JP7377204B2 - 無針注射器 - Google Patents

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Description

本発明は、注射針を介することなく、注射目的物質を注射対象領域に注射する無針注射器に関する。
注射針を介することなく注射液を射出し、対象物に注射を行う無針注射器が広く知られている。例えば、特許文献1に記載の無針注射器では、その先端側に円筒形のスカートが形成され、該スカートによって画定される隔室に注射チューブが配置されている。そして、特許文献1には、このような無針注射器において、注射チューブのポートが患者の皮膚に押し当てられることで該注射器が位置決めされた状態で、流体薬物がポートを通して患者に注射されることが開示されている。一方、特許文献2には、上記のようにスカートによって画定される隔室に注射チューブが配置された無針注射器において、患者の皮膚にスカートの開端を押当てた状態で、吸引ポンプによって隔室内の空気が吸引されることが開示されている。
また、特許文献3には、生体に穿刺可能な針先を有する針管を備えた薬剤注射装置において、針管の針先が設けられた調整部と、針管が生体に穿刺されるときに皮膚と接触する筒形状の安定部と、が設けられることが開示されている。当該技術では、例えば、安定部において皮膚と接触する部分から調整部までの距離が、4mm~15mmの範囲となるように設定される。これにより、患部における水疱形成が安定部によって阻害されることが防止される。
米国特許第6645169号明細書 米国特許第6406456号明細書 特許第5366195号公報
無針注射器では、注射目的物質を射出する射出口が形成されたノズル部が備えられる。このような無針注射器において、射出口から射出される注射目的物質を的確に注射対象領域の目的部位に届けるためには、注射対象領域とノズル部との間で適切な接触状態が形成され、該目的部位への注射目的物質の注射中その状態が維持されなければならない。なお、このように、注射対象領域の目的部位への注射目的物質の的確な送達を可能にする注射対象領域とノズル部との間の接触状態を、以下「所望の接触状態」と称することもある。
しかしながら、注射対象領域とノズル部との間の接触状態は、ユーザの手技差等に起因して変化し得る。したがって、ユーザによってノズル部が注射対象領域の表面に単に押し付けられるだけでは、所望の接触状態の形成が困難となることがある。
ここで、特許文献1に記載の無針注射器によれば、注射チューブのポートの周囲に円筒形のスカートが形成されるものの、患部に対する注射器の位置は、あくまでポートが患者の皮膚に押し当てられることで決められる。したがって、ポートと皮膚との間の接触状態が、ユーザの手技差等に起因して変化し得る。また、特許文献2に記載の技術によれば、隔室内が減圧されることで患者の皮膚が該隔室内に吸引され、注射チューブのポートと患者の皮膚との間の接触状態が形成されるが、隔室内を減圧するための構成がなければ、ポートと皮膚との間で所望の接触状態を形成及び維持することができない。
また、特許文献3に記載の薬剤注射装置において、調整部及び安定部は、皮膚に穿刺される針管の針先の位置を規定するための構成であって、このような有針注射器の技術をそのまま無針注射器に適用することはできない。
本発明は、上記した問題に鑑み、注射対象領域とノズル部との間で所望の接触状態を好適に形成及び維持することができる無針注射器を提供することを目的とする。
本発明の無針注射器は、ノズル部と押圧部とを備え、該ノズル部と該押圧部との間に所定の隙間が形成される。そして、上記課題を解決するために、本発明の無針注射器は、押圧部の先端部における注射対象領域と接触する部分の内径(b)を、ノズル部の先端部における注射対象領域と接触する部分の幅(a)で除することにより定義される比率(b/a)が、1.5以上で且つ5.0以下の範囲に属するように構成され、注射対象領域が押圧部によって押圧されると、所定の隙間が該注射対象領域の一部を収容する。このような構成により、注射対象領域とノズル部との間で所望の接触状態を好適に形成及び維持することができる。
具体的には、本発明の無針注射器は、注射針を介することなく、注射対象領域を押圧した状態で注射目的物質を射出することによって、該注射目的物質を該注射対象領域に注射する無針注射器であって、前記無針注射器のハウジングに設けられた、前記注射目的物質を収容する収容部と、前記ハウジングに設けられ、前記収容部に収容された前記注射目的物質を射出するための射出エネルギーを発生させる駆動部と、前記ハウジングの前記収容部の側の所定の端部である所定端部から突出して設けられたノズル部であって、前記駆動部により発生された射出エネルギーが付与された前記注射目的物質を前記注射対象領域に向かって射出する射出口が形成され、該射出口から該注射目的物質が射出されるときに、先端部が該注射対象領域と接触するように構成されたノズル部と、前記ノズル部を囲むとともに該ノズル部との間に所定の隙間が形成されるように、前記所定端部から突出して円筒状に設けられた押圧部であって、前記射出口から前記注射目的物質が射出されるときに、先端部が前記注射対象領域と接触するように構成された押圧部と、を備える。そして、前記ノズル部は、その先端部における前記注射対象領域と接触する部分の幅(a)が、3.5mm以上で且つ5.5mm以下の範囲に属するように形成され、本発明の無針注射器は、前記押圧部の先端部における前記注射対象領域と接触する部分の内径(b)を、前記ノズル部の先端部における前記注射対象領域と接触する部分の幅(a)で除することにより定義される比率(b/a)が、1.5以上で且つ5.0以下の範囲に属するように構成されるとともに、前記注射対象領域が前記押圧部によって押圧されると、前記所定の隙間が該注射対象領域の一部を収容するように構成される。
