JP7381016B2 - モーターサイクル用バッグ - Google Patents

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Description

本発明は、例えばモーターサイクル(自動二輪車)の後部シートに容易に取り付けることができ、また走行中に急ブレーキが繰り返し掛けられた場合等にも、バッグの位置ズレ、とりわけ前方への位置ズレを効果的に防止し、走行中、継続して当初の強固な取り付け状態が維持できるようにしたモーターサイクル用バッグに関するものである。
例えば、スポーツ指向のモーターサイクルは、必ずしも荷物の積載性(搭載性)が充分ではない。このため積載性を向上させるため、モーターサイクルのユーザは、後部シート(タンデムシート)上面に載せるような後付けのシートバッグ等を装着し、長距離ツーリング等に備えている。
ここでシートバッグを後部シート上に固定するには、例えばまずモーターサイクルの車体から後部シートを取り外し、外した後部シートに取付用のベルトを巻き付け状に装着固定し、その後、この後部シートを車体に取り付けた後、前記取付用ベルトを利用してシートバッグを後部シート上に固定する手法が知られている(例えば特許文献1・2参照)。また、後部シート上に載せたシートバッグを取付用ベルトで四方に引くように固定する手法や、シートバッグを車体のフレーム部や突起部等を利用してベルトや紐等で留め付ける、または括り付けるような固定手法も知られている(例えば特許文献3参照)。
しかしながら、このような従来の固定手法では、取り付け時には、安定した強固な固定状態が得られても、走行中のブレーキ操作(いわゆる急ブレーキ)や振動等によって、徐々に当初の固定状況が緩んできて、シートバッグがずれてしまったり、荷崩れを起こしたりしてしまうことがあった。特に、急ブレーキによってシートバッグは、前方にズレ易いものであった。
このためユーザとしては、最初にいくら強固にシートバッグを固定しても、長距離走行中には、シートバッグが位置ズレや荷崩れ等を起こすことは免れ得ないものであり、ツーリング中、走行を一時的に止めて、シートバッグを固定し直す作業が必要になることが多く、これが極めて面倒な作業であった。もちろん、荷崩れしかかった状態のフォルムは、決して美しいものではなかった。
また、走行中にブレーキを掛ける都度、固定力が弱まったシートバッグが前方にずれてしまうと、走行中のユーザにとっては、本来は、安全運転に専念したくても、シートバッグのズレが気になってしまい、運転に集中し難い状況となってしまい、これも極めてわずらしいものであった。また、ブレーキ操作の都度、前ズレしたシートバッグがユーザの背中に当たることもあり、この場合には、当然、ユーザにとっては不快であるし、シートバッグが重量物であれば、当たる際のショックも大きく、ユーザが背中を痛めてしまうことも懸念された。
更に、走行中にシートバッグの固定力が極めて低下してしまった場合には、モーターサイクルの後方から見たときにシートバッグが左右方向に大きくずれたり、荷崩れしたりすることもあり、安定した走行を損なうことも考えられる。このため例えばバッグを固定している取付用ベルトや紐などについても、その端部をリアタイヤに巻き込んでしまわないような入念な搭載作業が求められている。また、固定力が極めて低下したシートバッグは、モーターサイクルから脱落してしまい、紛失してしまうおそれも否定できない。
このようなことから、後部シートに固定したシートバッグの位置ズレ防止・荷崩れ防止の要望は、モーターサイクルのユーザにとって極めて大きな望みとなっていた。
特開2019-99032号公報 実用新案登録第3208779号公報 実用新案登録第3221461号公報(特に図7)
本発明は、このような背景を認識してなされたものであって、後部シート上に取り付けたバッグが、長距離走行において前ズレ等の位置ズレを起こさず、荷崩れも起こさないようにし、当初の強固な取付状態が走行中、継続して維持できるようにした新規なモーターサイクル用バッグの開発を技術課題としたものである。
まず請求項1記載のモーターサイクル用バッグは、
モーターサイクルの後部シート上に載置した状態でモーターサイクルに取り付けられるバッグであって、
当該バッグの下面部における表地の車幅方向中央部には、後部シートの後方先端縁に掛止する掛止体が、バッグの下面部に沿って設けられ
バッグをモーターサイクルに取り付けるにあたっては、前記掛止体と前記バッグの下面部との間に、前記後部シートの後方先端縁を差し込んで掛止する構成であることを特徴として成るものである。
また請求項2記載のモーターサイクル用バッグは、請求項1記載の要件に加え、
前記掛止体は、適宜の幅寸法と長さ寸法とを有したベルト体で形成され、このベルト体はバッグの下面部の表地に対し、車幅方向の左右両端縁が接合されて取り付けられ、
後部シートへの掛止においては、当該ベルト体の中央部を後部シートの後方先端縁に差し込んで掛止を図る構成であることを特徴として成るものである。
また請求項3記載のモーターサイクル用バッグは、請求項2記載の要件に加え、
前記ベルト体は、伸縮性のない素材で形成されていることを特徴として成るものである。
また請求項4記載のモーターサイクル用バッグは、請求項1から3のいずれか1項記載の要件に加え、
