JP7382879B2 - 電磁シールド複層管の製造方法及び製造装置 - Google Patents

電磁シールド複層管の製造方法及び製造装置 Download PDF

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Description

この発明は、例えば、内部に電線が挿通される電磁シールド複層管を製造する製造方法及び製造装置に関する。
例えば、ハイブリッド車や電気自動車におけるインバータ装置やモータなどの機器間を接続する電線は、車体の形状に合わせて車体の床下等に配索されることがあり、飛び石等による損傷を防止する必要がある。また、電線から発生するノイズの放射や外部からのノイズの侵入を遮断することにより、搭載された電子機器類がノイズによって誤作動を起こすことを防止する必要もある。
そのため、例えば特許文献1では、内部に電線が挿通される筒状の金属管と、該金属管の内周に形成される樹脂製の内層体と、前記金属管の内周面と前記内層体の外周面とを接着して一体化する接着層とが備えられた電磁シールド管について開示している。このように構成した電磁シールド管の内部に電線を挿通し、金属管を接地(アース)することで、内部に挿通された電線から外部へのノイズの放射及び外部から内部へのノイズの侵入を防止できる。このような電磁シールド管をより高品質で製造することが求められていた。
特開2018-67404号公報
この発明は、内部に挿通する前記電線を保護することができる電磁シールド複層管を高品質で製造できる電磁シールド複層管の製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
この発明は、樹脂製の内層体と、前記内層体の外周に接着される筒状の金属層と、前記金属層と前記内層体とを接着する接着層とを備えた電磁シールド複層管における前記内層体を形成する内層体形成工程と、前記内層体の外周面に前記接着層を形成する接着層形成工程と、前記接着層の外周面に、前記接着層の外径より大径に前記金属層を形成する金属層形成工程と、前記金属層を縮径する縮径工程と、前記接着層を加熱して前記内層体と前記金属層とを前記接着層で接着する加熱接着工程とをこの順で行い、管体の良否を判定し、前記内層体と前記金属層とが前記接着層を介して一体化された管体を第1所定長に切断して前記電磁シールド複層管を形成する切断工程を行い、前記切断工程において、不良箇所が含まれる場合は第1所定長より短い第2所定長で切断する電磁シールド複層管の製造方法であることを特徴とする。
またこの発明は、樹脂製の内層体と、前記内層体の外周に接着される筒状の金属層と、前記金属層と前記内層体とを接着する接着層とを備えた電磁シールド複層管における前記内層体を形成する内層体形成部と、前記内層体の外周面に前記接着層を形成する接着層形成部と、前記接着層の外周面に、前記接着層の外径より大径に前記金属層を形成する金属層形成部と、前記金属層を縮径する縮径部と、前記接着層を加熱して前記内層体と前記金属層とを前記接着層で接着する加熱接着部とが備えられ、管体の良否を判定する判定部と、前記内層体と前記金属層とが前記接着層を介して一体化された管体を第1所定長に切断して前記電磁シールド複層管を形成する切断部とが備えられ、前記切断部において、不良箇所が含まれる場合は第1所定長より短い第2所定長で切断する電磁シールド複層管の製造装置であることを特徴とする。
この発明により、電磁シールド複層管をより高品質で製造することができる。
詳述すると、前記金属層と前記内層体とを接着する接着層とを備えた電磁シールド複層管における最内層を構成する樹脂製の前記内層体の外周面に前記接着層を形成するとともに、前記接着層の外周面側に、前記接着層の外径より大径に前記金属層を形成するため、前記接着層と前記金属層との間にわずかなクリアランスが形成される。また、前記金属層を縮径した上で加熱するため、接着層を加圧及び加熱され、前記内層体と前記金属層とを前記接着層で確実に接着して一体化することができる。したがって、内部に挿通した電線を保護できる電磁シールド複層管をより高品質で製造することができる。
また、管体の良否を判定し、前記内層体と前記金属層とが前記接着層を介して一体化された管体を第1所定長に切断して前記電磁シールド複層管を形成する切断工程を行い、前記切断工程において、不良箇所が含まれる場合は第1所定長より短い第2所定長で切断することや、管体の良否を判定する判定部と、前記内層体と前記金属層とが前記接着層を介して一体化された管体を第1所定長に切断して前記電磁シールド複層管を形成する切断部とが備えられ、前記切断部において、不良箇所が含まれる場合は第1所定長より短い第2所定長で切断することにより、不良箇所が含まれる不良品を第1所定長で切断する場合に比べて歩留まりよく、電磁シールド複層管を製造することができる。
前記金属層は、例えばアルミ箔や銅箔などの金属製の箔や、金属管、金属メッシュで形成された金属層、これらを組み合わせた金属層を含むものとする。さらには、端部同士を突き合わせて筒状とした金属層、端部同士を重ね合わせて筒状とした金属層、あるいはシームレスな金属層を含むものとする。
前記樹脂製の内層体は、所望の耐摩耗性など電線を保護する前記内層体として求められる所要性能を有する樹脂で形成された内層体であり、例えば、ポリエチレンなどの合成樹脂製の内層体である。なお、樹脂製の内層体は押し出し形成等によって形成してもよい。
前記接着層は、内層体や金属層との間において所望の接着強度が確保できる接着剤であればよく、例えば、ポリエチレン系の樹脂で構成された前記内層体と同系であるポリエチレン系のホットメルト接着剤等、内層体を構成する樹脂と同系の樹脂製接着剤であるとより好ましい。
なお、電磁シールド複層管の内部に挿通される上記電線は、1本以上の電線単体であってもよいし、複数本の電線がまとめられたワイヤーハーネスであってもよい。
この発明の態様として、前記金属層形成工程は、帯状の金属条を前記接着層の外径より大径に曲げ加工する曲げ加工工程と、曲げ加工された前記金属条の端部同士を突き合わせて溶接する突き合わせ溶接工程とを行ってもよいし、前記金属層形成部は、帯状の金属条を前記接着層の外径より大径に曲げ加工する曲げ加工部と、曲げ加工された前記金属条の端部同士を突き合わせて溶接する突き合わせ溶接部とで構成されてもよい。
この発明により、さらに高品質の電磁シールド複層管を構成することができる。
詳述すると、帯状の金属条を曲げ加工し、端部同士を突き合わせ溶接して管体を構成することができる。なお、接着層が形成された内層体より大径に金属条を曲げ加工しているため、突き合わせ溶接する金属条の端部同士と内層体との間にクリアランスが形成される。そのため、金属条の端部同士を溶接する溶接熱によって内層体が損傷することを防止でき、さらに高品質の電磁シールド複層管を製造することができる。
またこの発明の態様として、前記曲げ加工工程は、前記帯状の金属条をアーチ状に曲げ起こす曲げ起こし工程と、アーチ状に曲げ起こされた前記金属条のくぼみに沿うように前記内層体を送り出して配置する配置工程と、前記くぼみに沿って配置された前記内層体を覆うように前記金属条を曲げ加工し、前記金属条の端部同士を突き合わせて筒状に形成する筒形成工程とを行ってもよい。
