JP7384186B2 - 浄化制御装置 - Google Patents

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Description

本開示は、浄化制御装置に関する。
従来から、例えば商用車などの車両において、排気ガスに含まれるNO(窒素酸化物)を浄化するNO吸蔵還元型触媒(LNT触媒、LNT:Lean NO Trap)および選択還元型触媒(SCR触媒、SCR:Selective Catalytic Reduction)などの浄化装置が排気管に配置されており、この浄化装置を制御する浄化制御装置が実用化されている。ここで、LNT触媒は、一般的に、燃料を噴射して排気ガスをリッチ空燃比とすることでNOを浄化するため、燃料の消費量が低下するおそれがある。
そこで、燃料消費量の低下を抑制する技術として、例えば、特許文献1には、リッチ燃焼運転に伴う燃費の悪化を抑制しつつ、NO浄化性能を向上する内燃機関の排ガス浄化システムが開示されている。このシステムは、選択還元触媒のNH吸着量が所定のNH吸着閾値に維持されるように空燃比のリッチ化度合を制御するため、燃料消費量の低下を抑制しつつNO還元浄化を実施することができる。
特開2017-044204号公報
しかしながら、特許文献1のシステムは、SCR触媒におけるアンモニアの吸着量に応じてリッチ化度合を変化させるため、リッチ化の制御を開始した直後からNOトラップ触媒においてアンモニアが大量に生成される。このため、NOトラップ触媒におけるNOの浄化量が抑制されると共に、アンモニアの生成量を高精度に制御できないおそれがある。
本開示は、NO吸蔵還元型触媒においてNOを浄化しつつアンモニアの生成量を高精度に制御する浄化制御装置を提供することを目的とする。
本開示に係る浄化制御装置は、排気管に配置されたNO吸蔵還元型触媒におけるアンモニアの生成量に基づいて、NO吸蔵還元型触媒の下流側に配置された選択還元型触媒におけるアンモニアのストレージ量を算出する算出部と、アンモニアのストレージ量が所定の目標値以上の場合には、NO吸蔵還元型触媒に吸蔵されたNOを浄化するように、NO 吸蔵還元型触媒におけるNO の吸蔵量に応じて設定される所定の浄化期間にわたって排気ガスの空燃比をリッチ空燃比に制御し、アンモニアのストレージ量が所定の目標値より低い場合には、所定の浄化期間にわたって排気ガスの空燃比をリッチ空燃比に制御すると共に所定の浄化期間経過したと判定された後も排気ガスの空燃比をリッチ空燃比に維持するように制御する空燃比制御部とを備えるものである。
本開示によれば、NO吸蔵還元型触媒においてNOを浄化しつつアンモニアの生成量を高精度に制御することが可能となる。
本開示の実施の形態1に係る浄化制御装置を備えた車両の構成を示す図である。 実施の形態1の動作を示すフローチャートである。 空気過剰率に対するLNT触媒におけるアンモニアの生成量の変化を示すグラフである。 LNT触媒におけるアンモニアの生成量を算出するためのベースマップを示す図である。 実施の形態2においてLNT触媒におけるNOの吸蔵量に対する補正係数の変化を示すグラフである。 実施の形態2においてLNT触媒に流入する排気ガスの空燃比に対する補正係数の変化を示すグラフである。 実施の形態2においてLNT触媒から流出する排気ガスの空燃比に対する補正係数の変化を示すグラフである。 実施の形態2においてLNT触媒の内部温度に対する補正係数の変化を示すグラフである。 実施の形態2においてLNT触媒における硫黄の吸蔵量に対する補正係数の変化を示すグラフである。 実施の形態3の動作を示すフローチャートである。
以下、本開示に係る実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1に、本開示の実施の形態1に係る浄化制御装置を備えた車両の構成を示す。車両は、内燃機関1と、排気管2と、内燃機関制御部3と、浄化装置4とを有する。なお、車両としては、例えば、トラックおよびバンなどが挙げられる。
内燃機関1は、車両を駆動するためのもので、例えば、吸気行程、圧縮行程、膨張行程および排気行程の4つの行程を繰り返す、いわゆる4ストローク機関から構成されている。内燃機関1としては、例えば、ディーゼルエンジンなどが挙げられる。
排気管2は、内燃機関1の排気口から外部に延びるように配置され、内燃機関1から排出される排気ガスを外部に排出する流路である。
内燃機関制御部3は、内燃機関1を制御するもので、内燃機関1および浄化装置4にそれぞれ接続されている。内燃機関制御部3は、例えば、吸気の流量、排気ガスの流量、燃料の供給量およびエンジン回転数などを制御する。なお、燃料としては、例えば軽油などが挙げられる。
浄化装置4は、NO吸蔵還元型触媒5と、選択還元型触媒6と、浄化制御装置7とを有する。ここで、NO吸蔵還元型触媒5は、例えば、LNT(Lean NO Trap)触媒から構成することができる。また、選択還元型触媒6は、例えば、SCR(Selective Catalytic Reduction)触媒から構成することができる。
LNT触媒5は、排気管2内に配置され、排気ガスに含まれるNOを吸蔵および還元して浄化する。例えば、LNT触媒5は、白金などの貴金属触媒と、バリウムなどのアルカリ土類金属などで形成されるNO吸蔵材とを担体に担持させた成型体から構成することができる。これにより、排気ガスがリーン空燃比、すなわちストイキ空燃比(空気過剰率=1)より燃料比率が低い空燃比のときに、排気ガスに含まれるNOがNO吸蔵材に吸蔵される。
