JP7378971B2 - 制御装置、撮像装置、制御方法、および、プログラム - Google Patents

制御装置、撮像装置、制御方法、および、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、像ブレ補正を行う防振機構を備え、ストロボ撮影可能な撮像装置に関する。
近年、像ブレ補正を行う防振機構を有する撮像装置が知られている。一方、撮像装置の小型化を図るにはシャッタ機構の大きさが制限され、撮影レンズからの光束が遮断される(シャッタ開口によるケラレが発生する)場合がある。また、ストロボ撮影を考えた場合、ストロボ光によって照らされた被写体は一瞬(ストロボの発光時間)で露光されるため、シャッタ開口によるケラレが発生すると、品位が低下する。
特許文献1には、防振機構が中心部に位置しているときにストロボを発光させる構成が開示されている。これによれば、収差を抑制した像を得ることができる。また、防振機構が中心部に位置するときに発光するため、シャッタ開口によるケラレを抑制することができる。
特開平04-076525号公報
しかしながら、特許文献1に開示された構成では、構図を決めてレリーズを押した瞬間(いわゆるS2のタイミング)とストロボ発光のタイミングで撮像素子の位置が異なる場合がある。このため、ユーザが意図した構図とはずれが生じる場合がある。また、一般的に用いられているストロボの発光モードである先幕シンクロや後幕シンクロと呼ばれるシャッタに同期した発光タイミングではなくなるため、ユーザにとってタイミングが分かりにくい。
そこで本発明は、ユーザが使いやすくシャッタ開口によるケラレによる品位の低下を抑制する制御装置、撮像装置、制御方法、および、プログラムを提供することを目的とする。
本発明の一側面としての制御装置は、撮像素子を撮像光学系の光軸に対して垂直な方向に移動して像ブレ補正を行う防振手段と、ブレ検知手段からの信号に基づいて、前記防振手段を制御するための目標値を生成する目標値生成手段とを有し、前記目標値生成手段は、閃光撮影のための光を発する発光手段が露光の開始に同期して発光するモードにおいて、前記発光手段が発光しないモードに比べて、撮影予備動作中に前記信号の低周波成分を遮断して前記目標値を生成することを特徴とする制御装置。
発明の他の側面としての制御装置は、撮像素子を撮像光学系の光軸に対して垂直な方向に移動して像ブレ補正を行う防振手段と、ブレ検知手段からの信号に基づいて、前記防振手段を制御するための目標値を生成する目標値生成手段とを有し、閃光撮影のための光を発する発光手段が露光の終了に同期して発光するモードにおいて、前記目標値生成手段による目標値の生成方法は、シャッタスピードに応じて異なり、前記目標値生成手段は、前記発光手段が前記露光の終了に同期して発光する前記モードにおいてシャッタ―スピードが所定値よりも遅い場合、前記発光手段が発光しないモードに比べて、前記撮像素子が所定の位置に近づくように前記目標値を生成し、前記発光手段が前記露光の終了に同期して発光する前記モードにおいてシャッタスピードが前記所定値よりも速い場合、前記発光手段が発光しない前記モードに比べて、撮影予備動作中に前記信号の低周波成分を遮断して前記目標値を生成する
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施形態において説明される。
本発明によれば、ユーザが使いやすくシャッタ開口によるケラレによる品位の低下を抑制する制御装置、撮像装置、制御方法、および、プログラムを提供することができる。
本実施形態における制御方法を示すフローチャートである。 本実施形態における撮像装置の中央断面図およびブロック図である。 本実施形態における防振機構の分解斜視図である。 本実施形態におけるシャッタ機構によるケラレの説明図である。 本実施形態における防振制御の模式図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、図2を参照して、本実施形態における撮像装置について説明する。図2(a)は本実施形態における撮像装置100の中央断面図、図2(b)は撮像装置100の電気的構成を示すブロック図である。図2(a)および図2(b)において、同一の箇所には同一の符号を付している。
図2(a)に示されるように、撮像装置(カメラシステム)100は、カメラ本体(撮像装置本体)1と、カメラ本体1に着脱可能なレンズユニット(レンズ装置)2とを備えて構成される。ただし本実施形態は、これに限定されるものではなく、カメラ本体とレンズユニットとが一体的に構成された撮像装置にも適用可能である。
レンズユニット2は、撮像光学系3、レンズシステム制御回路12、および、レンズ駆動手段13を有する。撮像光学系3は、光軸4に沿って配置された複数のレンズを有する。カメラ本体1は、カメラシステム制御回路5、撮像素子6、画像処理部7、メモリ手段8、背面表示装置9a、EVF9b(併せて表示手段9)、操作検出部10、防振機構(防振手段)14、ブレ検知手段15、シャッタ機構16、および、発光手段17を有する。本実施形態において、カメラ本体1のうち少なくともカメラシステム制御回路5および防振機構14により制御装置(像ブレ補正装置)が構成される。撮像素子6は、撮像光学系3を介して形成された被写体像(光学像)を光電変換して画像データを出力する。カメラ本体1とレンズユニット2とは、電気接点11を介して、互いに通信可能である。
