JP7395917B2 - 化粧シート - Google Patents

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Description

本発明は、化粧シートに関するものである。
建築物の内装、外装、家具、建具、車両の内装等の表面化粧板として、例えば、石材の切断面を模した模様や木目調柄等を印刷した化粧シートを対象物に貼り合わせた構造のものが用いられている。このような表面化粧板に使用される化粧シートには、触感、マット感、光沢感、耐汚染性に加え、意匠性に優れること等、種々の特性が要求されている。
これらのうち、滑らかで平滑な面を触ったときの、すべすべした触感(以下、滑らかな触感と呼ぶ)が所望される場合がある。
しかし、樹脂層を含む化粧シートの表面を平滑面とした場合、表面を物体で擦ったり引っ掻いたりした場合に、表面の艶が変わってしまうことがあった。
特許文献1には、耐傷性に優れる化粧シートの技術が開示されている。しかし、特許文献1の化粧シートは、盛上部を備える構成であることから、滑らかな触感を得ることが難しい構成であった。
特開2008-87158号公報
本発明の課題は、滑らかな触感が得られ、かつ、耐傷性の高い化粧シートを提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
第1の発明は、熱可塑性樹脂層(11、13)を含み、表面に凹凸模様(13a)を備え、JIS B0601:2001に準拠した算術平均高さをRa、要素の平均長さをRSmとしたときに、前記凹凸模様(13a)の表面の算術平均粗さRaが15μm以上、25μm以下であり、かつ、輪郭曲線要素の平均長さRSmが400μm以下である化粧シート(10)である。
第2の発明は、第1の発明に記載の化粧シート(10)において、表面の算術平均粗さRaが21μm以下であること、を特徴とする化粧シート(10)である。
第3の発明は、第1の発明又は第2の発明に記載の化粧シート(10)において、前記凹凸模様(13a)は、砂目、又は、梨地であること、を特徴とする化粧シート(10)である。
第4の発明は、第1の発明から第3の発明までのいずれかに記載の化粧シート(10)において、前記熱可塑性樹脂層(11、13)は、複数のポリ塩化ビニルを素材として複数層設けられており、真空成型に適用可能に構成されていること、を特徴とする化粧シート(10)である。
第5の発明は、第1の発明から第4の発明までのいずれかに記載の化粧シート(10)において、当該化粧シート(10)と被着体との接合を補助するプライマー層(14)をさらに有すること、を特徴とする化粧シート(10)である。
第6の発明は、第1の発明から第5の発明までのいずれかに記載の化粧シート(10)において、当該化粧シート(10)の表面を保護する保護層又はオーバーコート層(15)をさらに有すること、を特徴とする化粧シート(10)である。
第7の発明は、第1の発明から第6の発明までのいずれかに記載の化粧シート(10)の製造方法であって、前記化粧シートの最表面に前記熱可塑性樹脂層(11、13)にエンボス版を版押ししてエンボス形状を前記凹凸模様として賦形すること、を特徴とする化粧シート(10)の製造方法である。
本発明によれば、滑らかな触感が得られ、かつ、耐傷性の高い化粧シートを提供することができる。
本発明による化粧シートの実施形態を示す図である。 実施例及び比較例の測定結果及び評価結果を示す図である。 透明樹脂層13の上にさらにオーバーコート層15を設けた例を示す図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面等を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明による化粧シートの実施形態を示す図である。
なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張したり、省略したりして示している。
また、以下の説明では、具体的な数値、形状、材料等を示して説明を行うが、これらは、適宜変更することができる。
本明細書において、板、シート、フィルム等の言葉を使用しているが、これらは、一般的な使い方として、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、このような使い分けには、技術的な意味は無いので、これらの文言は、適宜置き換えることができるものとする。
