JP7401361B2 - 熱電変換モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、熱と電気との相互エネルギー変換を行う熱電変換モジュールに関する。
従来から、エネルギーの有効利用手段の一つとして、ゼーベック効果やペルチェ効果などの熱電効果を有する熱電変換モジュールにより、熱エネルギーと電気エネルギーとを直接相互変換するようにした装置がある。
前記熱電変換モジュールとして、いわゆるπ型の熱電変換素子の使用が知られている。π型は、互いに離間するー対の電極を基板上に設け、例えば、―方の電極の上にP型熱電素子を、他方の電極の上にN型熱電素子を、同じく互いに離間して設け、両方の熱電半導体材料の上面を対向する基板の電極に接続することで構成されている。
このような中、近年、熱電変換モジュールが設置装着される熱源面が曲面形状を有する場合に、効率よく発電又は冷却する等の観点から、熱電変換モジュールを熱源面に追従させかつ密着性を向上させるために、熱電変換モジュールの屈曲性向上にかかる要求がある。
この要求を満たすために、例えば、特許文献1には、P型熱電半導体素子とN型熱電半導体素子とを含むπ型の熱電変換素子と、P型熱電半導体素子及びN型熱電半導体素子のそれぞれと直接的かつ電気的に接続されたフレキシブル配線とを備えた熱電変換モジュールが開示されている。ここで、フレキシブル配線は、P型熱電半導体素子及びN型熱電半導体素子の少なくとも一方の変位に伴って伸縮可能に構成され、熱電変換モジュールとしては、熱電半導体素子が伸縮性を有するフレキシブル基板と熱源に耐え得る耐熱性基板とで狭持されており、耐熱性基板はポリイミドを含み、フレキシブル基板はシリコーン樹脂を含み、フレキシブル配線は、導電性粒子及びシリコーン樹脂を含む構成としている。
特開2011-91243号公報
しかしながら、特許文献1の熱電変換モジュールでは、熱源に装着される耐熱性基板側においては、熱電半導体素子の一方の面がハンダ合金を介し耐熱性基板上の銅箔配線(電極)と接合されている。通常、ハンダ合金は、比較的高い弾性率を有することから、曲面形状を含む熱源面への装着時には伸張性が十分ではなく、当該熱源面への追従性が抑制され、熱電性能が効率的に得られないことがある。
本発明は、曲面形状を含む熱源面への追従性を高め、熱電性能をさらに向上させ得る熱電変換モジュールを提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、熱電変換モジュールを構成する熱電変換材料のチップと電極との接合において、硬化後の25℃における弾性率が特定の範囲にある、樹脂及び導電性材料を含む接合材料層を用いることにより、前記熱電変換材料のチップと電極との接合性はもとより、熱電変換モジュールの曲面形状を含む熱源面への追従性が高められることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の(1)~(14)を提供するものである。
(1)第1の電極を有する第1の基板と、第2の電極を有する第2の基板と、熱電半導体組成物からなる熱電変換材料のチップと、該熱電変換材料のチップの一方の面と前記第1の電極、及び、該熱電変換材料のチップの他方の面と前記第2の電極、をそれぞれ接合する接合材料層と、を含む熱電変換モジュールであって、前記接合材料層が樹脂及び導電性材料を含む導電性接着剤からなり、前記接合材料層の硬化後の25℃における弾性率が10~3000MPaである、熱電変換モジュール。
(2)前記樹脂が、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、及びポリウレタン樹脂から選ばれる、上記(1)に記載の熱電変換モジュール。
(3)前記導電性材料が金属粒子を含み、該金属粒子が、銀粒子、ニッケル粒子、金粒子、インジウム粒子、錫粒子、アルミニウム粒子、パラジウム粒子、チタン粒子及び銅粒子から選ばれる1種、又は2種以上の混合物である銀粒子、ニッケル粒子、及び銅粒子から選ばれる1種、又は2種以上の混合物である、上記(1)に記載の熱電変換モジュール。
(4)前記熱電変換モジュールの屈曲部の延在方向(屈曲方向と直交する方向)の隣接する熱電変換材料のチップ間の距離が、前記屈曲部の延在方向の前記熱電変換材料のチップの長さに対して0.1以上3倍未満である、上記(1)に記載の熱電変換モジュール。
(5)前記弾性率が、10~1000MPaである、上記(1)に記載の熱電変換モジュール。
(6)前記接合材料層の厚さが、10~1000μmである、上記(1)~(5)のいずれかに記載の熱電変換モジュール。
(7)前記熱電変換材料のチップと前記接合材料層との間に、さらに金属材料を含む接合材料受理層を含む、上記(1)~(6)のいずれかに記載の熱電変換モジュール。
(8)前記金属材料が、金、銀、ロジウム、白金、クロム、パラジウム、錫、ニッケル、及びこれらのいずれかの金属材料を含む合金から選ばれる少なくとも1種である、上記(7)に記載の熱電変換モジュール。
(9)前記接合材料受理層の厚さが、10nm~50μmである、上記(7)又は(8)に記載の熱電変換モジュール。
(10)前記熱電半導体組成物は、熱電半導体材料、耐熱性樹脂、イオン液体及び無機イオン性化合物の一方又は双方を含む、上記(1)~(9)のいずれかに記載の熱電変換モジュール。
(11)前記耐熱性樹脂が、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、又はエポキシ樹脂である、上記(10)に記載の熱電変換モジュール。
(12)前記熱電半導体材料が、ビスマス-テルル系熱電半導体材料、テルライド系熱電半導体材料、アンチモン-テルル系熱電半導体材料、又はビスマスセレナイド系熱電半導体材料である、上記(10)に記載の熱電変換モジュール。
(13)前記ビスマス-テルル系熱電半導体材料が、P型ビスマステルライド、N型ビスマステルライド、又はBiTeである、上記(12)に記載の熱電変換モジュール。
(14)前記第1の基板及び第2の基板がプラスチックフィルムからなり、該プラスチックフィルムがそれぞれ独立に、ポリイミドフィルム、ポリアミドフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリアラミドフィルム、又はポリアミドイミドフィルムである、上記(1)~(13)のいずれかに記載の熱電変換モジュール。
本発明によれば、曲面形状を含む熱源面への追従性を高め、熱電性能をさらに向上させ得る熱電変換モジュールを提供することができる。
本発明に用いた接合材料層を含む熱電変換モジュールの構成の一例を説明するための断面図である。 本発明に用いた接合材料層を含む熱電変換モジュールの構成の他の一例を説明するための断面図である。
[熱電変換モジュール]
本発明の熱電変換モジュールは、第1の電極を有する第1の基板と、第2の電極を有する第2の基板と、熱電半導体組成物からなる熱電変換材料のチップと、該熱電変換材料のチップの一方の面と前記第1の電極、及び、該熱電変換材料のチップの他方の面と前記第2の電極、をそれぞれ接合する接合材料層と、を含む熱電変換モジュールであって、前記接合材料層が樹脂及び導電性材料を含む導電性接着剤からなり、前記接合材料層の硬化後の25℃における弾性率が10~3000MPaであることを特徴とする。
本発明の熱電変換モジュールにおいては、熱電変換材料のチップの上下面を弾性率が10~3000MPaの接合材料層を用いそれぞれ対向する電極と接合することにより、熱電変換モジュール全体の屈曲性が向上し、曲面形状を含む熱源面への追従性を高めることができる。このため、当該熱源面への密着性が向上し効率的に熱電変換モジュールの上下面に温度差を付与することが可能となり、熱電性能をさらに向上させることができる。
なお、本明細書において、「熱電変換材料のチップの一方の面」、「熱電変換材料のチップの他方の面」とは、例えば、熱電変換材料のチップの形状を直方体状又は円柱状等とした時に、それらを正面から見た時の対向する上下面を意味する。
図1は、本発明に用いる接合材料層を含む熱電変換モジュールの構成の一例を説明するための断面図であり、熱電変換モジュール1Aは、いわゆるπ型の熱電変換素子から構成され、互いに対向する第1の基板2a及び第2の基板2bを有し、前記第1の基板2aに形成される第1の電極3a、前記第2の基板2bに形成される第2の電極3bとの間に、接合材料層6を介しP型熱電変換材料のチップ4及びN型熱電変換材料のチップ5を含む。
図2は、本発明に用いる接合材料層を含む熱電変換モジュールの構成の他の一例を説明するための断面図であり、熱電変換モジュール1Bは、図1において、P型熱電変換材料のチップ4及びN型熱電変換材料のチップ5と、接合材料層6との間に接合材料受理層7を含む。
