JP7381499B2 - フォームラバー用ラテックスおよびフォームラバー - Google Patents

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Description

本発明は、フォームラバーの製造に用いられるフォームラバー用ラテックスおよびフォームラバーに関する。
重合体ラテックスを用いて製造されたゴム発泡体(フォームラバー)は、マットレス、パフ(化粧用スポンジ)、ロール、衝撃吸収剤等として種々の用途に使用されている。このようなゴム発泡体の用途のなかでも、特にパフに用いられるゴム発泡体には、発泡状態が良好であり、均一な発泡構造を有すること、弾力性と風合いのバランスに優れていることが求められている。
たとえば、特許文献1には、水溶性NBR(ニトリル-ブタジエン-ゴム)エマルジョン、水溶性ウレタンエマルジョン、架橋剤、界面活性剤及びゲル化剤を含む組成物に、空気を混入し撹拌し発泡させ、その後加熱加硫により所定形状のパフ基材を製造する方法であって、上記水溶性NBRエマルジョンの固形分濃度は60重量%以上であり、上記水溶性ウレタンエマルジョンの配合割合は、固形分換算にて、上記両エマルジョンの固形分全体に対して5~15重量%であることを特徴とする高物性化粧用パフ基材の製造方法が開示されている。
特公平8-5988号公報
しかしながら、さらに成形性に優れており、化粧料などに含有される紫外線吸収剤を含ませた場合でも変形しにくいフォームラバーを製造することができる技術が求められている。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、成形性に優れており、紫外線吸収剤を含ませた場合でも変形しにくいフォームラバーを製造することができるフォームラバー用ラテックスを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究した結果、ニトリル基含有共役ジエン系共重合体およびウレタン重合体を含有するラテックスにおいて、界面活性剤として、非イオン性のものを用い、ウレタン重合体として、アニオン性のものを用い、さらには、ウレタン重合体と非イオン性界面活性剤との含有割合を適切に調整することによって、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明によれば、ニトリル基含有共役ジエン系共重合体、ウレタン重合体および非イオン性界面活性剤を含有するフォームラバー用ラテックスであって、前記ウレタン重合体が、アニオン性であり、前記非イオン性界面活性剤の含有量が、前記ウレタン重合体に対して、0.5~10重量%であるフォームラバー用ラテックスが提供される。
本発明のフォームラバー用ラテックスにおいて、前記ニトリル基含有共役ジエン系共重合体と前記ウレタン重合体との含有割合が、ニトリル基含有共役ジエン系共重合体:ウレタン重合体の重量比で、50:50~95:5であることが好ましい。
本発明のフォームラバー用ラテックスは、固形分濃度が60重量%以上であることが好ましい。
本発明のフォームラバー用ラテックスは、B型粘度計を用いて回転数60rpmで測定する粘度が、100~900mPa・sであることが好ましい。
本発明によれば、また、上記のフォームラバー用ラテックスを用いて得られるフォームラバーが提供される。
本発明によれば、成形性に優れており、化粧料を含ませた場合でも変形しにくいフォームラバーを製造することができるフォームラバー用ラテックスを提供することができる。
<フォームラバー用ラテックス>
本発明のフォームラバー用ラテックスは、ニトリル基含有共役ジエン系共重合体、ウレタン重合体および非イオン性界面活性剤を含有する。
ニトリル基含有共役ジエン系共重合体
ニトリル基含有共役ジエン系共重合体は、共役ジエン単量体と、エチレン性不飽和ニトリル単量体とを共重合してなる共重合体であり、これらに加えて、必要に応じて用いられる、これらと共重合可能な他のエチレン性不飽和単量体を共重合してなる共重合体であってもよい。
エチレン性不飽和ニトリル単量体としては、ニトリル基を含有するエチレン性不飽和単量体であれば特に限定されないが、たとえば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、フマロニトリル、α-クロロアクリロニトリル、α-シアノエチルアクリロニトリルなどが挙げられる。なかでも、アクリロニトリルおよびメタクリロニトリルが好ましく、アクリロニトリルがより好ましい。これらのエチレン性不飽和ニトリル単量体は、単独で、または2種以上を組合せて用いることができる。
