JP7386517B2 - シート、シート構造体、テント - Google Patents

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Description

本願発明は、取付金具を用いて張り渡されるシート、及び取付金具及びシートを用いて構成されるシート構造体に主に関する。
例えば、建築物などを解体するには、解体現場においてパワーショベルなどの重機を用いて建築物を破壊し、細分化し、それによって生じた廃棄物を適当な方法で分別して廃棄する。
このような解体作業を、例えば、住宅地、病院、或いは学校等の近辺で行う場合には、粉塵の飛散が生じ易い。解体の対象となる建築物は古い建築物であるのが通常であるのでアスベスト等の健康に好ましくない物質を含む粉塵が生じる場合があり、また、焼却炉を含む廃棄物処分場が解体の対象となる場合にはダイオキシン等のこれも健康に好ましくない物質を含む粉塵が生じる場合がある。健康に好ましくない粉塵が生じる場合は特に、粉塵の飛散は近隣の住民等から大きな問題と捉えられやすい。
また、建物の解体には騒音がつきものであるが、それが近隣の住民との間で問題を生じる可能性がある。
建築物の解体作業を一例とする何らかの作業を行うときに、その作業によって生じる粉塵や騒音の外部への漏れ出しを防止するための技術の1つとして、仮設のテントにより解体の対象となる建築物の全体を覆うという技術が採用されている。
かかる仮設のテントは、例えば、柱、梁等の骨材と、骨材、或いは骨材間の隙間の少なくとも一部を覆うシートとによって構成される。シートは、粉塵や騒音の外部への漏れ出しを防止する目的をより強調するために二重とされる場合もある。
シートを仮設のテントに固定するために、シート固定用の取付金具が用いられており、また取付金具とシートにて構成されるシート構造体が知られている。
かかるシート取付金具に取付けられるシートは一般に長尺の矩形であり、且つその幅方向の両端部の全長にわたって、当該部分の厚さをその他の部分よりも厚くすることにより形成された肉厚部を備えている。肉厚部は多くの場合、シートの幅方向の両端部をそれぞれ折り返して作ったシートの幅方向の両端の全長にわたる長尺の孔の中に、ある程度の太さの曲折可能な棒状体(例えばロープ)を配置することによって形成される。
取付金具は長尺であり、多くの場合、シートの長さ方向の長さに対応するようにその長さ方向で連結された状態で、且つシートの幅方向の長さに対応した間隔を空けて、二本で一組を平行に配列して用いられる。取付金具は、また、シートの幅方向の端部を係止するための長尺の係止溝を備えており、平行に配置されたときに2本の取付金具における係止溝は、それらの開口同士が対向するようにされる。
係止溝は、その内部にシートの肉厚部を挿入することができるような溝であって、その係止溝の開口の幅がその奥側の幅よりも狭くなるようにされている。係止溝の開口の幅は、シートの厚さよりは大きいが肉厚部の厚さよりは小さくされている。シートの肉厚部は、係止溝の奥側の幅が広い部分に挿入される。そうすると、シートの縁部にシートの幅方向の中心に向かう力がはたらいたとしても、溝の開口の縁に干渉する肉厚部が溝の開口に係止されて係止溝から抜けないから、肉厚部は係止溝内から脱落しない。
特許第3927567号
ところで、上述の如きシート構造体にも改良すべき点がある。
それは、シート構造体を有するテント等の周辺で強風が吹いた場合において、強風からシートが受ける力によって、シート構造体のみならずシート構造体を有するテント等が、例えば骨材を含めて破壊されるおそれがある、という点である。
シート構造体を構成する取付金具は、テントの骨材に取付けられるのが一般的であるが、強風からシートが大きな力を受けた場合には、その力が取付金具を介してテントの骨材にはたらき、その結果強風により骨材を含めてテントの全体が破壊されるおそれがある。
建造物の解体に応用される仮設のテントは、その高さが50mを超える場合もあり、強風を受けるシートの面積が非常に大きいから、シートには極めて大きな力がはたらく。その結果、テントの全体が破壊されるような事態が生じる可能性が大きくなりがちであり、また、そのような事態が生じたときの被害が大きくなりがちである。
もちろん、現在の気象予測の高い精度を考慮すれば、例えば台風の接近によっていつ強風が吹くかを予め予測することができるから、そのような予測に基づいて予めシートの例えば少なくとも一部を取付金具から外しておいたり、或いはシートの例えば少なくとも一部を弛ませておいたりするといった対応を取ることも可能ではある。
しかしながら、そのようなことを実現可能とするための構造をそもそもコスト低減を狙って採用されるテント等の仮設の構造物に採用するのは難しく、また、そのような構造を採用した仮設のテントであっても、上記の対応を人の手によって行ったり、また上記の対応を採るか否かの判断を人が行うとすれば、必要なときに必ず上述のような対応を採ることができるとは限らないから、テントの破壊が生じる可能性は残る。加えて、上述の対応或いは判断を機械によって自動的に行うようにしようとすれば、それに必要となるコストが発生し、コストが上昇する。