撮像装置100は、撮像手段、画像処理手段、記録再生手段(記録手段を含む記録および再生をつかさどる部分)、および、制御手段を有する。撮像手段は、撮像光学系3、撮像素子6、および、シャッタ機構16を含む。画像処理手段は、画像処理部7を含む。記録再生手段は、メモリ手段8、および、表示手段9(背面表示装置9a、EVF9bを包含する)を含む。制御手段は、カメラシステム制御回路5、操作検出部10、レンズシステム制御回路12、レンズ駆動手段13、防振機構14、および、ブレ検知手段15を含む。レンズ駆動手段13は、撮像光学系3を構成する複数の光学素子のうち、焦点レンズ、ブレ補正レンズ、絞りなどを駆動することができる。ブレ検知手段15は、光軸4周りの回転を含むカメラ本体1の回転ブレを検知可能であり、振動ジャイロなどを用いることができる。防振機構14は、撮像素子6を光軸4に直交する平面内に並進させるとともに光軸4周りに回転させる機構であり、撮像素子6を撮像光学系3の光軸4に対して垂直な平面内で移動して像ブレ補正を行う。なお、この具体的な構造については後述する。また、防振機構14は、撮像素子6を光軸4に直交する方向に移動させる構成であればよく、撮像素子6を光軸上の所定の点を中心とした球面に沿って移動させる構成でもよい。
撮像手段は、物体からの光を、撮像光学系3を介して撮像素子6の撮像面に結像する光学処理系である。撮像素子6からピント評価量/適当な露光量が得られる。このため、この信号に基づいて適切に撮像光学系3が調整されることで、適切な光量の物体光を撮像素子6に露光するとともに、撮像素子6の近傍で被写体像が結像する。シャッタ機構16は、シャッタ幕を走行させることで撮像素子6に被写体像が届くか否かを制御する。シャッタ機構16は、少なくとも被写体像を遮るための幕(メカ後幕)を有する。本実施形態において、露光の完了はシャッタ機構16によってなされる。また本実施形態では、撮像素子6がシャッタ機構16の後幕走行に先だって、ラインごとに電荷をリセットすることによって露光開始のタイミングを制御するモード(電子先幕モード)を有する。電子先幕モードでは、前述した撮像素子6の電荷リセット(電子先幕)とシャッタ機構16の後幕とを同期させて動作させることにより、露出制御を行う。なお、電子先幕の基本技術に関しては公知であるため、詳細な説明は省略する。
画像処理部7は、A/D変換器、ホワイトバランス調整回路、ガンマ補正回路、および、補間演算回路などを有し、記録用の画像を生成することができる。また画像処理部7は、色補間処理手段を有し、ベイヤ配列の信号から色補間(デモザイキング)処理を施してカラー画像を生成する。また画像処理部7は、予め定められた方法を用いて、画像、動画、および、音声などの圧縮を行う。
カメラシステム制御回路5は、画像処理部7により処理された画像データをメモリ手段8の記憶部へ出力するとともに、ユーザに提示する画像を表示手段9に表示する。またカメラシステム制御回路5は、撮像の際のタイミング信号などを生成して出力する。またカメラシステム制御回路5は、外部操作に応動して、撮像系、画像処理系、および、記録再生系をそれぞれ制御する。カメラシステム制御回路5は、例えば、ユーザによる不図示のシャッターレリーズ釦(操作手段)の押下を操作検出部10が検出して、撮像素子6の駆動、画像処理部7の動作、圧縮処理などを制御する。またカメラシステム制御回路5は、表示手段9により情報表示を行う情報表示装置の各セグメントの状態を制御する。本実施形態において、背面表示装置9aはタッチパネルであり、操作検出部10に接続されている。
次に、制御系による光学系の調整動作について説明する。カメラシステム制御回路5には画像処理部7が接続されており、カメラシステム制御回路5は、撮像素子6からの信号に基づいて適切な焦点位置および絞り値(Fナンバー)を求める。すなわちカメラシステム制御回路(露出制御部)5は、撮像素子6から出力される信号に基づいて、測光・測距動作を行い、露出条件(Fナンバーやシャッタ速度等)を決定する。カメラシステム制御回路5は、電気接点11を介してレンズシステム制御回路12に指令を出する。レンズシステム制御回路12は、レンズ駆動手段13を適切に制御する。またレンズシステム制御回路12は、手ブレ補正を行うモードにおいて、撮像素子6から得られた信号に基づいてレンズ駆動手段13を介して、撮像光学系3のブレ補正レンズを適切に制御する。
前記のように、カメラ本体1は、操作検出部10へのユーザ操作に応じて、カメラ本体1の各部の動作を制御することで、静止画および動画の撮影が可能である。すなわち操作検出部10は、ユーザの撮影予備動作および撮影動作を受け付ける撮影指示入力手段である。
撮像装置1内のブレ補正部を制御する際に、カメラシステム制御回路5は、ブレ検知手段15からの信号に基づいて、防振機構14を動作させる。カメラシステム制御回路5は、ブレ検知手段15からの信号に基づいて目標値を生成し、その目標値に基づいて防振機構14の駆動制御を行う目標値生成手段である。
カメラシステム制御回路5は、ユーザ操作に応じて、閃光撮影のための光を発する発光手段17を動作させる。具体的には、露出制御において閃光撮影が適当と判定された場合や、ユーザの指示によって閃光撮影が選択された場合に、シャッタ機構16の動作に連動して発光手段17に発光の指示を出す。一般的に、発光手段17の発光タイミングとして、先幕シンクロおよび後幕シンクロと呼ばれるモード(動作モード)がある。それぞれのモードにおいて、先幕走行直後(露光開始直後)または後幕走行直前(露光終了直前)に発光手段17が発光する。これらのモードのいずれのモードを選択するかはユーザの設定による。
次に、本実施形態における防振機構14の制御の流れを簡単に説明する。まず、操作検出部10は、構図を定めるエイミング動作中において、不図示のシャッターレリーズ釦を半分押し下げて撮影予備動作に入る操作(S1)を検出する。このときカメラシステム制御回路5は、構図決めを容易にするため、防振機構14を用いて防振を行う。すなわちカメラシステム制御回路5は、ブレ検知手段15からの信号に基づいて、防振機構14の動作を適切に制御することで防振を実現する。