ニトリル基含有共役ジエン系共重合体中における、エチレン性不飽和ニトリル単量体により形成されるエチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有割合は、好ましくは5~80重量%であり、より好ましくは15~70重量%、さらに好ましくは20~60重量%であり、特に好ましくは31~60重量%である。エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有割合を上記範囲とすることにより、より一層成形性に優れたフォームラバー用ラテックスが得られ、紫外線吸収剤を含ませた場合でもさらに変形しにくいフォームラバーを製造することができる。
共役ジエン単量体としては、たとえば、1,3-ブタジエン、イソプレン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、2-エチル-1,3-ブタジエン、1,3-ペンタジエンおよびクロロプレンなどが挙げられる。これらのなかでも、1,3-ブタジエン、イソプレンが好ましい。これらの共役ジエン単量体は、単独で、または2種以上を組合せて用いることができる。
ニトリル基含有共役ジエン系共重合体中における、共役ジエン単量体により形成される共役ジエン単量体単位の含有割合は、好ましくは20~95重量%であり、より好ましくは30~85重量%、さらに好ましくは40~80重量%であり、特に好ましくは40~69重量%である。共役ジエン単量体単位の含有割合を上記範囲とすることにより、より一層成形性に優れたフォームラバー用ラテックスが得られ、紫外線吸収剤を含ませた場合でもさらに変形しにくいフォームラバーを製造することができる。
また、より一層成形性に優れたフォームラバー用ラテックスが得られ、紫外線吸収剤を含ませた場合でもさらに変形しにくいフォームラバーを製造することができるという観点より、1,3-ブタジエンおよびイソプレンの両方を使用することが好ましく、ニトリル基含有共役ジエン系共重合体中における、1,3-ブタジエン単位およびイソプレン単位の比率を、1,3-ブタジエン単位/イソプレン単位の比で5/5~9/1の範囲とすることが好ましい。
共役ジエン単量体およびエチレン性不飽和ニトリル単量体と共重合可能なその他のエチレン性不飽和単量体としては、たとえば、(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のエチレン性不飽和カルボン酸;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、マレイン酸モノまたはジメチル、フマル酸モノまたはジエチル、フマル酸モノまたはジ-n-ブチル、イタコン酸モノまたはジ-n-ブチル等のエチレン性不飽和カルボン酸のモノまたはジアルキルエステル;メトキシアクリレート、エトキシアクリレート、メトキシエトキシエチルアクリレート等のエチレン性不飽和カルボン酸のアルコキシアルキルエステル;2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル基を有する(メタ)アクリレート;グリシジル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリル酸アミド及びその誘導体;ジメチルアミノメチルアクリレート、ジエチルアミノメチルアクリレート等のアミノ基を有するアクリレート;スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン等の芳香族ビニル単量体;エチレン、プロピレン等のα-オレフィン;ジシクロペンタジエン、ビニルノルボルネン等の非共役ジエン単量体などを挙げることができる。これらの単量体は、単独で、または2種以上を組合せて用いることができる。ニトリル基含有共役ジエン系共重合体中における、その他のエチレン性不飽和単量体により形成されるその他の単量体単位の含有割合は、好ましくは40重量%以下であり、より好ましくは30重量%以下、さらに好ましくは20重量%以下である。その他の単量体単位の含有割合を上記範囲とすることにより、より一層成形性に優れたフォームラバー用ラテックスが得られ、紫外線吸収剤を含ませた場合でもさらに変形しにくいフォームラバーを製造することができる。
ウレタン重合体
ウレタン重合体は、ウレタン結合を有する重合体であり、ウレタン重合体のラテックスに含まれるものを用いることができる。本発明のフォームラバー用ラテックスは、アニオン性のウレタン重合体を含有する。アニオン性のウレタン重合体を用いることにより、成形性に優れたフォームラバー用ラテックスが得られ、紫外線吸収剤を含ませた場合でも変形しにくいフォームラバーを製造することができる。