上記アーチ状は、断面U字状、断面円弧状、曲面状など、曲げ起こし方向に対して逆側に凸状となる曲げ形状を含むものとする。
この発明により、前記内層体を損傷することなく、金属条を正確な断面形状の筒状に形成して金属層を構成することができる。
詳しくは、前記内層体が配置されていない状態で平らな金属条をアーチ状に曲げ起すため、正確な曲げ起こし形状を形成することができる。また、曲げ起された金属条はアーチ状であるため、内層体をアーチ状のくぼみに沿って配置することができる。
そのため、筒形成工程では、前記くぼみに沿って配置された前記内層体を覆うように前記金属条を曲げ加工し、前記金属条の端部同士を突き合わせて正確な断面形状の筒状に形成することができる。また、内層体をアーチ状のくぼみに沿って配置されているため、前記金属条を曲げ加工する際に、内層体が不用意に移動して干渉することを防止できる。
またこの発明の態様として、前記金属条の幅を所定幅となるように両端をトリミングするトリミング工程を、前記曲げ加工工程の前に行ってもよいし、前記金属条の幅を所定幅となるように両端をトリミングするトリミング部が、前記曲げ加工部より上流側に配置されてもよい。
この発明により、高精度の電磁シールド複層管を製造することができる。詳しくは、トリミングによって正確な幅に形成された金属条で管体を構成することができる。また、トリミングによって端面の酸化被膜が除去されるため、酸化皮膜による溶接不良の発生を防止することができる。
またこの発明の態様として、コイル状に巻き回された前記金属条を供給する供給機と、前記金属条の端部同士をつなぎ合せるつなぎ合せ機と、ダンサーローラを有する間欠搬送装置とを用い、前記金属条を連続供給してもよい。
この発明により、1コイル分を製造した後にコイルを交換して製造する、つまり段取り替えを行って電磁シールド複層管を製造する場合に比べて、生産性を向上することができる。
詳述すると、1コイル分を製造した後、これまでのコイルの金属条の終端部と次のコイルの金属条の始端部とを繋ぎ合せ機で繋ぎ合せるため、金属条を連続供給することができる。なお、繋ぎ合せ機で金属条の端部同士を繋ぎ合せている間は、間欠搬送装置のダンサーローラが金属条の供給量に応じて移動し、ラインを停止することなく、電磁シールド複層管を製造することができる。
またこの発明の態様として、不良箇所を跨ぐ所定の長さを不良範囲とし、前記第1所定長に切断された前記電磁シールド複層管に前記不良範囲が含まれる場合は不良品としてもよいし、良品と不良品とを振り分ける振分部が備えられ、不良箇所を跨ぐ所定の長さを不良範囲とし、前記第1所定長に切断された前記電磁シールド複層管に前記不良範囲が含まれる場合は不良品として振分してもよい。
この発明により、より高精度の電磁シールド複層管を製造することができる。詳述すると、不良の影響が生じるおそれがある、不良箇所を跨ぐ所定の長さを不良範囲とすることで、前記第1所定長に切断された前記電磁シールド複層管に前記不良範囲が含まれる場合は不良の影響が生じている可能性がある不良品とし、つまり、第1所定長の中に不良範囲が含まれない電磁シールド複層管のみが製品となり、より高精度の電磁シールド複層管を製造することができる。
またこの発明の態様として、前記不良範囲に、マーキングするマーキング工程を行ってもよいし、前記不良範囲に、マーキングするマーキング部が備えられてもよい。
なお、マーキングとは、所定の印、模様、あるいは線などを描いてもよいし、罫書いてもよい。また、スプレーによる吹付や、ロール印刷、インクジェット印刷などの手法によって印を付けてもよい。
この発明により、範囲全体に亘ってなされたマーキングを目視で確認することで不良範囲を正確に把握することができる。したがって、不良範囲が含まれる電磁シールド複層管を製品とすることなく、高精度の電磁シールド複層管を製造することができる。
またこの発明の態様として、前記マーキング工程あるいはマーキング部において、不良の種類によって異なるマーキングを行ってもよい。
この発明により、不良品の不良原因を目視で確認することができる。
なお、異なるマーキングとは、マーキングの色やマーキングの仕方が異なること、あるいはこれらの組み合わせであってもよい。
またこの発明の態様として、前記不良範囲が、不良の種類によって異なってもよい。
この発明により、不良の影響が及ぶおそれがある範囲である不良範囲は不良の種類によって異なるため、不良の種類によって不良範囲を変えることで、さらに歩留まりよく電磁シールド複層管を製造することができる。
この発明により、内部に挿通する前記電線を保護することができる電磁シールド複層管を高品質で製造できる電磁シールド複層管の製造方法及び製造装置を提供することができる。
電磁シールド複層管の概略断面図。 電磁シールド複層管の製造方法の概略フロー図。 電磁シールド複層管製造装置の概略図。 電磁シールド複層管製造装置の概略図。 内層押出機及び真空定径水槽の概略図。 接着剤押出機及び外層押出機の概略説明図。 第2ブロックの概略説明図。 フォーミング機のトリミング部の概略平面図。 フォーミング機の管体形成部の概略図。 管体のフォーミング状況の概略断面図。 溶接機及び縮径機の概略図。 金属層形成工程、縮径工程後の金属層及び外層形成工程後の電磁シールド複層管の概略断面図。 誘導加熱機の概略側面図。 電磁シールド複層管の概略説明図。 振分機の概略説明図。
図1は電磁シールド複層管の概略断面図を示し、図2は電磁シールド複層管の製造方法の概略フロー図を示し、図3及び図4は電磁シールド複層管製造方法の概略図を示している。なお、図3は電磁シールド複層管製造装置10を構成する第1ブロック100及び第2ブロック200を図示し、図4は、電磁シールド複層管製造装置10の後段を構成する第3ブロック300を図示している。
図5は内層押出機110及び真空定径水槽120の概略図を示し、図6(a)は接着剤押出機150の概略説明図を示し、図6(b)は外層押出機390の概略説明図を示し、図7(a)は第2ブロック200の概略図を示し、図7(b)は繰り出し状態のアキュームレータ240の概略図を示し、図7(c)乃至(e)は条間中継機220での金属条6の繋ぎ合せの概略図を示している。
図8はトリミング機250の概略平面図を示し、図9はフォーミング機310の概略図を示し、図10は金属巻管体4aのフォーミング状況の概略断面図を示し、図11は溶接機320及び縮径機340の概略図を示している。
図12(a)は金属層形成工程(ステップs3)における金属巻管体4aの概略断面図を示し、図12(b)は縮径工程(ステップs4)における金属巻管体4aの概略断面図を示し、図12(c)は縮径工程(ステップs4)後の縮径管体4bの概略断面図を示し、図12(d)は外層形成工程(ステップs7)後の電磁シールド複層管1の概略断面図を示している。
図13は誘導加熱機380の概略側面図を示している。なお、誘導加熱機380を通過する金属巻管体4aを線状で図示し、誘導加熱機380内部の概略構造を破線で図示している。図14は電磁シールド複層管1の概略説明図を示している。具体的には、図14(a)は製品長Lpで切断された製品管1aの概略図を示し、図14(b)は不良長Lbで切断された不良短管8の概略図を示し、図14(c)は製品長Lpで切断されたものの不良範囲Brを含む不良長管9の概略図を示し、図14(d)は電磁シールド複層管1の概略図を示している。なお、図14(c)及び図14(d)において不良箇所Bを×印で示している。