前記バッグの下面部の表地には、後部シートへの載置状態で、少なくとも後部シートと接触する部位に高防滑体が設けられることを特徴として成るものである。
また請求項5記載のモーターサイクル用バッグは、請求項4記載の要件に加え、
前記高防滑体は、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)を主成分として成る生地であることを特徴として成るものである。
また請求項6記載のモーターサイクル用バッグは、請求項1から5のいずれか1項記載の要件に加え、
前記バッグは、モーターサイクルの前後方向に位置する背面部と正面部とが、バッグ内において連結体によって接続可能な構成であることを特徴として成るものである。
これら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
まず請求項1記載の発明によれば、バッグの下面部の外側には、後部シートの後方先端縁に掛止する掛止体が設けられるため、バッグをモーターサイクルの後部シート上に載置した固定状態では、バッグが後部シートと強固に掛止するため、走行中、例えば急ブレーキを掛けてもバッグの前ズレを高レベルで防止することができる。もちろんバッグの前ズレ防止のみならず、バッグが左右方向など種々の方向にずれてしまうことも高いレベルで防止することができる。このためツーリングなど長距離走行中、モーターサイクルに固定したバッグが荷崩れしてしまうことも防止でき、走行を一時的に止めて、バッグを固定し直す必要もほとんどなくなる。
また、本発明では、走行に伴い発生していたバッグの位置ズレや荷崩れが防止できることから、例えば固定力が弱まったバッグを道路に落下させてしまう心配もないし、緩んだ取付用ベルトをリアタイヤに巻き込んでしまう心配もない。そのためユーザは、安全運転に集中でき、より快適なツーリングを楽しむことができる。
また請求項2記載の発明によれば、掛止体は左右両端縁がバッグの下面部に接合されたベルト体であり、このものにおいて非接合部である中央部を、後部シートの後方先端縁に差し込んで後部シートへの掛止を図る構成であるため、バッグの後部シートへの掛止が極めて容易に行える。また、このような差し込みによってバッグの固定位置が決まるため(いわゆる位置決めとなるため)、バッグをモーターサイクルに固定する一連の作業、すなわち取付用ベルト等で固定する作業も極めて行い易くなる。
また請求項3記載の発明によれば、掛止体は伸縮性のない素材、例えば自動車用シートベルト素材で形成されるため、ベルト体そのものが極めて丈夫であり、引っ張り強度に優れる。従って、当該ベルト体をバッグ底部たる下面部に強固に縫製等によって接合すれば、急ブレーキ等が繰り返し掛かる等、断続的に大きな負荷が掛かっても伸びにくく、耐久性に優れた掛止体を得ることができる。
また請求項4記載の発明によれば、バッグの下面部の外側に高防滑体が設けられるため、バッグに収容した荷物の重量を利用して、バッグのズレ防止を図ることができ、掛止体と相まって更に高いレベルで前ズレ防止効果を得ることができる。
また請求項5記載の発明によれば、高防滑体はクロロスルホン化ポリエチレン(CSM)を主成分として成る生地で形成されるため、バッグ底部に対し縫製によって強固に且つ一連の縫製作業に合わせて効率的に接合することができる。すなわち、高防滑体を縫製する際に、上記掛止体たるベルト体を併せて縫い付けることもでき、縫製作業がより効率的に行える。
また請求項6記載の発明によれば、バッグの背面部と正面部とが、バッグ内において連結体によって接続され得るため、走行中、急ブレーキ等が繰り返し掛けられても、バッグの変形がより確実に防止でき、上述した掛止体や高防滑体と相まって、バッグの前ズレをより一層高いレベルで防止することができる。
すなわち、モーターサイクルの後部シートに固定したバッグが前ズレする要因は、幾つかあり、バッグを後部シートに固定した取付用ベルトそのものが走行中に緩むこともあり得るが、一般的には走行中の急ブレーキ等によってバッグ内に収容された荷物が移動し、これに伴いバッグそのものが変形をきたし、これによりバッグを固定した取付用ベルトの引っ張り距離が変わってしまい、結果的にバッグが前ズレ等の位置ズレを起こすことが多い。このため、バッグそのものの変形を抑えることも前ズレ防止に効果的であり、本発明では連結体によってバッグの背面部と正面部とを相互に引っ張るようにして、走行に伴うバッグそのものの変形を防止し、バッグの前ズレ等の位置ズレをより一層防止するようにしたものである。
本発明のバッグ(モーターサイクル用バッグ)を後部シートに取り付けたモーターサイクルを側方から示す説明図(a)、並びにバッグの下面部外側に設けた掛止体を、後部シートの後方先端縁に掛止させた状態で示す拡大斜視図(b)である。 本発明のバッグを、オーバーフラップを開放させた状態で示す平面図である。 本発明のバッグを示す下面図(底面図)である。 本発明のバッグを左右方向に拡張した様子を部分的に示す斜視図(a)、並びにオーバーフラップに設けたフラップポケットに荷物を収納する様子を拡大して示す斜視図(b)である。 バッグの背面部と正面部とを収納室内において連結体により接続する様子を示す斜視図である。 掛止体として、長さが異なる二本のベルト体を設け、幅寸法が大きな後部シートにも充分掛止させることができるようにした改変例を示す下面図である。 バッグの下面部に設けられる掛止体の種々の改変例を示す下面図である。