なお、本明細書及び特許請求の範囲において規定する具体的な数値には、一般的な誤差範囲は含むものとして扱うべきものである。すなわち、±10%程度の差異は、実質的には違いがないものであって、本件の数値範囲をわずかに超えた範囲に数値が設定されているものは、実質的には、本件発明の範囲内のものと解釈すべきである。
本実施形態の化粧シート10は、着色樹脂層11と、絵柄模様層12と、透明樹脂層13と、プライマー層14とを備えており、例えば、各種建材や家具等の表面に真空成型によって貼り付けられて表面化粧板として、意匠性を高めたり保護したりするために用いられる。
着色樹脂層11は、例えば、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂により構成された熱可塑性樹脂層である。
なお、本発明において、ポリ塩化ビニルとは、以下の何れかの形態の樹脂を意味する総称である。
(1)塩化ビニル単量体(monomer)の単独重合体、すなわち狭義のポリ塩化ビニル(ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂等とも呼称される)。
(2)塩素化ポリ塩化ビニル。
(3)塩化ビニル単量体に塩化ビニル単量体と共重合可能な他の単量体を共重合させた塩化ビニル共重合体、ここで他の単量体としては、例えば、酢酸ビニル、エチレン、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、アクリロニトリル、スチレン、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル等が挙げられる。
(4)前記(1)のポリ塩化ビニル、前記(2)の塩素化ポリ塩化ビニル、前記(3)の塩化ビニル共重合体のいずれか2種又は3種の混合物。
(5)前記(1)のポリ塩化ビニル、前記(2)の塩素化ポリ塩化ビニル、前記(3)の塩化ビニル共重合体のいずれか1種又は2種以上、あるいは(4)の混合物に、さらに、他の樹脂を混合した混合物。ここで他の樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体、スチレン-ブタジエン共重合体、スチレン-ブタジエン-アクリロニトリル共重合体等が挙げられる。
なお、前記(1)から(5)に列記の各種ポリ塩化ビニル系樹脂には、必要に応じて、各種添加剤を添加する。該添加剤としては、可塑剤、熱安定剤、光安定剤(ラジカル捕捉剤等)、紫外線吸収剤(UVA)、界面活性剤、着色剤、充填剤、帯電防止剤等が挙げられる。
これら添加剤のうち、可塑剤としては、例えば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート(略称DOP)、ジイソノニルフタレート(略称DINP)等のフタル酸エステル系可塑剤、ジオクチルアジペート、ジイソノニルアジペート等のアジピン酸エステル系可塑剤、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート等のリン酸エステル系可塑剤、トリ-2-エチルヘキシルトリメリテート(略称TOTM)、トリ-n-オクチルトリメリテート等のトリメリット酸エステル系可塑剤等が挙げられる。
着色樹脂層11には、ポリ塩化ビニルの他、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブテン、オレフィン系熱化塑性エラストマー等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、テレフタル酸-イソフタル酸-エチレングリコール共重合体、テレフタル酸-エチレングリコール-1,4シクロヘキサンジメタノール共重合体、ポリエステル系熱化塑性エラストマー等のポリエステル樹脂、ナイロン6、ナイロン9、ナイロン6,6等のポリアミド樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ3フッ化ビニリデン、エチレン-4フッ化エチレン共重合体、ポリ4フッ化エチレン等のフッ素系樹脂、アクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート樹脂、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-プロピレン-ブテン共重合体、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー等を用いてもよい。なお、上記アクリル系樹脂としては、例えば、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート-ブチル(メタ)アクリレート共重合体、エチル(メタ)アクリレート-ブチル(メタ)アクリレート共重合体、メチル(メタ)アクリレート-スチレン共重合体等の樹脂〔但し、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートの意味〕を単体又は2種以上の混合物で用いる。