そして、排気ガスがリッチ空燃比、すなわちストイキ空燃比より燃料比率が高い空燃比にされると、酸素濃度が減少すると共に一酸化炭素および炭化水素などの還元剤量が増加する。これにより、貴金属触媒の三元機能が生じて、NO吸蔵材からNOが放出されると共にそのNOが還元剤と反応して窒素などに還元されて浄化される。また、NO吸蔵材から放出されたNOなどのNOがHなどと反応してアンモニアが生成される。
SCR触媒6は、排気管2内においてLNT触媒5の下流側に配置され、ストレージされたアンモニアにより、排気ガスに含まれるNOを還元して浄化する。例えば、SCR触媒6は、鉄イオン交換アルミノシリケートおよび銅イオン交換アルミノシリケートなどのゼオライト触媒などから構成することができる。これにより、SCR触媒6は、例えば、LNT触媒5で生成されたアンモニアをストレージし、そのアンモニアで排気ガスに含まれるNOを窒素などに還元して浄化する。
浄化制御装置7は、入口ラムダセンサ8aと、出口ラムダセンサ8bと、温度センサ9a~9cと、浄化制御部10とを有する。また、浄化制御部10は、算出部11と、空燃比制御部12とを有する。
ここで、入口ラムダセンサ8a、出口ラムダセンサ8b、温度センサ9a~9cは、空燃比制御部12に接続されている。また、算出部11が空燃比制御部12に接続され、算出部11および空燃比制御部12がそれぞれ内燃機関制御部3に接続されている。
入口ラムダセンサ8aは、排気管2においてLNT触媒5の上流側に配置され、LNT触媒5に流入する排気ガスの空燃比を検出する。すなわち、入口ラムダセンサ8aは、LNT触媒5がNOと反応する前の空燃比を検出する。
出口ラムダセンサ8bは、排気管2においてLNT触媒5の下流側に配置され、LNT触媒5から流出する排気ガスの空燃比を検出する。すなわち、出口ラムダセンサ8bは、LNT触媒5がNOと反応した後の空燃比を検出する。
温度センサ9aは、排気管2においてLNT触媒5の上流側に配置され、LNT触媒5に流入する排気ガスの温度を検出する。
温度センサ9bは、排気管2においてLNT触媒5の下流側に配置され、LNT触媒5から流出する排気ガスの温度を検出する。
温度センサ9cは、排気管2においてSCR触媒6の上流側に配置され、SCR触媒6に流入する排気ガスの温度を検出する。
算出部11は、空燃比制御部12で算出されるLNT触媒5におけるアンモニアの生成量に基づいて、SCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量を算出する。このとき、算出部11は、例えば、SCR触媒6に流入するNO量、および、SCR触媒6の温度などをさらに用いて、SCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量を算出することができる。
空燃比制御部12は、入口ラムダセンサ8a、出口ラムダセンサ8bおよび温度センサ9a~9cで検出される検出値および内燃機関1の制御情報に基づいて、LNT触媒5に流入する排気ガスの空燃比を制御することにより、NOをLNT触媒5で吸蔵および還元させる。また、空燃比制御部12は、入口ラムダセンサ8a、出口ラムダセンサ8bおよび温度センサ9a~9cで検出される検出値および内燃機関1の制御情報に基づいて、LNT触媒5に流入する排気ガスの空燃比を制御することにより、SCR触媒6に供給されるアンモニアをLNT触媒5で生成させる。このように、空燃比制御部12は、LNT触媒5で生成されるアンモニアを利用してSCR触媒6におけるNOの浄化を制御する、いわゆるパッシブSCRシステムを構成するものである。
具体的には、空燃比制御部12は、算出部11で算出されるSCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量が所定の目標値以上の場合には、LNT触媒5に吸蔵されたNOを浄化するように所定の浄化期間にわたって排気ガスの空燃比をリッチ空燃比に制御する。
このとき、所定の目標値は、排気ガスに含まれるNOを適切に浄化可能な量に基づいて設定されるもので、排気ガスにおけるNOの含有量、および、SCR触媒6におけるアンモニアのストレージ容量などに基づいて設定することができる。
また、所定の浄化期間は、LNT触媒5におけるNOの吸蔵量に応じて設定されるもので、例えばNOの吸蔵量がほぼゼロになる期間に設定することができる。
また、空燃比制御部12は、算出部11で算出されるSCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量が所定の目標値より低い場合には、所定の浄化期間の経過後も排気ガスの空燃比をリッチ空燃比に維持するように制御する。すなわち、空燃比制御部12は、所定の浄化期間にわたって排気ガスをリッチ空燃比に維持した後、そのままリッチ空燃比を継続するように排気ガスの空燃比を制御する。
このとき、空燃比制御部12は、予め設定されたLNT触媒5で生成されるアンモニアの生成量に基づいて、所定の浄化期間の経過後にSCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量が所定の目標値に達する終了タイミングを算出する。そして、空燃比制御部12は、算出された終了タイミングでリッチ空燃比から外れるように排気ガスの空燃比を制御する。
なお、空燃比制御部12は、内燃機関制御部3を介して内燃機関1を制御することにより、排気ガスの空燃比を制御することができる。例えば、空燃比制御部12は、内燃機関1において燃料をポスト噴射させることにより、排気ガスをリッチ空燃比に制御することができる。
