JP7385446B2 - 電源制御装置 - Google Patents

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Description

本明細書中に開示されている発明は、電源制御装置に関する。
従来のスイッチング電源には、軽負荷時にスイッチングパルスを間引いてスイッチング損失を低減する動作モード(いわゆる軽負荷モード)を備えた機種が存在する。このような軽負荷モードでは、負荷電流に応じてスイッチング周波数が変動するので、負荷電流の量によっては、スイッチング周波数がヒトの可聴帯域(一般に20kHz以下)まで低下してしまい、入力コンデンサや出力コンデンサなどから耳障りな音(いわゆるスイッチング電源の音鳴り)を生じるおそれがあった。
なお、上記に関連する従来技術の一例としては、特許文献1を挙げることができる。
特開2015-177722号公報
スイッチング電源の音鳴りを防止する手法としては、例えば、音鳴り防止機能をオンした場合に、電源制御ICの内部に設けた負荷抵抗をスイッチ出力段に繋ぐことにより、定常的に負荷電流を増やしてスイッチング周波数を意図的に引き上げることが考えられる。しかし、このような従来手法では、負荷抵抗を繋ぐ必要のない場合(=負荷抵抗を繋がなくてもスイッチング周波数がヒトの可聴帯域に入らない場合)であっても、定常的に負荷電流が増大されるので、不必要に効率が低下してしまう。また、外付け素子の定数によって必要な負荷電流が変わるので、外付け素子の定数設定の自由度が損なわれる。
また、ヒステリシス制御方式のスイッチング電源では、音鳴り防止機能をオンした場合において、前回のスイッチングタイミングから一定時間が経過した時点でスイッチ出力段の下側トランジスタをオンし、出力コンデンサに蓄えられた電荷を強制的に放電することで、スイッチング周波数の低下を抑えることが考えられる。しかしながら、このような従来手法は、あくまでヒステリシス制御方式のスイッチング電源を適用対象とするものであり、軽負荷モードを備えた電圧モード制御方式ないし電流モード制御方式のスイッチング電源にそのまま適用することができなかった。
本明細書中に開示されている発明は、本願の発明者により見出された上記課題に鑑み、スイッチング電源の音鳴りを防止することのできる電源制御装置を提供することを主たる目的とする。
本明細書中に開示されている電源制御装置は、出力トランジスタと同期整流トランジスタを含むスイッチ出力段を用いてインダクタ電流を駆動することにより入力電圧から所望の出力電圧を生成して負荷に供給するスイッチング電源の制御主体となるものであって、前記出力トランジスタがオフして前記同期整流トランジスタがオンしているときに流れる前記インダクタ電流のゼロクロス検出タイミングで前記同期整流トランジスタをオフしてから前記出力電圧が目標値を下回らない範囲で前記出力トランジスタをオンするように前記スイッチ出力段の駆動停止と駆動復帰を繰り返す軽負荷モードにおいて前記スイッチ出力段のスイッチング周波数に応じて前記ゼロクロス検出タイミングを調整する制御回路を有する構成(第1の構成)とされている。
なお、上記第1の構成から成る電源制御装置において、前記制御回路は、前記スイッチング周波数が所定の下限値よりも低いときに前記ゼロクロス検出タイミングを遅らせて、前記スイッチング周波数が前記下限値よりも高いときに前記ゼロクロス検出タイミングを早める構成(第2の構成)にしてもよい。
また、上記第1または第2の構成から成る電源制御装置において、前記制御回路は、前記出力トランジスタがオフされて前記同期整流トランジスタがオンされているときに前記同期整流トランジスタの両端間電圧と所定のオフセット電圧とを比較して前記インダクタ電流のゼロクロスを検出するゼロクロス検出部と、前記スイッチング周波数に応じて前記オフセット電圧を調整するロジック回路と、を含む構成(第3の構成)にしてもよい。
また、上記第3の構成から成る電源制御装置において、前記ロジック回路は、前記出力トランジスタをオンするために出力されるスイッチングパルスの間隔を測定し、現サイクルで前記スイッチングパルスの間隔が上限値よりも大きければ次サイクルで前記オフセット電圧を引き上げ、現サイクルで前記スイッチングパルスの間隔が前記上限値よりも小さければ次サイクルで前記オフセット電圧を引き下げる構成(第4の構成)にしてもよい。
また、上記第4の構成から成る電源制御装置において、前記ロジック回路は、mビット(ただしm≧2)のオフセット調整信号を用いて前記オフセット電圧を調整する構成(第5の構成)にしてもよい。
また、上記第5の構成から成る電源制御装置において、前記ロジック回路は、前記オフセット電圧を引き上げるときに前記オフセット調整信号をx(ただしx≧1)インクリメントし、前記オフセット電圧を引き下げるときに前記オフセット調整信号を1デクリメントする構成(第6の構成)にしてもよい。
また、上記第6の構成から成る電源制御装置において、前記ロジック回路は、前記スイッチ出力段の駆動復帰時にy発(ただし1<y≦x)の前記スイッチングパルスを出力する構成(第7の構成)にしてもよい。
また、上記した第1~第7いずれかの構成から成る電源制御装置において、前記制御回路は、記憶部に格納されたイネーブル信号に基づいて前記ゼロクロス検出タイミングの調整動作を行うか否かを決定する構成(第8の構成)にしてもよい。
また、上記第1~第8いずれかの構成から成る電源制御装置は、半導体装置に集積化されている構成(第9の構成)にしてもよい。
