JP7399997B2 - 化粧シート及び化粧材 - Google Patents

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Description

本開示は、化粧シート及び化粧材に関する。
従来、建築物の内装材、建築物の外装材、家具、造作部材、家電製品等の表面を装飾又は保護するために、化粧シートが用いられている。化粧シートは、例えば、基材層上に表面保護層を備える(例えば、特許文献1参照)。
化粧シートは、屋外等の日光に晒される場所で用いられる場合がある。化粧シートを日光に晒される場所で用いた場合、化粧シートは、紫外線の影響により、色調が変化したり、樹脂が劣化したりする。このため、化粧シートの耐候性を向上させることを目的として、化粧シートの表面保護層中に紫外線吸収剤が添加されている。
特開2000-117905号公報
基材層を構成する樹脂成分として、ポリオレフィンを用いることが検討されている。また、基材層と表面保護層との間に、ポリオレフィンを含有する透明樹脂層を設けることが検討されている。しかしながら、ポリオレフィンは、紫外線により劣化しやすい。屋外等の日光に晒される場所でこのような化粧シートを長期間にわたって使用した場合、化粧シートにクラックが発生し、耐候性が低下することを、本開示者らは見出した。
本開示の一つの課題は、それぞれポリオレフィンを含有する基材層及び透明樹脂層を備える化粧シートにおける、長期的な耐候性を向上させることにある。
本開示の化粧シートは、基材層、意匠層、透明樹脂層及び表面保護層をこの順に備え、基材層は、ポリオレフィンを含有し、透明樹脂層は、ポリオレフィンを含有し、2000時間の超促進耐候性試験後における透明樹脂層に含まれるポリオレフィンの分子量維持率が、50%以上である、外装材用の化粧シートである。
本開示によれば、それぞれポリオレフィンを含有する基材層及び透明樹脂層を備える化粧シートにおける、長期的な耐候性を向上させることができる。
図1は、本開示の化粧シートの一実施形態を示す模式断面図である。 図2は、本開示の化粧材の一実施形態を示す模式断面図である。
以下、本開示の実施形態について、詳細に説明する。本開示は多くの異なる形態で実施することが可能であり、以下に例示する実施形態の記載内容に限定して解釈されない。図面は、説明をより明確にするため、実施形態に比べ、各層の幅、厚さ及び形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本開示の解釈を限定しない。本明細書と各図において、既出の図に関してすでに説明したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
フィルム及びシートは、相対的に厚さの薄いものから順にフィルム、シートと呼称される場合がある。しかしながら、本開示においては、特に断りのない限り、シートは、フィルムを包含する。
以下の説明において、登場する各成分(例えば、ポリオレフィンなどの樹脂成分、紫外線吸収剤、光安定剤、着色剤及び添加剤)は、特に言及しない限り、それぞれ1種用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
本開示の化粧シートは、基材層、意匠層、透明樹脂層及び表面保護層をこの順に備える。基材層は、ポリオレフィンを含有する。透明樹脂層は、ポリオレフィンを含有する。
図1に、本開示の化粧シートの一実施形態に係る模式断面図を示す。化粧シート1は、第1面11、及び第1面11に対向する第2面12を含む基材層10と、基材層10の第1面11上に設けられた意匠層20と、透明樹脂層30と、プライマー層40と、表面保護層50とを厚さ方向にこの順に備える。すなわち、基材層10、意匠層20、透明樹脂層30、プライマー層40及び表面保護層50は、図1の紙面における上下方向となる厚さ方向に、重ねられている。化粧シート1は、意匠層20と透明樹脂層30との間に、図示せぬ接着層をさらに備えてもよい。化粧シート1は、基材層10の第2面12上に、図示せぬ接着層をさらに備えてもよい。
本開示の化粧シートは、基材層を備える。
基材層は、ポリオレフィンを含有する。ポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン及びポリメチルペンテンが挙げられる。基材層は、一実施形態において、ポリプロピレンを含有する。
ポリプロピレンとしては、例えば、プロピレンの単独重合体;エチレン-プロピレン共重合体、プロピレン-ブテン共重合体及びエチレン-プロピレン-ブテン共重合体等の共重合体が挙げられる。これらの中でも、プロピレンの単独重合体、エチレン-プロピレン共重合体、プロピレン-ブテン共重合体が好ましい。
基材層中のポリオレフィンの含有割合は、加工適性の観点から、基材層の全樹脂成分に対して、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上、特に好ましくは80質量%以上である。
基材層は、添加剤を含有してもよい。添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、耐摩耗性向上剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、充填剤、発泡剤、難燃剤、可塑剤、沈降防止剤、滑剤及び着色剤が挙げられる。紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤及びヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤が挙げられる。光安定剤としては、例えば、ピペリジニルセバケート系光安定剤等のヒンダードアミン系光安定剤が挙げられる。
基材層は、無色透明でもよく、染料及び顔料等の着色剤を含有してもよい。例えば、化粧シートが貼付される被着体の表面色相がばらついている場合に、表面色相を隠蔽し、意匠層の色調の安定性を向上させたい場合は、基材層は、白色顔料等の無機顔料を含有してもよい。
顔料としては、例えば、亜鉛華、鉛白、リトポン、二酸化チタン、沈降性硫酸バリウム及びバライト等の白色顔料;カーボンブラック等の黒色顔料;鉛丹及び酸化鉄赤等の赤色顔料;黄鉛及び亜鉛黄(亜鉛黄1種、亜鉛黄2種)等の黄色顔料;ウルトラマリン青及びプロシア青(フェロシアン化鉄カリ)等の青色顔料が挙げられる。
着色剤の含有量は、基材層に含まれるポリオレフィン100質量部に対して、1質量部以上でもよく、3質量部以上でもよく、5質量部以上でもよく、50質量部以下でもよく、40質量部以下でもよく、30質量部以下でもよい。
基材層の厚さは、意匠性及び加工適性のバランスの観点から、好ましくは20μm以上、より好ましくは25μm以上、さらに好ましくは30μm以上であり、好ましくは150μm以下、より好ましくは120μm以下、さらに好ましくは100μm以下である。
基材層の片面又は両面に、表面処理を施してもよい。表面処理としては、例えば、酸化法及び凹凸化法等の物理的表面処理、並びに化学的表面処理が挙げられる。酸化法としては、例えば、コロナ放電処理法、クロム酸化処理法、火炎処理法、熱風処理法及びオゾン-紫外線処理法が挙げられる。凹凸化法としては、例えば、サンドブラスト法及び溶剤処理法が挙げられる。基材層は、その片面又は両面に、易接着層を有してもよい。これにより、例えば、基材層と他の層との層間密着性を向上できる。
本開示の化粧シートは、意匠層を備える。
一実施形態において、意匠層は、基材層上に設けられている。言い換えると、この実施形態では、化粧シートは、基材層と厚さ方向に重ねられた意匠層を有する。基材層と意匠層とは接触していてもよく、基材層と意匠層との間に他の層が存在してもよい。
意匠層は、化粧シートが表現する意匠を表示するために設けられている。意匠層は、例えば、絵柄を有する。絵柄としては、例えば、木材板表面における年輪又は導管溝等を模した木目模様、大理石及び花崗岩等の岩石の表面を模した石目模様、布目又は布状の模様を模した布地模様、皮革表面を模した皮シボ模様、梨地模様、タイル貼模様、煉瓦積模様、幾何学模様、並びに文字、図形、記号、水玉及び花柄等の抽象柄模様が挙げられる。絵柄は、単色無地(いわゆるベタ画像)でもよい。絵柄は、これらの2種以上を含む複合模様でもよい。意匠層は、二以上の層を有してもよい。例えば、意匠層は、着色された第1層と、第1層上に設けられて絵柄を形成する第2層とを有してもよい。
意匠層は、例えば、印刷方法又は塗布方法によって形成できる。印刷方法としては、例えば、グラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷、転写シートからの転写による印刷、及びインクジェット印刷が挙げられる。塗布方法としては、例えば、グラビアコート、グラビアリバースコート、グラビアオフセットコート、スピンナーコート、ロールコート、及びリバースロールコートが挙げられる。以下に説明する各層も、例えば、これらの方法によって形成できる。
意匠層は、一実施形態において、樹脂成分と着色剤とを含有する。
