JP7380417B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本開示は、電力変換装置に関する。
特許文献1の電力変換装置は、電力を変換する半導体装置と、半導体装置と接触すると共に、冷却するための流体が流れる流路を形成する部材の一部であるプレートと、を備えている。さらに、プレートは、流路を形成している面に複数のピンが設けられている。流路を流れる流体は、流路を流れる際にプレートと接触しているため、半導体装置で生じた熱がプレートを介して流体に伝達されることで、半導体装置を冷却する。
特開2012-29539号公報
ところで、電力変換装置は、プレートが鍛造によって製造されている場合が考えられる。その場合、プレートは、雌金型に配置されている鍛造素材に雄金型を押圧することによって鍛造素材が塑性変形されて、所定形状に成形されたものである。プレートが有する複数のピンは、雄金型に設けられている複数の孔に鍛造素材が流入することで形成されている。
この鍛造素材の流動は、雄金型と雌金型が接触する面に平行な方向および雄金型に設けられている複数の孔の上方に向かって経時的に生じる。そして、鍛造素材の流動は、複数の孔のうち中心に位置するものほど充填が速く、中心から離れているものほど充填が遅くなることが知られている。
したがって、プレートは、複数のピンのうち中心から最も離れた位置に形成されているピン、つまり流路の隅に形成されているピンの大きさが不十分になる虞がある。よって、プレートは、鍛造による製造性が悪化する虞がある。
また、流路を流れる流体は、流体の中心から離れるほど流速が遅くなる。よって、流路の端を流れる流体は、流速が遅くなる。したがって、プレートは、流路の端の部分での半導体装置の冷却効率が低下する虞がある。
本開示は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、プレートの鍛造による製造性の悪化および半導体装置の冷却効率の悪化を抑制できる電力変換装置を提供することである。
その目的を達成するための本開示の第1の態様は、バッテリから供給される電力を変換する半導体装置と、表面で半導体装置に接触し、裏面に半導体装置と反対側に向かって突出する複数のピンを有して鍛造によって製造されたプレート状部と、裏面と一体に設けられ、複数のピンの周囲を囲み、裏面と共に流体が流れる流路を形成している流路壁部と、を備える流路形成体と、ピンが存在している流路に流体が流入する流入部と、ピンが存在している流路から流体が流出する流出部と、を備え、複数のピンは、複数の列が流体の流れる流路方向に並ぶように形成されており、複数の列のうち流入部側の最前列または流出部側の最後列である特定列は、特定列のピンと流路方向に重なる複数のピンを有する所定の列と比較して、流路方向に垂直な幅方向の両端に位置するピンが、幅方向の内側に位置するように、形成されており、さらに流入部側の最前列における流路または流出部側の最後列における流路は、流路方向に垂直な幅方向の両端に、所定の列における幅方向の両端に位置するピンと流路方向に重なる位置にピンが形成されてないエリアを有している電力変換装置である。
プレートは、最前列の幅方向の両端にピンを設けていないため、鍛造による製造時に製造性が悪化することを抑制できる。また、プレートは、最前列の幅方向の両端にピンを設けていないため、幅方向の両端を流れる流体の速度が低下することを抑制できる。よって、プレートは、半導体装置の冷却効率が低下することを抑制できる。以上により、プレートは、鍛造による製造性の悪化および半導体装置の冷却効率の低下を抑制できる。
その目的を達成するための本開示の第2の態様は、バッテリ(11)から供給される電力を変換する半導体装置(21)と、表面(25a)で半導体装置に接触し、裏面(25b)に半導体装置と反対側に向かって突出する複数のピン(25c)を有して鍛造によって製造されたプレート状部(25e)と、裏面と一体に設けられ、複数のピンの周囲を囲み、裏面と共に流体が流れる流路(41)を形成している流路壁部(25d)と、を備える流路形成体(25)と、流路に流体が流入する流入部(35)と、流路から流体が流出する流出部(36)と、を備え、複数のピンは、複数の列が流体の流れる流路方向に並ぶように形成されており、複数の列のうち流入部側の最前列または流出部側の最後列である特定列は、特定列のピンと流路方向に重なる複数のピンを有する所定の列と比較して、流路方向に垂直な幅方向の少なくとも一方側の端に位置するピンが、幅方向の内側に位置するように、形成されており、流入部は、流体が流入する向きが、ピンの突出する向きに対して反対向きになるように設けられており、流入部は、特定列の一方側の端のピンが設けられていない位置と、ピンが突出する突出方向に重なっている電力変換装置である。