図15(a)は振分機480の概略斜視図を示し、図15(b)は製品管1aを振り分ける状況の概略斜視図を示している。なお、図15(b)において不良短管8や不良長管9を振り分ける場合のアーム482を破線で示している。
電磁シールド複層管1は、径内側から径外側に向かって、内層体2、接着層3、金属層4及び外層体5の順に、層状に構成されている。
電磁シールド複層管1を構成する内層体2は、所望の耐摩耗性などワイヤーハーネス20を保護するために求められる所要性能を有する熱可塑性樹脂であり、金属層4の肉厚t4に対して同等以上の肉厚t2で形成して、内部にワイヤーハーネス20が挿通可能な内部空間を形成している。
なお、本実施形態において、内層体2は、結晶性の熱可塑性樹脂であり、ポリエチレンであることが好ましい。ここでは、軟質ポリエチレンとも呼ばれる低密度ポリエチレン(LDPE)製であり、金属層4の肉厚t4(0.5mm)より厚い肉厚t2を1.0mmで構成している。また、内層体2は内径X2:21mm、外径X2a:23mmで形成している。なお、内層体2は低密度ポリエチレンで構成してもよいし、架橋したポリエチレンで構成してもよい。
接着層3は、内層体2の外周面に形成され、内層体2と金属層4とを接着して一体化する。このように構成された接着層3は、内層体2と同系素材である接着剤で構成されている。接着層3は、加圧状態で、後述する誘導加熱機380による金属層4の加熱によって間接的に加熱され軟化することで、いわゆるアンカー効果を伴う接着によって内層体2及び金属層4の表面に固定され、内層体2と金属層4とを一体化することができる。
なお、低密度ポリエチレン(LDPE)製の内層体2を用いた本実施形態における接着層3は、主たる成分が内層体2を構成する低密度ポリエチレン(LDPE)と同系の組成であるポリエチレンホットメルト接着剤で構成されている。接着層3は、金属層4と内層体2とを接着する単位面積当たりの接着強度が例えば、10MPaとなるように構成する。なお、接着層3は、金属層4と内層体2とを所定の接着強度で接着できればいずれの接着剤であってもよい。
金属層4は、内部に挿通したワイヤーハーネス20から発生するノイズの放射、及び内部へのノイズの侵入を防止する円筒状の金属層であり、本実施形態においては、肉厚t4が約0.5mmのアルミで、外径X4aが24.5mmの円筒形に形成している。
また、金属層4は、一例として、約0.5mm厚及び所定の幅のアルミ条の端部同士を突合せ溶接して上述の円筒形を構成しているが、端部同士を重ね合わせて上述の円筒形を構成してもよいし、アルミ製のシームレス管を用いてもよい。
なお、外層体5は、コーション色であるオレンジ色のポリエチレン(PE)製であり、金属層4の外表面を被覆している。
外径X4aが24.5mmである円筒形で構成された金属層4の外周に設けられる外層体5は、肉厚t5が約0.5mmのポリエチレン(PE)で構成されている。なお、外層体5は低密度ポリエチレンで構成してもよいし、架橋したポリエチレンで構成してもよい。
また、このようにして構成された電磁シールド複層管1における内層体2の内部空間にワイヤーハーネス20を挿入することでシールド管付ハーネスを構成することができる。
このように構成する電磁シールド複層管1の製造方法及び電磁シールド複層管製造装置10について以下で説明する。
概略的には、電磁シールド複層管1は、図2に示すように、内層体2を形成する内層形成工程(ステップs1)、内層体2の外表面に接着層3を形成する接着層形成工程(ステップs2)、接着層3が形成された外側に金属層4を形成する金属層形成工程(ステップs3)、全体を縮径する縮径工程(ステップs4)、縮径された管体を矯正する矯正工程(ステップs5)、矯正された管体を加熱して接着層3で内層体2と金属層4とを接着する加熱接着工程(ステップs6)、最外層を構成する外層体5を形成する外層形成工程(ステップs7)、外層体5の表面に印字・マーキングを行う印字マーキング工程(ステップs8)、所定長さに切断して電磁シールド複層管1を構成する切断工程(ステップs9)及び電磁シールド複層管1を、不良短管8や不良長管9と製品管1aとに振り分ける振分け工程(ステップs10)をこの順で行って製造する。
また、金属層形成工程(ステップs3)は、金属条6を所定幅になるようにトリミングするトリミング工程(ステップs31)、供給された金属条6を接着層形成管体3aのまわりに巻き回して金属層4を構成する曲げ加工工程(ステップs32)、及び、巻き回して金属層4を構成する金属条6の端面同士を突き合わせした断面円形の突き合わせ箇所を溶接する突き合わせ溶接工程(ステップs33)を行う。
さらに、供給された金属条6を接着層形成管体3aのまわりに巻き回して金属層4を構成する曲げ加工工程(ステップs32)は、金属条6を徐々に曲げながら起こす曲げ起こし工程(ステップs321)、曲げ起こされた金属条6に対して接着層形成管体3aを送り出して配置する配置工程(ステップs322)、及び配置された接着層形成管体3aの周りに巻き付けて金属条6で筒状を形成する筒形成工程(ステップs323)を行う。
各工程の詳細については、以下の電磁シールド複層管製造装置10における各機器の説明と合わせて行う。
なお、内層体2の表面に接着層3が形成された管体を接着層形成管体3aとし、接着層形成管体3aの周りに金属条6を巻きつけた管体を金属巻管体4aとし、金属巻管体4aを縮径した管体を縮径管体4bとし、縮径管体4bの外表面に外層体5を形成した管体を電磁シールド複層管1としている。
また、電磁シールド複層管1を製品長Lpに切断された管体を製品管1aとし、不良箇所Bがあり不良長Lbに切断された管体を不良短管8としている。また、不良箇所Bを跨ぐ所定長さを不良範囲Brとし、製品長Lpに切断されたものの、一部に不良範囲Brが含まれるものを不良長管9としている。
上述の順で電磁シールド複層管1を製造する電磁シールド複層管製造装置10は、内層体2及び接着層3を形成する第1ブロック100(図3参照)と、金属条6を供給する第2ブロック200(図3参照)と、電磁シールド複層管1を製造する第3ブロック300(図4参照)とで構成している。
また、電磁シールド複層管製造装置10における各機器を制御するとともに、各測定器の測定結果や検査機の検査結果の情報を受信する制御器11を設けている。なお、制御器11と各機器とは、有線あるいは無線で接続され、制御器11の制御によって各機器が駆動するように構成している。
なお、制御器11は、各測定器や検査機から受信した測定結果情報や検査結果情報に基づいて、不良箇所Bであるかどうかを判定する判定器としても機能するように構成している。
図3に図示する第1ブロック100は、内層押出機110、真空定径水槽120、第1除水機130、第1外径測定器140、接着剤押出機150、第1冷却機160、第2除水機170、第2外径測定器180及び第1引取機190を備え、上流側Uから下流側Dに向かってこの順で配置している。
後述する真空定径水槽120とともに内層体形成工程(ステップs1)を行う内層押出機110は、図5に示すように、ダイス111とニップル112とで構成し、後述する真空定径水槽120に内層体2を構成する加熱溶融された樹脂2aを供給するものである。
