JP7389830B2 - 鞍乗型車両 - Google Patents
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Description
本発明は、自動二輪車等の鞍乗型車両に関する。
従来から、自動二輪車等の鞍乗型車両には、鞍乗型車両の制御を行う制御ユニット等の電装品と、が搭載されている。そして、電装品には、電力線や信号線を結束したハーネスが接続されている。
このような、ハーネスが接続する電装品が搭載される鞍乗型車両においては、鞍乗型車両の走行中等の振動などから保護するために、ハーネス及び電装品を鞍乗型車両に適切に固定する必要がある。例えば、特許文献1に記載の自動二輪車には、ハーネスを保持する保持部材が設けられている。
しかしながら、特許文献1に記載の自動二輪車は、ハーネスを保持する保持部材が設けられたハーネス固定部が車幅方向外側に露出しているため、ハーネス固定部の保護に課題があった。一方、ハーネスを保持する保持部材が設けられたハーネス固定部が車幅方向外側に露出しないようにするには、追加部材を用いる必要があるため、コストが増加してしまう、という課題があった。
本発明は、追加部品を設けることなく、ハーネス固定部を車幅方向外側から保護できる鞍乗型車両を提供する。
本発明は、
第1電装品と、
前記第1電装品に着脱可能に接続する第1ハーネスと、を備える鞍乗型車両であって、
前記鞍乗型車両は、
前記第1ハーネスを前記鞍乗型車両に固定する第1ハーネス固定部と、
前記鞍乗型車両の車幅方向一方側の側方の少なくとも一部を覆うカバー部材と、をさらに備え、
前記カバー部材は、カバー固定部を介して前記鞍乗型車両に固定されており、
前記カバー固定部は、前記第1ハーネス固定部の少なくとも一部を車幅方向外側から覆っている。
第1電装品と、
前記第1電装品に着脱可能に接続する第1ハーネスと、を備える鞍乗型車両であって、
前記鞍乗型車両は、
前記第1ハーネスを前記鞍乗型車両に固定する第1ハーネス固定部と、
前記鞍乗型車両の車幅方向一方側の側方の少なくとも一部を覆うカバー部材と、をさらに備え、
前記カバー部材は、カバー固定部を介して前記鞍乗型車両に固定されており、
前記カバー固定部は、前記第1ハーネス固定部の少なくとも一部を車幅方向外側から覆っている。
本発明によれば、追加部品を設けることなく、第1ハーネス固定部を車幅方向外側から保護できる。
以下、本発明の鞍乗型車両の一実施形態である自動二輪車について、添付図面に基づいて説明する。なお、図面は、符号の向きに見るものとする。また、本明細書等では説明を簡単且つ明確にするために、前後、左右、上下の各方向は、自動二輪車の運転者から見た方向に従って記載し、各図面には、自動二輪車の前方をFr、後方をRr、左方をL、右方をR、上方をU、下方をD、として示す。
図1から図4に示すように、自動二輪車1は、車体フレーム10と、車体フレーム10に装着され、自動二輪車1の少なくとも一部の外面を覆って、自動二輪車1の前方からの走行風を案内するカウル部材20と、前輪FW及び後輪RWと、車体フレーム10に搭載されたパワーユニット31及び燃料タンク32と、を備える。パワーユニット31は、エンジン311と、不図示の摩擦クラッチを備えるクラッチユニット312と、不図示の変速機構と、を備える。そして、摩擦クラッチが接続状態のとき、パワーユニット31は、エンジン311の動力を、変速機構を介して出力軸から出力する。なお、摩擦クラッチが解放状態のとき、パワーユニット31の出力軸からエンジン311の動力は出力されない。燃料タンク32には、ガソリンや軽油等の燃料が貯留される。パワーユニット31のエンジン311は、燃料タンク32に貯留された燃料によって動力を発生させる。本実施形態の自動二輪車1は、車体フレーム10に搭載されたパワーユニット31のエンジン311の動力によって後輪RWが回転駆動する自動二輪車、すなわちパワーユニット31のエンジン311を動力源とし、後輪RWを駆動輪とする自動二輪車である。
車体フレーム10は、ヘッドパイプ11と、ダウンフレーム12と、メインフレーム13と、左右一対のピボットフレーム14と、左右一対のシートフレーム15と、左右一対のリヤフレーム16と、を備える。
ヘッドパイプ11は、車体フレーム10の前端部に設けられており、前方下向きに延在するパイプ状の部材である。ヘッドパイプ11には、後述する転舵ユニット52のステムシャフト54が挿通する。パワーユニット31は、ヘッドパイプ11の後方且つ下方に配置される。
ダウンフレーム12は、前端がヘッドパイプ11に連結しており、ヘッドパイプ11から、パワーユニット31の前部に向かって後方下向きに延在する。
メインフレーム13は、パワーユニット31の上方と、パワーユニット31の後方の上側領域を取り囲むように延在する。メインフレーム13は、前端がヘッドパイプ11に連結しており、ヘッドパイプ11から、ダウンフレーム12及びパワーユニット31の上方を、やや下方に傾斜して後方に向かって延在し、パワーユニット31の後方の湾曲部13aで下方に向かって湾曲して、後方下向きに延在する。
左右一対のピボットフレーム14は、いずれも上端がメインフレーム13の後端に連結して、後方下向きに延在する。左側のピボットフレーム14は、メインフレーム13の後端から左側に湾曲して後方下向きに延在する。右側のピボットフレーム14は、メインフレーム13の後端から右側に湾曲して後方下向きに延在する。左右一対のピボットフレーム14は、それぞれ、後述する左右一対のスイングアーム17の前端部を回動自在に軸支するスイングアームピボット14aが形成されている。したがって、車体フレーム10には、スイングアームピボット14aが左右一対設けられている。
左右一対のシートフレーム15は、いずれも、前端がメインフレーム13の湾曲部13aに連結して、後方に延在する。左側のシートフレーム15は、メインフレーム13の湾曲部13aから左後方に向かって延在する。右側のシートフレーム15は、メインフレーム13の湾曲部13aから右後方に向かって延在する。左右一対のシートフレーム15は、上面視でメインフレーム13の湾曲部13aを頂点とする略V字状に後方に向かって延在する。