その後、操作検出部10は、シャッターレリーズ釦を完全に押し下げて撮影動作に入る操作(S2)を検出する。このとき、露光して取得される被写体像のぶれを抑制するため、カメラシステム制御回路5は、防振機構14を用いて防振を行う。露光後に一定時間が経過すると、防振動作は停止される。本実施形態の特徴の一つである防振動作の切り替え判定は、S1操作に連動してなされる。すなわちカメラシステム制御回路5は、S1操作を検出すると、カメラ本体1の設定(撮影条件など)を取得して後述する図1のフローチャートに従って、防振機構14の適切な制御方法を選択する。
次に、図3を参照して、本実施形態における防振機構(像面防振機構)14について説明する。図3は、防振機構14のうちブレ補正部の分解斜視図である。なお、防振機構14には、図3に示されるブレ補正部の他に、制御を行うための電気的な構造を有する。図3において、縦線の方向は、光軸4と平行な方向である。図3において、移動しない部材(すなわち、固定部)には100番台の番号を付し、移動する部材(すなわち、可動部)には200番台の番号を付し、固定部と可動部とで挟持されるボール(挟持部)には300番台の番号を付している。
101は上部ヨークである。102a、102b、102cはビスである。103a、103b、103c、103d、103e、103fは上部磁石である。104a、104bは補助スペーサである。105a、105b、105cはメインスペーサである。106a、106b、106cは固定部転動板である。107a、107b、107c、107d、107e、107fは下部磁石である。108は下部ヨークである。109a、109b、109cはビスである。110はベース板である。201はFPC(フレキシブルプリント基板)である。202a、202b、202cは位置検出素子取り付け位置である。203は可動PCBである。204a、204b、204cは可動部転動板である。205a、205b、205cはコイルである。206は可動枠である。301a、301b、301cはボールである。
上部ヨーク101、上部磁石103a、103b、103c、103d、103e、103f、下部磁石107a、107b、107c、107d、107e、107f、および、下部ヨーク108は、磁気回路を形成し、いわゆる閉磁路を為している。上部磁石103a、103b、103c、103d、103e、103fは、上部ヨーク101に吸着した状態で接着固定されている。同様に、下部磁石107a、107b、107c、107d、107e、107fは、下部ヨーク108に吸着した状態で接着固定されている。上部磁石103a、103b、103c、103d、103e、103fおよび下部磁石107a、107b、107c、107d、107e、107fはそれぞれ、光軸方向(図3の上下方向)に着磁されている。このため、隣接する磁石(磁石103aと磁石103bの位置関係にあるもの)は、互いに異なる向きに着磁されている。一方、対向する磁石(磁石103aと磁石107aの位置関係にあるもの)は互いに同じ向きに着磁されている。これにより、上部ヨーク101と下部ヨーク108との間に光軸方向に強い磁束密度が生じる。
上部ヨーク101と下部ヨーク108との間には、強い吸引力が生じるため、メインスペーサ105a、105b、105cおよび補助スペーサ104a、104bで適当な間隔を保つように構成されている。ここで適当な間隔とは、上部磁石103a~103fと下部磁石107a~107fとの間にコイル205a、205b、205cおよびFPC201を配置するとともに適当な空隙を確保することができるような間隔である。メインスペーサ105a、105b、105cにはネジ穴が設けられており、ビス102a、102b、102cによって上部ヨーク101がメインスペーサ105a、105b、105cに固定される。メインスペーサ105a、105b、105cの胴部にはゴムが設置されており、可動部の機械的端部(いわゆるストッパー)を形成している。
ベース板110には、下部磁石107a、107b、107c、107d、107e、107fをよけるように穴が設けられており、この穴から磁石の面が突出するように構成される。すなわち、ビス109a、109b、109cによってベース板110と下部ヨーク108が固定され、ベース板110よりも厚み方向の寸法が大きい下部磁石107a~107fがベース板110から突出するように固定される。
可動枠203は、マグネシウムダイキャストまたはアルミダイキャストで形成されており、軽量で剛性が高い。可動枠203に対して可動部の各要素が固定されて可動部を為している。FPC201には、位置検出素子取り付け位置202a、202b、202cで、図3から見えない側の面に位置検出素子が取り付けられている。前述した磁気回路を利用して位置を検出できるように、例えばホール素子などを用いる。ホール素子は、小型であるため、コイル205a、205b、205cの巻き線の内側に入れ子になるように配置される。可動PCB203には、不図示の撮像素子6、コイル205a、205b、205c、および、ホール素子が接続されている。可動PCB203上のコネクタを介して外部との電気的なやり取りを行う。
ベース板110には固定部転動板106a、106b、106cが、可動枠203には可動部転動板204a、204b、204cが接着固定されており、ボール301a、301b、301cの転動面を形成する。転動板を別途設けることで、表面粗さや硬さなどを好ましい状態に設計することが容易となる。
前述の構成においてコイルに電流を流すことで、フレミング左手の法則に従った力が発生し可動部を動かすことができる。また、前述の位置検出素子であるホール素子の信号を用いることで、フィードバック制御を行うことができる。ホール素子からの信号値を適切に制御することで、光軸4に直交する平面内で可動枠203が並進運動するとともに光軸4周りに回転することができる。