第1実施形態の電力変換システムの回路図である。 第1実施形態の電力変換装置の構成を示した図である。 第1実施形態の半導体装置の構成を示した図である。 第1実施形態の電力変換装置の構成を示した図である。 第1実施形態の電力変換装置の構成を示した図である。 第1実施形態の電力変換装置の構成を示した図である。 図6のVII-VII断面図である。 第1実施形態の電力変換装置の構成を示した図である。 図8のIX-IX断面図である。 図6のXの拡大図である。 第1実施形態の電力変換装置の構成を示した図である。 他の実施形態の電力変換装置の構成を示した図である。 他の実施形態の電力変換装置の構成を示した図である。 他の実施形態の電力変換装置の構成を示した図である。 他の実施形態の電力変換装置の構成を示した図である。 他の実施形態の電力変換装置の構成を示した図である。 他の実施形態の電力変換装置の構成を示した図である。
以下、本開示の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形例の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合わせることができる。そして、複数の実施形態および変形例に記述された構成同士の明示されていない組み合わせも、以下の説明によって開示されているものとする。
(第1実施形態)
図1に示すように、電力変換システム1は、バッテリ11、電力変換装置12およびモータ13を備えている。バッテリ11は、通電バスバ20を介して電力変換装置12に電力を供給する。電力変換装置12は電力を変換し、変換した電力を、モータ用バスバ22を介してモータ13に供給する。本開示におけるモータ13は、例えば車両の動力源として用いられるモータである。
図2に示すように電力変換装置12は、半導体装置21、筐体24、流路形成体25、板ばね26、押さえ板27、支持部28、底部29およびカバー30を有している。本開示においては図2の矢印にて示すように、複数の半導体装置21が並ぶ両側の方向をX方向とする。図3の矢印にて示すようにP端子31の長手方向が延びている両側の方向をY方向とする。図2に示すように、ピン25cが突出している両側の方向をZ方向とする。Z方向は、ピン25cが半導体装置と反対側に向かって突出する突出方向に相当する。
図2に示すように筐体24は、Z方向の一方側に開口を有しており、開口を底部29とカバー30によって閉じている。そして筐体24は、底部29およびカバー30と共に形成している内部空間に半導体装置21、流路形成体25、板ばね26、押さえ板27および支持部28を収容している。
図3に示すように半導体装置21は、複数の半導体スイッチ21a、P端子31、N端子32、出力端子33および信号端子40を有している。複数の半導体スイッチ21aは、例えばIGBTやFWDなどであり、半導体装置21の内部に収容されている。複数の半導体スイッチ21aは、例えば図3に示すように半導体装置21内において中心付近だけでなくX方向およびY方向の端に近い位置まで配置されている。
P端子31は、Y方向に長手方向が延びており、バッテリ11の正極に接続されている通電バスバ20と接続されている。N端子32は、Y方向に長手方向が延びており、バッテリ11の負極に接続されている通電バスバ20と接続されている。出力端子33は、Y方向に長手方向が延びており、モータ用バスバ22に接続されている。また、P端子31、N端子32および出力端子33は、X方向に並ぶように配置されている。
信号端子40は、制御基板に接続されている。制御基板は、半導体装置21に供給される電力を、信号端子40を介して、複数の半導体スイッチ21aのオンとオフを制御して変換する。そして複数の半導体スイッチ21aは、変換した電力を、出力端子33を介してモータ13に供給する。
図2に示すように流路形成体25は、プレート状部25e、ピン25cおよび流路壁部25dを有している。プレート状部25eは、Z方向に厚さを有している板形状である。プレート状部25eは、Z方向の他方側の表面25aで半導体装置21の表面と接触している。半導体装置21は、Z方向の他方側の表面で接触している板ばね26によって、Z方向一方側に向かう力が加えられている。
よって、半導体装置21は、板ばね26とプレート状部25eでZ方向に挟まれることにより固定されている。図4に示すように、板ばね26は、X方向に長手方向が延びるように形成されている長手部26aと、長手部26aからY方向に長手方向が延びるように形成されている短手部26bと、を有する。
図5に示すように、短手部26bは、Y方向の両側の端部付近で折れ曲がっている折れ曲がり部26cを有している。折れ曲がり部26cは、Z方向の一方側で半導体装置21の表面と接触している。