また、化粧シート10の用途によっては、紙類や紙に似た外観と性状を持つ各種繊維の織布や不織布を着色樹脂層11に代えて使用することができる。各種繊維としてはガラス繊維、石綿繊維、チタン酸カリウム繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、又は炭素繊維等の無機質繊維、又はポリエステル繊維、アクリル繊維、又はビニロン繊維等の合成樹脂繊維等を用いてもよい。
本実施形態の着色樹脂層11は、厚さ100μmのポリ塩化ビニル製の着色済みフィルムを用いた。
絵柄模様層12は、着色樹脂層11の一方の面上に形成された絵柄模様の層である。絵柄模様層12は、例えば、着色樹脂層11の上に直接印刷を行うことにより形成することができる。なお、絵柄模様層12は、印刷の他、転写等により構成してもよい。
本実施形態の絵柄模様層12の模様は、石材の切断面を模した模様を、着色樹脂層11に対して、グラビア印刷法で塩化ビニル-酢酸ビニル共重合樹脂とアクリル樹脂とを混合したインキを塗工して形成した。
着色樹脂層11上に絵柄模様層12を形成した状態のシートを、「印刷シート」と呼ぶこととする。
透明樹脂層13は、例えば、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂により構成された熱可塑性樹脂層であって、絵柄模様層12の上に構成されている。透明樹脂層13には、ポリ塩化ビニルの他、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブテン、オレフィン系熱化塑性エラストマー等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、テレフタル酸-イソフタル酸-エチレングリコール共重合体、テレフタル酸-エチレングリコール-1,4シクロヘキサンジメタノール共重合体、ポリエステル系熱化塑性エラストマー等のポリエステル樹脂、ナイロン6、ナイロン9、ナイロン6,6等のポリアミド樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ3フッ化ビニリデン、エチレン-4フッ化エチレン共重合体、ポリ4フッ化エチレン等のフッ素系樹脂、アクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート樹脂、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-プロピレン-ブテン共重合体、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー等を用いてもよい。透明樹脂層13は、透明又は半透明な樹脂を用いて構成されており、透明樹脂層13を通して絵柄模様層12の模様が観察可能となっている。
また、透明樹脂層13は、その表面に微細な凹凸模様13aが設けられている。この透明樹脂層13の凹凸模様13aについては、後述する。
本実施形態の透明樹脂層13は、先に作成した印刷シートの絵柄模様層12上に、厚さ200μmのポリ塩化ビニル製の透明フィルムを張り合わせることにより作製した。この張り合わせ時に、エンボス加工機を用いてエンボス版を押圧することによって、印刷シートと透明樹脂層13との張り合わせと同時に凹凸模様13aの賦形を行った。
プライマー層14は、化粧シート10と被着体との接合を補助するために設けられている。プライマー層は、公知のプライマー剤を着色樹脂層11及び透明樹脂層13の片面又は両面に塗布することにより形成できる。プライマー剤としては、例えば、アクリル変性ウレタン樹脂等からなるウレタン樹脂系プライマー剤、ウレタン-セルロース系樹脂(例えば、ウレタンと硝化綿の混合物にヘキサメチレンジイソシアネートを添加してなる樹脂)からなるプライマー剤等が挙げられる。プライマー層14の厚みは特に限定されないが、通常0.1~10μm、好ましくは1~5μm程度である。