本発明の無針注射器では、注射対象領域が押圧部によって押圧されると、注射対象領域のうち押圧部によって囲まれた部分が注射器に向かって盛り上がろうとする。ただし、上記の無針注射器では、ノズル部が、ハウジングの所定端部から突出し、且つ注射対象領域を押圧する押圧部に囲まれるように設けられている。そのため、本発明の無針注射器が備える押圧部によって注射対象領域が押圧されると、該注射対象領域における押圧部によって囲まれた領域は、注射器に向かって盛り上がるように所定の隙間に侵入するとともに、ノズル部の先端部に押し付けられる。そして、このようにして注射対象領域とノズル部とが接触せしめられると、注射対象領域とノズル部との間で所望の接触状態が形成及び維持され易くなる。
しかしながら、仮に上記の比率(b/a)が1.5よりも小さくなると、所定の隙間が狭くなることにより、注射対象領域が上述したように変形するための空間が確保され難くなる。また、仮に上記の比率(b/a)が5.0よりも大きくなると、注射対象領域に対する押圧部による押圧が注射対象領域の形状の影響を受けやすくなることにより、該押圧が均一にならない事態が生じ得る。これらの結果として、注射対象領域に注射目的物質が注射されるときに、仮に注射対象領域とノズル部との間で所望の接触状態が形成及び維持されなくなってしまうと、注射目的物質を的確に注射対象領域の目的部位に届けることができなくなる虞がある。
そこで、本発明に係る無針注射器は、押圧部の先端部における注射対象領域と接触する部分の内径(b)を、ノズル部の先端部における注射対象領域と接触する部分の幅(a)で除することにより定義される比率(b/a)が、1.5以上で且つ5.0以下の範囲に属するように構成される。好ましくは、(b/a)が2.0以上、かつ、4.5以下のときである。なお、ノズル部における上記幅とは、注射器をハウジングの縦断面で見たときの幅であって、ノズル部において注射対象領域と接する先端部での幅である。これによれば、所定の隙間に注射対象領域の盛り上がりを良好に発現させることができるとともに、所定の隙間が、この盛り上がるように変形した注射対象領域を好適に収容することが可能となる。更に、本発明に係る無針注射器において、上記の幅(a)が3.5mm以上で且つ5.5mm以下にされることによって、ノズル部の先端面と注射対象領域とを安定して接触させることが可能となる。以上により、本発明に係る無針注射器では、注射対象領域とノズル部との間で所望の接触状態を形成することができる。更には、傾斜を持つ注射対象領域に対しても所望の接触状態を形成及び維持させることができる。
更に、本発明に係る無針注射器によれば、このような所望の接触状態が安定して形成され得る。なぜなら、上記の注射対象領域の変形態様は、押圧部及びノズル部の幾何学形状による影響が支配的となるため、ユーザの手技差等に起因して注射対象領域とノズル部との間の接触状態が変化する事態が生じ難くなるからである。また、上記の無針注射器では、所定の隙間に収容された注射対象領域がノズル部を取り囲むことによって該ノズル部が固定されるため、注射対象領域とノズル部との間で形成された所望の接触状態が維持され易くなる。
以上に述べた無針注射器によれば、注射対象領域とノズル部との間で所望の接触状態を好適に形成及び維持することができ、注射対象領域の目的部位への注射目的物質の投与を、的確に且つ安定して再現良く行うことが可能となる。
ここで、前記押圧部は、その内周面と外周面との間隔が、軸方向に沿って先端側に向かうに従って徐々に小さくなるテーパ形状を有していてもよい。これによれば、押圧部による注射対象領域に対する荷重を集中させることで、所定の隙間に注射対象領域の一部が収容され易く、また押圧状態が安定して維持され易くなり、以て、注射対象領域とノズル部との間で所望の接触状態を安定して形成及び維持することができる。
また、前記ノズル部は、その幅が、先端側に向かうに従って徐々に小さくなるように形成されてもよい。このような構成によれば、注射対象領域が押圧部によって押圧され注射対象領域が上記のように変形すると、変形した注射対象領域とノズル部の先端部とがより密着し易くなる。そうすると、注射対象領域がノズル部の先端部を取り囲んで該先端部と密着し、該注射対象領域によってノズル部が固定され易くなる。その結果、注射対象領域とノズル部との間で所望の接触状態が維持され易くなる。
本発明によれば、注射対象領域とノズル部との間で所望の接触状態を好適に形成及び維持することができる。
本発明の実施形態に係る注射器の概略構成を示す図である。 対象物の注射対象領域に注射液が注射されるときの該注射対象領域とノズル部の先端部との接触状態を説明するための図である。 生体の皮膚がリムによって押圧されているときの、生体の皮膚とノズル部の先端部との接触状態を表す図であって、皮膚とノズル部との間で所望の接触状態が形成される場合を示す図である。 隙間構成比率が1.5よりも小さい場合における、生体の皮膚がリムによって押圧されているときの、生体の皮膚とノズル部の先端部との接触状態を表す図である。 隙間構成比率が5.0よりも大きい場合における、生体の皮膚がリムによって押圧されているときの、生体の皮膚とノズル部の先端部との接触状態を表す図である。 本発明の実施形態の変形例1に係る注射器の概略構成を示す図である。 変形例1における、生体の皮膚がリムによって押圧されているときの、生体の皮膚とノズル部の先端部との接触状態を表す図である。 本発明の実施形態の変形例2に係る注射器の概略構成を示す図である。 変形例2における、生体の皮膚がリムによって押圧されているときの、生体の皮膚とノズル部の先端部との接触状態を表す図である。
以下に、図面を参照して本発明の実施形態に係る注射器として、針のない無針注射器1(以下、単に「注射器1」という)を例に挙げて説明する。なお、以下の実施形態の構成は例示であり、本発明はこれらの実施の形態の構成に限定されるものではない。
<実施形態>