支持部28のZ方向の一方側の端部は、底部29の表面と接触し、例えば締結部材によって固定されている。支持部28のZ方向の一方側の端部が底部29に固定されている位置は、Y方向において流路形成体25、半導体装置21および板ばね26が配置されている位置よりも外側である。
図5に示すように支持部28のZ方向の他方側の端部は、板ばね26よりもZ方向の他方側の位置まで延びている。また、支持部28のZ方向の他方側の端部の表面は、押さえ板27の表面と接触し、締結部材等によって固定されている。押さえ板27は、長手部26aとZ方向で重なる位置に押さえ突起27aを形成している。
押さえ突起27aは、押さえ板27の表面からZ方向一方側に突出しており、表面で長手部26aと接触している。よって、押さえ板27は、押さえ突起27aにより板ばね26がZ方向他方側に移動することを抑制している。
図2に示すように複数のピン25cは、裏面25bからZ方向一方側に向かって長手方向が延びている。図2に示すように、流路壁部25dは、裏面25bからZ方向一方側に向かって長手方向が延びている。
そして、流路壁部25dは、図6に示すように複数のピン25cの周囲を環状に囲むように形成されている。また、流路壁部25dは、図7に示すようにピン25cとY方向で対向している傾斜面38を有している。傾斜面38の一方側の端部は、裏面25bと連結している。傾斜面38は、Z方向の他方側から一方側に向かうに従い、ピン25cとのY方向の離間距離が大きくなるように傾斜している。
図2に示すように、流路壁部25dは、Z方向一方側の表面でカバー30の表面と接触し、端部に設けられている固定部34で締結部材等によってカバー30に固定されている。図2および図8に示すようにカバー30は、底部29にはめ込まれて固定されている。
カバー30は、図8と図9に示すようにZ方向一方側の表面に流入部35を形成している。流入部35は、カバー30のZ方向に貫通している貫通孔である。流体が流れる流路41は、流入部35、流入部35と裏面25bとを連結しているY方向の一方側の傾斜面38、裏面25b、裏面25bと流出部36とを連結しているY方向他方側の傾斜面38および流出部36によって形成されている。
図9は、冷媒供給機42から流路41を通過して冷媒供給機42に戻る流体の流路方向39を示している。流路方向39は、流体の流れる方向である流路軸の方向を示しているものである。冷媒供給機42は、管を介して流入部35と繋がっている。冷媒供給機42から管を通過して流入部35に到達する流体は、流入部35のから流入し、流路41に流入する。流体は、例えばLCCなどの液体である。
流入部35から流路41内に流入した流体は、流路方向39で示すように傾斜面38に沿ってZ方向一方側から他方側へと移動し、裏面25bに到達する。裏面25bに到達した流体は、流路方向39が示すように、裏面25b上のY方向の一方側から他方側に向かって流動する。そして流体は、裏面25bに配置されている複数のピン25cと接触する際に乱流を生じる。
その後流体は、流路方向39に示すようにY方向の他方側に形成されている傾斜面38に到達し、傾斜面38に沿ってZ方向一方側へと流動し、流出部36から流路41の外部へと排出される。流出部36は、管を介して冷媒供給機42につながっている。よって、流出部36から排出される流体は、管を介して冷媒供給機42に到達する。
つまり冷媒供給機42から流路41に供給される流体は、循環して冷媒供給機42に戻ってくる。図6に示すように複数のピン25cは、流体の裏面25b上の流路方向39と垂直な幅方向つまりX方向にピン25cが並ぶ列を形成している。また複数の列は、Y方向に並ぶように配置されている。また、流入部35および流出部36における流路方向39は、裏面25b上における流路方向39と垂直な方向である。流入部35における流体の流路方向39の向きは、ピン25cの突出する向きと反対向きである。
図6に示すように例えば特定列としての流入部35側の最前列のピン43は、所定の列としての流入部35側の第3列のピン45とY方向に重なるように配置されている。図10に示す2本の第1領域線47の間は、最前列のピン43がY方向に重なる範囲を示している。第3列のピン45は、2本の第1領域線47で挟まれる範囲内に半分以上重なっている。よって、最前列のピン43は、第3列のピン45とY方向で重なっている。
本開示において、ピン25cが重なっているとは、ピン25c同士が半分以上の範囲で重なっていることを示す。一方で流入部35側の第2列のピン44は、2本の第1領域線47で挟まれる範囲と重なっている部分が半分未満である。よって、第2列のピン44は、最前列のピン43と重なっていない。