なお、内燃機関制御部3、浄化制御部10、算出部11および空燃比制御部12の機能は、コンピュータプログラムにより実現させることもできる。例えば、コンピュータの読取装置が、内燃機関制御部3、浄化制御部10、算出部11および空燃比制御部12の機能を実現するためのプログラムを記録した記録媒体からそのプログラムを読み取り、記憶装置に記憶させる。そして、CPU(Central Processing Unit)が、記憶装置に記憶されたプログラムをRAM(Random Access Memory)にコピーし、そのプログラムに含まれる命令をRAMから順次読み出して実行することにより、内燃機関制御部3、浄化制御部10、算出部11および空燃比制御部12の機能を実現することができる。
次に、本実施の形態の動作について、図2のフローチャートを参照して説明する。
まず、図1に示すように、内燃機関制御部3が内燃機関1を制御して車両が走行されると、内燃機関1で生じた排気ガスが排気管2を流通して外部に排出される。例えば、内燃機関1では、リーン空燃比の排気ガスが生成され、この排気ガスが排気管2に配置されたLNT触媒5を流通することにより、排気ガスに含まれるNOがLNT触媒5で順次吸蔵される。
また、LNT触媒5では、NOを浄化するときにアンモニアが生成され、そのアンモニアがLNT触媒5の下流に配置されたSCR触媒6にストレージされる。SCR触媒6は、排気ガスに含まれるNOをアンモニアと反応させて窒素および水に還元して浄化する。
このように、SCR触媒6おけるアンモニアのストレージ量は、LNT触媒5からのアンモニアの供給とSCR触媒6おけるNOの浄化処理とに応じて増減し、そのアンモニアのストレージ量が算出部11で順次算出される。
具体的には、算出部11は、LNT触媒5におけるアンモニアの生成量を空燃比制御部12から入力する。また、算出部11は、内燃機関制御部3から入力される排気ガスの流量などに基づいてSCR触媒6に流入するNO量を算出すると共に、SCR触媒6の温度を温度センサ9cから入力する。そして、算出部11は、LNT触媒5におけるアンモニアの生成量、SCR触媒6に流入するNO量、および、SCR触媒6の温度に基づいて、SCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量を算出することができる。算出部11は、算出されたアンモニアのストレージ量を空燃比制御部12に出力する。
一方、空燃比制御部12には、入口ラムダセンサ8a、出口ラムダセンサ8b、温度センサ9a~9cで検出される検出値が順次入力される。また、空燃比制御部12には、内燃機関制御部3から内燃機関1の制御情報などが順次入力される。空燃比制御部12は、ステップS1で、これらの入力情報に基づいて、リッチ許可条件を満たしているか否かを判定する。
ここで、リッチ許可条件は、内燃機関1および排気管2が排気ガスをリッチ空燃比に制御可能な状態であることを示す条件であり、例えば、LNT触媒5の温度、内燃機関1の水温、内燃機関1の回転数、内燃機関1のトルクおよび排気圧などが挙げられる。空燃比制御部12は、リッチ許可を満たしていないと判定した場合には、現在の制御を維持し、排気ガスがリーン空燃比に保たれる。
一方、空燃比制御部12は、リッチ許可を満たしていると判定した場合には、ステップS2に進んで、算出部11で算出されたSCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量が所定の目標値より低いか否かを判定する。
なお、空燃比制御部12は、例えば、温度センサ9cで検出されるSCR触媒6の温度に基づいてSCR触媒6におけるアンモニアのストレージ容量を算出し、そのアンモニアのストレージ容量に応じて所定の目標値を設定することができる。
空燃比制御部12は、SCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量が所定の目標値より低いと判定した場合には、ステップS3に進んで、内燃機関制御部3を介して内燃機関1を制御することにより排気ガスをリッチ空燃比とする。
このとき、空燃比制御部12は、SCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量が所定の目標値より低く、且つ、LNT触媒5の温度が所定の温度範囲内の場合に、ステップS3に進んで、排気ガスをリッチ空燃比に制御してもよい。ここで、所定の温度範囲は、LNT触媒5におけるアンモニアの生成量の温度に対する増加度合に基づいて設定されるもので、例えばアンモニアの生成量が急激に増加する200℃~400℃の範囲に設定することができる。
このようにして、空燃比制御部12が、排気ガスをリッチ空燃比とすることにより、図3に示すように、入口ラムダセンサ8aで検出される空燃比R1、すなわちLNT触媒5に流入する排気ガスの空燃比R1が、時間T1でリーン空燃比からリッチ空燃比に低下、例えば空気過剰率約0.95に低下する。
これにより、LNT触媒5に流入する排気ガスは、リーン空燃比と比べて、酸素濃度が減少すると共に一酸化炭素および炭化水素などの還元剤が増加する。そして、LNT触媒5に吸蔵されたNOが、放出および還元されて窒素、水および二酸化炭素などの物質に浄化される。
このとき、LNT触媒5によるNOの放出および還元に応じて酸素が生成される。このため、LNT触媒5の下流側に配置された出口ラムダセンサ8bで検出される空燃比R2は、入口ラムダセンサ8aで検出される空燃比R1より高い値、例えば空気過剰率が約1.0のストイキ空燃比で維持されることになる。
