JP7388706B2 - 角線端子、コネクタ、角線端子の製造方法およびコネクタの製造方法 - Google Patents

角線端子、コネクタ、角線端子の製造方法およびコネクタの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、角線端子、コネクタ、角線端子の製造方法およびコネクタの製造方法に関する。
コネクタの端子をハウジングに接続する場合、たとえば、金属製の角線端子がハウジングに形成された角孔に圧入されることにより、角線端子がハウジングに接続されている。
たとえば、特許文献1には、コネクタ端子の圧入部に、プレス加工によって圧入部の裏面から表面側に突出するように形成された打ち出し部が形成されたコネクタ端子が開示されている。特許文献1のコネクタ端子は、圧入部に打ち出し部を形成することによって、打ち出し部がハウジングの取付孔の内面に当接することによって位置精度を向上させている。
特許第5737361号公報
しかし、特許文献1のコネクタ端子のような圧入構造の場合、コネクタ端子を取付孔に挿入する際に、取付孔の内面と打ち出し部とが広い面積で面接触した状態で互いに摺接する。そのため、コネクタ端子から金属バリが発生して、導通不良を引き起こす可能性がある。
一方、コネクタ端子と取付孔の内面との間にクリアランスがある場合、金属バリの発生は抑制することができるものの、コネクタ端子の位置精度が出ないという問題がある。
そこで、本発明は、かかる問題点に鑑みて、角線端子をハウジングの端子取付孔に挿入する際に、金属バリが発生することを抑制し、かつ、角線端子の位置精度を高めることができる、角線端子、コネクタ、角線端子の製造方法およびコネクタの製造方法の提供を目的とする。
本発明の角線端子は、ハウジングに設けられた端子取付孔に挿入され、前記端子取付孔に保持される保持部を有する角線端子であって、前記端子取付孔は、前記角線端子の挿入方向に沿って延びる複数の内面によって構成され、前記角線端子の保持部は、前記保持部の軸方向で一端側に設けられた一端側圧入部と、前記保持部の軸方向で他端側に設けられ、前記一端側圧入部に対して前記軸方向で離間して設けられた他端側圧入部と、を有し、前記一端側圧入部および前記他端側圧入部のそれぞれは、前記軸方向に垂直な方向に突出する凸部と、前記軸方向で前記凸部の両側に隣接して設けられた一対の凹溝とを有し、前記凸部の頂部および前記凹溝の底部は、前記角線端子の周方向に沿って延び、前記凸部および前記凹溝が設けられた前記角線端子のそれぞれの面において、前記角線端子の周方向で前記凸部および前記凹溝の両側に、前記凸部または前記凹溝が形成されていない非形成領域を有している。
また、前記一端側圧入部は、前記角線端子のそれぞれの面に設けられ、それぞれが前記凸部および前記凹溝を有する複数の圧入部を有し、前記角線端子の一の面に設けられた圧入部は、前記角線端子の一の面に対して前記周方向で隣接する他の面に設けられた圧入部に対して前記軸方向にオフセットしていることが好ましい。
また、前記他端側圧入部は、前記角線端子のそれぞれの面に設けられ、それぞれが前記凸部および前記凹溝を有する複数の圧入部を有し、前記角線端子の一の面に設けられた圧入部は、前記角線端子の一の面に対して前記周方向で隣接する他の面に設けられた圧入部に対して前記軸方向にオフセットしていることが好ましい。
また、前記角線端子は、前記軸方向で前記一端側圧入部と前記他端側圧入部との間に、前記一端側圧入部の凸部および前記他端側圧入部の凸部の突出高さよりも高い突出高さを有する係止部を有していることが好ましい。
また、本発明のコネクタは、上記角線端子と、前記角線端子が挿入される端子取付孔を有するハウジングとを備えたコネクタであって、前記一端側圧入部の凸部は、前記端子取付孔の前記軸方向で一端側において、前記端子取付孔の複数の内面の全てと接触するように構成され、前記他端側圧入部の凸部は、前記端子取付孔の前記軸方向で他端側において、前記端子取付孔の複数の内面の全てと接触するように構成されている。
また、本発明の角線端子の製造方法は、前記角線端子を保持する工程と、前記角線端子のそれぞれの面において、前記凸部および前記一対の凹溝を形成するための加圧加工工程とを備え、前記加圧加工工程は、前記一対の凹溝の周方向の長さに対応した長さを有する一対の突出部によって、前記角線端子の周方向で前記凹溝の両側に、前記凹溝が形成されていない非形成領域が形成されるように前記角線端子を加圧して前記一対の凹溝が形成され、前記一対の凹溝が形成されることによって押し出された前記角線端子の余肉によって、前記一対の凹溝の間に前記凸部が形成される。
また、本発明のコネクタの製造方法は、上記角線端子と、前記角線端子が挿入される端子取付孔を有するハウジングとを備えたコネクタの製造方法であって、前記コネクタの製造方法は、前記角線端子を、前記ハウジングの前記端子取付孔に挿入する工程を備え、前記角線端子は、前記角線端子を保持する工程と、前記角線端子のそれぞれの面において、前記凸部および前記一対の凹溝を形成するための加圧加工工程とによって形成され、前記加圧加工工程は、前記一対の凹溝の前記周方向の長さに対応した長さを有する一対の突出部によって、前記角線端子の周方向で前記凹溝の両側に、前記凹溝が形成されていない非形成領域が形成されるように前記角線端子を加圧して前記一対の凹溝が形成され、前記一対の凹溝が形成されることによって押し出された前記角線端子の余肉によって、前記一対の凹溝の間に前記凸部が形成され、前記一端側圧入部の凸部は、前記端子取付孔の前記軸方向で一端側において、前記端子取付孔の複数の内面の全てと接触するように構成され、前記他端側圧入部の凸部は、前記端子取付孔の前記軸方向で他端側において、前記端子取付孔の複数の内面の全てと接触するように構成されている。