左右一対のリヤフレーム16は、前端が左右それぞれのピボットフレーム14に連結し、ピボットフレーム14から後方上向きに延在して、後端が左右それぞれのシートフレーム15に連結する。左側のリヤフレーム16は、前端が左側のピボットフレーム14に連結し、左側のピボットフレーム14から後方上向きに延在して、後端が左側のシートフレーム15に連結する。右側のリヤフレーム16は、前端が右側のピボットフレーム14に連結し、右側のピボットフレーム14から後方上向きに延在して、後端が右側のシートフレーム15に連結する。
自動二輪車1は、後輪RWの左右両側に配置され、前後方向に延在する左右一対のスイングアーム17を備える。左右一対のスイングアーム17は、後端部で後輪RWを支持している。左側のスイングアーム17の前端部は、左側のピボットフレーム14に形成されたスイングアームピボット14aに軸支されている。右側のスイングアーム17の前端部は、右側のピボットフレーム14に形成されたスイングアームピボット14aに軸支されている。左右一対のスイングアーム17はそれぞれ、スイングアームピボット14aを支点軸として、上下に回動可能となっている。左右一対のスイングアーム17は、後輪RWを車体フレーム10に連結するための骨組みとしての機能を有すると同時に、後輪RWに入力された衝撃を吸収する緩衝装置の一部としての機能も有する。
自動二輪車1は、後輪RWに入力された衝撃を吸収する緩衝装置の一部としての機能する左右一対のリヤサスペンション18を備える。左側のリヤサスペンション18は、上端部が左側のリヤフレーム16に連結し、下端部が左側のスイングアーム17に連結する。右側のリヤサスペンション18は、上端部が右側のリヤフレーム16に連結し、下端部が右側のスイングアーム17に連結する。左右一対のリヤサスペンション18は、それぞれ、例えば、円筒形状を有するダンパーユニットと、当該ダンパーユニットを取り囲むように巻回されたコイルスプリングと、を備える。後輪RWに入力された衝撃は、スイングアーム17を介して、リヤサスペンション18で減衰される。
自動二輪車1は、運転者が着座可能な乗員シート19を備える。乗員シート19は、燃料タンク32の後部から後方に向かって前後方向に延在し、左右一対のシートフレーム15の上方に、左右一対のシートフレーム15を跨ぐように配置されている。乗員シート19は、左右一対のシートフレーム15に固定されている。なお、乗員シート19は、運転者に加えて、運転者の後方に同乗者が着座可能であってもよい。
カウル部材20は、燃料タンク32の上部及び左右の側部を覆って燃料タンク32の後方の乗員シート19に接続されるタンクカバー21と、タンクカバー21の下部に隣接し、燃料タンク32及び乗員シート19の下縁に沿って前後方向及び上下方向に延在して自動二輪車1の側部の一部を覆っており、自動二輪車1の前方からの走行風を後方に案内する左右一対のアッパーサイドカウル22と、左右それぞれのアッパーサイドカウル22の下部に隣接し、アッパーサイドカウル22の下縁に沿って前後方向及び上下方向に延在して自動二輪車1の側部の一部を覆っており、自動二輪車1の前方からの走行風を後方に案内する左右一対のロアサイドカウル23と、左右それぞれのアッパーサイドカウル22の後部に隣接し、乗員シート19の下縁に沿って車体フレーム10の後方を覆っており、自動二輪車1の前方からの走行風を後方に案内する左右一対のリヤカウル24と、を有する。
パワーユニット31は、車幅方向略中央、且つ、左右方向から見て、ダウンフレーム12と、メインフレーム13及びピボットフレーム14と、によって囲まれた領域に配置される。パワーユニット31は、ボルトやナット等の締結部材によって、直接、又は、ゴム等の弾性部材を介して、前部がダウンフレーム12に固定され、後部がメインフレーム13及び/又はピボットフレーム14に固定されている。
パワーユニット31のエンジン311は、回転軸線Rx回りで動力を出力するクランクケース311aと、クランクケース311aから上方に延びて、前傾するシリンダ軸線Cを有するシリンダブロック311bと、シリンダブロック311bの上端に結合されて、動弁機構を支持するシリンダヘッド311cと、シリンダヘッド311cの上端に結合されて、シリンダヘッド311c上の動弁機構を覆うヘッドカバー311dと、を備える。
パワーユニット31のクラッチユニット312は、クランクケース311aの右側面に連結されている。
パワーユニット31の不図示の変速機構は、クランクケース311aに収容されている。
パワーユニット31は、パワーユニット31のエンジン311の不図示のクランクシャフトに連結し、自動二輪車1の発電機とエンジン311の始動機との機能を少なくとも具備するACG(ACG:Alternating Current Generator)スタータ313スタータ313をさらに備える。ACGスタータ313は、クランクケース311aの左側面に設けられている。ACGスタータ313は、パワーユニット31のエンジン311のクランクシャフトと一体に回転する不図示のロータと、パワーユニット31のエンジン311のクランクケース311aに固定された不図示のステータと、を備える。ACGスタータ313の詳細な機能は、パワーユニット31のエンジン311のクランクシャフトが回転すると、ACGスタータ313のロータが回転し、ACGスタータ313は発電する。反対に、ACGスタータ313のステータに設けられたコイルに電流を通流すると、ロータが回転してパワーユニット31のエンジン311のクランクシャフトが強制的に回転する。したがって、パワーユニット31のエンジン311を始動する際に、ACGスタータ313のステータに設けられたコイルに電流を通流することによって、パワーユニット31のエンジン311のクランクシャフトを強制的に回転させて、パワーユニット31のエンジン311を始動できる。
燃料タンク32は、パワーユニット31の上方に配置されている。燃料タンク32は、メインフレーム13を上方から跨ぐように設けられ、メインフレーム13に固定されている。
パワーユニット31には、エンジン311に混合気を供給する吸気装置33と、エンジン311の排ガスを後方に向かって排出する排気装置34と、が接続されている。