図1(a)は注射器1の断面図であり、図1(b),(c)は注射器1を、先端側から見た図である。なお、本願の以降の記載においては、注射器1によって対象物の注射対象領域に注射される注射目的物質を「注射液」と総称する。しかし、これには注射される物質の内容や形態を限定する意図は無い。注射目的物質では、皮膚構造体に届けるべき成分が溶解していても溶解していなくてもよく、また注射目的物質も、加圧することで射出口から皮膚構造体に対して射出され得るものであれば、その具体的な形態は不問であり、液体、ゲル状、粉末状等様々な形態が採用できる。
ここで、注射器1は、先端側ハウジング3と基端側ハウジング4とシリンジ部5とを含むハウジング2を有しており、先端側ハウジング3と基端側ハウジング4との間にシリンジ部5が配置されている。そして、これらがネジで固定されて一体となることで、ハウジング2が構成される。ただし、先端側ハウジング3、基端側ハウジング4、およびシリンジ部5は、ネジ以外の公知の方法によっても接続され得る。ここで、基端側ハウジング4の内部には、その軸方向に延在する内部空間である孔40が形成されている。
シリンジ部5は、注射液MLを収容する収容室(収容部)50を内部に有する。シリンジ部5は、基端側ハウジング4に対して螺合されて取り付けられており、その取付状態において基端側ハウジング4内の孔40と、シリンジ部5内の収容室50とは連続した空間となる。なお、その取付状態では、注射液MLは、プランジャ7によって収容室50内に液密に収容されており、このプランジャ7が孔40側に露出した状態となっている。ここで、プランジャ7は、収容室50内を摺動可能に配置され、さらに、摺動することにより注射液MLを加圧し、射出口からの注射液の射出が行われることになる。また、プランジャ7は、円滑に収容室50内を摺動できるように、表面にシリコンオイルを薄く塗布したゴム部材により形成される。なお、プランジャ7の摺動性を向上させるため、例えばプランジャ7の表面をフッ素加工してもよい。
そして、基端側ハウジング4内の孔40には、金属製のピストン6が配置され、該ピストン6は、孔40内を摺動可能に保持されている。ピストン6は、孔40の軸方向に沿って延在する概ね軸状に形成され、シリンジ部5に配置されるプランジャ7に接触する第1端部6aと、該第1端部6aの反対側に設けられ後述する燃焼室41を画定する第2端部6bと、を有する。また、第2端部6b側におけるピストン6の周囲には、後述する点火薬の燃焼による燃焼生成物を燃焼室41内に封止するとともに、ピストン6が孔40内を円滑に摺動可能となるように構成されたOリング6cが配置されている。
更に、基端側ハウジング4において、シリンジ部5が取り付けられた側とは反対側には、イニシエータ20が配置される。図1(a)に示すように、イニシエータ20は、ハウジング2の基端側の端部に設けられている。そして、イニシエータ20によって孔40の一端に形成された燃焼室41が閉じられる。ここで、孔40におけるイニシエータ20とピストン6の第2端部6bとによって画定される空間が、燃焼室41となる。そして、イニシエータ20に電圧が印加されると、イニシエータ20が有する点火薬が燃焼する。そうすると、点火薬の燃焼によって生じる燃焼生成物が燃焼室41に流入し、燃焼室41内の圧力が上昇する。このようにして、収容室50に収容された注射液MLを射出するための射出エネルギーが発生する。なお、イニシエータ20が、この射出エネルギーを発生させる駆動部となる。
ここで、注射器1において用いられる点火薬として、好ましくは、ジルコニウムと過塩素酸カリウムを含む火薬(ZPP)、水素化チタンと過塩素酸カリウムを含む火薬(THPP)、チタンと過塩素酸カリウムを含む火薬(TiPP)、アルミニウムと過塩素酸カリウムを含む火薬(APP)、アルミニウムと酸化ビスマスを含む火薬(ABO)、アルミニウムと酸化モリブデンを含む火薬(AMO)、アルミニウムと酸化銅を含む火薬(ACO)、アルミニウムと酸化鉄を含む火薬(AFO)、もしくはこれらの火薬のうちの複数の組合せからなる火薬が挙げられる。これらの火薬は、点火直後の燃焼時には高温高圧のプラズマを発生させるが、常温となり燃焼性生物が凝縮すると気体成分を含まないために発生圧力が急激に低下する特性を示す。なお、これら以外の火薬を点火薬として用いても構わない。
また、図1に示す燃焼室41内には何も配置されていないが、点火薬の燃焼によって生じる燃焼生成物によって燃焼しガスを発生させるガス発生剤を、燃焼室41内に配置するようにしてもよい。仮に燃焼室41内にガス発生剤を配置させる場合、その一例としては、ニトロセルロース98質量%、ジフェニルアミン0.8質量%、硫酸カリウム1.2質量%からなるシングルベース無煙火薬が挙げられる。また、エアバッグ用ガス発生器やシートベルトプリテンショナ用ガス発生器に使用されている各種ガス発生剤を用いることも可能である。このようなガス発生剤の併用は、上記点火薬のみの場合と異なり、燃焼時に発生した所定のガスは常温においても気体成分を含むため、発生圧力の低下率は小さい。さらに、当該ガス発生剤の燃焼時の燃焼完了時間は、上記点火薬と比べて長いが、燃焼室41内に配置されるときの該ガス発生剤の寸法や大きさ、形状、特に表面形状を調整することで、該ガス発生剤の燃焼完了時間を変化させることが可能である。このようにガス発生剤の量や形状、配置を調整することで、燃焼室41内での発生圧力を適宜調整できる。
以上に述べたように構成される注射器1において、シリンジ部5には、更に先端側ハウジング3がシリンジ部5に対して螺合されて取り付けられる。なお、先端側ハウジング3は、ガスケット3aを挟んでシリンジ部5に取り付けられている。そして、先端側ハウジング3には、ノズル部8及びリム9が該先端側ハウジング3と一体に形成されている。ここで、ノズル部8及びリム9(押圧部)は、ハウジング2の先端側(収容室50側)の所定の端部である所定端部2aから突出して設けられている。なお、ノズル部8及びリム9は、先端側ハウジング3とはそれぞれ別体の部品として設けられてもよい。また、ノズル部8及びリム9の突出向きはハウジング2の軸方向と平行であるが、必ずしもその軸に平行である必要はなく、多少傾いていてもよい。