樹脂成分としては、例えば、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル-酢酸ビニル-(メタ)アクリル共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ウレタン-(メタ)アクリル共重合体、(メタ)アクリル樹脂、(メタ)アクリルポリオール樹脂、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ブチラール樹脂、ニトロセルロース及び酢酸セルロースが挙げられる。
着色剤としては、例えば、顔料及び染料が挙げられる。具体的には、カーボンブラック、鉄黒、チタン白、アンチモン白、黄鉛、チタン黄、弁柄、カドミウム赤、群青及びコバルトブルー等の無機顔料;キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー、アゾメチンアゾブラック及びニッケルアゾ錯体等の有機顔料又は染料;アルミニウム及び真鍮等の、鱗片状箔片からなる金属顔料;並びに二酸化チタン被覆雲母及び塩基性炭酸鉛等の、鱗片状箔片からなる真珠光沢(パール)顔料が挙げられる。
意匠層における着色剤の含有量は、意匠層に含まれる樹脂成分100質量部に対して、5質量部以上でもよく、15質量部以上でもよく、30質量部以上でもよく、200質量部以下でもよく、150質量部以下でもよく、100質量部以下でもよい。
意匠層は、添加剤を含有してもよい。添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、充填剤、消泡剤、難燃剤、可塑剤及び滑剤が挙げられる。意匠層は、耐候性を向上させる観点から、紫外線吸収剤、光安定剤及び酸化防止剤などの耐候剤を含有してもよい。
意匠層の厚さは、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1μm以上、さらに好ましくは2μm以上であり、好ましくは20μm以下、より好ましくは15μm以下、さらに好ましくは10μm以下である。これにより、例えば、化粧シートの意匠性を向上できる。
意匠層は、金属薄膜を有してもよい。金属薄膜を構成する金属としては、例えば、スズ、インジウム、クロム、アルミニウム、ニッケル、鉄、コバルト、銅、銀、金、白金及び亜鉛、並びにこれらの金属から選択される少なくとも1種を含む合金が挙げられる。合金としては、例えば、真鍮、青銅及びステンレス鋼が挙げられる。金属薄膜の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法及びイオンプレーティング法が挙げられる。金属薄膜の厚さは、例えば、0.1μm以上1μm以下である。
本開示の化粧シートは、基材層と意匠層との間に、隠蔽層を備えてもよい。隠蔽層を設けることにより、例えば、基材層が化粧シートの色調又は絵柄に悪影響を及ぼすことを抑制できる。
隠蔽層は、不透明色の層でもよい。
隠蔽層は、一実施形態において、樹脂成分と着色剤とを含有する。隠蔽層における樹脂成分及び着色剤は、意匠層における樹脂成分及び着色剤からそれぞれ適宜選択できるので、ここでの説明は省略する。
隠蔽層は、上記添加剤を含有してもよい。
隠蔽層の厚さは、例えば、1μm以上20μm以下である。
本開示の化粧シートは、透明樹脂層を備える。透明樹脂層を設けることにより、例えば、耐摩耗性を向上でき、意匠層を良好に保護することができる。
透明樹脂層は、意匠層と表面保護層との間に位置する。
透明樹脂層は、ポリオレフィンを含有する。ポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン及びポリメチルペンテンが挙げられる。透明樹脂層は、一実施形態において、ポリプロピレンを含有する。透明樹脂層に含まれるポリオレフィンと、基材層に含まれるポリオレフィンとは、同一でもよく、異なってもよい。
ポリプロピレンとしては、例えば、プロピレンの単独重合体、エチレン-プロピレン共重合体、プロピレン-ブテン共重合体及びエチレン-プロピレン-ブテン共重合体等の共重合体が挙げられる。これらの中でも、プロピレンの単独重合体、エチレン-プロピレン共重合体、プロピレン-ブテン共重合体が好ましい。
透明樹脂層に含まれるポリオレフィンの重量平均分子量(Mw)は、透明樹脂層の耐候性、強度及び加工適性の観点から、好ましくは10000以上、より好ましくは20000以上、さらに好ましくは30000以上であり、好ましくは350000以下、より好ましくは300000以下、さらに好ましくは250000以下である。
ポリオレフィンの重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定によるポリスチレン換算分子量である。化粧シートの透明樹脂層から採取した試料を145℃のo-ジクロロベンゼンに静置1時間、攪拌1時間の条件で溶解させ、得られた溶液をフィルター孔径が1.0μmのメンブレンフィルター及びフィルター孔径が0.5μmのメンブレンフィルターで加圧ろ過した後、下記条件でGPC測定を行う。
(条件)
・装置:センシュー科学 SSC-7120 HT-GPC System
・サンプル量:溶媒3mLに対して試料3mg前後
・注入量:300μL
・ガードカラム:HT-G
・カラム:HT-806M 2本
・カラム温度:145℃
・移動相:o-ジクロロベンゼン(0.025wt%BHT含有)
・流速:1.0mL/min
・検出器:示差屈折計
・分子量校正:ポリスチレン換算
本開示の化粧シートは、2000時間の超促進耐候性試験(メタルハライドランプを光源とする耐候性試験)後における透明樹脂層に含まれるポリオレフィンの分子量維持率が、50%以上であることを特徴とする。上記分子量維持率の上限は特に限定されないが、例えば90%でもよく、85%でもよく、80%でもよく、75%でもよく、70%でもよく、65%でもよい。
屋外等の日光に晒される場所で化粧シートを長期間にわたって使用した場合、化粧シートの耐候性が低下する傾向にある。本開示者らは、化粧シートにおける耐候性の低下が透明樹脂層にクラックが入ることに起因すること、また、該クラックが、紫外線により劣化したポリオレフィンに起因すること、を見出した。このような知見のもと、本開示者らは、透明樹脂層に含まれるポリオレフィンの超促進耐候性試験後の分子量維持率を高く保持することにより、上記クラックの発生を抑制でき、したがって長期間にわたる耐候性を向上できることを見出した。すなわち本開示の化粧シートは、透明樹脂層に含まれるポリオレフィンの超促進耐候性試験後の分子量維持率が高い。これにより、本開示の化粧シートは、直射日光に曝される環境下でも長期間にわたって耐候性を維持できる。
超促進耐候性試験の詳細は実施例欄に記載する。
分子量維持率とは、上記重量平均分子量(Mw)の維持率を意味する。超促進耐候性試験前の化粧シートにおける透明樹脂層から採取したポリオレフィンのMwを「Mw1」と記載する。2000時間の超促進耐候性試験後の化粧シートにおける透明樹脂層から採取したポリオレフィンのMwを「Mw2」と記載する。上記分子量維持率は、Mw2/Mw1×100%で表される。
分子量維持率は、例えば、280nm以上350nm以下の波長域における、透明樹脂層及び表面保護層を含む積層部分の吸光度A4を高くすることにより、上記範囲にできる。ここで上記積層部分の吸光度は、例えば、表面保護層、プライマー層及び透明樹脂層における紫外線吸収剤及び光安定剤の種類及び含有量や、各層の厚さを適切に選択することにより、調整できる。これらの詳細は、後述する。
透明樹脂層中のポリオレフィンの含有割合は、加工適性の観点から、透明樹脂層の全樹脂成分に対して、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上、特に好ましくは80質量%以上である。
透明樹脂層は、後述する第1~第3の紫外線吸収剤などの紫外線吸収剤を含有してもよい。透明樹脂層は、後述する光安定剤を含有してもよい。透明樹脂層は、上記添加剤を含有してもよい。
透明樹脂層における紫外線吸収剤の含有量は、透明樹脂層に含まれるポリオレフィン100質量部に対して、0.05質量部以上でもよく、0.10質量部以上でもよく、10質量部以下でもよく、5質量部以下でもよい。
透明樹脂層における光安定剤の含有量は、透明樹脂層に含まれるポリオレフィン100質量部に対して、0.1質量部以上でもよく、0.5質量部以上でもよく、10質量部以下でもよく、8質量部以下でもよい。
透明樹脂層は、透明樹脂層よりも基材層側を視認できる程度に透明であればよく、無色透明の他、着色透明及び半透明であってもよい。
透明樹脂層の厚さは、耐擦傷性、加工適正及び耐候性のバランスの観点から、20μm以上でもよく、40μm以上でもよく、60μm以上でもよく、150μm以下でもよく、120μm以下でもよく、100μm以下でもよく。透明樹脂層の厚さは、意匠層を保護しかつ優れた耐擦傷性を得る観点から、基材層の厚さよりも大きいことが好ましい。
本開示の化粧シートは、表面保護層を備える。
表面保護層は、透明樹脂層上に設けられている。言い換えると、表面保護層は、透明樹脂層と厚さ方向に重ねられている。一実施形態において、表面保護層は、透明樹脂層の全面上に設けられている。表面保護層は、一実施形態において、化粧シートの一方側の最外層を構成する。表面保護層を設けることにより、例えば、化粧シートの耐熱性、耐擦傷性及び耐汚染性を向上できる。