本発明では、P型熱電変換材料のチップ4及びN型熱電変換材料のチップ5の一方の面と第1の電極3aとを、かつP型熱電変換材料のチップ4及びN型熱電変換材料のチップ5の他方の面と第2の電極3bとを、それぞれ接合材料層6を介し接合することにより、熱電変換材料のチップと電極との接合性はもとより、熱電変換モジュール全体の屈曲性が向上し、曲面形状を含む熱源面への追従性が高められる。
<接合材料層>
本発明の熱電変換モジュールには、接合材料層を用いる。
接合材料層は、熱電変換材料のチップの上下面を、それぞれに対向する電極と電気的及び物理的に接合させるとともに、特定の弾性率を有することにより、熱電変換モジュール全体の屈曲性を向上させる。
接合材料層は、樹脂及び導電性材料を含む導電性接着剤(以下、「導電性組成物」ということがある。)からなる。
導電性接着剤の樹脂としては、特に制限はなく、電子線、放射線、紫外線等のエネルギー線を照射することにより硬化するか、あるいは加熱により硬化するもの等が適用できる。本発明においては、熱電変換材料のチップ及び電極が紫外線等に対し透過性が低く、また、設備コストの観点から熱硬化性樹脂であることが好ましい。
具体的には、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、環状エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂;シリコーン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリイミド樹脂及びポリウレタン樹脂等が挙げられる。
この中で、好ましくは、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、及びポリウレタン樹脂から選ばれる。耐熱性及び屈曲性の観点から、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂がより好ましい。これらの樹脂は1種類のみを単独で、又は2種類以上を混合して用いてもよい。
導電性材料としては、特に制限はないが、カーボン粒子、カーボンナノチューブ、金属粒子等が挙げられる。これらの中で、高い導電性が得られる観点から金属粒子であることが好ましい。金属粒子は、銀粒子、ニッケル粒子、金粒子、インジウム粒子、錫粒子、アルミニウム粒子、パラジウム粒子、チタン粒子及び銅粒子から選ばれる1種、又は2種以上の混合物であることが好ましく、より好ましくは銀粒子、ニッケル粒子、銅粒子である。
導電性材料の導電性組成物中の含有量は、導電性材料の種類に依存するものであり、本発明で規定する弾性率を満たし、かつ熱電性能が損なわれない範囲で、適宜調整する。通常、1~90質量%、好ましくは20~90質量%、より好ましくは30~90質量%、さらに好ましくは40~90質量%である。前記導電性材料の導電性組成物中の含有量が、上記の範囲内であれば、本発明で規定する弾性率を満たし、熱電性能が損なわれない導電性を有する接合材料層が得られる。
本明細書において導電性とは、電気抵抗率が1×10Ω・m未満の状態を指す。
前記導電性材料としての前記金属粒子の平均粒径が0.1~10.00μmであることが好ましい。金属粒子の平均粒径が0.1~10.00μmの範囲であると、粒子間での接触頻度、接触面積増大による低抵抗化や粒子を密に配合できることによる断線防止といった効果が得られる。金属粒子の粒子形状は、特に制限されないが、球状、針状、鱗片状、多面体状、不定形状等が挙げられる。
金属粒子の粒子形状が球状である場合の金属粒子の平均粒径は、レーザー回折式粒度分析装置(CILAS社製、1064型)にて測定することにより得られ、粒径分布の中央値とした。
接合材料層の硬化後の25℃における弾性率が10~3000MPaである。接合材料層の弾性率が10MPa未満であると、導電性が低下しやすくなり十分な熱電性能が得られにくくなることがある。また、接合材料層の弾性率が3000MPa超であると、屈曲性が低下し熱電変換モジュールの曲面形状を含む熱源面への追従性が抑制されやすくなる。
接合材料層の弾性率は、好ましくは10~1500MPaであり、より好ましくは10~1000MPaであり、100~500MPaであることがさらに好ましい。
接合材料層の弾性率がこの範囲にあると、導電性と屈曲性とのバランスが良好となり、結果的に熱電変換モジュールの曲面形状を含む熱源面への追従性が高まり熱電性能が向上する。
接合材料層の形成は、例えば、前記樹脂、導電性材料を溶媒等に溶解しペースト状にし、所定の電極上又は熱電変換材料のチップ側に、ステンシル印刷法、スクリーン印刷法、ディスペンシング法等の公知の方法により行われる。加熱温度は、用いる樹脂及び導電性材料、基板材料等により異なるが、通常、80~280℃で3~20分間行う。
接合材料層の厚さは、10~1000μmであり、好ましくは10~200μmであり、より好ましくは20~150μm、さらに好ましくは30~130μm、特に好ましくは40~120μmである。
接合材料層の厚さがこの範囲にあると、熱電変換材料のチップと電極との接合性及び熱電変換モジュールの曲面形状を含む熱源面への追従性が良好となる。
導電性接着剤の製品としては、例えば、SX-ECA48(商品名:セメダイン社製、弾性率:225MPa(25℃))、ECA300(商品名:ニホンハンダ社製、弾性率:430MPa(25℃))、EPS-110A(商品名:室町ケミカル社製、弾性率:14MPa(25℃))等を適用することが可能である。
本発明の熱電変換モジュールにおいて、該熱電変換モジュールを、装着対象とする熱源となる物品に追従するよう屈曲させながら装着した際の、熱電変換モジュールの屈曲部の延在方向(屈曲方向と直交する方向;前記物品を、例えば円柱とした場合、熱電変換モジュールの屈曲部は円柱の径方向と直交する長さ方向に延在する)に配列されかつ隣接する熱電変換材料のチップ間の距離は、熱電変換モジュールの屈曲部の延在方向の熱電変換材料のチップの長さに対して、好ましくは0.1以上3倍未満であり、より好ましくは0.3以上2.6倍以下であり、さらに好ましくは、0.5以上2.2倍以下である。但し、熱電変換材料のチップはすべて略同一寸法とする。
熱電変換モジュールの屈曲部の延在方向の隣接する熱電変換材料のチップ間の距離が、屈曲部の延在方向の熱電変換材料のチップの長さに対して上記の範囲にあると、熱電変換材料のチップと電極との接合性が維持されるとともに、熱電変換モジュールの曲面形状を含む熱源面への追従性を高くすることができる。
<接合材料受理層>
本発明の熱電変換モジュールには、接合材料受理層を用いることが好ましい。
接合材料受理層は、熱電変換材料のチップと対向する電極側の接合材料層の接合性を向上させる機能を有し、熱電変換材料のチップの一方の面及び熱電変換材料のチップの他方の面(上下面)に直接積層することが好ましい。
接合材料受理層は、金属材料を含む。金属材料は、金、銀、ロジウム、白金、クロム、パラジウム、錫、ニッケル及びこれらのいずれかの金属材料を含む合金から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。この中で、より好ましくは、金、銀、ニッケル又は、錫及び金、ニッケル及び金の2層構成であり、材料コスト、高熱伝導性、接合安定性の観点から、銀がさらに好ましい。
さらに接合材料受理層には、金属材料に加えて、溶媒や樹脂成分を含むペースト材を用いて形成してもよい。ペースト材を用いる場合は、後述するように焼成等により溶媒や樹脂成分を除去することが好ましい。ペースト材としては、銀ペースト、アルミペーストが好ましい。
接合材料受理層の厚さは、好ましくは10nm~50μmであり、より好ましくは50nm~16μm、さらに好ましくは200nm~4μm、特に好ましくは500nm~3μmである。接合材料受理層の厚さがこの範囲にあると、熱電変換材料のチップの面との密着性、及び電極側の接合材料層の面との密着性が優れ、信頼性の高い接合が得られる。また、導電性はもとより、熱伝導性が高く維持できるため、結果的に熱電変換モジュールとしての熱電性能が低下することはなく、維持される。
接合材料受理層は、前記金属材料をそのまま成膜し単層で用いてもよいし、2以上の金属材料を積層し多層で用いてもよい。また、金属材料を溶媒、樹脂等に含有させた組成物として成膜してもよい。但し、この場合、高い導電性、高い熱伝導性を維持する(熱電性能を維持する)観点から、接合材料受理層の最終形態として、溶媒等を含め樹脂成分は焼成等により除去しておくことが好ましい。
接合材料受理層の形成は、前述した金属材料を用いて行う。