位置検出素子取り付け位置202aにあるホール素子の信号を一定に保ったまま、位置検出素子取り付け位置202b、202cにあるホール素子の信号を逆位相で駆動することで、おおよそ光軸4周りの回転運動を生み出すことができる。位置検出素子取り付け位置202a、202b、202cでは、光軸方向の磁束密度が検出される。上部磁石103a、103b、103c、103d、103e、103fと下部磁石107a、107b、107c、107d、107e、107fなどからなる磁気回路の特性は、一般的に非線形である。このため、位置検出素子取り付け位置202a、202b、202cで検出される磁束密度は、必ずしも駆動範囲の全てで一定の分解能を有するわけでない(すなわち、検出分解能が変化する。)これは、磁束密度の変化が急峻な位置となだらかな位置があり、急峻な位置ほど検出分解能が高い(すなわち、移動量に対する磁束密度変化が大きい)。図3に示される磁気回路では、磁石の境界位置(例えば、上部磁石103a、103bの境界位置)において最も磁束密度の変化が大きく検出分解能が高い。なお、前述の制御方法については公知であるため、その詳細な説明は省略する。
次に、図4を参照して、シャッタ機構16によるケラレを説明する。図4は、シャッタ機構16によるケラレの説明図である。図4(a)は、撮像光学系3とシャッタ機構16および撮像素子6との位置関係を示す。図4(b)は、図4(a)中における撮像素子6付近の拡大図を示す。図4(c)、は防振機構14により撮像素子6が偏心した場合の説明図を示す。図4(d)は、シャッタ機構16のケラレにより生じる弊害の模式図を示す。
図4(a)において、3aは撮像光学系3の射出瞳、16aはシャッタ機構16の開口部(シャッタ開口)である。21は射出瞳3aの上端からシャッタ開口16aの上端に向かう光束、22は射出瞳3aの中央からシャッタ開口16aの上端に向かう光束、23は射出瞳3aの下端からシャッタ開口16aの上端に向かう光束をそれぞれ示す。図4(a)に示される射出瞳3aの開口部の大きさは、撮像光学系3のFナンバーおよび射出瞳3aの距離により決定される。これらは、レンズユニット2およびその状態に応じて異なる。
図4(b)において、6aは撮像素子6上の有効画素が存在する領域(有効画素領域)であり、いわゆる撮像素子6の有効部を模式的に示したものであり、図4(b)では左側の直線部が有効部となる。21a、22a、23aはそれぞれ、光束21、22、23が撮像素子6の有効部の表面が存在する平面と交わる位置を示している。
ここで、位置21a、22a23aの意味を考える。位置21aよりも下(図4では下となるが実際には光軸4に近く像高が低い側)では、射出瞳3aが円形に見えておりシャッタ開口16aによるケラレは生じない。位置21aよりも上(像高が高い位置)ではケラレが発生し始め、位置22aで半分しか射出瞳3aが見えなくなる。すなわち、位置22aで光量は半分になる。さらに、位置23aで射出瞳3aは全く見えなくなる。位置23aよりも上(像高が高い位置)には射出瞳3aからの光束は届かず、すなわち真っ暗になる。ここでは議論を簡単にするため、射出瞳3aの光束は別の部材でのケラレが無く(シャッタ開口16aのみを考慮)、入射角の変化による光量の減少なども無視して議論しているが、これらを考慮しても本実施形態の本質的な部分には変わりがない。図4(b)の状態では、撮像光学系3の領域(有効部)6aの端点が点21aと略同じ位置にあり、シャッタ開口16aによるケラレの影響を受けることが無い。
次に、防振機構14により撮像素子6が偏心した場合を考える。図3を参照して説明したように、本実施形態の防振機構14は、撮像素子6を光軸4に対して垂直な平面内で平行移動(偏心)させることができる。その場合を図4(c)に示す。図4(c)は、図4(b)と類似した図であるが、撮像素子6が上方向に偏心した場合を示している。このときの撮像光学系3の有効部6aの中心を6cとする。図4(c)では光軸4と中心6cとがずれているため、撮像素子6が偏心していることが分かる。図4(c)の状態では、撮像光学系3の有効部6aの内側に位置21aがあり、シャッタ開口16aによるケラレが生じていることが分かる。このように、像高が高い位置では光量が低下する。
図4(d)は、シャッタ開口16aによるケラレの弊害を模式的に示す。図4(d)において、21b、23bはそれぞれ、位置21a、23aと対応する像高である。像高21aからケラレ始めることをグレーのグラデーションで表現している。像高23aよりも高い像高には光が来ないことを黒色で塗って表現している。このようにシャッタ開口16aは、撮像素子6に近いため、ケラレが発生すると急激に光量が低下し品位の低い画像となる。
次に、図1を参照して、本実施形態におけるカメラシステム制御回路(目標値生成手段)5の動作(制御方法)について説明する。図1は、本実施形態における制御方法を示すフローチャートである。図1の各ステップは、カメラシステム制御回路(目標値生成手段)5により実行される。本実施形態の目標値生成手段は、撮影モード等に応じて防振機構14の目標値を適切に制御することで、図4を参照して説明したようなシャッタ開口16aによるケラレの影響を低減する。また目標値生成手段は、シャッタ開口16aによるケラレの影響を低減しながら、防振機能を最大限生かした撮影をユーザに提供する。
まずステップS100において、カメラシステム制御回路5は、動作(目標値の設定動作)を開始する。続いてステップS110において、カメラシステム制御回路5は、撮影条件を取得する。撮影条件とは、ストロボ撮影を行うか否か、ストロボ撮影を行う場合におけるモード(先幕シンクロまたは後幕シンクロ)、および、撮影秒時(シャッタスピード)および撮影モード(バルブ撮影か否か)などを含むが、これらに限定されるものではない。