詳しくは、内層押出機110は、ダイス111とニップル112との間に形成された流路113を通じて加熱溶融された樹脂2aを筒状に真空定径水槽120に向かって供給する。なお、ニップル112には、筒状の樹脂2aの内部に連通する連通孔114を設けている。
上述の内層押出機110とともに内層体形成工程(ステップs1)を行う真空定径水槽120(図5参照)は、内層押出機110から供給された筒状の樹脂2aを通過させるダイス121を上流側Uの側面に備えられるとともに、内部に水wを貯水する水槽である。また、内部の水wに対して真空圧を作用させる真空機122を備えている。ダイス121の下流側Dは水wに突出しており、内層押出機110から供給された樹脂2aを縮径して内層体2を形成し、水wの内部に向かって導出する。
なお、水wには真空機122によって真空圧が作用し、樹脂2aの内部は、連通孔114によって大気圧であるため、ダイス121の内面に押付けられて所定径の内層体2を形成するとともに冷却することができる。所定径の内層体2は、下流側Dに向かって水wの内部を通過して、図示省略する真空定径水槽120の導出口より導出される。本実施形態では、内層体2は、外径X2a:23mm、肉厚t2:1mmとなるよう作成する。
第1除水機130は、真空定径水槽120の内部の水を通過した内層体2の外表面に付着する水を除するためのものであり、例えば、熱風を吹きかけて内層体2の外表面から水を吹き飛ばす。なお、冷風を吹きかけたり、水を吸引したりして水を吹き飛ばす方式としてもよい。
第1外径測定器140は、内層体2の外径(幅と高さ)を計測するものである。計測結果を制御器11に送信している。
接着層形成工程(ステップs2)を行う接着剤押出機150は、図6(a)に示すように、上流側Uから流れてくる内層体2の通過を許容するニップル152と、その径外側に配置されるダイス151とで構成している。
ニップル152の径内側を通過する内層体2の外表面に対して、ダイス151とニップル152との間に形成する流路153を通って加熱溶融された接着剤を供給し、内層体2の外表面全体に所定の厚みの接着層3を構成し、接着層形成管体3aを構成する。本実施形態では、接着層3は、内層体2より薄く、例えば0.1mm~0.5mmの範囲で調整して形成する。
第1冷却機160は、真空定径水槽120と同様に、内部に水wを貯水した水槽であり、上流側Uの導入口(図示省略)から接着層3が形成された接着層形成管体3aを導入し、内部の水で接着層3を冷却するものである。第1冷却機160の下流側Dの側面には導出口(図示省略)を設け、内部の水で冷却した接着層形成管体3aを導出している。
第2除水機170は、第1除水機130と同じ構造であるため説明を省略する。
第2外径測定器180は、第1外径測定器140と同じ構造であるため説明を省略する。
第1引取機190は、図示省略するが、接着層形成管体3aを上下方向から挟み込むキャタピラを有し、上流側Uから下流側Dに接着層形成管体3aを送り出すように構成している。
図3及び図7(a)に図示する第2ブロック200は、金属層4を構成する帯状の金属条6をコイル211から繰り出して、後述する第3ブロック300に向かって供給するように構成しており、ターンテーブル210、条間中継機220、制動機230、アキュームレータ240及びトリミング機250を備え、上流側Uから下流側Dに向かってこの順で配置している。
ターンテーブル210は、図7(a)に示すように、帯状の金属条6を巻き回したコイル211を載置し、第3ブロック300に金属条6を供給するよう載置したコイル211を回転するように構成している。
条間中継機220は、金属条6の繋ぎ合せるためのものであり、図示省略するが端部溶接部とパンチ部とで構成している。具体的には、図7(c)で示すように、使用していたコイル211の金属条6の終端部6aと次のコイル211の金属条6の始端部6bとを軸方向に対して同方向に斜めに切断し、対向させる。図7(d)に示すように条間中継機220の溶接部で突き合わせ溶接し、一体化する。その上で、繋ぎ部分を明示するパンチ孔6cをパンチ部で形成する。
制動機230は、コイル211を交換するために、コイル211からの金属条6の繰り出しを停止するためのものである。具体的には、制動機230は、下流側Dの第2引取機350等の引取力でコイル211から繰り出される金属条6を制動し、金属条6の繰り出しを停止することができる。
アキュームレータ240は、制動機230を駆動させてコイル211からの金属条6の繰り出しを停止している間に、金属条6を供給するために蓄材しておくものである。
詳しくは、アキュームレータ240は、複数のダンサーローラ241と、ダンサーローラ241同士の間の下方に配置された複数の固定ローラ242と、ダンサーローラ241を上下方向に移動させる伸縮装置とで構成し、ダンサーローラ241と固定ローラ242とを交互に金属条6を掛け渡している。
通常状態では、図7(a)に示すように、ダンサーローラ241が上段位置に配置されており、上段位置に配置されたダンサーローラ241と固定ローラ242とを交互に掛け渡した状態で金属条6を供給している。この状態で、アキュームレータ240では、所定の供給速度で所定時間分の金属条6が蓄材されている。
本実施形態では、毎分5mの供給速度で5分間分の25m分を蓄財している。そして、コイル211を交換のため、制動機230で金属条6の繰り出しを制動すると、図7(b)に示すように、第2引取機350の引取力によって上段位置にあったダンサーローラ241が下方に移動することで、蓄材していた金属条6を供給するように構成している。
トリミング工程(ステップs31)を行うトリミング機250は、図8に示すように、第3ブロック300に供給する金属条6を所定幅になるようにトリミングするためのものである。
具体的には、コイル211から繰り出された金属条6の幅方向の両側をカッティング刃251でカットして、後述する第3ブロック300で金属層4を形成する所定幅に形成する。なお、本実施形態において、カッティング刃251で1mm幅の切り落とし分6dをカットする。
また、トリミング機250では、切り落とし分6dを図示省略する裁断機で裁断して細分化し、細切り落とし6eとして処分する。また、細切り落とし6eの処分を容易にするため、幅方向の一方側で切り落とし分6dを裁断する。
そのため、供給される金属条6の上方に配置したローラ252を通して奥側の切り落とし分6dを手前側に導通させ、手前側で裁断する。これにより、配置方向に長い電磁シールド複層管製造装置10を回って奥側の細切り落とし6eを処分することなく、金属条6の手前側でのみ効率よく細切り落とし6eを処分することができる。なお、第2ブロック200は、条間中継機220やアキュームレータ240を備えずに構成してもよい。この場合、切り落とし分6dを裁断することなく、処分用のコイルに切り落とし分6dを巻き回して処分してもよい。
金属層形成工程(ステップs3)以降の工程を行う第3ブロック300は、図4に図示するように、フォーミング機310、溶接機320、アークモニタ330、縮径機340、第2引取機350、矯正機360、第3外径測定器370、誘導加熱機380、外層押出機390、第2冷却機400、第3除水機410、凹凸検査器420、第3引取機430、第4外径測定器440、印字マーキング機450、測長機460、第1切断機470a、第2切断機470b及び振分機480を備え、上流側Uから下流側Dに向かってこの順で配置している。