ここで、ノズル部8は、先端側ハウジング3のシリンジ部5側よりも縮径した本体8aを有している。本体8aは、その径が、所定端部2aから軸方向に沿って先端側に向かうに従って徐々に小さくなる基端部82aと、基端部82aよりも先端側に形成された先端部81aと、を含む。図1(b)に示すように、本体8aの先端部81aの径はD1として表される。そして、ノズル部8において、本体8aの先端部81aには射出口8bが形成されている。プランジャ7によって加圧された注射液MLは、先端側ハウジング3に形成された流路を流れて射出口8bから射出される。詳しくは、イニシエータ20の点火薬が燃焼することで燃焼室41内の圧力が上昇すると、ピストン6が注射器1の先端側に向かって摺動する。そして、ピストン6が摺動していくと、プランジャ7が収容室50に収容された注射液MLを押圧する。その結果、注射液MLが、先端側ハウジング3に形成された流路を流通し、射出口8bから注射対象領域に向けて射出されることになる。
なお、射出口8bは、本体8aの先端部81aに複数形成されてもよく、または、一つ形成されてもよい。複数の射出口が形成される場合には、各射出口に対して注射液MLが可及的に均等に送り込まれるように、各射出口に対応する流路がノズル部8の本体8aに形成される。さらに、複数の射出口が形成される場合には、図1(c)に示すように、注射器1の中心軸の周囲に等間隔で各射出口が配置されるのが好ましい。
そして、先端側ハウジング3におけるノズル部8の周囲にはリム9が形成されている。リム9は、所定端部2aから突出して円筒状に形成され、図1(b)に示すように、その内径がd2として表される。また、本実施形態では、リム9における内周面と外周面との間隔は、軸方向に沿って変化せず一定である。また、本実施形態では、リム9は円周方向に連続した環状であるが、後述する本発明の効果が得られる限りは、複数の独立した円弧状に形成することも出来る。ただし、その場合も、円弧の長さは隣接する弧間の距離よりも長くなるように設定される。
そして、リム9とノズル部8との間には、所定の隙間10が形成される。本発明に係る注射器1では、このようにリム9とノズル部8との間に隙間10が設けられるとともに、対象物の注射対象領域に注射液MLが注射されるときにリム9によって注射対象領域が押圧されることによって、このときに隙間10に該注射対象領域の一部が侵入することになる。言い換えれば、隙間10が注射対象領域の一部を収容することになる。なお、リム9が、注射対象領域を押圧する押圧部となる。また、リム9の先端側の表面(すなわち、後述するように注射対象領域を押圧する表面)と、ノズル部8の先端部8aの先端側の表面(すなわち、射出時に注射対象領域と接触する表面)とは、ハウジング2の軸方向に垂直な方向において、同一平面上に位置する位置関係、すなわち面一の位置関係となっている。なお、リム9の先端側の表面と、ノズル部8の先端部8aの先端側の表面との位置関係は、上記の面一の位置関係には限られない。すなわち、何れか一方が、ハウジング2の軸方向に沿ってその先端側に位置する形態も採用し得る。また、本願の開示における「面一の位置関係」は、当業者において常識とされる部品の加工公差や組立公差程度のずれが存在する位置関係も包含するものである。すなわち、リム9の先端側の表面と、ノズル部8の先端部8aの先端側の表面とのずれが、注射器1における公差程度のずれであれば、それは面一の位置関係と扱うことができる。これについて、以下に詳しく説明する。
図2は、対象物の注射対象領域に注射液MLが注射されるときの該注射対象領域とノズル部8の先端部81aとの接触状態を説明するための図である。本発明では、リム9によって注射対象領域が押圧された状態で、注射液MLの射出が行われる。ここで、図2(a)は、注射対象領域の表面とリム9の先端部とが当接した状態(注射対象領域に対して荷重をかけていない状態)を表しており、図2(b)は、図2(a)によって表された状態から更にリム9によって注射対象領域が押圧された状態を表している。また、図2(c)は、図2(b)によって表された状態においてイニシエータ20が作動され、注射液MLの射出が完了した状態を表している。
図2(b)に示されるように、注射対象領域がリム9によって押圧されると、リム9に当接する部分の注射対象領域が押し下げられ、隙間10に注射対象領域の一部が侵入する。ここで、仮に筒状体のリム9の内側にノズル部8が配置されない場合には、リム9の内側において、注射対象領域が断面弓状に盛り上がる傾向にある。例えば、リム9によって注射対象領域が円形に押圧される場合は、注射対象領域がリム9の内側でドーム状に盛り上がる。これに対して、リム9の内側にノズル部8が配置される本発明の注射器1では、リム9の内側において、注射器1に向かって弓状に盛り上がろうとする注射対象領域がノズル部8の先端部81aに押し付けられるとともに、リム9の内側に存在する注射対象領域が隙間10に侵入する。本発明の注射器1では、このようにして、注射対象領域とノズル部8とが接触せしめられる。なお、図2(b)によって表された状態では、隙間10が、内径がd2であるリム9の内周縁によって囲まれた領域に存在する注射対象領域を好適に収容し、注射対象領域とノズル部8との間で後述する所望の接触状態が形成されているものとする。
そして、図2(b)によって示された状態においてイニシエータ20に電圧が印加されると、点火薬の燃焼によって生じる燃焼生成物が燃焼室41に流入し、燃焼室41内の圧力が上昇する。そうすると、プランジャ7によって注射液MLが押圧され、注射液MLは、射出口8bから注射対象領域に向けて射出される。その結果、注射器1は、図2(c)によって示される状態に至る。
