JP7382713B2 - シロドシン合成用中間体の製造方法及びこれを用いたシロドシンの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シロドシン合成用中間体の製造方法及びこれを用いたシロドシンの製造方法に関し、より詳しくは、シロドシン合成用中間体の製造方法、及び製造された新規の中間体を使って単純な製造工程で光学的に純粋な高純度のシロドシンを収得することができるシロドシンの製造方法に関する。
シロドシン(Silodosin)は、下記化学式1で表示されるインドリン系化合物であり、化合物名は、1-(3-ヒドロキシプロピル)-5-[(2R)-2-({2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェノキシ]エチル}アミノ)プロピル]-7-インドリンカルボキサミドである。
Figure 0007382713000001
シロドシン(Silodosin)は、選択的な尿道平滑筋収縮抑制作用を有しているため、血圧に大きく影響を及ぼさずに尿道内圧を低下させ、α-アドレナリン受容体に選択的に抑制活性を示す。これにより、前立腺肥大症に隋伴する排尿障害治療剤として使われている。
シロドシンの多様な製造方法が知られている。例えば、特許第2944402号明細書には、下記メカニズム1によってシロドシンを製造する工程が開示されている。
Figure 0007382713000002
前記メカニズム1において、Bocは、tert-ブトキシカルボニル基を示す。
前記メカニズム1による製造方法は、収率低下及び原価上昇に影響を及ぼす二つの段階を含む。まず、光学分割を進行する段階であり、化合物(2)及び他の重要中間体である2-(2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェノキシ)エチルメタンスルホネートをNアルキル化反応した後、(S)-(+)-マンデル酸を使って光学分割を進行するため、高価な2-(2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェノキシ)エチルメタンスルホネートの50%以上が、光学分割段階でそのまま捨てられることになる。他の段階は、インドリンのN1位置に3-ヒドロキシプロピル基を導入する段階であり、tert-ブチルジメチルシリル(TBDMS)で保護された3-ヒドロキシプロピルp-ニトロベンゼンスルホネートを使っている。TBDMSは、高価でありながらも反応性が低く、収率低下の原因となる。また、カラムクロマトグラフィーによって精製を進行するため、工業的に用いるのには限界がある。
特開2001-199956号公報には、シロドシンの重要な中間体である化合物7(a)を、下記のメカニズム2で合成する工程が開示されている。
Figure 0007382713000003
前記メカニズム2において、RはH又は保護基を示す。
前記メカニズム2による製造方法は、ニトロ基にケトン基を導入する段階で過酸化水素を使うが、これを大量に使用するとき、温度が急速に上昇して爆発が発生することがある。よって、温度を徹底的に管理しなければならず、ともすれば重大な事故が発生することになるため、特別に気を付けなければならない。また、カラムクロマトグラフィーによってのみ精製が可能であるため、大量生産時に困難がある。また、次の段階で、連続的に、酸化白金触媒及び水素の存在下で(R)-2-フェニルグリシノールを用いて非対称還元反応を進行し、パラジウム/カーボン触媒の存在下で水素化反応を行って、化合物(7a)を合成する。この段階では、高価な酸化白金触媒とパラジウム/カーボン触媒を使うが、文献によると、収率が32.5%と非常に低く、また、高圧の水素気体を使うため爆発の危険があり、一般的な反応器を使うことができないなどの欠点がある。
特許第5049013号明細書には、前記メカニズム2で合成した化合物(7a)を使って、下記メカニズム3で示した製造過程によって、シロドシンを合成する工程が開示されている。
Figure 0007382713000004
前記メカニズム3による製造方法は、化合物(7a)を2-(2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェノキシ)エチルメタンスルホネートと反応させることによって生成する下記化学式Aで表示されるジアルキル副生成物を除去するために、シュウ酸で塩化させて精製し、これを脱保護及び加水分解してシロドシンを製造する方法である。
Figure 0007382713000005
しかし、この方法は、上記化学式Aで表示されるジアルキル副生成物を除去するためにシュウ酸を使って精製しているが、シュウ酸は光学活性がなく、光学分割する作用がないため、鏡像体過剰率の高い中間体である化合物(7a)を必ず使わなければならない。また、加水分解段階で過酸化水素を使うが、過酸化水素は、大量使用時、温度が急速に上昇して爆発が発生することがあるため、温度を徹底的に管理しなければならず、ともすれば重大な事故が発生することになるため、特別に気を付けなければならないなどの問題点がある。
したがって、価格競争力を高め、光学的に純粋なシロドシンを製造し、さらに製造過程で穏やかな反応条件で危険要素を減らすことによって大量生産が可能な、改善されたシロドシンの製造方法の開発が要求されている。
特許第2944402号明細書 特開2001-199956号公報 特許第5049013号明細書
本発明の目的は、価格競争力を高め、製造過程の危険要素を減らし、効率的な大量生産を容易にし、光学的に純粋な高純度のシロドシンを得ることができるシロドシンの製造方法に使用できるシロドシン合成用中間体の製造方法を提供することである。