曲げ加工工程(ステップs32)を行うフォーミング機310は、図9に示すように、第2ブロック200から供給された金属条6を接着層形成管体3aのまわりに巻き回して金属層4を構成するものである。
詳述すると、曲げ加工工程(ステップs32)は、金属条6を徐々に曲げながら起こす曲げ起こし工程(ステップs321)と、曲げ起こされた金属条6に対して接着層形成管体3aを送り出して配置する配置工程(ステップs322)と、配置された接着層形成管体3aの周りに金属条6を巻き付けて筒状に形成する筒形成工程(ステップs323)とを行って金属巻管体4aを構成している。
そのため、曲げ加工工程(ステップs32)を行うフォーミング機310は、金属条6を徐々に曲げながら起こす上流側Uの前段部分311と、供給された接着層形成管体3aの周りに巻き付けて金属巻管体4aを構成する下流側Dの後段部分312とがあり、上下方向にローラを配置した複数の上下ローラ部313と、幅方向にローラを配置した複数の幅ローラ部314とで構成している。
具体的には、曲げ起こし工程(ステップs321)を行う、前段部分311は、上流側Uから下流側Dに向かって上下ローラ部313と幅ローラ部314とが交互に3組ずつ配置された後に、2組の幅ローラ部314が所定間隔を隔てて配置されている。
筒形成工程(ステップs323)を行う、後段部分312は、上流側Uから下流側Dに向かって1組の幅ローラ部314が配置されたあと、所定間隔を隔てて幅ローラ部314と上下ローラ部313とが交互に3組ずつ配置されている。なお、ローラの数や配置は適宜調整することができる。例えば、一部のローラの代わりにダイスを用いてもよい。また、配置工程(ステップs322)は、前段部分311と後段部分312との間で行われる。
フォーミング機310では、図10において矢印で示すように、上下ローラ部313で層状の金属条6を幅方向両外側から徐々に内側に向かって曲げ、幅方向外側から曲げられた金属条6を幅方向内側に向かって幅ローラ部314で起こして、層状の金属条6の中央部がアーチ状となるまで変形する(曲げ起こし工程(ステップs321))。
そして、前段部分311である程度曲げ起こした金属条6に対して、図9に示すように、前段部分311と後段部分312との間において、下向きに凸なアーチ状に曲げ起こされた金属条6のくぼみに沿うように上方から接着層形成管体3aを送り出して、接着層形成管体3aを配置する(配置工程(ステップs322))。そして、その下流側に配置される後段部分312で、供給された接着層形成管体3aの外側に金属条6を巻き付けるように金属条6を曲げ起こして、金属条6の幅方向の端面同士を突き合わせて断面円形、つまり筒状となる金属層4を構成し、内部に接着層形成管体3aを有する金属巻管体4aとする(筒形成工程(ステップs323))。
金属巻管体4aでは、内層体2の外表面に接着層3が形成された接着層形成管体3aの外径より金属巻管体4aの内径がわずかに大きな断面円形で金属層4を形成し、接着層形成管体3aの外表面と金属層4の内面との間にクリアランスcを形成している(図12(a)の拡大図参照)。
本実施形態では、外径X2a:23mmに形成した内層体2の外表面に接着層3を形成した接着層形成管体3a(外径X3a:23.5mm)に対して、金属層4を外径X4a:25mm、内径X4:24mmで形成する。そのため、接着層形成管体3aの外表面と金属層4の内面との間にクリアランスcが形成される。クリアランスcの値(金属層4の内径X4と、接着層形成管体3aの外径X3aとの差)は、金属層4の外径X4aの1%以上5%以下(本実施形態では0.25mm以上1.25mm以下)である。
突き合わせ溶接工程(ステップs33)を行う溶接機320は、端面同士を突き合わせした断面円形の突き合わせ箇所41(図12(a)参照)を溶接するためのものであり、図11に示すように、TIG溶接部321と、溶接される金属層4を突き合わせ方向に押圧する一対のスクイーズロール322とで構成している。また、溶接機320には、TIG溶接部321による溶接状況を目視確認できるアークモニタ330を設けている。
溶接機320では、図12(a)に示すように、端面同士を突き合わせた溶接箇所を突き合わせ方向にスクイーズロール322で押圧した状態の金属巻管体4aの突き合わせ箇所41をTIG溶接部321で溶接して、断面環状とする。なお、突き合わせ溶接工程(ステップs33)では、TIG溶接部321での溶接状況をアークモニタ330でモニタリングしながら溶接する。なお、スクイーズロール322を用いず、溶接ダイスを用いてもよい。
縮径工程(ステップs4)を行う縮径機340は、溶接機320で金属層4が溶接された金属巻管体4aを縮径するためのものであり、上下方向にローラを配置した2組の上下ローラ部341と、幅方向にローラを配置した幅ローラ部342とで構成し、ローラ部341,342を通過することで金属巻管体4aは縮径される(図12(b)参照)。
本実施形態では、外径X4a:25mmで形成した金属巻管体4aを縮径して、外径24.5mmとする、つまり縮径率が2%である。これにより、図12(c)の拡大図に示すように、クリアランスcがなくなるだけでなく、接着層3が押圧される。つまり、縮径管体4bでは接着層3は加圧された状態となる。なお、縮径率が1%未満の場合、接着層3が十分に加圧されず、後述する接着層3の接着が不十分になるおそれがある。逆に、縮径率が5%を超える場合、縮径管体4bの断面が円形に保たれなくなるおそれがある。
第2引取機350は、第1引取機190と同じ構造であるため、説明は省略する。
矯正工程(ステップs5)を行う矯正機360は、溶接等によって湾曲する可能性がある縮径管体4bの反りを矯正するものである。
第3外径測定器370は、第1外径測定器140と同じ構造であるため、説明は省略する。
加熱接着工程(ステップs6)を行う誘導加熱機380は、縮径且つ矯正された縮径管体4bを加熱して、接着層3を間接的に加熱して軟化し、内層体2と金属層4とを接着して一体化するものであり、図13に示すように、長手方向に延びる平板コイル381と、らせん状に構成されたヘリカルコイル382とを内部に備えている。
ヘリカルコイル382は、誘導加熱機380の内部における上流側Uに配置され、通電して磁界を発生することで、らせん状の内部を通過する縮径管体4bの金属層4が自己発熱して、縮径管体4bを昇温することができる。
平板コイル381は、誘導加熱機380の内部において、上流側Uから下流側Dに向かって、長手方向に延びている。平板コイル381によって発生させる磁束密度をヘリカルコイル382によって発生させる磁束密度よりも小さくして発熱量を調整し、平板コイル381に沿って流れる縮径管体4bを均熱することができる。平板コイル381によって発生させる磁束密度を調整するには、対向する平板間の距離を調整すればよい。平板間の距離は長手方向に沿って一定でも、長手方向に沿って変化させてもよい。