本発明を実施するための形態は、以下の実施例に述べるものをその一つとするとともに、更にその技術思想内において改良し得る種々の手法をも含むものである。
本発明のモーターサイクル用バッグ(以下、単に「バッグ」と称する)1は、このものをモーターサイクルMCの後部シートBSに載置した状態で、バッグ下面に設けた掛止体5を、後部シートBSの後方側先端縁に掛止させることにより、走行中、例えば急ブレーキ等によって生じるバッグの位置ズレ、とりわけ前方への位置ズレ(以下、単に「前ズレ」と称することがある)を阻止するようにしたものである。
なお、図1(b)では、バッグ1を後部シートBSの後方側先端縁に掛止させるにあたり、モーターサイクルMCの後部シートBSを取り外した状態で描いているが、バッグ1を後部シートBSに掛止させる際には、後部シートBSをモーターサイクルMCから取り外す必要はない。すなわち、図1(b)は、バッグ1を後部シートBSの後方側先端縁に掛止させる様子を分かり易く示すために、後部シートBSをモーターサイクルMCから取り外した状態で示したに過ぎず、実際の掛止は、後部シートBSをモーターサイクルMCに取り付けた状態で行うものである。
以下、本発明のバッグ1について説明する。
バッグ1は、一例として図1・図4・図5に示すように、外観は概ね直方体の箱型を成すように形成され(いわゆるボックス型)、内部に箱状の収納室10を形成し、ここに荷物が収容される。
収納室10は、上下・前後・左右が、生地による面材(面部)によって取り囲まれるように形成され、これらを各々、天面部10T、下面部10U、正面部10F、背面部10B、右側面部10R、左側面部10Lとする。ここで側面部などについての左右は、バッグ1の正面部10F(モーターサイクルMCでは後方)を基準とした左右であり、モーターサイクルMCに乗車したユーザ(ライダー)からすると左右が逆になる。
またバッグ1には、天面部10Tに、開閉自在の開口部が形成されており、この開口部は、扉のように開閉自在に形成されることから、以下これを開閉蓋21とする。開閉蓋21は、収納室10への荷物の出し入れが容易に行えるように、天面部10Tにおいて大開口状態に形成される。
更にバッグ1には、開閉蓋21を含め、天面部10Tを上方から覆うように、被せることができるオーバーフラップ22が設けられる。
このオーバーフラップ22は、後部側が背面部10Bの上部に縫製等によって接合され、ここを基部として前方側に被せ移動自在に設けられ、実使用時には、一例として図4(a)に示すように、このオーバーフラップ22で天面部10Tを被覆するように覆って使用する。また、オーバーフラップ22は、天面部10Tを覆った閉鎖状態では、正面部10Fの上部に幾らか回り込むように掛かり、天面部10Tから回り込んだフラップ先端縁が、正面部10Fに幾らか垂れ下がるように設けられ、バックルB等で係止される。すなわち、オーバーフラップ22は、後方基部から前方の開放先端縁までの長さが、天面部10Tの前後方向の長さ寸法より幾らか長く形成されており、閉鎖状態では上記のような状態を呈するように形成される。
またオーバーフラップ22の裏地等には、例えば防水性能を持たせたコーティング生地を入れることで、上部から雨が侵入することを防ぎ、収納室10内に収容した荷物を守る構造が採られる。
またオーバーフラップ22には、一例として図4(a)に示すように、開放先端縁の左右両側に、バックル(メス)Baが比較的短寸のベルトを介して設けられ、また正面部10Fには、上記バックル(メス)Baに対応するバックル(オス)Bbがベルトを介して左右に設けられる。そして、オーバーフラップ22を天面部10Tに被せた際には、上述したように、これらバックル同士を嵌め込むように係止させて、オーバーフラップ22の閉鎖状態を維持するように構成されている。
因みに、正面部10Fの上下方向中央部における左右両側には、バックル(オス)Bbがベルトを介して設けられており、バッグ1を後部シートBSに固定する際に利用される。すなわち、当該バックル(オス)Bbは、取付用ベルトBLの端部に設けられたバックル(メス)Baと接続されるものである。また、背面部10Bにも、これに対応する位置にバックル(メス)Baがベルトを介して設けられ、バッグ1の固定時には、取付用ベルトBLの端部に設けられたバックル(オス)Bbと接続される(図1(a)参照)。
またオーバーフラップ22の上面には、例えば上記図4(a)に示すように、平面視、オーバーフラップ22よりも一回り小さいトップ面部22Tが重なるように設けられる。そして、このトップ面部22Tの上面には、左右方向に複数のパルステープ23が並列状に縫い付けられ(例えば六列)、ここにはカラビナなどを利用してポーチ等の様々な装備品が取り付けられる。
なお、本実施例のパルステープ23は、38mmほどの幅広状のテープの上に、25mmほどの幅狭状のテープを重ねるように留め付けて成り、これによりパルステープ23の使い勝手がより向上し、且つオーバーフラップ22の重厚感を増すようにしている。
因みに、このようなパルステープ23は、オーバーフラップ22以外の部位、例えば後述するサイドポケット25やオーバーフラップ22の前端縁、すなわち閉鎖状態で正面部10Fに被せられる部位などに設けることが可能である。