また、本明細書中に開示されているスイッチング電源は、上記第1~第9いずれかの構成から成る電源制御装置を有する構成(第10の構成)とされている。
本明細書中に開示されている発明によれば、スイッチング電源の音鳴りを防止することのできる電源制御装置を提供することが可能となる。
スイッチング電源の全体構成を示す図 制御回路の一構成例を示す図 一般的な軽負荷モードにおけるスイッチング動作の一例を示す図 静音軽負荷モードにおけるスイッチング動作の一例を示す図 ロジック回路の一構成例を示す図 オフセット調整動作の第1例を示す図 オフセット調整動作の第2例を示す図
<スイッチング電源>
図1は、スイッチング電源の全体構成を示す図である。本構成例のスイッチング電源100は、入力電圧INから所望の出力電圧OUTを生成して負荷Zに供給するDC/DCコンバータであり、スイッチ出力段110と、帰還電圧生成回路120と、制御回路140と、を有する。
上記の構成要素は、スイッチ出力段110に含まれる一部の構成要素(本図ではインダクタ113とコンデンサ114及び115)を除き、スイッチング電源100の制御主体となる半導体装置200(いわゆる電源制御ICであり、電源制御装置に相当)に集積化するとよい。なお、半導体装置200には、上記以外にも任意の構成要素(各種保護回路など)を適宜組み込むことが可能である。
また、半導体装置200は、装置外部との電気的な接続を確立するための手段として、複数の外部端子T1~T3を備えている。
スイッチ出力段110は、ハーフブリッジを形成するように接続された上側スイッチと下側スイッチをオン/オフすることによりインダクタ電流ILを駆動して入力電圧INから所望の出力電圧OUTを生成する降圧型のスイッチ出力段であり、出力トランジスタ111と、同期整流トランジスタ112と、インダクタ113と、コンデンサ114及び115を含む。
出力トランジスタ111は、スイッチ出力段110の上側スイッチとして機能するNMOSFET[N-channel type metal oxide semiconductor field effect transistor]である。半導体装置200の内部において、出力トランジスタ111のドレインは、外部端子T1(=入力電圧INの印加端)に接続されている。出力トランジスタ111のソースは、外部端子T2(=スイッチ電圧SWの印加端)に接続されている。出力トランジスタ111のゲートは、上側ゲート信号G1の印加端に接続されている。出力トランジスタ111は、上側ゲート信号G1がハイレベルであるときにオンし、上側ゲート信号G1がローレベルであるときにオフする。出力トランジスタ111としてNMOSFETを用いる場合、上側ゲート信号G1のハイレベルを入力電圧INよりも高い電圧値まで引き上げるためのブートストラップ回路やチャージポンプ回路(本図では不図示)が必要となる。
同期整流トランジスタ112は、スイッチ出力段110の下側スイッチとして機能するNMOSFETである。半導体装置200の内部において、同期整流トランジスタ112のドレインは、外部端子T2(=スイッチ電圧SWの印加端)に接続されている。同期整流トランジスタ112のソースは、接地端(=接地電圧GNDの印加端)に接続されている。同期整流トランジスタ112のゲートは、下側ゲート信号G2の印加端に接続されている。同期整流トランジスタ112は、下側ゲート信号G2がハイレベルであるときにオンし、下側ゲート信号G2がローレベルであるときにオフする。
インダクタ113とコンデンサ114及び115は、半導体装置200に外付けされるディスクリート部品である。コンデンサ114の第1端は、半導体装置200の外部端子T1に接続されている。コンデンサ114の第2端は、接地端に接続されている。インダクタ113の第1端は、半導体装置200の外部端子T2に接続されている。インダクタ113の第2端とコンデンサ115の第1端は、出力電圧OUTの印加端と半導体装置200の外部端子T3に接続されている。コンデンサ115の第2端は、接地端に接続されている。なお、コンデンサ114は、入力電圧INを平滑するための入力コンデンサとして機能する。また、インダクタ113とコンデンサ115は、スイッチ電圧SWを整流及び平滑して出力電圧OUTを生成するLCフィルタとして機能する。
出力トランジスタ111と同期整流トランジスタ112は、基本的に、上側ゲート信号G1と下側ゲート信号G2に応じて相補的にオン/オフされる。このようなオン/オフ動作により、インダクタ113の第1端には、入力電圧INと接地電圧GNDとの間でパルス駆動される矩形波状のスイッチ電圧SWが生成される。上記した「相補的」という文言は、出力トランジスタ111と同期整流トランジスタ112のオン/オフ状態が完全に逆転している場合だけでなく、両トランジスタの同時オフ期間(デッドタイム)が設けられている場合も含むものとして理解すべきである。また、インダクタ電流ILのゼロクロス検出時(逆流検出時)には、出力トランジスタ111と同期整流トランジスタ112がいずれもオフされてスイッチ出力段110の駆動が一時的に停止され得る(詳細は後述)。
なお、スイッチ出力段110の出力形式については、上記の降圧型に限らず、昇圧型、昇降圧型、並びに、反転型のいずれであっても構わない。
また、出力トランジスタ111をPMOSFETに置換することもできる。その場合には、先述のブートストラップ回路やチャージポンプ回路が不要となる。