表面保護層は、一実施形態において、硬化樹脂を含有する。
硬化樹脂は、例えば、表面保護層におけるバインダーとして機能する。硬化樹脂としては、例えば、硬化性化合物の硬化物が挙げられる。硬化性化合物の硬化物としては、例えば、電離放射線硬化性化合物の硬化物、及び熱硬化性樹脂の硬化物が挙げられる。表面保護層は、これらの硬化樹脂を2種以上含有してもよい。
熱硬化性樹脂としては、例えば、不飽和基含有(メタ)アクリル樹脂、不飽和ポリエステル、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アミノアルキッド樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、メラミン-尿素共縮合樹脂、グアナミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂及びシリコーン樹脂が挙げられる。
熱硬化性樹脂とともに、必要に応じて硬化剤が用いられる。不飽和基含有(メタ)アクリル樹脂及び不飽和ポリエステルの場合は、例えば、メチルエチルケトンパーオキサイド等の過酸化物、又はアゾイソブチルニトリル等のラジカル開始剤が用いられる。ウレタン樹脂の場合は、例えば、イソシアネート系硬化剤が用いられる。エポキシ樹脂の場合は、例えば、有機アミン系硬化剤が用いられる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、ポリオールを主剤とし、イソシアネート化合物を硬化剤とする二液硬化型ウレタン樹脂が挙げられる。ポリオールとしては、例えば、(メタ)アクリルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールが挙げられる。イソシアネート化合物は、2個以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネートであり、例えば、4,4-ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート及び水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂肪族(又は脂環族)イソシアネートが挙げられる。
表面保護層は、一実施形態において、硬化樹脂として熱硬化性樹脂の硬化物を含有し、例えば、イソシアネート系硬化剤による(メタ)アクリルポリオールの架橋硬化物を含有する。
電離放射線硬化性化合物は、電離放射線を照射することにより、架橋及び硬化する化合物を意味し、電離放射線硬化性官能基を有する。電離放射線硬化性官能基とは、電離放射線の照射によって架橋する基であり、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基及びアリル基などのエチレン性二重結合を有する官能基(エチレン性不飽和基)が挙げられる。電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合又は架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味する。電離放射線としては、例えば、電子線(EB)及び紫外線(UV)が挙げられ、X線及びγ線などの電磁波;α線及びイオン線などの荷電粒子線も挙げられる。表面保護層に紫外線吸収剤を含ませるという観点から、電離放射線としては電子線が好ましい。
電離放射線硬化性化合物としては、例えば、電離放射線硬化性化合物として従来慣用されている、重合性モノマー及び重合性オリゴマーが挙げられる。
重合性モノマーとしては、分子中に(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートモノマーが好ましく、分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートモノマーがより好ましい。多官能(メタ)アクリレートモノマーにおける(メタ)アクリロイル基数は、2以上であり、好ましくは8以下、より好ましくは6以下である。
重合性モノマーとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAテトラエトキシジ(メタ)アクリレート及びビスフェノールAテトラプロポキシジ(メタ)アクリレート等の二官能(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の三官能以上の(メタ)アクリレート;並びにこれらの(メタ)アクリレートの、エチレンオキシド変性物、プロピレンオキシド変性物、カプロラクトン変性物、イソシアヌル酸変性物又はプロピオン酸変性物が挙げられる。
重合性オリゴマーとしては、例えば、分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートオリゴマーが挙げられる。(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリカーボネート(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトンウレタン(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトンジオールウレタン(メタ)アクリレート及びアクリル(メタ)アクリレートが挙げられる。重合性オリゴマーにおける(メタ)アクリロイル基数は、2以上であり、好ましくは8以下、より好ましくは6以下である。
重合性オリゴマーとしては、その他、ポリブタジエンオリゴマーの側鎖に(メタ)アクリロイル基を有する疎水性の高いポリブタジエン(メタ)アクリレート系オリゴマー、及び主鎖にポリシロキサン結合を有するシリコーン(メタ)アクリレート系オリゴマーも挙げられる。
重合性オリゴマーの重量平均分子量は、500以上でもよく、1,000以上でもよく、2,000以上でもよく、10,000以下でもよく、8,000以下でもよく、6,000以下でもよい。重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)分析によって測定され、かつ標準ポリスチレンで換算された平均分子量である。
電離放射線硬化性化合物としては、多官能(メタ)アクリレートとともに、塗工時における硬化性組成物の粘度を低下させるなどの目的で、単官能(メタ)アクリレートを適宜併用してもよい。単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート及びイソボルニル(メタ)アクリレートが挙げられる。
電離放射線硬化性化合物が紫外線硬化性化合物である場合は、紫外線硬化性化合物とともに、光重合開始剤及び光重合促進剤から選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。
表面保護層は、耐熱性、耐擦傷性及び耐汚染性に優れるという観点から、硬化性化合物の硬化物を含有することが好ましく、電離放射線硬化性化合物の硬化物を含有することがより好ましい。電離放射線硬化性化合物の中でも、電子線硬化性化合物は、無溶剤化が可能であり、光重合開始剤を必要とせず、安定な硬化特性が得られることから、表面保護層を形成する成分として好ましい。電離放射線硬化性化合物の中でも、重合性オリゴマーが好ましく、分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートオリゴマーがより好ましく、ウレタン(メタ)アクリレートがさらに好ましい。
表面保護層に含まれる全樹脂成分に対して、硬化樹脂の含有割合は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましく80質量%以上、特に好ましくは90質量%以上である。
表面保護層は、硬化樹脂に加えて、第1波長に吸収ピークを有する第1の紫外線吸収剤と、第1波長より長波長の第2波長に吸収ピークを有する第2の紫外線吸収剤と、第2波長より長波長の第3波長に吸収ピークを有する第3の紫外線吸収剤とをさらに含有することが好ましい。各吸収ピークは、紫外可視近赤外分光光度計を用いて測定される吸光度スペクトルに基づく。このような構成により、本開示の化粧シートにおける透明樹脂層及び表面保護層を含む積層部分の上記吸光度を高くすることができ、よって上述した分子量維持率を高くすることができる。したがって、本開示の化粧シートは、直射日光に曝される環境下で長期間に亘って耐候性を維持できる。
表面保護層が、例えばそれぞれ吸収ピークの波長が異なる少なくとも3種の紫外線吸収剤を含有することにより、透明樹脂層におけるポリオレフィンの上記分子量維持率を向上できる。これは、以下の理由に基づくと推測される。透明樹脂層が長期間にわたり紫外線照射を受けると、ポリオレフィンの劣化が少しずつ進行し、紫外線の吸収波長が例えば長波長側にも及ぶように徐々に変化する。したがって、表面保護層に添加された紫外線吸収剤が、変化後の吸収波長を持つ紫外線を充分に吸収できず、短期的には紫外線による劣化を抑制できても、長期的には紫外線による劣化を充分に抑制できない場合がある。ここで上記紫外線吸収剤を3種類以上併用することにより、紫外線の波長域を広範囲にわたってカバーできる。これにより、透明樹脂層が紫外線照射を受けてポリオレフィンの吸収波長が変化したとしても、上記紫外線吸収剤が広範囲の波長域の紫外線を充分に吸収できることから、変化後の吸収波長を持つ紫外線も充分に吸収でき、よって表面保護層がこのような紫外線をカットできる。したがって、透明樹脂層におけるポリオレフィンの上記分子量維持率を向上できる。結果として、直射日光に曝される環境下で充分長時間にわたって、化粧シートの耐候性を維持できる。