アニオン性のウレタン重合体としては、アニオン性基を有するウレタン重合体が好ましい。ウレタン重合体のラテックスとしては、特に限定されないが、たとえば、活性水素含有化合物と、アニオン性基を有する化合物と、ポリイソシアネートとを反応させて得られるアニオン性基を有するウレタン樹脂の有機溶剤溶液または有機溶剤分散液に、中和剤を含む水溶液を混合し、必要に応じて有機溶剤を除去することにより得られるラテックスが挙げられる。あるいは、ウレタン重合体のラテックスとしては、活性水素含有化合物と、アニオン性基を有する化合物と、ポリイソシアネートとを反応させて得られたアニオン性基を有する末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーに対して、中和剤およびポリアミンとを含む水溶液を混合し、ポリアミンを反応させることにより得られるラテックスであってもよい。
活性水素含有化合物としては、特に限定されないが、たとえば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリアセタールポリオール、ポリアクリレートポリオール、ポリエステルアミドポリオール、ポリチオエーテルポリオール、ポリブタジエン系等のポリオレフィンポリオールなどのポリオール;ポリエステルポリオールの原料として用いられるグリコール化合物、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ソルビトール、ペンタエリスリトール等のポリヒドロキシ化合物;エチレンジアミン、1,6-ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、2,5-ジメチルピペラジン、イソホロンジアミン、4,4’-ジシクロヘキシルメタンジアミン、3,3’-ジメチル-4,4’-ジシクロヘキシルメタンジアミン、1,4-シクロヘキサンジアミン、1,2-プロパンジアミン、ヒドラジン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等のアミン化合物などが挙げられる。
アニオン性基を有する化合物としては、特に限定されないが、たとえば、分子内に1個以上の活性水素原子を有し、かつカルボン酸塩基、スルホン酸塩基、リン酸塩基、第4級アンモニウム塩基、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、第3級アミノ基からなる群より選ばれる少なくとも一つの官能基を含有するアニオン性基を有する化合物などが挙げられる。アニオン性基を有する化合物としては、なかでも、活性水素基とカルボキシル基(又はその塩)を各1個以上有する化合物、または、活性水素基とスルホン酸基(又はその塩)を各1個以上有する化合物が好ましい。
活性水素基とカルボキシル基(又はその塩)を各1個以上有する化合物としては、特に限定されないが、たとえば、2,2-ジメチロールプロピオン酸、2,2-ジメチロール酪酸、2,2-ジメチロール吉草酸、ジオキシマレイン酸、2,6-ジオキシ安息香酸、3,4-ジアミノ安息香酸等のカルボン酸含有化合物及びこれらの誘導体並びにそれらの塩に加え、これらを使用して得られるポリエステルポリオールが挙げられる。また、アラニン、アミノ酪酸、アミノカプロン酸、グリシン、グルタミン酸、アスパラギン酸、ヒスチジン等のアミノ酸類、コハク酸、アジピン酸、無水マレイン酸、フタル酸、無水トリメリット酸等のカルボン酸類も挙げられる。
活性水素基とスルホン酸基(又はその塩)を各1個以上有する化合物としては、例えば、2-オキシエタンスルホン酸、フェノールスルホン酸、スルホ安息香酸、スルホコハク酸、5-スルホイソフタル酸、スルファニル酸、1,3-フェニレンジアミン-4,6-ジスルホン酸、2,4-ジアミノトルエン-5-スルホン酸等のスルホン酸含有化合物及びこれらの誘導体、並びにこれらを共重合して得られるポリエステルポリオール、ポリアミドポリオール、ポリアミドポリエステルポリオール等が挙げられる。
これらのカルボキシル基又はスルホン酸基を中和して塩にすることにより、最終的に得られるポリウレタンを水分散性にすることができる。この場合の中和剤としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の不揮発性塩基、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の三級アミン類、アンモニア等の揮発性塩基等が挙げられる。中和は、ウレタン化反応前、反応中、又は反応後の何れにおいても行うことができる。