図10に示す2本の第2領域線48の間は、第2列のピン44がY方向に重なる範囲を示している。第4列のピン46は、2本の第2領域線48で挟まれる範囲内に半分以上重なっている。よって、第2列のピン44は、第4列のピン46とY方向で重なっている。
本実施形態において、複数のピン25cは、図6に示すように奇数番目の列のピン25cが最前列のピン43および第3列のピン45とY方向で重なるように形成されている。また、複数のピン25cは、偶数番目の列のピン25cが第2列のピン44および第4列のピン46とY方向で重なるように形成されている。複数のピン25cは、奇数番目の列と偶数番目の列がY方向で重ならないように形成されている。
図6に示すように最前列のピン43のうちX方向の両端に位置するピン25cは、第3列のピン45のうちX方向の両端に位置するピン25cと比較して流路41のX方向の内側に形成されている。つまり最前列は、第3列と比較してX方向の両側にピン25cが形成されていない。よって、第3列のピン45のうちX方向両端に位置するピン25cは、Y方向にて最前列のピン43と重なっていない。ただし、第3列のピン45のうちX方向両端以外に位置するピン25cは、最前列のピン43とY方向に重なっている。
図8に点線で示している仮想ピン49は、最前列のX方向の両端に第3列と同様にピン25cを形成した場合に、形成される位置を示したものである。仮想ピン49は、X方向の両端に位置する第3列のピン45のいずれか一方と、Y方向に重なっている。図8に示すように流入部35は、仮想ピン49とZ方向に重なるように形成されている。つまり流入部35は、最前列のX方向両端におけるピン25cが形成されていない範囲とZ方向に重なっている。
図11に示すように半導体装置21は、X方向の両端が仮想ピン49の位置とZ方向で重なるように形成されている。
第1比較例の流路形成体は、鍛造によって製造されたものであり、例えばX方向両端に形成されている第3列のピンとX方向の両端に形成されている最前列のピンがY方向に重なるように形成されている。流路形成体の最前列のX方向の両端は、他のピンが形成されている位置よりも中心から離れている位置である。よって鍛造による製造時、最前列のX方向両端に位置するピンを形成するための雄金型の孔は、鍛造素材の充填が不十分になる虞がある。
したがって、最前列のX方向の両端のピンは、他のピンと比較して大きさにばらつきが生じる虞がある。つまり、第1比較例の流路形成体は、ピンの大きさの不均一性が大きく製造性が悪化する虞がある。
一方で、本実施形態の流路形成体25は、図6に示すように第3列のピン43のうちX方向の両端に形成されているピン25cとY方向に重なる位置に最前列のピン43が形成されていない。よって、流路形成体25は、中心から離れている位置である最前列のX方向両端にピンを設けていないため、複数のピン25cが不均一に製造されることを抑制できる。したがって、流路形成体25は、第1比較例の流路形成体よりも鍛造による製造性が悪化することを抑制できる。
流路を流れる流体は、X方向の中心の流速と比較して、X方向の両端の流速が遅い。よって、第1比較例の流路形成体を適用した流路は、X方向の両端もX方向の中心付近と同様にピンが形成されているため、X方向の両端を流れる流速が遅くなる虞がある。一方で本実施形態の流路形成体25を採用した流路41は、最前列のX方向の両端にピン25cが形成されていない。
よって、流路41を流れる流体は、X方向の両端でピン25cと接触する回数が1つ分減るため、X方向の両端の流速が中心の流速よりも遅くなることを抑制できる。したがって、流路形成体25を採用した流路41を流れる流体は、第1比較例を採用した流路を流れる流体と比較して、流速が不均一になることを抑制できる。
これにより、流路形成体は、表面25aで接触している半導体装置21の冷却が不均一になることを抑制できる。つまり、流路形成体25は、半導体装置21の冷却効率の低下を抑制できる。以上より、流路形成体25は、鍛造による製造性の悪化および半導体装置21の冷却効率の低下を抑制できる。
図12に示す例のカバー30は、流入部35の開口が仮想ピン49とZ方向で重なるように形成されていない。よって、流入部35から流入する流体は、仮想ピン49の範囲を通過せずにピン25cが形成されている位置を通過することになる。したがって、図12の構成は、流路41を流れる流体がX方向の両端で流速が遅くなる虞がある。
一方で本実施形態のカバー30は、図8に示すように流入部35の開口が仮想ピン49とZ方向で重なるように形成されている。よって、本実施形態の構成は、流路41を流れる流体のX方向の両端が仮想ピン49の位置を通過するため、X方向両端を流れる流体の速度が遅くなることを抑制できる。