第1の紫外線吸収剤は、第1波長に吸収ピークを有する。第1波長は、270nm以上300nm以下の範囲にあることが好ましく、270nm以上290nm以下の範囲にあることがより好ましく、270nm以上280nm以下の範囲にあることがさらに好ましい。
第2の紫外線吸収剤は、第2波長に吸収ピークを有する。第2波長は、310nm以上330nm以下の範囲にあることが好ましく、310nm以上325nm以下の範囲にあることがより好ましい。
第3の紫外線吸収剤は、第3波長に吸収ピークを有する。第3波長は、340nm以上370nm以下の範囲にあることが好ましく、345nm以上365nm以下の範囲にあることがより好ましい。
上記吸収ピークは、270nm以上380nm以下の波長域における最大吸収ピークを意味することが好ましい。例えば第1の紫外線吸収剤が上記波長域において複数の吸収ピークを有する場合、最大吸収ピークが270nm以上300nm以下の範囲にあることが好ましい。
第2波長と第1波長との差は、好ましくは10nm以上、より好ましくは20nm以上、さらに好ましくは30nm以上であり、好ましくは60nm以下、より好ましくは55nm以下、さらに好ましくは50nm以下である。
第3波長と第2波長との差は、好ましくは10nm以上、より好ましくは20nm以上、さらに好ましくは30nm以上であり、好ましくは60nm以下、より好ましくは55nm以下、さらに好ましくは50nm以下である。
第3波長と第1波長との差は、好ましくは40nm以上、より好ましくは50nm以上、さらに好ましくは60nm以上であり、好ましくは100nm以下、より好ましくは95nm以下、さらに好ましくは90nm以下である。
第1及び第2の紫外線吸収剤は、初期の樹脂劣化の抑制に寄与すると考えられる。
第2及び第3の紫外線吸収剤は、長期的な樹脂劣化の抑制に寄与すると考えられる。
第1~第3の紫外線吸収剤としては、例えば、トリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤及びベンゾフェノン系紫外線吸収剤が挙げられ、耐候性に優れており吸光度の大きさ及び波長選択性の観点から、トリアジン系紫外線吸収剤が好ましい。
トリアジン系紫外線吸収剤の中でも、耐候性の観点から、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤が好ましい。ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤としては、例えば、式(1)で表される化合物、式(2)で表される化合物、及び式(3)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0007399997000001
式(1)中、R11は2価の有機基であり、R12は-O-C(=O)R15で表されるアシルオキシ基であり、R13及びR14はそれぞれ独立して1価の有機基であり、R15は水素原子又は1価の有機基であり、n11及びn12はそれぞれ独立して0以上5以下の整数である。R13が複数ある場合、それぞれのR13は同一でも異なっていてもよい。R14が複数ある場合、それぞれのR14は同一でも異なっていてもよい。
11の2価の有機基としては、例えば、アルキレン基及びアルケニレン基等の脂肪族炭化水素基が挙げられ、耐候性の観点から、アルキレン基が好ましい。脂肪族炭化水素基の炭素数は、耐候性の観点から、好ましくは1以上、より好ましくは2以上であり、好ましくは16以下、より好ましくは12以下、さらに好ましくは8以下、特に好ましくは4以下である。脂肪族炭化水素基は、直鎖状、分岐状及び環状のいずれでもよく、耐候性の観点から、直鎖状又は分岐状が好ましく、直鎖状がより好ましい。
13及びR14の1価の有機基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基及びシクロアルキル基などの脂肪族炭化水素基、アリール基及びアリールアルキル基などの芳香環含有炭化水素基が挙げられ、耐候性の観点から、芳香環含有炭化水素基が好ましく、アリール基がより好ましく、フェニル基が特に好ましい。
耐候性の観点から、n11及びn12はそれぞれ0であることが好ましい。
15は、耐候性の観点から、1価の有機基が好ましい。1価の有機基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基及びシクロアルキル基などの脂肪族炭化水素基、アリール基及びアリールアルキル基などの芳香環含有炭化水素基が挙げられ、耐候性の観点から、脂肪族炭化水素基が好ましく、アルキル基がより好ましい。脂肪族炭化水素基の炭素数は、耐候性の観点から、好ましくは2以上、より好ましくは4以上であり、好ましくは16以下、より好ましくは12以下、さらに好ましくは10以下である。脂肪族炭化水素基は、直鎖状、分岐状及び環状のいずれでもよく、耐候性の観点から、直鎖状又は分岐状が好ましい。
Figure 0007399997000002
式(2)中、R21は水素原子又は1価の有機基であり、R22及びR23はそれぞれ独立して水酸基又は1価の有機基であり、n21、n22及びn23はそれぞれ独立して1以上5以下の整数である。R21が複数ある場合、それぞれのR21は同一でも異なっていてもよい。R22が複数ある場合、それぞれのR22は同一でも異なっていてもよい。R23が複数ある場合、それぞれのR23は同一でも異なっていてもよい。
21の1価の有機基としては、式(1)中のR13及びR14の1価の有機基として例示した基が挙げられ、その他、-R24-C(=O)O-R25で表される基が挙げられる。R24は2価の有機基であり、R25は1価の有機基である。R22及びR23の1価の有機基としては、式(1)中のR13及びR14の1価の有機基として例示した基が挙げられ、耐候性の観点から、芳香環含有炭化水素基が好ましく、アリール基がより好ましく、フェニル基が特に好ましい。
24の2価の有機基としては、式(1)中のR11の2価の有機基として例示した基が挙げられ、耐候性の観点から、脂肪族炭化水素基が好ましく、アルキレン基がより好ましい。脂肪族炭化水素基の炭素数は、耐候性の観点から、好ましくは1以上、より好ましくは2以上であり、好ましくは16以下、より好ましくは12以下、さらに好ましくは8以下、特に好ましくは4以下である。脂肪族炭化水素基は、直鎖状、分岐状及び環状のいずれでもよく、耐候性の観点から、直鎖状又は分岐状が好ましく、直鎖状がより好ましい。
25の1価の有機基としては、式(1)中のR15の1価の有機基として例示した基が挙げられ、耐候性の観点から、脂肪族炭化水素基が好ましく、アルキル基がより好ましい。脂肪族炭化水素基の炭素数は、耐候性の観点から、好ましくは2以上、より好ましくは4以上であり、好ましくは16以下、より好ましくは12以下、さらに好ましくは10以下である。脂肪族炭化水素基は、直鎖状、分岐状及び環状のいずれでもよく、耐候性の観点から、直鎖状又は分岐状が好ましい。
21は2以上でもよく、n22及びn23は、それぞれ1でもよい。この場合、複数のR21の内の一つが水素原子でもよく、R22及びR23が1価の有機基である場合、同じ有機基でもよい。
Figure 0007399997000003
式(3)中、R31、R32及びR33はそれぞれ独立して水素原子又は1価の有機基であり、n31、n32及びn33はそれぞれ独立して1以上5以下の整数である。R31が複数ある場合、それぞれのR31は同一でも異なっていてもよい。R32が複数ある場合、それぞれのR31は同一でも異なっていてもよい。R33が複数ある場合、それぞれのR31は同一でも異なっていてもよい。
31、R32及びR33の1価の有機基としては、式(1)中のR13及びR14の1価の有機基として例示した基が挙げられ、その他、-R34-C(=O)O-R35で表される基が挙げられる。R34は2価の有機基であり、R35は1価の有機基である。
34の2価の有機基としては、式(1)中のR11の2価の有機基として例示した基が挙げられ、耐候性の観点から、脂肪族炭化水素基が好ましく、アルキレン基がより好ましい。脂肪族炭化水素基の炭素数は、耐候性の観点から、好ましくは1以上、より好ましくは2以上であり、好ましくは16以下、より好ましくは12以下、さらに好ましくは8以下、特に好ましくは4以下である。脂肪族炭化水素基は、直鎖状、分岐状及び環状のいずれでもよく、耐候性の観点から、直鎖状又は分岐状が好ましく、直鎖状がより好ましい。
35の1価の有機基としては、式(1)中のR15の1価の有機基として例示した基が挙げられ、耐候性の観点から、脂肪族炭化水素基が好ましく、アルキル基がより好ましい。脂肪族炭化水素基の炭素数は、耐候性の観点から、好ましくは2以上、より好ましくは4以上であり、好ましくは16以下、より好ましくは12以下、さらに好ましくは10以下である。脂肪族炭化水素基は、直鎖状、分岐状及び環状のいずれでもよく、耐候性の観点から、直鎖状又は分岐状が好ましい。