このように、注射器1では、対象物の注射対象領域に注射液MLが注射されるとき、該注射対象領域とノズル部8の先端部81aとが接触した状態において、射出口8bから注射液MLが射出される。そして、このとき、仮に、注射対象領域とノズル部8との間で適切な接触状態が形成され注射液MLの注射中にその適切な接触状態が維持されないと、注射液MLを的確に注射対象領域の目的部位に届けることができなくなる虞がある。
そこで、本発明に係る注射器1では、ノズル部8の先端部81aにおける注射対象領域と接触する部分の幅すなわち先端部81aの径D1が、3.5mm以上で且つ5.5mm以下の範囲に属するように、ノズル部8が形成される。なお、これら値(3.5mm、5.5mm)は製造上の狙い値であって、寸法公差を考慮すると先端部81aの径D1が3.5mmよりも若干小さくなったり5.5mmよりも若干大きくなったりする場合もある。本発明における3.5mm以上で且つ5.5mm以下という範囲は、このような場合(例えば、製造ばらつきにより径D1が3.4mmや5.6mmとなる場合)を除外したものではない。更に、本発明に係る注射器1は、リム9の先端部における注射対象領域と接触する部分の内径すなわちリム9の内径d2を、ノズル部8の先端部81aの径D1で除することにより定義される比率(以下、「隙間構成比率」と称する場合もある。)が、1.5以上で且つ5.0以下の範囲に属するように構成される。これにより、対象物の注射対象領域に注射液MLを注射するときに、注射対象領域の目的部位への注射液MLの的確な送達を可能にする注射対象領域とノズル部8との間の接触状態(以下、「所望の接触状態」と称する場合もある。)を好適に形成及び維持した状態で注射を行うことが可能となる。これについて、図3に基づいて説明する。
図3は、生体の皮膚がリム9によって押圧されているときの、生体の皮膚とノズル部8の先端部81aとの接触状態を表す。なお、図3によって示される例では、ノズル部8の先端部81aの径D1が3.5mm以上で且つ5.5mm以下の範囲に属しており、更に隙間構成比率が1.5以上で且つ5.0以下の範囲に属しているものとする。
ここで、仮にノズル部8の先端部81aの径D1が3.5mmよりも小さい場合には、ノズル部8の先端面と皮膚との接触面積が比較的小さくなるため、例えば注射の操作が行われる過程におけるユーザの手技等に応じて、皮膚とノズル部8との接触状態が変化し易くなる。詳しくは、ノズル部8の先端部81aの径D1が3.5mmよりも小さいと、ノズル部8の先端面が皮膚に対して面として接触し難くなり、皮膚とノズル部8との接触状態が安定して維持され難くなる。その結果、注射対象領域の目的部位への注射液MLの投与を、安定して再現良く行うことが困難となる。また、後述するように、隙間10に収容された注射対象領域はノズル部8の先端部81aの外周面を押圧するが、該先端部81aの径D1が3.5mmよりも小さい場合には、該先端部81aの外周面が均一に押圧され難くなる。したがって、ノズル部8の先端部81aの径D1を3.5mm以上とすることで、皮膚とノズル部8との接触状態が安定して維持される。特に、径D1を4.0mm以上とすることで、バイアルアダプタ(ISO594準拠品)と嵌合させることができ、バイアル瓶から薬剤を吸い上げることができるため、より実用的である。
一方、径D1が過度に大きくなるのも好ましくない。すなわち、仮にノズル部8の先端部81aの径D1が5.5mmよりも大きい場合には、皮膚がリム9によって押圧されることで皮膚とノズル部8とが接触せしめられるときに、皮膚における水泡形成がノズル部8によって阻害されてしまう虞がある。また、ノズル部8の先端部81aの径D1が大きくなると、それに応じてリム9の内径d2も大きくされるため、皮膚がリム9によって均一に押圧され難くなる。したがって、ノズル部8の先端部81aの径D1を5.5mm以下とすることで、皮膚とノズル部8との接触状態が安定して維持される。特に、4.5mm以下とすることで、バイアルアダプタ(ISO594準拠品)と嵌合させることができ、バイアル瓶から薬剤を吸い上げることができるため、より実用的である。これについて、隙間構成比率の説明とともに以下に述べる。
図4Aは、隙間構成比率が1.5よりも小さい場合(例えば1.2の場合)における、生体の皮膚がリム9によって押圧されているときの、生体の皮膚とノズル部8の先端部81aとの接触状態を例示する図である。隙間構成比率が1.5よりも小さくなると、図4Aに示されるように隙間10が狭くなるため、リム9の内側において、皮膚が盛り上がるように変形するための空間が確保され難くなる。その結果、リム9の内側における皮膚の上記変形が阻害され、以て、皮膚とノズル部8との間で所望の接触状態を形成することができなくなる。
また、図4Bは、隙間構成比率が5.0よりも大きい場合(例えば5.5の場合)における、生体の皮膚がリム9によって押圧されているときの、生体の皮膚とノズル部8の先端部81aとの接触状態を例示する図である。隙間構成比率が5.0よりも大きくなると、リム9の内径d2が比較的大きくなるため、皮膚がリム9によって均一に押圧され難くなる。なぜなら、この場合には、比較的広範囲に亘って皮膚がリム9によって押圧されることになり、生体が有する所定の形状の影響を受けやすくなるからである。例えば、図4Bに示すように、生体が、注射液MLの投与部近傍のY部からX方向に、注射器1が配置された側とは反対側に勾配を持つ形状を有している場合、Y部よりX方向側の皮膚をリム9によって十分に押圧することができなくなる。つまり、隙間構成比率が5.0よりも大きくなると、皮膚がリム9によって均一に押圧され難くなる。そうすると、隙間10内に皮膚の盛り上がりが現れにくくなり、皮膚とノズル部8との間で所望の接触状態が形成されなくなってしまう。