本発明の目的は、価格競争力を高め、製造過程の危険要素を減らし、効率的な大量生産を容易にし、光学的に純粋な高純度のシロドシンを得ることができるシロドシンの製造方法を提供することである。
本発明の一実施例によるシロドシンの合成用中間体の製造方法は、下記化学式2で表示される化合物のN2位置に、tert-ブトキシカルボニル保護基を導入して、下記化学式3で表示される化合物を製造する段階と、下記化学式3で表示される化合物を、強塩基の存在下で加水分解して、下記化学式4で表示される化合物を製造する段階と、下記化学式4で表示される化合物及び下記化学式5で表示される化合物を、塩基及び触媒の存在下でN-アルキル化反応させて、下記化学式6で表示される化合物を製造する段階と、下記化学式6で表示される化合物を脱保護反応させて、下記化学式7で表示される化合物を製造する段階と、下記化学式7で表示される化合物を、光学活性のある有機酸と混合して、光学的に純粋な下記化学式7aで表示される化合物を製造する段階とを含む。
Figure 0007382713000006
Figure 0007382713000007
前記化学式5~7aのそれぞれにおいて、RはH又は保護基であり、前記化学式5において、LGは脱離基(Leaving Group)を示す。
前記化学式3で表示される化合物を製造する段階において、前記化学式2で表示される化合物を、ジ-tert-ブチルジカーボネートと反応させることができる。
前記化学式4で表示される化合物を製造する段階において、前記強塩基は、アルカリ金属水酸化物であってもよい。
前記化学式3で表示される化合物を製造する段階、及び前記化学式4で表示される化合物を製造する段階は、単一の容器での連続工程(In-Situ;その場工程)で進行して、前記化学式4で表示される化合物を製造することができる。
前記化学式5で表示される化合物を製造する段階で、前記塩基は、アルカリ金属炭酸塩又は有機塩基であってもよい。
前記化学式5で表示される化合物を製造する段階で、前記触媒は、相転移触媒であってもよい。
前記化学式7で表示される化合物を製造する段階は、酸の条件下で脱保護反応することによって行うことができる。
前記化学式7aで表示される化合物を製造する段階において、前記有機酸は、酒石酸、マンデル酸、10-カンファースルホン酸及びリンゴ酸からなる群から選択された1種以上であってもよく、上述した鏡像体過剰率(enantiomeric excess:ee)は95%以上かつ99.7%以下であり得る。
前記化学式6で表示される化合物を製造する段階、前記化学式7で表示される化合物を製造する段階及び前記化学式7aで表示される化合物を製造する段階は、単一の容器での連続工程(In-Situ;その場工程)で進行して、前記化学式7aで表示される化合物を製造することができる。
本発明の一実施例によるシロドシンの製造方法は、鏡像体過剰率(ee)が95~99.7%である化学式7aで表示される化合物を、化学式8で表示される化合物及び無機塩基の存在下でN-アルキル化反応させ、光学活性のある有機酸と混合して、下記化学式9で表示される化合物を製造する段階と、下記化学式9で表示される化合物を強塩基及び酸化剤の存在下で加水分解して、下記化学式1で表示される化合物を製造する段階とを含む。
Figure 0007382713000008
前記化学式7a及び9のそれぞれにおいて、RはH又は保護基であり、前記化学式8において、LGは脱離基(Leaving Group)を示す。
前記化学式9で表示される化合物を製造する段階で、前記無機塩基は、アルカリ金属炭酸塩であってもよい。
前記化学式9で表示される化合物を製造する段階において、前記有機酸は、酒石酸、マンデル酸、10-カンファースルホン酸及びリンゴ酸からなる群から選択された1種以上であってもよく、前記製造された化学式9で表示される化合物の鏡像体過剰率(ee)は99.7%以上であり得る。
前記化学式1で表示される化合物を製造する段階で、前記強塩基はアルカリ金属水酸化物であってもよく、前記酸化剤は過炭酸ナトリウムであってもよい。
本発明の一実施例によるシロドシン合成用中間体の製造方法によると、シロドシン合成用中間体の分離及び精製が容易であり、高圧の水素ガス、高価な酸化白金、パラジウム/カーボンを使うことなく、安全性、効率及び価格競争力を高めることができる。
本発明の一実施例によるシロドシンの製造方法によると、価格競争力を高め、製造過程の危険要素を減らし、効率的な大量生産を容易にし、光学的に純粋な高純度のシロドシンを得ることができる。
本発明の一実施例によるシロドシン合成用中間体の製造方法の概略的なフローチャートである。 本発明の一実施例によるシロドシンの製造方法の概略的なフローチャートである。
以上のような本発明の目的、他の目的、特徴及び利点は、添付図面を参照する以下の好適な実施例から容易に理解可能であろう。しかし、本発明は、ここで説明する実施例に限定されず、他の形態に具体化されることもできる。むしろ、ここで紹介する実施例は開示の内容が徹底的で完全になるように、かつ通常の技術者に本発明の思想が充分に伝達されるようにするために提供するものである。
以下では、本発明の一実施例によるシロドシン合成用中間体の製造方法について説明する。
図1は本発明の一実施例によるシロドシン合成用中間体の製造方法の概略的なフローチャートである。