ポリイソシアネートとしては、特に限定されないが、たとえば、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、m-フェニレンジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’-ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’-ジメチル-4,4’-ビフェニレンジイソシアネート、3,3’-ジメトキシ-4,4’-ビフェニレンジイソシアネート、3,3’-ジクロロ-4,4’-ビフェニレンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、1,5-テトラヒドロナフタレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,3-シクロヘキシレンジイソシアネート、1,4-シクロヘキシレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、3,3’-ジメチル-4,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどが挙げられる。
ウレタン重合体は、より一層成形性に優れたフォームラバー用ラテックスが得られ、紫外線吸収剤を含ませた場合でもさらに変形しにくいフォームラバーを製造することができることから、(A)ポリイソシアネート、(B)活性水素含有化合物、および(C)1個以上の活性水素基と1個以上のアニオン性基とを有する化合物に加えて、(D)鎖伸長剤からなる親水性基含有ポリウレタンであることも好ましい。鎖伸長剤(D)としては、特に限定されないが、たとえば、ジアミン、ポリアミン等が挙げられ、紫外線吸収剤を含ませた場合でもさらに変形しにくいフォームラバーを製造することができることから、3官能以上のポリアミンを含有することが好ましい。ジアミンとしては、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、ピペラジン、イソホロンジアミン等が挙げられる。ポリアミンとしては、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、トリエチレンテトラミン等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤
本発明のフォームラバー用ラテックスは、非イオン性界面活性剤を含有する。非イオン性界面活性剤としては、ウレタン重合体のラテックスに含まれるものを用いることができる。非イオン性界面活性剤としては、たとえば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアミンエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。なかでも、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類および/あるいはソルビタン脂肪酸エステルが好ましい。
非イオン性界面活性剤のHLBは、4~20の範囲が好ましく、10~20の範囲がより好ましい。
本発明のフォームラバー用ラテックスにおいて、非イオン性界面活性剤の含有量は、ウレタン重合体に対して、0.5~10重量%であり、好ましくは0.5~8重量%であり、より好ましくは0.5~7重量%である。非イオン性界面活性剤の含有量を上記範囲とすることにより、成形性に優れたフォームラバー用ラテックスが得られ、紫外線吸収剤を含ませた場合でも変形しにくいフォームラバーを製造することができる。
フォームラバー用ラテックスにおいて、ニトリル基含有共役ジエン系共重合体と、ウレタン重合体との含有割合は、(ニトリル基含有共役ジエン系共重合体:ウレタン重合体)の重量比で、50:50~95:5であることが好ましく、60:40~90:10であることがより好ましく、70:30~85:15であることがさらに好ましい。含有割合を上記範囲とすることにより、より一層成形性に優れたフォームラバー用ラテックスが得られ、紫外線吸収剤を含ませた場合でもさらに変形しにくいフォームラバーを製造することができる。
フォームラバー用ラテックスの固形分濃度(ニトリル基含有共役ジエン系共重合体とウレタン重合体との合計の含有割合)は、好ましくは60重量%以上であり、より好ましくは62~70重量である。固形分濃度を上記範囲とすることにより、より一層成形性に優れたフォームラバー用ラテックスが得られ、紫外線吸収剤を含ませた場合でもさらに変形しにくいフォームラバーを製造することができる。フォームラバー用ラテックスの固形分濃度を上記範囲に制御する方法としては、特に限定されないが、たとえば、フォームラバー用ラテックスを、所望の固形分濃度となるように、濃縮処理を行う方法などが挙げられる。