本発明の角線端子、コネクタ、角線端子の製造方法およびコネクタの製造方法によれば、角線端子をハウジングの端子取付孔に挿入する際に、金属バリが発生することを抑制し、かつ、角線端子の位置精度を高めることができる。
本発明の一実施形態のコネクタを示す図である。 (A)は、図1に示される角線端子の上面図であり、(B)は、図1に示される角線端子の側面図である。 (A)は、図2(A)の領域A1の部分拡大図であり、(B)は、図2(B)の領域A2の部分拡大図である。 図3(B)のVI-VI線断面図である。 (A)は、角線端子がハウジングの端子取付孔に挿入される前の状態を示す図であり、(B)は、角線端子の保持部がハウジングの端子取付孔に保持された状態を示す図である。 (A)は、本実施形態の角線端子の圧入部を形成するための加圧加工用の金型によって、凸部および凹溝が形成される前の状態を示す概略図であり、(B)は、金型を用いた加圧加工によって、凸部および凹溝が形成された状態を示す概略図である。 本実施形態の角線端子の圧入部を形成するための加圧加工用の金型によって、凸部および凹溝が形成される前の状態を示す、角線端子を軸方向に見た図である。 (A)は、角線端子に金属バリが発生した状態を示す模式図であり、(B)は、金属バリが凹溝の部分で切断された状態を示す模式図である。 (A)は、角線端子のそれぞれの面において、凹溝の非形成領域を有していない角線端子の参考上面図であり、(B)は、角線端子のそれぞれの面において、凹溝の非形成領域を有していない角線端子の参考側面図である。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態の角線端子、コネクタ、角線端子の製造方法およびコネクタの製造方法を説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまで一例であり、本発明の角線端子、コネクタ、角線端子の製造方法およびコネクタの製造方法は、以下の実施形態に限定されない。
図1に示されるように、本実施形態のコネクタ1は、複数の端子取付孔21を有するハウジング2と、端子取付孔21に保持される保持部31を有する角線端子3とを備えている。
ハウジング2は、図1に示されるように、角線端子3を挿入して取り付けることができるように、角線端子3が取り付けられる取付面を貫通して設けられた端子取付孔21を有している。ハウジング2は絶縁性樹脂材料により形成される。端子取付孔21は、角線端子3の挿入方向に沿って延びる複数の内面によって画定され、角線端子3を挿入可能な空間を形成する。端子取付孔21の形状は特に限定されないが、本実施形態では、端子取付孔21は、角線端子3の挿入方向に垂直な断面が略矩形となるように形成され、4つの互いに垂直な内面を有している。具体的には、端子取付孔21は、互いに対向する第1の面21a(図1における上面)および第2の面21b(図1における下面)と、第1の面21aおよび第2の面21bに対して垂直であり、互いに対向する第3の面21c(図1における左側の面)および第4の面21d(図1における右側の面)とを有している。なお、本明細書において、第1の面21aおよび第2の面21bを結ぶ方向を第1方向D1と呼ぶ。また、第3の面21cおよび第4の面21dを結ぶ方向を第2方向D2と呼ぶ。なお、第1方向D1および第2方向D2を含む、角線端子3の軸X周りの方向を角線端子3の周方向と呼ぶ。また、第1方向D1および第2方向D2の両方に垂直な方向、すなわち、角線端子3の挿入・離脱方向を第3方向D3と呼ぶ。なお、挿入・離脱方向である第3方向D3のうち、挿入方向をD31と呼び、離脱方向をD32と呼ぶ(図1参照)。また、角線端子3の軸をXと呼び、端子取付孔21の軸は、角線端子3の軸と同軸上となるため、端子取付孔21の軸もXと呼ぶ。
端子取付孔21は、図5(A)および(B)に示されるように、第1~第4の面21a~21dにより画定され、略直方体状の空間を形成する直線部211と、角線端子3を端子取付孔21に挿入しやすくするために広がった入口部212とを有している(図1においては入口部212は省略して示している)。なお、入口部212は必ずしも形成される必要はない。端子取付孔21の直線部211における内面は、本実施形態では第3方向D3に平行かつ平坦に示されているが、第3方向D3に対してわずかに傾斜していたり、第3方向D3でわずかに段差を有していてもよい。なお、図1においては、ハウジング2のうち、角線端子3が取り付けられる取付面のみを示しており、ハウジング2の他の部分は省略している。ハウジング2の形状は特に限定されず、角線端子3が取り付けられる様々な形状のハウジング2を用いることができる。なお、端子取付孔21の数は特に限定されず、1つであっても複数であってもよい。たとえば、端子取付孔21は、第1方向D1および/または第2方向D2に沿って複数設けられ得る。