図1を参照すると、本発明の一実施例によるシロドシンの合成用中間体の製造方法は、下記化学式2で表示される化合物のN2位置にtert-ブトキシカルボニル保護基を導入して、下記化学式3で表示される化合物を製造する段階(S100)、下記化学式3で表示される化合物を強塩基の存在下で加水分解して下記化学式4で表示される化合物を製造する段階(S200)、下記化学式4で表示される化合物及び下記化学式5で表示される化合物を、塩基及び触媒の存在下でN-アルキル化反応させて、下記化学式6で表示される化合物を製造する段階(S300)、下記化学式6で表示される化合物を脱保護反応させて、下記化学式7で表示される化合物を製造する段階(S400)、及び下記化学式7で表示される化合物を光学活性のある有機酸と混合して、光学的に純粋な下記化学式7aで表示される化合物を製造する段階(S500)を含む。
Figure 0007382713000009
Figure 0007382713000010
前記化学式5~7aのそれぞれにおいて、RはH又は保護基であり、前記化学式5において、LGは脱離基(Leaving Group)を示す。保護基は、アセチル基、ベンゾイル基、ベンジル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、又はtert-ブトキシカルボニル基である。脱離基は、ヨード基、臭素基、塩素基、メタンスルホネート基、又はベンゼンスルホネート基である。
化学式2で表示される化合物のN2位置にtert-ブトキシカルボニル保護基を導入して、化学式3で表示される化合物を製造する(S100)。化学式3で表示される化合物を製造する段階(S100)は、化学式2で表示される化合物のN2位置にtert-ブトキシカルボニル保護基を導入して、化学式3で表示される化合物を製造する段階であり得る。化学式3で表示される化合物を製造する段階は、化学式2で表示される化合物をジ-tert-ブチルジカーボネートと反応させることができる。例えば、化学式3で表示される化合物を製造する段階は、化学式2で表示される化合物を、ジ-tert-ブチルジカーボネートと反応させて、N2位置にtert-ブトキシカルボニル保護基を導入する段階であり得る。
化学式3で表示される化合物を製造する段階(S100)は、通常の有機溶媒の存在下で遂行することができる。有機溶媒は、例えばクロロホルム、ジクロロメタン、及びエチルアセテートイソプロピルアセテートから選択される単一溶媒又はこれらの混合溶媒を使うことができる。より具体的に、有機溶媒は、ジクロロメタンを使うことができる。
化学式3で表示される化合物を強塩基の存在下で加水分解して、化学式4で表示される化合物を製造する(S200)。化学式4で表示される化合物を製造する段階(S200)は、化学式3で表示される化合物を、強塩基の存在下で加水分解して化学式4で表示される化合物を製造する段階であり得る。化学式4で表示される化合物を製造する段階において、強塩基はアルカリ金属水酸化物であってもよい。例えば、化学式4で表示される化合物を製造する段階は、アルカリ金属水酸化物の存在下において化学式3で表示される化合物を加水分解して、アセチル基を除去することによって、化学式4で表示される化合物を製造する段階であり得る。
アルカリ金属水酸化物は、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、又はこれらの混合物であり得る。ここで、反応溶媒としては、水、水溶性有機溶媒、又はこれらの混合溶媒を使うことができる。水溶性有機溶媒は、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソブタノールなどの炭素数1~3のアルコール類、アセトン、ジメチルスルホキシド、及びアセットニトリルなどからなる群から選択される1種以上であり得る。例えば、水溶性有機溶媒としては、メタノール及び水の混合溶媒、又はエタノール及び水の混合溶媒を使うことができる。
化学式3で表示される化合物を製造する段階(S100)及び化学式4で表示される化合物を製造する段階(S200)は、単一の容器での連続工程(In-Situ;その場工程)で進行して、化学式4で表示される化合物を製造する段階であり得る。
化学式4で表示される化合物及び化学式5で表示される化合物を、塩基及び触媒の存在下でN-アルキル化反応させて、化学式6で表示される化合物を製造する(S300)。
化学式6で表示される化合物を製造する段階(S300)において、塩基は、例えばアルカリ金属炭酸塩又は有機塩基であり得る。アルカリ金属炭酸塩は、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム及び炭酸水素カリウムの少なくとも1種を含むことができる。有機塩基は、例えばトリエチルアミン、ピリジン、メチルアミン、及びエチルアミンの少なくとも1種を含むことができる。
化学式6で表示される化合物を製造する段階(S300)において、触媒は、例えば相転移触媒であり得る。相転移触媒は、例えばテトラブチルアンモニウム臭化物、18-クラウン-6、テトラブチルアンモニウムヨウ化物、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、及びテトラメチルアンモニウムクロリドの少なくとも1種を含むことができる。
化学式6で表示される化合物を製造する段階(S300)では、反応溶媒を使うことができる。反応溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソブタノール、ブタノールなどの炭素数1~4のアルコール類、ジメチルホルムアルデヒド(DMF)、メチルピロリドン(NMP)、ジメチルアセトアミド(DMAC)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル、及び水から選択される単一溶媒又はこれらの混合溶媒を使うことができる。
化学式6で表示される化合物を脱保護反応させて、化学式7で表示される化合物を製造する(S400)。化学式7で表示される化合物を製造する段階(S400)は、酸の条件下で脱保護反応して遂行することができる。