このように、隙間構成比率が、1.5よりも小さい場合や5.0よりも大きい場合には、注射対象領域とノズル部8との間で所望の接触状態を形成することができなくなる。そして、ノズル部8の先端部81aの径D1が大きくなるのに伴ってリム9の内径d2も大きくされる場合にも、上記と同様に皮膚がリム9によって均一に押圧され難くなり、以て、注射対象領域とノズル部8との間で所望の接触状態を形成することができなくなる。
これに対して、図3によって示される例では、隙間構成比率が1.5以上にされることによって隙間10が比較的広くなり、リム9の内側において、皮膚が盛り上がるように変形するための空間が確保される。更に、隙間構成比率が5.0以下にされることによって皮膚がリム9によって均一に押圧され易くなり、隙間10内に皮膚の盛り上がりを良好に発現させることが可能となる。以上によれば、隙間10が、リム9による押圧によって盛り上がるように変形した注射対象領域を好適に収容することが可能となる。好ましくは、隙間構成比率が2.0以上、かつ、4.5以下とされる。また、ノズル部8の先端部81aの径D1が3.5mm以上で且つ5.5mm以下にされることによって、ノズル部8の先端面と皮膚とを安定して接触させることが可能となる。好ましくは、径D1が4.0mm以上、かつ、4.5mm以下とされる。そして、隙間10に上記のように収容された注射対象領域がノズル部8の先端部81aに押し付けられるようにして、注射対象領域とノズル部8とが接触せしめられることによって、注射対象領域とノズル部8との間で所望の接触状態が形成される。
更に、本発明に係る注射器1によれば、このような所望の接触状態が安定して形成され得る。なぜなら、リム9の内側における注射対象領域の変形態様は、リム9及びノズル部8の先端部81aの上述した幾何学形状による影響が支配的となるため、ユーザの手技差等に起因して注射対象領域とノズル部8との間の接触状態が変化する事態が生じ難くなるからである。
また、隙間10に収容された注射対象領域は、ノズル部8の先端部81aを取り囲むようにして、該先端部81aの外周面を押圧する。そうすると、このような注射対象領域によってノズル部8が固定されるため、所望の接触状態が維持され易くなる。
以上に述べた注射器1によれば、注射対象領域とノズル部8との間で所望の接触状態を好適に形成及び維持することができる。その結果、注射対象領域の目的部位への注射液MLの投与を、的確に且つ安定して再現良く行うことが可能となる。
<実施形態の変形例1>
次に、上述した実施形態の変形例1について、図5及び図6に基づいて説明する。なお、本変形例において、上述した実施形態と実質的に同一の構成については、その詳細な説明を省略する。図5(a)は本変形例に係る注射器1の断面図であり、図5(b),(c)は本変形例に係る注射器1を、先端側から見た図である。
図5(a)に示すように、本変形例に係る注射器1では、リム9がテーパ部9aを有する。詳しくは、円筒状のリム9の内周面にテーパ部9aが形成され、該テーパ部9aによって、リム9の内周面と外周面との間隔が、軸方向に沿って先端側に向かうに従って徐々に小さくされる。なお、円筒状のリム9の外周面に、リム9の内周面と外周面との間隔が、軸方向に沿って先端側に向かうに従って徐々に小さくなるようにテーパ部が形成されてもよい。
また、本変形例では、図5(b)に示すように、リム9の先端面における内径がd2´として表される。なお、このときにも、リム9の先端部における注射対象領域と接触する部分の内径すなわちリム9の先端面における内径d2´を、ノズル部8の先端部81aの径D1で除することにより定義される隙間構成比率は、1.5以上で且つ5.0以下の範囲に属している。そして、このような注射器1によっても、注射対象領域とノズル部8との間で所望の接触状態を好適に形成及び維持することができる。これについて、図6に基づいて説明する。
図6によって示される例には、図3と同様に、生体の皮膚がリム9によって押圧されているときの、生体の皮膚とノズル部8の先端部81aとの接触状態が表されている。本変形例に係る注射器1によれば、図6に示すように、リム9が皮膚に対して比較的深く食い込むことになる。これは、押圧力が同じ場合、リム9の先端部が細くなるほど(リム9の先端面の面積が小さくなるほど)、リム9の先端面によって皮膚表面に付加される荷重が集中するからである。そして、このように皮膚が押圧されることによっても、該押圧によって盛り上がるように変形した皮膚が隙間10に好適に収容され、皮膚とノズル部8との間で所望の接触状態が形成される。
そして、このような注射器1によれば、注射対象領域とノズル部8との間で所望の接触状態を安定して形成及び維持することができる。なぜなら、リム9が注射対象領域に対して比較的深く食い込むことで、リム9による注射対象領域に対する押圧状態が安定して維持され易くなるからである。これによれば、例えば注射の操作が行われる過程で注射器1の傾き等が生じてしまったとしても、リム9の内側において上述したように変形した注射対象領域を、その変形後の態様で良好に固定することができる。
つまり、注射対象領域とノズル部8との間で所望の接触状態が好適に形成及び維持され、以て、注射対象領域の目的部位への注射液MLの投与を、的確に且つ安定して再現良く行うことが可能となる。
<実施形態の変形例2>
次に、上述した実施形態の変形例2について、図7及び図8に基づいて説明する。なお、本変形例において、上述した実施形態と実質的に同一の構成については、その詳細な説明を省略する。図7(a)は本変形例に係る注射器1の断面図であり、図7(b),(c)は本変形例に係る注射器1を、先端側から見た図である。
上述した実施形態の説明で述べた注射器1では、ノズル部8の本体8aは、その径が所定端部2aから軸方向に沿って先端側に向かうに従って徐々に小さくなる基端部82aと、基端部82aよりも先端側に形成されその径が全長に亘って変化しない先端部81aと、を含む。これに対して、本変形例に係る注射器1では、ノズル部8の本体8aは、上述した実施形態に係る注射器1と同様の基端部82aと、基端部82aよりも先端側に形成されその径が軸方向に沿って先端側に向かうに従って徐々に小さくなる先端部811aと、を含む。