角線端子3は、図1に示されるように、端子取付孔21に挿入され、ハウジング2に接続される。角線端子3は、図1、図2(A)および(B)に示されるように、断面が略矩形状の細長いピン状の部材である。本実施形態では、角線端子3は、図2(A)、(B)、図3(A)および(B)に示されるように、端子取付孔21の第1の面21aに対向する第1の面3a、端子取付孔21の第2の面21bに対向する第2の面3b、端子取付孔21の第3の面21cに対向する第3の面3c、端子取付孔21の第4の面21dに対向する第4の面3dを有している。なお、本明細書において「角線端子」という場合、角線部分を含んだ任意の形状の端子を含む。角線端子3は、本実施形態では全体が直線状に形成されたものを例にあげて示しているが、一部曲げ加工や潰し加工がされていてもよい。
角線端子3は、導電性を有する金属材料によって形成されている。本実施形態では、角線端子3は、図1、図2(A)および(B)に示されるように、角線端子3の軸X方向で両側に電気接触部32、33を有している。電気接触部32は、たとえば、コネクタ1と接続される相手側コネクタ(図示せず)の端子に接続される。一方、電気接触部33は、コネクタ1が実装される基板(図示せず)に半田付けされる。本実施形態では、図1、図2(A)および(B)に示されるように、電気接触部32および電気接触部33の間には、ハウジング2の端子取付孔21に保持される保持部31を有している。
保持部31は、端子取付孔21に圧入されて、端子取付孔21に保持される、角線端子3の軸X方向に延びる所定の部分である。保持部31は、図2(A)および(B)に示されるように、保持部31の軸X方向で一端側(角線端子3の挿入方向D31側)に設けられた一端側圧入部311と、保持部31の軸X方向で他端側(角線端子3の離脱方向D32側)に設けられ、一端側圧入部311に対して軸X方向で離間して設けられた他端側圧入部312と、を有している。なお、角線端子3のうち、保持部31よりも角線端子3の挿入方向D31側の部分(電気接触部32)の第1方向D1の寸法は、端子取付孔21の内面の第1方向D1の寸法(第1の面21aと第2の面21bとの間の距離)よりも小さい。また、角線端子3のうち、保持部31よりも角線端子3の挿入方向D31側の部分(電気接触部32)の第2方向D2の寸法は、端子取付孔21の内面の第2方向D2の寸法(第3の面21cと第4の面21dとの間の距離)よりも小さい。これにより、角線端子3は端子取付孔21に挿入される際に、保持部31に到達するまでは円滑に挿入することができる。
一端側圧入部311および他端側圧入部312は、図5(B)に示されるように、角線端子3が端子取付孔21に挿入されたときに、端子取付孔21(端子取付孔21の直線部211)の内面に対向するように設けられる。なお、一端側圧入部311が設けられる保持部31の一端側は、角線端子3が端子取付孔21に取り付けられた状態(図5(B)参照)において、端子取付孔21に保持された保持部31の第3方向D3の中央に対して挿入方向D31側の領域である。好ましくは、一端側圧入部311が設けられる保持部31の一端側は、角線端子3の保持部31が端子取付孔21に取り付けられた状態で、端子取付孔21の挿入方向D31側の端部から、保持部31の全長の1/3~1/4の領域(図5(B)における、端子取付孔21の左側の端部から、離脱方向D32側に向かって直線部211の長さの1/3~1/4の領域)とすることができる。また、他端側圧入部312が設けられる保持部31の他端側は、角線端子3が端子取付孔21に取り付けられた状態において、端子取付孔21に保持された保持部31の第3方向D3の中央に対して離脱方向D32側の領域である。好ましくは、他端側圧入部312が設けられる保持部31の他端側は、角線端子3の保持部31が端子取付孔21に取り付けられた状態で、端子取付孔21(直線部211)の離脱方向D32側の端部から、保持部31の全長の1/3~1/4の領域(図5(B)における、端子取付孔21の直線部211の右側の端部から、離脱方向D32側に向かって直線部211の長さの1/3~1/4の領域)とすることができる。
一端側圧入部311は、図3(A)、(B)および図4に示されるように、軸X方向に垂直な方向に突出する凸部311aと、軸X方向で凸部311aの両側に隣接して設けられた一対の凹溝311bとを有している。
凸部311aは、保持部31の一端側において、端子取付孔21の内面を押圧するように、端子取付孔21の内面に当接する。凸部311aは、凸部311aを含む一端側圧入部311における角線端子3の第1方向D1および/または第2方向D2の寸法が、端子取付孔21の内寸よりも大きくなるように突出している。本実施形態では、凸部311aは、図3(A)、(B)および図4に示されるように、第1方向D1で両側に突出するとともに、第2方向D2で両側に突出している。これにより、凸部311aを含む一端側圧入部311の第1方向D1の寸法が、端子取付孔21の第1方向D1の寸法よりも大きく、かつ、凸部311aを含む一端側圧入部311の第2方向D2の寸法が、端子取付孔21の第2方向D2の寸法よりも大きくなっている。
凸部311aは、図1、図3(A)、(B)および図4に示されるように、凸部311aの頂部Tが、角線端子3の周方向に沿って延びている。本実施形態では、凸部311aは、角線端子3の一の面において、軸Xに垂直な方向に延びる突条である。凸部311aは、端子取付孔21の内面に接触するように構成されている。本実施形態では、凸部311aは、端子取付孔21の軸X方向で一端側において、端子取付孔21の第1~第4の面21a~21dの全てと接触するように構成されている。なお、凸部311aの頂部Tの高さ(電気接触部32の表面からの高さ)は、凸部311aの頂部Tが端子取付孔21の内面に接触するように構成されていれば、特に限定されず、端子取付孔21の大きさに応じて適宜変更が可能である。また、凸部311aの長手方向に垂直な断面形状は特に限定されない。