このようにして、LNT触媒5においてNOの浄化が開始されると、空燃比制御部12は、温度センサ9aから入力されるLNT触媒5の入口温度に基づいて、LNT触媒5で生成されるアンモニアの生成量を算出する。
例えば、空燃比制御部12は、図4に示すように、LNT触媒5の入口温度と排気ガスの流量に対するLNT触媒5におけるアンモニアの生成量の変化を示すベースマップを予め保存することができる。このベースマップは、実験およびシミュレーションなどに基づいて作成することができる。ベースマップは、LNT触媒5の入口温度C1およびC3に対して、その間の入口温度C2近傍でアンモニアの生成量が最大となる山型の分布を示す。また、ベースマップは、排気ガスの流量が増えるほどアンモニアの生成量が増加する分布を示す。空燃比制御部12は、温度センサ9aから入力されるLNT触媒5の入口温度と、内燃機関制御部3から入力される排気ガスの流量とに基づいてベースマップを参照し、LNT触媒5で生成されるアンモニアの生成量を順次算出することができる。
ここで、LNT触媒5で生成されたアンモニアは、LNT触媒5からスリップして、LNT触媒5の下流側に配置されたSCR触媒6に供給され、SCR触媒6に順次ストレージされる。すなわち、空燃比制御部12においてアンモニアの生成量を順次積算した総量分だけ、SCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量が増加することになる。
また、空燃比制御部12は、ステップS4で、LNT触媒5に吸蔵されたNOの浄化処理が完了したか否かを順次判定する。このとき、空燃比制御部12は、LNT触媒5におけるNOの吸蔵量に応じて設定される所定の浄化期間P1に基づいて、浄化処理が完了したか否かを判定する。
例えば、空燃比制御部12は、図3に示すように、空燃比R1と空燃比R2とが一致する、いわゆるラムダクロスが生じる時間T2までを所定の浄化期間P1とし、このラムダクロスの有無に基づいて浄化処理が完了したか否かを判定することができる。具体的には、LNT触媒5におけるNOの浄化が進んで、LNT触媒5に吸蔵されたNOが減少すると、LNT触媒5の還元量も低下することになる。この還元量の低下に応じて還元反応で生成される酸素の生成量も減少するため、出口ラムダセンサ8bで検出される空燃比R2は徐々に低下し、時間T2で空燃比R2が空燃比R1と一致する。このように、ラムダクロスは、LNT触媒5におけるNOの吸蔵量がほぼゼロになったことを示す指標であり、空燃比制御部12は、ラムダクロスの有無に基づいて浄化処理が完了したか否かを確実に判定することができる。
なお、空燃比制御部12は、LNT触媒5におけるNOの還元量を順次算出し、その還元量が所定の閾値に達したタイミングに基づいて浄化処理が完了したか否かを判定することもできる。また、空燃比制御部12は、予め設定された所定の浄化期間P1に基づいて浄化処理が完了したか否かを判定することもできる。
空燃比制御部12は、LNT触媒5においてNOの浄化処理が完了したと判定されるまで、LNT触媒5におけるアンモニアの生成量を順次算出しつつ、ステップS3およびS4の処理が繰り返される。
そして、空燃比制御部12は、ステップS4において、所定の浄化期間P1に基づいてNOの浄化処理が完了したと判定した場合には、ステップS5に進んで、SCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量が所定の目標値より低いか否かを判定する。このとき、空燃比制御部12は、算出部11で算出された時間T1でのアンモニアのストレージ量に、所定の浄化期間P1にわたって算出されたアンモニアの生成量を順次積算することで、時間T2においてSCR触媒6でストレージされたアンモニアのストレージ量を算出することができる。
空燃比制御部12は、SCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量が所定の目標値より低いと判定した場合には、ステップS6に進んで、リッチ延長期間P2を算出してリッチ空燃比を維持する。
このとき、空燃比制御部12は、予め設定されたLNT触媒5で生成されるアンモニアの生成量に基づいて、時間T2の経過後にSCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量が所定の目標値に達する終了タイミングT3を算出することができる。
例えば、空燃比制御部12は、下記の第1表に示すように、リッチ延長期間P2(時間T2からの経過時間)と、LNT触媒5におけるアンモニアの生成量の増加係数との関係を示すテーブルを予め保存することができる。このテーブルは、実験およびシミュレーションなどに基づいて設定することができる。
空燃比制御部12は、ベースマップに基づいてLNT触媒5で生成されるアンモニアの生成量を算出し、そのアンモニアの生成量に増加係数をそれぞれ乗算する。これにより、リッチ延長期間P2の長さに応じたアンモニアの生成量を算出することができる。そして、そのアンモニアの生成量が、SCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量の不足分(所定の目標値に対する不足分)に応じた値となるリッチ延長期間P2を算出する。これにより、空燃比制御部12は、SCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量が所定の目標値に達する終了タイミングT3を算出することができる。