なお、このような問題は、仮設のテントに限らず、上述の如きシート構造体、或いは上述の如きシート構造体に含まれるシート一般に共通する。
本願発明は、強風が吹いたときにおいてもテントの破損を生じることを避けることができる、安価なシート構造体或いはそれに関連する技術を提供することをその課題とする。
上述の課題を解決するため、本願発明者は以下の発明を提案する。
本願発明は、奥側の幅が開口の幅よりも広くなっている長尺の係止溝を備える取付金具であり、同じ前記係止溝を有するものを2本一組として、前記開口同士を平行な状態で対向させたものに取付けて用いられるシートである。
そして、そのシートは、長尺の矩形の膜材である本体の幅方向の両縁に、前記2本の取付金具の前記係止溝のそれぞれに挿入可能であり、前記係止溝の前記開口の幅よりも厚い厚さを持つ肉厚部を有している。
ここまでに説明した取付金具、及びシートの構成は、背景技術の欄で説明したそれらの構成と変わるところがなく、従来におけるそれらの構成を踏襲したものであっても構わない。
本願発明のシートにおける前記肉厚部の一方である第1肉厚部は、前記本体に所定の力がはたらいたときに変形して、前記係止溝から脱落するように構成されるとともに、前記肉厚部の他方である第2肉厚部は、前記本体に前記所定の力がはたらいても前記係止溝から脱落しないように構成されている。つまり、かかるシートにおける肉厚部の第1肉厚部は、シート本体に所定の力、例えば第1肉厚部があるシートの縁の部分に、肉厚部を取付金具の係止溝から脱落させるような、シートの幅方向の中央に向かう向きの力がはたらいた場合に、係止溝から脱落する。他方、第2肉厚部は、同様の力がシートにはたらいた場合であっても、係止溝から脱落しない。
したがって、かかるシートは、上述の「所定の力」を適切に設計しておくことにより、シートに工夫がなければテントが壊れることになるような、或いはそれより幾らか弱い「ある強さの風」が吹いた場合に、第1肉厚部が係止溝から脱落して、第2肉厚部がそのまま係止溝内に残る、という状態を作り出すことができるようになる。この状態であれば、シートの幅方向における第1肉厚部側の縁は自由端になるので、ある強さ或いはそれ以上の風が吹いたとしても、シートに「所定の力」或いはそれ以上の力がはたらくことがもはや無い。それゆえ、本願発明のシートを用いれば、強風によって発生した大きな力がシートからはたらくことにより、骨材を含むテントの全体が壊れるような事態を防ぐことができる。なお、本願発明のシートは、第1肉厚部が係止溝から脱落しても、第2肉厚部は係止溝内にとどまるため、シート自体がどこかへ飛び去ることを防ぐことができる。
しかも、上述のように、第1肉厚部が係止溝から外れるのは、ある強さの風が吹いた場合であり、第1肉厚部を係止溝から外すために人手に頼ることも、人の判断を必要とすることもない。したがって、本願発明のシートを用いれば、第1肉厚部を係止溝から外すべきときに自動的に第1肉厚部が係止溝から外れることになるので、テントの全体が破壊されるおそれを抑制することができ、また第1肉厚部を係止溝から外すためのコストも小さく抑えられる。
上述したように、1つのシートを固定するために2本の取付金具が用いられる。両取付金具は同じものである必要はないが、両取付金具に設けられる係止溝は同じもの(その断面形状が同じ)とされる。そうすることにより、係止溝、或いはそれを含む取付金具の製造コストを下げることが可能となる。
本願発明では、2つの係止溝を同じものとする一方で、第1肉厚部と第2肉厚部の構成を変えることとし、それにより、シートの本体に所定の力がはたらいたときに、第1肉厚部が係止溝から脱落する一方で、第2肉厚部が係止溝から脱落しないようにしている。
例えば、前記第1肉厚部は、前記第2肉厚部よりもその厚さが小さくされていてもよい。これによれば、第1肉厚部は第2肉厚部よりも係止溝から脱落しやすくなる。
前記第1肉厚部は、前記第2肉厚部よりも変形し易く構成されていてもよい。例えば、第1肉厚部の方が柔らかい素材でできている場合がこれに当たる。変形は、可逆的な弾性変形でも良いし、不可逆的な塑性変形でも構わない。もっとも、第1肉厚部の変形が弾性変形なのであれば、第1肉厚部が係止溝から脱落した後において、第1肉厚部を再び係止溝内に戻すことによりシートを繰り返し利用できる可能性があるので、第1肉厚部の変形は弾性変形である方が好ましい。
前記第1肉厚部、前記第2肉厚部の構成はどのようなものでも構わないが、例えば、第1肉厚部、第2肉厚部の少なくとも一方は、前記膜材の縁に長尺で棒状の部材である棒状体を取付けることにより構成されていてもよい。例えば、シートのうちの本体の幅方向の縁付近を折り返してシートの縁をシートの幅方向のやや中央よりに固定することによって、シートの両端にシートの長手方向に沿う長い孔を設け、その孔の中に上述の棒状体を挿入することにより、第1肉厚部と第2肉厚部との少なくとも一方を形成することができる。
本願によるシートにおける前記第1肉厚部、前記第2肉厚部はともに、前記膜材の縁に長尺で断面円形の棒状の部材である棒状体を取付けることにより構成されていてもよい。棒状体は一般には曲折可能な柔軟なものとされる。その場合、前記第1肉厚部を構成する前記棒状体は、前記第2肉厚部を構成する前記棒状体よりも小径であってもよい。これによれば、第1肉厚部は第2肉厚部よりも係止溝から脱落しやすくなる。また、特に第1肉厚部の断面を円形とすることにより、所定の力がシートにはたらいたときに第1肉厚部が係止溝から脱落するという現象を、再現性高く意図した通りに生じさせることが容易になる。