続いてステップS120において、カメラシステム制御回路5は、ストロボ撮影を行う(ストロボ撮影モードに設定されている)か否かを判定する。ストロボ撮影を行う場合、ステップS130に進む。一方、ストロボ撮影を行わない場合、ステップS170に進む。
ステップS130において、カメラシステム制御回路5は、プリ発光(本露光に先立った発光手段17を用いた発光動作)において、画面周辺(周辺部)が明るいか否か(周辺部の明るさが所定値よりも高いか否か)を判定する。周辺部が明るい場合、ステップS140に進む。一方、周辺部が明るくない場合、ステップS170に進む。ここで画面周辺(周辺部)とは、図4を参照して説明したシャッタ開口16aによるケラレが発生する可能性がある領域を意味する。プリ発光で明るさが所定値よりも高い場合、ストロボ光が戻ってきていると判定することができる。このため発光手段17が発光するモードと発光手段17が発光しないモードでの動作を切り替える。さらに望ましくは、プリ発光での明るさそのものではなく、プリ発光を行ったフレームとプリ発光を行っていないフレームの明るさの差分を利用する。これにより、いわゆる日中シンクロの場合にも適切な処理を行うことができる。
このようにカメラシステム制御回路5は、露光前の発光手段17の発光により検出された明るさが所定値(所定の明るさ)よりも高い場合、発光手段17が発光するモードにおける動作と発光手段17が発光しないモードにおける動作とを切り替える。一方、カメラシステム制御回路5は、明るさが所定値よりも低い場合、発光手段17が発光するモードにおける動作と発光手段17が発光しないモードにおける動作とを切り替えない
ステップS140において、カメラシステム制御回路5は、先幕シンクロ(先幕シンクロモードに設定されている)か否かを判定する。先幕シンクロとは、発光手段17が露光の開始に同期させて発光するモードを意味する。先幕シンクロの場合、ステップS190に進む。一方、先幕シンクロでない場合、ステップS150に進む。
ステップS150において、カメラシステム制御回路5は、撮影秒時(シャッタスピード)が所定値以下であるか否かを判定する。撮影秒時が所定値以下の場合、ステップS190に進む。一方、撮影秒時が所定値以下でない場合、ステップS160に進む。一般的に、ステップS150に進むのは後幕シンクロの場合である。後幕シンクロとは、発光手段17が露光の終了に同期させて発光するモードを意味する。すなわちステップS150は、後幕シンクロモードであって撮影秒時が所定値以下の場合には、先幕シンクロと同様の制御を行う場合を示している。
ステップS160において、カメラシステム制御回路5は、バルブ撮影(バルブ撮影モードに設定されている)か否かを判定する。バルブ撮影の場合、ステップS170に進む。一方、バルブ撮影でない場合、ステップS180に進む。ステップS160は、後幕シンクロであってバルブ撮影の場合には、カメラシステム制御回路5は、発光手段17が発光するモードにおける動作と発光手段17が発光しないモードにおける動作と切り替えず、同じ制御を行うことを示している。
ステップS170において、カメラシステム制御回路5は、第1の設定により目標値を生成する。第1の設定は、発光手段17が発光しない場合などにおける標値生成手段の目標値を生成するための設定である。すなわちS1操作中において、ステップS190(第3の設定)に比べて相対的に弱いHPF(ハイパスフィルタ)を利用し、そのときの防振ストロークはS1操作中に規定される。なお、防振ストロークなどについては、図5を参照して後述する。S2操作中においてHPFを外した防振ストロークは、S2操作中に規定される。
ステップS180において、カメラシステム制御回路5は、第2の設定により目標値を生成する。第2の設定は、後幕シンクロの場合(バルブ撮影の場合、または、撮影秒時が所定値以下の場合を除く)における目標値生成手段の目標値を生成するための設定である。すなわちS1操作中において、ステップS190(第3の設定)に比べて相対的に弱いHPFを利用し、そのときの防振ストロークはS1操作中に規定される(S1操作中の動作はステップS170と同様である)。S2操作中においてHPFを露光時間の途中で切り替えることで、露光終了直前にS2操作の瞬間の位置に近づくように制御する。このようにカメラシステム制御回路5は、発光手段17が露光の終了に同期して発光するモードにおいて、発光手段17が発光しないモードに比べて、撮像素子6が所定の位置(図5(c)中の円61)に近づくように目標値を生成する。ここで所定の位置は、シャッタ開口16aによりケラレが発生しない範囲内の位置である。好ましくは、カメラシステム制御回路5は、ブレ検知手段15からの信号が通過するHPFの時定数を切り替えて、撮像素子6が所定の位置に近づくように目標値を生成する。
ステップS190において、カメラシステム制御回路5は、第3の設定により目標値を生成する。第3の設定は、先幕シンクロの場合などにおいて目標値生成手段を制御するための目標値を生成するための設定である。すなわちS1操作中において、ステップS170(第1の設定)に比べて相対的に強いHPFを利用し、そのときの防振ストロークはシャッタ開口16aのケラレを考慮して規定される。S2操作中においてHPFを外した防振ストロークはS2操作中に規定される(S2操作中の動作はステップS170と同様である)。
このようにカメラシステム制御回路5は、発光手段17が露光の開始に同期して発光するモードにおいて、発光手段17が発光しないモードに比べて、撮影予備動作中(SW1中)にブレ検知手段15の信号(ブレ信号)の低周波成分を遮断して目標値を生成する。より具体的には、カメラシステム制御回路5は、発光手段17が発光しないモードにおいて、第1のカットオフ周波数を有するHPFを通過した信号に基づいて目標値を生成する。またカメラシステム制御回路5は、発光手段17が露光の開始に同期して発光するモードにおいて、第1のカットオフ周波数よりも高い第2のカットオフ周波数を有するハイパスフィルタを通過した信号に基づいて目標値を生成する。またカメラシステム制御回路5は、発光手段17が露光の終了に同期して発光するモードにおいてシャッタスピード(撮影秒時)が所定値よりも速い場合、発光手段17が発光しないモードに比べて、撮影予備動作中に信号の低周波成分を遮断して目標値を生成する。