なお、誘導加熱機380は、加熱接着工程(ステップs6)を行うため、昇熱の機能と、均熱の機能を果たす部分で構成されていればよい。昇温の機能については、接着層3を加熱することが目的であり、内層体2を過度に熱しない観点から、誘導加熱等の金属層4を選択的かつ効率的に加熱する機能が好ましい。また、均熱の機能については、内層体2、接着層3、金属層4の各層の温度を所定の範囲に保つことが目的であるため、均熱する平板コイル381の代わりに、例えば、加熱炉(均熱炉)を用いることもできる。また、ヘリカルコイル382による誘導加熱機と、平板コイル381による誘導加熱機を別々の装置として分けて構成しても、図13に示すように1つの誘導加熱機380内にヘリカルコイル382と平板コイル381とを設けてもよい。また、それぞれの磁界の影響を除くために、ヘリカルコイルと平板コイルとの距離を一定以上確保したり、距離を調整可能にしてもよく、あるいは、平板コイルの外側に遮蔽部材を配置してもよい。なお、加熱接着工程(ステップs6)における平板コイル381による均熱は、縮径管体4bの応力ひずみを解放する役割も果たしている。
このように構成された誘導加熱機380を縮径管体4bが通過することで金属層4が昇温し、縮径機340での縮径によって加圧された接着層3が間接的に加熱されて軟化し、内層体2と金属層4とを接着し一体化することができる。
外層形成工程(ステップs7)を行う外層押出機390は、図6(b)に示すように、上流側Uから流れてくる縮径管体4bの通過を許容するニップル392と、その径外側に配置されるダイス391とで構成している。ニップル392の径内側を通過する縮径管体4bの外表面に対して、ダイス391とニップル392との間に形成する流路393を通って加熱溶融された樹脂を供給し、縮径管体4bの外表面全体に所定の厚みの外層体5を構成し、電磁シールド複層管1を構成する。
第2冷却機400は、第1冷却機160と同じ構造であるため、説明を省略する。
第3除水機410は、第1除水機130と同じ構造であるため、説明は省略する。
凹凸検査器420は、外層体5が形成された電磁シールド複層管1の外表面に凹凸が形成されていないかを検査するものである。計測結果を制御器11に送信している。
第3引取機430は、第1引取機190と同じ構造であるため、説明は省略する。
第4外径測定器440は、第1外径測定器140と同じ構造であるため、説明は省略する。
印字マーキング工程(ステップs8)を行う印字マーキング機450は、図4に示すように、電磁シールド複層管1の外表面に、ロット番号や製造年月日等を印字する印字部451と、所定のマーキングをするマーキング部452とがある。
印字部451は、外表面に印字するためのインクジェットで構成している。
マーキング部452は、不良箇所Bの種に応じた色のマーキングを行うため、複数色のマーキングペンを備えている。また、制御器11によって、マーキング部452は、不良箇所Bの種類によって予め設定された不良範囲Brの全長に亘ってマーキングするように構成している。
測長機460は、流れてくる電磁シールド複層管1の長さを測り、その結果を制御器11に送信している。そのため、制御器11は、電磁シールド複層管1における不良箇所Bやパンチ孔6cの位置を検出したり、不良箇所Bに基づく不良範囲Brの位置を検出することができる。
第1切断機470aは、後述する第2切断機470bの上流側に配置され、電磁シールド複層管1における製造開始時の品質が安定しない開始部分を切断するためのものである。
切断工程(ステップs9)を行う第2切断機470bは、電磁シールド複層管1を所定長さに切断するためのものである。
具体的には、各測定機からの測定結果を受信した制御器11が不良を判別する。そして、第2切断機470bは、制御器11の指示によって、図14(a)に示すように予め設定された製品長Lpで電磁シールド複層管1を切断して製品管1aとしたり、図14(b)に示すように、不良箇所Bが含まれるため不良長Lbで切断して不良短管8としたりする。
振分け工程(ステップs10)を行う図15(a)に示す振分機480は、不良長Lbで切断された不良短管8(図14(b)参照)や製品長Lpで切断されたものの不良範囲Brを含む不良長管9(図14(c)参照)と、製品長Lpで切断された製品管1aとを振り分けるためのものである。
振分機480は、天板481と、天板481に突出して幅方向のいずれに振り分けるアーム482と、アーム482によって振り分けられた製品管1aを集積する製品集積部483と、アーム482によって振り分けられた不良短管8や不良長管9を集積する非製品集積部484とを有している。なお、図15(a)における通常状態では、アーム482は、天板481の下方に収納されており、天板481には露出しない。
上述したように、樹脂製の内層体2と、内層体の外周に接着される筒状の金属層4と、金属層4と内層体2とを接着する接着層3とを備えた電磁シールド複層管1における内層体2を内層押出機110及び真空定径水槽120で形成する内層体形成工程(ステップs1)と、内層体2の外周面に接着剤押出機150で接着層3を形成する接着層形成工程(ステップs2)と、接着層3の外周面に、接着層3の外径より大径に金属層4をフォーミング機310で形成する金属層形成工程(ステップs3)と、接着層3の外径より大径に形成された金属巻管体4aを縮径機340で縮径する縮径工程(ステップs4)と、縮径された金属巻管体4aを誘導加熱機380で加熱して内層体2と金属層4とを接着層3で接着する加熱接着工程(ステップs6)とをこの順で行うため、高品質な電磁シールド複層管1を製造することができる。
詳述すると、金属層4の内径が接着層3の外径より大径に形成された金属巻管体4aを縮径した縮径管体4bを加熱するため、金属層4に外側から加圧された接着層3が間接的に加熱されて軟化し、内層体2と金属層4とを前記接着層で確実に接着して一体化することができる。さらに詳しくは、管体の縮径によって、接着層3と内層体2、および、接着層3と金属層4とが密着した状態で加熱されるため、加熱するのみの場合や、加熱と同時に縮径する場合よりも接着層3が加熱されやすくなり、内層体2と金属層4とを確実に一体化することができる。内層体2と金属層4とが接着層3を介して一体化することで、例えば、電磁シールド複層管1を切断したり、曲げ加工したりする際に、内層体2と金属層4とが剥離することを抑制できる。したがって、内部に挿通したワイヤーハーネス20を保護できる電磁シールド複層管1をより高品質で製造することができる。
また、金属層形成工程(ステップs3)は、帯状の金属条6をフォーミング機310で接着層3の外径より大径に曲げ加工する曲げ加工工程(ステップs32)と、曲げ加工された金属条6の端部同士を突き合わせて溶接機320で溶接するため、さらに高品質の電磁シールド複層管1を構成することができる。
詳述すると、帯状の金属条6を曲げ加工し、端部同士を突き合わせ溶接して構成する金属層4と内層体2とを接着する接着層3とを備えた電磁シールド複層管1における最内層を構成する樹脂製の内層体2の外周面に接着層3を形成するとともに、接着層3の外周面側に、接着層3の外径より大径に金属層4を形成するため、金属巻管体4aでは接着層3と金属層4との間にわずかなクリアランスcが形成される。
そのため、金属条6の端部同士を溶接する溶接熱によって内層体2が損傷することを防止でき、さらに高品質の電磁シールド複層管1を製造することができる。