本願によるシートにおける前記第1肉厚部、前記第2肉厚部はともに、前記膜材の縁に長尺で断面円形の棒状の部材である棒状体を取付けることにより構成されており、前記第1肉厚部を構成する前記棒状体は、前記第2肉厚部を構成する前記棒状体よりも変形し易い素材で構成されていてもよい。これによれば、第1肉厚部は第2肉厚部よりも係止溝から脱落しやすくなる。また、特に第1肉厚部の断面を円形とすることにより、所定の力がシートにはたらいたときに第1肉厚部が係止溝から脱落するという現象を、再現性高く意図した通りに生じさせることが容易になる。例えば、第1肉厚部を構成する棒状体、第2肉厚部を構成する棒状体ともに弾性体、例えばゴムとすることができ、且つ前者をより柔らかな弾性体とすることができる。
本願発明者は、また、以下のシート構造体をも本願発明の一態様として提案する。以下のシート構造体の効果は、以上で説明したシートの効果に等しい。
一例となるシート構造体は、奥側の幅が開口の幅よりも広くなっている長尺の係止溝を備える取付金具であり、同じ前記係止溝を有するものを2本一組として、前記開口同士を平行な状態で対向させたものと、前記一組の取付金具に取付けて用いられるシートと、を含んでなるシート構造体である。
そして、シート構造体に含まれる前記シートは、長尺の矩形の膜材である本体の幅方向の両縁に、前記2本の取付金具の前記係止溝のそれぞれに挿入可能であり、前記係止溝の前記開口の幅よりも厚い厚さを持つ肉厚部を有しており、前記肉厚部の一方である第1肉厚部は、前記本体に所定の力がはたらいたときに変形して、前記係止溝から脱落するように構成されるとともに、前記肉厚部の他方である第2肉厚部は、前記本体に前記所定の力がはたらいても前記係止溝から脱落しないように構成されている。
本願発明者は、また、以下のテントをも本願発明の一態様として提案する。以下のテントの効果は、以上で説明したシートの効果に等しい。
一例となるテントは、本願発明によるシート構造体を含むテントである。本願発明によるテントの使用方法の例としては、背景技術の欄で説明したものを挙げることができる。
一実施形態で構築される仮設の建築物を示す斜視図。 図1に示した仮設の建築物に含まれる骨部材を示す斜視図。 図1に示した仮設の建築物に含まれるシートの(A)平面図と、(B)側面図と、(C)他の場合の側面図。 図1に示した仮設の建築物に含まれるシート取付金具の正面図。 図1に示した仮設の建築物に含まれるシート取付金具が梁部に取付けられた状態を梁部の長さ方向の延長線上から見た図。 図1に示した仮設の建築物に含まれるシート取付金具にシートが取付けられた状態を梁部の長さ方向の延長線上から見た図。 図1に示した仮設の建築物に含まれるシート取付金具にシートが取付けられた状態で降雨があった場合の雨水の動きを説明するための図。
以下、本発明の好ましい一実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
この実施形態では、図1に示したような仮設の建築物に、本願発明のシート乃至シート構造体を応用する場合について説明することとする。
これには限られないが、この実施形態における仮設の建築物は、簡単に言うと巨大なテントである。これには限られないが、この実施形態における仮設の建築物は、ビルディング、清掃工場等の既存の建築物を解体するために用いられるものであり、既存の建築物の全体をすっぽりと覆うようなものとされる。仮設の建築物は、これには限られないがこの実施形態では平面視矩形であり、大きい場合にはその長辺が100mに及ぶことがあり、その高さは50mに及ぶことがある。
この実施形態による仮設の建築物は、図1、図2に示すようにして複数の骨部材10を備えている。図2は、骨部材10のみを示した図である。骨部材10は、従来の仮設の建築物におけるそれらと基本的に同じ構造で構わない。
各骨部材10は、これには限られないがこの実施形態では等間隔で、且つ平面視した場合に平行になるようにして立てられている。
これには限られないが、この実施形態における各骨部材10は同じものとされている。骨部材10は仮設の建築物の骨材となるものであり、それに必要な剛性を有するものとなっている。骨部材10は、これには限られないがこの実施形態では金属製の角パイプで構成されている。
骨部材10は、いずれも棒状の2本の柱部11と、これもいずれも棒状の2本の梁部12とを備えて構成されている。柱部11は仮設の建築物の柱となり壁の一部を構成するものであり、梁部12は仮設の建築物の梁となり屋根の一部を構成するものである。柱部11と梁部12とは全体として一体となっていても構わないが、この実施形態における2つの柱部11と2つの梁部12とは別部材とされており、それらが組合せられ、後述の状態で固定されることにより、一体の骨部材10となるようにされている。もちろん、柱部11と梁部12との少なくとも一方が、更に複数の部材で構成されていることもあり得る。