化学式7で表示される化合物を製造する段階(S400)は、化学式6で表示される化合物を脱保護反応させて、tert-ブトキシカルボニル保護基を除去することによって、化学式7で表示される化合物を製造する段階であり得る。酸は、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、トリフルオロ酢酸及び塩化トリメチルシリルの少なくとも1種であり得る。
化学式7で表示される化合物を製造する段階(S400)では、反応溶媒を使うことができる。反応溶媒としては、例えば水、メタノール、エタノール、イソブタノール、エチルアセテート、クロロホルム、ジクロロメタン、アセトン、及び1,4-ジオキサンから選択された単一溶媒又はこれらの混合溶媒を使うことができる。
化学式7で表示される化合物を製造する段階(S400)において、例えば、酸として塩酸を使い、反応溶媒は、クロロホルム又はジクロロメタンを使うことができる。
化学式7で表示される化合物を、光学活性のある有機酸と混合して、光学的に純粋な化学式7aで表示される化合物を製造する(S500)。化学式7aで表示される化合物を製造する段階(S500)において、有機酸は、例えば酒石酸、マンデル酸、10-カンファースルホン酸、及びリンゴ酸の少なくとも1種を含むことができる。より具体的に、有機酸は(L)-(+)-酒石酸であり得る。
化学式7aで表示される化合物を製造する段階(S500)では、反応溶媒を使うことができる。反応溶媒としては、例えば水、メタノール、エタノール、イソブタノール、アセトン、及びテトラヒドロフランから選択された単一溶媒又はこれらの混合溶媒を使うことができる。例えば、反応溶媒としては、アセトンと水の混合溶媒を使うことができる。
化学式7aで表示される化合物を製造する段階(S500)において、化学式7aで表示される化合物の鏡像体過剰率(ee)は95%以上かつ99.7%以下であり得る。鏡像体過剰率が95%未満であれば、鏡像体過剰率が99.7%以上の化学式9で表示される化合物を製造しにくいことがある。
化学式6で表示される化合物を製造する段階(S300)、化学式7で表示される化合物を製造する段階(S400)、及び化学式7aで表示される化合物を製造する段階(S500)は、単一の容器での連続工程(In-Situ;その場工程)で進行して、化学式7aで表示される化合物を製造する段階であり得る。
本発明の一実施例によるシロドシン合成用中間体の製造方法によると、シロドシン合成用中間体の分離及び精製が容易であり、高圧の水素ガス、高価な酸化白金、パラジウム/カーボンを使わずに、安全性、効率及び価格競争力を高めることができる。さらに、シロドシン合成用中間体の鏡像体過剰率を高めることができる。
以下に、本発明の一実施例によるシロドシンの製造方法について説明する。
図2は本発明の一実施例によるシロドシンの製造方法の概略的なフローチャートである。
図2を参照すると、本発明の一実施例によるシロドシンの製造方法は、鏡像体過剰率(ee)が95~99.7%である化学式7aで表示される化合物又はその有機塩基を、化学式8で表示される化合物、及び無機塩基の存在下で、N-アルキル化反応させ、光学活性のある有機酸と混合して、下記化学式9で表示される化合物を製造する段階(S600)、及び下記化学式9で表示される化合物を強塩基、及び酸化剤の存在下で加水分解して、下記化学式1で表示される化合物を製造する段階(S700)を含む。
Figure 0007382713000011
前記化学式7a及び9のそれぞれにおいて、RはH又は保護基であり、前記化学式8において、LGは脱離基(Leaving Group)を示す。保護基は、アセチル基、ベンゾイル基、ベンジル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、又はtert-ブトキシカルボニル基である。脱離基は、ヨード基、臭素基、塩素基、メタンスルホネート基、又はベンゼンスルホネート基である。
鏡像体過剰率(ee)が95~99.7%である化学式7aで表示される化合物、化学式8で表示される化合物、及び無機塩基の存在下で、N-アルキル化反応をさせ、光学活性のある有機酸と混合して、化学式9で表示される化合物を製造する(S600)。化学式7aで表示される化合物の鏡像体過剰率が95%未満であれば、鏡像体過剰率が99.7%以上である化学式9で表示される化合物を製造しにくいことがある。
化学式9で表示される化合物を製造する段階(S600)において、化学式7aで表示される化合物及び化学式8で表示される化合物を、アルカリ金属炭酸塩の存在下で、N-アルキル化反応させる。光学活性のある有機酸を用いて精製及び光学分割を進行して、ジアルキル化した不純物の含量が1%以下で、鏡像体過剰率が99.7%以上である化学式9で表示される化合物を製造する。化学式9で表示される化合物の鏡像体過剰率が99.7%未満であれば、最終的に得られる化学式1で表示される化合物の鏡像体過剰率が99.7%未満となるから、高純度のシロドシンを得にくいことがある。
化学式9で表示される化合物を製造する段階(S600)で、無機塩基は、アルカリ金属炭酸塩である。アルカリ金属炭酸塩は、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、及び炭酸水素カリウムの少なくとも1種を含むことができる。
化学式9で表示される化合物を製造する段階(S600)において、有機酸は、酒石酸、マンデル酸、10-カンファースルホン酸及びリンゴ酸からなる群から選択された1以上であり、製造される化学式9で表示される化合物の鏡像体過剰率(ee)は99.7%以上である。