凹溝311bは、図3(A)および(B)に示されるように、第3方向D3で凸部311aの両側に設けられている。凹溝311bの底部Bは角線端子3の周方向に沿って延び、凸部311aの頂部Tと略平行に延びている。凹溝311bの深さ(電気接触部32の表面から底部Bまでの深さ)は特に限定されない。本実施形態では、一対の凹溝311bは、互いに略同一の周方向長さで形成されている。しかし、一対の凹溝311bは互いに異なる長さで形成されていてもよい。
本実施形態では、図3(A)、(B)および図4に示されるように、角線端子3は、凸部311aおよび凹溝311bが設けられた角線端子3のそれぞれの面において、角線端子3の周方向で凸部311aおよび凹溝311bの両側に、凸部311aまたは凹溝311bが形成されていない非形成領域Rを有している。
非形成領域Rは、凸部311aおよび凹溝311bが形成される面(図3(A)においては、第1の面3a)の、周方向の端縁E(図3(A)においては、第1の面3aを含む平面と、第3の面3cまたは第4の面3dを含む平面とが交差する線)から、周方向で所定の領域に亘って形成されている。本実施形態では、非形成領域Rは、電気接触部32の第1~第4の面3a~3dなどの面と同一面上に連続した平坦面である。なお、非形成領域Rは、角線端子3の周方向に隣接する一対の面の境界部分を含んでおり、境界部分は、所定の曲率でアール形状とされたアール形成部分を含んでいる(図4参照)。
非形成領域Rの周方向の長さ(図3(A)および(B)における上下方向の長さ)は特に限定されない。非形成領域Rは、角線端子3の一の面において、角線端子3の周方向の端縁Eからの長さL1(図3(A)参照)が、アール形成部分を超える長さであるとともに、一の面の周方向の幅L2(第3の面3cから第4の面3dまでの距離。図3(A)参照)の5~20%、好ましくは10~20%、より好ましくは12~18%とすることができる。言い換えると、凹溝311b(または凸部311a)の周方向の端部が、角線端子3の周方向の端縁Eから、一の面の周方向の長さL2の5~20%、好ましくは10~20%、より好ましくは12~18%の範囲に位置するように、凹溝311bが形成されることが好ましい。一対の非形成領域Rは、凸部311aおよび凹溝311bの周方向で一方側と他方側とで均等な大きさで設けられることが好ましいが、一方側と他方側とで異なる大きさとされていてもよい。
他端側圧入部312は、図3(A)、(B)に示されるように、軸X方向に垂直な方向に突出する凸部312aと、軸X方向で凸部312aの両側に隣接して設けられた一対の凹溝312bとを有している。他端側圧入部312の凸部312aの高さは、本実施形態では、一端側圧入部311の凸部311aの高さと実質的に同一である。しかし、一端側圧入部311の凸部311aおよび他端側圧入部312の凸部312aは、角線端子3を端子取付孔21に保持することができるように構成されていれば、互いに異なる高さに設計されていてもよい。他端側圧入部312の凸部312aは、一端側圧入部311の凸部311aと同じ構成とすることができ、他端側圧入部312の凹溝312bは、一端側圧入部311の凹溝311bと同じ構成とすることができるので、凸部312aおよび凹溝312bの説明は省略する。同様に、他端側圧入部312に設けられる凸部312aまたは凹溝312bが形成されていない非形成領域Rも、一端側圧入部311に設けられた非形成領域Rと同じ構成とすることができるので、説明は省略する。
本実施形態では、一端側圧入部311は、図3(A)および(B)に示されるように、軸X方向にオフセットし、それぞれが凸部311aおよび凹溝311bを有する複数の圧入部P1、P2を有している。一端側圧入部311の複数の圧入部P1、P2のそれぞれは、角線端子3の周方向のうちの一部のみに凸部311aおよび凹溝311bを有している。そして、一端側圧入部311の複数の圧入部P1、P2の全てによって、一端側圧入部311の凸部311aが、端子取付孔21の軸X方向で一端側において、端子取付孔21の複数の内面(第1~第4の面21a~21d)の全てと接触するように構成されている。
具体的には、一端側圧入部311は、図3(A)に示されるように、第2方向D2で両側に突出した凸部311aを有する圧入部P1と、図3(B)に示されるように、第1方向D1で両側に突出した凸部311aを有する圧入部P2とを有している。圧入部P1においては、角線端子3の第1方向D1を向いた面には凸部および凹溝は形成されていない。また、圧入部P2においては、角線端子3の第2方向D2を向いた面には凸部および凹溝は形成されていない。
圧入部P1および圧入部P2は軸X方向で互いに隣接して設けられ、圧入部P1および圧入部P2の両方は、端子取付孔21の一端側に位置するように設けられる。圧入部P1に設けられた凸部311aの軸X方向で両側には、凹溝311b、311bが形成されている。同様に、圧入部P2に設けられた凸部311aの軸X方向で両側には、凹溝311b、311bが形成されている。