接合材料受理層を形成する方法としては、熱電変換材料のチップ上にパターンが形成されていない接合材料受理層を設けた後、フォトリソグラフィー法を主体とした公知の物理的処理もしくは化学的処理、又はそれらを併用する等により、所定のパターン形状に加工する方法、または、スクリーン印刷法、ステンシル印刷法、インクジェット法等により直接接合材料受理層のパターンを形成する方法等が挙げられる。
パターンが形成されていない接合材料受理層の形成方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等のPVD(物理気相成長法)、もしくは熱CVD、原子層蒸着(ALD)等のCVD(化学気相成長法)等の真空成膜法、又はディップコーティング法、スピンコーティング法、スプレーコーティング法、グラビアコーティング法、ダイコーティング法、ドクターブレード法等の各種コーティングや電着法等のウェットプロセス、銀塩法、電解めっき法、無電解めっき法、金属箔の積層等が挙げられ、接合材料受理層の材料に応じて適宜選択される。
本発明では、接合材料受理層には、熱電性能を維持する観点から、高い導電性、高い熱伝導性が求められるため、スクリーン印刷法、ステンシル印刷法、電解めっき法、無電解めっき法や真空成膜法で成膜した接合材料受理層を用いることが好ましい。
<熱電変換材料のチップ>
本発明の熱電変換モジュールに用いる熱電変換材料のチップは、熱電半導体組成物からなる薄膜からなる。好ましくは、熱電半導体材料(以下、「熱電半導体粒子」ということがある。)、後述する耐熱性樹脂、さらに、後述するイオン液体及び無機イオン性化合物の一方又は双方を含む熱電半導体組成物からなる薄膜からなる。
(熱電半導体材料)
本発明に用いる熱電半導体材料、すなわち、P型熱電変換材料のチップ及びN型熱電変換材料のチップを構成する熱電半導体材料としては、温度差を付与することにより、熱起電力を発生させることができる材料であれば特に制限されず、例えば、P型ビスマステルライド、N型ビスマステルライド等のビスマス-テルル系熱電半導体材料;GeTe、PbTe等のテルライド系熱電半導体材料;アンチモン-テルル系熱電半導体材料;ZnSb、ZnSb2、ZnSb等の亜鉛-アンチモン系熱電半導体材料;SiGe等のシリコン-ゲルマニウム系熱電半導体材料;BiSe等のビスマスセレナイド系熱電半導体材料;β―FeSi、CrSi、MnSi1.73、MgSi等のシリサイド系熱電半導体材料;酸化物系熱電半導体材料;FeVAl、FeVAlSi、FeVTiAl等のホイスラー材料、TiS等の硫化物系熱電半導体材料等が用いられる。
これらの中で、ビスマス-テルル系熱電半導体材料、テルライド系熱電半導体材料、アンチモン-テルル系熱電半導体材料、又はビスマスセレナイド系熱電半導体材料が好ましい。
さらに、P型ビスマステルライド又はN型ビスマステルライド等のビスマス-テルル系熱電半導体材料であることがより好ましい。
前記P型ビスマステルライドは、キャリアが正孔で、ゼーベック係数が正値であり、例えば、BiTeSb2-Xで表わされるものが好ましく用いられる。この場合、Xは、好ましくは0<X≦0.8であり、より好ましくは0.4≦X≦0.6である。Xが0より大きく0.8以下であるとゼーベック係数と電気伝導率が大きくなり、P型熱電素子としての特性が維持されるので好ましい。
また、前記N型ビスマステルライドは、キャリアが電子で、ゼーベック係数が負値であり、例えば、BiTe3-YSeで表わされるものが好ましく用いられる。この場合、Yは、好ましくは0≦Y≦3(Y=0の時:BiTe)であり、より好ましくは0<Y≦2.7である。Yが0以上3以下であるとゼーベック係数と電気伝導率が大きくなり、N型熱電素子としての特性が維持されるので好ましい。
熱電半導体材料または熱電半導体粒子の前記熱電半導体組成物中の配合量は、好ましくは、30~99質量%である。より好ましくは、50~96質量%であり、さらに好ましくは、70~95質量%である。熱電半導体粒子の配合量が、上記範囲内であれば、ゼーベック係数(ペルチェ係数の絶対値)が大きく、また電気伝導率の低下が抑制され、熱伝導率のみが低下するため高い熱電性能を示すとともに、十分な皮膜強度、屈曲性を有する膜が得られ好ましい。
熱電半導体粒子の平均粒径は、好ましくは、10nm~200μm、より好ましくは、10nm~30μm、さらに好ましくは、50nm~10μm、特に好ましくは、1~6μmである。上記範囲内であれば、均一分散が容易になり、電気伝導率を高くすることができる。
熱電変換材料のチップに用いる熱電半導体粒子は、前述した熱電半導体材料を、微粉砕装置等により、所定のサイズまで粉砕したものが好ましい。
前記熱電半導体材料を粉砕して熱電半導体粒子を得る方法は特に限定されず、ジェットミル、ボールミル、ビーズミル、コロイドミル、ローラーミル等の公知の微粉砕装置等により、所定のサイズまで粉砕すればよい。
なお、熱電半導体粒子の平均粒径は、レーザー回折式粒度分析装置(Malvern社製、マスターサイザー3000)にて測定することにより得られ、粒径分布の中央値とした。
また、熱電半導体粒子は、アニール処理(以下、「アニール処理A」ということがある。)されたものであることが好ましい。アニール処理Aを行うことにより、熱電半導体粒子は、結晶性が向上し、さらに、熱電半導体粒子の表面酸化膜が除去されるため、熱電変換材料のゼーベック係数又はペルチェ係数が増大し、熱電性能指数をさらに向上させることができる。アニール処理Aは、特に限定されないが、熱電半導体組成物を調製する前に、熱電半導体粒子に悪影響を及ぼすことがないように、ガス流量が制御された、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下、同じく水素等の還元ガス雰囲気下、または真空条件下で行うことが好ましく、不活性ガス及び還元ガスの混合ガス雰囲気下で行うことがより好ましい。具体的な温度条件は、用いる熱電半導体粒子に依存するが、通常、粒子の融点以下の温度で、かつ100~1500℃で、数分~数十時間行うことが好ましい。
(耐熱性樹脂)
本発明に用いる耐熱性樹脂は、熱電半導体材料(熱電半導体粒子)間のバインダーとして働き、熱電変換モジュールの屈曲性を高めることができるとともに、塗布等による薄膜の形成が容易になる。該耐熱性樹脂は、特に制限されるものではないが、熱電半導体組成物からなる薄膜をアニール処理等により熱電半導体粒子を結晶成長させる際に、樹脂としての機械的強度及び熱伝導率等の諸物性が損なわれず維持される耐熱性樹脂が好ましい。
前記耐熱性樹脂は、耐熱性がより高く、且つ薄膜中の熱電半導体粒子の結晶成長に悪影響を及ぼさないという点から、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂が好ましく、屈曲性に優れるという点からポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂がより好ましい。後述する基板として、ポリイミドフィルムを用いた場合、該ポリイミドフィルムとの密着性などの点から、耐熱性樹脂としては、ポリイミド樹脂とポリアミドイミド樹脂がより好ましい。なお、本発明においてポリイミド樹脂とは、ポリイミド及びその前駆体を総称する。
前記耐熱性樹脂は、分解温度が300℃以上であることが好ましい。分解温度が上記範囲であれば、後述するように、熱電半導体組成物からなる薄膜をアニール処理した場合でも、バインダーとして機能が失われることなく、屈曲性を維持することができる。
また、前記耐熱性樹脂は、熱重量測定(TG)による300℃における質量減少率が10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましく、1%以下であることがさらに好ましい。質量減少率が上記範囲であれば、後述するように、熱電半導体組成物からなる薄膜をアニール処理した場合でも、バインダーとして機能が失われることなく、熱電変換材料のチップの屈曲性を維持することができる。
前記耐熱性樹脂の前記熱電半導体組成物中の含有量は、0.1~40質量%、好ましくは0.5~20質量%、より好ましくは、1~20質量%、さらに好ましくは2~15質量%である。前記耐熱性樹脂の含有量が、上記範囲内であると、熱電半導体材料のバインダーとして機能し、薄膜の形成がしやすくなり、しかも高い熱電性能と皮膜強度が両立した膜が得られ、熱電変換材料のチップの外表面には樹脂部が存在する。
(イオン液体)