反応溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソブタノール、ブタノールなどの炭素数1~4のアルコール類、ジメチルホルムアルデヒド(DMF)、メチルピロリドン(NMP)ジメチルアセトアミド(DMAC)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、及び水から選択される単一溶媒又はこれらの混合溶媒を使うことができる。光学活性のある有機酸は、酒石酸、マンデル酸、10-カンファースルホン酸、及びリンゴ酸の少なくとも1種を含むことができる。より具体的に、有機酸は(L)-(+)-酒石酸であり得る。有機酸として(L)-(+)-酒石酸を使うとき、反応溶媒はエタノールを使うことができる。
化学式9で表示される化合物を強塩基及び酸化剤の存在下で加水分解して、化学式1で表示される化合物を製造する(S700)。化学式1で表示される化合物を製造する段階(S700)は、脱塩化反応、脱保護反応、及び加水分解が同時に進行される段階である。化学式1で表示される化合物を製造する段階(S700)では、化学式9で表示される化合物、アルカリ金属水酸化物、及び酸化物の存在下で、脱塩化反応、脱保護反応、及び加水分解が遂行される。
化学式1で表示される化合物を製造する段階(S700)において、アルカリ金属水酸化物は、例えば水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムの少なくとも1種を含むことができる。
化学式1で表示される化合物を製造する段階(S700)において、酸化剤は、例えば過炭酸ナトリウムであり得る。
本発明の一実施例によるシロドシンの製造方法は、既存のシロドシンの製造に使われてきた、温度が急速に上昇すると爆発が発生する可能性がある過酸化水素の代わりに、家庭でも漂白剤として使用されている、環境に優しい過炭酸ナトリウムを使うことにより、既存の合成方法に比べ、反応過程での危険要素を減らして産業的に大量生産に相応しい。
化学式1で表示される化合物を製造する段階(S700)において、反応溶媒を使うことができる。反応溶媒は、例えば水、水溶性有機溶媒又はこれらの混合溶媒であり得る。水溶性溶媒は、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソブタノールなどの炭素数1~3のアルコール、アセトン、ジメチルスルホキシド、DMF、DMAC、及びNMPからなる群から選択された1種以上であり得る。例えば、化学式1で表示される化合物を製造する段階で、反応溶媒としてメタノール及びジメチルスルホキシド(DMSO)の混合溶媒を使うことができる。
本発明の一実施例によるシロドシンの製造方法によると、価格競争力を高め、製造過程の危険要素を減らし、効率的な大量生産を容易にし、光学的に純粋な高純度のシロドシンを得ることができる。
以下、具体的な実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する。下記の実施例は本発明の理解を助けるための例示に過ぎなく、本発明の範囲がこれに限定されるものではない。
化学式3の製造:tert-ブチル(1-(1-アセチル-7-シアノインドリン-5-イル)プロパン-2-イル)カルバメート
反応器に、アセチル-5-(2-アミノプロピル)-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-7-カルボニトリル100g、ジクロロメタン800ml、ジ-tert-ブチルジカーボネート94.2gを投入し、25~30℃で8時間撹拌した。反応完了後、精製水500mlを投入し、撹拌後に層分離して得た有機層に無水硫酸ナトリウムを投入し、30分間撹拌してから濾過し、減圧濃縮してtert-ブチル(1-(1-アセチル-7-シアノインドリン-5-イル)プロパン-2-イル)カルバメート140.9g(99.8%)を得た。
1H NMR (DMSO) δ: 0.987(d, J = 6.8Hz, 3H), 1.203(s, 9H), 2.185(s,3H), 2.586(d, J = 7.2Hz, 2H), 3.046(t, J = 7.6Hz, 2H), 3.563~3.599(m, 1H), 4.089(t, J = 8.4Hz, 2H), 6.765(d, J = 8.4Hz, 1H), 7.257(s, 1H), 7.331(s, 1H)
化学式4の製造:tert-ブチル(1-(7-シアノインドリン-5-イル)プロパン-2-イル)カルバメート
反応器に、製造されたtert-ブチル(1-(1-アセチル-7-シアノインドリン-5-イル)プロパン-2-イル)カルバメート140gとメタノール700mlを加え、5~10℃に冷却した後、5N水酸化ナトリウム407.7mlを滴加し、25~30℃で5時間撹拌した。反応液に精製水1120mlを加え、0~5℃で3時間撹拌してから濾過し、乾燥してtert-ブチル(1-(7-シアノインドリン-5-イル)プロパン-2-イル)カルバメート118.3g(96.3%)を得た。
1H NMR (DMSO) δ: 0.945(d, J = 6.0Hz, 3H), 1.296(s, 9H), 2.456~2.369(m, 2H), 2.914(t, J = 8.4Hz, 2H), 3.445~3.505(m, 3H), 6.482(s, 1H), 6.684(d, J = 8.8Hz, 1H), 6.876(s, 1H), 7.019(s, 1H)
化学式6の製造:3-(5-(2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロピル)-7-シアノインドリン-1-イル)プロピルベンゾエート