また、本実施形態では、他端側圧入部312は、図3(A)および(B)に示されるように、軸X方向にオフセットし、それぞれが凸部312aおよび凹溝312bを有する複数の圧入部P3、P4を有している。他端側圧入部312の複数の圧入部P3、P4のそれぞれは、角線端子3の周方向のうちの一部のみに凸部312aおよび凹溝312bを有している。そして、他端側圧入部312の複数の圧入部P3、P4の全てによって、他端側圧入部312の凸部312aが、端子取付孔21の軸X方向で他端側において、端子取付孔21の複数の内面(第1~第4の面21a~21d)の全てと接触するように構成されている。
具体的には、他端側圧入部312は、図3(A)に示されるように、第2方向D2で両側に突出した凸部312aを有する圧入部P3と、図3(B)に示されるように、第1方向D1で両側に突出した凸部312aを有する圧入部P4とを有している。圧入部P3においては、角線端子3の第1方向D1を向いた面には凸部および凹溝は形成されていない。また、圧入部P4においては、角線端子3の第2方向D2を向いた面には凸部および凹溝は形成されていない。
圧入部P3および圧入部P4は軸X方向で互いに隣接して設けられ、圧入部P3および圧入部P4の両方は、端子取付孔21の他端側に位置するように設けられている。圧入部P3に設けられた凸部312aの軸X方向で両側には、凹溝312b、312bが形成されている。同様に、圧入部P4に設けられた凸部312aの軸X方向で両側には、凹溝312b、312bが形成されている。
本実施形態では、圧入部P1の凸部311aは、第3の面21cおよび第4の面21dに向かって突出し、圧入部P2の凸部311aは、第1の面21aおよび第2の面21bに向かって突出している。しかし、圧入部P1、P2(または圧入部P3、P4)の凸部311a(凸部312a)の突出方向は特に限定されない。たとえば、圧入部P1の凸部311aは、本実施形態とは異なり、第1の面21aおよび第3の面21cに向かって突出し、圧入部P2の凸部311aは、第2の面21bおよび第4の面21dに向かって突出していてもよい。また、一端側圧入部311および他端側圧入部312に設けられた凸部311a、312aおよび凹溝311b、312bは、本実施形態とは異なり、角線端子3のそれぞれの面において軸X方向で一致する位置に設けられていてもよい。
本実施形態では、図2(B)および図3(B)に示されるように、角線端子3は、軸X方向で一端側圧入部311と他端側圧入部312との間に、一端側圧入部311の凸部311aおよび他端側圧入部312の凸部312aの突出高さよりも高い突出高さを有する係止部313を有している。一端側圧入部311と他端側圧入部312との間に係止部313が設けられることによって、角線端子3の端子取付孔21に対する保持力を向上させることができる。なお、係止部313は、本実施形態では、第1方向D1に突出、すなわち、端子取付孔21の第1の面21aおよび第2の面21bに向かって突出している。係止部313が突出する方向は特に限定されず、端子取付孔21の複数の内面(第1の面21a~第4の面21d)のうちの少なくとも1つに向かって突出していればよい。
つぎに、本実施形態の角線端子3およびコネクタ1の作用効果について説明する。
上述したように、本実施形態の角線端子3は、凸部311aおよび一対の凹溝311b、311bを有する一端側圧入部311と、凸部312aおよび一対の凹溝312b、312bを有する他端側圧入部312とを有している。一端側圧入部311の凸部311aは、端子取付孔21に挿入されたときに、端子取付孔21の軸X方向で一端側において、端子取付孔21の複数の内面(第1~第4の面21a~21d)の全てと接触するように構成されている。さらに、他端側圧入部312の凸部312aは、端子取付孔21に挿入されたときに、端子取付孔21の軸X方向で他端側において、端子取付孔21の複数の内面(第1~第4の面21a~21d)の全てと接触するように構成されている。これにより、角線端子3は、端子取付孔21の一端側において、一端側圧入部311の凸部311aによって、第1方向D1(図1における上下方向)と、第2方向D2(図1における左右方向)において安定して支持される。さらに、角線端子3は、端子取付孔21の他端側においても、他端側圧入部312の凸部312aによって、第1方向D1と第2方向D2において安定して支持される。このように、凸部311aおよび凸部312aが、軸X方向に離間した一端側と他端側の2か所において端子取付孔21の内面と接触することができるので、角線端子3が端子取付孔21に挿入されたときに、角線端子3の位置精度を向上させることができる。また、凸部311aおよび凸部312aの頂部Tは周方向に沿って延びており、端子取付孔21の内面との接触面積が小さい。これにより、角線端子3と端子取付孔21とが広い面積で面接触しながら圧入される場合と比較して、角線端子3を小さい挿入力で挿入することができるとともに、金属バリの発生を抑制することができる。