熱電半導体組成物に含まれ得るイオン液体は、カチオンとアニオンとを組み合わせてなる溶融塩であり、-50℃以上400℃未満のいずれかの温度領域において液体で存在し得る塩をいう。換言すれば、イオン液体は、融点が-50℃以上400℃未満の範囲にあるイオン性化合物である。イオン液体の融点は、好ましくは-25℃以上200℃以下、より好ましくは0℃以上150℃以下である。イオン液体は、蒸気圧が極めて低く不揮発性であること、優れた熱安定性及び電気化学安定性を有していること、粘度が低いこと、かつイオン伝導度が高いこと等の特徴を有しているため、導電補助剤として、熱電半導体材料間の電気伝導率の低減を効果的に抑制することができる。また、イオン液体は、非プロトン性のイオン構造に基づく高い極性を示し、耐熱性樹脂との相溶性に優れるため、熱電変換材料の電気伝導率を均一にすることができる。
イオン液体は、公知または市販のものが使用できる。例えば、ピリジニウム、ピリミジニウム、ピラゾリウム、ピロリジニウム、ピペリジニウム、イミダゾリウム等の窒素含有環状カチオン化合物及びそれらの誘導体;テトラアルキルアンモニウム系のアミン系カチオン及びそれらの誘導体;ホスホニウム、トリアルキルスルホニウム、テトラアルキルホスホニウム等のホスフィン系カチオン及びそれらの誘導体;リチウムカチオン及びその誘導体等のカチオン成分と、Cl、Br、I、AlCl 、AlCl 、BF 、PF 、ClO 、NO 、CHCOO、CFCOO、CHSO 、CFSO 、(FSO、(CFSO、(CFSO、AsF 、SbF 、NbF 、TaF 、F(HF) 、(CN)、CSO 、(CSO、CCOO、(CFSO)(CFCO)N等のアニオン成分とから構成されるものが挙げられる。
上記のイオン液体の中で、高温安定性、熱電半導体材料及び樹脂との相溶性、熱電半導体材料間隙の電気伝導率の低下抑制等の観点から、イオン液体のカチオン成分が、ピリジニウムカチオン及びその誘導体、イミダゾリウムカチオン及びその誘導体から選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。
カチオン成分が、ピリジニウムカチオン及びその誘導体を含むイオン液体の具体的な例として、4-メチル-ブチルピリジニウムクロライド、3-メチル-ブチルピリジニウムクロライド、4-メチル-ヘキシルピリジニウムクロライド、3-メチル-ヘキシルピリジニウムクロライド、4-メチル-オクチルピリジニウムクロライド、3-メチル-オクチルピリジニウムクロライド、3、4-ジメチル-ブチルピリジニウムクロライド、3、5-ジメチル-ブチルピリジニウムクロライド、4-メチル-ブチルピリジニウムテトラフルオロボレート、4-メチル-ブチルピリジニウムヘキサフルオロホスフェート、1-ブチルピリジニウムブロミド、1-ブチル-4-メチルピリジニウムブロミド、1-ブチル-4-メチルピリジニウムヘキサフルオロホスファート等が挙げられる。この中で、1-ブチル-4-メチルピリジニウムブロミド、1-ブチルピリジニウムブロミド、1-ブチル-4-メチルピリジニウムヘキサフルオロホスファートが好ましい。
また、カチオン成分が、イミダゾリウムカチオン及びその誘導体を含むイオン液体の具体的な例として、[1-ブチル-3-(2-ヒドロキシエチル)イミダゾリウムブロミド]、[1-ブチル-3-(2-ヒドロキシエチル)イミダゾリウムテトラフルオロボレイト]、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムクロライド、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムブロミド、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムクロライド、1-ヘキシル-3-メチルイミダゾリウムクロライド、1-オクチル-3-メチルイミダゾリウムクロライド、1-デシル-3-メチルイミダゾリウムクロライド、1-デシル-3-メチルイミダゾリウムブロミド、1-ドデシル-3-メチルイミダゾリウムクロライド、1-テトラデシル-3-メチルイミダゾリウムクロライド、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムテトラフロオロボレート、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムテトラフロオロボレート、1-ヘキシル-3-メチルイミダゾリウムテトラフロオロボレート、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート、1-メチル-3-ブチルイミダゾリウムメチルスルフェート、1、3-ジブチルイミダゾリウムメチルスルフェート等が挙げられる。この中で、[1-ブチル-3-(2-ヒドロキシエチル)イミダゾリウムブロミド]、[1-ブチル-3-(2-ヒドロキシエチル)イミダゾリウムテトラフルオロボレイト]が好ましい。
上記のイオン液体は、電気伝導度が10-7S/cm以上であることが好ましい。イオン伝導度が上記範囲であれば、導電補助剤として、熱電半導体材料間の電気伝導率の低減を効果的に抑制することができる。
また、上記のイオン液体は、分解温度が300℃以上であることが好ましい。分解温度が上記範囲であれば、後述するように、熱電半導体組成物からなる薄膜をアニール処理した場合でも、導電補助剤としての効果を維持することができる。
また、上記のイオン液体は、熱重量測定(TG)による300℃における質量減少率が10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましく、1%以下であることが更に好ましい。質量減少率が上記範囲であれば、後述するように、熱電半導体組成物からなる薄膜をアニール処理した場合でも、導電補助剤としての効果を維持することができる。
イオン液体の熱電半導体組成物中の配合量は、好ましくは0.01~50質量%、より好ましくは0.5~30質量%、更に好ましくは1.0~20質量%である。イオン液体の配合量が、上記範囲内であれば、電気伝導率の低下が効果的に抑制され、高い熱電性能を有する膜が得られる。
(無機イオン性化合物)
本発明で用いる無機イオン性化合物は、少なくともカチオンとアニオンから構成される化合物である。無機イオン性化合物は室温において固体であり、400~900℃の温度領域のいずれかの温度に融点を有し、イオン伝導度が高いこと等の特徴を有しているため、導電補助剤として、熱電半導体粒子間の電気伝導率の低減を抑制することができる。
カチオンとしては、金属カチオンを用いる。
金属カチオンとしては、例えば、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン、典型金属カチオン及び遷移金属カチオンが挙げられ、アルカリ金属カチオン又はアルカリ土類金属カチオンがより好ましい。
アルカリ金属カチオンとしては、例えば、Li、Na、K、Rb、Cs及びFr等が挙げられる。
アルカリ土類金属カチオンとしては、例えば、Mg2+、Ca2+、Sr2+及びBa2+等が挙げられる。
アニオンとしては、例えば、F、Cl、Br、I、OH、CN、NO 、NO 、ClO、ClO 、ClO 、ClO 、CrO 2-、HSO 、SCN、BF 、PF 等が挙げられる。
無機イオン性化合物は、公知または市販のものが使用できる。例えば、カリウムカチオン、ナトリウムカチオン、又はリチウムカチオン等のカチオン成分と、Cl、AlCl 、AlCl 、ClO 等の塩化物イオン、Br等の臭化物イオン、I等のヨウ化物イオン、BF 、PF 等のフッ化物イオン、F(HF) 等のハロゲン化物アニオン、NO 、OH、CN等のアニオン成分とから構成されるものが挙げられる。
上記の無機イオン性化合物の中で、高温安定性、熱電半導体粒子及び樹脂との相溶性、熱電半導体粒子間隙の電気伝導率の低下抑制等の観点から、無機イオン性化合物のカチオン成分が、カリウム、ナトリウム、及びリチウムから選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。また、無機イオン性化合物のアニオン成分が、ハロゲン化物アニオンを含むことが好ましく、Cl、Br、及びIから選ばれる少なくとも1種を含むことがさらに好ましい。
カチオン成分が、カリウムカチオンを含む無機イオン性化合物の具体的な例として、KBr、KI、KCl、KF、KOH、KCO等が挙げられる。この中で、KBr、KIが好ましい。
カチオン成分が、ナトリウムカチオンを含む無機イオン性化合物の具体的な例として、NaBr、NaI、NaOH、NaF、NaCO等が挙げられる。この中で、NaBr、NaIが好ましい。
カチオン成分が、リチウムカチオンを含む無機イオン性化合物の具体的な例として、LiF、LiOH、LiNO等が挙げられる。この中で、LiF、LiOHが好ましい。