吸気装置33は、パワーユニット31のエンジン311のシリンダヘッド311cに連結し、内部に不図示のスロットルバルブを有するスロットルボディ331と、パワーユニット31のエンジン311に供給する外気を浄化するエアクリーナ332と、スロットルボディ331とエアクリーナ332とを接続するコネクティングチューブ333と、外気をエアクリーナ332に導入する吸入チューブ334と、を備える。エアクリーナ332に導入されて浄化された空気は、コネクティングチューブ333を通ってスロットルボディ331に導かれ、スロットルボディ331においてスロットルバルブが動作することによって空気の流量が調整されて、パワーユニット31のエンジン311のシリンダヘッド311cに供給される。
また、吸気装置33のスロットルボディ331には、スロットルボディ331の内部に向けて燃料タンク32の燃料を噴射する燃料噴射装置35が取り付けられている。燃料噴射装置35は、燃料パイプ371で燃料ポンプ36に接続されている。燃料ポンプ36は、フィードパイプ372及びリターンパイプ373で燃料タンク32に接続されており、任意の圧力で燃料噴射装置35に向けて燃料を吐出する。
そして、スロットルボディ331において、エアクリーナ332に導入されて浄化された空気と、燃料噴射装置35から噴射された燃料と、によって適切な空燃比の混合気が生成され、スロットルバルブが動作することによって適切な流量の混合気がスロットルボディ331からパワーユニット31のエンジン311のシリンダヘッド311cに供給される。
エアクリーナ332は、メインフレーム13の後方で、車体フレーム10(メインフレーム13、ピボットフレーム14、シートフレーム15、及び、リヤフレーム16の少なくとも1つ)に連結される。本実施形態では、エアクリーナ332は、少なくとも上部がシートフレーム15に連結されている。
排気装置34は、一端部がパワーユニット31の前面でエンジン311のシリンダヘッド311cに連結し、パワーユニット31の下方を通って後方に延在する排気管341を備える。排気管341には、パワーユニット31のエンジンの排ガスを浄化する触媒342と、パワーユニット31のエンジンの消音機能を有し、パワーユニット31のエンジンの排ガスを大気に放出する不図示のサイレンサーと、が設けられている。パワーユニット31のエンジン311の排ガスは、排気管341を通って触媒で浄化されて大気に放出される。
自動二輪車1は、自動二輪車1の動力源であるパワーユニット31のエンジン311で発生した動力を後輪RWに伝達する動力伝達ユニット40を備える。
動力伝達ユニット40は、パワーユニット31の出力軸に連結し、パワーユニット31の出力軸と一体に回転するドライブスプロケット41と、後輪RWと一体に回転するドリブンスプロケット42と、ドライブスプロケット41とドリブンスプロケット42とに掛け回されるチェーン43と、を備える。パワーユニット31から出力される回転動力は、ドライブスプロケット41及びチェーン43を介してドリブンスプロケット42に伝達され、後輪RWは、ドリブンスプロケット42に伝達されたパワーユニット31の回転動力によって回転駆動する。このように、ドライブスプロケット41、ドリブンスプロケット42、及び、チェーン43は、それぞれ、自動二輪車1の動力源であるパワーユニット31のエンジン311で発生した動力を伝達する伝達部品の1つである。
動力伝達ユニット40は、ドライブスプロケット41、ドリブンスプロケット42、及び、チェーン43を収容する動力伝達ユニットカバー44を、さらに備える。本実施形態では、動力伝達ユニットカバー44は、上下に二分割されており、ドライブスプロケット41、ドリブンスプロケット42、及び、チェーン43の上側領域を覆うアッパーカバー44aと、ドライブスプロケット41、ドリブンスプロケット42、及び、チェーン43の下側領域を覆うロアカバー44bと、を有する。アッパーカバー44aとロアカバー44bとは、ボルト等の締結部材によって連結されている。
自動二輪車1は、前輪FWの左右両側に配置され、下方に向かうにしたがって前方に傾斜して上下方向に延在する円筒形状を有する左右一対のフロントフォーク51を備える。左右一対のフロントフォーク51は、下端部で前輪FWを支持している。左右一対のフロントフォーク51は、前輪FWを車体フレーム10に連結するための骨組みとしての機能を有すると同時に、前輪FWに入力された衝撃を吸収する緩衝装置としての機能も有する。
自動二輪車1は、車体フレーム10に対して回動自在に支持され、左右一対のフロントフォーク51を支持する転舵ユニット52を備える。
転舵ユニット52は、左右方向に延在し前輪FWを転舵する回動自在なバー形状のハンドル53と、車体フレーム10のヘッドパイプ11に挿通されるステムシャフト54と、左右のフロントフォーク51の上端部同士を連結固定するトップブリッジ55と、トップブリッジ55よりも下方で左右のフロントフォーク51を連結固定するアンダーブラケット56と、を備える。したがって、左右のフロントフォーク51は、トップブリッジ55とアンダーブラケット56とに固定される。
ハンドル53は、トップブリッジ55の上面に固定される。そして、自動二輪車1の運転者が左右方向に延在するハンドル53を回動させると、転舵ユニット52は、ステムシャフト54(車体フレーム10のヘッドパイプ11)を軸に一体に回動する。このとき、転舵ユニット52のトップブリッジ55及びアンダーブラケット56に固定された左右のフロントフォーク51と、左右のフロントフォーク51の下端部に支持された前輪FWも、ステムシャフト54(車体フレーム10のヘッドパイプ11)を軸に転舵ユニット52と一体に回動する。このようにして、ハンドル53は、前輪FWを転舵する。これにより、自動二輪車1の運転者は、左右の手でハンドル53のそれぞれ左右の端部近傍を握って走行し、走行時にハンドル53を回動することによって前輪FWを転舵して自動二輪車1を左右方向に旋回させることができる。
自動二輪車1は、蓄電ユニット61を備える。蓄電ユニット61は、例えばリチウムイオンバッテリや鉛バッテリ等の二次電池を有する。蓄電ユニット61は、湾曲部13aの近傍で、メインフレーム13の右側面に固定されている。蓄電ユニット61に蓄電された電力は、ハーネス70を介して、自動二輪車1に搭載された複数の電装品の各々に供給される。ハーネス70は、複数の電力線や信号線が結束され、絶縁材料によって形成された外皮部材によって覆われている。よって、ハーネス70を形成する複数の電力線や信号線は、外皮部材によって外部から物理的及び電気的に保護されている。