31、n32及びn33は、それぞれ2以上でもよい。この場合、複数のR31の内の一つが水素原子でもよく、複数のR32の内の一つが水素原子でもよく、複数のR33の内の一つが水素原子でもよい。
ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤としては、具体的には、2-(2-ヒドロキシ-4-[1-オクチルオキシカルボニルエトキシ]フェニル)-4,6-ビス(4-フェニルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[4-[(2-ヒドロキシ-3-ドデシルオキシプロピル)オキシ]-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス[2-ヒドロキシ-4-ブトキシフェニル]-6-(2,4-ジブトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[4-[(2-ヒドロキシ-3-トリデシルオキシプロピル)オキシ]-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-[2-(2-エチルヘキサノイルオキシ)エトキシ]フェノール、2-[4-[(2-ヒドロキシ-3-(2’-エチル)ヘキシル)オキシ]-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、及び下記式で表される化合物が挙げられる。
Figure 0007399997000004
表面保護層において、硬化樹脂100質量部に対する、第1の紫外線吸収剤、第2の紫外線吸収剤、及び第3の紫外線吸収剤の合計含有量は、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上、さらに好ましくは2質量部以上であり、好ましくは10質量部以下、より好ましくは8質量部以下、さらに好ましくは6質量部以下である。紫外線吸収剤の合計含有量が下限値以上であると、化粧シートの耐候性を向上できる傾向にある。紫外線吸収剤の合計含有量が上限値以下であると、紫外線吸収剤のブリードアウトを抑制できる傾向にある。
表面保護層において、硬化樹脂100質量部に対する第1の紫外線吸収剤の含有量は、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.2質量部以上、さらに好ましくは0.3質量部以上であり、好ましくは3質量部以下、より好ましくは2質量部以下、さらに好ましくは1.5質量部以下である。これにより、例えば、初期の耐候性をより向上できる傾向にある。
表面保護層において、硬化樹脂100質量部に対する第2の紫外線吸収剤の含有量は、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、さらに好ましくは1質量部以上であり、好ましくは8質量部以下、より好ましくは6質量部以下、さらに好ましくは5質量部以下である。これにより、例えば、初期及び長期の耐候性をより向上できる傾向にある。
表面保護層において、硬化樹脂100質量部に対する第3の紫外線吸収剤の含有量は、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.2質量部以上、さらに好ましくは0.3質量部以上であり、好ましくは3質量部以下、より好ましくは2質量部以下、さらに好ましくは1.5質量部以下である。これにより、例えば、長期の耐候性をより向上できる傾向にある。
表面保護層において、一実施形態において、第2の紫外線吸収剤の含有量が、第1の紫外線吸収剤の含有量より多く、且つ第3の紫外線吸収剤の含有量より多い。これにより、表面保護層が広範囲の波長を吸収することができ、例えば、初期から長期にわたる耐候性をより向上できる傾向にある。
表面保護層は、耐候性の観点から、光安定剤を含有してもよい。
光安定剤としては、例えば、芳香族系光安定剤、アミン系光安定剤、有機酸系光安定剤、カテキン系光安定剤及びヒンダードアミン系光安定剤が挙げられ、これらの中でもヒンダードアミン系光安定剤が好ましい。ヒンダードアミン系光安定剤とは、例えば、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン骨格を分子内に含む構造を有する化合物である。
光安定剤としては、例えば、表面保護層の硬化樹脂を形成しえる硬化性化合物と重合可能なエチレン性二重結合を有する反応性光安定剤、及び、該硬化性化合物と重合可能なエチレン性二重結合を有さない非反応性光安定剤が挙げられる。エチレン性二重結合は、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基及びアリル基などの官能基が有している。表面保護層は、反応性光安定剤及び非反応性光安定剤から選択される少なくとも1種を含有してもよく、反応性光安定剤及び非反応性光安定剤を含有してもよい。
反応性光安定剤は、通常、表面保護層形成時に硬化樹脂系に組み込まれ、固定化されていることから、長期的な効果を発揮できる。非反応性光安定剤は、表面保護層中で移動できることから、即効性を発揮できる。
反応性光安定剤中のエチレン性二重結合の数は、1つでもよく、2以上でもよい。
エチレン性二重結合を1つ有する反応性光安定剤としては、例えば、4-(メタ)アクリロイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、4-(メタ)アクリロイルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、4-(メタ)アクリロイルオキシ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン、4-(メタ)アクリロイルアミノ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン、4-シアノ-4-(メタ)アクリロイルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、4-クロトノイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン及び4-クロトノイルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、ペンタメチルピペリジニル(メタ)アクリレート、CAS番号1010692-24-6の化合物及びCAS番号1010692-21-3の化合物が挙げられる。エチレン性二重結合を2以上有する反応性光安定剤としては、例えば、1-(メタ)アクリロイル-4-(メタ)アクリロイルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、1-(メタ)アクリロイル-4-シアノ-4-(メタ)アクリロイルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、1-クロトノイル-4-クロトイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、CAS番号1954659-42-7の化合物及びCAS番号1010692-23-5の化合物が挙げられる。
非反応性光安定剤としては、例えば、4-ベンゾイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニル)セバケート、メチル(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニル)セバケート、2,4-ビス[N-ブチル-N-(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]-6-(2-ヒドロキシエチルアミン)-1,3,5-トリアジン)、テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、及びビス-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-2-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシ-ベンジル)-2-n-ブチルマロネートが挙げられる。
表面保護層において、硬化樹脂100質量部に対する光安定剤の含有量は、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上、さらに好ましくは1.5質量部以上であり、好ましくは10質量部以下、より好ましくは8質量部以下、さらに好ましくは6質量部以下である。
表面保護層は、上記反応性光安定剤と上記非反応性光安定剤とを含有することが好ましい。表面保護層における上記反応性光安定剤と上記非反応性光安定剤との質量基準による配合比(反応性光安定剤:非反応性光安定剤)は、8:2~0:10であることが好ましい。
表面保護層は、添加剤を含有してもよい、添加剤としては、例えば、酸化防止剤、耐摩耗性向上剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、消泡剤、難燃剤、可塑剤、粒子及びブロッキング防止剤が挙げられる。