フォームラバー用ラテックスの粘度は、好ましくは100~900mPa・sであり、より好ましくは100~800mPa・sである。粘度を上記範囲とすることにより、より一層成形性に優れたフォームラバー用ラテックスが得られ、紫外線吸収剤を含ませた場合でもさらに変形しにくいフォームラバーを製造することができる。フォームラバー用ラテックスの粘度は、B型粘度計を用いて回転数60rpmで測定する。
フォームラバー用ラテックスは、例えば、ニトリル基含有共役ジエン系共重合体のラテックスと、ウレタン重合体のラテックスと、非イオン性界面活性剤とをブレンドすることで製造することができる。非イオン性界面活性剤は、ニトリル基含有共役ジエン系共重合体のラテックスまたはウレタン重合体のラテックスに含有されていた非イオン性界面活性剤を用いてもよい。
フォームラバー用ラテックスの調製に用いる、ニトリル基含有共役ジエン系共重合体のラテックスの固形分濃度は、好ましくは40~72重量%であり、より好ましくは60~70重量%である。
フォームラバー用ラテックスの調製に用いる、ウレタン重合体のラテックスの固形分濃度(不揮発分濃度)は、好ましくは35~65重量%であり、より好ましくは40~55重量%である。
フォームラバー用ラテックスとしては、架橋剤等の配合剤を配合したものを用いることが好ましい。すなわち、フォームラバー用ラテックス組成物として用いることが好ましい。
架橋剤としては、たとえば、粉末硫黄、硫黄華、沈降硫黄、コロイド硫黄、表面処理硫黄、不溶性硫黄等の硫黄;塩化硫黄、二塩化硫黄、モルホリン・ジスルフィド、アルキルフェノール・ジスルフィド、N,N’-ジチオ-ビス(ヘキサヒドロ-2H-アゼピノン-2)、含りんポリスルフィド、高分子多硫化物、2-(4’-モルホリノ・ジチオ)ベンゾチアゾール等の硫黄含有化合物が挙げられる。これらのなかでも、硫黄が好ましく使用できる。架橋剤は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
架橋剤の含有量は、特に限定されないが、フォームラバー用ラテックス中のニトリル基含有共役ジエン系共重合体100重量部に対して、好ましくは0.1~10重量部、より好ましくは0.2~3重量部である。架橋剤の含有量を上記範囲とすることにより、得られるフォームラバーの強度をより高めることができる。
また、フォームラバー用ラテックスは、さらに架橋促進剤を含有することが好ましい。
架橋促進剤としては、フォームラバーの製造において通常用いられるものが使用でき、たとえば、ジエチルジチオカルバミン酸、ジブチルジチオカルバミン酸、ジ-2-エチルヘキシルジチオカルバミン酸、ジシクロヘキシルジチオカルバミン酸、ジフェニルジチオカルバミン酸、ジベンジルジチオカルバミン酸などのジチオカルバミン酸類およびそれらの亜鉛塩;2-メルカプトベンゾチアゾール、2-メルカプトベンゾチアゾール亜鉛、2-メルカプトチアゾリン、ジベンゾチアジル・ジスルフィド、2-(2,4-ジニトロフェニルチオ)ベンゾチアゾール、2-(N,N-ジエチルチオ・カルバイルチオ)ベンゾチアゾール、2-(2,6-ジメチル-4-モルホリノチオ)ベンゾチアゾール、2-(4′-モルホリノ・ジチオ)ベンゾチアゾール、4-モルホニリル-2-ベンゾチアジル・ジスルフィド、1,3-ビス(2-ベンゾチアジル・メルカプトメチル)ユリアなどが挙げられるが、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、2-メルカプトベンゾチアゾール亜鉛が好ましい。架橋促進剤は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
架橋促進剤の含有量は、フォームラバー用ラテックス中のニトリル基含有共役ジエン系共重合体100重量部に対して、好ましくは0.1~5重量部であり、より好ましくは0.2~4重量部である。架橋促進剤の含有量を上記範囲とすることにより、得られるフォームラバーの強度をより高めることができる。
さらに、フォームラバー用ラテックスは、酸化亜鉛を含有することが好ましい。
酸化亜鉛の含有量は、特に限定されないが、フォームラバー用ラテックス中のニトリル基含有共役ジエン系共重合体100重量部に対して、好ましくは0.5~10重量部、より好ましくは0.5~8重量部である。酸化亜鉛の含有量を上記範囲とすることにより、得られるフォームラバーの強度をより高めることができる。