本実施形態では、プライマー層14は、上記エンボス加工(張り合わせ加工)後に着色樹脂層11の片面にウレタン樹脂系プライマー剤を塗布して構成した。なお、プライマー層14は、省略してもよい。
本実施形態の化粧シート10では、上述したように、絵柄模様層12によって石材の切断面を模した模様を表現している。そして、化粧シート10の表面の触感は、石材の切断面が磨かれた表面を触った時の触感のように滑らかな触感とした。
ここで、先にも説明したように、化粧シート10の表面を平滑面としてしまうと、耐傷性(耐マーリング性)が悪く、表面を物体で擦ったり引っ掻いたりした場合に、表面の艶が変わってしまうことがあった。この耐傷性を高めるために、本実施形態の化粧シート10では、上述したように、透明樹脂層13の表面に微細な凹凸模様13aを設けた。この凹凸模様13aを設けることにより、耐傷性が良好となっている。
しかし、従来から知られている凹凸模様をそのまま設けてしまうと、ざらざらした触感となってしまい、上述したような滑らかな触感が得られなくなってしまうことが考えられ、実際に試作品においては、滑らかな触感が得られなかった。
そこで、本実施形態の化粧シート10は、凹凸模様13aの形態を改良することより、耐傷性を高め、かつ、滑らかな触感を得られるものとした。以下、この凹凸模様13aの形態について説明する。
本実施形態では、化粧シートの表面の凹凸模様13aの特徴を表面粗さで数値化し、耐傷性と滑らかな触感とを両立できる凹凸模様13aの具体的な形態を特定した。表面粗さを表すパラメータは、多数あるが、その中で、算術平均粗さRaと輪郭曲線要素の平均長さRSmとを適切な数値範囲とすることによって、耐傷性と滑らかな触感とを両立することができた。これは、膨大なサンプルの測定結果を検討した結果として導き出されたものであり、粗さのパラメータについても、算術平均粗さRa及び輪郭曲線要素の平均長さRSmに限らず、様々なパラメータについて検討を行った結果導き出されたものである。ここでは、説明として必要十分なサンプルとして、実施例1、2、3と比較例1、2、3の合計6つのサンプルの測定結果と評価結果を示す。
なお、算術平均粗さRa、及び、輪郭曲線要素の平均長さRSmの測定は、表面粗さ測定器(キーエンス社製、ワンショット3D形状測定器VK-X1000)を用いて、下記の測定条件によりJIS B0601:2001に準拠した算術平均高さ(Ra)、要素の平均長さ(RSm)を測定した。算術平均粗さRa及び輪郭曲線要素の平均長さRSmは、化粧シート面内5点の測定値の平均値とした。
(測定条件)
測定範囲:4mm×5mmの範囲において、5mmの断面において測定
撮影倍率:120倍
図2は、実施例及び比較例の測定結果及び評価結果を示す図である。
実施例1、2、3及び比較例1、2、3のいずれも、基本的な構成は、上述した実施形態の構成を共通で有しており、凹凸模様13aの粗さのみがそれぞれ異なっている。なお、凹凸模様13aの粗さを変えるために、それぞれに対応するエンボス版において、粗さが異なるように加工条件を変更してエンボス版を作り分けた。
また、凹凸模様13aは、砂目、又は、梨地であることが望ましいことから、実施例1、2、3及び比較例1、2、3のいずれも、梨地の模様とした。凹凸模様13aは、不規則、かつ、異方性が認識できない模様であることが望ましい。仮に、ヘアライン仕上げのような異方性がある模様であると、視覚にも触感にも異方性を感じ取ることができてしまい、望ましくない。
図2中の触感評価は、実施例及び比較例の化粧シートの表面について、任意の成人20人に、触感を評価させ、以下のように評価結果として示した。なお、触感の評価は、指の腹で触っての評価である。
○:触感が滑らかであると答えた人が18人以上であった。
△:触感が滑らかであると答えた人が15~17人であった。
×:触感が滑らかであると答えた人が14人以下であった。
図2中の耐傷性評価は、実施例及び比較例の化粧シートの表面について、テスタースクラッチ試験機のマーリング(ループ形状)を使用し、500gの荷重を加えて艶変化を確認し、以下のように評価した。
○:外観変化なし
△:艶変化軽微
×:艶変化大
図2中の総合評価は、以下のように判断して評価した。
〇:触感評価及び耐傷性評価の両方〇の評価の場合は、使用に最適
△:触感評価及び耐傷性評価の評価結果に×がなく、かつ、△がある場合は、使用可
×:触感評価及び耐傷性評価の評価結果に1つでも×がある場合、使用不可