表面保護層は、ポリオレフィンを実質的に含有しないことが好ましい。これにより、例えば、表面保護層の耐候性をより良好にできる傾向にある。ポリオレフィンを実質的に含有しないとは、表面保護層に含まれる全樹脂成分に対して、ポリオレフィンの含有割合が、1質量%以下であることを意味し、好ましくは0.1質量%以下、より好ましくは0.01質量%以下、さらに好ましくは0質量%である。
本開示の化粧シートにおいて、表面保護層は、波長270nm以上300nm以下における吸光度A1が0.3以上であり、波長310nm以上330nm以下における吸光度A2が0.6以上であり、波長340nm以上370nm以下における吸光度A3が0.2以上であることが好ましい。これにより、例えば、透明樹脂層及び表面保護層を含む積層部分の吸光度を高くすることができ、よって分子量維持率を高くすることができる。
ポリオレフィンは、波長270nm以上300nm以下の紫外線を吸収して劣化する傾向にある。このため、波長270nm以上300nm以下の紫外線のカット率を高くすれば、透明樹脂層に含まれるポリオレフィンの上記分子量維持率を高くすることができ、化粧シートの耐候性をより良好にできる。また、上述したように長期の耐候性の観点から、吸光度A1に加えて、波長310nm以上330nm以下における吸光度A2及び波長340nm以上370nm以下における吸光度A3を考慮することにより、ポリオレフィンの上記分子量維持率を高くすることができ、化粧シートの耐候性をさらに向上できる。
吸光度A1は、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.35以上であり、例えば0.5以上でもよく、0.7以上でもよい。吸光度A1の上限は特に限定されないが、例えば1.5でもよい。
吸光度A2は、好ましくは0.6以上、より好ましくは0.7以上であり、例えば1.0以上でもよく、1.2以上でもよい。吸光度A2の上限は特に限定されないが、例えば3.0でもよい。
吸光度A3は、好ましくは0.2以上、より好ましくは0.25以上である。吸光度A3の上限は特に限定されないが、例えば1.5でもよい。
吸光度A1、A2及びA3は、例えば、表面保護層における第1~第3の紫外線吸収剤の含有量、及び表面保護層の厚さにより調整できる。例えば、表面保護層が第1~第3の紫外線吸収剤をそれぞれ含有することにより、吸光度を容易に調整できる。
一実施形態において、270nm以上370nm以下の波長域における表面保護層の吸光度は、300nm以上340nm以下の範囲に最大値を含む。これにより、例えば、化粧シートの長期の耐候性をより向上できる傾向にある。
各吸光度は、下記のように測定する。
JIS K0115:2004に準拠した、表面保護層の波長270nm以上300nm以下における吸光度の平均値を、吸光度A1とする。該平均値は、波長270nm以上300nm以下について1nmごとに吸光度を測定した際のこれらの平均値とする。
JIS K0115:2004に準拠した、表面保護層の波長310nm以上330nm以下における吸光度の平均値を、吸光度A2とする。該平均値は、波長310nm以上330nm以下について1nmごとに吸光度を測定した際のこれらの平均値とする。
JIS K0115:2004に準拠した、表面保護層の波長340nm以上370nm以下における吸光度の平均値を、吸光度A3とする。該平均値は、波長340nm以上370nm以下について1nmごとに吸光度を測定した際のこれらの平均値とする。
化粧シートが備える表面保護層の吸光度は、以下の様にして測定できる。基材層、意匠層、透明樹脂層及び表面保護層をこの順に備える化粧シートにおいて、基材層及び意匠層を含む積層部分と、透明樹脂層及び表面保護層を含む積層部分とに分離する。透明樹脂層及び表面保護層を含む積層部分の吸光度を測定する。次いで該積層部分の表面保護層を溶剤などを用いて除去し、残部の吸光度を測定する。積層部分の吸光度から残部の吸光度を引くことにより、表面保護層の吸光度が得られる。
本開示の化粧シートにおいて、280nm以上350nm以下の波長域における、透明樹脂層及び表面保護層を含む積層部分の吸光度A4は、0.2以上であることが好ましい。これにより、化粧シートの長期の耐候性をさらに向上できる。上記積層部分は、化粧シートがプライマー層をさらに備える場合は、透明樹脂層、プライマー層及び表面保護層を含む。吸光度A4は、例えば、1.0以上でもよく、2.0以上でもよく、3.0以上でもよく、3.5以上でもよい。吸光度A4の上限は特に限定されないが、例えば5.0でもよい。
JIS K0115:2004に準拠した、上記積層部分の波長280nm以上350nm以下における吸光度の平均値を、吸光度A4とする。該平均値は、波長280nm以上350nm以下について1nmごとに吸光度を測定した際のこれらの平均値とする。
表面保護層は、一実施形態において、硬化性組成物を調製し、該組成物を透明樹脂層又はプライマー層等に塗布して未硬化樹脂層を形成し、該未硬化樹脂層を架橋硬化することにより形成できる。架橋硬化の態様は、例えば、熱硬化性樹脂を用いる場合は加熱処理による硬化であり、電離放射線硬化性化合物を用いる場合は電子線及び紫外線等の電離放射線の照射による硬化である。
電離放射線として電子線を用いる場合、照射線量は、例えば5kGy以上300kGy以下(0.5Mrad以上30Mrad以下)、好ましくは10kGy以上100kGy以下(1Mrad以上10Mrad以下)である。電離放射線として紫外線を用いる場合は、波長190nm以上380nm以下の紫外線を含む光線を放射してもよい。
表面保護層の厚さは、加工性、耐擦傷性及び耐候性のバランスの観点から、好ましくは1μm以上、より好ましくは1.5μm以上、さらに好ましくは2μm以上であり、好ましくは20μm以下、より好ましくは15μm以下、さらに好ましくは10μm以下である。
本開示の化粧シートは、透明樹脂層と表面保護層との間に、プライマー層を備えてもよい。プライマー層は、透明樹脂層と表面保護層との密着性を向上させること等を目的として、必要に応じて設けられる。
プライマー層は、一実施形態において、樹脂成分を含有する。
樹脂成分としては、例えば、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル-酢酸ビニル-(メタ)アクリル共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ウレタン-(メタ)アクリル共重合体、(メタ)アクリル樹脂、(メタ)アクリルポリオール樹脂、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ブチラール樹脂、ニトロセルロース及び酢酸セルロースが挙げられる。樹脂成分は、硬化剤による、これらの樹脂の架橋硬化物でもよい。樹脂成分は、例えば、上述した二液硬化型ウレタン樹脂の硬化物でもよい。
プライマー層は、上述した第1~第3の紫外線吸収剤などの紫外線吸収剤を含有してもよい。プライマー層は、上述した光安定剤を含有してもよい。プライマー層は、上記添加剤を含有してもよい。
プライマー層が紫外線吸収剤を含有する場合、プライマー層における紫外線吸収剤の含有量は、プライマー層に含まれる樹脂成分100質量部に対して、1質量部以上でもよく、5質量部以上でもよく、7質量部以上でもよく、40質量部以下でもよく、30質量部以下でもよく、25質量部以下でもよい。
プライマー層が光安定剤を含有する場合、プライマー層における光安定剤の含有量は、プライマー層に含まれる樹脂成分100質量部に対して、0.1量部以上でもよく、0.5質量部以上でもよく、1質量部以上でもよく、10質量部以下でもよく、8質量部以下でもよく、6質量部以下でもよい。
プライマー層の厚さは、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは0.5μm以上、さらに好ましくは1μm以上であり、好ましくは10μm以下、より好ましくは8μm以下、さらに好ましくは6μm以下である。
本開示の化粧シートは、基材層と透明樹脂層との間に、両層の密着性を向上するために第1の接着層を備えてもよい。本開示の化粧シートは、例えば、基材層に近い側から意匠層、第1の接着層、透明樹脂層を順に備えてもよく、基材層に近い側から第1の接着層、意匠層、透明樹脂層を順に備えてもよい。
第1の接着層は、例えば、接着剤から構成される。接着剤としては、例えば、ウレタン樹脂系接着剤、(メタ)アクリル樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤及びゴム系接着剤が挙げられる。これらの接着剤の中でも、ウレタン樹脂系接着剤が接着力の観点から好ましい。
ウレタン樹脂系接着剤としては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール及び(メタ)アクリルポリオール等の各種ポリオール化合物と、上記の各種イソシアネート化合物等の硬化剤とを含む二液硬化型ウレタン樹脂を利用した接着剤が挙げられる。