続いて、空燃比制御部12は、ステップS7で、終了タイミングT3に達したか否かを判定する。空燃比制御部12は、終了タイミングT3に達したと判定されるまでステップS7の処理を繰り返す。そして、空燃比制御部12は、終了タイミングT3に達したと判定されたところで、ステップS8に進んで、リッチ制御を終了する。すなわち、空燃比制御部12は、終了タイミングT3でリッチ空燃比から外れてリーン空燃比に上昇するように排気ガスの空燃比を制御する。
これにより、LNT触媒5で生成されたアンモニアが、SCR触媒6に供給されて、SCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量を所定の目標値以上に増やすことができる。
このように、空燃比制御部12は、SCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量が所定の目標値より低いと判定した場合に、所定の浄化期間P1の経過後も排気ガスの空燃比をリッチ空燃比に維持するように制御するため、LNT触媒5においてNOを浄化しつつアンモニアの生成量を高精度に制御することができる。
このとき、図3に示すように、所定の浄化期間P1でリッチ制御を終了(時間T2でリッチ制御を終了)した場合にLNT触媒5で生成されるアンモニアの生成量Pr0と比べて、リッチ延長期間P2でリッチ制御を終了(終了タイミングT3でリッチ制御を終了)した場合にLNT触媒5で生成されるアンモニアの生成量Prが大きく増加することがわかった。このため、所定の浄化期間P1の経過後も排気ガスの空燃比をリッチ空燃比に維持することにより、SCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量を大きく増やすことができ、SCR触媒6において排気ガスに含まれるNOを確実に浄化することができる。
また、空燃比制御部12は、予め設定されたLNT触媒5で生成されるアンモニアの生成量に基づいて、所定の浄化期間P1の経過後にSCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量が所定の目標値に達する終了タイミングT3を算出する。このため、終了タイミングT3を容易に算出することができ、リッチ延長期間P2におけるリッチ空燃比の制御を簡単化することができる。
また、空燃比制御部12は、ベースマップに基づいてLNT触媒5で生成されるアンモニアの生成量を算出し、そのアンモニアの生成量に増加係数を乗算することにより、SCR触媒6のアンモニアのストレージ量に応じた終了タイミングT3を算出する。このため、終了タイミングT3をより容易に算出することができる。
また、空燃比制御部12は、ステップS2において、LNT触媒5の温度が所定の温度範囲内の場合に、排気ガスをリッチ空燃比に制御する。ここで、所定の温度範囲は、LNT触媒5におけるアンモニアの生成量が急激に増加する温度範囲に基づいて設定されている。このため、LNT触媒5におけるアンモニアの生成量が大きい温度環境の場合に、リッチ延長期間P2を設定することができ、SCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量を効率的に増やすことができる。
なお、本実施の形態では、LNT触媒5の温度が所定の温度範囲内か否かの判定は、ステップS2のリッチ制御の開始時に実施したが、所定の浄化期間P1において実施すればよく、これに限られるものではない。例えば、ステップS5の判定時に、LNT触媒5の温度が所定の温度範囲内か否かの判定を実施することもできる。
また、空燃比制御部12は、リッチ延長期間P2においてLNT触媒5で生成されるアンモニアの生成量に基づいて終了タイミングT3の上限値を設定する事が好ましい。例えば、空燃比制御部12は、LNT触媒5で生成されるアンモニアの生成量がほぼゼロまで低下するタイミングを上限値に設定することができる。これにより、SCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量を効率的に増やすことができる。
このようにして、SCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量を所定の目標値以上に増やすことで、排気ガスに含まれるNOを窒素などに確実に還元して浄化することができる。
一方、空燃比制御部12は、ステップS2で、SCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量が所定の目標値以上と判定された場合には、ステップS9に進んで、リッチリクエストがあるか否かを判定する。
ここで、リッチリクエストは、LNT触媒5においてNOを浄化する条件が満たされたことを示すものであり、例えば、LNT触媒5におけるNOの吸蔵量が所定値以上であることが挙げられる。空燃比制御部12は、内燃機関制御部3から入力される排気ガスの流量などに基づいてLNT触媒5に吸蔵されたNOの吸蔵量を算出し、その値に基づいてリッチリクエストがあるか否かを判定する。空燃比制御部12は、リッチリクエストがないと判定、例えばNOの吸蔵量が所定値より小さいと判定した場合には、現在の制御を維持して、排気ガスはリーン空燃比のまま維持される。
一方、空燃比制御部12は、リッチリクエストがあったと判定、例えばNOの吸蔵量が所定値以上と判定した場合には、ステップS10に進んで、排気ガスがリッチ空燃比となるように内燃機関制御部3を介して内燃機関1を制御する。これにより、LNT触媒5に吸蔵されたNOが放出および還元されて窒素、水および二酸化炭素などの物質に浄化することができる。