反応器に、製造されたtert-ブチル(1-(7-シアノインドリン-5-イル)プロパン-2-イル)カルバメート115g、3-ヨードプロピルベンゾエート132.8g、炭酸ナトリウム48.5g、18-クラウン-610gとDMF 575mlを投入し、95~100℃で24時間撹拌した。反応液を濾過して減圧濃縮した後、エチルアセテート920mlと精製水575mlを投入し、撹拌後に層分離して得た有機層を減圧濃縮して3-(5-(2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロピル)-7-シアノインドリン-1-イル)プロピルベンゾエート163.3g(92.3%)を得た。
1H NMR (DMSO) δ: 0.949(d, J = 6.0Hz, 3H), 1.281(s, 9H), 1.951~2.044(m, 2H), 2.393~2.425(m, 2H), 2.878(t, J = 8.8 Hz, 2H), 3.479~3.542(m, 3H), 3.634(t, J = 7.6 Hz, 2H), 4.331(t, J = 6.0 Hz, 2H), 6.686(d, J = 8.0Hz, 1H), 6.911(s, 1H), 7.008(s, 1H), 7.445~7.487 m, 2H), 7.590~7.634(m, 1H), 7.946~7.976(m, 2H);
実施例1:化学式7aの製造(3-5-[(2R)-2-アミノプロピル]-7-シアノ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-1-イルプロピルベンゾエート(2R,3R)-酒石酸塩)
反応器に、製造された3-(5-(2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロピル)-7-シアノインドリン-1-イル)プロピルベンゾエート160gとクロロホルム800mlを投入し、35%塩酸125.8gを徐々に滴加し、25~30℃で5時間撹拌した。反応完了後、反応液に精製水480mlを投入し、炭酸ナトリウムで中和し、層分離した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムとカーボンで処理した後、濾過し、減圧濃縮した。
濃縮液にアセトン480mlとHO 480mlを投入して溶解させた後、L-(+)-酒石酸(31.1g)を投入し、20~25℃で12時間撹拌してから濾過した。得られた結晶にアセトン480mlとHO 480mlを投入し、加温して溶解させた後、20~25℃で12時間撹拌してから濾過した。得られた結晶にアセトン800mlとHO 800mlを投入し、加温して溶解させた後、20~25℃で12時間撹拌してから濾過し、乾燥して3-5-[(2R)-2-アミノプロピル]-7-シアノ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-1-イルプロピルベンゾエート(2R,3R)-酒石酸塩41.6gを得た(23.5%、ee値=95%以上)。
1H NMR (DMSO) δ: 1.048(d, J = 6.4Hz, 3H), 2.008~2.059(m, 2H), 2.456~2.508(m, 1H), 2.749~2.794(m, 1H), 2.901(t, J = 8.8Hz, 2H), 3.262~3.280(m, 1H), 3.552(t, J = 8.8Hz, 2H), 3.656(t, J = 8.0Hz, 2H), 4.337(t, J = 6.0Hz, 2H), 7.000(s, 1H), 7.057(s, 1H), 7.444~7.487(m, 2H), 7.586~7.630(m, 1H), 7.941~7.969(m, 2H);
化学式9の製造(3-7-シアノ-5-[(2R)-2-(2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェノキシ]エチルアミノ)プロピル]-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-1-イルプロピルベンゾエート(2R,3R)-酒石酸塩)
3-5-[(2R)-2-アミノプロピル]-7-シアノ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-1-イルプロピルベンゾエート(2R,3R)-酒石酸塩40g、アセトニトリル320ml、無水炭酸ナトリウム20.6g、2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェノキシ]エチルメタンスルホネート26.9gを投入し、24時間還流撹拌した。反応液を冷却し、濾過した後、減圧濃縮し、濃縮液に酢酸エチル400mlと精製水320mlを加え、撹拌後に層分離し、有機層を減圧濃縮した。濃縮液にエタノール240mlとL-(+)-酒石酸10.5gを加え、室温で5時間撹拌した後、濾過し、減圧乾燥して3-7-シアノ-5-[(2R)-2-(2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェノキシ]エチルアミノ)プロピル]-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-1-イルプロピルベンゾエート(2R,3R)-酒石酸塩45.1gを得た(収率79.3%、ee値=99.97%以上)。