上記の無機イオン性化合物は、電気伝導率が10-7S/cm以上であることが好ましく、10-6S/cm以上であることがより好ましい。電気伝導率が上記範囲であれば、導電補助剤として、熱電半導体粒子間の電気伝導率の低減を効果的に抑制することができる。
また、上記の無機イオン性化合物は、分解温度が400℃以上であることが好ましい。分解温度が上記範囲であれば、後述するように、熱電半導体組成物からなる薄膜をアニール処理した場合でも、導電補助剤としての効果を維持することができる。
また、上記の無機イオン性化合物は、熱重量測定(TG)による400℃における質量減少率が10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましく、1%以下であることがさらに好ましい。質量減少率が上記範囲であれば、後述するように、熱電半導体組成物からなる薄膜をアニール処理した場合でも、導電補助剤としての効果を維持することができる。
前記無機イオン性化合物の前記熱電半導体組成物中の配合量は、好ましくは0.01~50質量%、より好ましくは0.5~30質量%、さらに好ましくは1.0~10質量%である。前記無機イオン性化合物の配合量が、上記範囲内であれば、電気伝導率の低下を効果的に抑制でき、結果として熱電性能が向上した膜が得られる。
なお、無機イオン性化合物とイオン液体とを併用する場合においては、前記熱電半導体組成物中における、無機イオン性化合物及びイオン液体の含有量の総量は、好ましくは0.01~50質量%、より好ましくは0.5~30質量%、さらに好ましくは1.0~10質量%である。
(熱電半導体組成物の調製方法)
本発明で用いる熱電半導体組成物の調製方法は、特に制限はなく、超音波ホモジナイザー、スパイラルミキサー、プラネタリーミキサー、ディスパーサー、ハイブリッドミキサー等の公知の方法により、例えば、前記熱電半導体粒子、前記イオン液体、前記無機イオン性化合物(イオン液体と併用する場合)及び前記耐熱性樹脂、必要に応じて前記その他の添加剤、さらに溶媒を加えて、混合分散させ、当該熱電半導体組成物を調製すればよい。
前記溶媒としては、例えば、トルエン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、アルコール、テトラヒドロフラン、メチルピロリドン、エチルセロソルブ等の溶媒などが挙げられる。これらの溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。熱電半導体組成物の固形分濃度としては、該組成物が塗工に適した粘度であればよく、特に制限はない。
前記熱電半導体組成物からなる熱電変換材料のチップは、特に制限はないが、例えば、ガラス、アルミナ、シリコン等の基材上、又は後述する犠牲層を形成した側の基材上に、前記熱電半導体組成物を塗布し塗膜を得、乾燥することで形成することができる。このように、形成することで、簡便に低コストで多数の熱電変換材料のチップを得ることができる。
熱電半導体組成物を塗布し、熱電変換材料のチップを得る方法としては、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、グラビア印刷法、スピンコート法、ディップコート法、ダイコート法、スプレーコート法、バーコート法、ドクターブレード法等の公知の方法が挙げられ、特に制限されない。塗膜をパターン状に形成する場合は、所望のパターンを有するスクリーン版を用いて簡便にパターン形成が可能なスクリーン印刷法、スロットダイコート法等が好ましく用いられる。
次いで、得られた塗膜を乾燥することにより、熱電変換材料のチップが形成されるが、乾燥方法としては、熱風乾燥法、熱ロール乾燥法、赤外線照射法等、従来公知の乾燥方法が採用できる。加熱温度は、通常、80~150℃であり、加熱時間は、加熱方法により異なるが、通常、数秒~数十分である。
また、熱電半導体組成物の調製において溶媒を使用した場合、加熱温度は、使用した溶媒を乾燥できる温度範囲であれば、特に制限はない。
前記熱電半導体組成物からなる薄膜の厚さは、特に制限はないが、熱電性能と皮膜強度の点から、好ましくは100nm~1000μm、より好ましくは300nm~600μm、さらに好ましくは5~400μmである。
熱電半導体組成物からなる薄膜としての熱電変換材料のチップは、さらにアニール処理(以下、「アニール処理B」ということがある。)を行うことが好ましい。該アニール処理Bを行うことで、熱電性能を安定化させるとともに、薄膜中の熱電半導体粒子を結晶成長させることができ、熱電性能をさらに向上させることができる。アニール処理Bは、特に限定されないが、通常、ガス流量が制御された、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下、還元ガス雰囲気下、または真空条件下で行われ、用いる樹脂及びイオン性化合物の耐熱温度等に依存するが、100~500℃で、数分~数十時間行われる。
<基板>
本発明に用いる熱電変換モジュールの基板としては、すなわち、第1の基板及び第2の基板としては、熱電変換材料のチップの電気伝導率の低下、熱伝導率の増加に影響を及ぼさないプラスチックフィルムを用いることが好ましい。なかでも、屈曲性に優れ、熱電半導体組成物からなる薄膜をアニール処理した場合でも、基板が熱変形することなく、熱電変換モジュールの性能を維持することができ、耐熱性及び寸法安定性が高いという点から、プラスチックフィルムとしては、ポリイミドフィルム、ポリアミドフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリアラミドフィルム、ポリアミドイミドフィルムが好ましく、さらに、汎用性が高いという点から、ポリイミドフィルムが特に好ましい。
前記基板に使用されるプラスチックフィルムの厚さは、屈曲性、耐熱性及び寸法安定性の観点から、1~1000μmが好ましく、10~500μmがより好ましく、20~100μmがさらに好ましい。
また、上記プラスチックフィルムは、熱重量分析で測定される5%重量減少温度が300℃以上であることが好ましく、400℃以上であることがより好ましい。JIS K7133(1999)に準拠して200℃で測定した加熱寸法変化率が0.5%以下であることが好ましく、0.3%以下であることがより好ましい。JIS K7197(2012)に準拠して測定した平面方向の線膨脹係数が0.1ppm・℃-1~50ppm・℃-1であり、0.1ppm・℃-1~30ppm・℃-1であることがより好ましい。
<電極>
本発明に用いる熱電変換モジュールの第1の電極及び第2の電極の金属材料としては、金、ニッケル、アルミニウム、ロジウム、白金、クロム、パラジウム、ステンレス鋼、モリブデン又はこれらのいずれかの金属を含む合金等が挙げられる。
前記電極の層の厚さは、好ましくは10nm~200μm、より好ましくは30nm~150μm、さらに好ましくは50nm~120μmである。電極の層の厚さが、上記範囲内であれば、電気伝導率が高く低抵抗となり、電極として十分な強度が得られる。
電極の形成は、上記電極の金属材料を用いて行う。電極を形成する方法としては、前述した接合材料受理層を形成する方法と同様である。
本発明に用いる電極には、接合材料層と同様、高い導電性が求められ、めっき法や真空成膜法で成膜した電極は、高い導電性を容易に実現できることから、真空蒸着法、スパッタリング法等の真空成膜法、および電解めっき法、無電解めっき法が好ましい。形成パターンの寸法、寸法精度の要求にもよるが、メタルマスク等のハードマスクを介し、容易にパターンを形成することもできる。また、真空成膜法で成膜を行う場合は、用いる基板との密着性の向上、水分除去等の目的で、用いる基板を、基板の特性が損なわれない範囲で、加熱しながら行ってもよい。めっき法で成膜する場合は、無電解めっき法で成膜した膜上に電解めっき法で成膜してもよい。
本発明の熱電変換モジュールは、熱電変換材料のチップの上下面を、弾性率が10~3000MPaの導電性を有する接合材料層を用い、それぞれ対向する電極と接合することにより、熱電変換モジュール全体の屈曲性が向上し、曲面形状を含む熱源面への追従性を高めることができることから、従来の屈曲性を有する熱電変換モジュールに比べ、熱電性能をさらに向上させることができる。
(熱電変換モジュールの製造方法)
本発明の熱電変換モジュールの製造は、熱電変換材料のチップを複数用いた熱電変換モジュールの製造方法であって、
(a)熱電変換材料のチップを形成する工程、
(b)第1の基板上に第1の電極を形成する工程、
(c)第2の基板上に第2の電極を形成する工程、
(d)前記(b)の工程で得られた前記第1の電極上に接合材料層を形成する工程、
(e)前記熱電変換材料のチップの一方の面を、前記(d)の工程で得られた前記接合材料層上に載置する工程、