カメラシステム制御回路5がステップS170~S190のいずれかの設定にて目標値を生成すると、ステップS200に進み、本フローを終了する。
次に、図5を参照して、本実施形態における防振制御の具体的な動作と効果について説明する。図5は、防振制御の模式図である。図5(a)、(b)、(c)は、発光手段17が発光しない場合(ステップS170:第1の設定)、先幕シンクロの場合(ステップS190:第3の設定)、および、後幕シンクロの場合(ステップS180:第2の設定)にそれぞれ対応する。
図5は、撮像装置100を光軸方向から見た図であり、図5に示される曲線は、いわゆる手振れを抑えるための撮像素子6の軌跡(防振動作によって移動する軌跡)を模式的に示している。図5において、41、42、43はそれぞれ、S1操作、S2操作、露光終了に対応する点である。44は、発光手段17の発光タイミングを示す点である。45は、HPFの時定数を切り替えるタイミングを示す点である。51、52はそれぞれ、S1操作中、S2操作中の撮像素子6の軌跡である。61、62、63はそれぞれ、シャッタ開口16aによりケラレが発生しない範囲、S1操作中に防振機構が動くことが許されている範囲を示す円、S2操作中に防振機構が動くことが許されている範囲を示す円である。円61の内側がシャッタ開口16によりケラレが発生しない範囲という意味である。
まず、図5(a)を参照して、ステップS170(第1の設定)に対応する、発光手段17が発光しない場合の防振機構14の動きについて説明する。図5(a)の例は、本実施形態の特徴であるシャッタ開口16aのケラレを考慮した動作ではない場合を示している。すなわち図5(a)で、円61を考慮せずに動作している。図5(a)のS1操作中に考慮されているのは、円62、すなわちS1操作中に防振機構14が動くことが許されている範囲である。
図5(a)は、S1操作がなされての動作が模式的に示している(すなわち、点41に相当するS1操作時に動作が開始する)。S1操作中において、防振機構14を制御するための目標値(制御目標値)を生成する目標値生成手段(カメラシステム制御回路5)は、ブレ検知手段15の信号を適切にHPFで処理しながら動作する。図1では、この状態を「HPF弱」として示している(後述する先幕シンクロの例と区別するため「弱」という表現を用いている)。また、S1操作中において、カメラシステム制御回路5は、円62に収まるようにストロークを制限しながら防振機構14を制御する(図1では「ストロークS1」として示される)。
ストロークを抑えながらの防振制御方法は、いくつかの方法が提案されている。例としては、円62に近づくと前述したHPFの時定数を切り替える方法などがある。HPFのカットオフ周波数を高い周波数に変更することで、低周波信号を目標値から除去して(ゆっくり大きなぶれは無視して制御することと同義)、防振機構14を制御する。これにより円62の中に収めながら、構図を決めるために役立つ防振特性を実現する。この制御は、図5(a)ではX、Y軸の原点に向かって軌跡が近づくように行われる。その結果、軌跡51のように防振機構14が制御される。
次にS2操作を検出すると、カメラシステム制御回路5は、露光動作に移行する。このときの位置が点42に相当する。カメラシステム制御回路5は、S2操作中において、S1操作のときよりもHPFのカットオフ周波数をより低い周波数に変更することで、より高い防振特性を実現する。または、HPFをなくして処理してもよい。図1では、この処理を「HPF無」として示している。またS2操作中において、カメラシステム制御回路5は、円63の範囲を利用して防振機構14を制御する(図1では、「ストロークS2」として示される)。その結果、軌跡52のように防振機構14が制御される。最後に、露光が点43のタイミングで終了して、像ブレが抑制された画像を取得することができる。
次に、図5(b)を参照して、ステップS190(第3の設定)に対応する、発光手段17が先幕シンクロで発光する場合の防振機構14の動きについて説明する。図5(b)の例は、本実施形態の特徴であるシャッタ開口16aのケラレを考慮した動作を示す。すなわち図5(b)では、発光タイミングである点44のときにケラレが発生しにくいように防振機構14が制御される。
図5(b)は、図5(a)と同様に、S1操作がなされてからの動作を模式的に示している(点41がS1操作時に相当し、ここから動作が開始する)。S1操作中、防振機構14を制御するための目標値(制御目標値)を生成する目標値生成手段(カメラシステム制御回路5)は、ブレ検知手段15の信号を適切にHPFで処理しながら動作する。また、図5(a)の例よりもHPFのカットオフ周波数が高く設定されている。図1では、この状態を「HPF強」として示している。また、S1操作中において、カメラシステム制御回路5は、円61に収まるようにストロークを制限しながら防振機構14を制御する(図1では、「ストロークケラレ」として示される)。
前述のような動作とすることで、HPFのカットオフ周波数が高いことからより原点に近い位置で制御がなされ円61に近づきにくくなる。またカメラシステム制御回路5は、円61に近づくと、前述したHPFの時定数を切り替えることにより、円61の中に収めるようにする。