また、出力トランジスタ111及び同期整流トランジスタ112を半導体装置200に外付けすることも可能である。その場合には、外部端子T2に代えて、上側ゲート信号G1と下側ゲート信号G2をそれぞれ装置外部に出力するための外部端子、並びに、スイッチ電圧SWの入力を受け付けるための外部端子が必要となる。
また、スイッチ出力段110に高電圧が印加される場合には、出力トランジスタ111や同期整流トランジスタ112として、パワーMOSFET、IGBT[insulated gate bipolar transistor]、及び、SiCトランジスタなどの高耐圧素子を用いるとよい。
帰還電圧生成回路120は、外部端子T3(=出力電圧OUTの印加端)と接地端との間に直列接続された抵抗121及び122を含み、両抵抗間の接続ノードから出力電圧OUTに応じた帰還電圧FB(=出力電圧OUTの分圧電圧)を出力する。
なお、出力電圧OUTが制御回路140の入力ダイナミックレンジに収まっている場合には、帰還電圧生成回路120を省略し、出力電圧OUTそのものを帰還電圧FBとして制御回路140に直接入力してもよい。また、抵抗121には、スピードアップコンデンサを並列接続してもよい。また、帰還電圧生成回路120は、半導体装置200に外付けしてもよい。
制御回路140は、基本的な出力帰還制御として、帰還電圧FBが所定の目標値(後出の基準電圧REF)と一致するように、上側ゲート信号G1及び下側ゲート信号G2のパルス幅変調制御(PWM[pulse width modulation]制御)を行う。
また、制御回路140は、軽負荷時において、出力電圧OUTが目標値を下回らない範囲でスイッチ出力段110の駆動停止(=出力ハイインピーダンス状態)と駆動復帰(=相補的なスイッチング動作の再開)を繰り返すことにより、スイッチングパルスを間引いてスイッチング損失を低減する軽負荷モード(PFM[pulse frequency modulation]モード)も備えている。
更に、制御回路140は、静音軽負荷モード(QLLM[quiet light load mode])を実現すべく、軽負荷モードでもスイッチ出力段110のスイッチング周波数Fswが下限値FswL(=スイッチング電源100の音鳴りを生じない周波数であり、例えば、ヒトの可聴帯域よりも高い21~25kHz程度)を下回らないように、スイッチング周波数Fswに応じてインダクタ電流ILのゼロクロス検出タイミング(延いてはスイッチ出力段110の駆動停止タイミング)を動的に調整する機能を備えている(詳細は後述)。
<制御回路>
図2は、制御回路140の一構成例を示す図である。本構成例の制御回路140は、基準電圧生成回路141と、エラーアンプ142と、ランプ信号生成回路143と、オシレータ144と、コンパレータ145と、ロジック回路146と、駆動回路147と、ゼロクロス検出部148と、オフセット付与部149と、を含む。
基準電圧生成回路141は、出力電圧OUTの目標値を設定するための基準電圧REFを生成する。なお、基準電圧生成回路141としては、デジタルの基準電圧設定信号をアナログの基準電圧REFに変換するDAC[digital-to-analog converter]を用いるとよい。このような構成であれば、上記の基準電圧設定信号を用いて、起動時のソフトスタート動作を実現したり、出力電圧OUTを調整したりすることが可能となる。
エラーアンプ142は、反転入力端(-)に印加される帰還電圧FBと、非反転入力端(+)に印加される基準電圧REFとの差分に応じた誤差信号ERRを生成する。誤差信号ERRは、帰還電圧FBが基準電圧REFよりも低いときに上昇し、帰還電圧FBが基準電圧REFよりも高いときに低下する。なお、エラーアンプ142の出力端と反転入力端(-)または接地端との間には、位相補償回路(位相補償抵抗及び位相補償療養)を接続してもよい。
ランプ信号生成回路143は、出力トランジスタ111のオン期間Tonに上昇する三角波状、鋸波状、若しくは、n次スロープ波状(例えばn=2)のランプ信号RAMPを生成する。なお、ランプ信号RAMPは、例えば、出力トランジスタ111のオンタイミングでゼロ値から上昇を開始し、出力トランジスタ111のオフタイミングでゼロ値にリセットされる。また、インダクタ電流ILに応じた電流センス信号をランプ信号RAMPに足し合わせることにより、電流モード制御方式の出力帰還制御を行うこともできる。
オシレータ144は、所定周波数でパルス駆動されるオン信号ON(=クロック信号)を生成する。
コンパレータ145は、非反転入力端(+)に印加される誤差信号ERRと、反転入力端(-)に印加されるランプ信号RAMPを比較してオフ信号OFFを生成する。なお、オフ信号OFFは、ランプ信号RAMPが誤差信号ERRよりも低いときにハイレベルとなり、ランプ信号RAMPが誤差信号ERRよりも高いときにローレベルとなる。すなわち、オフ信号OFFのパルス生成タイミングは、誤差信号ERRが高いほど遅くなり、誤差信号ERRが低いほど早くなる。
ロジック回路146は、基本的に、オン信号ONとオフ信号OFFに応じて上側制御信号S1と下側制御信号S2を生成する。より具体的に述べると、ロジック回路146は、オン信号ONにパルスが生成されたときに、上側制御信号S1をハイレベルに立ち上げて下側制御信号S2をローレベルに立ち下げる。その結果、出力トランジスタ111がオンして同期整流トランジスタ112がオフするので、スイッチ電圧SWがハイレベル(≒VIN)に立ち上がる。一方、ロジック回路146は、オフ信号OFFにパルスが生成されたときに、上側制御信号S1をローレベルに立ち下げて、下側制御信号S2をハイレベルに立ち上げる。その結果、出力トランジスタ111がオフして同期整流トランジスタ112がオンするので、スイッチ電圧SWがローレベル(≒GND)に立ち下がる。