(f)前記(e)の工程で載置した前記熱電変換材料のチップの一方の面を、前記(d)の工程で得られた前記接合材料層を介在して前記第1の電極と接合する工程、及び
(g)前記(f)の工程後の前記熱電変換材料のチップの他方の面と、前記(c)の工程で得られた前記第2の電極とを接合材料層を介在して接合する工程を含む、ことが好ましい。
以下、前記(a)の工程を「熱電変換材料のチップ形成工程」、前記(b)及び(c)の工程を「電極形成工程」、前記(d)の工程を「接合材料層形成工程」、前記(e)の工程を「熱電変換材料チップ載置工程」、及び前記(f)及び(g)の工程を「接合工程」ということがある。
以下、本発明に含まれる工程について、順次説明する。
<熱電変換材料のチップ形成工程>
熱電変換材料のチップ形成工程は、本発明の熱電変換モジュールの製造方法の、前記(a)の工程である。例えば、前述したガラス等の基材上に後述する犠牲層を形成し、得られた犠牲層上に前述した方法で熱電変換材料のチップを形成する。次いで、得られた熱電変換材料のチップをアニール処理(前記アニール処理Bの条件に準じる)し、基材上の犠牲層から、熱電変換材料のチップを剥離することにより、複数の個片として、熱電変換材料のチップを製造する。
犠牲層を用いると、ガラス等の基材上に形成された熱電変換材料のチップが、アニール処理後に前記ガラス等から容易に剥離できる。犠牲層として、ポリメタクリル酸メチルもしくはポリスチレン等の樹脂、又は、フッ素系離型剤もしくはシリコーン系離型剤等の離型剤、を用いることができる。犠牲層の形成は、特に制限されず、フレキソ印刷法、スピンコート法等、公知の方法で行うことができる。
<電極形成工程>
電極形成工程は、本発明の熱電変換モジュールの製造方法において、(b)の工程において、第1の基板上に第1の電極を形成する工程であり、また、(c)の工程において、第2の基板上に第2の電極を形成する工程である。例えば、基板上に金属層を成膜して、それらを所定のパターンに加工し、電極を形成する工程である。
第1の基板及び第2の基板は、前述した基板を用いる。また、基板の材料、厚さ等も前述したとおりである。
第1の電極及び第2の電極は、前述した電極を用いる。また、電極に用いる金属材料、電極の層の厚さ、電極を形成する方法等は前述したとおりである。
<接合材料層形成工程>
接合材料層形成工程は、本発明の熱電変換モジュールの製造方法の、前記(d)の工程であり、第1の電極上に接合材料層を形成する工程である。また、前記(g)の工程に含まれるものであり、第2の電極上に接合材料層を形成する工程である。
接合材料層は、熱電変換材料のチップと電極とを接合するために用いられる。本発明では、前述した導電性接着剤が用いられ、接合材料層として電極上に形成されてもよいし、前述した接合材料受理層上に形成されてもよい。
接合材料層の厚さ、基板上に塗布する方法等は、前述したとおりである。
<熱電変換材料チップ載置工程>
熱電変換材料チップ載置工程は、本発明の熱電変換モジュールの製造方法の、前記(e)の工程であり、(a)の工程で得られた熱電変換材料のチップの一方の面を、前記(d)の工程で得られた前記接合材料層上に載置する工程である。例えば、基板の電極上の接合材料層上に、チップマウンター等のハンド部を用い、P型熱電変換材料のチップの一方の面及びN型熱電変換材料のチップの一方の面を、対応する接合材料層の上面に載置する工程である。
P型熱電変換材料のチップ、N型熱電変換材料のチップの配置は、用途により、同じ型もの同士を組み合わせてもよいし、例えば、「・・・NPPN・・・」、「・・・PNPP・・・」等、ランダムに組み合わせてもよい。理論的に高い熱電性能が得られる観点から、P型熱電変換材料のチップ及びN型熱電変換材料のチップの対を電極を介し複数配置することが好ましい。
熱電変換材料のチップを、接合材料層上に載置する方法としては、特に制限はなく、公知の方法が用いられる。例えば、熱電変換材料のチップ1つを、又は複数を、前述したチップマウンター等でハンドリングし、カメラ等で位置合わせを行い、載置する等の方法が挙げられる。
熱電変換材料のチップは、ハンドリング性、載置精度、量産性の観点から、チップマウンターにより載置することが好ましい。
<接合工程>
接合工程は、本発明の熱電変換モジュールの製造方法の、前記(f)の工程であり、前記(e)の工程で載置した前記熱電変換材料のチップの一方の面を前記(d)の工程で得られた前記接合材料層を介在して前記第1の電極と接合する工程であり、例えば、接合材料層を所定の温度に加熱し所定の時間保持後、室温に戻す工程である。
また、本発明の熱電変換モジュールの製造方法の、前記(g)の工程であり、前記(f)の工程後の前記熱電変換材料のチップの他方の面と、前記(c)の工程で得られた前記第2の電極とを接合材料層を介在して接合する工程である。例えば、P型熱電変換材料のチップの他方の面及びN型熱電変換材料のチップの他方の面と、それぞれ対応する接合材料層とを介在し、第2の基板上の第2の電極とを接合する工程である。
接合条件である加熱温度、保持時間等については、前述した通りである。
〈接合材料受理層形成工程〉
本発明の熱電変換モジュールの製造方法において、接合材料受理層形成工程をさらに含むことが好ましい。
接合材料受理層形成工程は、(a)の工程で得られた、熱電変換材料のチップの上下面に接合材料受理層を設ける工程である。
接合材料受理層の材料、厚さ、熱電変換材料のチップの上下面に形成する方法等は、前述したとおりである。
例えば、一つの好ましい態様として、熱電変換材料のチップに接合材料受理層を形成する方法は以下のようである。
上面、下面及び側面を有する、熱電変換材料のチップのすべての面に接合材料受理層を形成した後、得られた接合材料受理層のうち、熱電変換材料のチップの側面に形成された接合材料受理層を、例えば、機械研磨法、すなわち、サンドペーパー(番手2000)等を用いて除去し、全部除去する、又は、一部を除去することにより形成する。
本発明の熱電変換モジュールの製造方法によれば、曲面形状を含む熱源面への高い追従性を有する熱電変換モジュールを容易に得ることができる。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
実施例及び比較例で用いた接合材料層の弾性率の評価、実施例及び比較例で作製した熱電変換モジュールの熱電性能、及び曲面及び平面熱源への追従性の評価は、以下の方法で行った。
<接合材料層の弾性率>
実施例及び比較例で用いた接合材料層について、厚さ200μm、幅10mm、長さ20mmの接合材料層のサンプルを作製し、ダイナミック超微小硬度計(島津製作所社製,商品名「DUH-W201S」)を使用して、以下の測定条件で負荷-除荷試験を行い、得られた除荷曲線の傾きから弾性率を算出した。
<ダイナミック超微小硬度計測定条件>
圧子:三角錐圧子 稜間角115°
試験モード:負荷-除荷モード
試験力:1mN
負荷速度:0.142mN/sec
保持時間:5sec
測定温度:25℃
<熱電性能評価>
(曲面熱源の熱電性能評価)
(a)熱電変換モジュールの電気抵抗評価
フレキシブルヒーターを巻き付けることにより50℃に加熱した、曲面熱源としての円柱(φ75mm、長さ200mm、材料:アクリル樹脂)に、得られた熱電変換モジュールを巻き付け、前記円柱に追従する屈曲性を有するヒートシンクを用いることで、熱電変換モジュールの上下面に温度差を付与し、熱電変換モジュールの取り出し電極間のモジュール抵抗R(電気抵抗)を、低抵抗測定装置(日置電機社製、型名:RM3545)を用いて、25℃×50%RHの環境下で測定した。
(b)熱電変換モジュールの出力電圧及び最大出力評価(曲面)
(a)において、熱電変換モジュールの出力取り出し電極間の出力電圧V(起電力)を、ディジタルハイテスタ(日置電機社製、型名:3801-50)を用いて、25℃×50%RHの環境下で測定した。
また、得られたモジュール抵抗R及び出力電圧Vから、最大出力P(=V/4R)を算出した。
(平面熱源の熱電性能評価)
(c)熱電変換モジュールの電気抵抗評価
フレキシブルヒーターを巻き付けることにより50℃に加熱した、平面熱源としての平板(材料:アクリル樹脂)に、得られた熱電変換モジュールを装着し、該熱電変換モジュール上にヒートシンクを設けることにより、熱電変換モジュールの上下面に温度差を付与し、熱電変換モジュールの取り出し電極間のモジュール抵抗R(電気抵抗)を、低抵抗測定装置(日置電機社製、型名:RM3545)を用いて、25℃×50%RHの環境下で測定した。
(d)熱電変換モジュールの出力電圧及び最大出力評価(平面)