続いて、空燃比制御部12は、ステップS11で、LNT触媒5に吸蔵されたNOの浄化処理が完了したか否かを判定する。そして、空燃比制御部12は、LNT触媒5においてNOの浄化処理が完了したと判定されるまで、ステップS10およびS11の処理が繰り返される。
空燃比制御部12は、ステップS11において、NOの浄化処理が完了したと判定した場合には、ステップS8に進んで、リッチ制御を終了する。
これにより、LNT触媒5に吸蔵されたNOを確実に浄化することができる。
本実施の形態によれば、空燃比制御部12が、SCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量が所定の目標値より低い場合には、所定の浄化期間P1の経過後も排気ガスの空燃比をリッチ空燃比に維持するように制御する。これにより、LNT触媒5におけるNOを浄化しつつアンモニアの生成量を高精度に制御することができる。
(実施の形態2)
以下、本開示の実施の形態2について説明する。ここでは、上記の実施の形態1との相違点を中心に説明し、上記の実施の形態1との共通点については、共通の参照符号を使用して、その詳細な説明を省略する。
上記の実施の形態1では、空燃比制御部12は、LNT触媒5の温度と排気ガスの流量とに基づいてLNT触媒5で生成されるアンモニアの生成量を算出したが、LNT触媒5の温度に基づいて算出することができればよく、これに限られるものではない。
例えば、空燃比制御部12は、LNT触媒5の温度に加えて、排気ガスの流量、LNT触媒5におけるNOの吸蔵量、LNT触媒5に流入する排気ガスの空燃比、LNT触媒5から流出する排気ガスの空燃比、LNT触媒5の内部温度、および、LNT触媒5における硫黄の吸蔵量のうち少なくとも1つに基づいてLNT触媒5で生成されるアンモニアの生成量を算出することができる。
具体的には、空燃比制御部12は、実施の形態1のベースマップに基づいて算出されるLNT触媒5におけるアンモニアの生成量に補正係数を乗算することで、LNT触媒5で生成されるアンモニアの生成量を算出することができる。このとき、補正係数は、例えば、LNT触媒5におけるNOの吸蔵量、LNT触媒5に流入する排気ガスの空燃比、LNT触媒5から流出する排気ガスの空燃比、LNT触媒5の内部温度、および、LNT触媒5における硫黄の吸蔵量に対応してそれぞれ設けることができる。
例えば、空燃比制御部12は、図5に示すように、LNT触媒5におけるNOの吸蔵量に対する補正係数の値を予め設定することができる。この補正係数は、LNT触媒5におけるNOの吸蔵量が多いほど、アンモニアのスリップ量が増加するように設定されている。
これにより、空燃比制御部12は、LNT触媒5におけるNOの吸蔵量を取得することで、そのNOの吸蔵量に対応する補正係数を算出することができる。空燃比制御部12は、例えば、LNT触媒5に流入する排気ガスのNO濃度と排気ガスの流量とに基づいて、NOの吸蔵量を算出することができる。
そして、空燃比制御部12は、ベースマップに基づいて算出されたアンモニアの生成量に対して、NOの吸蔵量に対応する補正係数を乗算することにより、LNT触媒5で生成されるアンモニアの生成量を高精度に算出することができる。
また、空燃比制御部12は、図6に示すように、LNT触媒5に流入する排気ガスの空燃比R1に対する補正係数の値を予め設定することもできる。この補正係数は、LNT触媒5に流入する排気ガスの空燃比R1が大きいほど、アンモニアの生成量が低下するように設定されている。
これにより、空燃比制御部12は、LNT触媒5に流入する排気ガスの空燃比R1を取得することで、その空燃比R1に対応する補正係数を算出することができる。空燃比制御部12は、例えば、入口ラムダセンサ8aから空燃比R1を取得することができる。
そして、空燃比制御部12は、ベースマップに基づいて算出されたアンモニアの生成量に対して、空燃比R1に対応する補正係数を乗算することにより、LNT触媒5で生成されるアンモニアの生成量を高精度に算出することができる。
また、空燃比制御部12は、図7に示すように、LNT触媒5から流出する排気ガスの空燃比R2に対する補正係数の値を予め設定することもできる。この補正係数は、空燃比R2がストイキ空燃比から低下するほど、アンモニアの生成量が増加するように設定されている。
これにより、空燃比制御部12は、LNT触媒5から流出する排気ガスの空燃比R2を取得することで、その空燃比R2に対応する補正係数を算出することができる。空燃比制御部12は、例えば、出口ラムダセンサ8bから空燃比R2を取得することができる。
そして、空燃比制御部12は、ベースマップに基づいて算出されたアンモニアの生成量に対して、空燃比R2に対応する補正係数を乗算することにより、LNT触媒5で生成されるアンモニアの生成量を高精度に算出することができる。
また、空燃比制御部12は、図8に示すように、LNT触媒5の内部温度に対する補正係数の値を予め設定することができる。この補正係数は、LNT触媒5の内部温度が高いほど、アンモニアの生成量が増加するように設定されている。
これにより、空燃比制御部12は、LNT触媒5の内部温度を取得することで、その内部温度に対応する補正係数を算出することができる。空燃比制御部12は、例えば、温度センサ9aおよび9bで検出される温度に基づいて算出することができる。
そして、空燃比制御部12は、ベースマップに基づいて算出されたアンモニアの生成量に対して、LNT触媒5の内部温度に対応する補正係数を乗算することにより、LNT触媒5で生成されるアンモニアの生成量を高精度に算出することができる。