フォームラバー用ラテックスには、さらに、老化防止剤、着色剤、気泡安定剤等、また上記の各種配合剤をラテックスに安定して分散させるための分散剤(たとえば、NASF(ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩)等)、増粘剤(たとえば、ポリアクリル酸及びそのナトリウム塩、アルギン酸ソーダ、ポリビニルアルコール等)、起泡剤としての界面活性剤(たとえば、オレイン酸カリウム等の脂肪族アルカリ石けん、ドデシル硫酸ナトリウム等の高級アルコールの硫酸塩等)を、必要に応じて配合することができる。
フォームラバー用ラテックスに各種配合剤を混合する方法としては、特に限定されないが、たとえば、上述したようにしてフォームラバー用ラテックスを得た後、ボールミル、ニーダー、ディスパー等の分散機を用いて、フォームラバー用ラテックスに、必要に応じて配合される各種配合剤を混合する方法や、上記の分散機を用いて、フォームラバー用ラテックス以外の配合成分の水性分散液を調製した後、該水性分散液を、フォームラバー用ラテックスに混合する方法などが挙げられる。
<フォームラバー>
上述したフォームラバー用ラテックスを所望の発泡倍率で発泡および凝固させることにより、フォームラバーを得ることができる。発泡には通常空気が用いられるが、炭酸アンモニウム、重炭酸ソーダ等の炭酸塩;アゾジカルボン酸アミド、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物;ベンゼンスルフォニルヒドラジド等のガス発生物質を使用することもできる。空気を用いる場合には、フォームラバー用ラテックスを攪拌し、空気を巻き込むことで泡立てることができる。この際、たとえば、オークス発泡機、超音波発泡機等を用いることができる。
フォームラバー用ラテックスを発泡させた後、発泡状態を固定化するために、発泡させたフォームラバー用ラテックスを、凝固させる。凝固方法は、ラテックスをゲル化し、固化させることができる方法であればよく、従来公知の方法を用いることができるが、たとえば、ヘキサフルオロ珪酸ナトリウム(珪フッ化ナトリウム)、ヘキサフルオロ珪酸カリウム(珪フッ化カリウム)、チタン珪フッ化ソーダ等のフッ化珪素化合物などの常温凝固剤を、発泡させたフォームラバー用ラテックスに添加するダンロップ法(常温凝固法);オルガノポリシロキサン、ポリビニルメチルエーテル、硫酸亜鉛アンモニウム錯塩などの感熱凝固剤を、発泡させたフォームラバー用ラテックスに添加する感熱凝固法;冷凍凝固法等が使用される。常温凝固剤、感熱凝固剤などの凝固剤の使用量は、特に限定されないが、フォームラバー用ラテックス中のニトリル基含有共役ジエン系共重合体100重量部に対して、好ましくは0.5~10重量部、より好ましくは0.5~8重量部である。
そして、発泡させたフォームラバー用ラテックスについて、凝固剤を添加した後、所望の形状の型に移し、凝固を行うことで、フォームラバーを得ることができる。フォームラバー用ラテックスに架橋剤が配合されている場合には、凝固を行った後に、加熱を行い架橋させることが好ましい。架橋の条件は、好ましくは100~160℃の温度で、好ましくは15~120分の加熱処理を施す条件とすることができる。
得られたフォームラバーについては、型から取り出した後、洗浄することが好ましい。洗浄の方法としては、特に限定されないが、たとえば、洗濯機等を用い、20~70℃程度の水で、5~15分程度攪拌して洗浄する方法が挙げられる。洗浄後、水切りをし、フォームラバーの風合いを損なわないように30~90℃程度の温度で乾燥することが好ましい。このようにして得られたフォームラバーは、たとえば、所定の厚さにスライスし、所定形状に切断した後、側面を回転砥石等で研磨することによって、パフ(化粧用スポンジ)等として用いることができる。
本発明のフォームラバー用ラテックスを用いて得られるフォームラバーは、マットレス、パフ(化粧用スポンジ)、ロール、衝撃吸収剤等の各種用途に好適に用いることができる。特に、本発明のフォームラバー用ラテックスを用いて得られるフォームラバーは、パラメトキシケイ皮酸オクチル(メトキシケイヒ酸エチルヘキシル)等の紫外線吸収剤を含んだ場合でも、変形しにくいことから、紫外線吸収剤を含む組成物などを含浸させるパフ(化粧用スポンジ)として好適に用いることができる。
以下に、実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説明する。以下において、特記しない限り「部」は重量基準である。なお、試験、評価は以下によった。
不揮発分