また、オーバーフラップ22とトップ面部22Tとの間には、例えば図4(b)に示すように、トップ面部22Tの左右両側からアクセスする互い違いのフラップポケット22Pが設けられる。このフラップポケット22Pのアクセス開口部には、ファスナー24が設けられ(これを特に「フラップポケット用ファスナー241」と称することがある)、このフラップポケット用ファスナー241に嵌まったスライダー241Sを移動させることで、フラップポケット22Pの開閉が行えるようになっている。なお、このフラップポケット22Pは、偏平なトップ面部22Tの真下に設けられるため、主に薄い荷物の収納に適するが、外観からは見えにくい、いわゆる隠しポケットとなる。そのためユーザとしてはモーターサイクルMCを少しの間、離れるときに、荷物を隠すように収納することができ、使い勝手の良いポケットとなる。
またオーバーフラップ22には、ウレタン製の芯材を追加することが可能であり、更には、裏地に防水性能を有する合成樹脂コーティングも施すことが好ましく、これによって収納室10への雨水の侵入をより防ぐことができる(バッグ1の防水性能を向上させることができる)。またこのような構成、すなわちウレタン芯の追加、裏地への防水性能を有する合成樹脂コーティング、フラップポケット22Pの形成、二重のパルステープ23の採用等により、オーバーフラップ22自体の厚みや重厚感が増し、これによって荷物を収容していないときでも、収納室10を上方から密着状態で覆うことができ(言わばピシッとした状態)、高級感を与えることができる。
またバッグ1には、上述したように開閉自在の開閉蓋21が、天面部10Tに形成されており、この開閉蓋21は、一例として図2・図5に示すように、天面部10Tに設けられたファスナー24によって開閉自在に構成される(これを特に「開閉蓋用ファスナー242」と称することがある)。すなわちバッグ1は、開閉蓋21と、その外周側(天面部10Tの残部)との間に開閉蓋用ファスナー242が設けられ、この開閉蓋用ファスナー242に嵌まったスライダー242Sをスライドさせることで、開閉蓋21を開閉自在とするように構成されている。
ここで上記図2に示す実施例では、スライダー242Sは、開閉操作の自由度向上から、二個設けられているが、一個でも構わない。また、二個一対で設けられるスライダー242Sの場合には、閉鎖状態で各々のスライダー242Sを近接させた後、南京錠などで鍵が掛けられる構成が防犯上、より望ましく、ユーザの安心感もより高まる。
また開閉蓋21は、上述したように天面部10Tの一部を、めくり上げるように開閉する開口部であり、その開閉形態も前記オーバーフラップ22と同様である。すなわち、背面部10B側を基部として正面部10F側を開放自由端とする開閉動作となる。このため開閉蓋用ファスナー242の軌道(ファスナーライン)は、開閉蓋21の基部となる背面側を除く三方、つまり正面側と両サイド側に形成され、正面側(モーターサイクルMCの後方)から見てファスナーラインが略U字状または略コ字状を描くように形成される。
なお、上述したように天面部10Tの一部を構成する開閉蓋21は、天面部10Tに対し、比較的大きく開口され、これは大きな荷物でも収納室10に収納し易く、また荷物の出し入れが行い易いこと等を考慮したものである。
また正面部10F等のバッグ1の各面部は、厚手の生地(素材)を縫製・接合することにより形成され、全体的に立体的な箱型を呈する。なお、この生地自体は、オーバーフラップ22と同様に、表面処理を施すことや、生地裏面に撥水性樹脂コーティングを施すこと等により、雨(水)を極めて通し難くすることができるが、雨天時には、縫製部から水が徐々にしみ込んでしまうことは否めない。このため雨天時には、別途、用意されるレインカバーをバッグ1に掛けて使用することが好ましい。もちろん、多少の雨であれば、このような加工に加え、オーバーフラップ22を被せているため、収納室10に収めた荷物がすぐに濡れてしまうようなことはない(しばらくはしのげる)。
なお、下面部10Uの外側(表地)は、他の面部とは異なり、後部シートBSへの載置状態でズレが生じにくい工夫が施されているが、これについては後述する。
またバッグ1の右側面部10R及び左側面部10Lは、下端部を基部として左右にウイング状に開放自在に構成される。すなわち、右側面部10R及び左側面部10Lは、ほぼ下面部10Uを除く三面部(正面部10F・天面部10T・背面部10B)に対し、ファスナー24が設けられ(これを特に側面部開閉用ファスナー243と称することがある)、この側面部開閉用ファスナー243を開放させることで、右側面部10R及び左側面部10Lは、ほぼ下面部10Uのみと連結されたようになり、縦姿勢から横姿勢へと倒れ込むようになる。
このような構成によりバッグ1は、右側面部10Rと左側面部10Lとが、ほぼ90度開くようになり、荷物を満載した状態でも、収納室10下方に入れた荷物を容易に取り出すことができる。
因みに、側面部開閉用ファスナー243を開閉するためのスライダー243Sも二個一対で設けることが好ましく、これにより右側面部10R及び左側面部10Lとの開閉操作が行い易くなる。
また、このような構成から、右側面部10R及び左側面部10Lは、一例として図5に示すように、背面部10Bに対しベルト11により接続されており、右側面部10R及び左側面部10Lの開放限度が規制されることが好ましい(側面部の開放限度は概ね水平)。