また、本変形例では、図7(b)に示すように、ノズル部8の先端部811aにおける先端面の径がD1´として表される。なお、このときにも、リム9の内径d2を上記の径D1´で除することにより定義される隙間構成比率は、1.5以上で且つ5.0以下の範囲に属している。そして、このような注射器1によっても、注射対象領域とノズル部8との間で所望の接触状態を好適に形成及び維持することができる。これについて、図8に基づいて説明する。
図8によって示される例には、図3と同様に、生体の皮膚がリム9によって押圧されているときの、生体の皮膚とノズル部8の先端部811aとの接触状態が表されている。本変形例に係る注射器1によれば、図8に示すように、ノズル部8の先端部811aが皮膚に対して食い込み易くなる。そうすると、先端部811aの外周面を取り囲む注射対象領域によってノズル部8が固定され易くなり、注射対象領域とノズル部8との間で所望の接触状態が維持され易くなる。
つまり、注射対象領域とノズル部8との間で所望の接触状態が好適に形成及び維持され、以て、注射対象領域の目的部位への注射液MLの投与を、的確に且つ安定して再現良く行うことが可能となる。
ここで、本発明に係る注射器1を用いたときのブタ生体への第1の投与実験について、以下にその実験条件と実験結果を示す。なお、本実施例では、注射器1の収容室50に墨汁100μLが充填され、注射器1のリム9によってブタの腹部が押圧された状態で、注射器1が作動された。そして、注射器1の作動により墨汁の全量がノズル部8の射出口8bから吐出された後、注射器1を皮膚表面から離して患部表面を観察した。また、患部の皮膚を切り出して患部断面を観察した。
<実験条件>
(押圧力について)
ブタの腹部の皮膚に対するリム9による押圧力が4~6Nとなるようにした。
(ノズル部8の先端部81aの径D1について)
上述したように、ノズル部8の先端部81aの径D1が3.5mmよりも小さいと、皮膚とノズル部8との接触状態が安定して維持され難くなり、径D1が5.5mmよりも大きいと、皮膚における水泡形成がノズル部8によって阻害されてしまう虞がある。そのため、ノズル部8の先端部81aの径D1を、3.5mm~5.5mmの範囲に属する3.5mm、4.5mm、および5.5mmとした。
ここで、リム9の内径d2を8.5mmとすると、D1=3.5mmの場合にd2/D1=2.4、D1=4.5mmの場合にd2/D1=1.9、D1=5.5mmの場合にd2/D1=1.5となる。
また、リム9の内径d2を11.5mmとすると、D1=3.5mmの場合にd2/D1=3.3、D1=4.5mmの場合にd2/D1=2.6、D1=5.5mmの場合にd2/D1=2.1となる。
更に、リム9の内径d2を14.5mmとすると、D1=3.5mmの場合にd2/D1=4.1、D1=4.5mmの場合にd2/D1=3.2、D1=5.5mmの場合にd2/D1=2.6となる。
<実験結果>
以下の表1に、隙間構成比率d2/D1を、1.2、1.5、3.0、5.0、6.0とした場合に患部表面及び患部断面を観察した実験結果を示す。なお、実験結果における「液漏れ」は、注射器1から吐出された墨汁がブタの皮膚内に投与されずに皮膚外に漏れ出す事象の有無を表しており、患部表面の観察によって液漏れの有無が判断される。また、「投与深さ」は、注射器1から吐出された墨汁のブタ生体内における到達部位を表しており、患部断面の観察によって投与深さが判断される。
Figure 0007377204000001
(d2/D1=1.2の場合)
患部表面の観察によって、僅かに液漏れが生じていることが確認された。これは、上記の図4Aの説明で述べたように、リム9の内側において皮膚が盛り上がるように変形するための空間が確保され難くなることにより、皮膚とノズル部8との間での所望の接触状態の形成がなされていないことが原因であると考えられる。また、皮膚内部に注入された墨汁については、患部断面の観察によって、ブタ生体内において墨汁が皮内から皮下にかけて分布していることが確認された。
(d2/D1=1.5、3.0、5.0の場合)
患部表面の観察によって、液漏れが無いことが確認された。つまり、注射器1から吐出された墨汁は、全量がブタの皮膚内部に注入された。また、患部断面の観察によって、ブタ生体内において墨汁が皮内から皮下にかけて分布していることが確認された。
(d2/D1=6.0の場合)
患部表面の観察によって、僅かに液漏れが生じていることが確認された。これは、上記の図4Bの説明で述べたように、隙間10内に皮膚の盛り上がりが現れにくくなったことにより、皮膚とノズル部8との間での所望の接触状態の形成がなされていないことが原因であると考えられる。また、皮膚内部に注入された墨汁については、患部断面の観察によって、ブタ生体内において墨汁が皮内から皮下にかけて分布していることが確認された。
以上の結果より、d2/D1=1.5~5.0の場合に、ノズル部8はブタの皮膚表面と適切な接触状態になっていることが認められる。
ここで、本発明に係る注射器1を用いたときのブタ生体への第2の投与実験について、以下にその実験条件と実験結果を示す。本実施例でも、第1の投与実験と同じように、注射器1の収容室50に墨汁100μLが充填され、注射器1のリム9によってブタの腹部が押圧された状態で、注射器1が作動された。このとき、リム9の先端面とノズル部8の先端部81aの先端面との、ハウジング2の軸方向に垂直な方向における位置関係を変えて、注射器1の注射性能を確認した。
(押圧力について)
ブタの腹部の皮膚に対するリム9による押圧力が4~6Nとなるようにした。
(D1及びd2/D1について)
いずれの実験においても、D1は3.5mm以上で且つ5.5mm以下の範囲に含まれ、d2/D1は1.5以上で5.0以下の範囲に含まれる。