従って、出力トランジスタ111のオン期間Ton(=スイッチ電圧SWのハイレベル期間)は、オフ信号OFFのパルス生成タイミングが遅いほど長くなり、オフ信号OFFのパルス生成タイミングが早いほど短くなるようにPWM制御される。すなわち、出力トランジスタ111のオンデューティD(=一周期に占めるオン期間Tonの割合)は、誤差信号ERRが高いほど大きくなり、誤差信号ERRが低いほど小さくなる。
また、ロジック回路146は、出力トランジスタ111がオフされて同期整流トランジスタ112がオンされているときに、ゼロクロス検出部148から入力されるゼロクロス検出信号ZCがローレベルからハイレベルに立ち上がったタイミング(=インダクタ電流ILのゼロクロス検出タイミング)で、同期整流トランジスタ112をオフする機能(いわゆる逆流防止機能)を備えている。
さらに、ロジック回路146は、先述の軽負荷モード(PFMモード)において、スイッチ出力段110の駆動停止と駆動復帰を繰り返す際に、スイッチング周波数Fswが下限値FswL(例えば21~25kHz)を下回らないように、オフセット電圧Vofsを調整するためのオフセット調整信号QLLM(mビット、ただしm≧2)を生成する機能も備えている。
より具体的に述べると、ロジック回路146は、スイッチング周波数Fswが下限値FswLよりも低いときにオフセット電圧Vofsを引き上げて、スイッチング周波数Fswが下限値FswLよりも高いときにオフセット電圧Vofsを引き下げるように、オフセット調整信号QLLMのデジタル信号値を決定する(詳細は後述)。なお、オフセット調整信号QLLMは、必ずしもデジタル信号である必要はなく、アナログ信号でもよい。
駆動回路147は、上側制御信号S1の入力を受け付けて上側ゲート信号G1を生成する上側ドライバ147aと、下側制御信号S2の入力を受け付けて下側ゲート信号G2を生成する下側ドライバ147bを含む。なお、上側ドライバ147a及び下側ドライバ147bとしては、それぞれ、バッファやインバータを用いることができる。
ゼロクロス検出部148は、出力トランジスタ111がオフされて同期整流トランジスタ112がオンされているときに、同期整流トランジスタ112の両端間電圧(=スイッチ電圧SW)と所定のオフセット電圧Vofsとを比較することにより、インダクタ電流ILのゼロクロスを検出する。
例えば、ゼロクロス検出部148としては、本図で示したように、非反転入力端(+)に入力されるスイッチ電圧SWと、反転入力端(+)に入力されるオフセット電圧Vofsとを比較して、ゼロクロス検出信号ZCを生成するコンパレータを用いるとよい。ゼロクロス検出信号ZCは、SW>Vofsであるときにハイレベルとなり、SW<Vofsであるときにローレベルとなる。
オフセット付与部149は、オフセット調整信号QLLMに応じたオフセット電圧Vofsを生成する。なお、オフセット電圧Vofsは、本図で示したように、接地電圧GNDに足し合わせてもよいし、これとは反対に、スイッチ電圧SWから差し引いてもよい。前者の場合には、スイッチ電圧SWとオフセット付与済みの接地電圧(=GND+Vofs)が比較されることになり、後者の場合には、オフセット付与済みのスイッチ電圧(=SW-Vofs)と接地電圧GNDが比較されることになる。
<一般的な軽負荷モード>
まず、新規な静音軽負荷モードの説明に先立ち、これと対比される一般的な軽負荷モードについて簡単に説明しておく。
図3は、一般的な軽負荷モードにおけるスイッチング動作の一例を示す図であり、上から順に、出力電圧OUT、スイッチ電圧SW、及び、インダクタ電流ILの挙動が描写されている。
なお、インダクタ電流ILについては、外部端子T2(=スイッチ電圧SWの印加端)からインダクタ113に向かう方向を正方向(+)と定義し、インダクタ113から外部端子T2に向かう方向を負方向(-)と定義する。
時刻t11以前には、出力トランジスタ111と同期整流トランジスタ112の双方がオフされている。
時刻t11において、出力電圧OUTが所定の下限値OUTL(≧目標値)まで低下すると、出力トランジスタ111がオンされる。従って、入力電圧INの印加端から出力トランジスタ111を介してインダクタ113に至る経路に正方向のインダクタ電流ILが流れ始めるので、出力電圧OUTが上昇に転じる。
このとき、スイッチ電圧SWは、入力電圧INよりも出力トランジスタ111のドレイン・ソース間電圧VdsH(=RonH×IL、ただし、RonHは出力トランジスタ111のオン抵抗値)だけ低い正電圧(=IN-VdsH)となる。
なお、上記したドレイン・ソース間電圧VdsHは、インダクタ電流ILが大きいほど高くなり、インダクタ電流ILが小さいほど低くなる。従って、期間T1(=時刻t11~t12)では、インダクタ電流ILの増大に伴ってスイッチ電圧SWが低下していく。
時刻t12では、出力トランジスタ111がオフされて、同期整流トランジスタ112がオンされる。このとき、インダクタ113には、期間T1で蓄えられた電気エネルギにより逆起電力が生じる。従って、接地電圧GNDの印加端から同期整流トランジスタ111を介してインダクタ113に至る電流経路に正方向のインダクタ電流ILが流れ続けるので、出力電圧OUTが上昇し続ける。