先幕シンクロ動作では、S2操作の直後に発光手段17は発光するが、どのタイミングでS2操作がなされるかはユーザが決めるため、撮像装置は知りえない。このため、常に円61の中に収めるように制御を行うことで、S2操作直後に発光手段17が発光してもシャッタ開口16aによるケラレの影響が発生しないように制御される。
次にS2操作を検出すると、カメラシステム制御回路5は、露光動作に移行する。このときの位置が点42に相当する。先幕シンクロのためS2を示す点42と発光タイミングを示す点44は略一致するため、図5(b)では同一の点として示している。S2操作中には発光手段17が動作しない場合と同様に、S1操作中よりもHPFのカットオフ周波数をより低い周波数に変更することで、より高い防振特性を実現する。または、HPFをなくして処理してもよい。図1の処理例では、「HPF無」として示している。またS2操作中には、円63の範囲を利用して防振機構14を制御している(図1では「ストロークS2」として示される)。その結果、軌跡52のように防振機構14が制御される。最後に、露光が点43のタイミングで終了して、像ブレが抑制された画像を取得することができる。
その結果、露光中の防振機構14の動作は、発光手段17の発光がある場合とない場合で変化がない。このため、取得される像の防振具合に変化はない。一方、構図決定の際(S1操作中)の防振の効果を若干弱めることで、シャッタ開口16aによるケラレの影響が発生しないようにすることができる。
次に、図5(c)を参照して、ステップS180(第2の設定)に対応する、発光手段17が後幕シンクロで発光する場合の防振機構14の動きについて説明する。図5(c)の例は、本実施形態の特徴であるシャッタ開口16aのケラレを考慮した動作である。すなわち図5(c)では、発光タイミングである点44のときにケラレが発生しにくいように防振機構が制御される。
図5(c)は、図5(a)と同様に、S1操作がなされての動作が模式的に示されている(点41がS1操作時であり、ここから動作が開始する)。S1操作中において、防振機構14を制御するための目標値(制御目標値)を生成する目標値生成手段(カメラシステム制御回路5)は、ブレ検知手段15の信号を適切にHPFで処理しながら動作する。このときのHPFの特性は、発光手段17を用いない図5(a)の場合と同一である。図1では、この状態を「HPF弱」として示している。またカメラシステム制御回路5は、S1操作中において、円62に収まるようにストロークを制限しながら防振機構14を制御する(図1では「ストロークS1」として示される)。すなわちS1操作中の動作は、発光手段17を用いない図5(a)の場合と同一であり、その説明は省略する。
次にS2操作を検出すると、カメラシステム制御回路5は、露光動作に移行する。このときの位置は点42に相当する。図5(c)はいわゆる後幕シンクロであるため、露光終了である点43の直前のタイミングで発光手段17が発光する。このため点44は、点43と重なるように図5(c)に示される。点43(44)のタイミングで円61の内部にあれば、シャッタ開口16aによるケラレの影響を受けない。このため図5(c)の例では、露光中の点45のタイミングでHPFの時定数を切り替える。これにより、図5(c)では露光終了をより原点に近くケラレない円61の内側の所定の位置になるように制御する。図1では、S2操作時に「HPF切替」、「ストロークケラレ」として示している。なお所定の位置とは、円61の内側(内部)の任意の位置であり、この例では原点に近づくように制御される。このため、図5(a)、(b)に比べて、図5(c)の露光終了の際の撮像素子6の位置は原点に近づいた位置となり、円61の内側に位置している。
後幕シンクロにおいては、発光手段17の発光タイミングは露光終了の直前であり、S2操作が指示された時点で、発光タイミングをカメラ本体1が知り得る。このため、HPFを切り替えるタイミング45は、HPFの切り替え後の時定数や現在の撮像素子6の位置などを勘案して適切に設定することができる。すなわち、HPFのカットオフ周波数が高ければ原点に素早く戻ることができ、それらの設定はカメラ本体1が知り得るため、適切なタイミングをカメラ本体1が決定することができる。最後に、露光が点43のタイミングで終了して、像ブレが抑制された画像を取得することができる。
その結果、露光中の防振機構14の動作は、発光手段17の発光がある場合とない場合で若干発光手段17の発光がある場合のほうが防振効果を弱めている。このため、取得される像は防振効果が低くなった分、発光手段17で露光されない範囲は解像度が低下する。なお、図5(c)では点42から点45の間は変わりなく防振されており、点45から点43の間の防振効果が弱まっている。発光手段17の発光によって露光する範囲は解像度に変化はない。これは、発光手段17が発光しないときに十分に暗い範囲は、露光中も光が届かないのでぶれがあっても見えず、発光手段17が発光したときにほぼ全ての光量を得るためである。一方、構図決定時(S1操作中)の防振の効果は同一となる。すなわち、露光中の発光手段17で露光されない範囲(一般的には夜景などの背景)の解像度を一定程度犠牲にすることで、シャッタ開口16aによるケラレの影響を受けないようにすることができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本実施形態によれば、ユーザが使いやすくシャッタ開口によるケラレによる品位の低下を抑制する制御装置、撮像装置、制御方法、および、プログラムを提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
1 カメラ本体(制御装置)
5 カメラシステム制御回路(目標値生成手段)
14 防振機構(防振手段)

Claims (11)

  1. 撮像素子を撮像光学系の光軸に対して垂直な方向に移動して像ブレ補正を行う防振手段と、
    ブレ検知手段からの信号に基づいて、前記防振手段を制御するための目標値を生成する目標値生成手段と、を有し、