第1の接着層の厚さは、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは1μm以上、さらに好ましくは2μm以上であり、好ましくは30μm以下、より好ましくは15μm以下、さらに好ましくは10μm以下である。
本開示の化粧シートは、一実施形態において、意匠層と透明樹脂層との間に第1の接着層を備え、1000時間の超促進耐候性試験後における意匠層と透明樹脂層との間の接着強度が好ましくは7N/inch以上である。接着強度は、JIS K6854-3(T型剥離試験、剥離速度100mm/min)に準拠して測定される剥離接着強度である。本開示の化粧シートでは透明樹脂層におけるポリオレフィンの分子量維持率が高いことから、透明樹脂層内の添加剤等のブリードアウト抑制につながり、接着層の劣化を抑制できると考えられる。超促進耐候性試験の詳細は実施例欄に記載する。
上記接着強度は、より好ましくは8N/inch以上であり、例えば30N/inch以下でもよく、25N/inch以下でもよい。
本開示の化粧シートは、基材層における意匠層側の面とは反対側の面上に、第2の接着層を備えてもよい。第2の接着層は、被着体である外装材との密着性を高めることを目的として必要に応じて設けられる。
第2の接着層は、例えば、接着剤から構成される。接着剤としては、例えば、(メタ)アクリル樹脂、(メタ)アクリル変性ポリオレフィン、塩素化ポリオレフィン、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、スチレン-(メタ)アクリル共重合体、ポリエステル、ポリウレタン及びポリアミドが挙げられる。イソシアネート化合物等を硬化剤とする、二液硬化型のポリウレタン系接着剤又はポリエステル系接着剤も適用し得る。接着剤としては、(メタ)アクリル系、ウレタン系、シリコーン系又はゴム系の粘着剤(感圧接着剤)も挙げられる。
第2の接着層の厚さは、優れた接着性を得るという観点から、好ましくは1μm以上、より好ましくは5μm以上、さらに好ましくは10μm以上であり、好ましくは100μm以下、より好ましく50μm以下、さらに好ましく30μm以下である。
本開示の化粧シートは、エンボス加工等により形成された凹凸を有してもよい。例えば、該シートを好ましくは80℃以上260℃以下、より好ましくは100℃以上220℃以下、さらに好ましくは120℃以上200℃以下に加熱し、該シートにエンボス版を押圧して、エンボス加工を行うことができる。エンボス版を押圧する箇所は、シートの表面保護層側とすることが好ましい。
本開示の化粧材は、外装材と、外装材の少なくとも一部の表面上に設けられた本開示の化粧シートとを備える。化粧材は、外装材と化粧シートとの間に、接着層を備えてもよい。接着層は、例えば、第2の接着層において説明した接着剤から構成される。化粧シートが、第2の接着層を備えてもよい。化粧材は、例えば、外装材の装飾を要する面と、化粧シートの基材層側の面とを対向させて積層することにより得られる。
図2に、本開示の化粧材の一実施形態に係る模式断面図を示す。化粧材2は、外装材60と、接着層70と、化粧シート1とをこの順に備える。化粧シート1は、その基材層10が外装材60側を向くように配置されている。化粧材2において、表面保護層50が最外層を構成している。接着層70を設けずに、化粧シート1が、図示せぬ第2の接着層を備えてもよい。
本開示の化粧材は、例えば、本開示の化粧シートを外装材表面に配置することで得られる。一実施形態において、本開示の化粧シートにおける第2の接着層と外装材の表面とが接するように、該シートを外装材に貼付する。一実施形態において、本開示の化粧シートにおける基材層と外装材の表面とが対向するように、接着層を介して、該シートを外装材に貼付する。貼付は、加熱加圧下において行ってもよい。
外装材は、屋外で用いられる成形体、例えば日々直射日光に晒されるために耐候性が求められる用途の成形体である。本開示の化粧シートは、耐候性に優れることから、外装材用途に好適である。外装材の形状は特に限定されず、例えば、平板及び曲面板等の板材、立体形状物品、シート又はフィルムが挙げられる。
外装材としては、例えば、樹脂部材、木質部材及び無機部材が挙げられる。
樹脂部材としては、例えば、ポリオレフィン、塩化ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、セルロース樹脂、フェノール樹脂、ゴム等から構成される、シート、板材又は立体形状物品が挙げられる。
木質部材としては、例えば、木材単板、木材合板、パーティクルボード、中密度繊維板(MDF)及び集成材等の木質繊維板等から構成される、板材又は立体形状物品が挙げられる。化粧材は、一実施形態において、外装材が木質部材である化粧板である。
無機部材としては、例えば、金属部材及び他の無機部材が挙げられる。金属部材としては、例えば、鉄、アルミニウム、銅、錫、チタニウム、これらの金属を少なくとも1種含む合金(例えば、炭素鋼、ステンレス鋼、ジュラルミン、真鍮及び青銅)等から構成される、シート、板材又は立体形状物品が挙げられる。他の無機部材としては、例えば、ガラス、陶磁器等のセラミックス、石膏等の非セメント窯業系材料、軽量気泡コンクリート(ALC)板等から構成される、板材又は立体形状物品が挙げられる。
外装材としては、例えば、建築構造物の外装材、車両、船舶及び航空機の外装材、並びに産業用機械の外装材が挙げられる。建築構造物の外装材(建材)としては、例えば、外壁、屋根、軒天井、床、柵、玄関ドア及び門扉等の各種扉、窓材、手すり、バルコニーの仕切り板、テラス又はカーポートにおける屋根部材、農業用ハウス、一般道路及び高速道路等における防音壁又は風防壁が挙げられる。車両の外装材としては、例えば、サイドウインドウ、リアウインドウ、ルーフウインドウ、フロントウインドウ及びクォーターウインドウなどの窓材;ヘッドライトカバー、ウインカーランプレンズ、リフレクター;並びにピラーが挙げられる。車両としては、例えば、自動車、鉄道車両、建設機械、及びゴルフカートなどの軽車両が挙げられる。本開示の化粧シートは、特に、直射日光に曝される外装材(エクステリア)用途に好適である。
外装材の厚さは、用途及び材料に応じて適宜選択すればよく、一実施形態において、0.1mm以上でもよく、0.3mm以上でもよく、0.5mm以上でもよく、10mm以下でもよく、5mmでもよく、3mm以下でもよい。
本開示は、例えば以下の[1]~[11]に関する。
[1]基材層、意匠層、透明樹脂層及び表面保護層をこの順に備え、基材層は、ポリオレフィンを含有し、透明樹脂層は、ポリオレフィンを含有し、2000時間の超促進耐候性試験後における透明樹脂層に含まれるポリオレフィンの分子量維持率が、50%以上である、外装材用の化粧シート。
[2]280nm以上350nm以下の波長域における、透明樹脂層及び表面保護層を含む積層部分の吸光度A4が、0.2以上である、上記[1]に記載の化粧シート。
[3]表面保護層が、硬化樹脂と、第1波長に吸収ピークを有する第1の紫外線吸収剤と、第1波長より長波長の第2波長に吸収ピークを有する第2の紫外線吸収剤と、第2波長より長波長の第3波長に吸収ピークを有する第3の紫外線吸収剤とを含有する、
上記[1]又は[2]に記載の化粧シート。
[4]第1波長が、270nm以上300nm以下の範囲にあり、第2波長が、310nm以上330nm以下の範囲にあり、第3波長が、340nm以上370nm以下の範囲にある、上記[3]に記載の化粧シート。
[5]第1の紫外線吸収剤、第2の紫外線吸収剤及び第3の紫外線吸収剤が、それぞれ独立に、トリアジン系紫外線吸収剤である、上記[3]又は[4]に記載の化粧シート。
[6]表面保護層が、表面保護層に含まれる硬化樹脂100質量部に対して、第1の紫外線吸収剤、第2の紫外線吸収剤、及び第3の紫外線吸収剤を合計で0.5質量部以上10質量部以下含有する、上記[3]~[5]のいずれかに記載の化粧シート。
[7]表面保護層が、表面保護層に含まれる硬化樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上3質量部以下の第1の紫外線吸収剤と、0.1質量部以上8質量部以下の第2の紫外線吸収剤と、0.1質量部以上3質量部以下の第3の紫外線吸収剤と、を含有する、上記[3]~[6]のいずれかに記載の化粧シート。
[8]透明樹脂層と表面保護層との間に、プライマー層をさらに備える、上記[1]~[7]のいずれかに記載の化粧シート。
[9]プライマー層が、紫外線吸収剤を含有する、上記[8]に記載の化粧シート。
[10]透明樹脂層が、紫外線吸収剤を含有する、上記[1]~[9]のいずれかに記載の化粧シート。
[11]外装材と、外装材の少なくとも一部の表面上に設けられた上記[1]~[10]のいずれかに記載の化粧シートとを備える、化粧材。
以下、実施例に基づき本開示の化粧シートをより詳細に説明するが、本開示の化粧シートは実施例により何ら限定されない。
[実施例1]
基材として、両面にコロナ放電処理を施した厚さ60μmのポリプロピレンシートを用意した。基材の一方の面に、2液硬化型アクリル-ウレタン樹脂及び着色剤を含有する印刷インキをグラビア印刷法で塗布して、厚さ3μmを有する、木目模様の意匠層を形成した。基材の他方の面に、2液硬化型ウレタン-硝化綿混合樹脂(硬化剤:ヘキサメチレンジイソシアネートを樹脂100質量部に対して、5質量部含有)を含む樹脂組成物を塗布して、厚さ3μmの裏面プライマー層を形成した。