柱部11は、所定の間隔を空けて、地面に対して事実上垂直に立てられるものである。柱部11の下端は地面に固定されるが、その固定の方法は、周知又は公知技術に倣えばよい。柱部11の下端は地面に直接固定されても良いし、他の部材を介して間接的に地面に固定されていても良い。
2つの梁部12の一端は、2つの柱部11の上端にそれぞれ固定されている。また2つの梁部12の他端は互いに接続されるようになっている。平面視した場合における2つの梁部12は一直線状になるようにされている。梁部12の互いに接続される他端は、梁部12の一端よりもその高さが高くなるようになっている。かかる梁部12の構成により、仮設の建築物の屋根は、これには限られないが、いわゆる切妻型となる。
次に、仮設の建築物を構成するシートについて説明する。
シート20は、後述する肉厚部を除いて、従来のものとその構成は同じでよく、具体的には図3に示されたように構成される。後述するようにしてシート20は、隣接する骨部材10の間に張り渡される。
シート20は、シート材21を備えている。シート材21は、例えば、樹脂製のシート、或いは、繊維による織物又は編物の少なくとも一方の面を樹脂でコーティングしたシートとすることができる。シート材21を構成する樹脂の例は、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂等である。シート材21の厚さは、例えば0.5mm~2.0mmである。シート20は、巻取り又は折畳みが可能とされているが、この実施形態ではその双方が可能とされており、少なくとも骨部材10に沿って曲折可能な程度の柔軟性を有している。なお、シート20はその用途にもよるが例えば多数の孔が開いていてもよく、場合によっては編状であってもよい。
シート20は図3(A)に示したように長尺の矩形である。シート20の幅は隣り合う骨部材10の間の間隔と同じかそれよりも僅かに長い長さとされている。シート20の長手方向の長さは、骨部材10の長さ、即ち2つの柱部11と2つの梁部12の長さを合わせた長さに対応したものとされている。シート20は、複数枚のシート材21を熱融着などによって貼り合わせたものであってももちろん構わない。
シート20の幅方向の両端部には、肉厚部22が設けられている。肉厚部22の厚さはシート20を構成するシート材21の厚さよりも大きくされている。
肉厚部22は、例えば、シート20の両端部を図3(B)に示したように折り返して、その先端をシート20の幅方向のやや内側よりに溶着、接着、或いは縫製等により固定することで作られた、シート20の幅方向の両端部におけるシート20の長さ方向の全長にわたる筒状の空間の内部に、骨部材10に沿って曲折可能な程度に柔軟な棒状体23を配することによって構成される。或いは、肉厚部22は、図3(C)に示したように、シート20の両端部の表裏両面に、長尺で矩形であり且つその中央を長さ方向に沿って曲折させたシート(例えば、シート材21と形状を除いて同じように構成されたシートである。)である追加シート片24の両端の内側面を溶着、接着、或いは縫製等により固定することで作られた、シート20の幅方向の両端部におけるシート20の長さ方向の全長にわたる筒状の空間の内部に、柔軟な棒状体23を配することによって構成される。棒状体23は例えばゴムにより構成することができるが、その素材を含めた構成については後述することとする。
いずれにせよ、シート20の肉厚部22は、シート材21の厚さよりも厚くなる。かかる肉厚部22の厚さは、後述する外係止溝及び内係止溝に挿入することができ、且つシート材21に力がかかっていない状態では、外係止溝及び内係止溝の開口から抜け出さないような厚さとされる。なお、シート20の肉厚部22以外の部分の厚さは当然に、肉厚部22を構成するために2重又は3重になっている部分を含めて、外係止溝及び内係止溝の開口の幅よりも小さくなっている。
なお、棒状体23を用いてシート20に肉厚部22を設ける場合、シート20に対する棒状体23の固定の仕方は上述したものに限られず、例えば、縫合や接着等によりそれをなしても良い。
シート20は、後述するシート取付金具を用いて骨部材10に取付けられる。
次に、シート20を骨部材10に取付けるために用いられるシート取付金具について説明する。
なお、以下に説明するシート取付金具は、骨部材10のうち梁部12にシート20を固定するために用いられるが、この実施形態では柱部11へのシート20の固定にも、同様のシート取付金具が用いられる。
シート取付金具100の正面図を図4に示す。
シート取付金具100は、図4に示したような形状をしており、長尺であり、その図4における縦断面形状は、その長さ方向のすべての部分で同じである。これには限られないが、シート取付金具100は金属製であり、例えば押出成形によって製造される。
シート取付金具100は、その幅方向の両側にそれぞれ、外係止溝111Aをその内側に有する断面略C字形状の外係止部材111と、内係止溝112Aをその内側に有する断面略C字形状の内係止部材112とを備えている。これには限られないが、この実施形態においては、すべてのシート取付金具100における外係止溝111Aを含む外係止部材111の構成は同じ(鏡像の関係を含む。)であり、すべてのシート取付金具100における内係止溝112Aを含む内係止部材112の構成は同じ(鏡像の関係を含む。)である。