図2及び図5に示すように、自動二輪車1は、燃料噴射制御ユニット62と、ACG制御ユニット63と、を備える。燃料噴射制御ユニット62は、燃料噴射装置35に所定の圧力で燃料を供給するために燃料ポンプ36や不図示の燃料噴射器による燃料噴射量やタイミング等を制御するユニットであり、自動二輪車1に搭載された複数の電装品のうちの1つである。ACG制御ユニット63は、ACGスタータ313から発電され蓄電ユニット61へ蓄電される電力量を制御し、パワーユニット31を駆動させるためのACGスタータ313の始動タイミングを少なくとも制御するユニットであり、自動二輪車1に搭載された複数の電装品のうちの1つである。
燃料噴射制御ユニット62は、略直方体形状を有する。略直方体形状の燃料噴射制御ユニット62の1つの面には、ユニット側コネクタ621が設けられている。燃料噴射制御ユニット62は、ユニット側コネクタ621が前方を向くようにして、エアクリーナ332の左側面に支持されている。エアクリーナ332の左側面には、エアクリーナ332の左側面から車幅方向外側に突出して燃料噴射制御ユニット62の下後端部を収容及び係止するポケット部332aと、燃料噴射制御ユニット62の上方及び下方でエアクリーナ332の左側面から車幅方向外側に突出する上下一対の係合部332bと、が設けられている。上下一対の係合部332bには、それぞれ係合爪が形成されている。燃料噴射制御ユニット62の左側面には、燃料噴射制御ユニット62の左側面の一部を上端から下端まで覆っており、燃料噴射制御ユニット62の上端及び下端からそれぞれ上方及び下方に延出した延出部622aが形成された、取付部材622が設けられている。取付部材622は、弾性部材によって形成されている。取付部材622の上下の延出部622aには、エアクリーナ332の上下一対の係合部332bとそれぞれ重なる位置に係合孔622bが形成されている。燃料噴射制御ユニット62は、取付部材622の上下一対の延出部622aを撓ませながら、燃料噴射制御ユニット62の下後端部をエアクリーナ332のポケット部332aに収容して係止し、その後、撓ませた取付部材622の上下一対の延出部622aを元の位置に戻しながら、取付部材622の上下の係合孔622bに、エアクリーナ332の上下一対の係合部332bをそれぞれ挿通させて、係合部332bに形成された係合爪をそれぞれ延出部622aにさせる。これにより、燃料噴射制御ユニット62は、エアクリーナ332の左側面に支持される。
ACG制御ユニット63は、略直方体形状を有する。略直方体形状のACG制御ユニット63の1つの面には、第1ユニット側コネクタ631が設けられている。略直方体形状のACG制御ユニット63の第1ユニット側コネクタ631と対向する面には、第2ユニット側コネクタ632が設けられている。ACG制御ユニット63は、支持部材80に固定されている。本実施形態では、支持部材80は、ACG制御ユニット63を支持する金属製のステーである。支持部材80は、エアクリーナ332の左側面に固定されている。ACG制御ユニット63は、第1ユニット側コネクタ631が下方を向き、第2ユニット側コネクタ632が下方を向くようにして、支持部材80を介して、エアクリーナ332の左側面に支持されている。
図4に示すように、燃料噴射制御ユニット62及びACG制御ユニット63と、エアクリーナ332とは、左側が、アッパーサイドカウル22及びロアサイドカウル23に覆われている。
図5に戻って、ハーネス70は、燃料噴射制御ユニット62に接続する第1ハーネス71を有する。パワーユニット31には、ACGスタータ313のロータの回転角位置を検出する不図示の回転センサが設けられている。ハーネス70は、ACG制御ユニット63と当該回転センサとを電気的に接続する第2ハーネス72と、ACG制御ユニット63と蓄電ユニット61とを電気的に接続する第3ハーネス73と、ACG制御ユニット63とACGスタータ313とを電気的に接続する第4ハーネス74と、を有する。
第1ハーネス71の一端部は、第1ハーネス側コネクタ701に連結されている。第1ハーネス側コネクタ701は、燃料噴射制御ユニット62のユニット側コネクタ621に前方から抜挿可能に嵌合する。これにより、第1ハーネス71は、燃料噴射制御ユニット62と電気的に接続する。第1ハーネス71は、ユニット側コネクタ621及び第1ハーネス側コネクタ701から前方に延在する。図示は省略するが、第1ハーネス71は、途中で2本に分岐する。そして、分岐した第1ハーネス71の第1の他端部は、蓄電ユニット61に接続し、分岐した第1ハーネス71の第2の他端部は、燃料ポンプ36に接続する。燃料噴射制御ユニット62は、第1ハーネス71を介して、蓄電ユニット61に蓄電された電力を燃料ポンプ36に供給する。
図6から図8に示すように、エアクリーナ332の左側面には、燃料噴射制御ユニット62の配置位置の前方に、第1ハーネス固定部332cが形成されている。第1ハーネス固定部332cには、ハーネス固定部材91が設けられている。ハーネス固定部材91は、エアクリーナ332の第1ハーネス固定部332cに固定され、ハーネスを取り囲んで束縛するバンド部91aを有する。第1ハーネス71は、ユニット側コネクタ621及び第1ハーネス側コネクタ701から前方に延在し、燃料噴射制御ユニット62の前方で、ハーネス固定部材91のバンド部91aに束縛されて、第1ハーネス固定部332cに固定されている。
タンクカバー21は、燃料タンク32の上面を覆うアッパー部211と、燃料タンク32の左右の側面を覆うサイド部212と、を有する。タンクカバー21のサイド部212には、サイド部212の下端から下方に延出する第1延出部213が形成されている。第1延出部213は、第1ハーネス固定部332cの少なくとも一部を車幅方向左外側から覆っている。
このようにして、タンクカバー21は、第1ハーネス固定部332cの少なくとも一部を車幅方向左外側から覆っている。
これにより、追加部品を設けることなく、第1ハーネス固定部332cを車幅方向外側から保護できる。
アッパーサイドカウル22は、タンクカバー21に固定されている。タンクカバー21の第1延出部213には、アッパーサイドカウル22が固定されるカウル固定部21aが形成されている。本実施形態では、カウル固定部21aは、係合孔を有する。カウル固定部21aは、第1ハーネス固定部332cの少なくとも一部を車幅方向外側から覆っている。