意匠層に、透明なウレタン樹脂系接着剤を塗布し乾燥して、厚さ3μmの接着剤層を形成した。接着剤層に、透明なポリプロピレンをTダイ押出機により加熱溶融押出しして、厚さ80μmの透明樹脂層を形成した。
ポリカーボネート系ウレタン-アクリル共重合体及びアクリルポリオールからなる混合物100質量部と、硬化剤としてのヘキサメチレンジイソシアネート5質量部と、紫外線吸収剤20質量部と、希釈溶剤とを混合して、プライマー層用樹脂組成物を調製した。透明樹脂層の表面にコロナ放電処理を施した後、該処理面にプライマー層用樹脂組成物をグラビア印刷法で塗布し乾燥して、厚さ4μmのプライマー層を形成した。
プライマー層に、下記電離放射線硬化性樹脂組成物を塗布して未硬化樹脂層を形成し、電子線(加速電圧:165kV、照射線量:5Mrad(50kGy))を照射して未硬化樹脂層を硬化させて、厚さ5μmの表面保護層を形成した。
<電離放射線硬化性樹脂組成物>
・重量平均分子量4,000の3官能ウレタンアクリレートオリゴマー 100質量部
・第1の紫外線吸収剤 0.5質量部
ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤、
商品名:アデカスタブLA-46、ADEKA社、
吸収ピークの波長:275nm
・第2の紫外線吸収剤 3質量部
ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤、
商品名:TINUVIN479、BASF社、
吸収ピークの波長:322nm
・第3の紫外線吸収剤 0.5質量部
ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤、
商品名:TINUVIN477、BASF社、
吸収ピークの波長:356nm
・ヒンダードアミン系非反応性光安定剤 3質量部
商品名:TINUVIN123、BASF社、
ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)セバケート
・ヒンダードアミン系反応性光安定剤 1.5質量部
商品名:サノールLS-3410、日本乳化剤株式会社
1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニル-メタクリレート
以上のようにして、化粧シートを得た。
[比較例1]
電離放射線硬化性樹脂組成物における第1の紫外線吸収剤を配合せず、第2の紫外線吸収剤(TINUVIN479)の配合量を1質量部、第3の紫外線吸収剤(TINUVIN477)の配合量を3質量部に変更し、ヒンダードアミン系反応性光安定剤を配合しなかったこと以外は実施例1と同様にして、化粧シートを得た。
[吸光度]
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に上記と同様の条件で表面保護層を形成して、試験片を作製した。紫外可視近赤外分光光度計(日立製作所社製、商品名:UH-4150)を用いて、JIS K0115:2004に準拠して、試験片に関する各波長域における吸光度を測定した。この吸光度から、PETフィルムの吸光度を引くことにより、上述した「吸光度A1」、「吸光度A2」及び「吸光度A3」を得た。
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に上記と同様の条件で透明樹脂層、プライマー層及び表面保護層を形成して、試験片を作製した。紫外可視近赤外分光光度計(日立製作所社製、商品名:UH-4150)を用いて、JIS K0115:2004に準拠して、試験片に関する吸光度を測定した。この吸光度から、PETフィルムの吸光度を引くことにより、上述した「吸光度A4」を得た。
実施例1の各吸光度は以下のとおりであった。
吸光度A1:0.9
吸光度A2:1.6
吸光度A3:0.5
吸光度A4:3.6
比較例1の各吸光度は以下のとおりであった。
吸光度A1:0.3
吸光度A2:0.8
吸光度A3:0.7
吸光度A4:3.3
[耐候性]
下記の超促進耐候性試験装置を用いて、実施例及び比較例で得られた化粧シートに対して、超促進耐候性試験(下記の照射条件で20時間紫外線を照射した後、下記の結露条件で4時間結露を行う工程を1サイクルとして、該サイクルを繰り返し行う試験)を2000時間実施した。2000時間経過後に、化粧シートの外観を下記基準にて目視で評価した。
<超促進耐候性試験装置>
超促進耐候性試験装置(商品名:METAL WEATHER 型式:KW-R7TP-A」、ダイプラ・ウィンテス株式会社製)
<照射条件>
・ブラックパネル温度:63℃
・照度:65mW/cm2
・槽内湿度:50%RH
・時間:20時間
<結露条件>
・照度:0mW/cm2
・槽内湿度:98%RH
・時間:4時間
<評価基準>
A:化粧シートの全体で外観変化は確認されなかった。
B:化粧シートの外観上で軽微な白化、又は
透明樹脂層に軽微なクラックが発生した。
C:化粧シートの著しい外観白化、及び透明樹脂層に大きなクラックが発生した。
実施例及び比較例で得られた化粧シートの評価結果は以下のとおりであった。
・実施例1:A
・比較例1:C
[分子量維持率]
超促進耐候性試験前の化粧シートにおける透明樹脂層からポリオレフィンを採取して、上記GPC測定を行い、重量平均分子量を得た。2000時間の超促進耐候性試験後の化粧シートにおける透明樹脂層からポリオレフィンを採取して、上記GPC測定を行い、重量平均分子量を得た。両者の重量平均分子量から、分子量維持率を算出した。
2000時間での分子量維持率
・実施例1:60%
・比較例1:35%
[剥離接着強度]
1インチ幅の試験サンプルを剥離速度100mm/minで、T型剥離試験を行い、剥離接着強度を測定した。機器はテンシロン(RTG-1250)を使用した。1000時間の超促進耐候性試験後の化粧シートで測定した。また、初期の剥離接着強度は実施例1、比較例1ともに20N/inchであった。
1000時間での剥離強度
・実施例1:10N/inch
・比較例1:6N/inch
1・・・化粧シート
2・・・化粧材
10・・・基材層
20・・・意匠層
30・・・透明樹脂層
40・・・プライマー層
50・・・表面保護層
60・・・外装材
70・・・接着層

Claims (11)

  1. 基材層、意匠層、接着層、透明樹脂層、所望によりプライマー層、及び表面保護層をこの順に備え、
    前記基材層は、ポリオレフィンを含有し、
    前記透明樹脂層は、ポリオレフィンを含有し、
    前記透明樹脂層、前記プライマー層及び前記表面保護層の少なくとも一つの層が紫外線吸収剤を含有し、
    2000時間の超促進耐候性試験後における前記透明樹脂層に含まれる前記ポリオレフィンの分子量維持率が、50%以上である、
    外装材用の化粧シート。
  2. 280nm以上350nm以下の波長域における、前記透明樹脂層及び前記表面保護層を含む積層部分の吸光度A4が、0.2以上である、請求項1に記載の化粧シート。
  3. 前記表面保護層が、硬化樹脂と、第1波長に吸収ピークを有する第1の紫外線吸収剤と、第1波長より長波長の第2波長に吸収ピークを有する第2の紫外線吸収剤と、第2波長より長波長の第3波長に吸収ピークを有する第3の紫外線吸収剤とを含有する、
    請求項1又は2に記載の化粧シート。
  4. 前記第1波長が、270nm以上300nm以下の範囲にあり、
    前記第2波長が、310nm以上330nm以下の範囲にあり、
    前記第3波長が、340nm以上370nm以下の範囲にある、
    請求項3に記載の化粧シート。
  5. 前記第1の紫外線吸収剤、前記第2の紫外線吸収剤及び前記第3の紫外線吸収剤が、それぞれ独立に、トリアジン系紫外線吸収剤である、請求項3又は4に記載の化粧シート。
  6. 前記表面保護層が、前記表面保護層に含まれる前記硬化樹脂100質量部に対して、前記第1の紫外線吸収剤、前記第2の紫外線吸収剤、及び前記第3の紫外線吸収剤を合計で0.5質量部以上10質量部以下含有する、
    請求項3~5のいずれか一項に記載の化粧シート。
  7. 前記表面保護層が、前記表面保護層に含まれる前記硬化樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上3質量部以下の前記第1の紫外線吸収剤と、0.1質量部以上8質量部以下の前記第2の紫外線吸収剤と、0.1質量部以上3質量部以下の前記第3の紫外線吸収剤と、を含有する、
    請求項3~6のいずれか一項に記載の化粧シート。
  8. 前記透明樹脂層と前記表面保護層との間に、前記プライマー層を備える、請求項1~7のいずれか一項に記載の化粧シート。
  9. 前記プライマー層が、紫外線吸収剤を含有する、請求項1~8のいずれか一項に記載の化粧シート。
  10. 前記透明樹脂層が、紫外線吸収剤を含有する、請求項1~9のいずれか一項に記載の化粧シート。
  11. 外装材と、
    前記外装材の少なくとも一部の表面上に設けられた請求項1~10のいずれか一項に記載の化粧シートと
    を備える、化粧材。
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