2つの外係止部材111同士は、板状体である外接続板113によって互いに接続されており、2つの内係止部材112同士は、板状体である内接続板114によって互いに接続されている。
また、これには限られないが、シート取付金具100の幅方向の同じ側にある外係止部材111と内係止部材112とは、その一部で、より詳細には前者の図4における内側より下方と後者の外側より上方で、互いに一体化されている。
上述した外係止溝111Aは、後述する外側のシート20の肉厚部22を係止するためのものである。外係止溝111Aにはシート20の肉厚部22を挿入することができるようになっている。またシート20の肉厚部22以外の部分は外係止溝111Aの開口を通過できるようになっている。上述した内係止溝112Aは、後述する内側のシート20の肉厚部22を係止するためのものである。内係止溝112Aにはシート20の肉厚部22を挿入することができるようになっている。またシート20の肉厚部22以外の部分は内係止溝112Aの開口を通過できるようになっている。
これには限られないが、外係止溝111A乃至外係止部材111は、内係止溝112A乃至内係止部材112よりも外側に位置するようになっている。
外係止部材111の外側下方、或いは別の言葉で言うなら外係止溝111Aの開口の下側には、突起である案内突起115が設けられている。案内突起115は、後述するようにして垂れ落ちる雨水を案内するものである。もっとも、案内突起115は本願発明において必須ではない。
内係止部材112の下方には、固定脚116が設けられている。固定脚116は、シート取付金具100を骨部材10に対して固定するために用いられるものである。固定脚116はその下方で外側に曲折されており、その先端に上方に突出した係止爪116Aを備えている。係止爪116Aの機能については後述する。
以上の如きシート取付金具100は、図5に示したようにして、骨部材10に対して取付けられる。
骨部材10の梁部12に対するシート取付金具100の取付け方は以下の通りである。シート取付金具100はその長さ方向が梁部12の長さ方向に沿うようにして、梁部12に対して固定される。シート取付金具100を梁部12に取付ける際には、固定用金具200が用いられる。なお、図5における梁部12は、梁部12を構成する部材の1つであり、梁部12に沿って延びる長尺の部材である場合がある。
固定用金具200は、図5に示したような正面形状を持つ、2つで1組とされた金具である。固定用金具200は、図5における奥行き方向に、後述するボルトの直径の例えば数倍程度の長さを持つ。つまり、固定用金具200は長尺ではない。固定用金具200は、梁部12の左右のどちらか半分の外周に沿わせて用いられるものであり、その上方に、まず内向きにそして図5における下向きに曲折して形成された係止部211を備えている。また、固定用金具200はその下方に、図5における下方に伸びる固定部212を備えている。固定部212には、図示を省略の孔が穿たれている。
2つの固定用金具200における上述した係止部211はそれぞれ、シート取付金具100の2つの固定脚116における係止爪116Aに対して外側上方から係止することができるようになっている。その状態で、2つの固定用金具200の固定部212にそれぞれ穿たれた上述の孔を貫通させたボルト220に対してナット230を螺合させることにより、固定用金具200を介してシート取付金具100は梁部12に対して固定されるようになっている。各シート取付金具100は、その長さ方向の複数の適宜の位置で、固定用金具200を用いて梁部12に対して固定される。
結果として、シート取付金具100は、梁部12の全長にわたるようにして梁部12に対して固定されることになる。なお、通常はそうであるが、梁部12の長さよりもシート取付金具100が短ければ、1つの梁部12には、その長さ方向で連ねられた複数のシート取付金具100が固定されることになる。
シート取付金具100が梁部12に取付けられたとき、シート取付金具100の外接続板113と内接続板114はいずれも、その断面が水平になるようにする。シート取付金具100は各梁部12に取付けられるので、隣り合う骨部材10における梁部12に取付けられたシート取付金具100の互いに相手側のシート取付金具100に近い側の外係止溝111A同士、及び内係止溝112A同士は、互いに対向することになる。外係止溝111Aは、仮設の建築物を基準とした場合に、内係止溝112Aより外側に位置することになる。
同様にして、骨部材10の柱部11に対しても、柱部11の全長にわたるようにしてシート取付金具100が取付けられる。シート取付金具100が柱部11に取付けられたとき、シート取付金具100の外接続板113と内接続板114はいずれも、仮設の建築物の図1における長手方向と一致するようにする。シート取付金具100は各柱部11に取付けられるので、隣り合う骨部材10における柱部11に取付けられたシート取付金具100の互いに相手側のシート取付金具100に近い側の外係止溝111A同士、及び内係止溝112A同士は、互いに対向することになる。外係止溝111Aは、仮設の建築物を基準とした場合に、内係止溝112Aより外側に位置することになる。また、柱部11と梁部12との接続部分においては、柱部11と梁部12とがなす角度と同じ角度で、それらにそれぞれ固定されたシート取付金具100の端部同士が殆ど接触した状態となる。このとき、両シート取付金具100における外係止溝111A同士と内係止溝112A同士は連続した状態となるが、外係止溝111A同士の間、或いは内係止溝112A同士の間に隙間が生じるようであれば、適当な部材を配することによりその隙間を埋めるようにすることも可能である。