ウレタン重合体のラテックス中の不揮発分の重量を、JIS K6828に準じて測定した。
非イオン性界面活性剤の測定方法
・検量線の作成
所定量のポリオキシエチレンラウリルエーテル(DKS NL-70)を5mlの溶媒(5mMギ酸アンモニウム水溶液/アセトニトリル=40/60質量比)に溶解させ測定サンプルとし、測定サンプルをGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を用いて、下記条件で測定し、検量線を作成した。
<測定条件>
カラム:Asahipak GF-310HQ 4.6×300m
移動相:5mMギ酸アンモニウム/アセトニトリル=40/60質量比
流量:0.5ml/min
検出器:RI
・含有量の測定
実施例および比較例で製造したラテックス組成物を1.5g測りとり、-80℃、-100mbarにて5時間凍結乾燥処理を行った。得られた乾燥分全量をメタノールにてソックスレー抽出を行い、抽出液を常温にて、真空乾燥し、抽出分を得た。得られた抽出分を5mlの溶媒(5mMギ酸アンモニウム水溶液/アセトニトリル=40/60質量比)に溶解させ測定サンプルとした。測定サンプルをGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を用いて、上記条件で測定し、検量線に基づき含有量を求めた。
固形分濃度
ニトリル基含有共役ジエン系共重合体のラテックスおよびラテックス混合物の固形分濃度を次の方法で算出した。アルミ皿(重量:X1)に試料2gを精秤し(重量:X2)、これを105℃の熱風乾燥器内で2時間乾燥させた。次いで、デシケーター内で冷却した後、アルミ皿ごと重量を測定し(重量:X3)、下記の計算式にしたがって、固形分濃度を算出した。
固形分濃度(重量%)=(X3-X1)×100/X2
粘度
ラテックス混合物の粘度を、粘度計(BII型粘度計(機種名:BLII)、東機産業社製)を用い、回転数60rpm、温度25℃で測定した。
起泡性
各実施例および各比較例で調製したラテックス組成物について、体積で5倍に発泡させるのに要した時間を測定し、以下の基準で評価した。
優良:2分以内
良:2分超
不良:5倍に発泡できなかった。
ゲル化状態
発泡物を成型用型枠に流し入れてから、ゲル化するまでの様子を観察し、以下の基準で評価した。
優良:泡が安定して維持されていた。
不良:破泡が観察された。
収縮
切断前のフォームラバーを観察し、高さ方向に収縮した部分の面積を算出して、以下の基準で評価した。
優良:高さ方向に収縮した部分の面積が、全体の面積の10%以下であった。
良:高さ方向に収縮した部分の面積が、全体の面積の10%超90%以下であった。
不良:高さ方向に収縮した部分の面積が、全体の面積の90%超であった。
総合評価
起泡性、ゲル化状態および収縮の評価結果に基づいて、以下の基準により評価した。
A:3つの評価結果の全てが「優良」であった。
B:いずれかの評価結果が「良」であったが、「不良」はなかった。
C:いずれかの評価結果が「不良」であった。
紫外線吸収剤に対する耐性
フォームラバーを、パラメトキシケイ皮酸オクチルに23℃で3日間浸漬させ、浸漬前のフォームラバーの体積に対する、浸漬後のフォームラバーの体積の比率(膨潤率(%)=(浸漬後のフォームラバーの体積)/(浸漬前のフォームラバーの体積)×100)を算出し、以下の基準で評価した。
優良:膨潤率が135%以下であった。
不良:膨潤率が135%超であった。
<フォームラバー用ラテックスの調製>
実施例1
ウレタン重合体のラテックス(商品名「F-2968D」、第一工業製薬社製、アニオン性のウレタン重合体を含有、非イオン性界面活性剤含有量がウレタン重合体の重量に対して2重量%)と、ニトリル基含有共役ジエン系共重合体のラテックス(商品名「LX531B」、日本ゼオン社製)とを、「ウレタン重合体:ニトリル基含有共役ジエン系共重合体」の固形分重量比が、20:80となるように混合し、ラテックス混合物を得た。得られたラテックス混合物について、上記方法にしたがって、固形分濃度および粘度を測定した。結果を表1に示す。
上記により得られたラテックス混合物に、ラテックス混合物中の重合体100部に対して、加硫系水分散液(コロイド硫黄/ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤ノクセラーEZ(大内新興化学工業社製)/チアゾール系加硫促進剤ノクセラーMZ(大内新興化学工業社製)=2/1/1(重量比)、固形分濃度50重量%)4部、酸化亜鉛水分散液(固形分濃度50重量%)3部、気泡安定剤(トリメンベース:CromptonCorp製)1部を添加し、十分に分散させることで、ラテックス組成物を得た。