このとき、スイッチ電圧SWは、接地電圧GNDよりも同期整流トランジスタ112のドレイン・ソース間電圧VdsL(=RonL×IL、ただし、RonLは同期整流トランジスタ112のオン抵抗値)だけ低い負電圧(=GND-VdsL)となる。
なお、上記したドレイン・ソース間電圧VdsLは、インダクタ電流ILが大きいほど高くなり、インダクタ電流ILが小さいほど低くなる。従って、期間T2(=時刻t12~t13)では、インダクタ電流ILの減少に伴ってスイッチ電圧SWが上昇していく。
時刻t13において、スイッチ電圧SWが接地電圧GNDまで上昇すると、同期整流トランジスタ112がオフされる。このように、同期整流トランジスタ112は、インダクタ電流ILのゼロクロス検出タイミング(ZC=H)でオフされる。従って、インダクタ電流ILの逆流(=同期整流トランジスタ112を介する出力電圧OUTの放電)を抑制することができるので、スイッチング電源100の効率を高めることが可能となる。
なお、出力トランジスタ111と同期整流トランジスタ112の双方がオフされると、外部端子T2がハイインピーダンス状態となる。従って、期間T3(=時刻t13~t14)では、負荷Zに流れる負荷電流に応じた傾きで出力電圧OUTが緩やかに低下していく。また、スイッチ電圧SWは、同期整流トランジスタ112がオフした直後にリンギングを生じるが、最終的には出力電圧OUTとほぼ一致する。
その後、時刻t14において、出力電圧OUTが所定の下限値OUTLまで再び低下すると、出力トランジスタ111がオンされて、出力電圧OUTが上昇に転じる。これ以降も、上記と同様のスイッチング動作を行うことにより、出力電圧OUTが目標値を下回らない範囲でスイッチ出力段110の駆動停止と駆動復帰が繰り返される。
ただし、このような軽負荷モードでは、負荷電流に応じて期間T3(延いては、スイッチング周期T(=T1+T2+T3))の長さが変動する。すなわち、負荷電流に応じてスイッチ出力段110のスイッチング周波数Fsw(=1/T)が変動する。
そのため、負荷電流の量によっては、スイッチング周波数Fswがヒトの可聴帯域(一般に20kHz以下)まで低下してしまい、コンデンサ114及び115などから耳障りな音(いわゆるスイッチング電源100の音鳴り)を生じるおそれがある。
以下では、上記の課題を解消することのできる静音軽負荷モードについて詳述する。
<静音軽負荷モード>
図4は、静音軽負荷モードにおけるスイッチング動作の一例を示す図であり、先出の図3と同じく、上から順に、出力電圧OUT、スイッチ電圧SW、及び、インダクタ電流ILの挙動が描写されている。
時刻t21以前には、出力トランジスタ111と同期整流トランジスタ112の双方がオフされている。
時刻t21において、出力電圧OUTが下限値OUTLまで低下すると、出力トランジスタ111がオンされる。従って、正方向のインダクタ電流ILが流れ始め、出力電圧OUTが上昇に転じる。また、スイッチ電圧SW(=IN-VdsH)は、インダクタ電流ILの増大に伴って入力電圧INから低下していく。
時刻t22では、出力トランジスタ111がオフされて、同期整流トランジスタ112がオンされる。このとき、インダクタ電流ILは、インダクタ113の逆起電力により正方向に流れ続けるので、出力電圧OUTが上昇し続ける。また、スイッチ電圧SW(=GND-VdsL)は、インダクタ電流ILの減少に伴い負値からゼロ値(更には正値)に向けて上昇していく。ここまでの動作は、図3の時刻t11~t13と何ら変わらない。
時刻t23では、スイッチ電圧SWが接地電圧GNDまで上昇しているが、オフセット電圧Vofs(>GND)には達していない。そのため、同期整流トランジスタ112がオンされたままとなるので、インダクタ電流ILの逆流が生じて出力電圧OUTが急峻に放電される。
その後、インダクタ電流ILの逆流量が増大し、時刻t24において、スイッチ電圧SWがオフセット電圧Vofs(>GND)まで上昇すると、同期整流トランジスタ112がオフされる。すなわち、インダクタ電流ILのゼロクロス検出タイミング(ZC=H)で同期整流トランジスタ112がオフされる。
このように、オフセット電圧Vofsを付与することにより、インダクタ電流ILのゼロクロスタイミングを遅らせることができる(t23→t24)。従って、一般的な軽負荷モード(図3)と比べると、出力トランジスタ111をオフして同期整流トランジスタ112をオンしている期間T2(=時刻t22~t24)が延長される。
なお、出力トランジスタ111と同期整流トランジスタ112の双方がオフされると、外部端子T2がハイインピーダンス状態となる。従って、期間T3(=時刻t24~t25)では、負荷Zに流れる負荷電流に応じた傾きで出力電圧OUTが緩やかに低下していく。また、スイッチ電圧SWは、同期整流トランジスタ112がオフされてから負方向のインダクタ電流ILが流れ続けている間、入力電圧INよりも出力トランジスタ111のボディダイオードに生じる順方向降下電圧分だけ高い電圧値まで跳ね上がるが、最終的にはリンギングを経て出力電圧OUTとほぼ一致する。
その後、時刻t25において、出力電圧OUTが所定の下限値OUTLまで再び低下すると、出力トランジスタ111がオンされて、出力電圧OUTが上昇に転じる。これ以降も、上記と同様のスイッチング動作を行うことにより、出力電圧OUTが目標値を下回らない範囲でスイッチ出力段110の駆動停止と駆動復帰が繰り返される。