このように、カウル固定部21aが、第1ハーネス固定部332cの少なくとも一部を車幅方向外側から覆っていることによって、追加部品を設けることなく、第1ハーネス固定部332cを車幅方向外側から保護できる。
アッパーサイドカウル22には、タンクカバー21のカウル固定部21aの係合孔に係合可能な固定ピン22aが設けられている。固定ピン22aは、アッパーサイドカウル22から車幅方向内側に突出した係合ピンであり、車幅方向左外側から、アッパーサイドカウル22のカウル固定部21aの係合孔を挿通してカウル固定部21aに係合する。
そして、アッパーサイドカウル22は、固定ピン22aによって、タンクカバー21のカウル固定部21aに固定されている。
これにより、タンクカバー21が、アッパーサイドカウル22の固定と、第1ハーネス固定部332cの保護と、を両立するので、部品点数削減及びコスト低減を図ることができる。
また、アッパーサイドカウル22は、自動二輪車1の車幅方向左側において、車幅方向外側から見て、第1ハーネス固定部332c及びカウル固定部21aと重なるように設けられている。
これにより、アッパーサイドカウル22によって、第1ハーネス固定部332c及びカウル固定部21aを車幅方向外側から保護できるので、第1ハーネス固定部332cを車幅方向外側からより保護できる。
このように、アッパーサイドカウル22は、固定ピン22aによって、カウル固定部21aでタンクカバー21に固定されており、第1ハーネス71は、ハーネス固定部材91によって、第1ハーネス固定部332cに固定されている。そして、固定ピン22aは、車幅方向外側から見て、ハーネス固定部材91と重なる位置に配置されている。より詳細には、固定ピン22aは、車幅方向外側から見て、第1ハーネス71を取り囲むハーネス固定部材91のバンド部91aと重なる位置に配置されている。
これにより、第1ハーネス71が車幅方向外側に変位して固定ピン22aに衝突することを防止できるとともに、アッパーサイドカウル22が車幅方向外側から荷重を受けて車幅方向内側に変位した場合でも、固定ピン22aがハーネス固定部材91のバンド部91aに衝突し、第1ハーネス71に直接衝突しない。したがって、第1ハーネス71が固定ピン22aと接触して損傷することを防止できる。そのため、第1ハーネス71の断線を防止しつつ、第1ハーネス71の外皮部材の厚さを低減することができるので、第1ハーネス71の径を小さくすることができる。
また、車幅方向外側から見て、タンクカバー21と第1ハーネス固定部332cとが重なる位置において、車幅方向外側から、アッパーサイドカウル22、タンクカバー21、第1ハーネス71、第1ハーネス固定部332c、の順に重なるように配置されている。
これにより、タンクカバー21と第1ハーネス固定部332cとが重なる位置において、第1ハーネス71及び第1ハーネス固定部332cは、アッパーサイドカウル22及びタンクカバー21によって車幅方向外側から覆われているので、アッパーサイドカウル22及びタンクカバー21によって第1ハーネス71を車幅方向外側から保護できるとともに、アッパーサイドカウル22及びタンクカバー21の双方によって第1ハーネス71及び第1ハーネス固定部332cをより強固に保護することができる。
また、エアクリーナ332の左側面には、第1ハーネス固定部332cの下方で車幅方向外側に突出した突出部332dが形成されている。突出部332dは、車幅方向外側から見て、略四角形状を有している。突出部332dには、座金92が車幅方向外側を向くように固定されている。座金92には、車幅方向に延びる雌ネジ穴92aが形成されている。
ACG制御ユニット63を支持する支持部材80は、ACG制御ユニット63を支持する平板状の支持プレート部81と、支持プレート部81の外縁から外側に突出した複数の固定片82と、を有する。各固定片82には、例えばネジやボルト等の締結部材80bが挿通する挿通孔80aが設けられている。1つの固定片82は、車幅方向外側から見て、エアクリーナ332の突出部332d及び座金92と重なる位置に形成されている。そして、締結部材80bが、支持部材80の固定片82に形成された挿通孔80aを挿通し、エアクリーナ332の突出部332dに固定された座金92の雌ネジ穴92aに締結する。これにより、支持部材80は、エアクリーナ332の左側面に固定される。そして、ACG制御ユニット63は、支持部材80を介してエアクリーナ332の左側面に固定される。
エアクリーナ332の突出部332dは、第1ハーネス固定部332c及び第1ハーネス71の下方で、第1ハーネス固定部332cにおける第1ハーネス71の少なくとも一部と車幅方向にオーバーラップするように形成されている。換言すると、第1ハーネス固定部332cにおける第1ハーネス71の延在方向(本実施形態では前後方向)と、車幅方向と、の双方に垂直な第1方向(本実施形態では上下方向)から見て、突出部332dは、第1ハーネス固定部332c及び第1ハーネス71の少なくとも一部と重なるように形成されている。
これにより、エアクリーナ332の突出部332dによって、第1ハーネス固定部332c及び第1ハーネス71を、第1ハーネス固定部332cにおける第1ハーネス71の延在方向(本実施形態では前後方向)と、車幅方向と、の双方に垂直な第1方向(本実施形態では上下方向)の一方側(本実施形態では下側)から保護できる。
また、タンクカバー21は、第1延出部213から車幅方向内側に向かって延出し、第1ハーネス71の少なくとも一部と車幅方向にオーバーラップするように形成された第2延出部214をさらに有する。本実施形態では、第2延出部214は、第1ハーネス固定部332cにおける第1ハーネス71の延在方向(本実施形態では前後方向)と、車幅方向と、の双方に垂直な第1方向(本実施形態では上下方向)から見て、第2延出部214は、第1ハーネス71の少なくとも一部と重なるように形成されている。
これにより、タンクカバー21の第2延出部214によって、第1ハーネス71を、第1ハーネス固定部332cにおける第1ハーネス71の延在方向(本実施形態では前後方向)と、車幅方向と、の双方に垂直な第1方向(本実施形態では上下方向)の一方側(本実施形態では下側)から保護できる。