上述したように、本実施形態では金属バリの発生を抑制することができるが、角線端子3を端子取付孔21に挿入する際に、図8(A)に示されるように、端子取付孔21の内面から突出する突起物PRによって、電気接触部32の先端から一端側圧入部311までの間で角線端子3の金属表面に削れが生じて、細長い糸状のバリ(ひげバリ)Buが生じる場合がある。このような場合であっても、本実施形態のように、角線端子3に凹溝311b(312b)が設けられていることにより、削れたひげバリBuは、図8(B)に示されるように、金属表面の削れが凹溝311b(312b)に到達することによって、角線端子3から分離されて切断される(なお、切断されたひげバリBuは、端子取付孔21の外部に排出されると、エアブロー等によってコネクタ1から除去される)。したがって、ひげバリBuが角線端子3と一体になった状態で角線端子3から延びることが防止される。よって、角線端子3から切断されずに、ひげバリBuが生じた角線端子3と、当該ひげバリBuが生じた角線端子3に隣接する角線端子3と接触して端子間で短絡することや、コネクタ1が基板に実装される際にひげバリBuが角線端子3から基板へと落ちて短絡することを抑制することができる。
つぎに、本実施形態の角線端子3およびコネクタ1の製造方法について説明する。なお、以下の説明はあくまで一例であり、角線端子3およびコネクタ1の製造方法は以下の説明によって限定されるものではない。
まず、所定の形状、例えば両端が先細となった細長い四角柱状の角線端子3を用意する。
つぎに、角線端子3に一端側圧入部311および他端側圧入部312を形成するために、角線端子3を保持する(図6(A)および図7参照)。角線端子3は、図示しない加工装置において、後述する加圧加工の際に角線端子3が動かないように、端子保持部H(図7参照)によって安定して保持される。一例として、角線端子3は、図7に示されるように、端子保持部Hによって、加圧加工によって加工される面に垂直な2つの面(さらには加工される面の反対側の面)が少なくとも保持される。端子保持部Hが当接して角線端子3を保持する保持位置は、加圧加工によって凹溝311b、312bの長手方向の延長線上であることが好ましい。この場合、加圧加工時に角線端子3がより安定し、加工精度が高まる。本実施形態の場合、図3(A)および(B)に示されるように、一端側圧入部311および他端側圧入部312において、角線端子3の一の面に設けられた圧入部P1、P3は、角線端子3の一の面に対して周方向で隣接する他の面に設けられた圧入部P2、P4に対して軸X方向にオフセットしているため、凹溝311b、312bを形成する際に、凹溝311b、312bの長手方向の延長線上で角線端子3を保持することができる。したがって、角線端子3の加圧加工が容易であり、加工精度を高めることができる。
角線端子3が保持された後、角線端子3のそれぞれの面において、凸部311a、312aおよび一対の凹溝311b、312bを形成するために加圧加工が行われる。この加圧加工は、後述するように、一対の突出部Ma、Mb(図6(A)および(B)参照)によって、角線端子3の面に一対の凹溝311b、312bを形成することによって、凹溝311b、312bの箇所にあった角線端子3の金属材料が一対の凹溝311b(312b)の間に移動することで凸部311a(312a)を形成する。この場合、一対の凹溝311b(312b)とその間の凸部311a(312a)とを一度に形成することができる。なお、上記加圧加工は、角線端子3に非形成領域Rが形成されるように、凹溝311b、312bを形成することができれば、特にその形成方法や加圧加工に用いられる加工装置は限定されない。たとえば、加圧加工は、自動組立機によるコイニング加工であってもよいし、プレス機によるプレス加工であってもよい。
加圧加工は、図6(A)および(B)に示されるように、加工装置に設けられた金型Mを角線端子3に向かって移動させて加圧することによって行われる。金型Mは、一対の突出部Ma、Mbを有している。一対の突出部Ma、Mbは、形成される凹溝311b、312bの形状に対応した形状とされており、一対の突出部Ma、Mbの間には、形成される凸部311a、312aの容積以上の空隙Sが形成されている。また、一対の突出部Ma、Mbは、一対の凹溝311b(312b)の周方向の長さに対応した長さを有している。具体的には、一対の突出部Ma、Mbは、図7に示されるように、角線端子3の周方向の幅よりも短い幅(図7における左右方向の幅)を有している。
図6(A)および(B)に示されるように、一対の突出部Ma、Mbを角線端子3に向かって移動させて加圧することによって、図6(B)に示されるように、一対の凹溝311bが形成されるとともに、一対の凹溝311bが形成されることによって押し出された角線端子3の余肉によって、一対の凹溝311bの間に凸部311aが形成される。そして、本実施形態では、角線端子3の周方向で凹溝311bの両側に、凹溝311bが形成されていない非形成領域Rが形成される。凹溝311bの両端に非形成領域Rがあることにより、加圧加工時に(凹溝が端から端まで形成されて非形成領域Rが無い場合と比較して)角線端子3が軸X方向に延びてしまうことが抑制される。
本実施形態では、一端側圧入部311を形成するために、角線端子3の全ての面において加圧加工によって、一対の凹溝311bとその間に形成された凸部311aとが形成される。同様に、他端側圧入部312を形成するために、角線端子3の全ての面において加圧加工によって、一対の凹溝312bとその間に形成された凸部312aとが形成される。
また、一端側圧入部311と他端側圧入部312との間に形成される係止部313も、異なる金型を用いて同様に加圧加工によって形成される。係止部313を形成するための加圧加工は、一端側圧入部311および他端側圧入部312の加圧加工工程の前に行われてもよいし、後に行われてもよい。