図14に示すように流路壁部25dは、ピン25cとY方向で対向する面が、裏面25bからZ方向に垂直に突出するように形成される場合がある。その場合ピンとY方向で対向する面は、Y方向におけるピン25cとの距離が一定である。一方で本実施形態の流路壁部25dは、図7に示すようにピン25cとY方向で対向する面が傾斜している傾斜面38になっている。
傾斜面38は、裏面25bに近づくに従い、ピン25cとの離間距離が小さくなるように傾斜している。よって、流入部35から流路41に侵入した流体は、傾斜面38に沿ってピン25cへと導かれるため、ピン25cとY方向で対向する面のピン25cとの離間距離が一定である構成よりも流体の流通抵抗を低減できる。
複数のピン25cは、全ての列のピンが他の列のピン25cとY方向で重なっている構成が考えられる。つまり、ピン25cは、X方向およびY方向に等間隔で形成されている。一方で本実施形態の複数のピン25cは、図6に示すように奇数番目の列のものと偶数番目の列のものがY方向にずれて形成されている。
本実施形態の複数のピン25cは、ピン25cがX方向およびY方向に等間隔で形成されている構成と比較して、流体が流れる際に乱流が生じることを促進できる。よって、本実施形態の複数のピン25cは、乱流によって流体による半導体装置21の冷却を促進することができる。
図15に示す他の実施形態の電力変換装置12は、X方向に並ぶ3つの半導体装置21に対し、Z方向で重なる流路41が一つ形成されている。流体は、流路内において流出部36側に最も近い半導体装置21とZ方向で重なる部分に来る前に、他の半導体装置21とZ方向で重なる部分を通過する。よって、流体は、流出部36側に最も近い半導体装置21とZ方向で重なる部分に到達する前に、他の半導体装置21から熱が伝達されている。よって、流出部36側に最も近い半導体装置21は、流体による冷却効率が低下する虞がある。
一方で、図2に示すように本実施形態の流路41は、一つの半導体装置21に対し、Y方向に延びる流路41が一つずつ形成されている。例えば、図2に示すように半導体装置21がX方向に3つ並んで配置されている場合、各半導体装置21が形成されている部分とZ方向に重なるように流路41が3つ形成されている。3つの流路は、X方向に並んで配置されている。
よって、本実施形態の半導体装置21は、各半導体装置21を冷却する流路41が独立して形成されているため、冷却効率が低下することを抑制できる。
(他の実施形態)
以上、本開示の実施形態を説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されるものではなく、次の実施形態も本開示の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
第1実施形態の流路壁部25dは、プレート状部25eと同一部材で形成されているが、流路壁部25dをプレート状部25eと別の部材によって形成されていてもよい。
最前列のピンは、X方向両端にピン25cを設けていないと記載したが、図13に示すように、X方向の一方側の端のみピン25cを設けていない構成であってもよい。つまり、最前列のピン43のうちX方向一方側の端に位置するピン25cは、第3列のピン45のうちX方向の一方側の端に位置するピン25cよりも、流路41のX方向の内側に形成されている。
また、その構成において、流路形成体25は、最前列のX方向の他方側の端にピン25cが形成されている。最前列のX方向の他方側の端のピン25cは、第3列のX方向の他方側の端のピン25cとY方向に重なっている。
流入部35は、仮想ピン49の位置とZ方向で重なっていると記載したが、流入部35を仮想ピン49とZ方向に重なっていない位置に形成してもよい。
流路壁部25dは、傾斜面38を有していると記載したが、傾斜面38を有さない構成であってもよい。その場合、図14に示すように流路壁部25dは、裏面25bに対し垂直に形成されている面を有している。
複数のピン25cは、奇数番目の列のピン25c同士がY方向に重なっているように配置されているが、全ての列のピン25cが、他の列のピン25cとY方向に重なるように形成されていてもよい。
第1実施形態において、複数の半導体装置21が並ぶ方向(X方向)と垂直な方向(Y方向)に流体が流れると記載したが、図15と図16に示すように複数の半導体装置21が並ぶ方向と同方向に流体が流れる構成であってもよい。その構成における流体が流れる方向を流路方向50として、図15および図16に示している。
この構成において、幅方向は、流路方向50に垂直な方向、つまりY方向である。図15および図16に示す構成は、流入部35側の最前列においてY方向の両端にピン25cが形成されていない。
第1実施形態において、裏面25bは、特手列としての流入部35側の最前列のピン43のうち、X方向の両側の端にピン25cを形成していないと記載した。しかし、流路形成体25は、図17に示すように流入部35側ではなく、特定列としての流出部36側の最後列のピン51のうちX方向の両側の端にピン25cを形成していない構成であってもよい。