このようにして骨部材10に対して取付けられたシート取付金具100に対して、シート20が取付けられる。
シート20は、隣り合う骨部材10の間に張り渡される。
一の骨部材10に取付けられたシート取付金具100における外係止溝111A及び内係止溝112Aは、隣り合う骨部材10に取付けられたシート取付金具100における上記一の骨部材10に取付けられたシート取付金具100に近い側の外係止溝111及び内係止溝112Aとそれぞれ対向した状態となっている。その対向した外係止溝111A同士を対になる外係止溝111Aとして、それら2つの外係止溝111Aに、それぞれ一枚のシート20の幅方向の両端の肉厚部22を、図2の手前側に位置する柱部11の下端からか、又は奥側に位置する柱部11の下端から挿入する。そして、シート20の先端を2本の柱部11に取付けられたシート取付金具100の対向する外係止溝111Aにその幅方向の両端の肉厚部22を案内させながら、当該柱部11の上端まで引き上げる。次いで、2本の梁部12に取付けられたシート取付金具100の外係止溝111Aと、反対側の柱部11に取付けられたシート取付金具100の外係止溝111Aとにその肉厚部22を案内させながら、シート20の先端を、上記反対側の柱部11の下端に至るまで移動させる。
これにより、シート20は、隣接する2つの骨部材10の間の一対の外係止溝111Aによってその両端の肉厚部22を係止された状態で、隣接する2つの骨部材10の間に張り渡された状態となる。
かかる作業を、隣接する2つの骨部材10の間のすべてにおいて行う。
また、同様の作業を、隣接する2つの骨部材10の間の一対の内係止溝112Aの間で行う。これにより、シート20は、隣接する2つの骨部材10の間の一対の内係止溝112Aによってその両端の肉厚部22を係止された状態で、隣接する2つの骨部材10の間に張り渡された状態となる。この作業は、隣接する2つの骨部材10の間の一対の内係止溝112Aの間のすべてで行われる。
シート20が張り渡された状態を図6に示す。作図の都合上、図6におけるシート20の幅(図6における左右方向の長さ)は実際よりもかなり小さく描かれている。
これにより、図1における仮設の建築物の4つの側面のうちの2つの矩形の側面と、2つの矩形の屋根面にはシート20が張り渡される。
他方、図1における2つの五角形の側面は未だ開放された状態である。2つの五角形の側面には、周知又は公知の手法を用いて適当にシートを張り渡す。必要に応じて当該側面に開閉が可能な扉40を設けて、仮設の建築物が完成する。
仮設の建築物が完成した後、降雨があったとする。梁部12を構成する部分の傾斜したシート20に雨水が付着することを考える。
この場合、外側のシート20の外面に雨水が付着する。かかる雨水の一部は、図7における矢印Wで示したように、外側のシート20の外面を伝わって外係止溝111Aの中に入り込み、外側のシート20の肉厚部22を回り込んで、外側のシート20の内面側に至り、そして、再び外係止溝111Aから漏れ出すことがある。このとき、雨水は外側のシート20の内面側に位置している。かかる雨水は、更に矢印Wで示したように外係止部材111における外係止溝111Aの開口の下方の部分を伝わって垂れる。外係止溝111Aから出た雨水は、そのまま内側のシート20に垂れるか、或いは少なくとも案内突起115にまで及んだら、そこで水滴W1となって内側のシート20に垂れ落ちる。
いずれにせよ、雨水が垂れ落ちる内側のシート20の外側面上における位置は、内係止溝112Aからは離れたところ、言い換えれば内側のシート20の幅方向における中央寄りの位置となる。かかる位置に落ちた雨水は、内側のシート20の最大傾斜線に沿う方向、つまりシート取付金具100の長さ方向に沿って流れていくことになるから、内係止溝112Aの方向に近づき内係止溝112Aの中に入ることはない。これにより、内係止溝112Aを介して、内側のシート20の更に内側、つまり仮設の建築物の内部に雨水が侵入することがなくなる。
仮設の建築物の側面を構成するシート20に対応する部分では以上のような効果は生じないが、少なくともシート取付金具100によって構成される以上の取付構造が、雨水の仮設の建築物への侵入を促進することはない。
仮設の建築物が完成した後、強風が吹いたとする。その場合においても、テントであるこの実施形態における建築物は、少なくともその骨部材10に損傷が起こる程の損傷が生じない。
図6に示したように、各シート20はそれぞれ、2つで一組とされた外係止部材111における外係止溝111A又は、2つで一組とされた内係止部材112における内係止溝112Aによって、その幅方向の両縁にある肉厚部22を係止されることによって建築物に対して固定されている。