このように、静音軽負荷モードにおけるスイッチング動作では、スイッチ出力段110の駆動を停止する前に、インダクタ電流ILを敢えて逆流させることにより、出力電流OUTが意図的に放電されている。従って、出力電圧OUTが下限値OUTLに低下するまでの期間T3(延いてはスイッチング周期T(=T1+T2+T3))を短縮することができるので、スイッチ出力段110のスイッチング周波数Fsw(=1/T)を引き上げて、スイッチング電源100の音鳴りを抑制することが可能となる。
なお、インダクタ電流ILのゼロクロス検出タイミングを決定するオフセット電圧Vofsをロジック的に制御する方式であれば、負荷抵抗回路などを省略することができるので、回路規模の増大を招かずに済む。
特に、半導体装置200に帰還電圧生成回路120を内蔵している場合には、その分だけ半導体装置200のチップ面積が大きくなる。そのため、チップ面積の更なる増大を回避する上で、負荷抵抗回路の追加を要さずにオフセット調整だけでスイッチング電源100の音鳴りを抑制することのできる上記の静音軽負荷モードは、極めて有効と言える。
<ロジック回路>
図5はロジック回路146の一構成例を示す図である。本構成例のロジック回路146は、パルス生成部146aと、カウンタ146bと、オフセット調整部146cを含む。
パルス生成部146aは、基本的に、オン信号ONとオフ信号OFFに応じて上側制御信号S1と下側制御信号S2を生成することにより、出力トランジスタ111と同期整流トランジスタ112を相補的にオン/オフする。
ただし、スイッチング電源100が軽負荷モード(PFMモード)に移行すると、パルス生成部146aは、上側制御信号S1と下側制御信号S2をいずれもローレベルとする場合がある。この場合、出力トランジスタ111と同期整流トランジスタ112の双方がオフされるので、スイッチ出力段110が駆動停止状態(=外部端子T2がハイインピーダンスとされた状態)となる。
このとき、ロジック回路146は、スイッチ出力段110の駆動復帰タイミング(=出力トランジスタ111のオンタイミング)が到来するまで、オシレータ144を制御してオン信号ONを停止させてもよいし、若しくは、オン信号ONを無視(またはマスク)してもよい。
なお、軽負荷モードへの移行については、例えば、出力電圧OUTが目標値よりも高くなり、帰還電圧FBが軽負荷移行電圧(=α×VREF、ただしα>1)を上回ったときに、通常モード(PWMモード)から軽負荷モード(PFMモード)に移行するとよい。
また、軽負荷モードからの復帰については、例えば、出力電圧OUTが目標値の近傍まで低下し、帰還電圧FBが軽負荷解除電圧(=β×VREF、ただし1<β<α)を下回ったときに、軽負荷モードから通常モードに復帰するとよい。
もちろん、軽負荷モードの移行/復帰条件は、何ら上記に限定されるものではなく、例えば、誤差信号ERRがランプ信号RAMPのDCオフセット値を下回っているか否かを検出してもよいし、或いは、オフ信号OFFが所定期間に亘ってローレベルに固定されているか否かを検出してもよい。
カウンタ146bは、上側制御信号S1(=スイッチ出力段110に供給されるスイッチングパルスに相当)のパルス間隔を測定し、その測定結果をカウント出力値CNTOとして出力する。具体的に述べると、カウント出力値CNTOは、ロジッククロック信号CLKのパルスでインクリメントされ、上側制御信号S1のパルスでリセットされる。
オフセット調整部146cは、上側制御信号S1のパルス生成毎にカウント出力値CNTOと所定の閾値THとを比較し、その結果に応じてオフセット調整信号QLLMのデジタル信号値を決定する。
より具体的に述べると、オフセット調整部146cは、CNTO>THであれば、オフセット電圧Vofsを引き上げるように、オフセット調整信号QLLMをインクリメントし、逆に、CNTO<THであれば、オフセット電圧Vofsを引き下げるように、オフセット調整信号QLLMをデクリメントする(詳細は後述)。
また、ロジック回路146(特にカウンタ146bとオフセット調整部146c)は、記憶部150に格納されたイネーブル信号EN(=静音軽負荷モードの有効/無効を切り替えるためのフラグ信号)に基づいて、軽負荷時にオフセット電圧Vofsの調整動作を行うか否かを決定する。
静音軽負荷モードを有効とする場合(例えばEN=H)には、ロジッククロック信号CLKが生成され、カウンタ146bによるスイッチングパルス間隔の測定、並びに、オフセット調整部146cによるオフセット調整信号QLLMの生成が行われる。
一方、静音軽負荷モードを無効とする場合(例えばEN=L)には、ロジッククロック信号CLKの生成が停止されるとともに、カウンタ146b及びオフセット調整部146cへの電力供給が遮断される。このとき、オフセット調整信号QLLMのデジタル信号値は0dとなり、オフセット電圧Vofsは0[V]となる。
このような構成とすることにより、静音化と効率向上のいずれを優先するかに応じて、静音軽負荷モードの有効/無効を切り替えることが可能となる。
なお、先出の記憶部150としては、例えば、OTPROM[one time programmable ROM]などの不揮発性メモリを用いることが望ましい。
<オフセット調整動作>
図6は、静音軽負荷モードにおけるオフセット調整動作の第1例を示す図であり、上から順に、出力電圧OUT、上側制御信号S1、カウント出力値CNTO、オフセット調整信号QLLM[7:0]、及び、オフセット電圧Vofsが描写されている。