流出部36側の最後列のピン51のうちX方向の両側の端も流路形成体25のX方向の中心から離れている位置であるため、流路形成体25は、鍛造における製造性の悪化を抑制できる。同様に、流路形成体25は、半導体装置21の冷却効率の低下を抑制できる。
また、流路形成体25は、流入部35側の最前列のピンと、流出部36側の最後列のピンの双方において、X方向の両側にピン25cを形成しない構成にしてもよい。その場合、流路形成体25は、流入部35側最前列のみX方向の両端にピンを形成していない場合と比較して、流路形成体25の中心から離れた位置に存在するピンの数が減少する。よって、流路形成体25は、鍛造による製造性の悪化および半導体装置21の冷却効率の低下をさらに抑制できる。
11・・・バッテリ、21・・・半導体装置、25・・・流路形成体、25a・・・表面、25b・・・裏面、25c・・・ピン、25d・・・流路壁部、25e・・・プレート状部、35・・・流入部、36・・・流出部、38・・・傾斜面

Claims (4)

  1. バッテリ(11)から供給される電力を変換する半導体装置(21)と、
    表面(25a)で前記半導体装置に接触し、裏面(25b)に前記半導体装置と反対側に向かって突出する複数のピン(25c)を有して鍛造によって製造されたプレート状部(25e)と、前記裏面と一体に設けられ、前記複数のピンの周囲を囲み、前記裏面と共に流体が流れる流路(41)を形成している流路壁部(25d)と、を備える流路形成体(25)と、
    前記ピンが存在している前記流路に前記流体が流入する流入部(35)と、
    前記ピンが存在している前記流路から前記流体が流出する流出部(36)と、を備え、
    前記複数のピンは、複数の列が前記流体の流れる流路方向に並ぶように形成されており、前記複数の列のうち前記流入部側の最前列または前記流出部側の最後列である特定列は、前記特定列のピンと前記流路方向に重なる複数のピンを有する所定の列と比較して、前記流路方向に垂直な幅方向の両端に位置するピンが、前記幅方向の内側に位置するように、形成されており、
    さらに前記流入部側の最前列における前記流路または前記流出部側の最後列における前記流路は、前記流路方向に垂直な幅方向の両端に、前記所定の列における前記幅方向の両端に位置するピンと前記流路方向に重なる位置に前記ピンが形成されてないエリアを有している電力変換装置。
  2. バッテリ(11)から供給される電力を変換する半導体装置(21)と、
    表面(25a)で前記半導体装置に接触し、裏面(25b)に前記半導体装置と反対側に向かって突出する複数のピン(25c)を有して鍛造によって製造されたプレート状部(25e)と、前記裏面と一体に設けられ、前記複数のピンの周囲を囲み、前記裏面と共に流体が流れる流路(41)を形成している流路壁部(25d)と、を備える流路形成体(25)と、
    前記流路に前記流体が流入する流入部(35)と、
    前記流路から前記流体が流出する流出部(36)と、を備え、
    前記複数のピンは、複数の列が前記流体の流れる流路方向に並ぶように形成されており、前記複数の列のうち前記流入部側の最前列または前記流出部側の最後列である特定列は、前記特定列のピンと前記流路方向に重なる複数のピンを有する所定の列と比較して、前記流路方向に垂直な幅方向の少なくとも一方側の端に位置するピンが、前記幅方向の内側に位置するように、形成されており、
    前記流入部は、前記流体が流入する向きが、前記ピンの突出する向きに対して反対向きになるように設けられており、
    前記流入部は、前記特定列の前記一方側の端のピンが設けられていない位置と、前記ピンが突出する突出方向に重なっている電力変換装置。
  3. 前記流路壁部は、前記裏面から離れるに従い前記複数のピンとの離間距離が大きくなるように傾斜している傾斜面(38)を備えており、
    前記傾斜面は、前記流入部から流入した流体をピンに導入する壁面を形成している請求項に記載の電力変換装置。
  4. 前記複数の列のうち前記流入部から奇数番目の列は、互いに複数のピン同士が前記流路方向に重なるように設けられており、
    前記流入部から偶数番目の列は、互いに複数のピン同士が前記流路方向に重なるように設けられており、
    前記奇数番目の列と前記偶数番目の列は、ピン同士が前記幅方向にずれた位置となるように設けられている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電力変換装置。
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