とりあえず、図6中の左右方向における中央の上側に位置する、外係止部材111の外係止溝111Aにその両縁の肉厚部22を係止されたシート20に着目する。
このシート20は、図6中の左縁と右縁とにそれぞれ肉厚部22を有している。これらのうちの一方が、本願発明における第1肉厚部であり、他方が、本願発明における第2肉厚部に相当する。この限りではないが、この実施形態では、左側の肉厚部22が第1肉厚部に、右側の肉厚部22が第2肉厚部に相当するものとする。
本願発明における第1肉厚部に相当する左側の肉厚部22は、シート20に対して所定の力がはたらいたときに変形して、外係止溝111Aから脱落するようになっている。他方、本願発明における第2肉厚部に相当する右側の肉厚部22は、シート20に対して左側の肉厚部22が外係止溝111Aから脱落する所定の力がはたらいても、多少の変形は生じるものの外係止溝111Aから脱落しないようになっている。
シート20に対して、ある風速の風が吹き付けたときにシート20にはたらく力は計算により容易に求められる。したがって、上述の「所定の力」を適切に定めることにより、ある風速の風がテントである建築物の周囲で吹いたときに、本願発明における第1肉厚部に相当する左側の肉厚部22が外係止溝111Aから脱落するとともに、本願発明における第2肉厚部に相当する右側の肉厚部22が外係止溝111Aから脱落しないようにすることができる。
そして、この実施形態における2つの肉厚部22はそのように構成されている。本願発明における第1肉厚部と第2肉厚部に相当する左右両側の肉厚部22が外係止溝111Aから脱落しないように構成されているのであれば、ある程度以上の風速の風が吹きシート20に大きな力がはたらいたときには、その力がシート取付金具100から骨部材10に伝わり、結果として骨部材10に損傷が生じるおそれがある。骨部材10の強度に応じて、上述の「所定の力」を骨部材10が耐えられる範囲で適切に定めておけば、骨部材10が耐えられる範囲の力をシート20にかけるようなある程度の風が吹いた段階で、シート20の本願発明における第1肉厚部に相当する左側の肉厚部22が外係止溝111Aから脱落するとともに、本願発明における第2肉厚部に相当する右側の肉厚部22が外係止溝111Aから脱落しない、という状態が生じることになる。そうすると、第1肉厚部に相当する左側の肉厚部22が存在する縁が自由端となったシート20は、それ以降より強い風を受けたとしても、風からより大きな力を受けることがなくなる。そのため、この実施形態におけるテントである建築物は、強い風を受けたとしても、骨部材10の損傷を伴うような大きな損傷を受けることが無い。
これは、内側のシート20でも同様である。
ある風速の風がテントである建築物の周囲で吹いたときに、本願発明における第1肉厚部に相当する左側の肉厚部22が外係止溝111Aから脱落するとともに、本願発明における第2肉厚部に相当する右側の肉厚部22が外係止溝111Aから脱落しないという状況を生じるための工夫は以下のようなものである。
例えば、本願発明における第1肉厚部に相当する図6における左側の肉厚部22は、本願発明における第2肉厚部に相当する右側の肉厚部22よりもその厚さが小さくされることで、ある風速の風が吹いたときに上述の状況が生じるようにすることができる。図3を用いて既に説明したように、肉厚部22は、本願発明における第1肉厚部に相当する図6における左側に位置するものも、本願発明における第2肉厚部に相当する図6における右側に位置するものも、棒状体23を備えている。したがって、この場合には、左側の肉厚部22に含まれる断面円形の棒状体23を右側の肉厚部22に含まれる断面円形の棒状体23よりも小径とすればよい(なお、図6等では、簡単のために、すべての棒状体23の径を同じものとして描いてある。)。もっとも、棒状体23は必ずしも断面円形とする必要はないが、その場合であっても、左側の肉厚部22に含まれる棒状体23の厚さを右側の肉厚部22に含まれる棒状体23の厚さよりも小さくして、前者を含む本願発明における第1肉厚部に相当する肉厚部22を第2肉厚部に相当する肉厚部22よりも外係止溝111Aから脱落しやすくするのは容易である。
他方、本願発明における第1肉厚部に相当する左側の肉厚部22は、本願発明における第2肉厚部に相当する右側の肉厚部22よりも変形し易く構成されていてもよい。具体的には、例えば、左側の肉厚部22に含まれる断面円形の棒状体23と、右側の肉厚部22に含まれる断面円形の棒状体23との経を同じにするとともに、棒状体23の前者を後者よりも変形しやすい、例えば柔らかい素材で形成することができる。例えば、棒状体23はいずれもゴムであるが、本願発明における第1肉厚部に相当する左側の肉厚部22を、本願発明における第2肉厚部に相当する右側の肉厚部22よりも柔らかい素材により形成することができる。素材をゴムとした場合には、棒状体23乃至肉厚部22の変形は弾性変形となるが、棒状体23乃至肉厚部22が行う変形は弾性変形であるとを問わない。
なお、この実施形態では、建築物に用いられるシート20のすべてにおいて、その一方の肉厚部22が本願発明における第1肉厚部として機能するように構成されるとともに、その他方の肉厚部22が本願発明における第2肉厚部として機能するように構成されている。