    前記目標値生成手段は、閃光撮影のための光を発する発光手段が露光の開始に同期して発光するモードにおいて、前記発光手段が発光しないモードに比べて、撮影予備動作中に前記信号の低周波成分を遮断して前記目標値を生成することを特徴とする制御装置。
  2. 前記目標値生成手段は、前記撮影予備動作中に、
    前記発光手段が発光しない前記モードにおいて、第1のカットオフ周波数を有するハイパスフィルタを通過した前記信号に基づいて、前記目標値を生成し、
    前記発光手段が前記露光の開始に同期して発光する前記モードにおいて、前記第1のカットオフ周波数よりも高い第2のカットオフ周波数を有するハイパスフィルタを通過した前記信号に基づいて、前記目標値を生成することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記目標値生成手段は、前記発光手段が前記露光の終了に同期して発光するモードにおいて、前記発光手段が発光しない前記モードに比べて、前記撮像素子が所定の位置に近づくように前記目標値を生成することを特徴とする請求項1または2に記載の制御装置。
  4. 撮像素子を撮像光学系の光軸に対して垂直な方向に移動して像ブレ補正を行う防振手段と、
    ブレ検知手段からの信号に基づいて、前記防振手段を制御するための目標値を生成する目標値生成手段と、を有し、
    閃光撮影のための光を発する発光手段が露光の終了に同期して発光するモードにおいて、前記目標値生成手段による目標値の生成方法は、シャッタスピードに応じて異なり、
    前記目標値生成手段は、
    前記発光手段が前記露光の終了に同期して発光する前記モードにおいてシャッタ―スピードが所定値よりも遅い場合、前記発光手段が発光しないモードに比べて、前記撮像素子が所定の位置に近づくように前記目標値を生成し、
    前記発光手段が前記露光の終了に同期して発光する前記モードにおいてシャッタスピードが前記所定値よりも速い場合、前記発光手段が発光しない前記モードに比べて、撮影予備動作中に前記信号の低周波成分を遮断して前記目標値を生成することを特徴とする制御装置。
  5. 前記目標値生成手段は、前記発光手段が前記露光の終了に同期して発光する前記モードにおいてシャッタ―スピードが所定値よりも遅い場合、前記露光の途中で前記信号が通過するハイパスフィルタの時定数を切り替えることにより、前記撮像素子が前記所定の位置に近づくように前記目標値を生成することを特徴とする請求項に記載の制御装置。
  6. 前記目標値生成手段は、ユーザによる操作手段の操作に基づいて露光時間が決定されるバルブ撮影モードであって、かつ前記発光手段が前記露光の終了に同期して発光する前記モードにおいて、前記発光手段が発光する前記モードと前記発光手段が発光しない前記モードとの動作を切り替えないことを特徴とする請求項4又は5に記載の制御装置。
  7. 前記目標値生成手段は、
    露光前の前記発光手段の発光により検出された明るさが所定の明るさよりも高い場合、前記発光手段が発光する前記モードと前記発光手段が発光しない前記モードにおける動作を切り替え、
    前記明るさが前記所定の明るさよりも低い場合、前記発光手段が発光する前記モードと前記発光手段が発光しない前記モードにおける動作を切り替えないことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の制御装置。
  8. 撮像素子と、
    前記撮像素子を撮像光学系の光軸に対して垂直な方向に移動して像ブレ補正を行う防振手段と、
    ブレを検知するブレ検知手段と、
    前記ブレ検知手段からの信号に基づいて、前記防振手段を制御するための目標値を生成する目標値生成手段と、
    閃光撮影のための光を発する発光手段と、
    請求項1乃至のいずれか一項に記載の制御装置と、を有することを特徴とする撮像装置。
  9. ブレ検知手段からの信号に基づいて、像ブレ補正を行う防振手段を制御するための目標値を生成するステップと、
    前記目標値に基づいて、撮像素子を撮像光学系の光軸に対して垂直な方向に移動して前記像ブレ補正を行うステップと、を有し、
    前記目標値を生成するステップにおいて、閃光撮影のための光を発する発光手段が露光の開始に同期して発光するモードにおいて、前記発光手段が発光しないモードに比べて、撮影予備動作中に、前記信号の低周波成分を遮断して前記目標値を生成することを特徴とする制御方法。
  10. ブレ検知手段からの信号に基づいて、像ブレ補正を行う防振手段を制御するための目標値を生成するステップと、
    前記目標値に基づいて、撮像素子を撮像光学系の光軸に対して垂直な方向に移動して前記像ブレ補正を行うステップと、を有し、
    前記目標値を生成するステップにおいて、閃光撮影のための光を発する発光手段が露光の終了に同期して発光するモードにおいて、目標値の生成方法は、シャッタスピードに応じて異なり、
    前記発光手段が前記露光の終了に同期して発光する前記モードにおいてシャッタ―スピードが所定値よりも遅い場合、前記発光手段が発光しないモードに比べて、前記撮像素子が所定の位置に近づくように前記目標値を生成し、
    前記発光手段が前記露光の終了に同期して発光する前記モードにおいてシャッタスピードが前記所定値よりも速い場合、前記発光手段が発光しない前記モードに比べて、撮影予備動作中に前記信号の低周波成分を遮断して前記目標値を生成することを特徴とする制御方法。
  11. 請求項9又は10に記載の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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