1H NMR (DMSO) δ: 1.10(d, J = 6.4Hz, 3H), 1.992~2.059(m, 2H), 2.456~2.529(m, 3H), 2.886(t, J = 8.8Hz, 2H), 2.994~3.036(m, 1H), 3.352~3.458(m, 3H), 3.55(t, J = 8.4Hz, 2H), 3.658(t, J = 7.6Hz, 2H), 4.276(t, J = 5.6Hz, 2H), 4.338(t, J = 5.6Hz, 2H), 4.641~4.708(m, 2H), 6.916~7.102(m, 6H), 7.459(t, J = 7.8, 2H), 7.604(t, J = 8.8Hz, 1H), 7.958(t, J = 11.6, 2H);
実施例2:シロドシンの製造(1-(3-ヒドロキシプロピル)-5-[(2R)-2-(2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェノキシ]エチルアミノ)プロピル]-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-7-カルボキサミド)
反応器に、3-7-シアノ-5-[(2R)-2-(2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェノキシ]エチルアミノ)プロピル]-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-1-イルプロピルベンゾエート(2R,3R)-酒石酸塩45g、メタノール225ml、DMSO 135mlを投入して溶解させた後、5N NaOH 61.5mlを滴加し、25~30℃で3時間撹拌した後、過炭酸ナトリウム57.9gを投入し、25~30℃で12時間撹拌した。反応液に精製水225mlを投入し、酢酸エチル450mlで2回抽出して得た有機層を精製水225ml、飽和塩化ナトリウム水溶液225mlで洗浄した後、減圧濃縮した。濃縮液に酢酸エチル315mlを加え、60℃まで加温して溶解させた後、冷却し、20~25℃で5時間撹拌後に濾過してシロドシン25.4gを得た(収率83.5%、ee値=99.7%以上)。
1H NMR (CDCl3) δ: 1.04(d, J = 6.0Hz, 3H), 1.748~1.779(m, 2H), 2.483(dd, J = 13.2, 6.8Hz, 1H), 2.647(dd, J = 13.6, 6.8Hz, 1H), 2.891~3.017(m, 5H), 3.150(t, J = 6.8Hz, 2H), 3.370(t, J = 8.4Hz, 2H), 3.700(t, J = 5.6Hz, 2H) 4.037~4.080(m, 2H), 4.244~4.307(m, 2H), 6.427(bs, 1H), 6.766(bs, 1H), 6.877(t, J = 8.0Hz, 2H), 6.941~7.020(m, 3H), 7.142(s, 1H);
化学式4の製造:tert-ブチル(1-(7-シアノインドリン-5-イル)プロパン-2-イル)カルバメート(In-situ反応)
反応器に、アセチル-5-(2-アミノプロピル)-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-7-カルボニトリル100g、ジクロロメタン800ml、ジ-tert-ブチルジカーボネート94.2gを投入し、25~30℃で8時間撹拌した後、減圧濃縮した。
濃縮液にメタノール700mlを加え、5~10℃に冷却した後、5N水酸化ナトリウム407.7mlを滴加し、25~30℃で5時間撹拌した。反応液に精製水1120mlを加え、0~5℃で3時間撹拌した後、濾過し、乾燥してtert-ブチル(1-(7-シアノインドリン-5-イル)プロパン-2-イル)カルバメート118.7g(95.8%)を得た。
1H NMR (DMSO) δ: 0.945(d, J = 6.0Hz, 3H), 1.296(s, 9H), 2.456~2.369(m, 2H), 2.914(t, J = 8.4Hz, 2H), 3.445~3.505(m, 3H), 6.482(s, 1H), 6.684(d, J = 8.8Hz, 1H), 6.876(s, 1H), 7.019(s, 1H);
実施例3:化学式7aの製造(3-5-[(2R)-2-アミノプロピル]-7-シアノ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-1-イルプロピルベンゾエート(2R,3R)-酒石酸塩)(In-situ反応)
反応器に、tert-ブチル(1-(7-シアノインドリン-5-イル)プロパン-2-イル)カルバメート115g、3-ヨードプロピルベンゾエート132.8g、炭酸ナトリウム48.5g、18-クラウン-6 10gとDMF 575mlを投入し、95~100℃で24時間撹拌した。反応液を濾過し、減圧濃縮した後、エチルアセテート920mlと精製水575mlを投入し、撹拌後に層分離して得た有機層を減圧した。
濃縮液にクロロホルム800mlを投入し、35%塩酸125.8gを徐々に滴加し、25~30℃で5時間撹拌した。反応完了後、反応液に精製水480mlを投入し、炭酸ナトリウムで中和した後、層分離して減圧濃縮した。
濃縮液にアセトン480mlとHO 480mlを投入して溶解させた後、L-(+)-酒石酸(31.1g)を投入し、20~25℃で12時間撹拌してから濾過した。得られた結晶にアセトン480mlとHO 480mlを投入し、加温して溶解させた後、20~25℃で12時間撹拌してから濾過した。得られた結晶にアセトン800mlとHO 800mlを投入し、加温して溶解させた後、20~25℃で12時間撹拌してから濾過し、乾燥して3-5-[(2R)-2-アミノプロピル]-7-シアノ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-1-イルプロピルベンゾエート(2R,3R)-酒石酸塩44.7gを得た(22.8%、ee値=95%以上)。