ラテックス組成物を、スタンドミキサー(型式「ESM945」、エレクトロラックス社製)を用いて撹拌し、体積で5倍になるよう発泡させた後、珪フッ化ナトリウム水分散液(固形分濃度20重量%)1.5部を添加し、さらに1分間撹拌することで、発泡物を得た。
次いで、得られた発泡物を、成型用型枠(縦15cm×横25cm×高さ1cm)に流し入れ、凝固した後、110℃で1時間加熱することで加硫し、その後、型枠から取り出して40℃の水で10分間水洗し、さらに60℃のオーブンで4時間乾燥し、直径3cmの円形に打ち抜くことで、円板状のフォームラバーを得た。そして、得られたフォームラバーについて、上記方法にしたがって、フォームラバーが紫外線吸収剤(パラメトキシケイ皮酸オクチル)を含んだ時の変形のしにくさを評価した。結果を表1に示す。
実施例2
ラテックス混合物を70℃、70kPa、一時間の条件にて減圧濃縮し、固形分濃度および粘度を表1に記載のとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして、ラテックス混合物、ラテックス組成物、発泡物およびフォームラバーを得て、同様に評価した。結果を表1に示す。
比較例1
ウレタン重合体のラテックス(商品名「スーパーフレックス E-2000」、第一工業製薬社製、非イオン性のウレタン重合体を含有、非イオン性界面活性剤含有量がウレタン重合体の重量に対して3重量%)を用い、ラテックス混合物の固形分濃度および粘度を表1に記載のとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして、ラテックス混合物、ラテックス組成物、発泡物およびフォームラバーを得て、同様に評価した。結果を表1に示す。
比較例2
ウレタン重合体のラテックスを用いず、ニトリル基含有共役ジエン系共重合体のラテックスのみを用い、ラテックス混合物の固形分濃度および粘度を表1に記載のとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして、ラテックス組成物、発泡物およびフォームラバーを得て、同様に評価した。結果を表1に示す。
比較例3
ウレタン重合体のラテックス(商品名「F-2471D」、第一工業製薬社製、アニオン性のウレタン重合体を含有、界面活性剤を含有しない)を用い、ラテックス混合物の固形分濃度および粘度を表1に記載のとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして、ラテックス混合物およびラテックス組成物を得て、同様に評価した。結果を表1に示す。
Figure 0007381499000001
表1に示すように、ニトリル基含有共役ジエン系共重合体、アニオン性のウレタン重合体および非イオン性界面活性剤を含有し、非イオン性界面活性剤の含有量が、ウレタン重合体に対して、0.5~10重量%であるラテックスは、成形性に優れており、紫外線吸収剤を含ませた場合でも変形しにくいフォームラバーを製造することができた(実施例1~2)。
一方、ウレタン重合体として非イオン性のものを含有するラテックスは、成形性に劣っていた(比較例1)。
また、ウレタン重合体を含有しないラテックスを用いると、紫外線吸収剤を含ませた場合でも変形しにくいフォームラバーを製造することができなかった(比較例2)。
また、非イオン性界面活性剤を含有しないラテックスは、成形性に劣っており、フォームラバーを製造することができなかった(比較例3)。

Claims (5)

  1. ニトリル基含有共役ジエン系共重合体、ウレタン重合体および非イオン性界面活性剤を含有するフォームラバー用ラテックスであって、
    前記ウレタン重合体が、アニオン性であり、
    前記非イオン性界面活性剤の含有量が、前記ウレタン重合体に対して、0.5~10重量%であるフォームラバー用ラテックス。
  2. 前記ニトリル基含有共役ジエン系共重合体と前記ウレタン重合体との含有割合が、ニトリル基含有共役ジエン系共重合体:ウレタン重合体の重量比で、50:50~95:5である請求項1に記載のフォームラバー用ラテックス。
  3. 固形分濃度が60重量%以上である請求項1または2に記載のフォームラバー用ラテックス。
  4. B型粘度計を用いて回転数60rpmで測定する粘度が、100~900mPa・sである請求項1~3のいずれか一項に記載のフォームラバー用ラテックス。
  5. 請求項1~4のいずれか一項に記載のフォームラバー用ラテックスを用いて得られるフォームラバー。
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