また、空燃比制御部12は、図9に示すように、LNT触媒5における硫黄の吸蔵量に対する補正係数の値を予め設定することができる。この補正係数は、LNT触媒5における硫黄の吸蔵量が多いほど、アンモニアの生成量が低下するように設定されている。
これにより、空燃比制御部12は、LNT触媒5における硫黄の吸蔵量を取得することで、その硫黄の吸蔵量に対応する補正係数を算出することができる。空燃比制御部12は、例えば、LNT触媒5におけるSO(硫黄酸化物)の吸蔵量を算出する。このとき、空燃比制御部12は、LNT触媒5にNOを吸蔵するリーン空燃比期間における燃料の供給量に基づいて硫黄の吸蔵量を算出することができる。硫黄の吸蔵量は、例えば、下記式(1)で算出することができる。
硫黄の吸蔵量=燃料における硫黄の重量濃度×内燃機関1における燃料の供給量×燃料の比重 ・・・(1)
なお、燃料における硫黄の重量濃度および燃料の比重は、燃料の規格に応じて空燃比制御部12に予め設定することができる。
そして、空燃比制御部12は、ベースマップに基づいて算出されたアンモニアの生成量に対して、LNT触媒5における硫黄の吸蔵量に対応する補正係数を乗算することにより、LNT触媒5で生成されるアンモニアの生成量を高精度に算出することができる。
本実施の形態によれば、空燃比制御部12が、排気ガスの流量、LNT触媒5におけるNOの吸蔵量、LNT触媒5に流入する排気ガスの空燃比、LNT触媒5から流出する排気ガスの空燃比、LNT触媒5の内部温度、および、LNT触媒5における硫黄の吸蔵量のうち少なくとも1つとLNT触媒5の温度とに基づいてLNT触媒5で生成されるアンモニアの生成量を算出する。このため、LNT触媒5で生成されるアンモニアの生成量を高精度に算出することができる。
(実施の形態3)
以下、本開示の実施の形態3について説明する。ここでは、上記の実施の形態1および2との相違点を中心に説明し、上記の実施の形態1および2との共通点については、共通の参照符号を使用して、その詳細な説明を省略する。
上記の実施の形態1および2では、空燃比制御部12は、予め設定されたLNT触媒5で生成されるアンモニアの生成量に基づいて終了タイミングT3を算出したが、所定の浄化期間P1の経過後も排気ガスの空燃比をリッチ空燃比に維持するように制御できればよく、これに限られるものではない。
例えば、図10に示すように、実施の形態1のステップS6に換えてステップS31を実施すると共に、ステップS7に換えてステップS32を実施することができる。
空燃比制御部12は、ステップS5で、SCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量が所定の目標値より低いと判定した場合には、ステップS31に進んで、LNT触媒5の温度に基づいてLNT触媒5で生成されるアンモニアの生成量を算出する。例えば、空燃比制御部12は、図4に示すように、LNT触媒5の入口温度と排気ガスの流量に対するLNT触媒5におけるアンモニアの生成量の変化を示すベースマップを予め保存することができる。空燃比制御部12は、このベースマップに基づいて、LNT触媒5で生成されるアンモニアの生成量を順次算出することができる。すなわち、空燃比制御部12は、所定の浄化期間P1において行っていたLNT触媒5におけるアンモニアの生成量の算出を、所定の浄化期間P1の経過後も続けて実施する。
続いて、空燃比制御部12は、ステップS32で、算出されるLNT触媒5におけるアンモニアの生成量に基づいて、SCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量が所定の目標値に達したか否かを判定する。例えば、空燃比制御部12は、所定の浄化期間P1からその経過後を通して算出されるLNT触媒5におけるアンモニアの生成量を順次積算し、その積算値がSCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量の所定の目標値に対する不足分に達したか否かを判定する。
空燃比制御部12は、SCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量が所定の目標値に達したと判定されるまで、ステップS31およびS32の処理を繰り返す。そして、空燃比制御部12は、SCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量が所定の目標値に達したところで、リッチ空燃比から外れるように排気ガスの空燃比を制御する。
このように、空燃比制御部12が、SCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量が所定の目標値に達したか否かを判定し、SCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量が所定の目標値に達したところでリッチ空燃比から外れるように排気ガスの空燃比を制御する。このため、アンモニアの生成量をより高精度に制御することができる。
なお、本実施の形態では、空燃比制御部12は、LNT触媒5の温度および排気ガスの流量に基づいてLNT触媒5で生成されるアンモニアの生成量を算出したが、アンモニアの生成量を算出することができればよく、これに限られるものではない。