また、曲げ加工工程(ステップs32)では、帯状の金属条6をアーチ状に曲げ起こす曲げ起こし工程(ステップs321)と、アーチ状に曲げ起こされた金属条6のくぼみに沿うように内層体2を送り出して配置する配置工程(ステップs322)と、くぼみに沿って配置された内層体2を覆うように金属条6を曲げ加工し、金属条6の端部同士を突き合わせて筒状に形成する筒形成工程(ステップs323)とを行うため、内層体2を損傷することなく、金属条6を正確な断面形状の筒状に形成して金属巻管体4aを構成することができる。
詳しくは、内層体2が配置されていない状態で平らな金属条6をアーチ状に曲げ起すため、正確な曲げ起こし形状を形成することができる。また、曲げ起された金属条6はアーチ状であるため、内層体2をアーチ状のくぼみに沿って配置することができる。
そのため、筒形成工程(ステップs323)では、くぼみに沿って配置された内層体2を覆うように金属条6を曲げ加工し、金属条6の端部同士を突き合わせて正確な断面形状の筒状に形成することができる。また、内層体2をアーチ状のくぼみに沿って配置されているため、金属条6を曲げ加工する際に、内層体2が不用意に移動して干渉することを防止できる。
また、金属条6の幅を所定幅となるように両端をトリミング機250でトリミングするトリミング工程(ステップs31)を、曲げ加工工程(ステップs32)の前に行うため、高精度の電磁シールド複層管1を製造することができる。詳しくは、トリミングによって正確な幅に形成された金属条6で管体を構成することができる。また、トリミングによって端面の酸化被膜が除去されるため、酸化皮膜による溶接不良の発生を防止することができる。
また、コイル状に巻き回された金属条6を供給するターンテーブル210と、金属条6の端部同士をつなぎ合せる条間中継機220と、ダンサーローラ241を有するアキュームレータ240とを用い、金属条6を連続供給するため、1コイル分を製造した後にコイルを交換して製造する、つまり段取り替えを行って電磁シールド複層管1を製造する場合に比べて、生産性を向上することができる。
詳述すると、1コイル分を製造した後、これまでのコイルの金属条6の終端部6aと次のコイルの金属条6の始端部6bとを条間中継機220で繋ぎ合せるため、金属条6を連続供給することができる。なお、条間中継機220で金属条6の端部同士を繋ぎ合せている間は、アキュームレータ240のダンサーローラ241が金属条6の供給量に応じて移動し、ラインを停止することなく、電磁シールド複層管1を製造することができる。
また、管体の良否を制御器11が判定し、内層体2と金属層4とが接着層3を介して一体化された電磁シールド複層管1を第2切断機470bで製品長Lpに切断する切断工程(ステップs9)を行い、切断工程(ステップs9)において、不良箇所Bが含まれる場合は製品長Lpより短い不良長Lbで切断するため、不良箇所Bが含まれる不良長管9を製品長で切断する場合に比べて歩留まりよく、電磁シールド複層管1を製造することができる。
また、不良箇所Bを跨ぐ所定長さを不良範囲Brとし、製品長Lpに切断された電磁シールド複層管1に不良範囲Brが含まれる場合は不良長管9とし、良品と不良長管9とを振り分ける振分機480が振り分けるため、より高精度の電磁シールド複層管1を製造することができる。
詳述すると、不良の影響が生じるおそれがある、不良箇所Bを跨ぐ所定長さを不良範囲Brとすることで、製品長Lpに切断された電磁シールド複層管1に不良範囲Brが含まれる場合は不良の影響が生じている可能性がある不良長管9とし、つまり、製品長Lpの中に不良範囲Brが含まれない電磁シールド複層管1のみが製品となり、より高精度の電磁シールド複層管1を製造することができる。
また、不良範囲Brに、マーキング部452でマーキングするマーキング工程(ステップs8)を行うため、範囲全体に亘ってなされたマーキングを目視で確認することで不良範囲Brを正確に把握することができる。したがって、不良範囲Brが含まれる電磁シールド複層管1を製品とすることなく、高精度の電磁シールド複層管1を製造することができる。
また、マーキング部452は、不良の種類によって異なるマーキングを行うため、不良長管9の不良原因を目視で確認することができる。
また、不良範囲Brが、不良の種類によって異なるため、不良の影響が及ぶおそれがある範囲である不良範囲Brは不良の種類によって異なるため、不良の種類によって不良範囲Brを変えることで、さらに歩留まりよく電磁シールド複層管1を製造することができる。
以上、本発明の構成と、前述の実施態様との対応において、本実施形態の金属層は金属層4に対応し、
以下同様に、
内層体は内層体2に対応し、
接着層は接着層3に対応し、
電磁シールド複層管は電磁シールド複層管1に対応し、
内層体形成工程はステップs1に対応し、
接着層形成工程はステップs2に対応し、
金属層形成工程はステップs3に対応し、
縮径工程はステップs4に対応し、
加熱接着工程はステップs6に対応し、
電磁シールド複層管の製造装置は電磁シールド複層管製造装置10に対応し、
曲げ加工工程はステップs32に対応し、
突き合わせ溶接工程はステップs33に対応し、
金属条は金属条6に対応し
曲げ起こし工程はステップs321に対応し、
配置工程はステップs322に対応し、
筒形成工程はステップs323に対応し、
トリミング工程はステップs31に対応し、
供給機はターンテーブル210に対応し、
金属条の端部は終端部6a、始端部6bに対応し、
つなぎ合せ機は条間中継機220に対応し、
ダンサーローラはダンサーローラ241に対応し、
間欠搬送装置はアキュームレータ240に対応し、
第1所定長は製品長Lpに対応し、
切断工程はステップs9に対応し、
不良箇所は不良箇所Bに対応し、
第2所定長は不良長Lbに対応し、
不良範囲は不良範囲Brに対応し、
不良品は不良長管9に対応し、
マーキング工程はステップs8に対応し、
内層体形成部は内層押出機110に対応し、
接着層形成部は接着剤押出機150に対応し、
金属層形成部はフォーミング機310及び溶接機320に対応し、
縮径部は縮径機340に対応し、
加熱接着部は誘導加熱機380に対応し、
曲げ加工部はフォーミング機310に対応し、
突き合わせ溶接部は溶接機320に対応し、
トリミング部はトリミング機250に対応し、
上流側は上流側Uに対応し、
判定部は制御器11に対応し、
切断部は第2切断機470bに対応し、
振分部は振分機480に対応し、
マーキング部はマーキング部452に対応するも、上記実施形態に限定するものではない。
例えば、上述の説明では、金属層4として金属条を筒状に形成したものを用いたが、アルミ箔や銅箔であってもよいし、金属管や、金属メッシュで形成された金属層を用いてもよい。
また、軟質ポリエチレンとも呼ばれる低密度ポリエチレン(LDPE)製の内層体2を用いるとともに、接着層3として内層体2と同系の組成であるポリエチレンホットメルト接着剤を用いたが他の樹脂で構成してもよい。また、金属層4、内層体2あるいは接着層3の形状や厚みなどは上述の実施形態に限定されず、適宜のサイズや形状を用いればよい。
また、マーキング部452において線を罫書いた、所定の印や模様を罫書いてもよい。なお、マーキング部452で複数色のペンを備え、マーキングの色を不良箇所Bの種類で変えるように構成したが、マーキングの仕方を変えてもよい。