図5に戻って、第2ハーネス72の一端部は、第2ハーネス側コネクタ702に連結されている。第2ハーネス側コネクタ702は、ACG制御ユニット63の第2ユニット側コネクタ632に上方から嵌合する。これにより、第3ハーネス73は、ACG制御ユニット63と電気的に接続する。第3ハーネス73は、第2ユニット側コネクタ632及び第2ハーネス側コネクタ702から上方に延出し、上方に向かって延在し、他端部がACGスタータ313の回転センサに接続する。ACG制御ユニット63には、第3ハーネス73を介して、ACGスタータ313の回転センサの検出信号が入力される。ACG制御ユニット63は、第3ハーネス73を介して入力されたACGスタータ313の回転センサの検出信号に基づいて、ACGスタータ313に供給する電力を制御する。
図9に示すように、第2ハーネス72は、第1ハーネス固定部332cにおける第1ハーネス71の延在方向、すなわち、本実施形態では前後方向から見て、第1ハーネス71の少なくとも一部と重なるように、第1ハーネス71の前方を上下方向に延在している。
これにより、第2ハーネス72によって、第1ハーネス固定部332cにおける第1ハーネス71の延在方向において、第1ハーネス71の一方側、すなわち、本実施形態では第1ハーネス71の前方を保護することができる。
再び図5に戻って、第3ハーネス73及び第4ハーネス74の一端部は、いずれも第3ハーネス側コネクタ703に連結されている。第3ハーネス側コネクタ703は、ACG制御ユニット63の第1ユニット側コネクタ631に下方から抜挿可能に嵌合する。これにより、第3ハーネス73及び第4ハーネス74は、ACG制御ユニット63と電気的に接続する。第3ハーネス73は、第1ユニット側コネクタ631及び第3ハーネス側コネクタ703から下方に延出し、前方及び上方に湾曲して上方に向かって延在して、他端部が蓄電ユニット61に接続する。第4ハーネス74は、第1ユニット側コネクタ631及び第3ハーネス側コネクタ703から下方に延出し、前方に湾曲して前方に向かって延在して、他端部がACGスタータ313に接続する。ACG制御ユニット63は、第3ハーネス73及び第4ハーネス74を介して、蓄電ユニット61に蓄電された電力を変換してACGスタータ313に供給し、また、ACGスタータ313で発電された電力を変換して蓄電ユニット61に供給する。
以上、本発明の一実施形態について、添付図面を参照しながら説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
例えば、本実施形態では、燃料噴射制御ユニット62は、ユニット側コネクタ621が前方を向くようにして、エアクリーナ332の左側面に支持されているものとしたが、燃料噴射制御ユニット62は、ユニット側コネクタ621が例えば上方を向くようにして、エアクリーナ332の左側面に支持されていてもよい。この場合、第1ハーネス固定部332cは、燃料噴射制御ユニット62の配置位置の上方に形成され、第1ハーネス71は、ユニット側コネクタ621及び第1ハーネス側コネクタ701から上方に延在し、燃料噴射制御ユニット62の上方で第1ハーネス固定部332cに固定される。そして、エアクリーナ332の突出部332dは、第1ハーネス固定部332c及び第1ハーネス71の前方又は後方で、第1ハーネス固定部332cにおける第1ハーネス71の少なくとも一部と車幅方向にオーバーラップするように形成される。換言すると、第1ハーネス固定部332cにおける第1ハーネス71の延在方向(この場合は上下方向)と、車幅方向と、の双方に垂直な第1方向(この場合は前後方向)から見て、エアクリーナ332の突出部332dは、第1ハーネス固定部332c及び第1ハーネス71の少なくとも一部と重なるように形成される。また、この場合、タンクカバー21の第2延出部214は、第1ハーネス固定部332cにおける第1ハーネス71の延在方向(この場合は上下方向)と、車幅方向と、の双方に垂直な第1方向(この場合は前後方向)から見て、第2延出部214は、第1ハーネス71の少なくとも一部と重なるように形成される。
また、例えば、本実施形態では、カウル部材20は、アッパーサイドカウル22とロアサイドカウル23とを有するものとしたが、カウル部材20は、アッパーサイドカウル22とロアサイドカウル23とが一体となったサイドカウルを有していてもよく、タンクカバー21のカウル固定部21aに固定されるのは、アッパーサイドカウル22とロアサイドカウル23とが一体となったサイドカウルであってもよい。
また、例えば、本実施形態では、タンクカバー21が第1ハーネス固定部332cの少なくとも一部を車幅方向外側から覆っているものとしたが、タンクカバー21に限らず任意の車載部品(例えば、乗員シート19等)が第1ハーネス固定部332cの少なくとも一部を車幅方向外側から覆っていてもよい。
また、例えば、本実施形態では、燃料噴射制御ユニット62がエアクリーナ332に固定され、第1ハーネス固定部332cがエアクリーナ332に設けられるものとしたが、燃料噴射制御ユニット62は、エアクリーナ332に限らず任意の車載部品(例えば、車体フレーム10等)に固定されていてもよく、第1ハーネス固定部332cは、エアクリーナ332に限らず任意の車載部品(例えば、車体フレーム10等)に設けられていてもよい。また、燃料噴射制御ユニット62が固定される車載部品と、第1ハーネス固定部332cが設けられる車載部品とは、異なる車載部品であってもよい。
また、例えば、本実施形態では、自動二輪車1に搭載される第1電装品が燃料噴射制御ユニット62であるものについて説明したが、自動二輪車1に搭載される第1電装品は、燃料噴射制御ユニット62に限らず、任意の電装品であってよい。同様に、自動二輪車1に搭載される第2電装品がACG制御ユニット63であるものについて説明したが、自動二輪車1に搭載される第2電装品は、ACG制御ユニット63に限らず、任意の電装品であってよい。
また、例えば、本実施形態では、パワーユニット31はエンジン311を有し、自動二輪車1の動力源は、パワーユニット31のエンジン311であるものとしたが、パワーユニット31は駆動モータを有していてもよく、自動二輪車1は、パワーユニット31の当該駆動モータを動力源とする電動車両であってもよいし、エンジン311及び当該駆動モータの双方を動力源とするハイブリッド車両であってもよい。