例えば、空燃比制御部12は、実施の形態2に示すように、排気ガスの流量、LNT触媒5におけるNOの吸蔵量、LNT触媒5に流入する排気ガスの空燃比、LNT触媒5から流出する排気ガスの空燃比、LNT触媒5の内部温度、および、LNT触媒5における硫黄の吸蔵量のうち少なくとも1つとLNT触媒5の温度とに基づいてLNT触媒5で生成されるアンモニアの生成量を算出することができる。すなわち、空燃比制御部12は、実施の形態2に示すLNT触媒5におけるアンモニアの生成量の算出を、所定の浄化期間P1の経過後も続けて行うことができる。
これにより、LNT触媒5で生成されるアンモニアの生成量をさらに高精度に算出することができる。
本実施の形態によれば、空燃比制御部12が、SCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量が所定の目標値に達したか否かを判定し、SCR触媒6におけるアンモニアのストレージ量が所定の目標値に達したところでリッチ空燃比から外れるように排気ガスの空燃比を制御する。このため、アンモニアの生成量をより高精度に制御することができる。
なお、上記の実施の形態1~3では、空燃比制御部12は、LNT触媒5で生成されるアンモニアを利用してSCR触媒6におけるNOの浄化を制御する、いわゆるパッシブSCRシステムを構成したが、LNT触媒5で生成されるアンモニアをSCR触媒6に供給できればよく、これに限られるものではない。例えば、LNT触媒5で生成されるアンモニアだけでなく、尿素水の供給により生成されるアンモニアをSCR触媒6にストレージすることもできる。このとき、空燃比制御部12は、尿素水の供給量を加味して上記の制御を行うことができる。
また、上記の実施の形態1~3では、浄化制御装置7は、車両に配置されたが、LNT触媒5とSCR触媒6が配置された排気管2において排気ガスの空燃比を制御できればよく、これに限られるものではない。例えば、浄化制御装置7は、船舶、産業機械または定置式内燃機関を設置した工場などに配置することができる。
その他、上記の実施の形態は、何れも本発明の実施をするにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。例えば、上記の実施の形態で説明した各部の形状や個数などについての開示はあくまで例示であり、適宜変更して実施することができる。
本開示に係る浄化制御装置は、LNT触媒を流通する排気ガスの空燃比を制御する装置に利用できる。
1 内燃機関
2 排気管
3 内燃機関制御部
4 浄化装置
5 NO吸蔵還元型触媒
6 選択還元型触媒
7 浄化制御装置
8a 入口ラムダセンサ
8b 出口ラムダセンサ
9a~9c 温度センサ
10 浄化制御部
11 算出部
C1~C3 温度
P1 所定の浄化期間
P2 リッチ延長期間
Pr,Pr0 アンモニアの生成量
R1,R2 空燃比
T1,T2 時間
T3 終了タイミング

Claims (5)

  1. 排気管に配置されたNO吸蔵還元型触媒におけるアンモニアの生成量に基づいて、前記NO吸蔵還元型触媒の下流側に配置された選択還元型触媒におけるアンモニアのストレージ量を算出する算出部と、
    前記アンモニアのストレージ量が所定の目標値以上の場合には、前記NO吸蔵還元型触媒に吸蔵されたNOを浄化するように、前記NO 吸蔵還元型触媒におけるNO の吸蔵量に応じて設定される所定の浄化期間にわたって排気ガスの空燃比をリッチ空燃比に制御し、前記アンモニアのストレージ量が前記所定の目標値より低い場合には、前記所定の浄化期間にわたって排気ガスの空燃比を前記リッチ空燃比に制御すると共に前記所定の浄化期間経過したと判定された後も排気ガスの空燃比を前記リッチ空燃比に維持するように制御する空燃比制御部とを備える浄化制御装置。
  2. 前記空燃比制御部は、前記アンモニアのストレージ量が前記所定の目標値より低い場合に、予め設定された前記NO吸蔵還元型触媒で生成されるアンモニアの生成量に基づいて、前記所定の浄化期間の経過後に前記アンモニアのストレージ量が前記所定の目標値に達する終了タイミングを算出し、前記終了タイミングで前記リッチ空燃比から外れるように排気ガスの空燃比を制御する請求項1に記載の浄化制御装置。
  3. 前記空燃比制御部は、前記アンモニアのストレージ量が前記所定の目標値より低い場合に、前記NO吸蔵還元型触媒で生成されるアンモニアの生成量に基づいて、前記所定の浄化期間の経過後に前記アンモニアのストレージ量が前記所定の目標値に達したか否かを判定し、前記アンモニアのストレージ量が前記所定の目標値に達したところで前記リッチ空燃比から外れるように排気ガスの空燃比を制御する請求項1に記載の浄化制御装置。
  4. 前記空燃比制御部は、排気ガスの流量、前記NO吸蔵還元型触媒におけるNOの吸蔵量、前記NO吸蔵還元型触媒に流入する排気ガスの空燃比、前記NO吸蔵還元型触媒から流出する排気ガスの空燃比、前記NO吸蔵還元型触媒の内部温度、および、前記NO吸蔵還元型触媒における硫黄の吸蔵量のうち少なくとも1つと前記NO吸蔵還元型触媒の入口温度とに基づいて、前記NO吸蔵還元型触媒におけるアンモニアの生成量を算出する請求項3に記載の浄化制御装置。
  5. 前記空燃比制御部は、前記NO吸蔵還元型触媒におけるアンモニアの生成量の入口温度に対する増加度合に基づいて所定の温度範囲が予め設定され、前記アンモニアのストレージ量が前記所定の目標値より低く、且つ、前記NO吸蔵還元型触媒の入口温度が前記所定の温度範囲内の場合に、前記所定の浄化期間の経過後も排気ガスの空燃比を前記リッチ空燃比に維持するように制御する請求項1~4のいずれか一項に記載の浄化制御装置。
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