角線端子3の加工が終了すると、複数の角線端子3がハウジング2の複数の端子取付孔21に挿入される。複数の角線端子3が複数の端子取付孔21のそれぞれに挿入された後、所定の工程を経てコネクタ1が完成する。
本実施形態では、上述したように、角線端子3の周方向で凹溝311b、312bの両側に、凹溝311b、312bが形成されていない非形成領域Rが形成されるように角線端子3を加圧して一対の凹溝311b、312bが形成される。この場合、図9(A)および(B)に示されるように、凹溝が周方向で端から端まで形成されて凸部が形成された場合(非形成領域Rが無い場合)と比較して、凹溝の深さが同じであっても、凸部311a、312aの突出高さを高くできることが分かった。凸部の突出高さを比較するために、同じ角線端子3(第1方向D1および第2方向D2の幅が0.64mm)を、図6(A)に示される一対の突出部Ma、Mbを有する金型Mと、金型Mと断面形状は同じで、周方向の長さが角線端子3の幅よりも長い金型とを用いて、凹溝の深さが同じになるように加圧加工した。その結果、非形成領域Rを有する角線端子3の凸部311aの高さをレーザー顕微鏡で計測したところ、凸部311aの高さは21.3μmとなり、図9(A)および(B)に示される非形成領域Rを有しない角線端子30の凸部30aの高さは7.7μmとなった。
さらに、レーザー顕微鏡で凹溝311b、30bの周囲の高さを確認したところ、本実施形態の凹溝311bの周囲は、対向する凹溝311bとは反対方向に、一部肉が逃げていたものの、非形成領域Rや凹溝311bが形成された面に対して垂直な面へ肉が逃げていることはなかった(平坦な状態のままであった)。一方、非形成領域Rを有さずに、凹溝30bが周方向で端から端まで形成されて凸部30aが形成された参考例においては、レーザー顕微鏡で凹溝30bの周囲の高さを確認したところ、図9(A)および(B)に示されるように、凹溝30bが形成された面に垂直な面において、肉が逃げて隆起していることがわかった。具体的には、図9(A)および(B)に示される角線端子30において、凹溝30bを潰して凸部30aを形成する場合、図9(B)に示される領域R1が紙面手前方向に隆起していた。また、凹溝30dを潰して凸部30cを形成する場合、図9(A)に示される領域R2が紙面手前方向に隆起していた。本実施形態では、周方向で凹溝311b、312bの両側に非形成領域Rを設けることによって、凹溝311b、312bの加圧時に押し出された余肉が一対の凹溝311b、312bの間から周方向で外側に逃げずに、凹溝311b(312b)の間に集まることにより、凸部311a、312aの高さを十分に確保できる。したがって、端子取付孔21に角線端子3を挿入した際に、端子取付孔21の内面と凸部311a、312aとをより確実に当接させることができるので、角線端子3のハウジング2に対する位置精度を高めることができる。
また、端子挿入孔21に全圧入される角線端子(電気接触部と端子挿入孔21との間にクリアランスがなく、凸部および凹溝が形成されていないもの。図示せず)と、図3(A)および(B)に示される本実施形態の角線端子3と、図9(A)および(B)に示される参考例に示される角線端子30とを用意し、それぞれの角線端子を端子挿入孔21に挿入してひげバリの発生率を計測した。全圧入される角線端子を10000本、本実施形態の角線端子3を340本、図9(A)および(B)に示される参考例の角線端子30を190本それぞれ用意し、端子挿入孔21に挿入した。なお、本実施形態の角線端子3および参考例の角線端子30は、端子挿入孔21の内面との間に10μmのクリアランスを有するように設計されている。本実施形態の角線端子3は、角線端子3の幅0.64mmに対して、非形成領域Rは端縁Eから0.1mmとなるように凹溝311b、312bが形成された。ひげバリは顕微鏡により観察し、大きさ毎に、特大(1.2mm以上)、大(0.6mm以上1.2mm未満)、中(0.3mm以上0.6mm未満)、小(0.3mm未満)に分類してその数を数え、ひげバリのそれぞれの大きさ毎に、全体に対する比率(%)を算出した。大きさが特大、大のひげバリは短絡などの原因となり得るが、大きさが中、小のひげバリは短絡の原因とはなりにくく、大きさが小のひげバリはほぼ短絡の問題がない。結果を以下の表1に示す。なお、以下の表1において、図9(A)および(B)に示された角線端子30による参考例を参考例1とし、全圧入される凸部および凹溝が形成されていない角線端子による参考例を参考例2としている。
Figure 0007388706000001
上記結果から、本実施形態では、ひげバリの発生について、非形成領域Rが設けられていても、端から端まで凹溝30bが形成された参考例1とほぼ同様の効果を得られることがわかった。したがって、本実施形態の角線端子3によれば、凸部311a、312aの高さを高くして角線端子3の位置精度を高めることができるだけでなく、ひげバリの発生による不良率を大きく低減できることもわかった。
1 コネクタ
2 ハウジング
21 端子取付孔
21a 第1の面
21b 第2の面
21c 第3の面
21d 第4の面
211 直線部
212 入口部
3、30 角線端子
3a 第1の面
3b 第2の面
3c 第3の面
3d 第4の面
30a、30c 凸部
30b、30d 凹溝
31 保持部
311 一端側圧入部
