に示す。さらに、得られた不織布を窒素中、11vol.%の水蒸気存在下で900℃にて1時間賦活処理をして活性炭素繊維不織布を得た。各評価結果を表1に示す。
表1からわかるように、実施例1~2の耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維は、比較例1~3の耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維に比べて賦活収率が極めて高いため、少量のポリフェニレンエーテル繊維から活性炭素繊維を製造でき、また賦活処理で発生する分解ガスや二酸化炭素などの大気放出を抑制することができる。実施例1~2の耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維は、比較例6のノボロイド繊維に比べて、その製造においてアルデヒド類などの有害薬品を使用していない。また、実施例1~2の耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維は、燃焼時に有害な分解ガス(HCN及びNOx)が発生していない。また、実施例1~2の耐炎化ポリフェニレンエーテル不織布を賦活して得られた活性炭素繊維不織布は、比較例6のノボロイド不織布を賦活して得られた活性炭素繊維不織布に比べて繊維径が大きく、圧力損失係数が小さいため、フィルター等の用途に好適に使用することができる。また、実施例1~2の耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維は、150℃と900℃における重量減少率の差が小さいため、耐熱性に優れることがわかる。
本発明の耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維は、例えば、フェノール系繊維に替わる、優れた吸着性能及び物理特性を有する炭素繊維又は活性炭素繊維の前駆体として好適に用いられる。
1:ホッパー、2:押出機、3:ギアポンプ、4:フィルター、5:紡糸ノズル、6:濾材、7:保温スペース、8:不活性ガスの導入、9:加熱トーチ

Claims (16)

  1. 400℃から550℃の範囲における微分熱重量曲線の極小値(%/℃)が-0.40%/℃以上-0.10%/℃以下であることを特徴とする耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体。
  2. 赤外分光法による測定で、C=O伸縮振動に由来する波数1660cm-1の吸光度高さCとベンゼン環の炭素と炭素間の伸縮による骨格振動に由来する波数1600cm-1の吸光度高さBとの吸光度高さ比(C/B)が0.40以上0.75以下である請求項1に記載の耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体。
  3. 水分率が3.5%以下である、請求項1又は2に記載の耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体。
  4. 前記耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体が、耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維であることを特徴とする請求項1に記載の耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体。
  5. 繊維径が10μm以上200μm以下である請求項4に記載の耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体。
  6. 請求項4に記載の耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体を含む耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維成形体。
  7. 前記耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維成形体は、耐炎化ポリフェニレンエーテル不織布である請求項6に記載の耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維成形体。
  8. 請求項1又は2に記載の耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体、又は、請求項6又7に記載の耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維成形体、が炭素化された炭素成形体。
  9. 請求項1又は2に記載の耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体、請求項6又7に記載の耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維成形体、が賦活された活性炭素成形体。
  10. 請求項8に記載の炭素成形体、が賦活された活性炭素成形体。
  11. ポリフェニレンエーテル成形体を、空気中で、120℃~220℃で、1~30時間熱処理して不融化する工程、及び、空気中で、220~250℃で、0.1~20時間熱処理して耐炎化する工程、を含むことを特徴とする耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体の製造方法。
  12. 請求項11に記載の製造方法で製造された耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体を炭素化する工程を含む炭素成形体の製造方法。
  13. 請求項11に記載の製造方法で製造された耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体、又は、請求項12に記載の製造方法で製造された炭素成形体、を賦活する工程を含む活性炭素成形体の製造方法。
  14. 請求項1又は2に記載の耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体、又は、請求
    項6又は7に記載の耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維成形体、を炭素化する工程を含む炭素成形体の製造方法。
  15. 請求項1又は2に記載の耐炎化ポリフェニレンエーテル成形体、請求項6又
    は7に記載の耐炎化ポリフェニレンエーテル繊維成形体、を賦活する工程を含む活性炭素成形体の製造方法。
  16. 請求項8に記載の炭素成形体、を賦活する工程を含む活性炭素成形体の製造方法。
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