1H NMR (DMSO) δ: 1.048(d, J = 6.4Hz, 3H), 2.008~2.059(m, 2H), 2.456~2.508(m, 1H), 2.749~2.794(m, 1H), 2.901(t, J = 8.8Hz, 2H), 3.262~3.280(m, 1H), 3.552(t, J = 8.8Hz, 2H), 3.656(t, J = 8.0Hz, 2H), 4.337(t, J = 6.0Hz, 2H), 7.000(s, 1H), 7.057(s, 1H), 7.444~7.487(m, 2H), 7.586~7.630(m, 1H), 7.941~7.969(m, 2H);
以上に説明したように、本発明は高価な酸化白金、パラジウム/カーボンを使わず、価格競争力が高い。また、大量生産に、爆発などの事故危険性がある高圧の水素ガスと過酸化水素を使わない。さらに、合成過程で生成される中間体の分離及び精製が容易であるため、99.7%以上の高い鏡像体過剰率のシロドシンをより容易に得ることができる。
以上、添付図面に基づいて本発明の実施例を説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想又は必須の特徴を変更することなく他の具体的な形態を実施可能であることが理解可能であろう。したがって、以上で記述した実施例は全ての面で例示的なもので、限定的ではないものと理解しなければならない。

Claims (10)

  1. 下記化学式2で表示される化合物のNH位置に、tert-ブトキシカルボニル保護基を導入して、下記化学式3で表示される化合物を製造する段階と、
    下記化学式3で表示される化合物を、強塩基の存在下で加水分解して、下記化学式4で表示される化合物を製造する段階と、
    下記化学式4で表示される化合物及び下記化学式5で表示される化合物を、塩基及び触媒の存在下でN-アルキル化反応させて、下記化学式6で表示される化合物を製造する段階と、
    下記化学式6で表示される化合物を脱保護反応させて、下記化学式7で表示される化合物を製造する段階と、
    下記化学式7で表示される化合物を、光学活性のある酒石酸と混合して、光学的に純粋な下記化学式7aで表示される化合物を製造する段階とを含む、下記化学式7aで表示されるシロドシン合成用中間体の製造方法であって、
    前記化学式7aで表示される化合物を製造する段階において、
    鏡像体過剰率(enantiomeric excess:ee)は95%以上かつ99.7%以下である、前記製造方法
    Figure 0007382713000012
    Figure 0007382713000013
    (前記化学式5~7aのそれぞれにおいて、RはH又は保護基であり、
    前記化学式5において、LGは脱離基(Leaving Group)を示す。)
  2. 前記化学式3で表示される化合物を製造する段階において、
    前記化学式2で表示される化合物を、ジ-tert-ブチルジカーボネートと反応させる、請求項1に記載のシロドシン合成用中間体の製造方法。
  3. 前記化学式4で表示される化合物を製造する段階において、
    前記強塩基はアルカリ金属水酸化物である、請求項1又は2に記載のシロドシン合成用中間体の製造方法。
  4. 前記化学式3で表示される化合物を製造する段階及び前記化学式4で表示される化合物を製造する段階は、単一の容器での連続工程(In-Situ;その場工程)で進行して、前記化学式4で表示される化合物を製造する、請求項1~3のいずれかに記載のシロドシン合成用中間体の製造方法。
  5. 前記化学式6で表示される化合物を製造する段階において、
    前記塩基はアルカリ金属炭酸塩又は有機塩基である、請求項1~4のいずれかに記載のシロドシン合成用中間体の製造方法。
  6. 前記化学式6で表示される化合物を製造する段階において、
    前記触媒は相転移触媒である、請求項1~5のいずれかに記載のシロドシン合成用中間体の製造方法。
  7. 前記化学式7で表示される化合物を製造する段階は、酸の条件下で脱保護反応することによって行う、請求項1~6のいずれかに記載のシロドシン合成用中間体の製造方法。
  8. 前記化学式6で表示される化合物を製造する段階、前記化学式7で表示される化合物を製造する段階及び前記化学式7aで表示される化合物を製造する段階は、単一の容器での連続工程(In-Situ;その場工程)で進行して、前記化学式7aで表示される化合物を製造する、請求項1~のいずれかに記載のシロドシン合成用中間体の製造方法。
  9. 前記保護基が、アセチル基、ベンゾイル基、ベンジル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、又はtert-ブトキシカルボニル基であり、
    前記脱離基が、ヨード基、臭素基、塩素基、メタンスルホネート基、又はベンゼンスルホネート基である、請求項1~のいずれかに記載のシロドシン合成用中間体の製造方法。
  10. 前記相転移触媒が、テトラブチルアンモニウム臭化物、18-クラウン-6、テトラブチルアンモニウムヨウ化物、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、及びテトラメチルアンモニウムクロリドの少なくとも1種を含む、請求項6に記載のシロドシン合成用中間体の製造方法。
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