また、例えば、本実施形態では、動力伝達ユニット40は、チェーン43を備えるものとしたが、チェーン43に代えて、パワーユニット31から出力される回転動力を伝達可能なベルトとしてもよい。
本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。括弧内には、上記した実施形態において対応する構成要素等を一例として示しているが、これに限定されるものではない。
(1) 第1電装品(燃料噴射制御ユニット62)と、
前記第1電装品に着脱可能に接続する第1ハーネス(第1ハーネス71)と、を備える鞍乗型車両(自動二輪車1)であって、
前記鞍乗型車両は、
前記第1ハーネスを前記鞍乗型車両に固定する第1ハーネス固定部(第1ハーネス固定部332c)と、
前記鞍乗型車両の車幅方向一方側(左側)の側方の少なくとも一部を覆うカバー部材(アッパーサイドカウル22)と、をさらに備え、
前記カバー部材は、カバー固定部(カウル固定部21a)を介して前記鞍乗型車両に固定されており、
前記カバー固定部は、前記第1ハーネス固定部の少なくとも一部を車幅方向外側から覆っている、鞍乗型車両。
前記第1電装品に着脱可能に接続する第1ハーネス(第1ハーネス71)と、を備える鞍乗型車両(自動二輪車1)であって、
前記鞍乗型車両は、
前記第1ハーネスを前記鞍乗型車両に固定する第1ハーネス固定部(第1ハーネス固定部332c)と、
前記鞍乗型車両の車幅方向一方側(左側)の側方の少なくとも一部を覆うカバー部材(アッパーサイドカウル22)と、をさらに備え、
前記カバー部材は、カバー固定部(カウル固定部21a)を介して前記鞍乗型車両に固定されており、
前記カバー固定部は、前記第1ハーネス固定部の少なくとも一部を車幅方向外側から覆っている、鞍乗型車両。
(1)によれば、カバー固定部が、第1ハーネス固定部の少なくとも一部を車幅方向外側から覆っているので、追加部品を設けることなく、第1ハーネス固定部を車幅方向外側から保護できる。
(2) (1)に記載の鞍乗型車両であって、
前記カバー固定部は、前記鞍乗型車両に設けられた第1車載部品(タンクカバー21)に設けられている、鞍乗型車両。
前記カバー固定部は、前記鞍乗型車両に設けられた第1車載部品(タンクカバー21)に設けられている、鞍乗型車両。
(2)によれば、カバー固定部は、鞍乗型車両に設けられた第1車載部品に設けられており、第1車載部品が、カバー部材の固定と第1ハーネス固定部の保護とを両立するので、部品点数削減及びコスト低減を図ることができる。
(3) (2)に記載の鞍乗型車両であって、
前記第1車載部品は、車幅方向外側から見て前記第1ハーネスの車幅方向外側の少なくとも一部を覆う第1保護部(第1延出部213)と、前記第1保護部から車幅方向内側に向かって延出し、前記第1ハーネスの少なくとも一部と車幅方向にオーバーラップするように形成された第2保護部(第2延出部214)と、を有する、鞍乗型車両。
前記第1車載部品は、車幅方向外側から見て前記第1ハーネスの車幅方向外側の少なくとも一部を覆う第1保護部(第1延出部213)と、前記第1保護部から車幅方向内側に向かって延出し、前記第1ハーネスの少なくとも一部と車幅方向にオーバーラップするように形成された第2保護部(第2延出部214)と、を有する、鞍乗型車両。
(3)によれば、第1ハーネスの少なくとも一部と車幅方向にオーバーラップするように形成された第2保護部によって、第1ハーネスを、第1ハーネス固定部における第1ハーネス71の延在方向と、車幅方向と、の双方に垂直な方向の一方側から保護できる。
(4) (1)から(3)のいずれかに記載の鞍乗型車両であって、
前記カバー部材は、カバー固定部材(固定ピン22a)によって前記カバー固定部に固定されており、
前記第1ハーネスは、ハーネス固定部材(ハーネス固定部材91)によって前記第1ハーネス固定部に固定されており、
前記カバー固定部材は、車幅方向外側から見て、前記ハーネス固定部材と重なる位置に配置されている、鞍乗型車両。
前記カバー部材は、カバー固定部材(固定ピン22a)によって前記カバー固定部に固定されており、
前記第1ハーネスは、ハーネス固定部材(ハーネス固定部材91)によって前記第1ハーネス固定部に固定されており、
前記カバー固定部材は、車幅方向外側から見て、前記ハーネス固定部材と重なる位置に配置されている、鞍乗型車両。
(4)によれば、カバー固定部材は、車幅方向外側から見て、ハーネス固定部材と重なる位置に配置されているので、第1ハーネスが車幅方向外側に変位してカバー固定部材に衝突することを防止できるとともに、カバー部材が車幅方向外側から荷重を受けて車幅方向内側に変位した場合でも、カバー固定部材がハーネス固定部材に衝突し、第1ハーネスに直接衝突しない。したがって、第1ハーネスがカバー固定部材と接触して損傷することを防止できる。そのため、第1ハーネスの断線を防止しつつ、第1ハーネスの外皮部材の厚さを低減することができるので、第1ハーネスの径を小さくすることができる。
(5) (1)から(4)のいずれかに記載の鞍乗型車両であって、
前記鞍乗型車両は、第2車載部品(エアクリーナ332)をさらに備え、
前記第1ハーネス固定部は、前記第2車載部品に設けられており、
前記第2車載部品は、車幅方向外側に突出した突出部(突出部332d)を有し、
前記突出部は、前記第1ハーネス固定部における前記第1ハーネスの少なくとも一部と車幅方向にオーバーラップするように形成されている、鞍乗型車両。
前記鞍乗型車両は、第2車載部品(エアクリーナ332)をさらに備え、
前記第1ハーネス固定部は、前記第2車載部品に設けられており、
前記第2車載部品は、車幅方向外側に突出した突出部(突出部332d)を有し、
前記突出部は、前記第1ハーネス固定部における前記第1ハーネスの少なくとも一部と車幅方向にオーバーラップするように形成されている、鞍乗型車両。
(5)によれば、突出部は、第1ハーネス固定部における第1ハーネスの少なくとも一部と車幅方向にオーバーラップするように形成されているので、第2車載部品の突出部によって、第1ハーネス固定部及び第1ハーネスを、第1ハーネス固定部における第1ハーネス71の延在方向と、車幅方向と、の双方に垂直な方向の一方側から保護できる。
(6) (1)から(5)のいずれかに記載の鞍乗型車両であって、
前記鞍乗型車両は、