静音軽負荷モードが有効とされている場合には、通常の軽負荷モード(PFMモード)と同じく、出力電圧OUTが目標値を下回らない範囲でスイッチ出力段110の駆動停止と駆動復帰が繰り返される一方、スイッチング周波数Fswが所定の下限値FswL(例えば21~25kHz)を下回らないように、オフセット調整信号QLLMを用いたオフセット電圧Vofsの調整動作が行われる。以下では、本図に即して具体的に説明する。
時刻t31では、出力電圧OUTが所定の下限値OUTL(≧目標値)まで低下したことに伴い、上側制御信号S1にパルスが生成されている。その結果、出力電圧OUTは、一旦上昇した後、スイッチ出力段110の駆動停止により再び低下に転じる。なお、この時点では、QLLM=0dであり、Vofs=0[V]であるから、スイッチ電圧SWが負から正に切り替わるタイミング(=インダクタ電流ILが逆流し始めるタイミング)で遅滞なくスイッチ出力段110の駆動が停止される。従って、時刻t31以降、出力電圧OUTは、負荷Zに流れる負荷電流に応じた傾きで緩やかに低下していく。また、カウント出力値CNTOは、上側制御信号S1のパルスでゼロ値にリセットされた後、ロジッククロック信号CLKのパルスでインクリメントされていく。
その後、時刻t32では、出力電圧OUTが下限値OUTLまで再び低下したことに伴い、上側制御信号S1にパルスが生成されている。このとき、リセット直前のカウント出力値CNTOが閾値THを超えている。これは、上側制御信号S1のパルス間隔Tが上限値Tmax(=1/FswL、例えば40~48μs)よりも大きいこと、延いては、スイッチング周波数Fswが下限値FswLよりも低いことと等価である。この比較結果を受けて、オフセット調整信号QLLMがx(ただしx≧1であり、例えばx=5)だけインクリメントされる。従って、QLLM=5dとなり、Vofs=5VU(ただし、VUは所定の単位オフセット電圧)となる。
このように、現サイクル(=時刻t31~t32)で上側制御信号S1のパルス間隔Tが上限値Tmaxよりも大きければ、次サイクル(=時刻t32~t33)でオフセット電圧Vofsが引き上げられる。その結果、インダクタ電流ILのゼロクロス検出タイミング(=同期整流トランジスタ112をオフしてスイッチ出力段110の駆動を停止するタイミング)が遅れるので、インダクタ電流ILの逆流が生じて出力電圧OUTが急峻に放電される。従って、次サイクルで出力電圧OUTが下限値OUTLに低下するまでの所要時間が短くなり、延いては、次サイクルのスイッチング周波数Fswが高くなる。
その後、時刻t33では、未だCNTO>THであることから、オフセット調整信号QLLMがさらに5インクリメントされる。その結果、QLLM=10dとなり、Vofs=10VUとなる。従って、インダクタ電流ILのゼロクロス検出タイミングが更に遅くなり、スイッチ出力段110の駆動停止時点における出力電圧OUTが更に引き下げられるので、次サイクル(=時刻t33~t34)のスイッチング周波数Fswが高くなる。
一方、時刻t34では、リセット直前のカウント出力値CNTOが閾値THを超えていない。これは、上側制御信号S1のパルス間隔Tが上限値Tmaxよりも小さいこと、延いては、スイッチング周波数Fswが下限値FswLよりも高いことと等価である。この比較結果を受けて、オフセット調整信号QLLMが1デクリメントされる。従って、QLLM=9dとなり、Vofs=9VUとなる。
このように、現サイクル(=時刻t33~t34)で上側制御信号S1のパルス間隔Tが上限値Tmaxよりも小さければ、次サイクル(=時刻t34~t35)でオフセット電圧Vofsが引き下げられる。その結果、インダクタ電流ILのゼロクロス検出タイミングが早まるので、インダクタ電流ILの逆流量(=出力電圧OUTの放電量)が減少する。従って、次サイクルで出力電圧OUTが下限値OUTLに低下するまでの所要時間が長くなり、延いては、次サイクルのスイッチング周波数Fswが低くなる。
時刻t35以降も、上記と同様のオフセット調整動作を行うことにより、軽負荷モード(PFMモード)におけるスイッチング損失の低減効果をできる限り損なうことなく、スイッチング周波数Fswの低下を適切に抑制して、スイッチング電源100の音鳴りを防止することが可能となる。
なお、本図では、オフセット調整信号QLLMのインクリメント量を+5とし、デクリメント量を-1とした例を挙げたが、その理由については、以下の第2動作例(図7)を参照しながら詳細に説明する。
図7は、静音軽負荷モードにおけるオフセット調整動作の第2例を示す図であり、上から順に、出力電圧OUT、上側制御信号S1、オフセット調整信号QLLM[7:0]、及び、オフセット電圧Vofsが描写されている。
本図の動作例では、出力電圧OUTが下限値OUTLまで低下してスイッチ出力段110の駆動が復帰される際、上側制御信号S1にy発(ただし、1<y≦x、例えばy=x=5)のパルスが連続して生成されている(時刻t41~t42、若しくは、時刻t43~t44を参照)。
従って、上側制御信号S1に1発目のパルスが生成されたタイミングで、T>Tmaxという判定がなされていた場合、その結果を受けてオフセット調整信号QLLMがxインクリメントされるが、その後、短いパルス間隔(T<Tmax)でさらに2発目~y発目のパルスが生成されると、オフセット調整信号QLLMが(y-1)デクリメントされることになる。その結果、最終的には、QLLM=(x-(y-1))dとなる。