また、側面部開閉用ファスナー243は、後述する拡張用ファスナー244より外側に設けられている。そのため、オーバーフラップ22は、閉鎖状態で当該側面部開閉用ファスナー243まで覆う(掛かる)ような構成が、極力、収納室10内に雨水を侵入させない点で好ましい。
また本実施例では、一例として図4(a)に示すように、収納室10は、左右の側面部10L・10Rを除いた筒状空間、すなわち正面部10Fから下面部10U、そして背面部10Bを経て天面部10Tによって形成される筒状空間が、左右方向に拡張できるように構成されており、これが当該筒状空間の両端縁において周回状に設けられたファスナー24である(特にこれを拡張用ファスナー244と称することがある)。
すなわち、この拡張用ファスナー244に嵌まったスライダー244Sを約一周ほどスライドさせることで、拡張用ファスナー244を開放させて、収納室10に折り畳み状態に格納されていたマチ部12を露出・伸長させるものである。これにより収納室10の容量アップが図られる構造となっている。
因みに、拡張幅は、一例として片側8cm(左右で計16cm)であり、長い荷物でも収容でき、例えばユーザはキャンプツーリングなどにも安心して出掛けることができる。 なお、このスライダー244Sは、一本の拡張用ファスナー244に一個設けられるが、マチ部12を確実に露出・伸長させるため、その軌道(ファスナーライン)は360度以上すなわち前記筒状空間の周囲に一周以上、形成されることが望ましい。
また右側面部10Rと左側面部10Lの周縁には、例えば金属ワイヤー等の補強フレームを組み込むとともに、正面部10F、下面部10U、背面部10Bには、ベルポーレン等から成る補強板(芯材)を各面部に内蔵状態に収めることで、バッグ1の立体形状を強固に維持し、荷崩れの発生を防止することができる。
なお、右側面部10Rと左側面部10Lにも補強板13を設けることが好ましいが、これらには、補強板13を内蔵状態に設けるのではなく、例えば図5に示すように、各側面部の内側に沿うように補強板13を立設状態に設けることが好ましい。また補強板13は、立設状態では、面ファスナーなどで側面部の内面に固定しておくことが好ましい。
更に、当該補強板13は、下端縁を基部として縦姿勢から下面部10Uに沿った横姿勢に倒れ込み可能に構成される。これは、上述したようにバッグ1の容量をアップさせるために、拡張用ファスナー244を開放させてマチ部12を出現させた場合(図4(a)参照)、伸長させたマチ部12には補強板が存在しないため、ここに側面部の補強板13をあてがうようにして、マチ部12の下部補強を図るものである。逆に言えば、マチ部12を出現させた状態で、当該部位の下部補強を行わずに荷物を収容してしまうと、容量アップは図れても、このマチ部12でバッグ1が下方に折れ曲がってしまうことが考えられる。このためマチ部12を出現させた場合には、右側面部10Rまたは左側面部10Lに沿って立設させていた補強板13を、下面部10Uに密着させるように倒し込み、マチ部12の補強を図るものである。
そして、上述したような生地や構造等から、バッグ1は、変形し難い、いわゆるセミハードの構造となり、例えばモーターサイクルMCに搭載した際、収容した荷物によって両サイドが垂れてしまうようなことがなく、型崩れしにくい構造となっている。
またバッグ1の左側面部10Lには、例えば図2に示すように、小物を収容することができるサイドポケット25が設けられ、例えばファスナー24によって開閉自在とする(これを特にサイドポケット用ファスナー245と称することがある)。ここで図中符号245Sは、サイドポケット用ファスナー245を開閉するためのスライダーである。
なお、このサイドポケット25は、収納室10の上部を覆うように閉鎖したオーバーフラップ22よりも外側(左側)に張り出して設けられるため、例えば図3の下面図に示すように、ポケット下部(底部)に鳩目等で形成した水抜き孔25hを設けることが好ましい。
また、バッグ1の右側面部10Rには、例えば上記図2に示すように、サイドポケット用ファスナー245によって開閉自在に構成されたサイドポケット25と、ドリンクホルダー26とが並んで設けられる。このため、右側面部10Rに設けられたサイドポケット25は、左側面部10Lに設けられたサイドポケット25より小さく形成される。なお、右側面部10Rに設けられたサイドポケット25やドリンクホルダー26も、閉鎖したオーバーフラップ22よりも外側(右側)に張り出して設けられるため、例えば図3に示すように、ポケット下部(底部)に鳩目等で形成した水抜き孔25h・26hを設けることが好ましい。
因みに、ドリンクホルダー26の上部開口は、例えば図2に示すように、紐などで絞り、これをコードストッパ等でロックできるように構成されることが好ましく、かかる構成によりドリンクホルダー26に飲み物を収容しないときには、ここに入れた小物の落下防止を図ることができる。
また左右のサイドポケット25の上方には、一例として図1(a)・図2に示すように、把手27を設けることができ、この把手27は、例えばバッグ1をモーターサイクルMCから外して持ち上げるときの持ち手となる。なお、この把手27もバッグ1と同じ丈夫な生地によって形成され、縫製によって右側面部10Rや左側面部10Lに接合することができる。