(c)において、熱電変換モジュールの出力取り出し電極間の出力電圧V(起電力)を、ディジタルハイテスタ(日置電機社製、型名:3801-50)を用いて、25℃×50%RHの環境下で測定した。
また、得られたモジュール抵抗R及び出力電圧Vから、最大出力P(=V/4R)を算出した。
<熱電変換モジュールの曲面熱源への追従性評価>
(a)、(b)の評価で得られた、曲面熱源に巻き付け装着した場合の熱電変換モジュールの最大出力と、(c)、(d)の評価で得られた平面熱源に装着した場合の熱電変換モジュールの最大出力とから、下記の基準に従い、熱電変換モジュールの曲面熱源への追従性を評価した。
A:平面熱源への装着時の熱電変換モジュールの最大出力に対する、曲面熱源への装着時の熱電変換モジュールの最大出力の減少が50%未満である場合
B:平面熱源への装着時の熱電変換モジュールの最大出力に対する、曲面熱源への装着時の熱電変換モジュールの最大出力の減少が50%以上80%未満である場合
C:平面熱源への装着時の熱電変換モジュールの最大出力に対する、曲面熱源への装着時の熱電変換モジュールの最大出力の減少が80%以上である場合
(実施例1)
(1)熱電半導体組成物の作製
(熱電半導体粒子の作製)
ビスマス-テルル系熱電半導体材料であるP型ビスマステルライドBi0.4TeSb1.6(高純度化学研究所製、粒径:90μm)を、遊星型ボールミル(フリッチュジャパン社製、Premium line P-7)を使用し、大気雰囲気下で粉砕することで、平均粒径2.5μmの熱電半導体粒子T1を作製した。
また、ビスマス-テルル系熱電半導体材料であるN型ビスマステルライドBiTe(高純度化学研究所製、粒径:90μm)を上記と同様の方法で、平均粒径2.5μmの熱電半導体粒子T2を作製した。
粉砕して得られた熱電半導体粒子T1及びT2に関して、レーザー回折式粒度分析装置(Malvern社製、マスターサイザー3000)により粒度分布測定を行った。
(熱電半導体組成物の塗工液の調製)
塗工液(P)
上記で得られたP型ビスマステルライドBi0.4Te3.0Sb1.6の粒子T1を83.3質量部、耐熱性樹脂としてポリアミドイミド(荒川化学工業社製、製品名:コンポセランAI301、溶媒:N-メチルピロリドン、固形分濃度:18質量%)2.7質量部、及びイオン液体としてN-ブチルピリジニウムブロミド14.0質量部を混合分散した熱電半導体組成物からなる塗工液(P)を調製した。
塗工液(N)
上記で得られたN型ビスマステルライドBiTeの粒子T2を91.6質量部、耐熱性樹脂としてポリアミドイミド(荒川化学工業社製、製品名:コンポセランAI301、溶媒:N-メチルピロリドン、固形分濃度:18質量%)3.6質量部、及びイオン液体として1-ブチルピリジニウムブロミド4.8質量部を混合分散した熱電半導体組成物からなる塗工液(N)を調製した。
(2)熱電変換材料のチップの作製
厚さ0.7mmのガラス基板(ソーダライムガラス)上に犠牲層として、ポリメチルメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)(シグマアルドリッチ社製、商品名:ポリメタクリル酸メチル)をトルエンに溶解した、固形分濃度10質量%のポリメチルメタクリル酸メチル樹脂溶液をスピンコート法により、乾燥後の厚さが10.0μmとなるように成膜した。
次いで、メタルマスクを介在して、犠牲層上に上記(1)で調製した塗工液(P)を、スクリーン印刷法により塗布し、温度120℃で、大気雰囲気下で7分間乾燥(厚さ:350μm)した。その後、大気雰囲気下250℃にて110MPaで10分間加圧することで、厚さが200μmのP型熱電半導体材料の粒子を含む熱電半導体組成物からなる薄膜を形成した。得られた薄膜に対し、水素とアルゴンの混合ガス(水素:アルゴン=3体積%:97体積%)雰囲気下で、加温速度5K/minで昇温し、430℃で1時間保持し、前記薄膜をアニール処理し、熱電半導体材料の粒子を結晶成長させ、P型ビスマステルライドBi0.4TeSb1.6を含む、上下面がそれぞれ1.65mm×1.65mmで厚さが200μmの直方体状のP型熱電変換材料のチップを得た。
また、上記(1)で調製した塗工液(N)に変更し、加圧条件が大気雰囲気下250℃で37MPa、360℃で1時間、水素とアルゴンの混合ガス雰囲気下で薄膜をアニール処理した以外は同様の方法で、N型ビスマステルライドBiTeを含む、上下面がそれぞれ1.65mm×1.65mmで厚さが200μm(加圧前の厚さ:390μm)の直方体状のN型熱電変換材料のチップを得た。
(3)接合材料受理層の形成
アニール処理後のP型及びN型熱電変換材料のチップをガラス基板上から剥離し、無電解メッキ法によって、P型及びN型熱電変換材料のチップのすべての面に接合材料受理層として、ニッケル層(厚さ:3μm)及び金層(厚さ:40nm)をこの順に積層した。
次いで、チップが1.5mm×1.5mmの寸法となるように、P型及びN型熱電変換材料のチップの側面の接合材料受理層を機械研磨法、すなわち、サンドペーパー(番手2000)を用いて除去し、上下面のみに接合材料受理層を有するP型及びN型熱電変換材料のチップを得た。なお、接合材料受理層を完全に除去するために、P型及びN型熱電変換材料のチップの側面の壁の一部も含め研磨した。
(4)電極の形成
まず、両面に銅箔を貼付したポリイミドフィルム基板(宇部エクシモ社製、製品名:ユピセルN、ポリイミド基板、厚さ:12.5μm、銅箔、厚さ:12μm)を準備し、該ポリイミドフィルム基板の銅箔上に、無電解めっきにより、ニッケル層(厚さ:3μm)及び金層(厚さ:40nm)をこの順に積層し、次いで片面にのみ電極パターン(5.5×1.75mm、18個、隣接する各電極間の距離:2mm、6列×3行)を形成し、電極を有する基板を作製した(第1の電極を有する第1の基板、以下、「第1電極基板」ということがある。)。
同様に、第1電極基板と貼り合わせた時にπ型の熱電変換モジュールが得られるよう、電極をパターン配置した基板を作製した(第2の電極を有する第2の基板、以下、「第2電極基板」ということがある。)。なお、基板、電極の材料、厚さを含む寸法等は第1電極基板と同一とした。
<熱電変換モジュールの作製>
上記で得られた上下面のみに接合材料受理層を有するP型及びN型熱電変換材料のチップを用い、接合材料層を介し電極とを接合したP型及びN型熱電変換材料のチップそれぞれ18対からなるπ型の熱電変換素子モジュールを以下のように作製した。
〈熱電変換材料のチップの実装及び組み立て〉
前記第1電極基板の電極上に、接合材料層としてフレキシブル導電接着剤(セメダイン社製、SX-ECA48、導電性材料:銀粒子、樹脂:シリコーン樹脂、弾性率:225MPa(25℃))を用い、ステンシル印刷により接合材料層(硬化前の厚さ:50μm)を形成した。
次いで、接合材料層上に、上記で得られたP型及びN型熱電変換材料のチップのそれぞれの接合材料受理層を有する一方の面を、屈曲部の延在方向のチップ間距離2mm、屈曲部の延在方向とは直交する方向のチップ間距離0.2mmとなるように載置し、100℃で1時間加熱硬化(接合材料層の厚さ:30μm)することで、P型及びN型熱電変換材料のチップをそれぞれ第1電極基板の電極上に実装した。このとき、屈曲部の延在方向のチップ長さに対する、チップの屈曲部の延在方向のチップ間距離は、1.33倍となる。
さらに、P型及びN型熱電変換材料のチップのそれぞれの接合材料受理層を有する他方の面上に、接合材料層として前記フレキシブル導電接着剤をステンシル印刷(硬化前の厚さ:50μm)し、得られた接合材料層と、前記第2電極基板の電極とを貼り合わせ、100℃で1時間加熱することで、接合材料受理層を有するP型及びN型熱電変換材料のチップと第2電極基板の電極である対向電極とを接合材料層(加熱後厚さ:30μm)を介し接合し組み立てを行うことにより熱電変換モジュールを得た。
前述した熱電性能評価に従い、熱電変換モジュールの上下面に温度差を付与し、モジュール抵抗R及び出力電圧Vを測定した。モジュール抵抗Rと得られた出力電圧Vとから最大出力P(μW)を算出(P=V/4R)した。結果を表1に示す。
(実施例2)
P型及びN型熱電変換材料の屈曲部の延在方向のチップ間距離を1mmにした以外は、実施例1と同様にして熱電変換モジュールを作製した。得られた熱電変換モジュールについて、実施例1と同様の方法で、熱電変換モジュールの上下面に温度差を付与し、モジュール抵抗R及び出力電圧Vを測定した。次いで、モジュール抵抗Rと得られた出力電圧Vとから最大出力P(=V/4R)を算出した。結果を表1に示す。このとき、屈曲部の延在方向のチップ長さに対する、チップの屈曲部の延在方向のチップ間距離は、0.667倍となる。
(実施例3)