図2の結果から、表面粗さと触感及び耐傷性との関係は、以下のような傾向にあると考えられる。RSm(要素の平均長さ・ピッチ)を一定以下にすることで、指の腹で凹凸を感じ難くなるため、滑らかな触感に近づく傾向にある。また、Ra(算術平均粗さ)を一定以上にすることで、引っ掻き時に対象物に触れる面積が小さくなるため、耐傷性が向上する傾向にある。しかし、RSm又はRaのいずれか一方のみを規定するだけでは、耐傷性と滑らかな触感とを両立することができず、これらの双方の値を適切な値とすることが必要である。
図2に示した測定結果及び評価結果から、凹凸模様13aは、表面の算術平均粗さRaが15μm以上、25μm以下であり、かつ、輪郭曲線要素の平均長さRSmが400μm以下であることが、耐傷性と滑らかな触感とを両立するためには、望ましいと言える。
また、凹凸模様13aは、表面の算術平均粗さRaが15μm以上、21μm以下であり、かつ、輪郭曲線要素の平均長さRSmが400μm以下であることが、耐傷性と滑らかな触感とを両立するためには、さらに望ましいと言える。
以上説明したように、本実施形態の化粧シート10は、RSm及びRaの範囲を適切な範囲にすることで、耐傷性と滑らかな触感とを両立することができる。
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)実施形態において、熱可塑性樹脂層が2層設けられ、真空成型に用いられる化粧シートを例示して説明した。これに限らず、熱可塑性樹脂層は、単層であってもよいし、接着剤や粘着剤を用いて被着体に対して貼り付けられる化粧シートであってもよい。
(2)実施形態において、透明樹脂層13の凹凸模様13aを最表面とする例を挙げて説明した。これに限らず、例えば、透明樹脂層13の上にさらに保護層やオーバーコート層等を設けてもよい。この場合、保護層やオーバーコート層を設けた後の表面の凹凸模様が、上述した所定の数値範囲内にあるように構成する。
図3は、透明樹脂層13の上にさらにオーバーコート層15を設けた例を示す図である。
オーバーコート層15を形成する場合には、例えば、エンボス加工(張り合わせ加工)後に透明樹脂層13の片面にアクリルポリオール系のオーバーコート層等を塗布して構成することができる。
なお、各実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した各実施形態によって限定されることはない。
10 化粧シート
11 着色樹脂層
12 模様層
13 透明樹脂層
13a 凹凸模様
14 プライマー層
15 オーバーコート層

Claims (6)

  1. 絵柄模様層と、
    前記絵柄模様層の上に構成された熱可塑性樹脂層と、
    を含み、表面に凹凸模様を備え、
    前記絵柄模様層は、石材の切断面を模した模様を形成し、
    前記凹凸模様は、砂目、又は、梨地であり、
    JIS B0601:2001に準拠した算術平均高さをRa、要素の平均長さをRSmとしたときに、
    前記凹凸模様の表面の算術平均粗さRaが15μm以上、25μm以下であり、かつ、輪郭曲線要素の平均長さRSmが400μm以下である化粧シート。
  2. 請求項1に記載の化粧シートにおいて、
    表面の算術平均粗さRaが21μm以下であること、
    を特徴とする化粧シート。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の化粧シートにおいて、
    前記熱可塑性樹脂層は、複数のポリ塩化ビニルを素材として複数層設けられており、
    真空成型に適用可能に構成されていること、
    を特徴とする化粧シート。
  4. 請求項1から請求項までのいずれかに記載の化粧シートにおいて、
    当該化粧シートと被着体との接合を補助するプライマー層をさらに有すること、
    を特徴とする化粧シート。
  5. 請求項1から請求項までのいずれかに記載の化粧シートにおいて、
    当該化粧シートの表面を保護する保護層又はオーバーコート層をさらに有すること、
    を特徴とする化粧シート。
  6. 請求項1から請求項までのいずれかに記載の化粧シートの製造方法であって、
    前記化粧シートの最表面にエンボス版を版押ししてエンボス形状を前記凹凸模様として賦形すること、
    を特徴とする化粧シートの製造方法。
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