更に、この把手27の付近、具体的には把手27を各側面部に縫製する部位を利用してDリング(Dカン)やナスカン等と称されるリング部材28を設けることが可能である。このリング部材28には、例えば図示を省略するショルダーベルトを掛けることにより、モーターサイクルMCから取り外したバッグ1の持ち歩きが便利となる。なお、リング部材28は、上記以外にも、種々の場所に設けることができる。また、このリング部材28には、例えばネットを掛け留めたり、あるいは長尺の固定ベルトなどを留め付けたりして、ロールマットや増えた荷物を固定することができる。
次に、本発明の大きな特徴である掛止体5について説明する。
掛止体5は、急ブレーキなどの走行に伴う操作に起因して、後部シートBS上に固定したバッグ1の前ズレを防止する作用を担うものであり、下面部10Uの外側中央部で且つ正面部10F寄りの位置に設けられ、後部シートBSの後方先端縁に掛止するものである。
掛止体5は、一例として図1(b)・図3に示すように、適宜の幅寸法と長さ寸法を有したベルト体51で形成され、このベルト体51は、バッグ1の下面部10Uを形成する生地に対し、車幅方向の左右両端縁が縫製等により接合されて成る。もちろんベルト体51の左右両端縁は、下面部10Uの生地に対し、溶着や接着剤などによって接合することも可能である。
そして、掛止体5たるベルト体51を、後部シートBSの後方先端縁に掛止させるにあたっては、当該ベルト体51の中央部、つまり下面部10Uと接合されていない部分を、後部シートBSの後方先端縁に差し込んで掛止を図るものである。
なお、ベルト体51は、自動車や航空機の座席などに用いられている、伸縮性のないシートベルトと同じ素材、具体的にはポリエステル素材を幾重にも編み込んで帯状に形成された素材が適用され、これによりベルト体51自体の引っ張り強度が高く確保でき、繰り返し負荷を受けても(急ブレーキが掛かっても)、切れてしまうことがないものである。
またバッグ1の下面部10U(表地)には、後部シートBSへの載置状態で、少なくとも後部シートBSと接触する部位に、高防滑体6が設けられるものであり、以下この高防滑体6について説明する。
本実施例では、バッグ1の下面部10Uは、上述したように例えば正面部10F等の他の面部より滑りにくい生地で形成される。具体的には、一例として図3に示すように、下面部10Uは、表地となる外側底面が、モーターサイクルMCの前後方向に沿う中央部と、左右両側とにおいて異なる生地で形成される。すなわち下面部10Uは、中央部の生地を、左右の二つの生地で挟むように構成されており、三つの生地が縫製によって接合されている。ここで下面部10Uの左右の生地は同じ生地であり、この生地は、他の面部を構成する生地より高い防滑性を有するため、これをノンスリップ生地61と称する。
また下面部10Uの中央部は、上記ノンスリップ生地61よりも更に高い防滑性を有する生地で形成されており、これを特殊ノンスリップ生地62と称するものであり、これが実質的に高防滑体6を構成する。ここで特殊ノンスリップ生地62は、一例としてクロロスルホン化ポリエチレン(CSM)100%から成る生地で形成される。もちろん特殊ノンスリップ生地62は、必ずしもクロロスルホン化ポリエチレン100%から成る生地で形成される必要はなく、クロロスルホン化ポリエチレンを主として、他の成分を適宜、添加して成る生地で形成することも可能である。因みに、特殊ノンスリップ生地62は、摩擦係数の大きな生地であるとも言え、摩擦条件などによっても異なるが、一例として2~3程度の摩擦係数である。
なお、本実施例では、上記図3に示すように、前記掛止体5としてのベルト体51を、特殊ノンスリップ生地62によって形成した下面部10Uの中央部であって、且つ正面部10F寄りの位置に設けており、これは高防滑体6たる特殊ノンスリップ生地62の縫製に併せてベルト体51の縫製も行えるようにしたためである。
また、本実施例において高防滑体6たる特殊ノンスリップ生地62を、下面部10Uの中央部のみに設けたのは、ここがバッグ1を後部シートBSに載置した状態で、少なくともバッグ1が後部シートBSと接触する部位であるためである。
そして、このような高防滑体6として特殊ノンスリップ生地62を設けることで、バッグ1に収容した荷物の重量を利用して前ズレ防止を図ることができ、前記掛止体5と相まって、より高いレベルで前ズレ防止を図ることができる。
また、本実施例では一例として図5に示すように、バッグ1の内側に連結体7を設け、前後方向の壁面である背面部10Bと正面部10Fとを収納室10内で接続可能としている。
この連結体7は、バッグ1の前後の壁面を互いに引っ張り、例えば走行時の急ブレーキの際に、バッグ1そのものの変形を抑制し、荷崩れ防止を図るものである。すなわち、走行時にバッグ1が前ズレする要因は幾つかあり、バッグ1を後部シートBSに固定している取付用ベルトBLが緩むのではなく、走行時の急ブレーキ等によってバッグ1そのものが変形して、バッグ1を固定している取付用ベルトBL等の引っ張り距離が変わってしまい、結果的にバッグ1が前ズレすることも多い。このため、本実施例では、上記連結体7によって、前後方向の壁面を互いに引っ張るように接続し、バッグ1そのものの変形を防止するものである。