第2電装品(ACG制御ユニット63)と、
前記第2電装品に着脱可能に接続する第2ハーネス(第2ハーネス72)と、をさらに備え、
前記第2ハーネスは、前記第1ハーネス固定部における前記第1ハーネスの延在方向から見て、前記第1ハーネスの少なくとも一部と重なるように延在する、鞍乗型車両。
前記鞍乗型車両は、
第2電装品(ACG制御ユニット63)と、
前記第2電装品に着脱可能に接続する第2ハーネス(第2ハーネス72)と、をさらに備え、
前記第2ハーネスは、前記第1ハーネス固定部における前記第1ハーネスの延在方向から見て、前記第1ハーネスの少なくとも一部と重なるように延在する、鞍乗型車両。
(6)によれば、第2ハーネスは、第1ハーネス固定部における第1ハーネスの延在方向から見て、第1ハーネスの少なくとも一部と重なるように延在するので、第2ハーネスによって、第1ハーネス固定部における第1ハーネスの延在方向において、第1ハーネスの一方側を保護することができる。
(7) (1)から(6)のいずれかに記載の鞍乗型車両であって、
前記カバー部材は、前記鞍乗型車両の前記車幅方向一方側において、車幅方向外側から見て前記第1ハーネス固定部及び前記カバー固定部と重なるように設けられている、鞍乗型車両。
前記カバー部材は、前記鞍乗型車両の前記車幅方向一方側において、車幅方向外側から見て前記第1ハーネス固定部及び前記カバー固定部と重なるように設けられている、鞍乗型車両。
(7)によれば、カバー部材によって、第1ハーネス固定部及びカバー固定部を車幅方向外側から保護できるので、第1ハーネス固定部を車幅方向外側からより保護できる。
1 自動二輪車(鞍乗型車両)
21 タンクカバー(第1車載部品)
21a カウル固定部(カバー固定部)
213 第1延出部(第1保護部)
214 第2延出部(第2保護部)
22 アッパーサイドカウル(カバー部材)
22a 固定ピン(カバー固定部材)
332 エアクリーナ(第2車載部品)
332a ポケット部(第1電装品固定部)
332b 係合部(第1電装品固定部)
332c 第1ハーネス固定部
332d 突出部
62 燃料噴射制御ユニット(第1電装品)
63 ACG制御ユニット(第2電装品)
71 第1ハーネス
72 第2ハーネス
91 ハーネス固定部材
21 タンクカバー(第1車載部品)
21a カウル固定部(カバー固定部)
213 第1延出部(第1保護部)
214 第2延出部(第2保護部)
22 アッパーサイドカウル(カバー部材)
22a 固定ピン(カバー固定部材)
332 エアクリーナ(第2車載部品)
332a ポケット部(第1電装品固定部)
332b 係合部(第1電装品固定部)
332c 第1ハーネス固定部
332d 突出部
62 燃料噴射制御ユニット(第1電装品)
63 ACG制御ユニット(第2電装品)
71 第1ハーネス
72 第2ハーネス
91 ハーネス固定部材
Claims (7)
- 第1電装品(62)と、
前記第1電装品(62)に着脱可能に接続する第1ハーネス(71)と、を備える鞍乗型車両(1)であって、
前記鞍乗型車両(1)は、
前記第1ハーネス(71)を前記鞍乗型車両(1)に固定する第1ハーネス固定部(332c)と、
前記鞍乗型車両(1)の車幅方向一方側の側方の少なくとも一部を覆うカバー部材(22)と、をさらに備え、
前記カバー部材(22)は、カバー固定部(21a)を介して前記鞍乗型車両(1)に固定されており、
前記カバー固定部(21a)は、前記第1ハーネス固定部(332c)の少なくとも一部を車幅方向外側から覆っている、鞍乗型車両(1)。 - 請求項1に記載の鞍乗型車両(1)であって、
前記カバー固定部(21a)は、前記鞍乗型車両(1)に設けられた第1車載部品(21)に設けられている、鞍乗型車両(1)。 - 請求項2に記載の鞍乗型車両(1)であって、
前記第1車載部品(21)は、車幅方向外側から見て前記第1ハーネス(71)の車幅方向外側の少なくとも一部を覆う第1保護部(213)と、前記第1保護部(213)から車幅方向内側に向かって延出し、前記第1ハーネス(71)の少なくとも一部と車幅方向にオーバーラップするように形成された第2保護部(214)と、を有する、鞍乗型車両(1)。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の鞍乗型車両(1)であって、
前記カバー部材(22)は、カバー固定部材(22a)によって前記カバー固定部(21a)に固定されており、
前記第1ハーネス(71)は、ハーネス固定部材(91)によって前記第1ハーネス固定部(332c)に固定されており、
前記カバー固定部材(22a)は、車幅方向外側から見て、前記ハーネス固定部材(91)と重なる位置に配置されている、鞍乗型車両(1)。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の鞍乗型車両(1)であって、
前記鞍乗型車両(1)は、第2車載部品(332)をさらに備え、
前記第1ハーネス固定部(332c)は、前記第2車載部品(332)に設けられており、
前記第2車載部品(332)は、車幅方向外側に突出した突出部(332d)を有し、
前記突出部(332d)は、前記第1ハーネス固定部(332c)における前記第1ハーネス(71)の少なくとも一部と車幅方向にオーバーラップするように形成されている、鞍乗型車両(1)。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載の鞍乗型車両(1)であって、
前記鞍乗型車両(1)は、
第2電装品(63)と、
前記第2電装品(63)に着脱可能に接続する第2ハーネス(72)と、をさらに備え、
前記第2ハーネス(72)は、前記第1ハーネス固定部(332c)における前記第1ハーネス(71)の延在方向から見て、前記第1ハーネス(71)の少なくとも一部と重なるように延在する、鞍乗型車両(1)。 - 請求項1から6のいずれか一項に記載の鞍乗型車両(1)であって、
前記カバー部材(22)は、前記鞍乗型車両(1)の前記車幅方向一方側において、車幅方向外側から見て前記第1ハーネス固定部(332c)及び前記カバー固定部(21a)と重なるように設けられている、鞍乗型車両(1)。
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