ここで、仮にx<yであると、オフセット調整信号QLLMをxインクリメントしても上側制御信号S1の連続パルスにより、常にゼロ値(0d)に戻されるので、オフセット電圧Vofsを引き上げて出力電圧OUTの低下を促すことが不可能となってしまう。
一方、x≧yであれば、上側制御信号S1にy発の連続パルスが生成されても、オフセット調整信号QLLMを確実にインクリメントすることができる。従って、オフセット電圧Vofsを引き上げて出力電圧OUTの低下を促すことが可能となり、延いては、スイッチング周波数Fswの低下を抑えてスイッチング電源100の音鳴りを防止することが可能となる。
なお、オフセット調整信号QLLMのインクリメント量xについては、x=+5に限定されるものではなく、先出の記憶部150を用いて任意の値xに調節可能としておくことが望ましい。例えば、スイッチング電源100でスキップモード(y=1)が採用されている場合には、x=+1に設定すればよい。一方、オフセット調整信号QLLMのデクリメント量については、常に-1に固定しておけば足りる。
<その他の変形例>
なお、本明細書中に開示されている種々の技術的特徴は、上記実施形態のほか、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。例えば、バイポーラトランジスタとMOS電界効果トランジスタとの相互置換や、各種信号の論理レベル反転は任意である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
本明細書中に開示されている電源制御装置は、種々のアプリケーションに搭載されるスイッチング電源の制御主体として利用することが可能である。
100 スイッチング電源
110 スイッチ出力段
111 出力トランジスタ
112 同期整流トランジスタ
113 インダクタ
114、115 コンデンサ
120 帰還電圧生成回路
140 制御回路
141 基準電圧生成回路
142 エラーアンプ
143 ランプ信号生成回路
144 オシレータ
145 コンパレータ
146 ロジック回路
146a パルス生成部
146b カウンタ
146c オフセット調整部
147 駆動回路
147a 上側ドライバ
147b 下側ドライバ
148 ゼロクロス検出部
149 オフセット付与部
150 記憶部
200 半導体装置(電源制御装置)
T1、T2、T3 外部端子
Z 負荷

Claims (9)

  1. 出力トランジスタと同期整流トランジスタを含むスイッチ出力段を用いてインダクタ電流を駆動することにより入力電圧から所望の出力電圧を生成して負荷に供給するスイッチング電源の制御主体となる電源制御装置であって、
    前記出力トランジスタがオフして前記同期整流トランジスタがオンしているときに流れる前記インダクタ電流のゼロクロス検出タイミングで前記同期整流トランジスタをオフしてから前記出力電圧が目標値を下回らない範囲で前記出力トランジスタをオンするように前記スイッチ出力段の駆動停止と駆動復帰を繰り返す軽負荷モードにおいて前記スイッチ出力段のスイッチング周波数に応じて前記ゼロクロス検出タイミングを調整する制御回路を有し、
    前記制御回路は、
    前記出力トランジスタがオフされて前記同期整流トランジスタがオンされているときに前記同期整流トランジスタの両端間電圧と所定のオフセット電圧とを比較して前記インダクタ電流のゼロクロスを検出するゼロクロス検出部と、
    前記スイッチング周波数に応じて前記オフセット電圧を調整するロジック回路と、
    を含む、電源制御装置。
  2. 前記制御回路は、前記スイッチング周波数が所定の下限値よりも低いときに前記ゼロクロス検出タイミングを遅らせて、前記スイッチング周波数が前記下限値よりも高いときに前記ゼロクロス検出タイミングを早める、請求項1に記載の電源制御装置。
  3. 前記ロジック回路は、前記出力トランジスタをオンするために出力されるスイッチングパルスの間隔を測定し、現サイクルで前記スイッチングパルスの間隔が上限値よりも大きければ次サイクルで前記オフセット電圧を引き上げ、現サイクルで前記スイッチングパルスの間隔が前記上限値よりも小さければ次サイクルで前記オフセット電圧を引き下げる、請求項1又は2に記載の電源制御装置。
  4. 前記ロジック回路は、mビット(ただしm≧2)のオフセット調整信号を用いて前記オフセット電圧を調整する、請求項に記載の電源制御装置。
  5. 前記ロジック回路は、前記オフセット電圧を引き上げるときに前記オフセット調整信号をx(ただしx≧1)インクリメントし、前記オフセット電圧を引き下げるときに前記オフセット調整信号を1デクリメントする、請求項に記載の電源制御装置。
  6. 前記ロジック回路は、前記スイッチ出力段の駆動復帰時にy発(ただし1<y≦x)の前記スイッチングパルスを出力する、請求項に記載の電源制御装置。
  7. 前記制御回路は、記憶部に格納されたイネーブル信号に基づいて前記ゼロクロス検出タイミングの調整動作を行うか否かを決定する、請求項1~のいずれか一項に記載の電源制御装置。
  8. 半導体装置に集積化されている、請求項1~のいずれか一項に記載の電源制御装置。
  9. 請求項1~のいずれか一項に記載の電源制御装置を有する、スイッチング電源。
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