また、連結体7によってバッグ内の背面部10Bと正面部10Fを連結することにより、バッグ1の固定強度をより一層、高めることができる。すなわち、バッグ1を後部シートBS上に固定する取付用ベルトBLは、バッグ1の外側でバッグ1を前後方向に引っ張るように設けられる一方、バッグ内では連結体7によって背面部10Bと正面部10Fとが連結されるため、バッグ外の取付用ベルトBLとバッグ1内の連結体7とが、あたかも一体的な固定部材、換言すれば取付用ベルトBLと連結体7とが連続した固定部材として作用し、結果的にバッグをより強固に後部シートBS上に固定することができる。
因みに、連結体7をバッグ内に取り付けるにあたっては、バッグ外において取付用ベルトBLと接続するためのベルト(先端にバックルBを有する)を固定するカシメを利用して、連結体7をバッグ内面に一体的に留め付けることにより、上記取付用ベルトBLと連結体7との一体的効果をより促進させることができる。
また本実施例では、一本の連結体7は、例えば上記図5に示すように、バックルオスを有したベルト71と、バックルメスを有したベルト72の一対で構成され、このバックル同士を嵌め込むことによって双方のベルト71・72を連結する。
このように連結体7としてのベルト71・72は、接続と解除がワンタッチ操作で行えるように構成されている。ここでワンタッチ操作とは、工具や道具を使用せずに、ユーザの手動操作だけで接続と解除が行えることを指している。
そして、このような構成により、連結体7の接続や解除操作が極めて容易に行え、バッグ1内つまり収納室10内に設けられた連結体7が、荷物の取り出し時などに邪魔になりにくいものである。すなわち、荷物を取り出す際には、まず接続状態の連結体7を容易に解除することができ、荷物の取り出しを阻害しにくい構造が得られるものである。
また連結体7は、収納室10内の左右に一本ずつ、計二本設けられ、バランス良く前後方向の壁面を引っ張るように構成されている。
また、本実施例の連結体7は、正面部10Fの左側にバックルオスのベルト71が取り付けられるとともに、背面部10Bの左側にバックルメスのベルト72が取り付けられる。一方、正面部10Fの右側にバックルメスのベルト72が取り付けられるとともに、背面部10Bの右側にバックルオスのベルト71が取り付けられている。つまり、正面部10F(または背面部10B)の左右においてバックルのオス・メスの組み合わせが互い違いになるように構成されている。
このような構成とすることで、連結体7を使用しないときには、図5の拡大図の想像線で示すように、正面左側のバックルオスを有したベルト71と、正面右側のバックルメスを有したベルト72とを接続する一方、背面右側のバックルオスを有したベルト71と、背面左側のバックルメスを有したベルト72とを接続し得る構成となっている。すなわち、連結体7を使用しないときには、連結体7たるベルト71・72を前後の壁面に寄せて、もしくは壁側に固定して収納することができるようになっている。このため連結体7は、不使用時には、収納室10内部を貫かないように構成されており、これは連結体7が収納室10内に存在するため、走行距離が短い場合やユーザの好み等によっては、前後方向に連結した連結体7が、荷物の収納に邪魔と感じるユーザもあり得るためである。
なお、本実施例では、連結体7として、偏平なベルト71・72を適用したが、紐等を適用することも、もちろん可能である。
〔他の実施例〕
本発明は以上述べた実施例を一つの基本的な技術思想とするものであるが、更に次のような改変が考えられる。
まず、上述した基本の実施例では、掛止体5としてベルト体51を一本だけ使用したが、ベルト体51は必ずしも、一本(一つ)に限定されるものではない。
具体的には、例えば図6に示すように、基本の実施例で述べたベルト体51の上に、これよりも長いベルト体52を縫製することも可能であり、これにより後部シートBSの幅寸法が大きいモーターサイクルMCにも掛止させることができる。
すなわち、掛止体5たるベルト体51が一本の場合には、掛止させる後部シートBSの幅寸法も、一本のベルト体51の長さ寸法までに限られてしまう。しかし、長さが異なるベルト体52をもう一本設ければ、幅寸法がより大きい後部シートBSにも掛止させることができるものである。もちろん、ベルト体51(52)の数は、三本以上設けることも可能である。
なお後部シートBSの幅寸法が大きいモーターサイクルMCは、通常、後部シートBS全体が大きくなる傾向にある(いわゆる大型バイク)。このため後部シートBSの幅寸法が大きい場合には、バッグ1は、高防滑体6において後部シートBSとの接触面積が大きく確保できるようになり、かりに後部シートBSへの掛止が充分でなくても(あるいは行えなくても)、取付用ベルトBLの固定が弱化した場合には、バッグ1を後部シートBSに載せているだけの状態に近くなるが、バッグ底面に設けた高防滑体6によって前ズレ防止作用が期待できる。ただし、後部シートBSの幅寸法が大きい場合でも、掛止体5による後部シートBSへの掛止が充分成される方が、当然、前ズレ防止効果として優れた効果を発揮するし、何よりもユーザの高い安心感・信頼感が得られ、望ましいものである。
また、上述した基本の実施例では、掛止体5として平面視(下面視)矩形状を成すベルト体51を使用したが、掛止体5は、必ずしもこのような矩形状のベルト体51で構成される必要はない。