したがって、この実施形態におけるテントである建築物では、ある風速の風がテントである建築物の周囲で吹いたときに、すべてのシート20で、本願発明における第1肉厚部に相当する左側の肉厚部22が外係止溝111Aから脱落するとともに、本願発明における第2肉厚部に相当する右側の肉厚部22が外係止溝111Aから脱落しないという状況が生じる。それにより、この建築物では、骨部材10が損傷するような破損が生じない。
第1肉厚部に相当する肉厚部22が外係止溝111A又は内係止溝112Aから脱落したシート20は、既に述べた方法により、再び建築物に固定し直すことができる。
なお、建築物に用いられるシート20のすべてにおいて、その一方の肉厚部22が本願発明における第1肉厚部として機能するように構成されるとともに、その他方の肉厚部22が本願発明における第2肉厚部として機能するように構成されている必要はなく、シート20の一部でそのような構成が採用されるだけでも構わない。
この実施形態では、シート取付金具100は骨部材10に沿うようにして骨部材10に対して固定されるものとなっていたが、シート取付金具100とシート20との位置関係が以上の実施形態で説明した位置関係を保てるのであればシート取付金具100と骨部材10の位置関係は上述の実施形態の如くに限定されるものではない。例えば、図1において平行に並んでいる骨部材10同士を結ぶ骨部材を新たに設け、その骨部材10にシート取付金具100を固定することが可能である。
また、上述の実施形態では、シート取付金具100は骨部材10の全長にわたって存在していたが、シート取付金具100は少なくとも柱部11と梁部12の一部にのみ設けることもできる。
また、上述の実施形態では、シート20は二重構造とされていたが、これはこの限りではなく、例えば、シート20は一重構造であっても良い。その場合、シート取付金具100の外係止部材111と内係止部材112とは、その一方のみが存在すれば足りる。
10 骨部材
11 柱部
12 梁部
20 シート
21 シート材
22 肉厚部
23 棒状体
100 シート取付金具
111 外係止部材
111A 外係止溝
112 内係止部材
112A 内係止溝
115 案内突起
200 固定用金具

Claims (9)

  1. 奥側の幅が開口の幅よりも広くなっている長尺の係止溝を備える取付金具であり、同じ前記係止溝を有するものを2本一組として、前記開口同士を平行な状態で対向させたものに取付けて用いられるシートであって、
    長尺の矩形の膜材である本体の幅方向の両縁に、前記2本の取付金具の前記係止溝のそれぞれに挿入可能であり、前記係止溝の前記開口の幅よりも厚い厚さを持つ肉厚部を有しており、
    前記肉厚部の一方である第1肉厚部は、前記本体に所定の力がはたらいたときに変形して、前記係止溝から脱落するように構成されるとともに、前記肉厚部の他方である第2肉厚部は、前記本体に前記所定の力がはたらいても前記係止溝から脱落しないように構成されている、
    シート。
  2. 前記第1肉厚部は、前記第2肉厚部よりもその厚さが小さくされている、
    請求項1記載のシート。
  3. 前記第1肉厚部は、前記第2肉厚部よりも変形し易く構成されている、
    請求項1記載のシート。
  4. 前記第1肉厚部、前記第2肉厚部の少なくとも一方は、前記膜材の縁に長尺で棒状の部材である棒状体を取付けることにより構成されている、
    請求項1記載のシート。
  5. 前記第1肉厚部、前記第2肉厚部はともに、前記膜材の縁に長尺で断面円形の棒状の部材である棒状体を取付けることにより構成されており、前記第1肉厚部を構成する前記棒状体は、前記第2肉厚部を構成する前記棒状体よりも小径である、
    請求項1記載のシート。
  6. 前記第1肉厚部、前記第2肉厚部はともに、前記膜材の縁に長尺で断面円形の棒状の部材である棒状体を取付けることにより構成されており、前記第1肉厚部を構成する前記棒状体は、前記第2肉厚部を構成する前記棒状体よりも変形し易い素材で構成されている、
    請求項1記載のシート。
  7. 前記第1肉厚部における変形は、弾性変形である、
    請求項1記載のシート。
  8. 奥側の幅が開口の幅よりも広くなっている長尺の係止溝を備える取付金具であり、同じ前記係止溝を有するものを2本一組として、前記開口同士を平行な状態で対向させたものと、
    前記一組の取付金具に取付けて用いられるシートと、
    を含んでなるシート構造体であって、
    前記シートは、
    長尺の矩形の膜材である本体の幅方向の両縁に、前記2本の取付金具の前記係止溝のそれぞれに挿入可能であり、前記係止溝の前記開口の幅よりも厚い厚さを持つ肉厚部を有しており、
    前記肉厚部の一方である第1肉厚部は、前記本体に所定の力がはたらいたときに変形して、前記係止溝から脱落するように構成されるとともに、前記肉厚部の他方である第2肉厚部は、前記本体に前記所定の力がはたらいても前記係止溝から脱落しないように構成されている、
    シート構造体。
  9. 請求項8記載のシート構造体を含む、テント。
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