上述の電磁シールド複層管1は、内層体2、接着層3、金属層4及び外層体5で構成したが、内層体2、接着層3及び接着層3を備えていれば外層体5を備えていなくてもよいし、それぞれの径や肉厚は適宜のサイズであってもよい。
また、内層押出機110、と接着剤押出機150とを別で設けて、別々の工程で内層体2や接着層3をそれぞれ形成したが、これに限られず、内層押出機110、と接着剤押出機150とを一体化した装置を用いてもよい。
真空定径水槽120や冷却器において、貯水した水を用いて冷却したが、貯水に限られず、シャワーによる水wで冷却してもよい。
上述の実施形態における、各構成の寸法は一例であって、これに限られず、実際の製品に応じて調整すればよい。
1…電磁シールド複層管
2…内層体
3…接着層
4…金属層
6…金属条
6a…終端部
6b…始端部
9…不良長管
10…電磁シールド複層管製造装置
11…制御器
110…内層押出機
150…接着剤押出機
210…ターンテーブル
220…条間中継機
240…アキュームレータ
241…ダンサーローラ
250…トリミング機
310…フォーミング機
320…溶接機
340…縮径機
380…誘導加熱機
452…マーキング部
470b…第2切断機
480…振分機
B…不良箇所
Br…不良範囲
Lp…製品長
Lb…不良長
U…上流側
ステップs1…内層体形成工程
ステップs2…接着層形成工程
ステップs3…金属層形成工程
ステップs4…縮径工程
ステップs6…加熱接着工程
ステップs8…マーキング工程
ステップs9…切断工程
ステップs31…トリミング工程
ステップs32…曲げ加工工程
ステップs33…突き合わせ溶接工程
ステップs321…曲げ起こし工程
ステップs322…配置工程
ステップs323…筒形成工程

Claims (17)

  1. 樹脂製の内層体と、前記内層体の外周に接着される筒状の金属層と、前記金属層と前記内層体とを接着する接着層とを備えた電磁シールド複層管における前記内層体を形成する内層体形成工程と、
    前記内層体の外周面に前記接着層を形成する接着層形成工程と、
    前記接着層の外周面に、前記接着層の外径より大径に前記金属層を形成する金属層形成工程と、
    前記金属層を縮径する縮径工程と、
    前記接着層を加熱して前記内層体と前記金属層とを前記接着層で接着する加熱接着工程とをこの順で行い、
    管体の良否を判定し、
    前記内層体と前記金属層とが前記接着層を介して一体化された管体を第1所定長に切断して前記電磁シールド複層管を形成する切断工程を行い、
    前記切断工程において、不良箇所が含まれる場合は第1所定長より短い第2所定長で切断する
    電磁シールド複層管の製造方法。
  2. 不良箇所を跨ぐ所定の長さを不良範囲とし、
    前記第1所定長に切断された前記電磁シールド複層管に前記不良範囲が含まれる場合は不良品とする
    請求項1に記載の電磁シールド複層管の製造方法。
  3. 前記不良範囲に、マーキングするマーキング工程を行う
    請求項2に記載の電磁シールド複層管の製造方法。
  4. 前記マーキング工程において、
    不良の種類によって異なるマーキングを行う
    請求項3に記載の電磁シールド複層管の製造方法。
  5. 前記不良範囲が、不良の種類によって異なる
    請求項2に記載の電磁シールド複層管の製造方法。
  6. 前記金属層形成工程は、
    帯状の金属条を前記接着層の外径より大径に曲げ加工する曲げ加工工程と、
    曲げ加工された前記金属条の端部同士を突き合わせて溶接する突き合わせ溶接工程とを行う
    請求項1乃至請求項5のうちいずれかに記載の電磁シールド複層管の製造方法。
  7. 前記曲げ加工工程は、
    前記帯状の金属条をアーチ状に曲げ起こす曲げ起こし工程と、
    アーチ状に曲げ起こされた前記金属条のくぼみに沿うように前記内層体を送り出して配置する配置工程と、
    前記くぼみに沿って配置された前記内層体を覆うように前記金属条を曲げ加工し、前記金属条の端部同士を突き合わせて筒状に形成する筒形成工程とを行う
    請求項6に記載の電磁シールド複層管の製造方法。
  8. 前記金属条の幅を所定幅となるように両端をトリミングするトリミング工程を、前記曲げ加工工程の前に行う
    請求項6又は請求項7に記載の電磁シールド複層管の製造方法。
  9. コイル状に巻き回された前記金属条を供給する供給機と、前記金属条の端部同士をつなぎ合せるつなぎ合せ機と、ダンサーローラを有する間欠搬送装置とを用い、
    前記金属条を連続供給する
    請求項6乃至請求項8のうちいずれかに記載の電磁シールド複層管の製造方法。
  10. 樹脂製の内層体と、前記内層体の外周に接着される筒状の金属層と、前記金属層と前記内層体とを接着する接着層とを備えた電磁シールド複層管における前記内層体を形成する内層体形成部と、
    前記内層体の外周面に前記接着層を形成する接着層形成部と、
    前記接着層の外周面に、前記接着層の外径より大径に前記金属層を形成する金属層形成部と、
    前記金属層を縮径する縮径部と、
    前記接着層を加熱して前記内層体と前記金属層とを前記接着層で接着する加熱接着部とが備えられ、
    管体の良否を判定する判定部と、
    前記内層体と前記金属層とが前記接着層を介して一体化された管体を第1所定長に切断して前記電磁シールド複層管を形成する切断部とが備えられ、
    前記切断部において、不良箇所が含まれる場合は第1所定長より短い第2所定長で切断する
    電磁シールド複層管の製造装置。
  11. 良品と不良品とを振り分ける振分部が備えられ、
    不良箇所を跨ぐ所定の長さを不良範囲とし、
    前記第1所定長に切断された前記電磁シールド複層管に前記不良範囲が含まれる場合は不良品として振り分ける
    請求項10に記載の電磁シールド複層管の製造装置。
  12. 前記不良範囲に、マーキングするマーキング部が備えられた
    請求項11に記載の電磁シールド複層管の製造装置。
  13. 前記マーキング部において、
    不良の種類によって異なるマーキングを行う
    請求項12に記載の電磁シールド複層管の製造装置。
  14. 前記不良範囲が、不良の種類によって異なる
    請求項11に記載の電磁シールド複層管の製造装置。
  15. 前記金属層形成部は、
    帯状の金属条を前記接着層の外径より大径に曲げ加工する曲げ加工部と、
    曲げ加工された前記金属条の端部同士を突き合わせて溶接する突き合わせ溶接部とで構成された
    請求項10乃至請求項14のうちいずれかに記載の電磁シールド複層管の製造装置。
  16. 前記金属条の幅を所定幅となるように両端をトリミングするトリミング部が、前記曲げ加工部より上流側に配置された
    請求項15に記載の電磁シールド複層管の製造装置。
  17. コイル状に巻き回された前記金属条を供給する供給機と、前記金属条の端部同士をつなぎ合せるつなぎ合せ機と、ダンサーローラを有する間欠搬送装置とが備えられ、
    前記金属条を連続供給する
    請求項15又は請求項16に記載の電磁シールド複層管の製造装置。
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