P型及びN型熱電変換材料の屈曲部の延在方向のチップ間距離を0.2mmにした以外は、実施例1と同様にして熱電変換モジュールを作製した。得られた熱電変換モジュールについて、実施例1と同様の方法で、熱電変換モジュールの上下面に温度差を付与し、モジュール抵抗R及び出力電圧Vを測定した。次いで、モジュール抵抗Rと得られた出力電圧Vとから最大出力P(=V/4R)を算出した。結果を表1に示す。このとき、屈曲部の延在方向のチップ長さに対する、チップの屈曲部の延在方向のチップ間距離は、0.133倍となる。
(実施例4)
実施例1において、実装側及び組み立て側の接合材料層に導電接着剤(二ホンハンダ社製、ECA300、導電性材料:銀粒子、樹脂:エポキシ樹脂、弾性率:430MPa(25℃))を用い、200℃で1時間加熱硬化(接合材料層の厚さ:30μm)した以外は、実施例1と同様にして熱電変換モジュールを作製した。得られた熱電変換モジュールについて、実施例1と同様の方法で、熱電変換モジュールの上下面に温度差を付与し、モジュール抵抗R及び出力電圧Vを測定した。次いで、モジュール抵抗Rと得られた出力電圧Vとから最大出力P(=V/4R)を算出した。結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例1において、実装側及び組み立て側の接合材料層に導電接着剤(室町ケミカル社製、EPS-110A、導電性材料:銀粒子、樹脂:エポキシ樹脂、弾性率:14MPa(25℃))を用い、180℃で0.5時間加熱硬化(接合材料層の厚さ:30μm)した以外は、実施例1と同様にして熱電変換モジュールを作製した。得られた熱電変換モジュールについて、実施例1と同様の方法で、熱電変換モジュールの上下面に温度差を付与し、モジュール抵抗R及び出力電圧Vを測定した。次いで、モジュール抵抗Rと得られた出力電圧Vとから最大出力P(=V/4R)を算出した。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1において、実装側の接合材料層にハンダを用いた以外は、実施例1と同様にして熱電変換モジュールを作製した。得られた熱電変換モジュールについて、実施例1と同様の方法で、熱電変換モジュールの上下面に温度差を付与し、モジュール抵抗R及び出力電圧Vを測定した。次いで、モジュール抵抗Rと得られた出力電圧Vとから最大出力P(=V/4R)を算出した。結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1において、組み立て側の接合材料層にハンダを用いた以外は、実施例1と同様にして熱電変換モジュールを作製した。得られた熱電変換モジュールについて、実施例1と同様の方法で、熱電変換モジュールの上下面に温度差を付与し、モジュール抵抗R及び出力電圧Vを測定した。次いで、モジュール抵抗Rと得られた出力電圧Vとから最大出力P(=V/4R)を算出した。結果を表1に示す。
(比較例3)
実施例1において、実装側及び組み立て側の接合材料層にハンダを用いた以外は、実施例1と同様にして熱電変換モジュールを作製した。得られた熱電変換モジュールについて、実施例1と同様の方法で、熱電変換モジュールの上下面に温度差を付与し、モジュール抵抗R及び出力電圧Vを測定した。次いで、モジュール抵抗Rと得られた出力電圧Vとから最大出力P(=V/4R)を算出した。結果を表1に示す。
(比較例4)
実施例1において、実装側及び組み立て側の接合材料層にフレキシブル導電接着剤(室町ケミカル社製、K-72-1 LV、導電性材料:銀粒子、樹脂:エポキシ樹脂、弾性率:3490 MPa(25℃))を用いた以外は、実施例1と同様にして熱電変換モジュールを作製した。得られた熱電変換モジュールについて、実施例1と同様の方法で、熱電変換モジュールの上下面に温度差を付与し、モジュール抵抗R及び出力電圧Vを測定した。次いで、モジュール抵抗Rと得られた出力電圧Vとから最大出力P(=V/4R)を算出した。結果を表1に示す。
熱源が平面でなく曲面である場合、電極上に本発明の特定の範囲の弾性率を有する接合材料層を実装側及び組み立て側に設けた実施例1~5では、電極上に規定外となる弾性率を有する接合材料層を実装側及び/又は組み立て側に設けた比較例1~4に比べて、追従性が優れ、3.0~3.9倍の最大出力が得られることがわかる。
本発明の熱電変換モジュールは、熱源が曲面形状等を有していても追従性が優れることから、追従性が十分でない従来品に比べ高い熱電性能を有する。
このため、本発明の熱電変換モジュールは、特に、工場等で冷却用途で用い排水された配管等からの排熱、ボイラー等の配管からの排熱、自動車の燃焼ガス排熱装置の排熱等、曲面形状等を有する熱源に装着し、温度差を電気に変換する発電用途に適用することが考えられる。
1A,1B:熱電変換モジュール
2a:第1の基板
2b:第2の基板
3a:第1の電極
3b:第2の電極
4:P型熱電変換材料のチップ
5:N型熱電変換材料のチップ
6:接合材料層
7:接合材料受理層

Claims (14)

  1. 第1の電極を有する第1の基板と、第2の電極を有する第2の基板と、熱電半導体組成物からなる熱電変換材料のチップと、該熱電変換材料のチップの一方の面と前記第1の電極、及び、該熱電変換材料のチップの他方の面と前記第2の電極、をそれぞれ接合する接合材料層と、を含む熱電変換モジュールであって、前記接合材料層が樹脂及び導電性材料を含む導電性接着剤からなり、前記接合材料層の硬化後の25℃における弾性率が10~3000MPaである、熱電変換モジュール。
  2. 前記樹脂が、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、及びポリウレタン樹脂から選ばれる、請求項1に記載の熱電変換モジュール。
  3. 前記導電性材料が金属粒子を含み、該金属粒子が、銀粒子、ニッケル粒子、金粒子、インジウム粒子、錫粒子、アルミニウム粒子、パラジウム粒子、チタン粒子及び銅粒子から選ばれる1種、又は2種以上の混合物である銀粒子、ニッケル粒子、及び銅粒子から選ばれる1種、又は2種以上の混合物である、請求項1に記載の熱電変換モジュール。
  4. 前記熱電変換モジュールの屈曲部の延在方向(屈曲方向と直交する方向)の隣接する熱電変換材料のチップ間の距離が、前記屈曲部の延在方向の前記熱電変換材料のチップの長さに対して0.1以上3倍未満である、請求項1に記載の熱電変換モジュール。
  5. 前記弾性率が、10~1000MPaである、請求項1に記載の熱電変換モジュール。
  6. 前記接合材料層の厚さが、10~1000μmである、請求項1~5のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
  7. 前記熱電変換材料のチップと前記接合材料層との間に、さらに金属材料を含む接合材料受理層を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
  8. 前記金属材料が、金、銀、ロジウム、白金、クロム、パラジウム、錫、ニッケル、及びこれらのいずれかの金属材料を含む合金から選ばれる少なくとも1種である、請求項7に記載の熱電変換モジュール。
  9. 前記接合材料受理層の厚さが、10nm~50μmである、請求項7又は8に記載の熱電変換モジュール。
  10. 前記熱電半導体組成物は、熱電半導体材料、耐熱性樹脂、イオン液体及び無機イオン性化合物の一方又は双方を含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
  11. 前記耐熱性樹脂が、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、又はエポキシ樹脂である、請求項10に記載の熱電変換モジュール。
  12. 前記熱電半導体材料が、ビスマス-テルル系熱電半導体材料、テルライド系熱電半導体材料、アンチモン-テルル系熱電半導体材料、又はビスマスセレナイド系熱電半導体材料である、請求項10に記載の熱電変換モジュール。
  13. 前記ビスマス-テルル系熱電半導体材料が、P型ビスマステルライド、N型ビスマステルライド、又はBiTeである、請求項12に記載の熱電変換モジュール。
  14. 前記第1の基板及び第2の基板がプラスチックフィルムからなり、該プラスチックフィルムがそれぞれ独立に、ポリイミドフィルム、ポリアミドフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリアラミドフィルム、又はポリアミドイミドフィルムである、請求項1~13のいずれか1項に記載の熱電変換モジュール。
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