(ノズル部8の先端部81aの先端面とリム9の先端面との位置関係について)
ノズル部8の先端部81aの先端面とリム9の先端面の位置関係が異なる3つのパターンを用意した。具体的には、各押圧力に対して、ノズル先端部8の先端部81aの先端面がリム9の先端面より0.5mm後方に位置しているパターン(先端部81aの出代が-0.5mmのパターン)と、ノズル先端部8の先端部81aの先端面とリム9の先端面とが面一に位置しているパターン(先端部81aの出代が0mmのパターン)と、ノズル先端部8の先端部81aの先端面がリム9の先端面より0.5mm前方に位置しているパターン(先端部81aの出代が0.5mmのパターン)と、を用意した。
上記の条件に基づく実験結果を、下記の表2に示す。
Figure 0007377204000002
ブタ皮膚に対し薬剤を投与したとき、皮膚内部に注入された薬剤重量を、実際にシリンジ内か排出された薬剤重量で除した値の百分率を注入率と定義する。ノズル部8の先端部81aの先端面が、リム9の先端面と面一に位置する場合、前記注入率は93%以上であった。これに対し、ノズル部8の先端部81aの先端面をリム9の先端面よりも前方、あるいは、後方にそれぞれ0.5mmずつずらした構成の注射器1では、面一の場合と比べて、注入率はわずかに低下した。このことから、注射器1において、ノズル部8の先端部81aの先端面とリム9の先端面とを面一の位置関係とすることで、注入率を向上させることが可能となる。
<その他の実施形態>
本発明に係る注射器1によれば、例えば、ヒトに対する再生医療の分野において、特開2008-206477号公報に示すように、移植される部位及び再細胞化の目的に応じて当業者が適宜決定し得る細胞、例えば、内皮細胞、内皮前駆細胞、骨髄細胞、前骨芽細胞、軟骨細胞、繊維芽細胞、皮膚細胞、筋肉細胞、肝臓細胞、腎臓細胞、腸管細胞、幹細胞、その他再生医療の分野で考慮されるあらゆる細胞を、注射器1により注射することが可能である。より具体的には、上記細胞を含む液(細胞懸濁液)を、収容室50に収容し、それに対して加圧することで、移植される部位に所定の細胞を注射、移植する。
さらには、特表2007-525192号公報に記載されているようなDNA等の送達にも、本発明に係る注射器1を使用することができる。この場合、針を用いて送達する場合と比較して、本発明に係る注射器1を使用した方が、細胞や足場組織・スキャフォールド等への影響を抑制できるためより好ましいと言える。
さらには、各種遺伝子、癌抑制細胞、脂質エンベロープ等を送達したり、病原体に対する免疫を高めるために抗原遺伝子を投与したりする場合にも、本発明に係る注射器1は好適に使用される。その他、各種疾病治療の分野(特表2008-508881号公報、特表2010-503616号公報等に記載の分野)、免疫医療分野(特表2005-523679号公報等に記載の分野)等にも、当該注射器1は使用することができ、その使用可能な分野は意図的には限定されない。
1・・・・注射器
2・・・・ハウジング
3・・・・先端側ハウジング
4・・・・基端側ハウジング
5・・・・シリンジ部
6・・・・ピストン
7・・・・プランジャ
8・・・・ノズル部
8a・・・本体
81a・・先端部
8b・・・射出口
9・・・・リム
10・・・・隙間
20・・・・イニシエータ
50・・・・収容室

Claims (4)

  1. 注射針を介することなく、注射対象領域を押圧した状態で注射目的物質を射出することによって、該注射目的物質を該注射対象領域に注射する無針注射器であって、
    前記無針注射器のハウジングに設けられた、前記注射目的物質を収容する収容部と、
    前記ハウジングに設けられ、前記収容部に収容された前記注射目的物質を射出するための射出エネルギーを発生させる駆動部と、
    前記ハウジングの前記収容部の側の所定の端部である所定端部から突出して設けられたノズル部であって、前記駆動部により発生された射出エネルギーが付与された前記注射目的物質を前記注射対象領域に向かって射出する射出口が形成され、該射出口から該注射目的物質が射出されるときに、先端部が該注射対象領域と接触するように構成されたノズル部と、
    前記ノズル部を囲むとともに該ノズル部との間に所定の隙間が形成されるように、前記所定端部から突出して円筒状に設けられた押圧部であって、前記射出口から前記注射目的物質が射出されるときに、先端部が前記注射対象領域と接触するように構成された押圧部と、
    を備え、
    前記ノズル部は、その先端部における前記注射対象領域と接触する部分の幅(a)が、3.5mm以上で且つ5.5mm以下の範囲に属するように形成され、
    前記押圧部の先端部における前記注射対象領域と接触する部分の内径(b)を、前記ノズル部の先端部における前記注射対象領域と接触する部分の幅(a)で除することにより定義される比率(b/a)が、1.5以上で且つ5.0以下の範囲に属するように構成されるとともに、
    前記注射対象領域が前記押圧部によって押圧されると、前記所定の隙間が該注射対象領域の一部を収容するように構成される、
    無針注射器。
  2. 前記押圧部は、その内周面と外周面との間隔が、軸方向に沿って先端側に向かうに従って徐々に小さくなるテーパ形状を有する、
    請求項1に記載の無針注射器。
  3. 前記ノズル部は、その幅が、先端部に向かうに従って徐々に小さくなるように形成される、
    請求項1又は請求項2に記載の無針注射器。
  4. 前記ノズル部の先端面は、前記押圧部の先端面に対して、前記ハウジングの軸方向に垂直な方向において同一平面上に位置するように形成される、
    請求項1から請求項3の何れか1項に記載の無針注射器。
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