311a 凸部
311b 凹溝
312 他端側圧入部
312a 凸部
312b 凹溝
313 係止部
32、33 電気接触部
B 凹溝の底部
Bu バリ
D1 第1方向
D2 第2方向
D3 第3方向
D31 挿入方向
D32 離脱方向
E 角線端子の周方向の端縁
H 端子保持部
L1 非形成領域の角線端子の周方向の端縁からの長さ
L2 角線端子の周方向の幅
M 金型
Ma、Mb 突出部
P1、P2、P3、P4 圧入部
PR 突起物
R 非形成領域
R1、R2 領域
S 空隙
T 凸部の頂部
X 角線端子の軸

Claims (7)

  1. ハウジングに設けられた端子取付孔に挿入され、前記端子取付孔に保持される保持部を有する角線端子であって、
    前記端子取付孔は、前記角線端子の挿入方向に沿って延びる複数の内面によって構成され、
    前記角線端子の保持部は、
    前記保持部の軸方向で一端側に設けられた一端側圧入部と、
    前記保持部の軸方向で他端側に設けられ、前記一端側圧入部に対して前記軸方向で離間して設けられた他端側圧入部と、を有し、
    前記一端側圧入部および前記他端側圧入部のそれぞれは、
    前記軸方向に垂直な方向に突出する凸部と、前記軸方向で前記凸部の両側に隣接して設けられた一対の凹溝とを有し、
    前記凸部の頂部および前記凹溝の底部は、前記角線端子の周方向に沿って延び、
    前記凸部および前記凹溝が設けられた前記角線端子のそれぞれの面において、前記角線端子の周方向で前記凸部および前記凹溝の両側に、前記凸部または前記凹溝が形成されていない非形成領域を有している、
    角線端子。
  2. 前記一端側圧入部は、前記角線端子のそれぞれの面に設けられ、それぞれが前記凸部および前記凹溝を有する複数の圧入部を有し、
    前記角線端子の一の面に設けられた圧入部は、前記角線端子の一の面に対して前記周方向で隣接する他の面に設けられた圧入部に対して前記軸方向にオフセットしている、請求項1に記載の角線端子。
  3. 前記他端側圧入部は、前記角線端子のそれぞれの面に設けられ、それぞれが前記凸部および前記凹溝を有する複数の圧入部を有し、
    前記角線端子の一の面に設けられた圧入部は、前記角線端子の一の面に対して前記周方向で隣接する他の面に設けられた圧入部に対して前記軸方向にオフセットしている、請求項1または2に記載の角線端子。
  4. 前記角線端子は、前記軸方向で前記一端側圧入部と前記他端側圧入部との間に、前記一端側圧入部の凸部および前記他端側圧入部の凸部の突出高さよりも高い突出高さを有する係止部を有している、請求項1~3のいずれか1項に記載の角線端子。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の角線端子と、
    前記角線端子が挿入される端子取付孔を有するハウジングとを備えたコネクタであって、
    前記一端側圧入部の凸部は、前記端子取付孔の前記軸方向で一端側において、前記端子取付孔の複数の内面の全てと接触するように構成され、
    前記他端側圧入部の凸部は、前記端子取付孔の前記軸方向で他端側において、前記端子取付孔の複数の内面の全てと接触するように構成されている、コネクタ。
  6. 請求項1~4のいずれか1項に記載の角線端子の製造方法であって、
    前記製造方法は、
    前記角線端子を保持する工程と、
    前記角線端子のそれぞれの面において、前記凸部および前記一対の凹溝を形成するための加圧加工工程と
    を備え、
    前記加圧加工工程は、前記一対の凹溝の周方向の長さに対応した長さを有する一対の突出部によって、前記角線端子の周方向で前記凹溝の両側に、前記凹溝が形成されていない非形成領域が形成されるように前記角線端子を加圧して前記一対の凹溝が形成され、前記一対の凹溝が形成されることによって押し出された前記角線端子の余肉によって、前記一対の凹溝の間に前記凸部が形成される、
    角線端子の製造方法。
  7. 請求項1~4のいずれか1項に記載の角線端子と、前記角線端子が挿入される端子取付孔を有するハウジングとを備えたコネクタの製造方法であって、
    前記コネクタの製造方法は、
    前記角線端子を、前記ハウジングの前記端子取付孔に挿入する工程を備え、
    前記角線端子は、
    前記角線端子を保持する工程と、
    前記角線端子のそれぞれの面において、前記凸部および前記一対の凹溝を形成するための加圧加工工程と
    によって形成され、
    前記加圧加工工程は、前記一対の凹溝の前記周方向の長さに対応した長さを有する一対の突出部によって、前記角線端子の周方向で前記凹溝の両側に、前記凹溝が形成されていない非形成領域が形成されるように前記角線端子を加圧して前記一対の凹溝が形成され、前記一対の凹溝が形成されることによって押し出された前記角線端子の余肉によって、前記一対の凹溝の間に前記凸部が形成され、
    前記一端側圧入部の凸部は、前記端子取付孔の前記軸方向で一端側において、前記端子取付孔の複数の内面の全てと接触するように構成され、
    前記他端側圧入部の凸部は、前記端子取付孔の前記軸方向で他端側において、前記端子取付孔の複数の内面の全てと接触するように構成されている、
    コネクタの製造方法。
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