すなわち、掛止体5は、後部シートBSの後方先端部に掛止され、急ブレーキ時などに生じる前ズレを防止できればよいため、例えば図7(a)に示すように、袋状または三角状のものが適用できる。この場合、後部シートBSは掛止状態で、後方先端縁が掛止体5から突出するのではなく、掛止体5の縫製内部に収まるような掛止状態となる。
もちろん掛止体5としては、例えば図7(b)に示すように、平面視、等脚台形状を成すものでも構わない。
更に、掛止体5としては、例えば図7(c)に示すように、バッグ1の下面部10Uに固定した幅広状のクリップ53も適用できる。この場合、当然ながらクリップ53は、後部シートBSの後方先端縁を挟み込むような挟持寸法を有する。またクリップ53の素材は、合成樹脂素材の適用が可能であるが、金属素材などでも形成することができる。因みに、クリップ53を幅広状としたのは、後部シートBSを極力大きな面積で挟持することによって、挟み込んだ際の後部シートBSへのダメージをできる限り与えないように意図したためである。
なお、掛止体5としては、図示は省略するものの、バッグ1の背面部10Bから下面部10Uに折り曲げ状態に形成された幅広状のフックも適用でき、この場合、掛止体5たるフックは、例えば背面部10Bに固定することが可能である。
また、上述した基本の実施例では、高防滑体6として特殊ノンスリップ生地62を適用し、この特殊ノンスリップ生地62を、少なくとも下面部10Uの中央部に設ける形態を説明したが、必ずしもこれに限定されるものではない。
具体的には、例えば上記図7(a)に示すように、下面部10Uの全体を、背面部10Bなどと同じ一般的な生地で形成しておき、ここに高防滑体6として例えばエンボス加工を施した凹凸体(いわゆる滑り止め)63を貼着することも可能である。なお、この場合も、高防滑体6としての凹凸体63は、下面部10Uの全面に設ける必要はなく、バッグ1を後部シートBSに載置した際に、少なくとも後部シートBSと接触する部位に貼着すればよい。また、この場合、一般的な生地で形成した下面部10Uに、高防滑体6として凹凸体63を設けるには、接着剤や溶着などで取り付けることができる。
1 バッグ(モーターサイクル用バッグ)

10 収納室
10T 天面部
10U 下面部
10F 正面部
10B 背面部
10R 右側面部
10L 左側面部
11 ベルト
12 マチ部
13 補強板(側面部の補強板)

21 開閉蓋
22 オーバーフラップ
22T トップ面部
22P フラップポケット
23 パルステープ
24 ファスナー
241 フラップポケット用ファスナー
241S スライダー
242 開閉蓋用ファスナー
242S スライダー
243 側面部開閉用ファスナー
243S スライダー
244 拡張用ファスナー
244S スライダー
245 サイドポケット用ファスナー
245S スライダー

25 サイドポケット
25h 水抜き孔

26 ドリンクホルダー
26h 水抜き孔
27 把手
28 リング部材

5 掛止体
51 ベルト体
52 ベルト体(長寸)
53 クリップ

6 高防滑体
61 ノンスリップ生地
62 特殊ノンスリップ生地
63 凹凸体

7 連結体
71 ベルト
72 ベルト

MC モーターサイクル
BS 後部シート
B バックル
Ba バックル(メス)
Bb バックル(オス)
BL 取付用ベルト

Claims (6)

  1. モーターサイクルの後部シート上に載置した状態でモーターサイクルに取り付けられるバッグであって、
    当該バッグの下面部における表地の車幅方向中央部には、後部シートの後方先端縁に掛止する掛止体が、バッグの下面部に沿って設けられ
    バッグをモーターサイクルに取り付けるにあたっては、前記掛止体と前記バッグの下面部との間に、前記後部シートの後方先端縁を差し込んで掛止する構成であることを特徴とするモーターサイクル用バッグ。
  2. 前記掛止体は、適宜の幅寸法と長さ寸法とを有したベルト体で形成され、このベルト体はバッグの下面部の表地に対し、車幅方向の左右両端縁が接合されて取り付けられ、
    後部シートへの掛止においては、当該ベルト体の中央部を後部シートの後方先端縁に差し込んで掛止を図る構成であることを特徴とする請求項1記載のモーターサイクル用バッグ。
  3. 前記ベルト体は、伸縮性のない素材で形成されていることを特徴とする請求項2記載のモーターサイクル用バッグ。
  4. 前記バッグの下面部の表地には、後部シートへの載置状態で、少なくとも後部シートと接触する部位に高防滑体が設けられることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載のモーターサイクル用バッグ。
  5. 前記高防滑体は、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)を主成分として成る生地であることを特徴とする請求項4記載のモーターサイクル用バッグ。
  6. 前記バッグは、モーターサイクルの前後方向に位置する背面部と正面部とが、バッグ内において連結体によって接続可能な構成であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載のモーターサイクル用バッグ。
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